JP5990523B2 - 抗ヒトトランスフェリン受容体抗体を含む画像用腫瘍診断剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒトトランスフェリン受容体(TfR)を認識する抗体を含む画像用腫瘍診断剤に関する。
癌は、死亡原因の上位を占める重要な疾患である。癌に一番有効な治療法として手術切除があり、特に、原発巣が周囲の臓器や組織に浸潤する前に切除すれば治癒する可能性が高い。早期に発見することが大切であるが、殆どの癌は、早期に症状があまり出ないため、早期診断は極めて困難であり、診断された時点で既に周囲の臓器や組織に浸潤し、治療困難なケースが少なく無い。たとえば、予後が悪いとして知られている膵臓癌は、予後が悪い原因の一つとしては、早期に殆ど症状が無く、診断されたとき既に膵臓の外に浸潤し、肝臓に転移するケースが多いことである。日本国内の全国調査では、最初に膵臓癌を発見した方法として、CTが44%と最も多く、超音波が41%である。従って、現在この2つの検査方法が膵臓癌の診断に重要である。しかし、現在一般的に使用されているCTの場合、癌組織と非癌組織の区別がつきにくく、熟練した画像診断医による診断を要する。膵臓癌の腫瘍マーカーには、CA19−9、DUPAN-2、Span−1、CEAなどがある。これらのマーカーは、いずれも進行癌で陽性となるが、早期の診断率は低く、早期診断に有用と言えるマーカーはない。さらに、CA19−9は肝炎、肝硬変、膵炎のような非悪性腫瘍でも血中濃度が上昇するため、膵臓癌の診断への使用は、適切ではないことが知られている。膵臓癌は早期診断が非常に重要であるが、現在のところ膵臓癌が周囲臓器に浸潤する前に診断する方法は、存在していない。
現在、腫瘍の画像診断において、主にCTやMRIを用いて行われている。しかしながら、良性/悪性の鑑別・手術後再発の診断・他病変との鑑別などは、たとえ造影剤を用いてもCTやMRIでは難しい場合がある。最近では、CTやMRIを補助する画像診断として、18F-2-fluoro-2-deoxyglucose (18F-FDG)を用いたPositron Emission Tomography (PET)診断が利用されている。しかし、18F-FDGは、診断メカニズム上ブドウ糖代謝の盛んな正常組織(例えば脳など)や活動性の炎症組織・肉芽組織にも集積するため、しばしば診断に窮する場合がある。従って、癌組織のみを特異的に認識し、正常組織を認識しない、特異性の高い高精度診断法の開発が望まれている。
近年、癌細胞に特異的に発現されているタンパク質を標的にした癌の診断方法や治療法などの開発が盛んである。すなわち、癌細胞に高発現するが、正常組織には発現が少ない、あるいは発現していない細胞表面タンパク質を標的として、この細胞表面タンパク質を特異的に認識する抗体を利用し、がんの診断や治療を行う方法である(特許文献1)。
トランスフェリン受容体(TfR)は,トランスフェリン(Tf)と結合した鉄を細胞内に取り込むための細胞膜構造として、最初網状赤血球上にあると同定された(非特許文献1)。それ以後、各種腫瘍細胞(非特許文献2から5)をはじめ胎盤の栄養膜細胞(非特許文献6及び非特許文献7)や、活性化されたリンパ球(非特許文献8)などに発現していることが報告されている。
特開2008−290996号公報
J Clin Invest 1963; 42, 314-326 Int J Cancer 1981; 27:329- 334, J Urol 1990; 143: 381-385, Cancer Gene Ther 2000; 7:59-65; Eur J Cancer 2004; 40 (9):1428-1422 J Clin Invest 1980; 65: 1182-1191 Placenta 1986; 7: 391-403 J Clin Invest (1980) 66, 1135-1143.10
本発明は、細胞膜に発現したトランスフェリン受容体(TfR)を特異的に認識することができる抗体を含む、高精度な画像用腫瘍診断剤を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは、phage DisplayによりTfRと反応するscFvを取得し、アミノ酸配列を解析した。それらのCDRが新規なアミノ酸配列を有することを見出し、IgG化をした。更にIgG抗体を放射性金属核種で標識し、担癌マウスにおいてTfR陽性発現腫瘍への特異的な集積を確認した。以上のことにより、当該抗体を利用した画像腫瘍診断剤をヒト生体内での使用における有用性を示し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、ヒトトランスフェリン受容体を認識する抗体を放射性核種で標識した抗体を含む、画像用腫瘍診断剤が提供される。
さらに本発明によれば、ヒトトランスフェリン受容体を認識する抗体、及び放射性核種を含む、画像用腫瘍診断剤キットが提供される。
好ましくは、抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号1、2、3で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号4、5、6で示されるアミノ酸配列を含む。
好ましくは、抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号7、8、9で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号10、11、12で示されるアミノ酸配列を含む。
好ましくは、抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号13、14、15で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号16、17、18で示されるアミノ酸配列を含む。
好ましくは、抗体は、ヒト抗体の定常領域を含む抗体である。
好ましくは、ヒト抗体の定常領域は、ヒト抗体IgG1クラスの定常領域からなる。
