JP5207218B2 - 重合体分散液の製造方法および水系塗料用重合体分散液 - Google Patents

重合体分散液の製造方法および水系塗料用重合体分散液 Download PDF

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Description

本発明は、低分子量の重合体分散液の製造方法、および塗膜の耐水性及び外観に優れた水系塗料用重合体分散液に関する。
近年、自動車、建築物、家電製品の外装、内装材の塗装工程において、揮発性有機化合物排出量低減の要求が一層高まっており、それを実現するための一つの手段として、有機溶剤系塗料を水系塗料へ代替する取り組みが進められている。しかしながら、水系塗料では、特に塗膜の耐水性及び外観等が不十分であるため、例えば、自動車用外装材等高い性能レベルが要求される分野では、水系塗料に代替できない現状がある。塗膜の耐水性及び外観等が不十分であることの原因の一つに、水に分散した塗膜を形成する重合体を低分子量に調整することができないことに問題があった。
一般に、乳化重合において、メルカプタン等の連鎖移動剤を用いることにより低分子量の重合体の分散液を製造できることが知られているが、この重合体分散液を用いて成形される塗膜は、連鎖移動剤に起因する耐候性低下、臭気、乳化剤に起因する耐水性不良を伴っている。また、乳化重合において、乳化剤として反応性界面活性剤を用いて得られる重合体の分散液を用いることにより、塗膜の耐水性が向上することが知られている。しかしながら、反応性界面活性剤を多量に用いて得られる重合体を含む水系塗料を用いて得られる塗膜であっても、耐水性は不十分である。また、溶液重合で得られる重合体溶液を、水中に分散させる方法(特許文献1、2)が報告されている。この方法により、連鎖移動剤を用いることなく、低分子量の重合体分散液を得ることができるが、この方法に適用される重合体は親水性成分が多く、これを用いて得られる塗膜においても耐水性は十分であるとはいえない。
このように、水系塗料には、耐水性、外観等を一層向上させ、塗膜の耐侯性、低臭気性等他の塗膜性能を損ねない、高水準が要請される分野においても適用することができる水系塗料が求められており、それを可能にする低分子量の水分散重合体の製造方法は、未だ見出されていないのが現状である。
ところで、疎水性物質を含有する単量体成分を水中に微粒化し、重合する方法、例えば、ミニエマルション重合(非特許文献1)が知られている。一般的な乳化重合の場合、水中で界面活性剤からなるミセル内でラジカルが発生し、水溶性の単量体が水相を介してミセル内へ移動し重合する。これと比較して、上記疎水性物質を含有する単量体成分を水中微粒化した重合の場合、液滴内でラジカルが発生し単量体が重合するため、低分子量の重合体が得られやすい、界面活性剤の使用量を低減できる、重合体が水溶性でない疎水成分を導入しやすい、疎水性の有機溶剤を含有させることができる等のことから、塗膜の耐水性、外観の向上に有利である。そこで、このような単量体を水中で微粒化して重合することにより、塗料用重合体分散液を製造する試みがなされている。
例えば、炭素数9〜30のアルキル基を有する単量体を含有する単量体を、水中で粒径1μm以下に水中に分散し重合する、重合体分散液の製造方法や、得られた重合体分散液を塗料に用いることが報告されている(特許文献3)。しかしながら、この製造方法によっては、得られる重合体は分子量が高く、高分子型の非反応性界面活性剤の使用量が多い等のため、これを用いて得られる塗膜の耐水性や外観は、高水準が要請される分野における塗膜としては不十分であり、その要求を満たし得ない。
特開平2000−219711号公報 特開平2004−162030号公報 特開平6−192307号公報 日本科学情報機構(株)発行「水溶性・水分散型高分子材料の最新技術動向と工業応用」358頁
本発明の目的は、低分子量の重合体の水分散液を得ることができ、自動車外装用など高水準の特性が要請される分野の塗膜の成形に用いることができる重合体分散液の製造方法を提供することにある。また、本発明は、低分子量の重合体の水分散液を用いることにより、耐水性、外観に優れ、耐侯性、低臭気性であり、自動車外装塗膜など高水準が要請される分野の塗膜の成形に適用することができ、有機溶剤系塗料に代替可能であり、労働衛生上、健康上安全に塗膜を成形することができる水系塗料用重合体分散液を提供することにある。
本発明は、単量体(a)100質量部、水10〜1000質量部、界面活性剤(b1)0.01〜10質量部、重合開始剤(b2)0.001〜50質量部、連鎖移動剤0〜0.5質量部と有機溶剤(b3)0〜100質量部を混合して、粒径0.01〜10μmの液滴を水中に分散した後に、これを重合する、重量平均分子量が10万以下の重合体が水中に分散した重合体分散液の製造方法に関する。
本発明の重合体分散液の製造方法は、低分子量の重合体の水分散液を得ることができ、自動車外装用など高水準の特性が要請される分野の塗膜の成形に用いることができる。また、本発明の水系塗料用重合体分散液は、低分子量の重合体の水分散液を用いることにより、耐水性、外観に優れ、耐侯性、低臭気性であり、自動車外装用など高水準の特性が要請される分野の塗膜の成形に用いることができ、有機溶剤系塗料に代替可能であり、労働衛生上、健康上安全に塗膜を成形することができる。
