JP5994522B2 - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナを内蔵したアンテナ内蔵式電子時計に関する。
特許文献1には、円環状のアンテナ体11と、その直下に配置された円板状のソーラーパネル支持基板120とを備えたGPS(Global Positioning System)付き腕時計1が記載されている。同文献1の図4に示すように、アンテナ体11は、円環状の誘電体基材111と、誘電体基材111の表面に形成された導電性のアンテナ電極112(アンテナ本体部113、結合部114及び給電部115)とを備える。また、ソーラーパネル支持基板120は、導電性の基板であり、文字板2やソーラーパネル120Aを支持する他、回路基板25の接地端子に接続されてグランド板として機能する。
特開2011−021929号公報
特許文献1に記載された腕時計1では、誘電体基材111の上面に形成された円環状のアンテナ本体部113と、ソーラーパネル支持基板120(グランド板)との間で共振を生じさせ、GPS衛星からの電波を受信する。このようなループアンテナでは、ループ面を貫通する磁束が多いほど誘起される起電力も増えるので受信性能が高くなる。しかしながら、特許文献1に記載された腕時計1では、円環状の誘電体基材111の開口部分が、接地端子に接続された円板状のソーラーパネル支持基板120によって誘電体基材111の直下で塞がれているため、ループ面を貫通する磁束が少なくアンテナの受信性能の低下を招いていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、グランド板と誘電体上に設けられた給電素子との間で共振を生じさせて電波を受信するアンテナ内蔵式電子時計において、アンテナの受信性能を向上させることを解決課題とする。
以上の課題を解決するため、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、外装ケースと、前記外装ケースに収納され、時刻を表示する時刻表示部と、前記外装ケースに収納され、所定の電位が給電される導電性の給電素子が設けられた環状の誘電体と、前記外装ケースに収納され、環状の形状を有し、グランド電位が供給される導電性のグランド板と、を備え、前記誘電体及び前記グランド板は、環の中心軸が同じであり、前記中心軸方向の離間間隔が前記誘電体の前記中心軸方向の幅以下である、ことを特徴とする。
以上の構成によれば、グランド板と誘電体は、いずれも環状の形状を有するので、環の内側の部分が開口している。また、グランド板は、給電素子が設けられた誘電体に対し、環の中心軸が同じになり、かつ中心軸方向の離間間隔が誘電体の中心軸方向の幅以下となるように配置される。この場合、グランド板と誘電体は、互いの開口のうち少なくとも一部が重なるように中心軸方向に並べて配置されることになるので、誘電体の開口部分がグランド板で塞がれてしまうことがない。従って、特許文献1に開示された構成と比較した場合に、ループアンテナのループ面を貫通する磁束を増やすことが可能になるので、アンテナの受信性能を高めることができる。
なお、「時刻表示部」は、例えば、ダイヤル板の上で指針軸を中心に指針を周回させて時刻を指し示す態様の他、例えば、ダイヤル板に相当する大きさの表示領域を有する液晶表示パネルを備え、ダイヤル板や指針の画像を表示領域に表示して時刻を表示する態様や、液晶表示パネル等に時刻をデジタル表示する態様を含む。また、「環状」とは、全体が切れ目なくつながって輪になっていることをいい、輪(環)の形状は、円形や楕円の他、四角形等の多角形であってもよい。また、給電素子は、例えば、メッキや銀ペースト印刷等によって誘電体の表面に形成されてもよいし、インサート成形等によって誘電体の内部に埋設されてもよい。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記グランド板には、前記グランド電位が供給される供給部が複数設けられてもよい。なお、「供給部」は、例えば、導通ピンや導通ばねである。
給電素子とグランド板との間で共振を生じさせて電波を受信する場合、給電素子とグランド板との間の電位差を一定に保つことが重要であり、グランド板におけるグランド電位の安定性はアンテナの感度や指向性に大きく影響する。特に、グランド板の形状を環状にした場合は、供給部が一箇所であると、グランド板におけるグランド電位の電位分布が不均一になり易く、アンテナの受信性能の低下や指向性の変動を招く。このような問題に対し、上述した構成によれば、グランド板には供給部が複数設けられているので、グランド板におけるグランド電位を安定させることができる。従って、アンテナの受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することが可能になる。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記複数の供給部は、前記グランド板の環の中心から均等の角度で設けられてもよい。この場合もグランド板におけるグランド電位を安定させることができるので、アンテナの受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することが可能になる。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記給電素子は、環状又は環状の一部を切り欠いた形状を有し、前記所定の電位が給電される給電部が一箇所設けられ、前記誘電体及び前記グランド板を環の中心軸方向から平面視したとき、前記複数の供給部は、前記グランド板の環の中心と前記給電部とを結ぶ直線に対して対称(線対称)となるように設けられてもよい。
この場合もグランド板におけるグランド電位を安定させ、アンテナの受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することができる。特に、グランド板の環の中心と給電部とを結ぶ直線に対して対称となるように複数の供給部を設けることで、給電素子における高周波成分の遅延を給電部の両側で対称となるように低減することができるため、アンテナの良好な指向性を確保することが可能である。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記給電素子は、環状の一部を切り欠いた形状を有し、前記所定の電位が給電される給電部が一箇所設けられ、前記グランド板には、前記グランド電位が供給される供給部が一箇所設けられ、前記誘電体及び前記グランド板を環の中心軸方向から平面視したとき、前記供給部は、前記給電素子のうち両端部の中点から前記給電部までの範囲に相当する部分に設けられてもよい。
環状の一部を切り欠いた形状(例えばC型形状)を有する給電素子と、環状の形状(例えばO型形状)を有するグランド板との間で良好な共振を生じさせるためには、グランド板のうち給電素子と重なる部分のグランド電位を安定させることが重要になる。従って、グランド板に対して供給部を一箇所しか設けない場合は、グランド板のうち給電素子と重なる範囲に供給部を設けることが望ましく、例えば、給電素子のうち両端部の中点に相当する部分に供給部を設けることが考えられる。また、給電素子における高周波成分の遅延等を考慮すると、給電素子を給電部で2片に分けた場合、長片側に供給部を設けることが望ましい。以上のようなことから、グランド板に対して供給部を一箇所しか設けない場合は、誘電体及びグランド板を環の中心軸方向から平面視したとき、給電素子のうち両端部の中点から給電部までの範囲に相当する部分に供給部を設けることで、グランド板のうち給電素子と重なる部分のグランド電位を効率よく安定させることができる。従って、アンテナの受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することが可能になる。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記外装ケースは、筒状の形状を有すると共に前記グランド電位が供給される導電性のケース胴を有し、前記ケース胴の内周面と前記誘電体の外周面との離間間隔は、前記幅以下であり、前記ケース胴と前記誘電体との前記中心軸方向の重なりは、前記幅の1/5以上であってもよい。
