JP5991290B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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    • C22B1/14Agglomerating; Briquetting; Binding; Granulating
    • C22B1/16Sintering; Agglomerating

Description

本発明は焼結鉱の製造方法に関する。
製鉄原料の一つである焼結鉱は、主原料である粉状の鉄鉱石に、副原料である石灰石、雑原料である製鉄所内発生ダスト、凝結材である粉コークス等を配合した焼結鉱原料を、焼結機で焼結して製造される(例えば特許文献1,2を参照)。
一方、ニッケル鉱石を鉱山において採掘した際には、正常なニッケル鉱石だけでなく、岩石、樹木等の夾雑物を含有するニッケル鉱石が得られるが、このような夾雑物を含有するニッケル鉱石は、ニッケルを取り出すための原料として使用することは困難であるため、廃棄されるなどしていた。よって、夾雑物を含有するニッケル鉱石は安価に得ることが可能である。
通常、ニッケル鉱石は鉄分を50質量%以上含有しているので、焼結鉱を製造するための焼結鉱原料に配合することが可能である。そして、上記のような夾雑物を含有するニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合して、鉄鉱石の使用量を抑制すれば、焼結鉱の製造コストを低下させることができる。
特開2010−100888号公報 特許第4772290号公報
しかしながら、夾雑物を含有するニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合して焼結鉱を製造する場合には、以下のような種々の問題があった。すなわち、ニッケル鉱石は粘着性が高いため、取り扱い時に居つき等の問題が発生するおそれがあった。また、岩石、樹木等の夾雑物によってニッケル鉱石の取り扱いが難しく、焼結鉱の製造作業に問題が発生するおそれがあった。さらに、大塊状に固まったニッケル鉱石が含まれている場合があるため、夾雑物の場合と同様に焼結鉱の製造作業に問題が発生するおそれがあった。
さらに、焼結鉱原料中に大塊状のニッケル鉱石が含まれていると、製造された焼結鉱の強度が低下するおそれがあった。すなわち、大塊状のニッケル鉱石を含む焼結鉱原料を焼結すると、大塊状のニッケル鉱石が焼結された部分は低強度な多孔質状となるため、焼結鉱の強度が低下することとなる。また、焼結鉱原料中に大塊状のニッケル鉱石が含まれていると、歩留まりが低下し、焼結鉱の生産性が低下するおそれがあった。
さらに、夾雑物や粘着性の影響によってニッケル鉱石が不均質であるため、製造された焼結鉱の品質にバラツキが生じるおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、夾雑物を含有するニッケル鉱石を使用して、高強度で安定した品質の焼結鉱を高い生産性で製造することが可能であり、且つ作業性に優れる焼結鉱の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の態様は、次のような構成からなる。すなわち、本発明の一態様に係る焼結鉱の製造方法は、夾雑物を含有するニッケル鉱石を乾燥させる乾燥工程と、乾燥させたニッケル鉱石を篩過して前記夾雑物を除去するとともに粉状のニッケル鉱石を得る篩過工程と、粉状の鉄鉱石を含む焼結鉱原料に前記粉状のニッケル鉱石を混合して混合原料を得る混合工程と、前記混合原料を焼結して焼結鉱を製造する焼結工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の他の態様に係る焼結鉱の製造方法は、夾雑物を含有するニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストと水を混合してスラリーを得るスラリー化工程と、前記スラリーから水を除去し乾燥させる水除去工程と、前記水除去工程で得られたニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの混合物を篩過して前記夾雑物を除去するとともに粉状の前記混合物を得る篩過工程と、粉状の鉄鉱石を含む焼結鉱原料に粉状の前記混合物を混合して混合原料を得る混合工程と、前記混合原料を焼結して焼結鉱を製造する焼結工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る焼結鉱の製造方法は、夾雑物を含有するニッケル鉱石に対して事前処理を施した上で焼結鉱原料に配合するため、夾雑物を含有するニッケル鉱石を使用して、高強度で安定した品質の焼結鉱を高い生産性で製造することが可能であり、且つ作業性に優れている。
