JP5989561B2 - 車両の制振制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両の制振制御装置に係り、特に、駆動輪を支持しているサスペンションメンバが懸架装置を介してボデーに連結されている懸架部位の共振を抑制する技術に関するものである。
特許文献1には、車輪の回転速度の変動に基づいて懸架装置のばね下の上下振動を抑制するように駆動力を制御する制振制御装置が提案されている。また、内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路に回転機が連結されているとともに、駆動輪を支持しているサスペンションメンバが懸架装置を介してボデーに連結されている車両が広く知られている。
特開2007−261477号公報
しかしながら、内燃機関を有する車両において、内燃機関から駆動輪までの減速比が小さい状態(Hiギヤ状態)での走行中に内燃機関を始動する場合、駆動系のねじれ振動のゲインが、駆動輪を支持しているサスペンションメンバが懸架装置を介してボデーに配設されている懸架部位の共振周波数帯(例えば16〜20Hz程度の低周波数域)で増加し、その懸架部位が共振してショックが生じることが見い出された。このような現象は、内燃機関の始動時だけでなく、内燃機関の停止時や急な加減速時等にも発生する可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、Hiギヤ状態での走行中の内燃機関の始動時等に駆動系のねじれ振動に起因して懸架部位が共振し、ショックが生じることを抑制することにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路に回転機が連結されているとともに、その駆動輪を支持しているサスペンションメンバが懸架装置を介してボデーに連結されている車両において、(a) 前記動力伝達経路で、前記懸架装置が配設された懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生しているか否かを判定する振動発生判定手段と、(b) 前記懸架装置を介して連結された前記ボデーおよび前記サスペンションメンバの車両前後方向の相対振動を検出する懸架系振動検出手段と、(c) その相対振動を前記回転機により抑制するための制振トルクを算出する制振トルク算出手段と、(d) 前記振動発生判定手段により前記動力伝達経路で前記懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生していると判定された場合に、前記制振トルク算出手段によって算出された前記制振トルクを前記回転機のトルクに付加する制振トルク付加手段と、を有することを特徴とする。
なお、懸架装置を介して連結されたボデーおよびサスペンションメンバの相対振動、両者の各振動の速度差や加速度差などである。
発明は、第発明の車両の制振制御装置において、前記懸架系振動検出手段は、前記動力伝達経路の回転速度変動およびねじり剛性に基づいて駆動力を推定し、前記懸架装置の剛性および粘性、前記ボデーの質量、前記サスペンションメンバの質量を用いて予め定められた懸架系モデルに前記推定駆動力を適用してそのボデーおよびサスペンションメンバの各振動若しくは相対振動を推定する振動推定手段を備えていることを特徴とする。
発明は、第発明の車両の制振制御装置において、前記懸架系振動検出手段は、前記ボデーおよび前記サスペンションメンバの各々に配設された一対の振動センサから振動情報を読み込んでそのボデーおよびサスペンションメンバの各振動を実測する振動実測手段を備えており、その振動センサが正常時にはその振動実測手段によって前記各振動を実測し、その振動センサが異常時には前記振動推定手段によって前記各振動若しくは相対振動を推定することを特徴とする。
このような車両の制振制御装置においては、動力伝達経路で懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生していると判断される場合に、その懸架部位の相対振動を抑制するための制振トルクが回転機のトルクに付加されるため、例えばHiギヤ状態での走行中における内燃機関の始動時や停止時、急な加減速時等に動力伝達経路に生じるねじれ振動に起因する懸架部位の共振が抑制され、その共振に起因するショックが低減される。
発明では、動力伝達経路の回転速度変動およびねじり剛性に基づいて駆動力を推定し、予め定められた懸架系モデルにその推定駆動力を適用して懸架部位の各振動若しくは相対振動を推定するため、それ等の振動を振動センサなどで実際に測定する必要がなく、装置を簡単で且つ安価に構成することが可能である。
