JP5991788B2 - 水性被覆組成物 - Google Patents
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Description
ヒドロキシ官能性アクリルAコポリマーは、好ましくは少なくとも70mg/g、より好ましくは80mg/gから250mg/g、特に好ましくは100mg/gから200mg/gのヒドロキシル価を有する。特に、ヒドロキシ官能性アクリル共重合体が少なくとも120mg/gのヒドロキシル価を有する場合、良好な結果が得られた。
適切なモノマーの例は、式:
により表されるモノマーである。
ここで、R1は、水素、C1−からC20−の一価の炭化水素ラジカル、又はハロゲンであり;
R2はC1−からC20−の二価の飽和炭化水素であり、任意選択的に分岐又は置換しており、そして、Mは水素、アルカリ金属、又は任意選択的に置換アンモニウムである。好ましいスルホン基含有モノマーは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びそのアミン又はアンモニウム塩であり、当該塩は、好ましくは第三級アミンの中和によって得られる塩である。その他の適切なスルホン酸、又はスルホネート官能性不飽和モノマーの例は、スチレンスルホン酸、エチレンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート及びそれらの塩を含む。あるいは、アクリルポリオ−ルの形成の前、間、又は後に、タウリン又はその付加物のアルカリ金属塩と、モノエポキシ化合物(例えば、分岐モノカルボン酸のグリシジルエステル)及びエポキシ官能性モノマー(例えば、グリシジルメタクリレート)との反応によって、スルホネート基を、アクリルポリオ−ルに導入することができる。同様に、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸のアルカリ金属塩を、導入することができる。スルホン酸又はスルホネート基をアクリルポリオ−ルに共有結合的に導入させるのに適している共重合性不飽和化合物のその他の例は、イソシアネートと、少なくとも一つのイソシアネート反応基を含むスルホン酸又はスルホネートとを含むフリーラジカル重合性モノマーの反応生成物である。この種のフリーラジカル重合性モノマーの例は、α、α−ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート及びイソシアナトエチルメタクリレ−トである。少なくとも一つのイソシアネート反応基を有するスルホン酸又はスルホネートの例は、2−ヒドロキシエチルスルホン酸及びその塩、アルカリ金属タウリナート、アルカリ金属N−アルキルタウリナート、及びモノエポキシ化合物と、アルカリ金属タウリナート、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩との反応生成物である。
R1−R2、
ここで、R1は、2から10まで炭素原子を有しているオレフィン性不飽和脂肪族基であり、好ましくはCH2=CH−、CH3−CH=CH−、CH2=C(CH3)−及びCH2=CH−CH2−からなる基から選択され、
R2は、少なくとも一つのオキシエチレン又はオキシプロピレン単位、又は少なくとも一つの酸又は酸性塩基を含むラジカルである。
R3は、直鎖、分岐、又は環式のアルキル基であり;
R4は、ヒドロキシル基又はカルボキシレート(−CO2M)、スルホネート(−SO3M)、スルフェート(−SO4M)、ホスホネート(−PO3M)又はホスフェート(−PO4M)のような極性基であり、
R4’はカルボキシレート(−CO2M)、スルホネート(−SO3M)、スルフェート(−SO4M)、ホスホネート(−PO3M)又はホスフェート(−PO4M)からなる基から選択される酸性又は酸性塩基である。
R5は直接結合又は1から12の炭素原子のアルキレン基又は6から18の炭素原子のアリーレン基であり、そして
Mは、H+、Na+、NH4+、K+又はLi+である。
A1については、20%から70%、特に好ましくは、25%から65%、及び最も好ましくは30%から60%;
A2については、15%から70%、特に好ましくは、20%から65%、及び、最も好ましくは30%から60%;
A3については、1.0%から8.0%まで、特に好ましくは、1.1%から7.8%、及び、最も好ましくは1.2%から7.6%;
A4については、0%から25%まで、特に好ましくは、0.1%から15%、及び、最も好ましくは0.5%から10%;
A5については、0.1%から10%まで、特に好ましくは、0.5%から6%、及び、最も好ましくは1%から5%である。
