JP5995554B2 - 乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、病院等の施設やコインランドリーやクリーニング店等に設置されて、洗濯工程が終了した衣類等を乾燥する乾燥機に関する。
洗濯した衣類等の被乾燥物を乾燥する従来の乾燥機においては、衣類等から離脱した繊維(リント)やゴミ等の異物を除去するために、乾燥室からの排気流路(排気側通気路)の途中にメッシュ型のリントフィルターが着脱可能な状態で設けられている。そして、このリントフィルターに糸屑等が堆積すると、通気性が低下して掃気ファン等に余分な負荷がかかってしまい、また、乾燥効率も低下するので小まめに清掃する必要があった。
このため、排気流路の途中に設けられたフィルター面にリントが堆積した際に、ダンパーを伸縮させることで、フィルターに向かう空気の流速や向きを変えて、フィルター面に捕捉されたリントを除去するリント除去装置を備えた洗濯物乾燥機が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許第4253285号公報 特開2009−201864号公報
上記したような従来のメッシュ型のフィルターによる除塵方法において、より微細なリントを捕捉するには、フィルターの目を細かくする必要があった。しかしながら、フィルターの目を細かくすると、微細なリントを捕捉できる反面、フィルターの目詰まりが早まってしまう。この結果、短期間で乾燥室内の通気性が低下して被乾燥物の乾燥効率が低下してしまい、リントを除去するメンテナンス作業の頻度が増える不都合があった。
本発明は上記した事情に鑑み提案されたものであり、その目的は、フィルターの目詰まりによる乾燥効率の低下を抑制しつつ、排気の除塵効率を高めることが可能な乾燥機を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、空気供給口から供給側通気路を通じて空気を導入することで内部に収容された被乾燥物を乾燥する乾燥室と、前記乾燥室からの排気を空気排出口から排出する排出側通気路と、を備えた乾燥機において、
前記排出側通気路の途中には、前記被乾燥物から離脱したリントをスクラビングによって前記排気中から捕捉する液体フィルターユニットを設け、
前記液体フィルターユニットは、
フィルター液が貯留される液貯留槽と、
前記液貯留槽に連通して、前記排気を前記フィルター液に接触させてリント除去しながら通過させるスクラビング部と、を備え
前記液貯留槽内の前記フィルター液を前記排気の露点温度以下まで冷却する冷却手段を備え、
前記冷却手段によって冷却された前記フィルター液と前記排気とを前記スクラビング部内で接触させることで該排気を除湿することを特徴とする。
なお、スクラビングとは、気体を液体に潜らせることで気体中の物質を除去することを意味する。
請求項2に記載のものは、前記冷却手段は、前記液体フィルターユニットから排出される空気を、前記空気供給口から導入した空気の露点温度以下まで冷却することを特徴とする請求項1に記載の乾燥機である。
請求項3に記載のものは、前記空気供給口と前記乾燥室の間の前記供給側通気路の途中に設けられたヒートポンプの凝縮器又はガスクーラーによって、該乾燥室に導入される空気を該導入前に加熱し、
該ヒートポンプの蒸発器を前記冷却手段として前記液貯留槽内に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥機である。
なお、ガスクーラーとは、炭酸ガスを冷媒として使用して、外部に熱を放出する熱交換器のことを意味する。
請求項4に記載のものは、前記空気排出口と前記空気供給口とを接続し、前記液体フィルターユニットから排出された空気を前記乾燥室に戻す循環通気路を備え、
該循環通気路を通じて前記乾燥室に戻される空気を、前記凝縮器又はガスクーラーによって加熱することを特徴とする請求項3に記載の乾燥機である。
請求項5に記載のものは、前記凝縮器又はガスクーラーの冷媒入口温度と前記蒸発器の蒸発温度の温度差が少なくとも90℃以上あることを特徴とする請求項4に記載の乾燥機である。
請求項6に記載のものは、前記液貯留槽内の液面レベルを検出する液面レベルセンサーを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の乾燥機である。
請求項7に記載のものは、前記フィルター液は、前記被乾燥物を濯ぐ濯ぎ工程において排出された濯ぎ水であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の乾燥機である。
請求項1に記載の発明によれば、排出側通気路の途中には、被乾燥物から離脱したリントをスクラビングによって排気中から捕捉する液体フィルターユニットを設け、液体フィルターユニットは、フィルター液が貯留される液貯留槽と、液貯留槽に連通して、排気をフィルター液に接触させてリント除去しながら通過させるスクラビング部と、を備えたので、従来のメッシュ型のフィルターに比べて、微細なリントを十分に捕捉することができ、除塵効率を高めることができる。また、捕捉されたリントによって液体フィルターユニットが目詰まりすることがない。これにより、液体フィルターユニットに捕捉されたリントを頻繁に除去する必要がなく、乾燥機のメンテナンス作業を軽減することができる。また、乾燥室内に導入される空気の風量が減少すること、ひいては短期間で乾燥効率が低下することを抑制することができる。さらに、リントがフィルター液内に捕捉されるので、捕捉したリントをフィルター液ごと乾燥機から排出してリントの排出処理を容易に行うことができる。
