JP5994172B2 - 作業車両のカバー取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両のカバー取付構造に関する。
ホイールローダなどの作業車両は、油圧ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御するコントロールバルブなどの油圧機器を収容する収容室を備えている。収容室には、油圧機器の着脱や点検などのために開口部が設けられている。この開口部は、土砂などの異物が収容室内に侵入しないように、カバーで覆われている(特許文献1参照)。
特許第4486513号公報
ホイールローダなどの作業車両は、アームの先端に、バケット、プラウ、スイーパーなどの種々の作業具を選択的に取り付けることにより、広範囲な作業に対応することができる。ホイールローダには、作業具の交換を容易にするために、油圧式の作業具着脱装置が設けられることがある。
作業具着脱装置を使用する形態では、車両内部の油圧源から作業具着脱装置のアクチュエータに油圧を供給する配管を車体から取り出すために、フレームやカバーに開口部を設ける必要がある。このため、作業具着脱装置を使用しない形態では、開口部から土砂などの異物が侵入することを防止するために、個別に閉塞部材を用意し、閉塞部材によって開口部を塞ぐ必要が生じる。なお、作業具着脱装置を使用する形態では、閉塞部材を取り外し、紛失しないように管理しなければならないという手間が発生する。
請求項1に記載の作業車両のカバー取付構造は、油圧機器が収容される収容室の外周面と、外周面に設けられた開口部を覆うカバーとを備えたカバー取付構造であって、外周面の開口部の周縁近傍には、配管が挿通される貫通孔が設けられ、カバーは、第1の取付状態と、第2の取付状態とで選択的に取付可能に構成され、第1および第2の取付状態で、開口部を覆う第1覆い部と、第1の取付状態でのみ貫通孔を覆う第2覆い部とを有し、第2覆い部は、第1覆い部から外方に向かって延在するように設けられ、第2の取付状態では、第1の取付状態に対して、カバーが開口部の開口面に直交する中心軸回りに180°または90°回転された状態で取り付けられ、貫通孔が露出されることを特徴とする。
請求項2に記載の作業車両のカバー取付構造は、請求項1に記載の作業車両のカバー取付構造において、開口部は、矩形状とされ、第1の辺と、第1の辺と対向する第2の辺と、第1の辺および第2の辺に直交する第3の辺および第4の辺とを有し、貫通孔は、少なくとも第3の辺および第4の辺のうちのいずれかの近傍であって、開口部の中心よりも第2の辺側に偏心して設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の作業車両のカバー取付構造は、請求項2に記載の作業車両のカバー取付構造において、貫通孔は、第3の辺および第4の辺のそれぞれの近傍に1つずつ設けられ、カバーの第2覆い部は、第1の取付状態で貫通孔を覆うように一対設けられ、カバーにおける一対の第2覆い部のそれぞれと、第1の辺に平行な開口部の中心軸に対して対称となるカバーにおける位置には、切欠きが設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の作業車両のカバー取付構造は、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業車両のカバー取付構造において、作業車両は、運転室とエンジン室とを有する後部車体と、後部車体に対して屈折可能に設けられた前部車体と、前部車体を構成するフレームに対して回動可能に設けられたアームと、アームの先端に設けられた作業具と、作業具をアームに着脱自在に保持する作業具着脱装置とを備え、収容室は、前部車体を構成するフレームにより画成され、開口部は、矩形状であって、収容室の前面に形成され、貫通孔は、開口部の右辺および左辺のそれぞれの近傍に1つずつ設けられ、第2の取付状態では、貫通孔に作業具着脱装置のアクチュエータに圧油を供給する配管が挿通されることを特徴とする。
本発明によれば、個別に閉塞部材を設ける必要がなく、使用形態に拘らず、収容室に設けられる開口部から土砂などの異物が収容室内に侵入することをカバー単体によって防止することができる。
本実施の形態に係る作業車両の一例であるホイールローダの側面図。 ホイールローダの前部車体を示す斜視図。 標準仕様におけるカバーの取付状態を示す斜視図。 オプション仕様におけるカバーの取付状態を示す斜視図。 カバーと点検用開口部とを示す図。 (a)は図3のA方向から見たカバーを示す図、(b)は図4のA方向から見たカバーを示す図。 オプション用の油圧配管の接続を説明するための斜視図。 変形例に係るカバー取付構造を示す図。
図面を参照して、本発明による作業車両のカバー取付構造の一実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る作業車両の一例であるホイールローダ100の側面図である。説明の便宜上、本実施の形態では各図で示すように前後、左右、上下方向を規定する。
