JP5988948B2 - ペレタイザ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に示すペレタイザは、溶融した樹脂材料の流れ方向に沿って、樹脂混練設備の下流側に位置するものとなっており、上流側の樹脂混練設備より流れてきた溶融した樹脂材料をダイプレート部に導く構造となっている。
さらに、クランプ機構に油圧を用いると、周方向に複数ある油圧シリンダに加える油圧が何らかの原因で変動した場合には、ダイプレート部に対するカッター刃の押し付け力が不均一になり、ダイプレート部に対するカッター刃の当たり方が変化して、ペレットの品質に影響が出る可能性もある。
即ち、本発明のペレタイザは、樹脂材料が押し出されるダイプレート部と、このダイプレート部から押し出された樹脂材料を水中で冷却しつつカッティングする水室部とを備えたペレタイザにおいて、前記水室部とダイプレート部とは、いずれか一方が他方に対して接離可能とされており、前記ダイプレート部と水室部とを連結位置でロックするロック機構と、前記ロック機構により連結位置にロックされたダイプレート部と水室部とを互いに引き寄せる磁力を発生させるクランプ機構とが設けられており、前記ロック機構は、前記水室部側からダイプレート部側へ向って突出するロッドと、前記ダイプレート部側に設けられると共に前記連結位置においてロッドの先端に嵌合可能とされたロック部材と、を有しており、前記クランプ機構は、前記ロッドの先端に設けられた電磁石と、前記ロック部材とを有し、且つ前記電磁石の磁力により、前記ロッドとロック部材とを引き寄せる構成とされていて、前記ロッドおよびロック部材は前記水室部の外周に沿って配備されると共に、前記ロッドおよびロック部材が前記ロック機構とクランプ機構との双方に共通して用いられていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記ロッドおよびロック部材はその複数組が周方向に一定の間隔をあけるようにして配備され、前記クランプ機構は、前記水室部の外周に沿って複数の電磁石を備えているとよい。
なお、好ましくは、前記電磁石は、発生する磁力を調整可能となっているとよい。
以下、本発明に係るペレタイザ1の第1実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1に示すように、第1実施形態のペレタイザ1は、樹脂材料が押し出されるダイプレート2aと、そのダイプレート2aに接続され、ダイプレート2aを保持するダイホルダ2bとにより一体的に構成されるダイプレート部2を備えている。また、第1実施形態のペレタイザ1は、そのダイプレート2aから押し出された樹脂材料を水中で冷却しつつカッティングするための水室3cがその内部に形成されてなる水室ハウジング3aと、その水室ハウジング3aに接続され、水室ハウジング3aを保持する駆動部3bとにより一体的に構成される水室部3を備えている。なお、水室部3とダイプレート部2とは、いずれか一方または両方が水平方向に移動可能とされており、互いに近接、離反自在とされている。また、このペレタイザ1には、ダイプレート部2と水室部3とを連結位置でロックするロック機構4と、ロック機構4により連結位置にロックされたダイプレート部2と水室部3とを互いに引き寄せる磁力を発生させるクランプ機構5とが設けられている。
ダイプレート部2は、溶融した樹脂材料を細い棒状に押し出すものであり、連続混練機などのような混練設備の下流側に配備されている。このダイプレート部2に、混練設備で混練された樹脂材料が直接供給されている。
水室部3は、上述したダイプレート部2の押出孔7から押し出された樹脂材料を数mm程度の短尺片にカッティングしつつ冷却し、切断され冷却された樹脂材料の短尺片をペレットとして回収するものである。この水室部3は、底面に車輪13を備えており、車輪13を転動させることで基礎に対して水平方向に移動可能(ダイプレート部2に対して接離可能)とされている。
さらに、水室部3には、この水室部3の内部を水平方向に貫通するように回転軸部16(カッター軸)が設けられている。この回転軸部16は、水平方向を向く軸回りに自由に回転できるようになっており、ダイプレート側の軸端は水室3c内に達している。この水室3c内に位置する回転軸部16の軸端にはナイフホルダ11が形成されている。ナイフホルダ11は、フランジ状に形成されており、その軸径は駆動部3bからダイプレート2aに近づくにつれて大きくなっている。また、このフランジ状とされたナイフホルダ11の端面は、上下方向に沿って切り立った垂直面となっており、その端面にカッター刃12の刃先が対向し、且つ、そのカッター刃12の刃先が回転軸部16の軸心に対して垂直となるように、言い換えれば刃先を軸垂直方向に向けて、取り付けられている。また、この回転軸部16の軸は駆動部3bの内部でベアリングなどを用いて回転自在に支持されている。そして、回転軸部16の軸はカップリング20を介してモータ(ドライブハウジング21内のモータ)に接続されている。すなわち、モータ(ドライブハウジング21内のモータ)などを用いて回転軸部16は回転自在とされている。
なお、このような水室3c内での樹脂材料のカッティングは、水室部3のカッター刃12をダイプレート部2に押し付けた状態でカッター刃12を回転させるものであるため、ダイプレート部2に対して水室部3を一定の力で密着させておく必要があり、そのため上述したロック機構4やクランプ機構5が設けられる。