さらに、液貯留槽内のフィルター液を排気の露点温度以下まで冷却する冷却手段を備え、冷却手段によって冷却されたフィルター液と排気とをスクラビング部内で接触させることで排気を除湿するので、フィルター液が排気の除塵に加え、排気を冷却して除湿することができる。これにより、排気を除湿する機構をリント除去手段(除塵手段)とは別個に設ける必要がなく、排気を乾燥機内で循環利用する場合には、簡単な構成で排気の再利用準備を行うことができる。また、排気を大気に放出する場合には、放出先の周辺環境を加湿することがない。さらに、フィルター液を蓄冷剤としても機能させることができ、フィルター液と排気との温度差が高い場合でも、フィルター液の急激な温度変化を抑えることができる。これにより、フィルター液による排気の冷却能力、ひいては排気の除湿能力を安定させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、冷却手段は、液体フィルターユニットから排出される空気を、空気供給口から導入した空気の露点温度以下まで冷却するので、液体フィルターユニットから排出された空気を室内に放出する場合でも、放出先の周辺の湿度上昇を抑制でき、良好な室内環境を維持することが可能となる。また、空気供給口から導入した空気の露点温度を基準とすることで、露点温度を一律に設定した場合に比べて、周辺環境に与える影響を少なくでき、且つ省エネとなる。
請求項3に記載の発明によれば、空気供給口と乾燥室の間の供給側通気路の途中に設けられたヒートポンプの凝縮器又はガスクーラーによって、乾燥室に導入される空気を該導入前に加熱し、ヒートポンプの蒸発器を冷却手段として液貯留槽内に配置したので、ヒートポンプへの吸熱を利用してフィルター液を冷却することができ、それだけではなく、ヒートポンプからの放熱を利用して乾燥室に導入される空気を加熱することができる。したがって、乾燥機内における熱の有効利用を図ることができる。また、蒸発器を液貯留槽内に配置したので、液貯留槽の外側に蒸発器を別個に配置する構成に比べて、乾燥機を小型化することができる。
請求項4に記載の発明によれば、空気排出口と空気供給口とを接続し、液体フィルターユニットから排出された空気を乾燥室に戻す循環通気路を備え、循環通気路を通じて乾燥室に戻される空気を、凝縮器又はガスクーラーによって加熱するので、液体フィルターユニットによって除塵された空気を乾燥機の外へ排出することがなく、乾燥機内の空気を循環利用することができる。また、液体フィルターユニットによって除塵された空気が凝縮器又はガスクーラー内に流入する。これにより、リントが凝縮器又はガスクーラーのフィン間に付着することを抑えることができ、フィンの目詰まりが抑制される。
請求項5に記載の発明によれば、凝縮器又はガスクーラーの冷媒入口温度と蒸発器の蒸発温度の温度差が少なくとも90℃以上あるので、乾燥機の乾燥性能を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、液貯留槽内の液面レベルを検出する液面レベルセンサーを備えたので、液貯留槽内のフィルター液を適切な液面レベルに保持することができ、液体フィルターユニットの性能が安定する。
請求項7に記載の発明によれば、フィルター液は、被乾燥物を濯ぐ濯ぎ工程において排出された濯ぎ水であるので、洗濯工程において不要となった排水をフィルター液として再利用することができる。これにより、液体フィルターユニットに必要な水量を削減することができる。
本発明に係る回転式洗濯乾燥機の斜視図である。 回転式洗濯乾燥機の内部構成を示す概略構成図である。 液体フィルターユニットの内部構成を示す断面図である。 湿り空気線図である。 第2実施形態における液体フィルターユニットの内部構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の乾燥機として、回転式洗濯乾燥機に適用した場合を例示する。
図1は回転式洗濯乾燥機1の斜視図、図2は回転式洗濯乾燥機1の内部構成を示す概略構成図である。
回転式洗濯乾燥機1は、シェル6に収容されて被乾燥物となる洗濯物Wを洗濯・乾燥する洗濯乾燥機本体2と、洗濯物Wから離脱したリントをスクラビングによって捕捉する液体フィルターユニットとしての水フィルターユニット3と、熱の移動を行うヒートポンプ4と、各部材の動作を制御する制御装置(図示せず)などを備えている。
洗濯乾燥機本体2は、図1及び図2に示すように、筐体5と、この筐体5の内部に形成した乾燥室としてのシェル6内に設けた回転ドラム7と、空気供給口8からシェル6内に空気(温風)を供給する供給側通気路9と、シェル6からの排気(空気)を空気排出口10から排出する排出側通気路11と、を備えている。
また、空気排出口10と空気供給口8とを循環通気路13で連通し、該循環通気路13の途中には、ファン12が設けられている。したがって、ファン12が作動すると、シェル6、排出側通気路11、循環通気路13、供給側通気路9の順に通過して循環するように構成されている。
筺体5には、その前面のほぼ中央に開閉扉14を設け、この開閉扉14を開くと、洗濯物Wを回転ドラム7内に投入したり、あるいは洗濯・乾燥が終了した洗濯物Wを取り出せたりすることができ、開閉扉14を閉じると、洗濯・乾燥中に洗濯物Wが回転ドラム7から飛び出すことを阻止するようにしてある。また筐体5のうち開閉扉14の上方に、希望コースの選択操作等を行うための操作パネル15や硬貨等の貨幣を投入する貨幣投入部等を設けてある。なお、希望コースとしては、例えば、洗濯コースと乾燥コースとの組合わせ、洗濯コースのみ、乾燥コースのみ等が設定されている。そして、洗濯コースでは、洗濯物Wを水と洗剤で洗浄する洗い工程と、洗濯物Wに含まれた洗剤を水で濯ぐ濯ぎ工程と、洗濯物Wに含まれた水を遠心脱水する脱水工程が実行され、乾燥コースでは、温風等によって洗濯物Wに残った水を乾燥させる乾燥工程が実行される。そして、筺体5のうち回転ドラム7を挟んで開閉扉14とは反対側には、回転ドラム7を回転するモーター等の回転機構を収容している(図示せず)。
