JP5983849B2 - 飛灰の自動サンプリング装置及び自動サンプリング方法 - Google Patents
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Description
本発明は、飛灰中の重金属を無害化する処理を行うために、飛灰への重金属固定剤の適正添加量を定める添加量決定装置に、飛灰を、調査用に所定量だけ供給する飛灰の自動サンプリング装置及び飛灰の自動サンプリング方法に関するものである。
廃棄物を焼却した際に発生する飛灰には、重金属が多量に含まれているので、飛灰を廃棄処分するには、重金属の無害化処理が必要となる。重金属を無害化するには、集められた飛灰に重金属固定剤を添加し、これを混練機により加湿混練するのが一般的である。この場合、飛灰の性状(重金属含有量等)は、焼却物の種類等によって大きく変化するので、飛灰に添加する重金属固定剤の量も、飛灰の性状に合わせて変えてやる必要がある。このため、サンプリングされた飛灰を、添加量決定装置に供給し、この添加量決定装置により、飛灰の状態を測定することにより、重金属固定剤の適正な添加量が決定されている。
重金属固定剤の添加量の決定方法は、例えば、特許文献1に記載されている。この方法では、まず、サンプリングされた所定量の飛灰(以下調査用飛灰という)に水を加えて、試料となるスラリーを調製する。つづいて、このスラリーに重金属固定剤を添加していき、このときの酸化還元電位(ORP)の上昇量(正の変化量)を測定する。そして、この測定値に基づいて、飛灰中への重金属固定剤の適正な添加量が決定される。この場合、調査用飛灰は、所定量、すなわち、正確には所定の重量だけ、添加量決定装置に供給される必要がある。
ところで、飛灰のサンプリング作業は、飛灰が下向きに送られる飛灰シュート、又は、飛灰を貯留する飛灰サイロから、作業者が直接、飛灰を容器内に取り込むことによりなされるのが一般的である。また、調査用飛灰も、サンプリング飛灰から必要重量だけ、飛灰を計って採取するのが一般的である。
しかしながら、飛灰のサンプリング作業は、深夜も含めた種々の時間帯に複数回行われる、非常に煩雑な作業である。また、サンプリング作業において、作業者が有害な飛灰に接触する機会をできるだけ避ける必要もある。このため、飛灰のサンプリング作業は、人手によらず、機器を使って自動的に行われることが望ましい。
一方、飛灰のサンプリング作業を自動的に行う場合、飛灰がブリッジ現象を引き起こしやすい飛灰サイロから行うよりも、飛灰が流動するように下方に送られる飛灰シュートから行う方が好ましい。そこで、例えば、図13で示されるように、定量供給装置であるスクリューフィーダー100を飛灰シュートYに取り付けて、飛灰のサンプリング作業を自動的に行うことも考えられる。この場合、飛灰シュートY内の、搬送部101のスクリュー軸101aを囲む筒部101bの上部に、飛灰の採取口101cが形成される。
ところが、飛灰シュートYからスクリューフィーダー100の採取口101cに入り込む飛灰の量は一定しておらず、このようなスクリューフィーダー100からは、添加量決定装置に所定量の飛灰を供給できない。このため、スクリューフィーダー100から流出する飛灰の重量を計測し、所定重量の飛灰だけを調査用飛灰として添加量決定装置に供給することも考えられるが、これを自動で行うと装置の高コスト化と複雑化とを招いてしまうという問題が生じる。
この発明は、以上の点に鑑み、飛灰シュートからサンプリングされる飛灰を、添加量決定装置に所定量だけ供給できる、簡単な、飛灰の自動サンプリング装置及び飛灰の自動サンプリング方法を提供することを目的とする。
この発明の請求項1記載の発明は、飛灰中の重金属を無害化する処理を行うために、前記飛灰への重金属固定剤の適正添加量を定める添加量決定装置に、前記飛灰を、調査用に所定量だけ供給する飛灰の自動サンプリング装置であって、前記飛灰が下方に送られる飛灰シュートから、前記飛灰をサンプリングする採取部と、前記採取部によりサンプリングされた前記飛灰を一時的に貯留するホッパー部と、前記ホッパー部内の前記飛灰を前記添加量決定装置に流入させるとともに、前記ホッパー部内の前記飛灰を一定流量で流出させることができる定量供給部と、前記添加量決定装置の各機器が、前記飛灰を受け入れる試料調製モードになると、前記定量供給部に、前記ホッパー部内の前記飛灰を、一定流量で所定量だけ調査用飛灰として流出させて、この調査用飛灰を前記添加量決定装置に供給させ、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第1の通過モードと第2の通過モードになると、前記定量供給部に、前記第1の通過モードにおいては、前記ホッパー部内に残留する前記飛灰を全て流出させるとともに、前記第2の通過モードにおいては、前記定量供給部が一定流量を達成するまでの間、前記ホッパー部に貯留された前記飛灰を前もって流出させて、調査用としては使用されない前記ホッパー部内の前記飛灰を、前記添加量決定装置を介して排出させ、前記添加量決定装置の各機器が、前記第1の通過モードと前記第2の通過モード間の待機モードになると、前記飛灰シュート内の前記飛灰を、前記採取部にサンプリングさせて、前記ホッパー部に貯留させる制御部とを有することを特徴とする。
