JP5983113B2 - 工作機械の動特性算出装置および動特性算出方法 - Google Patents
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Description
(請求項3)また、前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時と同じ方向に回転させた状態において、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行ってもよい。
(請求項4)本手段に係る工作機械の動特性算出方法は、1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する方法であって、前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出工程と、前記検出工程にて検出した検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出工程とを備える。前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時とは逆回転に回転させた状態において、前記回転工具の前記刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う。
(請求項5)また、本手段に係る工作機械の動特性算出方法は、1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する方法であって、前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出工程と、前記検出工程にて検出した検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出工程とを備える。前記回転工具は、主軸に装着された工具ホルダに取り付けられ、先端側に前記刃部を有し、基端側に非刃部を有し、前記回転工具の加振は、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う。
(請求項6)また、前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時と同じ方向に回転させた状態において、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う。
(請求項3,6)回転工具を加工時と同じ方向に回転させた状態として、回転工具の非刃部とターゲット材とを接触させることで、より加工時に近い状態における動特性を得ることができる。
(工作機械の機械構成)
適用対象の工作機械の一例として横型マシニングセンタを例に挙げ、図1を参照して説明する。なお、本発明は、当該横型マシニングセンタに限定されるものではなく、他の構成のマシニングセンタでもよく、回転工具を用いる工作機械であれば適用できる。
次に、回転工具6により被加工物Wを切削加工する場合における回転工具6の状態について説明する。図2に示すように、回転工具6は、先端側に複数の刃部6a,6bを備えており、基端側(根元側)に工具ホルダ5に支持される非刃部6cを備える。なお、本実施形態においては、2つの刃部6a,6bを有する回転工具6を例に挙げるが、1または3以上の刃部を有する回転工具を適用することもできる。
上述したように、回転中心Cの変位量と切削抵抗Fyとは、回転工具6の刃部6a,6bの動特性に依存する。そのため、当該動特性を把握することが重要となる。回転工具6の刃部6a,6bの動特性を算出する装置について、図5、図6A〜図6Cおよび図7を参照して説明する。
ここで、回転工具6の回転速度Sと加工誤差Δyとの関係を図8に示し、回転速度Sと回転工具6の最大振幅Aとの関係を図9に示す。例えば、回転速度Sが6500min-1付近において、加工誤差Δyおよび最大振幅Aが小さくなっていることが分かる。このように、回転工具6の回転速度Sを変更することによって、加工誤差Δyおよび最大振幅Aが変化する。これは、回転工具6の刃部6a,6bの振動系における動特性と、回転工具6の刃部6a,6bが被加工物Wに接触するときの周波数との関係が変化することによる。回転工具6の振動系における動特性は変化しないが、回転工具6の刃部6a,6bが被加工物Wに接触するときの周波数は、回転工具6の回転速度Sによって変化する。このように、回転工具6の刃部6a,6bの動特性と回転速度Sとの関係によって、加工誤差Δyおよび最大振幅Aを小さくなったり、大きくなったりする。
次に、動特性算出装置の適用例について、図5を参照して説明する。図5に示すように、動特性算出装置100は、加工条件判定装置120の一部として機能させることができる。加工条件判定装置120の判定部121は、記憶部104に記憶された回転工具6の刃部6a,6bの動特性を用いて、図8および図9に示したような回転速度Sと加工誤差Δyまたは最大振幅Aとの関係を導き出しておく。さらに、判定部121は、加工誤差Δyまたは最大振幅Aが閾値より小さくなる回転速度Sの範囲を記憶しておく。
上記実施形態においては、回転工具6の刃部6a,6bの動特性のうち減衰比ζおよび質量係数Mは、FEM解析部101により取得された情報をそのまま用いた。本実施形態においては、算出部103は、固有振動数fに加えて減衰比ζを、回転工具6の振動により発生する音波を用いて算出することとする。
上記実施形態において、検出器102は、音波検出器とした。この他に、検出器102は、回転工具6の振動によって変動する磁気を検出できる磁気センサを用いることができる。磁気センサも、音波検出器と同様に、設置の自由度が高いため、設置に熟練技術を要することがないため、設置時間を短縮できる。また、他の効果もほぼ同様の効果を奏する。
Claims (6)
- 1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する装置であって、
前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出器と、
前記検出器による検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出部と、
を備え、
前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時とは逆回転に回転させた状態において、前記回転工具の前記刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、工作機械の動特性算出装置。 - 1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する装置であって、
前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出器と、
前記検出器による検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出部と、
を備え、
前記回転工具は、主軸に装着された工具ホルダに取り付けられ、先端側に前記刃部を有し、基端側に非刃部を有し、
前記回転工具の加振は、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、工作機械の動特性算出装置。 - 前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時と同じ方向に回転させた状態において、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、請求項2の工作機械の動特性算出装置。
- 1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する方法であって、
前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出工程と、
前記検出工程にて検出した検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出工程と、
を備え、
前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時とは逆回転に回転させた状態において、前記回転工具の前記刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、工作機械の動特性算出方法。 - 1または複数の刃部を備える回転工具を用いて、当該回転工具を回転しながら被加工物に対して相対移動して断続的な切削加工を行う工作機械の動特性を算出する方法であって、
前記回転工具が加振された場合に、前記回転工具の振動によって生じる音波または前記回転工具の振動によって変化する磁気を検出する検出工程と、
前記検出工程にて検出した検出値に基づいて、前記回転工具の前記刃部を振動体とする振動系における前記刃部の固有振動数を算出する固有振動数算出工程と、
を備え、
前記回転工具は、主軸に装着された工具ホルダに取り付けられ、先端側に前記刃部を有し、基端側に非刃部を有し、
前記回転工具の加振は、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、工作機械の動特性算出方法。 - 前記回転工具の加振は、前記回転工具を加工時と同じ方向に回転させた状態において、前記回転工具の前記非刃部と前記ターゲット材とを接触させることにより行う、請求項5の工作機械の動特性算出方法。
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