JP7226809B2 - モータ、及び、モータ駆動システム - Google Patents

モータ、及び、モータ駆動システム Download PDF

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Description

本発明は、モータ、及び、モータ駆動システムに関する。
従来、ステータコアの複数のティースに巻線が巻回されるモータにおいて、一部のティースに巻回される巻線のターン数や線径を他と異ならせる構成が知られている。
例えば特許文献1に開示された回転電機は、一部のコイル部の導線のターン数または線径を変えた場合に、特定のコイル部における局所的な発熱の増大を抑制するため、コイル部の周方向におけるコイル部の相の配置順を特定している。
国際公開WO2017/073092号
特許文献1の回転電機において、多巻コイル部及び少巻コイル部が片側ずつ収納されたスロットに比べ、両側に少巻コイル部が収納されたスロットでは隙間が大きく、占積率が低い。なお、実施の形態3では各スロットの周方向の幅を異ならせており、「多巻コイル部が収納されていないスロットの隙間が小さくなり、占積率が向上する」と記載されているが、実際に有効であるのか不明である。
また、特許文献1の実施の形態7には、二台のインバータが二つの電機子巻線部にそれぞれ接続された二系統三相モータにおいて、二台のインバータの電流位相を電気角30°ずらすことで、電気6次のトルクリップルが相殺されることが記載されている。しかしこの構成では、電気12次のトルクリップルを相殺することはできない。特許文献1には、電気12次のトルクリップルの低減に関し何ら言及されていない。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、複数のティースに巻回される巻線のターン数が異なるモータにおいて、収容される巻線のターン数が相対的に少ないスロットの占積率を向上させるモータを提供することにある。また、そのモータを用い、三相モータにおける電気6次及び電気12次のトルクリップル低減に応用可能なモータ駆動システムを提供することにある。
本発明によるモータは、ステータコア(50)と、巻線(41、42)と、ロータ(70)と、を備える。ステータコアは、複数のティース(51、52、53)が周方向に連結されてなる。各ティースは、周方向に分割された円環の外縁(56)をなすバックヨーク(55)、バックヨークから径内方向に延伸する軸部(54)、及び、軸部の径内端部において軸部から周方向両側に突出する鍔部(58)を有する。巻線は、ティースにおいて径方向に対向するバックヨークの径外側収容壁(57)と鍔部の径内側収容壁(59)との間の「収容区間」に巻回される。ロータは、ステータコアの内側でステータコアに対して相対回転する。
複数のティースは、「多巻ティース(53)」と「第1ティース(51)及び第2ティース(52)」とを含む。多巻ティースは、巻回される巻線のターン数が相対的に多い。第1ティース及び第2ティースは、多巻ティースの周方向の一方及び他方に隣接し、巻回される巻線のターン数が相対的に少ない。複数のティースは、周方向に第1ティース、多巻ティース、第2ティースの順に交互に配置されている。
周方向に隣接するティース同士の間に形成される複数のスロットは、「非対称スロット(64、65)」と「対称スロット(63)」とを含む。非対称スロットは、第1ティースと多巻ティースとの間、及び、多巻ティースと第2ティースとの間に形成される。対称スロットは、第2ティースと第1ティースとの間に形成される。
非対称スロットにおける多巻ティースの収容区間の径方向長さ(Lm)は、対称スロットにおける第1ティース及び第2ティースの収容区間の径方向長さ(Ln)よりも長く設定されている。つまり、収容される巻線のターン数が多い非対称スロットの面積に対し、収容される巻線のターン数が少ない対称スロットの面積が小さくなるように設定される。これにより本発明のモータは、収容される巻線のターン数が相対的に少ないスロットの占積率を向上させることができる。よって、モータ効率が向上する。
また、本発明によるモータ駆動システムは、上述した本発明のモータ(80)と、二台のインバータ(31、32)と、制御部(25)と、を含む。
このモータは、第1系統及び第2系統の二台のインバータ(31、32)によって直流電力から変換された三相交流電力が供給される。第1ティースは、第1系統のインバータから三相電流が通電される第1巻線(41)の一部である直属第1巻線(411)が巻回される。第2ティースは、第2系統のインバータから三相電流が通電される第2巻線(42)の一部である直属第2巻線(422)が巻回される。多巻ティースは、第1巻線のうち直属第1巻線を除く部分である混成用第1巻線(413)、及び、第2巻線のうち直属第2巻線を除く部分である混成用第2巻線(423)が巻回される。
モータは、第1巻線及び第2巻線に通電される電流及びターン数の積に比例する起磁力により同軸上に生成されるトルクを合算して出力する。第1系統及び第2系統の二台のインバータは、直流電力を三相交流電力に変換し、モータの第1巻線及び第2巻線に三相電流を通電する。制御部は、二台のインバータによる三相電流の通電を制御する。
