JP5995581B2 - 成形型、袋状体、及び黒鉛材料の製造方法 - Google Patents
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Description
シールテープで密封する形式の成形容器では、近年大型化した黒鉛材料の成形には適していない。その理由は0.1m3にも及ぶ体積の成形が行われている黒鉛材料では、大きな成形体の収縮に伴って、密封部分ではゴム型に張力がかかり大きく引っ張られる。シールテープでは、十分な封止を保つことができず、圧力媒体の侵入が起きるようになる。粘着剤の塗布されたシールテープを用いた場合には、繰り返し使用すると、シールテープの粘着材がゴム型、金型に付着する。繰り返し使用すると、表面に凹凸が多数形成され、表面の凹凸から水など圧力媒体が内部に侵入するようになる。繰り返し使用する時は、水などの圧力媒体が、内部に侵入しないようにするために、付着した粘着剤を取り除くことが必要になる。付着した粘着剤は、強い圧縮応力がかかっているので、強くゴムあるいは金属と粘着している。このような粘着剤を除去するのは、困難である。
また、外型をビニール袋で覆う形式の成形容器では、ビニール袋には加圧成形型を封入するための大きな開口部があり、上記特許文献1の図1では、開口部を縛って密封していることが記されている。大きな開口部を縛るなどの方法で密封しても、CIP成形では高い圧力がかかるため、ビニール袋を縛ったときに形成される皺から、圧力媒体(液体)が内部に侵入する問題がある。また、ビニール袋で覆われた、粉が充填された外型は、圧縮するにつれてケース内を移動しやすくなり、ビニール袋をひっかくなどして破れることがあり、圧力媒体が、内部に侵入しやすくなる。
本発明は、容易に粉体を充填し密封することが出来、圧力媒体の侵入しにくい構造の成形型、袋状体、及びその成形型を用いた黒鉛材料の製造方法を提供することを目的とする。
粉体を充填して用いる成形型であって
該成形型は、
成形型の開口に沿って周回するスペーサと、
収容部を有し、該収容部の開口端から延び、当該スペーサを包摂するように内側から外側に折り曲げられる第一シール部を有する袋状体と、
該第一シール部の外周円側に当接するように第二シール部を備えた蓋体と、
該スペーサ、第一シール部及び第二シール部とを外側から締める保持具と、
からなることを特徴とする成形型である。この本発明は、以下の態様が好ましい。
1a)前記袋状体は、ゴムからなること。
2a)前記蓋体は、ゴムからなること。
3a)前記スペーサは少なくとも剛体を含むこと。
4a)前記保持具は、弾性を有すること。
5a)前記保持具は、ゴムバンドからなること。
開口を有し、開口を蓋体で閉鎖して用いるCIP成形用の袋状体であって、
該袋状体は、
成形体を収容する底部と胴部とからなる収容部と、
開口に平行な断面が、該胴部の開口に平行な断面よりも大きい第1シール部と、
該胴部と該第1シール部とを胴部に対して垂直あるいは傾斜した面に沿ってつなぐ境界部分と、
からなることを特徴とする袋状体
を提供する。この本発明は、以下の態様が好ましい。
1b)前記第1シール部は、前記境界部分で外側に折り曲げることができること。
2b)前記胴部は、円筒形状であって、前記第1シール部は、円筒形状に構成されていること。
3b)前記胴部は、直方体状であって、前記第1シール部は、テーパー状に上に広がっていること。
を提供する。この本発明は、以下の態様が好ましい。
1c)前記保持具により、前記袋状体を密封すること。
2c)前記黒鉛材料の製造方法は、
CIPによる加圧前及び加圧後には、前記スペーサと保持具との把持力によって、第1シール部と第2シール部との初期密着力を確保し、
CIPによる加圧中は、前記初期密着力と、CIP圧力によってさらに密着力を確保すること。
粉体を充填して用いる成形型であって
該成形型は、
成形型の開口に沿って周回するスペーサと、
収容部を有し、該収容部の開口端から延び、当該スペーサを包摂するように内側から外側に折り曲げられる第一シール部を有する袋状体と、
該第一シール部の外周円側に当接するように第二シール部を備えた蓋体と、
該スペーサ、第一シール部及び第二シール部とを外側から締める保持具と、
