JP5618033B2 - パターン構造体の形成方法 - Google Patents

パターン構造体の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5618033B2
JP5618033B2 JP2014520456A JP2014520456A JP5618033B2 JP 5618033 B2 JP5618033 B2 JP 5618033B2 JP 2014520456 A JP2014520456 A JP 2014520456A JP 2014520456 A JP2014520456 A JP 2014520456A JP 5618033 B2 JP5618033 B2 JP 5618033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
core material
forming
pattern structure
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014520456A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014061652A1 (ja
Inventor
佑介 河野
佑介 河野
武士 坂本
坂本  武士
貴昭 平加
貴昭 平加
雅治 福田
雅治 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP5618033B2 publication Critical patent/JP5618033B2/ja
Publication of JPWO2014061652A1 publication Critical patent/JPWO2014061652A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、パターン構造体の形成方法、例えば、回路パターン、半導体素子やインプリント用モールド等の製造において使用する微細なパターン構造体を形成する方法に関する。
例えば、半導体素子においては、高速動作、低消費電力動作の要請からパターンの一層の微細化が求められているが、電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成では、ハーフピッチ20nm以下のパターン形成が困難、あるいは、スループットの観点から望ましくないという問題があった。
また、近年、フォトリソグラフィー技術に替わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、凹凸構造を被成型物に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術であり、半導体素子に限らず、種々の分野への応用が進められている。インプリント方法に使用するモールドの製造では、例えば、石英ガラス等の基板上に設けたクロム等の金属薄膜に電子線感応型レジストを塗布し、電子線リソグラフィー法を用いて露光、現像を行ってレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをエッチングレジストとして金属薄膜をエッチングして微細パターンを形成し、当該微細パターンをエッチングマスクとして基板をエッチングし、基板の表面に凹凸構造を形成する。しかし、ここでも電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成における問題があり、ハーフピッチ20nm以下のパターン形成は、困難であったり、あるいは、スループットの観点から望ましくないものであった。
上記のような電子線リソグラフィー法を用いたパターン形成における問題を解消するものとして、電子線リソグラフィー法を用いて形成したコアパターンを被覆するようにパターン形成用膜を形成し、このパターン形成用膜をエッチングしてコアパターンの側壁にパターン構造体を形成し、その後、コアパターンを除去する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、このよう製造方法は、そのプロセス上、形成したパターン構造体に閉じたループ構造(以下、閉ループと記す)が生じ、例えば、金属層上にパターン構造体を形成し、当該パターン構造体をエッチングマスクとして金属層をエッチングして形成したライン&スペースのパターンでは、不要な閉ループによって、一つ一つのラインが孤立した状態とならず、例えば、電気回路として使用した場合、ラインとして電気的に孤立していない状態のため、配線として機能しないという問題があった。
このようなパターン構造体の閉ループを除去する方法として、閉ループ以外の領域をレジストで保護し、この状態でエッチングにより閉ループを除去し、その後、レジストを剥離する方法が知られている(特許文献2)。
特開2009−10317号公報 特許第4825891号
しかし、上記の特許文献2に記載の閉ループの除去方法は、レジストの塗布・剥離によるパターン構造体の損傷や、異物の付着を生じるおそれがあり、また、工程が煩雑になるという問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、不要な閉ループが存在せず、かつ、優れた寸法精度を有するパターン構造体を形成する方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のパターン構造体の形成方法は、基材上に芯材パターンを形成する芯材パターン形成工程と、前記芯材パターンの所望の部位の厚みを薄くして薄膜部位とし、該薄膜部位と前記芯材パターンの他の部位との間に厚みの差を設ける薄膜化工程と、少なくとも前記芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜および芯材パターンに対してエッチング処理を施し、前記薄膜部位およびその側壁に存在する前記側壁材料膜を除去し、残存する前記芯材パターンの側壁に前記側壁材料膜からなるパターン構造体を形成するエッチバック工程と、残存する前記芯材パターンを除去する芯材パターン除去工程と、を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン形成工程では、電子線感応型レジストあるいは感光性レジストを用いて前記芯材パターンを形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望部位に化学線を照射して、該照射部位に収縮を生じさせることにより前記薄膜部位を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン形成工程と前記薄膜化工程との間、あるいは、前記薄膜化工程と前記側壁材料膜形成工程との間に、前記芯材パターンを所望の寸法まで縮小するスリミング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成するとともに、前記芯材パターンの途中の部位にも前記薄膜部位を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成するとともに、前記芯材パターンの長手方向の途中の部位にも前記薄膜部位を形成することにより、形成されるパターン構造体の長手方向における長さを調整するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記芯材パターン除去工程の後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材として表面に中間層を備えた基材を使用し、前記芯材パターン形成工程では該中間層上に芯材パターンを形成し、前記芯材パターン除去工程の後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記中間層をエッチングして中間層からなるパターン構造体を形成する中間層エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中間層エッチング工程の後に、中間層からなる前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有するような構成とした。
本発明では、エッチバック工程において側壁材料膜に対してエッチング処理を施した時に、薄膜部位を除く芯材パターンの側壁に存在する側壁材料膜よりも、薄膜部位の側壁に存在する側壁材料膜が先に消失することを利用して、所望の端部における閉ループの形成を妨げながら側壁材料膜からなるパターン構造体を形成するので、ハーフピッチが十数nmの微細なパターン構造体の形成が可能であるとともに、閉ループを除去する工程が不要であり、かつ、閉ループを具備しないパターン構造体の端部を、薄膜部位と薄膜部位を除く芯材パターンとの厚みが相違する位置で設定することができるので、優れた寸法精度を有するパターン構造体の形成が可能である。
図1A〜図1Dは、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図2A〜図2Eは、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図3A〜図3Dは、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図4A〜図4Eは、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。 図5は、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態を説明するための図である。 図6A〜図6Dは、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。 図7A〜図7Cは、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。 図8A〜図8Dは、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態の工程を説明するための図である。 図9A〜図9Cは、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態を説明するための図である。 図10A〜図10Cは、本発明のパターン構造体の形成方法の他の実施形態を説明するための図である。 図11は、実施例において作製したライン&スペース形状のパターン構造体のセット間の間隔部位を、SEMを用いて観察した状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
本発明のパターン構造体の形成方法は、芯材パターン形成工程にて、基材上に芯材パターンを形成し、薄膜化工程にて、芯材パターンの所望の部位の厚みを薄くして薄膜部位とし、当該薄膜部位と芯材パターンの他の部位との間に厚みの境界を設け、側壁材料膜形成工程にて、少なくとも芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成し、エッチバック工程にて、側壁材料膜に対してエッチング処理を施し、薄膜部位を除く芯材パターンの側壁に側壁材料膜を存在させ、芯材パターン除去工程にて、芯材パターンを除去して側壁材料膜からなるパターン構造体を基材上に存在させた状態とするものである。
次に、本発明のパターン構造体の形成方法を、工程毎に説明する。
図1〜図4は、本発明のパターン構造体の形成方法の一実施形態の工程を説明するための図である。
<芯材パターン形成工程>
本発明では、まず、図1Aおよび図1Bに示されるように、芯材パターン形成工程において、基材11上に芯材パターン14を形成する。尚、図1Aは部分平面図であり、図1Bは図1AのI−I線における縦断面図である。
図示例では、基材11は中間層12を備えた積層構造であるが、基材11は中間層を備えないもの、あるいは、2層以上の積層からなる中間層を備えるものであってもよく、基材11の使用目的、形成するパターンの使用目的に応じて基材11の構成を適宜設定することができる。
例えば、形成したパターンの構成体をエッチングマスクとして中間層12をエッチングし、この中間層12のパターンをマスクとして基材11をエッチングしてインプリントモールドを作製する場合、基材11は、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラスや、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂等、あるいは、これらの任意の積層材等の光透過性の材料とすることができる。また、インプリントモールドに光透過性が不要な場合、基材11として、ニッケル、チタン、アルミニウムなどの金属、多結晶シリコンや窒化ガリウム等の半導体などを用いてもよい。また、中間層12は、基材11に比べてエッチングレートが小さく耐エッチング性を有する材料を用いることができ、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属、窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。このような中間層12は、例えば、スパッタリング法等の真空成膜方法により基材11上に形成することができる。
さらに、形成したパターン構成体をエッチングマスクとして中間層12をエッチングし回路パターン等を形成する場合、銅、銀、金、ニッケル等の導電材料の1種あるいは2種以上の組み合わせで中間層12を形成することができる。