5kgの純水を反応器に入れ、85℃まで加熱した。開始剤溶液を、35gのペルオキソ二硫酸アンモニウムを4kgの水に溶かすことによって調製した。界面活性剤溶液を、3kgの水、等モル比率(CAS参照113405−85−9)のそのアンモニウム塩と混合した800gのポリ(オキシ1,2−エタンジイル)、α−スルホ−ω−[1−[(ノニルフェノキシ)メチル]−2−(2−プロペン−1−イルオキシ)エトキシ]−の35%強度水溶液、及び120gのエイコサ(オキシ−1,2−エタンジイル)、α−スルホ−ω−[1−アリルオキシ−3−アルコキシ−プロペン−2−イル]−の50%強度水溶液(ここでアルキル基は、アルキル基において、13から20の炭素原子を有する脂肪族アルコールから誘導された混合物である)を加えることによって調製した。モノマー混合物を、3.5kgのヒドロキシエチルメタクリレ−ト、1.77kgのメタクリル酸メチル、850gのスチレン、380gのメタクリル酸及び3.5kgのアクリル酸n−ブチルから調製した。モノマー混合物は水性界面活性剤溶液の質量の80%中で乳化され、残留する界面活性剤溶液を、モノマーエマルジョンの質量の5%とともに、反応器に加えた。混合物を撹拌し、75℃に加熱した。この温度に達した後に、開始剤溶液を加え、わずかな発熱反応に気を配りながら、10分間攪拌した。それから、残りのモノマーエマルジョンを、この温度で3時間にわたって加え、モノマーの完全な添加の後60分の間、容器をこの温度の撹拌下で保持した。そして、反応混合物を30℃に冷却して、60gのジメチルエタノールアミンの添加により中和して、80マイクロメートルのメッシュサイズを有する篩でろ過した。
8.5kgの例1のアクリル共重合分散体、20gの流れ及びレベリング添加物(80mg/gの酸価、58mg/gのヒドロキシル価、及び25kg/モルのモル質量と、50%の固体の質量分率を併せ持つ酸及びヒドロキシ官能性アクリル共重合体)、60gの湿潤添加物(50%の固体の質量分率を有するポリエーテル変性ヘプタメチルトリシロキサン界面活性)、及び1.42kgの純水から、混合物を調製した。コールズ溶解器によって、600min−1、10分間、混合物を均質化した。結果として得られた均質混合物を、室温及び大気圧力(23℃、1013hPa)で24時間の静置することによって、脱気した。
7kgの水と、350gの27%の固体の質量分率及び7のpHを有するソ−ダ塩の形の脂肪族アルコールエーテルスルフェートの水溶液と、100gの80%の質量分率、及び10%強度の塩化ナトリウム水溶液の1%強度の溶液で測定したときの63℃の混濁度温度「曇り点」を有するエトキシル化直鎖脂肪族アルコールの混合物の水溶液を混合することで、水性界面活性剤溶液を調製した。
8.5kgの例3のアクリル共重合分散体、20gの流れ及びレベリング添加物(80mg/gの酸価、58mg/gのヒドロキシル価、及び25kg/モルのモル質量と、50%の固体の質量分率を併せ持つ酸及びヒドロキシ官能性アクリル共重合体)、60gの湿潤添加物(50%の固体の質量分率を有するポリエーテル変性ヘプタメチルトリシロキサン界面活性)、及び1.42kgの純水から、混合物を調製した。コールズ溶解器によって、600min−1、10分間、混合物を均質化した。結果として得られた均質混合物を、室温及び大気圧力(23℃、1013hPa)で24時間の静置することによって、脱気した。
DE2626900C2の例1に従って、ヒドロキシ官能性溶媒利用アクリル共重合体溶液を調製した。このアクリル共重合体樹脂は、149mg/gのヒドロキシル価及び7.5mg/gの酸価を有していて、キシレン、酢酸ブチル及び溶媒ナフサ(Solvesso(登録商標)100流体」、164℃から180℃の沸点範囲を有する低沸点ナフサ留分)の混合物に溶解している。8.05kgのこのアクリル樹脂溶液は、更なる1.21kgの酢酸ブチル、20gの流れ及びレベリング添加物(2−エチルヘキサノールに溶解しているポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)及び10マイクロメートルの粒径の中央値を有する720gのシリカ艶消し剤で、更に希釈された。600min−1の撹拌速度、2分間、この混合物を均質化して、コンポーネント5aを形成した。別の容器において、16.5%のイソシアナ−ト基−N=C=Oの質量分率を有する、酢酸ブチルのビウレットに基づくヘキサメチレンジイソシアネートの75%の強度溶液3.25kg、及び更なる酢酸ブチル810gを混合し、コンポーネント5bを形成した。そして、5分間、600min−1の撹拌下で5bを5aに数回に分けて加えることによって、コンポーネント5a及び5bの両方を混合した。3.4kgの酢酸ブチルを加えることによって、結果として得られた被覆組成物の流出時間は、DIN4カップから20秒に調整された。
例2、4及び5のクリア被覆組成物を、1.4mmの直径及び0.4MPa(4本の棒)の吹付け圧を有するスプレーガンで、それぞれ、200mmの幅及び500mmの高さを有する3枚の垂直に配置されたアノード酸化アルミニウムパネルa、b、及びc上にスプレーした。連続的に増加する薄膜厚を有する被覆薄膜を、個々の被覆間で引火させないで、上から下までパネルに沿って横移動数を増加させることによって得た。これにより、40マイクロメートルから110マイクロメートルまで増加した乾燥被覆厚さをもたらした。
−7日間、室温で乾燥させた(65a)、