この場合、グランド板だけでなくケース胴を給電素子の共振対象にすることができるので、アンテナの受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することが可能になる。また、ケース胴を共振対象に含めることで、グランド板のサイズを小型化することができる。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記外装ケースは、筒状の形状を有する導電性のケース胴と、前記ケース胴に連なる導電性の裏蓋と、を有し、前記ケース胴及び前記裏蓋には前記グランド電位が供給されてもよい。
この場合、外装ケースを構成するケース胴と裏蓋がグランドプレーンとして機能し、アンテナ内蔵式電子時計において裏蓋とは反対側の方向から入射する電波をアンテナ体(誘電体及び給電素子)に向けて反射させるので、アンテナの受信性能を高めることができる。
また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計において、前記誘電体には、環状又は環状の一部を切り欠いた形状を有する導電性の無給電素子が前記給電素子と離間して設けられてもよい。なお、無給電素子は、給電素子と同様に、例えば、メッキや銀ペースト印刷等によって誘電体の表面に形成されてもよいし、インサート成形等によって誘電体の内部に埋設されてもよい。
この構成によれば、環状の誘電体には、給電素子と無給電素子とが離間して設けられる。この場合、給電素子に電流が流れると無給電素子にも電流が誘起されるので、給電素子と無給電素子とが電磁的に結合し、両者が一体となって電磁波を電流に変換するアンテナ素子として機能する。例えば、誘電体上に設けられた給電素子と無給電素子のうち、無給電素子の長さを受信対象となる電波に共振するように定めることで、給電素子の長さについては適宜設定することが可能になる。従って、アンテナ体(誘電体、給電素子及び無給電素子)と、アンテナ体に電気的に接続される回路との間のインピーダンスを容易に整合させることができる。また、無給電素子を給電素子に電磁的に結合させることでアンテナ体の共振周波数を下げてインピーダンス特性を改善することができる。このためアンテナ体の共振周波数を受信対象となる電波に合わせることで、共振周波数でのリターンロスを減らし、受信対象となる電波に対するアンテナ体の受信性能を高めることもできる。
GPSを利用した時刻修正システムの構成を示す図である。 電子時計の平面図である。 電子時計の要部断面図である。 電子時計の要部分解斜視図である。 グランド板とケース胴を示す平面図である。 アンテナ体の構造を説明するための図である。 電子時計の回路構成を示すブロック図である。 変形例1に係るグランド板とケース胴を示す平面図である。 変形例2に係るグランド板とケース胴を示す平面図である。 導通ばねの設置位置の変形例を示す図である。 変形例4に係るグランド板とC型形状の給電素子を示す平面図である。 変形例5に係る電子時計の要部断面図である。 変形例7に係るアンテナ体の断面図である。 変形例8に係るアンテナ体の断面図である。 変形例9に係るアンテナ体の断面図である。 変形例10に係るアンテナ体の断面図である。 変形例12に係るアンテナ体の断面図である。 変形例13に係るアンテナ体の構造を説明するための図である。 変形例15に係る電子時計の平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なる。また、以下に記載する実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1は、GPSを利用した時刻修正システムの構成を示す図である。
電子時計100は、GPS衛星20からの電波(無線信号)を受信して時刻を修正する機能を備えた腕時計であり、腕に接触する面(以下、裏面)の反対側の面(以下、表面)に時刻を表示する。各GPS衛星20は、準同期軌道上を周回しており、C/A(Coarse/Acquisition)コードや航法メッセージを1.57542GHzの電波(L1波)に重畳して地上に送信している。以降、本明細書では、C/Aコードや航法メッセージが重畳された1.57542GHzの電波を「衛星信号」と記載する。衛星信号は、例えば右旋偏波の円偏波である。
C/Aコードは、GPS衛星20毎に固有の1023ビットの擬似雑音符号(Pseudo Random Noise Code)である。各GPS衛星20には原子時計が搭載されており、航法メッセージには、GPS衛星20が衛星信号を発信した時刻として、原子時計で計時された極めて正確な時刻情報(以下、GPS時刻情報)が含まれている。また、地上のコントロールセグメントによって各GPS衛星20に搭載されている原子時計の時刻誤差が測定されており、航法メッセージには、時刻誤差を補正するための時刻補正パラメータも含まれている。この他、航法メッセージには、例えば、GPS衛星20の正確な軌道情報(エフェメリス)や、全てのGPS衛星20の大まかな軌道情報(アルマナック)、UTC(Coordinated Universal Time:協定世界時)時刻系とGPS時刻系とのズレを示すUTCオフセット、電離層補正パラメータ等が含まれている。
各GPS衛星20は、航法メッセージをC/Aコードによってスペクトラム拡散した後、スペクトラム拡散した信号を1.57542GHzの搬送波に乗算してBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調することで衛星信号を生成する。また、電子時計100は、GPS衛星20での信号生成とは逆の流れ(BPSK変調信号の復調→スペクトラム逆拡散)で、受信した衛星信号から航法メッセージを取り出す。スペクトラム拡散の際に用いたC/AコードはGPS衛星20毎に異なるので、電子時計100では、どのGPS衛星20から送られてきた衛星信号なのかを識別することが可能である。
電子時計100は、例えば、1基のGPS衛星20から受信した衛星信号に含まれているGPS時刻情報や時刻補正パラメータ等を使用して、電子時計100で計時されている時刻(以下、内部時刻)を正確な時刻に修正することができる。また、電子時計100は、例えば、最低3基(通常は4基)以上のGPS衛星20から衛星信号を受信し、その中に含まれている各GPS衛星20のGPS時刻情報や軌道情報(エフェメリス)等を使用して、電子時計100の現在位置を示す位置情報(例えば緯度及び経度)を取得することができる。取得した位置情報は、例えば時差の補正等に利用される。
なお、電子時計100では、衛星信号の到達時刻と衛星信号に含まれている発信時刻との差からGPS衛星20との距離を算出し、3基以上の各GPS衛星20との距離に基づいて電子時計100の現在位置を特定する。但し、電子時計100は、水晶振動子を使用しており原子時計のように高精度に時刻を計時することができない。時刻の誤差がたとえ100万分の1秒であったとしても距離の誤差は300mにも及んでしまう。このため電子時計100では、通常4基以上のGPS衛星20から衛星信号を受信し、内部時刻を修正しつつ位置情報を取得する。
図2は、電子時計100の平面図である。
電子時計100は、金属等の導電性材料で形成された円筒状のケース胴80を備える。ケース胴80の上側(表面側)には、セラミックやプラスチック等の非導電性材料で形成された円筒状のガラス縁81が嵌合されており、ガラス縁81の開口は、透明なカバーガラス84で塞がれている。
