JP5994055B2 - 金属部品の製造方法および金属部品の製造装置 - Google Patents

金属部品の製造方法および金属部品の製造装置 Download PDF

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本発明は、金属部品の製造方法および金属部品の製造装置に関し、特に、オーステナイト系ステンレス鋼を材料としてこれにプレス加工を行う金属部品の製造方法および金属部品の製造装置に関する。
SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼は、高強度、高耐食性などの優れた特性を有しているため、製品の高機能化に応える材料として特に川下分野に広範なニーズが有る。
しかし、オーステナイト系ステンレス鋼は、高い引張強度を有し、また加工硬化性が大きい。そのため、金属材料(ワーク)としてオーステナイト系ステンレス鋼を用いてプレス加工を行うと、金型磨耗の激化、プレス機能力の不足(加圧能力、エネルギー量の不足)、工程数の増加等が引き起こされる。
そのため、オーステナイト系ステンレス鋼を金属材料としてプレス加工により金属部品を製造する場合、金属材料を加熱して引張強度を低下させた状態で、当該金属材料に対してプレス加工を行う温間絞り加工法を適用することが検討されている(たとえば特開平8−120419号公報参照)。
特開平8−120419号公報
しかしながら、従来の温間絞り加工では、金属材料の加熱は、成形型の一方である金型(ダイス)にカートリッジヒーターを埋め込み、所定の温度範囲内(たとえば100℃以上150℃以下程度)に金型やブランクホルダ(しわ押え)を加熱してその熱を金型に接する金属材料に伝えることで行われる。そのため、従来の温間絞り加工では、金型は被加工物である金属材料と同等以上の温度に加熱されるが、被加工物の引張強度を十分に低下することができる程度にまで加熱するには、ヒータの熱容量の観点から加熱時間を長くする必要があった。
これは、従来の温間絞り加工に用いられているヒータは上述のように金型に埋め込まれていることから、金型以上の大きさとすることができず、ヒータの熱容量を十分に増すことができなかったためである。
その結果、従来の温間絞り加工では加熱時間を短縮することが困難であり、金属部品の生産性を向上することが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、生産性を向上することができる金属部品の製造方法および金属部品の製造装置を提供することにある。
本発明に係る金属部品の製造方法は、金属板を50℃以上150℃以下の温度に加熱する工程と、加熱する工程の後に、金型を用いて金属板をプレス加工する工程とを備え、金型においてプレス加工された前記金属板が接する金型部分を構成する材料の熱伝導率は、超硬合金およびJIS規格SKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低い。金型部分は金型の上方端面と内周端面とを有している。本発明において、金型とは、たとえば鉛直方向などの任意の方向に相対的に移動可能に設けられており、プレス加工時に加工対象物をそれぞれ移動方向の上下から押圧する一対の部材のうち、移動方向の一方側(たとえば下方)に位置する雌型をいう。なお、本発明において、当該一対の部材のうち移動方向の他方(たとえば上方)に位置する雄型を押圧部という。また、本発明において、上記金型部分において金属板と接する表面は、たとえば焼き付き防止を図るための膜によりコーティングされていてもよい。
本発明によれば、生産性を向上することができる金属部品の製造方法および金属部品の製造装置を提供することができる。
実施の形態1に係る金属部品の製造装置を説明するための図である。 図1中の領域IIにおける断面図である。 実施の形態1に係る金属部品の製造方法のフォローチャートである。 実施の形態2に係る金属部品の製造装置を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る金属部品の製造装置を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る金属部品の製造装置を説明するための断面図である。 実施の形態1または実施の形態2に係る金属部品の製造装置の変形例を説明するための図である。 図7中の領域VIIIにおける断面図である。 実施の形態1または実施の形態2に係る金属部品の製造装置の変形例を説明するための図である。 実施の形態1または実施の形態2に係る金属部品の製造装置の変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1および図2を参照して、実施の形態1に係る金属部品の製造装置100について説明する。実施の形態1に係る金属部品の製造装置100は、加工材料(ワーク)である金属板1を加熱する予備加熱部10と、金属板1をプレスするプレス加工部20とを備える。
