JP5994494B2 - 車両内装品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂基材の表面に表皮部材が一体成形されてなる車両内装品、およびその製造方法に関する。
自動車等に用いられるドアトリム、ピラーガーニッシュ、インストルメントパネル等の内装品は、樹脂基材と、その表面を被覆して意匠性および質感を与える表皮部材と、から構成される。表皮部材は、通常、スラブフォーム層および表皮層の二層構造を有し、主にスラブフォーム層によりクッション性が付与される。
この種の車両内装品は、まず、射出成形や圧縮成形により樹脂基材を成形し、次に、樹脂基材表面に表皮部材を被覆、接着して製造される。しかし、当該製造方法によると、成形工程に加えて、被覆したり接着剤を塗布する工程が必要なため、工数が多くなる。また、樹脂基材から表皮部材が剥がれやすいという問題もある。このため、表皮部材を成形型内に配置して、樹脂基材を射出成形する一体成形法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−183059号公報 特開平6−298988号公報 特開平8−34871号公報 特開2002−69228号公報
一体成形法の場合、射出された溶融樹脂が表皮部材を押圧するため、高温下でスラブフォーム層が圧縮される。成形後、スラブフォーム層は、圧縮された状態で冷却される。これにより、スラブフォーム層の圧縮形状は固定されてしまう。つまり、スラブフォーム層は、潰れたままの状態で、元の形状に回復しない。スラブフォーム層の圧縮は、特に高圧で射出成形する場合に顕著になる。スラブフォーム層が圧縮された状態では、スラブフォーム層が本来有するクッション性が発現されない。このため、表皮部材が硬くなり、触感が低下しまう。
特許文献1には、溶融樹脂が射出されるゲート上に、塩化ビニル樹脂製のシート部材を配置して、シート部材を介して溶融樹脂を表皮部材に圧接させる方法が開示されている。しかし、溶融樹脂と表皮部材との間にシート部材を介在させても、スラブフォーム層における圧縮および圧縮形状の固定を、回避することは難しい。また、シート部材の分だけ部品点数が増え、コスト高になる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、樹脂基材と表皮部材とが一体成形されていても、クッション性が良好な車両内装品を提供することを課題とする。また、一体成形法を用いて、クッション性が良好な車両内装品の製造方法を提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の車両内装品の製造方法は、樹脂基材と該樹脂基材に接合される表皮部材とを備える車両内装品の製造方法であって、スラブフォーム層と該スラブフォーム層の裏面に積層される保護層とを有する該表皮部材を成形型に配置する配置工程と、溶融した樹脂を、該表皮部材の該保護層側のキャビティに注入し、高温加圧下で該樹脂基材を成形する成形工程と、冷却後、該表皮部材と該樹脂基材とが一体化した成形品を該成形型から取り出す取り出し工程と、該成形品の該スラブフォーム層を加熱して、該スラブフォーム層の形状を復元させる復元工程と、を有することを特徴とする。
成形工程において、射出された溶融樹脂の押圧力により、表皮部材のスラブフォーム層は、高温下で圧縮される。そして、そのまま冷却されることにより、スラブフォーム層が潰された状態のまま、成形品として取り出される。しかし、本発明の車両内装品の製造方法によると、復元工程において、スラブフォーム層を加熱する。すると、スラブフォーム層は、厚さ方向に膨張して元の状態に復元する。これにより、スラブフォーム層本来のクッション性を、回復することができる。
このように、本発明の製造方法によると、高圧で樹脂基材を射出するような一体成形法においても、触感が良好な車両内装品を製造することができる。したがって、成形した樹脂基材に表皮部材を取り付けるという、従来、表皮部材のクッション性を確保するために採用されていた方法を用いなくてもよい。すなわち、樹脂基材を成形した後に表皮部材を接合する作業は、不要である。したがって、製造に要する工数や手間を、削減することができる。また、樹脂基材と表皮部材との接合に接着剤を使用しないため、表皮部材の剥がれの問題は解消し、環境にも優しい。
スラブフォーム層は、スラブウレタン等の連続気泡体からなる。このため、溶融樹脂が、直接スラブフォーム層の裏面に圧接すると、溶融樹脂がスラブフォーム層に浸透し、含浸してしまう。溶融樹脂が含浸すると、スラブフォーム層を後に加熱しても、形状を復元することはできない。この点、本発明の車両内装品の製造方法においては、スラブフォーム層の裏面に、保護層が配置される。したがって、スラブフォーム層への溶融樹脂の含浸を、抑制することができる。このため、後に加熱するだけで、スラブフォーム層の形状を回復させることができる。
