JP5989154B2 - 永久磁石型モータ - Google Patents
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Description
また,特許文献2には第1の三相巻線と第2の三相巻線とを有し,第1の三相巻線と前記第2の三相巻線とは,互いにπ/6の位相差を有することを特徴とする回転電機が開示されている。
したがって,このようなモータはコギングトルク低減の要求が非常に強い用途,たとえば,車両の電動パワーステアリング装置の用途には適していないという課題があった。
回転子鉄心と,この回転子鉄心に設けられた複数の永久磁石とを具備する回転子と,
複数のティースを有する固定子鉄心と,この固定子鉄心に形成された複数のスロットに納められた2組の3相の電機子巻線とを具備する固定子とを備え,
一方の電機子巻線は第1のインバータから電流を供給され,他の一方の電機子巻線は第2のインバータから電流を供給されるように構成した永久磁石型モータにおいて,
前記2組の3相の電機子巻線について,
第1の電機子巻線はU1相,V1相,W1相
第2の電機子巻線はU2相,V2相,W2相
としたとき,
前記複数のスロットのうち,いずれかの互いに隣り合うスロットの両方に前記第1の電機子巻線のU1相が納められている配置となっているか,あるいは
いずれかの互いに隣り合うスロットの一方に前記第1の電機子巻線のU1相または前記第2の電機子巻線のU2相の少なくとも一方が納められている配置となっており,
前記電機子巻線のU1相,V1相,W1相とU2相,V2相,W2相は互いに電気角20°〜40°ずらして駆動され,
さらに,前記固定子鉄心のスロット開口幅Wsは,
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数となるようにし,
前記固定子鉄心のコアバック厚さWcは,
0.18≦Wc/(2πRs/M)≦0.50,ただし,M:前記回転子の極数とし,
次数がNsに一致するコギングトルクと6次のトルクリップルの両方を低減する
ようにしたものである。
実施の形態1.
図1は実施の形態1の永久磁石型モータ10の断面図で,10極,12スロットの例を示している。
回転子11は固定子21の内側に回転自在になるように設けられ,シャフト14と,その外側に設けられた回転子鉄心12と,回転子鉄心12の外周側に10個等間隔に設けられた永久磁石13を有する。
固定子21は,円環状のコアバック23と,コアバック23から内径方向に伸びた計12個のティース24と,隣合う2つティース24の間にスロット27が設けられた固定子鉄心22と,各ティース24に集中的に巻き回された電機子巻線30を有する。
なお,図1では簡単のため,電機子巻線30と固定子鉄心22の間に設けられるインシュレータや固定子鉄心22の外周に設けられるフレームを省略している。
また,便宜的にティース24には1〜12まで番号を割り振っている。さらに,各ティース24に集中的に巻き回されている電機子巻線(以下コイルとも言う)30について,U,V,Wの3相のいずれのコイルか分かるように,便宜的に番号を付けて表している。
U相はU11,U12,U21,U22の4個
V相はV11,V12,V21,V22の4個
W相はW11,W12,W21,W22の4個
からそれぞれ構成され,図1に示すように各コイルはティース24−1〜12それぞれに対応して,U11, U12, V11, V12, W11, W12, U21, U22, V21, V22, W21, W22 の順に並んでいる構成となっている。
U11とU12とは互いに逆
U21とU22とは互いに逆
V11とV12とは互いに逆
V21とV22とは互いに逆
W11とW12とは互いに逆
W21とW22とは互いに逆
となっている。
U11とU21が直列接続され,U1相のコイルを構成し,
V11とV21が直列接続され,V1相のコイルを構成し,
W11とW21が直列接続され,W1相のコイルを構成し,
上記の3つのコイルがN1を中性点としてY結線され,第1の電機子巻線30−1を構成する。
また,
U12とU22が直列接続され,U2相のコイルを構成し,
V12とV22が直列接続され,V2相のコイルを構成し,
W12とW22が直列接続され,W2相のコイルを構成し,
上記の3つのコイルがN2を中性点としてY結線されて,第2の電機子巻線30−2を構成する。
図4は実施の形態1におけるモータ10とECU101を含む回路構成図である。
モータ10は図1で述べた極数が10,スロット数が12の永久磁石型モータ10である。
図4では簡単のため詳細省略し,モータ10の電機子巻線30のみを示している。
モータ10の電機子巻線30は第1のU相巻線U1,第1のV相巻線V1,第1のW相巻線W1によって構成される第1の電機子巻線30−1と第2のU相巻線U2,第2のV相巻線V2,第2のW相巻線W2によって構成される第2の電機子巻線30−2とから構成される。
ECU101も簡単のため詳細は省略し,インバータのパワー回路部のみを示す。
ECU101は2台のインバータ102から構成されていて,それぞれのインバータ102−1,2から第1及び第2の電機子巻線30−1,2に3相の電流を供給する。
ECU101にはバッテリーなどの電源103から直流電源が供給されており,ノイズ除去用のコイル104を介して,電源リレー105が接続されている。
