JP6188639B2 - 電動機 - Google Patents

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Description

この発明は、固定子鉄心の構成要素であるコアシートの少なくとも一枚が、隣接したシートティース部の先端部同士をシート連結部で連結した閉口コアシートである電動機に関する。
固定子鉄心の隣り合うティース間を磁性体の連結部で連結した電動機を駆動する場合、連結部によってトルクにむらができ、コギングトルクやトルクリップルが増加して、振動・騒音が増加する。
そこで、固定子鉄心の隣り合うティース間を連結した電動機のトルクリップルを低減するために、ティースの回転子に対向する面に切り欠き部を設けた電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、トルクリップル低減を目的とはしていないが、固定子鉄心の隣り合うティース間を接続した電動機については、積層されるコアシート全てにコアバックの内周側に切り欠き部を設けるもの(特許文献2)、積層されるコアシート全てにコアバックの外周側に切り欠き部を設けるもの(特許文献3)及び積層されるコアシート全てにティースに切り欠き部を設けるもの(特許文献4)がある。
特開2005−094901号公報 特開2003−088011号公報 特開2004−208358号公報 特開2004−187478号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている切り欠き部は、マグネットに対向する面に配置されており、電動機の磁気的空隙のパーミアンスの高調波成分が発生し、コギングトルクや電磁的な振動が発生するため、電動機の振動・騒音が十分に低減できないといった問題点があった。
また、切り欠き部を設けたことで、磁気的空隙の磁束密度が低下し、平均トルクが低下するといった問題点もあった。
また、特許文献2〜4に記載された電動機のように、積層されるコアシート全てに切り欠き部を設けた場合、固定子鉄心の積層方向全体にわたって各コアシートに磁気飽和が発生し、平均トルクが低下するといった問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクを向上でき、低振動・低騒音化、高トルク化が可能となる電動機を得ることを目的とするものである。
この発明に係る電動機は、円環状のシートコアバック部、このシートコアバック部から周方向に間隔を空けて径方向に延びたシートティース部を有する複数のコアシートが積層された固定子鉄心と、この固定子鉄心に巻装された電機子巻線と、を有する固定子と、
この固定子と磁気的空隙を介して配置された回転子と、を備え、
前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接した前記シートティース部の先端部間に前記シートティース部同士を連結した磁性体のシート連結部を有する閉口コアシートである、電動機であって、
前記閉口コアシートの少なくとも1枚は、前記シートコアバック部及び前記シートティース部の少なくとも一方に、トルクリップルを低減するためのトルクリップル調整磁気飽和部を有し、
積層された前記コアシートの全数のうちの一部が、前記トルクリップル調整磁気飽和部を有する前記閉口コアシートである。
この発明に係る電動機によれば、固定子鉄心の構成要素である積層されたコアシートに、シートコアバック部及びシートティース部の少なくとも一方にトルクリップル調整磁気飽和部を有する閉口コアシートが一部含まれているので、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクを向上できるので、低振動・低騒音化、高トルク化が可能となる。
この発明の実施の形態1の電動機が用いられた電動駆動装置を示す側断面図である。 図1の電動機を示す正断面図である。 (a)は図2の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心を外側から視た斜視図である。 (a)は図2の固定子鉄心の構成要素である閉口コアシートを示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 閉口コアシートの幅aに対するトルクリップル調整磁気飽和部の幅bの比率(b/a)と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。 図3の閉口コアシートの変形例を示す正面図である。 トルクリップル調整磁気飽和部の磁束密度と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。 (a)は図3の閉口コアシートの変形例を示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)は図3の閉口コアシートの変形例を示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)は図3の閉口コアシートの変形例を示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 図2の電動機の変形例を示す正面断面図である。 (a)はこの発明の実施の形態2の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図である。 (a)は図12の固定子鉄心の構成要素である閉口コアシートを示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)は図13の閉口コアシートの変形例を示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)はこの発明の実施の形態3の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心を外側から視た斜視図である。 (a)は図15の第2の閉口コアシートを示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)は図15の第2の閉口コアシートの変形例を示す正面図、(b)は(a)の要部拡大図である。 (a)はこの発明の実施の形態4の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の第2の閉口コアシートを示す正面図である。 (a)は図18の固定子鉄心の変形例を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の第2の閉口コアシートを示す正面図である。 (a)はこの発明の実施の形態5の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心を外側から視た斜視図である。 図20の開口コアシートを示す正面図である。 (a)はこの発明の実施の形態6の電動機の固定子鉄心を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心を外側から視た斜視図である。 図22の開口コアシートを示す正面図である。 (a)は第1の開口コアシート及び第2の開口コアシートが積層された固定子鉄心を示す部分斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を示す分解斜視図である。 第1の開口コアシート及び第2の開口コアシートの全積層枚数cに対する、第2の開口コアシートの枚数dの比率と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。 (a)は第1の閉口コアシート及び第2の閉口コアシートが積層された固定子鉄心を示す部分斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を示す分解斜視図である。 第1の閉口コアシート及び第2の閉口コアシートの全積層枚数eに対する、第2の閉口コアシートの枚数fの比率と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。 (a)は図22の固定子鉄心の変形例を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心を外側から視た斜視図である。 この発明の実施の形態7の電動機を示す正断面図である。 図29の電動機の変形例を示す正断面図である。 この実施の形態8の電動機を用いたECUを示す回路図である。 この実施の形態9の電動機を用いた自動車の電動パワーステアリング装置を示す説明図である。
以下、この発明の各実施の形態の電動機100について図に基づいて説明するが、各実施の形態において、同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、電動機100とECU(Electronic Control Unit)101とが一体となった電動駆動装置を示す断面図、図2は図1の電動機100を示す正断面図である。