また、形成したパターン構造体をそのまま使用する目的の場合、例えば、中間層12は基材11とパターンとの密着性を向上させる機能を有する薄膜とすることができる。
尚、中間層12の厚みは、中間層12の使用目的に応じて適宜設定することができる。
基材11上への芯材パターン14の形成は、電子線(EB)リソグラフィー法、フォトリソグラフィー法、またはインプリント法により形成することができる。
電子線(EB)リソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に電子線感応型レジストを配設し、電子線描画、現像を行うことにより所望の形状の芯材パターン14を形成することができる。
また、フォトリソグラフィー法を用いる場合、基材11の中間層12上に感光性レジストを配設し、所望の形状の光透過部を有するフォトマスクを介した光照射により露光し、現像することにより芯材パターン14を形成することができる。
また、インプリント法を用いる場合、例えば、基材11の中間層12上に被転写物として光硬化性レジストをディスペンサやインクジェット等によって供給・配設し、所望の凹凸構造を有するモールドを接触させ、光硬化性レジストを硬化させた後、モールドを引き離すことにより、モールドが有する凹凸構造が反転した凹凸構造のパターンを中間層12上に形成し、その後、いわゆる残膜を酸素アッシング等により除去することで、芯材パターン14を形成することができる。
このように形成する芯材パターン14の平面視形状は、図示例では長方形状であるが、これに限定されるものではない。また、芯材パターン14の平面視における寸法も適宜設定することができる。さらに、芯材パターン14の厚みは、後述する薄膜化工程で形成する薄膜部位15の厚み、形成しようとするパターン構造体の高さを考慮して適宜設定することができ、例えば、10nm〜1μmの範囲で設定することができる。
<薄膜化工程>
次に、図1Cおよび図1Dに示されるように、芯材パターン14の所望の部位の厚みを薄くして薄膜部位15を形成し、芯材パターン14の他の部位と当該薄膜部位15との間に厚みの境界15aを設ける。尚、図1Cは部分平面図であり、図1Dは図1CのII−II線における縦断面図であり、図1Cでは、薄膜部位15を点斜線を付して示している。
図示例では、芯材パターン14の長手方向(図示において矢印aで表す方向)の両側の端部14aの厚みを薄くして薄膜部位15を形成している。このような薄膜部位15は、例えば、芯材パターン14に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより形成することができる。芯材パターン14の他の部位と薄膜部位15との厚みの境界15a、すなわち照射部位と非照射部位との境界位置は、形成するパターンの端部位置、したがって、パターンの寸法を決定するものであり、図示例では、薄膜部位15を除く芯材パターン14の側壁14bの長さLが、形成するパターンの長さ寸法となるように照射部位と非照射部位との境界位置を設定することができる。尚、芯材パターン14の側壁14bとは、芯材パターン14の全周縁部において基材11(図示例では中間層12)から立ち上がっている壁部を意味する。
使用する化学線としては、電子線、X線、紫外線等を挙げることができ、上記のように設定した照射部位に対して描画照射、あるいは、マスクパターンを介した照射を行うことにより薄膜部位15を形成することができる。薄膜部位15の厚みtは、芯材パターン14の厚みT、形成しようとするパターン構造体の高さHとの間に、T−H≧MAX((T−t)or t)の関係が成立するように設定することができ、化学線の照射量および/または焦点の調整により薄膜部位15の厚みtを制御することができる。上記の(T−H)は、後述のエッチバック工程でのエッチング量である。また、MAX((T−t)or t)は、芯材パターン14の厚みTと薄膜部位15の厚みtとの差(T−t)と、薄膜部位15の厚みtとのいずれか大きい方を意味している。
このような薄膜部位15を形成する方法としては、上記の化学線を照射する方法の他に、芯材パターン14にレーザー等を照射して当該照射部位を飛散させることにより所望の厚みの薄膜部位15を形成する方法、微細な針状部材の先端を使用して芯材パターン14を研削することにより所望の厚みの薄膜部位15を形成する方法、微細な幅を有する押圧部材を芯材パターン14に押し当てることにより所望の厚みの薄膜部位15を形成する方法等も使用することができる。
<スリミング工程>
本実施形態においては、図2Aおよび図2Bに示されるように、薄膜化工程後に、必要に応じて設けることができるスリミング工程を有している。尚、図2Aは部分平面図であり、図2Bは図2AのIII−III線における縦断面図である。
スリミング工程においては、薄膜部位15を有する芯材パターン14を例えば酸素プラズマ等で処理してスリミングして、芯材パターン14′が形成される。
本発明において、スリミングとは、ウエットエッチングあるいはドライエッチング(酸素プラズマ処理を含む)で芯材パターン14のパターンの幅を細くするとともに、膜厚を薄くすることである。例えば、酸素プラズマ処理によるスリミングを行うことによって、最初に形成された芯材パターン14のパターンのピッチを変えずに、パターン幅を1/2程度とすることができる。
ここで、上述の薄膜化工程では、薄膜部位15を、この薄膜部位15を除く芯材パターン14の側壁14bの長さLが、形成しようとするパターン寸法となるように設定している。さらに、薄膜部位15の厚みtを、芯材パターン14の厚みT、形成しようとするパターン構造体の高さHとの間に、T−H(エッチング量)≧MAX((T−t)or t)の関係が成立するように設定している。しかし、薄膜化工程の後にスリミング工程を有する場合、スリミング後の寸法を考慮して、薄膜部位15の設定、薄膜部位15の厚みtの設定を行う。すなわち、スリミングが行われて形成された芯材パターン14′における側壁14′bの長さL′が、形成しようとするパターン寸法となるように、予めスリミングによる寸法縮小を考慮して薄膜部位15の位置を設定する。また、スリミングが行われて形成された芯材パターン14′における薄膜部位15′の厚みt′と、芯材パターン14′の厚みT′、形成しようとするパターン構造体の高さHとの間に、T′−H(エッチング量)≧MAX((T′−t′)or t′)の関係が成立するように、予めスリミングによる寸法縮小を考慮して薄膜部位15の厚みtを設定する。
<側壁材料膜形成工程>
次に、図2C、図2Dおよび図2Eに示されるように、芯材パターン14′を被覆するように基材11の中間層12上に側壁材料膜16を形成する。尚、図2Cは部分平面図であり、図2Dは図2CのIV−IV線における縦断面図、図2Eは図2CのV−V線における縦断面図である。また、図2Cでは、側壁材料膜16に斜線を付して示している。