−30分間、室温で乾燥させて(フラッシュ−オフ)、そして、30分、80℃で乾燥後、7日間、室温で乾燥させた(65b)、
−30分間、室温で乾燥させて(フラッシュ−オフ)、そして、20分、150℃で乾燥後、7日間、室温で乾燥させた(65c)。
−7日間、室温で乾燥させた(62a、64a)、
−30分間、室温で乾燥させて(フラッシュ−オフ)、そして、30分、80℃で乾燥後、7日間、室温で乾燥させた(62b、64b)、
−30分間、室温で乾燥させて(フラッシュ−オフ)、そして、20分、150℃で乾燥後、7日間、室温で乾燥させた(62c、64c)。
7日間の静止の後、すべてのパネルを工業用光沢度計「(登録商標)Micro−Tri―Gross(マイクロ−トリ−グロス)、BYK−Gardner GmbH,Geretsried」を使用している光沢(角度60度で測定)について検査した。乾燥薄膜厚を「(登録商標)Dualscope(デュアルスコープ)MPO、(Helmut Fischer GmbH,Sindelfingen)」を使用して測定した。以下の表1で、得られた値を載せる:
他の記載と重複するところもあるが、本願で特許請求する発明を以下に記載する。
[発明1−1]
アクリル共重合体Aと、多官能性イソシアネートB1又はアミノ樹脂架橋剤B2、又はB1及びB2の組合せである架橋剤Bと、水との分散体を含む水性被覆組成物であって、前記アクリル共重合体Aは、アルキル(メタ)アクリレートA1に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートA2に、オレフィン性不飽和カルボン酸A3に、任意選択的に、ビニル芳香族A41、ビニルエーテルA42、ハロゲン化ビニルA43、オレフィン性不飽和アミドA44、オレフィンA45、ビニルエステルA46からなる群から選択される更なるオレフィン性不飽和モノマーA4、必須として、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、非イオン性オリゴ又はポリオキシエチレン、又はオリゴ又はポリオキシプロピレン基、又は酸性基、又は酸性塩基(好ましくはカルボン酸、又はスルホン酸、又はホスホン酸、又は酸性塩基、又はこれらの組み合わせでもよい)でもよい少なくとも一つの親水基とを有するオレフィン性不飽和界面活性分子A5に由来する部分を有し、アクリル共重合体A中のモノマーA1からA5に由来する部分の質量分率は、A1については、20%から70%、A2については、15%から70%、A3については、1.0%から8.0%、A4については、0%から25%、そして、A5については、0.1%から10%である、水性被覆組成物。
[発明1−2]
架橋剤Bが非ブロック型多官能性イソシアネートである、2−パック被覆組成物として調合される発明1−1に記載の水性被覆組成物。
[発明1−3]
架橋剤Bが、少なくとも1つのブロックイソシアネートB1’と、多官能性アミン及びアルデヒドの少なくとも部分的にエーテル化された付加物であるアミノ樹脂架橋剤B2とを含む、1−パック被覆組成物として調合される発明1−1に記載の水性被覆組成物。
[発明1−4]
アクリル共重合体Aが70mg/gから250mg/gのヒドロキシル価を有する発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物
[発明1−5]
アクリル共重合体Aは、少なくとも一つのA5基のモノマーの存在下、任意選択的に少なくとも一つのA4基のモノマーの存在下で、A1、A2及びA3基のモノマーのラジカル誘起共重合によって作製される、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−6]
A1基のモノマーが、アクリル又はメタクリル酸と、1から30の炭素原子を有している直鎖、分岐、環式の脂肪族アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、異性体アミルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−l−ヘキサノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ボルネオール、及びイソボルネオールから選択されるアルコールとのエステルである、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−7]
A2基のモノマーが、2から20の炭素原子を有している、直鎖、分岐、又は環式の二価脂肪族アルコールと、アクリル又はメタアクリル酸、エタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、並びにマレイン、フマル、イタコン、メサコン、及びシトラコン酸とのモノエステルである、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−8]
