JP5993262B2 - すだれ織物 - Google Patents

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本発明はゴム製品の補強のために使用するのに適したすだれ織物に関する。さらに詳しくは、タイヤ、伝動ベルト、Vベルトおよびタイミングベルト等の各種ベルト並びにラジエーターホース、ヒーターホースおよびパワステホース等の各種ホース等のゴム製品の補強のために母材ゴムに埋設して使用することに適した、連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条を少なくとも経糸の一部に用いたすだれ織物に関する。
タイヤ、ベルトおよびホース等のゴム製品の補強のために、スチール等の金属繊維、ガラス繊維およびアラミド繊維等の連続強化繊維やレーヨン、ナイロン66繊維およびポリエチレンテレフタレート繊維等の連続有機繊維が単独または撚糸等で複合して用いられる場合がある。連続強化繊維単独でゴム製品を補強することは一般的に行われており、ゴム製品の強度や寸法安定性等の特性向上が図られている。しかしながら、高度化する顧客要求に連続強化繊維単独では十分に対応できかねる場合がある。殊に、自動車部品向けのゴム製品では、高強度、高寸法安定性、軽量化、低価格等相反する特性を高い水準で満足する必要があり、連続強化繊維単独では十分に対応できかねる場合がある。相反する特性を高い水準で満たすために、連続強化繊維と連続有機繊維を複合した糸条が用いられる場合がある。
一般的に糸条をゴム製品の補強に用いる場合は、糸条を撚糸−樹脂加工を含む工程でコード状とし、あるいは、すだれ織物状としてゴム材料中に埋設する。連続強化繊維と連続有機繊維を複合した糸条をすだれ織物とする場合、複合糸条コードの強力が撚糸工程によって大幅に低下しないことが必要であり、そのためには、連続強化繊維が損傷を受けていないことと、連続強化繊維と連続有機繊維が均一に分散、混合し、強化繊維同士が直接接触することを抑制していることが大変重要である。さらに、すだれ織物に製織後の熱変形のばらつきや糸条の滑りにより平坦性や外観が損なわれないことが必要であり、そのためには、連続強化繊維と連続有機繊維が均一に分散、混合していること、および繊維−繊維間静止摩擦係数を制御することが重要である。また、ゴムとの接着強度が優れるとともに、耐疲労性を向上させるためにも、連続強化繊維が損傷を受けていないことと、連続強化繊維と連続有機繊維が均一に分散、混合し、強化繊維同士が直接接触することを抑制していることが大変重要である。
連続強化繊維と連続有機繊維を均一に分散・混合させる方法として、下記特許文献1には混繊糸にガス(空気)を衝突させて混合する方法が、下記特許文献2には有機繊維束(熱可塑性樹脂繊維束)に捲縮性を付与する方法が、そして、下記特許文献3にはそれぞれの繊維束中への集束剤付与量を特定の範囲にする方法が開示されている。また、下記特許文献4および5には単繊維切れの発生を抑制するために繊維束を液体中で開繊する方法が開示され、下記特許文献6にはたわませた繊維束に吸引空気流を作用させ幅広く開繊させた後に当該繊維束を合わせることにより混繊させる方法が開示され、下記特許文献7には所謂タスラン法、電気開繊法およびインターレース法等で混繊させる方法が開示されている。
特開昭60−209034号公報 特開平2−308824号公報 特開平3−33237号公報 特開平2−28219号公報 特開平4−73227号公報 特開平9−324331号公報 特開平7−109640号公報
しかしながら、連続強化繊維と連続有機繊維を分散・混合させる、上記従来の何れの方法および条件においても、連続強化繊維と連続有機繊維を均一に混繊することは難しく、十分な開繊状態、混繊状態を得ようとすると単糸切れが発生しやすく、強化繊維本来の機械的特性を得られなくなる問題があった。そして、単糸切れを防止しようとすると、十分な混繊状態を得られず、取扱い性に劣り、耐疲労性等が低下し、機械的特性が優れる複合糸条コードを得る目的が達成できないという問題があった。
例えば、特許文献7には、マトリックス繊維と強化繊維が単繊維レベルの混合状態にあり、マトリックス繊維が強化繊維間隙に均一に分散していることが肝要であり、かかる混合状態を達成する好ましい混繊方法として、所謂タスラン法、電気開繊法、インターレース法等が例示されている。しかしながら、かかる混合状態を達成するために強化繊維及びマトリックス繊維に要求される特性としては、わずかに、総繊度と単糸繊度が記載されているのみで、その他の特性および該特性の適正な範囲については一切記載されておらず、前記混繊方法を用いても、必ずしも、均一に分散した混合状態が達成できるとは保障され得ないという問題があった。
また、液体中で混繊する方法は、液体を除去するという余分な工程を要する問題があり、更に、幅広く開繊させた繊維束を合わせることにより混繊させる方法では、開繊繊維束を合わせただけでは、合わせ部分では均一に分散した混合状態が得られるものの全体的には十分に均一な混合状態を得ることはできていないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は連続強化繊維に損傷を与えることなく連続強化繊維と連続有機繊維が連続して均一に混じり合い、織物を得るための撚糸、製織、樹脂加工等の工程における取扱い性に優れ、撚り強力維持率の低下が抑制され、織物の平坦性や外観に優れ、耐疲労性等の機械的特性および寸法安定性を高い水準で満足するゴム製品を得るのに適した平坦性等外観品位に優れたすだれ織物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の特性を有する連続強化繊維と特定の特性を有する連続有機繊維を組み合わせて混繊し、撚糸した後に、製織−樹脂加工することによって、極めて取扱い性に優れ、均一に両繊維が混じり合っており、撚り強力維持率の低下が抑制され、織物の平坦性や外観に優れ、耐疲労性等の機械的特性および寸法安定性を高い水準で満足するゴム製品を得るのに適したすだれ織物が得られることを見出した。
即ち、本発明は、以下の通りである。
[1]経糸と緯糸とから構成されたすだれ織物であって、経糸を構成する繊維の50重量%以上が連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条であり、該混繊糸条を構成する連続強化繊維の単糸径R(μm)と密度D(g/cm3)の積RDが5〜100μm・g/cm3であり、かつ、経糸と緯糸との繊維−繊維間静止摩擦係数が0.2以上であるすだれ織物。
[2]経糸がコードであって、下記式(1)で示す撚り係数Kが1,000〜30,000で撚糸されており、撚り強力維持率(%)が下記式(2)を満足する上記[1]に記載のすだれ織物。
K=Y×Dt0.5 (1)
(但し、式(1)において、Yは撚糸1mあたりの撚り数(回/m)であり、Dtは連続強化繊維の繊度(dtex)である。)
撚り強力維持率(%)≧100×exp(−2.5×K/105) (2)
(但し、式(2)において、Kは上記式(1)で表される撚り係数である。)
[3]経糸が撚糸数0〜100回/mのストランドであって、ストランド中の混繊糸条の任意の断面における連続強化繊維の分散率が30〜75%である上記[1]に記載のすだれ織物。
[4]連続強化繊維が無機繊維およびセルロース系繊維を除く溶融紡糸以外の紡糸方法により得られる有機繊維から選ばれた少なくとも1種である上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[5]無機繊維がガラス繊維、炭素繊維、金属繊維およびセラミック繊維から選ばれた少なくとも1種であり、溶融紡糸以外の紡糸方法により得られる有機繊維がアラミド繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリベンザゾール系繊維、液晶ポリエステル繊維およびポリケトン繊維から選ばれた少なくとも1種である上記[4]に記載のすだれ織物。
[6]連続強化繊維の積RDと連続有機繊維の積RDの比(連続強化繊維/連続有機繊維)が0.3〜5である上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[7]連続強化繊維の単糸径と連続有機繊維の単糸径の比(連続強化繊維/連続有機繊維)が0.3〜2である、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[8]連続強化繊維および連続有機繊維の総繊度が100〜20、000dtexである上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[9]連続有機繊維が連続セルロース系繊維および/または溶融紡糸により得られる連続熱可塑性樹脂繊維である上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[10]連続熱可塑性樹脂繊維がポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、熱可塑性フッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連続繊維である上記[9]記載のすだれ織物。
[11]レゾルシン−ホルマリン−ラテックス樹脂が0.1〜10重量%付与されている上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[12]緯糸がセルロース繊維である上記[1]〜[11]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[13]連続強化繊維と連続有機繊維の混繊方法が流体交絡法である上記[1]〜[12]のいずれか一項に記載のすだれ織物。
[14]連続強化繊維と連続有機繊維を混繊するに際し、両繊維を引き揃え、かつ、流体交絡ノズルの導入穴面に実質的に垂直に供給する上記[13]に記載のすだれ織物。
[15]上記[1]〜[14]のいずれか一項に記載のすだれ織物が少なくとも一部に使用されているゴム製品。
本発明によれば、連続強化繊維に損傷を与えることなく連続強化繊維と連続有機繊維が連続して均一に混じり合い、織物を得るための撚糸、製織、樹脂加工等の工程における取扱い性に優れ、撚り強度維持率の低下が抑制され、織物の平坦性や外観に優れ、耐疲労性等の機械的特性および寸法安定性を高い水準で満足するゴム製品を得るのに適したすだれ織物を得ることができる。
本発明を実施するための混繊装置の一例を示す概略側面図である。 図1に示した装置中の流体交絡ノズルへの引き揃え糸条の供給状態の一例を示す概略図である。 図1に示した装置中の流体交絡ノズルへの引き揃え糸条の供給状態の別の一例を示す概略図である。 経糸と緯糸間の静止摩擦係数(μs)の測定装置の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細説明するが、本発明は、以下の実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本実施形態のすだれ織物は、緯糸と構成する繊維の50重量%以上が連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条である経糸とから構成され、経糸と緯糸の繊維−繊維間静止摩擦係数が0.2以上であり、かつ、混繊糸条を構成する連続強化繊維の単糸径R(μm)と密度D(g/cm3)の積RDが5〜100μm・g/cm3であることが肝要である。積RDは好ましくは10〜50、更に好ましくは15〜45、特に好ましくは20〜45μm・g/cm3である。