ガラス縁81の内側には、プラスチックやセラミック等の非導電性材料で形成された円環状のダイヤルリング83が配置され、ダイヤルリング83の内側には、円板状のダイヤル板11が配置されている。ダイヤルリング83には、バータイプのインデックスが30度おきに設けられており、各インデックスはその一部がダイヤル板11上に突出している。また、ダイヤルリング83において隣り合うインデックス間には6度おきに目盛が刻まれている。なお、これらのインデックスや目盛をダイヤル板11に設けてもよいし、インデックスの代わりに“1”〜“12”までの数字を設けてもよい。このようにダイヤルリング83やダイヤル板11は、図示の態様に限定されない。
ダイヤル板11の上には、指針軸12を中心に周回して現在時刻を指し示す指針13(秒針13a、分針13b及び時針13c)が設けられている。ユーザーは、カバーガラス84を介して、ダイヤルリング83、ダイヤル板11及び指針13を視認することができる。また、ダイヤルリング83の下側(裏面側)には、円環状のアンテナ体40が設けられている。
また、電子時計100は、竜頭16や操作ボタン17,18を備える。ユーザーは、竜頭16や操作ボタン17,18を操作することで、電子時計100の動作モードを時刻情報取得モードや位置情報取得モードに設定することができる。時刻情報取得モードは、少なくとも1基のGPS衛星20から衛星信号を受信してGPS時刻情報や時刻補正パラメータを取得し、内部時刻を正確な時刻に修正する動作モードである。また、位置情報取得モードは、少なくとも3基以上のGPS衛星20から衛星信号を受信して電子時計100の位置情報を取得し、時差を反映させつつ内部時刻を正確な時刻に修正する動作モードである。なお、電子時計100は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードを定期的に自動実行することも可能である。
次に、電子時計100の内部構造について説明する。
図3は電子時計100の要部断面図であり、図4は電子時計100の要部分解斜視図である。図3に示すように、円筒状のケース胴80の上側(表面側)には円筒状のガラス縁81が嵌合されており、ガラス縁81の上側の開口は、円板状のカバーガラス84で塞がれている。また、ケース胴80の下側(裏面側)の開口は、ステンレスやチタン等の導電性材料で形成された裏蓋85で塞がれている。ケース胴80と裏蓋85は、例えばスクリュー溝で固定されている。このように電子時計100の外装ケースは、例えば、ケース胴80と、ガラス縁81と、カバーガラス84と、裏蓋85とで構成されている。
カバーガラス84の下側には、ガラス縁81の内周に沿って円環状のダイヤルリング83が設けられている。ダイヤルリング83は、外周側がガラス縁81の内周面に接触する平坦部分となっており、内周側は内側に向って傾斜する傾斜部分となっている。ダイヤルリング83の下側にはドーナツ状の収納空間が設けられており、この収納空間に円環状のアンテナ体40が収納されている。アンテナ体40は、ケース胴80やガラス縁81の内周より内側に配置され、その上方がダイヤルリング83で覆われている。
アンテナ体40の下側には、金属等の導電性材料で形成された円環状のグランド板90が設けられている。グランド板90には、図4に示すように、給電ピン44用の挿通孔90bの他に4個の孔が設けられており、4個の孔の各々には図3に示す導通ピン93が取り付けられている。なお、導通ピン93を取り付けるための4個の孔は、グランド板90の他に地板38や回路基板25の周縁部にも設けられている(図4参照)。
各導通ピン93には、GPS受信部26や制御部70を含む回路ブロックのグランド電位が回路基板25を介して供給されており、グランド板90には計4個の導通ピン93のそれぞれからグランド電位が供給されている。また、グランド板90には、図4に示すように4個の導通ばね90aが形成されている。各導通ばね90aは、付勢力によってその一部がケース胴80の内周面と接触しており(図3参照)、ケース胴80と電気的に接続されている。従って、グランド電位は、グランド板90(各導通ばね90a)を介してケース胴80にも供給されている。
また、詳細については後述するが、アンテナ体40は、誘電体で形成された円環状の基材401と、基材401上に設けられた無給電素子402や給電素子403等によって構成されている(図6参照)。図4に示すように、アンテナ体40の基材401とグランド板90は円環の中心軸が同じであり、この中心軸は指針軸12と一致する。また、図3に示すように、アンテナ体40の基材401のZ軸方向の幅をhとしたとき、基材401とグランド板90のZ軸方向の離間間隔Δdはh以下である。このようにアンテナ体40の基材401とグランド板90は、円環の中心軸が同じになり、かつZ軸方向の離間間隔Δdがh以下になるようにZ軸方向に並べて配置されている。なお、アンテナ体40(基材401)とグランド板90の離間間隔Δdをh以下にしたのは、グランド板90と基材401上に設けられた給電素子403との間で共振を生じさせて電波(衛星信号)を受信するためである。離間間隔Δdが大きくなり過ぎると両者の間で共振が生じず、電波を受信することができなくなる。
また、グランド板90と基材401上に設けられた給電素子403との間で良好な共振を生じさせるためには、グランド板90の外周サイズをアンテナ体40の基材401の外周サイズよりも大きくすることが望ましい。また、グランド板90のXY平面における幅W2を、アンテナ体40の基材401のXY平面における幅W1よりも大きくすること望ましい(図4参照)。しかしながら、グランド板90の外周サイズを基材401の外周サイズ以下にしてもよいし、グランド板90の幅W2を基材401の幅W1以下にしてもよい。但し、グランド板90の外周サイズを基材401の外周サイズ以下にする場合は、少なくともグランド板90の幅W2を基材401の幅W1の1/3以上にする必要がある。
アンテナ体40の内側には、ダイヤル板11及びソーラーパネル87が設けられている。ダイヤル板11は、プラスチック等の光透過性の非導電性材料で形成されている。また、ソーラーパネル87は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する複数のソーラーセル(光発電素子)を直列接続した円形の平板である。ダイヤル板11及びソーラーパネル87は重ねて配置され、その中央には指針軸12が貫通する孔が設けられている。
ソーラーパネル87の下側には、プラスチックやセラミック等の非導電性材料で形成された地板38が設けられている。指針軸12は、ダイヤル板11、ソーラーパネル87及び地板38を貫通して表裏方向に延在している。指針軸12は、ダイヤル板11と垂直な方向から電子時計100を見たとき(すなわち電子時計100を平面視したとき)、電子時計100の中心になる。また、指針13(13a〜13c)は、図3に示すようにアンテナ体40の内周より内側で、カバーガラス84とダイヤル板11との間に配置されている。
地板38の下側には、図3に示すように、指針軸12を回転させて指針13を駆動する駆動機構30が設けられている。駆動機構30は、ステップモーターMと、歯車等の輪列とを有し、ステップモーターMが輪列を介して指針軸12を回転させることにより指針13を駆動する。例えば、時針13cは12時間で1周し、分針13bは60分で一周し、秒針13aは60秒で一周する。時刻表示部は、例えば、ダイヤル板11と、指針軸12と、指針13(13a〜13c)と、駆動機構30とで構成されている。
地板38及び駆動機構30の下側には、回路基板25が設けられている。この回路基板25の下面(裏面側の面)には、GPS受信部26や制御部70を含む回路ブロックが実装されている。GPS受信部26は、例えば1チップのICモジュールで構成され、アナログ回路やデジタル回路が含まれる。制御部70は、GPS受信部26や駆動機構30の動作を制御する。また、回路基板25の下面には二次電池27が配置されている(図3参照)。二次電池27は、例えばリチウムイオン電池であり、ソーラーパネル87が発電した電力で充電される。
