JP5988242B2 - 小型電気製品の識別方法及び選別装置 - Google Patents
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このような金属のリサイクル方法では、Cuや貴金属は容易に回収可能であるが化学的にCuより卑な多くの希少金属は製錬時にスラグに取り込まれるため回収は不可能である。このため、携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの、多くの使用済み小型電気製品に含まれる希少金属類をリサイクルするには、非鉄製錬所へ供給する前の中間処理の段階で希少金属類を多く含む電子部品などを分離し、従来の非鉄製錬とは異なるプロセスで処理する必要がある。例えば、特許文献1に記載されているように、電子基板に実装されている部品を表面破砕等の手段により基板から取り外して、大きさや比重の違いに応じてタンタルコンデンサのみを分離・濃縮することで、Taに特化した製錬工程に供することが可能となる。
使用済みの廃製品に表示してある製品情報を目視にて読み取り人手によって選別する方法では作業効率が悪くコスト高となる。例えば、特許文献2に記載されているように、製品に貼付してあるバーコードから製品情報を読み取って自動選別する方法も考えられるが、バーコードやラベルの表示がない製品や、回収時に表面に汚れ等が付着した製品には対応できない。また、個々の製品とTaの含有量の関係が明確でない場合、どのような基準で選別すればよいかわからないといった問題がある。
また、特許文献3に記載されているように、製品仕様の情報を予めIDタグやICチップ等に記憶させ、リサイクルの際に情報を読み込んで選別する方法も考えられるが、現在回収されている使用済み携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの小型電気製品ではそのような機能は盛り込まれておらず利用できない。
非特許文献1では、市民から回収した使用済み携帯電話18台を1997年、2002年〜2003年、2005年〜2006年の3つの製造年代に分別してそれぞれの材料組成を分析し、タンタルコンデンサの電子基板への実装個数が減少傾向にあることを記載している。しかし、分析を行ったサンプル数と製造年代の区分数が少ないために判断基準は必ずしも明確ではない。また、非特許文献2では、1996年から2006年に製造された3.5インチの使用済みHDDの基板に実装されたタンタルコンデンサについて、同様の考察が記載されている。
仮に、こうした判断基準が定まったとしても、その違いをどのように識別するかという問題がある。携帯電話は形状・寸法が類似しているにも関わらず機種が異なるものが多く、同じ機種でも異なる塗装色のものが多数存在する。使用済み携帯電話の表面にはシールが貼られたり、細かな傷などが生じたりしているものも多い。こうしたことから、通常の2次元の画像処理を用いた方法では正確な識別は困難である。
特許文献4では、任意の3次元形状の物体が予め準備された複数の3次元形状のどれに相当するか、2つの形状間に働く仮想的な引力とモーメントを計算し仮想空間での姿勢を修正しつつ両形状の一致度の度合いを計算することで識別を可能としている。しかし、本発明が識別対象とするTaの含有量が比較的多い携帯電話には非常に多くの機種があり、前記のように使用済み携帯電話の形状は使用前とは異なる場合もあるので、実状に応じ膨大な数の3次元形状の組み合わせについて逐一マッチング処理しなければならず煩雑な演算処理を伴う。
特許文献5では、対象物の重量値と相異なる位置から撮影する複数の画像撮影手段によって対象物の幅、奥行き、高さの寸法を計測し、最も長い寸法、二番目に長い寸法、重量値、密度値のそれぞれに閾値を設定することで、廃家電と自動販売機の識別を可能としている。しかし、携帯電話のように形状や重量が類似している製品に対しては、このような単純化された計算方法では正確な識別は困難である。
一方、本出願人は、先に、ニューラルネットワークを用いて識別に要する演算処理時間を短縮した識別方法を提案している(特許文献6参照)。
そこで、本発明の第二の目的は、現在回収されている使用済み携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの小型電気製品をTaの含有量に応じて自動選別するための簡易かつ高精度な識別方法ならびに選別装置を提供することにある。