積RDが5〜100μm・g/cm3であれば、両繊維を混繊する際に、連続強化繊維に損傷を与えることなく、開繊し易くなり、両繊維が連続して均一に混じり合うことが可能である。積RDが5μm・g/cm3未満であると、混繊時に連続強化繊維が損傷を受けやすく、毛羽が発生しやすくなり、混繊の加工工程性を損なう上に、連続強化繊維が損傷を受けることで、すだれ織物が十分な機械的特性を発揮し難くなる。
積RDが100μm・g/cm3を超えると、連続強化繊維が開繊し難くなり、連続強化繊維と連続有機繊維の両繊維が連続して均一に混じり合い難くなる。そのため、撚り強度維持率の低下が抑制され、耐疲労性等機械的特性を高い水準で満足するすだれ織物が得難くなる。
積RDが前記範囲であれば、連続強化繊維に損傷を与えることなく、連続強化繊維が開繊し易くなり、前記両繊維が連続して均一に混じり合うことが可能である理由は必ずしも明確ではないが、以下の理由によると推量される。即ち、連続強化繊維に混繊するための外力が作用した際、単糸1本には周径、つまり、単糸径に比例した外力が加わると推量される。一方、単糸1本当たりの単位長さあたりの慣性質量は単糸径の自乗と密度の積に比例する。運動方程式によれば、単糸に発生する加速度は外力を慣性質量で除した値に比例するため、混繊時の強化繊維の単糸に発生する加速度は単糸径と密度の積RDに反比例すると推量される。従って、積RDが一定範囲より過小になると、加速度が過大となるために、連続強化繊維が損傷を受けやすくなると推量される。一方、積RDが一定範囲より過大になると、加速度が過小となるために、連続強化繊維が開繊し難くなると推量される。
本実施形態において、連続強化繊維の密度はカタログ値を用い、単糸径R(μm)は連続強化繊維の繊度T(dtex)、単糸数F(本)、密度D(g/cm3)を用い、下記式(4)で算出する。
R=20×(T/π・F・D)0.5 (4)
前記の積RDを所定の範囲とするには、市販で入手可能な連続強化繊維から適宜選択すれば良い。即ち、連続強化繊維として後述するガラス繊維を用いる場合、密度が約2.5g/cm3であるから、単糸径が2〜40μmのものを選べばよい。例えば、単糸径が9μmである、繊度660dtexで単糸数400本のもの、単糸径が17μmである、繊度11,500dtexで単糸数2,000本のもの等が選択可能である。また、炭素繊維を用いる場合、密度が約1.8g/cm3であるから、単糸径が2.8〜55μmのものを選べばよい。例えば、単糸径が7μmである、繊度2,000dtexで単糸数3,000本のもの等が選択可能である。アラミド繊維を用いる場合は、密度が約1.45g/cm3であるから、単糸径が3.4〜68μmのものを選べばよい。例えば、単糸径が12μmである、繊度1,670dtexで単糸数1,000本のもの等が選択可能である。積RDを特に好ましい範囲とするには、例えば、繊度660dtexで単糸数400本のガラス繊維を用いれば良い。
本実施形態のすだれ織物は、連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条を少なくとも経糸を構成する繊維の50重量%以上用いることが必要である。好ましくは75重量%以上、より好ましくは90重量%以上、最も好ましくは100重量%用いられる。混繊糸条を用いることにより、連続強化繊維と連続有機繊維が連続して均一に混じり合うことが可能であり、連続強化繊維同士が直接接触することを抑制するために、撚糸工程において、用途、目的に応じた最適な撚糸数を設計でき、撚糸工程によってコードの強力が著しく低下することを抑制できる。さらに、ゴム製品中で繰り返し圧縮−伸長の変形を受けた際、連続強化繊維同士が直接接触することによる繊維切断を抑制するために、優れた耐疲労性が発現する。すだれ織物の平坦性や外観に優れ、耐疲労性等の機械的特性および寸法安定性を高い水準で満足させる観点から、経糸を構成する繊維の50重量%以上が混繊糸条であることが必要である。
本実施形態のすだれ織物を構成するの経糸の形態は、コードまたはストランドであることが好ましい。コードとは、一方向に撚糸した糸を数本引き揃え、逆方向に撚糸した糸条である。ストランドとは、連続繊維の束を無撚あるいは100回/m以下の軽い撚りをかけた糸条である。
本実施形態のすだれ織物に用いられる経糸の種類として、例えば、(イ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条のみからなるコード、(ロ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条のみからなるストランド、(ハ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条と混繊糸条以外の繊維とを混撚または交撚したコード、(ニ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条と混繊糸条以外の繊維とを混撚または交撚したストランド、(ホ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条以外の繊維からなるコード、(ヘ)連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条以外の繊維からなるストランド、等が挙げられる。以後、上記(イ)を「混繊糸条コード」、(ロ)を「混繊糸条ストランド」、(イ)、(ハ)を「混繊糸条からなるコード」、(ロ)、(ニ)を「混繊糸条からなるストランド」という。
(ハ)および(ニ)の場合には、1本のコードまたはストランド中に連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条が50重量%、より好ましくは75重量%以上含まれていることが望ましい。
経糸は、(イ)〜(ニ)から選ばれた少なくとも一種、または(イ)〜(ニ)から選ばれた少なくとも一種と(ホ)および(ヘ)から選ばれた少なくとも一種から構成されていてもよい。いずれの場合も、混繊糸条は、すだれ織物における全経糸中に50重量%以上、好ましくは75重量%以上、より好ましくは90重量%以上、最も好ましくは100重量%用いられる。
混繊糸条以外の繊維としては、その割合が50重量%未満であれば特に制限はなく、用途および目的に応じ、公知の繊維を用いることができ、例えば、後述する連続有機繊維が挙げられる。
本実施形態のすだれ織物は、経糸の50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは100重量%が混繊糸条コードであることが好ましい。
本実施形態のすだれ織物は経糸と緯糸との繊維−繊維間静止摩擦係数(以下、μsと略す)が0.2以上、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.3以上である。μsが0.2未満では、製織時の経糸にかかる張力の変動によって、あるいは、巻き取り後反物として保管時に経糸と緯糸が滑り、経糸の間隔が不均等となってすだれ織物の品位が低下するばかりか、経糸密度が変動し、均質な製品を得ることができなくなる。一方、μsの値には上限はないが、高すぎるとゴム補強材として用いた場合、成形時に緯糸切断後の緯糸除去がスムースにいかなくなるため、3以下であることが好ましい。
すだれ織物を構成する経糸と緯糸とのμsは経糸を構成する繊維の組合せ、混繊方法・条件、単糸繊度、総繊度、さらにコードの場合には撚糸数、撚り形態等の組合せによって変化するため、所望のμsが得られるように、これらの条件を調節する。特に連続強化繊維の種類とそれに応じた集束剤の種類と付着率の調整が重要であり、後述する。
経糸に混繊糸条からなるコードを用いる場合、その撚糸数は特に制限はなく、用途に応じて選定され、下記式(1)で表される撚り係数Kが1,000〜30,000の範囲が好ましい。
K=Y×Dt0.5 (2)
(ここで、Yは撚糸1mあたりの撚り数(回/m)であり、Dtは連続強化繊維の繊度(dtex)である。)
本実施形態において、経糸に混繊糸条からなるコードを用いる場合、撚糸工程前後の糸条の強力の比である撚り強力維持率(%)が下記式(2)の範囲にあることが好ましい。
撚り強力維持率(%)≧100×exp(−2.5×K/105) (1)
(ただし、Kは前記式(1)で表される撚り係数である。)
撚り強力維持率が上記範囲以下である場合、ゴム製品の補強効果が不十分となり、必要とする強度等の特性を得るために、コードの使用量を増やす必要が生じ、軽量性・経済性に優れるすだれ織物が得られなくなる。撚り強力維持率は100%に近ければ近いほどよく、好ましくは式(3)の範囲にあることが望ましい。
撚り強力維持率(%)≧100×exp(−2.0×K/105) (3)
連続強化繊維と連続有機繊維を連続して均一に混じり合わせ、連続強化繊維同士が直接接触することを抑制することにより、撚り強力維持率を上記式(1)の範囲とすることが望ましい。
また、経糸に混繊糸条からなるストランドを用いる場合は、撚糸数は0〜100回/mが好ましく、摩擦係数および糸条の集束性の観点から5〜30回/mがより好ましい。
また、前記ストランド中の混繊糸条は連続強化繊維と連続有機繊維が均一に混合され、連続強化繊維の間隙に連続有機繊維が略均一に分散した状態であることが好ましい。ここで、略均一に分散しているとは、混繊糸条の任意の横断面において、連続有機繊維の単糸と接触している連続強化繊維の単糸数をA(本)とし、また連続強化繊維の全単糸数をB(本)とし、(A/B)×100(%)で算出した連続強化繊維の分散率を30〜75%、好ましくは40〜75%とすることである。連続強化繊維と連続有機繊維が均一に混合し、連続強化繊維同士が直接接触することによる繊維切断を抑制する観点から、分散率は30%以上が好ましい。混繊時に連続強化繊維の損傷を抑制し、毛羽発生を防止する観点から分散率は75%以下が好ましい。
〔連続強化繊維〕
<種類>
本実施形態における連続強化繊維は、通常ゴム製品補強に使用されるものを用いることができ、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の無機繊維およびアラミド繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリベンザゾール系繊維、液晶ポリエステル繊維、ポリケトン繊維等のセルロース系繊維を除く溶融紡糸以外の紡糸方法により得られる有機繊維から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。機械的物性、熱的物性、汎用性の観点から、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維がさらに好ましく、価格の観点からガラス繊維が特に好ましい。機械的物性の観点から、連続強化繊維は高ヤング率であることが好ましく、例えば、引張りヤング率が200cN/dtex以上、特に250cN/dtex以上であることが好ましい。