また、回路基板25には、グランド電位を供給するための配線パターンや、アンテナ体40に給電する所定の電位を供給するための配線パターンが形成されている。給電ピン44は、金属等の導電性材料で形成されたピン状のコネクタであり、コイルスプリングを内蔵している。給電ピン44は、図4に示すように、地板38及びグランド板90に設けられた挿通孔38a,90bを介して回路基板25の上面とアンテナ体40の下面とを電気的に接続している。給電ピン44の上端部は、コイルスプリングの付勢力によって、アンテナ体40の下面(より具体的には、後述する結合部404)に接触している。また、給電ピン44の下端部は、コイルスプリングの付勢力によって、回路基板25の上面(より具体的には、所定の電位を供給する配線パターンが形成された部分)に接触している。この給電ピン44を介してアンテナ体40に所定の電位が給電される。
GPS受信部26や制御部70は、図3に示すように金属等の導電性材料で形成されたシールド板91で覆われている。シールド板91にはグランド電位が供給されており、グランド電位は、シールド板91及び金属製の回路押え39を介して裏蓋85やケース胴80にも供給されている。なお、上述したようにグランド電位は、回路基板25及び各導通ピン93を介してグランド板90やケース胴80にも供給されている。従って、グランド板90には、回路基板25及び各導通ピン93を介した経路でグランド電位が供給される他、シールド板91、回路押え39、裏蓋85、ケース胴80及び各導通ばね90aを介した経路でもグランド電位が供給される。また、外装ケースのうちグランド電位が供給されるケース胴80及び裏蓋85は、グランドプレーンとして機能し、カバーガラス84側から入射する衛星信号をアンテナ体40に向けて反射させる。
なお、グランド電位の供給経路を構成する各部材(例えば、シールド板91、回路押え39、裏蓋85、導通ピン93、グランド板90、導通ばね90a等)は、部材間の接触面に金メッキや防錆用のメッキ処理が施されている。また、各導通ピン93はネジ締め固定されている。これによりグランド電位の供給経路を構成する各部材間での接触抵抗を長期間に亘ってできるだけ低く抑えられるようにしている。
図5は、グランド板90とケース胴80を示す平面図である。
グランド板90には、グランド板90の円環の中心C(指針軸12)から見て9時の方向に、給電ピン44を挿通させるための挿通孔90bが設けられている。また、グランド板90には、中心Cから均等の角度(90度)で4個の導通ピン93が取り付けられており、それぞれの導通ピン93からグランド電位が供給されている。また、グランド板90の外周縁には、グランド板90と一体的に形成された4個の導通ばね90aが中心Cから均等の角度(90度)で設けられている。各導通ばね90aは付勢力によってその一部がケース胴80の内周面に接触しており、これによりケース胴80からも各導通ばね90aを介してグランド電位がグランド板90に供給される。また、グランド板90は、その中央に円形の開口部90cを有する。
このようにグランド板90には、グランド電位が供給される供給部が、導通ピン93と導通ばね90aを合計すると計8箇所設けられている。従って、グランド板90におけるグランド電位を安定させることができる。また、電子時計100が腕に装着された場合には、裏蓋85やケース胴80等を介して人体をグランドとして活用することができるので、グランド電位の安定性をさらに高めることができる。
図6は、アンテナ体40の構造を説明するための図である。
図6(A)はアンテナ体40の斜視図であり、図6(B)はアンテナ体40の平面図である。また、図6(C)は、アンテナ体40を図6(B)に示すG−g線で切断した断面図である。
アンテナ体40は、プラスチックやセラミック等の誘電体で形成された円環状の基材401と、基材401の表面に形成された無給電素子402、給電素子403及び結合部404とを備える。また、基材401は、その中央に円筒状の開口部406を有する。無給電素子402、給電素子403及び結合部404は、いずれも金属等の導電性材料で形成されており、例えばメッキや銀ペースト印刷等によって形成することができる。基材401の材料は、酸化チタン等の高周波で使用可能な誘電材料を樹脂に混ぜることで、比誘電率が5〜20程度となるように調整されている。
図6(C)に示すように、基材401は、上面T1、外周面T2、底面T3、傾斜面TP1及び傾斜面TP2によって囲まれた五角形の断面形状を有する。無給電素子402は上面T1に形成されており、給電素子403は傾斜面TP1に形成されている。また、結合部404は、傾斜面TP1、傾斜面TP2及び底面T3に亘って形成されている。結合部404のうち、傾斜面TP1側の端部は給電素子403に接続され、底面T3側の端部部分には給電ピン44の上端部が接触している。従って、給電素子403には、給電ピン44及び結合部404を介して所定の電位が供給される。一方、無給電素子402に対しては外部から何ら電位は給電されない。
また、図6(A)及び図6(B)に示すように、無給電素子402は、円環形状、すなわち無端のO型形状に形成されている。一方、給電素子403は、切欠部405を有し、円環の一部を切り欠いたC型形状に形成されている。給電素子403は、GPS衛星20からの電波(衛星信号)に共振するアンテナ長を有する。例えば、結合部404と切欠部405とのなす角をΦaとし、切欠部405の長さをΔsとし、給電素子403の円周長をLとし、受信する円偏波の自由空間波長をλとしたとき、L=1.31λ、Φa=40°、Δs=0.018λとすることができる。
また、C型形状を有する給電素子403の端部には結合部404が接続されている。図6(B)に示すように、給電素子403のうち結合部404と接続された部分(端部)が、所定の電位が給電される給電部403aになる。なお、給電部403aは、給電素子403の端部に設けられる態様に限らず、給電素子403のうち端部以外の部分に設けられていてもよい。
また、給電部403aは、電子時計100において9時の方向に設けられている。つまり、電子時計100を平面視したとき、電子時計100の中心(指針軸12)から見て9時の方向に、給電部403a、結合部404及び給電ピン44が設けられている。但し、給電部403a、結合部404及び給電ピン44の設置位置は、電子時計100の中心から見て9時の方向に限定されず、例えば、8時の方向や10時の方向、あるいは5時の方向や1時の方向に設けられていてもよい。
図6(A)及び図6(B)に示すように、無給電素子402と給電素子403は一定の離間間隔を保って並設されており、給電素子403に電流が流れると無給電素子402にも電流が誘起される。つまり、無給電素子402と給電素子403の離間間隔は、両者の間で電磁的な結合が可能になる距離に定められている。従って、給電素子403と無給電素子402は、電磁的に結合し、両者が一体となって電磁波を電流に変換するアンテナ素子として機能する。また、無給電素子402がO型形状を有することから、アンテナ体40は、全体としてO型形状のループアンテナとして機能する。電子時計100では、所定の電位が給電される給電素子403と、グランド電位が供給されるグランド板90との間で共振を生じさせ、この共振によってGPS衛星20からの電波(衛星信号)を受信する。
GPS衛星20からの衛星信号は1.575GHzであるので、1波長は約19cmになる。また、円偏波を受信するためには、波長の1.0〜1.2倍程度のアンテナ長が必要になるので、衛星信号を受信するためには約19〜24cmのループアンテナが必要になる。このようなアンテナ長のループアンテナを腕時計の内部に収めようとすると、腕時計の大型化を招いてしまう。
例えば、比誘電率をεrとしたとき、比誘電率がεrの基材401を用いると、この基材401による波長短縮率は1/√εrになる。つまり、比誘電率がεrの誘電体を用いることで、アンテナ体40の受信対象となる電波の波長を1/√εr倍に短縮することができる。上述したように基材401の比誘電率εrは5〜20程度であるので、基材401を備えない場合に比べ、アンテナ体40のアンテナ長を約0.224(εr=20)〜0.447(εr=5)倍に短縮することができる。
