JP5986445B2 - 歩行用遊脚振子運動補助具およびアシスト力の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歩行能力低下者等に用いられて、小さな力で歩行運動をサポートすることにより、歩行能力低下者自身の筋力による歩行運動を促進して、例えば歩行速度を上げることにより筋力低下を効果的に抑制できると共に、例えば一定の歩行速度を保つ場合には、より少ないエネルギーで長時間の歩行が支援されてより遠距離の歩行をアシストできる歩行用の遊脚振子運動補助具およびアシスト力の制御方法に関する。
従来から、筋力が低い身体障害者や高齢者の歩行をサポートするために、特許第4200492号公報(特許文献1)や特開2010−110464号公報(特許文献2)に示されているような装着式の補助装置が提案されている。
ところで、これら特許文献1,2に記載された従来構造の補助装置は、外骨格型の補助装置であって、使用者の体に沿って装着される硬質のアームやフレームからなる外骨格が、関節部においてモータで駆動されることにより、使用者の脚が外骨格アームと共に動作させられるようになっている。
しかしながら、このような硬質の外骨格を用いた従来の補助装置は、何れも、地面に対して交互に接地と浮上を繰り返す二足歩行において、体重を支持等するのに大きな筋力が必要とされる接地側の脚の筋力を補うものであった。それ故、大きな出力が必要とされて装置の大型化や重量化が避け難いという問題があった。
しかも、接地側の脚の筋力を大きな出力補助で補う従来の補助装置では、使用者自身の筋力を大きな力で補助するために、使用者自身の筋力負担が小さくて済む結果、使用者自身の筋力を鍛えて筋力低下を抑制する効果を期待し難いという問題もあった。それ故、特に加齢などの理由で歩行障害を持つが歩行不可まで至っていないロコモティブ症候群等といわれる歩行能力低下者では、従来の剛骨格構造をもって接地脚への筋力補助を行う補助装置を採用しても、歩行能力の維持や向上を望むことが難しく、自立歩行不可へ至る重度の歩行障害への移行を抑えることについて必ずしも有効ではなかったのである。
また、従来の硬質の外骨格構造の補助装置では、使用者の体格と正確に合っていなかったり、装着が不適当であったりすると、外骨格の剛性に起因して、運動時に使用者の関節等に過度の力が加わってしまうという危険もあった。
加えて、硬質の外骨格が使用者の関節の動きを拘束することから、例えば使用者に対する横方向の外力などの外乱作用があると、使用者の自発的反応による転倒防止動作が阻害されて転倒につながるおそれもあった。
特許第4200492号公報 特開2010−110464号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、遊脚に着目した歩行用の運動補助具を提供することにある。
また、本発明は、外骨格型の従来構造の補助装置に比して使用者自身の動拘束が軽減されるように、力の伝達部に柔軟性を有する部分を設けた新規な歩行用の運動補助具を提供することも、目的とする。
本発明の第1の態様は、柔軟性を有する帯状部材を含んで構成されて使用者の筋力による股関節の屈曲運動をアシストする補助力を引張力として伝達する補助力伝達部の両端部分に対して、使用者の股関節を挟んだ脚部側に装着される第1の装着部と腰部側に装着される第2の装着部とが設けられていると共に、該使用者への補助力を該補助力伝達部における引張力として及ぼす駆動源が設けられたアシスト部材を、左右の脚部用に一対備えている一方、該使用者の股関節における前後方向の関節角度を検出する関節角度センサと、該関節角度センサの検出値から該使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面を蹴り出して片脚立位になった状態を検出して、該駆動源を駆動制御せしめて該地面を蹴り出した遊脚の該補助力伝達部に対して引張力を及ぼすことにより、該第1の装着部と該第2の装着部とを互いに接近させる方向へ該引張力を作用せしめて該使用者の該遊脚を前方に振り出す方向のアシスト力を及ぼして該遊脚の振子運動を補助する制御手段とを、有する歩行用遊脚振子運動補助具を特徴とする。
第1の態様に従う構造とされた運動補助具は、人の二足歩行に際しての遊脚の振子運動による歩行エネルギーの効率化作用等に着目し、遊脚に対してアシスト力を作用させるものである。これにより、歩行に際しての遊脚の振子運動が積極的に増大されて、遊脚の振子運動による運動エネルギーの増大による歩行運動の力学的補助効果が達成される。それに加えて、適切なタイミングでサポート力を遊脚に及ぼして、歩行運動に際しての遊脚の本来の動きを実現させることにより、歩行能力低下者における歩行に際しての人体各部の協調運動の乱れや位相のずれを改善し、歩行の効率化とリズム化を取り戻させることができる。
これにより、本態様の運動補助具では、接地脚の筋力への大きな力の補助を目的とした従来構造の補助装置とは異なり、小さな出力で歩行を的確に且つ効率的にサポートして、歩行能力低下者等において本来の歩行秩序による人体各部の連成運動を取り戻させると共に、接地脚における使用者の筋力を稼働させて筋力低下の抑制効果を発揮させつつ、歩行の自発的な促進を図ることが可能になる。その結果、歩行運動機能の低下に対して効果的に抑制効果を達成し、歩行機能の改善も期待することができるのであり、運動器障害に起因するロコモティブシンドローム(運動器症候群)の初期段階などに対して優れたトレーニング効果が発揮され得る。
しかも、本態様の運動補助具は、遊脚へアシスト力を及ぼすことで遊脚による歩行の効率化とリズム化とを補助して、自立歩行の負担を軽減するものであることから、体重を負担するために接地脚への大きな補助力の作用を目的とした従来構造の補助装置に比して、出力が小さくて済み、装置の小型化や軽量化が図られ得、使用も容易となる。
加えて、本態様の運動補助具は、補助力伝達部が柔軟性を有して変形を許容されていることにより、硬質な外骨格を有する歩行運動補助具に比して、使用者が容易に着脱することができる。しかも、柔軟な補助力伝達部の変形に基づいて、装着状態のままで、椅子に腰掛けたり横向き歩行ができるなど、多様な日常生活動作が可能であり、従来構造の外骨格式の歩行運動補助具のように使用者の動作を過度に拘束したり、関節等に対して過度の負担を及ぼすことがないことから、日常生活の自然な動作によって筋力や神経系の機能が維持向上され得る。また、運動補助具の装用による使用者の肉体的および精神的な負担が軽減されて、連続的な装用も実現可能となる。更に、歩行中の使用者に対する横方向の外力などの外乱作用に際しても、使用者の自発的反応による転倒防止の動作が許容されて安全性の向上が図られ得る。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る運動補助具において、前記アシスト部材における前記第1の装着部が、大腿骨の遠位端から脛骨の近位端に至る範囲内に装着されるようになっているものである。
本態様の運動補助具では、第2の装着部が股関節から離れた位置に設定されることにより、駆動源によるアシスト力をアシスト部材を介して脚部へ一層効率的に及ぼすことが可能になる。それ故、駆動源に必要とされる出力の低減と、それに伴う運動補助具の更なる軽量化や小型化も実現可能となる。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に係る運動補助具において、前記アシスト部材における前記第1の装着部が脛骨の近位端に装着されることにより、該アシスト部材による前記アシスト力が前記遊脚における膝下部分に及ぼされるようになっているものである。