発明は、第発明の振動推定手段に加えて、ボデーおよびサスペンションメンバに配設された一対の振動センサにより懸架部位の各振動を実測する振動実測手段を備えている場合で、振動センサが正常時には振動実測手段によって懸架部位の各振動を実測し、振動センサが異常時には振動推定手段によって懸架部位の各振動若しくは相対振動を推定する。このため、通常は振動センサによって実測した振動に基づいて制振トルクを求めて制振制御を高い精度で行うことができるとともに、振動センサが故障した場合でも、振動推定手段によって推定した各振動若しくは相対振動に基づいて制振トルクを求めて制振制御を実行することができる。
本発明が好適に適用されるハイブリッド車両の骨子図に、制御系統の要部を併せて示した概略構成図である。 図1の差動部の共線図の一例である。 図1のハイブリッド車両の駆動輪や差動歯車装置(デフ)に配設されたサスペンション装置の構成を説明する模式図である。 図1の制振制御手段によって実行されるエンジン始動時の制振制御を具体的に説明するフローチャートである。 図1の振動制御手段において、懸架部位の相対振動を推定して制振制御を行う場合の機能ブロック線図である。 本発明が好適に適用されるハイブリッド車両の別の例を示す骨子図である。
本発明は、内燃機関がトーショナルダンパを介して動力伝達経路に連結される場合に好適に適用される。トーショナルダンパ無しでも、プロペラシャフトやドライブシャフト、車輪等の変形でねじれ振動を生じる場合があり、本発明が適用され得る。内燃機関は、例えば3以上の回転要素を有する遊星歯車装置等の差動部を介して動力伝達経路に連結されるが、動力伝達経路に直接連結したり、クラッチ等の断接装置を介して連結したりしても良い。
動力伝達経路に連結される回転機としては、電動モータおよび発電機として選択的に用いることができるモータジェネレータが好適に用いられるが、電動モータ或いは発電機としてのみ用いられるものでも良い。この回転機は、動力伝達経路に直接連結しても良いが、減速装置等を介して連結しても良い。
動力伝達経路には、例えば遊星歯車式等の有段の自動変速機或いは無段変速機などの自動変速機が設けられ、内燃機関から駆動輪までの減速比が小さいHiギヤ状態での走行中に内燃機関を始動する場合に、例えば16〜20Hz程度の低周波数域でねじれ振動を生じることがあり、本発明の制振制御が好適に適用される。自動変速機を備えていない場合でも、例えば駆動輪までの減速比が小さい車両等に対して本発明は適用され得る。内燃機関の停止時や急な加減速時にも、低周波数のねじれ振動が生じて懸架部位が共振する可能性があるため、本発明が好適に適用される。
ボデーとサスペンションメンバとの間に配設される懸架装置は、例えばボデーマウント等のゴムを主体とした弾性支持体などで、ボデーとサスペンションメンバとが車両前後方向において相対振動することが許容され、共振によってこの相対振動が大きくなるとショックを生じる。駆動輪は、アームやリンク部材等を介して所定の相対変位可能にサスペンションメンバによって支持される。
動力伝達経路で懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生していると判断される場合に制振制御が実行され、例えばねじれ振動を検出してその周波数が予め定められた共振周波数帯の場合に制振制御を実行するように構成されるが、必ずしもねじれ振動を検出して共振周波数帯と比較する必要はなく、共振が発生するようなねじれ振動が生じる運転状態か否かを判断して制振制御を実行するようにしても良い。例えばHiギヤ状態での走行中の内燃機関の始動時や停止時、或いは急な加減速時には、実際のねじれ振動の有無とは関係無く制振制御を実行するようにしても良い。また、そのような運転状態の時に、実際のねじれ振動の周波数が予め定められた共振周波数帯であるか否かを判断し、共振周波数帯の場合に制振制御を行うようにしても良い。
振トルク算出手段は、ボデーおよびサスペンションメンバの相対振動を回転機により抑制するための制振トルクを算出するが、相対振動としては、例えば各振動の速度差や加速度差が好適に用いられる。そして、その速度差や加速度差を偏差として、その偏差が0になるようにする制振トルクを、例えば予め定められたフィードバック制御式等に従って算出する。