この発明では、添加量決定装置の各機器は、試料調製モード、第1の通過モード、待機モード、第2の通過モードの順に、これらを繰り返すように設定されていく。添加量決定装置の各機器が、試料調製モードになると、定量供給部は、ホッパー部内の飛灰を一定流量で所定量だけ調査用飛灰として流出させて、この調査用飛灰を添加量決定装置に供給する。つづいて、添加量決定装置の各機器が、第1の通過モードになると、定量供給部は、ホッパー部内に残留する全ての飛灰を流出させて、調査用としては使用されないホッパー部内の飛灰を、添加量決定装置を介して排出させる。この結果、ホッパー部内は空になる。つづいて、添加量決定装置の各機器が、待機モードになると、採取部は、飛灰シュート内から新たな飛灰をサンプリングして、ホッパー部に貯留させる。つづいて、添加量決定装置の各機器が、第2の通過モードになると、定量供給部は、一定流量を達成するまでの間、ホッパー部内の新たな飛灰を前もって流出させて、調査用としては使用されないホッパー部内の飛灰を、添加量決定装置を介して排出させる。そして、この後、定量供給部は、飛灰を一定流量で流出させることができるようになる。
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記定量供給部が、スクリューフィーダー又はテーブルフィーダーであることを特徴とする。
この発明の請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の場合において、前記制御部は、所定重量の前記飛灰を供給できるように、予め測定しておいた前記飛灰の嵩比重に基づいて、一定速度で回転する、前記スクリューフィーダーのスクリュー軸又は前記テーブルフィーダーのテーブルの回転数又は回転時間を設定していることを特徴とする。
この発明の請求項4記載の発明は、飛灰中の重金属を無害化する処理を行うために、前記飛灰への重金属固定剤の適正添加量を定める添加量決定装置に、前記飛灰を、調査用に所定量だけ供給する飛灰の自動サンプリング方法であって、前記添加量決定装置の各機器が、前記飛灰を受け入れる試料調製モードになると、前記ホッパー部内の前記飛灰を一定流量で流出させることができる定量供給部が、一定流量で所定量だけ流出させた前記ホッパー部内の前記飛灰を、調査用飛灰として前記添加量決定装置に供給する飛灰供給工程と、前記飛灰供給工程の後、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第1の通過モードになると、前記定量供給部が、前記ホッパー部内から流出させた、前記ホッパー部内に残留する全ての前記飛灰を、前記添加量決定装置に流入させて排出させる残留飛灰排出工程と、前記残留飛灰排出工程の後、前記添加量決定装置の各機器が待機モードになると、前記飛灰が下方に送られる飛灰シュートから、採取部によりサンプリングされた前記飛灰を、前記ホッパー部に一時的に貯留する飛灰貯留工程と、前記飛灰貯留工程の後、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第2の通過モードになると、前記定量供給部が、一定流量を達成するまでの間に前もって流出させた、前記ホッパー部内に貯留された前記飛灰を、前記添加量決定装置に流入させて排出させる初期飛灰排出工程と、を有していることを特徴とする。
これらの発明では、飛灰シュートからサンプリングされたホッパー部内の飛灰を、定量供給部により流出させるだけで、調査用飛灰を添加量決定装置に供給できるので、装置の簡単化と低コスト化を達成できる。また、これらの発明では、飛灰のサンプリング毎に、調査用として用いられないホッパー部内の飛灰の全てを、定量供給部により、添加量決定装置を介して外部に排出している。このため、これらの発明では、飛灰のサンプリングを繰り返しても、ホッパー部内で新たな飛灰と以前の飛灰とが混ざり合うことはない。この場合、調査用として用いられない飛灰の処理も、添加量決定装置を用いて簡単かつ確実になすことができる。さらに、これらの発明では、定量供給部がホッパー部内の飛灰を一定流量で流出させることができるまで、この定量供給部を前もって作動させ、調査用飛灰の供給に備えているので、調査用飛灰を必要な量だけ正確に添加量決定装置に供給することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、飛灰の発生から廃棄までの流れを示す図である。
図1は、飛灰の発生から廃棄までの流れを示す図である。
図1で示されるように、焼却炉で廃棄物を焼却した際に発生する燃焼ガスGは、飛灰Hを含んでいる。このため、燃焼ガスGは、冷却された後、例えば、バグフィルターBで飛灰Hが除去されて、煙突Eから排出される。また、バグフィルターBは、多数の筒状濾布を有しているので、これらによって捕捉された飛灰Hは、順次払い落とされて、バグフィルターBの底部に溜められる。このバグフィルターB内の飛灰Hは、ほぼ連続的に搬送コンベヤCにより、飛灰サイロSに送られ、これに貯留される。飛灰サイロS内の飛灰Hは、スクリューフィーダーのような定量供給機Fにより、流量が計測されつつ、飛灰Hを下方に送り出す飛灰シュートYを介して、混練機Kに一定の流量で供給される。混練機K内の飛灰Hには、供給装置Tを介して、所定の流量の水が加えられるとともに、重金属固定剤が所定の流量で添加される。そして、飛灰Hと水と重金属固定剤とは、混練機Kにより加湿混練され、飛灰H中の重金属の溶出が抑えられた状態(無害化された状態)で、順次、混練機Kから排出され、その後、廃棄処分される。