本態様の運動補助具では、遊脚の大腿部だけでなく下腿部に対してもアシスト力が及ぼされることにより、脚全体の振子運動に対して一層効率的な補助効果が発揮される。即ち、二足歩行は、股関節の運動によるコンパスモデルとして表すことができるが、より正確には、股関節と膝関節の連成運動を考慮したモデルとして表される。そして、股関節まわりの大腿部の振子運動と膝関節まわりの下腿部の振子運動とを併せた連成運動において下腿部へのサポートを行うことで、エネルギー的に一層効率良く脚を振子運動させて歩行アシストを行うことが可能になる。
本発明の第4の態様は、前記第1〜3の何れかの態様に係る運動補助具であって、前記使用者の股関節における関節角度の変化に対応して前記左右一対のアシスト部材における前記各駆動源を駆動するために、前記駆動源への給電の開始と停止のタイミングを該関節角度センサで検出される関節角度に応じて決定する駆動タイミング情報および前記駆動源への給電の電力の大きさを該関節角度センサで検出される関節角度に応じて決定する駆動出力情報に関する制御情報を記憶する記憶手段を備えていると共に、前記制御手段が、該記憶手段における該制御情報に基づいて該左右一対のアシスト部材における該各駆動源を駆動制御せしめて、該使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面を蹴り出して片脚立位になった状態を前記関節角度センサで検出して、該地面を蹴り出した遊脚に対して前方に振り出す方向の前記アシスト力を及ぼすことにより該遊脚の振子運動を補助するものである。
本態様の運動補助具では、各使用者の遊脚における振子運動を補助するために、使用者毎により最適なタイミングおよび出力で駆動源が駆動される。即ち、股関節が所定の角度となる時点で駆動源を駆動するように調節することにより、使用者毎に駆動源の駆動のタイミングが任意に設定され得る。また、駆動源の出力の大きさを調節することにより、遊脚へ及ぼされるアシスト力の大きさも、使用者毎に任意に設定され得る。なお、人の歩行運動に際して、関節角度センサにより股関節の角度が随時検出されて、所定の角度で駆動源を駆動するように設定しても良いし、所定の角度から一定の周期で駆動源を駆動するように設定しても良い。
本発明の第5の態様は、前記第4の態様に係る運動補助具であって、前記記憶手段は、前記使用者の股関節における関節角度の変化に対応して前記アシスト部材前記補助力伝達部における上端部分の使用者に対する装着位置と下端部分の使用者に対する装着位置との間の該補助力伝達部の実際の長さである有効長を、該補助力伝達部における上端部分の使用者に対する装着位置と下端部分の使用者に対する装着位置との間の直線距離である基準長さの変化に追従させるために、該関節角度と該基準長さとの対応関係から求められた撓み防止制御情報を記憶し、前記制御手段は、該記憶手段に記憶されている該撓み防止制御情報に基づいて該関節角度の変化に対応して該補助力伝達部の該有効長を変更せしめて、該補助力伝達部を一定の張力作用状態に保つように前記左右一対のアシスト部材における前記各駆動源をそれぞれ駆動制御するようにしたものである。
本態様の運動補助具では、股関節の変化に伴う補助力伝達部の撓みの発生が軽減または回避されることから、補助力伝達部から脚部に作用する歩行のサポート力が、有効に且つ大きな時間遅れなく適切に使用者へ及ぼされ得て、サポート力の遊脚への作用タイミングを一層正確にコントロールすることが可能になる。
本発明の第6の態様は、前記第1〜5の何れかの態様に係る運動補助具において、前記制御手段において、前記使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面から浮いて遊脚となる位置を基準点とし、該基準点から歩行周期の−15%〜+15%の範囲内に開始点が設定されるように、前記角度センサの検出値に基づく前記アシスト力の開始時点が設定されているものである。
本態様の運動補助具では、歩行時のリズムを適切にとりつつ、遊脚に対してサポート力を一層効率的に及ぼすことができる。また、使用者毎の個人差による歩行態様の相違にも考慮すべきであって、基準点以前の15%の範囲内に開始点を設定したり、基準点以降で15%の範囲内に開始点を設定したりすることも好適である。
なお、遊脚へ及ぼされるアシスト力は、遊脚が使用者の前方で接地した以降は解除することで、接地脚への影響を解除することが望ましい。より好適には、接地点よりも歩行周期の10%以前にサポート力の解除点が設定される。また、遊脚へ及ぼすアシスト力は、断続的に複数回に分けて遊脚に及ぼすことも可能であるし、継続して遊脚に及ぼすことも可能である。アシスト力を断続的又は連続的に及ぼすアシスト期間は、開始点から歩行周期の10%以上とすることが望ましく、より好適には開始点から歩行周期の20%以上、更に好適には30%以上に設定され、それによって遊脚へ一層効果的なアシスト力を及ぼすことができる。
本発明の第7の態様は、前記第1〜6の何れかの態様に係る運動補助具において前記関節角度センサが、前記使用者における大腿骨を有する大腿部の寛骨を有する人胴の腰部に対する前後方向の傾斜角度を左右脚において各別に検出するセンサとされているものである。
本態様の運動補助具では、人の歩行運動に際し、左右の各脚において、歩行周期と関連して変化する股関節の角度変化を参照信号として、左右一対のアシスト部材による左右一対の脚部へのサポート力が独立的に制御可能となる。それ故、左右の各脚毎に、股関節の角度に応じたサポート力を及ぼすことが可能になり、例えば歩行開始した際に直ぐにサポート力を踏み出した脚に及ぼすことも可能になる。また、外乱によって一方の脚だけに突然に大きなサポート力が必要になった場合などにも、一層迅速なサポート力の発揮が実現可能となる。
本発明の第8の態様は、使用者の歩行時に該使用者の脚部にアシスト力を及ぼして歩行運動を補助する歩行用運動補助具における該アシスト力の制御方法であって、後方に延びた脚が地面から浮いて片脚立位になったことを検出し、該片脚立位になることで該地面から浮いた遊脚が前方に振り出されて接地するまでの間における所定期間にわたって該遊脚に対して前方に振り出す方向のアシスト力を及ぼすことにより、該遊脚の振子運動を補助するアシスト力の制御方法を、特徴とする。
本態様の制御方法に従えば、歩行に際しての遊脚の振子運動にアシスト力を及ぼして本来の二足歩行の体動実現を補助することにより、小さな力で歩行運動をサポートして、歩行能力低下者自身の動きと筋力による歩行運動を促進し、以て、筋力低下を効果的に抑制することが可能になる。なお、本態様において、遊脚に及ぼされるアシスト力は、かかる脚が地面から浮く以前から予め当該脚に及ぼされていても良いし、脚が地面から浮いて遊脚となった以降に及ぼされても良い。
本発明によれば、遊脚に着目した新規な技術思想に基づいて、歩行に際しての各部位の連成運動のタイミングの正常化を図って効率的な歩行を実現させることが可能になる。その結果、例えば歩行能力低下者において、人の本来の歩行動作や歩行感覚を取り戻させて、歩行促進とそれに伴う筋力保持や増強などの自立的歩行の継続効果を得ることも十分に期待できる。