側壁材料膜16は、形成するパターン構造体の使用目的、要求される特性等を考慮した上で、被着させる面上に沿って一連の膜として形成されたものであれば特に限定されるものではなく、例えば、CVD法(化学気相堆積法)やALD法(原子層堆積法)等の低温真空成膜法により形成することができる。特に、ALD法は、原子層を堆積させる面が凹凸面、湾曲面等如何なる形状の面であっても低温で精度良く成膜でき、好適に用いることができる。
側壁材料膜16は、芯材パターン14′を構成するレジストのガラス転移温度より十分低い温度、例えば、20〜100℃、好ましくは室温程度の温度で、芯材パターン14′に損傷を与えずに成膜することができる材料であって、形成するパターンの使用目的に応じた材料により成膜することができる。例えば、中間層12が金属層であり、この中間層12のエッチングにおいて耐エッチング性を発現できるような側壁材料膜16の材料としては、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素等の珪素系、酸化アルミニウム等のアルミニウム系、酸化ハフニウム等のハフニウム系、窒化チタン等のチタン系の材料等が挙げられる。
このような側壁材料膜16は、単層で構成してもよく、また、2層以上の積層膜として構成してもよい。側壁材料膜16の膜厚は、ハーフピッチ設計分の膜厚とすることが好ましく、例えば、数nm〜数十nm程度の厚さが得られるまで、一連の原子層を連続的に積み重ねることができる。
<エッチバック工程>
次いで、図3A、図3B、図3Cおよび図3Dに示されるように、側壁材料膜16、および、芯材パターン14′、薄膜部位15′に対してエッチング処理を施し、中間層12を露出させるとともに、薄膜部位15′とその側壁に存在する側壁材料膜16を除去し、残存する芯材パターン14′の側壁14′bのみに側壁材料膜16を残す。これにより、側壁材料膜16からなるパターン17を形成する。尚、図3Aは部分平面図であり、図3Bは図3AのVI−VI線における縦断面図であり、図3Cおよび図3Dは図3Aにおいて点線円で囲まれた部位の拡大斜視図であり、図3Cは側壁材料膜16の厚み分のエッチングが行われ、芯材パターン14′と薄膜部位15′の上面(斜線を付して示している)が露出した状態を示し、図3Dはエッチバックが終了した状態を示しており、図3Bに対応するものである。尚、図3C、図3Dでは、中間層12は省略している。
エッチバックとは、エッチングにより表面を全体的に厚さ方向に削る操作であり、側壁材料膜16を構成する材料に応じて適切なエッチングガスを用いて行うことができる。例えば、側壁材料膜16が酸化珪素で構成されている場合には、CF4、CHF3、C26等のフッ素系ガスをエッチングガスとして用いてエッチバックを行うことができる。そして、上記のように、レジストを用いて形成した芯材パターン14(芯材パターン14′と薄膜部位15′)は、このようなエッチングにより、厚さ方向に削られる。尚、芯材パターン14(芯材パターン14′と薄膜部位15′)のエッチング速度は、図示例では側壁材料膜16のエッチング速度をほぼ同じものとして示しているが、前者のエッチング速度の方が大きいものであってもよい。
上述したように、スリミングが行われて形成された芯材パターン14′における薄膜部位15′の厚みt′と、芯材パターン14′の厚みT′、形成しようとするパターン構造体の高さHとの間には、T′−H(エッチング量)≧MAX((T′−t′)or t′)の関係が成立しており、エッチバックでは、芯材パターン14′の厚みT′と薄膜部位15′の厚みt′との差(T−t)と、薄膜部位15′の厚みt′のいずれか大きい方の厚み分を確実に除去できるようにエッチング量を調整することにより、薄膜部位15′とその側壁に存在する側壁材料膜16が除去され、残存する芯材パターン14′の側壁14′bのみに側壁材料膜16を残すことができる。したがって、形成されるパターン構造体17は、閉ループが存在せず、かつ、パターン構造体17の端部17aの位置は、薄膜部位15′と薄膜部位15′を除く芯材パターン14′との厚みの境界15′aの位置で決定されるので、パターン構造体17は寸法精度に優れたものとなる。
<芯材パターン除去工程>
次に、図4Aおよび図4Bに示されるように、芯材パターン14′を除去し、中間層12上にパターン構造体17が存在する基材11とする。尚、図4Aは部分平面図であり、図4Bは図4AのVII−VII線における縦断面図である。
芯材パターン14′の除去は、例えば、酸素プラズマによる選択的ドライエッチングで行うことができる。
このような本発明では、エッチバック工程において側壁材料膜16に対してエッチング処理を施した時に、薄膜部位15(15′)を除く芯材パターン14(14′)の側壁14b(14′b)よりも、薄膜部位15(15′)の側壁14b(14′b)において側壁材料膜16が先に消失することを利用して、所望の端部における閉ループの形成を妨げながら側壁材料膜16からなるパターン構造体17を形成する。したがって、例えば、ハーフピッチが十数nm(10nm以上20nm未満)の微細なライン&スペース形状のパターン構造体17の形成が可能であるとともに、閉ループを除去する工程が不要である。さらに、不要な閉ループを具備しないパターン構造体17の端部17aの位置を、薄膜部位15(15′)と薄膜部位を除く芯材パターン14(14′)との厚みが異なる境界15a(15′a)の位置で設定することができるので、優れた寸法精度を有するパターン構造体17の形成が可能である。
上述のように形成したパターン構造体17が形成目的のパターン構造体である場合には、図4Aおよび図4Bに示されるように、中間層12上にパターン構造体17が存在する基材11を得たところで、本発明のパターン形成が終了する。
また、本発明のパターン構造体の形成方法では、上述のように形成したパターン構造体17をエッチングマスクとして、中間層12をエッチングし(図4C)、中間層からなるパターン構造体18を形成することも可能である(図4D)。上述のように、パターン構造体17は側壁材料膜16からなり、この側壁材料膜16は無機材料で構成されているので、例えば、中間層12がクロム等の金属層である場合、従来の有機材料からなるエッチングレジストに比べて、パターン構造体17のエッチングマスクとして耐性が向上するので、例えば、ハーフピッチが十数nm(10nm以上20nm未満)の微細なライン&スペース形状のパターン構造体18の形成が可能である。
