JP5983059B2 - 脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置及び添加方法 - Google Patents

脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置及び添加方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶銑を脱硫する脱硫装置に石灰、粉アルミ等の粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置及び方法に関する。
近年、鋼の高純度化に対する要求が従来にも増して強くなり、これに伴って鋼中の不純物を除去する技術開発が盛んに行われている。今日の精錬プロセスにおいては、転炉での脱炭精錬に先立って溶銑に含有される燐及び硫黄を除去する方法、即ち溶銑の予備処理が一般的に行われている。このうち、溶銑の脱硫処理においては、水平断面がほぼ円形を有する精錬容器内で溶銑を保持し、溶銑上に脱硫剤を添加し、撹拌羽根(インペラとも呼ばれる)と称した羽根を有する回転子を溶銑内に浸漬させて回転させ、溶銑及び脱硫剤を撹拌して脱硫する機械撹拌式脱硫方法が広く行われている。このときの脱硫剤としては、石灰粉(以下CaOという)を主成分とする脱硫剤が広く用いられている。
溶銑の脱硫反応速度を高めるためには、溶銑/脱硫剤間の反応界面積を増加させることが効果的であり、この観点からは添加する脱硫剤は細かいほど好ましい。従来の機械撹拌式脱硫方法では、精錬容器の上方から投入シュートを介して脱硫剤を添加する方法が採られていた。しかし、細粒の脱硫剤を添加した場合、飛散により溶銑上に到達する脱硫剤の量が低下し、脱硫剤の添加歩留が低下してしまうという問題が生じる。さらに、CaOは溶銑とは濡れ難い性質を有するため、溶銑に添加されたCaOが互いに凝集してしまい、凝集内部のCaOが未反応のままであるので、反応効率が低下するといった問題が発生する。
この問題を解決するために、出願人は、上吹きランスを介して搬送用ガスと共に粉状脱硫剤を上吹き添加する方法を提案している(特許文献1及び特許文献2参照)。反応性に優れる細粒の脱硫剤を搬送ガスと共に溶銑に上吹き添加することによって、添加時の飛散を少なくしたり、反応効率を向上したりすることができる。
このような上吹き添加方法にあっては、いかにして粉状脱硫剤を搬送用ガスに、すなわち固体の粉を気体にまんべんなく混合するかが課題になる。特許文献1には、搬送用ガスと共に粉状脱硫剤を上吹き添加することが開示されているが、粉状脱硫剤を搬送用ガスにまんべんなく混合することに改善の余地がある。
特許文献2には、粉状脱硫剤を搬送用ガスに混合するために、粉状脱硫剤を、内部が圧縮気体によって加圧されたディスペンサータンクに貯蔵し、ディスペンサータンクの粉状脱硫剤を圧縮気体と共に搬送用ガスに混合することが開示されている。ディスペンサータンクの出口側にはゲートバルブを介して搬送用ガス配管が接続され、搬送用ガス配管には粉状脱硫剤を上吹き添加するためのランスが接続される。ゲートバルブを開くと、ディスペンサータンクの背圧によって内部の粉状脱硫剤が搬送用ガスに混合される。ディスペンサータンクは背圧制御と呼ばれる制御方式によって制御される。
特開2005−179690号公報 特開2007−247045号公報
特許文献2に記載の上吹き添加方法にあっては、粉状脱硫剤を搬送用ガスにまんべんなく混合することができるが、ディスペンサータンクが高圧タンクになるので、コストがかかったり、設備が複雑化したりするという課題がある。また、ディスペンサータンクを背圧制御した場合、内部の粉状脱硫剤の量によって粉状脱硫剤の供給量が変化するので、安定的な供給が困難であるという課題がある。例えば、ディスペンサータンクの内部の粉状脱硫剤の量が大きければ、粉状脱硫剤の供給量が大きくなり、粉状脱硫剤の量が小さければ、内部の粉状脱硫剤の供給量が小さくなる。