復元工程における加熱は、スラブフォーム層の全体に対して行ってもよく、特定の部分にだけ行ってもよい。例えば、加熱の有無、あるいは加熱温度や加熱時間を変化させて加熱の強弱を調整することにより、スラブフォーム層の厚さを変化させることができる。このことを利用して、スラブフォーム層の表面、ひいては表皮部材の表面に、文字や模様を表出させることができる。また、部分的に加熱することにより、車両内装品の用途や形状に応じて、必要な部分だけ厚くして柔らかくし、それ以外の部分については薄く硬いままにしておいてもよい。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記復元工程における前記スラブフォーム層の加熱温度は、110℃以上である構成とする方がよい。
スラブフォーム層の形状を復元させるためには、スラブフォーム層の材料固有の復元温度を超える温度にまで、スラブフォーム層を加熱する必要がある。また、樹脂基材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−ジエン−スチレン共重合体(AES)等の熱可塑性樹脂が用いられる。このため、加熱時に樹脂基材が変形しないように、加熱温度は、使用する樹脂の融点よりも低い温度にする必要がある。本構成によると、熱風、スチーム等を利用して、加熱作業を容易にかつ短時間で行うことができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記保護層は、不織布からなる構成とする方がよい。
保護層は、スラブフォーム層への溶融樹脂の含浸を抑制する役割を果たす。また、保護層には、高温の溶融樹脂が圧接する。このため、保護層には、含浸を抑制できることは勿論、耐熱性を有し、かつ一体成形により樹脂基材と接合できるものを用いることが必要である。このような観点から、不織布が好適である。不織布としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等から製造されたものを用いればよい。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記成形工程は、溶融した前記樹脂を射出成形して行う構成とする方がよい。
本構成によると、樹脂基材と表皮部材との一体成形を、簡単かつ短時間に行うことができる。成形条件は、使用する樹脂に応じて適宜決定すればよい。例えば、溶融樹脂の温度を100〜300℃程度、射出圧力を2.9〜50MPa程度にすることができる。本発明の製造方法によると、9.8MPa以上の高圧で射出成形する場合においても、クッション性が良好な車両内装品を製造することができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記表皮部材は、さらに前記スラブフォーム層の表面を被覆する表皮層を有する構成とする方がよい。
本構成によると、意匠性や質感が向上する。表皮層としては、織布、編み布、不織布等のファブリックや、合皮(合成皮革、人工皮革)、本革等を用いればよい。また、スラブフォーム層としては、密度10〜100kg/m程度のスラブウレタン等を用いればよい。表皮層、スラブフォーム層、保護層は、例えばラミネート加工等により、一体的に接合されていることが望ましい。
復元工程において、スラブフォーム層が膨張することにより、表皮層が内側から伸張される。このため、仮に表皮層にしわが生じても、ある程度は伸張により解消することができる。
(6)本発明の車両内装品は、スラブフォーム層と該スラブフォーム層の裏面に積層される保護層とを有する表皮部材と、該表皮部材の該保護層側に一体成形された樹脂基材と、を備え、該スラブフォーム層は、25%硬さが20N以上500N以下の柔軟領域を有することを特徴とする。
上記(1)の構成において説明したように、通常、樹脂基材と表皮部材とを一体成形すると、スラブフォーム層が圧縮された状態で固定されるため、表皮部材が硬くなってしまう。この点、本発明の車両内装品は、樹脂基材と表皮部材とが一体成形されているにも関わらず、スラブフォーム層に、25%硬さが20N以上500N以下の柔軟領域がある。柔軟領域の部分は、スラブフォーム層本来のクッション性が発揮される。このため、表皮部材において、柔軟領域に対応する部分の触感は、他の部分の触感より柔らかくなる。柔軟領域は、スラブフォーム層の全体に配置されていても、一部に配置されていてもよい。つまり、スラブフォーム層は、全体として柔軟であっても、一部だけ柔軟であってもよい。スラブフォーム層の25%硬さは、JIS K6400−2:2012に規定される硬さ試験のD法に準じて行えばよい。
本発明の車両内装品においては、樹脂基材と表皮部材とが一体成形されている。換言すると、樹脂基材と表皮部材との間に、接着層は介在しない。このため、表皮部材が剥がれにくい。また、樹脂基材と表皮部材との間に、シート部材も介在しない。よって、シート部材を備えるものと比較して、部品点数が少なくて済み、その分だけ安価になる。