図4では電源103がECU101の内部にあるかのように描かれているが,実際はバッテリ等の外部の電源からコネクタを介して電力が供給される。
電源リレー105は電源リレー105−1,2の2個あり,それぞれ2個のMOS-FETで構成され,故障時などは電源リレー105を開放して,過大な電流が流れないようにする。
なお,図4では,電源リレー105は電源103,コイル104,電源リレー105の順に接続されているが,コイル104よりも電源103に近い位置に設けられてもよいことは言うまでもない。
コンデンサ106−1,コンデンサ106−2は平滑コンデンサである。図4ではそれぞれ,1個のコンデンサで構成されているが,複数のコンデンサを並列に接続されて構成してもよいことは言うまでもない。
さらに,下側の3つのMOS-FET107−2,4,6のGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗が1つずつ接続されており,シャント109−1,シャント109−2,シャント109−3としている。これらシャント抵抗は電流値の検出に用いられる。
なお,シャントは3個の例を示したが,2個のシャントであってもよいし,1個のシャントであっても電流検出は可能であるため,そのような構成であってもよいことは言うまでもない。
インバータ102−2も同様の構成となっていて,インバータ102−2では,MOS-FET108−1,MOS-FET108−2が直列接続され,MOS-FET108−3,MOS-FET108−4が直列接続され,MOS-FET108−5,MOS-FET108−6が直列接続されて,さらにこの3組のMOS-FETが並列に接続されている。
さらに,下側の3つのMOS-FET108−2,4,6のGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗が1つずつ接続されており,シャント110−1,シャント110−2,シャント110−3としている。
これらシャント抵抗は電流値の検出に用いられる。なお,シャントは3個の例を示したが,2個のシャントであってもよいし,1個のシャントであっても電流検出は可能であるため,そのような構成であってもよいことは言うまでもない。
2台のインバータ102−1,2はモータ10に備えられた回転角度センサ111によって検出した回転角度に応じて制御回路(図示しない)からMOS-FETに信号を送ることでスイッチングし,第1及び第2の電機子巻線30−1,2に所望の3相電流を供給する。
なお,回転角度センサ111はレゾルバやGMRセンサやMRセンサなどが用いられる。
固定子鉄心22は円環状のコアバック23から内径側に伸びたティース24と周方向に広がった形状のティース先端部26を有する。隣り合うティース24の間にはスロット開口部28が設けられ,隣り合うティース24は接合面38で接合されている。
固定子鉄心22の外周側にはフレーム35が圧入や焼きばめによって固定されている。
固定子鉄心22のスロット27には固定子鉄心22と電機子巻線30との間の電気的絶縁を確保するためインシュレータ37が設けられている。
電機子巻線30は各ティース24に集中的に巻き回されている。
このとき,隣り合うティース24の間の磁路36に漏れ磁束が発生してしまう。この漏れ磁束はモータ10のトルクに寄与しない代わりに,ティース24の磁束密度を上げ,固定子鉄心22に磁気飽和が発生し,結果としてトルクリップル6次(電気角360度周期の成分を1次とした)が増大してしまうという課題があった。
すなわち,固定子鉄心22の互いに隣り合うスロット27の両方にはU1相とU2相の少なくとも一方の電機子巻線30が納められている配置となっている場合に漏れ磁束が多くなり上記のような課題がある。
これに対し,スロット開口部28のスロット開口幅Wsを大きくすれば,漏れ磁束を低減できるが,スロット開口幅Wsが大きいと,パーミアンスの脈動が大きくなり,回転子11側の形状誤差や永久磁石13の形状や磁気特性のばらつきの影響が大きくなり,次数がスロット数Nsに一致するコギングトルクが増大してしまうという課題があった。
したがって,従来技術では,1回転あたりの次数がスロット数Nsに一致するコギングトルクの低減とトルクリップル6次の低減を両立することができなかった。
横軸はスロット開口幅Wsをスロットピッチで規格化したパラメータである。スロットピッチは固定子内半径Rsを半径とする円の円周の長さをスロット数Nsで除した値とした。すなわちWs/(2πRs/Ns)をパラメータとした。
スロット開口幅Wsが大きくなるにつれて,コギングトルク12次(Ns=12)が急激に増加する。
一方,トルクリップルはスロット開口幅が小さいほど大きくなっている。これは先に説明した,スロット開口部28を磁路36として漏れる磁束の影響で固定子鉄心22に磁気飽和が生じた結果である。
これは,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°としたことによりトルクリップルの6次成分が低減されたことに起因する。この位相差はモータ10の駆動状態に応じて変化させてもよいし,たとえば30°で固定してもよい。
特に,従来と比べてトルクリップル低減効果が大きいのはスロット開口幅Wsが小さい場合であり,固定子鉄心22に磁気飽和が発生しても,2組の3相インバータ102−1,2によってトルクリップル6次成分が低減されたことを示している。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