A3基のモノマーが、3から12の炭素原子と、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、カルボキシ基、及び硫黄及びリンから誘導された酸性基からなる群から選択される少なくとも一つの酸性基とを有するオレフィン性不飽和酸である発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−9]
A41基の少なくとも一つのモノマーが使われ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、「ビニルトルエン」として市販されているメチルスチレンの混合物、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、4−ビニルビフェニル、2−ビニルナフタレン、及び9−ビニルアントラセンからなる群から選択される、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−10]
A42基の少なくとも一つのモノマーが使われ、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、及びシクロヘキシルビニルエーテルからなる群から選択される発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−11]
A43基の少なくとも一つのモノマーが使われ、塩化ビニル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群から選択される発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−12]
A44基の少なくとも一つのモノマーが使われ、N−ビニル−Nメチルアセトアミド、N−ビニル−Nメチルホルムアミド、N−ビニル−Nメチルプロピオンアミド、N−ビニル−N−メチルブチルアミド、N−ビニル−N−メチルイソブチルアミド、窒素原子上にエチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル及びtert−ブチル置換基を有する対応する類似体、並びに、(メタ)アクロイロキシアルキルアルキレン尿素からなる群から選択されるオレフィン性不飽和カルボン酸のアミド官能性誘導体からなる群から選択される、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−13]
A45基の少なくとも一つのモノマーが使われ、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及びブタジエン、イソプレン、及びクロロプレンのようなジエンからなる群から選択される発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−14]
A5基のモノマーが、分子当たり少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合(好ましくは、ビニル又はアリル基)と、親水性である少なくとも一つの部分(好ましくは、アルキレン基として、エチレン、プロピレン、又は両方の部分を有するオリゴアルキレンエーテル又はポリアルキレンポリエーテルである非イオン性部分、又は、好ましくは有機的結合カルボン酸、スルホン酸基、又はホスホン酸基から誘導される酸性基又は酸性塩基であるイオン性部分、又は非イオン性及びイオン性親水性の部分の組合せである)とを有する、発明1−1〜1−3のいずれか一に記載の水性被覆組成物。
[発明1−15]
被覆薄膜の調製における、発明1−1に記載の水性被覆組成物の使用方法であって、
アクリル共重合体A、多官能性イソシアネートB1又はアミノ樹脂架橋剤B2、又はB1及びB2の組合せである架橋剤B、水、及び任意選択的な添加物の分散体を混合する工程、及び
このように得られた水性被覆組成物を、金属基板上に、木、紙、ボ−ル紙上に、多層膜被覆で、塗布する工程を含む、方法。
さらに、上記等の他の記載と重複するところもあるが、本願で特許請求する発明を以下に記載する。
[発明2−1]
アクリル共重合体Aと、多官能性イソシアネートB1又はアミノ樹脂架橋剤B2、又はB1及びB2の組合せである架橋剤Bと、水との分散体を含む水性被覆組成物であって、前記アクリル共重合体Aは、アルキル(メタ)アクリレートA1に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートA2に、オレフィン性不飽和カルボン酸A3に、任意選択的に、ビニル芳香族A41、ビニルエーテルA42、ハロゲン化ビニルA43、オレフィン性不飽和アミドA44、オレフィンA45、ビニルエステルA46からなる群から選択される更なるオレフィン性不飽和モノマーA4、必須として、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、非イオン性オリゴ又はポリオキシエチレン、又はオリゴ又はポリオキシプロピレン基、又は酸性基、又は酸性塩基(好ましくはカルボン酸、又はスルホン酸、又はホスホン酸、又は酸性塩基、又はこれらの組み合わせでもよい)でもよい少なくとも一つの親水基とを有するオレフィン性不飽和界面活性分子A5に由来する部分を有し、アクリル共重合体A中のモノマーA1からA5に由来する部分の質量分率は、A1については、20%から70%、A2については、15%から70%、A3については、1.0%から8.0%、A4については、0%から25%、そして、A5については、0.1%から10%である、水性被覆組成物。
