JP5994307B2 - 直動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直動装置に関し、より詳細には転動体の間に介装されるセパレータの改良に関する。
例えば図1に示すように、リニアガイド装置10は、外面に転動溝3を有する案内レール1と、その案内レール1を跨いで組み付けられたスライダ2とを備えている。スライダ2の案内レール1の転動溝3と対向する面は一部開口しており、案内レール1の転動溝3とともに断面略トラック状のボール循環経路4を形成している。そして、このボール循環経路4の内部に、複数のボールBが転動自在に収容される。
また、例えば図2に示すように、ボールねじ装置20は、ボールナット12がねじ軸11を内包するように配置されており、ボールナット12の内周に螺旋状に形成されたねじ溝12aと、それに対向するねじ軸11の外周に螺旋状に形成されたねじ溝11aとで形成される空間に、複数のボールBが転動自在に配置されている。また、ボールナット12には、外形略コ字状のボールチューブ14が、その両端をねじ軸11のねじ溝11aに臨むように装着されている。そして、ボールBは、ボールナット12の内部で、ねじ軸11を複数回周回した後ボールチューブ14の一端から掬い上げられ、ボール循環経路18を通った後、ボールチューブ14の他端からねじ軸11のねじ溝11aに戻される循環を繰り返す。
このようなリニアガイド装置10やボールねじ20では、低騒音化を目的として、駆動時におけるボール同士の衝突音を無くするために、ボールBの間にセパレータを介装させるのが一般的である。例えば、図3はリニアガイド装置10のボール循環経路4の内部を拡大して示す図であるが、ボールBとボールBとの間にセパレータ100が介装されたボール列が形成されている。このセパレータ100は、両側にボールBの外周面に対応して断面円弧状の凹面101が形成されており、ボールBはボール循環経路4の循環時にこの凹面101により転動自在に保持される。
セパレータ100の材質としては、ポリアミド66等のポリアミドが主流であったが、組立性や吸音性を考慮して、最近ではポリブチレンテレフタレート(PBT)をハードセグメントとするポリエステル系エラストマーが用いられるようになってきた。このPBTをハードセグメントとするポリエステル系エラストマーは、ポリアミドに比べて吸水性が低いため寸法安定性に優れ、また吸音性や組立性に優れるものの、潤滑のために充填されるグリースに対する耐性(耐グリース性)に劣るという欠点を有する。そのため、セパレータ100は、経時的に外径方向に膨潤し、それとともにボールBとの接触位置が凹面の中心方向にずれるようになり、ボールBとセパレータ100との隙間が徐々に広がって騒音レベルも大きくなる。また、場合によっては、図4に示すように、セパレータ100がボール間から外れることもあり、転倒したセパレータ100がボールBの循環を妨害して駆動できなくなることもある。
このような不具合を解消するために、本出願人は、特許文献1において、吸音性や組立性に加えて、耐グリースを向上させるために、ポリブチレンナフタレート(PBN)をハードセグメントとするポリエステル系エラストマーからなるセパレータを提案している。
特許第4282924号公報
しかしながら、PBNをハードセグメントとするポリエステル系エラストマーは、耐グリース性はPBTをハードセグメントとするポリエステル系エラストマーに比べて優れるものの、ポリアミドに比べると若干劣る。また、PBNをハードセグメントとするポリエステル系エラストマーは、柔軟性に優れるため、それにより吸音性や組立性も高まるが、分子構造中にソフトセグメントを有することでポリアミドに比べると機械的強度が低く、循環経路の構造が封雑な直動装置に適用するには、更なる向上が望まれている。
また、潤滑のためにグリースが封入されているが、基油には、安価で、添加剤の制約が少ないため多様な要求に対応しやすいことなどから、脂肪族炭化水素で、極性が低い鉱油やポリα−オレフィン油が使用されることが最も多い。しかし、分子中にエスエル結合を多数有するポリエステル系エラストマーは、鉱油やポリα−オレフィン油との親和性が低く、鉱油やポリα−オレフィン油を基油とするグリースのセパレータへの付着力が十分ではなく、潤滑性に難がある。
