JP5983322B2 - パターン構造体の形成方法 - Google Patents

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本発明は、パターン構造体の形成方法、例えば、回路パターン、半導体素子やインプリント用モールド等の製造において使用する微細なパターン構造体を形成する方法に関する。
例えば、半導体素子においては、高速動作、低消費電力動作の要請からパターンの一層の微細化が求められているが、電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成では、ハーフピッチ20nm以下のパターン形成が困難、あるいは、スループットの観点から望ましくないという問題があった。
また、近年、フォトリソグラフィー技術に替わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、凹凸構造を被成型物に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術であり、半導体素子に限らず、種々の分野への応用が進められている。インプリント方法に使用するモールドの製造では、例えば、石英ガラス等の基板上に設けたクロム等の金属薄膜に電子線感応型レジストを塗布し、電子線リソグラフィー法を用いて露光、現像を行ってレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをエッチングレジストとして金属薄膜をエッチングして微細パターンを形成し、当該微細パターンをエッチングマスクとして基板をエッチングし、基板の表面に凹凸構造を形成する。しかし、ここでも電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成における問題があり、ハーフピッチ20nm以下のパターン形成は、困難であったり、あるいは、スループットの観点から望ましくないものであった。
上記のような電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成における問題を解消するものとして、電子線リソグラフィー法を用いて形成したコアパターンを被覆するようにパターン形成用膜を形成し、このパターン形成用膜をエッチングしてコアパターンの側壁にパターン構造体を形成し、その後、コアパターンを除去する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、このよう製造方法は、そのプロセス上、形成したパターン構造体に閉じたループ構造(以下、閉ループと記す)が生じ、例えば、金属層上にパターン構造体を形成し、当該パターン構造体をエッチングマスクとして金属層をエッチングして形成したライン&スペースのパターンでは、不要な閉ループによって、一つ一つのラインが孤立した状態とならず、例えば、電気回路として使用した場合、ラインとして電気的に孤立していない状態のため、配線として機能しないという問題があった。
このようなパターン構造体の閉ループを除去する方法として、閉ループ以外の領域をレジストで保護し、この状態でエッチングにより閉ループを除去し、その後、レジストを剥離する方法が知られている(特許文献2)。
特開2009−10317号公報 特許第4825891号
しかし、上記の特許文献2に記載の閉ループの除去方法は、レジストの塗布・剥離によるパターン構造体の損傷や、異物の付着を生じるおそれがあり、また、工程が煩雑になるという問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、不要な閉ループが存在せず、かつ、優れた寸法精度を有するパターン構造体を形成する方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のパターン構造体の形成方法は、基材上に準備層を形成する準備層形成工程と、前記準備層に一部が重なるように芯材パターンを前記基材上に形成する芯材パターン形成工程と、少なくとも前記芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜に対してエッチング処理を施し、前記芯材パターンの側壁に前記側壁材料膜からなるパターンを形成するエッチバック工程と、前記芯材パターンをエッチングして除去する芯材パターン除去工程と、前記準備層をエッチングして除去することにより、前記準備層上に位置する前記パターンを除去してパターン構造体を形成する準備層除去工程と、を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記準備層のエッチング耐性が、前記芯材パターンのエッチング耐性以下であるエッチング条件で前記芯材パターン除去工程と前記準備層除去工程を同時に行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記準備層および前記芯材パターンは、電子線感応型レジストあるいは感光性レジストを用いて形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン形成工程では、前記基材から前記準備層に乗り上げる部位の前記芯材パターンを、前記芯材パターンの他の部位よりも薄くなるように薄膜化処理を行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記薄膜化処理は、前記芯材パターンの処理対象部位に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン形成工程と前記側壁材料膜形成工程との間に、前記芯材パターンを所望の寸法まで縮小するスリミング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン形成工程では、前記芯材パターンの長手方向の途中で少なくとも1個の前記準備層を乗り越えるように前記芯材パターンを形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン除去工程および準備層除去工程が終了した後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材として表面に中間層を備えた基材を使用し、前記芯材パターン除去工程および準備層除去工程が終了した後、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記中間層をエッチングして中間層からなるパターン構造体を形成する中間層エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中間層エッチング工程の後に、中間層からなる前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有するような構成とした。