[発明2−2]
架橋剤Bが非ブロック型多官能性イソシアネートである、2−パック被覆組成物として調合される発明2−1に記載の水性被覆組成物。
[発明2−3]
架橋剤Bが、少なくとも1つのブロックイソシアネートB1’と、多官能性アミン及びアルデヒドの少なくとも部分的にエーテル化された付加物であるアミノ樹脂架橋剤B2とを含む、1−パック被覆組成物として調合される発明2−1に記載の水性被覆組成物。
[発明2−4]
アクリル共重合体Aが70mg/gから250mg/gのヒドロキシル価を有する発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物
[発明2−5]
アクリル共重合体Aは、少なくとも一つのA5基のモノマーの存在下、任意選択的に少なくとも一つのA4基のモノマーの存在下で、A1、A2及びA3基のモノマーのラジカル誘起共重合によって作製される、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−6]
A1基のモノマーが、アクリル又はメタクリル酸と、1から30の炭素原子を有している直鎖、分岐、環式の脂肪族アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、異性体アミルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−l−ヘキサノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ボルネオール、及びイソボルネオールから選択されるアルコールとのエステルである、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−7]
A2基のモノマーが、2から20の炭素原子を有している、直鎖、分岐、又は環式の二価脂肪族アルコールと、アクリル又はメタアクリル酸、エタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、並びにマレイン、フマル、イタコン、メサコン、及びシトラコン酸とのモノエステルである、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−8]
A3基のモノマーが、3から12の炭素原子と、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、カルボキシ基、及び硫黄及びリンから誘導された酸性基からなる群から選択される少なくとも一つの酸性基とを有するオレフィン性不飽和酸である発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−9]
A41基の少なくとも一つのモノマーが使われ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、「ビニルトルエン」として市販されているメチルスチレンの混合物、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、4−ビニルビフェニル、2−ビニルナフタレン、及び9−ビニルアントラセンからなる群から選択される、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−10]
A42基の少なくとも一つのモノマーが使われ、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、及びシクロヘキシルビニルエーテルからなる群から選択される発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−11]
A43基の少なくとも一つのモノマーが使われ、塩化ビニル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群から選択される発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−12]
A44基の少なくとも一つのモノマーが使われ、N−ビニル−Nメチルアセトアミド、N−ビニル−Nメチルホルムアミド、N−ビニル−Nメチルプロピオンアミド、N−ビニル−N−メチルブチルアミド、N−ビニル−N−メチルイソブチルアミド、窒素原子上にエチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル及びtert−ブチル置換基を有する対応する類似体、並びに、(メタ)アクロイロキシアルキルアルキレン尿素からなる群から選択されるオレフィン性不飽和カルボン酸のアミド官能性誘導体からなる群から選択される、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−13]