この実施の形態1の電動機100は、円筒形状のフレーム1と、このフレーム1の片側端面にボルト2に固定されたハウジング3と、フレーム1の内壁面に固定された固定子4と、この固定子4の内側に設けられた回転子5と、を備えている。
固定子4は、薄板状の電磁鋼板等の磁性体であるコアシートを積層した固定子鉄心6と、この固定子鉄心6の軸線方向に沿って形成された18個のスロット7に巻装された電機子巻線8と、を有している。
回転子5は、ハウジング3に嵌着された第1の軸受9、フレーム1に嵌着された第2の軸受10により両端部が回転自在に支持されたシャフト11と、このシャフト11に固定された回転子鉄心12と、この回転子鉄心12の外周面に周方向に等分間隔で14個配置された永久磁石13と、を有している。
なお、永久磁石13の外側に永久磁石13の保護と飛散防止用に、ステンレスやアルミニウム等の非磁性材料を円筒状にしたカバーで覆われたものもある。
ECU101は、フレーム1の壁部50により電動機100と区画されている。フレーム1のハウジング3と反対側の開口部はヒートシンク51で閉じられている。このヒートシンク51の片面は、有底円筒形状のケース52で覆われている。ヒートシンク51のシャフト11側の面には、凹部53が形成されている。この凹部53は、磁気センサ54を搭載した基板55で覆われている。磁気センサ54は、シャフト11の一端部に固定されたプーリ57と反対側の他端部に固定されたセンサ用永久磁石56と対向している。
ヒートシンク51のシャフト11と反対側の面には、スイッチング素子58が搭載されている。基板55は、支持部59及び接続部材60を介して制御基板61と電気的に接続されている。ケース52には、第1のコネクタ62、第2のコネクタ63及び電源コネクタ64が設けられている。
磁性体である固定子鉄心6は、円形の外周縁部を形成するコアバック14と、このコアバック14から径方向の内側(磁気的空隙長の方向)に延び周方向に等間隔に形成された18個のティース15と、を有している。コアバック14の外周面であって、各ティース15間には凹部16が全部で18個形成されている。各ティース15は、径方向の内側に周方向に突出した鍔部17が形成されている。隣接した鍔部17同士は、磁性体である連結部18で連結されている。
電機子巻線8は、U相が+U11、−U12、+U13、−U21、+U22、−U23の6個、V相が+V11、−V12、+V13、−V21、+V22、−V23の6個、W相が−W11、+W12、−W13、+W21、−W22、+W23の6個それぞれの巻線部が接続されて構成されている。この各巻線部は、ティース15に導線を集中的に巻回した、所謂集中巻であって、図2に示すように、各ティース15の時計方向に沿ったNo.1〜No.18のそれぞれに対応して、+U11、+V11、−V12、−W11、−U12、+U13、+V13、+W12、−W13、−U21、−V21、+V22、+W21、+U22、−U23、−V23、−W22、+W23の順に配置されている。但し、「+」、「−」は巻線部の巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。この18個の巻線部は、それぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線8を構成している。
この実施の形態の電動機100によれば、電機子巻線8は、各ティース15に導線を集中的に巻回して集中巻で構成されているので、コイルエンドが小さく、小型であり銅損も小さく高効率となるという効果が得られる。
また、この実施の形態では、14極、18スロットとしたので、集中巻の10極、12スロットよりも空間次数が2の電磁加振力が小さくでき、振動、騒音を低減でき、また高調波、特にトルクリップルの主成分である6f成分や12f成分の巻線係数が小さいので、トルクリップルが低減できる。
また、固定子鉄心12のティース15は、それぞれ回転子5側の磁気的空隙長の方向の先端部にティース15から円周方向に突設した鍔部17を有しており、また隣接する鍔部17間には磁性体によって鍔部17間を連結する連結部18を有している。
このように鍔部17間を連結部18で連結することによって、固定子鉄心6の回転子5側の内周の強度を向上して、電動機の振動を低減でき、さらに電機子巻線8の固定子鉄心6からの飛出しを防ぐといった効果を得られる。
また、このように隣接する鍔部17間を連結した場合、スロット7の回転子5側の開口部が無くなるので、コギングトルク、電磁加振力の原因となるスロットパーミアンスの高調波成分が低減でき、コギングトルク、電磁加振力を低減できる。
さらに、鍔部17間を連結することで、連結部18が磁束の経路となり電動機100のインダクタンスが増加するため、弱め界磁制御の効果を強くすることが可能となり、電圧飽和を緩和できるので、電動機100の高回転時の平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
この実施の形態では、電動機100を駆動する場合、隣接するティース15の鍔部17間が磁性体である連結部18で連結されているため、連結部18では磁気飽和が発生する。特に、回転子5の位置や電機子巻線8への電流の通電位相によって連結部18の磁気飽和が変化するため、電動機100のトルクにむらができ、トルクリップルが増加する。
図3(a)は、図2の固定子鉄心6の部分(周方向に1/6の部位)分解斜視図、図3(b)は、図3(a)の固定子鉄心6を内側から視たときの斜視図、図3(c)は、図3(b)の固定子鉄心6を外側から視たときの斜視図である。
第1のブロック19は、外周面が曲面形状であり、第2のブロック20は、外周面に凹部16が形成されている。第1のブロック19は、第1の閉口コアシート21を積層して構成されている。第2のブロック20は、第2の閉口コアシート22を積層して構成されている。
固定子鉄心6は、下から第1のブロック19、第2のブロック20及び第1のブロック19の順序で積層され、2種類のブロック19,20で構成されている。
図4(a)は、第2の閉口コアシート22の正面図、図4(b)は、図4(a)の要部拡大図である。
第2の閉口コアシート22は、ティース15の構成要素であるシートティース部25と、コアバック14の構成要素である円環状のシートコアバック部24と、隣接したシートティース部25の先端部同士を連結したシート連結部27とから構成されている。
シートコアバック部24の外周側であって、シートティース部25間には、それぞれ凹部16の構成要素である切り欠き部23が形成されている。この各切り欠き部23は、各シートティース部25の径方向に延びた中心線Aに対して左右対称である。
第2の閉口コアシート22の切り欠き部23の周囲部であって、第2の閉口コアシート22の径方向の幅が小さくなる部位は、第2の閉口コアシート22の幅が狭くなる影響と、切り欠き部23を形成したことによる第2の閉口コアシート22の磁気特性低下の影響等から、磁束密度が高くなり、所謂トルクリップル調整磁気飽和部26である。
図4(b)には、切り欠き部23の周囲部で、第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24の径方向の幅aと、第2の閉口コアシート22のトルクリップル調整磁気飽和部26の径方向の幅bとが示されている。
各切り欠き部23は、各シートティース部25の径方向に延びた中心線Aに対して左右対称であり、全て同じ形状であるので、トルクリップル調整磁気飽和部26も中心線Aに対して左右対称で、同一形状である。
この実施の形態の電動機100によれば、シートコアバック部24の外周部に切り欠き部23を形成したので、シートコアバック部24を積層した固定子鉄心6の第2のブロック20には、凹部16が形成されており、例えばこの凹部16を利用して第2のブロック20を掴むことができ、固定子鉄心6の製造作業性を向上させることができる。
また、フレーム1とコアバック14との間に凹部16による隙間が形成されるので、コアバック14の振動がフレーム1に伝わりにくくなり、電動機100の振動を低減できる。
図5は、隣接する鍔部17間に連結部18を有している固定子鉄心12を備えた電動機100であって、トルクリップル調整磁気飽和部26の割合と、電動機100のトルクリップル、平均トルクとの関係を示した特性図である。
この特性図では、横軸は第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24の径方向の幅aに対するトルクリップル調整磁気飽和部26の径方向の幅bの割合(b/a)であり、縦軸は(b/a)に対する電動機100のトルクリップル、平均トルクを、トルクリップル調整磁気飽和部26を有しないものと比較して規格化した値である。
また、トルクリップル調整磁気飽和部26の周囲方向の幅寸法は一定になっている。
同図から分かるように、トルクリップル調整磁気飽和部26を設け、(b/a)が1.0から小さくなった場合、トルクリップルは、漸次低減する。
一方、トルクリップル調整磁気飽和部26を設けたことにより漏れ磁束が増加する影響で、平均トルクは低下する。