例えば、図5(a)及び図5(b)に示すように、油圧を用いたクランプ機構105を採用した場合、油圧を用いる限りは油漏れや油圧低下などが多少は発生するため、油漏れや油圧低下などの監視が必要となり、ペレタイザ101の装置構成が複雑なものとなる。
しかし、本実施形態のように磁力を用いてダイプレート部2に対する水室部3の引力を調整すれば、高圧の油圧を加える必要が無くなり、油漏れや油圧低下などの監視も不要となるので、装置構成が簡単なものになる。また、引力を磁力により調整する方式であれば、油圧のように引力が変動することもない。そのため、ダイプレート部2に対するカッター刃12の押し付け力を安定させることが可能となり、品質が安定したペレットを加工することができるようになる。
まず、図2(a)を〜図2(c)を用いて、ダイプレート部2から水室部3を分離する方法について説明する。
図2(a)に示すような状態(ロック状態)にあるダイプレート部2から水室部3を分離するに際しては、まず、電力ケーブルを介して電磁石18に供給されている電流の供給を遮断する。そうすると、電磁石18で発生していた磁力が消滅し、磁力の消滅に伴って水室部3とダイプレート部2との間の引力もなくなる。次に、ロック機構4をロック状態から非ロック状態にする。つまり、図2(b)に示すように、ロック用シリンダ19を用いてロッド15の先端に嵌合しているロック部材17を径外側に移動させる。そうすると、ロック部材17がロッド15から外れ、ロッド15を自由に伸縮させることが可能となり、連結位置にあるダイプレート部2と水室部3とを引き離し方向に離反(分離)させることが可能となる。
一方、ダイプレート部2と水室部3とを連結するに際しては、まず基礎などに設けられたレールに沿って水室部3を水平に移動し、水室部3をダイプレート部2に密着させる。そして、ロック用シリンダ19を用いてロック部材17を径外側から径内側に移動させる。そうすれば、ロック部材17がロッド15の先端に嵌合し、ロック機構4のロッド15の移動が規制され、ダイプレート部2と水室部3とを連結位置に固定することが可能となる。次に、電力ケーブルを介して電磁石18に電流を供給すれば電磁石18で磁力が発生し、発生した磁力を用いて水室部3をダイプレート部2に押し付けることが可能となる。その結果、運転を再開する際には、ダイプレート部2と水室部3とを容易に連結することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のペレタイザ1について説明する。
すなわち、図4(b)に示すように、第2実施形態のペレタイザ1に設けられる電磁石18は、ダイプレート側から見た場合に水室3cの周囲を取り囲む円環状となっている。また、この円環状の電磁石18に対応したダイプレート部2の側面は、電磁石18との間に磁力を形成可能な鋼鉄または永久磁石のような部材とされている。
また、電磁石18を円環状に配置すれば、ダイプレート部2と水室部3とが引き合う箇所が複数の点ではなく、周方向に連続した面となり、両部材の間に均等な接合力を発生させることが可能となる。
2 ダイプレート部
3 水室部
3a 水室ハウジング
3b 駆動部
3c 水室
4 ロック機構
5 クランプ機構
6 支持フレーム
7 押出孔
8 押出面
9 ダイ側側壁部
10 水室側側壁部
11 ナイフホルダ
12 カッター刃
13 車輪
14 フランジ部
15 ロッド
16 回転軸部
17 ロック部材
18 電磁石
19 ロック用シリンダ
20 カップリング
21 ドライブハウジング
Claims (4)
- 樹脂材料が押し出されるダイプレート部と、このダイプレート部から押し出された樹脂材料を水中で冷却しつつカッティングする水室部とを備えたペレタイザにおいて、
前記水室部とダイプレート部とは、いずれか一方が他方に対して接離可能とされており、
前記ダイプレート部と水室部とを連結位置でロックするロック機構と、前記ロック機構により連結位置にロックされたダイプレート部と水室部とを互いに引き寄せる磁力を発生させるクランプ機構とが設けられており、
前記ロック機構は、前記水室部側からダイプレート部側へ向って突出するロッドと、前記ダイプレート部側に設けられると共に前記連結位置においてロッドの先端に嵌合可能とされたロック部材と、を有しており、
前記クランプ機構は、前記ロッドの先端に設けられた電磁石と、前記ロック部材とを有し、且つ前記電磁石の磁力により、前記ロッドとロック部材とを引き寄せる構成とされていて、
前記ロッドおよびロック部材は前記水室部の外周に沿って配備されると共に、前記ロッドおよびロック部材が前記ロック機構とクランプ機構との双方に共通して用いられていることを特徴とするペレタイザ。 - 前記クランプ機構は、前記ダイプレート部と水室部とのいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のペレタイザ。
- 前記ロッドおよびロック部材はその複数組が周方向に一定の間隔をあけるようにして配備され、前記クランプ機構は、前記水室部の外周に沿って複数の電磁石を備えていることを特徴とする請求項2に記載のペレタイザ。
- 前記電磁石は、発生する磁力を調整可能となっていることを特徴とする請求項2または3に記載のペレタイザ。
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