A45基の少なくとも一つのモノマーが使われ、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及びブタジエン、イソプレン、及びクロロプレンのようなジエンからなる群から選択される発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−14]
A5基のモノマーが、分子当たり少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合(好ましくは、ビニル又はアリル基)と、親水性である少なくとも一つの部分(好ましくは、アルキレン基として、エチレン、プロピレン、又は両方の部分を有するオリゴアルキレンエーテル又はポリアルキレンポリエーテルである非イオン性部分、又は、好ましくは有機的結合カルボン酸、スルホン酸基、又はホスホン酸基から誘導される酸性基又は酸性塩基であるイオン性部分、又は非イオン性及びイオン性親水性の部分の組合せである)とを有する、発明2−1〜2−3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
[発明2−15]
被覆薄膜の塗布済み基板の製造方法であって、
発明2−1〜2−14のいずれか一項に記載の水性被覆組成物を基板に塗布する工程を含む、方法。
Claims (18)
- 70mg/gから250mg/gのヒドロキシル価を有するアクリル共重合体Aと、多官能性イソシアネートB1又はアミノ樹脂架橋剤B2、又はB1及びB2の組合せである架橋剤Bと、水との分散体を含む水性被覆組成物であって、前記アクリル共重合体Aは、アルキル(メタ)アクリレートA1に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートA2に、オレフィン性不飽和カルボン酸A3に、任意選択的に、ビニル芳香族A41、ビニルエーテルA42、ハロゲン化ビニルA43、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルプロピオンアミド、N−ビニル−N−メチルブチルアミド、N−ビニル−N−メチルイソブチルアミド、及び、窒素原子上にエチル、n−プロピル及びiso−プロピル、n−ブチル及びtert−ブチル置換基を有する対応する同族体、並びに(メタ)アクリロイロキシアルキルアルキレンウレアから選択されるオレフィン性不飽和アミドA44、オレフィンA45、ビニルエステルA46からなる群から選択される更なるオレフィン性不飽和モノマーA4、必須として、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、非イオン性オリゴ又はポリオキシエチレン、又はオリゴ又はポリオキシプロピレン基、又はカルボン酸、又はスルホン酸、又はホスホン酸、又は酸性塩基、又はこれらの組み合わせである酸性基、又は酸性塩基である少なくとも一つの親水基とを有するオレフィン性不飽和界面活性分子A5に由来する部分を有し、アクリル共重合体A中のモノマーA1からA5に由来する部分の質量分率は、A1については、20%から70%、A2については、20%から70%、A3については、1.0%から8.0%、A4については、0%から25%、そして、A5については、0.1%から10%である、水性被覆組成物であって、アクリル共重合体Aはグリシジル基含有の(メタ)アクリル系単量体に由来する部分も、官能基としてアルコキシアルキルアミド基又はブロックされたイソシアネート基を有する不飽和単量体に由来する部分も含まない、水性被覆組成物。
- 架橋剤Bが非ブロック型多官能性イソシアネートである、2−パック被覆組成物として調合される請求項1に記載の水性被覆組成物。
- 架橋剤Bが、少なくとも1つのブロックイソシアネートB1’と、多官能性アミン及びアルデヒドの少なくとも部分的にエーテル化された付加物であるアミノ樹脂架橋剤B2とを含む、1−パック被覆組成物として調合される請求項1に記載の水性被覆組成物。
- アクリル共重合体Aが100mg/gから200mg/gのヒドロキシル価を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物