さらに、本発明のパターン構造体の形成方法では、上述のように形成したパターン構造体18をマスクパターンとして、基材11をエッチングして、所望の凹凸構造からなるパターン構造体19を形成することも可能である(図4E)。このようなパターン構造体19の形成においても、例えば、ハーフピッチが十数nm(10nm以上20nm未満)の微細なライン&スペース形状のパターン構造体の形成が可能である。このような基材11へのパターン構造体19の形成により、例えば、インプリント用のモールドを作製することができ、さらに、このモールドからレプリカモールドを作製することができる。また、本発明では、このように作製したモールドを使用して、モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、当該樹脂層を硬化させた後にモールドと離間して、基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成することができる。このように形成したパターン構造体は、上述のパターン構造体17の形状を反映したパターン構造体である。勿論、上記の樹脂層からなるパターン構造体をマスクパターンとして基板をエッチングしてパターン構造体を形成することもできる。このように形成したパターン構造体も、上述のパターン構造体17の形状を反映したパターン構造体である。
上述のパターン構造体の形成方法の実施形態は例示であり、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば、芯材パターン14の平面視形状が、図5に示されるようなライン&スペース形状であり、かつ、ライン&スペース形状の芯材パターン群が所定の間隔を設けて複数セット(図示では3セット)配設されたものであってもよい。この場合、各芯材パターン群の長手方向の両端部の所定の領域(図示例で二点鎖線にて囲まれた領域)に薄膜化処理を行って薄膜部位を形成することができる。
また、例えば、芯材パターン14の一方の端部には閉ループのパターンが形成されてもよい場合には、当該端部には、薄膜部位15を形成する必要はない。
また、本発明のパターン構造体の形成方法では、例えば、芯材パターンの長手方向の途中の部位にも薄膜部位を形成してもよい。図6は、このような薄膜部位を形成することにより、第1パターン構造体と第2パターン構造体を、それぞれ第1パターン領域と第2パターン領域とに同時に形成する実施形態を説明する工程図である。この実施形態では、上述の芯材パターン形成工程と同様にして、基材21上に設定した第1パターン領域Aから第2パターン領域Bに連続した芯材パターン24を形成する(図6A)。尚、図示例では、1本の芯材パターン24を示しているが、芯材パターン24の本数は適宜設定することができ、また、芯材パターン24の平面視における形状、寸法等も適宜設定することができる。
次に、第1パターン領域Aと第2パターン領域Bの境界を跨ぐように、芯材パターン24の長手方向(図示において矢印aで表す方向)の途中に薄膜部位25(点斜線を付して示す)を形成し、芯材パターン24の他の部位と薄膜部位25との間に厚みの境界25aを形成する(図6B)。尚、図6Bには示されていないが、芯材パターン24の長手方向の端部にも薄膜部位を形成する。
この薄膜部位25は、上述の薄膜化工程と同様に、芯材パターン24に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより形成することができる。そして、薄膜部位25すなわち照射部位は、第1パターン構造体と第2パターン構造体とが離間する距離、および、第1パターン構造体と第2パターン構造体の各々の寸法を決定するものである。
次いで、上述の側壁材料膜形成工程と同様にして、芯材パターン24を被覆するように基材21上に側壁材料膜26を形成し、その後、上述のエッチバック工程と同様にして、基材21を露出させるとともに、薄膜部位25とその側壁に存在する側壁材料膜26を除去し、残存する芯材パターン24の側壁24bのみに側壁材料膜26を残して、側壁材料膜26からなるパターン構造体27を形成する(図6C)。次に、上述の芯材パターン除去工程と同様にして、芯材パターン24を除去する(図6D)。これにより、基材21上の第1パターン領域Aに第1パターン構造体27A、第2パターン領域Bに第2パターン構造体27Bを同時に形成することができ、かつ、形成された第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bは、閉ループが存在せず、寸法精度に優れたものとなる。
従来、図示例のような第1パターン構造体と第2パターン構造体を、それぞれ第1パターン領域と第2パターン領域とに同時に形成する場合、第1パターン領域と第2パターン領域にそれぞれ芯材パターンを形成してパターン形成が行われていたので、第1パターン構造体と第2パターン構造体のそれぞれに閉ループが形成され、この閉ループの除去工程が必要であった。また、第1パターン領域と第2パターン領域に連続した状態でパターンを形成し、その後、第1パターン領域と第2パターン領域の境界部位のパターン構造体を除去して、第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成する方法もあるが、レジストの塗布・剥離によるパターンの損傷や、異物の付着を生じるおそれがあり、また、工程が煩雑であった。しかし、本発明による第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bの同時形成では、このような従来からの欠点がなく、寸法精度の高いパターン構造体を簡便に形成することができる。
上記のような第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bの同時形成においても、上述の実施形態のように、スリミング工程を加えてもよい。また、使用する基材は、上述の実施形態のように、必要に応じて中間層を備えるものであってもよい。
上述のように形成した第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bが形成目的のパターン構造体である場合には、上記のように、基材21上に第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bを形成したところで、本発明のパターン構造体の形成が終了する。また、形成した第1パターン構造体27Aと第2パターン構造体27Bをエッチングマスクとして、図4Cと同様に、中間層をエッチングして、中間層からなる第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成してもよく、さらに、この中間層からなる第1パターン構造体と第2パターン構造体をマスクパターンとして、図4Eと同様に、基材21をエッチングして、凹凸構造の第1パターン構造体と第2パターン構造体を形成してもよい。尚、第1パターン構造体と第2パターン構造体は、例えば、主パターンとダミーパターンの関係であってもよい。