としたときには,コギングトルクNs次の低減とトルクリップル6次の低減が両立することがわかる。
図8はトルクリップル波形を示す。
横軸が回転角度(電気角),縦軸はトルクリップルを示す。電気角6次の成分が大幅に低減されていることがわかる。
また,図13ではY結線の例を示したが,Δ結線でも同様の効果が得られる。
回転子鉄心12と,この回転子鉄心に設けられた複数の永久磁石13とを具備する回転子11と,
複数のティース24を有する固定子鉄心22と,この固定子鉄心に形成された複数のスロット27に納められた2組の3相の電機子巻線30とを具備する固定子21とを備え,
一方の電機子巻線30−1は第1のインバータ102−1から電流を供給され,他の一方の電機子巻線30−2は第2のインバータ102−2から電流を供給されるように構成した永久磁石型モータ10において,
前記2組の3相の電機子巻線について,
第1の電機子巻線30−1はU1相,V1相,W1相
第2の電機子巻線30−2はU2相,V2相,W2相
としたとき,
前記複数のスロット27のうち,いずれかの互いに隣り合うスロットの両方に前記第1の電機子巻線のU1相が納められている配置となっており,
前記電機子巻線のU1相,V1相,W1相とU2相,V2相,W2相は互いに電気角20°〜40°ずらして駆動され,
さらに,前記固定子鉄心22のスロット開口幅Wsは,
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成とすれば,固定子鉄心の磁気飽和によって発生するトルクリップル6次が小さく,小型・高効率,低振動低騒音のモータが得られる。
また次数がスロット数に一致するコギングトルクの低減との両立ができるという効果が得られる。
スロット開口幅Wsがコイルの線径Dcより小さい構成としておけば,コイルがスロット27から回転子11側に抜け出ることがなく,コイルが回転子11と固定子21の空隙部分の挟まることがないという効果も得られる。
図12のティース幅Wtが小さいとティース24部分の磁束密度が高くなり,磁気飽和が生じ,トルクリップル6次(電気角360度周期を1次とした)が大幅に増えてしまう。特にスロット開口幅Wsを小さくして
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
とした場合にはその影響が顕著となる。
しかしながら,実施の形態1の構成の永久磁石型モータ10にすると,鉄心に磁気飽和が生じてもトルクリップル6次が低減されるため,スロット27の断面積を増やすことができ,電機子巻線抵抗を減らすことができるので小型高出力のモータを得ることができるという効果がある。
永久磁石13として希土類の永久磁石を使った場合,ティース幅Wtについては,そのもっとも小さいところにおいて
0.50≦Wt/(2πRs/Ns)≦0.65
とすることができ,スロット断面積を広く確保することができる。ただし,Rsは固定子鉄心22の内半径,Nsは固定子鉄心22のスロット数である。
特にスロット開口幅を小さくして
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
とした場合にはその影響が顕著となる。
しかしながら,実施の形態1の構成の永久磁石型モータ10にすると,鉄心に磁気飽和が生じてもトルクリップル6次が低減されるため,スロット27の断面積を増やすことができ,電機子巻線抵抗を減らすことができるので小型高出力のモータを得ることができるという効果がある。
コアバック23は特にモータ10の径に影響を与えるため,電動パワーステアリング装置の省スペース化に寄与するという効果もある。
永久磁石13として希土類の永久磁石を使った場合,コアバック厚さWcについては,そのもっとも小さいところにおいて
0.18≦Wc/(2πRs/M)≦0.50
とすることができ,モータ10の外径を小さくできる。
ただし,Rsは固定子鉄心22の内半径,Mは極数である。
図2は実施の形態2の永久磁石型モータ10の断面図である。
固定子21は,円環状のコアバック23とコアバック23から内径方向に伸びた計18個のティース24と,隣合う2つティース24の間にスロット27が設けられた固定子鉄心22と,各ティース24に集中的に巻き回された電機子巻線30を有する。
なお,図2では簡単のため,電機子巻線30と固定子鉄心22の間に設けられるインシュレータや固定子鉄心の外周に設けられるフレームを省略している。また,便宜的にティース24には1〜18まで番号を割り振っている。
さらに,各ティース24に集中的に巻き回されている電機子巻線(コイル)30について,U,V,Wの3相のいずれのコイルか分かるように,便宜的に番号を付けて表している。
U相はU11,U12,U13,U21,U22,U23の6個
V相はV11,V12,V13,V21,V22,V23の6個
W相はW11,W12,W13,W21,W22,W23の6個
からそれぞれ構成され,図1に示すように各コイルはティース24−1〜18それぞれに対応して,U11, V11, V12, W11, U12, U13, V13, W12, W13, U21, V21, V22, W21, U22, U23, V23, W22, W23の順に並んでいる構成,すなわち,少なくとも固定子鉄心22の互いに隣り合うスロット27の一方にU1相またはU2相の少なくとも一方の電機子巻線が納められている配置となっている。