尚、前記、溶融紡糸以外の紡糸方法としては、液晶紡糸、ゲル紡糸、エアギャップ紡糸等の湿式紡糸および乾式紡糸等の溶剤を使用する紡糸方法が例示され、機械的物性の観点から液晶紡糸、ゲル紡糸等の湿式紡糸が好ましい。
<形態>
本実施形態に用いられる連続強化繊維は実質的に無撚りであり、かつ、実質的に無交絡であることが、後述するエアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力向上と混繊工程における開繊性向上の観点から好ましい。実質的に無撚りとは、解舒等に伴う意図しない撚り以外の撚りが入っていない状態を意味し、撚り数が10回/m以下のことである。実質的に無交絡とは、流体交絡等通常の交絡手段による意図的な交絡が入っていない状態を意味し、交絡数が5回/m以下のことである。
連続強化繊維の単糸数は、混繊工程における開繊性、及び取扱い性の観点から30〜15,000本であることが好ましい。
<繋ぎ糸条の引張り破断強力>
本実施形態において、連続強化繊維をエアスプライサーによってつないだ繋ぎ糸条の引張り破断強力が連続強化繊維原糸の引張り破断強力の50〜100%であることが好ましい。さらに好ましくは60〜100%、特に好ましくは65〜100%である。エアスプライサーは空気噴射によって、糸端を開繊するとともに、糸端の単糸同士を絡ませることによって、糸端同士を繋ぐ装置である。従って、エアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力が前記範囲であれば、連続強化繊維の空気による開繊、混合が良好であり、損傷が少ないと判断でき、好ましい。
繋ぎ糸条は市販のエアスプライサーを用いて作製する。例えば、株式会社マシンテックス製ジョイントエアー110型を用いることができる。連続強化繊維の繊度に応じて、前記エアスプライサーのチェンバー、チェンバーカバーを適宜選択して取り付け、下記条件でエアスプライサー所定の手順で強化繊維を繋ぐ。
供給空気圧力 0.7MPa
空気噴射時間 調整ノブPT150の目盛4
糸はし長さ レギュレーターPT40の目盛4
得られた繋ぎ糸条及び連続強化繊維原糸の引張り破断強力をJIS L1013に記載の方法で測定する。
連続強化繊維の繋ぎ糸条の引張り破断強力を前記範囲とするためには、単糸径Rと密度Dの積RDを適切な範囲とするとともに、連続強化繊維の束表面に付着させる集束剤の種類、付着量を適宜選択する。集束剤は連続強化繊維に潤滑性を付与し、単糸にばらけることを防止し、加工工程において、連続強化繊維が損傷を受けることを防止するとともに、ゴム製品となった後は、連続強化繊維とゴムおよび樹脂加工に用いられる樹脂との接着性を向上させる機能を果す。本実施形態において、単糸にばらけることを防止する集束効果は混繊工程まで、連続強化繊維が損傷を受けないために必要であるが、集束効果が過大であると混繊工程で開繊、混合し難くなるため、集束剤の種類、付着量を適宜選択することが好ましい。また、潤滑性は加工工程でガイド等との摩擦係数を低減することで連続強化繊維が損傷を受けることを抑制するが、潤滑性が過大であると、経糸と緯糸間のμsが0.2未満となる場合が生じるため、本観点からも、集束剤の種類、付着量を適宜選択することが好ましい。
<ガラス繊維の集束剤>
集束剤の種類は公知の集束剤から、連続強化繊維及び連続有機繊維の種類に応じて適宜選択すれば良い。
連続強化繊維として、例えば、ガラス繊維を選択した場合、集束剤はシランカップリング剤、潤滑剤および結束剤からなることが好ましい。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤は、通常、ガラス繊維の表面処理剤として用いられ、ゴムとの接着強度向上に寄与する。シランカップリング剤としては、特に制限されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランおよびγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン類;エポキシシラン類;ビニルシラン類が挙げられる。上記の列挙成分から選択される1種以上であることが好ましく、中でも、アミノシラン類が特に好ましい。
(潤滑剤)
潤滑剤は、μsの調整及び開繊性向上に寄与する。潤滑剤としては、目的に適した通常の液体または固体の任意の潤滑材料が使用可能である。以下に制限されないが、例えば、カルナウバワックスやラノリンワックス等の動植物系もしくは鉱物系のワックス、並びに、脂肪酸アミド、脂肪酸エステルもしくは脂肪酸エーテル、又は芳香族系エステルもしくは芳香族系エーテル等の界面活性剤が使用可能である。
(結束剤)
結束剤は、ガラス繊維の集束性向上及びゴムおよび樹脂加工に用いられる樹脂との接着強度向上に寄与する。結束剤としては、目的に適したポリマー、熱可塑性樹脂が使用可能である。ポリマーとしては、以下に制限されないが、例えば、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とその他共重合性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの第1級、第2級及び第3級アミンとの塩等が挙げられる。また、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、各種フェノール類とホルマリンを反応させて得られるフェノール樹脂、尿素とホルマリンを反応させて得られるユリア樹脂、メラミンとホルマリンを反応させて得られるメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。また、例えば、m−キシリレンジイソシアナート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)およびイソホロンジイソシアナート等のイソシアネートとポリエステル系やポリエーテル系のジオールとから得られるポリウレタン樹脂も好適に使用される。
前記アクリル酸のホモポリマーとしては、重量平均分子量1,000〜90,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜25,000である。
アクリル酸とその他共重合性モノマーとのコポリマーを構成する前記アクリル酸と共重合体を形成するモノマーとしては、以下に制限されないが、例えば、水酸基及び/又はカルボキシル基を有するモノマーのうち、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びメサコン酸よりなる群から選択される1種以上が挙げられる(但し、アクリル酸のみの場合を除く)。上記したモノマーのうちエステル系モノマーを1種以上有することが好ましい。
前記アクリル酸のホモポリマー及び/又はコポリマーの第1級、第2級及び第3級アミンとの塩としては、以下に制限されないが、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミンやグリシンが挙げられる。中和度は、他の併用薬剤(シランカップリング剤等)との混合溶液の安定性向上や、アミン臭低減の観点から、20〜90%とすることがこのましく、40〜60%とすることが特に好ましい。
塩を形成するアクリル酸のポリマーの重量平均分子量は、特に制限されないが、3,000〜50,000の範囲が好ましい。ガラス繊維の集束性向上の観点から3,000以上が好ましく、ゴム製品とした際の特性向上の観点から50,000以下が好ましい。
結束剤として用いられる前記熱可塑性樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、熱可塑性フッ素系樹脂、及びこれらを変性させた変性熱可塑性樹脂等が挙げられる。ガラス繊維とゴムとの接着強度を向上させ、集束剤を水分散体としてガラス繊維に付着させる場合において、乳化剤成分の比率を低減、あるいは乳化剤不要とできる等の観点から、熱可塑性樹脂としては、変性熱可塑性樹脂が好ましい。ここで、変性熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂の主鎖を形成し得るモノマー成分以外に、その熱可塑性樹脂の性状を変化させる目的で、異なるモノマー成分を共重合させ、親水性、結晶性、熱力学特性等を改質したものを意味する。
前記変性熱可塑性樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、変性ポリオレフィン系樹脂、変性ポリアミド系樹脂、変性ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
変性ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーと不飽和カルボン酸等のオレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合体であり、公知の方法で製造できる。オレフィン系モノマーと不飽和カルボン酸とを共重合させたランダム共重合体でも良いし、オレフィンに不飽和カルボン酸をグラフトしたグラフト共重合体でも良い。
オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等が挙げられ、これらは単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸等が挙げられ、これらは単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記のオレフィン系モノマーとオレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合比率としては、共重合の合計重量を100重量%として、オレフィン系モノマー60〜95重量%、オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマー5〜40重量%であることが好ましく、オレフィン系モノマー70〜85重量%、オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマー15〜30重量%であることがさらに好ましい。オレフィン系モノマーの重量%が60重量%未満であると、ゴムとの親和性が低下する場合があり、また、オレフィン系モノマーの重量%が95重量%を超えると、該変性ポリオレフィン系樹脂の水分散性が低下し、連続ガラス繊維への均一付与が困難となる場合があり、好ましくない。
前記変性ポリオレフィン系樹脂は、共重合により導入したカルボキシル基等の変性基が、塩基性化合物で中和されていても良い。塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属塩;アンモニア;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。また、変性ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量としては、特に制限されないが、5,000〜200,000が好ましく、50,000〜150,000がより好ましい。ガラス繊維の集束性向上の観点から5,000以上が好ましく、水分散性とする場合の乳化安定性の観点から200,000以下が好ましい。