シェル6は、回転ドラム7を収納することができる大きさの横向き円筒のケース状であり、当該シェル6の上部には、供給側通気路9に接続される吸気開口16と、排出側通気路11に接続される排気開口17と、を互いに離間した状態で開設し、シェル6の下部には、洗浄液を溜める槽(図示せず)を備えている。また、当該シェル6の上部のうち吸気開口16および排気開口17から外れた位置には、液供給管(図示せず)を接続し、液供給管の上流部を給水管と、液剤供給管とに分岐し、液剤供給管の上流部には、洗剤ポンプ及び洗剤タンクを備えた洗剤投入管と、柔軟剤ポンプ及び柔軟剤タンクを備えた柔軟剤投入管を接続している(何れも図示せず)。そして、洗い工程や濯ぎ工程では、排水管から水をシェル6の内部(槽)に供給して溜めることができる。また、シェル6の下部に装備した槽の底部には、排水弁(図示せず)を介設した洗濯水排水管18が設けられている。
次に、水フィルターユニット3について図3に基づいて詳述する。水フィルターユニット3は、排出側通気路11の途中に設けられており、フィルター液としてのフィルター水19が貯留される液貯留槽としての水槽20と、当該水槽20に連通して、排気をフィルター水19に接触させてリント除去しながら通過させるスクラビング部21と、を備えている。
水槽20は、箱状に形成されており、その天井面22には、排出側通気路11と接続してシェル6からの排気を導入する吸気口23と、水槽20内(水フィルターユニット3内)から空気を排出する空気排出口10と、が開設されている。また、水槽20の一側面24(図3では左側)には、洗濯水排水管18と接続する給水口25が設けられ、水槽20の底面26のうち他側面27(図3では右側の側面)寄りには、排水弁28が介設された排水管29(図2参照)と接続された排水口30が設けられており、排水弁28を開くと、水槽20に貯留されたフィルター水19を排水管29から排水することができるように構成されている。なお、排水口30は、図2に示すように、水槽20の一側面24における底面26側の隅に設けられていても良い。また、水槽20の一側面24には、水槽20に水を給水するための給水管(図示せず)が設けられている。
スクラビング部21は、互いに向き合い水平方向(図3の紙厚方向)に長尺なスクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34によって構成されており、天井面22側にスクラビング部上部板31を配置し、底面26側にスクラビング部下部板34を配置している。以下、スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34は、排気の流れ方向の上流側に位置する端部を始端部31a,34aとし、排気の流れ方向の下流側に位置する端部を終端部31b,34bとして説明する。
スクラビング部上部板31は、始端部31aと終端部31bとの間の部分がスクラビング部21の外方(スクラビング部下部板34から離れる上方向)へ向けて膨出する断面弧状に形成されている。より詳しくは、スクラビング部上部板31は、始端部31aから終端部31bに近づくに従って漸次、内面のカーブがきつくなるように形成されている。即ち、スクラビング部上部板31は、スクラビング部下部板34に向かい合う内面を始端部31aと終端部31bとの間の部分がスクラビング部21の外方(上方)へ向けて凸となるように湾曲している。スクラビング部上部板31には、始端部31aから水槽20の天井面22まで起立延設された隔壁32と、終端部31bから水槽20の天井面22まで起立延設された隔壁33とが接合されている。そして、これらのスクラビング部上部板31と隔壁32と隔壁32とに囲まれることによって、水槽20内における天井面22寄りの上部空間が区画されている。
一方、スクラビング部下部板34は、始端部31aと終端部31bとの間の部分がスクラビング部21の外方(スクラビング部上部板31から離れる下方向)へ向けて膨出する弧状に形成されている。より詳しくは、スクラビング部下部板34の内面は、スクラビング部上部板31の内面よりも緩やかにカーブするように形成されている。即ち、スクラビング部下部板34は、スクラビング部上部板31に向かい合う内面を始端部34aと終端部34bとの間の部分がスクラビング部21の外方(下方)へ向けて凸となるように湾曲している。このスクラビング部下部板34には、始端部34aから水槽20の底面26の手前まで延設された隔壁35が接合されている。なお、隔壁35の始端部34aとは反対側の端部と底面26との間には、水槽20内に貯留されたフィルター水19が通過できる程度の間隙が設けられている。そして、これらのスクラビング部下部板34と隔壁35とによって、水槽20内における底面26寄りの下部空間が区画されている。
これらのスクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34は、終端部31b,34bが始端部31a,34aよりも上方であり、且つ始端部31a,34aから水平方向(フィルター水の液面に沿う方向)にずれた位置に配置されている。より詳しくは、スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34の終端部31b,34bが、それぞれの始端部31a,34aよりも鉛直方向(フィルター水の液面に直交する方向)において天井面22寄りであって、水平方向において他側面27寄りに配置されている。また、スクラビング部上部板31の終端部31bは、水平方向の位置がスクラビング部下部板34の終端部34bよりも排気の流れ方向の下流側にずらして配置されている。そして、スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34は、当該スクラビング部下部板34の内面に沿った終端部34bの延長上に、スクラビング部上部板31の終端部31b寄りの内面が臨む状態で配置されている。また、スクラビング部下部板34は、始端部34aがフィルター水19の水位より低く、下流側の後半部分が水中から次第に上昇した傾斜面を形成し、終端部34b近傍は水中から空中に斜めに突出した状態を維持するように設置されている。