モータにおいて、「第1ティースに巻回された直属第1巻線への通電により生成される純正第1系統の起磁力」、「第2ティースに巻回された直属第2巻線への通電により生成される純正第2系統の起磁力」、並びに、「多巻ティースに巻回された混成用第1巻線及び混成用第2巻線への通電により生成される混成第3系統の起磁力」が発生する。
制御部は、モータの電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減するように、第1系統のインバータから通電される第1系統の三相電流と、第2系統のインバータから通電される第2系統の三相電流との位相差を設定し、且つ、純正第1系統及び純正第2系統と混成第3系統との起磁力振幅の比を設定する。
好ましくは制御部は、第1系統と第2系統との三相電流の通電位相差を電気角20°に設定する。そして、互いに振幅が等しい第1系統の一相の起磁力ベクトルと第2系統の一相の起磁力ベクトルとを合成し、第1系統又は第2系統のいずれかの相の起磁力ベクトルとの位相差が電気角40°である混成第3系統の一相の起磁力ベクトルを生成する。
或いは、制御部は、第1系統と第2系統との三相電流の通電位相差を電気角40°に設定する。そして、互いに振幅が等しい第1系統の一相の起磁力ベクトルと第2系統の一相の起磁力ベクトルとを合成し、第1系統及び第2系統のいずれかの相の起磁力ベクトルとの位相差が電気角20°である混成第3系統の一相の起磁力ベクトルを生成する。
モータは、純正第1系統及び純正第2系統の起磁力振幅と混成第3系統の起磁力振幅とが等しくなるように、第1ティース及び第2ティースのターン数と多巻ティースのターン数との比が設定されている。これにより、本発明のモータ駆動システムでは、電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減することができる。
本実施形態によるモータ駆動システムの全体構成図。 三系統三相通電での電流位相を示すベクトル図。 三系統三相通電による(a)電気6次、(b)電気12次のトルクリップルキャンセル効果を説明する図。 二系統の起磁力ベクトルの合成を説明するベクトル図。 本実施形態によるモータ駆動システムに用いられるモータの基本構成を示す径方向模式断面図。 図5のモータにおいて三系統三相巻線の配置例を示す図。 20°位相差通電によるトルクリップルの低減効果を示す図。 第1実施形態のモータの図5のVIII部に相当する拡大模式図。 第2実施形態のモータの同上の拡大模式図。 第3実施形態のモータの同上の拡大模式図。 第4実施形態のモータの同上の拡大模式図。 比較例のモータの同上の拡大模式図。
以下、本発明によるモータ駆動システム、及び、そのモータ駆動システムに用いられるモータの実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態のモータ駆動システムは、例えば車両の電動パワーステアリング装置に適用され、操舵アシストトルクを出力する三相ブラシレスモータを駆動するシステムである。
[モータ駆動システム]
最初に図1~図7を参照し、本実施形態によるモータ駆動システムについて説明する。図1に示すように、モータ駆動システム90は、第1系統及び第2系統の二台のインバータ31、32と、制御部25と、第1巻線41及び第2巻線42を有する三相モータ80とを含む、二系統の駆動システムである。第1系統インバータ31及び第2系統インバータ32は、バッテリ15の直流電力を三相交流電力に変換し、それぞれ、モータ80の第1巻線41及び第2巻線42に三相電流を通電する。図1の構成例では、第1系統インバータ31及び第2系統インバータ32が共通のバッテリ15に並列に接続されているが、他の構成例では、各インバータ31、32が個別のバッテリに接続されてもよい。
インバータ31、32は、三相上下アームのMOSFET等のスイッチング素子がブリッジ接続されている。制御部25は、例えばPWM制御によりインバータ31、32の各スイッチング素子にゲート信号を指令することで、二台のインバータ31、32による三相電流の通電を制御する。図1には、フィードバック制御に用いられる相電流やモータ回転角等の情報を検出するセンサや信号線等の図示を省略する。それらのセンサや信号線等は、モータ制御分野の技術常識に基づき、適宜、採用されてよい。
モータ80は、第1巻線41及び第2巻線42に通電される電流及びターン数の積に比例する起磁力により同軸上に生成されるトルクを合算して出力する。ただし、本実施形態のモータ80は、二組の三相巻線により構成される一般的な二重巻線モータとは異なり、三グループの巻線から構成され、三系統の起磁力によるトルクが合算される。
第1グループの巻線は、第1巻線41の一部である直属第1巻線411からなる。第1系統インバータ31から直属第1巻線411への通電により生成される起磁力を「純正第1系統の起磁力」という。第2グループの巻線は、第2巻線42の一部である直属第2巻線422からなる。第2系統インバータ32から直属第2巻線422への通電により生成される起磁力を「純正第2系統の起磁力」という。
第3グループの巻線は、第1巻線41のうち直属第1巻線411を除く部分である混成用第1巻線413、及び、第2巻線42のうち直属第2巻線422を除く部分である混成用第2巻線423からなる。第1系統インバータ31から混成用第1巻線413への通電、及び、第2系統インバータ32から混成用第2巻線423への通電により生成される起磁力を「混成第3系統の起磁力」という。