好ましくは、抗体は、Fab、Fab'、F(ab')2、一本鎖抗体(scFv)、二量体化V領域(Diabody)、ジスルフィド安定化V領域(dsFv)およびCDRを含むペプチドからなる群から選ばれる抗体断片である。
好ましくは、放射性核種は、89Zr、99mTc、111In、113mIn、67Ga、68Ga、201Tl、51Cr、57Co、58Co、60Co、85Sr、197Hg、64Cu、123I、125I、及び131Iからなる群から選択される。
本発明によれば、ヒトTfRを認識する抗体を用いた画像用腫瘍診断剤が提供される。本発明の画像用腫瘍診断剤は、ヒトTfRと特異的に結合し、TfRが高発現している腫瘍へよく集積する。本発明の画像用腫瘍診断剤を用いて、腫瘍を体外よりイメージングし、病変部及び浸潤や転移を調べることができる。即ち、本発明の画像用腫瘍診断剤は、疾患の早期発見や診断に有用である。
図1は、89Zr-DF抗TfR抗体を、ヒトTfRを高発現している腫瘍とヒトTfRを発現していない腫瘍を皮下移植したヌードマウスに投与し、投与1日、2日、4日、6日後にPET撮像を行った結果を示す。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明で用いる抗体は、細胞表面上のトランスフェリン受容体(TfR)を特異的に認識する抗体である。ヒトトランスフェリン受容体(TfR)は人三番染色体にコードされ760アミノ酸から構成される一回膜貫通型タンパクである。このタンパクはCD71抗原としても知られ、細胞の鉄の取り込みに関与し、細胞の増殖に関与すると考えられている。また血液細胞における活性化B細胞並びにT細胞が活性化に伴い表面にTfRを提示していると考えられている。
本発明で用いる抗体としては、ヒト抗体、ヒト型キメラ抗体、ヒト型CDR移植抗体、ヒト以外の動物抗体などを使用できる。好ましくは、ヒト抗体である。
ヒト型キメラ抗体は、ヒト以外の動物の抗体H鎖V領域(以下、VHとも表記する)および抗体L鎖V領域(以下、VLとも表記する)とヒト抗体のH鎖C領域(以下、CHとも表記する)およびヒト抗体のL鎖C領域(以下、CLとも表記する)とからなる抗体を意味する。ヒト以外の動物としては、マウス、ラット、ハムスター、ラビット等、ハイブリドーマを作製することが可能であれば、いかなるものも用いることができる。
ヒト型CDR移植抗体は、ヒトTfRに特異的に反応するヒト以外の動物の抗体のVHおよびVLのCDRのアミノ酸配列を任意のヒト抗体のVHおよびVLのFRに移植したV領域をコードするcDNAを構築し、ヒト抗体のCHおよびCLをコードするDNAを有する動物細胞用発現ベクターにそれぞれ挿入してヒト型CDR移植抗体発現ベクターを構築し、動物細胞へ導入することにより発現させ、製造することができる。
ヒト抗体は、いろいろな取得方法で取得する抗体を意味する。例えば、ヒトリンパ球をin vitroで所望の抗原または所望の抗原を発現する細胞で感作し、感作リンパ球をヒトミエローマ細胞、例えばU266と融合させ、抗原への結合活性を有する所望のヒト抗体を得ることもできる(特公平1−59878参照)。また、ヒト抗体遺伝子の全てのレパートリーを有するトランスジェニック動物を所望の抗原で免疫することで所望のヒト抗体を取得することができる(WO93/12227,WO92/03918,WO94/02602,WO94/25585,WO96/34096,WO96/33735参照)。好ましく、ファージディスプレイ法による取得したヒト抗体である。
ファージディスプレイによる抗体の取得について詳細に説明する。
1.ファージディスプレイライブラリの構築
患者あるいは健常人から骨髄、リンパ節あるいは末梢血を用いてヒトB細胞のcDNAを得られる。それぞれ抗体重鎖及び軽鎖抗体遺伝子の可変領域のプライマーを用いてPCR(Polymerase Chain Reaction)により抗体遺伝子断片を増幅する。これらの遺伝子断片を人為的に結合させ、線維状バクテリアファージM13の外殻蛋白g3pとの融合蛋白として発現させる。
ヒトscFv断片である重鎖断片−リンカー配列−軽鎖断片又は軽鎖断片−リンカー配列−重鎖断片を、ファージミドベクターまたはファージベクターにインテグレイトすることにより、ヒト一本鎖抗体遺伝子ライブラリーを作製することができる。
このヒト一本鎖抗体断片が組み込まれたファージミドベクターの大腸菌への導入は、Davisら(BASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY, 1986)及びSambrookら(MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989)などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載される方法、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、トランスベクション(transvection)、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、形質導入、スクレープローディング (scrape loading)、弾丸導入(ballistic introduction)、感染等により行うことができる。
2.バイオパニング
バイオパニングとは、抗体ファージライブラリから目的の標的タンパクに対するファージを選別する操作である。様々なパニング法が知られている。標的タンパクを固定化し、抗体ファージライブラリと反応させ、結合しなかったファージを洗浄により除去する。その後、結合したファージを溶出し大腸菌に感染させて増殖させるという操作を数回行うことで標的タンパクに特異的なファージを濃縮することがある。標的タンパク質の固定化法はイムノチューブなどのプラスチック表面に標的タンパクを直接吸着させる方法や、標的タンパクをビオチン化し、固定化されたストレプトアビジンを介して固定化することなどができる。また、ストレプトアビジンがコートされたビーズに標的タンパクを固定化することもできる。その以外、細胞表面上の分子に対するパニングを行う場合には細胞に抗体ファージライブラリを直接反応させる細胞パニングがある。このようにバイオパニングを行い、標的タンパクと反応するファージを選ぶ。