そこで本発明は、高圧タンクになるディスペンサータンクを使用することなく、固体の粉状添加剤を圧縮気体にまんべんなく混合することができる脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、溶銑を脱硫する脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置であって、粉状添加剤を貯蔵し、圧縮気体によって加圧されておらず、内部の圧力が大気圧と等しいホッパと、圧縮気体を送入することによって、前記ホッパから自重落下する粉状添加剤に真空吸引力を働かせ、圧縮気体に粉状添加剤を巻き込ませるエジェクタ部と、前記エジェクタ部内に圧縮気体を吹き込む圧縮気体配管又はノズルと、前記エジェクタ部において圧縮気体に巻き込ませた粉状添加剤を溶銑に上吹き添加するランスと、を備え、前記圧縮気体配管又は前記ノズルは、前記ランスの中心線上に配置されて前記ランスの中心線方向に圧縮気体を吹き込む脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置において、前記エジェクタ部は、前記ホッパから切り出される粉状添加剤を自重落下させるシュートの下端と前記ランスの上端との間に設けられ、前記エジェクタ部は、下流に向かって粉状添加剤の通路の断面積を小さくする絞り部を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置において、前記ランスは、前記エジェクタ部に連結される第一の通路と、前記第一の通路よりも下流に設けられ、前記第一の通路よりも断面積が大きい第二の通路と、前記第二の通路の下流側の先端に設けられるノズルと、を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置において、前記ランスは、脱硫装置の溶銑鍋を入れ替えることができるように、互いに相対的に移動可能な同心の内管及び外管を備え、前記第一の通路が前記内管に形成され、前記第二の通路が前記外管に形成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置において、粉状添加剤の添加装置はさらに、前記ホッパに貯蔵された粉状添加剤を一定量切り出す定量切出し装置を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置を用いて、脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加方法である。
請求項7に記載の発明は、溶銑を脱硫する脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置であって、粉状添加剤を貯蔵し、圧縮気体によって加圧されておらず、内部の圧力が大気圧と等しいホッパと、前記ホッパから切り出された粉状添加剤を自重落下させるシュートと、粉状添加剤を圧縮気体と共に溶銑に上吹き添加し、直線的に伸びるランスと、前記シュートの下端と前記ランスの上端との間に設けられるエジェクタ部と、前記エジェクタ部に接続されて前記エジェクタ部内に圧縮気体を吹き込む圧縮気体配管又はノズルと、を備え、前記シュートを自重落下する粉状添加剤が重力によって前記エジェクタ部を介して前記ランスの下端まで自重落下可能であり、前記圧縮気体配管又は前記ノズルは、前記ランスの中心線上に配置されて前記ランスの中心線方向に圧縮気体を吹き込み、前記圧縮気体配管又は前記ノズルから圧縮気体を吹き込むことによって、前記ランス内を自重落下する粉状添加剤の落下速度を助勢する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置において、前記エジェクタ部には、下流に向かって粉状添加剤の通路の断面積を小さくする絞り部が形成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、圧縮気体配管又はノズルから吹き込まれる圧縮気体は高速のままランスに流れる。エジェクタ効果を利用して粉状添加剤に真空吸引力を働かせるので、粉状添加剤を圧縮気体にまんべんなく混合することができる。また、高圧タンクのディスペンサータンクを使用することがないので、設備も簡素化し、設備コストも低減する。
請求項2に記載の発明によれば、圧縮気体が絞り部を通過することによって真空吸引力が発生する。この真空吸引力によって粉状添加剤を圧縮気体に巻き込むことができる。エジェクタ部はランスの上端に設けられるので、粉状添加剤は圧縮気体中に分散・混合した状態でランスに流れる。