本発明では、形成するパターン構造体のうち、閉ループ等の不要な部位の下に予め準備層を形成し、この準備層を除去するとともに閉ループ等の不要な部位も除去し、所望のパターン構造体を形成するので、ハーフピッチが十数nmの微細なパターン構造体の形成が可能であるとともに、閉ループを具備しないパターン構造体の端部を、芯材パターンが重なる準備層の縁部位置で設定することができるので、優れた寸法精度を有するパターン構造体の形成が可能である。
図1は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図2は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図3は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図4は、本発明のパターン構造体の形成方法のエッチバック工程の他の実施形態を説明するための図である。 図5は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図6は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図7は、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。 図8は、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態を説明するための図である。 図9は、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。 図10は、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
本発明のパターン構造体の形成方法は、準備層形成工程にて、基材上に準備層を形成し、芯材パターン形成工程にて、準備層に一部が重なるように芯材パターンを基材上に形成し、側壁材料膜形成工程にて、少なくとも芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成し、エッチバック工程にて、側壁材料膜に対してエッチング処理を施し、芯材パターンの側壁に側壁材料膜からなるパターンを形成し、芯材パターン除去工程にて、芯材パターンを除去し、準備層除去工程にて、準備層をエッチングして除去することにより、準備層上に位置する不要なパターンを除去することにより、所望のパターン構造体を基材上に位置させた状態とするものである。
次に、本発明のパターン構造体の形成方法を、工程毎に説明する。
図1〜図5は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。
<準備層形成工程>
本発明では、まず、図1(A)および図1(B)に示されるように、芯材パターン形成工程において、基材11上に準備層13を形成する。尚、図1(A)は部分平面図であり、図1(B)は図1(A)において点線円で囲まれた部位のI−I線における拡大縦断面図である。
図示例では、基材11は中間層12を備えた積層構造であるが、基材11は中間層を備えないもの、あるいは、2層以上の積層からなる中間層を備えるものであってもよく、基材11の使用目的、形成するパターン構造体の使用目的に応じて基材11の構成を適宜設定することができる。
例えば、形成したパターン構成体をエッチングマスクとして中間層12をエッチングし、この中間層12のパターンをマスクとして基材11をエッチングしてインプリントモールドを作製する場合、基材11は、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラスや、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂等、あるいは、これらの任意の積層材等の光透過性の材料とすることができる。また、インプリントモールドに光透過性が不要な場合、基材11として、ニッケル、チタン、アルミニウムなどの金属、多結晶シリコンや窒化ガリウム等の半導体などを用いてもよい。また、中間層12は、基材11に比べてエッチングレートが小さく耐エッチング性を有する材料を用いることができ、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属、窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。このような中間層12は、例えば、スパッタリング法等の真空成膜方法により基材11上に形成することができる。
さらに、形成したパターン構成体をエッチングマスクとして中間層12をエッチングし回路パターン等を形成する場合、銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム、クロム等の導電材料の1種あるいは2種以上の組み合わせで中間層12を形成することができる。
また、形成したパターン構造体をそのまま使用する目的の場合、例えば、中間層12は基材11とパターンとの密着性を向上させる機能を有する薄膜とすることができる。
尚、中間層12の厚みは、中間層12の使用目的に応じて適宜設定することができる。
基材11上への準備層13の形成は、電子線(EB)リソグラフィー法、フォトリソグラフィー法、またはインプリント法により形成することができる。