さらに、上記の例では、第1パターン構造体と第2パターン構造体の2種のパターンの形成であるが、例えば、芯材パターンの長手方向の途中の部位に形成する薄膜部位の幅を、化学線照射の解像限界内で適宜縮小し、かつ、隣り合う薄膜部位の距離を短く設定して複数の薄膜部位を形成することにより、1種あるいは2種以上のピラー形状のパターン構造体を複数形成することができる。図7は、複数のピラー形状のパターンを形成する本発明の実施形態を説明する工程図である。この実施形態では、上述の芯材パターン形成工程と同様にして、基材31上に連続した芯材パターン34を形成し、芯材パターン34の長手方向(図示において矢印aで表す方向)に複数の薄膜部位35(点斜線を付して示す)を形成する(図7A)。これにより各薄膜部位35においては、芯材パターン34の他の部位との間に厚みの境界35aが形成される。この薄膜部位35は、上述の薄膜化工程と同様に、芯材パターン34に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより形成することができる。薄膜部位35の幅W1は、化学線照射の解像限界内の幅、例えば、化学線照射として図示の矢印b方向に電子線を走査して描画を行う場合、電子線描画の解像限界(例えば、20nm程度)の幅まで小さく設定することができ、隣り合う薄膜部位35の間に存在する芯材パターン34の幅W2は、例えば、10nm程度まで小さく設定することができる。
尚、図示例では、1本の芯材パターン34を示しているが、芯材パターン34の本数は適宜設定することができ、また、芯材パターン34の平面視における形状、寸法等も適宜設定することができる。
次いで、上述の側壁材料膜形成工程と同様にして、芯材パターン34を被覆するように基材31上に側壁材料膜36を形成し、その後、上述のエッチバック工程と同様にして、基材31を露出させるとともに、薄膜部位35とその側壁に存在する側壁材料膜36を除去し、残存する芯材パターン34の側壁34bのみに側壁材料膜36を残して、側壁材料膜36からなるパターン構造体37を形成する(図7B)。次に、上述の芯材パターン除去工程と同様にして、芯材パターン34を除去する(図7C)。これにより、基材31上に複数のピラー形状のパターン構造体37を形成することができ、形成されたパターン構造体37は寸法精度に優れたものとなる。
また、図8は、芯材パターンの長手方向の途中の部位に薄膜部位を形成することにより、メタマテリアルとして機能する光学素子のパターン形成の例を説明する工程図である。この実施形態では、所望の光学的特性を具備し、かつ、一方の面に金属層42を備えた基材41を準備し、この基材41の金属層42上に、上述の芯材パターン形成工程と同様にして、所定形状の芯材パターン44を形成する(図8A)。次に、芯材パターン44の長手方向(図示において矢印aで表す方向)の途中に複数の薄膜部位45(点斜線を付して示す)を形成し、芯材パターン44の他の部位と薄膜部位45との間に厚みの境界45aを形成する(図8B)。この薄膜部位45は、上述の薄膜化工程と同様に、芯材パターン44に化学線を照射して、当該照射部位に収縮を生じさせることにより形成することができる。芯材パターン44の長手方向における薄膜部位45の幅W3は、近接するパターンの間隔dを決定するものであり、この近接するパターンの間隔dは、その変化が近接場光相互作用の程度を変化させ得るよう設定される。このような薄膜部位45の幅W3は、化学線照射の解像限界内の幅、例えば、化学線照射として図示の矢印b方向に電子線を走査して描画を行う場合、電子線描画の解像限界(例えば、20nm程度)の幅まで小さく設定することができる。
次いで、上述の側壁材料膜形成工程と同様にして、芯材パターン44を被覆するように基材41の金属層42上に側壁材料膜46を形成し、その後、上述のエッチバック工程と同様にして、金属層42を露出させるとともに、薄膜部位45とその側壁に存在する側壁材料膜46を除去し、残存する芯材パターン44の側壁44bのみに側壁材料膜46を残して、側壁材料膜46からなるパターン構造体47を形成する(図8C)。次に、上述の芯材パターン除去工程と同様にして、芯材パターン44を除去することにより、金属層42上にパターン構造体47が形成される。次いで、このパターン構造体47をエッチングマスクとして、図4Cと同様に、金属層42をエッチングする。これにより、間隔dを介して近接する複数の金属パターン構造体48を基材41上に形成することができる(図8D)。
このようなパターン構造体47、金属パターン構造体48の形成においても、上述の実施形態のように、スリミング工程を加えてもよい。また、例えば、環形状の芯材パターンの途中の部位に薄膜部位を形成することにより、二重環形状の一箇所が上記の幅W3で除去された形状のパターン構造体47、金属パターン構造体48を形成して光学素子としてもよい。
上述の実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の芯材パターン14の他の部位と薄膜部位15との厚みの境界15aは、図1C、図1Dに示されている例では明瞭なものとなっているが、境界15aが不明瞭なものであっても本発明に包含される。図9Aは、薄膜化工程において形成された薄膜部位15を示す部分斜視図であり、芯材パターン14の他の部位と薄膜部位15との厚みの境界15aは傾斜をなしており、境界位置は明瞭ではない。このような薄膜部位15を形成した後に、上述のようにスリミング工程、側壁材料膜形成工程を行い、エッチバック工程を行うと、エッチバックの途中段階では、図9Bに示されるように、露出した芯材パターン14′と薄膜部位15′の上面(斜線を付している)との間には、側壁材料膜16が傾斜した状態で存在する。そして、エッチバックが終了した状態では、図9Cに示されるように、形成されるパターン構造体17の端部17aが中間層12(図示せず)に対して垂直ではなく、やや傾斜したものとなる。
また、上述の芯材パターン14の他の部位と薄膜部位15との厚みの境界15aは、図1C、図1Dに示されている例では明瞭なものとなっており、薄膜部位15の幅は芯材パターン14の他の部位と同じものとなっているが、薄膜部位15に幅方向の広がりが生じ、かつ、境界15aが不明瞭なものであっても本発明に包含される。図10Aは、薄膜化工程において形成された薄膜部位15を示す部分斜視図であり、薄膜部位15は幅方向(図示の矢印a方向)に広がりが生じており、さらに、芯材パターン14の他の部位と薄膜部位15との厚みの境界15aは傾斜をなし、境界位置は明瞭ではない。このような薄膜部位15を形成した後に、上述のようにスリミング工程、側壁材料膜形成工程を行い、エッチバック工程を行うと、エッチバックの途中段階では、図10Bに示されるように、広がりを生じた薄膜部位15の壁面に側壁材料膜16が存在し、露出した芯材パターン14′と薄膜部位15′の上面(斜線を付している)との間には、側壁材料膜16が傾斜した状態で存在する。そして、エッチバックが終了した状態では、図10Cに示されるように、形成されるパターン構造体17の端部17aは、相互に離間するように開き気味であり、かつ、中間層12(図示せず)に対して垂直ではなく、やや傾斜したものとなる。