また、無給電素子402を給電素子403に電磁的に結合させることでアンテナ体40の共振周波数を下げてインピーダンス特性を改善することができる。このためアンテナ体40の共振周波数を衛星信号に合わせることで、共振周波数でのリターンロスを減らし、衛星信号に対するアンテナ体40の受信性能を高めることもできる。
なお、給電ピン44と結合部404との接触面や、給電ピン44と回路基板25との接触面についても、金メッキや防錆用のメッキ処理を施すことで、接触抵抗を長期間に亘ってできるだけ低く抑えられるようにし、アンテナ体40の受信性能が低下しないようにしている。
図7は、電子時計100の回路構成を示すブロック図である。
電子時計100は、例えば、GPS受信部26と制御表示部36とを含んで構成されている。GPS受信部26は、衛星信号の受信、GPS衛星20の捕捉、位置情報の生成、時刻修正情報の生成等に関する処理を行う。また、制御表示部36は、内部時刻の計時や修正、指針13の運針等に関する処理を行う。
ソーラーパネル87は、充電制御回路29を介して二次電池27を充電する。二次電池27は、レギュレーター34を介して制御表示部36に駆動電力を供給すると共に、レギュレーター35を介してGPS受信部26に駆動電力を供給する。電圧検出回路37は、二次電池27の電圧を検出して制御部70に出力する。なお、レギュレーター35を、RF(Radio Frequency)部50に駆動電力を供給するレギュレーターと、ベースバンド部60に駆動電力を供給するレギュレーターとに分けてもよい。この場合、RF部50に駆動電力を供給するレギュレーターは、RF部50の内部に設けてもよい。
定電位発生回路33は、グランド電位に対して予め定められた電位差を有する所定の電位を生成する。定電位発生回路33で生成された所定の電位は、回路基板25及び給電ピン44を介してアンテナ体40(給電素子403)に給電される。
アンテナ体40は、GPS衛星20からの衛星信号を受信する。但し、アンテナ体40は衛星信号以外の不要な電波も若干受信してしまうため、アンテナ体40の後段にはSAW(Surface Acoustic Wave)フィルター32が設けられている。SAWフィルター32は、1.5GHz帯の信号を通過させるバンドパスフィルターとして機能し、アンテナ体40が受信した信号から衛星信号を抽出する。
GPS受信部26は、例えば、RF部50とベースバンド部60とを含んで構成されている。また、RF部50は、例えば、LNA(Low Noise Amplifier)51、ミキサー52、VCO(Voltage Controlled Oscillator)53、PLL(Phase Locked Loop)回路54、IF(Intermediate Frequency)アンプ55、IFフィルター56、ADC(A/D変換器)57等を含んで構成されている。
SAWフィルター32を通過した信号(衛星信号)は、RF部50に入力されてLNA51で増幅される。LNA51で増幅された衛星信号は、VCO53が出力するクロック信号とミキサー52でミキシングされ、中間周波数帯の信号にダウンコンバートされる。PLL回路54は、VCO53の出力クロック信号を分周したクロック信号と、ベースバンド部60から供給される基準クロック信号とを位相比較してVCO53の出力クロック信号を基準クロック信号に同期させる。従って、VCO53は、周波数精度が高い安定したクロック信号を出力することができる。なお、中間周波数として、例えば数MHzを選択することができる。
ミキサー52から出力された中間周波数帯の信号は、IFアンプ55で増幅される。但し、ミキサー52でのミキシングによって数GHzの高周波成分が発生してしまうため、IFアンプ55では中間周波数帯の信号と共に数GHzの高周波成分も増幅してしまうことになる。このためIFフィルター56では、中間周波数帯の信号を抽出すると共に、高周波成分を除去する(正確には、所定のレベル以下に減衰させる)。IFフィルター56を通過した中間周波数帯の信号は、ADC57でデジタル信号に変換される。
ベースバンド部60は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)61、CPU(Central Processing Unit)62、SRAM(Static Random Access Memory)63、RTC(Real Time Clock)64等を含んで構成されている。また、ベースバンド部60には、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator:温度補償回路付き水晶発振回路)65や、フラッシュメモリー66が接続されている。
TCXO65は、温度に関係なくほぼ一定の周波数の基準クロック信号を生成する。ベースバンド部60の動作は、TCXO65が出力する基準クロック信号に同期する。RTC64は、衛星信号を処理するためのタイミングを生成するものであり、TCXO65から出力される基準クロック信号でカウントアップされる。フラッシュメモリー66には、例えば時差情報が記憶されている。時差情報は、UTCに対する時差を座標値(例えば緯度及び経度)と関連付けて定義した情報である。
ベースバンド部60は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードが設定されている場合に、RF部50のADC57から出力されるデジタル信号(中間周波数帯の信号)からベースバンド信号を復調する処理を行う。
また、ベースバンド部60は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードが設定されている場合に、衛星検索工程において、各C/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生し、ベースバンド信号に含まれているC/Aコードとの相関をとる処理を行う。ベースバンド部60は、各ローカルコードに対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が閾値以上となる場合にはそのローカルコードのGPS衛星20に同期(すなわちGPS衛星20を捕捉)したものと判断する。GPSでは、全てのGPS衛星20が異なるC/Aコードを用いて同一周波数で衛星信号を送信するCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用している。従って、ベースバンド信号に含まれているC/Aコードを判別することで、捕捉可能なGPS衛星20を検索することができる。
また、ベースバンド部60は、捕捉したGPS衛星20の衛星信号から航法メッセージを取得する場合、捕捉したGPS衛星20のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードと、ベースバンド信号とをミキシングする処理を行う。これにより捕捉したGPS衛星20の航法メッセージが復調される。ベースバンド部60は、航法メッセージの各サブフレームのTLMワード(プリアンブルデータ)を検出し、サブフレームに含まれているGPS時刻情報や軌道情報等の衛星情報を取得してSRAM63に記憶する。なお、GPS時刻情報は、週番号データ(WN)及びZカウントデータであるが、週番号データが取得済みの場合はZカウントデータのみを取得すればよい。
また、ベースバンド部60は、衛星情報に基づいて時刻修正情報を生成する。時刻修正情報は、電子時計100で計時されている内部時刻を修正するための情報である。ベースバンド部60は、時刻情報取得モードの場合、例えば、1基のGPS衛星20の衛星情報に含まれているGPS時刻情報,時刻補正パラメータ,UTCオフセット等を使用して時刻修正情報を生成することができる。なお、ベースバンド部60は、複数のGPS衛星20の衛星情報から時刻修正情報を生成してもよい。時刻情報取得モードの場合の時刻修正情報は、例えば、GPS時刻情報そのものであってもよいし、時刻補正パラメータで補正した後のGPS時刻情報であってもよいし、GPS時刻情報に対して時刻補正パラメータやUTCオフセットを加算して得られる時刻情報であってもよい。また、これらの時刻情報と内部時刻情報との時間差を示す情報を時刻修正情報としてもよい。