U11とU12とU13が直列接続されて第1のU相巻線であるU1相を構成している。このとき,U12はU11およびU13とはコイルの巻き方向が逆方向にとなっている。
また,U21とU22とU23が直列接続されて第2のU相巻線であるU2相を構成している。このとき,U22はU21およびU23とはコイルの巻き方向が逆方向となっている。
V11とV12とV13が直列接続されて第1のV相巻線であるV1相を構成している。
このとき,V12はV11およびV13とはコイルの巻き方向が逆方向となっている。
また,V21とV22とV23が直列接続されて第2のV相巻線であるV2相を構成している。このとき,V22はV21およびV23とはコイルの巻き方向が逆方向となっている。
W11とW12とW13が直列接続されて第1のW相巻線であるW1相を構成している。このとき,W12はW11およびW13とはコイルの巻き方向が逆方向となっている。
また,W21とW22とW23が直列接続されて第2のW相巻線であるW2相を構成している。このとき,W22はW21およびW23とはコイルの巻き方向が逆方向となっている。
この18個のコイルがどのように接続されるかについて図14に示す。
U11とU12とU13とが直列接続され,U1相のコイルを構成し,
V11とV12とV13とが直列接続され,V1相のコイルを構成し,
W11とW12とW13とが直列接続され,W1相のコイルを構成し,
上記の3つのコイルがN1を中性点としてY結線され,第1の電機子巻線30−1を構成する。
また,
U21とU22とU23とが直列接続され,U2相のコイルを構成し,
V21とV22とV23とが直列接続され,V2相のコイルを構成し,
W21とW22とW23とが直列接続され,W2相のコイルを構成し,
上記の3つのコイルがN2を中性点としてY結線されて,第2の電機子巻線30−2を構成する。
永久磁石13はその径方向の長さが周方向の長さに比べて長い形状をしており,この永久磁石13が周方向に等間隔に14個並んでいる。永久磁石13の着磁方向は図2に示すNとSがそれぞれN極,S極になるような方向に着磁されている。
すなわち,隣り合う永久磁石13の向かい合う面が互いに同じ極になるように着磁されている。このような着磁方向とすることで,磁束を回転子鉄心12に集中させて,磁束密度を高めるという効果がある。
このような形状により,空隙に発生する磁束密度の波形を滑らかにできるため,コギングトルクやトルクリップルを小さくすることができる。
さらに,永久磁石13の内径側の端面に接するように非磁性部32を設けている。この部分は,空気としてもよいし,樹脂を充填してもよいし,ステンレスやアルミニウムのような非磁性の金属を挿入してもよい。
このようにすることで,永久磁石13の漏れ磁束を低減することができる。
隣り合う永久磁石13の間の回転子鉄心12とシャフト14の外周を囲うように設けられた回転子鉄心12の間に連結部34が設けられている。これは両者を機械的に連結する働きを持っている。この連結部34は径方向長さが周方向長さに比べて長いため,磁束を回転子鉄心12に集中させることができ高トルクとなる。
回転子鉄心12に永久磁石13が埋め込まれた構造では,表面磁石型に比べてトルクリップルが大きくなり振動騒音が大きくなるという課題があったが,電機子巻線30の結線の構成を図14のようにして,さらに図4に示す2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とすることによって6次のトルクリップルを低減することができる。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成としたことで,次数がNsに一致するコギングトルクを大幅に低減するとともに,漏れ磁束によって固定子鉄心22に磁気飽和が生じても6次のトルクリップルを低減することができる。
さらには14極18スロットでは空間次数2次の電磁加振力が小さくすることができ低振動・低騒音となる。すなわち,高トルク化と低振動・低騒音化の両立が可能となる。図2の例以外にも極数M=18n±4n,スロット数Ns=18n (nは整数)であれば同様の効果が得られる。
図3は実施の形態3の永久磁石型モータ10の断面図である。
回転子11は固定子21の内側に回転自在になるように設けられ,シャフト14とその外側に設けられた回転子鉄心12と回転子鉄心12の外周側に20個等間隔に設けられた永久磁石13を有する。
固定子21は,円環状のコアバック23とコアバック23から内径方向に伸びた計24個のティース24と隣合う2つティース24の間にスロット27が設けられた固定子鉄心22と各ティース24に集中的に巻き回された電機子巻線30を有する。
なお,図3では簡単のため,電機子巻線30と固定子鉄心22の間に設けられるインシュレータや固定子鉄心22の外周に設けられるフレームを省略している。
また,便宜的にティース24には1〜24まで番号を割り振っている。さらに,各ティース24に集中的に巻き回されている電機子巻線30(コイル)について,U,V,Wの3相のいずれのコイルか分かるように,便宜的に番号を付けて表している。
U相はU11,U12,U21,U22,U31,U32,U41,U42の8個