人の歩行メカニズムとしての倒立振子モデルを表す説明図。 人の歩行に際しての接地脚と遊脚の運動をモデル的に表す説明図。 本発明の実施形態としての歩行運動補助具を示す正面図。 図3に示された歩行運動補助具の背面図。 図3に示された歩行運動補助具の側面図。 図3に示された歩行運動補助具を構成する静電容量型センサの斜視図。 図4に示された歩行運動補助具の背面図において、駆動装置の内部構造を示す図。 図3に示された歩行運動補助具における制御系を示す機能ブロック図。 図3に示された歩行運動補助具における補助力伝達帯の歩行運動に伴う有効自由長の変化を示す説明図。 図9に示された補助力伝達帯の有効自由長の股関節角度との関係を説明するための関係式を含む説明図。 図3に示された歩行運動補助具におけるサポート(アシスト)力制御と補助力伝達帯の有効自由長変化対応制御との関係を説明するための説明図。 本発明の歩行運動補助具におけるサポート力の作用時期と股関節角度との関係を説明するための説明図。 本発明の歩行運動補助具におけるサポート力の作用タイミングを説明するための説明図。 図3に示された歩行運動補助具における遊脚に対するサポート力の作用をモデル的に示す説明図であって、(a)は大腿部へのサポート力の作用を示す説明図、(b)は下腿部へのサポート力の作用を示す説明図。 図3に示された歩行運動補助具による筋力サポート(アシスト)の効果を確認する実験結果を示すグラフ。 図3に示された歩行運動補助具における関節角度センサの別の態様例を示す正面図。 図3に示された歩行運動補助具における関節角度センサの更に別の態様例を示す正面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
はじめに、人の歩行メカニズムは、図1に示される倒立振子モデルSによって表される。この倒立振子モデルは、接地点を支点として重心の振子状の変位をもって歩行をモデル化したものであり、運動方程式は[数1]によって与えられる。
Figure 0005986445
また、上記[数1]から、重心の位置(Lθ)と速度(Iθ′)との関係は、エネルギー保存則として[数2]で与えられる。
Figure 0005986445
ここにおいて、重心が前方に移動し続けて歩行を継続するためには、位置エネルギーと運動エネルギーからなるエネルギー総和の減少を補い続ける必要がある。従って、歩行の継続条件が、[数3]によって与えられる。
Figure 0005986445
ところで、人の歩行は、図2(a)〜(e)に示されているように、左右一対の脚を交互に前方に振り出して行われる。この歩行動作において、歩行面の傾斜等による歩行抵抗に抗して重心を前方に移動させる運動エネルギーを維持するために、接地した脚Aの筋活動で与えられるエネルギーだけでなく、地面から浮いた遊脚Bの運動も重要な役割を担っていると考えられる。
すなわち、図2(a)に示されているように、歩行に際して後方に延びた方の脚は、人の重心より後方で爪先が地面から離れて遊脚Bとなり、前方に延びた方の脚Aだけが接地した片脚立脚の状態となる。その後、図2(b)〜(d)に示される間は、接地脚Aが一つだけの片脚立脚のままで歩行が進められる。この間は、接地脚Aだけで体重が支えられており、人は接地脚Aの筋力を意識していることから、前述のように従来構造の歩行アシスト装置は、この接地脚Aの筋力をサポートすることを目的としていた。
一方、本発明者は、反対に、歩行に際して地面から浮いた遊脚Bに着目し、かかる遊脚Bへのサポートを行うことで、従来にない新規な歩行アシスト装置を実現したものである。即ち、遊脚Bは、歩行に際して後方に大きく延び出した状態で地面から浮き(図2(a))、人の重心より後方において重力作用等で下方に振り下ろされつつ、股関節まわりの揺動により前方に振り出される。この遊脚Bの振り出しによる振子運動が、重心を前方に進める運動エネルギーとしても作用することとなり、特に前方に振り出された遊脚Bが重心の前方で接地する直前には、遊脚Bから重心に与えられた運動エネルギーによって、低くなった位置エネルギーが補われるように作用することで、歩行のスムーズな継続が実現するものと考えられる。
ところが、加齢等による歩行能力低下者では、歩幅も小さく速度も小さいことから、かかる遊脚Bが後方で浮いた際にも十分な重力が作用し得ずに遊脚Bの振子運動による効果が発揮され難くなる。その結果、歩行能力低下者は、スムーズな歩行ができなくなり、歩行自体が苦痛となって歩行しなくなることで、脚筋力の更なる低下が進んでしまう。
ここにおいて、本発明では、遊脚Bに対して振子運動をサポートするように、適切なタイミングで遊脚Bに補助的にアシスト力を及ぼすことにより、遊脚Bの振子運動を促進することで、使用者の歩行にリズムを持たせると共に効率化させるものである。特に、地面から浮いた遊脚Bに対してアシスト力を及ぼすものであるから、小さい力で遊脚Bを効率的に変位運動させて歩行を補助することができると共に、接地して体重を支える接地脚Aでは、使用者自身の筋力が主体的に使用されることで、筋力も効果的にトレーニングされ得る。
また、遊脚Bに及ぼされるアシスト力を、遊脚Bが振子運動を開始する適切なタインミングで与えるように制御することで、歩行に大切なリズム感を使用者に与えることができる。その結果、使用者における心理的なストレスも軽減することができ、遊脚Bの振子運動のサポートによる運動エネルギーの物理的な補助と併せて使用者の負担が一層軽減されることから、より長時間に亘る歩行が促進されて、運動障害の進行抑制が一層効果的に達成され得るのである。
このような新規な技術思想に基づいて完成された本発明の一実施形態について、その構造や作動を以下に詳細に説明する。
先ず、図3〜5には、本発明の実施形態として、歩行用遊脚振子運動補助具としての歩行運動補助具10が示されている。歩行運動補助具10は、股関節の屈伸を補助するものであって、股関節を跨いで延びる左右一対の補助力伝達部としての補助力伝達帯12,12の両端部分に、使用者の股関節を挟んで大腿骨が位置する大腿部側に取り付けられる第1の装着部14と、使用者の股関節を挟んで寛骨が位置する腰部側に取り付けられる第2の装着部16とが、それぞれ設けられた構造を有している。そして、これら左右一対の補助力伝達帯12,12と、各第1の装着部14,14と、各第2の装着部16,16と、後述する一対の駆動源としての電動モータ40,40(図7参照)とで、左右の脚部用に、一対のアシスト部材が構成されている。
なお、図3〜5では、歩行運動補助具10が使用者の装着状態で図示されており、使用者の輪郭線が2点鎖線で示されている。また、以下の説明において、原則として、前面とは使用者の腹部側の面(正面)を、後面とは使用者の背部側の面(背面)を、上下とは鉛直上下方向である図3中の上下を、それぞれ言う。また、以下の説明において、「アシスト力」とは、歩行等の動作に必要とされる力を補う方向で作用する補助力のことをいう。
より詳細には、補助力伝達帯12は、それぞれ布地で形成された第1の牽引帯18と第2の牽引帯20を、金属製の連結金具22で連結した構造とされている。これら第1の牽引帯18および第2の牽引帯20による構成部分は、何れも柔軟に変形可能とされている。
第1の牽引帯18は、上下に延びる略帯状の布地等で形成されており、歩行運動補助具10の装着状態において使用者の大腿の前面を覆うように配設される。なお、第1の牽引帯18の材質は、変形可能な軟質の薄肉材であれば良く、触感や耐久性,通気性などを考慮して、織布や不織布の他、皮革、ゴムシート,樹脂シート等が適宜に採用され得る。特に本実施形態の第1の牽引帯18は、後述する電動モータ40による引張力の作用方向となる長さ方向(図1中、上下方向)で弾性変形可能とされていると共に、幅方向(図1中、左右方向)で弾性が小さくされて変形が制限されており、長さ方向と幅方向で入力に対する変形量の異方性を有している。なお、第1の牽引帯18は、長さ方向において、0.3kgf/cm2 以上且つ2.0kgf/cm2 以下の弾性を有していることが望ましい。
また、第1の牽引帯18の上端にはリング状の連結金具22が取り付けられており、第1の牽引帯18が連結金具22を介して第2の牽引帯20に連結されている。第2の牽引帯20は、略一定の幅寸法を有する帯状であって、伸縮性の小さい繊維を用いた布地や皮革等により、ベルト状に形成されている。第2の牽引帯20は、長さ方向の中間部分が連結金具22に挿通されて第1の牽引帯18と連結されることにより、補助力伝達帯12が構成されている。
なお、第2の牽引帯20は、必ずしも伸縮性を抑えられたものでなくても良いが、補助力の作用衝撃を緩和して装用感を向上させると共に、使用者の自己意識による運動を過度に阻害しないように、第1の牽引帯18と第2の牽引帯20の少なくとも一方は、前述の如き長さ方向の弾性変形が許容された弾性繊維等からなる伸縮性のあるものを採用することが望ましい。