3.ファージ抗体の解析
選択された標的タンパクと反応するファージの遺伝子を解析すれば、抗原に結合するヒト抗体の可変領域をコードするDNA配列を決定することができる。抗原に結合するscFvのDNA配列が明らかになれば、当該配列から適当な発現ベクターを作製し、ヒト抗体を取得することができる。これらの方法は既に周知であり、WO92/01047,WO92/20791, WO93/06213,WO93/11236,WO93/19172,WO95/01438,WO95/15388を参考にすることができる。
本発明で用いる抗体は、抗体遺伝子を適当な宿主細胞系に導入して、タンパク質を発現させることにより取得することができる。タンパク質発現に使用する宿主細胞系は、抗体生産系では哺乳動物起源のものが多い。該生産者は発現したい遺伝子産物に最も適する特定の宿主細胞系を優先的に決定できる。一般的な宿主細胞系としては、CHO由来細胞株(チャイニーズハムスター卵巣細胞系)、CV1(サル腎臓系)、COS(SV40T抗原をするCV1の誘導体)、SP2/0(マウスミエローマ)、P3x63−Ag3.653(マウスミエローマ)、および293(ヒト腎臓)、293T(SV40T抗原をする293の誘導体)が挙げられるがそれらに限定されない。宿主細胞系は商業施設やthe American Tissue Culture Collection(ATCC)から、または発表された文献の発表機関から入手することができる。
好ましくは、宿主細胞系はdgfr遺伝子の発現欠損であるCHO由来細胞株かSP2/0のいずれかである。Urland, G. ら、Effect of gamma rays at the dihydrofolate reductase locus: deletions and inversions, Somat. Cell. Mol. Genet. Vol. 12, 1986, p5555-566、および、Schulman, M. ら、A better cell line for making hybridomas secreting specific antibodies, Nature Vol. 276, 1978, p269-270 をそれぞれ参照のこと。最も好ましくは、宿主細胞系はDHFR欠失CHOである。宿主細胞中へのプラスミドのトランスフェクションは、任意の技術を使って達成できる。具体的な方法としては、トランスフェクション(リン酸カルシウム法、DEAE法、リポフェクション、およびエレクトロポレーションを含む)、センダイウイルス等のエンベロープを利用してDNAを導入する方法、マイクロインジェクション、およびレトロウイルスウイルスやアデノウイルス等のウイルスベクターを用いた感染が挙げられるがそれらに限定されない。Current Protocols in Molecular Biology, Chapter 9 Introduction of DNA into Mammalian Cells, John Wiley and Sons, Inc.を参照のこと。最も好ましいのは、エレクトロポレーションによる宿主中へのプラスミド導入である。
(抗体の断片)
本発明で用いる抗体は、抗体断片でもよい。抗体断片としては、Fab、Fab'、F(ab')2、scFv、dsFv、およびCDRを含むペプチドなどがあげられる。
Fabは、IgGを蛋白質分解酵素パパインで処理して得られる断片のうち(H鎖の224番目のアミノ酸残基で切断される)、H鎖のN末端側約半分とL鎖全体がジスルフィド結合で結合した分子量約5万の抗原結合活性を有する抗体断片である。
本発明のFabは、TfRに特異的に反応する抗体を蛋白質分解酵素パパインで処理して得ることができる。または、該抗体のFabをコードするDNAを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物用発現ベクターに挿入し、該ベクターを原核生物あるいは真核生物へ導入することにより発現させ、Fabを製造することができる。
F(ab')2は、IgGを蛋白質分解酵素ペプシンで処理して得られる断片のうち(H鎖の234番目のアミノ酸残基で切断される)、Fabがヒンジ領域のジスルフィド結合を介して結合されたものよりやや大きい、分子量約10万の抗原結合活性を有する抗体断片である。
Fab'は、上記F(ab')2のヒンジ領域のジスルフィド結合を切断した分子量約5万の抗原結合活性を有する抗体断片である。
本発明のFab'は、TfRに特異的に反応するF(ab')2を還元剤ジチオスレイトール処理して得ることができる。または、該抗体のFab'断片をコードするDNAを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物用発現ベクターに挿入し、該ベクターを原核生物あるいは真核生物へ導入することによりFab'を発現させ、製造することができる。
scFvは、一本のVHと一本のVLとを適当なペプチドリンカー(以下、Pと表記する)を用いて連結した、VH−P−VLないしはVL−P−VHポリペプチドを示す。本発明のscFvに含まれるVHおよびVLは、本発明のTfRに特異的に反応する抗体、例えば、ヒト化抗体、ヒト抗体のいずれをも用いることができる。
本発明のscFvは、TfRに特異的に反応する抗体のVHおよびVLをコードするcDNAを取得し、scFvをコードするDNAを構築し、該DNAを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物用発現ベクターに挿入し、該発現ベクターを原核生物あるいは真核生物へ導入することにより発現させ、scFvを製造することができる。
dsFvは、VHおよびVL中のそれぞれ1アミノ酸残基をシステイン残基に置換したポリペプチドを該システイン残基間のジスルフィド結合を介して結合させたものをいう。システイン残基に置換するアミノ酸残基はReiterらにより示された方法(Protein Engineering,,697(1994))に従って、抗体の立体構造予測に基づいて選択することができる。本発明のdsFvに含まれるVHおよびVLは本発明のTfRに特異的に反応する抗体、例えば、ヒト化抗体、ヒト抗体のいずれをも用いることができる。