V相はV11,V12,V21,V22,V31,V32,V41,V42の8個
W相はW11,W12,W21,W22,W31,W32,W41,W42の8個
からそれぞれ構成され,図3に示すように各コイルはティース24−1〜24それぞれに対応して,U11, U12, V11, V12, W11, W12, U21, U22, V21, V22, W21, W22, U31, U32, V31, V32, W31, W32, U41, U42, V41, V42, W41, W42 の順に並んでいる構成となっている。
U11とU12とは互いに逆であり,U21とU22とは互いに逆であり,
U31とU32とは互いに逆であり,U41とU42とは互いに逆であり,以下V相,W相も同様となっている。
これらをY結線あるいはΔ結線して2組の3相の電機子巻線30を構成する。
2組の電機子巻線30を構成する際,U11,U21,U31,U41,V11,V21,V31,V41,W11,W21,W31,W41から第1の電機子巻線30−1を構成し,U12,U22,U32,U42,V12,V22,V32,V42,W12,W22,W32,W42,から第2の電機子巻線30−2を構成する。
回転子鉄心12に永久磁石13が埋め込まれた構造では,表面磁石型に比べて電磁加振力が大きくなり振動騒音が大きくなるという課題があったが,図4に示す2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とすることによって6次のトルクリップルを低減することができる。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成としたことで,次数がNsに一致するコギングトルクを大幅に低減するとともに,漏れ磁束によって固定子鉄心22に磁気飽和が生じても6次のトルクリップルを低減することができる。
さらには20極24スロットでは極数M,スロット数NsとしたときMとNsの最大公約数Pが4であり,3以上の値となっている。
このとき空間次数2次の電磁加振力を小さくすることができ低振動・低騒音となる。すなわち,高トルク化と低振動・低騒音化の両立が可能となる。Pが3以上であれば同様の効果が得られる。
また,図3の例以外にも極数M=12n±2n,スロット数Ns=12n (nは2以上の整数)であれば同様の効果が得られる。
図9は実施の形態4の永久磁石型モータ10の断面図である。
回転子11は固定子21の内側に回転自在になるように設けられ,シャフト14とその外側に設けられた回転子鉄心12と回転子鉄心12の外周側に8個等間隔に設けられた永久磁石13を有する。
固定子21は,円環状のコアバック23と,コアバック23から内径方向に伸びた計48個のティース24と,隣合う2つティース24の間にスロット27が設けられた固定子鉄心22と各スロット27に分布巻の電機子巻線30を有する。
これは毎極毎相のスロット数が2の例である。
なお,図9では簡単のため,電機子巻線30と固定子鉄心22の間に設けられるインシュレータや固定子鉄心22の外周に設けられるフレームを省略している。
スロット27−1〜6に納められているコイルは順に,U11,U12,W11,W12,V11,V12となっていて,右回りに,スロット27−7〜12が順にU21,U22,W21,W22,V21,V22となっている。
一般化するとスロット27の番号m,m+1,m+2,m+3,m+4,m+5に対して,順にUm1,
Um2,Wm1,Wm2,Vm1,Vm2となっている。ただし,mは1〜8の整数を表す。
さらに,Um1,Vm1,Wm1はU1相,V1相,W1相の3相の第1の電機子巻線30−1を構成し,Um2,Vm2,Wm2はU2相,V2相,W2相の3相の第2の電機子巻線30−2を構成する。
図15のように2組のY結線としてもよいし,Δ結線としてもよい。
さらに図4に示す2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とする。
この場合は,隣り合うティース24間の磁路を通じて漏れ磁束が発生し,結果として固定子鉄心22の磁束密度が高くなり,磁気飽和が生じる。
この磁気飽和によってトルクリップル6次成分が大きくなり,電動パワーステアリング装置には適さないモータ10となっていたが,本実施の形態の構成によると2組の3相のインバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°としているため,トルクリップル6次成分が大幅に低減される。
さらに,閉スロット構造なので,回転子11側の形状誤差や永久磁石13の形状や磁気特性のばらつきの影響が小さくなり,次数がスロット数Nsに一致するコギングトルクも低減できるという効果がある。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成としておけば,閉スロットと実質的に同等の効果が得られる。
回転子11は極数が10,固定子21のスロット数が60のモータ10であり,固定子21は円環状のコアバック23と,コアバック23から内径方向に伸びた計60個のティース24と,隣合う2つティース24の間にスロット27が設けられた固定子鉄心22と,各スロット27に分布巻の電機子巻線30を有する。
なお,図10では簡単のため,電機子巻線30と固定子鉄心22の間に設けられるインシュレータや固定子鉄心22の外周に設けられるフレームを省略している。