また、補助力伝達帯12の第1の牽引帯18の下方には、第1の装着部14が一体的に設けられている。本実施形態では、第1の装着部14が、膝関節を保護するために用いられるスポーツ用サポータ状とされており、例えば伸縮性を有する布地等で形成されて使用者の膝関節に巻き付けられ、面ファスナやスナップ,フック等で装着されるようになっている。なお、第1の装着部14は、第1の牽引帯18と別体形成されて、接着や縫合などで後固着されていても良い。また、第1の装着部14には、使用者の膝蓋骨部(膝頭)に位置決めされる貫通孔24が形成されることにより、膝関節の屈伸を妨げないように配慮されることが望ましい。
特に本実施形態では、第1の装着部14が、膝関節の上方に位置する大腿骨の遠位端に対して巻き付けられる上側巻回部14aと、膝関節の下方に位置する脛骨の近位端に対して巻き付けられる下側巻回部14bとを、含んで構成されている。これにより、補助力伝達帯12の下端部が、脚の大腿部と下腿部とのそれぞれに取り付けられて、補助力伝達帯12による引張力、要するにアシスト部材によるアシスト力が、遊脚における大腿部の遠位端(下端)部位と下腿部の近位端(上端)部位とにそれぞれ及ぼされるようになっている。
また、補助力伝達帯12の第2の牽引帯20の両端部は、第2の装着部16に取り付けられている。第2の装着部16は、それぞれ腰部に装着される伝達帯支持ベルト26と駆動装置支持ベルト28を有しており、第2の牽引帯20の一方の端部が伝達帯支持ベルト26に取り付けられていると共に、他方の端部が駆動装置支持ベルト28に取り付けられている。
伝達帯支持ベルト26は、伸縮性の小さい帯状の布地で形成されており、使用者の腰部に巻き付けられて、両端部が面ファスナやスナップ,フック等で連結されることにより、使用者の腰部に装着される。また、伝達帯支持ベルト26には、リング状を呈する一対のガイド金具30,30が設けられており、伝達帯支持ベルト26の腰部への装着状態において、腰部の左右両側に配置される。そして、第2の牽引帯20の一方の端部が、伝達帯支持ベルト26の前面部分の恥骨付近に対して、縫合や溶着、スナップやフック、面ファスナ等の手段を用いて取り付けられている。
さらに、伝達帯支持ベルト26には、下方に向かって延び出すようにして、使用者の股関節における前後方向の関節角度を検出する関節角度センサとしての左右一対の静電容量型センサ32,32が取り付けられている。かかる静電容量型センサ32は、例えば特開2010−43880号公報や特開2009−20006号公報等に示されているように、弾性変形を許容された柔軟な静電容量変化型のセンサであって、図6に示されているように、誘電性の弾性材で形成された誘電体層34の両面に、導電性の弾性材で形成された一対の電極膜36a,36bを設けた構造を有している。
かかる静電容量型センサ32は、股関節を挟んだ両側に位置する腰部から大腿部に跨がって延びて、体側表面に沿って重ね合わされて広がるようにして配設されている。本実施形態では、静電容量型センサ32の上端部が、伝達帯支持ベルト26に取り付けられて支持されていると共に、静電容量型センサ32の下端部は、大腿部に巻き付けられて面ファスナ等で装着されるベルト37に対して取り付けられている。
そして、伝達帯支持ベルト26の装着状態において、静電容量型センサ32は、股関節の屈伸による作用圧力の変化を一対の電極膜36a,36bの接近/離隔に伴う静電容量の変化として検出するようになっており、かかる検出信号が後述する駆動装置38の制御装置に入力される。なお、使用者の左右の各体側表面に沿って各1つの静電容量型センサ32が重ね合わされて装着されており、寛骨に対する左大腿骨の関節における前後方向の傾斜角度(股関節の角度)と、寛骨に対する右大腿骨の関節における前後方向の傾斜角度(股関節の角度)とが、各別に検出されるようになっている。
かかる股関節の角度変化は、例えば静電容量型センサ32の面圧分布態様を検出することによって一層正確に検出することができる。具体的には、使用者の左右体側の各一方の表面に広がって且つ股関節を挟んだ上下に延びて配設された各静電容量型センサ32では、使用者が歩行に際して一方の脚を前方に振り出すことにより寛骨に対して大腿骨が前方に屈曲されると、静電容量型センサ32のうちで体側中央より後方に位置する領域では引張変形し且つ体側中央より前方に位置する領域では圧縮湾曲変形する。一方、脚を後方に蹴り出すと、寛骨に対して大腿骨が後方に屈曲されて、静電容量型センサ32のうちで体側中央より前方に位置する領域では引張変形し且つ体側中央より後方に位置する領域では圧縮湾曲変形する。従って、各静電容量型センサ32において、その体側中央線を挟んだ前後の何れの領域において引張変形が発生し且つ他方の領域において圧縮変形が発生しているかを、領域毎の検出値に基づいて判定し、各変形の程度に応じた検出値の大きさに基づいて股関節の角度変化量を求めることができる。
特に、本実施形態で用いられている如き静電容量型センサ32は、特開2010−43880号公報や特開2009−20006号公報等に記載のとおり薄肉で変形容易な軟質シート構造とされていることから、体表面に沿って装着しても、使用者に過度の違和感を与えたり、使用者の自発的な体動を拘束することがない。
一方、駆動装置支持ベルト28は、図3〜5に示されているように、伝達帯支持ベルト26と同様に、伸縮性の小さい帯状の布地等で形成されており、使用者の腰部に巻き付けられて、両端部が面ファスナやスナップ、フック等で連結されることにより、使用者の腰部に装着される。また、駆動装置支持ベルト28は、背面部分が正面部分よりも下方まで延び出して大きな面積を有しており、その背面部分に駆動装置38が装着されている。
駆動装置38は、図7に示されているように、駆動源としての左右一対の電動モータ40,40と、それら一対の電動モータ40,40によって回転駆動される左右一対の回転軸42,42と、電動モータ40,40に電力を供給するバッテリー等の電源装置44と、静電容量型センサ32,32の検出結果に基づいて電動モータ40,40を作動制御する制御装置46とを含んで構成されている。
各電動モータ40は、一般的な電動機であって、好適には回転位置を検出して正逆両方向の回転量を制御することができるサーボモータ等が採用される。そして、電源装置44からの通電によって駆動される電動モータ40の駆動軸48における回転駆動力が、適宜の減速歯車列を介して、回転軸42に伝達されるようになっている。回転軸42は、周方向への回転を許容されるように支持されたロッド状の部材であって、その外周面に第2の牽引帯20の他方の端部が固定されて巻き付けられている。これにより、第2の牽引帯20の他方の端部は、駆動装置38を介して駆動装置支持ベルト28に取り付けられており、以て、補助力伝達帯12が股関節を跨いで配設されている。
そして、回転軸42が電動モータ40の駆動軸48から及ぼされた駆動力によって周方向一方に回転させられることにより、補助力伝達帯12の第2の牽引帯20が回転軸42に巻き取られる。これにより、電動モータ40による駆動力が補助力伝達帯12の長さ方向(第1の牽引帯18および第2の牽引帯20の長さ方向)に伝達されて、第1の装着部14と第2の装着部16の間に引張力として及ぼされる。上記から明らかなように、補助力伝達帯12は、電動モータ40の駆動力の伝達方向に延びている。一方、回転軸42が電動モータ40によって周方向他方に回転させられると、回転軸42による補助力伝達帯12の巻き取りが解除されて送り出され、第1の装着部14と第2の装着部16の間で引張力が解除される。
