JP5988437B2 - コマギレ肉のスライス方法及びコマギレ肉スライサー - Google Patents
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Description
この食肉スライサーにおいては、食肉供給空間から複数の食肉を供給する際に、直接人手で詰め込むのみであるから隙間が発生しないようにするには限界があり、一回に切り出されるコマギレ肉量の均一化は困難であった。
しかしながら、この特許文献2における成形箱で複数の食肉を成形したものは、端面が崩れ易く先行する食肉の成形品とのつなぎ目において隙間が発生し一回に切出されるコマギレ肉量が均一化されないことがあった。
また、詰込具が、底面に扁平な押圧面が形成され、一端に把手が設けられたものであって、肉箱に揺動自在に支持されていることが好ましい。
また、詰込具に設けられた把手を手で持って詰込具を揺動させ退避位置にしたときに食肉を供給し詰込位置まで押し下げる簡単な操作を繰り返すことで供給された食肉の上面を押圧して隙間が少なくなるように詰め込むことができる。
本実施例のコマギレ肉スライサーにおける構成は特許文献1に示される食肉スライサーをベースにしており、肉箱1には出口側に(図1における右側)に底部コンベヤ2と上部コンベヤ3及び左右側部コンベヤ4,4とによって包囲された断面が四角形の移送路5が肉箱1の出口まで延設されている。
又、肉箱1の始端部側(図1における左側)には、底部コンベヤ2と左右側部コンベヤ4,4が後方(図1における左方向)に向けて適当量だけ延長されて図3に示す上部コンベヤ3が無い底部コンベヤ2と左右側部コンベヤ4,4とによって樋状の供給空間6が形成される。
この肉箱1が刃物に対して相対移動されることで食肉がスライスされるが、本実施例と異なり回転刃などの刃物を移動させれば肉箱1は固定されるが、この場合に肉箱1は水平姿勢から45度までの範囲内の前傾姿勢とすることが好ましく、いずれの場合においても、肉箱1が水平位置付近から45度までの範囲内に位置されれば供給空間6への食肉の詰込み作業が行い易く又、人手による食肉の詰込み作業に適する地上からの高さ寸法を80cm程度に設定すれば適度のコマギレ肉の受取位置の高さ寸法が得られるので以降の工程との連係に都合が良い。
この上部コンベヤ3の始端部は、適宜上方に向かって持ち上げられて移送方向に対する迎角を付与され、食肉が容易に送り込まれるように傾斜を有した誘導面とされる。
この誘導面を過ぎると上部コンベヤ3の下面は図2に示されるように肉箱1の出口に至るまで底部コンベヤ2の上面と略平行状態を維持して延設される。
この上部コンベヤ3は、上部ローラー11、12に掛け回された表面に適宜な突起を有したコンベヤベルトからなり、ローラー11は底部コンベヤ2に連結されているサーボモーターから適宜の伝導機構を介して駆動され底部コンベヤ2と上部コンベヤ3とは、同調して走行するよう連結されている。
このように構成された底部コンベヤ2の上面と上部コンベヤ3の下面と左右側部コンベヤ4,4の対向面とによって包囲された断面が四角形の移送路5が形成される。
例えば、肉箱1の出口付近における移送空間5の四角形の寸法を145mm×150mmとしスライス厚みを2.3mmに設定すれば、食肉の見かけの比重が1.0として一回にスライスされるコマギレ肉の重量は略50gとなり、これがトレーへの盛付けの単位量となる。
従って所望の盛付量を得るにはこの単位量をもとにしてスライス回数で決めればよく200g盛付けとする場合にはスライス4回分を一個のトレー23に投入すれば良い。
実作業においては、食肉の状態、詰込み具合などで一回にスライスされるコマギレ肉の量は多少変動するのでスライス厚みを増減して微調整を行うこともある。
この供給空間6を形成する左右側部コンベヤ4,4の対抗面は、上部コンベヤ3と同様に、送り出し始端部から移送方向に対する適宜な迎角を有して誘導移送面が形成され、食肉を送り込み易くすると良い。即ち移送路5の巾に対して始端部側を広く構成して、供給空間6において詰込まれた食肉が漸次圧縮されながら移送路5まで移送されるようにすることが好ましい。