また、本発明においては、スクラビング部下部板34の終端部34bよりも排気の流れ方向の下流側には、液回収口36が開設されている。液回収口36は、スクラビング部上部板31の終端部31bに下流側から臨む位置でスクラビング部下部板34の終端部34bと水槽20の他側面27との間に設けられており、スクラビング部21を通過したフィルター水19を水槽20へ戻すように構成されている。
また、スクラビング部21の排気の流れ方向の上流側には、吸気側バッフル板38が配設されている。この吸気側バッフル板38は、水槽20の一側面24のうち給水口25よりも天井面22寄りからスクラビング部21における流入口(スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34の始端部31a,34a間)まで、スクラビング部下部板34に向かって下向きに傾斜した状態で設けられている。そして、吸気側バッフル板38の先端は、スクラビング部下部板34との間に、フィルター水19が通過できる程度の間隙が設けられている。このように形成された吸気側バッフル板38は、シェル6から排出されて吸気口23から水槽20内に流入する排気を整流する。
一方、スクラビング部21の排気の流れ方向の下流側には、排気側バッフル板39が配設されている。この排気側バッフル板39は、水槽20の他側面27のうち天井面22寄りから隔壁33の手前まで底面26に向かって下向きに傾斜した状態で設けられている。そして、排気側バッフル板39の先端は、隔壁33との間に、スクラビング部21を通過してリント除去された空気が通過できる程度の間隙が設けられている。このように形成された排気側バッフル板39は、スクラビング部21を通過した空気に含まれる浮遊粒子状の水分を叩き落して下流側に流されることを抑制し、温度上昇を防止している。
さらに、水槽20の他側面27には、水槽20内のフィルター水19の液面レベルを検出する液面レベルセンサーとしての水位センサー37が設けられている。この水位センサー37は、水槽20内に貯留されたフィルター水19の液面レベルを検出して、検出された液面レベルを制御装置に送信する。そして、制御装置は、検出された液面レベルに応じて、水槽20の一側面24に設置された給水管(詳しくは給水管の給水弁)と排水管29に介設された排水弁28とを制御することで、本実施形態においては、水槽20内のフィルター水19の液面レベルが、スクラビング部下部板34の始端部34aよりも高く、且つスクラビング部下部板34の終端部34bおよびスクラビング部上部板31の始端部31aよりも低くなるように設定し、液面とスクラビング部上部板31の始端部31aとの間に空気が通過できるように構成されている。
また、水槽20の一側面24には、フィルター水19の温度を検出する水温センサー40が設けられている。そして、水温センサー40が、水槽20内のフィルター水19の水温を検出すると、検出された水温が制御装置に送信される。そして、制御装置は、水温センサー40が検出した水温に応じて、後述するヒートポンプ4の運転を制御して、フィルター水19が排気の露点温度以下になるように設定されている。
ヒートポンプ4は、膨張弁41と、蒸発器と、アキュムレーター43と、圧縮機44と、凝縮器又はガスクーラー45と、を備えており、冷媒としてフロン系冷媒(HFC134a等)又はCOを封入して構成されている。なお、封入された冷媒がフロン系の場合には凝縮熱を利用するので凝縮器、COの場合には顕熱のみを利用するのでガスクーラーを使用する。そして、冷却手段42として蒸発器を水槽20内にフィルター水19中に水没する状態で配置し、フィルター水19を冷却するように構成されている。具体的には、蒸発器内で、冷媒を蒸発させる際に蒸発器周辺のフィルター水19から吸熱してフィルター水19を冷却するように構成されている。また、本実施形態においては、凝縮器又はガスクーラー45を供給側通気路9の途中に設け、凝縮器又はガスクーラー45内で冷媒の熱が放出され、この熱により供給側通気路9の空気、言い換えるとシェル6内に導入される前の空気を加熱するように構成されている。なお、凝縮器又はガスクーラー45の冷媒の入口の温度(例えば、110℃)と蒸発器の蒸発温度(例えば、0℃)との温度差は、少なくとも90℃以上であることが望ましい。これにより、凝縮器又はガスクーラー45の入口と出口の空気の温度差も90℃以上とすることができる。そうすると、現行の他熱源(都市ガス等)の乾燥機(取り込み空気が約20℃で回転ドラム7への投入空気温度が110℃以上)に近い乾燥時間を実現することができる。
なお、冷却手段42で冷却されるフィルター水19の水温は、排気の露点温度まで低下される。ここで、排気の露点温度に基づいてフィルター水19の水温を設定する方法について説明する。本発明における水フィルターユニット3では、当該水フィルターユニット3に供給される排気(以下、ここでは処理空気とする)の温度に対してフィルター水19の水温を制御する必要がある。一般的に処理空気の露点温度は、JIS-Z-8806に記載されている飽和水蒸気圧表や湿り空気線図(図4)を用いて求めることができる。例えば、図4に示された湿り空気h−x線図は、垂直に延びた線が乾球温度t[℃]であり、放射状に延びた線のうち下側の線が相対湿度φ[%]であり、水平方向に延びた線が絶対湿度x[kg/kg(DA)]であり、斜めに延びた線が比エンタルピーh[kJ/kg(DA)]であって、相対湿度φが100[%]となる飽和線(放射状に延びた線のうち上側の線)に到達するような露点温度t”[℃]を求めることによって、処理空気の露点温度に対するフィルター水19の水温を設定することができる。