図2、図3を参照し、三相モータ80における三系統通電の技術的意義について説明する。ここでは、「混成第3系統」という特殊な形態は考慮せず、独立した三系統をモデルとする。本明細書中の角度単位の表記については[°]の[ ]を省略し、「20°」のように記す。
図2に、第1系統に対し第2系統を電気角20°の位相差、第3系統を電気角40°の位相差で通電した場合の各系統各相の起磁力ベクトルを示す。電流振幅Iは一定であり、記号末尾の「+」は正方向通電、「-」は負方向通電を示す。以下、通電の方向は、インバータ31、32視点の電流方向ではなく、モータ80のステータコア50の視点の電流方向、すなわち、ステータコア50に発生する磁力方向に対応する電流方向を意味する。インバータから出力される電流に対し、モータ側でティースへの巻線の巻回方向を逆向きにすることで、ステータコアにおける電流方向が逆転する。第1系統U相に正方向通電したときのベクトルU1+の位相を0°とする。
各系統の巻線に三相電流を正方向通電したときの起磁力は、式(1.1)~(1.9)で表される。図2では起磁力ベクトルを実線矢印で示す。以下の式中の角度単位は[°]である。
U1+=Isin(θ) ・・・(1.1)
V1+=Isin(θ-120) ・・・(1.2)
W1+=Isin(θ-240) ・・・(1.3)
U2+=Isin(θ-20) ・・・(1.4)
V2+=Isin(θ-140) ・・・(1.5)
W2+=Isin(θ-260) ・・・(1.6)
U3+=Isin(θ-40) ・・・(1.7)
V3+=Isin(θ-160) ・・・(1.8)
W3+=Isin(θ-280) ・・・(1.9)
各系統の巻線に三相電流を負方向通電したときの起磁力は、式(2.1)~(2.9)で表され、正方向通電での位相に対して180[°]反転した位相となる。図2では起磁力ベクトルを二点鎖線矢印で示す。
U1-=Isin(θ-180) ・・・(2.1)
V1-=Isin(θ-300) ・・・(2.2)
W1-=Isin(θ-420)
=Isin(θ-60) ・・・(2.3)
U2-=Isin(θ-200) ・・・(2.4)
V2-=Isin(θ-320) ・・・(2.5)
W2-=Isin(θ-440)
=Isin(θ-80) ・・・(2.6)
U3-=Isin(θ-220) ・・・(2.7)
V3-=Isin(θ-340) ・・・(2.8)
W3-=Isin(θ-460)
=Isin(θ-100) ・・・(2.9)
このような電気角位相差の三系統三相モータを駆動したときの電気6次のトルクリップルTRIP6及び電気12次のトルクリップルTRIP12を図3に示す。電気6次及び電気12次のトルクリップルTRIP6、TRIP12は式(3.1)、(3.2)で表される。
Figure 0007226809000001
二系統三相モータの場合、第1系統に対し第2系統の位相差を電気角30°として通電することで、電気6次のトルクリップルをキャンセル可能であるが、電気12次のトルクリップルはキャンセルできない。それに比べ三系統三相モータでは、上記の通り、第1系統に対し第2系統の位相差を電気角20°、第3系統の位相差を電気角40°として通電することで、電気6次及び電気12次のトルクリップルをキャンセル可能である。
したがって、三台のインバータを用いて三系統モータの巻線に電気角位相差20°及び40°の通電をすれば、電気6次及び電気12次のトルクリップルを抑制し、振動や騒音を低減することができる。しかし、三台のインバータを用いると装置が大型化し、配線も複雑になるため、現実的には搭載スペースや部品コストの面で制約が大きい。
そこで、本実施形態のモータ駆動システム90では、混成用第1巻線413及び混成用第2巻線423で構成される混成第3系統に二台のインバータ31、32から通電することで、第1系統の一相の起磁力ベクトルと第2系統の一相の起磁力ベクトルとを合成した混成第3系統の一相の起磁力ベクトルが生成される。これにより、三系統駆動でのトルクリップルキャンセル効果を二台のインバータ31、32で実現することができる。
図4を参照し、起磁力ベクトルの合成パターンについて説明する。各系統の位相の関係及びベクトルの記号は図2に準ずる。合成ベクトルの元となる二つのベクトルを「基礎ベクトル」という。単に「ベクトル」とは起磁力ベクトルを意味する。「起磁力位相差」とは、位相基準(すなわち0°)である第1系統U相正方向ベクトルU1+に対する起磁力位相差を意味する。図1の構成に対応する(a)、(b)のパターンでは、第1系統及び第2系統の各一相のベクトルを基礎ベクトルとして、混成第3系統の一相のベクトルが合成される。変形例としての(c)のパターンでは、第1系統及び第3系統の各一相のベクトルを基礎ベクトルとして、混成第2系統の一相のベクトルが合成される。
(a)のパターンでは、通電位相差が20°である第1系統及び第2系統における起磁力位相差0°及び80°の基礎ベクトルが合成され、起磁力位相差が40°のベクトルが生成される。例えば式(1.1)の第1系統U相正方向ベクトルU1+と、式(2.6)の第2系統W相負方向ベクトルW2-とが合成され、第3系統U相正方向ベクトルU3+が生成される。このとき、合成ベクトルの振幅は、式(4.1)の通り、基礎ベクトルの振幅の1.53倍となる。また、合成ベクトルの振幅に対する、二つの基礎ベクトルの振幅の和の比率は、(2/1.53)=1.31となる。