請求項3に記載の発明によれば、ランスの下流側の第二の通路の断面積を上流側の第一の通路よりも大きくするので、ディフューザ効果によってランス内での粉状添加剤の分散と気体のある程度の流速アップが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、ランスの内管及び外管に脱硫装置を入れ替えるための伸縮機能とディフューザとしての機能とを兼用させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、圧縮気体に一定量の粉状添加剤を混合することができる。
本願発明は、請求項6に記載の発明のように脱硫装置に粉状添加剤を添加する粉状添加剤の添加方法として構成することもできる。
請求項7に記載の発明によれば、エジェクタ部に圧縮気体配管又はノズルから圧縮気体を吹き込むことによって、重力によって自重落下する粉状添加剤の落下速度を助勢するので、ランス中の粉状添加剤及び圧縮気体の速度が向上し、圧縮気体中に粉状添加剤がまんべんなく分散・混合する。エジェクタ部はランスの上端に設けられるので、圧縮気体配管又はノズルから吹き込まれる圧縮気体は高速のままランスに流れる。
請求項8に記載の発明によれば、エジェクタ部に絞り部を形成することによって、エジェクタ効果により粉状添加剤に真空吸引力が働くので、圧縮気体中に粉状添加剤がより分散・混合する。エジェクタ部はランスの上端に設けられるので、粉状添加剤は圧縮気体中に分散・混合した状態でランスに流れる。また、エジェクタ部内の圧縮気体の流れが乱流になるので、圧縮気体中に粉状添加剤がより分散・混合する。
本発明の一実施形態の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置が組み込まれた脱硫装置の全体図 本発明の一実施形態の脱硫装置用の添加装置の詳細図 エジェクタ部及びランスの詳細図(図中(a)は(b)のIII-III線矢視図を示し、図中(b)は側面図を示す) 添加装置の他の例を示す図 脱硫装置の他の例の全体図 実施例で用いたエジェクタ及びランスの通路断面図(図中(a)は(b)のVI-VI線断面図を示し、図中(b)は側方から見た通路断面を示す)
以下添付図面に基づいて本発明の一実施形態における脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置を説明する。図1は、本発明の一実施形態の添加装置が組み込まれた脱硫装置の全体図を示す。図1において、1はCaO計量タンク、2はリフトタンク、3はホッパ、4はヘッダ等の圧縮気体供給部、5はシュート、6はランス、7は精錬容器、8は撹拌羽根である。
高炉から出銑された溶銑は、台車に搭載された溶銑鍋としての精錬容器7又はトピードカーに受銑され、脱硫装置に搬送される。精錬容器7は水平断面がほぼ円形を有する。精錬容器7で受銑する場合は、脱硫装置に搬送された後、台車ごと脱硫装置に据え付けられる。トピードカーで受銑する場合は、精錬容器7に移し替えられる。脱硫処理の対象になる溶銑はどのような成分であっても構わず、例えば予め脱珪処理や脱燐処理が施されていてもよい。
脱硫装置は、精錬容器7に収容された溶銑に浸漬・埋没し、溶銑を撹拌するための耐火物製の撹拌羽根8を備えている。この撹拌羽根8は図示しない昇降装置によって鉛直方向に昇降し、かつ図示しない回転装置によって軸を中心として回転するようになっている。精錬容器7の上方位置には、集塵機に接続される排気ダクトが備えられ、脱硫処理中に発生するガスやダストが排出されるようになっている。
脱硫装置には、粉状添加剤としての石灰、及び脱酸剤としての粉アルミ等を取鍋内の溶銑に添加するための粉状添加剤の添加装置が設けられる。添加装置は、粉状添加剤を貯蔵するホッパ3、ホッパ3から切り出された粉状添加剤を自重落下させるシュート5、粉状添加剤を圧縮気体に巻き込むためのエジェクタ部9、粉状添加剤を圧縮気体と共に取鍋内の溶銑に吹き付け、直線的に伸びるランス6を備える。
脱硫剤としてはCaO系の脱硫剤のみならず、カルシウムカーバイド系の脱硫剤、ソーダ系の脱硫剤、及び金属Mg等の種々の脱硫剤を用いることができるが、安価であることからCaO系の脱硫剤を使用することが好ましい。脱酸剤としては、金属アルミニウム粉末、アルミドロス粉末等が用いられる。