本発明の重合体分散液の製造方法は、単量体(a)100質量部、水10〜1000質量部、界面活性剤(b1)0.01〜10質量部、重合開始剤(b2)0.001〜50質量部と有機溶剤(b3)0〜100質量部を混合して、粒径0.01〜10μmの液滴を水中に分散した後に、これを重合する重量平均分子量が10万以下の重合体が水中に分散したことを特徴とする。
本発明の重合体分散液の製造方法に用いる単量体(a)としては、疎水性を有するものであり、アルキル(メタ)アクリレート単量体を含むことが好ましく、特にアルキル基として炭素数9〜30のアルキル基を有することが好ましい。上記単量体(a)としては、炭素数9〜30のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)の他、炭素数8以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単量体などを含むビニル単量体(a2)(a1は除く。)、水酸基含有単量体(a3)、酸基含有単量体(a4)などを含むことができる。
上記単量体(a)に含まれる炭素数9〜30のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)としては、具体的には、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が9以上のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、より好ましくは、ドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が12以上のアルキル(メタ)アクリレートである。アルキル基の炭素数が9以上であると低分子量の重合体を得ることができ、本発明により得られる重合体分散液を用いて成形される塗膜は平滑性を有する。
上記単量体(a)に含まれる、上記アルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)を除くビニル単量体(a2)としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tーブチルアクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの炭素数8以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートや、スチレン等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。得られる塗膜の外観、硬度、耐溶剤性、耐水性等の物性のバランスを考慮すると、これらのうちメチル(メタ)アクリレート、スチレン、tーブチルアクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等を好ましいものとして例示することができる。
上記単量体(a)に含まれる水酸基含有単量体(a3)としては、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、得られる塗膜の外観、硬度、耐溶剤性、耐水性等の物性のバランスを考慮すると、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートを好ましいものとして例示することができる。
上記単量体(a)に含まれる酸基含有単量体(a4)としては、具体的には、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸モノブチル等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。得られる塗膜の外観、硬度、耐溶剤性、耐水性等の物性のバランスを考慮すると、これらのうちアクリル酸、メタアクリル酸等を好ましいものとして例示することができる。
これらのアルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)、ビニル単量体(a2)(a1は除く。)、水酸基含有単量体(a3)、酸基含有単量体(a4)の単量体(a)中における含有割合としては、得られる塗膜の外観、硬度、耐溶剤性、耐水性等の物性のバランスを考慮すると、アルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)が1〜100質量%、ビニル単量体(a2)(a1は除く。)が0〜99質量%、水酸基含有単量体(a3)が0〜99質量%、酸基含有単量体(a4)が0〜99質量%であることが好ましい。但し、これらの(a1)から(a4)の含有量は、その総和が100質量%を超えない範囲である。より好ましくは、(a1)から(a4)の総和が100質量%を超えない範囲で、(a1)が5〜50質量%、(a2)が25〜85質量%、(a3)が10〜50質量%、(a4)が0〜20質量%であり、さらに好ましくは(a1)が10〜40質量%、(a2)が35〜700質量%、(a3)が20〜40質量%、(a4)が0〜10質量%である。