U3+=1.53Isin(θ-40) ・・・(4.1)
(b)のパターンでは、通電位相差が20°である第1系統及び第2系統における起磁力位相差20°及び60°の基礎ベクトルが合成され、起磁力位相差が40°のベクトルが生成される。例えば式(1.4)の第2系統U相正方向ベクトルU2+と、式(2.3)の第1系統W相負方向ベクトルW1-とが合成され、第3系統U相正方向ベクトルU3+が生成される。このとき、合成ベクトルの振幅は、式(4.2)の通り、基礎ベクトルの振幅の1.88倍となる。また、合成ベクトルの振幅に対する、二つの基礎ベクトルの振幅の和の比率は、(2/1.88)=1.06となる。
U3+=1.88Isin(θ-40) ・・・(4.2)
(c)のパターンでは、通電位相差が40°である第1系統及び第3系統における起磁力位相差0°及び40°の基礎ベクトルが合成され、起磁力位相差が40°のベクトルが生成される。例えば式(1.1)の第1系統U相正方向ベクトルU1+と、式(1.7)の第3系統U相正方向ベクトルU3+とが合成され、第2系統U相正方向ベクトルU2+が生成される。このとき、合成ベクトルの振幅は、式(4.3)の通り、基礎ベクトルの振幅の1.88倍となる。また、合成ベクトルの振幅に対する、二つの基礎ベクトルの振幅の和の比率は、(2/1.88)=1.06となる。
U2+=1.88Isin(θ-20) ・・・(4.3)
以下、図4(a)のパターンに基づき説明する。第1系統及び第2系統巻線の線径は一定であるとすると、起磁力ベクトルの振幅は巻線のターン数に反映される。つまり、純正第1系統及び純正第2系統の各相では、それぞれ、ターン数Nの直属第1巻線411及び直属第2巻線422に電流Iが通電され、起磁力F(=N×I)が発生する。これと同じ起磁力Fを混成第3系統に発生させるためには、混成用第1巻線413及び混成用第2巻線423のターン数をそれぞれ約0.65N、合計で約1.3Nとすればよい。
すなわち、制御部25は、モータ80の電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減するように、第1系統インバータ31から通電される第1系統の三相電流と、第2系統インバータ32から通電される第2系統の三相電流との位相差を設定し、且つ、純正第1系統及び純正第2系統と混成第3系統との起磁力振幅の比を設定する。これにより、三台のインバータから三系統の巻線に、電気角位相差が20°及び40°で振幅が等しい三相電流が通電された場合と同じ大きさの起磁力がモータ80に発生する。
次に径方向模式断面図である図5を参照し、モータ80の基本構成について説明する。図5には14極18スロットのIPMモータを例示する。モータ80は、ステータコア50と、ステータコア50に巻回された巻線41、42と、ロータ70とを備える。ステータコア50及びロータ70は、複数の薄板が積層されて形成されてもよく、厚板で形成されてもよい。本来、図5にはステータコア50及びロータ70の断面が図示されるが、見やすさのため断面のハッチングを省略する。また巻線41、42の断面は本来、多数の円形で現れるが、模式的に一群の「巻線エリア」を一つのハッチング領域で示す。
ロータ70は、外周に沿って複数の永久磁石77(本例では14極)を有している。ロータ70は、ステータコア50が生成する回転磁界により、ステータコア50の内側で、回転軸Oを中心としてステータコア50に対して相対回転する。モータ80のトルクは、ロータ70の中心に固定された図示しないシャフトを介して外部の負荷に出力される。
ステータコア50は、複数のティース51、52、53(本例では各6個、計18個)が周方向に連結されてなる。複数のティースは、巻回される巻線のターン数が相対的に多い多巻ティース53と、巻回される巻線のターン数が相対的に少ない第1ティース51及び第2ティース52とを含む。第1ティース51及び第2ティース52は、多巻ティース53の周方向の一方及び他方に隣接している。複数のティースは、周方向に第1ティース51、多巻ティース53、第2ティース52の順に交互に配置されている。
各ティース51、52、53は、バックヨーク55、軸部54及び鍔部58を有する。バックヨーク55は、周方向に分割されたステータコア50の円環の外縁56をなす。軸部54は、バックヨーク55から径内方向に延伸する。鍔部58は、軸部54の径内端部において軸部54から周方向両側に突出する。また、各ティース51、52、53において径方向に対向するバックヨーク55の内側の壁を径外側収容壁57といい、鍔部58の外側の壁を径内側収容壁59という。本例では、複数のティース51、52、53において、鍔部58の径内側収容壁59の径方向位置は同じである
巻線41、42は、バックヨーク55の径外側収容壁57と鍔部58の径内側収容壁59との間の「収容区間」に巻回される。第1巻線41のうち直属第1巻線411の部分は第1ティース51の収容区間に巻回される。第2巻線42のうち直属第2巻線422の部分は第2ティース52の収容区間に巻回される。第1巻線41のうち混成用第1巻線413の部分、及び、第2巻線42のうち混成用第2巻線423の部分は、多巻ティース53に巻回される。