電子線(EB)リソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に電子線感応型レジストを配設し、電子線描画、現像を行うことにより所望の形状の準備層13を形成することができる。
また、フォトリソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に感光性レジストを配設し、所望の形状の光透過部を有するフォトマスクを介した光照射により露光し、現像することにより準備層13を形成することができる。
また、インプリント法を用いる場合、例えば、基材11の中間層12上に被転写物として光硬化性レジストをディスペンサやインクジェット等によって供給・配設し、所望の凹凸構造を有するモールドを接触させ、光硬化性レジストを硬化させた後、モールドを引き離すことにより、モールドが有する凹凸構造が反転した凹凸構造のパターンを中間層12上に形成し、その後、いわゆる残膜を酸素アッシング等により除去することで、準備層13を形成することができる。
このようなレジスト材料からなる準備層13の厚みは、後述する芯材パターン14の厚み、芯材パターン14が準備層13の乗り上げる部位の厚み、形成しようとするパターン構造体の高さ、および、準備層13と芯材パターン14のエッチング速度を考慮して適宜設定することができる。
また、基材11上への準備層13の形成は、スパッタリング法等の真空成膜法により行ってもよい。真空成膜法による準備層13の形成では、例えば、クロム、タンタル等の金属材料、および、その酸化物、窒化物、あるいは、珪素、および、その酸化物、窒化物等の材料を、1種、または、2種以上組み合わせて使用することができる。このような材料からなる準備層13の厚みは、後述する芯材パターン14と準備層13のエッチング選択比を考慮して適宜設定することができる。
このように形成する準備層13の平面視形状は、図示例では長方形状であるが、これに限定されるものではない。また、準備層13の平面視における寸法も適宜設定することができる。
<芯材パターン形成工程>
次に、図1(C)および図1(D)に示されるように、芯材パターン形成工程において、準備層13に一部が重なるように芯材パターン14を基材11上に形成する。尚、図1(C)は部分平面図であり、図1(D)は図1(C)において点線円で囲まれた部位のII−II線における拡大縦断面図である。
図示例では、芯材パターン14の長手方向(矢印aで図示される方向)の両端部が準備層13の縁部13aから準備層13上に乗り上げた形状となっている。したがって、芯材パターン14は、基材11上に位置する部位14A、準備層13上に位置する部位14B、および、基材11から準備層13に乗り上げる部位14Cからなる。乗り上げ部位14Cの厚みT3は、乗り上げ部位14Cの範囲内で変動し、芯材パターン14の部位14Aの厚みT1、部位14Bの厚みT2に比較して、乗り上げ部位14Cの厚みT3が薄い箇所が存在する。尚、乗り上げ部位14Cの厚みは、芯材パターン14の部位14Aの厚みT1、部位14Bの厚みT2と同様の方向での厚みであり、図示例では準備層13の縁部13aにおける乗り上げ部位14Cの厚みを矢印で示している。
このような芯材パターン14の各部位の厚みT1,T2,T3は、T1,T2>T3の関係が成立するように設定することができる。これにより、後述のエッチバック工程が終了した時点で、基材11上に位置する芯材パターン14の部位14Aの側壁14a、準備層13上に位置する芯材パターン14の部位14Bの側壁14bに位置する側壁材料膜の高さが、芯材パターン14の乗り上げ部位14Cの側壁14cに位置する側壁材料膜の高さよりも高いものとなり、その後の準備層除去工程にて、芯材パターン14の乗り上げ部位14Cの側壁14cに位置する側壁材料膜の切断が容易となる。尚、芯材パターン14の部位14Aの側壁14aとは、基材11(図示例では中間層12)から立ち上がっている壁部のうち厚みが略均一な壁部であり、部位14Bの側壁14bとは、準備層13から立ち上がっている壁部のうち厚み高さが略均一な壁部であり、部位14Cの側壁14cは、側壁14aと側壁14bの境界部位に位置する壁部である。
基材11上への芯材パターン14の形成は、電子線(EB)リソグラフィー法、フォトリソグラフィー法、またはインプリント法により形成することができる。
電子線(EB)リソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に電子線感応型レジストを配設し、電子線描画、現像を行うことにより所望の形状の芯材パターン14を形成することができる。
また、フォトリソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に感光性レジストを配設し、所望の形状の光透過部を有するフォトマスクを介した光照射により露光し、現像することにより芯材パターン14を形成することができる。
また、インプリント法を用いる場合、例えば、基材11の中間層12上に被転写物として光硬化性レジストをディスペンサやインクジェット等によって供給・配設し、所望の凹凸構造を有するモールドを接触させ、光硬化性レジストを硬化させた後、モールドを引き離すことにより、モールドが有する凹凸構造が反転した凹凸構造のパターンを中間層12上に形成し、その後、いわゆる残膜を酸素アッシング等により除去することで、芯材パターン14を形成することができる。
上記の準備層13を電子線感応型レジスト、あるいは、感光性レジストを用いて形成している場合、芯材パターン14は、準備層13と同じレジスト材料を使用して形成してもよい。
また、芯材パターン14において、芯材パターン14の部位14A、部位14Bよりも薄い乗り上げ部位14Cは、図1(E)に示すような薄膜化処理を施すことにより形成することができる。すなわち、一部が準備層13に重なるように基材11上に形成した芯材パターン14において、基材11から準備層13に乗り上げる部位14Cの所定部位に化学線を照射することにより、照射部位に所望の収縮を生じさせる。これにより、乗り上げ部位14Cの表面は、鎖線で図示されるように、準備層13の縁部13aに接近し、乗り上げ部位14Cの厚みを減少させることができる。