からなる。
本発明の成形型は、開口に沿って周回するスペーサと保持具の把持力によって、上記袋状体に備えられた第1シール部と蓋体に備えられた第2シール部とを密着させる。第1シール部と第2シール部とを密着することにより、成形型をCIP成形装置内にいれ、圧力媒体中に浸しても、圧力媒体が収容部内部に侵入することを防止することができる。言い換えると、成形型が圧力媒体に浸されたとき、スペーサと保持具の把持力による初期密着力によって、圧力媒体の侵入を防ぐことができる。更にCIP成形装置による加圧中は、CIP圧力と該初期密着力の和により更なる密着力を確保することができるので、圧力媒体の侵入を有効に防止することができる。なお、第1シール部と第2シール部の密着部分は、保持具を上述のように締めるとき以外は、その密着部分の密着の有無は任意であるが、保持具による該把持力の印加を施すときには該密着部分は形成されていなければならない。
この袋状体の形状、構造、並びに素材の材質は、上記条件を満たし、CIP成形時の圧力に耐えるのであれば、特に制限されるべきではなく、基本的に任意であり、所望に設計することができる。
本発明の成形型は、繰り返しCIP成形に使用することができる。
即ち、本発明の成形型におけるスペーサに当接される「第1シール部及び第2シール部の内側」の「内側」は、上記断面の順番と同義であるが、第2シール部が密着部分で第1シール部の外側に密着する側は、袋状体の内側の面に延在する面である。また、スペーサは第1シール部により包摂されるが、この「包摂」とは、スペーサ全体を覆う必要はなく、上記密着部分が形成可能なようにスペーサの一部、例えば、外側面を覆う態様であればよいことを意味する。
例えば、収容部を底部と胴部から構成し、第1シール部を胴部より外側に設けるとともに該胴部と第1シール部とをつなぐ境界部分を袋状体に設けることが挙げられる。この境界部分の構造を特定することにより第1シール部が容易に外側に折り曲げ可能になるように袋状体を設計することができる。ここで、「外側」とは、収容部空間側とは反対方向であって、上記「包摂」可能なように折り曲げる方向と同じ方向を意味する。
また、胴部が直方体状の場合、第1シール部は、テーパー状に上に広がっていることが好ましい。
第1シール部が、上記のような単純な形状であると密着させられる蓋体の第2シール部の形状、並びにスペーサの形状も同様に単純な相似形とすることができので、蓋体、スペーサの設計を容易に行うことができる。また、上記形状は、保持具による締め付けをより確実に実施することができ、蓋体の第2シール部と第1シール部との密着性を高め、蓋体による開口の密封をより確実にすることができるとともにそれらの損傷を効果的に防止する。
特に、上述、及び後述の黒鉛材料の製造方法におけるCIP成形工程に記載のように、袋状体の境界部分で外側に折り曲げた第1シール部の外側(即ち、折り曲げ前の袋状体の内面側)に第2シール部を密着し、第2シール部の外側から保持具によりスペーサへ圧力がかけられるので、胴部の上端まで充填された粉体上に被せられた蓋体の第2シール部と該第1シール部との成形時の密着性を高めることが出来る。
具体的に保持具としては、針金、金属バンド、樹脂製バンド、ゴムバンド、金属製の環状の弦巻ばねなどが挙げられるが特に弾性を有する保持具であることが好ましい。CIP容器内で加圧すると、成形型の収容部が大きく収縮する。収縮に伴って、強い力で成形型の第一シール部及び第2シール部がスペーサ上で横ずれするように引っ張られる。保持具に弾性を有していると、成形型の第一シール部及び第2シール部がスペーサ上で横ずれしても、保持具が伸びるので成形型に強い力をかけず、成形型を傷めにくい。保持具は、部分的に弾性を有していても良いし、全体が弾性を有していても良い。特に、全体が弾性を有しているゴムバンドを用いると、成形型を特に傷めにくい。
本発明において、楕円状とは、楕円、弧成楕円、長方形の角を丸めた形状のことを差し、厳密な楕円のみには限定されない。