本発明のdsFvは、TfRに特異的に反応する抗体のVHおよびVLをコードするcDNAを取得し、dsFvをコードするDNAを構築し、該DNAを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物用発現ベクターに挿入し、該発現ベクターを原核生物あるいは真核生物へ導入することにより発現させ、dsFvを製造することができる。
CDRを含むペプチドは、H鎖またはL鎖CDRの少なくとも1領域以上を含んで構成される。複数のCDRは、直接または適当なペプチドリンカーを介して結合させることができる。
本発明のCDRを含むペプチドは、CDH3に特異的に反応する抗体のVHおよびVLをコードするcDNAを取得した後、CDRをコードするDNAを構築し、該DNAを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物用発現ベクターに挿入し、該発現ベクターを原核生物あるいは真核生物へ導入することにより発現させ、CDRを含むペプチドを製造することができる。
また、CDRを含むペプチドは、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法によって製造することもできる。
(TfR発現細胞に対する反応性)
TfR発現細胞に対する反応性を検討するためには、細胞表面に発現されているTfRをフローサイトメーターよる検定などがあげられる。
フローサイトメーターに用いる抗体としては、FITCなどの蛍光物質、ビオチンなどにより標識された抗体であっても、標識をされていない抗体であってもよい。用いた抗体の標識の有無、その種類により、蛍光標識アビジン、蛍光標識抗ヒト免疫グロブリン抗体などを使用する。反応性は、十分量の抗TfR抗体(通常最終濃度が0.1〜10μg/ml)を検体に加えて行い、陰性対照抗体、陽性対照抗体の反応性との比較を行うことにより評価することができる。
本発明の画像用腫瘍診断剤は、細胞表面上のTfRに特異的に認識する抗体と放射性核種から構成される。
放射性核種としては、ジルコニウム89(89Zr)、テクネシウム99m(99mTc)、インジウム111(111In)、インジウム113m(113mIn)、ガリウム67(67Ga)、ガリウム68(68Ga)、タリウム201(201Tl)、クロム51(51Cr)、コバルト57(57Co)、コバルト58(58Co)、コバルト60(60Co)、ストロンチウム85(85Sr)、水銀197(197Hg)、銅64(64Cu)、ヨウ素123(123I)、ヨウ素125(125I)、ヨウ素131(131I)が好適に用いられるが、これに限定されるものではない。上記の中でも好ましくは、89Zr、111Inである。
本発明の一つの形態としては、本発明の画像用腫瘍診断剤は、TfRに特異的に認識する抗体、放射性核種、及びリンカー(金属キレート試薬)から構成される。また、本発明の別の形態としては、金属キレート試薬を介さずに、123I、125I、131I等が、TfRに特異的に認識する抗体に結合していてもよい。
上記した放射性金属核種を抗TfR抗体に結合させるには、該抗体に金属キレート試薬を反応させ、これに放射性金属元素を反応させて錯体とするのが好ましい。このようにして得られた修飾抗体は、放射性金属核種が金属キレート試薬を介して抗TfR抗体に結合している。
このような錯体形成に用いられる金属キレート試薬の例としては、例えば(1)8−ヒドロキシキノリン、8−アセトキシキノリン、8−ヒドロキシキナルジン、硫酸オキシキノリン、O−アセチルオキシン、O−ベンゾイルオキシン、O−p−ニトロベンゾイルオキシン、キノリン骨格を有するキノロン系化合物であるノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシン、ロメフロキサシン、トスフロキサシン、フレロキサシン、スパルフロキサシン等のキノリン誘導体;(2)クロラニル酸、アルミノン、チオ尿素、ピロガロール、クペロン、ビスムチオール(II)、ガロイル没食子酸、チオリド、2−メルカプトベンゾチアゾール、テトラフェニルアルソニウムクロライド等の化合物;(3)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)およびこれらに類似した骨格を有するジヒドロキシエチルグリシン、ジアミノプロパノール四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸塩酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヘキサメチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、ニトリロトリス(メチレンスルホン酸)三ナトリウム塩、トリエチレンテトラミン六酢酸、メチルDTPA、シクロヘキシルDTPA、アミノベンジルEDTA、イソチオシアノベンジルEDTA、イソチオシアノベンジルDTPA、メチルイソチオシアノベンジルDTPA、シクロヘキシルイソチオシアノベンジルDTPA、マレイミドプロピルアミドベンジルEDTA、マレイミドペンチルアミドベンジルEDTA、マレイミドデシルアミドベンジルEDTA、マレイミドペンチルアミドベンジルDTPA、マレイミドデシルアミドベンジルEDTA、マレイミドデシルアミドベンジルDTPA;(4)1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、1,4,7−トリアザシクロノナン−1,4,7−三酢酸(NOTA)、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−四酢酸(TETA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(Cyclen)、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン(Cyclam)、イソチオシアノベンジルDOTA、イソチオシアノベンジルNOTA、及び デフェロキサミン系化合物である イソチオシアノベンジルデフェロキサミン等が挙げられる。