なお、電動モータ40の逆回転は必須でなく、電動モータ40への給電を停止して、補助力伝達帯12の引き出しが自由に許容され得る状態にすることにより、第1の装着部14と第2の装着部16の間での引張力を解除しても良い。これによれば、使用者の筋力による動作に伴って、補助力伝達帯12が過度に弛むことなく、動作の抵抗となる程の張力をもたないで、歩行動作に対して容易に追従することが可能になる。
また、電動モータ40の制御は、電源装置44から電動モータ40への通電の有無や通電方向(駆動軸48の回転方向)が制御装置46によって制御されることで実行されている。制御装置46は、静電容量型センサ32の検出結果(出力信号)に基づいて使用者の股関節の屈曲運動および伸展運動を検出して、検出した股関節の運動に応じて電動モータ40への通電を制御する。これにより、電動モータ40の駆動力に基づいて第1の装着部14と第2の装着部16の間に及ぼされる引張力が、制御装置46によって調節されている。なお、本実施形態では、制御装置46が、歩行動作の段階(例えば、股関節を屈曲して後足を前方に運ぶ段階や股関節を伸展して前足で地面を蹴る段階等の特定の股関節角度)を特定して、特定した歩行動作の段階である股関節角度に応じて電動モータ40への通電を制御するようになっている。
すなわち、制御装置46による電動モータ40,40の制御手段50は、左右の股関節の検出角度を参照信号とし、予め設定された特定段階の股関節角度に対応した電動モータ40,40の制御条件を満足するように、電源装置44から電動モータ40,40への電力供給を実行するようになっている。具体的には、例えば図8に機能ブロック図が示されているように、かかる制御手段50は、股関節角度の変化に対して電動モータ40への給電を開始/停止等するタイミングを特定する駆動タイミング情報や、電動モータ40へ給電する電力の大きさ(サポート力に対応する補助力伝達帯12の巻取り量)を特定する駆動出力情報を含む制御情報が記憶されたRAM等の記憶手段52を含んで構成されている。なお、この記憶手段52に記憶された駆動タイミング情報や、駆動出力情報は、必要に応じて変更設定可能とされて、例えば使用者毎に、サポート力を発揮する股関節の角度位置や、及ぼされるサポート力の大きさ等を調節可能とされている。
そして、制御手段50のROMやRAMに予め記憶されたプログラムに従って、制御手段50の制御部は左右の股関節の角度センサとしての静電容量型センサ32,32から出力される股関節角度を参照信号として、かかる股関節角度が、記憶手段52に予め記憶された給電の開始又は停止の股関節角度に達した場合には、記憶手段52に予め記憶された駆動出力情報に基づいて電源装置44からアシスト部材の電動モータ40への給電を開始又は停止するように駆動制御信号を出力する。また、本実施形態では、静電容量型センサ32や制御手段50における制御部、アシスト部材駆動用の電動モータ40が、何れも左右各別に独立して一対ずつ設けられており、記憶手段52における制御情報に基づいた、制御手段50による電動モータ40への給電制御が、左右の脚に対して各別に実行されるようになっている。要するに、左右一対のアシスト部材における電動モータ40,40を制御する、制御手段50による駆動制御信号が、左右の脚に対して相互に独立して出力される。
さらに、記憶手段50に記憶される駆動出力情報として、股関節角度の範囲に対応して電動モータ40へ給電する電力を変化させるための情報(巻取り量の初期値に乗算する係数など)が含まれていても良い。これにより、例えば、股関節角度が予め設定した複数段階の角度に至る毎に、電動モータ40の出力を段階的に又は次第に増大させたり減少させることが可能になり、使用者に及ぼされるアシスト力を歩行に際して一層効率化したり、使用者への違和感の更なる軽減を図ったりすることができる。
ところで、図9にモデル的に示されているように、補助力伝達帯12の上端部分の使用者に対する装着位置を支点Aとし、使用者における股関節位置を支点Bとし補助力伝達帯12の下端部分の使用者に対する装着位置を支点Cとすると、補助力伝達帯12の長さに相当する△ABCにおける辺ACの長さは、股関節の角度θに応じて変化する。なお、図9中の点Oは、支点Aを通る水平線と支点Bを通る鉛直線との交点である。また、支点Aの位置は、第2の牽引帯20の一方の端部における伝達帯支持ベルト26への取付位置と該第2の牽引帯20が挿通されたガイド金具30との略中間位置となる。
ここにおいて、有効長としての補助力伝達帯12の長さ(点AC間における補助力伝達帯12の実長)は、図10に示されているように、歩行に際しての股関節の角度に応じて周期的に変化するように制御されることとなり、その具体的な指標となる長さである基準長さは、図10中の数式によって「ベルトの自然長AC」として求めることができる。そして、本実施形態では、かかる数式に基づいて算出される点AC間の撓みのない直線距離としての基準長さと、点AC間に跨がって延びる補助力伝達帯12の撓みを含めた実長(有効長)との差分に相当する寸法だけ補助力伝達帯12の長さが変化するように、電動モータ40を正逆回転制御することにより、歩行中に補助力伝達帯12に作用する張力が略一定(例えば略±0)に維持されて撓みが防止されるようになっている。なお、図10中の横軸である歩行周期(%)は、後述する図12の下側に図示されている周期(%)に対応している。
このような補助力伝達帯12の張力調節による撓み防止制御は、歩行時の股関節角度θに応じて、予め記憶された関係式に基づいて電動モータ40を回転作動させて、第2の牽引帯20の巻き取り量と送り出し量を調節することによって実現される。具体的には、例えば図8に機能ブロック図が示されているように、かかる撓み防止制御系は、股関節の角度の変化に対して補助力伝達帯12の長さ(辺ACの長さ)を算出する上述の数式の係数、補助力伝達帯12の基準長、および第2の牽引帯20の巻き取り/送り出し量に対応する電動モータ40の回転方向ならびに給電を開始/停止するタイミングを特定する駆動タイミング情報を含む撓み防止制御情報が記憶されたRAM等の記憶手段52を含んで構成されている。なお、この記憶手段52に記憶された駆動タイミング情報は、必要に応じて変更設定可能とされて、例えば使用者毎の体格に合わせて調節可能とされている。そして、かかる撓み防止制御は、図11に示されているように、前述の股関節の角度に対応したサポート力の制御とは独立して行うことが可能であり、両方の制御を重ね合わせて両方の制御の目標値が重ね合わされて達成されるように電動モータ40を作動制御することができる。これにより、撓み防止制御によって補助力伝達帯12が略一定の展張状態に維持されることから、サポート力の制御に基づいて電動モータ40を作動させた際に、股関節の角度変化に対応した補助力伝達帯12の長さ変化による悪影響を殆ど受けることなく、目的とするサポート力を使用者の脚部に安定して精度良く与えることが可能になる。
かくの如き構造とされた歩行運動補助具10を装用すれば、股関節を屈曲する際に、股関節の屈曲運動に必要な力を補強するように補助力(アシスト力)を及ぼして、股関節の屈伸を伴う動作を補助することが可能となる。即ち、制御装置46は、静電容量型センサ32の検出結果に基づいて使用者が股関節を屈曲しようとしていることを特定すると、電源装置44から電動モータ40に通電して回転軸42を周方向一方に回転させる。これにより、第2の牽引帯20が回転軸42によって巻き取られて、第2の牽引帯20の実質的な長さが短くなることから、第2の牽引帯20の中間部分に外挿された連結金具22が第2の装着部16側(上側)に引き寄せられて変位させられることで、補助力伝達帯12の長さが短くなる。そして、連結金具22に取り付けられた第1の牽引帯18を通じて第1の装着部14に引張力が及ぼされて、膝関節に装着された第1の装着部14が腰部に装着された第2の装着部16側に引き寄せられる。その結果、膝関節を重力に抗して腰部側に引き付けるようにアシスト力が作用して、股関節の屈曲を伴う歩行運動を行う筋力が補助される。なお、静電容量型センサ32で検出される股関節角度θの値の変化に応じて、制御装置46で回転軸42の回転力(電動モータ40への給電圧)を調節すれば、使用者が行おうとする動作に対して過不足のないアシスト力を一層効率的に提供することが可能になる。また、股関節角度θの値が予め設定された値に達したら、電動モータ40への通電が停止されることにより、股関節の運動を過度に補足したり拘束することによる使用者の違和感が回避される。