上述の通り、混成用第1巻線413のターン数と混成用第2巻線423のターン数との合計は、直属第1巻線411及び直属第2巻線422のターン数より多い。したがって、混成用第1巻線413及び混成用第2巻線423が巻回されるティース53が「多巻ティース」となる。
周方向に隣接するティース同士の間には複数のスロットが形成される。言い換えれば、周方向に隣接する収容区間を合わせた空間がスロットをなす。第1ティース51と多巻ティース53との間には、非対称スロット64が形成される。多巻ティース53と第2ティース52との間には非対称スロット65が形成される。第2ティース52と第1ティース51との間には対称スロット63が形成される。対称スロット63はティース同士の境界線に対して対称であり、非対称スロット64、65はティース同士の境界線に対して非対称である。なお、符号「5i」及び符号「5j」のティース(i,j=1、2、3)の間に形成されるスロットの符号を「6(i+j)」とする。
また、周方向に隣接するティース同士の境界部をなすバックヨーク55の周方向端部の外壁を「隣接壁」という。符号「5i」のティースにおいて、隣接する符号「5j」のティースとの境界部をなす隣接壁の符号を3桁の「5ij」とする。第1ティース51のバックヨーク55は、第2ティース52との隣接壁512及び多巻ティース53との隣接壁513を有する。多巻ティース53のバックヨーク55は、第1ティース51との隣接壁531及び第2ティース52との隣接壁532を有する。第2ティース52のバックヨーク55は、多巻ティース53との隣接壁523及び第1ティース51との隣接壁521を有する。
続いて図6に、三系統三相巻線の配置例を示す。図5に対しティース51、52、53及びスロット63、64、65以外の細部の符号を省略し、各ティースに、図2に準ずる三系統三相の記号を記す。例えばA部の中央の多巻ティース53には、図4の(a)パターンに例示された、第1系統U相正方向ベクトルU1+と第2系統W相負方向ベクトルW2-とを合成するための混成用第1巻線413及び混成用第2巻線423が巻回されている。
この多巻ティース53の反時計回り方向に隣接する第1ティース51には、第1系統U相の直属第1巻線411が多巻ティース53とは逆向きに巻回されており、通電により第1系統U相負方向の起磁力ベクトルU1-が発生する。また、この多巻ティース53の時計回り方向に隣接する第2ティース52には、第2系統W相の直属第2巻線422が多巻ティース53とは逆向きに巻回されており、通電により第1系統W相正方向の起磁力ベクトルW2+が発生する。
このように、多巻ティース53に巻回された混成用第1巻線413及び混成用第2巻線423は、それぞれ、隣接する第1ティース51に巻回された同相の直属第1巻線411、及び、隣接する第2ティース52に巻回された同相の直属第2巻線422に接続されている。これにより、ティース間の配線接続を簡素化することができる。
多巻ティース53と、その両隣の第1ティース51及び第2ティース52とを合わせた三つのティースを一つのティース群と見ると、図6の配置例は六つのティース群を含む。A部以外の五つのティース群においても、A部ティース群と同様の関係が成り立つように三系統三相巻線が配置されている。
図7に、本実施形態のモータ駆動システム90において二台のインバータ31、32から巻線41、42に同位相で通電した場合と、電気角20°の位相差で通電した場合とのトルク波形を示す。同位相通電では明らかに電気6次のトルクリップルが発生するほか、電気12次のトルクリップルも電気6次のトルク波形に重なっている。これに対し20°位相差通電では電気6次及び電気12次のトルクリップルがキャンセルされることにより、トルクリップルが大幅に低減する。なお、わずかに残っている変動は、電気18次以上のトルクリップルや、ターン数の端数等により発生する誤差と推測される。
以上のように、本実施形態のモータ駆動システム90では、モータ80において、「第1ティース51に巻回された直属第1巻線411への通電により生成される純正第1系統の起磁力」、「第2ティース52に巻回された直属第2巻線422への通電により生成される純正第2系統の起磁力」、並びに、「多巻ティース53に巻回された混成用第1巻線及び混成用第2巻線への通電により生成される混成第3系統の起磁力」が発生する。
制御部25は、モータ80の電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減するように、第1系統インバータ31から通電される第1系統の三相電流と、第2系統インバータ32から通電される第2系統の三相電流との位相差を設定し、且つ、純正第1系統及び純正第2系統と混成第3系統との起磁力振幅の比を設定する。
図4(a)、(b)のパターンでは、制御部25は、第1系統と第2系統との三相電流の通電位相差を電気角20°に設定する。そして、互いに振幅が等しい第1系統の一相の起磁力ベクトルと第2系統の一相の起磁力ベクトルとを合成し、第1系統又は第2系統のいずれかの相の起磁力ベクトルとの位相差が電気角40°である混成第3系統の一相の起磁力ベクトルを生成する。
なお、図4(c)のパターンでは、制御部25は、第1系統と第2系統との三相電流の通電位相差を電気角40°に設定する。そして、互いに振幅が等しい第1系統の一相の起磁力ベクトルと第2系統の一相の起磁力ベクトルとを合成し、第1系統及び第2系統のいずれかの相の起磁力ベクトルとの位相差が電気角20°である混成第3系統の一相の起磁力ベクトルを生成する。