発明では、懸架系振動検出手段として振動推定手段および振動実測手段を共に備えているが、第1発明の実施に際しては、それ等の振動推定手段および振動実測手段の何れか一方のみを備えているだけでも良い。例えば、振動推定手段を備えている場合には、懸架部位の各振動を実測する振動センサは不要である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用されるハイブリッド車両10の駆動系統の骨子図を含む概略構成図である。このハイブリッド車両10は、燃料の燃焼によって動力を発生する内燃機関であるエンジン12と、それぞれ電動モータおよび発電機として用いることができる第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2と、シングルピニオン型の遊星歯車装置から成る差動部14とを同軸上に備えている。差動部14の第1回転要素であるキャリアCにはエンジン12がトーショナルダンパ16を介して連結されている一方、第2回転要素であるリングギヤRには中間伝達軸18が連結され、第3回転要素であるサンギヤSには第1モータジェネレータMG1が連結されている。また、中間伝達軸18に第2モータジェネレータMG2が連結されている。この第2モータジェネレータMG2は、動力伝達経路に連結された回転機である。なお、エンジン12と差動部14との間にクラッチ等の切離し装置を設けることもできるし、第2モータジェネレータMG2と中間伝達軸18との間に減速機構等を介在させても良い。
図2は、差動部14の3つの回転要素S、C、Rの回転速度を直線で結ぶことができる共線図で、シングルピニオン型の遊星歯車装置から成る本実施例の差動部14の場合、キャリアCが中間に位置し、サンギヤSおよびリングギヤRが両端に位置する。また、それ等の回転要素S、C、Rの間隔は、遊星歯車装置のギヤ比ρ(=サンギヤSの歯数/リングギヤRの歯数)に応じて1:ρに定められる。そして、キャリアCがエンジン12により回転駆動されると、サンギヤSに連結された第1モータジェネレータMG1のトルクに応じたトルクでリンギヤR、更には中間伝達軸18が回転駆動される。第2モータジェネレータMG2は、力行制御されて電動モータとして用いられることにより駆動力を発生し、回生制御されて発電機として用いられることによりインバータ42を介してバッテリー44を充電する。図2のωgは第1モータジェネレータMG1の回転速度(MG1回転速度)で、ωeはエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)で、ωmは第2モータジェネレータMG2の回転速度(MG2回転速度)である。
前記中間伝達軸18は自動変速機20の入力軸で、エンジン12および第2モータジェネレータMG2の出力は、その中間伝達軸18を介して自動変速機20に伝達され、更に図示しない出力軸からプロペラシャフト22、差動歯車装置24、左右のドライブシャフト26を介して左右の後輪28に伝達される。自動変速機20は、例えば複数の油圧式摩擦係合装置(クラッチやブレーキ)の係合解放状態によって変速比γが異なる複数のギヤ段が成立させられる遊星歯車式等の有段の自動変速機で、電磁式の油圧制御弁や切換弁等によって変速制御が行われる。自動変速機20として、ベルト式等の無段変速機を採用することもできる。上記中間伝達軸18、自動変速機20、プロペラシャフト22、差動歯車装置24、ドライブシャフト26等によって動力伝達経路が構成されている。
上記差動歯車装置24および後輪28は、サスペンション装置30を介してボデー32(図3参照)に連結されている。図3は、サスペンション装置30の模式図で、ボデー32は車体のフレームなどである。サスペンション装置30は、4隅においてボデーマウント34を介してボデー32に連結されたサスペンションメンバ36を備えており、そのサスペンションメンバ36の左右両端部には、サスペンションリンク38を介して後輪28が所定の相対変位可能に支持されている。また、サスペンションメンバ36の中央部は、複数のデフマウント40を介して差動歯車装置24に連結されている。ボデーマウント34およびデフマウント40は、何れもゴムを主体として構成されている弾性支持体で、車両の上下方向や前後方向に所定の相対変位が許容されるようになっている。ボデーマウント34は懸架装置で、そのボデーマウント34を介して連結されたボデー32およびサスペンションメンバ36が懸架部位である。
図1に戻って、上記ハイブリッド車両10は電子制御装置70を備えている。電子制御装置70は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどを有する所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。この電子制御装置70には、エンジン回転速度センサ50、MG2回転速度センサ54、アクセル操作量センサ56、車速センサ58から、それぞれエンジン回転速度ωe、MG2回転速度ωm、アクセルペダルの操作量(アクセル操作量)Acc、自動変速機20の出力回転速度(車速Vに対応)ωout を表す信号が供給される。MG2回転速度ωmは、動力伝達経路を構成している中間伝達軸18の回転速度と同じである。また、前記ボデー32に配設されたボデー振動センサ60、サスペンションメンバ36に配設されたサスペンション振動センサ62から、それぞれボデー32の車両前後方向の振動(ボデー振動)VibB、サスペンションメンバ36の車両前後方向の振動(サス振動)VibSを表す信号が供給される。この他、バッテリー44の蓄電残量SOCを表す信号が供給されるなど、各種の制御に必要な種々の情報が供給されるようになっている。