金属板1を構成する材料は、オーステナイト系ステンレス鋼であり、たとえばSUS304などである。金属板1は、たとえば長手方向と短手方向とを有しており金属部品の製造装置100において長手方向に沿って搬送される。
予備加熱部10は、金属板1の搬送経路において、プレス加工部20よりも上流側に配置されている。つまり、金属部品の製造装置100において、金属板1は、予備加熱部10を経てプレス加工部20に至る。好ましくは、予備加熱部10とプレス加工部20とは、金属板1の搬送経路において連続して配置されている。つまり、予備加熱部10から排出された加熱後の金属板1を、時間を空けずにプレス加工部20に搬送し処理可能に設けられている。
予備加熱部10は、任意の加熱方法により金属板1を所定の温度に加熱可能に設けられていればよいが、たとえば抵抗加熱炉やランプアニール炉であってもよいし、高周波誘導加熱装置であってもよい。予備加熱部10は、たとえば金属板1を50℃以上150℃以下の温度に加熱可能に設けられている。予備加熱部10による金属板1に対する加熱温度は、たとえばプレス加工の際に引張強度を十分に低下させることができる温度であればよく、好ましくは金属板1がマルテンサイト変態を引き起こさない温度(たとえば金属板1を構成する材料がSUS304の場合には通常90℃以上)である。
プレス加工部20は、たとえば鉛直方向において金属板1に対し上方に配置されたパンチ部30と、鉛直方向において金属板1に対し下方に配置されたダイ部40とを含む。
パンチ部30は、保持具31と、押圧部32とを有する。ダイ部40は、ベース部41と、金型42と、ガイド部44とを含む。
保持具31は、ガイド部44によって金型42および貫通孔43上の所定の位置に搬送された金属板1に鉛直方向上方から接触し、金型42との間で金属板1を挟持可能に設けられている。つまり、保持具31は、鉛直方向においてダイ部40に設けられている金型42と少なくとも一部が重なるように設けられているとともに、保持具31の鉛直方向下方に位置する端部が、金型42上に配置されている金属板1と接触可能に設けられている。保持具31は、プレス加工前の板状の金属板1に対し、鉛直方向上方から金型42に対して押さえつけることができる。保持具31は、たとえば円筒状に設けられており、その軸方向が鉛直方向に沿って延びている。保持具31を構成する材料は、たとえば超硬合金(以下、単に超硬という)やSKD11などの合金工具鋼であり、好ましくは超硬やJIS規格SKD11(以下、単にSKD11という)などよりも低熱伝導率(たとえば14.0W/m・K程度)の材料であり、たとえばサーメットである。
押圧部32は、円筒状に設けられている保持具31の中空部分において、保持具31に対し鉛直方向において相対的に移動可能に設けられている。つまり、押圧部32は、保持具31に囲まれている。また、押圧部32は、押圧部32の鉛直方向下方側に位置する端部が、保持具31の鉛直方向下方側に位置する端部よりも鉛直方向の下方に突出可能に設けられている。押圧部32を構成する材料は、絞り加工後の金属部品2に大きな板厚減少や破断の発生を抑制する観点から、熱伝導率が高い材料であるのが好ましい。すなわち、金属板1は、予備加熱部10により全体が加熱されて引張強度が低下した状態で押圧部32により押圧されるため、金属板1(被加工材)において押圧部32の角部に押圧される部分には、絞り加工の荷重(引張荷重、曲げ荷重等)が集中するため、大きな板厚減少や破断が起こり易い。押圧部32が高い熱伝導率を有する材料で構成されていることにより、金属板1の熱を押圧部32に放熱することができ、金属板1の引張強度を回復させることができる。その結果、上記のような板厚減少や破断の発生を抑制することができる。押圧部32を構成する材料は、たとえば金型42を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料であり、たとえば超硬やSKD11などの合金工具鋼である。
ベース部41は、ダイ部40において金型42の支持体として構成されている。ベース部41を構成する材料は、たとえば一般的なプレス加工装置においてダイ部を構成する材料であればよく、たとえばS55Cなどの炭素鋼である。ベース部41を構成する材料は、金型42を構成する材料と比べて熱伝導率が高い。
ベース部41には、金型42を内部に保持することができる溝部41aが形成されている。溝部41aは、たとえば鉛直方向および水平方向とに延びる端面を有しており、これらの端面が金型42の外周端面および底面と面接触可能に形成されている。さらに、ベース部41には、溝部41aに対して鉛直方向の下方に溝部41aと連なる溝部41bが形成されている。ベース部41には、冷却部45が設けられているのが好ましい。冷却部45は、冷却水を循環可能に設けられており、たとえばベース部41の内部においてベース部41から受け取った熱をベース部41の外部において放熱可能に設けられている。