上記単量体(a)は、(a1)〜(a4)の他、これらと共重合可能な化合物、例えば、ブチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルとカプロラクトンとの付加物、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、酢酸ビニル等を含んでいてもよい。これらの単量体の単量体(a)中の含有量としては50質量%以下の範囲であることが好ましい。
本発明の重合体分散液の製造方法に用いる界面活性剤(b1)としては、非反応性界面活性剤、反応性界面活性剤の等いずれも用いることができる。非反応性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体、ポリグリセリンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミン、アルキル硫酸アンモニウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸塩又は脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、脂肪酸アミン、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系乳化剤を挙げることができる。反応性界面活性剤としては、具体的には、例えば、旭電化工業社製アデカリアソープSR−10、SR−20、SR1025、ER−10、ER−20、ER−30、ER−40等のアリルオキシポリオキシエチレンスルホン酸アンモニウム、アリルオキシポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、アリルオキシポリオキシエチレン、(メタ)アクリロキシポリオキシエチレン、花王社製ラテムルS−180A、S−180等のアリルオキシコハク酸アンモニウム、アリルオキシコハク酸ナトリウム等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。得られる塗膜の耐水性を考慮すると、反応性界面活性剤が好ましく、旭電化工業製アデカリアソープSR−10、SR−20、SR1025、ER−10、ER−20、ER−30、ER−40等のアリルオキシポリオキシエチレンスルホン酸アンモニウム、花王社製ラテムルS−180A、S−180等のアリルオキシコハク酸アンモニウム、アリルオキシコハク酸ナトリウム等を好ましいものとして例示することができる。
界面活性剤(b1)の使用量としては、単量体(a)100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜1質量部であり、より好ましくは0.3〜0.7質量部である。界面活性剤の使用量が0.01質量部以上であれば、得られる重合体の分子量が低くなる。
本発明の重合体分散液の製造方法に用いる重合開始剤(b2)としては、熱分解型、レドックス型のラジカル発生剤等を用いることができる。具体的には、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;キュメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過酸化物を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等の炭素数5以上のアルキル基が過酸化物に結合した化合物を好ましいものとして例示することができる。t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等の炭素数が5より少ないアルキル基が過酸化物に結合した化合物を用いた場合、得られる重合体の分子量が低くなる。過酸化ベンゾイル等の芳香族基を含有する過酸化物を用いた場合得られる重合体及び塗膜が着色する傾向にある。
重合開始剤(b2)の使用量としては、得られる重合体の分子量及び塗膜の平滑性を考慮すると、単量体100質量部に対して、0.001〜50質量部であり、好ましくは1〜20質量部である。