ホイールローダ100は、フロント装置、前輪113等を有する前部車体110と、運転室121、エンジン室122、後輪123等を有する後部車体120とで構成される。フロント装置は、アーム111やバケット112を含んで構成される。エンジン室122には、エンジンや油圧ポンプ等が収容されている。
前部車体110と後部車体120とはセンタピン101により互いに回動自在に連結され、ステアリングシリンダ116の伸縮により後部車体120に対し前部車体110が左右に屈折する。
図2は、ホイールローダ100の前部車体110を示す斜視図である。前部車体110を構成するフレーム110fには、アーム111がフレーム110fに対して回動可能に連結されており、フレーム110fによってフロント装置が保持されている。アーム111の先端には、バケット112がアーム111に対して回動可能に連結されている。アーム111はアームシリンダ117の駆動により上下方向に回動(俯仰動)し、バケット112はバケットシリンダ115の駆動により上下方向に回動(クラウドまたはダンプ)する。
前部車体110には、エンジン室122(図1参照)内に収容される油圧ポンプからアームシリンダ117やバケットシリンダ115への圧油の流れを制御するフロント装置用のコントロールバルブや、走行中に発生する振動を抑制する周知の振動抑制装置用のコントロールバルブなどの油圧機器(不図示)が収容される収容室130が設けられている。収容室130は、前部車体110を構成するフレーム110fによって画成されている。
図3は標準仕様におけるカバー150の取付状態を示す斜視図であり、図4はオプション仕様におけるカバー150の取付状態を示す斜視図である。図3および図4に示すように、収容室130は、収容室130の左右側面を構成する一対の側板132と、収容室の前面を構成する前面板131とを含んで構成される。前面板131は、一対の側板132間における側板132の前縁近傍に設けられている。
前面板131には、収容室130に収容される油圧機器の着脱や点検などを行うための開口部(以下、点検用開口部140と記す)が設けられている。点検用開口部140は、矩形平板状のカバー150によって覆われている。カバー150は、ボルト180とナットにより取り付けられ、点検などの際に着脱できるように構成されている。カバー150の中央部には取っ手159が設けられ、作業者が取っ手159を把持してカバー150の取り外し、取り付けができるようになっている。
図5は、カバー150と点検用開口部140とを示す図である。点検用開口部140は、矩形状であって、水平方向に平行な上辺141および下辺142と、上辺141および下辺142に直交する右辺143および左辺144とを有している。上辺141と下辺142とは対向して配置され、右辺143と左辺144とは対向して配置されている。
上辺141と右辺143、および、上辺141と左辺144とは、それぞれ円弧により接続されている。同様に、下辺142と右辺143、および、下辺142と左辺144とは、それぞれ円弧により接続されている。本明細書では、このように角部が丸みを帯びた形状についても矩形状に含まれるものとする。
点検用開口部140の周縁を構成する右辺143および左辺144のそれぞれの近傍には、図示しない周知の作業具着脱装置のアクチュエータに油圧を供給する油圧ホース(以下、オプション用の油圧配管170と記す)が挿通される貫通孔160が1つずつ設けられている。図示しない作業具着脱装置は、バケット112などの作業具をアーム111に着脱自在に保持するものである。作業具着脱装置を油圧で動作させることにより、容易にバケット112を図示しないプラウやスイーパーなどの別の作業具に交換することができる。本明細書では、作業具着脱装置を備えていないホイールローダ100の仕様を標準仕様といい、作業具着脱装置を備えているホイールローダ100の仕様をオプション仕様という。
カバー150は、図3に示すように、標準仕様では貫通孔160を覆うように取り付けられている。一方、図4に示すように、オプション仕様では貫通孔160がカバー150によって覆われないように、カバー150が取り付けられている。オプション仕様では、標準仕様でのカバー150の取付状態に対して、点検用開口部140の開口面に直交する中心軸回りに180°回転された状態でカバー150が取り付けられている。以下、カバー150の取付構造について詳細に説明する。
図6(a)は図3のA方向から見たカバー150を示す図であり、標準仕様でのカバー150の取付状態を示している。図6(b)は図4のA方向から見たカバー150を示す図であり、オプション仕様でのカバー150の取付状態を示している。なお、図6(a)および図6(b)において、ボルト180の図示は省略している。図6(b)では、油圧配管170の図示を省略している。