なお、制御装置Xは、飛灰サイロS内の飛灰Hのレベルを監視し、これが低レベルになると、定量供給機Fの運転を停止する。ところが、通常は、搬送コンベヤCからの飛灰Hの供給量と定量供給機Fからの飛灰Hの搬出量とがバランスしているので、定量供給機Fの運転が制御装置Xにより停止されることはない。
一方、飛灰H中の重金属の性状(種類や含有量)は、焼却される廃棄物の種類によって変化するので、飛灰H中に添加される重金属固定剤の量も変える必要がある。このため、飛灰の自動サンプリング装置1は、飛灰Hがブリッジ現象を生じることなく採取可能な飛灰シュートYから、飛灰Hをサンプリングして、これを調査用として所定量だけ添加量決定装置2に供給する。添加量決定装置2は、この調査用飛灰H1を基に、飛灰Hに対する重金属固定剤の適正な添加量を決定する。そして、調査用飛灰H1を基にして得られた重金属固定剤の適正な添加量は、制御装置Xに伝えられ、この制御装置Xにより、供給装置Tがコントロールされる。なお、調査の終了した添加量決定装置2内の調査用飛灰H1等の不要物は、混練機Kに送られて処理される。
図2は、この発明の一実施の形態に係る飛灰の自動サンプリング装置1(以下自動サンプリング装置1という)の詳細と、この自動サンプリング装置1から、所定量(所定重量)の調査用飛灰H1が供給される添加量決定装置2の詳細とを示している。
まず、添加量決定装置2について説明する。
添加量決定装置2は、サンプリングされた所定重量の調査用飛灰H1について、酸化還元電位(ORP)の上昇量(正の変化量)を測定し、この測定値に基づいて、飛灰H中への重金属固定剤の適正な添加量を決定する。この添加量決定装置2では、全作業が自動的に行われる。この添加量決定装置2は、図2で示されるように、計量槽60と、薬剤供給部61と、水供給部62と、撹拌機63と、センサー部64と、排出電磁弁65と、排出ライン66と、制御部67とを有している。
添加量決定装置2は、サンプリングされた所定重量の調査用飛灰H1について、酸化還元電位(ORP)の上昇量(正の変化量)を測定し、この測定値に基づいて、飛灰H中への重金属固定剤の適正な添加量を決定する。この添加量決定装置2では、全作業が自動的に行われる。この添加量決定装置2は、図2で示されるように、計量槽60と、薬剤供給部61と、水供給部62と、撹拌機63と、センサー部64と、排出電磁弁65と、排出ライン66と、制御部67とを有している。
計量槽60は、上方が開放され、下部が漏斗状に小径になった容器である。この計量槽60には、図示されていないが、レベル計が設けられており、その指示値により、内部に加えられた水等の量が分かるようになっている。
薬剤供給部61は、計量槽60に加えられた所定重量の調査用飛灰H1に対応して、定まった量の重金属固定剤(以下薬剤という)を、計量槽60内の試料(後述)に添加する。
水供給部62は、後述の水張り工程M5において、計量槽60に加えられる所定重量の調査用飛灰H1に対応して、定まった量の水を、計量槽60に供給する。また、水供給部62は、後述の洗浄工程M4において、洗浄に必要な量の水を、計量槽60に噴射するように供給する。
撹拌機63は、計量槽60内の調査用飛灰H1と水とを一定時間撹拌して、試料となるスラリーを調製する。また、撹拌機63は、このスラリーとこれに添加された薬剤とを撹拌して、調査用飛灰H1中の重金属と薬剤との反応を促進させる。
センサー部64は、スラリー中の薬剤の濃度を酸化還元電位(ORP)として計測する。
排出電磁弁65は、計量槽60の下端に設けられ、測定の終了した計量槽60内のスラリーと薬剤からなる不要物を、排出ライン66側に移動させる。排出ライン66は、排出電磁弁65と混練機Kとを連結し、計量槽60内の不要物を、混練機K内に排出させる。この排出ライン66は、内部の不要物が重力の作用によって混練機K内に流し込まれるように、垂直又は下向きに傾斜するように設けられている。
制御部67は、薬剤供給部61、水供給部62、撹拌機63、及び、排出電磁弁65の作動を制御する機能を有している。また、制御部67は、センサー部64からの出力を受け、スラリーに薬剤を加えた時点(薬剤濃度が高い時点)と、重金属との反応によって薬剤の濃度が低くなった時点とにおける、酸化還元電位(ORP)の差を算出する演算伝達部67aを有している。この演算伝達部67aは、酸化還元電位(ORP)の差から、調査用飛灰H1中の重金属によって消費された薬剤の量を求めることにより、飛灰Hに対する薬剤の適正な添加量を決定する。そして、この演算伝達部67aは、上記決定した値を、混練機K側の制御装置Xに伝達する。
つぎに、添加量決定装置2の動作について説明する。
添加量決定装置2は、自動サンプリング装置1との関連がなければ、図3で示されるように、試料調製工程M1と、測定工程M2と、排出工程M3と、洗浄工程M4と、水張り工程M5とを繰り返すように運転される。ここで、添加量決定装置2の各機器は、制御部67によって順次、試料調製工程M1を実行する試料調製モードと、測定工程M2を実行する測定モードと、排出工程M3を実行する排出モードと、洗浄工程M4を実行する洗浄モードと、水張り工程M5を実行する水張りモードとに設定される。