また、処理空気の露点温度は、計算から処理空気の露点温度を求めることができるが、その計算式には様々なものがある。ここではSonntagの式を用いた露点温度計算方法を以下に一例として示す。処理空気の状態として(絶対温度:Tin[℃])(相対湿度:Uin[%RH])とし、求める処理空気の露点温度を(露点温度:td[k])する。まず、処理空気の飽和水蒸気圧(ewin[Pa])を、Sonntagの式(下記の式(1))より求める。
Figure 0005995554
次に、処理空気の水蒸気圧(ein[Pa])を下記の式(2)より求める。
Figure 0005995554
ここで、下記の式(3)〜(5)により、水蒸気圧(ein)から露点温度(td[℃])を算出する。
Figure 0005995554
y≧0の時
Figure 0005995554
y<0の時
Figure 0005995554
よって、フィルター水2の水温T[℃]は、下記の式(6)に制御されることにより、処理空気の除湿が可能となる。
Figure 0005995554
なお、下記の式(7)に制御すれば、処理空気の加湿が可能となる。
Figure 0005995554
この様な構成から成る回転式洗濯乾燥機1において、洗濯物Wの洗い工程が完了した後の濯ぎ工程では、当該濯ぎ工程において排出された濯ぎ水が洗濯水排水管18を介して水槽20内に貯留される。そして、洗濯物Wを乾燥する場合には、筐体5の前面に設けられた開閉扉14を開いて洗濯物Wを回転ドラム7内に入れ、開閉扉14を閉めてからスタートスイッチを操作すると、あるいは所定金額の貨幣を投入すると、回転ドラム7が回転するとともにファン12が作動して、供給側通気路9を介して凝縮器又はガスクーラー45によって加熱された空気(温風)がシェル6内に供給され、この温風により洗濯物Wが乾燥される。そして、洗濯物Wから蒸発した湿気を含んだ排気は、シェル6から排出側通気路11を介して排出されて水フィルターユニット3で除湿された後に、循環通気路13と供給側通気路9を介して凝縮器又はガスクーラー45で加熱されて再びシェル6に戻される。その際に、乾燥中に洗濯物Wから離脱したリントやゴミなどは、排気される気流に乗って排出側通気路11を通って、途中の水フィルターユニット3により捕捉される。以下、水フィルターユニット3内の作用について詳述する。
シェル6から排出されたリントを含んだ状態の高温且つ多湿な排気が、排出側通気路11を介して吸気口23から水槽20内に導入されると、吸気側バッフル板38で整流された後に、露点温度まで冷却されたフィルター水19の水面上を流れながらスクラビング部21内に流入する(その際の排気の移動方向を矢印aで示す)。フィルター水19の水面上を流れる排気は、水面を波立たせ、或いは波立ったフィルター水19を巻き込みながら、或いは攪拌されてフィルター水19と混合した混合流となり、このとき、リントがフィルター水19に捕捉される。さらに、排気が露点温度まで冷却され、排気中に含まれた湿気が凝結する。そして、この混合流が、さらにスクラビング部21内のフィルター水19を巻き上げながらスクラビング部下部板34の上り傾斜面に沿って上昇し、スクラビング部下部板34の終端部34bを越えると空中に放たれる。すると、混合流は、スクラビング部21のスクラビング部上部板31の終端部31b寄りの内面に打ちつけられるように衝突し、激しく攪拌されながら流出口(スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34の終端部31b,34b間)から流出する。この際に、混合流中のフィルター水19や湿気の凝結体がリントとともにスクラビング部上部板31に衝突して、排気から分離し、自重により液回収口36から落下して水槽20のうちフィルター水19が貯留される下部に戻る(この際のフィルター水の移動方向を矢印cで示す)。一方、フィルター水19や湿気の凝結体が分離した排気は、リント除去(除塵)および除湿された空気として、空気排出口10に向かって上昇する(その際の空気の移動方向を矢印bで示す)。さらに、フィルター水19と湿気の凝結体が残っている場合には、このフィルター水19と湿気の凝結体を排気側バッフル板39によって分離した後に、空気排出口10から排出される。
また、水フィルターユニット3においては、スクラビング時に、スクラビング部下部板34の終端部34bを越えて送られたフィルター水19を液回収口36から再び水槽20に戻し、水槽20内でフィルター水19を隔壁35の下端の孔を通して(矢印d)スクラビング部下部板34の始端部34a側へ周回するように循環させている。これにより、水槽20内に貯留されたフィルター水19を攪拌させて水温の均一化を図ることができ、また、スクラビング時に捕捉したリントが水槽20内、例えばスクラビング部21内で滞留することを抑制でき、リントの除去性能が低下することを抑制することができる。また、スクラビング部21の流入口は、絞られた構造となっているので、スクラビング部21の流入口を通過する排気の流速を増大させてフィルター水19を巻き上げる効果(エゼクター効果)を得ることができ、これによりフィルター水19を十分に攪拌することができる。
さらに排気を水フィルターユニット3内のフィルター水19に接触させてリント除去するので、従来のメッシュ型のフィルターに比べて、微細なリントを十分に捕捉することができ、除塵効率を高めることができる。また、捕捉されたリントによって水フィルターユニット3が目詰まりすることがない。これにより、水フィルターユニット3に捕捉されたリントを頻繁に除去する必要がなく、回転式洗濯乾燥機1のメンテナンス作業を軽減することができる。また、シェル6内に導入される空気の風量が減少すること、ひいては短期間で乾燥効率が低下することを抑制することができる。さらに、捕捉したリントを回転式洗濯乾燥機1から排出する処理を容易に行うことができる。