また、本発明は、前記使用済み小型電気製品の識別方法において、前記識別手段は、使用済み小型電気製品の重量を測定する重量計と、使用済み小型電気製品の3次元形状を測定する3次元形状計測器と、測定結果に基づいて演算処理を行う制御装置を用い、重量計及び3次元形状測定器で得られた、重量、体積、面積、縦長、横長、最大高、重心点高の測定値を用いて算出される複数の変数を入力したニューラルネットワークの出力値を比較することにより、2004年以前に発売された小型電気製品をTa含有量の多い使用済み小型電気製品であるか、2005年以降に発売された小型電気製品をTaの含有量の少ない使用済み小型電気製品であるかを判断し、前記ニューラルネットワークの構造は、予め、2004年以前に発売されたことが既知である複数の使用済み小型電気製品と2005年以降に発売されたことが既知である複数の使用済み小型電気製品を用いて、上記複数の変数に関するデータベースを作成しておくことを特徴とする。
また、本発明は、使用済み小型電気製品を供給する供給装置と、供給装置から供給された使用済み小型電気製品を搬送する搬送手段と、搬送途中の小型電気製品の重量、体積、面積、縦長、横長、最大高、重心点高を測定する重量計及び3次元形状測定器と、演算手段を有する制御装置を備えた使用済み小型電気製品の選別装置であって、前記制御装置は、前記重量、体積、面積、縦長、横長、最大高、重心点高を用いて算出した複数の変数を入力したニューラルネットワークの出力値を比較することにより2004年以前に発売された小型電気製品であってTa含有量の多い使用済み小型電気製品であるか、2005年以降に発売された小型電気製品であってTaの含有量の少ない使用済み小型電気製品であるかを判断するとともに、前記ニューラルネットワークの構造は、予め、2004年以前に発売されたことが既知である複数の使用済み小型電気製品と2005年以降に発売されたことが既知である複数の使用済み小型電気製品を用いて、前記複数の変数に関するデータベースを作成しておき、2004年以前に発売された小型電気製品であると判断された使用済み小型電気製品をTa含有量の多い使用済み小型電気製品として分別回収することを特徴とする使用済み小型電気製品の選別装置である。
従来技術では効率的な識別が困難であったTaなどの希少金属を比較的多く含有している携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの、多くの使用済み小型電気製品とそれ以外の携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの使用済み小型電気製品を人手によらず低コストで自動選別することが可能である。
また、本発明によれば、携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの使用済み小型電気製品の表面の汚れや傷などの影響を受けずに小型電気製品を識別できる。
また、本発明では、携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの使用済み小型電気製品のように形状や重量が類似している製品の識別が可能であり、識別のため演算処理が比較的容易に行えるという利点がある。
表1は、使用済み携帯電話に使用されているタンタルコンデンサの個数を示した表であり、1998年〜2007年に発売された携帯電話製品49機種を実際に解体して内部の電子基板に搭載されているタンタルコンデンサの個数を発売年別に調査した結果である。2005年以降に発売された機種については、1台あたり平均で4個以下しか搭載されておらず、2004年以前に発売された機種と比較して1/3以下に急減していることが分かる。これは2000年頃に生じたTaの原料不足と価格暴騰を契機として、各製造メーカが開始したタンタルコンデンサからセラミックコンデンサへの代替設計が2005年頃に急速に進展したことを反映していると考えられる。従って、2004年以前に発売された機種をTa含有量の多い携帯電話として判断するのが妥当である。(なお、2004年以前に発売された機種の中には、2005年以降も継続して製造・販売された機種が存在しているため、この発売時期は製造時期や販売時期とは必ずしも一致しない。)