添加量決定装置2は、自動サンプリング装置1との関連がなければ、図3で示されるように、試料調製工程M1と、測定工程M2と、排出工程M3と、洗浄工程M4と、水張り工程M5とを繰り返すように運転される。ここで、添加量決定装置2の各機器は、制御部67によって順次、試料調製工程M1を実行する試料調製モードと、測定工程M2を実行する測定モードと、排出工程M3を実行する排出モードと、洗浄工程M4を実行する洗浄モードと、水張り工程M5を実行する水張りモードとに設定される。
試料調製工程M1では、水供給部62によって所定量の水が溜められている計量槽60内に、自動サンプリング装置1から所定重量の調査用飛灰H1が供給される。また、この工程M1では、調査用飛灰H1と水とが撹拌機63により所定時間撹拌されて、試料となるスラリーが調製される。つぎの測定工程M2では、このスラリーに所定量の薬剤が加えられた後、これらが撹拌機63により撹拌されて、調査用飛灰H1中の重金属と薬剤との反応が促進される。この場合、センサー64は、反応の前後の酸化還元電位(ORP)を計測して、この値を制御部67に伝達する。制御部67では、センサー部64からの出力に基づいて、演算伝達部67aが、調査飛灰H1に対する重金属固定剤の適正な添加量を決定し、これを混練機K側の制御装置Xに伝達する。
測定工程M2の後の排出工程M3では、排出電磁弁65が開かれて、測定終了後のスラリーと薬剤とからなる計量槽60内の不要物が、排出ライン66を介して、混練槽K内に排出される。つぎの洗浄工程M4では、水供給部62から噴出するように供給された水により、計量槽60内の洗浄が行われ、これらの排水が、排出ライン66を介して、混練槽K内に排出される。さらに、洗浄工程M4後の水張り工程M5では、排出電磁弁65が閉じられて、水供給部62により、計量槽60内に所定量の水が溜められる。
つぎに、自動サンプリング装置1について説明する。
自動サンプリング装置1は、飛灰シュートYにてサンプリングした飛灰Hを、所定重量だけ、調査用飛灰H1として添加量決定装置2に供給するものである。この自動サンプリング装置1は、図2で示されるように、飛灰採取部10と、ホッパー部20と、定量供給部30と、制御部50とを有している。
自動サンプリング装置1は、飛灰シュートYにてサンプリングした飛灰Hを、所定重量だけ、調査用飛灰H1として添加量決定装置2に供給するものである。この自動サンプリング装置1は、図2で示されるように、飛灰採取部10と、ホッパー部20と、定量供給部30と、制御部50とを有している。
飛灰採取部10は、飛灰Hが下方に送られる飛灰シュートY内から、一定量の飛灰Hをサンプリングして、これをホッパー部20内に貯留させる。この飛灰採取部10によって採取される飛灰Hの量は、添加量決定装置2に1回分の、すなわち、所定重量の調査用飛灰H1を充分に供給できる量である。
ホッパー部20は、飛灰採取部10によりサンプリングした飛灰Hを一時的に貯留する。ホッパー部20の下部は、内部の飛灰Hが、重力により自然に下降するように、漏斗状、又は、これに類似した斜面形状に形成されている。なお、ホッパー部20の下部の漏斗状部又は斜面形状部に振動源を取り付けて、飛灰Hのブリッジ現象を確実に防止するようにしてもよい。
定量供給部30は、ホッパー部20の下方に設けられ、ホッパー部20内の飛灰Hを添加量決定装置2の計量槽60内に流入させる。また、定量供給部30は、ホッパー部20内の飛灰Hを一定流量で流出させることができる。すなわち、定量供給部30は、ホッパー部20内の飛灰Hを、一定流量で所定重量だけ流出させ、この流出した飛灰Hを、調査用飛灰H1として添加量決定装置2に供給する。この定量供給部30には、例えば、粉状物又は粒状物を一定流量で搬送できるスクリューフィーダーやテーブルフィーダーが用いられる。
制御部50は、添加量決定装置2の制御部67と信号のやりとりを行い、飛灰採取部10と定量供給部30に種々の作業を行わせる。すなわち、制御部50は、飛灰採取部10を所定のタイミングで作動させ、ホッパー部20内に、飛灰Hを貯留させる。また、制御部50は、定量供給部30を種々のタイミングで、ON/OFF動作させ、添加量決定装置2に所定重量の調査用飛灰H1を供給させる。ここで、飛灰Hの嵩比重は既知のため、飛灰Hを一定流量で流出する定量供給部30を所定時間だけ作動させれば、添加量決定装置2に所定重量の調査用飛灰H1を供給できることとなる。
ところで、調査用として使用されないホッパー部20内の飛灰Hを排出しなければ、飛灰採取部10は、新たにサンプリングされた飛灰Hをホッパー部20に溜めることはできない。そこで、制御部50による自動サンプリング装置1の動作と関連づけて、添加量決定装置2には、図4で示されるように、排出工程M3と洗浄工程M4との間に、第1の通過工程N1と待機工程N2と第2の通過工程N3とを設けている。第1の通過工程N1と第2の通過工程N3では、定量供給部30から流出する、調査用としては使用されない飛灰Hを、添加量決定装置2の計量槽60と排出ライン66とを通過させて、混練機Kに排出させる。また、待機工程N2では、第1の通過工程N1と第2の通過工程N3との間に、一定の待機時間が設けられる。
すなわち、制御部50は、第1の通過工程N1に対応させて、調査用飛灰H1の流出後にホッパー部20内に残留する飛灰Hの全てを、定量供給部30を用いて、添加量決定装置2側に排出させる。また、制御部50は、第2の通過工程N3に対応させて、新たな飛灰Hがホッパー部20内に貯留された直後に、定量供給部30を作動させ、飛灰Hが一定流量で流出するまでの間、ホッパー部20内の飛灰Hを添加量決定装置2側に排出させる。さらに、制御部50は、待機工程N2に対応させて、飛灰採取部10に、飛灰シュートY内の新たな飛灰Hをホッパー部20内に貯留させる。