変性ポリアミド系樹脂とは、分子鎖中にポリアルキレンオキサイド鎖や3級アミン成分等の親水基を導入した変性ポリアミド化合物であり、公知の方法で製造できる。分子鎖中にポリアルキレンオキサイド鎖を導入する場合は、例えばポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の一部または全部をジアミンまたはジカルボン酸に変性したものを共重合して製造される。3級アミン成分を導入する場合は、例えばアミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピルピペラジン、α−ジメチルアミノε−カプロラクタム等を共重合して製造される。
変性ポリエステル系樹脂とは、ポリカルボン酸またはその無水物とポリオールとの共重合体で、かつ末端を含む分子骨格中に親水基を有する樹脂であり、公知の方法で製造できる。上記の親水基としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド基、スルホン酸塩、カルボキシル基、これらの中和塩等が挙げられる。
上記ポリカルボン酸またはその無水物としては、芳香族ジカルボン酸、スルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、3官能以上のポリカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸等が挙げられる。
スルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸としては、スルホテレフタル酸塩、5−スルホイソフタル酸塩、5−スルホオルトフタル酸塩等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸または脂環式ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
3官能以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
これらの中で、変性ポリエステル系樹脂の耐熱性を向上させる観点から、全ポリカルボン酸成分の40〜99モル%が芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。また、変性ポリエステル系樹脂を水分散液とする場合の乳化安定性の観点から、全ポリカルボン酸成分の1〜10モル%がスルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。
上記ポリオールとしては、ジオール、3官能以上のポリオール等が挙げられる。ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。3官能以上のポリオールとしては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記のポリカルボン酸またはその無水物とポリオールとの共重合比率としては、共重合の合計重量を100重量%として、ポリカルボン酸またはその無水物40〜60重量%、ポリオール40〜60重量%であることが好ましく、ポリカルボン酸またはその無水物45〜55重量%、ポリオール45〜55重量%がさらに好ましい。
変性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量としては、3,000〜100,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。ガラス繊維の集束性向上の観点から3,000以上が好ましく、水分散性とする場合の乳化安定性の観点から100,000以下が好ましい。
結束剤として用いる、前記ポリマー、熱可塑性樹脂は単独でも良いし、2種類以上を併用しても良いが、結束剤の全量を100重量%として、前記アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とその他共重合性モノマーとのコポリマー、並びにこれらの第1級、第2級及び第3級アミンとの塩より選択された1種以上のポリマーを50重量%以上、特に60重量%以上用いることが好ましい。
(組成)
ガラス繊維集束剤において、それぞれ固形分として、シランカップリング剤を0.1〜2重量%、潤滑剤を0.01〜2重量%、結束剤を1〜25重量%を含有することが好ましく、これらの成分を水で希釈し、全重量を100重量%に調整する。
シランカップリング剤の配合量は、ガラス繊維の集束性向上及び接着強度向上とゴム製品の機械的強度向上との観点から、0.1〜2重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1重量%であり、特に好ましくは0.2〜0.5重量%である。
潤滑剤の配合量は、充分な潤滑性を与えるという観点、及びエアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力向上と混繊工程における開繊性向上の観点から、0.01重量%以上、特に0.02重量%以上とすることが好ましく、接着強度向上とゴム製品の機械的強度向上とμsの調整の観点から2重量%以下、特に1重量%以下とすることが好ましい。
結束剤の配合量は、ガラス繊維の集束性制御及び接着強度向上とゴム製品の機械的強度向上との観点から、1〜25重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜15重量%であり、特に好ましくは3〜10重量%である。
(使用方法)
ガラス繊維集束剤は、使用態様に応じて、水溶液、コロイダルディスパージョンの形態、乳化剤を用いたエマルジョンの形態等、いずれの形態に調整しても良いが、集束剤の分散安定性向上、耐熱性向上の観点から、水溶液が好ましい。
本実施形態に用いるガラス繊維は、上述した集束剤を、公知のガラス繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーター等の公知の方法を用いて、ガラス繊維に付与して製造したガラス繊維を乾燥することによって連続的に得られる。集束剤はガラス繊維100重量%に対し、固形分率として0.1〜3重量%付与することが好ましく、さらに好ましくは0.2〜2重量%であり、特に好ましくは0.2〜1重量%である。ガラス繊維の集束性制御と接着強度向上の観点から、集束剤の付与量が、ガラス繊維100重量%に対し、固形分率として0.1重量%以上であることが好ましい。一方、エアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力向上と混繊工程における開繊性向上の観点から3重量%以下であることが好ましい。
<炭素繊維の集束剤>
一方、例えば、連続強化繊維として、炭素繊維を選択した場合、集束剤は潤滑剤、結束剤からなることが好ましい。
(潤滑剤)
潤滑剤は、μsの調整及び損傷防止性向上、開繊性向上に寄与する。潤滑剤としては、目的に適した通常の液体または固体の任意の潤滑材料が使用可能である。以下に制限されないが、例えば、カルナウバワックスやラノリンワックス等の動植物系もしくは鉱物系のワックス、並びに、脂肪酸アミド、脂肪酸エステルもしくは脂肪酸エーテル、又は芳香族系エステルもしくは芳香族系エーテル等の界面活性剤が使用可能である。
(結束剤)
結束剤は、炭素繊維の集束性向上及び接着強度向上に寄与する。結束剤としては、目的に適したポリマー、熱可塑性樹脂が使用可能である。ポリマーとしては、以下に制限されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、各種フェノール類とホルマリンを反応させて得られるフェノール樹脂、尿素とホルマリンを反応させて得られるユリア樹脂、メラミンとホルマリンを反応させて得られるメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。また、例えば、m−キシリレンジイソシアナート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)およびイソホロンジイソシアナート等のイソシアネートとポリエステル系やポリエーテル系のジオールとから得られるポリウレタン樹脂も好適に使用される。
結束剤として用いられる前記熱可塑性樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、熱可塑性フッ素系樹脂、及びこれらを変性させた変性熱可塑性樹脂等が挙げられる。炭素繊維とゴムとの接着強度を向上させ、集束剤を水分散体として炭素繊維に付着させる場合において、乳化剤成分の比率を低減、あるいは乳化剤不要とできる等の観点から、熱可塑性樹脂としては変性熱可塑性樹脂が好ましい。ここで、変性熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂の主鎖を形成し得るモノマー成分以外に、その熱可塑性樹脂の性状を変化させる目的で、異なるモノマー成分を共重合させ、親水性、結晶性、熱力学特性等を改質したものを意味する。
前記変性熱可塑性樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、変性ポリオレフィン系樹脂、変性ポリアミド系樹脂、変性ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
変性ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーと、不飽和カルボン酸等のオレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合体であり、公知の方法で製造できる。オレフィン系モノマーと不飽和カルボン酸とを共重合させたランダム共重合体でも良いし、オレフィンに不飽和カルボン酸をグラフトしたグラフト共重合体でも良い。
オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン等が挙げられ、これらは単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸等が挙げられ、これらは単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記のオレフィン系モノマーとオレフィン系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合比率としては、共重合の合計重量を100重量%として、オレフィン系モノマー60〜95重量%、オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマー5〜40重量%であることが好ましく、オレフィン系モノマー70〜85重量%、オレフィン系モノマーと共重合可能なモノマー15〜30重量%であることがさらに好ましい。オレフィン系モノマーの重量%が60重量%未満であると、ゴムとの親和性が低下する場合があり、また、オレフィン系モノマーの重量%が95重量%を超えると、該変性ポリオレフィン系樹脂の水分散性が低下し、連続強化繊維への均一付与が困難となる場合があり、好ましくない。