スペーサの形状はその内側が袋状体の胴部の水平面による外側断面よりも大きいことが好ましい。スペーサの内側が袋状体の胴部の外側断面より大きいと、スペーサと袋状体の胴部の外側断面とが接触しないので、袋状体を変形せず、凹みのない成形体を得ることができる。更に、袋状体の胴部の外側断面とスペーサとの間にすき間を有しているので、CIP成形の際に該すき間から圧力媒体が折り曲げられた第1シール部の内側に侵入することができる。このため第一シール部及び第二シール部の重なった部分には片面からではなく両面からCIP成形の圧力媒体による圧力を加えることができるので、スペーサには偏った力が加わらず、スペーサが変形しない。
また、スペーサの外側面に袋状体の開口に沿って周回する溝を設け、CIP成形時に保持具を該溝に対応させて上記袋状体と蓋体の密着性を強固にするようにしてもよい。袋状体はCIP成形時に成形体の収縮に伴って小さくなるように変形するので、袋状体から延びる第一シール部及び蓋体から延びる第二シール部は、中央に引っ張られる。溝を複数設けると、成形体の変形にともない第1シール部及び第2シール部がスペーサ外側面で横ずれしても、保持具が隣の溝に移り保持することができるので、密封が確保される。
本発明において、黒鉛材料とは、通常、炭素材料から成形される成形体が包含され、該成形体の焼成品が黒鉛化可能なものであれば特に限定されるべきものではない。また、上記CIP成形工程は、該所定の粉体をCIP成形し、該成形体を得る工程である。
以下、CIP成形工程について説明する。
スペーサを袋状体の収容部の外側に配置し、袋状体の第1シール部をスペーサの内側から外側に被せるように折り曲げる。次に本発明の成形型の袋状体の収容部に粉体を充填する。尚、凹部を有する成形体を形成する場合には中子型を用いてもよい。粉体を充填した後、蓋体でその開口を覆うとともにその第2シール部を袋状体の第1シール部とを重ねる。第2シール部の外側から保持具により締めることにより成形型を密封する。CIP成形装置の圧力媒体中に成形型を沈め、該圧力媒体を加圧することによって圧力を印加し、袋状体中の粉体を成形し、成形体とする。
成形型を圧力媒体中に沈めたとき、保持具により第一シール部及び第二シール部が締められているので圧力媒体が収容部内部に侵入することを防止することができる。更に、圧力媒体を加圧したとき、第一シール部及び第二シール部の重なった部分の両面からの圧力が更に加えられるので、加圧時にも圧力媒体が収容部内部に侵入することを防止することができる。
上記密封構造は、CIP成形時、圧力媒体が等方的に収容部に印加されるので、収容部形状をそのまま維持した形状の成形体が得られる。
上記密封は、スペーサと保持具の把持力とCIP圧力により実施されるが、他の方法を併用してもよい。
例えば、密封されCIP成形装置に入れられる成形型は、そのままCIP成形装置に入れてもよいし、ケースに収納してCIP成形装置に入れてもよい。成形型をケースに収納すると、成形型は、容易にCIP成形装置内外に搬入および搬出することができる。ケースは、CIP成形圧に耐える機械的強度を有するものであれば、特にその構造、材料、等の制限はない。ケースとしては、例えば、収容部の周囲を囲むように断面が円形あるいは四角形の壁面を有するものが挙げられる。成形型へ圧力媒体からの圧力が加えられるよう壁面には多数の穴が備えられていることが好ましい。多数の孔の備えられた壁面としては、例えば、パンチングメタル、エキスパンドメタルを利用することができる。更に該ケースの外側面には搬出及び搬入のための治具が設けられていることが好ましい。黒鉛材料の成形体は大きなものが製作されるようになっている。このため、粉体の充填された成形型は重くなり、搬出および搬入が困難になる。成形型は、袋状体、蓋体など傷みやすい要素を有するのでケースの外側面に治具を設けることによって、重量物であり傷みやすい成形型をケースごと容易に取り扱うことができる。
また、スペーサはケースの上端に組み込まれていても良い。組み込まれることによってスペーサはケースと一体的に取り扱うことができるので作業性がよい。
図6〜7は、本発明の成形型の密封構造を説明する模式図である。スペーサについては、断面を描画しているが、上記と同様に袋状体、蓋体、及び保持具については、厚みを省略している。