第一実施形態の焼結鉱の製造方法を説明する図である。 ニッケル鉱の配合率と造粒水分との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と疑似粒子調和平均径との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と通気性との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と焼結時間との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率とシャッター強度との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と歩留まりとの関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と生産率との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と造粒水分との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と疑似粒子調和平均径との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と通気性との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と焼結時間との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率とシャッター強度との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と歩留まりとの関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と生産率との関係を示すグラフである。 第二実施形態の焼結鉱の製造方法を説明する図である。 ニッケル鉱の配合率と造粒水分との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と疑似粒子調和平均径との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と通気性との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と焼結時間との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率とシャッター強度との関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と歩留まりとの関係を示すグラフである。 ニッケル鉱の配合率と生産率との関係を示すグラフである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
(第一実施形態)
岩石、樹木等の夾雑物を含有するニッケル鉱石を使用して焼結鉱を製造する場合には、前述した種々の問題が生じるおそれがあるので、夾雑物を含有するニッケル鉱石に対して事前処理を施した上で焼結鉱原料に配合し、焼結鉱を製造する。以下に、事前処理について図1を参照しながら説明する。
まず、夾雑物を含有するニッケル鉱石(以下、夾雑物を含有するニッケル鉱石を「粗ニッケル鉱石」と記すこともある)は水分を多く含んでいるので、乾燥させる(乾燥工程)。乾燥方法は特に限定されるものではないが、加熱乾燥、減圧乾燥、通風乾燥、天日乾燥等があげられる。
次に、乾燥させた粗ニッケル鉱石を篩過して、篩上に残る夾雑物を除去するとともに、篩下である粉状のニッケル鉱石(以下、夾雑物を除去した篩下である粉状のニッケル鉱石を「精ニッケル鉱石」と記すこともある)を得る(篩過工程)。このとき、粗ニッケル鉱石に含まれている大塊状のニッケル鉱石については、力を加えるなどして崩し、小塊状又は粉状とした上で篩過することが好ましい。篩の目開きは特に限定されるものではないが、0.25mm以上8.0mm以下(例えば8mm)が好ましい。
次に、このような事前処理を粗ニッケル鉱石に施して得られた精ニッケル鉱石を使用して焼結鉱を製造する方法について説明する。
主原料である粉状の鉄鉱石、副原料である石灰石、凝結材である粉コークス等を含む焼結鉱原料に、粗ニッケル鉱石に事前処理を施して得られた精ニッケル鉱石を混合して、混合原料を得る(混合工程)。そして、混合原料を造粒した後に、焼結機で焼結して焼結鉱を製造する(焼結工程)。
ニッケル鉱石は粘着性を有しているので、焼結鉱の造粒剤として機能し、混合原料の造粒性が向上する。そして、精ニッケル鉱石は従来の有機系の造粒剤(例えばデンプン)と比較して安価であるため、ニッケル鉱石を配合すれば有機系の造粒剤の配合量を削減(又は不使用)することが可能であるので、焼結鉱の製造コストを低下させることが可能である。
なお、所望により、集塵粉、高炉灰等の製鉄所内発生ダストを混合原料に配合してもよい。また、精ニッケル鉱石の配合量は特に限定されるものではないが、ニッケル鉱石の配合による種々の効果を得るためには、混合原料の0.5質量%以上とすることが好ましい。一方、ニッケル鉱石の使用により製品鋼のニッケル含有量が上昇するので、製品鋼に許容されるニッケル含有量によっては、ニッケル鉱石の配合量が制限される場合がある。精ニッケル鉱石中のニッケル含有量は例えば0.48質量%程度であるので、通常の製品鋼を製造する場合であれば、精ニッケル鉱石の配合量は混合原料の5.0質量%以下とすることが好ましく、1.0質量%以下とすることがより好ましい。
上記のような事前処理を粗ニッケル鉱石に施して得られた精ニッケル鉱石は、粗ニッケル鉱石と比較して粘着性が低減しているので、取り扱いが容易で、焼結鉱の製造作業において作業性が優れている。また、精ニッケル鉱石は、岩石、樹木等の夾雑物及び大塊状のニッケル鉱石が除去されているので、取り扱いが容易で、焼結鉱の製造作業において作業性が優れている。
さらに、焼結鉱原料中に大塊状のニッケル鉱石が含まれていないので、製造された焼結鉱は、低強度な多孔質状の部分が少なく高強度である。さらに、焼結鉱原料中に大塊状のニッケル鉱石が含まれていないので、焼結鉱の生産性が優れている。
さらに、粘着性が低減しているとともに夾雑物が除去されているので、精ニッケル鉱石は均質である。よって、焼結鉱の品質にバラツキが生じにくく、安定した品質の焼結鉱を製造することができる。