前記変性ポリオレフィン系樹脂は、共重合により導入したカルボキシル基等の変性基が、塩基性化合物で中和されていても良い。塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属塩;アンモニア;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。また、変性ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量としては、特に制限されないが、5,000〜200,000が好ましく、50,000〜150,000がより好ましい。炭素繊維の集束性向上の観点から5,000以上が好ましく、水分散性とする場合の乳化安定性の観点から200,000以下が好ましい。
変性ポリアミド系樹脂とは、分子鎖中にポリアルキレンオキサイド鎖や3級アミン成分等の親水基を導入した変性ポリアミド化合物であり、公知の方法で製造できる。分子鎖中にポリアルキレンオキサイド鎖を導入する場合は、例えばポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の一部または全部をジアミンまたはジカルボン酸に変性したものを共重合して製造される。3級アミン成分を導入する場合は、例えばアミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピルピペラジン、α−ジメチルアミノε−カプロラクタム等を共重合して製造される。
変性ポリエステル系樹脂とは、ポリカルボン酸またはその無水物とポリオールとの共重合体で、かつ末端を含む分子骨格中に親水基を有する樹脂であり、公知の方法で製造できる。上記の親水基としては、例えば、ポリアルキレンオキサイド基、スルホン酸塩、カルボキシル基、これらの中和塩等が挙げられる。
上記ポリカルボン酸またはその無水物としては、芳香族ジカルボン酸、スルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、3官能以上のポリカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸等が挙げられる。
スルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸としては、スルホテレフタル酸塩、5−スルホイソフタル酸塩、5−スルホオルトフタル酸塩等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸または脂環式ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
3官能以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
これらの中で、変性ポリエステル系樹脂の耐熱性を向上させる観点から、全ポリカルボン酸成分の40〜99モル%が芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。また、変性ポリエステル系樹脂を水分散液とする場合の乳化安定性の観点から、全ポリカルボン酸成分の1〜10モル%がスルホン酸塩含有芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。
上記ポリオールとしては、ジオール、3官能以上のポリオール等が挙げられる。ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。3官能以上のポリオールとしては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記のポリカルボン酸またはその無水物とポリオールとの共重合比率としては、共重合の合計重量を100重量%として、ポリカルボン酸またはその無水物40〜60重量%、ポリオール40〜60重量%であることが好ましく、ポリカルボン酸またはその無水物45〜55重量%、ポリオール45〜55重量%がさらに好ましい。
変性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量としては、3,000〜100,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。炭素繊維の集束性向上の観点から3,000以上が好ましく、水分散性とする場合の乳化安定性の観点から100,000以下が好ましい。
結束剤として用いる、前記ポリマー、熱可塑性樹脂は単独でも良いし、2種類以上を併用しても良い。
(組成)
炭素繊維集束剤において、それぞれ固形分として、潤滑剤を0.01〜2重量%、結束剤を1〜25重量%含有することが好ましく、これらの成分を水で希釈し、全重量を100重量%に調整する。
潤滑剤の配合量は、充分な潤滑性を与えるという観点、及びエアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力向上と混繊工程における開繊性向上の観点から、0.01重量%以上、特に0.02重量%以上とすることが好ましく、接着強度向上とゴム製品の機械的強度向上とμsの調整の観点から、2重量%以下、特に1重量%以下とすることが好ましい。
結束剤の配合量は、炭素繊維の集束性制御、接着強度向上およびゴム製品の機械的強度向上の観点から、1〜25重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜15重量%であり、特に好ましくは3〜10重量%である。
(使用方法)
炭素繊維集束剤は、使用態様に応じて、水溶液、コロイダルディスパージョンの形態、乳化剤を用いたエマルジョンの形態等、いずれの形態に調整しても良いが、集束剤の分散安定性向上、耐熱性向上の観点から、水溶液が好ましい。
本実施形態に用いる炭素繊維は、上述した集束剤を、公知の炭素繊維の製造工程において、ローラー型アプリケーター等の公知の方法を用いて、炭素繊維に付与して製造した炭素繊維を乾燥することによって連続的に得られる。集束剤は炭素繊維100重量%に対し、固形分率として0.1〜8重量%付与することが好ましく、さらに好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましくは0.2〜3重量%付与することである。炭素繊維の集束性制御と界面接着強度向上の観点から、集束剤の付与量が、炭素繊維100重量%に対し、固形分率として0.1重量%以上であることが好ましい。一方、エアスプライサーによる繋ぎ糸の引張り破断強力向上と混繊工程における開繊性向上の観点から8重量%以下であることが好ましい。
<その他の連続強化繊維の集束剤>
また、連続強化繊維として、ガラス繊維、炭素繊維以外の繊維を用いる場合は、炭素繊維に用いる集束剤に準じた集束剤の種類、付与量とすることが好ましい。
〔連続有機繊維〕
本実施形態に用いられる連続有機繊維は連続セルロース系繊維および/または溶融紡糸により得られる連続熱可塑性樹脂繊維であり、下記に例示される繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維を用いることが好ましい。
<種類>
本実施形態に用いられる連続セルロース系繊維としては公知のものが使用することができ、例えば、ビスコース法で製造されるレーヨン、平均重合度が450以上の結晶化度が高いレーヨンであるポリノジック、高強度及び湿潤時高弾性率のレーヨンであるモダル、有機溶剤紡糸法によって得られるリヨセル、銅アンモニア法によって得られるキュプラ、酢酸セルロースであるアセテート、トリアセテート等が例示され、強度およびゴムとの接着性の観点から、レーヨン、ポリノジック、モダル、リヨセルが好ましい。
本実施形態に用いられる連続熱可塑性樹脂繊維は公知のものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレン等のポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等の熱可塑性フッ素系樹脂、及びこれらを変性させた変性熱可塑性樹脂から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連続繊維であることが好ましい。これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹脂が、機械的物性、汎用性の観点からさらに好ましく、熱的物性の観点を加えるとポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹脂が特に好ましい。また、繰り返し荷重負荷に対する耐久性及びゴムとの耐久接着性の観点からポリアミド系樹脂が殊に好ましく、ポリアミド66が最も好ましい。
<ポリアミド系樹脂>
前記ポリアミド系樹脂とは、主鎖に−CO−NH−(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω−アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ポリアミドとしては、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
前記ラクタムは以下に制限されないが、例えば、ピロリドン、カプロラクタム、ウンデカンラクタムやドデカラクタムが挙げられる。
一方、ω−アミノカルボン酸としては、例えば、上記ラクタムの水による開環化合物であるω−アミノ脂肪酸が挙げられる。尚、前記ラクタム又は前記ω−アミノカルボン酸はそれぞれ2種以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
前記ジアミン(単量体)としては、例えば、ヘキサメチレンジアミンやペンタメチレンジアミン等の直鎖状の脂肪族ジアミン;2−メチルペンタンジアミンや2−エチルヘキサメチレンジアミン等の分岐型の脂肪族ジアミン;p−フェニレンジアミンやm−フェニレンジアミン等の芳香族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミンやシクロオクタンジアミン等の脂環式ジアミンが挙げられる。
前記ジカルボン酸(単量体)としては、例えば、アジピン酸、ピメリン酸やセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸やイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。
上記単量体としてのジアミン及びジカルボン酸はそれぞれ1種単独又は2種以上の併用により縮合させてもよい。
上記により得られるポリアミドとしては、例えば、ポリアミド4(ポリα−ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、及びポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミドが挙げられる。