図4は、本発明の実施形態の図1の円柱形の収容部を有する袋状体に対応する蓋体を説明する模式図であり、図4(a)は、平面図、図4(b)は、正面図、図4(c)は、中心軸を含む面による断面図を示す。
袋状体1aは、ゴムで一体的に構成され、かつ成形される粉体又は成形体を収容する収容部空間6aを有する。袋状体1aは、該収容部空間6aを供する底部2と、胴部3とからなる収容部6と、袋状体の密封に寄与する胴部よりも直径の大きな第1シール部4と、胴部3と第1シール部4とを胴部に対して傾斜した面に沿ってつなぐ境界部分5とからなる。図1に示す袋状体1aは、胴部3、及び第1シール部4が円筒形状である。
尚、胴部の直径よりも第一シール部の直径の方が大きいので、開口に平行な第一シール部の断面は、開口に平行な胴部の断面よりも大きくなる。
境界部分は、胴部3と第1シール部4とを胴部に対して垂直な面に沿ってつないでもよい。
図1(a)及び(b)は、境界部分5で外側に折り曲げる前のものを、図1(c)及び(d)は、開口7の端部に設けた境界部分5を介して第1シール部4を当該開口端7aから外側に折り曲げた後のものを示す。
図4は、本発明の成形型に用いる蓋体の具体例を示している。図4は、図1の袋状体と組合せて好適に用いられる。蓋体8は、ゴムで一体的に構成され、開口覆い部8aと第2シール部8bからなる。開口覆い部8aのサイズは、袋状体の開口7のサイズと一致乃至ほぼ一致するように、第2シール部8bのサイズは、袋状体の第1シール部4のサイズと一致乃至ほぼ一致するように、各々設計されている。
図3は、本発明の実施形態の図2の袋状体の折り曲げ後のものを説明する模式図であり、図3(a)は、平面図、図3(b)は、正面図、図3(c)は、側面図、図3(d)は、中心軸を含む長手方向の面による断面図を示す。
図5は、本発明の実施形態の図2の直方体の収容部を有する袋状体に対応する蓋体を説明する模式図であり、図5(a)は、平面図、図5(b)は、正面図、図5(c)は、側面図、図5(d)は、中心軸を含む長手方向の面による断面図を示す。
尚、収容部の短手方向及び厚さ方向とも胴部3より大きく形成れているので、開口に平行な第一シール部の断面は、開口に平行な胴部の断面よりも大きくなる。
境界部分は、胴部3と第1シール部4とを胴部に対して垂直な面に沿ってつないでもよい。
図5は、本発明の成形型に用いる蓋体の具体例を示している。図5は、図3の袋状体と組合せて好適に用いられる。蓋体8は、ゴムで一体的に構成され、開口覆い部8aと第2シール部8bからなる。開口覆い部8aのサイズは、袋状体の開口7のサイズと一致乃至ほぼ一致するように、第2シール部18bのサイズは、袋状体の第1シール部4のサイズと一致乃至ほぼ一致するように、各々設計されている。
袋状体1aは、図2(a)において、境界部分5から第1シール部4の外延までがテーパー状に広がっているものである以外は、図1の態様と同じであり、図3に示すように境界部分5で折り曲げられている。
蓋体8は、上記図5に記載のものにおいて、第2シール部8bが該第1シール部4と相似のテーパー状に広がった形状であるものを用いている。
スペーサ9は、該折り曲げにより生じる該第1シール部4と胴部3の間の空間に開口7に沿って周回するように設置され、弧成楕円の形状である。第1シール部及び第2シール部は、弧成楕円の平面形状のスペーサ9の外側を覆うように位置する。
粉体は袋状体1aに、胴部3から直方体状の胴部3の上端3aまで充填する。蓋体8の開口覆い部8aが、袋状体の該上端3aと密着するように、第2シール部8bが、袋状体の第1シール部4と密着するように、蓋体8を袋状体1aに設置する。上記スペーサ9は該第1シール部4と胴部3の間の該空間にあらかじめ設置されている。この成形型1の密封構造は、該第1シール部4が該第2シール部8bで覆われた領域に保持具10を設置し、保持具10の力をスペーサ9に印加することにより、該領域の第2シール部8bと第1シール部4とを密着させ、CIP成形の圧力のかかっていない加圧前後の密着性を確保する構造であり、袋状体1aを密封している。該スペーサ9と胴部3との間は圧力媒体が存在する空間が存在する。この密封構造は、CIP成形時には、圧力媒体によるCIP圧力により、更に確実なものとなる。