ポリアミド樹脂の中には、ポリアミド11(融点187℃)やポリアミド12(融点176℃)、ポリアミド612(融点216℃)、ポリアミド610(融点222℃)のように低吸水性で、分子構造中にアミド結合が少ないものが知られているが、融点が低いため、高速で作動して温度が上昇すると、セパレータ100が軟化して変形するおそれがある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、寸法安定性が高く、基油にポリα−オレフィン油を含むグリースとの付着性にも優れ、一定レベル以上の機械的強度を有し、更には高温での変形も少ないセパレータを備える高信頼性の直動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、軸に外嵌するとともに、該軸に沿って直進移動する直動体と、前記直動体の内面側に形成された転動溝に保持され、該転動溝と前記軸との間で転動する複数の転動体と、前記転動体の間に介装されるセパレータと、前記直動体に形成され、前記転動溝の一端側から他端側に前記転動体を循環させる循環経路とを有し、グリースを封止してなる直動装置において、前記セパレータが、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合物からなるジアミン成分と、蓚酸ジエステルからなるジカルボン酸成分との重縮合物であり、かつ、融点が230〜240℃であるポリアミド樹脂を含む樹脂組成物製であり、前記グリースの基油がポリα−オレフィン油を主成分とし、増ちょう剤がウレア化合物であることを特徴とする直動装置を提供する。
本発明の直動装置においてセパレータは、ベース樹脂が特定のポリアミド樹脂であり、高温での変形が抑えられ、吸水寸法変化も小さい。また、ポリα−オレフィン油を基油とするグリースとの付着性が高く、潤滑性に優れるようになる。そのため、本発明の直動装置は、耐久性に優れ、信頼性が高いものとなる。
直動装置の一例であるリニアガイド装置を示す一部切欠平面図である。 直動装置の他の例であるボールねじ装置を示す一部切欠斜視図である。 図1に示すリニアガイド装置のボール循環経路の内部を示す平面図である。 従来のセパレータの不具合を説明するための図3の部分拡大図である。 セパレータの一例を示す断面図である。 セパレータの他の例を示す断面図(a)及び正面図(b)である。 円筒ころ用のセパレータの一例を示す側面図(a)及び断面図(b)である。
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
本発明において、直動装置の種類には制限はなく、例えば図1に示したようなリニアガイド装置10や図2に示したようなボールねじ装置20を例示することができ、何れも図3に示したように、ボールBとボールBとの間にセパレータ100を介装させてボール同士の衝突音を無くしている。
また、セパレータ100は、例えば図5に示すように、凹面101を形成する曲率半径Rの中心OをボールBの中心OBから変位させて2箇所に設けてもよい。それにより、セパレータ100の凹面101とボールBとの間に隙間Sが形成され、この隙間Sにグリース(図示せず)が流入してボールBの転動が円滑に行なわれる。また、凹面101の表面は平坦でもよいが、粗面である方がグリースを保持できることから好ましい。粗面の程度は、面粗さRmaxで5〜50μm程度が適当である。
更に、セパレータ100の凹面101の表面には同心状もしくは螺旋状の溝が形成されていてもよく、更にセパレータ100の凹面101とボールBとの隙間にグリースが流入し易いようにセパレータ100に貫通孔を設けることもできる。例えば、図6に示されるセパレータ100では、凹面101の中心部に貫通孔102が貫通され、その周囲に同心状に複数の溝103が形成されており、貫通孔102から流入したグリース(図示せず)が溝103に保持され、良好な潤滑が維持される。また、凹面101の外周端部100aが円弧状に面取りされており、グリースがより流入し易くなっている。尚、貫通孔102の直径や、溝103の深さ、幅、数等は制限されるものはなく、セパレータ100の大きさや機械的強度等に応じて適宜設定される。例えば、溝103の深さは5〜30μm程度が適当である。
セパレータは、ボールBの他にも、円筒ころと円筒ころとの間に介在するような構成とすることもできる。例えば、図7に示すセパレータ9では、円筒ころ6の軸方向と平行に延びる本体部90と、円筒ころ6の転走方向に延出された腕部9aとで構成することもできる。本体部90は、円筒ころ6の周面を受ける曲面90aを互いに反対側となる面に有する。腕部9aは、円筒ころ6の両端面6a側に配置されて、円筒ころ6の転走方向に延出され、本体部90に結合されている。