食肉を供給空間6に供給する際には、できるだけ隙間が発生しないように組み合わせて適宜積み重ねてから、詰込具13を引き下げて押圧面を食肉の上面に押し当て加圧して詰め込み、上面が上部コンベヤ3の始端部における下面の延長線上付近に揃うようにする。
尚、25はシャッターであって、供給空間6の前面即ち移送路5の入り口を塞ぐように着脱可能に設けられていて、作業開始時には取り付けられ状態で供給された複数の食肉の前端を受けて先端面を揃える。供給空間内への食肉の詰込が終わると取り外してから各コンベヤを駆動して詰め合わされた食肉を移送路5内へ送り込む。
また、押圧面をコンベヤで構成し食肉の移送方向への送り作用を付与させるようにしてもよく、詰込具13の揺動操作も肉箱内の食肉の減少量を感知させて連動させたり、またタイマー制御させるようにするなどへの展開も容易にできる。
刃物はバンドナイフに限定されるものでなく鉈刃を使った回転刃でもよいがその場合には前述したように肉箱1は固定される。
トレー23を剥離ローラー22の下方位置まで移送する移送部材は、詳細は記載しないが所望するスライス回数毎にトレー23が肉箱1の送り出し方向と直交する方向に移送されるように適宜構成される。
特に、本実施例においては、供給空間6が肉箱1の揺動中心付近に位置するので運転中であっても比較的動きが少なく食肉の補給、詰込み作業が容易に行える。
また、当て板20の位置を調節して設定されるスライス厚み寸法と移送路5の断面積とから一回にスライスされる重量が算出可能であって、スライス回数を単位としたコマギレ肉の所望する定量取出しが可能である。
2 上部コンベヤ
3 底部コンベヤ
4 側部コンベヤ
5 移送路
6 供給空間
8 機台
13 詰込具
14 把手
21 回転体
23 トレー
Claims (3)
- 底部コンベアと上部コンベヤ及び左右側部コンベアとによって包囲された断面が四角形の移送路が形成された肉箱と、移送路から送り出される食肉をスライスする刃物とを具備し、肉箱の始端部側には底部コンベヤと左右側部コンベヤとが延長されて上部コンベヤの無い樋状の供給空間が形成されている食肉スライサーを使用し、供給空間へ食肉が供給可能な退避位置と供給された食肉の上面を押圧して詰め込む詰込位置との間を上下動する詰込具を設け、詰込具が退避位置にあるときに食肉を供給し、詰込具を詰込位置まで下動させて食肉を詰込む動作を繰り返して、複数の食肉を相互に接触させるとともに移送路を形成する各コンベヤにも接触させるように詰め込み同時にスライスし連続してコマギレ肉を得るようにしたことを特徴とするコマギレ肉のスライス方法。
- 底部コンベアと上部コンベヤ及び左右側部コンベアとによって包囲された断面が四角形の移送路が形成された肉箱と、移送路から送り出される食肉をスライスする刃物とを具備し、肉箱の始端部側には底部コンベヤと左右側部コンベヤとが延長されて上部コンベヤの無い樋状の供給空間が形成されている食肉スライサーであって、供給空間へ食肉が供給可能な退避位置と供給された食肉の上面を押圧して詰め込む詰込位置との間を上下動する詰込具が設けられたことを特徴とするコマギレ肉スライサー。
- 詰込具が、底面に扁平な押圧面が形成され、一端に把手が設けられたものであって、肉箱に揺動自在に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のコマギレ肉スライサー。
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2013
- 2013-05-13 JP JP2013112360A patent/JP5988437B2/ja active Active
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