上記電子制御装置70は、機能的にハイブリッド制御手段72、変速制御手段74、制振制御手段80を備えている。ハイブリッド制御手段72は、エンジン12およびモータジェネレータMG1、MG2の作動を制御することにより、例えばエンジン12を駆動力源として用いて走行するエンジン走行モードや、第2モータジェネレータMG2を駆動力源として用いて走行するモータ走行モード等の予め定められた複数の走行モードを、アクセル操作量Accや車速V等の運転状態に応じて切り換えて走行する。また、エンジン停止時の走行中にエンジン12を始動する際には、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2のトルク制御でエンジン12をクランキングするとともに、燃料噴射や点火等の始動制御を行ってエンジン12を始動する。
変速制御手段74は、自動変速機20の複数のギヤ段を、例えばアクセル操作量Accや車速V等の運転状態をパラメータとして予め定められた変速マップに従って切り換える。アクセル操作量Accの代わりに要求駆動力や要求トルクなどを用いることもできる。
制振制御手段80は、エンジン停止時の走行中にエンジン12を始動する際に、始動時に生じる駆動系のねじれ振動に起因して前記ボデーマウンフト34が配設された懸架部位が共振し、ショックが発生することを防止するための制振制御を行うものである。駆動系のねじれ振動は、トーショナルダンパ16のダンパ作用やプロペラシャフト22、ドライブシャフト26のねじれ変形などで発生する。この制振制御手段80は、機能的に振動発生判定手段82、懸架系振動検出手段84、制振トルク算出手段86、制振トルク付加手段88を備えており、図4のフローチャートに従って信号処理を行うことにより、上記エンジン始動時の制振制御を実行する。図4のステップS1〜S3は振動発生判定手段82に相当し、ステップS4〜S7は懸架系振動検出手段84に相当し、ステップS8は制振トルク算出手段86に相当し、ステップS9は制振トルク付加手段88に相当する。懸架系振動検出手段84は、更に振動実測手段および振動推定手段を機能的に備えており、ステップS5は振動実測手段に相当し、ステップS6およびS7は振動推定手段に相当する。
図4のステップS1では、エンジン停止時の走行中に前記ハイブリッド制御手段72によるエンジン始動制御が実行中か否かを判断し、始動制御が実行中でなければそのまま終了するが、エンジン始動制御が実行中の場合はステップS2以下を実行する。エンジン始動制御が実行中であるか否かは、例えばエンジン12の回転速度ωe等から判断できるが、ハイブリッド制御手段72からエンジン始動制御を実行中である旨の情報が供給されるようにしても良い。なお、エンジン始動中に懸架部位で共振が生じるのは、動力伝達経路の減速比が比較的小さいHiギヤ状態の時であるため、例えば自動変速機20の変速比γが1.0以下等のHiギヤ段であることを条件として、ステップS2以下を実行するようにしても良い。また、エンジン始動時だけでなく、エンジン停止時や運転者の急加速・減速要求時など、駆動系でねじれ振動が生じるような条件下で、ステップS2以下を実行するようにしても良い。
ステップS2では、駆動系すなわち動力伝達経路でねじれ振動が発生しているか否かを判断し、ねじれ振動が発生していない場合はそのまま終了するが、ねじれ振動が発生している場合はステップS3を実行する。ねじれ振動が発生しているか否かは、予め実験的に発生し得る条件で判断することもできるが、本実施例では動力伝達経路を構成している中間伝達軸18の回転速度であるMG2回転速度ωmに基づいて判断する。具体的には、MG2回転速度ωmの変動成分をハイパスフィルター等で取り出し、変動周期を計測して周波数を算出するとともに、予め定められた駆動系のねじれ振動周波数帯と比較することにより、ねじれ振動が発生しているか否かを判断する。例えば駆動系のねじれ振動周波数の±10%(任意設定)以内か否かで判断できる。駆動系のねじれ振動周波数を、所定の周波数帯(範囲)で設定しておき、その範囲内か否かで判断しても良い。
ステップS3では、上記駆動系のねじれ振動が、ボデーマウント34による懸架部位の共振周波数付近か否かを判断し、共振周波数付近でなければそのまま終了するが、共振周波数付近の場合にはステップS4を実行する。共振周波数付近か否かは、予め定められた共振周波数帯、例えば共振周波数の±10%(任意設定)以内か否かで判断できる。或いは、その共振周波数を含む所定の周波数帯(範囲)の範囲内か否かで判断しても良い。上記懸架部位の共振は車両前後方向の振動で、共振周波数は例えば16〜20Hz程度の比較的低い周波数である。