- アクリル共重合体Aは、少なくとも一つのA5基のモノマーの存在下、任意選択的に少なくとも一つのA4基のモノマーの存在下で、A1、A2及びA3基からなるモノマーのラジカル誘起共重合によって作製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A1基のモノマーが、アクリル又はメタクリル酸と、1から30の炭素原子を有している直鎖、分岐、環式の脂肪族アルコールとのエステルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A2基のモノマーが、2から20の炭素原子を有している、直鎖、分岐、又は環式の二価脂肪族アルコールと、アクリル又はメタアクリル酸、エタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イソクロトン酸、並びにマレイン、フマル、イタコン、メサコン、及びシトラコン酸とのモノエステルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A3基のモノマーが、3から12の炭素原子と、少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、少なくとも一つのカルボキシ基とを有するオレフィン性不飽和酸である請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A41基の少なくとも一つのモノマーが使われ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、「ビニルトルエン」として市販されているメチルスチレンの混合物、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、4−ビニルビフェニル、2−ビニルナフタレン、及び9−ビニルアントラセンからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A42基の少なくとも一つのモノマーが使われ、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、及びシクロヘキシルビニルエーテルからなる群から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A43基の少なくとも一つのモノマーが使われ、塩化ビニル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A44基の少なくとも一つのモノマーが使われ、N−ビニル−Nメチルアセトアミド、N−ビニル−Nメチルホルムアミド、N−ビニル−Nメチルプロピオンアミド、N−ビニル−N−メチルブチルアミド、N−ビニル−N−メチルイソブチルアミド、窒素原子上にエチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル及びtert−ブチル置換基を有する対応する類似体、並びに、(メタ)アクロイロキシアルキルアルキレン尿素からなる群から選択されるオレフィン性不飽和カルボン酸のアミド官能性誘導体からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A45基の少なくとも一つのモノマーが使われ、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及びブタジエン、イソプレン、及びクロロプレンのようなジエンからなる群から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- A5基のモノマーが、分子当たり少なくとも一つのオレフィン性不飽和結合と、アルキレン基として、エチレン、プロピレン、又は両方の部分を有するオリゴアルキレンエーテル又はポリアルキレンポリエーテルである非イオン性部分、又は、有機的結合カルボン酸、スルホン酸基、又はホスホン酸基から誘導される酸性基又は酸性塩基であるイオン性部分、又は非イオン性及びイオン性親水性の部分の組合せである親水性である少なくとも一つの部分とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- 被覆薄膜の塗布済み基板の製造方法であって、
請求項1〜14のいずれか一項に記載の水性被覆組成物を基板に塗布する工程を含む、方法。 - A1基のモノマーが、アクリル又はメタクリル酸と、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、異性体アミルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−l−ヘキサノール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ボルネオール、及びイソボルネオールからなる群から選択される1から30の炭素原子を有している直鎖、分岐、環式の脂肪族アルコールとのエステルである、請求項6に記載の水性被覆組成物。
- オレフィン性不飽和結合がビニル又はアリル基である、請求項14に記載の水性被覆組成物。
- アクリル共重合体Aの前記モノマーA1〜A5から誘導される部分の質量分率が以下の通りである、請求項1〜14及び16〜17のいずれか一項に記載の水性被覆組成物:
A1については、20%から65%;A2については、30%から70%;A3については、1.0%から8.0%;A4については、0%から15%;及びA5については、0.1%から10%。
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