JP5986054B2 - 内燃機関のデコンプ装置 - Google Patents
内燃機関のデコンプ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5986054B2 JP5986054B2 JP2013194046A JP2013194046A JP5986054B2 JP 5986054 B2 JP5986054 B2 JP 5986054B2 JP 2013194046 A JP2013194046 A JP 2013194046A JP 2013194046 A JP2013194046 A JP 2013194046A JP 5986054 B2 JP5986054 B2 JP 5986054B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- decompression
- cam
- camshaft
- weight
- axis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Description
しかしながら、ワッシャおよびクリップは、カムシャフトの軸方向において、ベアリング、クリップ、ワッシャ、デコンプウエイトの順で並んで配置される構成であり、これらの部材配置がカムシャフトの軸方向におけるデコンプ装置の大型化を生じやすい。
さらに、規制部材当接面とフランジ面との間に屈曲部を有するようにしてワッシャが構成されるので、ワッシャの剛性を向上させることができる。
なお、デコンプウエイトを点火プラグ側に設けるようにした場合は、点火プラグとデコンプウエイトとの干渉を防ぐべく、カムシャフト全体を軸方向において点火プラグから離すように配置しなければならず、吸気弁および排気弁に対して吸気カムおよび排気カムが離れてしまい、吸気側、排気側ロッカアームが大型化してしまうおそれがある。特に、吸気、排気弁がカムシャフトの軸方向に複数並んで配置されるような動弁系を持つ内燃機関においては、そのようなおそれがより一層顕著となるが、上記構成によりそのおそれを回避することができる。
また、つば部には、デコンプカムをカムシャフトに組み付ける際に、カムシャフトの軸方向へのデコンプカムの移動を許容する切欠き部が設けられたので、デコンプカムの排気カム側面への取り付け作業を容易に行うことができる。
特許請求の範囲および本明細書の説明における前後左右上下等の向きは、本実施形態のデコンプ装置を備えた内燃機関を搭載した車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は鞍乗型車両であり、具体的には自動二輪車である。
図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
自動二輪車1の車体の骨格をなす車体フレーム2は、車体前部のヘッドパイプ20から左右一対のダウンチューブ21、21が下方へ延出し、ダウンチューブ21、21の下端で左右一対のフロアパイプ22、22が接続し水平に屈曲して後方へ延び、その後部の屈曲部22aで斜め上方に屈曲して立ち上がって後方に延び、その各後端にそれぞれ左右一対のメインパイプ23、23の前後中央部が接続している。
メインパイプ23、23は、前端がそれぞれ左右のセンターフレーム24、24に固定されるとともに、後方に斜め上方に延びて、その後端どうしを連結している。
また、左右のフロアパイプ22、22は、屈曲部22a近傍において図示しないクロスパイプで結合されている。
車体前部においては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル14が設けられ、下方にフロントフォーク15が延びてその下端に前輪16が軸支されている。
フロアパイプ22、22の屈曲部22aの後部にはブラケット26、26が下方に突設され、ブラケット26、26にリンク部材27を介してパワーユニット3が揺動可能に連結支持されている。
減速機構51のあるパワーユニット3の後部に立設されたブラケット33と、メインパイプ23の後部に突設されたブラケット23aとの間にリヤクッション18が介装されている。
なお、図2においては、クランクケース30においてベルト式無段変速機5を収容する伝動ケースとなる左クランクケース30Lが示されるが、ベルト式無段変速機5自体は取り外された状態が示される。
シリンダヘッド42の左側部には、点火プラグ34が装着され、排気ポート72出口近傍に排気ガスセンサ7が取付けられている。点火プラグ34と排気ガスセンサ7は、側面視で車体フレーム2(フロアパイプ22)と重なっており、車体フレーム2に覆われ、保護されている。