タンクローリで搬送された粉状脱硫剤としての石灰はCaO計量タンク1に貯蔵される。CaO計量タンク1では一鍋分の石灰の量が計量される。その後、石灰はリフトタンク2を経由してホッパ3に移される。ホッパ3はリフトタンク2よりも高い位置に配置される。
図2は、添加装置の模式図(詳細図)を示す。ホッパ3には石灰が貯蔵される。ホッパ3は圧縮気体によって加圧されておらず、ホッパ3の内部の圧力は大気圧と等しい。ホッパ3に貯蔵された石灰は、ホッパ3の下部に設けた定量切出し装置10によって一定量切り出される。定量切出し装置10はロータリーバルブ、又はテーブルフィーダ等からなる。ロータリーバルブは、ケースの内部のモータで回転するロータを備え、上部からロータに充填される粉状添加剤を回転により下部に移動させ、重力によって排出する。可変速のモータと組み合わせることによって、粉状添加剤の供給量を制御することも可能である。テーブルフィーダは、水平面内で回転する円板を持つ。粉状添加剤が載せられる円板の回転数を制御することによって、粉状添加剤の供給量を制御することが可能である。
粉状添加剤が重力で落下すること、及び落下中に粉状添加剤が拡散することを利用するため、ホッパ3及び定量切出し装置10はシュート5及びランス6よりも高い位置に配置される。
シュート5はホッパ3及びランス6を連結し、粉状添加剤を自重落下させる。シュート5を自重落下する粉状添加剤は、シュート5の下端に設けたエジェクタ部9に到達する。エジェクタ部9の下端には、直線的に鉛直方向に伸びるランス6の上端が連結される。シュート5を自重落下する粉状添加剤は重力によってエジェクタ部9を介してランス6の下端まで自重落下する。粉状添加剤を重力でランス6の下端まで落下させることができるように、ランス6及びシュート5は鉛直方向を向くか又は鉛直方向に対して90°未満傾斜する。なお、図2には石灰を貯蔵するホッパ3のみが示されているが、実際には酸化剤としての粉アルミを貯蔵する図示しないホッパも設けられる。粉アルミを自重落下させるシュート(図示せず)はシュート5に合流し、粉アルミがエジェクタ部9に到達するようになっている。
エジェクタ部9には圧縮気体配管又はノズルが接続される。エジェクタ部9内には圧縮気体としてN2、Ar等の不活性ガスが吹き込まれる。圧縮気体配管又はノズルから圧縮気体を吹き込むことによって、ランス6内を自重落下する粉状添加剤の落下速度が助勢される。エジェクタ部9には、下流に向かって断面積が小さくなる絞り部9aが形成される。圧縮気体が絞り部9aを通過すると圧縮気体の流速が速くなる。絞り部9aを通過した圧縮気体の流速は例えば100m/s以上になる。圧力計11は絞り部9aの出口の圧力を測定する。圧縮気体が絞り部9aを通過し、流速が速くなることによって、エジェクタ部9の粉状添加剤に真空吸引力(エジェクタ効果とも呼ばれる)が働く。この真空吸引力によって粉状添加剤が圧縮気体に巻き込まれる。なお、真空吸引力を作り出す圧力は負圧の値(絶対圧力)が小さければ小さいほどよいが、大気圧よりも低い圧力であればよい。また、エジェクタ部9に絞り部9aを形成することによって、エジェクタ部9内の圧縮気体の流れが乱流になり、圧縮気体中に粉状添加剤がより分散又は混合する。
ランス6は粉状添加剤を圧縮気体と共に溶銑に吹き付ける。ランス6の下端にはノズル6b1が設けられる。直線的に伸びるランス6は鉛直方向を向いてもよいし、任意に傾斜してもよい。ランス6は、同心の内管6a及び外管6bを備える。外管6bの内径は内管6aの内径よりも大きい。内管6aと外管6bとの間は圧縮空気が漏れ出ないようにシールされる。外管6bは内管6aに対して軸線方向にスライド可能である。精錬容器7を入れ替えるとき、外管6bを上昇させて精錬容器7から離間させる。
図3は、エジェクタ部9及びランス6の詳細図を示す。エジェクタ部9は、箱形状のケーシング9−1と、ケーシング9−1の一面に取り付けられる圧縮気体配管又はノズル9−2と、を備える。ケーシング9−1の一面9bは開口しており、一面9bにフランジを介してシュート5が連結される。シュート5を自重落下する粉状添加剤は、一面9bの開口を通過してケーシング9−1内に落下する。ケーシング9−1には、シュート5を自重落下する粉状添加剤と圧縮気体とを合流させる合流部9cが形成される。ケーシング9−1の合流部9cの下流には、下流に向かって徐々に断面積が小さくなる絞り部9aが形成される。圧縮気体配管又はノズル9−2は、ランス6の中心線上に配置されてランス6の中心線方向に圧縮気体をケーシング9−1内に吹き込む。圧縮気体はケーシング9−1の合流部9cに放出される時膨張し、高速度で絞り部9aを通過する。圧縮気体が絞り部9aを通過すると、真空吸引力が働き、粉状添加剤が圧縮気体に巻き込まれる。