本発明では、セパレータ90、100を、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合物からなるジアミン成分と、蓚酸ジエステルからなるジカルボン酸成分との重縮合反応により形成される特定のポリアミド樹脂の成形体とする。この特定のポリアミド樹脂は、ジアミン成分における1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合比により融点が変わり、目的とする融点230〜240℃を確保するには、モル比で、1,9−ノナンジアミン:2−メチル−1,8−オクタンジアミン=5:95〜10:90、または70:30〜90:10とする。これ以外の混合比では、特定のポリアミド樹脂の融点が230℃未満となり、目的とする高温耐久性が得られない。
ジカルボン酸成分である蓚酸ジエステルとしては、蓚酸ジブチルが好適である。
ジアミン成分とジカルボン酸成分との比率は、縮重合反応が安定して進行すれば特に制限はないが、モル比で、(ジカルボン酸成分/ジアミン成分)=0.99〜1.01が好適である。
また、縮重合の反応条件には制限はなく、他のポリアミド樹脂を縮重合するときの反応条件に準じて行うことができる。例えば、以下に示すような(1)前重縮合工程、(2)後重縮合工程の順で行うのが好ましい。
(1)前重縮合工程
反応器内を窒素置換した後、ジアミン成分とジカルボン酸成分とを上記比率で混合する。混合に際してジアミン成分及びジカルボン酸成分が共に可溶な溶媒を用いることができ、例えば、トルエン、キシレン、トリクロロベンゼン、フェノール、トリフルオロエタノールなどを用いることができる。そして、例えば、ジアミン成分を溶解したトルエン溶液を50℃に加熱した後、ジカルボン酸成分を加える。次いで、反応器内を攪拌及び/又は窒素バブリングしながら、常圧下で昇温する。反応温度は、最終到達温度が80〜150℃、好ましくは100〜140℃の範囲になるように制御する。また、最終到達温度での反応時間は3時間〜6時間である。
(2)後重縮合工程
高分子量化を図るために、前重縮合工程で生成した重合物を常圧下において反応器内で徐々に昇温する。昇温過程において前重縮合工程の最終到達温度(80〜150℃)から、最終的に220℃以上300℃以下、好ましくは230℃以上280℃以下、更に好ましくは240℃以上270℃以下の温度範囲にまで到達させる。昇温時間を含めて1〜8時間、好ましくは2〜6時間保持して反応を行うことが好ましい。さらに後重合工程において、必要に応じて減圧下での重合を行うこともできる。減圧重合を行う場合の好ましい最終到達圧力は0.1MPa未満〜13.3Paである。
このようにして得られる特定のポリアミド樹脂は、融点が上記したとおり230〜240℃となり、更には飽和吸水率が0.9〜1.3%で、従来からセパレータのベース樹脂に多用されているポリアミド66(飽和吸水率5.6%)に比べて大幅に小さい。そのため、高温での軟化が抑えられ、吸水による寸法変化量も非常に小さくなり、信頼性が非常に高まる。
特定のポリアミド樹脂は単独でも一定以上の耐久性を示し、これを成形して得られるセパレータ100は、接触する相手材(ボールB)の摩耗に対して有利に働いてセパレータ100として十分に機能する。しかし、より過酷な条件で使用したときに、セパレータ100の破損や変形、摩耗等を抑えて信頼性を高めるために、強化繊維材を配合することが好ましい。
強化繊維材には制限はなく、従来からセパレータに使用されているものを使用できるが、強度に優れ、耐熱性を有することなどから、ガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー等が好ましく、特定のポリアミド樹脂との接着性を考慮してシランカップリング剤等で表面処理したものが更に好ましい。また、これらの強化繊維材は複数種を組み合わせて使用することもできる。耐衝撃性を考慮するとガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維等の繊維状を配合することが好ましく、相手材の損傷を考慮すると繊維状物とウィスカー状物とを組み合わせて配合することが好ましい。尚、混合比率は、繊維状物及びウィスカー状物の種類により異なり、衝撃強度や相手材の損傷度合等を考慮して適宜選択される。