金型42は、鉛直方向上方に位置する上方端面42cを有しており、たとえば上方端面42cが金属板1と面接触可能に設けられている。金型42には、その内側に金属板1をプレス加工して得られる金属部品2の外形を規制するための貫通孔43が形成されている。金型42を構成する材料は、従来の温間プレス加工装置の金型を構成する材料である、超硬やSKD11などと比べて、熱伝導率が低い。さらに、金型42を構成する材料は、ベース部41を構成する材料よりも熱伝導率が低い。
金型42を構成する材料は、たとえば炭窒化チタン(TiCN)または炭化チタン(TiC)を主成分とするサーメット、および酸化ジルコニウム(ZrO)のうちの少なくともいずれか一方を含む材料である。なお、ZrO2、TiCN基サーメット、TiC基サーメットの熱伝導率は、超硬およびSKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低い。具体的には、従来の金型構成材料として一般的に用いられる超硬の常温時の熱伝導率は71W/(m・K)であるのに対し、TiCN基サーメットの常温時の熱伝導率は14W/(m・K)、ZiOの常温時の熱伝導率は3W/(m・K)である。つまり、サーメットの熱伝導率は超硬の熱伝導率の5分の1程度である。異なる観点から言えば、金型42を構成する材料の常温時の熱伝導率は、たとえば27.2W/m・K未満である。
貫通孔43の内周端面42aは、鉛直方向に対して交差する方向に沿って形成されていてもよい。このとき、貫通孔43の内周端面42aは、金型42において金属板1と接触する上方端面42cに対して鋭角となる傾斜角を有し、下方端面42dに対して鈍角となる傾斜角を有していてもよい。
ガイド部44は、金属板1がダイ部40上に搬送される際に金属板1を金型42上の所定の位置にガイド可能に設けられている。また、ガイド部44は、金型42をベース部41と挟持可能に設けられていてもよい。ガイド部44を構成する材料は、たとえば超硬やSKD11などの合金工具鋼である。
次に、図1〜図3を参照して、実施の形態1に係る金属部品の製造方法について説明する。
はじめに、金属板1を加熱する(工程(S10))。金属板1は、予備加熱部10に搬送されて、たとえば50℃以上150℃以下に加熱される。
次に、金属板1をプレス加工する(工程(S20))。本工程(S20)は、先の工程(S10)と時間を空けずに連続して行われる。具体的には、先の工程(S10)において予備加熱部10で所定の温度に加熱されて予備加熱部10から排出された金属板1は、速やかにプレス加工部20に搬送され、パンチ部30とダイ部40との間に配置される。
図2(a)に示すように、まず抜きパンチを兼ね備えた保持具31と、抜きダイを兼ね備えたガイド部44とにより、金属板1からブランクが切り抜かれる。その後、ブランクがガイド部44に導かれて金型42上に配置される。
そして、金型42の上に配置された金属板1は、保持具31と金型42とに挟持される。図2(b)に示すように、その後、押圧部32の下方端部が溝部41b内に達するように、押圧部32を保持具31に対して鉛直方向下方に相対的に移動させる。本工程(S20)において、金属板1の温度は、プレス加工の際に引張強度を十分に低下させることができ、かつ加熱による成形性の低下が抑制されている温度範囲内(たとえば金属板1を構成する材料がSUS304の場合には50℃以上150℃以下)とされている。好ましくは、金属板1の下限温度は、プレス加工直後においてマルテンサイト変態を引き起こさない温度(たとえば金属板1を構成する材料がSUS304の場合には90℃以上)とされている。プレス加工前の金属板1の温度は、当該下限温度以下であってもよい。また、その他のプレス加工の条件(パンチスピードなど)は、従来のプレス加工と同等程度とすることができる。また、本工程(S20)において、ベース部41は、冷却部45により冷却されているのが好ましい。
これにより、金属板1に対して抜き絞り加工が行われ、金属板1は金属部品2に成形される。金属部品2が形成された後、金属板1および金属部品2は下流側に送られ、これに伴い上流側から金属板1が金型42上に搬送される。図1に示すように、金属板1および金属部品2を搬送しながら上記工程(S10)〜工程(S20)を連続して行うことにより、金属部品2を連続して製造することができる。なお、本工程(S20)において、金属板1に対する加工は2段階に行われてもよい。すなわち、はじめにブランク抜き加工が実施された後、プレス加工がされてもよい。
次に、実施の形態1に係る金属部品の製造装置100および金属部品の製造方法の作用効果について説明する。
金属部品の製造装置100は、金属板1を加熱する予備加熱部10と、金属板1をプレスするプレス加工部20とを備え、プレス加工部20は、金型42と、金属板1を金型42と挟持可能に設けられている保持具31と、金型42と保持具31とで挟持されている金属板1をプレスする押圧部32とを含み、金型42を構成する材料の常温時の熱伝導率は、従来金型材料として選定されるSKD11や超硬の熱伝導率と比べて大きく低く、たとえば14.0W/m・K程度である。