ステップS4では、振動センサ60、62が何れも正常であるか否かを判断し、何れも正常であればステップS5で懸架部位の振動を計測する。すなわち、ボデー振動センサ60からボデー振動VibBを表す信号を読み込むとともに、サスペンション振動センサ62からサス振動VibSを表す信号を読み込み、ボデー32の車両前後方向の振動であるボデー振動VibBおよびサスペンションメンバ36の車両前後方向の振動であるサス振動VibSをそれぞれ実測する。振動センサ60、62が正常か否かは、例えばダイアグノーシスの診断結果などから判断できる。
振動センサ60、62の少なくとも一方が異常である場合には、ステップS6およびS7を実行して上記ボデー振動VibBおよびサス振動VibSを推定する。すなわち、ステップS6では、動力伝達経路を構成している中間伝達軸18の回転速度変動であるMG2回転速度ωmの回転速度変動Δωmと、第2モータジェネレータMG2から後輪28までの動力伝達経路のねじり剛性Ktとに基づいて駆動力Fを推定する。具体的には、それ等の回転速度変動Δωmおよびねじり剛性Ktをパラメータとして実験やシミュレーション等により予め定められたマップや演算式から推定駆動力Fを算出する。近似的には、次式(1) のように両者を掛け算するだけで推定駆動力Fを求めることができる。
F=Kt・Δωm ・・・(1)
ステップS7では、前記ボデーマウント34の剛性kおよび粘性c、ボデー32の質量mbody、サスペンションメンバ36の質量msus を用いて予め定められた懸架系モデルに前記推定駆動力Fを適用し、ボデー振動VibBおよびサス振動VibSを推定する。具体的には、ボデー振動VibBの変位をxbody、変位xbodyを時間で微分した速度をx'body 、速度x'body を時間で微分した加速度をx"body 、サス振動VibSの変位をxsus 、変位xsus を時間で微分した速度をx'sus、速度x'susを時間で微分した加速度をx"susとした場合、懸架系モデルとして例えば次式(2) および(3) の運動方程式を設定する。そして、これ等の式(2) および(3) から、変位xbody、xsus 、速度x'body 、x'sus、加速度x"body 、x"susを求めることができる。これ等の式(2) 、(3) はパッシブモデルによるものであるが、アクティブモデルなどの他の懸架系モデルを用いることもできる。
msus ・x"sus=k(xsus −xbody)+c(x'sus−x'body)+F ・・・(2)
mbody・x"body =k(xbody−xsus)+c(x'body −x'sus) ・・・(3)
このようにステップS5でボデー振動VibBおよびサス振動VibSを実測し、或いはステップS6、S7でボデー振動VibBおよびサス振動VibSを推定したら、ステップS8を実行する。ステップS8では、それ等のボデー振動VibBおよびサス振動VibSから両者の相対振動を求め、その相対振動を前記第2モータジェネレータMG2により抑制するための制振トルクTvib を算出する。相対振動としては、例えば両者の加速度差(x"sus −x"body )が用いられ、その加速度差(x"sus −x"body )を偏差として、その偏差が0になるようにする制振トルクTvib を、例えば予め定められたPID等のフィードバック制御式に従って算出する。そして、次のステップS9で、その制振トルクTvib を第2モータジェネレータMG2の指令トルクに加算する。これにより、ボデーマウント34による懸架部位の相対振動、すなわちボデー32とサスペンションメンバ36との間の車両前後方向の相対振動が抑制される。
図5は、このような振動制御手段80において、上記ステップS6およびS7により懸架部位の各振動VibBおよびVibSを推定して制振制御を行う場合の機能ブロック線図である。
このように本実施例のハイブリッド車両10においては、エンジン12の始動中に、ボデーマウント34による懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が駆動系で発生していると判断される場合には、その懸架部位の相対振動を抑制するための制振トルクTvib が第2モータジェネレータMG2の指令トルクに付加されるため、その懸架部位の相対振動すなわちボデー32とサスペンションメンバ36との車両前後方向の相対振動が抑制される。これにより、例えばHiギヤ状態での走行中にエンジン12を始動する際に駆動系に生じるねじれ振動に起因する懸架部位の共振が抑制され、その共振に起因するショックが低減される。