図5および図6に示すように、上記したオプション仕様で使用される貫通孔160は、点検用開口部140の右辺143および左辺144のそれぞれの近傍に1つずつ穿設されている。図5に示すように、一対の貫通孔160は、上辺141に平行な点検用開口部140の中心軸CLから下辺142に向かって、右辺143または左辺144に沿って、所定の距離y0だけ離れた位置に設けられている。つまり、一対の貫通孔160は、それぞれ点検用開口部140の中心よりも下辺142側に偏心して設けられている。なお、点検用開口部140の中心軸CLは、カバー150の中心軸CLと一致している。
前面板131には、ボルト180の軸部が挿通されるボルト挿通孔161,162が設けられている。本実施の形態では、点検用開口部140の上部の左右に1つずつ上部ボルト挿通孔161が設けられ、点検用開口部140の下部の左右に1つずつ下部ボルト挿通孔162が設けられている。上部ボルト挿通孔161と、下部ボルト挿通孔162とは、同一のボルトが挿通可能な大きさとされている。
一対の上部ボルト挿通孔161は、点検用開口部140の中心軸CLから上辺141に向かって、右辺143または左辺144に沿って、所定の距離y1だけ離れた位置に設けられている。一対の下部ボルト挿通孔162は、点検用開口部140の中心軸CLから下辺142に向かって、右辺143または左辺144に沿って、所定の距離y1だけ離れた位置に設けられている。つまり、上部ボルト挿通孔161と、下部ボルト挿通孔162とは、点検用開口部140の中心軸CLに対して対称位置に配置されている。
カバー150の形状について説明する。カバー150は、点検用開口部140を覆う矩形状の開口覆い部155と、開口覆い部155の上部から左右外方のそれぞれに向かって延在するように設けられる一対の第1取付片151と、開口覆い部155の下部から左右外方のそれぞれに向かって延在するように設けられる一対の第2取付片152とを備えている。左側の第1取付片151と第2取付片152との間には、切欠き154が形成されている。同様に、右側の第1取付片151と第2取付片152との間には、切欠き154が形成されている。
図5では、開口覆い部155を二点鎖線とハッチングにより模式的に示している。開口覆い部155は、標準仕様での取付状態およびオプション仕様での取付状態のいずれの状態であっても点検用開口部140を覆う部分である。開口覆い部155は、左右方向の幅寸法B2が点検用開口部140の幅寸法B1よりも長く、かつ、左右方向に直交する方向の長さ寸法H2が点検用開口部140の長さ寸法H1よりも長く設定されている。
第1取付片151は、カバー150の上辺から中心軸CLに向かって所定の長さL1を有している。第2取付片152は、カバー150の下辺から中心軸CLに向かってL1よりも長い所定長さL2を有している。
第2取付片152の長さL2は、中心軸CL側の第2取付片152の端部近傍で貫通孔160を覆うことができるように設定されている。以下、貫通孔160を覆う部分を孔覆い部153という。孔覆い部153は、第2取付片152の一部を構成しており、一対の第2取付片152の外側端部間の寸法、すなわちカバー150の全幅B4は、左右の貫通孔160間の寸法B3に貫通孔160の孔径を加えた寸法よりも長く設定されている。
これに対して第1取付片151の長さL1は、図6(b)に示すように、標準仕様での取付状態に対して、点検用開口部140の開口面に直交する中心軸O回りに180°回転された状態でカバー150が取り付けられたとき、第1取付片151で貫通孔160が覆われることがないように設定されている。
換言すれば、図5に示すように、カバー150における一対の第2取付片152のそれぞれに設けられる孔覆い部153と、中心軸CLに対して対称となるカバー150における位置には、切欠き154が設けられている。切欠き154は、カバー150の中心軸CLよりも第1取付片151側に偏心して設けられている。
一対の第1取付片151のそれぞれには、ボルト180の軸部が挿通される溝151aが設けられている。同様に、一対の第2取付片152のそれぞれには、ボルト180の軸部が挿通される溝152aが設けられている。溝151aおよび溝152aは、それぞれカバー150の中心軸CLから所定の距離y1だけ離れた位置に設けられ、ボルト180の軸部を溝151a,152aを介してボルト挿通孔161,162に挿通できるようになっている。
標準仕様機に作業具着脱装置を追設してオプション仕様とする際のカバー150の着脱手順について説明する。図7はオプション用の油圧配管170の接続を説明するための斜視図である。なお、図7では、カバー150が取り外された状態を示しており、便宜上、二点鎖線でカバー150を仮想的に示している。
[カバー取り外し工程、配管接続工程]
標準仕様機において取り付けられていたカバー150を取り外し、エンジン室122から収容室130内に引き入れられた内部配管170aと、収容室130の外部で作業具着脱装置のアクチュエータに接続される外部配管170bとを接続する。