さらに、安価なニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合することにより、鉄鉱石の使用量を抑制することができるので、焼結鉱の製造コストを低下させることができる。
さらに、本実施形態の事前処理は、製鉄所に通常備えられている設備を利用して行うことができるので、事前処理のための設備を新設する必要がない。
〔実施例〕
粗ニッケル鉱石に事前処理を施して得た精ニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合して焼結鉱を製造するとともに、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石をそのまま焼結鉱原料に配合して焼結鉱を製造し、両方法により得られた焼結鉱の性能、生産性等を評価した。
事前処理の内容は第一実施形態で説明したものと同様であり、天日乾燥により乾燥させた粗ニッケル鉱石を目開き8mmの篩で篩過して、夾雑物及び大塊状のニッケル鉱石を除去するとともに、篩下である精ニッケル鉱石を得た。
そして、精ニッケル鉱石1質量部と製鉄所内発生ダスト(集塵粉)2質量部を混合し、このニッケル鉱石ダスト混合物を焼結鉱原料に混合して混合原料を得た。ニッケル鉱石ダスト混合物の配合率は、混合原料全体の0質量%、1.5質量%、5質量%、及び10質量%とした。よって、精ニッケル鉱石の配合率は、混合原料全体の0質量%(試験No.1)、0.5質量%(試験No.2)、1.7質量%(試験No.3)、及び3.3質量%(試験No.4)となる。
また、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石については、天日乾燥により乾燥させるのみで、篩過は行わなかった。そして、この乾燥させた粗ニッケル鉱石を焼結鉱原料に混合して混合原料を得た。粗ニッケル鉱石の配合率は、混合原料全体の0.5質量%(試験No.5)、15質量%(試験No.6)、及び30質量%(試験No.7)とした。
なお、いずれの試験においても、焼結鉱原料は、目開き8mmの篩で篩過して得た篩下である粉状の鉄鉱石を主成分とし、さらに石灰石及び粉コークスを含有している。そして、いずれの試験においても、石灰石、粉コークスなど鉄鉱石以外の成分は一定量とし、ニッケル鉱石ダスト混合物又は粗ニッケル鉱石の配合率に応じて鉄鉱石の配合率を変化させた。
得られた各焼結鉱について、シャッター強度、通気性(JPU)、焼結時間、歩留まり、及び生産率を評価した。また、造粒水分(造粒のために必要な混合原料中の水分)、混合原料の疑似粒子調和平均径についても測定した。精ニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合した場合(試験No.2〜4)の結果を、図2〜8の各グラフに示す。また、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石をそのまま焼結鉱原料に配合した場合(試験No.5〜7)の結果を、図9〜15の各グラフに示す。
造粒水分については、試験No.6及びNo.7が、ニッケル鉱石の吸水のため、試験No.1と同量の造粒水分では造粒できず造粒水分の追加が必要であったのに対し(図9を参照)、試験No.2〜4は、試験No.1とほぼ同量の造粒水分で造粒可能であった(図2を参照)。
疑似粒子調和平均径については、粘着性を有するニッケル鉱石が造粘剤の役割を果たすため、ニッケル鉱石の配合率が高いほど大きかった(図3,10を参照)。また、疑似粒子調和平均径が大きくなることに伴って、焼結鉱の通気性が向上しており(図4,11を参照)、点火前の通気性、点火後の湿潤帯形成による通気性変化も異常はなく、さらに焼結時間が短縮された(図5,12を参照)。
シャッター強度(冷間強度)については、ニッケル鉱石を配合しない試験No.1を基準とすると、事前処理を施した精ニッケル鉱石を配合した試験No.2〜4の強度は、大きな低下がみられないのに対して(図6を参照)、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石を配合した試験No.5〜7の強度は、ニッケル鉱石の配合率が高くなるに従って低下した(図13を参照)。これは、焼結時間の短縮及び粗大粒子(夾雑物、ニッケル鉱石)が残留し亀裂の基点となることが原因であると推察される。
生産率については、ニッケル鉱石の配合率が小さい場合(例えば試験No.2〜4)では、増産効果が見られた(図7,8を参照)。ただし、ニッケル鉱石の配合率が大きい場合(例えば試験No.6及び試験No.7)では、歩留まりが低下し生産率も悪化した(図14,15を参照)。
(第二実施形態)
第二実施形態の焼結鉱の製造方法の構成及びその作用効果は、粗ニッケル鉱石の事前処理の内容が異なることを除いては第一実施形態の焼結鉱の製造方法とほぼ同様であるので、同様の部分の説明は省略し、異なる部分のみ図16を参照しながら説明する。
まず、粗ニッケル鉱石と集塵粉、高炉灰等の製鉄所内発生ダストと水とを混合して、スラリーを得る(スラリー化工程)。夾雑物を除くニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストが、水中に均一に分散してスラリーとなる(大塊状のニッケル鉱石も水中で崩れ均一に分散する)。
製鉄所内発生ダストの種類は特に限定されるものではないが、水分調整のために乾ダストと湿ダストを混合使用してもよい。その場合には、乾ダストと湿ダストの量比を適宜設定するとよい。また、粗ニッケル鉱石は、水と混合するので必ずしも乾燥する必要はないが、第一実施形態と同様に乾燥したものを水と混合してもよい。さらに、大塊状のニッケル鉱石の一部が水中で崩れず分散しない場合もあるので、その場合には、大塊状のニッケル鉱に力を加えるなどして崩し分散させるとよい。