また、本実施例では懸架系振動検出手段84が振動推定手段(ステップS6、S7)および振動実測手段(ステップS5)を備えており、振動センサ60、62が何れも正常の時には振動実測手段によって懸架部位の各振動VibBおよびVibSを実測し、振動センサ60、62の少なくとも一方が異常の時には振動推定手段によって懸架部位の各振動VibBおよびVibSを推定する。このため、通常は振動センサ60、62によって実測した振動VibBおよびVibSに基づいて制振トルクTvib を求めて制振制御を高い精度で行うことができるとともに、振動センサ60、62が故障した場合でも、振動推定手段によって推定した各振動VibBおよびVibSに基づいて制振トルクTvib を求めて制振制御を実行することができる。
また、懸架系振動検出手段84が、中間伝達軸18の回転速度変動であるMG2回転速度ωmの回転速度変動Δωmおよび動力伝達経路のねじり剛性Ktに基づいて駆動力Fを推定し、予め定められた懸架系モデルにその推定駆動力Fを適用して懸架部位の各振動VibB、VibSを推定する振動推定手段(ステップS6、S7)を備えているため、必ずしもそれ等の振動VibB、VibSを振動センサなどで実際に測定する必要がない。このため、振動センサ60、62を含む振動実測手段(ステップS5)を省略することが可能で、その場合には装置を簡単で且つ安価に構成することができる。
なお、上記実施例ではエンジン12が差動部14を介して動力伝達経路に連結されていたが、図6に示すハイブリッド車両100のように差動部14を設けることなく、エンジン12がクラッチ102を介して直接的に動力伝達経路に接続されている場合にも、本発明は同様に適用され得る。クラッチ102は油圧式等の摩擦係合装置で断接装置に相当し、このクラッチ102を係合させてエンジン12をクランキングして始動する時や、クラッチ102を係合したエンジン走行中の急な加減速時、或いはエンジン停止時などに、駆動系にねじれ振動が発生してボデーマウント34による懸架部位が共振する可能性がある。このため、前記実施例と同様にして制振トルクTvib を算出し、中間伝達軸18に連結されたモータジェネレータMGの指令トルクにその制振トルクTvib を加算して制振制御を行うことにより、その共振によるショックを低減できる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、100:ハイブリッド車両 12:エンジン(内燃機関) 28:後輪(駆動輪) 32:ボデー 34:ボデーマウント(懸架装置) 36:サスペンションメンバ 60:ボデー振動センサ 62:サスペンション振動センサ 70:電子制御装置 80:制振制御手段 82:振動発生判定手段 84:懸架系振動検出手段 86:制振トルク算出手段 88:制振トルク付加手段 MG2:第2モータジェネレータ(回転機) MG:モータジェネレータ(回転機)

Claims (3)

  1. 内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路に回転機が連結されているとともに、該駆動輪を支持しているサスペンションメンバが懸架装置を介してボデーに連結されている車両において、
    前記動力伝達経路で、前記懸架装置が配設された懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生しているか否かを判定する振動発生判定手段と、
    前記懸架装置を介して連結された前記ボデーおよび前記サスペンションメンバの車両前後方向の相対振動を検出する懸架系振動検出手段と、
    相対振動を前記回転機により抑制するための制振トルクを算出する制振トルク算出手段と、
    前記振動発生判定手段により前記動力伝達経路で前記懸架部位の共振周波数帯のねじれ振動が発生していると判定された場合に、前記制振トルク算出手段によって算出された前記制振トルクを前記回転機のトルクに付加する制振トルク付加手段と、
    を有することを特徴とする車両の制振制御装置。
  2. 前記懸架系振動検出手段は、前記動力伝達経路の回転速度変動およびねじり剛性に基づいて駆動力を推定し、前記懸架装置の剛性および粘性、前記ボデーの質量、前記サスペンションメンバの質量を用いて予め定められた懸架系モデルに前記推定駆動力を適用して該ボデーおよび該サスペンションメンバの各振動若しくは相対振動を推定する振動推定手段を備えている
    ことを特徴とする請求項に記載の車両の制振制御装置。
  3. 前記懸架系振動検出手段は、前記ボデーおよび前記サスペンションメンバの各々に配設された一対の振動センサから振動情報を読み込んで該ボデーおよび該サスペンションメンバの各振動を実測する振動実測手段を備えており、該振動センサが正常時には該振動実測手段によって前記各振動を実測し、該振動センサが異常時には前記振動推定手段によって前記各振動若しくは相対振動を推定する
    ことを特徴とする請求項に記載の車両の制振制御装置。
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