一方、制御装置46は、静電容量型センサ32の検出結果に基づいて使用者が股関節を伸展させようとしていることを特定すると、電源装置44から電動モータ40に通電して回転軸42を周方向他方に回転させる。これにより、回転軸42から第2の牽引帯20が送り出されて、第2の牽引帯20の実質的な長さが長くなることから、第2の牽引帯20の中間部分に外挿された連結金具22が自重や弾性等によって第2の装着部16から離隔する方向(下側)に変位する。そして、連結金具22に取り付けられた第1の牽引帯18を通じて第1の装着部14に及ぼされていた引張力が解除されることにより、股関節の伸展運動が歩行運動補助具10によって妨げられるのが防止される。
このように、歩行運動補助具10を装用すれば、股関節を屈曲する際に必要とされる力の一部が電動モータ40の発生力によって補われることから、歩行を容易に行うことが可能となる。ここで、前述の図2において、後方に延びた脚が地面から浮いて片脚立位になった状態が関節角度センサとしての左右一対の静電容量型センサ32,32により検出されると、電動モータ40によって一対の脚に及ぼされる補助力が、地面から浮いた遊脚Bに対して前方に振り出す方向のアシスト力を及ぼして遊脚Bの振子運動を補助するように、制御装置46でコントロールされるようになっている。
具体的には、先ず、図2にモデル的に示された歩行に際して、片方の脚が後方で地面から離れて遊脚Bとなった瞬間(a)から、かかる遊脚Bが股関節まわりの振子運動で前方に運ばれて(b〜d)、前方で接地する瞬間(e)までを歩行周期とする。この歩行周期中の股関節の角度変化を、前述の静電容量型センサ32の出力値に基づいて検出したところ、図12に示されているように、周期的な股関節の変化パターンを実用的な精度をもって検出できることを確認した。それ故、かかる静電容量型センサ32の検出信号に基づいて、予め特定された所定のタイミングで電動モータ40への給電の開始や停止等を制御することにより、上述の如き歩行筋力の補助効果が発揮されるものと考えられる。
なお、歩行に際しての股関節の角度変化幅や、股関節の位相と各筋肉の発生筋力との相対関係は、使用者個人の体格や歩き方、癖などによって異なることから、例えば図12中のアシストT1,T2,T3として示された何れのポイントで電動モータ40への給電の開始や停止等を実行するかという具体的設定は、使用者毎に変更設定されることが望ましい。その際、かかる設定ポイントが使用者に適合しているか否かの判定は、使用者の主観的意見を参照して行う他、例えば電動モータ40への給電の開始や停止等のポイントを変更してそれぞれ実測した使用者の筋電位センサの出力値を相対比較して得られたサポート効果の適否判定結果などに基づいて行うことも可能である。
一般的には、図13に示されているように、遊脚Bが振り下ろされる段階で有効なアシスト力が作用するように、地面を離れるあたりから中間点で鉛直下方に垂れ下がるあたりまでの間で、遊脚Bにアシスト力が及ぼされるように制御される。具体的には、後方に延びた脚が地面から浮いて遊脚となる位置を基準点t1とし、該基準点t1から歩行周期の−15%〜+15%の範囲内に開始点が設定されるように、角度センサの検出値に基づくアシスト力の開始時点が設定されることが望ましく、より好適には、基準点t1から歩行周期の10%の位置に開始点が設定される。具体的には、図13に例示されているように、基準点t1をアシスト力の開始点とし、2〜4Kgfの作用力を、歩行周期の10〜50%の期間に亘って遊脚Bに及ぼすことが例示される。なお、かかるアシスト力は、一定の大きさで継続する必要はなく、時間的に変化させたり、断続的に作用させることも可能である。
そして、遊脚Bに装着された補助力伝達帯12が引張作動せしめられると、図14(a)に示されているように、腰部に対して大腿部を引き付ける方向のサポート力F1が及ぼされる。このサポート力F1により、大腿部が股関節まわりに前方に振り出される振子運動が補助される。
また、本実施形態では、第1の装着部14が上側巻回部14aで大腿部に取り付けられていると共に、下側巻回部14bで下腿部にも取り付けられることにより、補助力伝達帯12による引張力が、脚の大腿部だけでなく、下腿部にも直接に作用せしめられるようになっている。これにより、図14(b)に示されているように、腰部に対して下腿部を引き付ける方向のサポート力F2が及ぼされる。このサポート力F2により、下腿部が膝関節まわりに前方に振り出される振子運動が補助される。
このように、歩行に際しての遊脚Bに対して、前方に振り出す方向のアシスト力F1,F2が及ぼされることにより、遊脚Bは、自身に及ぼされる重力の作用や地面から浮き上がる際に地面を蹴る反力などに加えて、アシスト力による補助も受けて、一層効率的に前方に向かって振り出されることとなる。そして、この遊脚Bの振子運動、特に本実施形態では大腿部の股関節まわりの振子運動と下腿部の膝関節まわりの振子運動との連成運動が、一層効率的に発現されることで、遊脚Bの運動エネルギーを利用した歩行運動が効果的にサポートされ得るのである。
ここにおいて、遊脚Bにアシスト力を及ぼして、遊脚の振子運動を効率化することで歩行運動を補助するものであることから、使用者の体重を支える接地脚Aには大きな筋力や外力(体重)による刺激が及ぼされ、筋肉や骨格に対する歩行運動効果が十分に与えられ得る。
特に、歩行困難となって歩行の筋力だけでなく歩行運動の神経系にも不都合が発生しがちである歩行能力低下者において、遊脚Bにサポート力を及ぼすタイミングを適切に設定して使用者に意識させることも可能である。これにより、遊脚Bに対する振子運動の開始点の意識化や歩行動作のタイミングの適正化を改善して、本来の自立歩行を取り戻すトレーニング効果も期待できる。
しかも、もともと接地脚Aに比して大きな筋力が要求されない遊脚Bの振子運動をアシストするものであることから、歩行運動補助具10に対して大きな出力が必要とされることがなく、小型軽量化が可能であって装用する使用者へ過度の負担をかけることもない。
また、電動モータ40の発生駆動力をアシスト力として使用者の脚部に伝達する経路上に設けられた補助力伝達帯12の第1の牽引帯18は、力の伝達方向で弾性変形可能とされている。これにより、電動モータ40の発生駆動力は、第1の牽引帯18の弾性変形によって緩和されてから、使用者の脚部に及ぼされる。それ故、電動モータ40の発生駆動力がダイレクトに伝達される場合に比して、使用者の関節等への負荷が軽減されて、筋を痛める等といった問題が生じるのを防ぐことができる。特に本実施形態では、使用者の脚部に及ぼされるアシスト力が2kgf〜5kgf程度の比較的に小さな力とされることが望ましい。これにより、使用者に対して強制的に動作をさせるのではなく、あくまでも動作に必要な筋力の不足を補うという思想に基づくサポート力の作用が実現されて、使用者の身体に負担をかけることなく、必要な補助を行うことが可能となる。
さらに、補助力伝達帯12が軟質で変形可能とされていることから、従来の外骨格式の補助力伝達装置のように使用者に対して過度な拘束感を及ぼすことがなく、特に横方向から押されたりした際の外乱入力に際しても、使用者の自発的且つ瞬発的な動作が許容されることにより、転倒回避作動が実現され得る。