ランス6の内管6aの上端はエジェクタ部9にフランジを介して連結される。絞り部9aで速度を上げた圧縮気体は内管6a及び外管6bを順番に通過した後、外管6bのノズル6b1から大気中に吹き出される。上流側の内管6aの内径は一定であり、内管6aには第一の通路6a1(図6参照)が形成される。下流側の外管6bの内径も一定であり、外管6bには第一の通路6a1よりも断面積が大きい第二の通路6b2が形成される。気体の流体量が増え過ぎるとランス6先端のノズル6b1によって背圧がかかり、ランス6内で気体の逆流や粉状添加剤の詰まりが起こるおそれがある。ランス6の下流側の第二の通路6b2の断面積を上流側の第一の通路6a1よりも大きくするので、ディフューザ効果によってランス6内での粉状添加剤の分散と気体のある程度の流速アップが可能になる。
外管6bはスライド機構12によって昇降させられる。スライド機構12は、エジェクタ部9に結合される第一のプーリ13と、外管側に結合される第二のプーリ14と、を備える。第一のプーリ13と第二のプーリ14との間にはベルト15が架け渡される。図示しない電動ウィンチでベルト15を循環させると、ベルト15に連結される外管6bが上昇する。
図4は添加装置の他の例を示す。この例の添加装置も、粉状添加剤を貯蔵するホッパ3、ホッパ3から切り出された粉状添加剤を自重落下させるシュート5、自重落下した粉状添加剤を圧縮気体に巻き込むためのエジェクタ部21、及び粉状添加剤を圧縮気体と共に取鍋内の溶銑に吹き付けるランス6を備える。ホッパ3、シュート5、及びランス6の構造は図2に示す添加装置とほぼ同一であるから同一の符号を附してその説明を省略する。
エジェクタ部21はシュート5の下端とランス6の上端との間に設けられる。エジェクタ部21はその断面積が下流に向かって絞られている。エジェクタ部21は圧縮気体を送入するためのノズル21a,21bを有する。ノズル21a又は21bから圧縮気体を送入すると、ランス6中の粉状添加剤の落下速度が助勢される。また、エジェクタ部21を自重落下する粉状添加剤に真空吸引力が働き、粉状添加剤が圧縮気体に巻き込まれる。エジェクタ部21の圧力は圧力計22によって測定される。ランス6は内管6a及び外管6bを備え、外管6bが内管6aに対して昇降できるようになっている。
図5は、脱硫装置の他の例の全体図を示す。この例では、タンクローリによって搬送される粉状添加剤を直接ホッパ24に投入している。ホッパ24が比較的低い位置に配置される場合には、この例のようにタンクローリから直接ホッパ24に投入してもよい。ホッパ24の上部には集塵装置25に接続されるバグフィルタ26が備え付けられる。ホッパ24内で飛散した粉状添加剤は集塵装置25によって吸引され、バグフィルタ26に集められる。図1に示す脱硫装置と同様に、シュート5の下端にはエジェクタ部9が設けられる。エジェクタ部9の構造は図2に示すエジェクタ部9と同一なので、同一の符号を附してその説明を省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲で様々に変更可能である。例えば、上吹きランスを複数設け、それぞれの上吹きランスから脱硫剤、脱酸剤を吹き込んでもよい。
図6に示すエジェクタ部9及びランス6を用い、エジェクタ部9のノズル9−2からケーシング9−1内に5kg/cm2のN2を吹き込んだ。ノズル9−2からエジェクタ部9の合流部9cに噴出された圧縮気体のほとんどは、絞り部9aを経由してランス6内に流れた(図中矢印F1に示す流れ)。絞り部9aに衝突して流れが乱れ、シュート5側に向かう上昇流F2も発生したが、この上昇流F2は僅かなものであった。ランス6の内管6aを流れるN2の流速は170m/s、外管6b内を流れるN2の流速は52m/s、ランス6先端のノズル6b1から吹き出すN2の流速は342m/sであった。粉状添加剤はN2にまんべんなく巻き込まれ、ランス6のノズル6b1からN2と共に噴出した。