また、表1は使用済み携帯電話について調査した結果であるが、2000年頃に生じたTaの原料不足と価格暴騰を契機として、各製造メーカが開始したタンタルコンデンサからセラミックコンデンサへの代替設計が2005年頃に急速に進展したことを反映していると考えられることから、携帯電話以外の、HDD(ハードディスク装置)やデジタルカメラなどの小型電気製品についても、同様に、2004年以前に発売された機種をTa含有量の多い小型電気製品として判断するのが妥当である。
以上の通り、携帯電話、HDD(ハードディスク装置)、デジタルカメラなどの小型電気製品には、1台当たりのタンタルコンデンサ使用数が平均で4個を超えるTa含有量の多い小型電気製品Aと、1台当たりのタンタルコンデンサ使用数が平均で4個以下のTa含有量が少ない小型電気製品Bとが存在する。
図1に、本発明による使用済み携帯電話の選別装置の一実施形態を示す。使用済みの携帯電話1を供給する供給装置2、供給装置2から供給された携帯電話1を搬送するベルトコンベア3、5、携帯電話1の重量を測定する重量計4、フォトセンサ6、レーザー3次元計測器7、及び分別機構(ソーティングパドル等)10を備え、これらの動作を制御装置11によって統括制御を行うように構成されている。なお、単位時間当たりの処理量をさらに増やす必要がある場合は、本図に示したラインを複数並行に配置して同時に動作させる。
使用済みの携帯電話1は、供給装置2からベルトコンベア3に個別に供給され、重量計4に達した際にまず重量が測定され、その結果が制御装置11に送られる。続いて、フォトセンサ6によって携帯電話1を検知すると、その検知信号を受けて、上方に吊り下げられたレーザー3次元計測器7が動作し、携帯電話1の3次元形状が計測される。
制御装置11において、重量計と3次元形状に関する情報を変数とする演算処理によって携帯電話1の識別を行う。このときのアルゴリズムについては後記する。識別を終えた携帯電話1はその結果に基づいて、分別機構10によって落下位置を制御され、それぞれ各回収容器8、9に収納される。本図では分別機構として円周方向の回転角度が制御可能なソーティングパドルを用いているが、圧縮空気の噴射、あるいは空気圧などで動作するアクチュエータを用いてもよい。
レーザー3次元計測器7は、一定方向に移動する物体をフォトセンサ6で検出すると、瞬時に横幅25cm程度のスリット状のレーザー光を斜め前方から照射し、物体表面での反射光ラインの高さ方向の位置変化をCCDによって検出する、いわゆる光切断法によって3次元形状をデジタルデータとして記録する。
本装置において識別に用いる測定値は、重量、体積、鉛直上方への投影面積(以下、「面積」と表記)、縦長(縦方向長、すなわち、前記投影面積のベルトコンベアの搬送方向に沿った最大長)、横長(横方向長、すなわち、前記投影面積のベルトコンベアの幅方向の最大長)、最大高、鉛直上方への投影面の重心点(すなわち、投影面積の面心点に同じ)の高さ(以下、「重心点高」と表記)である。
使用済み携帯電話の識別を行うにあたっては、まず、予め発売年が2004年以前に発売されたものか、2005年以降に発売されたものかが既知である代表的な複数のサンプルを抽出して繰り返し測定を行い、重量、体積、面積、縦長、横長、最大高、重心点高の測定値を用いて算出される、表2に示す13通りの変数値X1〜X13についてのデータベースを作成する。このとき、ある携帯電話を測定したときに得られる13個の変数値の組み合わせを1ケースとしてデータベースに登録する。なお、表2では13の変数値を考えたが、これら13の変数値に限定されるものではなく、他の変数値を用いてもよい。
次に、データベースに登録した全ケースをいずれかの変数値Xの大きさの順にソートし、Xについて適当な閾値を設定して複数のケース群にグループ分けする。
変数値Xの大きさに従ってグループ分けされた各ケース群に対し、ニューラルネットワークを適用して、あるケースとして測定される携帯電話が、2004年以前に発売されたもの(以下、「携帯A」と表記)なのか、あるいは2005年以降に発売されたもの(以下、「携帯B」と表記)なのかを識別するためのアルゴリズムを予め決定する。
ニューラルネットワークの優れた点として、任意の関数関係のモデル化が可能であり、一度の計算で2つ以上のグループに識別できる点が挙げられる。また、いったん学習が終了したニューラルネットワークでも学習データを追加して再学習させると、識別性能を向上させることができる。