さらに、図10に示した例とは逆に、薄膜部位15の幅が芯材パターン14の他の部位よりも狭いものであっても本発明に包含される。
次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
基材として、外形が6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板を準備し、この基材の一方の面にクロムをスパッタリング法で成膜して厚さ5nmのクロム層を中間層として形成した。
次に、上記のクロム層上に電子線感応型レジストをスピンコート法で塗布し、このレジスト層を電子線描画し、現像することにより芯材パターン(厚み60nm)を形成した。この芯材パターンは、パターン幅30nm、ハーフピッチ30nm、ライン長666.33μmのライン&スペース形状の芯材パターン群が、ラインの長手方向において、0.5μmの間隔を設けて3セット配設されたものとした(図5参照)。
次いで、ライン&スペース形状の各芯材パターン群間の中点を中心として、FOV(field of view)=0.75μmでSEM観察することにより、それぞれの芯材パターン群の両端の端部から0.11μmまでの部位に電子線を照射(照射量2.4×103μC/cm2)した。これにより、各芯材パターンの両端に薄膜部位(厚み45nm)を形成した。
次に、この芯材パターンを酸素プラズマでドライエッチングしてスリミングし、各芯材パターンのパターン幅を15nm、各芯材パターンの厚みを45nm、芯材パターンの薄膜部位の厚みを30nmとした。
次に、スリミングした芯材パターンを被覆するようにクロム層上に、側壁材料膜としてALD法により酸化珪素膜(厚み15nm)を成膜した。
次いで、CF4ガスを用いて酸化珪素の側壁材料膜の全面をドライエッチングによりエッチバックし、クロム層、薄膜部位を含む芯材パターンの上面を露出させるとともに、薄膜部位の側壁を露出させた。これにより、薄膜部位を除く芯材パターンの側壁のみに酸化珪素の側壁材料膜を残してパターンを形成した。
次に、酸素プラズマによるドライエッチングで選択的に芯材パターンを除去し、クロム層上に酸化珪素のパターンが存在する基材を得た。形成したパターンは、幅15nm、高さ15nm、ハーフピッチ15nmのライン&スペース形状が、ラインの長手方向において、0.72μmの間隔を設けて3セット存在するものであり、パターンの端部には閉ループが存在しないものであった。
このように形成したライン&スペース形状のセット間の間隔部位を含む1μm×1μmの領域をSEM(走査型電子顕微鏡(Holon(株)製 emu250))を用いて観察し、図11に示した。図11では、白く見えるラインが酸化珪素のパターンである。
不要な閉ループをパターンから除去する必要のあるパターン構造体の形成が行われる種々の製造分野、および、形成したパターン構造体を用いて被加工体へ加工を行う種々の製造分野に適用可能である。
11,21,31,41…基材
12…中間層
14,14′,24,34,44…芯材パターン
14b,14′b,24b,34b,44b…側壁
15,15′,25,35,45…薄膜部位
15a,15′a,25a,35a,45a…厚みの境界
16,26,36,46…側壁材料膜
17,27(27A,27B),37,47…パターン構造体

Claims (12)

  1. 基材上に芯材パターンを形成する芯材パターン形成工程と、
    前記芯材パターンの所望の部位の厚みを薄くして薄膜部位とし、該薄膜部位と前記芯材パターンの他の部位との間に厚みの差を設ける薄膜化工程と、
    少なくとも前記芯材パターンを被覆するように側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜および芯材パターンに対してエッチング処理を施し、前記薄膜部位およびその側壁に存在する前記側壁材料膜を除去し、残存する前記芯材パターンの側壁に前記側壁材料膜からなるパターン構造体を形成するエッチバック工程と、
    残存する前記芯材パターンを除去する芯材パターン除去工程と、を有することを特徴とするパターン構造体の形成方法。
  2. 前記芯材パターン形成工程では、電子線感応型レジストあるいは感光性レジストを用いて前記芯材パターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のパターン構造体の形成方法。
  3. 前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望部位に化学線を照射して、該照射部位に収縮を生じさせることにより前記薄膜部位を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン構造体の形成方法。
  4. 前記芯材パターン形成工程と前記薄膜化工程との間、あるいは、前記薄膜化工程と前記側壁材料膜形成工程との間に、前記芯材パターンを所望の寸法まで縮小するスリミング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  5. 前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  6. 前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成するとともに、前記芯材パターンの途中の部位にも前記薄膜部位を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  7. 前記薄膜化工程では、前記芯材パターンの所望の端部に前記薄膜部位を形成するとともに、前記芯材パターンの長手方向の途中の部位にも前記薄膜部位を形成することにより、形成されるパターン構造体の長手方向における長さを調整することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  8. 前記芯材パターン除去工程の後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  9. 前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有することを特徴とする請求項8に記載のパターン構造体の形成方法。
  10. 前記基材として表面に中間層を備えた基材を使用し、前記芯材パターン形成工程では該中間層上に芯材パターンを形成し、前記芯材パターン除去工程の後に、前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記中間層をエッチングして中間層からなるパターン構造体を形成する中間層エッチング工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のパターン構造体の形成方法。