内燃機関4は、シリンダブロック41のシリンダライナ41a内を往復動するピストン44とクランク軸31のクランクピン31aとをコネクティングロッド45が連結している。
シリンダヘッド42には、ピストン44の頂面と相対して燃焼室40が形成されている。
クランクケース30は、左右割りの左クランクケース30Lと右クランクケース30Rとを合体して構成されるもので、右クランクケース30Rは、クランクケース部30aの半体をなし、左クランクケース30Lは、前部がクランクケース部30aの半体をなすとともに、後方に膨出して前後に長尺のベルト式無段変速機5を収容する伝動ケースを兼ねる。
クランク軸31の左右水平方向に延びた外側軸部のうち右外側軸部にはカムチェーン駆動スプロケット46が嵌着されるとともに、右端にACジェネレータ47が設けられ、左外側軸部にはベルト式無段変速機5の遠心ウエイト52と駆動プーリ53が設けられる。
なお、動弁機構9を覆うように、シリンダヘッド42の合わせ面42aに弾性シール部材からなるガスケット48を介してヘッドカバー43が重ねられて被せられる。
ヘッドカバー43内の動弁機構9に動力伝達を行うカムチェーン92がカムシャフト91とクランク軸31との間に架設されており、そのためのカムチェーン室49が、右クランクケース30R,シリンダブロック41,シリンダヘッド42に連通して設けられている。
一方、シリンダヘッド42においてカムチェーン室49と反対側(左側)から燃焼室40に向かって点火プラグ34が嵌挿されている(図2参照)。
カムシャフト91の吸気カム95と排気カム96に、吸気側ロッカアーム103と排気側ロッカアーム104の端部の各ローラ105、106が接し、クランク軸31の1/2の回転数でカムシャフト91が回転されると、吸気側ロッカアーム103と排気側ロッカアーム104が揺動して吸、排気弁73、74をそれぞれ所要のタイミングで開閉駆動する(図5参照)。
ウォータポンプ36のポンプ駆動軸36aはカムシャフト91の右端に同軸に連結されている
本実施形態におけるベルト式無段変速機5と減速ギヤ機構51からなる変速伝動機構自体は、従来公知のものであり、以下、変速伝動機構の詳細な説明は省略する。
動弁機構9は、図4に示されるように、シリンダヘッド42の前部に、シリンダヘッド42およびヘッドカバー43からなる動弁室90内に収容されている。動弁機構9は、吸気カム95と排気カム96が形成されたカムシャフト91が、シリンダヘッド42の左側壁42bとカムチェーン室49を構成する内側壁42cとに、左右のベアリング94L、94Rを介して回転自在に支承され、カムシャフト91の回転に伴い、吸気カム95と排気カム96が回転し、吸気弁73と排気弁74(図5参照)を開閉するものである。
図5に示されるように、カムシャフト91の前方(図4参照)には平行に、一対の吸気側、排気側ロッカアームシャフト101、102が、シリンダヘッド42の左側壁42bと内側壁42cとの間に架設されており、吸気側、排気側ロッカアームシャフト101、102に、吸気側ロッカアーム103と排気側ロッカアーム104が隣り合って揺動自在に軸支されている。
燃焼ガスは、ピストン45がシリンダヘッド42に近づく排気行程において開弁した排気弁74を経て、排気ガスとして燃焼室40から排気ポート72を通った後、排気管66を通って内燃機関4の外部に排出される。
カムシャフト91の回転数が高いとき、すなわちデコンプウエイト120を駆動させるほどの遠心力がデコンプウエイト120に作用するときに、ねじりコイルスプリング127の付勢力に抗して、デコンプウエイト120はカムシャフト91から離れる「回動状態」となり、図10に示されるように、デコンプウエイト120に係合し回転駆動されるデコンプカム110に形成された作用部退避部111bが排気側ロッカアーム104のカムフォロアであるローラ106に臨んだ状態となって排気カム96のベース円部96aよりも径方向内側に没入してデコンプオフ状態となる。
そのため、デコンプオン状態では、排気側ロッカアーム104は、排気カム96とローラ106との当接に加えて、デコンプカム当接部107とデコンプカム110の作用部外周111aとの当接で揺動して、排気弁74を開動作させるが、デコンプオフ状態になると、デコンプカム当接部107とデコンプカム110の作用部外周111aとは当接せず、排気側ロッカアーム104は、排気カム96とローラ106との当接でのみ排気弁74を開動作させるものとなる。
ただし、図6は、図4に対してカムシャフト軸線Y回りに180度回転させた、すなわち上下反転した状態で、図示されている。
デコンプウエイト120のデコンプピン121と略軸対象位置にある先端部120bには、カムシャフト軸線Yに平行になるように圧入された作動ピン124が排気カム96側に向けて突設されている。