また、ガラス繊維としては、一般的な平均繊維径である10〜13μmのものの他に、少ない含有量で高強度化と耐衝撃性の向上が可能な平均繊維径が5〜7μmのもの、あるいは異形断面(楕円や長楕円、まゆ形等)のものがより好ましい。
炭素繊維としては、強度を優先するのであればPAN系のものが好適であるが、コスト面で有利なピッチ系のものも使用可能である。また、平均繊維径としては5〜15μmのものが好適である。炭素繊維は、繊維自体の強度や弾性率が高いため、ガラス繊維に比べてセパレータ100の高強度化や高弾性率化が可能である。
アラミド繊維としては、強化性に優れるパラ系アラミド繊維が好適である。また、平均繊維径としては5〜15μmのものが好適である。アラミド繊維は、ガラス繊維や炭素繊維に比べて鉄鋼材料を傷つけることがないので、ボールBの表面状態を悪くすることがなく、直動装置の音響特性等を重視する場合は特に好適である。
強化繊維材の配合量は、セパレータ全体の10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましい。配合量が10質量%未満の場合には、機械的高度の改善が少なく好ましくない。配合量が40質量%を超えるばあいには、成形性が低下するとともに、強化繊維材の種類によってはボールBへの傷付け性が高くなるので好ましくない。
特定のポリアミド樹脂には、強化繊維材の他にも各種の添加剤を添加することができるが、特に成形時及び使用時の熱による劣化を防ぐために、ヨウ化物系熱安定剤やアミン系酸化防止剤をそれぞれ単独で、または併用して添加することが好ましい。
セパレータ90、100は、生産面からは射出成形して作製することが望ましい。そこで、射出成形を考慮して、特定のポリアミド樹脂の分子量を、強化繊維材を含有した状態でも射出成形が可能な流動性を示す範囲、具体的には数平均分子量で13000〜28000、より好ましくは耐疲労性や成形性を考慮すると数平均分子量で18000〜26000の範囲とする。数平均分子量が13000未満では、分子量が低すぎて耐疲労性が悪く、実用性が低い。これに対して数平均分子量が28000を越える場合は、強化繊維材を規定量含有した状態での溶融粘度が高すぎ、精度よく射出成形で製造することが困難になる。
また、直動装置には、潤滑のためにグリースが封入される。グリースの基油は、特定のポリアミド樹脂との濡れ性を考慮して、ポリα−オレフィン油を主成分とする。特定のポリアミド樹脂は、従来一般的なポリアミド66に比べてアミド基間に長い炭化水素鎖を有し、また芳香族環を持たない分子構造であるため、ポリα−オレフィン油との濡れ性に優れる。基油はポリα−オレフィン油単独でもよいが、潤滑性や耐熱性を高めるためにジエステル油や芳香族エステル油等を混合してもよい。混合する場合のジエステル油や芳香族エステル油等の混合量は、基油全量の30質量%以下が好ましい。また、基油粘度は、40℃における動粘度で40〜220mm/sが適当である。
増ちょう剤、ポリアミドに構造が類似のウレア結合を有するウレア化合物を用いるこれにより、グリース組成物と特定のポリアミド樹脂との付着性が高まる。また、増ちょう剤量は、グリース組成物全量の10〜20質量%が適当である。




グリースには各種の添加剤を添加することができるが、高温特性や潤滑性能等を考慮して、アミン系やフェノール系等の酸化防止剤、Caスルフォネート等の防錆剤、MoDTC等の極圧剤、モンタン酸エステルワックスやモンタン酸エステル部分けん化ワックス、ポリエチレンワックス、オレイン酸等の油性向上剤等が好ましい。また、これら添加剤の添加量は、グリース全量の10質量%以下が適当である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1〜4)
表1に示すポリアミド樹脂(補強繊維材は無配合)を用いて、射出成形機用ボールねじ(日本精工製「W6303−301RCSP−C7N16」:ねじ外径φ63mm、リード16mm)用セパレータを射出成形により作製した。
Figure 0005994307
尚、表中の各ポリアミド樹脂は下記の通りである。
・ポリアミド樹脂A(ヨウ化銅系熱安定剤含有)
ジアミン成分:1,9−ノナンジアミン:2−メチル−1,8−オクタンジアミン
=85:15
ジカルボン酸成分:蓚酸ブチル
ジアミン成分:ジカルボン酸成分=1:1
数平均分子量:22000
融点:235℃
・ポリアミド樹脂B(ヨウ化銅系熱安定剤含有)
ジアミン成分:1,9−ノナンジアミン:2−メチル−1,8−オクタンジアミン
=6:94
ジカルボン酸成分:蓚酸ブチル