(7)好ましくは、上記(6)の構成において、前記保護層は、不織布からなる構成とする方がよい。
上記(3)の構成において説明したように、保護層として不織布を用いると、耐熱性および樹脂との接合性を確保しつつ、スラブフォーム層への溶融樹脂の含浸を抑制することができる。不織布としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等から製造されたものを用いればよい。
(8)好ましくは、上記(6)または(7)の構成において、前記表皮部材は、さらに前記スラブフォーム層の表面を被覆する表皮層を有する構成とする方がよい。
上記(5)の構成において説明したように、本構成によると、車両内装品の意匠性や質感が向上する。表皮層としては、織布、編み布、不織布等のファブリックや、合皮(合成皮革、人工皮革)、本革等を用いればよい。表皮層、スラブフォーム層、保護層は、例えばラミネート加工等により、一体的に接合されていることが望ましい。
配置工程における成形型の断面図である。 成形工程における溶融樹脂の射出時の成形型の断面図である。 同工程における成形完了時の成形型の断面図である。 取り出し工程における離型後の成形品の断面図である。 (a)は図1の円Va内の拡大図であり、(b)は図4の円Vb内の拡大図である。 (a)は復元工程の模式図であり、(b)は復元後のドアトリム部品の断面図である。 スラブフォーム層の復元前の成形品の写真である。 スラブフォーム層の復元後の成形品の写真である。
以下、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施形態について説明する。本実施形態において、本発明の車両内装品は、自動車のドアトリム部品として具現化されている。
<ドアトリム部品の構成>
まず、本実施形態のドアトリム部品の構成について説明する。図6(b)に示すように、本実施形態のドアトリム部品1は、樹脂基材2と表皮部材3とを備えている。
樹脂基材2は、ポリプロピレン製であり、薄板状に成形されている。表皮部材3は、樹脂基材2の表面を被覆している。表皮部材3と樹脂基材2とは、接着層を介することなく、一体的に接合されている。
表皮部材3は、表皮層30とスラブフォーム層31cと保護層32とからなる。表皮層30は、織布からなる。表皮層30の表面により、ドアトリム部品1の意匠面が形成されている。スラブフォーム層31cは、スラブウレタンからなり、表皮層30の裏面に積層されている。樹脂基材2を被覆するスラブフォーム層31cの全体において、25%硬さは380Nである。すなわち、ドアトリム部品1においては、スラブフォーム層31cの全体が、本発明の柔軟領域に含まれる。保護層32は、ポリエステル繊維製の不織布からなり、スラブフォーム層31cの裏面に積層されている。表皮層30、スラブフォーム層31c、保護層32は、ラミネート加工により、一体的に接合されている。
<ドアトリム部品の製造方法>
次に、本実施形態のドアトリム部品の製造方法について説明する。本実施形態のドアトリム部品の製造方法は、配置工程と、成形工程と、取り出し工程と、復元工程と、を有している。図1に、配置工程における成形型の断面図を示す。図2に、成形工程における溶融樹脂の射出時の成形型の断面図を示す。図3に、同工程における成形完了時の成形型の断面図を示す。図4に、取り出し工程における離型後の成形品の断面図を示す。図5(a)に、図1の円Va内の拡大図を示し、図5(b)に、図4の円Vb内の拡大図を示す。図6(a)に、復元工程の模式図を示し、図6(b)に、復元後のドアトリム部品の断面図を示す。
図1に示すように、成形型4は、上型40と、下型41と、クランプ部材42と、ばね部材43と、を備えている。上型40は、ばね部材43を介して上下方向に移動可能である。下型41の中央付近には、ランナー410およびゲート411が形成されている。ランナー410は、図示しない射出装置に接続されている。
まず、配置工程において、表皮部材3を成形型4に配置する。すなわち、上型40、下型41、およびクランプ部材42により区画されるキャビティ44を横断するように、表皮部材3を水平に配置する。そして、表皮部材3の周縁部を、上型40の周縁部とクランプ部材42とにより挟持して固定する。表皮部材3は、表皮層30とスラブフォーム層31aと保護層32とからなる。表皮層30は、織布からなる。スラブフォーム層31aは、密度50kg/mのスラブウレタンからなり、表皮層30の裏面(下面)に積層されている。保護層32は、不織布からなり、スラブフォーム層31aの裏面(下面)に積層されている。表皮層30、スラブフォーム層31a、保護層32は、ラミネート加工により、一体的に接合されている。表皮部材3は、保護層32が下側になるように配置される。