これらの金属キレート試薬のうち、イソチオシアノベンジルDOTA、メチルイソチオシアノベンジルDTPA、シクロヘキシルイソチオシアノベンジルDTPA、イソチオシアノベンジルデフェロキサミンが金属キレートの容易な抗体への導入反応、標識率、錯体の安定性等の点で好ましい。(標識する核種により適正なキレートは異なります)
抗TfR抗体への放射性金属核種の結合は、常法に従って行うことができる。例えば抗TfR抗体に金属キレート試薬を反応させ、予め標識前駆体を調製しておき、次いで放射性金属核種を反応させることにより行うことができる。
本発明の画像用腫瘍診断剤においては、抗TfR抗体と金属キレート試薬とのモル比が癌細胞集積性に重要であり、そのモル比(抗体:キレート試薬)は1:0.1〜1:4.5が好ましく、1:0.5〜1:3がさらに好ましい。このようなモル比にするには、抗体とキレート試薬を1:0.1〜1:5未満、特に1:1〜1:3のモル比で仕込んで反応させるのが好ましい。抗体のキレート修飾数は、MALDI−TOF質量分析法等を用いて分子量を測定し、未修飾抗体と修飾抗体の分子量を比較することにより算出することができる(米国特許公報第7514078号、Luら、J Pharm Sci.94(4),2005,p788−797、Tedescoら、J Clin Onco.23(16S),2005,4765)。また、抗体のキレート修飾数はキレート滴定法により測定することもできる。アルカリ土類金属比色試薬(アルセナゾIII)を用いた方法が知られている(Bradyrら、Nucl Med Biol.31,795−802,2004、Dadachovaら、Nucl Med Biol.26,977−982,1999)。
本発明の画像用腫瘍診断剤は、既標識製剤として提供する方法と、標識前駆体を含有するキット製剤として提供する方法があるが、本発明ではいずれの方法でもよい。既標識製剤として提供する場合には、標識済みの抗TfR抗体を含有する画像用腫瘍診断剤をそのまま投与に用いることができる。キット製剤として提供する場合には、所望の放射性核種で標識を行ってから投与に用いることができる。
放射性核種で標識された本発明の抗体は、薬学的に許容しうる担体とともに、混合、溶解、乳化などすることによって腫瘍診断剤として用いてもよい。例えば、放射性核種で標識された抗体は、薬学的に許容しうる溶媒、賦形剤、結合剤、安定化剤、分散剤等とともに、注射用溶液、懸濁液、乳剤等の剤形に製剤化することができる。注射用の処方においては、放射性金属核種で標識された本発明のモノクローナル抗体は、水性溶液、好ましくはハンクス溶液、リンゲル溶液、または生理的食塩緩衝液等の生理学的に適合性の緩衝液中に溶解することができる。さらに、組成物は、油性または水性のベヒクル中で、懸濁液、溶液、または乳濁液等の形状をとることができる。
画像用腫瘍診断剤の投与経路は特に限定されないが、通常は非経口投与であり、例えば注射剤(皮下注、静注、筋注、腹腔内注など)、経皮、経粘膜などで投与することができる。
投与量および投与回数は、患者の年齢、体重、診断の目的などによって異なるが、一般に、本発明のモノクローナル抗体は、1回あたり体重1kgあたり、約0.1mgから1000mgの範囲、好ましくは約0.1mgから100mgの範囲となるように投与することができる。
腫瘍はTfR高発現している悪性腫瘍である。大腸がん、乳がん、肺がん、肝癌、膵臓がん、卵巣がん、子宮頚がん、膀胱がん、前立腺がん、成人性白血病などがあげられる。
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1:癌細胞株を使用したファージ抗体スクリーニング
(1)癌細胞に結合するファージ抗体のスクリーニング(肝癌細胞株HepG2)
まずHepG2細胞を15cm デイッシュで培養し、それを2mg/ml collagenase I(Gibco BRL)/cell dissociation buffer(Gibco BRL)でデイッシュから解離させた。解離させた細胞を冷却したPBSで洗い、遠心により回収した。回収された細胞4x107を使用した。これに1x1013cfuのヒト抗体ファージライブラリー(特開2005−185281号公報、WO2008/007648号公報、WO2006/090750号公報を参照)を混ぜ、反応液の終濃度を1%BSA-0.1%NaN3/MEM、容積1.6mlとし、4℃にて4時間ゆっくり回転させて反応させた。反応終了後、反応液を二つに分け、それぞれを0.6mlの有機溶液(dibutyl phtalate cycloheximide 9:1)の上に重層し、マイクロ遠心機にて3000rpmの遠心力を2分間作用させ、細胞をチューブの底に沈降させた。それぞれのチューブについて、溶液を捨て、細胞を0.7mlの1%BSA/MEMで懸濁、0.7mlの有機溶媒の上に重層して遠心した。この操作をもう一度繰り返したのち、溶液を捨て、細胞を0.3mlのPBSで懸濁、液体窒素で凍結し、37℃で融解した。
これをOD0.5の大腸菌DH12S 20mlに1時間感染させ、その一部をアンピシリンプレートに蒔いて回収されたファージのtiterを算出した。ファージ感染大腸菌は600mlの2xYTGA培地(2xYT, 200μg/ml ampicillin sulfate, 1% glucose)にて30℃で通夜培養した。この通夜培養10mlを2xYTA培地(2xYT, 200μg/ml ampicillin sulfate)200mlと混ぜ、37℃にて1.5時間培養後ヘルパーファージKO7を1x1011入れ、37℃にて1時間培養したのち、800mlの2xYTGAK(2xYT, 200μg/ml ampicillin sulfate, 0.05% glucose, 50μg/ml kanamycin)を入れて30℃にて通夜培養した。これを8000rpmにて10分間遠心して上清1lを調製、それに200mlのPEG液(20% polyetyleneglycol 6000, 2.5M NaCl)を混ぜてよくかきまぜたのち、8000rpm 10分間の遠心を行いファージを沈殿させた。これを10mlのPBSに懸濁し、その一部を使用して大腸菌感染数を調べた。これが1stスクリーニングのファージである。