添加量決定装置2の各機器は、制御部67によって順次、第1の通過工程N1を実行する第1の通過モードと、待機工程N2を実行する待機モードと、第2の通過工程N3を実行する第2の通過モードとに設定される。第1の通過モードと第2の通過モードにおける各機器の状態は、洗浄モードの場合と同一であり、水供給部62から、計量槽60内に噴出するように水が供給されるとともに、排出電磁弁65が開けられる。第1の通過モードと第2の通過モードにおいて、計量槽60内に取り込まれた飛灰H等の不要物は、計量槽60と排水ライン66とを通過して、混練機K側に排出される。また、待機モードにおける各機器の状態は、第1又は第2の通過モードの場合と同一であってもよいし、排出電磁弁65は開いた状態を維持し、水供給部62を作動停止としてもよい。
この自動サンプリング装置1では、図5で示されるように、4つの運転、すなわち、飛灰供給運転P2と、残留飛灰排出運転P4と、飛灰貯留運転P6と、初期飛灰排出運転P8とが、この順序で繰り返される。そこで、図5を参照しつつ、これらの運転の説明を行うことにより、この自動サンプリング装置1の動作を説明する。
添加量決定装置2の各機器が、試料調製工程M1を実行する試料調製モードに切り替えられたとの通知P1が、添加量決定装置2から発せられると、飛灰供給運転P2が開始される。すなわち、定量供給部30が所定時間だけ作動し、ホッパー部20内の飛灰Hを、一定流量で所定重量だけ調査用飛灰H1として流出させて、この調査用飛灰H1を添加量決定装置2に供給する。そして、飛灰供給運転P2が終了すると、その旨が添加量決定装置2に伝えられる。つづいて、添加量決定装置2は、測定工程M1と排出工程M2とを経由して第1の通過工程N1へと進む。そして、添加量決定装置2の各機器が、第1の通過工程N1を実行する第1の通過モードに切り替えられたとの通知P3が発せられると、残留飛灰排出運転P4が開始される。すなわち、定量供給部30が所定時間だけ作動し、ホッパー部20に残留する全ての飛灰Hを、添加量決定装置2を経由して、混練機K側に排出させる。この結果、ホッパー部20内は空になる。そして、残留飛灰排出運転P4が終了すると、その旨が添加量決定装置2に伝えられる。
つづいて、添加量決定装置2は待機工程N2へと進む。そして、添加量決定装置2の各機器が、待機工程N2を実行する待機モードに切り替えられたとの通知P5が発せられると、飛灰貯留運転P6が開始される。すなわち、飛灰採取部10が作動して、飛灰シュートY内の新たな飛灰Hを、ホッパー部20に貯留する。そして、飛灰貯留運転P6が終了すると、その旨が添加量決定装置2に伝えられる。
つづいて、添加量決定装置2は第2の通過工程N3へと進む。そして、添加量決定装置2の各機器が、第2の通過工程N3を実行する第2の通過モードに切り替えられたとの通知P7が発せられると、初期飛灰排出運転P8が開始される。すなわち、定量供給部30が作動し、ホッパー部20内に新たに貯留された飛灰Hが一定流量で流出するまでの間、定量供給部30から流出した飛灰Hを、添加量決定装置2を経由して、混練機K側に排出させる。この場合、定量供給部30が一定流量を達成すると、すなわち、所定時間作動すると、定量供給部30は作動を停止し、初期飛灰排出運転P8は終了する。そして、その旨が、添加量決定装置2に伝えられる。つづいて、添加量決定装置2は、洗浄工程M4と水張り工程M5とを経由して試料調製工程M1へと進む。そして、添加量決定装置2の各機器が、試料調製工程M1を実行する試料調製モードに切り替えられたとの通知P1が発せられる。
以上のように、この自動サンプリング装置1では、飛灰シュートYからサンプリングされたホッパー部20内の飛灰Hを、定量供給部30により流出させるだけで、調査用飛灰H1を添加量決定装置2に供給できるので、装置の簡単化と低コスト化を達成できる。
また、この自動サンプリング装置1では、飛灰Hのサンプリング毎に、調査用として用いられないホッパー部20内の飛灰Hの全てを、定量供給部30により、添加量決定装置2側に排出している。このため、この自動サンプリング装置1では、飛灰Hのサンプリングを繰り返しても、ホッパー部20内で新たな飛灰と以前の飛灰とが混ざり合うのを防止することができる。また、この場合、調査用として用いられない飛灰Hの処理も、添加量決定装置2を用いて簡単かつ確実になすことができる。
さらに、この自動サンプリング装置1では、定量供給部30がホッパー部20内の飛灰Hを一定流量で流出させることができるまで、この定量供給部30を前もって作動させ、調査用飛灰H1の供給に備えているので、調査用飛灰H1を必要な量だけ正確に添加量決定装置2に供給することができる。
つぎに、飛灰の自動サンプリング方法について説明する。
この飛灰の自動サンプリング方法は、図5で示されるように、試料調製モードへの切り替え通知P1と飛灰供給運転P2とを合わせた飛灰供給工程Q1と、第1の通過モードへの切り替え通知P3と残留飛灰排出運転P4とを合わせた残留飛灰排出工程Q2と、待機モードへの切り替え通知P5と飛灰貯留運転P6とを合わせた飛灰貯留工程Q3と、第2の通過モードへの切り替え通知P7と初期飛灰排出運転P8とを合わせた初期飛灰排出工程Q4とを有している。そして、この飛灰の自動サンプリング方法では、飛灰供給工程Q1と、残留飛灰排出工程Q2と、飛灰貯留工程Q3と、初期飛灰排出工程Q4とが、この順番に繰り返される。