また、ベースバンド部60は、位置情報取得モードの場合、最低3基(通常は4基)以上のGPS衛星20から衛星情報を受信し、まず、受信した衛星情報を使用して電子時計100の位置情報を取得する。次に、ベースバンド部60は、フラッシュメモリー66に記憶されている時差情報を参照し、取得した位置情報に対応する時差データを取得する。この後、ベースバンド部60は、時刻情報取得モードの場合と同様の方法で生成した時刻修正情報に対し、取得した時差データを加算して位置情報取得モードの場合の時刻修正情報とする。このように位置情報取得モードの場合の時刻修正情報は、電子時計100の現在位置に応じた時差を反映させたものとなる。
制御表示部36は、例えば、制御部70、水晶振動子73、駆動回路74等を含んで構成されている。また、制御部70は、例えば、記憶部71やRTC72等を備えたCPUで構成することができる。制御部70は、GPS受信部26に対して制御信号を出力し、GPS受信部26の動作を制御する。また、制御部70は、駆動回路74を介して指針13(13a〜13c)の運針等を制御する。また、制御部70は、電圧検出回路37の検出結果等に基づいてレギュレーター34,35や定電位発生回路33の動作を制御する。
記憶部71には、GPS受信部26から出力された時刻修正情報や位置情報等が記憶される。RTC72は内部時刻を計時している。RTC72は、常時駆動されており、水晶振動子73によって生成される基準クロック信号でカウントアップされる。従って、制御部70は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードでない場合であっても、RTC72で計時されている内部時刻に基づいて指針13の運針を継続することができる。
また、制御部70は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードの場合にGPS受信部26から時刻修正情報が出力されると、RTC72で計時されている内部時刻を時刻修正情報に従って修正する。また、内部時刻を修正した場合、制御部70は、修正後の内部時刻を指針13(13a〜13c)が指し示すように駆動回路74を介して指針13を駆動する。これにより電子時計100の内部時刻が正確な時刻に修正される。特に位置情報取得モードの場合は、電子時計100の現在位置に応じた時差を反映させつつ内部時刻を正確な時刻に修正することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、アンテナ体40の基材401(誘電体)とグランド板90は、いずれも円環の形状を有するので、円環の内側の部分にそれぞれ円形の開口部406,90cを有する。また、グランド板90は、給電素子403が設けられた基材401に対し、円環の中心軸が同じになり、かつ中心軸方向(Z軸方向)の離間間隔Δdが基材401のZ軸方向の幅h以下となるように配置される。この場合、基材401とグランド板90は、互いの開口部406,90cのうち少なくとも一部が重なるようにZ軸方向に並べて配置されることになる。従って、アンテナ体40の基材401の開口部406がグランド板90で塞がれてしまうことがない。よって、特許文献1に開示された構成と比較した場合に、ループアンテナのループ面を貫通する磁束を増やすことが可能になるので、アンテナ体40の受信性能を高めることができる。
また、本実施形態によれば、円環状のグランド板90には、グランド電位が供給される複数の供給部(導通ピン93や導通ばね90a)が、円環の中心Cから均等の角度で設けられている。給電素子403とグランド板90との間で共振を生じさせて衛星信号を受信する場合、給電素子403とグランド板90との間の電位差を一定に保つことが重要であり、グランド板90におけるグランド電位の安定性はアンテナ体40の感度や指向性に大きく影響する。特に、グランド板90の形状を環状にした場合は、供給部が一箇所であると、グランド板90におけるグランド電位の電位分布が不均一になり易く、アンテナ体40の受信性能の低下や指向性の変動を招く。従って、グランド板90に対して複数の供給部を中心Cから均等の角度で設けることで、グランド板90におけるグランド電位を安定させ、アンテナ体40の受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することができる。
また、本実施形態によれば、外装ケースを構成するケース胴80と裏蓋85がグランドプレーンとして機能し、カバーガラス84側から入射する衛星信号をアンテナ体40に向けて反射させるので、アンテナ体40の受信性能を高めることができる。
また、本実施形態によれば、無給電素子402を給電素子403に電磁的に結合させることでアンテナ体40の共振周波数を下げてインピーダンス特性を改善することができる。このためアンテナ体40の共振周波数を衛星信号に合わせることで、共振周波数でのリターンロスを減らし、衛星信号に対するアンテナ体40の受信性能を高めることもできる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下に述べる変形が可能である。また、以下に示す2以上の変形を適宜組み合わせることもできる。
[変形例1]
図8は、変形例1に係るグランド板95とケース胴80を示す平面図である。本変形例に係るグランド板95には、グランド板95の円環の中心Cと給電ピン44とを結ぶ直線LNに対して線対称となるように複数の供給部(導通ピン93や導通ばね90a)が設けられている。なお、給電ピン44の設置位置は、アンテナ体40をZ軸方向から平面視したとき、給電素子403における給電部403aの位置に相当する。このように直線LNに対して線対称となるように複数の供給部を設けた場合も、グランド板95におけるグランド電位を安定させ、アンテナ体40の受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することができる。特に、直線LNに対して線対称となるように複数の供給部を設けることで、給電素子403における高周波成分の遅延を給電部403aの両側で対称となるように低減することができるため、アンテナ体40の良好な指向性を確保することが可能である。
[変形例2]
図9は、変形例2に係るグランド板96とケース胴80を示す平面図である。本変形例に係るグランド板96は、導通ばね90a(4個)を備えていない点で図5に示したグランド板90と相違する。このようにグランド板96は、導通ピン93と導通ばね90aのうち導通ピン93のみを備える構成であってもよい。また、これとは逆に、導通ばね90aのみを備える構成であってもよい。
[変形例3]
導通ピン93や導通ばね90aは、4個に限らず1個以上であればよいし、中心Cから均等の角度で設けられていなくてもよい。また、導通ばね90aとグランド板90を別体とし、ネジ等を用いてグランド板90に導通ばね90aを取り付けてもよい。また、図10に示すように、グランド板90とは別部材の導通ばね99をシールド板91と共に回路基板25の下面側に導通ピン93で固定してもよい。また、グランド板90は、非導電性材料で形成された円環状の板材の表面に導電性皮膜を形成したものであってもよい。
[変形例4]