収容部内径がφ700mm、高さが560mm、第1シール部の長さが400mm、厚さが10mmである袋状体を、上部にスペーサを有するケースに入れ、第1シール部をスペーサの外側を覆うように折り曲げた。スペーサには、13mmの鉄の丸棒3本を、80mm間隔で周回するように備えられており、周回する3つの突起を形成し、突起によって、2つの溝が形成されている。
収容部に、コークスとバインダーピッチを混練、粉砕してえられた黒鉛材料の原料粉を開口の上端まで充填し、蓋体で覆い、第2シール部と第1シール部と密着させた。
更に当該溝の位置に、第2シール部の外側から、ゴムバンドで締め付けた。ゴムバンドは、太さがφ10mmであって、直径が600mmのリング状のものを50本使用した。
このようにして黒鉛材料の原料粉が充填された成形型を得た。
加圧後に、圧力媒体を少しずつ抜くことによって減圧し、圧力を解放した後、成形型をCIP成形装置より取り出した。
取り出した成形型のゴムバンドを外し、収容部の内部を確認したが、圧力媒体の侵入はなく、圧力媒体に濡れることなく黒鉛材料の成形体が得られた。また、ゴムバンドは容易に取り外すことができた。
得られた黒鉛材料の成形体を焼成、黒鉛化することによって、黒鉛材料を得ることができた。
また、成形型は粘着テープ、接着剤を用いて密封されていないので、第1シール部及び第2シール部は、加圧前と変わらず平滑な面を有していた。
本発明によれば、成形型としてゴムで一体的に構成された袋状体とを用いて構成し、スペーサと保持具で初期密着力を確保し、加圧時の密着力をCIP成形の圧力で確保しているので、袋状体と蓋体を粘着テープ、接着剤などで傷めることなく容易に密閉することができることが確認された。さらに、本発明によれば、密封するための手段を容易に適切に成形型に備えることができ、成形時の成形型の作業性と密封性を高めることが確認できた。
Claims (11)
- 粉体を充填して用いるCIP成形用の成形型であって、
該成形型は、
成形型の開口に沿って周回するスペーサと、
収容部を有し、該収容部の開口端から延び、当該スペーサを包摂するように内側から外側に折り曲げられる第一シール部を有する袋状体と、
該第一シール部の外周円側に当接するように第二シール部を備えた蓋体と、
該スペーサ、第一シール部及び第二シール部とを外側から締める保持具と、
からなることを特徴とする成形型。 - 前記袋状体は、ゴムからなることを特徴とする請求項1に記載の成形型。
- 前記蓋体は、ゴムからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形型。
- 前記スペーサは少なくとも剛体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形型。
- 前記保持具は、弾性を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形型。
- 前記保持具は、ゴムバンドからなる、請求項5に記載の成形型。
- 前記収容部は、成形体を収容する底部と胴部とからなり、
前記第一シール部は、円筒形状に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形型。 - 前記収容部は、直方体状であって、前記第一シール部は、テーパー状に上に広がっていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形型。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の成形型を用いるCIP成形工程を含むことを特徴とする黒鉛材料の製造方法。
- 前記保持具により、前記袋状体を密封することを特徴とする請求項9に記載の黒鉛材料の製造方法。
- 前記黒鉛材料の製造方法は、
CIPによる加圧前及び加圧後には、前記スペーサと保持具との把持力によって、第一シール部と第二シール部との初期密着力を確保し、
CIPによる加圧中は、前記初期密着力と、CIP圧力によってさらに密着力を確保することを特徴とする請求項10に記載の黒鉛材料の製造方法。
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