ジアミン成分:ジカルボン酸成分=1:1
数平均分子量:22000
融点:232℃
・ポリアミド樹脂C(ヨウ化銅系熱安定剤含有)
ジアミン成分:1,9−ノナンジアミン:2−メチル−1,8−オクタンジアミン
=50:50
ジカルボン酸成分:蓚酸ブチル
ジアミン成分:ジカルボン酸成分=1:1
数平均分子量:22000
融点:206℃
また、比較例1で用いたポリアミド66は、宇部興産製「ナイロン2020U(銅系熱安定剤含有)」であり、数平均分子量は20000である。比較例3で用いたポリアミド9Tは、クラレ製「ジェネスタN1000A(熱安定剤含有グレード)」であり、数平均分子量は不明である。比較例4で用いたPBN系熱可塑性エラストマーは、東洋紡績製「ぺルプレンEN2000」である。
そして、各セパレータについて(1)寸法安定性及び(2)耐久性を評価した。結果を表2に示す。
(1)寸法安定性の評価
各セパレータを下記条件Iまたは条件IIの下に放置し、所定時間経過後に幅寸法を測定し、放置前からの寸法変化量を求めた。何れの条件においても、寸法変化量が50μm以下を合格「〇」とし、50μmを越えるものを不合格「×」とした。
・条件I:60℃、90%RH、70時間
・条件II:80℃、90%RH、300時間
(2)耐久性の評価
各セパレータを射出成形機ボールねじに組み込み、下記条件I〜IIIにて送り速度60m/minで走行試験を行った。何れの条件においても、1000時間の連続運転ができた場合を合格「〇」、1000時間の連続運転ができなかった場合を不合格「×」とした。尚、ボールねじ内部には潤滑のためにグリースを封入したが、基油がポリα−オレフィン油(動粘度:100℃で5.7mm/s)で、増ちょう剤が脂肪族ジウレア化合物(増ちょう剤量:13質量%)であり、更に極圧剤、酸化防止剤、防錆剤を適量含有し、ちょう度No.2のものである。尚、グリースの充填量は、樹脂組成物による差異を見るために、フル充填の30%とした。また、ボールねじの荷重は20000Nとした。
・条件I :30℃、50%RH
・条件II :50℃、90%RH
・条件III:80℃、50%RH
Figure 0005994307
表2に示すように、本発明に従い特定のポリアミド樹脂を用いた実施例1、2では、何れの条件でも合格している。これに対し比較例1では、従来多用されているポリアミド66樹脂を用いているため、高温、高湿度の過酷な条件では寸法安定性が悪く、それに伴って耐久性も低くなっている。また、比較例2では、特定のポリアミド樹脂と構造が類似するものの、ジアミン成分の混合比率が本発明の好ましい範囲を外れるため、融点が低く、高温条件での耐久性に劣っている。また、比較例3ではポリアミド9T樹脂を用いており、寸法安定性は問題がないものの、グリースの基油であるポリα−オレフィン油との濡れ性がポリアミド66に比べても悪いため、樹脂の摩耗の進行が早くなり、湿度が高い条件で1000時間の耐久性が得られていない。更に、比較例4では機械的強度に劣るPBN系熱可塑性エラストマーを用いており、寸法安定性は問題がないものの、射出成形機用ボールねじに適用すると、短時間でセパレータの変形や破損が発生し、どの使用条件でも耐久性が悪い。
1 案内レール
2 スライダ
3 転動溝
4 ボール循環経路
10 リニアガイド装置
11 ねじ軸
12 ボールナット
14 ボールチューブ
18 ボール循環経路
20 ボールねじ装置
100 セパレータ
101 凹面
102 貫通孔
103 溝
B ボール

Claims (1)

  1. 軸に外嵌するとともに、該軸に沿って直進移動する直動体と、前記直動体の内面側に形成された転動溝に保持され、該転動溝と前記軸との間で転動する複数の転動体と、前記転動体の間に介装されるセパレータと、前記直動体に形成され、前記転動溝の一端側から他端側に前記転動体を循環させる循環経路とを有し、グリースを封止してなる直動装置において、
    前記セパレータが、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの混合物からなるジアミン成分と、蓚酸ジエステルからなるジカルボン酸成分との重縮合物であり、かつ、融点が230〜240℃であるポリアミド樹脂を含む樹脂組成物製であり、
    前記グリースの基油がポリα−オレフィン油を主成分とし、増ちょう剤がウレア化合物であることを特徴とする直動装置。
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