また、水槽20内のフィルター水19を排気の露点温度以下まで冷却する冷却手段42を備え、冷却手段42によって冷却されたフィルター水19と排気とをスクラビング部21内で接触させるので、フィルター水19が排気の除塵に加え、排気を冷却して除湿することができる。これにより、排気を除湿する機構をリント除去手段(除塵手段)とは別個に設ける必要がなく、排気を回転式洗濯乾燥機1内で循環利用する場合には、簡単な構成で排気の再利用を行うことができる。また、排気を大気に放出する場合には、周辺環境を加湿することがない。さらに、フィルター水19を蓄冷剤としても機能させることができ、フィルター水19と排気との温度差が高い場合でも、フィルター水19の急激な温度変化を抑えることができる。これにより、フィルター水19による排気の冷却能力、ひいては排気の除湿能力を安定させることができる。
また、空気供給口8とシェル6の間の供給側通気路9の途中に設けられたヒートポンプ4の凝縮器又はガスクーラー45によって、シェル6に導入される空気を該導入前に加熱し、ヒートポンプ4の蒸発器を冷却手段42として水槽20内に配置したので、ヒートポンプ4への吸熱を利用してフィルター水19を冷却することができ、それだけではなく、ヒートポンプ4からの放熱を利用してシェル6に導入される空気を加熱することができる。したがって、回転式洗濯乾燥機1内における熱の有効利用を図ることができる。また、蒸発器を液貯留槽内に配置するので、水槽20の外側に蒸発器を別個に配置する構成に比べて、回転式洗濯乾燥機1を小型化することができる。
また、空気排出口10と空気供給口8とを接続し、水フィルターユニット3から排出された空気をシェル6に戻す循環通気路13を備え、循環通気路13を通じてシェル6に戻される空気を、凝縮器又はガスクーラー45によって加熱するので、水フィルターユニット3によって除塵された空気を回転式洗濯乾燥機1の外へ排出することがなく、回転式洗濯乾燥機1内の空気を循環利用することができる。また、水フィルターユニット3によって除塵された空気が凝縮器又はガスクーラー45内に流入する。これにより、リントが凝縮器又はガスクーラー45のフィン間に付着することを抑えることができ、フィンの目詰まりが抑制される。
また、水槽20内の液面レベルを検出する水位センサー37を備えたので、水槽20内のフィルター水19を適切な液面レベルに保持することができ、水フィルターユニット3の性能が安定する。
また、フィルター水19が、洗濯物Wを濯ぐ濯ぎ工程において排出された濯ぎ水であるので、洗濯工程において不要となった排水をフィルター水19として再利用することができ、水フィルターユニット3に必要な水量を削減することができる。
また、スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34は、互いに向かい合う内面を始端部31a,34aと終端部31b,34bとの間の部分がスクラビング部21の外方へ向けて湾曲する弧状に形成し、スクラビング部上部板31終端部31bは、水平方向の位置をスクラビング部下部板34の終端部34bよりも排気の流れ方向の下流側にずらしたので、スクラビング時にスクラビング部下部板34から巻き上げられたフィルター水19をスクラビング部上部板31に衝突させた後に、水槽20に落下させることができる。これにより、空気排出口から排気と共に排出されるフィルター水19の液量を低減することができる。
また、スクラビング部上部板31は、始端部31aから終端部31bに近づくに従って漸次、内面のカーブがきつくなるように形成されたので、スクラビング時にスクラビング部下部板34から巻き上げられたフィルター水19を水槽20に落下させ易くすることができる。これにより、排気中の微細水滴を確実に除去して湿度の抑制に寄与する。
また、冷却手段42が、ヒートポンプ4の蒸発器であるので、蒸発器がフィルター水19から奪った熱をヒートポンプ4によって有効利用することができる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、図5に示す第2実施形態の水フィルターユニット1′は、基本的には上記第1実施形態と同じ構成であるが、スクラビング部21′の構成、液回収口36の内側の構成が異なる。具体的に説明すると、第2実施形態における水フィルターユニット3′は、水槽20の天井面22のうち吸気口23と空気排出口10との間の箇所に2つの屈曲板(吸気口23側に位置する第1上部屈曲板51、および空気排出口10側に位置する第2上部屈曲板52)を互いに離間した状態であり、且つ下方の底面26側へ向けて延出した状態で装着し、第1上部屈曲板51から連続する天井面22の一部(2つの屈曲板51,52の間に位置する部分)、およびこの天井部22から連続する第2上部屈曲板52に至る一連の面がスクラビング部21′のスクラビング部上部板53を構成している。そして、第1上部屈曲板51の下端部をスクラビング部上部板53の始端部53aとするとともに、第2上部屈曲板52の下端部をスクラビング部上部板53の終端部53bとし、スクラビング部上部板53の内面を、始端部53aと終端部53bとの間の部分がスクラビング部21′の外方(スクラビング部下部板54から離れる上方向)に向けて膨出する状態に形成している。
また、水槽20内の底面26側(言い換えるとスクラビング部上部板53の下方)には、屈曲板で構成されたスクラビング部下部板54を配置し、該スクラビング部下部板54の他側面27側(排気の流れ方向の下流側)に位置する部分を起立させて起立端部を終端部54bとし、スクラビング部下部板54の屈曲部から一側面24側(排気の流れ方向の上流側)に位置する部分を一側面24側に向けて下り傾斜させて傾斜下端部を始端部54aとし、この始端部54aから途中の屈曲部を経て終端部54bに至る一連の面がスクラビング部下部板54となっている。さらに、スクラビング部下部板54の内面を、始端部54aと終端部54bとの間に位置する屈曲部分がスクラビング部21′の外方(第1上部屈曲板51側から第2上部屈曲板52の下方に向かう方向)に向けて膨出する状態に形成している。