前記共重合ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンテレフタルアミドの共重合物、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンイソフタルアミドの共重合物、並びにヘキサメチレンテレフタルアミド及び2−メチルペンタンジアミンテレフタルアミドの共重合物が挙げられる。
<形態>
本実施形態に用いられる連続有機繊維は実質的に無撚りであり、かつ、実質的に無交絡であることが、混繊工程における開繊性向上の観点から好ましい。実質的に無撚りとは、解舒等に伴う意図しない撚り以外の撚りが入っていない状態を意味し、撚り数が10回/m以下のことである。実質的に無交絡とは、流体交絡等通常の交絡手段による意図的な交絡が取扱い性を維持する最低限の回数である状態を意味し、交絡数が5回/m以下のことである。
連続有機繊維の単糸数は、混繊工程における開繊性、及び取扱い性の観点から30〜20,000本であることが好ましい。また、連続有機繊維の引張りヤング率は混繊工程における連続有機繊維自身の毛羽、断糸等の発生を抑制し、取扱い性を確保する観点、及び連続強化繊維の保護機能を果す観点から30cN/dtex以上200cN/dtex未満が好ましい。
〔連続強化繊維と連続有機繊維の組合せ〕
本実施形態において、連続強化繊維の単糸径R(μm)と密度D(g/cm3)の積RD(強化繊維)と連続有機繊維の単糸径R(μm)と密度D(g/cm3)の積RD(有機繊維)の比、RD(強化繊維)/RD(有機繊維)は0.3〜5であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜4、特に好ましくは0.6〜2である。混繊工程において、連続強化繊維と連続有機繊維はお互いに開繊・混合することが好ましく、そのためには、混繊時に作用する外力により、各繊維に発生する加速度が略同等であることが好ましいと推量される。両繊維の積RDの比が前記範囲であれば、各繊維に発生する加速度が略同等になると推量され、連続強化繊維と連続有機繊維がお互いに混合し易くなり、好ましい。
本実施形態において、連続強化繊維の単糸径と連続有機繊維の単糸径の比(連続強化繊維/連続有機繊維)は0.3〜2であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.5、特に好ましくは0.5〜1である。混繊工程において、連続強化繊維と連続有機繊維はお互いに開繊・混合することが好ましく、そのためには、混繊時に作用する外力も略同等であることが好ましいと推量される。単糸径の比が前記範囲であれば、各繊維に作用する外力が略同等になると推量され、連続強化繊維と連続有機繊維がお互いに混合し易くなり、好ましい。さらに、単糸径の比が前記範囲であれば、単糸径が略同等であるために、混繊糸条内での両繊維の幾何学的な分布状態が均一になり易く、好ましい。
本実施形態において、連続強化繊維と連続有機繊維の総繊度は100〜20,000dtexであることが好ましく、さらに好ましくは200〜10,000dtex、特に好ましくは500〜5,000dtex、最も好ましくは500〜3,000dtexである。混繊工程における、両繊維の開繊性、均一混合性の観点、及びゴム製品を得る際の取扱い性の観点から前記範囲が好ましい。
連続強化繊維と連続有機繊維のそれぞれの含有率は30〜85重量%/70〜15重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは40〜70重量%/60〜30重量%とすることである。混繊糸条に占める連続強化繊維の含有率が30重量%未満ではゴム製品の補強効果が相対的に低くなり、ゴム製品の機械的強度が相対的に低くなり、また、連続強化繊維の含有率が85重量%を超えると、ゴムとの接着性不足、高比重、高価格等の連続強化繊維の欠点を連続有機繊維が補う効果が不足する場合がある。
〔すだれ織物〕
<緯糸>
本実施形態のすだれ織物に用いる緯糸の種類および繊度については、μsが0.2以上となるものであれば特に制限はなく、用途および目的に応じて選定することができる。コストおよび取扱い性の観点からポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維およびセルロース系繊維が好ましく、加工時の裁断性の観点から綿、ポリノジック、レーヨン、キュプラ等のセルロース系繊維が特に好ましい。
すだれの形態保持能力や加工時の裁断性および経糸との摩擦特性の観点から緯糸の繊度を適当な範囲とすることが好ましく、連続繊維の場合は50〜500dtex、短繊維の場合は10〜40sが好ましい。
<性量>
本実施形態のすだれ織物の性量は特に制限はなく、経糸密度、緯糸密度、すだれ織物の幅および長さ等、任意に選定することができる。経糸密度はハイエンズ、ミドルエンズ、ロウエンズのいずれであってもよいが、すだれ織物の均質性および取扱い性の観点から、経糸密度は5〜80本/5cm、緯糸密度は1〜10本/5cmであることが好ましい。
<樹脂加工>
ゴムとすだれ織物との接着性を向上させるため、すだれ織物に樹脂加工を施したものを用いることが好ましい。樹脂加工に用いる樹脂の種類は特に限定されず、公知の樹脂をそのまま、あるいは組成比を適宜選択して用いることができる。中でもレゾルシン−ホルマリン−ラテックス樹脂(RFL)液を主成分とする樹脂を用いるのが一般的であり、この場合、RFL液単独で用いてもよく、必要に応じてエポキシ化合物、イソシアネート化合物およびフェノール化合物等、その他の薬液と混合して用いてもよい。すだれ織物への樹脂の付着量は特に制限はなく、用途および目的に応じて所望の量を付与すればよいが、機械的特性や工程通過性、ゴムとの接着性の観点からすだれ織物に対して0.1〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%である。
〔すだれ織物の製造方法〕
<混繊>
本実施形態のすだれ織物を製造する最初の工程は、連続強化繊維と連続有機繊維を混繊することによる混繊糸条の製造である。混繊糸条を製造する方法は公知の方法を利用できる。例えば、静電気力や流体噴霧による圧力、ローラー等に押し付ける圧力等による外力によって開繊した後、連続強化繊維と連続有機繊維を開繊したままの状態で合糸・引き揃える開繊合糸法、空気、窒素ガスおよび水蒸気等の流体による渦流乱流帯域を糸軸とほぼ平行に2個またはそれ以上作り、該帯域に繊維を導いてループや捲縮を生じない程度の張力下で非嵩高性の糸条とする所謂流体交絡(インターレース)法、連続強化繊維のみ開繊した後、または連続強化繊維と連続有機繊維共に開繊した後に流体交絡させる開繊後流体交絡法、等が挙げられる。連続強化繊維の損傷が抑制でき、開繊性に優れ、均一に混合可能な流体交絡法、開繊後流体交絡法等の流体交絡法が好ましい。
連続強化繊維を開繊した後又は開繊することなく、開繊した又は開繊されていない連続有機繊維と合糸・引き揃えて流体交絡ノズルに供給することは、連続強化繊維のみに集中的に流体による渦流乱流が作用することなく、連続強化繊維の損傷が抑制でき、好ましい。さらに、上記引き揃えた繊維を流体交絡ノズルの糸条導入穴面に実質的に垂直に供給することは、連続強化繊維に屈曲による伸長力及び圧縮力が過剰に作用することなく、連続強化繊維の損傷が抑制でき、好ましい。特に、脆性材料であるガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維を連続強化繊維として用いる場合に、引き揃えた繊維を流体交絡ノズルの糸条導入穴面に実質的に垂直に供給することは損傷抑制効果が顕著で好ましい。また、圧縮力によって座屈破壊が生じ易いアラミド繊維を連続強化繊維として用いる場合に、引き揃えた繊維を流体交絡ノズルの糸条導入穴面に実質的に垂直に供給することは座屈破壊を抑制でき、好ましい。ここで、流体交絡ノズルの糸条導入穴面に実質的に垂直とは、目視によって糸道が垂直であると確認できる状態を意味する。
上記混繊糸条の具体的な製造方法は、以下に制限されないが、例えば、図1に例示する流体交絡装置を用いた流体交絡法が例示される。
図1において、11は連続強化繊維12aの回巻体、21は連続有機繊維22aの回巻体、13は連続強化繊維12a及び連続有機繊維22aを合糸・引き揃えながら、引き出すための駆動ロール、14は圧縮空気を使用した流体交絡ノズル、16は得られた混繊糸条15bを巻き取るための巻き取り機である。
本装置によれば、連続強化繊維の回巻体11を回転させつつ、連続強化繊維12aを引き出し、同様に、連続有機繊維の回巻体21を回転させつつ、連続有機繊維22aを引き出し、駆動ロール13の直前で合糸・引き揃えた後、駆動ロール13を経て、引き揃えた糸条15aを流体交絡ノズル14に供給する。図2−bに示すように引き揃えた糸条15aを流体交絡ノズルの糸条導入穴面に斜め(45度)で供給するより、図2−aに示す通り、引き揃えた糸条15aを流体交絡ノズルの糸条導入穴面に実質的に垂直(90度)となるように供給することが、連続強化繊維の損傷抑制が顕著になり好ましい。なお、連続強化繊維12a、連続有機繊維22aを、それぞれの回巻体11、21を回転させながら引き出すのは、連続強化繊維12a、連続有機繊維22aに撚りを与えないようにするためである。
流体交絡ノズル14は公知のものを使用することができ、例えば、京セラ(株)製KC−AJI−L、阿波スピンドル(株)製ASM−4522等が例示される。前記流体交絡ノズルに、例えば、圧力1〜3kg/cm2の圧縮空気を供給し、ノズル内で2個またはそれ以上の渦流乱流帯域を作る。該帯域に引き揃えた糸条15aを導き、渦流乱流の作用によって、連続強化繊維12a、連続有機繊維22aを開繊、混合することで、ループや捲縮を生じない非嵩高性の混繊糸条15bとする。得られた混繊糸条15bを巻き取り機16により、矢印イの方向に巻き取る。巻き取り速度で定義される加工速度は、連続強化繊維12aへの損傷抑制と生産性を考慮して適宜決定すればよいが、例えば、10〜500m/分が例示される。
前記流体交絡ノズルに供給する流体は安全な気体であれば、特に制限されず、空気、窒素、水蒸気、ヘリウム、アルゴン等が例示されるが、安価、簡便に使用できる観点から空気が好ましい。流体の圧力は1〜3kg/cm2が連続強化繊維12aに損傷を与えず、かつ、連続強化繊維12aと連続有機繊維22aが連続して均一に混合する観点から好ましい。
上記混繊糸条は、混繊時に連続強化繊維が損傷を受けていないことが好ましい。ここで、連続強化繊維が損傷を受けていないとは、混繊糸条の引張り破断強力を連続強化繊維原糸の引張り破断強力で除した引張り破断強力維持率を60%以上とすることである。連続強化繊維が損傷を受けておらず、毛羽発生が防止されているために、ゴム製品の補強効果を発揮する観点から、引張り破断強力維持率は60%以上が好ましい。
得られた混繊糸条は、無撚あるいは100回/m以下の軽い撚りをかけたストランドとして、または以下に述べる撚糸工程によって得られるコードとして、すだれ織物を構成する経糸に用いられる。
<撚糸>