本発明の重合体分散液の製造方法に用いる有機溶剤(b3)は、必要に応じて用いることができる。即ち、上記単量体(a)、界面活性剤(b1)、重合開始剤(b2)の混合物が溶液として得られない場合は、これらを含有する溶液とするために有機溶媒(b3)を用いることが好ましい。かかる有機溶媒(b3)としては、疎水性有機溶剤のみならず、疎水性有機溶剤と併用して水溶性有機溶媒を用いることができるが、水溶性有機溶剤だけを使用すると得られる塗膜は平滑性に劣るものとなる。かかる有機溶媒(b3)としては、具体的には、例えば、n−ノルマルヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;トルエン、キシレン、エクソン製ソルベッソ100、エクソン製ソルベッソ150等の芳香族炭化水素溶剤;LAWS、HAWS等の脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素の混合物;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸2−エトキシエチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸アミル、エトキシエチルプロピオネート等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のアルコール類;セロソルブアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート等のグリコールエステル類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で疎水性のものが好ましく、n−ノルマルヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;トルエン、キシレン、エクソン製ソルベッソ100、エクソン製ソルベッソ150等の芳香族炭化水素溶剤;LAWS、HAWS等の脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素の混合物等を好ましいものとして挙げることができ、更に、トルエン、キシレン、エクソン製ソルベッソ100、エクソン製ソルベッソ150等の芳香族炭化水素溶剤をより好ましいものとして例示することができる。
有機溶剤(b3)の使用量としては、得られる重合体の分子量及び塗膜の平滑性を考慮すると、単量体(a)100質量部に対して、0〜100質量部であり、好ましくは1〜60部、より好ましくは3〜40部用である。
本発明の重合体分散液の製造方法には上記単量体(a)、界面活性剤(b1)、重合開始剤(b2)、必要に応じて有機溶剤(b3)の他、公知の重合添加剤等を用いることができる。具体的には、例えば、連鎖移動剤を用いることができるが、得られる塗膜は臭気を帯びやすく、耐候性に劣るようになるため、使用量を控えることが好ましい。具体的には、単量体100質量部に対し0.01〜2質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量部、さらに好ましくは0.01〜0.5部である。連載移動剤としては、具体的には、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。これらは1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、この他、中和剤を用いることができ、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物;アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン化合物等を挙げることができる。これらは酸基含有単量体(a4)に対して当量用いることができる。
本発明の重合体分散液の製造方法は、まず、上記成分を適宜混合し粒径0.01〜10μmとして水中に分散し水系分散液とする。上記単量体(a)、界面活性剤(b1)、重合開始剤(b2)と必要に応じて有機溶剤、その他の疎水性成分を適宜混合して疎水性溶液とした後、これを水に分散させ、粒径0.01〜10μmの液滴として水系分散液を得ることが好ましい。水系分散液を得る方法としては、分散装置を用いる方法を挙げることができる。分散装置としては、公知のものを適用することができ、例えば、高圧式ホモジナイザー、超音波式ホモジナイザー、アルティマイザー、ナノマイザー等を挙げることができる。これらの中、液滴径を好ましい範囲に制御することが容易なことから、高圧式ホモジナイザーを用いることが好ましい。
水系分散液を作成する際の水としては、水のみならず、水に可溶な、例えば、アルコール等の有機溶媒を、水溶媒の作用を阻害しない範囲で含有していてもよい。
水系分散液を作成する際の水の使用量としては、単量体100質量部に対して、10〜1000質量部である。好ましくは30〜400質量部であり、さらに好ましくは50〜200質量部である。水の使用量が単量体100質量部に対して10質量部以上であれば、疎水性溶液を水中に分散することが容易であり、水の使用量が単量体100質量部に対して1000質量部以下であれば、得られる塗料の固形分濃度を高くすることができ、得られる水分散重合体を塗料として用いた場合、効率のよい塗膜成形を行うことができる。
水系分散液中の分散相の粒径(液滴)としては、0.01〜10μmであり、好ましくは0.05〜1μmであり、より好ましくは0.1〜0.5μmである。粒径が0.01μm以上であれば、重合体分散液の粘度が高くなり、成形性の低下を抑制することができる。また、粒径が10μm以下であれば、得られる重合体粒子の水中における分散安定性、重合体分散液の貯蔵安定性が優れたものとなる。