この実施の形態では、(b/a)<1.0のトルクリップル調整磁気飽和部26を有する第2の閉口コアシート22を積層した第2のブロック20と、(b/a)=1.0の第1の閉口コアシート21を積層した第1のブロック19とを組み合わせており、(b/a)<1.0の第2の閉口コアシート22でトルクリップルが低減しながらも、(b/a)=1.0の第1の閉口コアシート21を設けて平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
また、トルクリップル調整磁気飽和部26は、シートティース部25の中心線Aに対して左右対称で、全て同じ形状で設けたので、トルクリップルの極数成分(電気角2次成分)を低減することができるとともに、トルクリップルを低減することができる。
また、電動機100の2つの回転方向(時計方向、反時計方向)に対して、トルクリップル、コギング、平均トルクの回転方向に対する差を無くすことができる。
なお、この実施の形態では、各シートティース部25間のトルクリップル調整磁気飽和部26は、各シートティース部25の中心軸線Aに対して左右対称で、全て同じ形状であったが、極数をP、mをPの約数を除く1以上の整数としたときであって、トルクリップル調整磁気飽和部26が同じ形状で周方向に等間隔でm個設けられた場合、トルクリップルの極数成分(電気角2次成分)の発生を抑制することができる。
一例として、切り欠き部23を3つ設けた例を図6に示す。
mが3となるので、Pの約数である1、2、7、14と異なり、トルクリップルの極数成分(電気角2次)を抑制できる。
また、切り欠き部23の個数をシートティース部25の数18個より少なくしたので、シートティース部25の数だけ切り欠き部23を設ける場合よりも平均トルクを向上させることができる。
また、図6に示すように、トルクリップル調整磁気飽和部26を有する第2の閉口コアシート22及び各トルクリップル調整磁気飽和部26は、それぞれ電動機100の回転中心に対して回転対称かつ、電動機100の回転中心Oを通るある1つの直線Bに対して線対称な形状であっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
また、切り欠き部23がある第2の閉口コアシート22は、切り欠き部23の無い第1の閉口コアシート21から加工することで作製でき、第2の閉口コアシート22と第1の閉口コアシート21とを共通化できるため、製造が容易となるといった効果が得られる。
また、平均トルクは、トルクリップル調整磁気飽和部26が設けられる第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24の幅aに対するトルクリップル調整磁気飽和部26の幅bの比率(b/a)を0.5以下とした場合、図5から明らかなように、大きく低下する。即ち、比率(b/a)を0.5以上とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
図7は、図2の固定子4を用いた電動機100のトルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示した図である。
ここで、横軸はトルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度[T]、縦軸は電動機100のトルクリップル、平均トルクを、切り欠き部23を設けない場合と比較して規格化した値である。
同図から分かるように、磁束密度が1.5[T]以上においてトルクリップルが低下しており、特に1.65[T]以上において、トルクリップルの低減率が大きくなることがわかる。
よって、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度を1.65[T]以上とすれば、特にトルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
一方、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度が増加することにより、漏れ磁束が増加して平均トルクは低下しているが、1.75[T]以下では低下率は小さい。
即ち、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度を1.75[T]以下とすれば、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
なお、上記実施の形態では、複数の切り欠き部23は、シートコアバック部24のシートティース部25間に設けられているが、シートコアバック部24、シートティース部25のどのような位置に切り欠き部23を形成してもよい、
例えば、図8(a),(b)に示すように、シートティース部25の径方向の外側のシートコアバック部24の外周部に切り欠き部23を形成してもよい。
また、図9(a),(b)に示すように、シートコアバック部24の内周面に切り欠き部23を形成しても同様の効果が得られる。このとき、シートコアバック部24の内周部に切り欠き部23を形成したので、電機子巻線8を挿入する固定子鉄心6のスロット7の面積を拡大することができ、電機子巻線8の導線の断面積を大きくすることができるので、電動機100の銅損を低減することができ、出力を向上できる。
また、図10(a),(b)に示すように、シートティース部25の両側に切り欠き部23を形成することでシートティース部25の幅が小さくなっていても、同様の効果が得られ、また閉口コアシート22のシートティース部25のトルクリップル調整磁気飽和部26の周方向の幅寸法をb、コアシートのシートティース部25の周方向の幅寸法をaとしたとき、(b/a)>0.5とすることで、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができる。
このとき、シートティース部25に切り欠き部23を設けたので、シートコアバック部24に切り欠き部23を設けずにトルクリップルを低減でき、固定子鉄心6の剛性を高めることができ、振動、騒音を低減できる。
また、電機子巻線8を巻装するスロット7の面積を拡大することができ、電機子巻線8の導線の断面積を大きくできるので、電動機100の銅損を低減することができ、出力を向上できる。
以上説明したように、この実施の形態の電動機100によれば、第2の閉口コアシート22は、シートコアバック部24及びシートティース部25の少なくとも何れか1つに切り欠き部23を形成して、トルクリップル調整磁気飽和部26を設けたので、隣接したシートティース部25の径方向の内側端部をシート連結部27で連結したことにより生じるトルクリップルの発生を低減でき、電動機100の振動を抑制できるといった効果が得られる。
また、この実施の形態では、固定子鉄心6のうち、トルクリップル調整磁気飽和部26を有する第2の閉口コアシート22を積層した第2のブロック20に、積層されたトルクリップル調整磁気飽和部からなるブロック飽和部30を有しているので、磁気飽和部26による漏れ磁束を低減でき、振動を低減しながらも平均トルクの低下を抑制できるといった効果が得られる。
なお、この実施の形態では、切り欠き部23は、4角形状に切り欠かれた1種類の形状の例を示したが、2種類以上の形状のものであっても同様の効果が得られる。2つ以上の形状の切り欠きを組わせてトルクリップル調整磁気飽和部を構成しても問題ない。
また、トルクリップル調整磁気飽和部26は、同じ形状でなかったり、シートティース部25の径方向に延びた中心線に対して左右対称な形状でなかったりしても同様の効果が得られる。
また、回転子の極数が14、固定子のスロット7の数が18の電動機100に限定されるものではなく、異なる極数、ティース数としても同様の効果が得られる。
例えば、図11に示すように、回転子5の極数が10、固定子4のスロット数が12の電動機100であっても同様の効果が得られる。
この電動機100の電機子巻線8は、U相は+U11、−U12、−U21、+U22の4個の巻線部、V相は−V11、+V12、+V21、−V22の4個の巻線部、W相は+W11、−W12、−W21、+W22の4個の巻線部からそれぞれ構成されている。
また、この各巻線部は、ティース15に導線を集中的に巻回した、所謂集中巻であって、各ティース15の時計方向に沿ったNo.1〜12のそれぞれに対応して、+U11、−U12、−V11、+V12、+W11、−W12、−U21、+U22、+V21、−V22、−W21、+W22の順に並んでいる構成となっている。
但し、「+」、「−」は巻線部の巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。この12個の巻線部は、それぞれ相毎に接続され、さらに外部で結線されることで、電機子巻線8を構成している。
また、図2の電動機100と比較して、スロット7の数が少なく電機子巻線8の製造が容易なので、電動機100の製造性が高いといった効果が得られる。
実施の形態2.