本実施形態のすだれ織物に用いる経糸は、上記混繊糸条を撚り合わせる混繊糸条からなるコードであることができる。撚糸方法はリング撚糸機、ダブルツイスター撚糸機、アロマ撚糸機等の公知の撚糸機を用いて、混繊糸条を一旦下撚りした後、巻き取り、得られた下撚り糸を2本以上合せて上撚りする方法であっても、2本以上の混繊糸条を別々に撚糸し、得られた下撚り糸を巻き取ることなく、その後互いに上撚りする方法であってもよい。
撚糸の種類、方法、合撚本数については特に制限はなく、複合糸条の種類としては例えば、片撚り糸、もろ撚り糸、ピッコもろ撚り糸、強撚糸等が挙げられる。合撚する本数も特に制限はなく1本撚り、2本撚り、3本撚り、4本撚り、5本撚りのいずれでもよく6本以上の合撚であってもよい。
また、撚り数についても用途、使用環境に応じて任意の撚り数を選定すればよく、一般的には、上述の撚り係数Kが1、000〜30、000の範囲で撚糸される。強度、寸法安定性に優れる複合糸条を得るためには、撚糸張力を適正な範囲にすることが好ましく、下撚り張力/上撚り張力共に0.01〜0.2cN/dtexとすることが好ましい。上記範囲であれば、撚糸の際にたるみや無理な歪を生じる恐れが低く、均一な撚糸が得られ、好ましい。
本実施形態の混繊糸条からなるコードは中間伸度が下記式(6)の範囲にあることが好ましい。
中間伸度(%)≦1.5×exp(5×K/105) (6)
ここで、中間伸度とは引張り試験の応力−伸び曲線における2.0cN/dtex荷重時の伸度である。ただし、荷重は混繊糸条からなるコードに含まれる連続強化繊維の総繊度で応力を除した値であり、Kは前記式(2)で表されるコードの撚り係数である。
中間伸度が小さいほど荷重に対する寸法変化が小さく、機械的な寸法安定性に優れることを示す。一般に中間伸度は撚り係数Kが大きくなるほど大きくなるが、撚り係数が大きくなっても上記式(6)の範囲内となるように、連続強化繊維、混繊糸条の性能・混合状態や撚糸の条件を選定することが重要である。連続強化繊維としては、中間伸度が0〜1.5%、好ましくは0〜1.0%、特に好ましくは0〜0.8%であるものを選定することが望ましく、特に限定されないが、前述した種類の連続強化繊維が望ましい。また、荷重が混繊糸条に均一に負荷して、単糸あたりの荷重を実質的に低下させることで中間伸度を抑制するために、混繊糸条を、連続強化繊維に損傷を与えることなく連続強化繊維と連続有機繊維が連続して均一に混じり合う状態とすることが好ましい。
混繊糸条からなるコードの力学的および熱的な寸法安定性の指標として、中間伸度と乾熱収縮率の和で表される寸法安定性パラメーター(S)が0〜10%であることが好ましい。ここで、乾熱収縮率とは150℃で30分間の熱処理前後の糸長の変化率(収縮時にプラスの値)である。この寸法安定性パラメーターが小さいほど機械的寸法安定性と熱的寸法安定性の両者に優れることを意味し、さらに好ましくは0〜5%、特に好ましくは0〜4%、最も好ましくは0〜3%にあることが望ましい。寸法安定性パラメーター(S)を上記範囲とするためには、乾熱収縮率を抑制することが望ましく、そのために、連続強化繊維、混繊糸条の性能・混合状態や撚糸の条件を選定することが重要である。連続強化繊維としては、乾熱収縮率が0〜2.5%、好ましくは0〜2.0%、特に好ましくは0〜1.5%であるものを選定することが望ましく、特に限定されないが、前述した種類の連続強化繊維が望ましい。また、一般に低乾熱収縮率とすることが困難な連続有機繊維の混繊糸条中での収縮を抑制するために、上記低乾熱収縮率の連続強化繊維と連続有機繊維が連続して均一に混じり合う状態とすることが好ましい。
<製織>
このようにして得られた混繊糸条を少なくとも一部に含むコードおよび/またはストランドを5〜80本/5cmに配列し、製織機にて緯糸を1〜10本/5cmの割合で打ち込むことによって、すだれ織物が得られる。
<樹脂加工>
本実施形態のすだれ織物は、上述したように、所定の樹脂をすだれ織物に付着させることが好ましい。RFL液を用いる場合の樹脂加工工程を以下例示する。すだれ織物に濃度10〜30重量%のRFL液を付着させ、少なくとも100℃の熱をかけて固着させる、所謂浸漬処理を施す。RFL液の好ましい組成としては、レゾルシンが0.1〜10重量%、ホルマリンが0.1〜10重量%、ラテックスが1〜28重量%であり、より好ましくはレゾルシンが0.5〜3重量%、ホルマリンが0.5〜3重量%、ラテックスが10〜25重量%である。また、RFL液の乾燥温度としては好ましくは100〜250℃、より好ましくは140〜200℃であり、少なくとも10秒以上、好ましくは20〜120秒間乾燥熱処理することが望ましい。
乾燥後のすだれ織物は、引き続きヒートセットゾーンおよびノルマライジングゾーンにて熱処理を受ける。ヒートセットにおける熱処理温度としては、150〜300℃の範囲で、好ましくは連続強化繊維の最大熱収縮温度±50℃が望ましい。ヒートセットにおける熱処理張力はすだれ織物の引張り破断強力の5〜20%の範囲で、連続強化繊維の最大熱収縮応力±0.2cN/dtexが望ましい。また、ヒートセットの熱処理時間は好ましくは10〜300秒であり、より好ましくは30〜120秒である。
ノルマライジングゾーンの熱処理温度および熱処理時間は、前記のヒートセット温度、時間の範囲内であることが好ましい。ノルマライジングゾーンの熱処理張力はヒートセットゾーンの熱処理張力の10〜80%とすることが好ましい。
本実施形態のすだれ織物は耐疲労性等の優れた機械的特性と優れた機械的寸法安定性と熱的寸法安定性を有しており、タイヤ、ホースおよびベルト等のゴム補強材料、特にラジエーターホース、ヒーターホースおよびパワステホース等の自動車用途向けを中心とした各種ホース、伝動ベルト、Vベルトおよびタイミングベルト等の自動車用途向けを中心とした各種ベルトに代表されるゴム製品の補強用繊維材料として極めて有用である。
以下、本発明の実施例と比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
〔評価方法〕
以下、実施例及び比較例で行った評価方法について説明する。
(連続強化繊維および連続有機繊維の単糸径)
連続強化繊維および連続有機繊維の単糸径R(μm)は、カタログ値の密度D(g/cm3)、繊度T(dtex)、単糸数F(本)を用い、下記式(4)により算出した。
R=20×(T/π・F・D)0.5 (4)
(連続強化繊維の繋ぎ糸条の引張り破断強力)
株式会社マシンテックス製ジョイントエアー110型を用い、連続強化繊維の繊度に応じたエアスプライサーのチェンバー、チェンバーカバーを選択して取り付け、下記条件でエアスプライサー所定の手順で連続強化繊維の繋ぎ糸条を得た。
供給空気圧力 0.7MPa
空気噴射時間 調整ノブPT150の目盛4
糸はし長さ レギュレーターPT40の目盛4
得られた繋ぎ糸条及び連続強化繊維原糸の引張り破断強力をJIS L1013に準拠してオリエンテック社製テンシロンにより、つかみ間隔20cm、引張り速度20cm/分で測定し、両測定値の比を算出した。
(連続強化繊維の分散率)
混繊糸条の長手方向の20mごとに長さ20cmを3点サンプリングし、採取した各試料ごとに横断面(糸条軸に対して垂直面)を鋭利な刃物で切断し、該切断面の全域を写真撮影する。該写真から連続有機繊維の単糸と接触若しくは連続有機繊維の単糸をその単糸径の10%だけ位置をずらせば接触するであろう連続強化繊維の単糸数を計測して、これをA(本)とする。該写真に撮影された複合糸条の横断面全域に存在する連続強化繊維の単糸数を計測し、これをB(本)とする。計測したAおよびBから下式)により、連続強化繊維の分散率(%)の平均値(n=3)を算出した。
分散率(%)=(A/B)×100
(混繊糸条の引張り破断強力維持率)
混繊糸条及び連続強化繊維原糸の引張り破断強力をJIS L1013に準拠してオリエンテック社製テンシロンにより、つかみ間隔20cm、引張り速度20cm/分、n=10の測定を行い、測定値から算術平均値を求め、両算術平均値の比を算出し、維持率とした。
(コードの撚り強力維持率)
コード及び撚糸前の糸条の引張り破断強力をJIS L1013に準拠してオリエンテック社製テンシロンにより、つかみ間隔20cm、引張り速度20cm/分、n=10の測定を行い、測定値から算術平均値を求め、両算術平均値の比を算出し、維持率とした。
(コードの中間伸度)
コードの引張り試験をJIS L1013に準拠してオリエンテック社製テンシロンにより、つかみ間隔20cm、引張り速度20cm/分、n=10で行い、その測定結果より、2cN/dtex時の伸度を求め、その値の算術平均値を求め、中間伸度とした。
(コードの乾熱収縮率)
オーブン中で150℃、30分の乾熱処理を行い、熱処理前後のコード長を、1/30cN/dtexの荷重をかけて計測して下式により求めた。
乾熱収縮率(%)=〔(Lb−La)/Lb〕×100
ただし、上式中、Lbは熱処理前のコード長、Laは熱処理後のコード長である。
(コードの寸法安定性パラメーター)
上記中間伸度と上記乾熱収縮率の和を寸法安定性パラメーターとした。
(すだれ織物の樹脂付着率)
樹脂加工前のすだれ織物を有幅で1(m)採取し、105℃で5時間加熱した後に、絶乾重量W1(g)を計量する。また、樹脂加工におけるすだれ織物の伸び率がLd(%)の場合、樹脂加工後のすだれ織物を(1+0.01×Ld)m採取し、105℃で5時間加熱した後に、絶乾重量W2(g)を計量し、下式からすだれ織物の樹脂付着率を求めた。
樹脂付着率(%)=(W2−W1)/W1×100
(経糸と緯糸間の静止摩擦係数μs)
図3に示す装置を用いて測定を行う。長さ約690mの緯糸100を円筒200の周りに、綾角15°で約0.2cN/dtexの張力を掛けて巻き付ける。更に、長さ30.5cmの経糸300をこの円筒に掛ける。この時、経糸300は円筒200の上にあり、円筒の巻き付け方向と平行にする。円筒200に掛けた経糸300の片方の端に、荷重が0.1cN/dtex(対経糸)の重り400を結び、他方の端にはストレインゲージ500を連結させる。次に、円筒200を1mm/分の周速で回転させ、張力をストレインゲージ500で測定する。こうして測定した張力からμsを下記の式より求める。
μs=(1/π)×Ln(T2/T1)
上式中、T1は経糸に掛けた重り400の重さ、T2はストレインゲージにて測定した張力、Lnは自然対数、πは円周率を示す。
(すだれ織物のゴム接着力)
ゴム接着力については、天然ゴム70%、SBR15%、カーボンブラック15%配合の未加硫ゴムを用い、これにすだれ織物を1cm埋め込み、155℃、3.5MPa、30分の条件で加硫後、引抜強力T(N)をクロスヘッド速度30cm/分の条件で測定し、ゴム接着力とした。
(すだれ織物の耐疲労性)
天然ゴム70%、SBR15%、カーボンブラック15%配合の未加硫ゴム中にすだれ織物を上下2層に配列し、155℃、3.5MPa、40分の条件で加硫を行い、厚さ8mmのベルトを得た。このベルトを用いて、JIS−L1017−2.1(ファイアストン法)に従い、圧縮・曲げ疲労試験を行った(荷重:50kg、ベルト走行速度:100rpm、試験回数:20,000回、圧縮率:85%)。試験後、圧縮側のすだれ織物を取り出し、オリエンテック社製テンシロンにより、幅3cm、つかみ間隔25cm、引張り速度30cm/分で引張り破断強力を測定し、同様にして測定した疲労試験前のすだれ織物の引張り破断強力に対する強力保持率(%)を測定し、耐疲労性とした。