図2は、使用済み携帯電話を携帯Aと携帯Bの2種に識別するためのニューラルネットワークの例である。この場合、入力層には、変数値X1〜X13に対応する13のユニットを設定し、出力層には携帯Aと携帯Bに対応する2つユニットを設定する。また識別するケース群の特性に応じて複数個のユニットを中間層に設定する。これらのユニット間を重みを持つネットワークを介して結合する。
ここで、入力層には、下記の(式1)を用いて0〜1の間に正規化した変数値X1〜X13を入力する。中間層の各ユニットにおいては、入力層の各ユニットからの入力値に重みを掛けて総和を取り、S字状の非線形関数(シグモイド関数)に基づく閾値に応じて、0〜1の値を出力層の各ユニットに出力する。出力層の各ユニットにおいてもこれと同様の計算によって0〜1の値を出力する。
ニューラルネットワークの学習においては、下記の(式1)を用いて変数値X1〜X13を正規化した各ケースデータに、携帯Aの場合は(1、0)、携帯Bの場合は(0、1)の2つの整数値(教師信号)を追加した全15個の変数を用いて、誤差逆伝播法によりユニット間の結合の重みを修正し、ニューラルネットワークを最適化する。
誤差逆伝播法の詳細については、「ニューロコンピュータ工学p46〜p49、工業調査会(1992)」に示されている。誤差逆伝播法における学習回数、許容誤差、補習回数等の条件設定が問題となるが、これらは対象となるケース群の性質に応じて決定する。
学習したニューラルネットワークに下記の(式1)を用いて正規化した変数データX1〜X13を入力して計算を実行したとき、出力層に(y1、y2)の2つの値を得たとする。このときy1〜y2を比較して、y1の方か大きい場合は携帯A、y2の方が大きい場合は携帯Bと識別する。このように、ニューラルネットワークを用いると出力層に出力される2つの数値から直ちに携帯電話の種別が決定される。
正規化後の値=(正規化前の値−最小値)/(最大値−最小値) …(式1)
(ここで、式1中の最大値と最小値は、予めデータベースに登録した各変数の最大値と最小値を示す。)
図3に示すように、面積値が閾値mより大きなグループに移行したケース群については、ニューラルネットワーク1によって計算処理を行う。前記の方法によって、階層型モデルを設定し、対象ケース群を学習させることで、最適なニューラルネットワーク構造(中間層ユニット数、ユニット間の結合の重みと閾値)を決定する。
同様に面積値が閾値mより小さなグループに移行したケース群についても、ニューラルネットワーク2において、これと同様の計算処理を行う。このように、ニューラルネットワーク1とニューラルネットワーク2では、解析の対象となるケースデータの“メンバー”が異なるので、これらを分離するためのニューラルネットワーク構造も当然異なることになる。
これと異なる見掛け密度区間に属するケース群についても、まったく同様の手順で面積値の閾値m、ならびに最適なニューラルネットワーク構造を設定し、携帯の識別に至るアルゴリズムを決定する。
このように決定した見掛け密度の閾値ならびに面積値の閾値を制御装置に記憶させる。また、すべてのニューラルネットワーク構造を制御装置に記憶させる。
以上の準備が終了後、種別が未知の試料を搬送して識別を行う。重量計と3次元計測器で得られる測定値を用いて、事前に設定した閾値と比較することによってアルゴリズムを分岐し、最終的にニューラルネットワークによって携帯電話を識別する。
図4は、使用済み携帯電話回収業者から入手した携帯電話75機種(携帯A35機種、携帯B40機種(スマートフォン1機種を含む))について、コンベア上での配向が異なる状態で各携帯電話について8回ずつ測定した際の見掛け密度(X1)、面積(X3)、最大高(X6)、面積/(縦長・横長)(X10)の積算頻度分布(個数基準)を示している。なお、ここで識別の対象とした携帯電話はすべて電池が取り外された状態のものである。
本図から、2005年以降に発売された機種(携帯B)は2004年以前に発売された機種(携帯A)と比較して、大きな値の見掛け密度を持つものが多いことが分る。これは、液晶サイズの増大によるガラス重量の増加や電子部品類を実装する際の高密度化に起因するものと考えられる。また、面積と最大高のグラフから、2005年以降に発売されたものは2004年以前に発売されたものと比較して、面積は大きくなり、高さ(厚さ)は薄くなる傾向を持つことが分る。面積/(縦長・横長)のグラフで携帯Aと携帯Bの分布に顕著な違いが見られるのは、2004年以前に発売されたものには細長い棒状のものが比較的多く見られることによる。