3…ホッパ
5…シュート
6…ランス
6a…内管
6b…外管
7…精錬容器
8…撹拌羽根
9…エジェクタ部
9a…絞り部
10…定量切出し装置
21…エジェクタ部
24…ホッパ

Claims (8)

  1. 溶銑を脱硫する脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置であって、
    粉状添加剤を貯蔵し、圧縮気体によって加圧されておらず、内部の圧力が大気圧と等しいホッパと、
    圧縮気体を送入することによって、前記ホッパから自重落下する粉状添加剤に真空吸引力を働かせ、圧縮気体に粉状添加剤を巻き込ませるエジェクタ部と、
    前記エジェクタ部内に圧縮気体を吹き込む圧縮気体配管又はノズルと、
    前記エジェクタ部において圧縮気体に巻き込ませた粉状添加剤を溶銑に上吹き添加するランスと、を備え
    前記圧縮気体配管又は前記ノズルは、前記ランスの中心線上に配置されて前記ランスの中心線方向に圧縮気体を吹き込む脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  2. 前記エジェクタ部は、前記ホッパから切り出される粉状添加剤を自重落下させるシュートの下端と前記ランスの上端との間に設けられ、
    前記エジェクタ部は、下流に向かって粉状添加剤の通路の断面積を小さくする絞り部を備えることを特徴とする請求項1に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  3. 前記ランスは、前記エジェクタ部に連結される第一の通路と、前記第一の通路よりも下流に設けられ、前記第一の通路よりも断面積が大きい第二の通路と、前記第二の通路の下流側の先端に設けられるノズルと、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  4. 前記ランスは、脱硫装置の溶銑鍋を入れ替えることができるように、互いに相対的に移動可能な同心の内管及び外管を備え、
    前記第一の通路が前記内管に形成され、前記第二の通路が前記外管に形成されることを特徴とする請求項3に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  5. 粉状添加剤の添加装置はさらに、前記ホッパに貯蔵された粉状添加剤を一定量切り出す定量切出し装置を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置を用いて、脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加方法。
  7. 溶銑を脱硫する脱硫装置に粉状添加剤を添加する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置であって、
    粉状添加剤を貯蔵し、圧縮気体によって加圧されておらず、内部の圧力が大気圧と等しいホッパと、
    前記ホッパから切り出された粉状添加剤を自重落下させるシュートと、
    粉状添加剤を圧縮気体と共に溶銑に上吹き添加し、直線的に伸びるランスと、
    前記シュートの下端と前記ランスの上端との間に設けられるエジェクタ部と、
    前記エジェクタ部に接続されて前記エジェクタ部内に圧縮気体を吹き込む圧縮気体配管又はノズルと、を備え、
    前記シュートを自重落下する粉状添加剤が重力によって前記エジェクタ部を介して前記ランスの下端まで自重落下可能であり、
    前記圧縮気体配管又は前記ノズルは、前記ランスの中心線上に配置されて前記ランスの中心線方向に圧縮気体を吹き込み、
    前記圧縮気体配管又は前記ノズルから圧縮気体を吹き込むことによって、前記ランス内を自重落下する粉状添加剤の落下速度を助勢する脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
  8. 前記エジェクタ部には、下流に向かって粉状添加剤の通路の断面積を小さくする絞り部が形成されることを特徴とする請求項7に記載の脱硫装置用の粉状添加剤の添加装置。
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