使用する化学線としては、電子線、X線、紫外線等を挙げることができ、設定した照射部位に対して描画照射、あるいは、マスクパターンを介した照射を行うことができる。乗り上げ部位14Cの厚みT3は、化学線の照射量および/または焦点の調整により制御することができ、上述のように、T1,T2>T3の関係が成立するように厚みT3を設定することができる。
尚、芯材パターン14の部位14A、部位14Bよりも薄い箇所が存在する乗り上げ部位14Cの形成は、化学線照射による収縮を利用する方法に限定されるものではない。例えば、インプリント法を用いて芯材パターン14を形成する場合に、乗り上げ部位14Cの厚みを薄くできるような凹凸形状を備えたモールドを使用して、乗り上げ部位14Cの厚みが薄い芯材パターン14を形成することができる。
このように形成する芯材パターン14の平面視形状は、図示例では長方形状であるが、これに限定されるものではない。また、芯材パターン14の平面視における寸法も適宜設定することができる。
<スリミング工程>
本実施形態においては、図2(A)および図2(B)に示されるように、芯材パターン形成工程後に、必要に応じて設けることができるスリミング工程を有している。尚、図2(A)は部分平面図であり、図2(B)は図2(A)において点線円で囲まれた部位のIII−III線における拡大縦断面図である。
スリミング工程においては、芯材パターン14を例えば酸素プラズマ等で処理してスリミングして、芯材パターン14′が形成される。
本発明において、スリミングとは、ウエットエッチングあるいはドライエッチング(酸素プラズマ処理を含む)で芯材パターン14のパターンの幅を細くするとともに、膜厚を薄くすることである。例えば、酸素プラズマ処理によるスリミングを行うことによって、最初に形成された芯材パターン14のパターンのピッチを変えずに、パターン幅が1/2程度の芯材パターン14′を形成することができる。
ここで、上述の芯材パターン形成工程では、芯材パターン14の部位14A、部位14B、乗り上げ部位14Cの厚みT1,T2,T3を、T1,T2>T3の関係が成立するように設定している。このような厚みT1,T2,T3は、スリミング後の寸法縮小を考慮して設定することができる。すなわち、スリミング後の芯材パターン14′の部位14′A、部位14′B、乗り上げ部位14′Cの厚みT′1,T′2,T′3において、T′1,T′2>T′3の関係が成立するように厚みT1,T2,T3を設定する。また、準備層13が芯材パターン14と同様にレジスト材料からなる場合、スリミングによって準備層13の厚みtも低下することがあり、スリミング後の準備層13′の厚みt′を考慮して、準備層13の厚みtの設定を行う。尚、図示例では、芯材パターン14に対するスリミングにより、準備層13もスリミングされて準備層13′が形成されている場合を記載している。
<側壁材料膜形成工程>
次に、図2(C)および図2(D)に示されるように、芯材パターン14′を被覆するように基材11の中間層12上に側壁材料膜16を形成する。尚、図2(C)は部分平面図であり、図2(D)は図2(C))において点線円で囲まれた部位のIV−IV線における拡大縦断面図である。また、図2(C)では、側壁材料膜16に斜線を付して示している。
側壁材料膜16は、形成するパターン構造体の使用目的、要求される特性等を考慮した上で、被着させる面上に沿って一連の膜として形成されたものであれば特に限定されるものではなく、例えば、CVD法(化学気相堆積法)やALD法(原子層堆積法)等の低温真空成膜法により形成することができる。特に、ALD法は、原子層を堆積させる面が凹凸面、湾曲面等如何なる形状の面であっても低温で精度良く成膜でき、好適に用いることができる。
側壁材料膜16は、芯材パターン14′を構成するレジストのガラス転移温度より十分低い温度、例えば、20〜100℃、好ましくは室温程度の温度で、芯材パターン14′に損傷を与えずに成膜することができる材料であって、形成するパターンの使用目的に応じた材料により成膜することができる。例えば、中間層12が金属層であり、この中間層12のエッチングにおいて耐エッチング性を発現できるような側壁材料膜16の材料としては、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素等の珪素系、酸化アルミニウム等のアルミニウム系、酸化ハフニウム等のハフニウム系、窒化チタン等のチタン系の材料等が挙げられる。
このような側壁材料膜16は、単層で構成してもよく、また、2層以上の積層膜として構成してもよい。側壁材料膜16の膜厚は、ハーフピッチ設計分の膜厚とすることが好ましく、例えば、数nm〜数十nm程度の厚さが得られるまで、一連の原子層を連続的に積み重ねることができる。
<エッチバック工程>
次いで、図3(A)、図3(B)および図3(C)に示されるように、側壁材料膜16に対してエッチング処理を施し、中間層12、準備層13′の上面および側壁、芯材パターン14′の上面を露出させるとともに、芯材パターン14′の部位14′A、部位14′B、乗り上げ部位14′Cの側壁14′a,14′b,14′cのみに側壁材料膜16を残す。これにより、側壁材料膜16からなるパターン17′を形成する。尚、図3(A)は部分平面図であり、図3(B)は図3(A)において点線円で囲まれた部位のV−V線における拡大縦断面図であり、図3(C)は図3(A)において点線円で囲まれた部位の拡大斜視図である。
エッチバックとは、エッチングにより表面を全体的に厚さ方向に削る操作であり、側壁材料膜16を構成する材料に応じて適切なエッチングガスを用いて行うことができる。例えば、側壁材料膜16が酸化珪素で構成されている場合には、CF4、CHF3、C26等のフッ素系ガスをエッチングガスとして用いてエッチバックを行うことができる。図示例では、中間層12、準備層13′の上面および側壁、芯材パターン14′の上面を露出させた状態から、更にエッチングを行って、芯材パターン14′の側壁14′a,14′b,14′cの上面寄りの一部を露出させている。これは、後述する準備層13′の縁部13′aから、芯材パターン14′の側壁14′cに位置する側壁材料膜16の上面までの最短距離を最適なものとし、後工程にてパターン17′の乗り上げ部位17′Cでの破断がより確実に行われるようにするためである。このような、所謂オーバーエッチングの程度は、形成するパターン構造体17に要求される高さ範囲、側壁材料膜16の厚み(パターン構造体17の幅)、側壁材料膜16の材質を考慮して設定することができる。