内部配管170aと外部配管170bとは、継手部材171を介して接続される。本実施の形態では、継手部材171は、外部配管170bの先端に取り付けられるメスコネクタ171bと、内部配管170aの先端に取り付けられるメスコネクタ171aと、エルボ継手171cとを含んで構成されている。エルボ継手171cには、メスコネクタ171aに接続されるオスコネクタ171c1と、メスコネクタ171bに接続されるオスコネクタ171c2とが設けられている。
エルボ継手171cのオスコネクタ171c2は、貫通孔160に挿通され、貫通したオスコネクタ171c2のネジ部にナット171dが螺着される。ナット171dは、前面板131の外面に当接した状態で取り付けられ、ナット171dが締め付けられることでエルボ継手171cが前面板131に固定される。
[配管固定工程、カバー取り付け工程]
図4に示すように、外部配管170bをフレーム110fに設けられる取付具185a,185bにより固定し、カバー150をボルト180によって取り付ける。カバー150は、標準仕様の取付状態(図6(a)参照)に対して180°回転された状態(図6(b)参照)で取り付けられる。なお、ボルト挿通孔161,162に対応する前面板131の裏面には、図示しない裏ナットが予め溶接されている。ボルト挿通孔161,162に挿通されたボルト180のオネジ部が裏ナット(不図示)のメネジ部に螺着されると、カバー150は、ボルト180の頭部と前面板131とにより挟まれ、前面板131に固定される。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
カバー150は、標準仕様での取付状態と、オプション仕様での取付状態とで選択的に取付可能に構成されている。カバー150は、標準仕様での取付状態およびオプション仕様での取付状態のいずれの状態であっても、点検用開口部140を覆う開口覆い部155を有している。カバー150は、標準仕様での取付状態でのみ、貫通孔160を覆う孔覆い部153を有している。
標準仕様での取付状態では、カバー150により点検用開口部140および貫通孔160がともに覆われ、土砂などの異物が収容室130内に侵入することが防止される。オプション仕様での取付状態では、カバー150により点検用開口部140のみが覆われ、貫通孔160は露出され、作業具着脱装置用の油圧配管170を挿通することができる。油圧配管170a,170bが継手部材171により接続されると、貫通孔160は塞がれる。このように、本実施の形態によれば、使用形態に拘らず、簡易な構成で、土砂などの異物が収容室130内に侵入することを防止できる。
標準仕様とオプション仕様とでカバーの取付状態を変えることができない構成(以下、比較例と記す)では、標準仕様でホイールローダを使用する間は、貫通孔160から土砂などの異物が侵入しないように、貫通孔160に閉塞栓等を装着する必要が生じてしまう。比較例では、標準仕様のホイールローダに作業具着脱装置を追設する場合、閉塞栓を取り外し、閉塞栓を保管する必要があり、紛失の懸念もある。
これに対して、本実施の形態では、個別に閉塞栓等の閉塞部材を設ける必要がなく、使用形態に拘らず、収容室130に設けられる点検用開口部140や貫通孔160から土砂などの異物が収容室130内に侵入することをカバー150単体によって防止することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
[変形例]
(1)上記実施の形態では、オプション仕様では、標準仕様でのカバー150の取付状態に対して、点検用開口部140の開口面に直交する中心軸O回りに180°回転された状態でカバー150が取り付けられている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図8(a)および図8(c)に示す標準仕様でのカバー250,350の取付状態に対して、図8(b)および図8(d)に示すように、点検用開口部240の開口面に直交する中心軸O回りに90°回転させた状態で、カバー250,350を取り付けることができるようにしてもよい。
(2)カバー150や点検用開口部140、貫通孔160の形状や位置は、上記実施の形態に限定されない。たとえば、図8(a)および図8(b)に示すように、四隅が丸みを帯びた正方形となるようにカバー250および点検用開口部240を形成してもよい。本変形例に係るカバー250には、オプション仕様での取付状態において、オプション用の油圧配管170が挿通される貫通孔260が露出される円形の切欠き254が設けられている。なお、図8(a)および図8(b)に示す例では、カバー250の四隅にボルト挿通孔258が設けられている。このため、本変形例に係るカバー取付構造では、オプション仕様での取付状態に対して、カバー250を中心軸O回りに90°,180°,270°回転させて取り付けることで標準仕様としての取付状態とすることができる。
別の変形例として、図8(c)および図8(d)に示すように、点検用開口部240よりも一回り大きい開口覆い部355を設け、開口覆い部355から外方に突出するように孔覆い部353を設けて貫通孔260を覆うようにしてもよい。このカバー350は、四隅にボルト挿通孔358を有する取付片351が設けられており、標準仕様での取付状態に対して、カバー350を中心軸O回りに90°,180°,270°回転させて取り付けることでオプション仕様としての取付状態とすることができる。