このようにすれば、プレス加工部20に搬送される金属板1は、予備加熱部10により所定の温度まで加熱されているため、金型42上に配置されてから加熱される従来の金属部品の製造装置よりも短時間で所定温度まで加熱することができる。そのため、実施の形態1に係る金属部品の製造装置100およびこれを用いる金属部品の製造方法によれば、従来の金属部品の製造装置および金属部品の製造方法と比べて、金属部品の生産性を向上することができる。
また、金型42はヒータ等により加熱されないため、金型42の熱膨張が抑制され、金型42を用いて加工された加工品の加工寸法精度が低下することが抑制されている。つまり、金属部品の製造装置100によれば、加工品の寸法精度を低下させることなく従来よりも加工速度を上げることができ、生産性を向上することができる。
さらに、従来の金属部品の製造方法によりオーステナイト系ステンレス鋼を絞り加工する場合には、金属板と金型との間での焼き付き(化学結合)が問題となっていた。焼き付きは、絞り加工のきつさ(絞り加工による形状変化の程度,加工度)や金型の表面状態などの加工条件によりたとえば常温下での冷間加工においても問題となるが、特に温間加工において金型がヒータ等により上記所定温度以上に加熱される場合には、金属板と金型との間で焼き付きが生じ易かった。これに対し、金属部品の製造装置100によれば、金型42はヒータ等により加熱されないため、従来の温間加工を行うための金属部品の製造装置と比べて金属板1と金型42との間で焼き付きを抑制することができる。
また、従来の金属部品の製造装置では、金型が鋼で構成されるため、金属板にオーステナイト系ステンレス鋼を用いた場合に上記のような焼き付きが生じやすかった。
これに対し、金属部品の製造装置100では、金型42を構成する低熱伝導性材料として、非金属であるZrOや、鋼との親和性の低い炭窒化チタン(TiCN)あるいは窒化チタン(TiC)を主成分とするサーメットを用いることで、金属板と金型との間で焼き付きをより効果的に抑制することができる。
また、金型42を構成する材料の常温時の熱伝導率は、超硬やSKD11の熱伝導率よりも低く、たとえば14.0W/m・K程度である。異なる観点から言えば、金型42を構成する材料は、ベース部41を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。そのため、プレス加工時の加工発熱により金属板1に生じた熱は、金型42を介してベース部41やガイド部44などに放熱され難い。そのため、金属板1に生じた当該熱を、金属板1に蓄えられて金属板1の温度上昇および冷却防止(保温)に効果的に寄与させることができる。これにより、プレス加工直後の金属部品2の温度は、金属部品2(金属板1)を構成する材料の引張強度を十分に低下させることができる温度まで容易に上昇されるため、ヒータを使用する従来温間絞りにおいて必要とされる加熱時間よりも短い時間で加工荷重を低減することができ、成形限界を向上させることができる。また、工程(S10)での加熱条件や工程(S20)での加工条件を適宜制御することにより、プレス加工直後の金属部品2の温度を、金属部品2(金属板1)を構成する材料のマルテンサイト化が抑制される温度まで上昇させることができる。このようにすれば、プレス加工に伴って金属部品2(金属板1)を構成する材料がマルテンサイト変態することを抑制することができる。
本願発明者らは、SUS304からなる金属板を、ZrOからなる金型を用いてプレス加工したときの加工発熱の程度を評価し、加工発熱により金属板の温度を十分に上昇させることができることを確認した。具体的には、金属板1として、厚みが1.0mm、直径80.0mmのSUS304からなる金属板を準備した。また、ZrOからなる金型42と、SKD11からなる押圧部32(パンチ)とを備える金属部品の製造装置100を準備した。当該金属部品の製造装置100を用いて、金属板1を予備加熱無しでプレス加工を実施した。プレス加工前の金属板の温度は25℃であった。押圧部32の移動距離(保持具31に対する突出距離)である成形ストロークは30mmとし、パンチスピードを1.0mm/秒とした。なお、金属板の温度測定は、金属板の端部に溶着したK型熱電対により測定した。また、比較例として、一般的な金型材料であるSKD11からなる同寸法の金型を準備し、上記と同様の金属板、プレス加工条件により加工発熱の程度を評価した。
この結果、SKD11からなる金型を用いたプレス加工では、加工後のSUS304の温度は40℃であったのに対し、ZrOからなる金型を用いたプレス加工では、加工後のSUS304の温度は60℃であった。これにより、金型を構成する材料として、SKD11よりも熱伝導率が低いZrOを採用することにより、加工発熱により生じた熱量を金属板(ワーク)の温度上昇により効果的に寄与させることができることを確認した。