  11. 前記中間層エッチング工程の後に、中間層からなる前記パターン構造体をエッチングマスクとして前記基材をエッチングしてパターン構造体を形成する基材エッチング工程を有することを特徴とする請求項10に記載のパターン構造体の形成方法。
  12. 前記基材エッチング工程の後に、前記パターン構造体を形成した前記基材をモールドとし、該モールドと所望の基板とを近接させてモールドと基板との間に樹脂層を形成し、該樹脂層を硬化させた後に前記モールドと前記樹脂層とを離間して前記基板上に樹脂層からなるパターン構造体を形成するインプリント工程を有することを特徴とする請求項11に記載のパターン構造体の形成方法。
JP2014520456A 2012-10-17 2013-10-15 パターン構造体の形成方法 Active JP5618033B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229574 2012-10-17
JP2012229574 2012-10-17
PCT/JP2013/077946 WO2014061652A1 (ja) 2012-10-17 2013-10-15 パターン構造体の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5618033B2 true JP5618033B2 (ja) 2014-11-05
JPWO2014061652A1 JPWO2014061652A1 (ja) 2016-09-05

Family

ID=50488213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014520456A Active JP5618033B2 (ja) 2012-10-17 2013-10-15 パターン構造体の形成方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5618033B2 (ja)
WO (1) WO2014061652A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7494104B2 (ja) 2020-12-24 2024-06-03 キオクシア株式会社 パターン形成方法およびテンプレートの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001358061A (ja) * 2000-04-12 2001-12-26 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2003324066A (ja) * 2002-04-29 2003-11-14 Hewlett Packard Co <Hp> 高密度なサブリソグラフィ構造をつくる方法
JP2010003826A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法
JP2010118501A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001358061A (ja) * 2000-04-12 2001-12-26 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法
JP2003324066A (ja) * 2002-04-29 2003-11-14 Hewlett Packard Co <Hp> 高密度なサブリソグラフィ構造をつくる方法
JP2010003826A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法
JP2010118501A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2014061652A1 (ja) 2016-09-05
WO2014061652A1 (ja) 2014-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI620995B (zh) 次解析度基板圖案化所用之蝕刻遮罩的形成方法
TWI651809B (zh) 特徵尺寸縮減技術(三)
US8956962B2 (en) Method for fabricating large-area nanoscale pattern
TWI633583B (zh) 形成記憶體fin圖案的方法與系統
JP6167609B2 (ja) ナノインプリント用テンプレート、ナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法、およびナノインプリント用テンプレートの製造方法
CN110021518B (zh) 自对准双重图案方法
JP2014209509A (ja) インプリントモールドの製造方法
US20090170310A1 (en) Method of forming a metal line of a semiconductor device
US9586343B2 (en) Method for producing nanoimprint mold
JP6003571B2 (ja) ナノインプリント用テンプレートの製造方法
JP5618033B2 (ja) パターン構造体の形成方法
JP5983322B2 (ja) パターン構造体の形成方法
JP6089451B2 (ja) ナノインプリントモールドおよびその製造方法
JP6357753B2 (ja) ナノインプリントモールドの製造方法
JP6136445B2 (ja) 反射型位相シフトマスク及び製造方法
JP6015140B2 (ja) ナノインプリントモールドおよびその製造方法
JP6156013B2 (ja) インプリントモールドの製造方法
JP6183519B2 (ja) ナノインプリント用テンプレートの製造方法
JP2014053536A (ja) パターン形成方法
JP6019966B2 (ja) パターン形成方法
CN114361012B (zh) 一种半导体器件及其制作方法
KR101791052B1 (ko) 크롬 나노갭 제조방법 및 이를 이용한 크롬 나노갭 및 포토마스크
CN117542731A (zh) 掩膜图形化方法、半导体结构及半导体结构的制备方法
JP2007220955A (ja) 荷電ビーム成形マスク及びその製造方法
KR20100130801A (ko) 포지티브-네가티브(Positive-Negative) 포토레지스트를 이용한 스페이서 패터닝 공정

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5618033

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150