図12(a)は、この実施の形態2の電動機100の固定子鉄心6の部分(周方向に1/6の部位)分解斜視図、図12(b)は、図12(a)の第1のブロック19、第2のブロック20からなる斜視図である。
第1のブロック19は、第1の閉口コアシート21を積層して構成されている。第2のブロック20は、コアバック14に貫通穴28が形成されている。この第2のブロック20は、第2の閉口コアシート22を積層して構成されている。
固定子鉄心6は、下から第1のブロック19、第2のブロック20及び第1のブロック19の順序で積層され、2種類のブロック19,20で構成されている。
図13(a)は、第2の閉口コアシート22の正面図、図13(b)は、図13(a)の要部拡大図である。
第2のブロック20の構成要素である、第2の閉口コアシート22は、隣接したシートティース部25間であって、シートコアバック部24に穴部29が形成されている。
各穴部29は、各シートティース部25の径方向に延びた中心線Cを中心にして左右対称である。
第2の閉口コアシート22の穴部29の径方向の両側で、第2の閉口コアシート22の径方向の幅が小さくなる部位は、第2の閉口コアシート22の幅が狭くなる影響と、穴部29を形成したことによる第2の閉口コアシート22の磁気特性低下の影響等から、第2の閉口コアシート22の磁束密度が高くなり、所謂トルクリップル調整磁気飽和部26である。
図13(b)には、穴部29の周囲部で、第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24の径方向の幅aと、第2の閉口コアシート22のトルクリップル調整磁気飽和部26の径方向の幅bとが示されている。
各穴部29は、各シートティース部25の径方向に延びた中心線Cに対して左右対称であり、全て同じ形状であるので、トルクリップル調整磁気飽和部26も中心線Cに対して左右対称で、同一形状である。
他の構成は、実施の形態1の電動機100と同じである。
このように、この実施の形態2の電動機100では、トルクリップル調整磁気飽和部26が設けられており、固定子鉄心6の第2のブロック20では、積層された複数のトルクリップル調整磁気飽和部26からなるブロック飽和部30を有しているので、実施の形態1の電動機110と同様に、トルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
また、この実施の形態では、穴部29を設けたので、第2の閉口コアシート22が穴部29の外径側、内径側で接続されており、切り欠き部23を設けた実施の形態1の電動機100と比較して、第2の閉口コアシート22の剛性の低下率を低減しながらも、トルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
また、穴部29がある第2の閉口コアシート22を穴部29の無い第1の閉口コアシート21を加工することで作製でき、コアシートを共通化できるため、製造が容易となるといった効果が得られる。
また、この実施の形態では、固定子鉄心6のうち、トルクリップル調整磁気飽和部26を有する第2の閉口コアシート22を積層した第2のブロック20にブロック飽和部30を有しているので、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
なお、穴部29は、シートコアバック部24のシートティース部25間に設けたが、シートコアバック部24、シートティース部25のどのような位置に設けられてもよい。
例えばシートコアバック部24のシートティース部25の径方向の外側に設けてもよいし、図14(a),(b)に示すように、シートティース部25に穴部29を設けてもよい。
また、穴部29の形状が1種類である例を示したが、2種類以上であっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
また、穴部29は、同一形状でなく、またシートティース部25の中心軸線Cに対して左右対称でなくてもよい。
また、実施の形態1の電動機100と同様に、比率(b/a)を0.5以上とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
また、実施の形態1の電動機100と同様に、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度を1.65[T]以上とすれば、さらにトルクリップルを低減できるという効果が得られる。
また、磁束密度を1.75[T]以下とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
実施の形態3.
図15(a)はこの発明の実施の形態3の電動機の固定子鉄心6を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心6を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心6を外側から視た斜視図、図16(a)は、図15の第2の閉口コアシート22を示す正面図、図16(b)は、図16(a)の要部拡大図である。
この固定子鉄心6は、図16(a)の2点鎖線で示した第1の閉口コアシート21が積層された第1のブロック19と、第2の閉口コアシート22が積層された第2のブロック20と、の2種類で構成され、第1のブロック19、第2のブロック20及び第1のブロック19の順序で積層されている。
第2の閉口コアシート部22のシートコアバック部24Bの径方向の寸法bは、第1の閉口コアシート部21のシートコアバック部24Aの径方向の寸法aよりも小さい。
他の構成は、実施の形態1の電動機100と同じである。
この実施の形態3の電動機100によれば、第2の閉口コアシート部22のシートコアバック部24Bは、トルクリップル調整磁気飽和部26であり、実施の形態1の電動機100と同様に、トルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
また、トルクリップル調整磁気飽和部26は、周方向に沿って同一形状であり、電動機100の2つの回転方向(時計方向、反時計方向)に対して、どちらもトルクリップルを低減することができ、またトルクリップル、コギング、平均トルクの回転方向に対する差を無くすことができる。
また、この実施の形態では、固定子鉄心6のうち、トルクリップル調整磁気飽和部26を有する第2の閉口コアシート22を積層した第2のブロック20にブロック飽和部30を有しているので、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
また、実施の形態1の電動機100と同様に、比率(b/a)を0.5以上とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
また、実施の形態1の電動機100と同様に、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度を1.65[T]以上とすれば、さらにトルクリップルを低減できるという効果が得られる。
また、磁束密度を1.75[T]以下とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
なお、図17(a),(b)に示すように、第2の閉口コアシート部22は、そのシートティース部25Bの周方向の寸法bが、第1の閉口コアシート部21のシートティース部25Aの周方向の寸法aよりも小さくし、第2のブロック20を、第1の閉口コアシート21と第2の閉口コアシート22とを交互に積層して構成してもよい。この場合、シートティース部25Bがトルクリップル調整磁気飽和部26である。
また、この実施の形態では、第1の閉口コアシート21、第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24A,24B、シートティース部25A,25Bの幅が2種類である例を示したが、3種類以上であってもよい。
また、シートコアバック部24A,24B、シートティース部25A,25Bに切り欠き部、穴部を形成するようにしてもよい。
実施の形態4.
図18(a)は、この実施の形態4の電動機100の固定子鉄心6一部位(周方向に1/6の部位)を示す分解斜視図、図18(b)は、図18(a)の第1のブロック19、第2のブロック20から固定子鉄心6を示す斜視図、図18(c)は、図18(a)の第2のブロック20の構成要素である第2の閉口コアシート22を示す正面図である。
この実施の形態では、第1の閉口コアシート21と第2の閉口コアシート22とは、シートコアバック部24A,24Bの径方向の幅寸法が等しい形状であり、かつシートティース部25の周方向の幅寸法が等しい形状であるが、第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24Bの磁気特性は、第1のコアシート21のシートコアバック部24Aの磁気特性よりも低い。
他の構成は、実施の形態1の電動機100と同じである。
シートコアバック部の磁気特性を低下する方法としては、各シートコアバック部を溶接して積層する方法、シートコアバック部にフレーム1から応力を加える方法、各シートコアバック部をカシメて積層する方法、さらには異なる材料の磁性体を用いる方法等がある。
これらの方法は、シートコアバック部の磁気特性を変化させるというだけで、電動機100のトルクリップルを抑制することができ、コアシートの形状を大きく変更する必要がないため、固定子鉄心6の剛性を向上させることができる。
図19(a)〜図19(c)は、シートコアバック部24Bの磁気特性を低下する例としてカシメによる方法を示す具体例である。
このカシメによる方法は、積層された第2の閉口コアシート22を変形させて、積層方向に締結するものである。各第2の閉口コアシート22を締結することで、固定子鉄心6の剛性が高まるため、電動機100の振動、騒音をさらに低減できる。
この具体例では、固定子鉄心6の第2のブロック20において、第2の閉口コアシート22のシートコアバック部24Bの隣接したシートティース部25間の中心にカシメ部31が周方向に沿って等間隔で形成されている。
このように、カシメ部31及びその周囲部の磁気特性低下領域部は、磁束密度が高くなるトルクリップル調整磁気飽和部26であり、実施の形態1の電動機100と同様に、トルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
また、カシメ部31を、隣接した各シートティース部25の中心線に対して左右対称に同じ形状で形成したので、電動機100の2つの回転方向(時計方向、反時計方向)に対して、どちらもトルクリップルを低減することができ、またトルクリップル、コギング、平均トルクの回転方向に対する差を無くすことができる。
また、この実施の形態では、固定子鉄心6のうち、第2のブロック20にトルクリップル調整磁気飽和部26を積層したブロック飽和部30を有しているので、トルクリップルを低減しながらも、平均トルクを向上できるといった効果が得られる。
また、この実施の形態では、図16の第2の閉口コアシート22と異なり、シートコアバック部24Bの径方向の幅を小さくする必要がなく、第2の閉口コアシート22の剛性の低下率を低減しながらも、トルクリップルを低減できるといった効果が得られる。
また、実施の形態1の電動機100と同様に、トルクリップル調整磁気飽和部26の磁束密度を1.65[T]以上とすれば、さらにトルクリップルできるという効果が得られる。
また、磁束密度を1.75[T]以下とすれば、さらにトルクリップルを低減しながらも、平均トルクの低下を抑制することができるといった効果が得られる。
なお、この実施の形態4では、シートコアバック部24Bに磁気特性低下部を設けた場合について述べたが、シートティース部25に磁気特性低下部を設けた場合についても同様の効果が得られることはいうまでもない。
この場合、第1の閉口コアシート21及び第2の閉口コアシート22の両シートティース部25の周方向の幅を同じとしても同様の効果が得られる。
また、この実施の形態4では、第1の閉口コアシート21及び第2の閉口コアシート22の2種類の例を示したが、3種類以上であってもよい。
また、2種類以上のコアシートのシートコアバック部、シートティース部のそれぞれ幅が異なる場合でもよい。
また、カシメ部31は、各形状が異なり、周方向に沿って等間隔でなくてもよい。
実施の形態5.