モータ80は、純正第1系統及び純正第2系統の起磁力振幅と混成第3系統の起磁力振幅とが等しくなるように、第1ティース51及び第2ティース52のターン数と多巻ティース53のターン数との比が設定されている。これにより、本発明のモータ駆動システム90では、二台のインバータ31、32による三系統駆動によって電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減することができる。よって、モータ駆動時に発生する振動や騒音を低減することができる。
次に、上記のモータ駆動システムに用いられる好ましいモータの複数の実施形態について説明する。以下の第1~第4実施形態のモータの符号として、「80」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。各実施形態のモータ801-804の構成を、図5のVIII部に相当する拡大模式図である図8~図11に示す。この模式図には、周方向に連続して隣接する四つのティース51、53、52、51を示し、ロータ70の図示を省略する。
まず、第4実施形態を除く第1~第3実施形態について、総括的に説明する。図8~図10に示す第1~第3実施形態のいずれにおいても、多巻ティース53は軸部54に対して対称に形成されており、バックヨーク55の径方向厚さTmは相対的に薄い。第1ティース51及び第2ティース52は、第1実施形態では軸部54に対して対称に形成され、第2、第3実施形態では軸部54に対して非対称に形成されている。
第1~第3実施形態に共通に、非対称スロット64、65における多巻ティース53の収容区間の径方向長さLmは、対称スロット63における第1ティース51及び第2ティース52の収容区間の径方向長さLnよりも長く設定されている。また、複数のティース51、52、53において、鍔部58の径内側収容壁59の径方向位置は同じである。したがって、第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の径方向厚さTnは、周方向の少なくとも一部の範囲で、多巻ティース53のバックヨーク55の厚さTmに比べて厚く形成されている。
(第1実施形態)
図8に示す第1実施形態のモータ801は、第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の径外側収容壁57が、対称スロット63側、非対称スロット64、65側ともに、軸部54に対して垂直に形成されている。また、第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の厚さTnは、周方向の全範囲で、多巻ティース53のバックヨーク55の厚さTmに比べて厚く形成されている。
ここで、比較例のモータ809の構成を図12に示す。比較例では複数のティース51、52、53の形状は同一である。比較例では巻線のターン数が相対的に多い多巻ティース53を基準として収容区間の長さが設定されており、巻線のターン数が相対的に少ない第1ティース51及び第2ティース52側ではスロットに隙間が生じる。そのため占積率が低下し、モータ効率が低下する。なお、直属第1巻線411及び直属第2巻線422は、実際には収容区間の全体にわたって粗に分布すると考えられる。ただし説明の便宜上、図12には、巻線411、422が鍔部58側に寄せて巻回され、バックヨーク55側にまとまった隙間が生じるように図示する。後述の図9、図10でも同様とする。
それに対し第1実施形態のモータ801は、各スロット63、64、65に収容される巻線のターン数に応じて収容区間の径方向長さが異なっている。したがって、各スロット63、64、65における無駄な隙間を減らし、占積率を向上させることができる。よって、モータ効率が向上する。また、第1実施形態では、第1ティース51及び第2ティース52がいずれも軸部54に対して対称に形成され、同一の形状であるため、部品を統合することができる。
(第2実施形態)
図9に示す第2実施形態のモータ802は、第1実施形態のモータ801に対し、第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の形状が異なる。第1ティース51は、非対称スロット64側の隣接壁513の径方向長さが多巻ティース53の隣接壁531の径方向長さに近づくように、対称スロット63側の隣接壁512の長さより短く形成されている。さらに第1ティース51は、非対称スロット64側のバックヨーク55の径方向厚さが軸部54から隣接壁513に向かって漸減している。
同様に、第2ティース52は、非対称スロット65側の隣接壁523の径方向長さが多巻ティース53の隣接壁532の径方向長さに近づくように、対称スロット64側の隣接壁521の長さより短く形成されている。さらに第2ティース52は、非対称スロット65側のバックヨーク55の径方向厚さが軸部54から隣接壁523に向かって漸減している。言い換えれば、バックヨーク55の径外側収容壁57が軸部54に対して傾いて形成されている。