凹部96fの深さは、デコンプウエイト120とワッシャ80との間の隙間以上としており、上記隙間分、デコンプウエイト120が軸方向に動いて、デコンプウエイト120とワッシャ80が当接状態となった時でも、カラー122の円筒部先端122aが排気カム96の凹部96fから抜け出さず、ねじりコイルスプリング127が脱落しないようにしている。
デコンプカム110には、支軸110aに一体に連続して右側にデコンプカム支持孔96dに挿入されない作用部外周111aと、作用部外周111aをカムシャフト軸線Yに平行な平面で切り欠いた作用部退避部111bとが一周に亘って形成され、さらに一体に連続して右側に作用部外周111aと同径円周をなす受動部外周112aと、受動部外周112aを作用部外周111aとともにカムシャフト軸線Yに平行な別な平面で切り欠いた受動部退避部112bとが一周に亘って形成されている(図8、図9参照)。
したがって、右側のベアリング94Rは右側面を取付けボス93aで、左側をワッシャ80を挟んで規制部材97に挟まれてカムシャフト軸線Y方向位置が固定される。
そして、右側のベアリング94Rとともにカムシャフト軸線Y方向位置が固定されたワッシャ80は、デコンプウエイト120のカムシャフト軸線Y右方向への移動を規制することになる。
当接部125は、デコンプウエイト120の右側面においてデコンプピン121の圧入部周囲と、作動ピン124の圧入部周囲に設けられ、デコンプウエイト120の右側面の他の部分は薄肉部126とされている。
そのため、カムシャフト91の軸線Y方向において、図6に示されるように、デコンプウエイト120と規制部材97とを位置が重なるようにして配置することができ、カムシャフト軸線Y方向におけるデコンプ装置10の小型化を図ることがなされている。
この隙間が設けられていることにより、デコンプウエイト120の円滑な回動が可能となり、デコンプウエイト120の作動性を向上することができる。
そのため、ワッシャ80における径方向外側のフランジ面80cがデコンプウエイト120側へ近づいてデコンプウエイト120の当接部125と当接することになるため、デコンプウエイト120の当接部125をカムシャフト軸線Y方向に大きくする必要がなく、デコンプウエイト120の軸方向への大型化を抑制している。
さらに、規制部材当接面80aとフランジ面80cとの間に屈曲部を有するようにしてワッシャ80が構成されるので、ワッシャ80の剛性を向上させることができる。
したがって、デコンプウエイト120の一部とシリンダヘッド42の内側壁42dとがカムシャフト軸線Y方向において位置が重なるようにして配置されるように、デコンプウエイト120を凹部42d内に収容することで、カムシャフト91を軸方向で短く構成でき、カムシャフト軸線Y方向におけるシリンダヘッド42の小型化も可能となった。
なお、デコンプウエイト120を点火プラグ34側に設けるようにした場合は、点火プラグ34とデコンプウエイト120との干渉を防ぐために、カムシャフト91全体を軸Y方向において点火プラグ34から離すように配置しなければならず、吸気弁73および排気弁74に対して吸気カム95および排気カム96が離れてしまい、吸気側、排気側ロッカアーム103、104が大型化してしまうおそれがある。特に、吸気、排気弁73、74がカムシャフト91の軸Y方向に複数並んで配置されるような動弁系を持つ本実施形態の内燃機関4においては、そのようなおそれがより一層顕著となるが、上記構成によりそのおそれが回避されている。
カムシャフト91の軸径は、吸気カム部91Bと排気カム部91Cを除き、デコンプ部91Dと右ベアリング部91Eとが同じ軸径d1で形成され、スプロケット取付け部91Fはそれよりやや小径のd2で形成され、左ベアリング部91Aはさらに小径なd3で形成されている。
しかし、カムシャフト軸線Y方向視で、デコンプ部91Dのデコンプカム支持孔96d側は、全長に亘って規制部材(以下「つば部」という)97とともに、カムシャフト軸線Yと平行な平面で切り欠かれ、デコンプカム側切欠き部(本発明における「切欠き部」)98が形成されている。
また、カムシャフト軸線Y方向視で、デコンプ部91Dのデコンプピン支持孔96c側においては、カムシャフト軸線Yと平行な平面で、つば部97をデコンプ部91Dの外周91daに至るまで切り欠いた第1デコンプピン側切欠き部99aが形成され、それに連続して略つば部97の軸Y方向幅でデコンプ部91Dの外周91daより軸内部までカムシャフト軸線Yと平行な別の平面で切り欠いた第2デコンプピン側切欠き部99bが形成されている。