ここで、粒径はレーザー回折法、光散乱法、ドップラー法等により測定することができ、測定機器としては例えばHORIBA製RA−920で測定した測定値を採用することができる。
上記水系分散液を重合して重量平均分子量が10万以下である重合体を水に分散した重合体分散液を得る。水系分散液の重合は、例えば、これを加熱し重合開始剤(b2)からラジカルを発生させて単量体(a)を重合することができる。また、加熱した水中に、水系分散液を滴下して重合することもできる。重合温度としては、特に限定されないが、50〜250℃が好ましく、より好ましくは90〜200℃、さらに好ましくは100〜110℃である。重合は、開放系の反応容器内で大気圧下で行うことができる。またはオートクレーブ等の耐圧反応容器内で大気圧より高い、例えば、0.1〜1MPaの圧力下で行うこともできる。耐圧反応容器内で大気圧より高い圧力下で重合を行うと、得られる重合体の分子量が低く、これを用いて成形する塗膜は平滑性に優れたものとなるため好ましい。
得られる重合体分散液中の重量体の平均分子量としては、特に限定されるものではないが、好ましくは300〜10万であり、より好ましくは1000〜9万であり、さらに好ましくは3000〜7万であり、5000〜3万が最も好ましい。分子量が高くなると、これを用いて得られる塗膜は平滑性に劣るものとなる。ここで重量平均分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定による測定値とすることができる。
また、上記重合体分散液中の重合体の体積平均粒径としては、特に限定されるものではないが、好ましくは0.01〜10μmであり、より好ましくは0.05〜1μmであり、さらに好ましくは0.1〜0.5μmである。粒径が0.01μm以上であれば、重合体は水中での分散安定性を有し、重合体分散液が貯蔵安定性に優れたものとなる。また、粒径が10μm以下であれば、これを用いて得られる塗料の粘度の上昇を抑制することができ、固形分濃度が低下するのを抑制することができる。
ここで、重合体分散液中の重合体の粒径は、HORIBA製RA−920等の粒度分布測定装置で測定した測定値とすることができる。
上記重合体の酸価としては、特に限定されるものではないが、1〜50mgKOH/gが好ましく、より好ましくは、3〜20mgKOH/gである。酸価が1以上であると、これを用いて得られる塗膜は外観に優れ、酸価が50以下であると、得られる塗料の粘度の上昇を抑制し、固形分濃度の上昇を抑制することができる。
本発明の水系塗料用重合体分散液は、単量体(a)100質量部、水10〜1000質量部、界面活性剤(b1)0.01〜10質量部、重合開始剤(b2)0.001〜50質量部、連鎖移動剤を0〜2質量部、及び、有機溶剤(b3)0〜100質量部を混合して粒径0.01〜10μmの液滴として水中に分散した後に、重合して得られる、重量平均分子量が10万以下である重合体が分散してなるものである。また、単量体(a)が、炭素数9〜30のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単量体(a1)1〜100質量%、ビニル単量体(a2)(a1は除く。)0〜99質量%、水酸基含有単量体(a3)0〜99質量%、酸基含有単量体(a4)0〜99質量%であることが好ましい。但し、これらの(a1)から(a4)の含有量は、その総和が100質量%を超えない範囲である。また、重合体が、重量平均分子量が10万以下であることが好ましい。これらの水系塗料用重合体分散液は上記水分散重合体の製造方法を用いて得られるものであることが好ましい。
即ち、本発明の水系塗料用重合体分散液における単量体(a)、水、界面活性剤(b1)、重合開始剤(b2)、連鎖移動剤、有機溶剤(b3)としては、上記重合体分散液の製造方法に用いるこれらのものとして例示したものと同様のものを挙げることができる。
本発明の水系塗料用重合体分散液を用いて塗料を得るには、公知の硬化剤を配合することによることができる。水系塗料用重合体分散液に配合する硬化剤としては、具体的には、イソシアネート化合物、メラミン化合物等を挙げることができる。イソシアネート化合物としては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等を、アロファネート化、ビウレット化、ウレトジオン化、イソシアヌレート化、アダクト化した誘導体として;更には、イソシアネート基をラクタム、アルコールあるいはオキシムでブロックして;または、親水性官能基を導入して用いることができる。水性塗料用としては、例えば親水性官能基含有イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネートを用いることが好ましい。 イソシアネート化合物の使用量としては、得られる塗膜の機械的性質を考慮すると、重合体分散液の水酸基に対するイソシアネート基の当量比が0.01〜50であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10であり、さらに好ましくは1.0〜3.0である。