2edスクリーニングには培養細胞2x107と1stファージ1x1010を使用し、反応液の容積を0.8mlとした。反応液は1%BSA-0.1%NaN3/MEMで、全体のスケールを1stスクリーニングの半分で行った。
3rdスクリーニングは2ndファージ1x109を使用する以外は2ndスクリーニングと同じ条件で行った。
(2)ファージ抗体の抗体発現能力の解析
スクリーニングによって得られた大腸菌を希釈して、100μg/mlのampicillinの入った普通寒天培地に蒔き、得られるコロニーをピックアップして2xYTGA培地にて30℃通夜培養、クラボウのPI-50にてDNAを抽出、dideoxy法で塩基配列を決定した。また、この通夜培養0.05mlを1.2mlの2xYTAI(2xYT, 200μg/ml ampicillin sulfate,0.5mM IPTG)に植えて30℃にて通夜培養、マイクロ遠心機にて15000rpm 5分間遠心して上清をとった。
抗体はcp3融合タンパクとして発現されるので、それを用いた発現検討を行った。即ち、まず得られた上清をMaxisorp(NUNC)に37℃にて2時間反応させたのち、液を捨て、5%BSAを37℃にて2時間反応させてブロッキングを行った。液を捨て、0.05%Tween/PBSで2000倍希釈したウサギ抗cp3抗体(株式会社医学生物学研究所)を室温にて1時間反応させたのちPBSで洗浄し、0.05%Tween/PBSで2000倍希釈したHRP標識ヤギ抗ウサギIgG抗体(株式会社医学生物学研究所)を室温にて1時間反応させたのちPBSで洗浄し、100μlのOPD液を室温にて15分反応させ、2M硫酸アンモニウムにて反応を停止し、SPECTRAmax 340PC(Molecular Devices)にて492nmの吸光度を測定した。吸光度 0.5以上を陽性とした結果、1012種のクローンが陽性となった。
(3)DNA配列の解析
上記(2)により抗体の発現の確認されたファージ1012種類に関して、既存法によりDNA配列を解析し、欠損領域を保持する不完全な抗体や配列が重複する抗体を排除し、独立した抗体配列を持つファージ抗体が410個を選別した。
同様の手法により、下記の表1に示す21種類の癌細胞に関して、上記(1)〜(3)のスクリーニングにより、独立配列を有するファージ抗体として以下の合計1863個を確立した。
実施例2:TfRの分泌型抗原を用いたELISA法による抗体の結合性評価試験
(1)TfR分泌細胞の調整
癌細胞#MIAPaCa2, SKOv3(TfR高発現株)より、常法によりTfR 細胞外ドメインのcDNAを調整したのち、 pCMV-Script(クロンテク社製)に挿入、TfR発現ベクターを作成した。この発現ベクターを細胞株#293T へ導入しTfRを分泌する発現細胞を作成した。
(2)ELISA系の作成
TfR分泌細胞より得られたTfR抗原を用いて下記の要領でELISAによる結合活性評価を行った。Maxisorp immuno moduleに抗原を感作させた。具体的には10μg/mlの濃度で 50μl/well 37℃で2時間反応させた。その後、上清を捨て、ブロッキング操作に入った。具体的にはBlocking液(5% スキムミルク / 0.05% NaN3 / PBS) 200μl/well 37℃で2時間反応させた。その後ブロッキング溶液を除き、リン酸バッファーで1回洗った。その後、一次抗体として上記にあるサンプル抗体の発現培養上清100μl/well 37℃で1時間反応させた。その後上清を除き、リン酸バッファーで5回洗った。次に二次抗体としてRabbit anti-cp3ポリクローナルをPBS/0.05%Tween20で5000倍希釈したものを100μl/well 37℃で1時間反応さえて上清を除き、リン酸バッファーで5回洗った。次に二次抗体として anti-rabbit IgG(H+L)-HRPをPBS/0.05%Tween20で2000倍希釈したものを 100μl/well 37℃で1時間反応させた。その後上清を除き、リン酸バッファーで5回洗った。その後、発色試薬として OPD in 0.1Mクエン酸リン酸Buffer pH5.1 0.01%H2O2 100μl/wellで加え室温で5分反応させた。その後 2N H2SO4 100μl/well で加えて発色反応を停止した。その後、SPECTRAmax 340PC(Molecular Devices)にて492nmの吸光度を測定した。
(3)TfR固相ELISAによる、抗TfR抗体の選択
実施例1で得られたファージ抗体1863種類を、ELISA系で評価した結果、下記3種類の独立した配列を保持する抗体がヒトTfRに特異的反応性を示すことが確認された。ファージ抗体の遺伝子配列を読み、遺伝子配列から抗体PPAT-061-01, 抗体PPAT-061-02、抗体PPAT-061-03のCDRアミノ酸配列を得られた。
抗体PPAT-061-01:
VH:
CDR1: SYGMH(配列番号1)
CDR2: VISFDGSSKYYADSVKG(配列番号2)
CDR3: DSNFWSGYYSPVDV(配列番号3)
VL:
CDR1:TRSSGSIASNSVQ(配列番号4)
CDR2:YEDTQRPS(配列番号5)
CDR3:QSYDSAYHWV(配列番号6)
抗体PPAT-061-02
VH:
CDR1: TSGVGVG(配列番号7)
CDR2: LIYWDDDKHYSPSLKS(配列番号8)
CDR3: NGDYGIEFDY(配列番号9)
VL:
CDR1:GGNNIGSKSVH(配列番号10)
CDR2:YDSDRPS(配列番号11)
CDR3:QVWDSSSDHVV(配列番号12)
抗体PPAT-061-03
VH:
CDR1: NYGMS(配列番号13)
CDR2: WISAYNGNTNYGEKLQG(配列番号14)
CDR3: DDYYGSGVDAFDI(配列番号15)
VL:
CDR1:GGNKIGSKSVH(配列番号16)
CDR2:YDRDRPS(配列番号17)
CDR3:QVWDSSSDVV(配列番号18)