図6を参照して述べたように、デコンプカム110には、支軸110aに一体に連続して作用部外周111aと、作用部外周111aをカムシャフト軸線Yに平行な、すなわちデコンプカム軸線Zに平行な平面で切り欠いた作用部退避部111bとが一周に亘って形成され、さらに軸Z方向に一体に連続して作用部外周111aと同径円周をなす受動部外周112aと、受動部外周112aを作用部外周111aとともにデコンプカム軸線Zに平行な別の平面で切り欠いた受動部退避部112bとが一周に亘って形成されている。
受動部外周112aの外端面112cには、外周からデコンプカム110の軸線Zに向けて、デコンプウエイト120の作動ピン124が自在に係止できる幅と深さを備えたU字溝113が設けられている(図9参照)。
図9から図11は、図7の(b)部と同様に、カムシャフト91をカムシャフト軸線Y方向に見た右面図である。
デコンプカム110は、受動部退避部112bをデコンプカム側切欠き部98に沿わせて、その支軸110aを排気カム96のデコンプカム支持孔96dに差し込む。このとき受動部退避部112bは、カムシャフト91の軸径d1の右ベアリング部91Eの外周91eaの外側に位置するように、軸径d1と受動部退避部112bの位置関係が設定されている。
受動部退避部112bは、受動部外周112aと作用部外周111aをともに一つの平面で切り欠いたものであるから、デコンプカム110に受動部退避部112bよりカムシャフト91側に位置する部分はなく、デコンプカム110の装着は支障なく行える。
このとき、すでに装着されているデコンプカム110は、カムシャフト91のデコンプ部91Dのデコンプカム側切欠き部98と相対しているため受動部外周112aも作用部外周111aも支障なく回転できるので、装着されつつあるデコンプウエイト120の作動ピン124の位置にU字溝113を合わせ、作動ピン124がU字溝113に挿入されて、デコンプウエイト120の装着がなされる。
デコンプウエイト120の取り外しにおいても同様である。
この状態では、図示のようにデコンプウエイト120の内縁部120cが、デコンプカム側切欠き部98と第1デコンプピン側切欠き部99aとの間の切り欠かれていないつば部(規制部材)97と軸方向視で重なって位置するので、組み立てられたデコンプカム110とデコンプウエイト120は、自ずとカムシャフト91の右端側(図示手前側)へ抜け出せず、デコンプ装置10組み立て後のカムシャフト91は取り扱いが容易で、シリンダヘッド42への取付けの簡易化に寄与する。
このストッパ120dによって。デコンプウエイト120の非回動状態(デコンプオン状態)において、デコンプウエイト120の内縁部120cとカムシャフト91との間に若干の隙間ができる。
デコンプウエイト120の内縁部120cとカムシャフト91とが当接すると、潤滑オイルによってデコンプウエイト120の内縁部120cがカムシャフト91に張り付き易く、デコンプウエイト120の作動性が低下するが、デコンプウエイト120の段部120dがストッパとして働いて、デコンプウエイト120の内縁部120cとカムシャフト91との間に隙間を形成してデコンプウエイト120の張り付きを防止することで、デコンプウエイトの作動性を向上できる。
デコンプウエイト120が回動状態では、図10に示されるように段部120dはデコンプカム110と離間している。
すなわち、図11に示されるように、デコンプウエイト120は遠心力が十分働かない場合、ねじりコイルスプリング127の付勢力によって非回動状態となり、デコンプウエイト120の作動ピン124は、デコンプピン支持孔96cとデコンプカム支持孔96dを結ぶ線より、デコンプピン孔96c回りにθ3閉じ方向に回動し、作動ピン124はU字溝113に作動して、デコンプカム110はデコンプカム支持孔96d回りに同方向にθ4回転駆動される。
このとき、図示されるように、デコンプカム110の作用部外周111aは、排気カム96のベース円部96aより半径方向外側に突出しており、デコンプカム110は「突出位置」にある。
したがって、排気側ロッカアーム104のローラ106と排気カム96のみが当たることに加え、作用部外周111aに排気側ロッカアーム104のデコンプカム当接部107が当たることで、デコンプオン状態が発生する
すなわち、図10に示されるように、デコンプウエイト120は、遠心力が十分働いた場合、ねじりコイルスプリング127の付勢力に抗して回動状態となり、デコンプウエイト120の作動ピン124は、デコンプピン支持孔96cとデコンプカム支持孔96dを結ぶ線より、デコンプピン支持孔96c回りにθ1開き方向に回動し、作動ピン124はU字溝113に作動して、デコンプカム110はデコンプカム支持孔96d回りに同方向にθ2回転駆動される。