スロット27−1〜6に納められているコイルは順に,U11,U12,W11,W12,V11,V12となっていて,右回りに,スロット27−7〜12が順にU21,U22,W21,W22,V21,V22となっている。
一般化するとスロット27の番号m,m+1,m+2,m+3,m+4,m+5に対して,順にUm1,
Um2,Wm1,Wm2,Vm1,Vm2となっている。ただし,mは1〜10の整数を表す。
さらに,Um1,Vm1,Wm1はU1相,V1相,W1相の3相の第1の電機子巻線30−1を構成し,Um2,Vm2,Wm2はU2相,V2相,W2相の3相の第2の電機子巻線30−2を構成する。
図15のように2組のY結線としてもよいし,Δ結線としてもよい。
さらに図4に示す2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30-1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とする。
永久磁石13はその径方向の長さが周方向の長さに比べて長い形状をしており,この永久磁石13が周方向に等間隔に10個並んでいる。永久磁石13の着磁方向は図10に示すNとSがそれぞれN極,S極になるような方向に着磁されている。すなわち,隣り合う永久磁石13の向かい合う面が互いに同じ極になるように着磁されている。
このような着磁方向とすることで,磁束を回転子鉄心12に集中させて,磁束密度を高めるという効果がある。
このような形状により,空隙に発生する磁束密度の波形を滑らかにできるため,コギングトルクやトルクリップルを小さくすることができる。
さらに,永久磁石13の内径側の端面に接するように非磁性部32を設けている。この部分は,空気としてもよいし,樹脂を充填してもよいし,ステンレスやアルミニウムのような非磁性の金属を挿入してもよい。
このようにすることで,永久磁石13の漏れ磁束を低減することができる。
隣り合う永久磁石13の間の回転子鉄心12とシャフト14の外周を囲うように設けられた回転子鉄心12の間に連結部34が設けられている。これは両者を機械的に連結する働きを持っている。
この場合は,隣り合うティース24間の磁路を通じて漏れ磁束が発生し,結果として固定子鉄心22の磁束密度が高くなり,磁気飽和が生じる。
この磁気飽和によってトルクリップル6次成分が大きくなり,電動パワーステアリング装置には適さないモータ10となっていたが,本実施の形態の構成によると図4のように2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30-2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°としているため,トルクリップル6次成分が大幅に低減される。
さらに,閉ティース構造なので,回転子11側の形状誤差や永久磁石13の形状や磁気特性のばらつきの影響が小さくなり,次数がスロット数Nsに一致するコギングトルクも低減できるという効果がある。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成としておけば,閉スロットと実質的に同等の効果が得られる。
回転子鉄心12に永久磁石13が埋め込まれた構造では,表面磁石型に比べてトルクリップルが大きくなり振動騒音が大きくなるという課題があったが,電機子巻線30の結線の構成を図15のようにして,さらに図4に示す2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とすることによって6次のトルクリップルを低減することができる。
毎極毎相のスロット数が2の場合を示したが,2以上の偶数であれば同様の電機子巻線30の構成ができるため同様の効果が得られる。
図11は実施の形態4の図10の永久磁石型モータ10と回転子11の永久磁石13の配置が異なっている例である。
固定子21の構造は図10と同じである。回転子11は固定子21の内側に回転自在になるよう設けられている。
回転子11は回転軸となるシャフト14とシャフト14の外側に回転子鉄心12が設けられている。
永久磁石13はその径方向の長さが周方向の長さに比べて長い形状をしており,この永久磁石13が周方向に等間隔に5個並んでいる。
永久磁石13の着磁方向は図11に示すNとSがそれぞれN極,S極になるような方向に着磁されている。すなわち,隣り合う永久磁石13の向かい合う面が異なる極になるように着磁されている。
さらに,隣り合う永久磁石13の間には非磁性部33が設けられている。この部分は空気としてもよいし,樹脂を充填してもよいし,ステンレスやアルミニウムのような非磁性の金属を挿入してもよい。
先に述べた着磁方向とし,さらにこの非磁性部33を設けることで,磁束を回転子鉄心12に集中させて,磁束密度を高めるという効果がある。
また,永久磁石13の周方向の両側には回転子鉄心12が存在する。
この回転子鉄心12の固定子21側に対向する面は曲面部31を有し,その曲面の形状が隣り合う永久時磁石間の中間地点において固定子21との空隙長が短くなるような凸形状の曲面を形成している。
このような形状により,空隙に発生する磁束密度の波形を滑らかにできるため,コギングトルクやトルクリップルを小さくすることができる。