〔実施例1、2〕
下記集束剤Aを1.0重量%付着させた繊度660dtexで単糸数400本のガラス繊維を連続強化繊維として用いた。なお、このガラス繊維の引張りヤング率は290cN/dtexであった。
集束剤Aの組成(固形分換算):
・シランカップリング剤:γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6重量%〔商品名:KBE−903(信越化学工業(株)製)〕
・潤滑剤:ワックス0.1重量%〔商品名:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製)〕
・結束剤:アクリル酸/マレイン酸共重合体塩5重量%〔商品名:アクアリックTL(日本触媒(株)製)〕
本ガラス繊維の諸特性および繋ぎ糸条の引張り破断強力を測定した結果を表1に示す。
連続有機繊維として、交絡処理を施していないポリアミド66繊維〔商品名:レオナ(登録商標)470/144BAU(旭化成せんい(株)製)、繊度470dtex、単糸数144本、単糸径19μm、単糸径と密度の積RD22μm・g/cm3〕を用いた。なお、このポリアミド66繊維の引張りヤング率は50cN/dtexであった。
両繊維を合糸・引き揃えた後、図2−aに示すように流体交絡ノズルに実質的に垂直に供給し、下記条件で流体交絡させて、混繊糸条を得た。
・流体交絡ノズル:京セラ KC−AJI−L(1.5mm径、推進型)
・空気圧:2kg/cm2(実施例1)、4kg/cm2(実施例2)
・加工速度:30m/分
得られた混繊糸条の分散率および引張り破断強力維持率を測定した結果を表1に示した。
さらに、該混繊糸条を用い、カジ鉄工社製リング撚糸機を用いてZ方向に下撚り後これを2本合糸しS方向に上撚りして混繊糸条コードを得た。下撚り張力、上撚り張力共に0.05cN/dtex、下撚り数、上撚り数共に380回/mとした。得られた混繊糸条コードの引張り破断強力を測定し、撚り強力維持率を算出した結果および中間伸度、乾熱収縮率、寸法安定性パラメーターの測定結果も表1に示した。
この混繊糸条コードを経糸として、緯糸に20sの綿紡績糸を用い、経糸密度が40本/5cm、緯糸密度が4本/5cm、幅1400mmのすだれ織物を製織した。製織時に毛羽やフィブリル状物の発生はなく、織機にも糸くずや毛玉の付着は観察されず製織性は良好であった。得られたすだれ織物は平坦で目ずれがなく、品位の優れたものであった。
さらに、得られたすだれ織物を、下記の液組成のRFL液に浸漬した後に、乾燥ゾーン(160℃、120秒の熱処理)、ヒートセットゾーン(220℃、60秒の定長熱処理)、ノルマライジングゾーン(220℃、60秒の熱処理)を通す樹脂加工を施した。
(RFL液組成)
レゾルシルン 22.0部
ホルマリン(30重量%) 30.0部
水酸化ナトリウム(10重量%) 14.0部
水 570.0部
ビニルピリジンラテックス(41重量%) 364.0部
得られたすだれ織物のRFL樹脂付着率、ゴム接着力、耐疲労性を測定した結果を表1に示した。すだれ織物は平坦で、熱収縮による歪み等は観察されず、経糸コード密度も均等で目ずれがなく、品位の優れたものであった。
〔比較例1、2〕
ガラス繊維単独(比較例1)で特段の混繊を施さない、及びガラス繊維とポリアミド66繊維を合糸・引き揃えたのみ(比較例2)で特段の混繊を施さないこと以外は実施例1と同様にした。
比較例1では、下撚りを施した時点でガラス繊維が破断し、撚糸を得ることができなかった。
比較例2では、撚糸、製織において、毛羽が発生し、織機等に毛羽の付着が観られ、工程性に劣るものであった。樹脂加工においても毛羽が発生し、樹脂加工機やすだれ織物に毛羽の付着が観られ、工程性や織物外観品位に劣るものであった。評価結果等を表1に示した。
〔実施例3〕
ガラス繊維の単糸数を100本にした以外は実施例1と同様にして、すだれ織物を得た。なお、このガラス繊維の引張りヤング率は290cN/dtexであった。
各工程での工程性やすだれ織物の品位は良好であった。評価結果等を表1に示した。
〔実施例4〕
ガラス繊維の単糸数を60本にした以外は実施例1と同様にして、すだれ織物を得た。なお、このガラス繊維の引張りヤング率は290cN/dtexであった。
製織において、若干の毛羽が発生したが、停台等の問題は発生しなかった。得られたすだれ織物の品位は良好であった。評価結果等を表1に示した。
〔実施例5〕
上記集束剤Aを1.0重量%付着させたステンレス繊維〔商品名:ナスロン(登録商標)(日本精線(株)製)、繊度470dtex、単糸数72本〕を連続強化繊維として用いた以外は実施例1と同様にしてすだれ織物を得た。なお、このステンレス繊維の引張りヤング率は260cN/dtexであった。
得られたすだれ織物は若干収縮斑による凹凸が観られ、品位が若干劣るものであった。評価結果等を表1に示した。
〔比較例3〕
ステンレス繊維の単糸数を36本にした以外は実施例5と同様にしてすだれ織物を得た。なお、このステンレス繊維の引張りヤング率は260cN/dtexであった。
得られたすだれ織物は収縮斑による凹凸が観られ、品位が劣るものであった。評価結果等を表1に示した。
Figure 0005993262
上記表1より、実施例1と比較例1、2とを対比すると、連続強化繊維単独および単なる合糸・引き揃えのみでなく、連続強化繊維と連続有機繊維に流体交絡法等による混繊を施した場合、混繊糸条は分散率が高く、均一に混合されており、引張り破断強力維持率も同等以上であり、従って、混繊糸条コードとした場合の撚り強度維持率に優れ、それ故に、すだれ織物になった際の品位、機械的特性、機械的および熱的寸法安定性、耐疲労性に優れることが確認された。
また、実施例3〜5と比較例3とを対比すると、連続強化繊維の単糸径(R)と密度(D)の積RDが特定範囲となる場合、連続強化繊維の繋ぎ糸破断強力が高く、開繊性・混繊性に優れており、混繊糸条の分散率が高く、均一に混合されており、従って、混繊糸条コードとした場合の撚り強力維持率に優れ、それ故に、すだれ織物になった際の品位、機械的特性、機械的および熱的寸法安定性、耐疲労性に優れることが確認された。
本発明のすだれ織物は、タイヤ、伝動ベルト、Vベルトおよびタイミングベルト等の各種ベルト並びにラジエーターホース、ヒーターホースおよびパワステホース等の各種ホース等のゴム製品の補強材料として有用である。
11 連続強化繊維の回巻体
12a 連続強化繊維
21 連続有機繊維の回巻体
22a 連続有機繊維
13 駆動ロール
14 流体交絡ノズル
15a 引き揃え糸条
15b 混繊糸条
16 巻き取りロール
100 緯糸
200 測定用円筒
300 経糸
400 重り
500 ストレインゲージ

Claims (13)

  1. 経糸と緯糸とから構成されたすだれ織物であって、経糸を構成する繊維の50重量%以上が連続強化繊維と連続有機繊維の混繊糸条であり、該混繊糸条を構成する連続強化繊維の単糸径R(μm)と密度D(g/cm3)の積RDが5〜100μm・g/cm3であり、かつ、経糸と緯糸との繊維−繊維間静止摩擦係数が0.2以上であり、経糸が、下記式(1):
    K=Y×Dt 0.5 (1)
    {式中、Yは、撚糸1mあたりの撚り数(回/m)であり、そしてDtは、連続強化繊維の繊度(dtex)である。}で示す撚り係数Kが1,000〜30,000で撚糸されたコードであり、撚り強力維持率(%)が、下記式(2):
    撚り強力維持率(%)≧100×exp(−2.5×K/10 5 ) (2)
    {式中、Kは上記式(1)で表される撚り係数である。}を満足し、そして該混繊糸条の任意の断面において、連続有機繊維の単糸と接触している連続強化繊維の単糸数をA本とし、また連続強化繊維の全単糸数をB本としたとき、(A/B)×100で求められる連続強化繊維の分散率が、30〜75%であることを特徴とする前記すだれ織物。
  2. 前記連続強化繊維が無機繊維、及びセルロース系繊維を除く溶融紡糸以外の紡糸方法により得られる有機繊維から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載のすだれ織物。
  3. 前記無機繊維がガラス繊維、炭素繊維、金属繊維およびセラミック繊維からなる群かた選ばれた少なくとも1種であり、かつ、前記溶融紡糸以外の紡糸方法により得られる有機繊維がアラミド繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリベンザゾール系繊維、液晶ポリエステル繊維およびポリケトン繊維からなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項に記載のすだれ織物。
  4. 前記連続強化繊維の積RDと前記連続有機繊維の積RDの比(連続強化繊維/連続有機繊維)が0.3〜5である、請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  5. 前記連続強化繊維の単糸径と前記連続有機繊維の単糸径の比(連続強化繊維/連続有機繊維)が0.3〜2である、請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  6. 前記連続強化繊維の総繊度と前記連続有機繊維の総繊度が100〜20、000dtexである請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  7. 前記連続有機繊維が連続セルロース系繊維および/または溶融紡糸により得られる連続熱可塑性樹脂繊維である請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  8. 前記連続熱可塑性樹脂繊維がポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、及び熱可塑性フッ素系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連続繊維である請求項に記載のすだれ織物。
  9. レゾルシン−ホルマリン−ラテックス樹脂が0.1〜10重量%付与されている請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  10. 前記緯糸がセルロース繊維である請求項1〜のいずれか一項に記載のすだれ織物。
  11. 連続強化繊維と連続有機繊維を流体交絡法により混繊する工程を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のすだれ織物の製造方法
  12. 前記混繊工程において、連続強化繊維と連続有機繊維を、引き揃え、かつ、流体交絡ノズルの導入穴面に実質的に垂直に供給する、請求項11に記載の方法
  13. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のすだれ織物が少なくとも一部に使用されているゴム製品。
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