図20(a)は、固定子鉄心6を示す部分(周方向に1/6の部位)分解斜視図、図20(b)は、図20(a)の第1のブロック19、第2のブロック20及び第3のブロック35からなる固定子鉄心6を示す斜視図、図20(c)は、図20(b)の固定子鉄心6を外側から視た斜視図である。
第1のブロック19及び第2のブロック20は、外周面に軸線方向に延びた溝部33が形成されている。第2のブロック20は、隣接したティース15の鍔部17間に開口部32が設けられている。
第1のブロック19は、図4に示したものと同じ構成である第2の閉口コアシート22を積層して構成されている。第2のブロック20は、図21に示す第2の開口コアシート39を積層して構成されている。
第2の開口コアシート39は、図4に示した第2の閉口コアシート22のシート連結部27の部位にシート開口部34が形成されたものである。
他の構成は、実施の形態1の電動機100と同じである。
この実施の形態では、第2の閉口コアシート22及び第2の開口コアシート39にはトルクリップル調整磁気飽和部26が設けられており、実施の形態1の電動機10と同様の効果が得られる。
また、第2の開口コアシート39では、隣接したシートティース部25の先端部間にシート開口部34が形成されており、先端部同士が磁性体であるシート連結部27で連結された第2の閉口コアシート22と比較して隣接したシートティース部25間での漏れ磁束を低減することができる。
そのため、電動機100のトルクが向上し、トルクリップルを低減しながらも平均トルクが向上する。
なお、第2の閉口コアシート22、第2の開口コアシート39に、切り欠き部23を形成することでトルクリップル調整磁気飽和部26を設けたが、調整磁気飽和部26を設ける手段として、実施の形態2〜4の電動機100のものを用いても同様の効果が得られる。
実施の形態6.
図22は(a)はこの発明の実施の形態6の電動機100の固定子鉄心6を示す部分分解斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心6を内側から視た斜視図、(c)は(a)の固定子鉄心6を外側から視た斜視図である。
この電動機100の固定子鉄心6は、下から第1のブロック19、第2のブロック20、第3のブロック35、第2のブロック20及び第1のブロック19の順序で積層されている。
第2のブロック20は、外周部に凹部16が形成されている。
第3のブロック35は、内周部に開口部32が形成されている。
第1のブロック19は、実施の形態1で示した第1の閉口コアシート21を積層して構成されている。第2のブロック20は、実施の形態1で示した第2の閉口コアシート22が積層して構成されている。第3のブロック35は、図23に示す第1の開口コアシート36が積層して構成されている。
この第1の開口コアシート36は、隣接したシートティース部25の先端部間にシート開口部34が形成されている。
この実施の形態では、第2のブロック20にトルクリップル調整磁気飽和部26が積層されたブロック飽和部30が設けられている。
他の構成は、実施の形態1の電動機100と同じである。
図24(a)は、第1の開口コアシート36及び第2の開口コアシート39が積層された固定子鉄心6を示す部分斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心6を示す分解斜視図である。
図25は、第1の開口コアシート36及び第2の開口コアシート39の全積層枚数cに対する第2の開口コアシート39の枚数dの比率と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。
ティース15の先端部に開口部32を有する固定子鉄心6については、トルクリップル調整磁気飽和部26が設けられない場合、即ち(d/c)=0のとき、トルクリップル、平均トルクが最も高くなっている。
この実施の形態6の電動機100の固定子鉄心6では、シート開口部34及び切り欠き部23を有する、図21に示した第2の開口コアシート39を有していない。即ち、(d/c)=0なので、トルクリップルを低減しながらも平均トルクが向上できる。
図26(a)は、第1の閉口コアシート21及び第2の閉口コアシート22が積層された固定子鉄心6を示す部分斜視図、(b)は(a)の固定子鉄心6を示す分解斜視図である。
図27は、第1の閉口コアシート21及び第2の閉口コアシート22の全積層枚数eに対する第2の閉口コアシート22の枚数fの比率と、トルクリップル、平均トルクとの関係を示す特性図である。
この実施の形態6の電動機100の固定子鉄心6では、ティース15の先端部に連結部18を有し、かつブロック飽和部30が設けられている。即ち、(f/e)>0なので、トルクリップルを低減することができる。
図28(a)は、実施の形態6の固定子鉄心6の変形例を示す部分分解斜視図、図28(b)は、図28(a)の固定子鉄心6を内側から視た斜視図、図28(c)は、図28(a)の固定子鉄心6を外側から視た斜視図である。
この変形例では、図22に示した、第2のブロック20、第3のブロック35及び第2のブロック20の順序で積層されている。第2のブロック20には切り欠き部23から構成された溝部33が形成されている。
この固定子鉄心6は、シート連結部27及び切り欠き部23を有する第2の閉口コアシート22と、シート開口部34を有する第1の開口コアシート36とが積層されている。
即ち、第2のブロック20では、(f/e)=1.0となり、トルクリップルをさらに低減できるといった効果が得られる。
以上より、この実施の形態の電動機100によれば、シートティース部25の先端にシート開口部34を有する第1の開口コアシート36にトルクリップル調整磁気飽和部26が設けられておらず、さらにシートティース部25の先端にシート連結部27を有する第2の閉口コアシート22にはトルクリップル調整磁気飽和部26が設けられているため、トルクリップルを低減しながらもさらにトルクを向上できる。
また、シートティース部25の先端にシート連結部27を有する第2の閉口コアシート22に全てトルクリップル調整磁気飽和部26が設けられる場合、トルクリップルをさらに低減できる。
なお、第2の閉口コアシート22に、切り欠き部23を形成することでトルクリップル調整磁気飽和部26を設けたが、調整磁気飽和部26を設ける手段として、実施の形態2〜4の電動機100のものを用いても同様の効果が得られる。
実施の形態7.