さらに,永久磁石13と非磁性部33の内径側の端面に接するように非磁性部32を設けている。この部分は,空気としてもよいし,樹脂を充填してもよいし,ステンレスやアルミニウムのような非磁性の金属を挿入してもよい。
このようにすることで,永久磁石13の漏れ磁束を低減することができる。
隣り合う永久磁石13の間の回転子鉄心12とシャフト14の外周を囲うように設けられた回転子鉄心12の間に連結部34が設けられている。これは両者を機械的に連結する働きを持っている。
その上,固定子鉄心22が閉スロット部29を有する構造となっていることから,ティース24間の漏れ磁束に起因する鉄心の磁気飽和によってもトルクリップルが増加するという課題がった。
しかし,本実施の形態の構成によると図4のように2組の3相インバータ102−1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30−2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°としているため,トルクリップル6次成分が大幅に低減される。
さらに,閉スロット構造なので,回転子11側の形状誤差や永久磁石13の形状や磁気特性のばらつきの影響が小さくなり,次数がスロット数Nsに一致するコギングトルクも低減できるという効果がある。
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数
となる構成としておけば,閉スロットと実質的に同等の効果が得られる。
回転子鉄心12に永久磁石13が埋め込まれた構造では,表面磁石型に比べてトルクリップルが大きくなり振動騒音が大きくなるという課題があったが,電機子巻線30の結線の構成を図15のようにして,さらに図4に示す2組の3相インバータ102-1,2で駆動し,第1の電機子巻線30−1と第2の電機子巻線30-2の位相差を電気角20°〜40°,望ましくは電気角30°とすることによって6次のトルクリップルを低減することができる。
一般に固定子21の極数Mに対して,回転子11の永久磁石13を周方向にM/2個並べた構成であれば上記の効果が得られる。
特に,ネオジム系の永久磁石13,特にジスプロシウムを使っている場合には,低コスト化の効果が非常に大きいという効果がある。
また,図11では永久磁石13を回転子鉄心12に埋め込んだ例を示したが,図16のように回転子鉄心12の表面に永久磁石13を配置した構成でもよい。
また,図11と図16では毎極毎相のスロット数が2の場合を示したが,2以上の偶数であれば同様の電機子巻線30の構成ができるため同様の効果が得られる。
図17は自動車の電動パワーステアリング装置の説明図である。
運転者はステアリングホイール(図示しない)を操舵し,そのトルクがステアリングシャフト(図示しない)を介してシャフト201に伝達される。
このときトルクセンサ202が検出したトルクは電気信号に変換されケーブル(図示しない)を通じてコネクタ203を介してECU101(コントロールユニット)に伝達される。
一方,車速などの自動車の情報が電気信号に変換されコネクタ204を介してECU101に伝達される。ECU101はこのトルクと車速などの自動車の情報から,必要なアシストトルクを演算し,図4に示すようにインバータ102−1,2を通じて永久磁石型モータ10に電流を供給する。モータ10はラック軸の移動方向(矢印で示す)に平行な向きに配置されている。
また, ECU101への電源供給はバッテリやオルタネータから電源コネクタ205を介して送られる。永久磁石型モータ10が発生したトルクはベルト(図示せず)とボールネジ(図示せず)が内蔵されたギアボックス206によって減速されハウジング207の内部にあるラック軸(図示せず)を矢印の方向に動かす推力を発生させ,運転者の操舵力をアシストする。
これにより,タイロッド208が動き,タイヤが転舵して車両を旋回させることができる。永久磁石型モータ10のトルクによってアシストされ運転者は少ない操舵力で車両を旋回させることができる。
なお,ラックブーツ209は異物が装置内に侵入しないように設けられている。
また,モータ10が動作するときの振動・騒音も小さい方が望ましい。
そこで,実施の形態1〜5で述べたモータ10を適用すると,各々の実施の形態で述べた効果を得ることができる。
特に,空間次数2次の電磁加振力が小さくすることができ低振動・低騒音となる。さらに,高トルク化と低振動・低騒音化の両立が可能となるという効果がある。
図17のようにモータ10はラック軸の移動方向(矢印で示す)に平行な向きに配置されている。電動パワーステアリング装置は大型車に向いているシステムであるが,モータ10も高出力化が必要であり,高出力化と同時にモータ10に起因する振動・騒音も増加するという課題があった。
しかしながら,実施の形態1〜6で述べたモータ10を適用すればこの課題が解決でき,大型の車両にも電動パワーステアリング装置が適用でき,燃費を低減できるという効果がある。
なお,本発明は,その発明の範囲内において,各実施の形態を自由に組み合わせたり,各実施の形態を適宜,変形,省略することが可能である。
Claims (14)
- 回転子鉄心と,この回転子鉄心に設けられた複数の永久磁石とを具備する回転子と,
複数のティースを有する固定子鉄心と,この固定子鉄心に形成された複数のスロットに納められた2組の3相の電機子巻線とを具備する固定子とを備え,