この飛灰の自動サンプリング方法は、図5で示されるように、試料調製モードへの切り替え通知P1と飛灰供給運転P2とを合わせた飛灰供給工程Q1と、第1の通過モードへの切り替え通知P3と残留飛灰排出運転P4とを合わせた残留飛灰排出工程Q2と、待機モードへの切り替え通知P5と飛灰貯留運転P6とを合わせた飛灰貯留工程Q3と、第2の通過モードへの切り替え通知P7と初期飛灰排出運転P8とを合わせた初期飛灰排出工程Q4とを有している。そして、この飛灰の自動サンプリング方法では、飛灰供給工程Q1と、残留飛灰排出工程Q2と、飛灰貯留工程Q3と、初期飛灰排出工程Q4とが、この順番に繰り返される。
飛灰供給工程Q1では、添加量決定装置2の各機器が、飛灰Hを受け入れる試料調製モードになると、ホッパー部20内の飛灰Hを一定流量で流出させることができる定量供給部30が、一定流量で所定量だけ流出させたホッパー部20内の飛灰Hを、調査用飛灰H1として添加量決定装置2に供給する。残留飛灰排出工程Q2では、飛灰供給工程Q1の後、添加量決定装置2の各機器が、内部に取り込んだ飛灰Hを通過させて外部に排出する第1の通過モードになると、定量供給部30が、ホッパー部20内から流出させた、ホッパー部20内に残留する全ての飛灰Hを、添加量決定装置2に流入させて排出させる。
飛灰貯留工程Q3では、残留飛灰排出工程Q2の後、添加量決定装置2の各機器が待機モードになると、飛灰採取部10が、飛灰Hが下方に送られる飛灰シュートYからサンプリングした飛灰Hを、ホッパー部20に一時的に貯留させる。初期飛灰排出工程Q4では、飛灰貯留工程Q3の後、添加量決定装置2の各機器が、内部に取り込んだ飛灰Hを通過させて外部に排出する第2の通過モードになると、定量供給部30が、一定流量を達成するまでの間に前もって流出させた、ホッパー部20に貯留された飛灰Hを、添加量決定装置2に流入させて排出させる。そして、この飛灰の自動サンプリング方法においても、自動サンプリング装置1と同様な効果を得ることができる。
なお、この添加量決定装置2では、スラリー中の薬剤の濃度を、酸化還元電位(ORP)で捉えるようにしたが、これを比色試薬を使用する比色法で捉えるようにしてもよい。また、スラリー中の薬剤の濃度がpHに依存していることから、スラリー中の薬剤の濃度をpHで捉えるようにしてもよい。
また、制御部50と制御部67とを一体化させ、自動サンプリング装置1と添加量決定装置2とを共通の制御部によりコントロールするようにしてもよい。
つぎに、図6〜図8を参照しつつ、飛灰採取部10と、ホッパー部20と、定量供給部30の具体例について説明する。ここで、飛灰採取部10は、上方が開放された斜状樋13を飛灰シュートYに対して進退させるバッチタイプのものであり、定量供給部30は、飛灰Hを一定流量で連続的に搬送するする、スクリューフィーダータイプのものである。
飛灰採取部10は、図6で示されるように、飛灰シュートY内とつながるように、この飛灰シュートYの側方に取り付けられた箱状の退避部11と、退避部11内とつながるように、この退避部11の下部に取り付けられ、飛灰Hをホッパー部20に案内する漏斗状の案内部12と、飛灰シュートY内の飛灰Hを受けて、この飛灰Hを、案内部12に滑降させる斜状樋13と、斜状樋13を、飛灰シュートY内と退避部11内とに進退させるエアシリンダー14とを有している。
エアシリンダー14は、退避部11の端部板11aを貫通した状態で、これに取り付けられている。また、エアシリンダー14のピストン部14aは、端部が斜状樋13に取り付けられている。斜状樋13は、通常は、退避部11内に退避しているが、エアシリンダー14の作動によって、飛灰シュートY内に進出し、一定時間後に、退避部11内に退避する。
定量供給部30は、図7及び図8で示されるように、軸部にスクリュー羽が巻き付けられたスクリュー軸31と、スクリュー軸31を覆う筒部32と、スクリュー軸31を回転自在に支持する1対の軸受け部33と、スクリュー軸31を回転駆動するモーター34と、筒部32の端部から一定流量で流出する飛灰Hの向きを、下向きに変える向き変更部35とを有している。筒部32のモーター34側は、図6で示されるように、上部が切り欠かれて、ここに飛灰Hの取込部32aが形成されている。そして、筒部32の取込部32a側に、ホッパー部20が取り付けられている。
ホッパー部20は、図6で示されるように、定量供給部30のスクリュー軸31に沿った左右両側が、取込部32aから、上方に向かって広がるように斜状に形成されている。このため、ホッパー部20は、定量供給部30の取込部32aの上方に、充分な量の飛灰Hを貯留できるようになっている。ホッパー部20の上部は、飛灰採取部10の案内部12につながる蓋部20aによって一部閉じられている。
添加量決定装置2の各機器が試料調製モードに切り替わると、定量供給部30は、スクリュー軸31を所定時間だけ一定速度で回転させ、一定流量で流出する飛灰Hを所定重量だけ、調査用飛灰H1として添加量決定装置2に供給する。つづいて、添加量決定装置2の各機器が第1の通過モードに切り替わると、定量供給部30は、スクリュー軸31を所定時間だけ回転させて、ホッパー部20内に残留する全ての飛灰Hを、添加量決定装置2側に排出させる。つづいて、添加量決定装置2の各機器が、待機モードに切り替わると、飛灰採取部10は、エアシリンダー14を作動させ、斜状樋13を飛灰シュートY内に移動させて、飛灰シュートY内から、斜状樋13を伝って流れる飛灰Hを、ホッパー部20内に移動させる。そして、ホッパー部20内に略必要量の飛灰Hが貯留されると、すなわち、斜状樋13が飛灰シュートYに移動して所定時間が経過すると、飛灰採取部10は、エアシリンダー14を作動させ、斜状樋13を退避部11内に移動させる。