なお、サポート力の衝撃的作用を回避すると共に、使用者への拘束軽減の目的から、第1の牽引帯18の力の伝達方向での弾性は、0.3kgf/cm2 〜2.0kgf/cm2 の間に設定されることが望ましい。これにより、電動モータ40の発生駆動力が充分に緩衝されて、使用者の脚部に過大な負荷が作用するのを回避できると共に、使用者の自発的な動作を充分に許容し得るだけの有効なアシスト力が使用者の脚部に伝達されて、動作を効果的に補助することができる。
さらに、第1の牽引帯18は、力の伝達方向と略直交する方向での変形が制限されており、第1の牽引帯18と一体形成された第1の装着部14の周方向での伸縮(拡径変形乃至は縮径変形)が抑えられて、形状の安定性が高められている。これにより、電動モータ40による引張力の作用時に、第1の装着部14が膝関節から外れることなく保持されて、アシスト力が脚部に対して有効に伝達される。
本実施形態の歩行運動補助具10において、このような使用者の動作状態に応じたアシスト力の発生が、静電容量型センサ32による股関節角度の検出結果に基づいて、記憶手段52に記憶された制御用信号を参照しつつ制御装置46が自動的に実行するようになっていることから、使用者における面倒な操作も不要となる。また、本実施形態では、左右の脚部筋力に対するサポート力の制御が、左右の股関節角度に基づいて各別に独立して実行されることから、例えば何かにつまづく等して一方の脚の股関節角度だけが大きく変化した場合などにおいても、かかる一方の足の股関節角度の検出値に基づく大きなサポート力を発揮させる等といった制御も容易に実現可能となる。
しかも、本実施形態では静電容量型センサ32が採用されていることから、温度変化に対する検出精度の低下が小さいと共に、温度変化に対する補正も容易であることから、例えば歩行運動に伴う使用者の体温変化等に起因して温度変化が大きい場合にも正しい検出結果を安定して得ることができる。加えて、静電容量型センサ32では、繰返しの入力に対する検出精度の低下が小さいことから、充分な耐久性を確保することができて、日常生活での常用等が高精度に実現可能となる。
また、本実施形態における補助力伝達部が、帯形状を有する肉薄の布で形成された補助力伝達帯12とされていることにより、充分な柔軟性が付与されており、硬質の外骨格を有する歩行運動補助具に比して、容易に着脱することができる。即ち、硬質の外骨格を使用者に装着する場合、使用者は外骨格の形状に合わせて関節の曲げ角度を調節する必要があるし、着座して装着することは難しい場合も多い。しかし、本実施形態の歩行運動補助具10は、第1の装着部14と第2の装着部16を連結する補助力伝達帯12が柔軟で必要に応じて撓むことから、補助力伝達帯12を充分に長くしておけば、使用者の関節の曲げ角度がどの程度であったとしても、第1の装着部14と第2の装着部16をそれぞれ適切な位置に取り付けることが可能である。しかも、補助力伝達帯12が柔軟であることによって、例えば、股関節を屈曲した着座姿勢で第1の装着部14と第2の装着部16をそれぞれ装着することが可能とされており、楽な姿勢で着脱作業を行うことができる。
さらに、肉薄帯形状の布で形成された補助力伝達帯12を採用することにより、歩行運動補助具10が軽量とされて、筋力の低下した高齢者等でも容易に取り扱うことができる。しかも、本実施形態では、第1の装着部14および第2の装着部16もそれぞれ布製とされていることから、歩行運動補助具10全体がより軽量化とされており、着脱作業等を含む取回し性の更なる向上が図られている。
更にまた、補助力伝達帯12が肉薄の布製とされていることにより、装着状態において補助力伝達帯12が使用者の体表面の形状に沿って配設されると共に、体表面に沿って厚さ方向で容易に湾曲する。それ故、歩行運動補助具10の上に衣服を重ねて着用することも可能となり、日常生活において目立つことなく気軽に使用することができる。
また、第1の装着部14が膝関節に取り付けられると共に、第2の装着部16が腰部に取り付けられることにより、補助力伝達帯12の長さが必要以上に長くなるのを防いで歩行運動補助具10の小型化を図りつつ、アシスト力が脚部に対して効率的に及ぼされる。蓋し、大腿の揺動時に支点となる股関節から作用点となる第1及び第2の装着部14,16までの離隔距離が大きくされると、引張力によるサポート力が脚部に対して効率的に作用するからである。しかも、駆動装置38が歩行時に運動量の少ない腰部に設けられていることにより、駆動装置38が歩行動作の妨げになるのを軽減できる。
因みに、本実施形態に従う構造とされた歩行運動補助具10を実際に健常者に装着して、歩行に際してのサポート効果を確認する実験を行った。かかる実験に際しては、腓腹筋等の筋肉部位表面に筋電位センサを装着して、サポート力を及ぼしてアシスト有りの場合と、サポート力を及ぼさないアシスト無しの場合とにおいて、筋電位の検出波形を検出して比較した。その結果の一つを、図15に示す。なお、サポート力の作用開始のタイミングは、股関節角度θを参照信号として、前述の図12におけるT2点とT3点を設定した場合についての各実験結果を示す。図15に示されているように、サポート力を及ぼすことにより、歩行周期の20〜40%の領域において筋電位が減少して有効なサポート効果が発揮されていることを確認できた。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、制御装置や電源装置等の装着位置は限定されるものでなく、例えば通電用リード線によって接続された独立構造として使用者の衣服のポケットに収容したり、使用者の肩にかけたり等して装着することも可能である。また、アシスト力の発生駆動源は電動モータに限定されるものではなく、人工筋肉等を用いることも可能である。
さらに、使用者の動作を検出する関節角度センサとしては、静電容量型のセンサに限定されるものではなく、例えば、力の作用による抵抗値の変化に基づいて使用者の動作を検出する抵抗変化型のセンサを採用することも可能である。このような抵抗変化型のセンサを採用すれば、直流電圧を用いての計測が可能であることから、計測回路の簡易化が容易であり、小型化やコストの低減を実現し易くなる。しかも、小さな力の作用に対しても抵抗値が鋭敏に変化することから、関節の僅かな運動から大きな運動まで幅広く検出することが可能となる。なお、抵抗変化型センサとしては、例えば、特開2008−69313号公報等に示された柔軟性を有するものが好適に採用される。また、静電容量型センサと抵抗変化型センサを組み合わせて用いる等、構造や検出方法の異なる複数種類のセンサを組み合わせて用いても良い。
また、例えば、図16に示されているように、静電容量型センサ54を第1の牽引帯18の裏面(大腿への重ね合わせ面)に装着して大腿前面に重ね合わせて装着することにより、股関節を屈曲する際の大腿筋の変形に伴う第1の牽引帯18と大腿の間での挟圧力を静電容量の変化として検出することもできる。或いは、例えば、図17に示されているように、使用者の臀部から大腿にかけて広がる静電容量型センサ56を採用すれば、股関節の屈伸をより直接的に検出することができる。この場合、歩行運動補助具58は、補助力伝達帯12および第1,第2の装着部14,16に加えて、静電容量型センサ56を備えたパンツ(レギンス)状のセンサ保持スーツ60を含んで構成されており、センサ保持スーツ60を装着してから、補助力伝達帯12および第1,第2の装着部14,16を装着する。なお、図16,図17に示された静電容量型センサ54,56も、基本的な構造は実施形態に示された静電容量型センサ32と同じものが採用可能である。また、図16,図17に示されている如き大腿部の前面に装着される静電容量型センサ54や、臀部の表面に装着される静電容量型センサ56を、その上下両端部分で使用者の体表面に取り付けて、例えば足を踏み出した際に引張り変形されると共に、足を蹴り出した際には引張変形が緩和されることに伴う応力変化を利用して、股関節の前後方向の揺動角を検出することも可能である。さらに、関節角度センサとして、ロータリーエンコーダ等の角度を直接に検出するセンサを採用して、股関節角度を直接に検出することも可能である。