図9の例では、第1ティース51の隣接壁513と多巻ティース53の隣接壁531との径方向長さ、及び、第2ティース52の隣接壁523と多巻ティース53の隣接壁532との径方向長さがほぼ同じになっている。これにより、第1ティース51及び第2ティース52と多巻ティース53とのバックヨーク55の境界部で磁気抵抗が不連続に変化することを避け、効率低下を防止することができる。
また、第1実施形態の形状では、非対称スロット64、65において第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の角部が露出しており、多巻ティース53の巻線413に接触して被覆を傷つけるおそれがある。これに対し第2実施形態の形状では、バックヨーク55の角部が露出していないため、巻線413の被覆損傷が防止され、絶縁性能に対する信頼性が向上する。
ティース境界部の各隣接壁の径方向長さは、図9に示すようにほぼ同じである場合に限らず、多少の段差があっても、第1実施形態に比べて不連続の程度が小さくなれば同様の効果が得られる。また、バックヨーク55の径方向厚さが軸部54から隣接壁523に向かって漸減する形状は、断面視で直線状に限らず、折れ線状でも、一部又は全部が曲線状でもよい。
(第3実施形態)
図10に示す第3実施形態のモータ803は、第2実施形態における第1ティース51及び第2ティース52のバックヨーク55の形状をさらに単純化したものである。第2実施形態と同様に、第1ティース51及び第2ティース52は、非対称スロット64、65側の隣接壁513、523の径方向長さが多巻ティース53の隣接壁531、532の径方向長さに近づくように、対称スロット63側の隣接壁512、521の長さより短く形成されている。さらに、バックヨーク55の径外側収容壁57は軸部54に対して垂直に形成されている。言い換えれば、第1ティース51及び第2ティース52における非対称スロット64、65側の半分が、多巻ティース53と同じ形状となっている。
第3実施形態では、第2実施形態と同様に、第1ティース51及び第2ティース52と多巻ティース53とのバックヨーク55の境界部で磁気抵抗が不連続に変化することを避け、効率低下を防止することができる。また、第2実施形態に比べ、第1ティース51及び第2ティース52の形状が単純であるため、製造が容易である。
ここで、非対称スロット64、65における占積率は第1実施形態が最も高く、第2、第3実施形態の順に隙間が生じる分、占積率が多少低下する。ただし、図12の比較例と比べると、対称スロット63において第1~第3実施形態のいずれも隙間が無く、トータルの占積率は向上している。
(第4実施形態)
図11に示す第4実施形態のモータ804は、第1実施形態のモータ801に対し各ティース51、52、53の鍔部58の周方向幅の関係のみが異なる。多巻ティース53の鍔部58の周方向幅Wmは、第1ティース51及び第2ティース52の鍔部58の周方向幅Wnよりも長く形成されている。つまり、多巻ティース53では巻線のターン数が相対的に多いことに対応し、鍔部58からロータ70への磁路面積がより大きく確保される。
これにより各ティース51、52、53における磁力分布が均一化され、トルクリップルを低減することができる。第2、第3実施形態のモータ802、803においても同様に、多巻ティース53の鍔部58の周方向幅Wmが、第1ティース51及び第2ティース52の鍔部58の周方向幅Wnよりも長く形成されるようにしてもよい。
(その他の実施形態)
(a)本発明のモータは、少なくとも、非対称スロット64、65における多巻ティース63の収容区間の径方向長さLmが、対称スロット63における第1ティース51及び第2ティース52の収容区間の径方向長さLnよりも長く設定されたものであればよい。各ティースに巻回される巻線がどの系統のインバータから通電されるか、どの相か、巻線同士がどのように結線されているか、等の仕様は適宜設定可能である。例えば特許文献1の図4~図7に示されるように、一つ又は二つのΔ結線又はY結線を構成する巻線に一台のインバータから電流が通電されてもよい。
(b)上記実施形態では、複数のティース51、52、53において鍔部58の径内側収容壁59の径方向位置は同じであり、バックヨーク55の径外側収容壁57の径方向位置、すなわちバックヨーク55の厚さの違いで収容区間の径方向長さを変えている。他の実施形態では、これに代えて或いは加えて、鍔部58の径内側収容壁59の径方向位置、すなわち鍔部58の厚さの違いで収容区間の径方向長さを変えてもよい。
(c)複数のティースに巻回される巻線のターン数が異なるモータにおいて、本発明による収容区間の径方向長さの変更に加え、特許文献1等の従来技術によるスロット周方向幅の変更や線径の変更を組み合わせた構成としてもよい。
(d)ティース51、52、53及びスロット63、64、65以外のステータコア50やロータ70の構成については、モータの周知技術を適宜採用してよい。例えばロータ70は、図5に示すIPM構造に限らず、ロータコア64の表面に永久磁石65が設けられたSPM構造で構成されてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
50・・・ステータコア、
51・・・第1ティース、 52・・・第2ティース、
53・・・多巻ティース、 54・・・軸部、
55・・・バックヨーク、 57・・・径外側収容壁、
58・・・鍔部、 59・・・径内側収容壁、
63・・・対称スロット、 64、65・・・非対称スロット、
70・・・ロータ、