実施例3:TfR高発現細胞株結合性の評価(FACS)
単離した各種抗体クローンの各種細胞株に対する反応性を以下の通りFCMで確認した。実験操作は次の通りとした。まず、付着性細胞株については6穴プレート(Falcon 3516)において、ATL由来細胞株などの浮遊細胞株は浮遊培養フラスコ(70ml(スラントネック))において、培地(RPMI-1640:Sigma-Aldrich 社製、10%ウシ胎児血清、1%ペニシリンーストレプトマイシン溶液)を用い、CO2インキュベーター内、37℃で培養したものを使用した。
付着性細胞株は2mg/ml collagenase I(Gibco BRL)/cell dissociation buffer(Gibco BRL)で培養皿から解離させたのち、10%FBS/D MEMにて回収した。一方、浮遊系細胞の場合は一度培地を除くためにそのままの状態で遠心分離(400xg, 4℃, 2分)した。このような操作の後、各細胞を2.5%BSA, 0.05%NaN3/PBS(BSA液)にて洗浄し、2.5% normal goat serum/BSA液100μlに懸濁して氷上に30分静置した後、106個/wellになるように分注し、遠心分離(400xg, 4℃, 2分)し上清を除いた。
抗体を、5μg/mlになるように加えて、氷上に1時間静置した。これをBSA液にて一度洗浄したのち、抗cp3マウスモノクローナル抗体(株式会社医学生物学研究所)5μg/ml BSA液100μlにて懸濁し、氷上に1時間静置した。これをBSA液にて一度洗浄したのち、Alexa488結合抗マウスIgGヤギ抗体(Molecularprobe社製)5μg/ml BSA液100μlにて懸濁し、氷上に1時間静置した。これをBSA液にて二度洗浄したのち、BSA液500μlにて懸濁し、固定液(ホルムアル デヒド)50μlを添加し、10分静置した。その後PBS 150μl添加し、セルストレイナー(Becton Dickinson社製)にて処理したのち、Becton Dickinson社製FACScaliver(FCM)にて 細胞集団の蛍光強度を解析した。その結果、3種類の抗体は結合性評価を行ったTfR高発現をしている癌細胞株(A431、PANC1、KATOIII、MIAPaCa2)全てにおいて有意なピークシフトを示した。
実施例4:IgG型抗体への変換
(IgG型抗体遺伝子の構築)
抗体医薬としての有効性を探るため、一部の抗体をIgG型へ変換した。
まず、scFVcp3型抗体のVH、VL遺伝子を用い、それをIgG1のFc領域と遺伝子の塩基配列内にクローニングする際必要な制限酵素サイトが無いことを確認した。抗体遺伝子を鋳型とし、H鎖とL鎖増幅用プライマーを用い、PCRを行った。増幅産物をIgG1 construction vectorのCMVプロモーター下流へライゲーションし、IgG型抗体遺伝子を含むプラスミドDNAを得た。
(IgG型抗体の発現)
プラスミドDNAのCHO-K1細胞へのトランスフェクションにはGenePORTER Reagent( Gene Therapy Systems社:T201007)を使用した。まず、60mm培養皿にCHO-K1細胞が2×104cells/mlになるように、トランスフェクションの前日から準備しておいた(培地はα-MEM(Invitrogen:12561-056)に10%FCS(エキテック社:268-1)添加したものを使用)。
プラスミドDNA 8μgを250μLの血清非含有培地(Serum Free Medium、以下SFMと略す-(Invtrogen:12052-098 CHO-S-SFMII)に溶かし、0.22μmのフィルターにかけた。GenePORTER Reagent 40μLを250μLのSFMに加えた。
SFMに溶かしたプラスミドDNAとGenePORTER Reagentをすばやく混ぜ、室温30min静置した。
細胞をSFM 2mlで2回洗い、プラスミドDNA-GenePORTER mixture (Transfection Medium)を細胞の入ったプレートにゆっくり加え、インキュベーター内、37℃、5時間培養した。
トランスフェクション用培地を吸引し、αMEM 10%FCSで2回洗った後、αMEM 10%FCSを5ml加え、インキュベーター内、37℃、48時間培養した。
αMEM 10%FCS+700μg/ml G418(Sigma:G7034)の培地10mLに置き換え、セレクションを開始した(以後のmediumはαMEM 10%FCS+700μg/mL G418を使用)。37℃、48時間培養後、細胞をPBS 10mLにて洗浄し、0.25%Trypsin-EDTA(Sigma T4049)750μLにて処理後、αMEM 5mL加えプレートより剥離、回収し細胞数を測定した。その結果を元に限界希釈を10cells/200μL/well 96well 2platesの条件で行った。14日間培養後、各wellの培養上清を用いてELISAを行い、IgG型抗体の発現を確認した。
(培養上清からの発現タンパク(IgG)の精製)
Protein G Sepharose 4 Fast Flow(amersham pharmacia biotech:17-0618-01) 1mLをカラムにつめ、5mLのPBSで平衡化した。培養上清をアプライ、流速1滴/2秒で送液し、発現タンパク(IgG)をカラムに結合させた。10mLのPBSを流速1滴/2秒で送液し、非吸着成分を洗浄後、6mLの溶出バッファー(0.2M グリシン-HCl,pH3)を流速1滴/秒で送液、溶出液を1mLずつ1.5mlチューブに回収した。回収チューブにはあらかじめ中和バッファー(3M Tris-HCl)400μLを添加、回収と同時に中和した。溶出液をまとめ750μLまで濃縮、溶液置換(PBS、complete、0.01%NaN3)を行い、SDS−PAGEによって抗体タンパクの濃度を算出した。
実施例5:標識抗体の作製
(1)抗体へのDesferrioxamine(DF)の結合