また、金属部品の製造装置100では、ベース部41がヒータ等により加熱されないため、ベース部41の内部に冷却水を流通可能な冷却部45を設けることができる。さらに、金型42は金属板1と接触可能に設けられている内周端面42aと反対側に位置する外周端面42bがベース部41と接続されており、ベース部41を構成する材料は、金型42を構成する材料よりも高熱伝導率を有する材料とすることができる。そのため、金型42が予備加熱された金属板1との接触により、あるいはプレス加工時の加工発熱した金属板1との接触により加熱されても、金属板1から金型42に伝えられた熱はベース部41を介して冷却部45に伝わることにより効果的に放熱され得る。そのため、金型42に上記熱が蓄えられることを防止することができ、金型42の熱膨張を抑制することができる。
また、金属部品の製造装置100は、金属板1を構成する材料がオーステナイト系ステンレス鋼である場合に特に有利である。つまり、金属部品の製造装置100は、上記のような構成を備えるため、高い引張強度を有するとともに加工硬化性が大きく、また加工温度に依っては加工に伴いマルテンサイト化するオーステナイト系ステンレス鋼をワークとしたときに、従来の金属部品の製造装置と比べてより顕著に加工品の寸法精度を低下させることなく生産性を向上することができる。
金属部品2の製造方法は、金属板1を加熱する工程(S10)と、加熱する工程(S10)の後に、金属板1をプレス加工する工程(S20)とを備え、プレス加工する工程(S20)は、金型42に対して金属板1を固定する工程(S21)と、固定する工程(S21)の後に金型42に対して金属板1をプレスする工程(S22)とを含み、金型42を構成する材料の熱伝導率は、超硬およびSKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低い。異なる観点から言えば、金型42を構成する材料の常温時の熱伝導率は、たとえば27.2W/m・K未満であり、金型42を構成する材料はベース部41を構成する材料よりも熱伝導率が低い。
オーステナイト系ステンレス鋼からなる金属板をプレス加工する場合、加工に伴うマルテンサイト変態を抑制するためには金属板の温度を所定の下限温度(たとえば金属板1を構成する材料がSUS304の場合には90℃)以上の温度とすることが有効であるが、従来の金属部品の製造方法では金型を介して金属板を加熱するためそれ以上の加熱温度でヒータを作動させる必要があった。これに対し、実施の形態1に係る金属部品2の製造方法では、プレス加工する工程(S20)の前に加熱する工程(S10)が実施されるため、従来の金属部品の製造方法のようにプレス加工時に金型42を介して金属板1を加熱する必要がない。そのため、金属板1の引張強度を十分に低下することができる温度にまで金属部品1を効率よく加熱することができ、加熱時間を短縮することができることから金属部品2の生産性を向上することができる。
また、実施の形態1に係る金属部品2の製造方法において、金型42はヒータによって加熱されることがないため金型42の熱膨張は抑制されている。その結果、実施の形態1に係る金属部品2の製造方法によれば、従来の金属部品の製造方法と比べて、高い寸法精度で金属部品2を製造することができる。
さらに、プレス加工する工程(S20)において用いられる金型42は、従来の金型材料と比べて熱伝導率が低い材料で構成されているため、プレス加工の際の加工発熱を金属板1の温度上昇により効果的に寄与させることができる。つまり、実施の形態1に係る金属部品2の製造方法によれば、金属板1を上記温度まで加熱するのに必要な加熱時間を短縮することができ、金属部品2の製造方法におけるスループットを向上させることができる。また、加熱する工程(S10)における予備加熱部10の加熱温度は、加工発熱に伴う金属板1の温度上昇を考慮することにより、プレス加工に伴うマルテンサイト変態を抑制するために必要な温度以下に設定することも可能である。
また、プレス加工する工程(S20)において、金型42は金属板1と接触可能に設けられている内周端面42aと反対側に位置する外周端面42bがベース部41と接続されており、金型42を構成する材料の熱伝導率は、ベース部41を構成する材料の熱伝導率よりも低い。
このようにすれば、上述のように、金型42が予備加熱された金属板1との接触により、あるいはプレス加工時の加工発熱した金属板1との接触により加熱されても、加工発熱により生じた熱は金型42からベース部41に伝えられる。ベース部41に伝えられた熱は、冷却部45によりベース部41の外部に効果的に排出される。そのため、金型42に上記熱が蓄えられることを防止することができ、金型42の熱膨張を抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、図1、および図4〜図6を参照して、実施の形態2に係る金属部品の製造装置100および金属部品の製造方法について説明する。なお、図5および図6中の矢印は、熱の経路を示している。実施の形態2に係る金属部品の製造装置100は、基本的には実施の形態1に係る金属部品の製造装置100と同様の構成を備えるが、保持具31を構成する材料が押圧部32よりも熱伝導率の低い材料で構成されている点で異なる。また、実施の形態2に係る金属部品の製造方法は、基本的には実施の形態1に係る金属部品の製造方法と同様の構成を備えるが、固定する工程(S21)において、金属板1を金型42に対して固定する保持具31を構成する材料の熱伝導率が超硬およびSKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低い点で異なる。異なる観点から言えば、保持具31を構成する材料の常温時の熱伝導率がたとえば27.2W/m・K未満であり、保持具31を構成する材料は押圧部32を構成する材料よりも熱伝導率が低い。