このような構成の第2実施形態のスクラビング部21′においても、スクラビング部上部板53およびスクラビング部下部板54は、それぞれの終端部53b,54bがそれぞれの始端部53a,54aよりも上方であり、且つ始端部53a,54aから水平方向(フィルター水19の液面に沿う方向)にずれた位置に配置されている。より詳しくは、スクラビング部上部板53およびスクラビング部下部板54の終端部53b,54bが、それぞれの始端部53a,54aよりも鉛直方向(フィルター水19の液面に直交する方向)において天井面22寄りであって、水平方向において他側面27寄りに配置されている。また、スクラビング部上部板53の終端部53bは、水平方向の位置がスクラビング部下部板54の終端部54bよりも排気の流れ方向の下流側にずらして配置されている。そして、スクラビング部上部板53およびスクラビング部下部板54は、スクラビング部下部板54の内面に沿った終端部54bの延長上に、スクラビング部上部板53の一部として機能する天井面22が臨む状態で配置されている。また、スクラビング部下部板54は、スクラビング部21′の入口側に貯留されているフィルター水19の水位が始端部54aよりも高く、屈曲部分よりも低くなるように構成されている。
さらに、第2上部屈曲板52の上部には、第1実施形態における隔壁16に相当する誘導壁56を他側面27側に向かって下り傾斜した状態で延設し、該誘導壁56の傾斜下端部を他側面27に平行となる状態に屈曲するとともに、他側面27からスクラビング部21′側(図6中、左側)へ離間させ、スクラビング部21′を通過して被除去物が除去された空気が誘導壁56と他側面27との間を通って空気排出口10へ誘導されるように構成されている。
そして、スクラビング部下部板54の終端部54bと水槽20の他側面27との間に設けられた液回収口36には、平板で構成された液流下部57が備えられている。液流下部57は、液回収口36のうち水槽20内のフィルター水19の液面の上方に位置しており、天井面22側を向いた上面をスクラビング部下部板54側から他側面27側に向かって下り傾斜(言い換えると、水フィルターユニット3′内の空気の流れ方向の下流側に向かって下り傾斜)させている。また、スクラビング部下部板54のうち液回収口36側を向いた面から他側面27側に向かって延設されており、延設端(傾斜下端)を他側面27から離間して水槽20内のフィルター水19の液面を臨ませ、フィルター水19が液流下部57と他側面27との間を通過して水槽20の下部へ流下するように構成されている。
さらに、第2実施形態においては、水槽20内のフィルター水19のレベルを検出する水位センサーを備えず、その代わりに、水槽20内のフィルター水19をオーバーフローさせるオーバーフロー開口58を開設している。オーバーフロー開口58は、当該オーバーフロー開口58の下縁部が液流下部57の上面の傾斜下端およびスクラビング部上部板53の始端部53aよりも低く、且つスクラビング部下部板54の始端部54aよりも高くなる状態で開設されている。なお、オーバーフロー開口58には、オーバーフロー流路(図示せず)の上流部が接続されており、該オーバーフロー流路の途中には、オーバーフローしたフィルター水19が溜まってオーバーフロー流路を塞ぐ液封部(所謂トラップ)を設け、水フィルターユニット3′内を通過する空気がオーバーフロー開口58およびオーバーフロー流路を通って外方に排出されたり、あるいは外気がオーバーフロー流路を通って水フィルターユニット3′内に侵入したりすることを阻止するように構成されている。
このような構成を備えた水フィルターユニット3′においては、スクラビング部21′を通過することにより被除去物が除去された空気がフィルター水19と混合した混合流状態(フィルター水19を含んだ状態)で液回収口36に流入すると、空気とフィルター水19との混合流が液流下部57の上面の傾斜上端側に打ちつけられるように衝突する。この結果、空気が液流下部57の上面に沿って流れ、空気に含まれていたフィルター水19が液流下部57の上面に落下する。液流下部57に沿って流れる空気は、他側面27まで到達した後に液回収口36から上昇し、除塵および除湿された空気として空気排出口10から排気される。一方、液流下部57上に落下したフィルター水19は、液流下部57の上面をその下り傾斜方向に向かって流下し、液流下部57の上面の傾斜下端から下方へ放出されて水槽20の下部(フィルター水19の貯留部)に戻る。したがって、液回収口36に液流下部57を設ければ、スクラビング後の空気に含まれたフィルター水19を空気の流れから分離して水槽20の下部に回収し易くすることができる。また、水槽20の下部に回収されるフィルター水19が貯留状態のフィルター水19の液面に強く叩きつけられずに済み、回収されたフィルター水19の液面から不用意にフィルター水19の飛沫が発生する不都合、ひいては水槽20内で発生した飛沫が空気により噴き上げられて水フィルターユニット3′の外方に排出されてしまう不都合を避けることができる。
さらに、水槽20には、該水槽20内のフィルター水19をオーバーフローさせるオーバーフロー開口58を開設しているので、排気中に含まれた湿気が凝結して水槽20内に溜まるなどしてフィルター水19の液面が上昇したとしても、液流下部57がフィルター水19内に没することがない。したがって、液流下部57上でフィルター水19が激しく波立つ不都合、ひいては空気が液流下部57上のフィルター水19を噴き上げて水フィルターユニット3′の外方へ排出してしまう不都合を阻止することができる。
なお、第2実施形態の水フィルターユニット3′に備えられた液流下部57およびオーバーフロー開口58は、スクラビング部上部板31およびスクラビング部下部板34が弧状に形成された第1実施形態の水フィルターユニット3に備えても良い。また、オーバーフロー開口58を開設せず、その代わりに第1実施形態に設けられた水位センサー37を備え、該水位センサー37によりフィルター水19の液面レベルを監視し、制御装置によりフィルター水19の液面レベルの上昇を防ぐ制御を行っても良い。