図11は、変形例4に係るグランド板97とC型形状の給電素子453を示す平面図である。なお、同図には、グランド板97の内側に給電素子453を記載しているが、実際には、グランド板97の上側にアンテナ体40の基材401が配置されており、基材401の傾斜面TP1上に給電素子453が設けられているので、グランド板97と給電素子453はZ軸方向に重なって設けられている。基材401上に設けられたC型形状の給電素子453と、円環状(O型形状)のグランド板97との間で良好な共振を生じさせるためには、グランド板97のうち給電素子453と重なる部分のグランド電位を安定させることが重要になる。従って、グランド板97に対して供給部(導通ピン93や導通ばね90a)を一箇所しか設けない場合は、グランド板97のうち給電素子453と重なる範囲に供給部を設けることが望ましく、例えば、給電素子453のうち両端部の中点MPに相当する部分に供給部を設けることが考えられる。また、給電素子453における高周波成分の遅延等を考慮すると、給電素子453を給電部453aで2片に分けた場合、長片側に供給部を設けることが望ましい。
以上のようなことから、グランド板97に対して供給部を一箇所しか設けない場合は、同図に示すように、給電素子453のうち両端部の中点MPから給電部453aまでの範囲に相当する部分(図中ハッチングで示す部分)に導通ピン93又は導通ばね90aを設けるのがよい。このように供給部を設ければ、グランド板97に対して供給部を一箇所しか設けない場合に、グランド板97のうち給電素子453と重なる部分のグランド電位を効率よく安定させることができるので、アンテナ体40の受信性能を高めると共に良好な指向性を確保することが可能になる。
[変形例5]
電子時計100では、給電素子403とグランド板90との間で共振を生じさせて衛星信号を受信しているが、アンテナ体40の近傍には、グランド電位が供給される導電性の部材として、グランド板90の他にケース胴80が存在する。従って、給電素子403の共振対象にケース胴80を含めてもよい。この場合、図12に示すように、アンテナ体40の基材401(誘電体)のZ軸方向の幅をhとしたとき、ケース胴80の内周面と基材401の外周面との離間間隔Δwをh以下にする必要がある。また、ケース胴80の上端部を基材401の下端部より上側に配置し、ケース胴80と基材401とのZ軸方向の重複距離Δzを、基材401のZ軸方向の幅hの1/5以上にする必要がある。以上の構成とすれば、グランド板90だけでなくケース胴80を給電素子403の共振対象にすることができるので、アンテナ体40の受信性能を高める共に良好な指向性を確保することが可能になる。また、ケース胴80を共振対象に含めることで、グランド板90のサイズを小型化することができる。
[変形例6]
図6に示したアンテナ体40において、無給電素子402は、無端のO型形状に限らず、給電素子403と同様に切欠部を有するC型形状に形成されてもよい。この場合、アンテナ体40は全体としてC型形状のループアンテナとして機能する。また、上述した実施形態では、給電素子403の長さを衛星信号に共振するように定める場合を例示したが、無給電素子402の長さを衛星信号に共振するように定めてもよい。この場合、給電素子403の長さや切欠部405の位置等を調整することで、アンテナ体40と、アンテナ体40に電気的に接続される回路(GPS受信部26や制御部70を含む回路ブロック)との間のインピーダンスを容易に整合させることができる。
[変形例7]
図13は、変形例7に係るアンテナ体の断面図であり、図6(C)と同様に見た図である。本変形例に係るアンテナ体の基材411は、傾斜面TP2を有しておらず、傾斜面TP1が底面T3に連なっている。また、基材411の上面T1は、図6(C)の場合に比べて小さく形成されており、大きな傾斜面TP1が設けられる。傾斜面TP1には、給電素子403に加えて無給電素子402が形成されており、上面T1には何ら部材が配置されていない。このように給電素子403と無給電素子402の両方を傾斜面TP1に設けてもよい。
[変形例8]
図14は、変形例8に係るアンテナ体の断面図であり、図6(C)と同様に見た図である。本変形例に係るアンテナ体の基材421は、傾斜面TP2の代わりに直立した内周面T4を有する。また、無給電素子412及び給電素子413の全体と、結合部424の一部とが基材421の内部に埋設されている。このような構造は、インサート成形で製造することができる。インサート成形によれば、メッキや銀ペースト印刷等によって図6(C)に示すように基材401の表面に無給電素子402、給電素子403及び結合部404を形成する場合に比べ、アンテナ体を安価に製造することができる。
[変形例9]
図15は、変形例9に係るアンテナ体の断面図であり、図6(C)と同様に見た図である。同図に示すように、無給電素子402や給電素子403を、フレキシブルテープ500で基材401に貼り付けてもよい。例えば、あらかじめフレキシブルテープ500上に無給電素子402や給電素子403を形成し、このフレキシブルテープ500を基材401の表面(上面T1及び傾斜面TP1)に貼り付けることで、このような構造を製造することができる。この製造方法によれば、無給電素子402や給電素子403をメッキや銀ペースト印刷等によって基材401の表面に直接形成する場合に比べ、アンテナ体を安価に製造することができる。なお、結合部404についてもフレキシブルテープ500を用いて基材401に貼り付けるようにしてもよい。
[変形例10]
図16は、変形例10に係るアンテナ体の断面図であり、図6(C)と同様に見た図である。本変形例に係るアンテナ体の基材431は、上面T11、外周面T12、底面T13及び内周面T14によって囲まれた四角形の断面形状を有する。無給電素子402と給電素子403は上面T11に形成されている。また、結合部434は、上面T11、内周面T14及び底面T13に亘って形成されている。このようにアンテナ体の基材431は、傾斜面TP1を有していなくてもよい。なお、無給電素子402と給電素子403の配置を逆転させてもよい。つまり、給電素子403を無給電素子402の外側に設けてもよい。この場合、結合部434は、上面T11、外周面T12及び底面T13に亘って形成される。また、このように結合部434を外周面T12に形成する場合は、ケース胴80をセラミックやプラスチック等の非導電性材料で形成することが望ましい。
[変形例11]
給電ピン44の代わりに、板ばね、リード線、同軸ケーブル、フレキシブル基板等を使用してアンテナ体40の結合部404と回路基板25とを電気的に接続し、所定の電位を給電してもよい。
[変形例12]
図17は、変形例12に係るアンテナ体の断面図であり、図6(C)と同様に見た図である。本変形例に係るアンテナ体が図6に示したアンテナ体40と異なるのは、(1)基材421が傾斜面TP2の代わりに直立した内周面T4を有している点、(2)結合部404が設けられていない点、(3)基材421の傾斜面TP1から底面T3にかけて挿入孔421aが設けられている点である。また、本変形例に係るアンテナ体を使用する場合は、上述した実施形態で説明した給電ピン44の代わりに棒状の給電ピン46を使用する。この給電ピン46は、金属等の導電性材料で形成されており、一方の端部が挿入孔421aに挿入されてその先端が給電素子403に接続される。また、他方の端部は、回路基板25上の配線パターンに接続されて所定の電位が供給される。同図に示す構成の場合、基材421(誘電体)の表面に結合部404を形成する必要がない。このようにアンテナ体には結合部404が設けられていなくてもよい。
[変形例13]
図18は、変形例13に係るアンテナ体41の構造を説明するための図である。本変形例に係るアンテナ体41が図6に示したアンテナ体40と異なるのは、(1)無給電素子402が設けられていない点、(2)給電部463aが給電素子463の端部以外の部分に設けられている点である。このようにアンテナ体には無給電素子402が設けられていなくてもよい。これは図13〜図17に示したアンテナ体についても同様である。なお、給電素子463は、切欠部465を備えない無端のO型形状であってもよい。
[変形例14]
秒針13aはなくてもよい。また、時刻表示部は、ダイヤル板11の上で指針13を周回させて時刻を指し示す態様の他、例えば、ダイヤル板11に相当する大きさの表示領域を有する液晶表示パネルを備え、ダイヤル板11や指針13の画像を表示領域に表示して時刻を表示する態様であってもよい。