保持具31は、ガイド部44によって金型42および貫通孔43上の所定の位置に搬送された金属板1に鉛直方向上方から接触し、金型42との間で金属板1を挟持可能に設けられている。保持具31は、好ましくは金属板1と面接触可能に設けられている。
保持具31を構成する材料は、押圧部32よりも熱伝導率の低い任意の材料であり、たとえば炭窒化チタン(TiCN)または炭化チタン(TiC)を主成分とするサーメット、および酸化ジルコニウム(ZrO)のうちの少なくともいずれか一方を含む材料である。
この場合、図4を参照して、固定する工程(S21)において、金属板1は保持具31と金型42とにより挟持され、押圧部32、金型42、および貫通孔43に対して位置決めされる。
次に、図5および図6を参照して、プレスする工程(S22)において、金属板1は保持具31と金型42とにより挟持された状態で押圧部32により押圧される。押圧を受けて金属板1が変形することにより金属板1は発熱する。発熱量は、金属板1を構成する材料の引張強度が高く、加工度(加工による変形の割合の程度)が大きいほど増加する。そのため、金属板1では押圧により変形する領域Aで発熱量が大きくなる。
このとき、金属板1において当該領域Aは保持具31と金型42との間に挟持されている部分に近接しており、金属板1に生じた熱は金属板1と接触している保持具31および金型42に伝わるが、保持具31および金型42はいずれも熱伝導率が低いためこれらによる放熱量は小さい。その結果、実施の形態2に係る金属部品の製造装置100および金属部品の製造方法によれば、金属板1の加工発熱により生じた熱を金属板1の温度上昇により効果的に利用することができる。
なお、ガイド部44を構成する材料も、金型42や保持具31と同様に熱伝導率の低い材料であってもよい。
なお、実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品の製造装置100は、トランスファープレスを使用する金属部品の製造装置に適用することができる。具体的には、図7〜図9を参照して、金属部品の製造装置100は、金属板1の送り方向Aに対して交差する金属部品2の搬送方向Bにおいてプレス加工部20に隣接する別のプレス加工部21を複数備えていてもよい。
プレス加工部21は、プレス加工部20と同様に、たとえば鉛直方向において金属板1に対し上方に配置されたパンチ部50と、鉛直方向において金属板1に対し下方に配置されたダイ部60とを含む。
パンチ部50は、押圧部51を有する。ダイ部60は、ベース部61と、金型62と、ノックアウト63と、ノックアウトガイド部64と、ダイホルダ65とを含む。
押圧部51は、プレス加工部20における押圧部32と形状または寸法などは異なるが、その他は基本的に同様の構成を有していればよい。押圧部51を構成する材料は、上述した押圧部32と同様に、金属板1(被加工材)において押圧部51の角部に押圧され荷重が集中する部分の大きな板厚減少や破断を抑制する観点から、高い熱伝導率を有する材料で構成されている。押圧部32を構成する材料は、たとえば金型62を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料であり、たとえば超硬やSKD11などの合金工具鋼である。
ベース部61を構成する材料は、金型62を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料であり、たとえばクロムモリブデン鋼(SCM)である。金型62を構成する材料は、加工発熱の放熱を抑制して金属部品2の温度上昇に効果的に利用できる熱伝導率の低い材料であり、たとえばサーメットである。ベース部61と金型62とは、焼嵌めにより接合されている。
ノックアウト63を構成する材料は、上述した押圧部32や押圧部51と同様に、金属板1(被加工材)の大きな板厚減少や破断を抑制する観点から、高い熱伝導率を有する材料で構成されている。ノックアウト63を構成する材料は、たとえば金型62を構成する材料よりも熱伝導率が高い材料であり、たとえば超硬である。ノックアウトガイド部64を構成する材料は、たとえばSKD11などの合金工具鋼である。ノックアウトガイド部64には、冷却部66が形成されているのが好ましい。