上述したように、スリミングが行われて形成された芯材パターン14′における基材11上に位置する部位14′Aの厚みT′1、準備層13′上に位置する部位14′Bの厚みT′2、および、基材11から準備層13′に乗り上げる部位14′Cの厚みT′3との間には、T′1,T′2>T′3の関係が成立するので、エッチバックでは、準備層13′の上面と側壁に側壁材料膜16を残存させることなく、芯材パターン14′の側壁14′a,14′b,14′cのみに側壁材料膜16を残すことができる。そして、芯材パターン14′の側壁14′cに位置する側壁材料膜16の高さは、側壁14′cの範囲内で変動し、芯材パターン14′の側壁14′a,14′b,に位置する側壁材料膜16の高さよりも低い箇所が存在する。
また、本発明におけるエッチバック工程は、芯材パターン14′の側壁14′cが完全に除去されるまでエッチングしてもよい。例えば、図4に示されるように、側壁14′cが存在せず、芯材パターン14′の部位14′Aと部位14′Bが離間する状態まで芯材パターン14′を側壁材料膜16とともにエッチバックしてもよい。
<芯材パターン除去工程>
次に、芯材パターン14′を除去することにより、図5(A)および図5(B)に示されるように、パターン17′を完全に露出した状態で基材11と準備層13′上に位置させる。尚、図5(A)は部分平面図であり、図5(B)は図5(A)において点線円で囲まれた部位の拡大斜視図である。
芯材パターン14′の除去は、例えば、酸素プラズマによる選択的ドライエッチングで行うことができる。芯材パターン14′の除去により完全に露出された状態となったパターン17′は、基材11上に位置する部位17′A、準備層13′上に位置する部位17′B、および、基材11から準備層13′に乗り上げる部位17′Cからなり、準備層13′の縁部13′aに位置する乗り上げ部位17′Cの高さは、部位17′Aの高さ、部位17′Bの高さよりも低いものとなっている。図示されるように、準備層13′上に位置するパターン17′の部位17′Bは、閉ループをなしている。
また、上記の図4に示したように、芯材パターン14′の部位14′Aと部位14′Bが離間する状態まで芯材パターン14′を側壁材料膜16とともにエッチバックした後、芯材パターン14′を除去することにより、図5(C)に示されるように、準備層13′の縁部13′aに位置する乗り上げ部位17′Cが存在しない状態のパターン17′を基材11と準備層13′上に位置させることができる。
<準備層除去工程>
次に、準備層除去工程において、準備層13′をエッチングして除去することにより、図6(A)および図6(B)に示されるように、準備層13′上に位置するパターン17′の部位17′B(閉ループ)を除去して、パターン構造体17を形成する。尚、図6(A)は部分平面図であり、図6(B)は図5(A)のVI−VI線における縦断面図である。
準備層13′の除去は、例えば、酸素プラズマによる選択的ドライエッチングで行うことができる。この準備層13′の除去が進行するにしたがって、準備層13′上に位置していたパターン17′の部位17′Bは、乗り上げ部位17′Cに支持されて突出した状態となる。上述のように、乗り上げ部位17′Cの高さは、部位17′Aの高さ、部位17′Bの高さよりも低い箇所が存在し、強度的に弱いので、パターン17′の部位17′Bの自重による応力、および、準備層13′を除去する際にパターン17′に加わる外力による応力が乗り上げ部位17′Cに集中し、この乗り上げ部位17′Cにて破断が生じる。したがって、準備層13′の除去により、準備層13′上に位置する閉ループ形状のパターン17′を除去することができる。
また、図5(C)に示されるように、パターン17′が、基材11上に位置する部位17′Aと準備層13′上に位置する部位17′Bとが離間した状態である場合、準備層13′を除去することにより、準備層13′上に位置する閉ループ形状の部位17′Bを確実に除去することができる。
本発明では、形成するパターン構造体のうち、閉ループ等の不要な部位の下に予め準備層を形成し、この準備層を除去するとともに閉ループ等の不要な部位も除去し、所望のパターン構造体を形成するので、ハーフピッチが十数nmの微細なパターン構造体の形成が可能であるとともに、閉ループを具備しないパターン構造体の端部を、芯材パターンと重なる準備層の縁部位置で設定することができるので、優れた寸法精度を有するパターン構造体の形成が可能である。
上述のように形成したパターン構造体17が形成目的のパターン構造体である場合には、図6(A)および図6(B)に示されるように、中間層12上にパターン構造体17が位置する基材11を得たところで、パターン構造体の形成が終了する。
また、本発明のパターン構造体の形成方法では、上述のように形成したパターン構造体17をエッチングマスクとして、中間層12をエッチングし(図6(C))、中間層からなるパターン構造体18を形成することも可能である(図6(D))。上述のように、パターン構造体17は側壁材料膜16からなり、この側壁材料膜16は無機材料で構成されているので、例えば、中間層12がクロム等の金属層である場合、従来の有機材料からなるエッチングレジストに比べて、パターン構造体17のエッチングマスクとして耐性が向上するので、例えば、ハーフピッチが十数nm(10nm以上20nm未満)の微細なライン&スペース形状のパターン構造体18の形成が可能である。