上記水系塗料用重合体分散液に配合するメラミン化合物としては、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、メチル/ブチル化メラミン等を挙げることができ、これらのメラミン化合物の使用量としては、重合体分散液100質量部に対して0.1〜1000質量部が好ましく、より好ましくは1〜500質量部、さらに好ましくは10〜100質量部である。
本発明の水系塗料用重合体分散液を用いて得られる塗料は、クリヤー塗料、顔料を含む着色塗料として用いることができる。上記顔料としては公知の有機系顔料、酸化チタン、酸化鉄、アルミニウム・フレーク、またはチタン・コート・マイカ等の無機系顔料を用いることができる。当該塗料には、顔料、光輝材、充填剤、可塑剤、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤等、通常公知の添加剤を配合することができる。
上記塗料を用いて塗膜を成形する基材としては、いずれのものであってもよく、例えば、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属類;ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン重合体、ポリメチルメタクリレート、ABS重合体、ポリスチレン等のプラスチック;ガラス、スレート板、コンクリート、珪酸カルシウム等の珪酸塩系、石膏系、石綿系もしくはセラミック系等の無機物;木材類、紙類、繊維類、FRP等を挙げることができる。
上記基材上に上記塗料の塗膜を成形する方法としては、静電塗装、エアー・スプレー塗装、エアレス・スプレー塗装、刷毛塗り、ロールコート等公知の塗装方法を用いることができる。 乾燥、硬化は、例えば、常温で1日から2週間程度、約60〜250℃の温度で約30秒〜約3時間程度行うことができる。
このような塗膜は、自動車、建築物、家電製品の外装、内装材など、高水準が要請される分野における塗膜に適用することができ、有機溶剤系塗料の代替として適用することができる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。ここで、実施例、比較例における「部」、「%」は質量を基準としたものである。
[実施例1]
[重合体分散液の調製]
単量体としてラウリルメタクリレート30部、スチレン50部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、重合開始剤として日本油脂製パーヘキシルO 10部、有機溶剤としてMCケミカル製SS150 10部、水150部、反応性界面活性剤としてアデカ製リアソープSR−10 0.4部を混合して混合物を得た。この混合物を高圧式ホモジナイザー(ゴーリン製LAB40−15RBFI)に通じて、プレエマルションを調製した。液滴径は0.26μmであった。
攪拌装置、熱電対、定量供給装置を備えたオートクレーブに、水50部、アデカリアソープSR−10 0.1部を仕込み、120rpmで攪拌し、105℃に昇温した。内容物の温度を保ちながら、オートクレーブ内に、先に調製したプレエマルションを150分間かけて供給し、さらに30分攪拌を続けて重合を完了した。内容物を40℃まで冷却した。
[重合体分散液の物性]
得られた重合体分散液の物性を以下の方法により評価した。結果を表1に示す。
[固形分]
水分散体を140℃30分間加熱し、不揮発分を測定した。
[粒径]
粒度分布測定装置(HORIBA製RA−920)を用いて、体積平均値を測定した。
[分子量]
東ソー(株)製HCL−8020 を用いて、ゲルパーミションクロマトグラフィーを用いて測定した。(溶離液テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)
[着色]
水分散体をガラス板上に成膜し、着色の有無を目視により調べた。
[貯蔵安定性]
水分散体を水浴中40℃1週間保持した後、目視により沈降物がみらなかった場合、良好とした。一部に沈降物がみられた場合やや不良とした。
[塗料の調製]
重合体分散液30部(固形分換算)、住友バイエル製VPLS2319 23部、日本乳化剤製DMFDG 18部、BYKケミー製BYK−333 0.2部、BYKケミー製BYK−346 0.2部、日信化学製サーフィノール104を攪拌棒で1分間攪拌した。得られた塗料を、エアスプレーにより、黒ソリッド上塗りダル鋼板に、膜厚が40μmになるように塗装した。
[塗料の評価]
得られた塗料、塗膜について性能試験を行い評価した。結果を表1に示す。
[塗料粘度]
イワタカップ(NK−2)で測定した。
[塗膜外観]
目視により塗膜表面を観察し、以下の基準により評価した。
◎:反射して映る物体の輪郭が、元の形状と同等であり、良好である
○:反射して映る物体の輪郭が、元の形状と比べて波打っている、あるいは鮮明でないが、使用可能な程度である
×:反射して映る物体の輪郭が、元の形状と比べて波打っているか、鮮明でなく、使用不可能な程度である
[耐水性]
塗装板を40℃の水に10日浸漬し、塗膜外観の変化を目視により観察し、耐水性を以下の基準により評価した。