ダイホルダ65は、ベース部61およびノックアウトガイド部64を保持している。ダイホルダ65を構成する材料は、たとえばS55Cなどの機械構造用炭素鋼である。
このようなトランスファープレスを使用した金属部品の製造方法は、基本的には実施の形態1に係る金属部品の製造方法と同様の構成を備えるが、金属部品2をプレス加工する工程をさらに備える点で異なる。
金属部品2をプレス加工する工程は、金属板1をプレス加工する工程(S20)に引き続いて連続して実施される。金属板1をプレス加工する工程(S20)において、金属板1を加熱する工程(S10)で予備加熱された金属板1は加工発熱を受けてさらに加熱されている。そのため、金属部品2をプレス加工する工程において、プレス加工直後の金属部品3の温度は金属部品3(金属板1)を構成する材料の引張強度を十分に低下させることができる温度まで上昇されるため、ヒータを使用する従来温間絞りにおいて必要とされる加熱時間よりも短い時間で加工荷重を低減することができ、成形限界を向上させることができる。
つまり、トランスファー機構を備えたプレス機器として設けられている金属部品の製造装置100においては、複数のプレス加工部の各金型が(たとえばそれぞれのベース部よりも)熱伝導率が低い材料で構成されていることにより、各プレス加工部での加工発熱により生じた熱をより効果的に被加工材の温度上昇に利用することができる。そのため、たとえば被加工材(金属部品2など)の搬送中における放熱量が大きく各プレス加工部において引張強度を低下させるためには再加熱が必要な場合にも、加工発熱を効果的に利用することができ、金属部品3の寸法精度を低下させること無くその生産性を向上することができる。
また、工程(S10)での加熱条件や工程(S20)での加工条件を適宜制御することにより、金属部品2をプレス加工する工程でのプレス加工直後の金属部品3の温度を、金属部品3(金属板1)を構成する材料のマルテンサイト化が抑制される温度まで上昇させることができる。このようにすれば、プレス加工に伴って金属部品3(金属板1)を構成する材料がマルテンサイト変態することを抑制することができる。
なお、トランスファー機構を備えたプレス機器として設けられている金属部品の製造装置100は、たとえば被加工材の引張強度を十分に低下させることを目的とした温間絞りが2段目以降(プレス加工部21以降)の加工において不要な場合には、少なくともプレス加工部20の金型42のみがベース部41よりも熱伝導率が低い材料で構成されていてもよい。
図9を参照して、金属部品2をプレス加工するプレス加工部21の金型62が、ベース部61よりも熱伝導率が低い材料で構成されていてもよい。金型62を構成する材料は、たとえば酸化ジルコニウム(ZrO)および炭窒化チタン(TiCN)基サーメットのうち少なくともいずれか一方を含む材料であってもよい。
金属部品2をプレス加工する工程では、押圧部51とノックアウト63とに挟持された金属部品2が金型62の貫通孔内に押し込まれることにより金属部品3に加工される。この加工の際、金属部品2は、押圧部51、ノックアウト63および金型62と接触した状態であり、加工発熱により生じた熱は押圧部51、ノックアウト63、および金型62に伝えられる。そのため、金型62を構成する材料がサーメットのような低熱伝導率であれば、金属部品2をプレス加工する工程においても、先の工程(S20)と同様に、加工発熱により生じた熱を効果的に利用して金属部品3を所定の温度まで加熱することができる。
さらに、実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品2の製造方法では、加工速度が速い方が加工発熱をより有効に利用することができる。すなわち、加工速度が速くなる程、被加工材である金属板1または金属部品2が金型42,62と接触している時間が短くなる。そのため、加工によって発生した熱が金型42,62を通じて拡散して行ける時間は短くなり、加工発熱により生じた熱量の多くは被加工材およびその近傍に留まることになり、当該熱を被加工材の加熱により有効に利用することができる。
なお、実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品の製造方法および金属部品の製造装置において、金属板1を構成する材料はオーステナイト系ステンレス鋼であるが、これに限られるものではない。金属板1を構成する材料は、熱伝導率が低い任意の材料であってもよい。金属板1は、たとえば熱伝導率が低い材料で構成されかつその寸法が大きく引張強度を低下させるには十分な加熱時間が必要とされるため、従来の金属部品の製造方法および製造装置では加工寸法精度を低下させることなく生産性を向上することが困難であった金属板とすることができる。実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品の製造方法および金属部品の製造装置によれば、このような金属板1を被加工材としても、金属部品2,3の生産性を向上することができる。