さらに、本発明のパターン構造体の形成方法では、上述のように形成したパターン構造体18をマスクパターンとして、基材11をエッチングして、所望の凹凸構造からなるパターン構造体19を形成することも可能である(図6(E))。このようなパターン構造体19の形成においても、例えば、ハーフピッチが十数nm(10nm以上20nm未満)の微細なライン&スペース形状のパターン構造体の形成が可能である。このような基材11へのパターン構造体19の形成により、例えば、インプリント用のモールドを作製することができ、さらに、このモールドからレプリカモールドを作製することができる。また、本発明では、このように作製したモールドを使用して、モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、当該樹脂層を硬化させた後にモールドと離間して、基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成することができる。このように形成したパターン構造体は、上述のパターン構造体17の形状を反映したパターン構造体である。勿論、上記の樹脂層からなるパターン構造体をマスクパターンとして基板をエッチングしてパターン構造体を形成することもできる。このように形成したパターン構造体も、上述のパターン構造体17の形状を反映したパターン構造体である。
上述のパターン構造体の形成方法の実施形態は例示であり、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。
例えば、芯材パターン除去工程と準備層除去工程を同時に行うことができる。この場合、上述の例では、準備層13′の除去と芯材パターン14′の除去が進行する段階で、準備層13′上に位置していたパターン17′の部位17′Bは、乗り上げ部位17′Cに支持されて突出した状態に徐々に近づいてくる。そして、準備層13′と芯材パターン14′を除去する際にパターン17′に加わる外力による応力が乗り上げ部位17′Cに集中し、さらに、パターン17′の部位17′Bの自重による応力も乗り上げ部位17′Cに集中して、乗り上げ部位17′Cにて破断が生じる。このような芯材パターン除去工程と準備層除去工程の同時進行は、準備層のエッチング耐性が、芯材パターンのエッチング耐性以下となるようなエッチング条件で行うことが好ましい。これは、準備層13′が芯材パターン14′よりも先に除去されることによる閉ループ形状のパターン17′のリフトオフ効果を促すためである。
また、上述のパターン構造体の形成方法の実施形態では、準備層13の側壁が基材11から略垂直に立ち上がっている状態であるが、例えば、準備層13をレジスト材料で構成する場合、少なくとも芯材パターン14が乗り上げる縁部13aが位置する側壁に傾斜をもたせてもよい。図7は、このような例を示す工程図であり、上述の図3(B)相当の断面を示す図である。この例では、上述の実施形態の準備層形成工程と同様に、基材11上に準備層13を形成し(図7(A)に実線で示す)、その後、この準備層13の側壁に薄膜化処理を施して傾斜壁面(図7(A)に点線で示す)とすることができる。この準備層13に対する薄膜化処理は、上述の芯材パターン14の乗り上げ部位14Cに施す薄膜化処理と同様に、所定部位に化学線を照射して照射部位に所望の収縮を生じさせることにより行うことができる。このような傾斜壁面の形状は、化学線の照射量および/または焦点の調整により制御することができる。尚、インプリント法を用いて準備層13を形成する場合に、側壁が傾斜状態となるような凹凸形状を備えたモールドを使用して、側壁が傾斜した準備層13を形成してもよい。
次に、上述の実施形態の芯材パターン形成工程と同様に、準備層13に一部が重なるように芯材パターン14を基材11上に形成し(図7(B)に実線で示す)、乗り上げ部位14Cに薄膜化処理を施す(図7(B)に点線で示す)。この乗り上げ部位14Cに対する薄膜化処理は、上述の芯材パターン14の乗り上げ部位14Cに施す薄膜化処理(図1(E)参照)と同様とすることができる。これにより、
乗り上げ部位14Cの厚みT3は、乗り上げ部位14Cの範囲内で変動し、芯材パターン14の部位14Aの厚みT1、部位14Bの厚みT2に比較して、乗り上げ部位14Cの厚みT3が薄い箇所が存在する。このような芯材パターン14の各部位の厚みT1,T2,T3は、T1,T2>T3の関係が成立するように設定することができる。
尚、インプリント法を用いて芯材パターン14を形成する場合に、乗り上げ部位14Cの厚みを薄くできるような凹凸形状を備えたモールドを使用して、芯材パターン14を形成してもよい。
次に、上述の実施形態の側壁材料膜形成工程、エッチバック工程と同様にして、側壁材料膜16に対してエッチング処理を施し、中間層12、準備層13の上面および側壁、芯材パターン14の上面を露出させるとともに、更にエッチングを行って、芯材パターン14の側壁14a,14b,14cの上面寄りの一部を露出させ、芯材パターン14の側壁14a,14b,14cのみに側壁材料膜16を残してパターン17′とする(図7(C))。このように形成したパターン17′のうち、芯材パターン14の側壁14cに位置する部位17′Cの高さは、側壁14cの範囲内で変動し、芯材パターン14の側壁14a,14b,に位置する部位17′A,17′Bの高さよりも低い箇所が存在する。
また、上述の図4に示す実施形態と同様に、パターン17′の部位17′Cが存在せず、部位17′Aと部位17′Bが離間する状態まで芯材パターン14を側壁材料膜16とともにエッチバックしてもよい。
次いで、上述の実施形態の芯材パターン除去工程、準備層除去工程を行うことにより、不要な閉ループが除去されたパターン構造体を作製することができる。尚、この例においても、スリミング工程を実施してもよい。
また、本発明のパターン構造体の形成方法では、例えば、芯材パターン14の平面視形状が、図8に示されるようなライン&スペース形状であり、かつ、ライン&スペース形状の芯材パターン群が所定の間隔を設けて複数セット(図示では3セット)配設されたものであってもよい。この場合、各芯材パターン群の長手方向の両端部が準備層13と重なるように各芯材パターンを形成することができる。
また、本発明のパターン構造体の形成方法では、例えば、芯材パターン14の一方の端部には閉ループのパターンが形成されてもよい場合には、当該芯材パターン14の端部と重なるように準備層13を設ける必要はない。
さらに、本発明のパターン構造体の形成方法では、例えば、芯材パターンの長手方向の途中の部位に位置するように準備層を形成してもよい。図9は、このような準備層を形成することにより、第1パターン構造体と第2パターン構造体を、それぞれ第1パターン領域と第2パターン領域とに同時に形成する実施形態を説明する工程図である。この実施形態では、基材21上に設定した第1パターン領域Iから第2パターン領域IIの境界部位に、上述の準備層形成工程と同様にして、準備層23を形成する(図9(A))。