つづいて、添加量決定装置2の各機器が、第2の通過モードに切り替わると、定量供給部30は、スクリュー軸31を一定速度で回転させ、ホッパー部20内の飛灰Hを、これが一定流速で流出するまでの間、添加量決定装置2側に排出させる。そして、定量供給部30は、スクリュー軸31が所定時間回転して、飛灰Hが一定流量で流出するようになると、スクリュー軸31の回転を停止する。
ところで、飛灰採取部10は、図9で示されるような、ダンパータイプのものであってもよい。この飛灰採取部10は、飛灰シュートY内に設けられ、その側壁Y1の内面近くにある下端部15aを中心に、上端側が揺動可能なダンパー15と、ダンパー15の下端部15a側に設けられ、ダンパー15に沿って集められた飛灰Hを、飛灰シュートY外に搬出するダクト16と、ダンパー15を揺動させる不図示の駆動源とを有している。この飛灰採取部10で飛灰Hをサンプリングする場合には、ダンパー15を、飛灰シュートY内を斜めに横切るように揺動させて、飛灰シュートY内を下降する飛灰Hを、ダンパー15に沿って、ダクト16の開口部16a側に集めればよい。また、飛灰Hをサンプリングしない場合には、2点鎖線で示されるように、ダンパー15を、飛灰シュートYの側壁Y1に沿わせるように揺動させ、ダンパー15でダクト16の開口部16aを塞ぐようにすればよい。
また、飛灰採取部10は、図10で示されるような、上部が開口した飛灰容器17を飛灰シュートY内と退避部18内とに進退させるとともに、この飛灰容器17を退避部18内で下向きに回動させて、飛灰容器17内の飛灰Hを下方に落下させるものであってもよい。
さらに、飛灰採取部10は、図13で示されるような、スクリューフィーダー100であってもよい。このスクリューフィーダー100には、搬送部101の筒部101bの下部に、搬送部101内の飛灰Hを排出する排出口101dが設けられている。スクリューフィーダー100で新たな飛灰Hをサンプリングする場合には、スクリュー軸101aを逆回転して、搬送部101内の古い飛灰Hを排出口101dから、飛灰シュートY内に排出すればよい。
また、定量供給部30は、図11及び図12で示されるような、テーブルフィーダーであってもよい。この定量供給部30は、垂直な軸線Lを中心に、モーター36によって、一定速度で回転可能なテーブルである円板37の上方に、円板37と同軸で、かつ、円板37と隙間Dを開けて、円筒状の飛灰供給部38を設けている。また、この定量供給部30は、一端が飛灰供給部38に固定され、他端側が、円板37上を横切って、円板37外方の飛灰流出部40に固定されるスクレパー39を、円板37の上面と摺動するように設けている。そして、この定量供給部30の飛灰供給部38上に、ホッパー部20が取り付けられている。ホッパー部20内の飛灰Hは、飛灰供給部38下方の隙間Dから円板37上に流出するが、この飛灰Hは、円板37の回転によって、円板37上を摺動して動かないスクレパー39に案内されて、飛灰流出部40内に集められる。この場合、円板37が一定速度で回転するので、円板37上の飛灰Hは、一定流量で飛灰流出部40内に送られる。
ここで、図12中、符号41は、モーター36が取り付けられ、円板37を回転自在に支持する基板であり、符号42は、基板41の周部に取り付けられた円筒状のカバーである。また、符号43は、カバー42の上部を覆う上板であり、符号44は、ブリッジ防止レバーである。
なお、定量供給部30から、所定量の飛灰Hを添加量決定装置2に供給する場合、一定速度で回転するスクリュー軸31又は円板37の回転時間を制御するのではなく、これらの回転数を制御してもよい。
つぎに、図6〜図8で示される、飛灰採取部10と、ホッパー部20と、定量供給部30とを使用したサンプリング装置を用いて、実際に飛灰Hをサンプリングし、所定重量の調査用飛灰H1を採取した結果について説明する。
[機器の仕様と供試飛灰]
a.エアシリンダー14の作動時間を調整して、飛灰採取部10により、1回で約200gの飛灰Hを採取できるようにした。
b.ホッパー部20の容量は2Lである。
c.定量供給部30は、0.04L/Hr〜18L/Hrの範囲で流量調整可能である。
d.供試飛灰は都市ゴミの焼却飛灰である。
[試験方法]
a.飛灰採取部10を用いて、約200gの飛灰Hを、ホッパー部20に投入する作業を数回行った。
b.調査用飛灰H1の採取前に、定量供給部30を所定時間作動させ、定量供給部30が、ホッパー部20内の飛灰Hを、ほぼ一定流量で流出させることを確認した。
c.1回当たり20gの調査用飛灰H1が採取できるように、定量供給部30のスクリュー軸31を40rpmの回転速度で、60秒間作動させた。調査用飛灰H1は容器に受け、その重量を電子天秤で計測した。
d.調査用飛灰H1の採取作業を20回繰り返し、以下の表1に示されるように、平均重量、標準偏差、変動係数(CV=標準偏差/平均重量)を算出した。
[試験結果]
以下の表1に示されている。
a.エアシリンダー14の作動時間を調整して、飛灰採取部10により、1回で約200gの飛灰Hを採取できるようにした。