(3)上記した実施の形態では、点検用開口部140の右辺143および左辺144のそれぞれの近傍に1つずつ貫通孔160を設けるようにしたが、本発明はこれに限定されない。点検用開口部140の周縁の近傍に1つだけ設ける場合や、3つ以上設ける場合についても本発明を適用することができる。
(4)上記した実施の形態では、作業車両の一例としてホイールローダ100を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、たとえば、ホイールショベル、フォークリフト、テレハンドラー、リフトトラック等、他の作業車両であってもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
100 ホイールローダ、101 センタピン、110 前部車体、111 アーム、112 バケット、113 前輪、115 バケットシリンダ、116 ステアリングシリンダ、117 アームシリンダ、120 後部車体、121 運転室、122 エンジン室、123 後輪、130 収容室、131 前面板、132 側板、140 点検用開口部、141 上辺、142 下辺、143 右辺、144 左辺、150 カバー、151 第1取付片、151a 溝、152 第2取付片、152a 溝、153 孔覆い部、155 開口覆い部、159 取っ手、160 貫通孔、161 上部ボルト挿通孔、162 下部ボルト挿通孔、170 油圧配管、170a 内部配管、170b 外部配管、171 継手部材、171a メスコネクタ、171b メスコネクタ、171c エルボ継手、171c1 オスコネクタ、171c2 オスコネクタ、171d ナット、180 ボルト、185a 取付具、240 点検用開口部、250 カバー、258 ボルト挿通孔、260 貫通孔、350 カバー、351 取付片、353 孔覆い部、355 開口覆い部、358 ボルト挿通孔

Claims (4)

  1. 油圧機器が収容される収容室の外周面と、前記外周面に設けられた開口部を覆うカバーとを備えたカバー取付構造であって、
    前記外周面の前記開口部の周縁近傍には、配管が挿通される貫通孔が設けられ、
    前記カバーは、第1の取付状態と、第2の取付状態とで選択的に取付可能に構成され、
    前記第1および第2の取付状態で、前記開口部を覆う第1覆い部と、
    前記第1の取付状態でのみ前記貫通孔を覆う第2覆い部とを有し、
    前記第2覆い部は、前記第1覆い部から外方に向かって延在するように設けられ、
    前記第2の取付状態では、前記第1の取付状態に対して、前記カバーが前記開口部の開口面に直交する中心軸回りに180°または90°回転された状態で取り付けられ、前記貫通孔が露出されることを特徴とする作業車両のカバー取付構造。
  2. 請求項1に記載の作業車両のカバー取付構造において、
    前記開口部は、矩形状とされ、第1の辺と、前記第1の辺と対向する第2の辺と、前記第1の辺および前記第2の辺に直交する第3の辺および第4の辺とを有し、
    前記貫通孔は、少なくとも前記第3の辺および第4の辺のうちのいずれかの近傍であって、前記開口部の中心よりも前記第2の辺側に偏心して設けられていることを特徴とする作業車両のカバー取付構造。
  3. 請求項2に記載の作業車両のカバー取付構造において、
    前記貫通孔は、前記第3の辺および第4の辺のそれぞれの近傍に1つずつ設けられ、
    前記カバーの前記第2覆い部は、前記第1の取付状態で前記貫通孔を覆うように一対設けられ、
    前記カバーにおける前記一対の第2覆い部のそれぞれと、前記第1の辺に平行な前記開口部の中心軸に対して対称となる前記カバーにおける位置には、切欠きが設けられていることを特徴とする作業車両のカバー取付構造。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業車両のカバー取付構造において、
    前記作業車両は、
    運転室とエンジン室とを有する後部車体と、
    前記後部車体に対して屈折可能に設けられた前部車体と、
    前記前部車体を構成するフレームに対して回動可能に設けられたアームと、
    前記アームの先端に設けられた作業具と、
    前記作業具を前記アームに着脱自在に保持する作業具着脱装置とを備え、
    前記収容室は、前記前部車体を構成するフレームにより画成され、
    前記開口部は、矩形状であって、前記収容室の前面に形成され、
    前記貫通孔は、前記開口部の右辺および左辺のそれぞれの近傍に1つずつ設けられ、
    前記第2の取付状態では、前記貫通孔に前記作業具着脱装置のアクチュエータに圧油を供給する配管が挿通されることを特徴とする作業車両のカバー取付構造。
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