次に、上述の芯材パターン形成工程と同様にして、第1パターン領域Iから第2パターン領域IIに連続した芯材パターン24を形成する(図9(B))。この芯材パターン24は、長手方向の途中に、準備層23の両縁部23aから乗り上がって準備層23に重なる部位を有している。尚、図示例では、1本の芯材パターン24を示しているが、芯材パターン24の本数は適宜設定することができ、また、芯材パターン24の平面視における形状、寸法等も適宜設定することができる。尚、図9(B)には示されていないが、芯材パターン24の長手方向の端部も、準備層23に重なるように形成する。
次いで、上述の側壁材料膜形成工程と同様にして、準備層23、芯材パターン24を被覆するように基材21上に側壁材料膜26を形成し、その後、上述のエッチバック工程と同様にして、基材21、準備層23の上面および側壁、芯材パターン24の上面を露出させるとともに、芯材パターン24の側壁24a,24b,24cのみに側壁材料膜26を残して、側壁材料膜26からなるパターン27′を形成する(図9(C))。尚、芯材パターン24の側壁24aは、基材21上に位置する部位24Aの側壁であり、側壁24bは、準備層23上に位置する部位24Bの側壁であり、側壁24cは基材21から準備層23に乗り上げる部位24Cの側壁である。
エッチバック工程では、上述の図4に示す実施形態と同様に、パターン27′の部位27′Cが存在せず、部位27′Aと部位27′Bが離間する状態まで芯材パターン24を側壁材料膜26とともにエッチバックしてもよい。
次に、上述の芯材パターン除去工程と同様にして、芯材パターン24を除去する(図9(D))。次いで、上述の準備層除去工程と同様にして、準備層23を除去し、これと同時に、準備層23上に位置するパターン27′を除去して、基材21上の第1パターン領域Iに第1パターン構造体27I、第2パターン領域IIに第2パターン構造体27IIを同時に形成する(図9(E))。このように形成された第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIは、閉ループが存在せず、寸法精度に優れたものとなる。
従来、図示例のような第1パターン構造体と第2パターン構造体を、それぞれ第1パターン領域と第2パターン領域とに同時に形成する場合、第1パターン領域と第2パターン領域にそれぞれ芯材パターンを形成してパターン形成が行われていたので、第1パターン構造体と第2パターン構造体のそれぞれに閉ループが形成され、この閉ループの除去工程が必要であった。また、第1パターン領域と第2パターン領域に連続した状態でパターンを形成し、その後、第1パターン領域と第2パターン領域の境界部位のパターン構造体を除去して、第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成する方法もあるが、レジストの塗布・剥離によるパターンの損傷や、異物の付着を生じるおそれがあり、また、工程が煩雑であった。しかし、本発明による第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIの同時形成では、このような従来からの欠点がなく、寸法精度の高いパターン構造体を簡便に形成することができる。
上記のような第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIの同時形成においても、上述の実施形態のように、スリミング工程を加えてもよい。また、使用する基材は、上述の実施形態のように、必要に応じて中間層を備えるものであってもよい。
上述のように形成した第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIが形成目的のパターン構造体である場合には、上記のように、基材21上に第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIを形成したところで、本発明のパターン構造体の形成が終了する。また、形成した第1パターン構造体27Iと第2パターン構造体27IIをエッチングマスクとして、図6(C)と同様に、中間層をエッチングして、中間層からなる第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成してもよく、さらに、この中間層からなる第1パターン構造体と第2パターン構造体をマスクパターンとして、図6(E)と同様に、基材21をエッチングして、凹凸構造の第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成してもよい。尚、第1パターン構造体と第2パターン構造体は、例えば、主パターンとダミーパターンの関係であってもよい。
さらに、上記の例では、第1パターン構造体と第2パターン構造体の2種のパターンの形成であるが、例えば、芯材パターンの長手方向の途中の部位に形成する準備層の幅(芯材パターンの長手方向における幅)を、化学線照射の解像限界内で適宜縮小し、かつ、隣り合う準備層の距離を短く設定して複数の準備層を形成することにより、1種あるいは2種以上のピラー形状のパターン構造体を複数形成することができる。図10は、複数のピラー形状のパターンを形成する本発明の実施形態を説明する工程図である。この実施形態では、上述の準備層形成工程と同様にして、幅W1の準備層33を間隔W2で所定方向(図中に矢印aで示される方向)に沿って配列するように複数形成する(図10(A))。準備層33の幅W1は、化学線照射の解像限界内の幅、例えば、化学線照射として図示の矢印b方向に電子線を走査して描画を行う場合、電子線描画の解像限界(例えば、20nm程度)の幅まで小さく設定することができ、隣り合う準備層33の間隔W2は、例えば、幅W1と同程度まで小さく設定することができる。尚、図中では、準備層33に斜線を付して示している。