このとき、図示されるように、デコンプカム110の作用部外周111aはカムシャフト軸線Yの方に向き、作用部退避部111bはカムシャフト91外周方向を向いて、作用部外周111aと作用部退避部111bがともに排気カム96のベース円部96aより半径方向内側に没入しているので、デコンプカム110は「退避位置」にある。
したがって、排気側ロッカアーム104のデコンプカム当接部107にはデコンプカム110が当接せず、排気側ロッカアーム104のローラ106と排気カム96のみが当たることで、デコンプオフ状態が発生する。
すなわち、規制部材97がカムシャフト91と一体成型のつば部で構成されたので、規制部材がCクリップで構成される場合に対し、部品点数を削減でき、組立て性を向上することができる。また、つば部97にはカムシャフト97の軸Y方向へのデコンプカム110の移動を許容するデコンプカム側切欠き部98が設けられたので、デコンプカム110の排気カム96の側面96eへの取り付け作業を容易に行うことができる。
そのため、カムシャフト91にデコンプウエイト120を組み付けて組み立てられた状態で、デコンプウエイト120が自ずとカムシャフト91から脱落しにくいようにすることができるので、その組み立てられた状態でのカムシャフト91のシリンダヘッド42への組み付けが容易となり、さらに、意図的にデコンプウエイト120を回動させた状態で、カムシャフト91の軸Y方向へ移動させるだけで、つば部97を超えてカムシャフト91の排気カム96の右側面96eにデコンプウエイト120を取付けることができるので、排気カム96へのデコンプ装置10の組み付けも容易であるうえ、デコンプウエイト120の非回動状態において、デコンプウエイト120の内縁部120cをつば部97の径方向外側に形成する必要がなく、デコンプウエイト120をカムシャフト91の軸線Y側に寄せて配置することができ、径方向の小型化も可能となっている。
例えば、本発明の内燃機関は、車載用に限らず定置型を含め多様な内燃機関であっても請求項1の要件を備える内燃機関であればよく、空冷、水冷の種類を問わない。
また、各機器の左右の配置は、説明の便宜上、図示のものに特定して記載したが、上記実施形態に示すものと左右逆となる配置のものであってもよく、本発明に含まれる。
Claims (9)
- シリンダヘッド(42)にベアリング(94R)を介してカムシャフト(91)が回転自在に支承され、前記カムシャフト(91)に形成された排気カム(96)のカム山部(96b)によって排気側ロッカアーム(104)を介して排気弁(74)を開閉させ、
前記排気カム(96)の側面(96e)には、遠心力によって作動するデコンプウエイト(120)が回動自在に支承されるとともに、
前記カムシャフト(91)には、同カムシャフト(91)の軸(Y)方向において、前記デコンプウエイト(120)と前記ベアリング(94R)との間に、前記デコンプウエイト(120)の前記軸(Y)方向への移動を規制するワッシャ(80)と、同ワッシャ(80)の前記軸(Y)方向への移動を規制する規制部材(97)とが設けられる内燃機関(4)のデコンプ装置(10)において、
前記規制部材(97)は、前記デコンプウエイト(120)と前記ワッシャ(80)との間に設けられ、
前記デコンプウエイト(120)には、前記ワッシャ(80)と当接する当接部(125)と、同当接部(125)よりも前記軸(Y)方向における前記デコンプウエイト(120)の厚みを薄くした薄肉部(126)とが形成されるとともに、前記当接部(125)と前記薄肉部(126)とで形成される収容空間(128)内に、前記規制部材(97)が配置されることを特徴とする内燃機関のデコンプ装置。 - 前記ワッシャ(80)には、その径方向内側から順に、前記規制部材(97)と当接する規制部材当接面(80a)と、同規制部材当接面(80a)から屈曲して前記デコンプウエイト(120)側へ向けて延出する延出部(80b)と、同延出部(80b)から屈曲して前記当接部(125)と当接するフランジ面(80c)とが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のデコンプ装置。
- 前記ワッシャ(80)の前記軸(Y)方向における一側面に前記規制部材当接面(80a)が設けられ、他側面に前記ベアリング(94R)と当接するベアリング当接面(80d)が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のデコンプ装置。
- 前記薄肉部(126)と前記規制部材(97)との間に隙間を持たせた状態で、前記当接部(125)と前記ワッシャ(80)とが当接することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のデコンプ装置。