また、実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品の製造方法において、金属板1を加熱する工程(S10)と金属板1をプレス加工する工程(S20)との間には、たとえば工程(S20)において押圧部32の角部(R部)と接触して押圧される金属板1の一部分を局所的に冷却する工程をさらに備えていている。すなわち、図10を参照して、金属部品の製造装置100は、予備加熱部10とプレス加工部20との間には、金属板1の当該一部分を局所的に冷却する局所冷却部70をさらに備えていている。金属板1は、予備加熱部10において全体が加熱される。このため、金属板1をプレス加工する工程(S20)における加工度が高い場合や当該工程(S20)における加熱温度(たとえば金属板1を構成する材料の引張強度を十分に低下させるための加熱温度)が高い場合、プレス加工時において荷重が集中する押圧部32の角部(R部)に押圧される金属板1の当該一部分において、板厚が大きく減少したり割れなどが生じるリスクが高まる。これに対し、プレス加工前に当該一部分を局所冷却部70により局所的に冷却することにより、当該一部分を金属板1が上記リスクを回避可能な程度までその引張強度を回復することができる温度にまで冷却して上記リスクを回避することができる。
局所冷却部70は、金属板1の当該一部分を上記温度まで局所的に冷却可能な限りにおいて任意の構造を有していればよいが、たとえば当該一部分と接触可能に設けられており、好ましくは上記温度よりも低温に保持されている。
なお、実施の形態1および実施の形態2に係る金属部品の製造方法および金属部品の製造装置において、押圧部32,51は従来と同様の冷却機構を有しているのが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼にプレス加工を行う金属部品の製造方法および金属部品の製造装置に特に有利に適用される。
1 金属板、2 金属部品、10 予備加熱部、20,21 プレス加工部、30,50 パンチ部、31 保持具、32,51 押圧部、40,60 ダイ部、41,61 ベース部、41a,41b 溝部、42,62 金型、42a 内周端面、42c 上方端面、42d 下方端面、43 貫通孔、44 ガイド部、45,66 冷却部、63 ノックアウト、64 ノックアウトガイド部、65 ダイホルダ、70 局所冷却部、100 製造装置。

Claims (6)

  1. 金属板を50℃以上150℃以下の温度に加熱する工程と、
    前記加熱する工程の後に、金型を用いて前記金属板をプレス加工する工程とを備え、
    前記金型においてプレス加工される前記金属板が接する金型部分を構成する材料の熱伝導率は、超硬合金およびJIS規格SKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低
    前記金型部分は前記金型の上方端面と内周端面とを有している、金属部品の製造方法。
  2. 前記プレス加工する工程において、前記金型は前記金属板と接触可能に設けられている前記内周端面と反対側に位置する外周端面がベース部と接続されており、
    前記金型部分を構成する材料の熱伝導率は、前記ベース部を構成する材料の熱伝導率よりも低い、請求項1に記載の金属部品の製造方法。
  3. 前記プレス加工する工程において、前記金属板は、前記金型と保持具との間で挟持されることにより前記金型に対して固定されており、
    前記保持具において前記金属板と接触する部分を構成する材料の熱伝導率は、超硬合金およびJIS規格SKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低い、請求項1または請求項2に記載の金属部品の製造方法。
  4. 前記金属板を構成する材料はオーステナイト系ステンレス鋼である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の金属部品の製造方法。
  5. 前記金型部分を構成する材料は、炭窒化チタンまたは炭化チタンを主成分とするサーメット、および酸化ジルコニウムのうちの少なくともいずれか一方を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の金属部品の製造方法。
  6. 金属板を50℃以上150℃以下の温度に加熱する予備加熱部と、
    前記金属板をプレスするプレス加工部とを備え、
    前記プレス加工部は、金型と、前記金型に対して前記金属板をプレスする押圧部とを含み、
    前記金型においてプレス加工される前記金属板が接する金型部分を構成する材料の熱伝導率は、超硬合金およびJIS規格SKD11のうち熱伝導率が低い一方よりもさらに低
    前記金型部分は前記金型の上方端面と内周端面とを有している、金属部品の製造装置。
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