◎:変化がない
○:白化、ブリスターが発生する、塗膜等の変化はあるが、使用可能な程度である
×:白化、ブリスターが発生する等の変化があり、使用不可能な程度である。
[実施例2〜7]
単量体組成を変更した他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。を表1に示す。
[実施例8]
単量体に酸基含有モノマー(a−4)成分を加えたこと、及び重合完了後に内容物にジメチルエタノールアミンを添加し30分攪拌してから冷却したこと以外は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。を表1に示す。
[実施例9]
反応性界面活性剤の使用量を増やした他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例10、11]
重合開始剤(b2)の種類を変更した他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例12〜15]
有機溶剤(b3)の種類および使用量を変更した他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例16]
重合温度を変更した他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
攪拌装置、熱電対、定量供給装置を備えた反応容器に、水150部、アデカ製リアソープSR−10 0.4部を仕込み、70℃に加熱した。内容物に、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した後、実施例1と同様の単量体を3時間かけて供給し、1時間攪拌を続け、40℃に冷却した。得られた重合体は水相から分離し凝集していた。
[比較例2]
プレエマルションを調製する装置として、高圧式ホモジナイザーの替わりに攪拌式ホモジナイザー(特殊機化製ホモミクサーTK−1)を用いて、実施例1の操作を行った。0.1〜10μmに分散できなかったため、プレエマルションを調整した直後から、相分離が進行し、粒径は測定できなかった。得られたプレエマルションを用いて重合を行ったところ、重合体は水相から分離、凝集してしまい、重合体水分散液は得られなかった。
[実施例17〜20]
単量体組成を変更したこと、及び重合完了後に内容物に中和剤としてジメチルエタノールアミンを添加し30分攪拌してから冷却したこと以外は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表2に示す。
比較例3
重合温度を変更した他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表2に示す。
実施例21
反応性界面活性剤(b1)の替わりに非反応性界面活性剤を用いた他は、実施例1と同様に重合体分散液を作製し、その物性の評価を行った。得られた重合体分散液を用いて、実施例1と同様に塗料を調製し、塗膜を成形し、評価を行った。結果を表2に示す。
比較例4
攪拌装置、熱電対、定量供給装置を備えた反応容器に、水100部、アデカ製リアソープSR−10 3部および過硫酸アンモニウム0.3部を仕込み、窒素ガスを15分間通じた後、75℃に昇温した。別の容器に用意していた、メチルメタクリレート50部、n−ブチルアクリレート22部、ヒドロキシエチルメタアクリレート27部、メタクリル酸1部、アデカ製リアソープSR−10 2部、水50部からなる乳化物を、反応容器内へ3時間かけて供給した。内容物を90℃で2時間保持した後、冷却し、ジメチルエタノールアミンを添加して中和した。得られた重合体分散液物性及び塗料物性、塗膜性能を表2に示す。
Figure 0005207218
Figure 0005207218
比較例1に示す通り、水中に界面活性剤を溶解し重合開始剤を分解させながら、本発明に係る単量体を供給する製造方法では、重合体分散液を得ることはできない。
比較例2に示す通り、粒径0.01〜10μmの液滴が水中に分散した状態となっていないと、得られる重合体は水中での分散安定性に劣る。
比較例に示す通り、従来の乳化重合より得られた重合体分散液を含有する塗料は、塗膜外観、耐水性に劣る。
本発明の水系塗料用重合体分散液は、耐水性、外観特性に優れた塗膜を成形することができる塗料に適用し、従来の水系塗料では困難であった、自動車用外装材等の要求性能レベルが高い塗膜を成形することができるものであり、工業上極めて有益である。

Claims (1)

  1. 単量体(a)100質量部、水10〜1000質量部、界面活性剤(b1)0.01〜10質量部、重合開始剤(b2)0.001〜50質量部、連鎖移動剤0〜0.5質量部と有機溶剤(b3)0〜100質量部を混合して、粒径0.01〜10μmの液滴を水中に分散した後に、これを重合する、重量平均分子量が10万以下の重合体が水中に分散した重合体分散液の製造方法。
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