80(801-804)・・・モータ(三相モータ)、
90・・・モータ駆動システム。

Claims (8)

  1. 周方向に分割された円環の外縁(56)をなすバックヨーク(55)、前記バックヨークから径内方向に延伸する軸部(54)、及び、前記軸部の径内端部において前記軸部から周方向両側に突出する鍔部(58)を有する複数のティース(51、52、53)が周方向に連結されてなるステータコア(50)と、
    前記ティースにおいて径方向に対向する前記バックヨークの径外側収容壁(57)と前記鍔部の径内側収容壁(59)との間の収容区間に巻回される巻線(41、42)と、
    前記ステータコアの内側で前記ステータコアに対して相対回転するロータ(70)と、
    を備え、
    複数の前記ティースは、
    巻回される前記巻線のターン数が相対的に多い多巻ティース(53)と、
    前記多巻ティースの周方向の一方及び他方に隣接し、巻回される前記巻線のターン数が相対的に少ない第1ティース(51)及び第2ティース(52)と、
    を含み、周方向に前記第1ティース、前記多巻ティース、前記第2ティースの順に交互に配置されており、
    周方向に隣接する前記ティース同士の間に形成される複数のスロットは、
    前記第1ティースと前記多巻ティースとの間、及び、前記多巻ティースと前記第2ティースとの間に形成される非対称スロット(64、65)と、
    前記第2ティースと前記第1ティースとの間に形成される対称スロット(63)と、
    を含み、
    前記非対称スロットにおける前記多巻ティースの前記収容区間の径方向長さ(Lm)は、前記対称スロットにおける前記第1ティース及び前記第2ティースの前記収容区間の径方向長さ(Ln)よりも長く設定されているモータ。
  2. 複数の前記ティースにおいて、前記鍔部の前記径内側収容壁の径方向位置は同じである請求項1に記載のモータ。
  3. 前記第1ティース及び前記第2ティースは、前記バックヨークの周方向端部の外壁である隣接壁のうち、前記非対称スロット側の前記隣接壁(513、523)の径方向長さが前記多巻ティースの前記隣接壁(531、532)の径方向長さに近づくように、前記対称スロット側の前記隣接壁(512、521)の長さより短く形成されている請求項2に記載のモータ。
  4. 前記第1ティース及び前記第2ティースは、前記非対称スロット側の前記バックヨークの径方向厚さが前記軸部から前記隣接壁に向かって漸減している請求項3に記載の三相モータ。
  5. 前記多巻ティースの前記鍔部の周方向幅(Wm)は、前記第1ティース及び前記第2ティースの前記鍔部の周方向幅(Wn)よりも長く形成されている請求項1~4のいずれか一項に記載のモータ。
  6. 第1系統及び第2系統の二台のインバータ(31、32)によって直流電力から変換された三相交流電力が供給されるモータであって、
    前記第1ティースは、前記第1系統のインバータから三相電流が通電される第1巻線(41)の一部である直属第1巻線(411)が巻回され、
    前記第2ティースは、前記第2系統のインバータから三相電流が通電される第2巻線(42)の一部である直属第2巻線(422)が巻回され、
    前記多巻ティースは、前記第1巻線のうち前記直属第1巻線を除く部分である混成用第1巻線(413)、及び、前記第2巻線のうち前記直属第2巻線を除く部分である混成用第2巻線(423)が巻回される請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ。
  7. 前記多巻ティースに巻回された前記混成用第1巻線及び前記混成用第2巻線は、それぞれ、隣接する前記第1ティースに巻回された同相の前記直属第1巻線、及び、隣接する前記第2ティースに巻回された同相の前記直属第2巻線に接続されている請求項6に記載のモータ。
  8. 前記第1巻線及び前記第2巻線に通電される電流及びターン数の積に比例する起磁力により同軸上に生成されるトルクを合算して出力する請求項6または7に記載のモータ(80)と、
    直流電力を三相交流電力に変換し、前記モータの前記第1巻線及び前記第2巻線に三相電流を通電する第1系統及び第2系統の二台の前記インバータ(31、32)と、
    二台の前記インバータによる三相電流の通電を制御する制御部(25)と、
    を含むモータ駆動システムであって、
    前記モータにおいて、
    前記第1ティースに巻回された前記直属第1巻線への通電により生成される純正第1系統の起磁力、
    前記第2ティースに巻回された前記直属第2巻線への通電により生成される純正第2系統の起磁力、並びに、
    前記多巻ティースに巻回された前記混成用第1巻線及び前記混成用第2巻線への通電により生成される混成第3系統の起磁力が発生し、
    前記制御部は、
    前記モータの電気6次及び電気12次のトルクリップルを低減するように、
    前記第1系統のインバータから通電される第1系統の三相電流と、前記第2系統のインバータから通電される第2系統の三相電流との位相差を設定し、且つ、前記純正第1系統及び前記純正第2系統と前記混成第3系統との起磁力振幅の比を設定するモータ駆動システム。
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