ところで、本発明における冷却手段42は、水フィルターユニット3から排出される空気を、空気供給口8から導入した空気の露点温度以下まで冷却する構成としても良い。この構成によれば、水フィルターユニット3から排出された空気を室内に放出する場合でも、回転式洗濯乾燥機1周辺の湿度上昇を抑制でき、良好な室内環境を維持することが可能となる。また、空気供給口8から導入した空気の露点温度を基準とすることで、露点温度を一律に設定した場合に比べて、周辺環境に与える影響を少なくでき、且つ省エネとなる。
なお、前記した実施形態では、洗濯工程と乾燥工程との両方が実行される回転式洗濯乾燥機1について説明したが、本発明における乾燥機は、洗濯工程を行う洗濯機能を備えていなくても良い。
また、前記した実施形態では、回転式洗濯乾燥機1が循環通気路13を備えた構成を説明したが、循環通気路13は必ずしも設けられていなくても良い。即ち、回転式洗濯乾燥機1は、空気供給口8から供給通気路9を介してシェル6内に導入した空気(温風)を、排出側通気路11を介して空気排出口10から大気放出させる構成であっても良い。
なお、前記した実施形態では、洗濯物Wを洗濯する洗濯工程で排出された濯ぎ水を再利用する構成を説明したが、本発明におけるフィルター水19は、濯ぎ水に限定されない。例えば、水道水をフィルター水19として使用しても良いし、フィルター水19には、洗剤などが含まれていても良い。さらに、フィルター水19は、水フィルターユニット3によるスクラビングにおいてのみ使用されるスクラビング専用の液体であっても良い。つまり、少なくともスクラビングによって排気中からリントを捕捉することが可能な液体であれば、どのような液体を使用しても良い。
なお、前記した実施形態では、冷却手段42としてヒートポンプの蒸発器を用いる構成を説明したが、例えば、回転式洗濯乾燥機1外で冷却した冷水等を通水させる構成としても良い。要は、本発明においては、フィルター水19が冷却されていれば良い。
1…回転式洗濯乾燥機、2…洗濯乾燥機本体、3,3′…水フィルターユニット,4…ヒートポンプ、5…筐体、6…シェル、7…回転ドラム、8…空気供給口、9…供給側通気路、10…空気排出口、11…排出側通気路、12…ファン、13…循環通気路、14…開閉扉、15…操作パネル、16…吸気開口、17…排気開口、18…洗濯水排水管、19…フィルター水、20…水槽、21,21′…スクラビング部、22…天井面、23…吸気口、24…一側面、25…給水口、26…底面、27…他側面、28…排水弁、29…排水管、30…排水口、31…スクラビング部上部板、31a…始端部、31b…終端部、32…隔壁、33…隔壁、34…スクラビング部下部板、34a…始端部、34b…終端部、35…隔壁、36…液回収口、37…水位センサー、38…吸気側バッフル板、39…排気側バッフル板、40…水温センサー、41…膨張弁、42…冷却手段、43…アキュムレーター、44…圧縮機、45…凝縮器又はガスクーラー、51…第1上部屈曲板、52…第2上部屈曲板、53…スクラビング部上部板、53a…始端部、53b…終端部、54…スクラビング部下部板、54a…始端部、54b…終端部、56…誘導壁、57…液流下部、58…オーバーフロー開口、W…洗濯物

Claims (7)

  1. 空気供給口から供給側通気路を通じて空気を導入することで内部に収容された被乾燥物を乾燥する乾燥室と、前記乾燥室からの排気を空気排出口から排出する排出側通気路と、を備えた乾燥機において、
    前記排出側通気路の途中には、前記被乾燥物から離脱したリントをスクラビングによって前記排気中から捕捉する液体フィルターユニットを設け、
    前記液体フィルターユニットは、
    フィルター液が貯留される液貯留槽と、
    前記液貯留槽に連通して、前記排気を前記フィルター液に接触させてリント除去しながら通過させるスクラビング部と、を備え
    前記液貯留槽内の前記フィルター液を前記排気の露点温度以下まで冷却する冷却手段を備え、
    前記冷却手段によって冷却された前記フィルター液と前記排気とを前記スクラビング部内で接触させることで該排気を除湿することを特徴とする乾燥機。
  2. 前記冷却手段は、前記液体フィルターユニットから排出される空気を、前記空気供給口から導入した空気の露点温度以下まで冷却することを特徴とする請求項1に記載の乾燥機。
  3. 前記空気供給口と前記乾燥室の間の前記供給側通気路の途中に設けられたヒートポンプの凝縮器又はガスクーラーによって、該乾燥室に導入される空気を該導入前に加熱し、
    該ヒートポンプの蒸発器を前記冷却手段として前記液貯留槽内に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥機。
  4. 前記空気排出口と前記空気供給口とを接続し、前記液体フィルターユニットから排出された空気を前記乾燥室に戻す循環通気路を備え、
    該循環通気路を通じて前記乾燥室に戻される空気を、前記凝縮器又はガスクーラーによって加熱することを特徴とする請求項3に記載の乾燥機。
  5. 前記凝縮器又はガスクーラーの冷媒入口温度と前記蒸発器の蒸発温度の温度差が少なくとも90℃以上あることを特徴とする請求項4に記載の乾燥機。
  6. 前記液貯留槽内の液面レベルを検出する液面レベルセンサーを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の乾燥機。
  7. 前記フィルター液は、前記被乾燥物を濯ぐ濯ぎ工程において排出された濯ぎ水であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の乾燥機。
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