次に、成形工程において、溶融樹脂20を下側キャビティ440に注入し、高温加圧下で樹脂基材2を成形する。図2に示すように、上型40を下方に移動させて型締めする。表皮部材3の保護層32と下型41との間には、下側キャビティ440が区画される。この状態で、溶融樹脂20を、ランナー410を介してゲート411から、下側キャビティ440内に射出する。溶融樹脂20の温度は250℃であり、射出圧力は約30MPaである。溶融樹脂20は、表皮部材3を上方に押圧しながら下側キャビティ440内に拡がる。これにより、表皮部材3は、溶融樹脂20の射出圧で上方に押圧され、上型40の型面に圧接される。そして、溶融樹脂20は、射出圧と上型40からの押圧力とにより、圧縮成形される。その結果、図3に示すように、表皮部材3の保護層32の下面に、樹脂基材2が一体成形される。
次に、取り出し工程において、冷却後、表皮部材3と樹脂基材2とが一体化した成形品10を、成形型4から取り出す。図4に示すように、成形品10は、表皮部材3の保護層32側に、樹脂基材2が接合されてなる。表皮部材3は、表皮層30とスラブフォーム層31bと保護層32とからなる。ここで、図5(a)、(b)に拡大して示すように、成形後のスラブフォーム層31bの厚さは、成形前のスラブフォーム層31aの厚さよりも、小さい。具体的には、成形後のスラブフォーム層31bの厚さは、成形前のスラブフォーム層31aの厚さの約1/5になっている(圧縮率は約80%)。
そこで、復元工程において、成形品10のスラブフォーム層31bを加熱して、スラブフォーム層31bの形状を、成形前の状態に復元させる。図6(a)に白抜き矢印で示すように、成形品10の表皮層30側(上方)から、約140℃のスチームを数秒間吹き付けて、スラブフォーム層31bを加熱する。すると、図6(b)に示すように、スラブフォーム層31bが厚さ方向(上下方向)に膨張し、成形前の厚さに近い厚さを有するスラブフォーム層31cになる。なお、成形品10の周縁部(成形時に上型40とクランプ部材42とにより挟持された部分)については、裁断するか樹脂基材2側に折り込めばよい。このようにして、樹脂基材2と、表皮層30、スラブフォーム層31c、および保護層32からなる表皮部材3と、を備えるドアトリム部品1を製造する。
<作用効果>
次に、本実施形態のドアトリム部品およびその製造方法の作用効果について説明する。本実施形態のドアトリム部品1においては、樹脂基材2と表皮部材3とが一体成形されているにも関わらず、スラブフォーム層31cの全体がクッション性に優れる。このため、表皮部材3全体の触感が、柔らかい。また、樹脂基材2と表皮部材3とは、接着ではなく、一体成形されている。このため、表皮部材2は剥がれにくい。また、樹脂基材2と表皮部材3との間に、シート部材も介在しない。よって、シート部材を備えるものと比較して、部品点数が少なくて済み、その分だけ安価になる。さらに、スラブフォーム層31cの表面は、表皮層30により被覆されている。これにより、ドアトリム部品1の意匠性や質感が向上する。
本実施形態の製造方法によると、成形時に潰されたスラブフォーム層31bを、復元工程において復元させる。これにより、溶融樹脂20を射出する一体成形法においても、触感が良好なドアトリム部品1を製造することができる。これにより、従来行われていた、樹脂基材を成形した後に表皮部材を接合する作業は、不要になる。したがって、製造に要する工数や手間を、削減することができる。また、樹脂基材2と表皮部材3との接合に接着剤を使用しないため、表皮部材3の剥がれの問題は解消し、環境にも優しい。
成形工程においては、溶融樹脂20を射出成形する。これにより、樹脂基材2と表皮部材3との一体成形を、簡単かつ短時間に行うことができる。成形時において、スラブフォーム層31aの裏面には、不織布からなる保護層32が配置される。不織布は、ポリエステル繊維製である。よって、耐熱性が高く、樹脂基材2との接合性も良好である。そして、不織布を介在させることにより、スラブフォーム層31aへの溶融樹脂20の含浸を、抑制することができる。したがって、成形後に加熱するだけで、スラブフォーム層31bの形状を回復させることができる。また、スラブフォーム層31bの加熱を、成形品10の表皮層30側から、約140℃のスチームを吹き付けて行う。これにより、樹脂基材2を変形させることなく、スラブフォーム層31bを、容易にかつ短時間で復元させることができる。また、スラブフォーム層31bが膨張することにより、表皮層30が内側から伸張される。これにより、仮に表皮層30にしわが生じても、ある程度は伸張により解消することができる。
<その他>
以上、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施形態について説明した。しかしながら、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施の形態は、上記形態に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、樹脂基材の材質としてポリプロピレンを採用した。しかし、樹脂基材の材質は、特に限定されるものではない。好適な材質として、ポリプロピレンの他、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