一方の電機子巻線は第1のインバータから電流を供給され,他の一方の電機子巻線は第2のインバータから電流を供給されるように構成した永久磁石型モータにおいて,
前記2組の3相の電機子巻線について,
第1の電機子巻線はU1相,V1相,W1相
第2の電機子巻線はU2相,V2相,W2相
としたとき,
前記複数のスロットのうち,いずれかの互いに隣り合うスロットの両方に前記第1の電機子巻線のU1相が納められている配置となっているか,あるいは
いずれかの互いに隣り合うスロットの一方に前記第1の電機子巻線のU1相または前記第2の電機子巻線のU2相の少なくとも一方が納められている配置となっており,
前記電機子巻線のU1相,V1相,W1相とU2相,V2相,W2相は互いに電気角20°〜40°ずらして駆動され,
さらに,前記固定子鉄心のスロット開口幅Wsは,
Ws/(2πRs/Ns)≦0.15
ただし,Rs:前記固定子鉄心の内半径,Ns:前記固定子鉄心のスロット数となるようにし,
前記固定子鉄心のコアバック厚さWcは,
0.18≦Wc/(2πRs/M)≦0.50,ただし,M:前記回転子の極数とし,
次数がNsに一致するコギングトルクと6次のトルクリップルの両方を低減する
ことを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記複数のティースのうち,いずれかの互いに隣合うティースの一方に前記第1の電機子巻線のU1相の巻線が巻き回され,他方のティースには第2の電機子巻線のU2相の巻線が巻き回され,
他の互いに隣合うティースの一方に第1の電機子巻線のV1相の巻線が巻き回され,他方のティースには第2の電機子巻線のV2相の巻線が巻き回され,
更に他の互いに隣合うティースの一方に第1の電機子巻線のW1相の巻線が巻き回され,他方のティースには第2の電機子巻線のW2相の巻線が巻き回された
ことを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記固定子鉄心は互いに隣り合うティースの先端部同士が繋がっていることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記回転子の極数M,前記固定子鉄心のスロット数Nsとしたとき,MとNsの最大公約数Pが3以上であることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記回転子の極数M,前記固定子鉄心のスロット数Nsとしたとき,M=18n±4n,Ns=18n(n:整数)を満たすことを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記回転子の極数M,前記固定子鉄心のスロット数Nsとしたとき,M=12n±2n,Ns=12n(n:整数)を満たすことを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
スロット開口幅Wsが前記電機子巻線の線径よりも小さいことを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記回転子鉄心に径方向長さが周方向長さに比べて長い永久磁石が埋め込まれた構造であることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記永久磁石の断面形状が長方形であり,径方向長さが周方向長さに比べて長い形状となっており,
前記永久磁石の着磁方向は隣り合う永久磁石の向かい合う面が互いに同じ極になるような向きであり,
隣り合う永久磁石の間には前記回転子鉄心が介在し,この回転子鉄心の固定子側に対向する面は曲面部を有し,その曲面の形状が隣り合う永久磁石間の中間地点において前記固定子との空隙長が短くなるような凸形状の曲面を形成しており,
かつ,前記永久磁石の内径側の端面に接するように非磁性部を設けていることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項9において,前記回転子は,前記回転子鉄心の内側に設けられたシャフトをさらに具備し, 前記回転子鉄心は, 隣り合う永久磁石の間の第1の前記回転子鉄心と 前記シャフトの外側に設けられた第2の前記回転子鉄心と, 前記第1の回転子鉄心と前記第2の回転子鉄心との間に設けられた連結部とを 有することを特徴とする永久磁石型モータ。
- 請求項1において,
前記回転子の極数Mに対して,前記回転子の永久磁石は周方向にM/2個並べた構成であることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項11において,
前記回転子鉄心に径方向長さが周方向長さに比べて長い永久磁石が埋め込まれた構造であり,前記永久磁石の内径側には非磁性部を有し,対向する面における着磁方向が反対の極になる向きで隣り合う永久磁石の間には非磁性部を有することを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1において,
前記固定子は前記電機子巻線が分布巻の構成であり,さらに,毎極毎相のスロット数が2以上の偶数であることを特徴とする永久磁石型モータ。 - 請求項1から13のいずれか1項において,
電動パワーステアリング装置のラック軸の移動方向と平行な向きに配置されることを特徴とする永久磁石型モータ。
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