[変形例15]
図19は、変形例15に係る電子時計200の平面図である。
本変形例に係る電子時計200は、直方体状の外装ケースを備え、その内部に、環状のアンテナ体42と、環状のグランド板98と、液晶表示パネル15とを収納している。液晶表示パネル15は時刻をデジタル表示する。アンテナ体42とグランド板98は、いずれも環の形状が略四角形であり、環の中心軸CAは同じである。また、アンテナ体42は、環の形状が異なるものの図6に示したアンテナ体40と同様に、例えば、基材(誘電体)、無給電素子、給電素子及び結合部を備え、給電素子には、給電ピンや結合部を介して所定の電位が給電される。また、グランド板98も、環の形状が異なるものの図5に示したグランド板90と同様に、例えば、導通ピンや導通ばねを複数備え、これらの導通ピンや導通ばねを介してグランド電位が供給される。
また、アンテナ体42及びグランド板98は、上述した実施形態で説明したアンテナ体40及びグランド板90と同様に、アンテナ体42の基材(誘電体)のZ軸方向の幅をhとしたとき、Z軸方向の離間間隔がh以下になる。このようにアンテナ体42とグランド板98は、環の中心軸CAが同じになり、かつZ軸方向の離間間隔がh以下となるようにZ軸方向に並べて配置されている。以上のように本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、時刻をデジタル表示するものであってもよいし、誘電体やグランド板は、環の形状が四角形等の多角形や楕円であってもよい。
[変形例16]
アンテナ体40(基材401)とグランド板90は、必ずしも中心軸が一致するように配置されている必要はない。要は、電子時計100を平面視したとき(基材401及びグランド板90を円環の中心軸方向から平面視したとき)、基材401の開口部406とグランド板90の開口部90cの少なくとも一部が重なるように両者が配置されていればよい。また、アンテナ体40(基材401)とグランド板90の離間間隔Δdは、グランド板90と給電素子403との間で共振を生じさせることが可能な距離以下であればよい。これらについては、例えば変形例15についても同様である。
[変形例17]
上述した実施形態では、外装ケースの側面をケース胴80とガラス縁81で構成した場合を例示したが、外装ケースの側面は、セラミックやプラスチック等の非導電性材料で形成された1つの部材で構成されてもよい。また、ソーラー充電以外の充電方式を採用してもよい。例えば、充電コイルを備え、外部充電器から電磁誘導で電力を充電できるようにしてもよい。また、二次電池27に代えてリチウム電池等の一次電池を用いてもよい。
[変形例18]
GPSの代わりに、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)、IRNSS(インド)等の全地球航法衛星システム(GNNS)を利用してもよいし、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS)や準天頂衛星システム(QZSS)を利用してもよい。このように本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、GPS衛星20以外の人工衛星からの電波を受信して内部時刻の修正等を行ってもよい。また、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、人工衛星からの電波に限らず、例えば、無線タグ用の900MHz帯の電波を受信する電子時計であってもよい。
[変形例19]
本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、腕時計に限らず、懐中時計や置き時計であってもよい。また、電子時計機能を有する各種の電子機器(例えば携帯電話機やデジタルカメラ等)に本発明を適用してもよい。
100,200…電子時計(アンテナ内蔵式電子時計)、12…指針軸、13(13a,13b,13c)…指針、25…回路基板、26…GPS受信部、38…地板、40,41,42…アンテナ体、401,411,421,431…基材(誘電体)、402,412…無給電素子、403,413,453,463…給電素子、403a,453a,463a…給電部、404,414,424,434,454…結合部、405,465…切欠部、406…開口部、44,46…給電ピン、70…制御部、80…ケース胴、81…ガラス縁、85…裏蓋、90,95,96,97,98…グランド板、90a,99…導通ばね(供給部)、90b…挿通孔、90c…開口部、93…導通ピン(供給部)、C…中心、T1,T11…上面、T2,T12…外周面、T3,T13…底面、T4,T14…内周面、TP1,TP2…傾斜面、LN…直線、MP…中点、CA…中心軸。

Claims (8)

  1. 外装ケースと、
    前記外装ケースに収納され、時刻を表示する時刻表示部と、
    前記外装ケースに収納され、所定の電位が給電される導電性の給電素子が設けられた環状の誘電体と、
    前記外装ケースに収納され、環状の形状を有し、グランド電位が供給される導電性のグランド板と、を備え、
    前記誘電体及び前記グランド板は、環の中心軸が同じであり、前記中心軸方向の離間間隔が前記誘電体の前記中心軸方向の幅以下である
    ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  2. 前記グランド板には、前記グランド電位が供給される供給部が複数設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  3. 前記複数の供給部は、前記グランド板の環の中心から均等の角度で設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  4. 前記給電素子は、環状又は環状の一部を切り欠いた形状を有し、前記所定の電位が給電される給電部が一箇所設けられ、
    前記誘電体及び前記グランド板を環の中心軸方向から平面視したとき、前記複数の供給部は、前記グランド板の環の中心と前記給電部とを結ぶ直線に対して対称となるように設けられている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  5. 前記給電素子は、環状の一部を切り欠いた形状を有し、前記所定の電位が給電される給電部が一箇所設けられ、
    前記グランド板には、前記グランド電位が供給される供給部が一箇所設けられ、
    前記誘電体及び前記グランド板を環の中心軸方向から平面視したとき、前記供給部は、前記給電素子のうち両端部の中点から前記給電部までの範囲に相当する部分に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  6. 前記外装ケースは、筒状の形状を有すると共に前記グランド電位が供給される導電性のケース胴を有し、
    前記ケース胴の内周面と前記誘電体の外周面との離間間隔は、前記幅以下であり、
    前記ケース胴と前記誘電体との前記中心軸方向の重なりは、前記幅の1/5以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  7. 前記外装ケースは、
    筒状の形状を有する導電性のケース胴と、
    前記ケース胴に連なる導電性の裏蓋と、を有し、
    前記ケース胴及び前記裏蓋には前記グランド電位が供給されている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  8. 前記誘電体には、環状又は環状の一部を切り欠いた形状を有する導電性の無給電素子が前記給電素子と離間して設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
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