図29は、この発明の実施の形態7の電動機100を示す正断面図である。
実施の形態1の電動機100では、回転子鉄心12の表面に永久磁石13を配置した、所謂表面磁石型の電動機100の例であったが、この実施の形態7の電動機100では、永久磁石13は、回転子鉄心12に埋設されている。
固定子4の構造は、実施の形態1の電動機100と同じである。
回転子5は、シャフト11と、このシャフト11の外側の回転子鉄心12と、この回転子鉄心12に断面形状が四角形状で周方向に等間隔に14個埋め込まれた永久磁石13と、を備えている。
一般にこのような磁石埋め込み型の電動機100は、図2に示した表面磁石型に比べて、等価的なエアギャップが小さく、ギャップの磁束密度が増加するため、平均トルクが大きくなるものの、電磁的な振動が大きくなるといった課題があった。
さらに固定子鉄心6と回転子鉄心12とが引き合うリラクタンストルクが発生するため、トルクリップルが大きく、振動・騒音が大きくなるという課題があった。
しかしながら、実施の形態1〜6で述べた構成により、平均トルクを向上しながらもコギングトルクやトルクリップルを低減し、高トルクかつ低振動・低騒音の電動機が得られる。
さらに、図29に示す断面形状が四角の永久磁石13を用いることができるため、永久磁石13の加工コストを低減でき、さらに磁石飛散防止のため永久磁石13を覆った金属管が不要となるため電動機100を低コスト化できるという効果が得られる。
また、図30は回転子鉄心12に径方向長さが周方向長さに比べて長い永久磁石13が埋め込まれた電動機100を示す正断面図である。
固定子4の構造は、実施の形態1の電動機100と同じである。
永久磁石13は、その径方向の長さが周方向の長さに比べて長く、この永久磁石13が周方向に等間隔に14個並んでいる。
永久磁石13の着磁方向は、NとSとがそれぞれN極、S極になるような方向に着磁されている。即ち、隣り合う永久磁石13の向かい合う面が互いに同じ極になるように着磁されている。
このような着磁方向とすることで、磁束を回転子鉄心12に集中させて、磁束密度を高めるという効果が得られる。
また、隣り合う永久磁石13の間には回転子鉄心12が介在する。この回転子鉄心12の固定子4側に対向する面は曲面部37を有し、その曲面部37の形状が隣り合う永久時磁石13間の中間地点において固定子4との空隙長が短くなるような凸形状の曲面を形成している。
このような形状により、空隙に発生する磁束密度の波形を滑らかにできるため、コギングトルクやトルクリップルを小さくすることができる。
さらに、永久磁石13の内径側の端面に接するように非磁性部38を設けている。ここは、空気としてもよいし、樹脂を充填してもよいし、ステンレスやアルミニウムのような非磁性の金属を挿入してもよい。
このようにすることで、永久磁石13の漏れ磁束を低減することができる。
隣り合う永久磁石13の間の回転子鉄心12とシャフト11の外周を囲うように設けられた回転子鉄心12の間に接続部40が設けられている。これは両者を機械的に連結する働きを持っている。
以上より、空隙に発生する磁束密度の波形を滑らかにしてコギングトルクやトルクリップルを低減しつつも、永久磁石13の径方向長さが周方向長さに比べて長いため、磁束を回転子鉄心12に集中させることができ、高トルクとなるといった効果が得られる。
また、図2に示した表面磁石型の電動機100に比べて、等価的なエアギャップが小さく、ギャップの磁束密度が増加するため、平均トルクが大きくなるものの、電磁的な振動が大きくなるといった課題があった。
さらに固定子鉄心6と回転子鉄心12が引き合うリラクタンストルクが発生するため、トルクリップルが大きく、振動・騒音が大きくなるという課題があった。
しかしながら、実施の形態1〜6で述べた構成により、平均トルクを向上しながらもコギングトルクやトルクリップルを低減し、高トルクかつ低振動・低騒音の電動機が得られる。
実施の形態8.
図31は、この発明の実施の形態8の電動機100及びECUの回路図である。
この実施の形態8では、図31では、電動機100については第1の電機子巻線67及び第2の電機子巻線68のみを示している。
電動機100の電機子巻線は、第1のU相巻線部U1、第1のV相巻線部V1、第1のW相巻線部W1によって構成される第1の電機子巻線67と、第2のU相巻線部U2、第2のV相巻線部V2、第2のW相巻線部W2によって構成される第2の電機子巻線68とから構成される。
ここで、図31の電機子巻線について、第1のU相巻線部は、+U11、−U12、+U13が直列接続されて構成され、第2のU相巻線部は、−U21、+U22、−U23が直列接続されて構成されている。
第1のV相巻線部は、+V11、−V12、+V13が直列接続されて構成され、第2のV相巻線部は、−V21、+V22、−V23が直列接続されて構成されている。
第1のW相巻線部は、−W11、+W12、−W13が直列接続されて構成され、第2のW相巻線部は、+W21、−W22、+W23が直列接続されて構成されている。
但し、「+」、「−」は巻線部の巻極性を示しており、「+」と「−」は巻極性が逆となる。
ECU101も簡単のため詳細は省略し、第1のインバータ65及び第2のインバータ66のパワー回路部のみを示す。
ECU101は、第1のインバータ65及び第2のインバータ66を備え、それぞれのインバータ65,66から第1の電機子巻線67、第2の電機子巻線68に3相の電流を供給する。
ECU101では、バッテリ等の電源72から直流電源が供給されており、ノイズ除去用のコイル73を介して、第1の電源リレー70及び第2の電源リレー71が接続されている。
なお、図31では、電源72がECUの内部にあるかのように描かれているが、実際はバッテリ等の外部の電源72からコネクタを介して、電力が供給される。
第1の電源リレー70,第2の電源リレー71は、それぞれ2個のMOS-FETで構成され、故障時などは電源リレーを開放して、過大な電流が流れないようにする。
なお、図31では、第1の電源リレー70、第2の電源リレー71は、電源72、コイル73、電源リレー70,71の順序で接続されているが、コイル73よりも電源72に近い位置に設けられてもよい。
第1のコンデンサ78、第2のコンデンサ79は、平滑コンデンサである。図31ではそれぞれ1個のコンデンサ78,79で構成されているが、複数のコンデンサを並列に接続されたものでもよい。
第1のインバータ65、第2のインバータ66は、それぞれ6個のMOS-FETを用いたブリッジで構成され、第1のインバータ65では、MOS-FET74a、MOS-FET74bが直列接続され、MOS-FET74c、MOS-FET74dが直列接続され、MOS-FET74e、MOS-FET74fが直列接続されて、さらにこの3組のMOS-FETが並列に接続されている。
さらに、下側の3つのMOS-FET74b、MOS-FET74d、MOS-FET74fのGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗75が1つずつ接続されている。これらシャント抵抗75は、電流値の検出に用いられる。
なお、シャント抵抗75は、3個の例を示したが、2個のシャント抵抗であってもよいし、1個のシャント抵抗であっても電流検出は可能であり、そのような構成であってもよい。