- 前記シリンダヘッド(42)には、前記ベアリング(94R)を支持する内側壁(42c)が形成され、同内側壁(42c)には、前記軸(Y)方向において前記デコンプウエイト(120)の少なくとも一部を収容する凹部(42d)が形成され、同凹部(42d)は、前記デコンプウエイト(120)の回動を許容する大きさで設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関のデコンプ装置。
- 前記カムシャフト(91)には、吸気カム(95)のカム山部(95b)が形成されるとともに、同吸気カム(95)のカム山部(95b)によって吸気側ロッカアーム(103)を介して前記軸(Y)方向に並ぶ2つの吸気弁(73)を開閉させ、
前記軸(Y)方向において、前記シリンダヘッド(42)の一側面から前記2つの吸気弁(73)間に臨むように点火プラグ(34)が取付けられ、
前記デコンプウエイト(120)は、前記軸(Y)方向において、シリンダ軸線(X)を基準として前記点火プラグ(34)と反対側に配置されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関のデコンプ装置。 - 前記規制部材(97)は前記カムシャフト(91)の外周上に一体成型されたつば部であり、
前記デコンプウエイト(120)の回動に伴い、前記排気カム(96)のベース円部(96a)から突出する突出位置と前記ベース円部(96a)に対して没入する退避位置との間で移動可能なデコンプカム(110)が、前記排気カム(96)の前記側面(96e)に取付けられ、
前記つば部(97)には、同つば部(97)における前記軸(Y)方向の前記デコンプカム(110)の通過を許容する切欠き部(98)が設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関のデコンプ装置。 - 前記デコンプウエイト(120)はスプリング(127)にて非回動状態になるよう付勢され、前記カムシャフト(91)の軸(Y)方向視で、前記つば部(97)と前記デコンプウエイト(120)とが、前記デコンプウエイト(120)が非回動状態では重なって位置するとともに、前記デコンプウエイト(120)が回動状態では重ならず位置するように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関のデコンプ装置。
- 前記カムシャフト(91)における前記デコンプウエイト(120)が配置される側の一端部(91E)を支承する前記ベアリング(94R)は、前記カムシャフト(91)の他端部(91A)を支承する第2のベアリング(94L)よりも大径に形成され、前記一端部(91E)側にはカムチェーン(92)の被動スプロケット(93)が取り付けられたことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関のデコンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194046A JP5986054B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 内燃機関のデコンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194046A JP5986054B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 内燃機関のデコンプ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015059515A JP2015059515A (ja) | 2015-03-30 |
JP5986054B2 true JP5986054B2 (ja) | 2016-09-06 |
Family
ID=52817240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013194046A Expired - Fee Related JP5986054B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 内燃機関のデコンプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5986054B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6866425B2 (ja) * | 2019-07-01 | 2021-04-28 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