次に、スラリーから水を除去し乾燥させ、ニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの混合物を得る(水除去工程)。水を除去する方法は特に限定されるものではなく、濾過、遠心分離等の慣用の方法を採用することができる。また、乾燥方法も特に限定されるものではなく、加熱乾燥、減圧乾燥、通風乾燥、天日乾燥等があげられる。
続いて、水除去工程で得られたニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの混合物を篩過して、篩上に残る夾雑物を除去するとともに、篩下である粉状の混合物を得る(篩過工程)。篩の目開きは特に限定されるものではないが、0.25mm以上8.0mm以下(例えば8mm)が好ましい。
このような事前処理を粗ニッケル鉱石に施して得られた粉状の混合物を使用して焼結鉱を製造する際には、第一実施形態の場合とほぼ同様に、主原料である粉状の鉄鉱石、副原料である石灰石、凝結材である粉コークス等を含む焼結鉱原料に、粉状の混合物を混合して、混合原料を得る(混合工程)。そして、混合原料を造粒した後に、焼結機で焼結して焼結鉱を製造する(焼結工程)。
〔実施例〕
粗ニッケル鉱石に事前処理を施して得た精ニッケル鉱石を焼結鉱原料に配合して焼結鉱を製造するとともに、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石をそのまま焼結鉱原料に配合して焼結鉱を製造し、両方法により得られた焼結鉱の性能、生産性等を評価した。
事前処理の内容は第二実施形態で説明したものと同様であり、天日乾燥により乾燥させた粗ニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストと水とを混合してスラリーを得て、このスラリーから水を除去し乾燥させ、ニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの混合物を得た。そして、この混合物を目開き8mmの篩で篩過して夾雑物を除去するとともに、篩下である粉状の混合物を得た。
この混合物における精ニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの量比は、精ニッケル鉱石1質量部に対して製鉄所内発生ダスト5質量部である。そして、この混合物を焼結鉱原料に混合して混合原料を得た。混合物の配合率は、混合原料全体の0質量%、1.5質量%、5質量%、及び10質量%とした。よって、精ニッケル鉱石の配合率は、混合原料全体の0質量%(試験No.1)、0.25質量%(試験No.8)、0.83質量%(試験No.9)、及び1.7質量%(試験No.10)となる。
また、事前処理を施さない粗ニッケル鉱石については、第一実施形態の実施例と同様である(試験No.5〜7)。
なお、いずれの試験においても、焼結鉱原料は、目開き8mmの篩で篩過して得た篩下である粉状の鉄鉱石を主成分とし、さらに石灰石及び粉コークスを含有している。そして、いずれの試験においても、石灰石、粉コークスなど鉄鉱石以外の成分は一定量とし、混合物又は粗ニッケル鉱石の配合率に応じて鉄鉱石の配合率を変化させた。
得られた各焼結鉱について、シャッター強度、通気性(JPU)、焼結時間、歩留まり、及び生産率を評価した。また、造粒水分(造粒のために必要な混合原料中の水分)、混合原料の疑似粒子調和平均径についても測定した。試験No.8〜10の結果を、図17〜23の各グラフに示す。
造粒水分については、試験No.6及びNo.7が、ニッケル鉱石の吸水のため、試験No.1と同量の造粒水分では造粒できず造粒水分の追加が必要であったのに対し(図9を参照)、試験No.8〜10は、試験No.1とほぼ同量の造粒水分で造粒可能であった(図17を参照)。
疑似粒子調和平均径については、粘着性を有するニッケル鉱石が造粘剤の役割を果たすため、ニッケル鉱石の配合率が高いほど大きかった(図18を参照)。また、疑似粒子調和平均径が大きくなることに伴って、焼結鉱の通気性が向上しており(図19を参照)、さらに焼結時間が短縮された(図20を参照)。
シャッター強度(冷間強度)については、試験No.8及びNo.9は、ニッケル鉱石を配合していない試験No.1とほぼ同等であったが、ニッケル鉱石の配合率が高い試験No.10はやや低下した(図21を参照)。
歩留まりについては、試験No.9は、ニッケル鉱石を配合していない試験No.1とほぼ同等であったが、ニッケル鉱石の配合率が高い試験No.10はやや低下した(図22を参照)。ただし、ニッケル鉱石の配合率が高くなるに従って焼結時間が短縮されるため、ニッケル鉱石の配合率が高くなるに従って生産率が向上した(図23を参照)。

Claims (1)

  1. 夾雑物として岩石及び樹木の少なくとも一方を含有するニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストと水を混合してスラリーを得るスラリー化工程と、前記スラリーから水を除去し乾燥させる水除去工程と、前記水除去工程で得られたニッケル鉱石と製鉄所内発生ダストの混合物を篩過して前記夾雑物を除去するとともに粉状の前記混合物を得る篩過工程と、粉状の鉄鉱石を含む焼結鉱原料に粉状の前記混合物を混合して混合原料を得る混合工程と、前記混合原料を焼結して焼結鉱を製造する焼結工程と、を備えることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
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