電動機100側への電流の供給は、MOS-FET74aとMOS-FET74bとの間からバスバー等を通じて電動機100のU1相へ、MOS-FET74cとMOS-FET74dとの間からバスバー等を通じて電動機100のV1相へ、MOS-FET74eとMOS-FET74fとのの間からバスバー等を通じて電動機100のW1相へそれぞれ供給される。
第2のインバータ66も同様の構成となっていて、第2のインバータ66では、MOS-FET76a、MOS-FET76bが直列接続され、MOS-FET76c、MOS-FET76dが直列接続され、MOS-FET76e、MOS-FET76fが直列接続されて、さらにこの3組のMOS-FETが並列に接続されている。
さらに、下側の3つのMOS-FET76b、MOS-FET76d、MOS-FET76fのGND(グランド)側にはそれぞれシャント抵抗77が1つずつ接続されている。これらシャント抵抗77は、電流値の検出に用いられる。
なお、シャント抵抗77は、3個の例を示したが、2個のシャントであってもよいし、1個のシャントであっても電流検出は可能であるため、そのような構成であってもよい。
電動機100側への電流の供給は、MOS-FET76aとMOS-FET76bとの間からバスバー等を通じて電動機100のU2相へ、MOS-FET76cとMOS-FET76dとの間からバスバー等を通じて電動機100のV2相へ、MOS-FET76eとMOS-FET76fとの間からバスバー等を通じて電動機100のW2相へそれぞれ供給される。
2台のインバータ65,66は、電動機100に備えられた回転角度センサ(図示しない)によって検出した回転角度に応じて制御回路(図示しない)からMOS-FETに信号を送ることでスイッチングし、第1の電機子巻線67と第2の電機子巻線68に所望の3相電流を供給する。
なお、回転角度センサはレゾルバやGMRセンサやMRセンサ等が用いられる。
このような構成の電動機100とすると以下に示すような効果が得られる。
まず、図31では、中性点N1,N2は電気的に接続されていない構成例を示した。
このように2個の電機子巻線67,68の中性点N1,N2を電気的に接続しない構成としておけば、電動機100内部で短絡が生じても電気的に独立した回路であれば、正常なインバータ65,66と電機子巻線67,68の回路でトルクを発生できるので短絡時の影響を低減できるという効果が得られる。
また、インバータ67,68の一方のみで電動機100を駆動した場合、電機子巻線67,68の配置がアンバランスになり電動機の振動、騒音が増大するといった課題があるが、実施の形態1〜7の電動機100を用いることで、振動、騒音を低減できる。
また、2台のインバータ67,68で電動機100を駆動した場合、2台のインバータ67,68の電流、電圧にアンバランスが生じると電動機100の振動、騒音が増大するといった課題があるが、実施の形態1〜7の電動機100を用いることで、振動、騒音を低減できる。
また、図31では、第1のインバータ65と第1の電機子巻線67との間、及び第2のインバータ66と第2の電機子巻線68との間にモータリレーのない例を示したが、MOS-FETで構成されたモータリレーを設けてもよい、故障時にはモータリレーを開放することでブレーキトルクを小さくするなどの対策を講じることができる。
また、図31の電機子巻線67,68について、第1のU相巻線部は、+U11、−U12、+U13が直列接続されて構成され、第2のU相巻線部は、−U21、+U22、−U23が直列接続され、第1のV相巻線部は、+V11、−V12、+V13が直列接続されて構成され、第2のV相巻線部は、−V21、+V22、−V23が直列接続されて構成され、第1のW相巻線部は、−W11、+W12、−W13が直列接続されて構成され、第2のW相巻線部は、+W21、−W22、+W23が直列接続されて構成されているが、他の接続方法でも同等の効果が得られることはいうまでもない。
また、電動機100が他の極数、スロット数であっても同等の効果が得られることはいうまでもない。
実施の形態9.
図32は、この実施の形態9の電動機を用いた自動車の電動パワーステアリング装置を示す説明図である。
運転者はステアリングホイール(図示せず)を操舵し、そのトルクがステアリングシャフト(図示せず)を介してシャフト80に伝達される。このときトルクセンサ81が検出したトルクは電気信号に変換されケーブル(図示せず)を通じて第1のコネクタ82を介してECU101に伝達される。
一方、車速などの自動車の情報が電気信号に変換され第2のコネクタ82を介してECU101に伝達される。ECUは、このトルクと車速などの自動車の情報から、必要なアシストトルクを演算し、インバータを通じて電動機100に電流を供給する。
電動機100は、ラック軸の移動方向イに平行な向きに配置されている。
また、ECU101への電源供給はバッテリやオルタネータから電源コネクタ88を介して送られる。
電動機100での発生トルクは、ベルト(図示せず)とボールネジ(図示せず)が内蔵されたギヤボックス84によって減速され、ハウジング85の内部にあるラック軸(図示せず)を矢印イの方向に動かす推力を発生させ、運転者の操舵力をアシストする。
これにより、タイロッド86が動き、タイヤが転舵して車両を旋回させることができる。
電動機100のトルクによってアシストされ、運転者は、少ない操舵力で車両を旋回させることができる。なお、ラックブーツ89は、異物が装置内に侵入しないように設けられている。
このような電動パワーステアリング装置においては、電動機100が発生するコギングトルクやトルクリップルはギヤを介して運転者に伝わるため、良好な操舵感覚を得るためにはコギングトルクやトルクリップルが小さい方が望ましい。
また、電動機100が動作するときの振動・騒音も小さい方が望ましい。
そこで、実施の形態1〜8で述べた電動機100を搭載すると、各々の実施の形態で述べた効果を得ることができる。
特に、平均トルクを向上しながらもコギングトルクやトルクリップルを低減し、低振動・低騒音化と高トルク化の両立が可能となる。
また、電動パワーステアリング装置における電動機100は、ラック軸を動かす推力を発生させるため、電動機は時計回り、反時計周りのどちらにも回転するが、実施の形態1〜4で述べた電動機100では、電動機の時計回り、反時計周りに対して、どちらもトルクリップルを低減することができる。
また、トルクリップル、コギング、平均トルクの回転方向に対する差を無くすことができる。
以上より、電動パワーステアリングの低振動・低騒音化、高トルク化が図られるといった効果が得られる。
また、図31に示すように、電動機100は、ラック軸の移動方向(矢印イ)に平行な向きに配置されており、電動パワーステアリング装置は、大型車に向いているシステムであるが、電動機100も高出力化が必要であり、高出力化と同時に電動機100に起因する振動・騒音も増加するという課題があった。
しかしながら、実施の形態1〜8で述べた電動機100を適用すればこの課題が解決でき、大型の車両にも電動パワーステアリング装置が適用でき、燃費を低減できるという効果が得られる。
なお、上記各実施の形態では、固定子4の内側に磁気的空隙を介して回転自在な回転子が配置された電動機100について説明したが、固定子の外側に磁気的空隙を介して回転自在な回転子が配置された電動機であっても、この発明は適用できる。