抗体を緩衝液(0.1M Na2CO3)に溶解し、抗体濃度を5mg/mLに調整した。一方で、p-scn-DF(Macrocyclics社製 B−705)を、DMSOに0.753mg/mLの濃度になるように溶解した。抗体とDFのモル比が1:3となるように混合、撹拌し、37℃で30分静置した。反応終了後、Sephadex G50(GEヘルスケア社製 17-0041-01)カラムでPBSを用いて精製した。使用抗体は、抗体PPAT-061-01である。
(2)キレート導入率の確認
(1)で精製する前のキレート-抗体反応液(5μL)に1μL Ferric chloride(Fe-59、パーキンエルマーNEZ037)を加え、室温で30分静置した。脱塩カラム(PD−10、GEヘルスケア社製 17−0435−01)に1μLをアプライし、0.5mLのPBSで30画分取得した。ガンマカウンター(アロカ)で30画分を測定した。抗体画分とキレート画分の比より、キレート導入率を算出した。
(3)89Zr標識抗体の調製
(i)89Zr標識
精製した抗体PPAT-061-01を4mg/mL PBSに調整し、89Zr-oxalateを加えて室温で1時間静置した。
(ii)標識率の確認
標識反応液(0.5μL)を薄層クロマトグラフィー(メルク)を用いて標識率を確認した。展開溶媒をDTPA水(pH7)とし、イメージングプレート(富士フィルム)に5秒間露光し、イメージスキャナー(富士フィルム)で画像を取得した。付属ソフトウエアで抗体とDPTAのintensityを測定し、標識率を算出した。
実施例6:腫瘍のイメージング
実施例5で作成した、89Zr-DF抗TfR抗体を、ヒトTfRを高発現している腫瘍(MIA Paca-2、黄色矢頭)と、ヒトTfRを発現していない腫瘍(A4、水色矢頭)を皮下移植したヌードマウスに投与し、投与1日、2日、4日、6日後にPET撮像を行った。投与1日後から89Zr-DF抗TfR抗体(抗体PPAT-061-01)のMIA Paca-2移植腫瘍への明瞭な集積を認め、その集積は投与6日後まで上昇した。一方、A4移植腫瘍への集積は低く、時間とともに徐々に減少していった。89Zr-DF抗TfR抗体(抗体PPAT-061-01)は、TfRを発現している腫瘍の画像診断に適していることが示された。

Claims (8)

  1. ヒトトランスフェリン受容体を認識する抗体を放射性核種で標識した抗体を含む、画像用腫瘍診断剤であって、前記抗体が下記(1)、(2)および(3)の何れかを満たす、画像用腫瘍診断剤。
    (1)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号1、2、3で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号4、5、6で示されるアミノ酸配列を含む;
    (2)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号7、8、9で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号10、11、12で示されるアミノ酸配列を含む;
    (3)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号13、14、15で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号16、17、18で示されるアミノ酸配列を含む。
  2. ヒト抗体の定常領域が、ヒト抗体IgG1クラスの定常領域からなる、請求項に記載の画像用腫瘍診断剤。
  3. 抗体が、Fab、Fab'、F(ab')2、一本鎖抗体(scFv)、二量体化V領域(Diabody)、ジスルフィド安定化V領域(dsFv)およびCDRを含むペプチドからなる群から選ばれる抗体断片である、請求項1又は2に記載の画像用腫瘍診断剤。
  4. 放射性核種が、89Zr、99mTc、111In、113mIn、67Ga、68Ga、201Tl、51Cr、57Co、58Co、60Co、85Sr、197Hg、64Cu、123I、125I、及び131Iからなる群から選択される、請求項1からのいずれか1項に記載の画像用腫瘍診断剤。
  5. ヒトトランスフェリン受容体を認識する抗体、及び放射性核種を含む、画像用腫瘍診断剤キットであって、前記抗体が下記(1)、(2)および(3)の何れかを満たす画像用腫瘍診断剤キット。
    (1)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号1、2、3で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号4、5、6で示されるアミノ酸配列を含む;
    (2)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号7、8、9で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号10、11、12で示されるアミノ酸配列を含む;
    (3)抗体の重鎖可変領域(VH)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号13、14、15で示されるアミノ酸配列を含み、抗体の軽鎖可変領域(VL)のCDR1、CDR2、CDR3が、それぞれ配列番号16、17、18で示されるアミノ酸配列を含む。
  6. ヒト抗体の定常領域が、ヒト抗体IgG1クラスの定常領域からなる、請求項に記載の画像用腫瘍診断剤キット。
  7. 抗体が、Fab、Fab'、F(ab')2、一本鎖抗体(scFv)、二量体化V領域(Diabody)、ジスルフィド安定化V領域(dsFv)およびCDRを含むペプチドからなる群から選ばれる抗体断片である、請求項5又は6に記載の画像用腫瘍診断剤キット。
  8. 放射性核種が、89Zr、99mTc、111In、113mIn、67Ga、68Ga、201Tl、51Cr、57Co、58Co、60Co、85Sr、197Hg、64Cu、123I、125I、及び131Iからなる群から選択される、請求項5から7のいずれか1項に記載の画像用腫瘍診断剤キット。
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