次に、上記のように形成した複数の準備層33を乗り越えるように、上述の芯材パターン形成工程と同様にして、連続した芯材パターン34を形成する(図10(B))。この芯材パターン34は、その長手方向が準備層33の配列方向(図中に矢印aで示される方向)と平行であり、長手方向の途中に、準備層33の両縁部33aから乗り上がって準備層33に重なる部位を有している。尚、図示例では、1本の芯材パターン34を示しているが、芯材パターン34の本数は適宜設定することができ、また、芯材パターン34の平面視における形状、寸法等も適宜設定することができる。尚、図10(B)には示されていないが、芯材パターン34の長手方向の端部も、準備層33に重なるように形成する。
次いで、上述の側壁材料膜形成工程と同様にして、準備層33,芯材パターン34を被覆するように基材31上に側壁材料膜36を形成し、その後、上述のエッチバック工程と同様にして、基材31、準備層33の上面および側壁、芯材パターン34の上面を露出させるとともに、芯材パターン34の側壁34a,34b,34cのみに側壁材料膜36を残して、側壁材料膜36からなるパターン37′を形成する(図10(C))。尚、芯材パターン34の側壁34aは、基材31上に位置する部位34Aの側壁であり、側壁34bは、準備層33上に位置する部位34Bの側壁であり、側壁34cは基材31から準備層33に乗り上げる部位34Cの側壁である。
エッチバック工程では、上述の図4に示す実施形態と同様に、パターン37′の部位37′Cが存在せず、部位37′Aと部位37′Bが離間する状態まで芯材パターン34を側壁材料膜36とともにエッチバックしてもよい。
次に、上述の芯材パターン除去工程と同様にして、芯材パターン34を除去し、次いで、上述の準備層除去工程と同様にして、準備層33を除去し、これと同時に、準備層33上に位置するパターン37′を除去することにより、基材31上に複数のピラー形状のパターン構造体37を形成することができる(図10(D))。このように形成されたパターン構造体37は寸法精度に優れたものとなる。
不要な閉ループをパターンから除去する必要のあるパターン構造体の形成が行われる種々の製造分野、および、形成したパターン構造体を用いて被加工体へ加工を行う種々の製造分野に適用可能である。
11,21,31,41…基材
12…中間層
14,14′,24,34,44…芯材パターン
14b,14′b,24b,34b,44b…側壁
15,15′,25,35,45…薄膜部位
15a,15′a,25a,35a,45a…段差
16,26,36,46…側壁材料膜
17′,27′,37′…パターン
17,27(27I,27II),37…パターン構造体

Claims (11)

  1. 基材上に準備層を形成する準備層形成工程と、
    前記準備層に一部が重なるように芯材パターンを前記基材上に形成する芯材パターン形成工程と、
    少なくとも前記芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜に対してエッチング処理を施し、前記芯材パターンの側壁に前記側壁材料膜からなるパターンを形成するエッチバック工程と、
    前記芯材パターンをエッチングして除去する芯材パターン除去工程と、
    前記準備層をエッチングして除去することにより、前記準備層上に位置する前記パターンを除去してパターン構造体を形成する準備層除去工程と、を有することを特徴とするパターン構造体の形成方法。
  2. 前記準備層のエッチング耐性が、前記芯材パターンのエッチング耐性以下であるエッチング条件で前記芯材パターン除去工程と前記準備層除去工程を同時に行うことを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の形成方法。
  3. 前記準備層および前記芯材パターンは、電子線感応型レジストあるいは感光性レジストを用いて形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン構造体の形成方法。
  4. 前記芯材パターン形成工程では、前記基材から前記準備層に乗り上げる部位の前記芯材パターンを、前記芯材パターンの他の部位よりも薄くなるように薄膜化処理を行うことを特徴とする請求項3に記載のパターン構造体の形成方法。
  5. 前記薄膜化処理は、前記芯材パターンの処理対象部位に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより行うことを特徴とする請求項4に記載のパターン構造体の形成方法。
  6. 前記芯材パターン形成工程と前記側壁材料膜形成工程との間に、前記芯材パターンを所望の寸法まで縮小するスリミング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  7. 前記芯材パターン形成工程では、前記芯材パターンの長手方向の途中で少なくとも1個の前記準備層を乗り越えるように前記芯材パターンを形成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  8. 前記芯材パターン除去工程および準備層除去工程が終了した後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  9. 前記基材として表面に中間層を備えた基材を使用し、前記芯材パターン除去工程および準備層除去工程が終了した後、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記中間層をエッチングして中間層からなるパターン構造体を形成する中間層エッチング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  10. 前記中間層エッチング工程の後に、中間層からなる前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有することを特徴とする請求項9に記載のパターン構造体の形成方法。
  11. 前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有することを特徴とする請求項8または請求項10に記載のパターン構造体の形成方法。
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