上記実施形態においては、表皮部材を、表皮層、スラブフォーム層、および保護層の三層で構成した。しかし、表皮部材は、必ずしも表皮層を有しなくてもよい。表皮層としては、織布の他、編み布、不織布等のファブリック、あるいは合皮(合成皮革、人工皮革)、本革等を用いることができる。スラブフォーム層としては、スラブウレタンが好適である。スラブウレタンとしては、密度が10〜100kg/m程度の連続気泡体(半独立気泡体と称されるものも含む)が好適である。保護層としては、溶融樹脂の含浸を抑制でき、耐熱性を有し、かつ一体成形により樹脂基材と接合できるものを用いればよい。上記実施形態においては、ポリエステル繊維製の不織布を用いたが、不織布の材質は特に限定されない。不織布の材質としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維等が挙げられる。表皮層、スラブフォーム層、および保護層の接合方法としては、ラミネート加工の他、各層を接着剤で接着してもよい。
樹脂基材の成形方法および成形条件は、製造する車両内装品の種類や樹脂の種類に応じて、適宜決定すればよい。上記実施形態のような高圧射出成形法の他、低圧射出成形法でもよい。例えば、溶融樹脂の温度を100〜300℃程度、射出圧力を2.9〜50MPa程度にすることができる。
復元工程におけるスラブフォーム層の加熱条件は、スラブフォーム層の材料固有の復元温度を超える温度で、かつ、樹脂基材が変形しない温度であればよい。例えば、110℃以上200℃以下が好適である。加熱時間は、スラブフォーム層の厚さを回復させる程度に応じて決定すればよい。上記好適温度で加熱すれば、数秒〜数十秒程度で充分である。加熱方法は、スチームの他、熱風を吹き付けてもよい。上記実施形態においては、スラブフォーム層の全体を加熱した。しかし、加熱する箇所(形状を復元させる箇所)は、スラブフォーム層(表皮層で被覆されている場合は表皮層を含む)の全体でも一部でもよい。また、加熱温度や加熱時間を変化させて、スラブフォーム層の回復の程度に差をつけてもよい。加熱により、スラブフォーム層の厚さが大きくなり、クッション性が回復する。スラブフォーム層は、例えば25%硬さが20N以上500N以下の柔軟領域を有することが望ましい。
上記実施形態においては、本発明の車両内装品を、自動車のドアトリム部品として具現化した。しかしながら、本発明の車両内装品は、ドアトリム部品の他にも、例えばアームレスト、インストルメントパネル、ピラーガーニッシュ、コンソール等、車室内に表出する様々な部品として、具現化することができる。
上記実施形態のドアトリム部品の製造工程のうち、復元工程における復元前後の成形品の写真を、図7、図8に示す。図7は、復元前の成形品の写真を示す。図8は、復元後の成形品の写真を示す。図7、図8に示すように、復元後のスラブフォーム層(図中、白色の層)は、復元前のスラブフォーム層よりも厚くなっている。これにより、スラブフォーム層本来のクッション性が回復する。
1:ドアトリム部品(車両内装品)、10:成形品、2:樹脂基材、20:溶融樹脂、3:表皮部材、30:表皮層、31a、31b、31c:スラブフォーム層、32:保護層、4:成形型、40:上型、41:下型、42:クランプ部材、43:ばね部材、44:キャビティ、410:ランナー、411:ゲート、440:下側キャビティ。

Claims (4)

  1. 樹脂基材と該樹脂基材に接合される表皮部材とを備える車両内装品の製造方法であって、
    スラブフォーム層と該スラブフォーム層の裏面に積層される保護層とを有する該表皮部材を成形型に配置する配置工程と、
    溶融した樹脂を、該表皮部材の該保護層側のキャビティに30MPa以上50MPa以下の圧力で射出して、該スラブフォーム層を圧縮しながら該樹脂基材を射出成形する成形工程と、
    冷却後、該表皮部材と該樹脂基材とが一体化した成形品を該成形型から取り出す取り出し工程と、
    該成形品の該スラブフォーム層を加熱して、該スラブフォーム層の形状を復元させる復元工程と、
    を有することを特徴とする車両内装品の製造方法。
  2. 前記復元工程における前記スラブフォーム層の加熱温度は、110℃以上である請求項1に記載の車両内装品の製造方法。
  3. 前記保護層は、不織布からなる請求項1または請求項2に記載の車両内装品の製造方法。
  4. 前記表皮部材は、さらに前記スラブフォーム層の表面を被覆する表皮層を有する請求項1ないし請求項のいずれかに記載の車両内装品の製造方法。
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