また、補助力伝達部は、必ずしも全体が可撓性(柔軟性)を有するものに限定されず、部分的であれば金属や合成樹脂等で形成された硬質な部分があっても良い。更に、補助力伝達部の全体が力の伝達方向で弾性変形可能とされていても良いし、補助力伝達部が力の伝達方向での弾性変形を部分的に許容されていても良い。
更にまた、前記実施形態では、補助力伝達帯の下端が、第1の装着部14において、大腿部と下腿部とにそれぞれ取り付けられていた。例えば、各一方の脚に装着される補助力伝達帯として、下端において大腿部に取り付けられる第一の補助力伝達帯と、下端において下腿部に取り付けられる第二の補助力伝達帯とを組み合わせて採用することも可能である。これにより、大腿部への振子運動のアシスト力の作用と、下腿部への振子運動のアシスト力の作用とを、各別のタイミングや大きさで一層効率的に行って、大腿部と下腿部との連成した振子運動を一層効率的に補助して実現することも可能となる。
また、補助力伝達帯の下端を、第1の装着部により下腿部だけに取り付けることも可能である。その場合でも、下腿部へ及ぼされるアシスト力は、膝関節を介して大腿部へのアシスト力として有効に伝達作用することから、脚部の振子運動に対して効果的にサポートが実現可能である。
さらに、接地後、前方に延びた接地脚Aに対しても、補助力伝達帯12による引張力を及ぼすことも可能である。これにより、レジスト力を脚に及ぼして筋力負荷を増大させることにより、筋力のトレーニング効果を向上させることが出来る。
10,58:歩行運動補助具、12:補助力伝達帯(補助力伝達部)、14:第1の装着部、16:第2の装着部、32,54,56:静電容量型センサ、40:電動モータ(駆動源)、46:制御装置、50:制御手段、52:記憶手段

Claims (8)

  1. 柔軟性を有する帯状部材(18,20)を含んで構成されて使用者の筋力による股関節の屈曲運動をアシストする補助力を引張力として伝達する補助力伝達部(12)の両端部分に対して、使用者の股関節を挟んだ脚部側に装着される第1の装着部(14)と腰部側に装着される第2の装着部(16)とが設けられていると共に、該使用者への補助力を該補助力伝達部(12)における引張力として及ぼす駆動源(40)が設けられたアシスト部材(12,14,16,40)を、左右の脚部用に一対備えている一方、
    該使用者の股関節における前後方向の関節角度を検出する関節角度センサ(32,54,56)と、
    該関節角度センサ(32,54,56)の検出値から該使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面を蹴り出して片脚立位になった状態を検出して、該駆動源(40)を駆動制御せしめて該地面を蹴り出した遊脚の該補助力伝達部(12)に対して引張力を及ぼすことにより、該第1の装着部(14)と該第2の装着部(16)とを互いに接近させる方向へ該引張力を作用せしめて該使用者の該遊脚を前方に振り出す方向のアシスト力を及ぼして該遊脚の振子運動を補助する制御手段(50)
    を、有することを特徴とする歩行用遊脚振子運動補助具。
  2. 前記アシスト部材における前記第1の装着部が、大腿骨の遠位端から脛骨の近位端に至る範囲内に装着されるようになっている請求項1に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  3. 前記アシスト部材における前記第1の装着部が脛骨の近位端に装着されることにより、該アシスト部材による前記アシスト力が前記遊脚における膝下部分に及ぼされるようになっている請求項2に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  4. 前記使用者の股関節における関節角度の変化に対応して前記左右一対のアシスト部材(12,12,14,14,16,16,40,40)における前記各駆動源(40,40)を駆動するために、前記駆動源(40)への給電の開始と停止のタイミングを該関節角度センサ(32,54,56)で検出される関節角度に応じて決定する駆動タイミング情報および前記駆動源(40)への給電の電力の大きさを該関節角度センサ(32,54,56)で検出される関節角度に応じて決定する駆動出力情報に関する制御情報を記憶する記憶手段(52)を備えていると共に、
    前記制御手段(50)が、該記憶手段(52)における該制御情報に基づいて該左右一対のアシスト部材(12,12,14,14,16,16,40,40)における該各駆動源(40,40)を駆動制御せしめて、該使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面を蹴り出して片脚立位になった状態を前記関節角度センサ(32,54,56)で検出して、該地面を蹴り出した遊脚に対して前方に振り出す方向の前記アシスト力を及ぼすことにより該遊脚の振子運動を補助する請求項1〜3の何れか1項に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  5. 前記記憶手段(52)は、前記使用者の股関節における関節角度の変化に対応して前記アシスト部材(12,14,16,40)の前記補助力伝達部(12)における上端部分の使用者に対する装着位置(支点A)と下端部分の使用者に対する装着位置(支点C)との間の該補助力伝達部(12)の実際の長さである有効長を、該補助力伝達部(12)における上端部分の使用者に対する装着位置(支点A)と下端部分の使用者に対する装着位置(支点C)との間の直線距離である基準長さの変化に追従させるために、該関節角度と該基準長さとの対応関係から求められた撓み防止制御情報を記憶し、
    前記制御手段(50)は、該記憶手段(52)に記憶されている該撓み防止制御情報に基づいて該関節角度の変化に対応して該補助力伝達部(12)の該有効長を変更せしめて、該補助力伝達部(12)を一定の張力作用状態に保つように前記左右一対のアシスト部材(12,12,14,14,16,16,40,40)における前記各駆動源(40,40)をそれぞれ駆動制御する請求項4に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  6. 前記制御手段において、前記使用者の歩行時に後方に延びた脚が地面から浮いて遊脚となる位置を基準点とし、該基準点から歩行周期の−15%〜+15%の範囲内に開始点が設定されるように、前記角度センサの検出値に基づく前記アシスト力の開始時点が設定されている請求項1〜5の何れか1項に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  7. 前記関節角度センサが、前記使用者における大腿骨を有する大腿部の寛骨を有する人胴の腰部に対する前後方向の傾斜角度を左右脚において各別に検出するセンサである請求項1〜6の何れか1項に記載の歩行用遊脚振子運動補助具。
  8. 使用者の歩行時に該使用者の脚部にアシスト力を及ぼして歩行運動を補助する歩行用運動補助具における該アシスト力の制御方法であって、
    後方に延びた脚が地面から浮いて片脚立位になったことを検出し、該片脚立位になることで該地面から浮いた遊脚が前方に振り出されて接地するまでの間における所定期間にわたって該遊脚に対して前方に振り出す方向のアシスト力を及ぼすことにより、該遊脚の振子運動を補助することを特徴とするアシスト力の制御方法。
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