1 フレーム、2 ボルト、3 ハウジング、4 固定子、5 回転子、6 固定子鉄心、7 スロット、8 電機子巻線、9 第1の軸受、10 第2の軸受、11 シャフト、12 固定子鉄心、13 永久磁石、14 コアバック、15 ティース、16 凹部、17 鍔部、18 連結部、19,19A 第1のブロック、20 第2のブロック、21 第1の閉口コアシート、22 第2の閉口コアシート、23 切欠き部、24,24A,24B シートコアバック部、25 シートティース部、26 トルクリップル調整磁気飽和部、27 シート連結部、28 貫通穴、29 穴部、30 ブロック飽和部、31 カシメ部、32 開口部、33 溝部、34 シート開口部、35,35A 第3のブロック、36 第1の開口コアシート、37 曲面部、38 非磁性部、39 第2の開口コアシート、40 接続部、50 壁部、51 ヒートシンク、52 ケース、53 凹部、54 基板、56 センサ用永久磁石、57 プーリ、58 スイッチング素子、59 支持部、60 接続部材、61 制御基板、62 第1のコネクタ、63 第2のコネクタ、64 電源コネクタ、65 第1のインバータ、66 第2のインバータ、67 第1の電機子巻線、68 第2の電機子巻線、70 第1の電源リレー、71 第2の電源リレー、72 電源、73 コイル、74 MOS-FET、77 シャント抵抗、79 第2のコンデンサ、80 シャフト、81 トルクセンサ、82 第1のコネクタ、83 第2のコネクタ、84 ギヤボックス、85 ハウジング、86 タイロッド、87 ラックブーツ、88 電源コネクタ、89 ラックブーツ、100 電動機、101 ECU。

Claims (24)

  1. 円環状のシートコアバック部、このシートコアバック部から周方向に間隔を空けて径方向に延びたシートティース部を有する複数のコアシートが積層された固定子鉄心と、この固定子鉄心に巻装された電機子巻線と、を有する固定子と、
    この固定子と磁気的空隙を介して配置された回転子と、を備え、
    前記コアシートの少なくとも1枚は、隣接した前記シートティース部の先端部間に前記シートティース部同士を連結した磁性体のシート連結部を有する閉口コアシートである、電動機であって、
    前記閉口コアシートの少なくとも1枚は、前記シートコアバック部及び前記シートティース部の少なくとも一方に、トルクリップルを低減するためのトルクリップル調整磁気飽和部を有し、
    積層された前記コアシートの全数のうちの一部が、前記トルクリップル調整磁気飽和部を有する前記閉口コアシートである電動機。
  2. 前記トルクリップル調整磁気飽和部は、切り欠き部により形成されている請求項1に記載の電動機。
  3. 前記切り欠き部は、前記シートコアバック部の外周部に設けられている請求項2に記載の電動機。
  4. 前記切り欠き部は、前記シートコアバック部の内周部に設けられている請求項2に記載の電動機。
  5. 前記切り欠き部は、前記シートティース部に設けられている請求項2に記載の電動機。
  6. 前記トルクリップル調整磁気飽和部は、穴部により形成されている請求項1に記載の電動機。
  7. 前記トルクリップル調整磁気飽和部は、前記閉口コアシートの前記シートコアバック部の径方向の幅寸法を、前記トルクリップル調整磁気飽和部を有しない前記コアシートの前記シートコアバック部の径方向の幅寸法よりも小さくすることで形成されている請求項1に記載の電動機。
  8. 前記トルクリップル調整磁気飽和部は、前記閉口コアシートの前記シートティース部の周方向の幅寸法を、前記トルクリップル調整磁気飽和部を有しない前記コアシートの前記シートティース部の周方向の幅寸法よりも小さくすることで形成されている請求項1に記載の電動機。
  9. 前記閉口コアシートの前記シートコアバック部の前記トルクリップル調整磁気飽和部の径方向の幅寸法をb、前記コアシートの前記シートコアバック部の径方向の幅寸法をaとしたとき、(b/a)>0.5である請求項1〜8の何れか1項に記載の電動機。
  10. 前記閉口コアシートの前記シートティース部の前記トルクリップル調整磁気飽和部の周方向の幅寸法をb、前記コアシートの前記シートティース部の周方向の幅寸法をaとしたとき、(b/a)>0.5である請求項1〜9の何れか1項に記載の電動機。
  11. 前記トルクリップル調整磁気飽和部は、トルクリップル調整磁気飽和部を有しない前記コアシートと比較して磁気特性が低い磁気特性低下部により形成されている請求項1に記載の電動機。
  12. 前記閉口コアシートの前記シートコアバック部の径方向の幅寸法は、トルクリップル調整磁気飽和部を有しない前記コアシートの前記シートコアバック部の径方向の幅寸法に等しく、
    前記閉口コアシートの前記シートティース部の周方向の幅寸法は、トルクリップル調整磁気飽和部を有しない前記コアシートの前記シートティース部の周方向の幅寸法に等しい請求項11に記載の電動機。
  13. 前記磁気特性低下部は、複数の前記閉口コアシートを互いに積層方向にカシメにより締結することで形成されている請求項12に記載の電動機。
  14. 前記トルクリップル調整磁気飽和部の磁束密度は、1.65[T]以上である請求項1〜13の何れか1項に記載の電動機。
  15. 前記トルクリップル調整磁気飽和部の磁束密度は、1.75[T]以下である請求項1〜13の何れか1項に記載の電動機。
  16. 前記回転子の極数をP、mをPの約数を除く1以上の整数であり、前記トルクリップル調整磁気飽和部は、同じ形状で周方向に等間隔でm個設けられている請求項1〜15の何れか1項に記載の電動機。
  17. 複数の前記トルクリップル調整磁気飽和部を有する前記閉口コアシート及び各複数の前記トルクリップル調整磁気飽和部のそれぞれの形状は、前記固定子の中心に対して回転対称かつ、前記中心を通る1つの直線に対して線対称な形状である請求項1〜16の何れか1項に記載の電動機。
  18. 前記固定子は、前記閉口コアシートと、隣接した前記シートティース部の先端部間が開口した開口コアシートとが積層されて構成されている請求項1〜17の何れか1項に記載の電動機。
  19. 前記閉口コアシートのみに前記トルクリップル調整磁気飽和部が設けられている請求項18に記載の電動機。
  20. 前記閉口コアシートは、全数に前記トルクリップル調整磁気飽和部が設けられている請求項18または19に記載の電動機。
  21. 前記回転子は、回転子鉄心と、回転子鉄心の内部に周方向に沿って間隔を空けて埋設された永久磁石と、を有する請求項1〜20の何れか1項に記載の電動機。
  22. 前記回転子は、極数が14、前記固定子は、前記シートティース部が積層されて構成されたティースの数が18で、前記ティースに導線が巻回された集中巻である請求項1〜21の何れか1項に記載の電動機。
  23. 前記電機子巻線は、第1のU相巻線部と、第1のV相巻線部と、第1のW相巻線部と、第2のU相巻線部と第2のV相巻線部と第2のW相巻線部を有し、
    前記第1のU相巻線部、前記第1のV相巻線部及び前記第1のW相巻線部は、第1のインバータに接続され,
    前記第2のU相巻線部、前記第2のV相巻線部及び前記第2のW相巻線部は、第2のインバータに接続される請求項1〜22の何れか1項に記載の電動機。
  24. 前記電動機は、電動パワーステアリング装置に用いられている請求項1〜23の何れか1項に記載の電動機。
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