b.ホッパー部20の容量は2Lである。
c.定量供給部30は、0.04L/Hr〜18L/Hrの範囲で流量調整可能である。
d.供試飛灰は都市ゴミの焼却飛灰である。
[試験方法]
a.飛灰採取部10を用いて、約200gの飛灰Hを、ホッパー部20に投入する作業を数回行った。
b.調査用飛灰H1の採取前に、定量供給部30を所定時間作動させ、定量供給部30が、ホッパー部20内の飛灰Hを、ほぼ一定流量で流出させることを確認した。
c.1回当たり20gの調査用飛灰H1が採取できるように、定量供給部30のスクリュー軸31を40rpmの回転速度で、60秒間作動させた。調査用飛灰H1は容器に受け、その重量を電子天秤で計測した。
d.調査用飛灰H1の採取作業を20回繰り返し、以下の表1に示されるように、平均重量、標準偏差、変動係数(CV=標準偏差/平均重量)を算出した。
[試験結果]
以下の表1に示されている。
以上のように、変動係数(CV)は、0.61%であり、このサンプリング装置を用いて、所定の重量の調査用飛灰H1を、正確に採取できることが確認された。
1 自動サンプリング装置
2 添加量決定装置
10 飛灰採取部(採取部)
20 ホッパー部
30 定量供給部
50 制御部
H 飛灰
H1 調査用飛灰
Q1 飛灰供給工程
Q2 残留飛灰排出工程
Q3 飛灰貯留工程
Q4 初期飛灰排出工程
Y 飛灰シュート
2 添加量決定装置
10 飛灰採取部(採取部)
20 ホッパー部
30 定量供給部
50 制御部
H 飛灰
H1 調査用飛灰
Q1 飛灰供給工程
Q2 残留飛灰排出工程
Q3 飛灰貯留工程
Q4 初期飛灰排出工程
Y 飛灰シュート
Claims (4)
- 飛灰中の重金属を無害化する処理を行うために、前記飛灰への重金属固定剤の適正添加量を定める添加量決定装置に、前記飛灰を、調査用に所定量だけ供給する飛灰の自動サンプリング装置であって、
前記飛灰が下方に送られる飛灰シュートから、前記飛灰をサンプリングする採取部と、
前記採取部によりサンプリングされた前記飛灰を一時的に貯留するホッパー部と、
前記ホッパー部内の前記飛灰を前記添加量決定装置に流入させるとともに、前記ホッパー部内の前記飛灰を一定流量で流出させることができる定量供給部と、
前記添加量決定装置の各機器が、前記飛灰を受け入れる試料調製モードになると、前記定量供給部に、前記ホッパー部内の前記飛灰を、一定流量で所定量だけ調査用飛灰として流出させて、この調査用飛灰を前記添加量決定装置に供給させ、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第1の通過モードと第2の通過モードになると、前記定量供給部に、前記第1の通過モードにおいては、前記ホッパー部内に残留する前記飛灰を全て流出させるとともに、前記第2の通過モードにおいては、前記定量供給部が一定流量を達成するまでの間、前記ホッパー部に貯留された前記飛灰を前もって流出させて、調査用としては使用されない前記ホッパー部内の前記飛灰を、前記添加量決定装置を介して排出させ、前記添加量決定装置の各機器が、前記第1の通過モードと前記第2の通過モード間の待機モードになると、前記飛灰シュート内の前記飛灰を、前記採取部にサンプリングさせて、前記ホッパー部に貯留させる制御部とを有することを特徴とする飛灰の自動サンプリング装置。 - 前記定量供給部が、スクリューフィーダー又はテーブルフィーダーであることを特徴とする請求項1記載の飛灰の自動サンプリング装置。
- 前記制御部は、所定重量の前記飛灰を供給できるように、予め測定しておいた前記飛灰の嵩比重に基づいて、一定速度で回転する、前記スクリューフィーダーのスクリュー軸又は前記テーブルフィーダーのテーブルの回転数又は回転時間を設定していることを特徴とする請求項2記載の飛灰の自動サンプリング装置。
- 飛灰中の重金属を無害化する処理を行うために、前記飛灰への重金属固定剤の適正添加量を定める添加量決定装置に、前記飛灰を、調査用に所定量だけ供給する飛灰の自動サンプリング方法であって、
前記添加量決定装置の各機器が、前記飛灰を受け入れる試料調製モードになると、前記ホッパー部内の前記飛灰を一定流量で流出させることができる定量供給部が、一定流量で所定量だけ流出させた前記ホッパー部内の前記飛灰を、調査用飛灰として前記添加量決定装置に供給する飛灰供給工程と、
前記飛灰供給工程の後、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第1の通過モードになると、前記定量供給部が、前記ホッパー部内から流出させた、前記ホッパー部内に残留する全ての前記飛灰を、前記添加量決定装置に流入させて排出させる残留飛灰排出工程と、
前記残留飛灰排出工程の後、前記添加量決定装置の各機器が待機モードになると、前記飛灰が下方に送られる飛灰シュートから、採取部によりサンプリングされた前記飛灰を、前記ホッパー部に一時的に貯留する飛灰貯留工程と、
前記飛灰貯留工程の後、前記添加量決定装置の各機器が、内部に取り込んだ前記飛灰を通過させて外部に排出する第2の通過モードになると、前記定量供給部が、一定流量を達成するまでの間に前もって流出させた、前記ホッパー部内に貯留された前記飛灰を、前記添加量決定装置に流入させて排出させる初期飛灰排出工程と、を有していることを特徴とする飛灰の自動サンプリング方法。
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