表3は、図4に示したデータを含むすべての変数の平均値と分散を示している。また、携帯Aと携帯Bの間でこれら平均値に有意差が存在するか否かを統計学的手法(t検定)によって調べた結果を示している。t検定の詳細については、「入門数理統計学p257〜p269、培風館(1978)」に示されている。
t検定は2つの母集団がいずれも正規分布に従うと仮定した上で、母集団の平均値の差が偶然誤差の範囲内にあるかどうかを調べる方法である。平均値に有意差がないという仮説が起こる確率Pが、t分布において外側5%の範囲にあれば平均値に有意差があるとみなすことができ、その数値は同一母集団からの標本ではないと判断される。
まず、インターネット情報等で調べた各機種の発売時期に基づき、携帯Aと携帯Bに手作業で分別した。携帯Aは70機種、携帯Bは64機種が存在することが確認された。このうち、携帯Aから35機種、携帯Bから40機種を抽出し、データベース作成用の試料とした。図1の装置を用いて携帯電話の配向を変えながら各8回測定を繰り返し、表2に示した13の変数についてのデータベースを作成した。データベースに登録したサンプル数は、携帯Aは280ケース、携帯Bは320ケースである。
識別アルゴリズムは図3と同様のものとし、見掛け密度を7区間に分割、両端の区間を除く各区間において、面積の閾値mを44〜49範囲内に設定して2つのグループに分割し、各グループに対してニューラルネットワークを適用することによって種別を識別する形式とした。このとき1つのニューラルネットワークあたりのケースデータ数は50〜70個程度であった。
その後、データベースに未登録の携帯電話59機種(携帯A35機種、携帯B24機種)について、配向を変えながら各8回測定を行い、識別の的中率を調べた結果を表4に示す。
なお、後段でのTaの回収には、例えば、本出願人が先に出願した特許文献1記載の技術を用いればよい。
Claims (5)
- 1台当たりのタンタルコンデンサ使用数が平均で4個を超える複数の小型電気製品A及び1台当たりの前記タンタルコンデンサ使用数が平均で4個以下である複数の小型電気製品Bの各小型電気製品のデータを登録可能なデータベースと、前記データベースに登録された前記データにより学習可能とされ、出力値の比較により、前記小型電気製品を前記小型電気製品Aと前記小型電気製品Bとに識別するニューラルネットワークと、を有する識別手段に対して、
識別前の前記小型電気製品の前記データを前記ニューラルネットワークに入力して、前記小型電気製品を前記小型電気製品Aと前記小型電気製品Bとに識別をさせることを特徴とする小型電気製品の識別方法。 - 前記識別手段は、更に、前記小型電気製品の重量を測定する重量計及び前記小型電気製品の3次元形状を測定する3次元形状測定器の測定値から決定される複数の変数を前記データとして前記データベースに入力するとともに前記ニューラルネットワークに入力する制御装置を有することを特徴とする請求項1記載の小型電気製品の識別方法。
- 前記変数が、重量/体積で表される見掛け密度、面積、最大高、及び面積/(縦長・横長)を含む請求項2に記載の小型電気製品の識別方法。
- 1台当たりのタンタルコンデンサ使用数が平均で4個を超える複数の小型電気製品A及び1台当たりの前記タンタルコンデンサ使用数が平均で4個以下の複数の小型電気製品Bの各小型電気製品を供給する供給装置と、
前記供給装置から供給された前記小型電気製品を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送途中の前記小型電気製品の重量、体積、面積、縦長、横長、最大高、重心点高を測定する重量計及び3次元形状測定器と、
前記小型電気製品のデータを登録可能なデータベースと、前記データベースに登録された前記データにより学習可能とされ、出力値の比較により、前記小型電気製品を前記小型電気製品Aと前記小型電気製品Bとに識別するニューラルネットワークと、前記重量計及び前記3次元形状測定器の測定測定値から決定される複数の変数を前記データとして前記データベースに入力するとともに前記ニューラルネットワークに入力する制御装置と、を有する識別手段と、を備え、識別された前記小型電気製品Aと前記小型電気製品Bとを分別回収することを特徴とする小型電気製品の選別装置。 - 前記変数が、重量/体積で表される見掛け密度、面積、最大高、及び面積/(縦長・横長)を含む請求項4に記載の小型電気製品の選別装置。
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