JP6887001B2 (ja) * | 2019-07-16 | 2021-06-16 | 本田技研工業株式会社 | デコンプ装置を備えたエンジン |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61178011U (ja) * | 1985-04-25 | 1986-11-06 | ||
JP4887200B2 (ja) * | 2006-08-08 | 2012-02-29 | 本田技研工業株式会社 | デコンプ装置を備えたエンジン |
JP5107848B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2012-12-26 | 本田技研工業株式会社 | エンジンの可変動弁装置 |
JP2011202625A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Honda Motor Co Ltd | エンジンにおけるデコンプ装置の配置構造 |
-
2013
- 2013-09-19 JP JP2013194046A patent/JP5986054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015059515A (ja) | 2015-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7726271B2 (en) | Engine with decompression device | |
AU2006200386B2 (en) | Engine decompression system | |
AU2009352419B2 (en) | Valve operating system for internal combustion engine | |
JP5905665B2 (ja) | ロッカーアーム装置 | |
JP4933463B2 (ja) | 単気筒4ストロークの内燃機関 | |
JP5756454B2 (ja) | 内燃機関のデコンプ装置 | |
JP5986054B2 (ja) | 内燃機関のデコンプ装置 | |
JP4628161B2 (ja) | 車両搭載エンジンの吸気装置 | |
CA2451944C (en) | Internal combustion engine | |
WO2015040888A1 (ja) | 内燃機関の排気ガスセンサの取付け構造 | |
JP2008190424A (ja) | 内燃機関のデコンプ装置 | |
JP7073749B2 (ja) | ウォーターポンプの固定構造 | |
US11073078B2 (en) | Engine | |
JP5826096B2 (ja) | 内燃機関の可変動弁機構 | |
JP6637357B2 (ja) | パワーユニット | |
JP3618922B2 (ja) | 車両用エンジンユニットのシリンダヘッド締結構造 | |
EP1130236B1 (en) | Engine | |
JP3688401B2 (ja) | 車両用エンジンユニット | |
JP5456612B2 (ja) | 内燃機関のデコンプ装置 | |
JP4083026B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP6400836B2 (ja) | 内燃機関のデコンプ機構 | |
JP2008190423A (ja) | Ohc型内燃機関のオイル供給構造 | |
WO2020054276A1 (ja) | 内燃機関の吸気弁 | |
JP4063682B2 (ja) | 多気筒内燃機関 | |
JP5197526B2 (ja) | 車両用内燃機関のシリンダヘッド構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151126 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160729 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160802 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160804 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5986054 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |