発明の詳細な説明
以下、本発明のいくつかの実施形態に詳細に言及し、これらの実施形態の例を、付随する構造および式で解説する。本発明は、開示する実施形態と併せて説明されるが、本発明がこれらの実施形態に限定されることは意図されていないものと理解される。むしろ、本発明は、請求項で定義される通り、本発明の範囲に含まれ得るすべての改変物、修正物、および均等物を対象とすることが意図されている。本発明は、本明細書に記載の方法および物質に限定されるのでなく、本明細書に記載のものと類似または同等の、本発明の実施において使用可能な任意の方法および物質を含む。定義される用語、用語使用、記載される手法等に関して、組み込まれる参照文献、特許、または類似の資料の1つ以上と、本願の間に相違または矛盾がある場合は、本願が優先する。
代表的化合物の説明:
定義および一般的用語
本開示の目的上、化学元素は、CAS版の元素周期表およびthe Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed. (1994)に従って同定される。加えて、有機化学の一般原則はOrganic Chemistry, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999およびMarch's Advanced Organic Chemistry, 5th Ed., Smith, M. B. and March, J., eds. John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されており、これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の通り、本発明の化合物は、下記で概ね解説され、あるいは本発明の特定のクラス、下位クラス、および種で例示される1つ以上の置換基で任意に置換されてよい。「任意に置換される」という語句は、「置換されるか、または非置換の」と交換可能に使われる。一般に、「置換される」という用語は、所与の構造における1つ以上の水素ラジカルを、指定された置換基のラジカルに置き換えることを指す。別段の指示がない限り、任意に置換される基は、その基の置換可能な各位置に置換基を有することができる。所与の構造における1つ超の位置が、指定された基から選ばれる1つ超の置換基で置換できる場合、各位置の置換基は同一でも異なっていてもよい。置換基ラジカルまたは構造が「任意に置換される」と明記も定義もされていない場合、その置換基ラジカルまたは構造は、置換されない。当業者には明らかであるように、−H、ハロゲン、−NO2、−CN、−OH、−NH2、またはOCF3等の基は、置換可能な基ではないと考えられる。
本明細書で使用する「最大〜個」という語句は、0、または「〜」の数字と同一以下の任意の整数を指す。例えば、「最大3個」で任意に置換される場合、0、1、2、または3個の置換基で置換されることを意味する。本明細書に記載される指定の原子数の範囲は、記載されている整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3、または4個の原子を有し得る。当業者であれば、基が例えば(任意に置換されるのとは異なり)「最大3個の」置換基で置換されると特徴付けられる場合、1、2、または3個の置換基でのみ置換できることを理解するであろう。
任意の位置で変数が複数回出現する場合、各出現時のその定義は、他のすべての出現から独立している。
本開示で想定される置換基の選択および組み合わせは、安定な、または化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものに限られる。このような選択および組み合わせは当業者には明らかであり、過度の(undue)実験なしに決定することができる。本明細書で使用する「安定な」という用語は、化合物が、本明細書に開示する1つ以上の目的での当該化合物の生成、検出、およびいくつかの実施形態における回収、精製、ならびに使用を可能にする条件にさらされたときに、当該化合物が実質的に変化しないことを指す。いくつかの実施形態では、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物とは、少なくとも1週間、湿気その他の化学的反応条件の不存在下で、25℃以下の温度で保管された場合に、実質的に変化しない化合物である。
任意の化合物、例えば本発明の化合物または本明細書で開示する他の化合物は、その自由形態(例えば、非晶形または多形)で存在し得る。ある特定の条件下では、化合物は、塩、および/または他の多成分結晶形態(例えば、溶媒和物(例えば水和物)および共結晶)も形成し得る。本明細書で使用する共形態(co−form)という用語は、多成分結晶形態と同義である。共形態中の成分の1つが他の成分に明確にプロトンを移した場合、結果として生じる共形態を「塩」と称する。多成分結晶形態中の両方の化合物が室温で独立して固体である場合、結果として生じる共形態を「共結晶」と称する。共結晶においては、共形態中の複数の異なる成分間でのプロトン移動はまったく発生しない。混合物を形成するパートナー間のpKaの差がどれほど大きいかによって、塩または共結晶の形成が決定する。本明細書で使用する「溶媒和物」という用語は、1つ以上の溶媒分子および本明細書に開示する化合物(またはその塩もしくは共結晶)の会合体または複合体を指す。「水和物」とは、溶媒が水である、特定の種類の溶媒和物である。溶媒和物を形成し得る溶媒の例として、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)が挙げられるが、これらに限定されない。
異性体のうちの1つだけが具体的に描写または名称で指定されていない限り、本明細書に示す構造は、その構造のすべての立体異性(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体、およびシス−トランス異性体の)形態を含み、例えば、各不斉中心に対するRおよびS配置、不斉軸に対するRaおよびSa配置、(Z)および(E)二重結合配置、ならびにシスおよびトランス配座異性体が含まれる。したがって、本発明の化合物の単一の立体異性体およびラセミ体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、およびシス−トランス異性体(二重結合または立体配座)の混合物は、本開示の範囲に含まれる。別段の記載がない限り、本開示の化合物のすべての互変異性型は、本開示の範囲に含まれる。
本開示は、1つ以上の原子が、天然に通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子に取って代わるという事実以外は、本明細書に列挙されるものと同一の同位体標識化合物も包含する。指定される特定の原子または元素のすべての同位体が、本発明の化合物およびその使用の範囲に含まれることが企図されている。本発明の化合物に組み込むことのできる代表的な同位体として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、およびヨウ素のそれぞれの同位体、例えば、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I、および125Iが挙げられる。本発明のある特定の同位体標識化合物(例えば、3Hおよび14Cで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分配アッセイで有用である。トリチウム化同位体(すなわち3H)および炭素−14同位体(すなわち14C)は、調製と検出が容易であるため、有用である。さらに、重水素(すなわち2H)等のより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療上の利点(例えば、インビボ半減期の延長や、必要投与量の減少)を得ることができ、したがって、いくつかの状況で好適であり得る。15O、13N、11C、18F等のポジトロン放出同位体は、基質受容体占有を調べるための陽電子放射断層法(PET)で有用である。本発明の同位体標識化合物は、一般に、本明細書の実施例に開示するものと類似の手順に従って、同位体標識されていない試薬の代わりに同位体標識試薬を用いることにより、調製することができる。
本明細書で使用する「脂肪族の」または「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているか、または1単位以上の不飽和を含む、置換された、または非置換の直鎖(すなわち分枝状でない)または分枝状の炭化水素鎖を意味する。別段の指定がない限り、脂肪族基は、1〜20個の脂肪族炭素原子を含有する。いくつかの実施形態では、脂肪族基は、1〜10個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は、1〜8個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに別の実施形態では、脂肪族基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は、1〜4個の脂肪族炭素原子を含有し、さらに別の実施形態では、脂肪族基は、1〜3個の脂肪族炭素原子を含有する。好適な脂肪族基には、直鎖状または分枝状の、置換された、または非置換のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基が含まれるが、これらに限定されない。脂肪族基の具体例として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、ビニル、sec−ブチル、tert−ブチル、ブテニル、プロパルギル、アセチレン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する「アルキル」という用語は、飽和した直鎖状または分枝状の一価の炭化水素ラジカルを指す。別段の指定がない限り、アルキル基は、1〜20個の炭素原子(例えば、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、または1〜3個の炭素原子)を含有する。アルキル基の例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち炭素−炭素sp2二重結合)を有する直鎖状または分枝状の一価の炭化水素ラジカルを指し、このアルケニルラジカルは、「シス」および「トランス」の配置、あるいは「E」および「Z」の配置を有するラジカルを含む。別段の指定がない限り、アルケニル基は、2〜20個の炭素原子(例えば、2〜20個の炭素原子、2〜10個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜6個の炭素原子、2〜4個の炭素原子、または2〜3個の炭素原子)を含有する。例として、ビニル、アリル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの非飽和部位、すなわち炭素−炭素sp三重結合を有する、直鎖状または分枝状の一価の炭化水素ラジカルを指す。別段の指定がない限り、アルキニル基は、2〜20個の炭素原子(例えば、2〜20個の炭素原子、2〜10個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜6個の炭素原子、2〜4個の炭素原子、または2〜3個の炭素原子)を含有する。例として、エチニル、プロピニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「炭素環」という用語は、炭素原子と水素原子のみで形成される環系を指す。別段の指定がない限り、炭素環は、本開示全体を通じて「非芳香族炭素環」または「脂環式」の同義語として使われる。いくつかの例では、この用語を「芳香族炭素環」という語句の中で使用することがあり、この場合、以下に定義される「アリール基」を指す。
「脂環式」(または「非芳香族炭素環」、「非芳香族カルボシクリル」、「非芳香族炭素環式」)いう用語は、完全に飽和しているか、1単位以上の不飽和を含む環状炭化水素であるが、芳香族ではなく、分子の残り部分との単一の結合点を有する環状炭化水素を指す。別段の指定がない限り、脂環式基は、単環式、二環式、三環式、縮合型、スピロ型、または架橋型であり得る。一実施形態では、「脂環式」という用語は、単環式C3−C12炭化水素または二環式C7−C12炭化水素を指す。いくつかの実施形態では、二環式または三環式環系中の個々の環は、3〜7員を有する。好適な脂環式基には、シクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニルが含まれるが、これらに限定されない。脂肪族基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、ノルボルニル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル等が挙げられる。
また、ラジカルまたは結合点が非芳香族炭素環式環上にある限り、「脂環式」という用語は、非芳香族炭素環式環が、1つ以上の芳香族または非芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環またはこれらの組み合わせと「縮合」することのできる多環式環系も含む。
本明細書で使用する「複素環」(または「ヘテロシクリル」もしくは「複素環式」)いう用語は、1つ以上の環員が、独立して選択されるヘテロ原子であり、完全に飽和しているか、または1単位以上の不飽和を含むが、芳香族ではなく、分子の残り部分との単一の結合点を有する環系を指す。別段の指定がない限り、本開示を通じて、複素環を、「非芳香族複素環」の同義語として使用する。いくつかの例では、この用語を「芳香族複素環」という語句の中で使用することがあり、この場合、以下に定義される「ヘテロアリール基」を指す。また、複素環という用語は、縮合型、スピロ型、または架橋型の複素環式環系も含む。別段の指定がない限り、複素環は、単環式、二環式、または三環式であり得る。いくつかの実施形態では、複素環は3〜18個の環員を有し、そのうちの1つ以上の環員は、酸素、硫黄、または窒素から独立して選ばれるヘテロ原子であり、この系の各環は、3〜7個の環員を含む。他の実施形態では、複素環は、3〜7個の環員(2〜6個の炭素原子および1〜4個のヘテロ原子)を有する単環、または7〜10個の環員(4〜9個の炭素原子および1〜6個のヘテロ原子)を有する二環であり得る。二環式複素環系の例として、アダマンタニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられるが、これらに限定されない。
また、ラジカルまたは結合点が複素環式環内にある限り、本明細書で使用する「複素環」という用語は、複素環式環が、1つ以上の芳香族または非芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環またはこれらの組み合わせと縮合している多環式環系も含む。
複素環式環の例として、以下の単環:2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル;および以下の二環:3−1H−ベンズイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾール−2−オン、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン、および1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、単独で(例えば「アリール環」、「アリール基」)、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、「アリールオキシアルキル」のように、より大きな部分の一部として使用する「アリール」という用語は、環系のうちの少なくとも1つの環が芳香族であり、分子の残り部分との単一の結合点を有する、炭素環式環系を指す。別段の指定がない限り、アリール基は、単環式、二環式、または三環式であり得、6〜18個の環員を含み得る。また、ラジカルまたは結合点がアリール環にある限り、この用語は、アリール環が、1つ以上の芳香族もしくは非芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環またはこれらの組み合わせと縮合している多環式環系も含む。アリール環の例として、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、テトラリン、フルオレニル、およびアントラセニルが挙げられるが、これらに限定されない。任意に置換される「アラルキル」は、アルキルおよびアリールの両方の部分で置換することができる。例えば、別段の指示がない限り、本開示で使用する任意に置換されるアラルキルは、アルキル鎖を通じて分子の残り部分と結合し、アリール部分において任意に置換される。例えば置換アラルコキシにも同じ原則が適用され、置換アラルコキシは、アルコキシの酸素部分を通じて分子の残り部分と結合し、アリール部分において置換される。置換アリールオキシアルキルは、アルキル鎖を通じて分子の残り部分と結合し、アリール環上で置換され、このアリール環が、酸素原子を通じてアルキル鎖と結合すると考えられる。
単独で使用されるか、または、「ヘテロアラルキル」や「ヘテロアリールアルコキシ」のように、より大型の部分の一部として使用される「ヘテロアリール」(または「ヘテロ芳香族」もしくは「ヘテロアリール基」もしくは「芳香族複素環」)という用語は、環系のうち少なくとも1つの環が芳香族であり、1つ以上のヘテロ原子を含み、環系の各環が3〜7環員を含み、分子の残り部分との単一の結合点を有する環系を指す。別段の指定がない限り、ヘテロアリール環系は単環式、二環式、または三環式であり得、全体で5〜14個の環員を有し得る。一実施形態では、ヘテロアリール系のうちすべての環が芳香族である。また、ラジカルまたは結合点がヘテロアリール環にある限り、この定義には、ヘテロアリール環が、1つ以上の芳香族もしくは非芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環またはこれらの組み合わせと縮合しているヘテロアリールラジカルも含まれる。例えば、本明細書で使用する二環式6,5芳香族複素環系とは、6員芳香族複素環上にラジカルまたは結合点があり、第2の5員環と縮合している6員芳香族複素環である。
ヘテロアリール環の例として、以下の単環:2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば2−トリアゾリル、5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ピラゾリル(例えば2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル;および以下の二環:ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾピラジニル、ベンゾピラノニル、インドリル(例えば2−インドリル)、プリニル、キノリニル(例えば2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、4−イソキノリニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する「シクロ」(または「環式」もしくは「環部分」)という用語は、それぞれ上記で定義されている脂環、複素環、アリール、またはヘテロアリールを含む、単環式、二環式、および三環式の環系を包含する。
「縮合型」の二環式環系は、隣接する2つの環原子を共有する2つの環で構成される。
「架橋型」の二環式環系は、隣接する3個または4個の環原子を共有する2つの環で構成される。本明細書で使用する「架橋」という用語は、分子の2つの異なる部分を連結する結合、原子、または原子鎖を指す。架橋を通じて連結する2個の原子(通常は2個の第3級炭素原子であるが、そうでない場合もある)を、「橋頭」と称する。架橋型二環式環系の例として、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「スピロ型」の二環式環系は、環原子(通常は第4級炭素原子)1個のみを共有する。
「環原子」という用語は、芳香族基の環、脂環式基、またはヘテロアリール環の一部をなす、C、N、O、S等の原子を指す。「置換可能な環原子」とは、少なくとも1つの水素原子に結合している環炭素原子または環窒素原子である。この水素を、適切な置換基で任意に置き換えてよい。したがって、「置換可能な環原子」という用語は、2つの環が縮合しているときに共有される環窒素原子あるいは環炭素原子を含まない。加えて、「置換可能な環原子」という用語は、構造に示される環炭素原子または環窒素原子が、水素以外の1つ以上の部分にすでに結合し、置換に供せられる水素が存在しない場合の、環炭素原子または環窒素原子を含まない。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素のうちの1つ以上を指し、この用語には、窒素、硫黄、リン、もしくはケイ素の酸化型、塩基性窒素の四級化型、または複素環式環もしくはヘテロアリール環の置換可能な窒素、例えば、(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおける)N、(ピロリジニルにおける)NH、もしくは(N−置換ピロリジニルにおける)NR+が含まれる。
いくつかの実施形態では、独立して出現する2つの変数と、各変数が結合している原子とが一緒になって、5〜8員のヘテロシクリル環、アリール環、もしくはヘテロアリール環、または3〜8員のシクロアルキル環を形成することができる。独立して出現する2つの置換基が、各変数が結合している原子と一緒になって形成する代表的な環として、a)独立して出現する2つの置換基が同一原子と結合し、当該原子と一緒になって形成する環であって、出現する両方の置換基と、それらが結合している原子とが一緒になって形成するヘテロシクリル環、ヘテロアリール環、カルボシクリル環、またはアリール環であり、基が単一の結合点により残り部分と結合している環;およびb)独立して出現する2つの置換基が別々の原子と結合し、これらの両原子と一緒になって形成するヘテロシクリル環、ヘテロアリール環、カルボシクリル環、またはアリール環であり、分子の残り部分と結合する結合点を2つ有する環、が挙げられるが、これらに限定されない。
例えば、式D1のように、フェニル基が、出現する2つのR
oで置換される場合:
出現する2つのOR
oと、これらが結合する炭素原子とが一緒になって、式D2のように、縮合6員の酸素含有環を形成する。
出現する2つの置換基と、各置換基が結合する原子とが一緒になって形成できる環として、他に種々の環があり、上記で詳述する例は限定的であるとは意図されないことが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、アルキル鎖または脂肪族鎖を、別の原子または基で任意に遮断することができる。すなわち、アルキル鎖または脂肪族鎖のメチレン単位を、上記の別の原子または基で任意に置き換えることができる。別段の指定がない限り、この任意の置換物は、化学的に安定な化合物を形成する。任意の遮断は、鎖の内部および/または鎖の両端の両方、すなわち、分子の残り部分との結合点および/または末端の両方で発生し得る。任意の2つの置換物は、化学的に安定な化合物をもたらす限り、鎖の内部で互いに隣接していてもよい。別段の指定がない限り、置換または遮断が鎖の末端で発生する場合、置換原子は、末端部のHと結合する。例えば、−CH2CH2CH3が−O−で任意に遮断された場合、得られる化合物は、−OCH2CH3、−CH2OCH3、または−CH2CH2OHであり得る。別の例では、二価のリンカー−CH2CH2CH2−が−O−で任意に遮断された場合、得られる化合物は、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、または−CH2CH2O−であり得る。任意の置換物が、鎖中の炭素原子のすべてと完全に置き換わることも可能である。例えば、C3脂肪族化合物を、−N(R$)−、−C(O)−、および−N(R$)−で任意に置換して、−N(R$)C(O)N(R$)−(尿素)を形成することができる。
一般に、「ビシナル」という用語は、2個以上の炭素原子を含む基への置換基の配置を指し、この場合、これらの置換基は、隣り合う炭素原子に結合する。
一般に、「ジェミナル」という用語は、2個以上の炭素原子を含む基への置換基の配置を指し、この場合、これらの置換基は、同一の炭素原子に結合する。
「末端の」および「内部の」という用語は、置換基中の基の位置を指す。化学構造の残り部分にさらに結合していない置換基の末端に存在する基は、末端基である。カルボキシアルキル、すなわちRXO(O)C−アルキルは、末端に用いられるカルボキシ基の例である。化学構造の残り部分に結合している置換基の末端にある置換基の中間部に存在する基は、内部の基である。アルキルカルボキシ(例えばアルキル−C(O)O−またはアルキル−O(CO)−)およびアルキルカルボキシアリール(例えばアルキル−C(O)O−アリール−またはアルキル−O(CO)−アリール−)は、内部で用いられるカルボキシ基の例である。
本明細書に記載の通り、ある置換基から多環系内の環の中央に引かれた結合(下図)は、多環系内の任意の環における任意の置換可能位置での置換基の置換を表す。例えば、式D3は、式D4に表示されている任意の位置で可能な置換を表す。
このことは、任意の(点線で表示される)環系と縮合した多環系にも当てはまる。例えば、式D5では、Xは、環Aと環Bの両方に対する任意の置換基である。
ただし、多環系内の2つの環が、各環の中央から引かれた複数の異なる置換基を有する場合には、別段の指定がない限り、各置換基は、結合先の環での置換のみを表す。例えば、式D6において、Yは環Aのみに対する任意の置換基であり、Xは環Bのみに対する任意の置換基である。
本明細書で使用する「アルコキシ」または「アルキルチオ」という用語は、酸素原子(例えば「アルコキシ」はO−アルキル)または硫黄原子(例えば「アルキルチオ」はS−アルキル)を通じて、分子または別の鎖もしくは環に結合しているアルキル基(アルキル基は上記定義の通り)を指す。Cn−m「アルコキシアルキル」、Cn−m「アルコキシアルケニル」、Cn−m「アルコキシ脂肪族」、およびCn−m「アルコキシアルコキシ」という用語は、1つ以上のアルコキシ基で置換された、それぞれアルキル、アルケニル、脂肪族、またはアルコキシを意味し、ここで、アルキルとアルコキシの間、アルケニルとアルコキシの間、脂肪族とアルコキシの間、またはアルコキシとアルコキシの間のそれぞれの総炭素数は、値nと値mの間にある。これらの部分が任意に置換される場合、酸素または硫黄の両側のどちらの部分でも置換できる。例えば、任意に置換されるC4アルコキシアルキルは、例えば−CH2CH2OCH2(Me)CH3または−CH2(OH)O CH2CH2CH3であり得、C5アルコキシアルケニルは、例えば=CHCH2OCH2CH2CH3または=CHCH2CH2OCH2CH3であり得る。
「アリールオキシ」、「アリールチオ」、「ベンジルオキシ」、または「ベンジルチオ」という用語は、酸素原子(例えば「アリールオキシ」、「ベンジルオキシ」は−O−Ph、−OCH2Ph)または硫黄原子(例えば「アリールチオ」は−S−Ph、−S−CH2Ph)を通じて、分子または別の鎖もしくは環に結合しているアリール基またはベンジル基を指す。例えば、「アリールオキシアルキル」、「ベンジルオキシアルキル」、「アリールオキシアルケニル」、「アリールオキシ脂肪族基」という用語は、場合に応じて1つ以上のアリールオキシ基またはベンジルオキシ基で置換された、それぞれ場合に応じたアルキル、アルケニル、または脂肪族基を意味する。この場合、アリール、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、脂肪族基の各々の炭素数を個別に示す。したがって、5−6員アリールオキシ(C1−4アルキル)とは、酸素原子を介してC1−4アルキル鎖に結合した5〜6員のアリール環であり、このC1−4アルキル鎖は、C1−4アルキル鎖の末端炭素を介して分子の残り部分に結合する。
任意に置換される「アラルキル」は、アルキル部分およびアリール部分の両方の部位で潜在的に置換され得る。別段の指示がない限り、本開示で使用される任意に置換されるアラルキルは、アルキル鎖を通じて分子の残り部分と結合し、アリール部分において任意に置換される。例えば置換アラルコキシにも同じ原則が適用され、置換アラルコキシは、アルコキシの酸素部分を通じて分子の残り部分と結合し、アリール部分において置換されると考えられる。置換アリールオキシアルキルは、アルキル鎖を通じて分子の残り部分と結合し、アリール環上で置換され、このアリール環が、酸素原子を通じてアルキル鎖と結合すると考えられる。例えば、任意に置換される6員アリールオキシ(C3アルキル)基は、例えば−(CH3)2CH2−[p−(MeO)−Ph]であり得、任意に置換される6員ヘテロアリールオキシ(C4アルキル)は、例えば、−CH2CH2CH2−O−(3−F−2−ピリジル)または−CH(CH3)−O−CH2CH2−(5,6−ジメチル−1,3−ピリミジン)であり得る。「アラルキル」基に付いているアルキル鎖も置換される場合、これを具体的に示す。例えば、任意に置換される6員ヘテロアリールオキシ(C4アルキル)が、アルキル上でも任意に置換される場合は、「任意に置換される6員ヘテロアリールオキシ(C4アルキル)であって、このC4アルキルは任意に置換される」と称する。この後者の基の一例として、アルキル鎖がFおよび−OHで置換された、5,6−ジメチル−1,3−ピリミジン−O−CF(CH3)−CH(OH)CH2が挙げられる。
本明細書で使用する「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。
「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」、および「ハロアルコキシ」という用語は、それぞれ1つ以上のハロゲン原子で置換された、アルキル、アルケニル、脂肪族、またはアルコキシを意味する。例えば、C1−3ハロアルキルはCFHCH2CHF2であり得、C1−2ハロアルコキシは−OC(Br)HCHF2であり得る。この用語は、−CF3および−CF2CF3等のペルフルオロ化されたアルキル基を含む。
本明細書で使用する「シアノ」という用語は、−CNまたは−C≡Nを指す。
「シアノアルキル」、「シアノアルケニル」、「シアノ脂肪族」、および「シアノアルコキシ」という用語は、それぞれ1つ以上のシアノ基で置換された、アルキル、アルケニル、脂肪族、またはアルコキシを意味する。例えば、C1−3シアノアルキルは−C(CN)2CH2CH3であり得、C1−2シアノアルケニルは=CHC(CN)H2であり得る。
本明細書で使用する「アミノ」基という用語は、−NH2を指す。
「アミノアルキル」、「アミノアルケニル」、「アミノ脂肪族」、および「アミノアルコキシ」という用語は、それぞれ1つ以上のアミノ基で置換された、アルキル、アルケニル、脂肪族、またはアルコキシを意味する。例えば、C1−3アミノアルキルは−CH(NH2)CH2CH2NH2であり得、C1−2アミノアルコキシは−OCH2CH2NH2であり得る。
「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、−OHを指す。
「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシアルケニル」、「ヒドロキシ脂肪族」、および「ヒドロキシアルコキシ」という用語は、それぞれ1つ以上の−OH基で置換された、アルキル、アルケニル、脂肪族、またはアルコキシを意味する。例えば、C1−3ヒドロキシアルキルは−CH2(CH2OH)CH3であり得、C4ヒドロキシアルコキシは−OCH2C(CH3)(OH)CH3であり得る。
本明細書で使用する「アロイル」または「ヘテロアロイル」という用語は、−C(O)−アリールまたは−C(O)−ヘテロアリールを指す。アロイルまたはヘテロアロイルのアリール部分またはヘテロアリール部分は、上記定義の通り任意に置換される。
本明細書で使用する「カルボニル」という用語は、単独または別の基と組み合わせて使用され、C(O)−または−C(O)Hを指す。例えば、本明細書で使用する「アルコキシカルボニル」は、−C(O)O(アルキル)等の基を指す。
本明細書で使用する「オキソ」は=Oを指し、このオキソは、通常は炭素原子に結合するが、必ずしも炭素原子に結合するわけではない(例えば、スルホキシドまたはスルホンを形成する硫黄原子に結合することもできる)。脂肪族鎖を、カルボニル基で任意に遮断でき、あるいはオキソ基で任意に置換できるが、どちらの表現も同一のもの、例えば−CH2−C(O)−CH3を指す。
本明細書において、樹脂化学(例えば、固体樹脂または可溶性の樹脂もしくはビーズの使用)の文脈で使用する「リンカー」という用語は、化合物を固体の支持体または可溶性の支持体に結合する二官能性化学部分を指す。
その他のすべての状況において、本明細書で使用する「リンカー」という語は、二価の基であって、2つの自由原子価がそれぞれ別の原子(例えば炭素もしくはヘテロ原子)上にあるか、または、2つの自由原子価は同一原子上にあるが、2つの異なる置換基で置換することのできる、二価の基を指す。例えばメチレン基は、C
1アルキルリンカー(−CH
2−)となって、自由原子価の各々が、2つの異なる基の各1個で置換することができる(例えばPh−CH
2−Phでは、メチレンが2つのフェニル環の間でリンカーの働きをしている)。エチレンはC
2アルキルリンカー(−CH
2CH
2−)となることができ、この場合、2つの自由原子価はそれぞれ別の原子上にある。例えばアミド基は、鎖の内部位置に配置されると(例えば、−CONH−)、リンカーの働きをすることができる。リンカーは、脂肪族鎖が特定の官能基に遮断された結果であるか、または、この脂肪族鎖上のメチレン単位がこの官能基で置き換わった結果であり得る。例えば、リンカーは、最大2個のメチレン単位が(−CH
2−NH−CH
2−C(O)−CH
2−または−CH
2−NH−C(O)−CH
2−のように)−C(O)−または−NH−で置換されたC
1−6脂肪族鎖であり得る。同じ−CH
2−NH−CH
2−C(O)−CH
2−基および−CH
2−NH−C(O)−CH
2−を定義する別の方法として、最大2個の−C(O)−部分または−NH−部分で任意に遮断されたC
3アルキル鎖と定義することもできる。環状基もリンカーを形成でき、例えば1,6−シクロヘキサンジイルは、
のように、2つのR基の間のリンカーとなることができる。
=CH−R型または=C−R2型の二価基の両方の自由原子価が、同一原子内にあり、同一の置換基が結合することも可能である。この場合、IUPACで認められている名前で称される。例えばアルキリデン(例えば、メチリデン(=CH2)またはエチリデン(=CH−CH3))は、本開示におけるリンカーの定義には包含されないと考えられる。
本明細書で使用する「保護基」という用語は、多官能化合物における所望の1つ以上の反応部位を一時的にブロックする目的で使われる媒介物を指す。ある実施形態では、保護基は、以下の特性のうちの1つ以上を有し、好ましくはすべてを有する:a)良好な収率で選択的に反応し、他の反応部位のうちの1つ以上で発生している反応に対して安定な、保護された基質を与えること、およびb)再生された官能基を攻撃しない試薬により、良好な収率で選択的に除去されること。代表的な保護基はGreene, T.W., Wuts, P.G. in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York: 1999に詳述されており、この文献の内容全体が参照によりここに組み込まれる。本明細書で使用する「窒素保護基」という用語は、多官能化合物における所望の1つ以上の窒素反応部位を一時的にブロックする目的で使われる媒介物を指す。好ましい窒素保護基も、上記で例示される特性を有し、いくつかの代表的な窒素保護基も、Greene, T.W., Wuts, P.G. in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York: 1999の第7章に詳述されており、この文献の内容全体が参照によりここに組み込まれる。
本明細書で使用する「置換可能な部分」(displaceable moiety)または「脱離基」という語は、本明細書に定義される脂肪族基または芳香族基と会合する基であって、求核剤を用いた求核攻撃による置換を受ける基を指す。
本明細書で使用する「アミドカップリング剤」または「アミドアップリング試薬」という用語は、カルボキシ部分のヒドロキシル部分と反応して、求核攻撃を受けやすくする化合物を意味する。代表的なアミドカップリング剤として、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、EDCI(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、BOP(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、pyBOP((ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)等が挙げられる。
本発明の化合物は、本明細書においては、それらの化学構造および/または化学名によって定義される。ある化合物が、ある化学構造およびある化学名の両方で言及され、且つ、該化学構造および該化学名が矛盾している場合、該化学構造が、該化合物の同一性を決定する。
1つの態様では、本発明は、表1から選択される化合物、またはその薬剤的に許容可能な塩に関する。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号13、28、29、30、31、32、33、34、40、41、43、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、75、77、79、81、82、84、85、87、88、90、94、95、96、97、98、99、100、および101を有するものから選択される。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号13、28、29、30、32、33、34、40、41、43、60、61、64、69、70、75、77、79、81、82、84、85、87、88、90、94、95、96、97、98、99、100、または101を有するものから選択される。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号13、29、30、33、34、41、60、61、62、63、64、65、66、67、68、70、75、79、81、82、85、87、88、90、94、95、97、99、および101を有するものから選択される。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号13、28、29、32、34、40、41、43、60、61、77、79、81、82、84、87、および100を有するものから選択される。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号29、34、41、77、79、81、82、および87を有するものから選択される。
別の実施形態では、表1の化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、化合物番号34、41、77、79、81、82、および87を有するものから選択される。更なる実施形態では、前記化合物は、(i)CB1受容体への結合親和性の低減、(ii)hERGチャネル阻害の低減、または(iii)プラズマ照射特性の増加という、選択された特性のうちの1つまたは複数を有利に示す(例えば表4、5、および6を参照)。さらに別の実施形態では、前記化合物は、(i)他の既知のFAAH阻害剤と比較した場合の、CB1受容体への結合親和性の低減、(ii)他の既知のFAAH阻害剤と比較した場合の、hERGチャネル阻害の低減、または(iii)他の既知のFAAH阻害剤と比較した場合の、プラズマ照射特性の増加という、選択された特性のうちの1つまたは複数を有利に示す。
本化合物の調製法:
表1の化合物は、以下に示され、記述されるスキームおよび実施例に従って、調製することができる。特に断りがない限り、出発物質および種々の中間体は、商業的供給源から入手するか、市販の化合物から調製するか、または周知の合成法を用いて調製することができる。
一般的合成法および一般的合成スキーム
本発明の化合物の一般的合成手順が以下に記載される。合成スキームは、例として提供されるものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
一般的な合成の経路および手順
一般的経路1:(一般手順A、B、CおよびDを含む)
インドール3−ケトエステルの形成(一般手順A)
ジクロロメタン中の適切なインドール(1.0当量)の0℃溶液(0.1M)に、無希釈のシュウ酸ジクロライド(2.0当量)を加えた。反応物を0℃で20分間撹拌し、その後、そのメタノリシス産物のLCMSによって、酸塩化物への完全な変換が示された(メチルケトエステル(methyl ketoester)の存在によって)。反応物を濃縮乾固し、ジクロロメタン中でもどし(0.1M)、0℃に冷却し、その後、過剰なメタノール(10〜30当量)で処理した。生成物を、観察された沈殿物の濾過により分離するか、または酢酸エチルで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過および濃縮して、対応するケトエステルを固体として得た。
インドール3−ケトエステルのN−アルキル化(一般手順B)
インドール3−ケトエステル(1.0当量)、適切な臭化ベンジルまたは塩化ベンジル(1.1当量)、ヨウ化カリウム(0.05当量)および炭酸カリウム(1.3当量)のスラリーを、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルのいずれかの中で(0.1〜0.2M)、LCMS分析が反応の完了を示すまで(2〜5時間)65℃で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮して、残渣を得た。精製を、ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって達成して、所望のアルキル化生成物を得た。
インドール3−ケトエステルのけん化(一般手順C)
3:1:1のTHF:メタノール:水中のN−アルキル化インドール3−ケトエステルの0℃溶液(0.1M)に、固体の水酸化リチウム一水和物(1.5当量)を加えた。完了まで、反応をLCMS分析でモニターし(0.2〜3時間)、その後、溶媒を真空中で除去し、得られた残渣を水で希釈した。この溶液を酢酸エチルで洗浄し(1〜3×)、水層を3M塩酸水溶液(1.5当量)で酸性化し、酢酸エチルで逆抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮して、所望のN−アルキル化ケト酸を固体として得た。この物質を、さらなる精製なしで次のステップで用いた。
1−プロパンホスホン酸無水物環状三量体(T3P)によって媒介されるケトアミドカップリング(一般手順D)
アセトニトリルまたはDMF中のN−アルキル化インドール−3−ケト酸(1.0当量)の室温溶液(0.1〜0.2M)に、順次、トリエチルアミン(5.0当量)、2−メトキシピリジン−4−アミン(1.2当量)、および1−プロパンホスホン酸無水物環状三量体(T3P)(3.0当量)の50%酢酸エチル溶液を加えた。完全を期して反応をモニターしながら(1〜12時間)、反応物を室温で撹拌するか、または60℃に加熱した。反応物をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル、またはジクロロメタン中のアセトニトリル/メタノールの7:1溶液を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって、精製を達成した。所望のN−アルキル化3−ケトアミドを、固体として分離した。
一般的経路2:(一般的手順E、F、CおよびDを含む)
アザインドールコアのN−アルキル化(一般手順E)
DMSOまたはDMF中の適切なアザインドール(1.0当量)の0℃溶液(0.2〜0.3M)に、粉末状水酸化カリウム(2.0当量)を加えた。反応物を室温まで温め、1時間撹拌し、その後、適切な臭化ベンジルまたは塩化ベンジル(1.1当量)を加えた。混合物を、完了まで(1〜4時間)、LCMS分析でモニターし、その後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製を達成して、所望のN−アルキル化アザインドールを得た。
N−アルキル化アザインドールのフリーデル・クラフツアシル化(一般手順F)
0℃のジクロロメタン中の三塩化アルミニウム(3.0当量)の撹拌した懸濁液(0.1M)に、ジクロロメタン中のN−アルキル化アザインドール(1.0当量)の溶液(0.1M)を加えた。反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌し、その後、メチル2−クロロ−2−オキソアセテート(3.0当量)を加えた。得られた溶液または懸濁液(不均質な反応物である場合、1〜2mLのアセトニトリルを加えて、反応混合物を可溶化した)を、LCMSでモニターしながら、完了まで、または反応が達成されるまで(1〜12時間)、室温で撹拌した。次に、反応物を氷水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濃縮した。その物質を、未精製で、またはヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して用い、所望のN−アルキル化アザインドール3−ケトエステルを得た。(ある場合では、その酸が主な生成物であり、微量のエステル生成物の存在のみが確認される)。
N−アルキル化インドール−3ケトアミドの直接形成(一般手順G):
ジクロロメタン中の適切なインドール(1.0当量)の冷却した(−78℃または0℃)溶液(0.05〜0.1M)に、塩化オキサリル(1〜2当量)を加えた。反応の進行をLCMS(アリコートに対して、メタノールを溶媒として)でモニターしたところ、中間体であるケト酸塩化物の存在が示された。反応物を濃縮乾固し、ジクロロメタン中でもどし(0.05〜0.1M)、0℃に冷却した。この冷却混合物に、連続的に、2−メトキシピリジン−4−アミン(1.0当量)、続いてトリエチルアミン(2.0当量)を加えた。完了させるために、反応の進行をLCMSでモニターし(30〜60分間)、その後、反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3×)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって、精製を達成して、所望のN−アルキル化インドール−3−ケトアミド生成物を固体として得た。
一般的経路4:インドール/アザインドールのコアの構築(一般的手順H、J、KおよびMを含む):
アリールヒドラジンの形成(一般手順H)
濃塩酸中のアニリノ(1.0当量)の溶液(2.0〜3.0M)を、室温で2時間撹拌し、その後、その混合物を0℃に冷却した。水中の亜硝酸ナトリウム(1.1〜1.2当量)の溶液(4M)を45分かけて滴加し、その間、内部温度を5℃未満に維持した。0℃でさらに1時間撹拌した後、濃塩酸中の二塩化スズ(II)二水和物(4.2当量)の溶液(約6M)を加えた。反応物を撹拌し、室温まで温め、その後5℃に一晩(12時間)置いた。得られた沈殿物を濾過し、水(2×)、次にエタノール(3×)で洗浄し、完全に乾燥させて、所望のアリールヒドラジン塩酸塩を得た。
インドール閉環(一般手順M)
tert−ブタノールまたはイソブチルアルコール中のアリールヒドラジン塩酸塩(hydchloride)(1.4当量)およびチオフェニルアセトン(1.0当量)の懸濁液(0.5M)を、1時間かけて90℃に加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、酢酸エチルで希釈し、連続的に、水(2×50mL)および塩化ナトリウム飽和溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって、精製を達成して、適切なインドール3−チオフェニル生成物を得た。
3−チオフェニルインドール誘導体の脱硫(一般手順J)
トリフルオロ酢酸中の3−チオフェニルインドール(1.0当量)および2−メルカプト安息香酸(2.0当量)のスラリー(0.1〜0.2M)を、室温で30分間撹拌し、その後、トリフルオロ酢酸を回転蒸発で除去した。残った残渣を酢酸エチルに溶解させ、1N水酸化ナトリウム溶液で洗浄し(2x)、水で洗浄し(3x)、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製を達成して、所望のインドールを固体として得た。
3−チオフェニルインドール誘導体の脱硫(一般手順K)
エタノール(0.1M)中の3−チオフェニルインドール(1.0当量)の溶液に、水中のラネーニッケル(20〜30当量)の懸濁液を加えた。反応の完了まで(1〜5時間)、LCMSでモニターしながら、懸濁液を90℃に加熱し、その後、反応物を室温に冷却し、セライト濾過し、酢酸エチルで洗浄し(3×50mL)、濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって、精製を達成して、所望のインドールを固体として得た。
薬剤的に許容可能な塩:
「薬剤的に許容可能な塩」という表現は、本明細書で使用される場合、表1から選択される化合物の薬剤的に許容可能な有機塩または無機塩を指す。医学分野での使用のために、表1から選択される化合物の塩は、薬剤的に許容可能な塩とされる。しかし、他の塩も、表1から選択される化合物の調製またはそれらの薬剤的に許容可能な塩の調製において有用で有り得る。薬剤的に許容可能な塩は、酢酸イオン、コハク酸イオンまたは他の対イオン等の別の分子の包含を伴い得る。対イオンは、親化合物の電荷を安定化する、任意の有機質部分または無機質部分であってもよい。さらに、薬剤的に許容可能な塩は、2つ以上の荷電原子をその構造中に有していてもよい。複数の荷電原子が薬剤的に許容可能な塩の一部である場合の例は、複数の対イオンを有し得る。それ故、薬剤的に許容可能な塩は、1つまたは複数の荷電原子および/または1つまたは複数の対イオンを有し得る。
本明細書に記載の化合物の薬剤的に許容可能な塩としては、適切な無機および有機の酸および塩基に由来するものが挙げられる。一部の実施形態では、前記塩は、前記化合物の最終的な単離および精製の間に、in situで調製することができる。他の実施形態では、前記塩は、別の合成ステップにおいて、前記化合物の遊離型から調製することができる。
表1から選択される化合物が、酸性であるか、または十分に酸性のバイオイソスターを含有する場合、適切な薬剤的に許容可能な塩は、無機塩基および有機塩基を含む無毒性塩基から調製される塩である。無機塩基由来の塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、三価鉄、二価鉄、リチウム、マグネシウム、三価マンガン塩、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む。特定の実施形態は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩を含む。薬剤的に許容可能な無毒性有機塩基由来の塩は、一級、二級および三級アミン、天然由来の置換アミンを含む置換アミン、環式アミンおよび塩基イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩を含む。
表1から選択される化合物が、塩基性であるか、または十分に塩基性のバイオイソスターを含有する場合、塩は、無機酸および有機酸を含む薬剤的に許容可能な無毒性の酸から調製され得る。そのような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等を含む。特定の実施形態は、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸を含む。他の例示的な塩は、限定はされないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))を含む。
上記の薬剤的に許容可能な塩および他の種類の薬剤的に許容可能な塩の調製は、Berg et al., “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci., 1977:66:1−19によって、より完全に記述されており、その全体は参照によって本明細書に組み込まれるものとする。
医薬組成物および投与法:
本明細書で開示される化合物、およびそれらの薬剤的に許容可能な塩は、医薬組成物または「製剤」として製剤化され得る。
第二の態様では、本発明は、上記の化合物、またはその薬剤的に許容可能な塩、および薬剤的に許容可能な担体、ビヒクルまたはアジュバントを含む医薬組成物を含む。更なる実施形態では、前記医薬組成物は、少なくとも1つの追加の治療薬をさらに含む。他の実施形態では、前記医薬組成物は、鎮痛剤、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、カンナビノイド受容体作動薬、オピエート受容体作動薬、抗感染症薬、ナトリウムチャネル遮断薬、N型カルシウムチャネル遮断薬、局所麻酔薬、VR1の作動薬および拮抗薬、片頭痛に対し用いられる薬剤、限局性皮膚掻痒症の治療に用いられる局所用剤、抗炎症剤および/または免疫抑制剤、タバコ乱用を治療するために設計されている薬剤(例えば、ニコチン受容体の部分作動薬およびニコチン置換療法)、ADD/ADHD薬剤、オピオイド拮抗薬等のアルコール症を治療するための薬剤、ベンゾジアゼピンおよびβ遮断薬等のアルコール離脱症状を低減させるための薬剤、ACE阻害剤およびアンジオテンシンII受容体遮断薬等の降圧薬、レニン阻害剤、血管拡張剤、直接作動性縮瞳薬(コリン作動薬)、間接作動性縮瞳薬(コリンエステラーゼ阻害剤)または炭酸脱水酵素阻害剤等の緑内障の治療に用いられる薬剤、選択的アドレナリン作動薬、浸透圧性利尿薬、SSRI、三環系抗うつ薬、およびドーパミン作動性抗うつ薬等の抗うつ薬、認知改善薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、制吐薬(例えば、5HT3拮抗薬)、神経保護薬、現在研究中の神経保護薬、抗精神病薬剤(antipsychotic 薬物治療)、多発性硬化症に対して用いられる薬剤、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDS)、生物学的応答調節物質(BRM)、COX−2選択的阻害剤、COX−1阻害剤、免疫抑制剤、PDE4阻害剤、副腎皮質ステロイド、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害剤、ロイコトリエン拮抗薬、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、P2X3受容体拮抗薬、NGFの作動薬および拮抗薬、NK1およびNK2の拮抗薬、NMDA拮抗薬、カリウムチャネル修飾薬、GABA修飾薬、チロシンキナーゼ阻害剤等の抗がん剤、抗高脂血症薬、食欲抑制薬、インスリン等の抗糖尿病薬、GI(胃腸の)薬剤、並びにセロトニン作動性修飾薬およびノルアドレナリン作動性修飾薬からなる群から選択される追加の治療薬をさらに含む。
典型的な製剤は、表1から選択される化合物、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和化合物、共結晶もしくはプロドラッグと、担体、希釈剤または賦形剤とを、混合することによって調製される。適切な担体、希釈剤および賦形剤は、当業者によく知られており、例えば、炭水化物、ろう、水溶性および/または膨潤性の高分子、親水性または疎水性の物質、ゼラチン、油剤、溶解剤、水等の物質が挙げられる。使用される特定の担体、希釈剤または賦形剤は、表1から選択される化合物が製剤化されている手段および目的によって異なる。溶媒は通常、哺乳動物に投与するのに、当業者によって安全であると認識される(例えば、GRAS−一般に安全と認められる(Generally Regarded as Safe))溶媒に基づいて、選択される。通常、安全な溶媒は、水等の無毒性水性溶媒および水に可溶性または混和性である他の無毒性溶媒である。適切な水性溶媒は、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等、およびそれらの混合物を含む。前記製剤は、薬剤(例えば、表1から選択される化合物またはその医薬組成物)のエレガントな提示(elegant presentation)、または医薬品(すなわち、薬剤)の製造における補助を提供するために、他の種類の賦形剤、例えば、1つまたは複数の緩衝液、安定化剤、抗粘着剤(antiadherent)、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、結合剤、懸濁化剤、崩壊剤、充填剤、吸収剤、コーティング(例えば、腸溶性または徐放性)保存剤、抗酸化剤、不透明化剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味剤および他の既知の添加剤を含んでもよい。
製剤は、従来の溶解手順および混合手順を用いて調製することができる。例えば、原薬(例えば、表1から選択される化合物、その薬剤的に許容可能な塩、溶媒和化合物、共結晶もしくはプロドラッグ、または該化合物の安定化形態、例えば、シクロデキストリン誘導体もしくは他の既知の複合体形成剤との複合体)は、上記の賦形剤のうちの1つまたは複数の存在下で、適切な溶媒中に溶解される。所望の純度を有する化合物は、所望により、凍結乾燥製剤、破砕粉体、または水溶液の形態で、薬剤的に許容可能な希釈剤、担体、賦形剤または安定剤と混合される。製剤化は、周囲温度で、適切なpHで、且つ所望の純度で、生理学的に許容される担体との混合によって行われ得る。製剤化のpHは、具体的な用途および化合物の濃度に主に依存するが、約3から約8の範囲であり得る。
表1から選択される化合物またはその薬剤的に許容可能な塩は、通常、薬剤の容易に制御可能な用量を提供するために、そして、定められた投与計画の患者のコンプライアンスを可能にするために、医薬品の剤形に製剤化される。表1から選択される化合物、またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和化合物、共結晶もしくはプロドラッグの医薬製剤は、様々な経路および種類の投与用に調製され得る。異なる医学的状態は、異なる投与経路の十分な理由になり得るため、同じ化合物に対して様々な剤形が存在し得る。単一剤形を製造するために担体物質と組み合わされ得る活性成分の量は、治療される対象および具体的な投与様式に応じて異なる。例えば、ヒトへの経口投与を目的とする徐放製剤は、組成物全体の約5%から約95%(重量:重量)まで変動し得る、適切且つ好都合な量の担体物質と配合される、およそ1〜1000mgの活性物質を含有し得る。医薬組成物は、容易に測定可能な投与量を提供するために、調製され得る。例えば、静脈注入を目的とする水溶液は、約30mL/時の速度で適切な体積を注入することができるように、溶液1ミリリットルあたり約3〜500μgの活性成分を含有し得る。一般的命題として(As a general proposition)、投与される阻害剤の薬剤的に有効な初回量は、約0.01〜100mg/kg/投与、すなわち、約0.1〜20mg/kg(患者体重)/日の範囲であり、使用される化合物の典型的な初回範囲は、0.3〜15mg/kg/日である。
「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって求められている、組織、系、動物またはヒトにおいての生物学的または医薬的な反応を引き出す活性化合物または医薬品の量を意味する。化合物の、投与されるべき治療有効量、または薬剤的な有効量は、そのような考慮事項に準拠し、疾患もしくは障害またはその症状の1つまたは複数を改善、治癒または治療するために必要な、最小限の量である。
表1から選択される医薬組成物は、ある様式で、すなわち、良好な医療行為と合致する投与の量、濃度、スケジュール、過程、ビヒクル、および経路で、調剤され、投薬され、投与される。これに関連して、考慮すべき要因は、治療中の特定の障害、治療中の特定のヒトまたは他の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与法、投与計画、並びに医療実施者に既知の他の要因、例えば、個々の患者の年齢、体重、および応答を含む。
「予防有効量」という用語は、罹患前または症状の発症前に、疾患もしくは障害を、予防する、もしくはそれらに罹る可能性を実質的に減少させるのに有効な量、または、疾患もしくは障害、もしくはその症状の1つもしくは複数の重症度を低減させるのに有効な量を指す。大まかに、予防的処置(measure)は、一次予防(疾患の発症を予防するためのもの)と、二次予防(疾患が既に発症しており、患者がその重症度を悪化させることを防ぐためのもの)に分けられる。
許容可能な希釈剤、担体、賦形剤、および安定剤は、使用される投与量および濃度で、受容者に対し毒性がないものであり、例えば、リン酸塩、クエン酸塩、および他の有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;保存剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルパラベンまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm‐クレゾール等);血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリジン等のアミノ酸;グルコース、マンノース、もしくはデキストリンを含む単糖類、二糖類、および他の炭水化物;EDTA等のキレート化剤;スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトール等の糖類;ナトリウム等の塩を形成する対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質複合体);並びに/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が含まれる。医薬品有効成分は、例えば、コアセルベーション技術または界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、コロイド性薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル剤)におけるヒロドキシメチルセルロースもしくはゼラチン−マイクロカプセル、並びにマクロエマルションにおけるポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセルの中にも封入され得る。そのような技術は、The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition, University of the Sciences in Philadelphia, Eds., 2005(以下では、「Remington’s」)に記述されている。
「制御された薬物送達系」は、薬剤および治療中の状態に適するよう正確に制御された様式で、身体に薬物を供給する。主要目的は、所望の期間、作用部位において治療的薬物濃度を達成することである。「徐放(controlled release)」という用語は、剤形からの薬物の放出を調節する、種々の方法を指すのにしばしば用いられる。この用語には、「持続放出(extended release)」、「遅延放出(delayed release)」、「放出調節(modified release)」または「持効性(sustained release)」に分類される製剤も含まれる。
「持効性製剤」は、最も一般的な徐放の応用である。持効性製剤の適切な例としては、マトリクスが造形品(例えば、フィルム、またはマイクロカプセル)の形態である、本化合物を含有する固体疎水性ポリマーからなる半透性マトリクスが挙げられる。持効性マトリクスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3,773,919)、L−グルタミン酸およびγ−エチル−L−グルタミン酸のコポリマー、非分解性エチレン−酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。
「即放性製剤」を調製することもできる。これらの製剤の目的は、薬剤を血流に乗せ、可能な限り迅速に作用部位に送達することである。例えば、迅速な溶解のために、大部分の錠剤は、顆粒への迅速な分解、およびそれに続く細粒への脱凝集を起こすよう設計されている。これにより、溶解溶媒に曝される、より大きな表面積が提供され、その結果、より速い溶解速度がもたらされる。
本発明の化合物で被膜された埋め込み型デバイスは、本発明のもう1つの実施形態である。前記化合物は、ビーズ等の埋め込み型医療デバイス上に被膜されるか、またはポリマーもしくは他の分子と一緒に製剤化されることで「デポー剤(drug depot)」を提供し、それによって、該薬剤の水溶液の投与よりも長い期間にわたる、該薬剤の放出を可能にする。被膜された埋め込み型デバイスの、適切な被膜剤および一般的な調製は、米国特許第6,099,562号;同第5,886,026号;および同第5,304,121号に記載がある。被膜剤は通常、ヒドロゲルポリマー、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、エチレン酢酸ビニル、およびそれらの混合物等の、生体適合性の高分子物質である。被膜剤は、所望により、フルオロシリコン、多糖類、ポリエチレングリコール、リン脂質またはそれらの組み合わせの適切な上塗りによってさらに被覆されることで、本組成物に徐放性の特徴を与え得る。
製剤には、本明細書にて詳細に記載される投与経路に適切なものが含まれる。製剤は、単位剤形(unit dosage form)で存在することが好都合であり得、製薬の技術分野において周知の方法のいずれかによって調剤され得る。技術および製剤は、一般に、Remington’sにおいて見出される。そのような方法には、活性成分と1つまたは複数の副成分を構成する担体とを会合させるステップが含まれる。一般的に、製剤は、活性成分と、液体担体もしくは微細固体担体または両方とを均一且つ密接(intimately)に会合させ、その後、必要ならば生成物を成形することによって、調剤される。
本発明の化合物、組成物または製剤に関する、「投与する」、「投与すること」または「投与」という用語は、化合物を、治療を必要としている動物の系に、導入することを意味する。本発明の化合物が1つまたは複数の他の活性薬剤と併せて提供される場合、「投与」およびその変形は、化合物およびその他の活性薬剤の同時および/または順次の導入を含むと、各々理解される。
本明細書に記載の組成物は、全身的または局所的に投与することができ、例えば、経口的に(例えば、カプセル剤、散剤、水剤、懸濁剤、錠剤、舌下錠等を使用)、吸入によって(例えば、エアロゾル、ガス、吸入器、噴霧器等を使用)、耳に(例えば、点耳剤を使用)、局所的に(例えば、クリーム剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、軟膏剤、パスタ剤、経皮パッチ等を使用)、眼に(ophthalmically)(例えば、点眼剤、眼用(ophthalmic)ゲル剤、眼用軟膏剤を使用)、経直腸的に(例えば、浣腸剤または坐剤を使用)、経鼻的に、頬側に、経膣的に(例えば、圧注器、子宮内避妊器具、腟坐剤、膣内リング(vaginal ring)または錠剤等を使用)、埋め込み式リザーバー等を介して、または治療中の疾患の重症度および種類に応じて非経口的に、投与することができる。「非経口的な」という用語は、本明細書で使用される場合、限定はされないが、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液包内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病巣内および頭蓋内への注射または点滴を含む。本組成物は、経口的に、腹腔内に、または静脈内に、投与されることが好ましい。
本明細書に記載の医薬組成物は、経口的に許容可能ないかなる剤形(例えば、限定はされないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液または水剤)においても、経口的に投与することができる。経口投与用の液体の剤形は、、限定はされないが、薬剤的に許容可能な乳剤、マイクロエマルション、水剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。活性化合物に加えて、液体剤形は、例えば水または他の溶媒等の、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油剤(具体的には、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽(germ)油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル等の可溶化剤および乳化剤、並びにこれらの混合物を含有してもよい。不活性希釈剤に加えて、経口的な組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤等のアジュバント、甘味剤、香味剤、並びに芳香剤も含むことができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および粒剤が含まれる。そのような固体剤形において、活性化合物は、少なくとも1つの、不活性な、薬剤的に許容可能な、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム等の賦形剤または担体、並びに/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸等の充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシア等の結合剤、c)グリセロール等の保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカのデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム等の崩壊剤、e)パラフィン等の溶解遅延剤(solution retarding agent)、f)第4級アンモニウム化合物等の吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート等の湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイト粘土等の吸収剤、並びにi)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物等の滑沢剤と混合される。不快な味を遮蔽するために、または胃腸管での分解および吸着を遅延させて、より長期にわたり持続作用を提供するために、錠剤を被膜してもよいし、マイクロカプセル化を含む既知の技術によって被膜してもよい。例えば、単独またはろうを有する、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリル等の遅延剤(time delay material)を使用することができる。ヒドロキシプロピル−メチルセルロースまたはヒドロキシプロピル−セルロース等の水溶性の味遮蔽(taste−masking)物質を使用することができる
経口投与に適切な、表1から選択される化合物の製剤は、錠剤、丸剤、トローチ、菓子錠剤、水性もしくは油性懸濁液、分散性の散剤もしくは粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤(例えば、ゼラチンカプセル剤)、シロップ剤またはエリキシル剤等の離散性単位(discrete unit)として調製され得る。経口使用を目的とする化合物の製剤は、医薬組成物の製造に関する分野で知られている、いかなる方法に基づいても、調製することができる。
圧縮錠剤は、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、界面活性剤または分散剤と所望により混合された、粉末または顆粒等の易流動性形態にある活性成分を、適切な機械において圧縮することによって、調製され得る。すりこみ錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状活性成分の混合物を、適切な機械において成形することによって、作製され得る。
経口使用用製剤は、活性成分が不活性な固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリン)と混合される硬ゼラチンカプセル剤として、または、活性成分がポリエチレングリコール等の水溶性担体、もしくは油媒体(例えば落花生油、流動パラフィン、またはオリーブ油)と混合される軟ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
活性化合物は、上記の1つまたは複数の賦形剤を有するマイクロカプセル封入形態であってもよい。
経口的使用のために水性懸濁剤が必要な場合は、活性成分を乳化剤および懸濁化剤と組み合わせる。所望の場合、ある種の甘味剤および/または香味剤を添加してもよい。シロップ剤およびエリキシル剤を、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースとともに、製剤化してもよい。そのような製剤はまた、粘滑薬、保存剤、香味剤および着色料、ならびに抗酸化剤を含んでもよい。
本明細書に記載の組成物の無菌注射用形態(例えば、非経口投与のための)は、水性または油性の懸濁剤であってもよい。これらの懸濁剤を、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用し、当該技術分野で周知の技術に従って、製剤化してもよい。無菌注射用製剤は、無毒の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の無菌の注射剤または懸濁剤、例えば1,3−ブタンジオール中溶液であってもよい。利用可能な、許容できるビヒクルおよび溶媒としては、水、リンゲル液および等張食塩水が挙げられる。さらに、無菌の固定油が、溶媒または懸濁媒として慣習的に利用される。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、いずれの無刺激性の固定油を使用してもよい。脂肪酸、例えばオレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、天然の薬剤的に許容可能な油、例えばオリーブ油またはヒマシ油、特に、それらのポリオキシエチル化された形態におけるものと同様に、注射剤の調製において有用である。これらの油剤または懸濁剤はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えば、カルボキシメチルセルロースもしくは乳剤および懸濁剤を含む薬剤的に許容可能な剤形の製剤において一般に使用される同様の分散剤を含んでもよい。薬剤的に許容可能な固体、液体または他の剤形の製剤において一般に使用される、他の一般に使用される界面活性剤、例えばトウィーン、スパンなど、および他の乳化剤または生物学的利用能エンハンサーもまた、注射用製剤の目的のために使用することができる。
油性懸濁剤は、表1から選択される化合物を、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油中、または流動パラフィンなどのミネラルオイル中に懸濁することにより、製剤化することができる。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含んでもよい。口当たりの良い経口剤を提供するために、例えば上述されるものなどの甘味剤、および香味剤を添加してもよい。抗酸化剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソールまたはα−トコフェロールを添加することにより、これらの組成物を保存することができる。
表1から選択される化合物の水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に好適な賦形剤と混合された活性物質を含む。そのような賦形剤としては、懸濁化剤、例えば、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガム、ならびに分散剤または湿潤剤、例えば天然のリン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。水性懸濁剤はまた、1つまたは複数の保存剤、例えばエチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ−ベンゾエート、1つまたは複数の着色料、1つまたは複数の香味剤、および1つまたは複数の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンを含んでもよい。
注射用製剤は、例えば、バクテリア保持フィルタで濾過することにより、または使用前に無菌水または他の無菌注射用媒体に溶解または分散することができる無菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことにより、滅菌することができる。
本明細書に記載の化合物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅延させることが望ましいことが多々ある。これは、水溶性の低い結晶性または非結晶性物質の液体懸濁剤の使用により、達成することができる。その際、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、溶解速度はさらに、結晶の大きさおよび結晶の形態に依存する。あるいは、非経口的に投与された化合物形態の吸収の遅延は、油性ビヒクル中に、化合物を溶解または懸濁することにより達成される。注射用のデポー形態は、生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸−ポリグリコリド中に、化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することにより作製される。化合物のポリマーに対する比率および使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)類およびポリ(無水物類)が挙げられる。デポー注射用製剤はまた、体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に、化合物を封入することによっても調製される。
注射剤またはマイクロエマルションを、局所ボーラス投与により、患者の血流中に導入してもよい。あるいは、本化合物の一定の血中濃度を維持する様な方法で、水剤またはマイクロエマルションを投与することが、有利であることもある。そのような一定の濃度を維持するために、継続的静脈内送達デバイスを使用してもよい。そのようなデバイスの一例は、Deltec CADD−PLUS(商標)モデル5400静脈内のポンプである。
直腸または膣内投与のための組成物は、本明細書に記載の化合物を、好適な非刺激性の賦形剤または担体、例えば、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、従って直腸または膣腔中で溶解して活性化合物を放出する、カカオ脂、蜜蝋、ポリエチレングリコールまたは座薬ワックスと混合することにより調製することができる坐剤であることが好ましい。膣内投与に好適な他の製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、パスタ剤、泡剤または噴霧剤として提供されてもよい。
特に、治療標的が局所投与によって容易にアクセス可能な領域または臓器を含む場合(例えば眼、耳、皮膚、または下部腸管の疾患)、本明細書に記載の医薬組成物を、局所投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域または臓器それぞれのために、容易に調整される。
本明細書に記載の化合物の局所または経皮投与のための剤形としては、軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、水剤、噴霧剤、吸入剤または貼付剤が挙げられる。有効成分は、無菌条件下で薬剤的に許容可能な担体、および必要に応じて、いずれかの必要な保存剤または緩衝液と混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬もまた、本発明の範囲内であると意図される。さらに、本発明は、化合物の身体への制御された送達を提供するという追加の利点を有する、経皮パッチの使用も意図している。適切な媒体中に、化合物を溶解または分散させることにより、そのような剤形を作製することができる。化合物の皮膚浸透量(flux of the compound across the skin)を増加させるために、吸収促進剤を使用することもできる。速度制御膜を提供すること、または化合物をポリマーマトリックスまたはゲル中に分散させることのどちらかにより、速度を制御することができる。下部腸管のための局所適用は、直腸座薬製剤(上述を参照)または好適な浣腸製剤において達成することができる。局所的に経皮パッチを使用してもよい。
局所適用のために、医薬組成物を、1つまたは複数の担体中に懸濁または溶解した有効成分を含有する、好適な軟膏剤に製剤化してもよい。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、限定はされないが、ミネラルオイル、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が挙げられる。あるいは、医薬組成物を、1つまたは複数の薬剤的に許容可能な担体中に懸濁または溶解した有効成分を含む、好適なローション剤またはクリーム剤に製剤化することもできる。好適な担体としては、限定はされないが、ミネラルオイル、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。
眼科使用のために、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤を含むかまたは含まない、等張の、pHを調節した無菌食塩水中の微粒子化懸濁剤として、または、好ましくは、等張の、pHを調製した無菌食塩水中の溶液として、医薬組成物を製剤化してもよい。あるいは、眼科使用のために、例えばワセリンなどの軟膏剤に、医薬組成物を製剤化してもよい。眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の治療のために、製剤を、例えば0.075〜20重量/重量%の量で活性成分を含む局所用軟膏剤またはクリーム剤として、適用としてもよい。軟膏剤に製剤化する場合、油性、パラフィン系もしくは水混和性の軟膏剤基剤のどちらかとともに、活性成分を使用してもよい。
あるいは、活性成分を、水中油型のクリーム基材とともに、クリーム剤に製剤化してもよい。所望の場合、クリーム基剤の水相は、多価アルコール、すなわち、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えばプロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)ならびにそれらの混合物を含んでもよい。局所製剤は、望ましくは、皮膚または他の罹患領域を介した活性成分の吸収または浸透を高める化合物を含んでもよい。そのような皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシドおよび関連する類似体が挙げられる。
表1から選択される化合物を使用して調製される乳剤の油性相は、公知の成分から、公知の方法により構成される。油性相は乳化剤(emulsifier)(乳化剤(emeulgent)としても知られる)だけを含んでもよいが、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪もしくは油または脂肪および油の両方との混合物を含むことが望ましい。親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤とともに含まれていてもよい。一部の実施形態では、乳化剤は油および脂肪の両方を含む。合わせると、安定剤を含むかまたは含まない乳化剤は、いわゆる乳化ろうを構成し、ろうは油および脂肪とともに、いわゆる乳化軟膏基剤を構成し、該乳化軟膏基剤は、クリーム製剤の油性分散相を形成する。表1から選択される化合物の製剤における使用に好適な乳化剤およびエマルジョン安定剤としては、Tween(商標)−60、Span(商標)−80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリンおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
医薬組成物を、経鼻エアロゾルまたは吸入により投与してもよい。そのような組成物は、医薬製剤分野において周知の技術に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生物学的利用能を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤または分散剤を使用して、食塩水中溶液として調製されてもよい。肺内または経鼻投与に好適な製剤は、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲の平均粒径を有し(例えば0.5、1、30、35ミクロン等のミクロン増分の、平均粒径が0.1〜500ミクロンの範囲の粒子を含む)、肺胞嚢に到達するように、鼻腔からの急速吸入または口からの吸入により投与される。
薬剤を投与するために使用する方法に応じて、使用のために、医薬組成物(または製剤)を種々の様式でパッケージしてもよい。一般的に、頒布用製品は、その内部に適切な形態で医薬製剤を入れた容器を含む。好適な容器は当業者に公知であり、例えば瓶(プラスチックおよびガラス)、小袋、アンプル、ビニール袋、金属円筒等の材料を含む。容器はまた、パッケージ内容物への無分別なアクセスを防止するために、不正開封防止機能の付いた構築物を含んでもよい。さらに、容器は、その上面に容器の内容物を説明するラベルを有する。ラベルは適切な警告を含んでいてもよい。
製剤は、単位用量または複数用量容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルとしてパッケージされていてもよく、注射のために、使用直前に水などの無菌液体担体を添加することだけが必要な、凍結乾燥(freeze−dried)(凍結乾燥(lyophilized))状態で保管されていてもよい。前述されるような、無菌の散剤、粒剤および錠剤から、即席の注射剤および懸濁剤が調製される。好ましい単位用量製剤は、本明細書に記載される、活性成分の一日量もしくは一日量の分割単位量(unit daily sub−dose)、またはそれらの適切な一部を含む製剤である。
別の態様では、表1から選択される化合物またはその薬剤的に許容可能な塩を、獣医学用担体を含む獣医学用組成物に製剤化することができる。獣医学用担体は、組成物を投与する目的のために有用な材料であり、ならびに獣医学分野において、別の様式で不活性であるかまたは許容可能であり、かつ活性成分と適合する、固体、液体、またはガス状の材料であってもよい。非経口的、経口的、または、いかなる他の所望の経路によっても、獣医学用組成物を投与することができる。
治療法:
「疾患」、「障害」、および「状態」という用語は、本明細書では、内因性カンナビノイド(eCB)の濃度増加が有益であり得る状態、またはFAAH阻害剤により治療され得る状態を指すのに、同義的に使用され得る。
本明細書で使用される場合、「対象」および「患者」という用語は、同義的に使用される。「対象」および「患者」という用語は、動物(例えば、ニワトリ、ウズラもしくはシチメンチョウ等の鳥類、または哺乳動物)を指し、好ましくは非霊長類(例えば、雌ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌ、およびマウス)および霊長類(例えば、サル、チンパンジーおよびヒト)を含む「哺乳動物」を指し、さらに好ましくはヒトを指す。一実施形態では、対象は家畜(例えば、ウマ、雌ウシ、ブタまたはヒツジ)、または愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ、モルモットまたはウサギ)等の非ヒト動物である。好ましい実施形態では、対象は「ヒト」である。
「生物試料」という用語は、本明細書で使用される場合、限定はされないが、in vivoまたはex vivoの細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検物質またはその抽出物;血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、リンパ液、眼液、硝子体液もしくは他の体液またはその抽出物を含む。
障害または疾患に関して、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、障害または疾患の原因および/または作用を軽減または抑制することを指す。本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療」および「治療すること」という用語は、1つまたは複数の治療薬(例えば、本発明の化合物または組成物等の、1つまたは複数の治療薬)の投与によってもたらされる、eCBの濃度増加が有益で有り得る、もしくはFAAH阻害剤で治療され得る状態の進行、重症度および/もしくは持続期間の低減もしくは改善、または前記状態の1つもしくは複数の症状(好ましくは、1つまたは複数の識別可能な症状)の改善を指す。特定の実施形態では、「治療する」、「治療」および「治療すること」という用語は、eCBの濃度増加が有益で有り得る、またはFAAH阻害剤で治療され得る状態の、少なくとも1つの測定可能な身体パラメータの改善を指す。他の実施形態では「治療する」、「治療」および「治療すること」という用語は、例えば識別可能な症状の安定化によって物理的に、例えば身体パラメータの安定化によって生理学的に、またはその両方によって、前記状態の進行を阻害することを指す。
本明細書で使用される場合、障害または疾患に関する、「予防する」、「予防すること」および「予防」という用語は、疾患または障害が顕在化する前に、その疾患または障害の原因および/または作用を回避することを指す。「予防」または「予防的使用」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患を治療または治癒するというより、予防することを目的とする、あらゆる医学的または公衆衛生的手順をも指す。本明細書で使用される場合、「予防する」、「予防」および「予防すること」という用語は、所与の状態に罹患もしくは発症するリスクの低減、または、病気ではないが、病気であった経験がある、もしくはその病気に罹患している人に近い可能性がある対象における、再発もしくは前記状態の低減もしくは阻害を指す。
「化学療法」という用語は、障害または疾患を治療するための、薬剤、例えば、小分子薬剤(例えば、「ワクチン」ではない)の使用を指す。
「化学的予防」という用語は、障害または疾患を予防するための、薬剤、例えば、小分子薬剤(例えば、「ワクチン」ではない)の使用を指す。
一実施形態では、本発明の方法は、eCB濃度の増加によって改善され得る、またはFAAH阻害剤で治療され得る、状態または症状を発症する素因を有する、患者、好ましくはヒトに対する、予防的(preventative)または「先制的な(pre−emptive)」措置である。
表1から選択される化合物の種々の実施形態のいずれかを含む組成物を用いて、種々の障害を、治療または予防する方法もまた、記載される。治療または予防され得る障害または症状の1つとして、次のものがある:
疼痛(例えば、急性疼痛、慢性疼痛、神経原性疼痛、歯痛、月経痛、月経困難に伴う疼痛(dysmenorrheal pain)、内臓痛、腹痛、骨盤痛、腹部不快感、神経因性疼痛、頭痛、片頭痛、異痛症、痛覚過敏、術後疼痛(例えば、整形外科、婦人科手術、腹部の外科手術、切開術、口腔内手術に関連)、背痛、炎症によって引き起こされる疼痛(例えば、関節炎、変形性関節症、脊椎炎、関節リウマチ、クローン病、過敏性腸症候群、傷害、熱傷または外傷に関連する疼痛、および線維筋痛症に関連する疼痛);
不安、うつ病、衝動制御障害(例えば、病的賭博、衝動買い、性行動亢進)、強迫性障害(compulsion disorder)、ドーパミン異常調節症、摂食障害(例えば、食欲不振および過食症);
肥満症(例えば、食欲抑制による)、眼圧亢進(例えば、緑内障)、心血管障害(例えば、高血圧症);
炎症性疾患(例えば、アレルギー(例えば、食物アレルギー、呼吸器炎症、皮膚の炎症および胃腸炎)、喘息、クローン病);
嘔吐(例えば、化学療法の副作用として)、いくつかのがん、興奮毒性傷害(例えば、外傷性脳傷害を原因とする脳虚血、発作および浮腫における)、仮死;
嗜癖行動、睡眠障害、癲癇、てんかん様誘発性損傷(epileptiform−induced damage)、進行性CNS疾患(例えば、パーキンソン病、運動ニューロン疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病および運動機能障害、運動異常);多動性障害、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害;
胃腸障害(例えば、コレラによって誘導される液体貯留、悪心、嘔吐、胃潰瘍、下痢、麻痺性イレウス、IBS、IBD、大腸炎、および胃食道逆流状態からの衰弱);
泌尿器系障害(例えば、過活動膀胱および間質性膀胱炎);
並びに自己免疫障害(例えば、多発性硬化症)。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、疼痛の治療または予防のために、単独で、または併用療法で、使用することができる。疼痛は、慢性疼痛、急性疼痛、周術期疼痛(例えば、外科手術に伴う)、術後痛(例えば、整形外科、婦人科手術、腹部の外科手術、切開術、口腔内手術に関連する)、内臓痛、腹痛、腹部不快感、骨盤痛、炎症性疼痛、がん疼痛、頭痛(headache pain)、疼痛に関連する咳、神経因性疼痛、求心路遮断性疼痛、慢性侵害受容性疼痛、歯痛(歯痛等の)、骨痛、関節痛(例えば、変形性関節症または関節リウマチ)、筋筋膜痛(例えば、筋損傷、線維筋痛症)、線維筋痛症に関連する疼痛、陣痛、損傷、外傷、アレルギー、皮膚炎、免疫不全症、ホジキン病、重症筋無力症、ネフローゼ症候群、強皮症、または甲状腺炎に関連する疼痛、中枢神経および末梢神経経路を介した疼痛、傷害もしくは年齢に関連する疼痛または傷害または年齢によってもたらされるもの、月経痛、神経原性疼痛、月経困難に伴う疼痛(dysmenorrheal pain)、片頭痛、異痛症、痛覚過敏、背痛、炎症(例えば、関節炎、変形性関節症、脊椎炎(spondylitits)、関節リウマチ、クローン病および過敏性腸症候群)によって引き起こされる疼痛、並びに熱傷に関連する疼痛であり得る。
神経因性疼痛は、末梢神経系または中枢神経系における、一次病巣または機能障害によって惹起されるか、またはそれらに起因する。神経因性疼痛は、末梢神経、後根、脊髄および脳のある領域で発生し得る。神経因性疼痛は、神経腫、神経圧迫、神経挫滅、神経伸展または不完全な神経切断(nerve transsection)等の末梢神経障害にも起因し得る。神経因性疼痛は、糖尿病、HIV、ヘルペス感染症、栄養障害または脳卒中によって誘発されるもの等の神経病変に関連し得る。慢性神経因性疼痛は、慢性腰痛等の傷害および/または炎症に起因し得る。急性神経因性疼痛には、例えば、外傷痛(例えば、骨折による疼痛、捻挫、筋挫傷および軟部組織の損傷)、筋痛、熱傷による疼痛、および日焼けによる疼痛が含まれる。神経因性疼痛は、例えば、神経損傷、頭部外傷、痛覚過敏、異痛症、知覚不全、坐骨神経痛、切断(例えば、幻肢痛、断端痛)、線維筋痛症、化学療法による神経障害、がん疼痛(例えば、脳幹、視床または皮質の腫瘍)、エイズ関連神経障害、有痛性外傷性単神経障害、有痛性多発ニューロパシー、多発性硬化症、神経根引き抜き損傷、開胸術後症候群にも関連し得る。神経因性疼痛は、中枢神経系傷害(脳卒中または脊髄損傷の患者における疼痛等)によってもたらされるものであり得る。また、神経因性疼痛には、腰痛、毒素によって誘発される疼痛、神経原性疼痛、視床症候群、反復動作による疼痛(例えば、手根管症候群)、または乳房切除後症候群によって誘発される疼痛、外科手術によって誘発される疼痛、もしくは放射線照射によって誘発される疼痛も含まれる。神経痛は、4つの有力な機序、すなわち、イオンゲートの機能不全;物理的要因により感受性になっている神経、および異所性のシグナルを生み出している神経;大径線維および細径線維間の交差シグナル(cross signal);並びに中央処理装置(central processor)における損傷に起因する機能不全、と関係があると考えられている、神経因性疼痛の一種である。一般に神経痛と分類されるのは、三叉神経痛(TN)、異型三叉神経痛(ATN)、およびヘルペス後神経痛(帯状疱疹または疱疹によって引き起こされる)である。神経痛は、ニューロパシー伴う、坐骨神経痛および腕神経叢障害等の障害にも関与する。三叉神経に関与しない神経痛は、後頭神経痛および舌咽神経痛である。神経因性疼痛には関連痛も含まれる。
内臓、腹部または骨盤の疼痛または不快には、例えば、膵臓痛(例えば、膵炎に関連する疼痛)、泌尿器科の疼痛(例えば、間質性膀胱炎、膀胱痛、前立腺痛に関連する)、腎臓痛(例えば、腎仙痛、腎臓結石によって引き起こされる疼痛)、婦人科の疼痛(例えば、月経困難症、月経痛、月経、子宮内膜症、卵巣痛)、胃腸痛(例えば、過敏性腸症候群(IBS;その変種全てを含む)、クローン病、セリアック病、潰瘍性大腸炎、消化性潰瘍に関連する疼痛、胃痛、直腸痛、腸の(bowel)疼痛、腸管の(intestinal)疼痛、腸痙攣、胃炎および非潰瘍性消化不良)、アンギナ、心筋虚血が含まれる。内臓痛には、非心臓性胸痛および関連痛も含まれる。また、がん、細菌感染、寄生虫感染、外科手術、外傷、薬物治療、胆石、および憩室炎または消化器障害によって引き起こされる腹部、内臓または骨盤の疼痛も含まれる。炎症痛には、ある障害または疾患の重要な構成要素である炎症性疼痛、および重要でない構成要素または症状と見なされている炎症性疼痛の両方が含まれる。例えば、炎症性疼痛は、変形性関節症、リウマチ熱、関節リウマチ、リウマチ性疾患、腱炎、若年性関節炎、脊椎炎、痛風関節炎、乾癬性関節炎、間質性膀胱炎、末梢神経炎、粘膜炎、線維筋痛症、膵炎、腸炎、憩室炎、セルライト、骨折、術後イレウス、クローン病、潰瘍性大腸炎、胆嚢炎、腱鞘炎、痛風、外陰部痛、線維筋痛症、捻挫および筋挫傷、全身性エリテマトーデス、筋炎、気管支炎、並びにインフルエンザおよび感冒等の他のウイルス感染症等の障害によって引き起こされるか、またはそれらに関連する。炎症痛には、交感神経依存性疼痛、毒蛇および無毒ヘビによる咬傷、クモによる咬傷または虫刺されに起因する疼痛、スポーツ損傷痛、捻挫痛、関節痛、筋筋膜痛(筋損傷、線維筋痛症)、筋骨格痛、並びに炎症性腸疾患に起因する疼痛も含まれる。治療され得る炎症性疼痛障害の1つとして、いくつかの自己免疫性の障害または疾患が含まれる。
がん疼痛は、リンパ性白血病、ホジキン病、悪性リンパ腫、骨肉腫、骨がん、リンパ肉芽腫症(lymphogranulomatoses)、リンパ肉腫、固形悪性腫瘍、および広範な転移等の腫瘍によって引き起こされ得るか、またはそれらに関連し得る。化学療法による疼痛は、化学療法による治療の副作用である。
頭痛には、群発頭痛、前兆有りまたは無しの片頭痛、緊張型頭痛、傷害または感染によって引き起こされる頭痛、宿酔、および原因不明の頭痛が含まれる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、例えば、慢性および急性の炎症性疾患を含む炎症性疾患の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。炎症性成分を有する障害の例としては、喘息、アトピー性アレルギー、アレルギー、アテローム性動脈硬化、気管支喘息、湿疹、糸球体腎炎、移植片対宿主病、溶血性貧血、変形性関節症、敗血症、敗血症性ショック(例えば、抗血液量減少性および/または抗低血圧性の因子として)、全身性エリテマトーデス、脳卒中、組織および臓器の移植、脈管炎、間質性膀胱炎、糖尿病性網膜症並びに人工呼吸器による肺損傷が挙げられる。本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、例えば以下の、炎症過程を伴う病状または徴候の治療または予防にも、単独で、または併用療法で、使用することができる:
(1)肺疾患:例えば、喘息、気管支炎、アレルギー性鼻炎、肺気腫、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、ハト愛好家病、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、例えばアレルギー性喘息(アトピー性または非アトピー性)、並びに運動誘発気道収縮、職業性喘息、ウイルス性または細菌性の喘息増悪、他の非アレルギー性喘息および「幼児喘息症候群(wheezy−infant syndrome)」、塵肺症、例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿肺症、石粉肺症、睫毛脱落症、鉄塵肺症、珪肺症、タバコ中毒症および綿肺症;
(2)リウマチ性疾患または自己免疫疾患または筋骨格系疾患:例えば、あらゆる形態のリウマチ性疾患、特に関節リウマチ、急性リウマチ熱、およびリウマチ性多発筋痛症;反応性関節炎;リウマチ性軟部組織疾患;他起源の炎症性軟部組織疾患;変性関節疾患(関節症)における関節炎症状;腱炎、滑液包炎、変形性関節症、外傷性関節炎、痛風(代謝性関節炎(metabolic arthritis));あらゆる起源の膠原病(collagenoses)、例えば、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、スティル病、フェルティー症候群;並びに骨粗しょう症および他の骨吸収疾患;
(3)あらゆる形態のアレルギー反応、例えば、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、寄生虫感染(infectious parasitic)、血管神経性浮腫、枯草熱、虫刺症、薬剤、血液製剤、造影剤等に対するアレルギー反応、アナフィラキシーショック(アナフィラキシー)、蕁麻疹、血管神経性浮腫、遅延型または即時型過敏症、および接触皮膚炎を含むアレルギー性疾患;
(4)血管疾患:例えば、結節性汎動脈炎(panarteritis nodosa)、結節性多発動脈炎、結節性動脈周囲炎、側頭動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症(Wegner granulomatosis)、巨細胞動脈炎、アテローム性動脈硬化、再灌流傷害および結節性紅斑、心筋虚血、血栓症。
(5)皮膚疾患:例えば、皮膚炎、乾癬、日焼け、熱傷、および湿疹;
(6)腎疾患、泌尿器疾患および膵疾患:例えば、ネフローゼ症候群およびあらゆる種類の腎炎(糸球体腎炎等);膵炎;膀胱炎後の膀胱の反射亢進(hyper−reflexia);尿失禁または小胞炎症(vesicle inflammation)、尿意促迫(uresesthesia urgency)、過活動膀胱、頻尿、間質性膀胱炎または慢性前立腺炎を含む本明細書に記載の化合物および組成物によって治療され得る他の腎疾患;
(7)肝疾患:例えば、急性肝細胞分解;種々の起源(ウイルス性、毒性、薬剤性等)の急性肝炎、並びに慢性侵襲性および/または慢性間欠性肝炎、肝臓の傷害または疾患に関連する肝線維症、例えばアルコール性肝硬変、ウイルス性慢性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎および原発性肝がんによって引き起こされる、または悪化する線維症等の肝疾患;
(8)胃腸疾患:例えば、潰瘍、炎症性腸疾患、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎、胃炎、アフタ性潰瘍、セリアック病、限局性回腸炎、イレウス、食道炎、NSAID誘発潰瘍、非潰瘍性消化不良および胃食道逆流性疾患;
(9)神経変性疾患:例えば、脳卒中、心停止、肺バイパス(pulmonary bypass)、外傷性脳傷害、浮腫、脊髄損傷、脳虚血、発作後の神経変性、多発性硬化症等に関連する神経変性の治療/縮小、神経保護、神経発生;
(10)眼疾患:例えば、アレルギー性角膜炎、ブドウ膜炎、または虹彩炎、結膜炎、眼瞼炎、視神経炎(neuritis nervi optici)、脈絡膜炎、緑内障および交感性眼炎;
(11)耳鼻咽喉(ENT)領域の疾患:例えば、耳鳴症、アレルギー性鼻炎または枯草熱、歯肉炎、接触性湿疹、感染等によって引き起こされる外耳道炎、および中耳炎;
(12)進行性の中枢神経系疾患または神経系疾患:例えば、脳浮腫、特に、腫瘍関連脳浮腫、多発性硬化症、多発性硬化症、急性脳脊髄炎、髄膜炎、急性脊髄損傷、外傷に関連する痙縮;認知症、特に変性認知症(老年認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病およびクロイツフェルトヤコブ病、ハンチントン舞踏病、ピック病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む)、血管性認知症(多発梗塞性認知症並びに頭蓋内占拠性病変、感染およびHIV感染等の関連疾患に関連する認知症を含む)等の認知障害;ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、脳卒中、および種々の形態の発作(点頭痙攣等)、多動、運動異常;
(13)血液疾患:例えば、後天性溶血性貧血、再生不良性貧血、および特発性血小板減少症;
(14)腫瘍疾患:例えば、急性リンパ性白血病、ホジキン病、悪性リンパ腫、リンパ肉芽腫症(lymphogranulomatoses)、リンパ肉腫、固形悪性腫瘍、結腸直腸ポリープ、および広範な転移;糖尿病性網膜症および腫瘍血管新生等の他の増殖性疾患(例えば、滲出型黄斑変性)。
(15)内分泌疾患:例えば、内分泌性眼障害(endocrine opthalmopathy)、内分泌眼窩症(endocrine orbitopathia)、甲状腺クリーゼ、ドケルバン甲状腺炎(Thyroiditis de Quervain)、橋本甲状腺炎、バセドー病、肉芽腫性甲状腺炎、リンパ腫性甲状腺腫、グレーブス病、I型糖尿病(インスリン依存性糖尿病等);臓器および組織の移植並びに移植片対宿主病;
(16)深刻なショック状態:例えば、敗血症性ショック、アナフィラキシーショック、および全身性炎症反応症候群(SIRS);
(17)ウイルスまたは細菌の寄生による感染症:例えば、エイズおよび髄膜炎;並びに
(18)種々の他の病状または状態、例えば、経皮的冠動脈形成術後の再狭窄、急性および慢性疼痛、アテローム性動脈硬化、再灌流傷害、うっ血性心不全、心筋梗塞、熱傷、外傷に続発する多臓器損傷、血液透析、白血球除去、顆粒球輸血に関連する壊死性腸炎および症候群、サルコイドーシス、歯肉炎、発熱;熱傷、捻挫または骨折に関連する外傷に起因する浮腫、脳浮腫および血管浮腫、並びに糖尿病(糖尿病性脈管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、後毛細管抵抗および膵島炎に関連する糖尿病性症状(例えば、高血糖症、利尿、蛋白尿および亜硝酸塩増加およびカリクレイン尿中排泄)等)。
本明細書に記載の化合物および組成物は、胃腸(GI)の疾患または障害、例えば、機能性胃腸障害、潰瘍、炎症性腸疾患(IBD)、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎、下痢、胃炎、アフタ性潰瘍、セリアック病、限局性腸炎、イレウス、機能性消化不良、憩室炎、胃腸出血、過敏性腸症候群(IBS)、非潰瘍性消化不良および胃食道逆流性疾患、の治療に、単独で、または併用療法で、使用することができる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、掻痒症(かゆみ)の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。例えば、皮膚に発する掻痒症(皮膚掻痒症)、神経障害性掻痒症、神経原性または心因性掻痒症も、全て含まれるだろう。掻痒症(かゆみ)は、主要な皮膚疾患または全身性疾患の症状であり得る。激しい掻痒症を引き起こすことで知られている皮膚疾患には、疥癬、シラミ寄生症、虫刺症、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、扁平苔癬、汗疹、および疱疹状皮膚炎が含まれる。他の場合では、掻痒症は、いかなる同定可能な皮膚病変も無しで顕著であり、例えば、皮膚乾燥(特に高齢者における)、全身性疾患、およびある種の薬剤の使用が掻痒症を生じさせ得る。全身性掻痒を引き起こす全身性疾患には、胆汁鬱滞性疾患、尿毒症、真性赤血球増加症、および造血器腫瘍が含まれる。そう痒症は、妊娠後期にも発生し得る。バルビツール酸塩、サリチル酸塩、モルヒネおよびコカインは掻痒症を引き起こし得る。あまり明確でないが、掻痒症の原因には、甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症、糖尿病、鉄欠乏、並びに多種の内部がん(internal cancer)が含まれる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、例えば、薬物乱用および薬物離脱を含む、物質乱用に関連する症候群、障害または疾患の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。乱用物質には、アルコール、アンフェタミン、アンフェタミン様物質、カフェイン、アサ、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、ニコチン(および/またはタバコ製品)、ヘロイン、バルビツール酸塩、フェンシクリジン(またはフェンシクリジン様化合物)、催眠鎮静薬、ベンゾジアゼピン、または上記のいずれかの組み合わせが含まれ得る。本化合物および本医薬組成物は、離脱症状、および物質誘発性不安または気分障害を治療するのにも使用され得る。さらに、それらは、タバコへの欲求の低減;ニコチンの依存性、中毒、もしくは離脱症状の治療;または必要とする対象における禁煙もしくは減煙の補助に使用され得る。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、うつ病(大うつ病性障害、双極性うつ病、単極性うつ病、単発性または再発性の大うつ病エピソード(例えば、精神病性特徴、緊張性特徴(catatonic feature)、および/または憂鬱の特徴を有する、または有さない)、分娩後の発症、季節性感情障害、気分変調性障害(例えば、早期または晩期の発症を伴い、そして非定形の特徴を有するかまたは有さない)、神経症性うつ病および社会恐怖症、認知症を伴ううつ病、線維筋痛症に関連するうつ病、不安、精神病、社会情緒障害(social affective disorder)、並びに/または認知障害を含む);躁うつ病、双極性障害、極端な精神病状態(行動安定化が望まれる、躁病、精神分裂病、および過剰な気分変動等);外傷後ストレス障害;パニック障害;強迫性障害(例えば、強迫性障害、常同行動、自傷行動および繰り返し行動、抜毛癖(trichtillomania))、運動異常、パーキンソン病、ジストニアまたは痙縮に関連する運動異常、多発性硬化症に関連するジストニアまたは痙縮等の精神医学的な振戦等の精神障害の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、ADHD(注意欠陥多動性障害)、多動、多動性障害、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、自閉症、不安状態、全般性不安、衝動制御障害(例えば病的賭博、衝動買い、性行動亢進)、強迫性障害(compulsion disorder)、ドーパミン異常調節症、広場恐怖、並びに引きこもりによって特徴付けられる行動状態等の注意力障害の治療または予防にも、単独で、または併用療法で、使用することができる。それらは、精神医学的な振戦、例えば運動異常(例えば、パーキンソン病に関連する)、ジストニアまたは痙縮(例えば、多発性硬化症に関連する)の治療にも、使用することができる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、例えば、円形脱毛症(全身性硬化症(SS)としても知られている)、アミロース、筋萎縮性側索硬化症、強直性脊椎関節炎、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アジソン病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性リンパ増殖性症候群(ALPS)、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、心筋症、セリアック病−疱疹状皮膚炎;慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIPD)、瘢痕性類天疱瘡(cicatricial pemphigold)、寒冷凝集素症、結合組織病、クレスト症候群、クローン病、デゴス病、若年性皮膚筋炎(dermatomyositis−juvenile)、円板状ループス、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症−線維筋炎、移植片対宿主病、移植拒絶反応、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性慢性関節炎(スチル病)、若年性関節リウマチ、エリテマトーデス、メニエール病、多発性硬化症、重症筋無力症、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群(polyglandular syndrome)、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、反応性関節炎(reactional arthritis)、ライター症候群、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症(進行性全身性硬化症(PSS)、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、未分化型脊椎関節炎、ブドウ膜炎、白斑、並びにウェゲナー肉芽腫症を含む、自己免疫性の疾患もしくは障害、または該疾患もしくは該障害に関連する少なくとも1つの症状の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、多発性硬化症または他の自己免疫疾患に罹患している個体における神経保護に、単独で、または併用療法で、使用することができる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、神経性障害または神経変性障害の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。神経変性疾患の例としては、認知症、特に変性認知症(例えば、老年認知症、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病(Huntingdon’schorea)、パーキンソン病、プリオン病およびクロイツフェルト・ヤコブ病、運動ニューロン疾患;血管性認知症(多発梗塞性認知症を含む);並びに頭蓋内占拠性病変に関連する認知症;外傷;感染および関連疾患(HIV感染を含む);パーキンソン病における認知症;代謝;毒素;無酸素およびビタミン欠乏症;並び加齢に関連する軽度認知機能障害、特に加齢に伴う記憶障害が挙げられる。神経障害の例としては、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、多発性硬化症、癲癇、虚血、外傷性頭部(traumatic head)または脳傷害に関連する痙縮(spascity)、脳炎、眼外傷、脳卒中および神経炎症が挙げられる。本明細書に記載の化合物および組成物は、脳卒中、心停止、肺バイパス(pulmonary bypass)、外傷性脳傷害、低酸素、低血糖症、ガス中毒、薬物中毒、真性糖尿病、浮腫、脊髄損傷、脳虚血、大脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、発作、多発性硬化症に関連する神経変性等に関連する神経変性または脳活動減少の治療/低減にも使用することができる。
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、例えば、緑内障(正常眼圧緑内障等)、緑内障関連眼圧網膜炎(glaucoma−associated intraocular pressure retinitis)、網膜症、ブドウ膜炎、および眼組織への急性傷害(例えば、結膜炎)を含む、眼障害の治療または予防に、単独で、または併用療法で、使用することができる。眼障害には、例えば、高眼圧、緑内障の家族歴、対側眼における緑内障および強度近視等の緑内障に関する危険因子を示している患者における、網膜および視神経の神経変性疾患状態も含まれる。
本明細書に記載の化合物および組成物は、嘔吐(emesis)、嘔吐(vomiting)および悪心、食物行動の問題(food behavioral problem)または栄養補給障害(例えば、食欲不振、悪液質、消耗性疾病および過食症)、並びに肥満症または肥満症関連障害(例えば、II型糖尿病、高脂血症)等の食欲関連障害を治療または予防するのにも、単独で、または併用療法で、使用することができる。
ある婦人科障害、例えば、早産、月経痛、月経不順、月経困難症は、本明細書に記載の化合物または組成物を用いる、ホルモンによって引き起こされる子宮収縮、およびプロスタノイドによって引き起こされる筋収縮の阻害によって、治療され得る。
いくつかの睡眠障害、例えば不眠症、夜驚症、悪夢、鮮明な夢(vivid dreaming)、不穏状態、歯ぎしり、夢遊症、ナルコレプシー、概日リズム調節障害等は、本明細書に記載の化合物または組成物で治療され得る。神経性障害もしくは精神障害に関連する睡眠障害、または疼痛に関連する睡眠障害も企図される。
本発明の化合物および組成物で治療され得る循環器疾患には、心筋虚血、血栓症、高血圧症または心不整脈が含まれる。
本発明の化合物および組成物は、伴侶動物、外来動物および家畜、例えば、限定はされないが、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、スナネズミ、モルモット、ウサギ、ウマ、ブタおよびウシの動物治療にも有用である。
別の実施形態では、本発明は、生物試料を本発明の化合物または組成物と接触させることを含む、生物試料中のFAAHを阻害する方法を提供する。生物試料中でのFAAH阻害剤の使用は、当業者に既知の種々の目的に有用である。そのような目的の例としては、限定はされないが、生物検定および生物標本貯蔵が挙げられる。
併用療法:
本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、1つまたは複数の追加の治療薬と共に、併用療法において使用することができる。活性薬剤が別々の投与剤形である場合の、2つ以上の活性薬剤との併用療法に関して、これらの活性薬剤は、別々に、または組み合わせて、投与され得る。さらに、一方の要素の投与は、他方の薬剤の投与に対し、前、同時、後で有り得る。
他の薬剤と同時投与される場合、例えば、別の鎮痛剤との同時投与の場合、その第二の薬剤の「有効量」は、使用される薬剤の種類によって決まる。適切な投与量は、承認された薬剤について知られており、対象の状態、治療されている状態の種類、および使用されている本明細書に記載の化合物の量に従って、当業者によって調節され得る。量が特に記載されていない場合、有効量は推測されるべきものである。例えば、本明細書に記載の化合物は、約0.001〜約100mg/kg体重/日、約0.001〜約50mg/kg体重/日、約0.001〜約30mg/kg体重/日、約0.001〜約10mg/kg体重/日の範囲の投与量で、対象に投与され得る。
併用療法が使用される場合、有効量は、表1から選択される化合物またはその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和化合物(例えば、水和物)、共結晶もしくはプロドラッグの第一の量、並びに、追加の適切な治療薬(例えば、疼痛を治療するための薬剤)の第二の量を用いて、達成することができる。
本発明の一実施形態では、表1から選択される化合物および追加の治療薬は、それぞれ、有効量で(すなわち、それぞれ、単独で投与された場合に治療効果があるであろう量で)投与される。別の実施形態では、表1から選択される化合物および追加の治療薬は、それぞれ、単独では治療効果を提供しない量(治療量以下の投与量)で、投与される。さらに別の実施形態では、表1から選択される化合物は、有効量で投与され得るが、一方、追加の治療薬は、治療量以下の投与量で投与される。さらに別の実施形態では、表1から選択される化合物は、治療量以下の投与量で投与され得るが、一方、追加の治療薬、例えば、適切ながん治療薬は、有効量で投与される。
本明細書で使用される場合、「組み合わせて」または「同時投与」という用語は、2つ以上の薬剤(therapy)(例えば、1つまたは複数の予防薬および/または治療薬)の使用を指すのに、同義的に使用され得る。その用語の使用は、薬剤(therapy)(例えば、予防薬および/または治療薬)が対象に投与される順番を限定するものではない。
同時投与は、例えば、固定比率の第一量および第二量を有する単一の医薬組成物、例えば、カプセル剤もしくは錠剤での、またはそれぞれごとに、複数の、別々のカプセル剤もしくは錠剤での等、化合物の第一量および第二量の本質的に同時の投与を包含する。さらに、そのような同時投与は、それぞれの化合物の、いずれかの順番での、順次の使用をも包含する。同時投与が第一量の表1の化合物、および第二量の追加の治療薬の別々の投与を含む場合、それらの化合物は、所望の治療効果を有するのに十分近接した時間において、投与される。例えば、所望の治療効果をもたらし得る、各投与間の期間は、分から時間まで及ぶ可能性があり、作用強度、溶解性、生物学的利用能、血漿内半減期および動態特性等の各化合物の性質を考慮して、決定され得る。例えば、表1から選択される化合物および第二の治療薬は、任意の順番で、互いに約24時間以内に、互いに約16時間以内に、互いに約8時間以内に、互いに約4時間以内に、互いに約1時間以内に、または互いに約30分以内に、投与され得る。
より具体的には、第一の薬剤(例えば、本明細書に記載の化合物等の予防薬または治療薬)は、第二の薬剤(例えば、抗がん剤等の予防薬または治療薬)の投与の、前(例えば、5分間、15分間、30分間、45分間、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前)、同時、または後(例えば、5分間、15分間、30分間、45分間、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後)に、対象に投与され得る。
本明細書に記載の化合物と組み合わせることができる追加の治療薬には、限定はされないが、以下が含まれる:
FAAH阻害剤:例えば、OL−135、LY2183240、URB−597、CAY−10402、PF−750、BMS−469908、SSR−411298、TK−25、PF−04457845、PF−3845、SA−47、JNJ−245、JNJ−28833155およびJNJ−1661010;
鎮痛剤、例えば、アセトアミノフェンまたはパラセタモール;
非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、例えば、プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキス酸、カプロフェン、フェンブフェン(fenhufen)、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、およびチオキサプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクローズ酸、フェンチアザク、フロフェナク、イブフェナク、イソキセパック、オキスピナク(oxpinac)、スリンダク、チオピナック、トルメチン、ジドメタシン、およびゾメピラック)、フェナム酸誘導体(メクロフェナム酸、メフェナム酸、およびトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体、オキシカム(oxicam)(イソキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、スドキシカムおよびテノキシカム(tenoxican))、サリチル酸塩(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)およびピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)、並びにCOX−2阻害剤、例えば、コキシブ(セレコキシブ、デラコキシブ、バルデコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブおよびエトリコキシブ);
他の鎮痛剤、例えば、ガバペンチン、局所的カプサイシン、タネズマブ、エスレボキセチン;
オピエート受容体作動薬、例えば、モルヒネ、プロポキシフェン(Darvon(商標))、トラマドール、ブプレノルフィン(buprenorphin);
カンナビノイド受容体作動薬、例えば、ドロナビノール、Δ9−THC、CP−55940、WIN−55212−2、HU−210;
抗感染症薬;
ナトリウムチャネル遮断薬、例えば、カルバマゼピン、メキシレチン、ラモトリジン、プレガバリン、テクチン、NW−1029、CGX−1002;
N型カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ジコノチド、NMED−160、SPI−860;セロトニン作動性およびノルアドレナリン作動性修飾薬、例えば、SR−57746、パロキセチン、デュロキセチン、クロニジン、アミトリプチリン、シタロプラム;
局所麻酔薬、例えば、アンブロキソール、リドカイン;
VR1の作動薬および拮抗薬、例えば、NGX−4010、WL−1002、ALGRX−4975、WL−10001、AMG−517;
片頭痛に対して用いられる薬剤、例えば、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、エレトリプタン、ローウオルシン、ヨヒンビン、メトクロプラミド;
限局性皮膚掻痒症の治療に用いられる局所用剤:例えば、0.125〜0.25%メントール、ドキセピン(例えば、Sinequan(商標)、Zonalon(商標))、フェノール(例えば、Cepastat(登録商標)、Chloraseptic(登録商標)含嗽薬、Ulcerease)、0.5〜2%、プラモキシン(例えば、Anusol(商標)軟膏剤、Proctofoam−NS、Tronolane(商標)クリーム、Tucks(商標)Hemorrhoidal)、局所麻酔薬(EMLA)の共融混合物、および副腎皮質ステロイドを含有するカンフル/メントールのローション剤またはクリーム剤;
抗炎症剤および/または免疫抑制剤、例えば、メトトレキサート、シクロスポリンA(例えば、シクロスポリンマイクロエマルションを含む)、タクロリムス、副腎皮質ステロイド、スタチン、インターフェロンβ、Remicade(商標)(インフリキシマブ)、Enbrel(商標)(エタネルセプト)およびHumira(商標)(アダリムマブ);
タバコ乱用を治療するために設計された薬剤:例えば、ニコチン受容体部分作動薬、次亜塩素酸ブプロピオン(bupropion hypochloride)(Zyban(商標)の商標名でも知られている)およびニコチン置換療法剤;
ADD/ADHD剤:例えば、Ritalin(商標)(塩酸メチルフェニデート)、Strattera(商標)(塩酸アトモキセチン)、Concerta(商標)(塩酸メチルフェニデート)およびAdderall(商標)(アスパラギン酸アンフェタミン;硫酸アンフェタミン;サッカリン酸デキストロアンフェタミン;並びに硫酸デキストロアンフェタミン);
アルコール症を治療するための薬剤、例えば、オピオイド拮抗薬(例えば、ナルトレキソン(ReVia Mの商標名でも知られている)およびナルメフェン)、ジスルフィラム(Antabuse(商標)の商標名でも知られている)、並びにアカンプロセート(Campral(商標)の商標名でも知られている);
アルコール離脱症状を低減するための薬剤、例えば、ベンゾジアゼピン、β遮断薬、クロニジン、カルバマゼピン、プレガバリン、およびガバペンチン(Neurontin(商標));
降圧薬:例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、アリスキレン等のレニン阻害剤、ミノキシジル等の血管拡張剤等の、ACE阻害剤およびアンジオテンシンII受容体遮断薬;
緑内障を治療するために用いられる薬剤:例えば、直接作動性縮瞳薬(コリン作動薬)、間接作動性縮瞳薬(コリンエステラーゼ阻害剤)、炭酸脱水酵素阻害剤(例えば、アセタゾラミド、メタゾラミド、ブリンゾラミド、ドルゾラミド、選択的アドレナリン作動薬(例えば、アプラクロニジン、ブリモニジン)、β遮断薬(チモロール、ベタキソロール、カルテオロール、レボベタキソロール、レボブノロール、メチプラノロール)、浸透圧性利尿薬(例えば、グリセリン、マンニトール);
抗うつ薬:例えば、SSRI(例えば、フルオキセチン、シタロプラム、フェモキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、インダルピン、セルトラリン、ジメルジン)、三環系抗うつ薬(例えば、イミプラミン、アミトリプチリン(amitriptiline)、クロミプラミン(chlomipramine)およびノルトリプチリン(nortriptiline))、ドーパミン作動性抗うつ薬(例えば、ブプロピオンおよびアミネプチン)、SNRI(例えば、ベンラファキシンおよびレボキセチン);
認知改善薬:例えば、塩酸ドネペジル(Aricept(商標))および他のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤;
制吐薬:例えば、オンダンセトロン、グラニセトロン、メトクロプラミド等の5HT3拮抗薬;
神経保護薬:例えば、メマンチン、Lドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、タリペキソール(talipexol)、プラミペキソール、カベルゴリン、現在研究中である神経保護薬、例えば、抗アポトーシス剤(CEP1347およびCTCT346)、ラザロイド、生体エネルギー療法剤(bioenergetics)、抗グルタミン酸剤およびドーパミン受容体。他の臨床的に評価された神経保護薬は、例えば、モノアミンオキシダーゼB阻害剤であるセレギリンおよびラサギリン、ドーパミン作動薬、並びに複合体Iミトコンドリア強化剤(complex I mitochondrial fortifier)補酵素Q10;
抗精神病薬剤(antipsychotic medication):例えば、ジプラシドン(Geodon(商標))、リスペリドン(Risperdal(商標))、およびオランザピン(Zyprexa(商標));
多発性硬化症に対して用いられる薬剤、例えば、βインターフェロン(例えば、Avonex(商標)、Betaseron(商標))バクロフェンおよびCopaxone(商標);
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDS)、例えば、メトトレキサート、アザチオプリン(azathioptrine)、レフルノミド、ペニシラミン(pencillinamine)、金塩、ミコフェノール酸モフェチル、シクロホスファミド、CP−690,550;生物学的応答調節物質(BRM)、例えば、Enbrel(商標)、Remicade(商標)、IL−1拮抗薬;NSAIDS、例えば、ピロキシカム、ナプロキセン、インドメタシン、イブプロフェン;COX−2選択的阻害剤、例えば、Celebrex(商標);COX−1阻害剤、例えば、Feldene(商標);免疫抑制剤、例えば、ステロイド類、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン;
炎症、肺障害の治療用の、および気管支拡張剤としての、PDE4阻害剤、例えば、テオフィリン、ドロタベリン塩酸塩、シロミラスト、ロフルミラスト、デンブフィリン、ロリプラム、テトミラスト、エンプロフィリン、アロフィリン、シパンフィリン、トフィミラスト、フィルアミナスト、ピクラミラスト、(R)−(+)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−フェニルエチル]ピリジン、メソプラム、N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H− −インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミド、CDC−801(セルジーン社)、CC−1088(セルジーン社)、Lirimilast、ONO−6126(小野薬品工業)、CC−10004(セルジーン社)およびMN−001(キョーリン製薬社)、イブジラスト並びにペントキシフィリン;
副腎皮質ステロイド、例えば、ベタメタゾン、ブデソニド、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾンおよびトリアムシノロン;
ヒスタミンH1受容体拮抗薬、例えば、ブロムフェニラミン(bromopheniramine)、クロルフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン(methdiazine)、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン ピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、フェキソフェナジンおよびレボセチリジン;
ヒスタミンH2受容体拮抗薬、例えば、シメチジン、ファモチジンおよびラニチジン;
プロトンポンプ阻害剤、例えば、オメプラゾール、パントプラゾールおよびエソメプラゾール;
ロイコトリエン拮抗薬および5−リポキシゲナーゼ阻害剤、例えば、ザフィルルカスト、モンテルカスト、プランルカストおよびジロートン;
ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、例えば、ABT−202、A−366833、ABT−594;BTG−102、A−85380、CGX1204;
P2X3受容体拮抗薬、例えば、A−317491、ISIS−13920、AZD−9056;
NGFの作動薬および拮抗薬、例えば、RI−724、RI−1024、AMG−819、AMG−403、PPH207;
NK1およびNK2の拮抗薬、例えば、DA−5018、R−116301;CP−728663、ZD−2249;
NMDA拮抗薬、例えば、NER−MD−11、CNS−5161、EAA−090、AZ−756、CNP−3381;カリウムチャネル修飾薬、例えば、CL−888、ICA−69673、レチガビン;
GABA修飾薬、例えば、ラコサミドおよびプロポフォール;
抗がん剤、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブ(Gleevec(商標)/Glivec(商標))およびゲフィチニブ(Iressa(商標));
抗高脂血症剤、例えば、スタチン、エゼチミベ、ナイアシンおよび胆汁酸捕捉剤;
食欲抑制薬:例えば、シブトラミン、タラナバント、リモバマント(rimobamant);
抗糖尿病薬、例えば、インスリン、トルブタミド(Orinase(商標))、アセトヘキサミド(Dymelor(商標))、トラザミド(Tolinase(商標))、クロルプロパミド(Diabinese(商標))、グリピジド(Glucotrol(商標))、グリブリド(Diabeta(商標)、Micronase(商標)、Glynase(商標))、グリメピリド(Amaryl(商標))、グリクラジド(Diamicron(商標))、レパグリニド(Prandin(商標))、ナテグリニド(Starlix(商標))、プラムリンチド(Symlin(商標))およびエクセナチド(Byetta(商標));
セロトニン作動性およびノルアドレナリン作動性修飾薬、例えば、SR−57746、パロキセチン、デュロキセチン、クロニジン、アミトリプチリン、シタロプラム、フリバンセリン;並びに
GI薬:例えば、緩下剤(例えば、ルビプロストン(Amitiza(商標))、Fybogel(登録商標)、Regulan(登録商標)、Normacol(登録商標)等)、特発性慢性便秘症および便秘症優位型IBSの治療に用いられる胃腸薬、GI運動性刺激薬(例えば、ドンペリドン、メトクロプラミド、モサプリド、イトプリド)、鎮痙薬(例えば、ヒヨスチアミンまたはジサイクロミン等の抗コリン薬);止痢薬、例えば、ロペラミド(Imodium(商標))および次サリチル酸ビスマス(Pepto Bismol(商標)およびKaopectate(商標)中に存在するような)、GCC(グアニル酸シクラーゼC)作動薬(例えば、リナクロチド)、5HT4作動薬(例えば、テガセロッド(tegasarod))、5HT3拮抗薬(例えば、アロセトロン、ラモセトロン、オンダンセトロン)、
である。
一般的分析技術
Waters Acquityシステム上で、PolarC18カラム、および5〜60%のアセトニトリル/水を5分間に渡り使用して、LC/MSを行った。MSのためのイオン化方法はエレクトロスプレー法であった。
自動化されたカラムクロマトグラフィーは、ISCOシステムを使用して実施した。それぞれの場合において、Companion、Combiflash、またはCombiflash Rfのうちの1つを使用した。
マイクロ波反応は、Personal Chemistry Optimizer上、0〜240℃、電力0〜300W、および圧力0〜21バールで実施した。
精製のためのHPLCは、Varian Prepstar装置上で、以下の条件を使用して実施した:
溶媒A:水中0.1%のトリフルオロ酢酸
溶媒B:アセトニル中0.1%のトリフルオロ酢酸
実施例において提供されるすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。本明細書において使用される場合、すべての略語、記号および慣習的表現は、現代の科学文献に使用されるものと一致する。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Janet S. Dodd,ed.、The ACS Style Guide: A Manual for Authors and Editors、2nd Ed.、Washington、D.C.: American Chemical Society、1997を参照のこと。
実施例1(経路1、手順A、B、CおよびDを参照のこと)
2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(12)
ジクロロメタン(100mL)中の5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(3.45g、21.4mmol)溶液に、0℃で塩化オキサリル(2.06mL、23.5mmol)を添加した。30分後、反応物を室温まで温めると、LCMS分析は塩化ケト酸の存在を示した(メタノリシス生成物の分析により)。反応混合物を乾燥するまで濃縮し、次いでジクロロメタン(100mL)中に再構成し、0℃まで冷却した。メタノール(8.00mL、198mmol)を添加し、その後反応混合物を室温まで温めると、その結果固体の沈殿を形成した。その沈殿を濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、淡桃色固体のメチル2−(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(4.08g、16.5mmol、収率77%)を得た。この材料のさらなる精製は必要なかった。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.49(br.s、1H)、7.59(d、1H)、7.22(d、1H)、6.88(dd、1H)、3.98(s、3H)、3.87(s、3H)、2.45(s、3H)。
N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中のメチル2−(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(672mg、2.72mmol)、(5−クロロピラジン−2−イル)メチルメタンスルホネート(787mg、3.53mmol)、炭酸カリウム(451mg、3.26mmol)、およびヨウ化カリウム(22.6mg、0.136mmol)溶液を、65℃で6時間加熱し、その後反応物を水中で希釈し、飽和塩化ナトリウム溶液で処理し、酢酸エチル(3x100mL)で抽出し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃褐色の油になるまで濃縮した。ヘキサン中30〜100%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 80g、20mL/分)により、精製を実施した。生成物、メチル2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(818mg、2.19mmol、収率80%)を、黄褐色の固体として単離した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.54(d、1H)、8.05(s、1H)、7.54(d、1H)、7.16(d、1H)、6.88(dd、1H)、5.44(s、2H)、3.99(s、3H)、3.86(s、3H)、2.87(s、3H)。
テトラヒドロフラン(9.3mL)、メタノール(3.1mL)、および水(3.1mL)中のメチル2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(810mg、2.167mmol)溶液に、水酸化リチウム一水和物(136mg、3.25mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、その後それを残渣になるまで濃縮し、水中で再構成し、酢酸エチル(3x50mL)で洗浄した。水層を3Mの塩酸溶液で酸性化し、酢酸エチルで逆抽出し(3x100mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄褐色固体の2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸(737mg、2.05mmol、収率95%)を得た。1H NMR(400MHz、CD3CN)δ(ppm):8.52(d、1H)、8.37(d、1H)、7.59(d、1H)、7.37(d、1H)、6.90(dd、1H)、5.56(s、2H)、3.84(s、3H)、3.86(s、3H)、2.69(s、3H)。[1H NMRスペクトルにおいて、カルボン酸プロトンは観察されなかった]。LCMS:1.62分:[ES]− 測定値 358.20。
アセトニトリル(6.9mL)中の2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸(500mg、1.39mmol)およびトリエチルアミン(969μL、6.95mmol)溶液に、2−メトキシピリジン−4−アミン(190mg、1.53mmol)を添加し、その後酢酸エチル溶液中50%のT3P(2.48mL、4.17mmol)を添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、その後LCMS分析は、反応が完了したことを示した。水を反応混合物に添加し、その後それを酢酸エチル(3x50mL)で抽出し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中30〜100%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 80g、20mL/分)により精製を実施し、黄色固体の2−(1−((5−クロロピラジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(435mg、0.934mmol、収率67%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.03(br.s、1H)、8.55(d、1H)、8.14(d、1H)、8.05(s、1H)、7.76(d、1H)、7.25(d、1H)、7.15(d、2H)、6.89(dd、1H)、5.46(s、2H)、3.96(s、3H)、3.87(s、3H)、2.77(s、3H).LCMS:2.50分間、[ES]− 測定値 464.30。
実施例2(一般的経路2、手順E、F、CおよびDを参照のこと)
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(3)
DMSO(8mL)中の2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン(74.4mg、0.563mmol)および4−クロロベンジルクロリド(0.0780mL、0.619mmol)溶液に、室温で粉末状の水酸化カリウム(69.5mg、1.24mmol)を添加した。反応物を室温で12時間撹拌し、その後LCMS分析は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水中で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、透明な残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中30〜90%の酢酸エチルを80分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、オフホワイト固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン(64.2mg、0.250mmol、収率44%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.41(dd、1H)、7.41(d、1H)、7.24(d、2H)、7.01(dd、1H)、6.86(d、2H)、6.54(s、1H)、5.27(s、2H)、2.41(s、3H)。
ジクロロメタン(25mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン(341mg、1.33mmol)溶液に、三塩化アルミニウム(886mg、6.65mmol)を添加した。混合物を室温で20分間撹拌し、その後塩化エチルオキサリル(0.744mL、6.65mmol)を添加した。反応混合物を室温でさらに3時間撹拌し、その後それを氷上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、オフホワイト固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸(76.5mg、0.233mmol、収率18%)を得た。この材料を、いかなる精製もせず、次のステップで使用した。この反応の意図される生成物、エチル2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソアセテートは、微量で観察され、反応混合物から単離はされなかった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.44(dd、1H)、7.41(dd、1H)、7.20(d、2H)、7.04(dd、1H)、6.84(d、2H)、6.54(s、1H)、5.27(s、2H)、2.77(s、3H)[1H NMRにおいてカルボン酸プロトンは検出されなかった]。LCMS:2.18分、[ES]− 測定値 327.10。
アセトニトリル(7mL)中の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸(76.5mg、0.218mmol)溶液に、トリエチルアミン(0.304mL、2.18mmol)、2−メトキシピリジン−4−アミン(29.8mg、0.240mmol)を添加し、続いてT3Pの50%酢酸エチル溶液(972mg、1.53mmol)を添加した。反応物を60℃まで2時間加熱し、その後追加のトリエチルアミン(0.304mL、2.18mmol)およびT3P溶液(972mg、1.53mmol)を添加した。反応混合物を60℃で12時間撹拌し、その後それを水中で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により精製を実施し、淡黄褐色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(31mg、0.071mmol、収率33%)を単離した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):12.5(br.s、1H)、8.55(dd、1H)、8.08(d、1H)、7.55(dd、1H)、7.23−7.29(m、4H)、7.18(dd、1H)、6.87(d、2H)、5.34(s、2H)、3.90(s、3H)、2.70(s、3H)。
実施例3(一般的経路3、手順EおよびGを参照のこと)
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−シアノ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(15)
DMSO(40.3mL)中の2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル(1.89g、12.1mmol)および1−クロロ−4−(クロロメチル)ベンゼン(1.53mL、12.1mmol)室温溶液に、粉末状の水酸化カリウム(1.39g、24.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、その後それを水中で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、透明な残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルを75分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、オフホワイト固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル(2.75g、9.80mmol、収率81%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.88(d、1H)、7.34(dd、1H)、7.26(d、2H)、7.20(d、1H)、6.86(d、2H)、6.41(s、1H)、5.29(s、2H)、2.30(s、3H)。
ジクロロメタン(25mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル(360mg、1.28mmol)室温溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を添加し、その後ジクロロメタン(25mL)中塩化オキサリル(0.559mL、6.41mmol)溶液を滴加した(30分間に渡り)。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後それを乾燥するまで濃縮して、褐色の固体を得た。この固体をジクロロメタン(25mL)中に再構成すると、濃褐色の溶液となり、その溶液にトリエチルアミン(0.894mL、6.41mmol)および2−メトキシピリジン−4−アミン(0.251g、2.02mmol)を添加した。反応混合物を12時間室温で撹拌し、その後それを、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200mL)の添加によりクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3x100mL)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、固体になるまで濃縮した。ジクロロメタン中5〜20%のアセトニトリル:メタノールの7:1混合物を60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−シアノ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(248mg、0.540mmol、収率42%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.09(br.s、1H)、8.57(d、1H)、8.15(d、1H)、7.47(dd、1H)、7.31(s、2H)、7.29(s、1H)、7.23(d、1H)、7.17(dd、1H)、6.92(d、2H)、5.40(s、2H)、3.96(s、3H)、2.72(s、3H);LCMS:[ES]+測定値 459.14。
実施例4a(一般的経路4、手順H、MおよびKを参照のこと)
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン
12Mの濃縮塩酸水溶液(60mL)中の3−フルオロ−4−メトキシアニリン(25.0g、177mmol)室温溶液を2時間撹拌し、その後それを0℃まで冷却し、反応温度が5℃以上に温まらないように内部温度をモニターしながら、それに水(50mL)中の亜硝酸ナトリウム(14.2g、205mmol)溶液を、45分間に渡り滴加した。1時間0℃で撹拌した後、反応混合物を、12Mの濃縮塩酸水溶液(125mL)中の塩化スズ(II)二水和物(168g、744mmol)の0℃作り置き溶液中に、ゆっくりと注ぎ入れた。反応混合物を室温まで昇温させ、その後、冷凍庫に一晩(12時間)保管し、沈殿を形成させた。この濃褐色の固体を、水(2x100mL)およびジエチルエーテル(3x100mL)で連続して洗浄し、乾燥して、未精製の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩(この未精製の固体を、次のステップで直接使用することが出来ることに留意)を、ペースト状褐色固体として得た。精製および単離プロセスの一部として、未精製のヒドラジン塩酸塩を水(100mL)および3Mの水酸化ナトリウム水溶液(200mL)中で再構成し、ジエチルエーテルで抽出し(2x200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2x100mL)、水(2x20mL)および飽和塩化ナトリウム溶液(2x20mL)で連続して洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、淡黄色固体の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン(15.0g、96.1mmol、収率54%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):6.87(m、1H)、6.66(dd、1H)、6.49−6.53(m、1H)、5.06(br.s、1H)、3.83(s、3H)、3.55(br.s、2H)。
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン(5.00g、32.0mmol)の一部を絶対エタノール(50mL)中に溶解し、それに塩化水素(15mL、エタノール中2.5M)溶液を添加した。得られた沈殿を濾過し、酢酸エチルで洗浄し(2x40mL)、乾燥して、オフホワイト固体の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩(4.7g)を得た。
6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−3−(フェニルチオ)−1H−インドール
イソブチルアルコール(25mL)中の(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩(1.86g、9.65mmol)および1−(フェニルチオ)プロパン−2−オン(1.13g、6.80mmol)のスラリーを90℃まで加熱した。反応混合物を次いで室温まで冷却し、酢酸エチル(200mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出し(2x150mL)、水(2x100mL)、ブライン(2x100mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、橙色の残渣を得た。ヘキサン中5〜50%の酢酸エチルを40分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 80g、60mL/分)により精製を実施し、黄色固体の6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−3−(フェニルチオ)−1H−インドール(1.39g、4.84mmol、収率68%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.17(br.s、1H)、7.15−7.19(m、2H)、7.11(d、1H)、7.00−7.08(m、4H)、3.86(s、3H)、2.48(s、3H)。
6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール
絶対エタノール(40mL)中のラネーニッケル(7.40g、126mmol、水中50%溶液)のスラリーに、固体の6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−3−(フェニルチオ)−1H−インドール(1.39g、4.84mmol)を添加した。反応懸濁液を90℃まで5時間加熱し、その後室温まで冷却し、セライトで濾過し、酢酸エチルで洗浄し(3x20mL)、固体になるまで濃縮した。ヘキサン中5〜70%の酢酸エチルを30分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 40g、40mL/分)により精製を実施し、白色固体の6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(0.690g、3.85mmol、収率80%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.76(br.s、1H)、7.00−7.06(m、2H)、6.13(s、1H)、3.88(s、3H)、2.41(s、3H)。
実施例4b(一般的経路4、手順Jを参照のこと)
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール
トリフルオロ酢酸(3.3mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(0.212g、0.491mmol)溶液に、2−メルカプト安息香酸(0.151g、0.982mmol)を添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、その後トリフルオロ酢酸を真空中でで除去した。残りの残渣を酢酸エチル(50mL)中で再構成し、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(3x30mL)および水(1x50mL)で連続して洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜30%の酢酸エチルを45分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 40g)により精製を実施し、黄褐色固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(0.0370g、0.114mmol、収率23%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.85(s、1H)、7.49−7.51(m、1H)、7.21−7.35(m、3H)、6.87(d、2H)、6.42(s、1H)、5.30(s、2H)、2.38(d、3H)。
以下の化合物を、一般的経路1に従って調製した:
2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(43)
一般的経路1を使用して、黄金色固体の2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):10.43(s、1H)、8.34(s、1H)、8.22(d、1H)、7.73(s、1H)、7.44(d、2H)、7.36(dd、1H)、7.14(d、1H)、6.79−6.86(m、2H)、5.59(s、2H)、4.06(s、3H)、3.89(s、3H)、3.81(s、3H)、2.62(s、3H)。
2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(33)
一般的経路1を使用して、固体の2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.01(s、1H)、8.29−8.30(m1H)、8.14(d、1H)、7.93(d、1H)、7.48(dd、1H)、7.25−7.27(m,2H)、7.16(dd、1H)、7.05(d、1H)、5.47(d、2H)、3.97(s、3H)、2.84(s、2H)、2.44(s、3H)。
2−(6−フルオロ−5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(32)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(6−フルオロ−5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.09(s、1H)、8.27(s、1H)、8.14(s、1H)、7.87(s、1H)、7.06−7.28(m、4H)、6.73(s、1H)、5.33(s、2H)、3.84(d、6H)、3.82(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(13)
ジクロロメタン(10mL)中の6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(132mg、0.737mmol)0℃溶液に、純二塩化オキサリル(0.129ml、1.47mmol)を添加した。反応物を0℃で20分間撹拌し、その後LCMS分析は、反応の完了を示した(メタノリシス生成物を介した分析)。反応混合物を乾燥するまで濃縮し、次いでジクロロメタン(10mL)中で再構成し、それにメタノール(1.0mL、25mmol)を添加した。反応物をジクロロメタン(1x30mL)、次いで酢酸エチル(2x50mL)で抽出し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、淡紅色がかった黄褐色固体の、メチル2−(6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(172mg、0.648mmol、収率88%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.49(br.s、1H)、7.59(d、1H)、7.22(d、1H)、6.88(dd、1H)、3.98(s、3H)、3.87(s、3H)、2.45(s、3H)。
この化合物を、メチル2−(6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート、3,5−ジクロロ−2−(クロロメチル)ピリジンから出発し、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、一般的手順Bを使用し、収率99%で、黄褐色固体として合成した。この生成物を、いかなる精製もすることなくその後のステップで使用した。
メチル2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートから出発し、一般的手順Cを使用して、収率89%で、淡紅色固体の2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸を合成した。この材料を、いかなる精製もせずに、その後のステップで使用した。
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、一般的手順Dを使用して、収率53%で、淡黄色固体の2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ジクロロメタン中3〜9%の7:1アセトニトリル/メタノール溶液を60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により、精製を実施した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.04(br.s、1H)、8.29(d、1H)、8.14(d、1H)、7.89(d、1H)、7.78(d、1H)、7.25(d、1H)、7.15(dd、1H)、6.95(d、1H)、5.46(s、2H)、3.96(s、3H)、3.95(s、3H)、2.73(s、3H)。
2−(1−(2,4−ジフルオロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(14)
この化合物を、メチル2−(6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートから出発し、一般的経路1を使用して、収率26%で、黄色固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.99(br.s、1H)、8.07(d、1H)、7.81(d、1H)、7.18(d、1H)、7.08(dd、1H)、6.91(d、1H)、6.81−6.87(m、1H)、6.67−6.72(m、1H)、6.48−6.54(m、1H)、5.24(s、2H)、3.89(s、6H、2つの等時性シフト)、2.63(s、3H)。
2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(87)
5−クロロ−2−クロロメチル−3−フルオロ−ピリジン塩酸塩から出発し、一般的経路1を使用して、固体の2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.99(s、1H)、8.31(s、1H)、8.14(d、1H)、7.72(s、1H)、7.50(d、1H)、7.28(m、2H)、7.16(d、1H)、6.87(d、1H)、5.46(s、2H)、3.95(s、3H)、3.85(s、3H)、2.84(s、3H)。
2−(1−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(91)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中10〜50%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.05(br.s、1H)、8.16(d、1H)、7.90(d,1H)、7.25−7.27(m、1H)、7.20(dd、1H)、7.16(dd、1H)、7.02(dd、1H)、6.98(d、1H)、6.52(dd、1H)、5.33(s、2H)、3.97(s、6H、2つの等時性シフト)、2.70(s、3H)。
2−(1−(2,4−ジクロロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(92)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(1−(2,4−ジクロロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中10〜50%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.06(br.s、1H)、8.15(d、1H)、7.90(d,1H)、7.49(d、1H)、7.26(m、1H)、7.15(dd、1H)、7.09(dd、1H)、6.90(d、1H)、6.28(d、1H)、5.33(s、2H)、3.97(s、6H、2つの等時性シフト)、2.65(s、3H)。
2−(1−((5−クロロ−3−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(100)
一般的経路1を使用して、淡黄色固体の2−(1−((5−クロロ−3−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中5〜50%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.97(br.s、1H)、8.12(d、1H)、8.02(m,1H)、7.72(d、1H)、7.24−7.26(m、2H)、7.17(m、1H)、7.13(d、1H)、6.80(dd、1H)、5.39(s、2H)、3.94(s、3H)、3.88(s、3H)、3.83(s、3H)、2.77(s、3H)。
2−(6−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(93)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(6−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中0〜70%の酢酸エチルを30分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.02(s、1H)、8.15(d、1H)、8.07(s、1H)、7.24−7.31(m、4H)、7.15−7.16(m、1H)、6.94(d、2H)、5.31(s、2H)、3.96(d、3H)、2.67(d、3H)、2.48(s、3H)。
2−(6−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(94)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(6−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中0〜70%の酢酸エチルを30分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.02(s、1H)、8.55(d、1H)、8.15(d、1H)、8.06(s、1H)、7.57(dd、1H)、7.26(m、2H)、7.15(dd、1H)、6.72(d、1H)、5.41(s、2H)、3.97(s、3H)、2.72(s、3H)、2.47(s、3H)。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(95)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中10〜70%の酢酸エチルを35分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.13(br.s、1H)、8.53(s、1H)、8.10(d、1H)、7.67(s、1H)、7.51(d、1H)、7.24(s、1H)、7.14(d、1H)、6.95(s、1H)、6.60(d、1H)、5.35(s、2H)、3.94(s、3H)、3.85(s、3H)、2.63(s、3H)、2.25(s、3H)。LCMS:[M+H]
+、測定値 479.0。
2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(96)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。精製は、最初にヘキサン中10〜70%の酢酸エチルを35分間に渡り使用し、続いてジクロロメタン中10〜50%の7:1アセトニトリル:メタノール溶液を30分間に渡り使用する、連続2回のシリカゲルクロマトグラフィーにより実施した。
1H NMR(400MHz、(CDCl
3)δ(ppm):9.20(br.s、1H)、8.25(s、1H)、8.10(d、1H)、7.64(s、1H)、7.25(s、1H)、7.15(d、1H)、7.01(d、1H)、6.99(s、1H)、6.60(d、1H)、5.29(s、2H)、3.93(s、3H)、3.82(s、3H)、3.79(s、3H)、2.60(s、3H)、2.25(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(88)
一般的経路1を使用して、淡褐色固体の2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中5〜50%の酢酸エチルを50分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.99(br.s、1H)、8.22(s、1H)、8.12(d,1H)、7.91(s、1H)、7.25(m、2H)、7.19(dd、1H)、7.14(d、1H)、7.02(d、1H)、5.44(s、2H)、3.94(s、3H)、2.82(s、3H)、2.42(s、3H)。
2−(6−クロロ−1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(97)
一般的経路1を使用して、淡黄色固体の2−(6−クロロ−1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルを40分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.04(br.s、1H)、8.32(d、1H)、8.16(d、1H)、7.83(s、1H)、7.51(d、1H)、7.42(s、1H)、7.25(d、1H)、7.14(d、1H)、5.43(s、2H)、3.97(s、3H)、3.96(s、3H)、2.83(s、3H).LCMS、1.85分間、[ES]
+ 測定値 517.84。
2−(6−クロロ−5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(98)
一般的経路1を使用して、淡黄色固体の2−(6−クロロ−5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.04(br.s、1H)、8.26(d、1H)、8.13(d、1H)、7.84(s、1H)、7.31(s、1H)、7.23(d、1H)、7.12(d、1H)、7.07(d、1H)、6.71(d、1H)、5.33(s、2H)、3.94(s、6H、2つの等時性シフト)、3.81(s、3H)、2.71(s、3H)。LCMS:[ES]
+ 測定値 494.93。
2−(1−(4−クロロベンジル)−6−フルオロ−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(89)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−フルオロ−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中5〜80%の酢酸エチルを35分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.03(s、1H)、8.15(d、1H)、8.01(d、1H)、7.30(m、3H)、7.15(d、1H)、6.95(m、2H)、6.88(d、1H)、5.28(s、2H)、3.96(s、3H)、2.67(s、3H)、2.38(s、3H)。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(90)
一般的経路1を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中5〜80%の酢酸エチルを35分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.11(s、1H)、8.53(s、1H)、8.13(d、1H)、7.96(d、1H)、7.56(d、1H)、7.26(m、1H、CDCl
3と等時性)、7.15(d、1H)、6.89(d、1H)、6.70(d、1H)、5.34(s、2H)、3.95(s、3H)、2.67(s、3H)、2.34(s、3H)。
以下の化合物を、一般的経路2に従って調製した:
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(29)
この化合物を、2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒とし、一般的手順Dを使用して、収率28%で、固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.22(s、1H)、8.20−8.22(m、2H)、8.16(d、1H)、8.02(d、1H)、7.76(d、1H)、7.33(s、1H)、7.17(d、1H)、5.76(s、2H)、4.00(s、3H)、3.92(s、3H)、2.69(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(37)
一般的経路2に従って、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):9.28(s、1H)、8.34(d、1H)、8.07(d、1H)、7.67(d、1H)、7.35(m、3H)、7.27(m、1H)、7.06(m、2H)、5.62(s、2H)、3.92(s、3H)、2.73(s、3H)。
2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(34)
この化合物を、2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、一般的手順Dを使用して、収率44%で、固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.15(s、1H)、8.21(d、1H)、8.14−8.17(m、2H)、8.04(d、1H)、7.47−7.49(m、1H)、7.28(d、1H)、7.14−7.16(m、1H)、5.73(d、2H)、3.97(s、3H)、3.91(s、3H)、2.77(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(35)
一般的経路2を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):8.84(s、1H)、8.29(d、1H)、8.08(d、1H)、8.04(d、1H)、7.34(m、3H)、7.26(m、1H)、7.08(m、2H)、5.69(s、2H)、3.92(s、3H)、2.78(s、3H)。
2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(40)
一般的経路2を使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.12(br.s、1H)、8.22(d、1H)、8.098.16(m、3H)、7.107.15(m、3H)、7.24(m、1H)、5.63(s、2H)、3.96(s、3H)、3.93(s、3H)、3.81(s、3H)、2.80(s、3H)。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(41)
この化合物を、2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、一般的手順Dを使用して、収率52%で、黄色固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.21(br.s、1H)、8.47(m、1H)、8.058.12(m、3H)、7.54(、dd、1H)、7.24(m、1H)、7.13(m、1H)、7.01(d、1H)、5.61(s、2H)、3.94(s、3H)、3.89(s、3H)、2.74(s、3H)。
2−(1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(42)
一般的経路2を使用して、固体の2−(1−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.14(br.s、1H)、8.158.19(m、2H)、8.08(d、1H)、7.46(d、1H)、7.27(d、1H)、7.147.16(m、1H)、7.057.07(m、1H)、6.376.39(m、1H)、5.63(s、2H)、3.97(s、3H)、3.94(s、3H)、2.67(s、3H)。
(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(75)
この化合物を、2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、一般的手順Dを使用し、収率71%で、黄色固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.15(br.s、1H)、8.48(s、1H)、8.31(s、1H)、8.15(s、1H)、8.13(d、1H)、7.54(d、1H)、7.26(s、1H)、7.14(d、1H)、7.01(d、1H)、5.65(s、2H)、3.95(s、3H)、2.76(s、3H)、2.45(s、3H).LCMS:[ES]
+ 測定値 450.0。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2,5−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(76)
この化合物を、2−(1−(4−クロロベンジル)−2,5−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、一般的手順Dを使用し、収率71%で、黄色固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.08(br.s、1H)、8.35(d、1H)、8.18(d、1H)、8.15(d、1H)、7.26(d、1H)、7.25(d、2H)、7.15(dd、1H)、7.06(d、2H)、5.57(s、2H)、3.97(s、3H)、2.71(s、3H)、2.49(s、3H)。LCMS:[M+H]
+ 測定値
449.0。
以下の化合物またはそれらへの前駆体を、一般的経路3に従って調製した:
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(16)
N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中の5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(500mg、3.10mmol)溶液に、鉱物油中60%の水素化ナトリウム分散液(248mg、6.20mmol)、続いて4−(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(785mg、3.10mmol)を、注意深く添加した。反応混合物を80℃で48時間撹拌し、その後それを飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)の添加によりクエンチし、ジクロロメタン(3x20mL)で抽出し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ジクロロメタン中5〜20%の7:1 アセトニトリル:メタノール溶液を60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、黄色固体の5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−インドール(0.324g、1.28mmol、収率41%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.49(dd、2H)、7.05(d、1H)、6.99(d、1H)、6.83(m、2H)、6.76(dd、1H)、6.29(s、1H)、5.26(s、2H)、3.84(s、3H)。LCMS:[ES]
+ 測定値 253.13。
5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−4−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率7%で合成した。1H NMR MHz、CDCl3)δ(ppm):9.03(br.s、1H)、8.55(dd、2H)、8.14(d、1H)、7.80(d、1H)、7.26(d、1H)、7.15(dd、1H)、7.07(d、1H)、6.92(d、2H)、6.88(dd、1H)、5.37(s、2H)、3.96(s、3H)、3.89(s、3H)、2.68(s、3H);LCMS:[ES]+ 測定値 431.20。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(19)
アセトニトリル(11.4mL)中の2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール(1.00g、5.68mmol)溶液に、炭酸カリウム(1.57g、11.4mmol)、および4−クロロベンジルクロリド(0.914g、5.68mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで16時間加熱し、その後LCMS分析により、反応完了が示された。反応物を室温まで冷却し、水で希釈し、次いで濃縮してアセトニトリルを除去し、沈殿を形成させた。この固体を濾過し、乾燥して、固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール(1.50g、4.99mmol、収率88%)を得た。
一般的手順Gに従い、1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドールを使用して、2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成し、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率44%で得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.17(d、1H)、9.12(s、1H)、8.15−8.18(m、2H)、7.30−7.33(m、3H)、7.25−7.27(m、1H)、7.20(dd、1H)、6.94(d、2H)、5.43(s、2H)、3.99(s、3H)、2.75(s、3H)。
2−(5−ブロモ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(18)
アセトニトリル(35mL)中の5−ブロモ−2−メチル−1H−インドール(2.05g、9.76mmol)溶液に、1−クロロ−4−(クロロメチル)ベンゼン(7.65mL、9.76mmol)、続いて炭酸カリウム(4.05g、29.3mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで16時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、水(75mL)で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3x100mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、橙色固体の5−ブロモ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドールを、収率35%で得た。
一般的手順Gを使用して、固体の2−(5−ブロモ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率22%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.07(s、1H)、8.37(s、1H)、8.15(d、1H)、7.26−7.34(m、4H)、7.16(d、1H)、7.08(d、1H)、6.92(d、2H)、5.33(s、2H)、3.97(s、3H)、2.68(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(31)
一般的経路3を使用して、固体の2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.03(s、1H)、8.27(d、1H)、8.12−8.18(m、2H)、7.77(d、1H)、7.26(m、2H)、7.17−7.24(m、3H)、5.54(s、2H)、3.97(s、3H)、2.76(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(30)
一般的経路3を使用して、固体の2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.03(s、1H)、8.26(d、1H)、8.14(d、1H)、7.98(s、1H)、7.76(d、1H)、7.28(d、1H)、7.16(dd、1H)、7.01−7.08(m、2H)、5.51(s、2H)、3.97(s、3H)、2.73(s、3H)、2.45(s、3H)。
1−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(28)
アセトニトリル(5mL)中の5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(0.280g、1.74mmol)懸濁液に、3−クロロ−2−(クロロメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.400g、1.74mmol)および炭酸カリウム(0.481g、0.348mmol)を添加し、70℃まで18時間加熱し、その後反応混合物を室温まで冷却し、水(30mL)で希釈し、ジクロロメタン(3x20mL)で抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液(1x50mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜40%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、固体の1−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(129mg、0.218mmol、収率13%)を得た。
1−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、固体の1−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを、収率18%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.07(s、1H)、8.58(s、1H)、8.15(d、1H)、7.99(d、1H)、7.79(d、1H)、7.29(s、1H)、7.17(dd、1H)、7.06(d、1H)、6.84(dd、1H)、5.60(s、2H)、3.99(s、3H)、3.86(s、3H)、2.74(s、3H)。
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(77)
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の、5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(1.00g、6.20mmol)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(0.372g、9.31mmol)を添加した。反応物を、室温で20分間撹拌し、その後2−(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(1.88g、7.44mmol)を添加した。反応混合物を、80℃で24時間撹拌し、その後それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、水で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜80%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 80g)により精製を実施し、黄褐色固体の5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドールを、収率36%で得た。
5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率8%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.33(s、1H)、8.58(d、1H)、8.12(s、1H)、7.70(s、1H)、7.57(m、1H)、7.31(s、1H)、7.19(m、2H)、7.14(s、1H)、6.86(d、1H)、6.71(d、1H)、5.41(s、2H)、3.96(s、3H)、3.81(s、3H)、2.65(s、3H)。
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(78)
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(1.70g、10.6mmol)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(0.633g、15.8mmol)を添加した。反応物を室温で20分間撹拌し、その後3−(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(2.67g、10.6mmol)を添加した。反応混合物を、80℃で24時間撹拌し、その後それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x100mL)、水で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜80%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 80g)により精製を実施し、黄褐色固体の5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドールを、収率34%で得た。
5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率2%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.17(s、1H)、8.55(d、1H)、8.48(s、1H)、8.13(d、1H)、7.75(s、1H)、7.26(m、1H、CDCl3と等時性)、7.21(m、2H)、7.14(s、1H)、7.12(d、1H)、6.88(d、1H)、5.34(s、2H)、3.95(s、3H)、3.85(s、3H)、2.66(s、3H)。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(79)
この化合物を、5−クロロ−2−(クロロメチル)ピリジンから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体として合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.15(s、1H)、8.54(s、1H)、8.12(d、1H)、7.73(s、1H)、7.54(d、1H)、7.25(s、1H、CDCl
3と等時性)、7.17(d、1H)、7.11(d、1H)、6.87(d、1H)、6.67(d、1H)、5.37(s、2H)、3.95(s、3H)、3.83(s、3H)、2.66(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(81)
3,5−ジフルオロ−2−(クロロメチル)ピリジンから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.99(s、1H)、8.25(s、1H)、8.14(d、1H)、7.72(s、1H)、7.30(d、1H)、7.24(m、2H)、7.14(d、1H)、6.87(d、1H)、5.46(s、2H)、3.96(s、3H)、3.85(s、3H)、2.84(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(82)
3,5−ジクロロ−2−(クロロメチル)ピリジンから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.02(s、1H)、8.25(s、1H)、8.14(d、1H)、7.70(s、1H)、7.16−7.26(m、3H)、7.15(d、1H)、6.87(d、1H)、5.40(s、2H)、3.96(s、3H)、3.84(s、3H)、2.83(s、3H)。
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリミジン−2−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(83)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(ピリミジン−2−イルメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.08(s、1H)、8.67(d、2H)、8.13(d、1H)、7.73(s、1H)、7.15−7.27(m、4H)、6.86(d、1H)、5.48(s、2H)、3.95(s、3H)、3.83(s、3H)、2.78(s、3H)。
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−((5−メチルピリジン−2−イル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(84)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−((5−メチルピリジン−2−イル)メチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.36(s、1H)、8.37(s、1H)、8.10(d、1H)、7.67(s、1H)、7.32−7.26(m、2H)、7.17(d、1H)、7.09(d、1H)、6.83(d、1H)、6.55(d、1H)、5.28(s、2H)、3.93(s、3H)、3.77(s、3H)、2.58(s、3H)、2.26(s、3H)。
2−(1−((5−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(85)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.18(s、1H)、8.43(s、1H)、8.12(d、1H)、7.94(s、1H)、7.23−7.28(m、2H)、7.18(d、1H)、7.16(d、1H)、7.06(d、1H)、6.73(m、1H)、5.36(s、2H)、3.95(s、3H)、2.65(s、3H)、2.42(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(44)
1,4−ジオキサン(20mL)中の5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸(2.22g、10.0mmol)0℃溶液に、テトラヒドロフラン溶液中2Mの水素化アルミニウムリチウム(25.1mL、50.2mmol)を滴加した。反応混合物を室温まで1時間温め、次いで還流まで30時間加熱した。反応物を次いで0℃まで冷却し、その後氷水(5mL)を注意深く添加し、その後追加の20mLの水を添加した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x20mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、固体になるまで濃縮した。ヘキサン中20〜100%の酢酸エチルを使用する、カラムクロマトグラフィー(Biotage、50g)により精製を実施し、固体の5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール(400mg、2.09mmol、収率21%)を得た。
1−(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドールの1:1混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率32%で合成した。(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.06(br.s、1H)、8.14(d、1H)、7.80(s、1H)、7.24−7.30(m、3H)、7.15(d、1H)、6.94(d、2H)、6.66(s、1H)、5.31(s、2H)、3.96(s、3H)、3.88(s、3H)、2.65(s、3H)。LCMS 1.78分、[ES]+ 測定値 493.94
2−(1−(4−クロロベンジル)−4−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(45)
1,4−ジオキサン(20mL)中のメチル4−メトキシ−1H−インドール−2−カルボキシレート(1.00g、4.87mmol)0℃溶液に、テトラヒドロフラン溶液中2Mの水素化アルミニウムリチウム(12.2mL、24.4mmol)を滴加した。反応混合物を室温まで1時間温め、次いで還流まで15時間加熱し、その後反応は完了した。次いで反応混合物を0℃まで冷却し、その後氷水(5mL)を注意深く添加し、続いて追加の水20mLを添加した。反応混合物を、酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x20mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、固体の4−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(0.780g、4.84mmol、収率99%)を得た。
4−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−4−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.45(br.s、1H)、8.13(d、1H)、7.28(d、2H)、7.10−7.21(m、3H)、6.97(d、2H)、6.85(d、1H)、6.62(d、1H)、5.35(s、2H)、3.95(s、3H)、3.71(s、3H)、2.56(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリミジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(46)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物を使用し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリミジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率29%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.42(br.s、1H)、8.52(d、1H)、7.95(d、1H)、7.74(d、1H)、7.29(d、2H)、7.13(d、1H)、6.96(d、2H)、6.88(d、1H)、5.34(s、2H)、4.00(s、3H)、3.87(s、3H)、2.67(s、3H)。
N−(2−クロロ−6−メトキシピリジン−4−イル)−2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセトアミド(47)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物を使用し、一般的手順Gを使用して、黄色固体のN−(2−クロロ−6−メトキシピリジン−4−イル)−2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率70%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.20(br.s、1H)、7.74(d、1H)、7.30(d、1H)、7.27(s、1H)、7.25(d、1H)、7.09(d、1H)、7.08(s、1H)、6.93(d、2H)、6.85(d、1H)、5.27(s、2H)、3.94(s、3H)、3.85(s、3H)、2.63(s、3H)。LCMS:1.77分、[ES]
+ 測定値 498.36
2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(49)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.20(br.s、1H)、8.60(d、1H)、8.40(d、1H)、8.10(d、1H)、7.22−7.30(m、4H)、7.20(d、1H)、7.10(d、2H)、5.60(d、2H)、4.00(s、3H)、2.90(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(50)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率10%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.10(d、1H)、7.78(d、1H)、7.28(d、2H)、7.11(d、1H)、6.92(d、2H)、6.85(d、1H)、6.50(d、1H)、6.45(d、1H)、5.33(s、2H)、4.28(br.s、1H)、3.86(s、3H)、2.78(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−7−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(51)
1,4−1,4−ジオキサン(20mL)中の7−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸(1.91g、9.99mmol)0℃溶液に、テトラヒドロフラン溶液中2Mの水素化アルミニウムリチウム(12.2mL、24.4mmol)を滴加した。反応混合物を室温まで1時間温め、次いで還流まで20時間加熱し、その後反応物を0℃まで冷却し、氷水(5mL)の添加により注意深くクエンチし、水で希釈し(20mL)、酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x20mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して固体を得た。ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 25g)により精製を実施し、固体の4−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(0.900g、5.59mmol、収率56%)を得た。
4−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−7−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.02(br.s、1H)、8.12(d、1H)、7.74(d、1H)、7.24−7.26(m、3H)、7.19(d、1H)、7.16(d、1H)、6.93(d、2H)、6.72(d、1H)、5.67(s、2H)、3.95(s、3H)、3.78(s、3H)、2.57(s、3H)。LCMS:2.01分、[ES]+ 測定値 463.91。
N−(3−クロロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセトアミド(52)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体のN−(3−クロロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率11%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.16(br.s、1H)、7.48(s、1H)、7.25−7.27(m、3H)、7.06(d、1H)、7.03(d、1H)、6.92(d、2H)、6.82(d、1H)、5.25(s、2H)、4.05(s、3H)、3.77(s、3H)、2.58(s、3H)。LCMS、2.62分、[ES]
+ 測定値 498.36
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(3−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(53)
アセトニトリル(5mL)中の2−メトキシピリジン−4−アミン(620mg、5.00mmol)室温溶液に、セレクトフルオル(1.77g、5.00mmol)を添加した。反応物を室温で18時間撹拌し、その後水(10mL)を反応混合物に添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出し(3x10mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x10mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、固体になるまで濃縮した。ヘキサン中10〜100%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 25g)により精製を実施し、固体の3−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−アミン(0.100g、0.700mmol、収率14%)を得た。
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(3−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率18%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.01(br.s、1H)、7.50(s、1H)、7.25−7.28(m、3H)、7.15(d、1H)、6.89−6.93(m、3H)、6.83(d、1H)、5.25(s、2H)、4.01(s、3H)、3.80(s、3H)、2.60(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(54)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(5−フルオロ−2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率12%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.35(br.s、1H)、8.03(d、1H)、7.96(d、1H)、7.79(d、1H)、7.29(d、2H)、7.13(d、1H)、6.96(d、2H)、6.88(d、1H)、5.34(s、2H)、3.93(s、3H)、3.88(s、3H)、2.68(s、3H)。LCMS、2.09分、[ES]
+ 測定値 481.90。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(57)
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールの混合物から出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5,6−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率41%で合成した(このステップにおいて、1,3−ビス(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールは反応せず、反応混合物から容易に分離された)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.41(br.s、1H)、8.66(d、1H)、8.25(d、1H)、7.79(d、1H)、7.76(d、1H)、7.29(d、2H)、7.15(d、1H)、6.93(d、2H)、6.89(d、1H)、5.35(s、2H)、3.89(s、3H)、2.69(s、3H)。LCMS:1.86分、[ES]
+ 測定値 458.90
2−(6−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(55)
6−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(6−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.12(br.s、1H)、8.14(d、1H)、7.84(s、1H)、7.29(d、2H)、7.24(d、1H)、7.21(s、1H)、7.15(d、1H)、6.92(d、2H)、5.25(s、2H)、3.95(s、3H)、3.94(s、3H)、2.64(s、3H).LCMS、2.03分、[ES]
+ 測定値 498.34。
2−(1−(4−クロロベンジル)−4,5−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(56)
4,5−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−4,5−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.48(br.s、1H)、8.13(d、1H)、7.30(d、1H)、7.27(d、1H)、7.22(d、1H)、7.19(d、1H)、6.98(d、2H)、6.90(d、2H)、5.27(s、2H)、3.95(s、3H)、3.84(s、3H)、3.81(s、3H)、2.54(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−4−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(59)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−4−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.76(br.s、1H)、8.11(d、1H)、7.29(d、2H)、7.21(d、1H)、7.18(d、1H)、6.96(d、2H)、6.90(d、1H)、6.88(d、1H)、5.26(s、2H)、3.94(s、3H)、3.87(s、3H)、2.57(s、3H)。LCMS、1.80分、[ES]
+ 測定値 481.90。
2−(6−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(60)
一般的経路3を使用して、黄色の2−(6−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.17(br.s、1H)、8.58(d、1H)、8.17(d、1H)、7.81(s、1H)、7.58(d、1H)、7.26(d、2H)、7.18(d、1H)、6.76(d、1H)、5.38(s、2H)、3.96(s、3H)、3.94(s、3H)、2.69(s、3H)。LCMS:1.80分、[ES]
+ 測定値 499.35。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(61)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.01(br.s、1H)、8.56(d、1H)、8.15(d、1H)、7.98(s、1H)、7.55(d、1H)、7.26(d、1H)、7.18(d、1H)、7.12(d、1H)、7.08(d、1H)、6.68(d、1H)、5.43(s、2H)、3.96(s、3H)、2.70(s、3H)、2.46(s、3H)。LCMS:1.75分、[ES]
+ 測定値 448.90。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(62)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s、1H)、8.86(d、1H)、8.50(d、1H)、8.16(d、1H)、8.14(d、1H)、8.00(d、1H)、7.86(d、1H)、7.52(d、1H)、7.28(d、1H)、7.26(d、1H)、5.81(s、2H)、3.86(s、3H)、2.68(s、3H)。LCMS:1.69分、[ES]
+ 測定値 479.87。
2−(5−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(63)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(5−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.98(br.s、1H)、8.49(d、1H)、8.15(d、1H)、8.09(d、1H)、7.52(d、1H)、7.13(d、2H)、7.10(d、2H)、6.66(d、1H)、5.38(s、2H)、3.90(s、3H)、2.67(s、3H)。LCMS:1.85分間、[ES]
+ 測定値 469.32。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(64)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.05(br.s、1H)、8.55(d、1H)、8.15(d、1H)、7.89(s、1H)、7.59(d、1H)、7.24(d、1H)、7.15(d、1H)、7.01(d、1H)、6.73(d、1H)、5.38(s、2H)、3.96(s、3H)、3.95(s、3H)、2.72(s、3H)。LCMS:1.66分、[ES]
+ 測定値 482.89。
2−(5−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(67)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(5−クロロ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.07(br.s、1H)、8.57(d、1H)、8.23(s、1H)、8.15(d、1H)、7.59(d、1H)、7.24(d、1H)、7.17(d、1H)、6.72(d、1H)、6.70(d、1H)、5.42(s、2H)、3.96(s、3H)、3.86(s、3H)、2.71(s、3H)。LCMS:1.75分、[ES]
+ 測定値 499.35。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(68)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1
H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.06(br.s、1H)、8.55(d、1H)、8.17(d、1H)、8.14(d、1H)、7.55(d、1H)、7.24−7.31(m、4H)、7.17(d、1H)、6.70(d、1H)、5.45(s、2H)、3.96(s、3H)、2.72(s、3H)。LCMS:1.63分、[ES]
+ 測定値 434.86。
2−(1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(69)
一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.05(br.s、1H)、8.27(d、1H)、8.14(s、1H)、7.97(s、1H)、7.27(s、1H)、7.26(d、1H)、7.17(d、1H)、7.16(d、1H)、7.04(d、1H)、6.67(d、1H)、5.39(s、2H)、4.96(s、3H)、3.81(s、3H)、2.70(s、3H)、2.45(s、3H).LCMS、1.55分間、[ES]
+ 測定値 444.48。
2−(6−クロロ−1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(70)
1−((5−メトキシピリジン−2−イル)メチル)−2,5−ジメチル−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(6−クロロ−1−((3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率33%で合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.08(br.s、1H)、8.27(d、1H)、8.14(d、1H)、7.85(s、1H)、7.78(d、1H)、7.25(s、1H)、7.19(s、1H)、7.15(d、1H)、5.43(s、2H)、3.96(s、3H)、3.94(s、3H)、2.69(s、3H)。LCMS:1.96分、[ES]
+ 測定値 533.79。
2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(99)
一般的経路3を使用して、淡黄色固体の2−(1−((5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルを30分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.00(s、1H)、8.32(m、1H)、8.14(d、1H)、7.84(d、1H)、7.51(dd、1H)、7.24−7.25(m、1H)、7.13−7.17(m、2H)、5.42(d、2H)、3.95(d、6H)、2.84(s、3H)。
2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(101)
一般的経路3を使用して、白色固体の2−(1−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。ヘキサン中5〜40%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 80g、20mL/分)により、精製を実施した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.02(br.s、1H)、8.25(d、1H)、8.12(d,1H)、7.80(d、1H)、7.21−7.26(m、2H)、7.11−7.17(m、2H)、5.39(s、2H)、3.94(s、3H)、3.91(s、3H)、2.81(s、3H)。LCMS:[ES]
−、測定値 483.04。
以下の化合物を、一般的経路4に従って調製した:
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(36)
一般的経路4および一般的経路2に従って、2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
6−メトキシピリジン−3−アミンから出発し、一般的経路4を使用して、固体の5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジンを合成した。LCMS:[ES]+ 測定値 163.05。
5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジンから出発し、一般的経路2を使用して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ(ppm):8.02(d、1H)、7.69(d、1H)、7.33(m、3H)、7.217.23(m、1H)、7.06(d、2H)、6.56(d、1H)、5.51(s、2H)、3.90(s、3H)、3.52(s、3H)、2.81(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(21)
(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ヒドラジン塩酸塩から出発し、t−BuOHを溶媒として、油状の2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールを、収率100%で合成した。
2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールおよび1−クロロ−4−(クロロメチル)ベンゼンから出発し、ヨウ化カリウムの使用を除く一般的手順Bを使用して、固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールを、収率22%で合成した。
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Jに従って、油状の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールを、収率78%で合成した。
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gに従って、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率35%で合成した。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(23)
経路4および経路3に従って、2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ヒドラジン塩酸塩から出発し、t−BuOHを溶媒とし、手順Mを使用して、固体の2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドールを、収率98%で合成した。
2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドール、1−クロロ−4−(クロロメチル)ベンゼンから出発し、アセトニトリルを溶媒とし、ヨウ化カリウムの使用を除く一般的手順Bを使用して、固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドールを、収率11%で合成した。
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−3−(フェニルチオ)−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドールから出発し、一般的手順Jを使用して、固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドールを、収率55%で合成した。
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率50%で合成した。
2−(5−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(80)
経路4および経路3を使用して、2−(5−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
一般的経路4を使用して、橙色油状の5−クロロ−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを合成した。
5−クロロ−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(5−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
2−(4−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(58)
経路4および経路3を使用して、2−(4−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
経路4を使用して、4−クロロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを合成した。
4−クロロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(4−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.84(br.s、1H)、8.12(d、1H)、7.30(d、2H)、7.19(d、2H)、7.10(d、1H)、6.96(d、1H)、6.92(d、2H)、5.30(s、2H)、3.94(s、3H)、3.90(s、3H)、2.50(s、3H)。LCMS:1.90分、[ES]+ 測定値 498.36。
2−(1−(4−クロロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(72)
経路4および経路3を使用して、2−(1−(4−クロロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
経路4を使用して、6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを合成した。
6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的手順3を使用して、黄色の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.04(br.s、1H)、8.14(d、1H)、7.90(d、1H)、7.29(d、2H)、7.25(d、1H)、7.14(dd、1H)、6.95(d、1H)、6.93(d、2H)、5.28(s、2H)、3.96(s、6H)、2.68(s、3H)。LCMS:[ES]+ 測定値 482.0。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(74)
一般的経路4および一般的経路3を使用して、2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
一般的経路4を使用して、固体の5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドールを合成した。LCMS:[ES]+ 測定値 176.0。
15−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドールから出発し、一般的経路3を使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。
以下の化合物または化合物の前駆体は、いずれの一般的経路によっても調製しなかった:
2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン
。
1,4−ジオキサン(20mL)中の2−クロロピリジン−3−アミン(2.00g、15.6mmol)10℃溶液に、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(31.2mL、31.2mmol)を添加した。この反応混合物に、クロロギ酸エチル(1.80mL、18.7mmol)を添加し、反応物を室温まで温めた。2時間後、追加のクロロギ酸エチル(0.8mL)を添加し、反応物を室温で12時間撹拌し、その後LCMS分析により、反応完了が示された。反応混合物を水(50mL)中に希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(1x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄色の油を得、その油を、ヘキサン中15%の酢酸エチルを60分間に渡り使用して、シリカゲル(ISCO 80g、20mL/分)で精製した。白色固体のエチル2−クロロピリジン−3−イルカルバメート(2.21g、11.0mmol、収率71%)を単離した。
1,4−ジオキサン(16.4mL)中の塩化リチウム(341mg、8.05mmol)懸濁液に、エチル2−クロロピリジン−3−イルカルバメート(660mg、3.29mmol)、トリブチル(プロパ−1−イニル)スタンナン(1.00mL、3.29mmol)およびPd(Ph
3P)
4(76.0mg、0.0660mmol)を添加した。混合物を1.5時間還流させ、その後、反応物は75%超の生成物を示し、いくらかの出発材料が残った。反応物を12時間(一晩)加熱し続け、その後それを冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3x50mL)、続いてブライン(3x50mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 120g、20mL/分)により精製を実施し、金色油状のエチル2−(プロパ−1−イニル)ピリジン−3−イルカルバメート(420mg、2.06mmol、収率63%)を得た。
絶対エタノール(653μL)中のエチル2−(プロパ−1−イニル)ピリジン−3−イルカルバメート(400mg、1.96mmol)溶液に、固体の水酸化ナトリウム(400mg、5.88mmol)を添加した。反応物を80℃まで1.5時間加熱し、その後反応混合物を冷却し、水中に希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、淡紅色の固体になるまで濃縮した。固体を、約90%純粋な2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン(250mg、1.70mmol、収率87%)として単離し、さらに精製することなく次のステップで使用した。
2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル
5−ブロモ−2−メチル−1H−インドール(5.07g、24.1mmol)およびシアン化銅(I)(10.8g、121mmol)懸濁液を、N−メチルピロリジノン(34.5mL)中、150℃で加熱した。3時間後、反応物を水(100mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(100mL)中で希釈した。エチレンジアミン(30mL)を添加し、二相混合物を15分間撹拌した。有機層を酢酸エチルで抽出し(4x250mL)、ブラインで洗浄し(3x200mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、褐色の残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中25〜60%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により精製を実施し、白色固体の2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル(1.85g、11.9mmol、収率49%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.15(br.s、1H)、7.86(d、1H)、7.31−7.55(m、2H)、6.30(s、1H)、2.48(s、3H)。
(5−クロロピラジン−2−イル)メチルメタンスルホネート
ジエチルエーテル(20mL)およびメタノール(20.0mL)中の、5−クロロピラジン−2−カルボン酸(3.21g、20.3mmol)溶液に、トリメチルシリルジアゾメタンのジエチルエーテル中2M溶液(20.3mL、40.5mmol)を添加した。最初に激しい発泡が観察され、30分後のLCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物の濃縮により、黄褐色固体のメチル5−クロロピラジン−2−カルボキシレート(3.53g、20.5mmol、収率101%)を得た。この材料は
1H NMR分析により95%超純粋であることが示され、いかなる精製をもすることなく、その後のステップで使用した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.09(s、1H)、8.70(s、1H)、4.04(s、3H)。
テトラヒドロフラン(101mL)中の、メチル5−クロロピラジン−2−カルボキシレート(3.50g、20.3mmol)0℃溶液に、ジイソブチルアルミニウムヒドリドのテトラヒドロフラン中1M溶液(42.6mL、42.6mmol)を添加した。反応物を0℃で2時間撹拌し、その後それをメタノール(2mL)の添加によりクエンチした。この混合物に、飽和酒石酸ナトリウムカリウム溶液を添加し、得られた反応混合物を、酢酸エチルで抽出し(3x100mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、褐色の残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中30〜100%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(Luknova 120g、20mL/分)により精製を実施し、黄褐色固体の(5−クロロピラジン−2−イル)メタノール(1.45g、10.0mmol、収率50%)を得た。
ジクロロメタン(12mL)中の(5−クロロピラジン−2−イル)メタノール(648mg、4.48mmol)0℃溶液に、トリエチルアミン(1.87mL、13.5mmol)を添加し、続いて塩化メタンスルホニル(0.699mL、8.97mmol)を滴加した。20分間後、LCMSによる分析は、メシレート生成物への完全な変換を示した。反応混合物を濃縮して、油状の(5−クロロピラジン−2−イル)メチルメタンスルホネート(787mg、3.53mmol、収率79%)を得た。この材料を、さらに精製することなく、未精製のまま次のステップで使用した。
5−クロロ−2(クロロメチル)ピリジン
ジクロロメタン(20mL)中の5−クロロピコリン酸(3.00g、19.0mmol)0℃溶液に、亜硫酸ジクロリド(2.78mL、38.1mmol)を添加し、その後反応物を室温まで温め、その温度で4時間撹拌した。その後反応物を乾燥するまで濃縮し、次いでジクロロメタン(5mL)中に再構成した。メタノール(10mL)を反応混合物に添加し、反応物を室温で12時間撹拌し、その後それを水で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、水で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜80%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 80g)により精製を実施し、オフホワイト固体のメチル5−クロロピコリネート(2.75g、15.2mmol、収率80%)を得た。
メタノール(50mL)中メチル5−クロロピコリネート(2.70g、15.7mmol)0℃溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.79g、47.2mmol)を添加し、その後反応物を室温まで温め、その温度で4時間撹拌した。次いで反応混合物を残渣になるまで濃縮し、その残渣を1Mの塩酸溶液(15mL)で処理し、酢酸エチルで抽出し(3x100mL)、水で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜60%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 80g)により精製を実施し、オフホワイト固体の(5−クロロピリジン−2−イル)メタノール(2.15g、14.9mmol、収率95%)を得た。
ジクロロメタン(10mL)中の(5−クロロピリジン−2−イル)メタノール(2.10g、14.6mmol)0℃溶液に、亜硫酸ジクロリド(1.60mL、21.9mmol)、次いでN,N−ジメチルホルムアミド(50μL)を添加し、その後反応物を室温まで温め、その温度で4時間撹拌した。反応混合物を次いで残渣にまで濃縮し、その残渣を水(15mL)、酢酸エチル(15mL)、および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(15mL)中で再構成した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 40g)により精製を実施し、淡褐色油状の5−クロロ−2(クロロメチル)ピリジン(2.11g、13.0mmol、収率89%)を得た。
3,5−ジフルオロ−2−(クロロメチル)ピリジン
3,5−ジクロロ−2−(クロロメチル)ピリジンの調製手順を使用して、3,5−ジフルオロ−2−(クロロメチル)ピリジンを調製した。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.31(s、1H)、7.22−7.26(m、1H)、4.69(s、2H)。
3,5−ジクロロ−2−(クロロメチル)ピリジン
ジクロロメタン(20mL)中の5−クロロピコリン酸(5.00g、26.0mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)0℃溶液に、塩化オキサリル(3.28g、26.0mmol)を滴加し、その後反応混合物を室温まで昇温させ、その温度で2時間撹拌した。次いで反応物を再度0℃まで冷却し、その後、反応混合物にメタノール(10mL)を滴加し、反応物を室温で1時間撹拌し、その時点でLCMS分析により反応完了が示された。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して、白色固体のメチル3,5−ジクロロピリジン−2−カルボキシレート(5.36g、26.0mmol、収率100%)を得た。
メタノール(40mL)中のメチル3,5−ジクロロピリジン−2−カルボキシレート(5.00g、24.3mmol)0℃溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.80g、48.5mmol)を添加し、その後反応物を室温まで温め、その温度で2時間撹拌した。次いで反応混合物を、水(5mL)の添加によりクエンチし、残渣にまで濃縮し、水(60mL)中に再構成し、酢酸エチルで抽出し(2x60mL)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して、粘性油状の(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メタノール(2.90g、16.3mmol、収率67%)を得た。この材料を、いかなる精製もせず、その後のステップで使用した。
ジクロロメタン(50mL)中の(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)メタノール(2.90g、16.3mmol)0℃溶液に、塩化チオニル(2.31g、19.6mmol)を滴加し、その後反応混合物を室温まで昇温させ、その温度で2時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1x40mL)の添加により洗浄し、有機層を分離し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中9%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、オフホワイト固体の3,5−ジクロロ−2−(クロロメチル)ピリジン(2.40g、12.2mmol、収率75%)を得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ(ppm):8.36(s、1H)、7.56(s、1H)、4.66(s、2H)。
5−クロロ−2−クロロメチル−3−フルオロ−ピリジン塩酸塩
テトラヒドロフラン(96mL)の5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−カルボン酸(4.80g、27.3mmol)−15℃溶液に、クロロギ酸イソブチル(3.73g、27.34mmol)を滴加し、その後トリエチルアミン(3.80mL、27.3mmol)を添加し、黄褐色の懸濁液を得た。この反応混合物を−25℃で20分間撹拌し、その後濾過により固体を除去した。残りの濾液を0℃まで冷却し、その後水(15mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(1.55g、40.1mmol)溶液を添加し、得られた反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌し、次いで水(100mL)で希釈し、2mLの10%塩酸溶液でpH約7に調節し、酢酸エチルで抽出し(2x80mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。ジクロロメタン中0.5%のメタノールを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、白色固体の(5−クロロ−3−フルオロ−ピリジン−2−イル)−メタノール(2.33g、14.4mmol、53.0%)を得た。
ジクロロメタン(19mL)中の(5−クロロ−3−フルオロ−ピリジン−2−イル)−メタノール(1.87g、11.6mmol)室温溶液に、塩化チオニル(2.80mL、38.6mmol)を添加し、得られた懸濁液を1時間還流させた。次いで反応混合物を濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルで摩砕し、黄褐色固体の5−クロロ−2−クロロメチル−3−フルオロ−ピリジン塩酸塩(1.70g、7.85mmol、収率68%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.41(s、1H)、7.51(d、1H)、4.71(s、2H)。
4,5−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール
1,4−ジオキサン(20mL)中の4,5−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸(1.01g、4.97mmol)0℃溶液に、テトラヒドロフラン溶液中2Mの水素化アルミニウムリチウム(12.43mL、50.2mmol)を滴加した。反応混合物を室温まで1時間温め、次いで還流まで30時間加熱し、その後反応物を0℃まで冷却し、氷水(5mL)の添加により注意深くクエンチし、水で(20mL)希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x20mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、固体を得た。ヘキサン中50〜80%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 25g)により精製を実施し、固体の(4,5−ジメトキシ−1H−インドール−2−イル)メタノール(0.600g、2.89mmol、収率58%)を得た。
ジクロロメタン(5mL)中の(4,5−ジメトキシ−1H−インドール−2−イル)メタノール(100mg、0.483mmol)室温溶液に、トリエチルシラン(0.462mL、2.90mmol)、続いて2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.480mL、6.27mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌し(その後、LCMS分析により、反応完了が示された)、飽和塩化ナトリウム溶液の添加によりクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3x15mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(3x15mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、固体になるまで濃縮した。ヘキサン中10〜80%の酢酸エチルを使用するカラムクロマトグラフィー(Biotage、10g)により精製を実施し、固体の4,5−ジメトキシ−2−メチル−1H−インドール(50.0mg、0.262mmol、収率54%)を得た。
2−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン
プロパ−1−イン(1.06mL、18.7mmol)を−78℃で濃縮し、その後、N,N−ジメチルホルムアミド(5.3mL)中のtert−ブチル3−ヨードピリジン−4−イルカルバメート(2.00g、6.25mmol、アルファ・エイサー社(Alfa Aesar))、ヨウ化銅(I)(0.119g、0.625mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)(0.219g、0.312mmol)、およびトリエチルアミン(4.79mL、34.4mmol)の赤褐色の溶液を添加した。−78℃で添加すると、反応物はオリーブグリーンになり、その後それを室温まで温め、室温で1時間撹拌した。次いで反応物は、LCMS分析により反応完了と示され、その後反応混合物を、水中で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、濃縮して褐色の残渣を得、その残渣を、ヘキサン中10〜50%の酢酸エチルを60分間に渡り使用して、シリカゲル(ISCO 80g、20mL/分)上で精製した。生成物、tert−ブチル3−(プロパ−1−イニル)ピリジン−4−イルカルバメート(1.54g、6.63mmol、収率106%)を、金色の油として単離した(
1H NMRにより、約6%の酢酸エチルで捕捉)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.47(s、1H)、8.35(d、1H)、8.05(d、1H)、7.31(br.s、1H)、2.18(s、3H)、1.55(s、9H)。
MeOH(14.7mL)中のtert−ブチル3−(プロパ−1−イニル)ピリジン−4−イルカルバメート(1.54g、6.63mmol、6%の残留酢酸エチルを含む)溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(3.00mL、19.9mmol)を添加した。次いで反応物を70℃で60時間撹拌し、その後LCMS分析により反応完了が示され、その後それを濃縮し、ジクロロメタン中3〜10%のメタノールを45分間に渡り使用して、シリカゲル(Luknova 80g、20mL/分)上で直接精製した。生成物、2−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン(729mg、5.52mmol、収率83%)を、黄褐色の固体として単離した。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ(ppm):8.60(d、1H)、8.03(d、1H)、7.29(m、1H)、6.30(s、1H)、2.45(s、3H)。
2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩
この化合物を、3−フルオロ−4−メトキシアニリンから出発し、一般的手順Hを使用して、収率54%で、白色固体として合成した。精製/単離プロセスの一部として、一般的手順Hを使用して生成されたヒドラジン塩酸塩を水(100mL)および3Mの水酸化ナトリウム水溶液中で再構成し(200mL)、ジエチルエーテルで抽出し(2x200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2x100mL)で洗浄し、水(2x20mL)および飽和塩化ナトリウム溶液(2x20mL)で連続して洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、淡黄色固体の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン(15.0g、96.1mmol、収率54%)を得た。2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン(5.00g、32.0mmol)の一部を、絶対エタノール(50mL)中に溶解し、それに塩化水素溶液(15mL、エタノール中2.5M)を添加した。得られた沈殿を濾過し、酢酸エチルで洗浄し(2x40mL)、乾燥して、オフホワイト固体の2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ヒドラジン塩酸塩(4.7g)を得た。
1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(4)
ジエチルエーテル(50mL)およびメタノール(50.0mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(350mg、1.17mmol)スラリーに、トリメチルシリルジアゾメタンのジエチルエーテル中2M溶液(2.92mL、5.84mmol)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、その後スラリーは均一かつ金色になった。反応混合物を濃縮して、黄褐色固体の生成物、メチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキシレート(350mg、1.12mmol、収率96%)を得、それを、いかなる精製もせずその後のステップで使用した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.16(d、1H)、7.66(dd、1H)、7.07−7.10(m、2H)、7.01(d、1H)、6.71(d、2H)、6.27(s、1H)、5.12(s、2H)、3.76(s、3H)、2.20(s、3H)。
メチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキシレートから出発し、一般的手順Gを使用して、白色固体のメチル1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキシレートを、収率56%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.06(s、1H)、8.90(s、1H)、8.16(d、1H)、7.97(dd、1H)、7.24−7.30(m、4H)、7.19(dd、1H)、6.95(d、2H)、5.40(s、2H)、3.97(s、3H)、3.94(s、3H)、2.71(s、3H)。
テトラヒドロフラン(3mL)および水(3mL)中のメチル1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキシレート(46.8mg、0.0950mmol)溶液に、水酸化ナトリウムの1M水溶液(0.285mL、0.285mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、その後追加の水酸化ナトリウムの1M水溶液(0.285mL、0.285mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を、60℃まで20分間加熱し、次いで40℃まで降温させ、この温度で一晩(14時間)撹拌した。室温まで冷却した後、テトラヒドロフランを除去し、得られた残渣を水中で希釈し、6Mの塩酸水溶液(95μL)の添加により中和し、酢酸エチルで抽出し(3x30mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して残渣を得、その残渣を、ジクロロメタン中3〜9%のMeOHを60分間に渡り使用して、シリカゲル(Luknova 12g、10mL/分)上で精製し、金色固体の1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(19.7mg、0.0410mmol、収率43%)を得た。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ(ppm):8.79(s、1H)、8.06(s、1H)、7.93(dd、1H)、7.45(d、1H)、7.31−7.33(m、3H)、7.24(dd、1H)、7.05(d、2H)、5.56(s、2H)、3.91(s、3H)、2.67(s、3H)。
(1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチルアセテート(10)
テトラヒドロフラン(10.7mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(515mg、1.72mmol)0℃溶液に、ボラン−テトラヒドロフラン複合体の1M溶液(3.44mL、3.44mmol)を、5分間に渡り滴加した。反応物を0℃で2時間維持し、その後ボラン−テトラヒドロフラン複合物(0.5mL)溶液の追加の0.1M溶液を添加した。反応物を室温まで昇温させ、30分後、反応混合物を、メタノール(2mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して透明な残渣を得、その残渣は真空下で白色の固体に凝固した。この材料の精製は、20〜75%酢酸エチルを40分間に渡り使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により実施した。画分10〜33を収集し、濃縮して、白色固体の(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)メタノール(390mg、1.37mmol、収率79%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.55(s、1H)、7.23(d、2H)、7.14(m、2H)、6.87(d、2H)、6.32(s、1H)、5.27(s、2H)、4.75(d、2H)、2.36(s、3H)。
ジクロロメタン(15mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)メタノール(482mg、1.69mmol)0℃溶液に、トリエチルアミン(0.282mL、2.02mmol)を添加し、その後無水酢酸(0.167mL、1.77mmol)およびDMAP(10.3mg、0.0840mmol)を添加した。反応物を0℃で2時間撹拌し、LCMS分析によれば、反応は約90%完了していた。反応物を冷凍庫で12時間保管し、その後、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄色油状の(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)酢酸メチル(512mg、1.562mmol、収率93%)を得た。この材料を、さらに精製することなく、次のステップで使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):7.56(s、1H)、7.23(d、2H)、7.10−7.16(m、2H)、6.88(d、2H)、6.33(s、1H)、5.26(s、2H)、5.18(s、2H)、2.35(s、3H)、2.08(s、3H)。
メチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキシレートから出発し、一般的手順Gを使用して、白色固体の(1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)酢酸メチルを、収率67%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.02(s、1H)、8.22(s、1H)、8.15(s、1H)、7.21−7.29(m、5H)、7.16(dd、1H)、6.94(d、2H)、5.37(s、2H)、5.22(s、2H)、3.96(s、3H)、2.70(s、3H)、2.09(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(8)
テトラヒドロフラン(3.4mL)および水(3.4mL)中の(1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インド−5−イル)酢酸メチル(173mg、0.342mmol)0℃溶液に、水酸化ナトリウムの3M水溶液(342μl、1.03mmol)を添加した。2時間後、反応物を室温まで温め、その後3Mの水酸化ナトリウム溶液を添加し(114μL、0.343mmol)、反応物を30分間室温で撹拌した。次いで反応混合物を濃縮してテトラヒドロフランを除去し、水中で希釈し、6Mの塩酸溶液(230μL)の添加によりクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、固体になるまで濃縮した。ヘキサン中15〜60%の酢酸エチルを60分間に渡り使用して、シリカゲル(Luknova 120g、20mL/分)上で精製し、淡黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(121mg、0.257mmol、収率75%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):8.04−8.07(m、2H)、7.42(d、1H)、7.22−7.32(m、5H)、7.04(d、2H)、5.53(d、2H)、4.88(s、2H)、3.92(s、3H)、2.67(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(26)
ジクロロメタン(2mL)中の、セライト(200mg)に吸着させたクロロクロム酸ピリジニウム(20.6mg、0.0950mmol)0℃溶液に、ジクロロメタン(6mL)中の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(43.0mg、0.0930mmol)溶液を添加した。4時間後、セライト(200mg)に吸着させた追加の20mgのクロロクロム酸ピリジニウム(20mg)を、反応物に添加し、反応混合物を、室温で一晩(15時間)撹拌し、その後LCMS分析は反応が完了したことを示した。反応物を、ジクロロメタンを溶媒として、セライトで濾過し、得られた濾液を濃縮して、橙色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ホルミル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(40.5mg、0.0880mmol、収率95%)を得た。この材料を、いかなる精製もせずに、その後のステップで使用した。
1,2−ジクロロエタン(3.6mL)中のジメチルアミン(23.0μL、0.181mmol)および2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ホルミル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(101mg、0.218mmol)の40重量%溶液を、5分間超音波処理し、その後固体のトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(61.5mg、0.290mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、その後ジメチルアミン塩酸塩(22.2mg、0.272mmol)を、何度かに分けて添加した(1時間の間に2回添加)。その時点でLCMS分析は反応完了を示し、その後飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)でクエンチして反応を停止させ、ジエチルエーテルで抽出し(3x25mL)、乾燥した(硫酸ナトリウム)。ジクロロメタン中でこの粗成生物を再構成して、沈殿を得、その沈殿を濾過し、さらにヘキサン中0〜100%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−((ジメチルアミノ)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(3.7mg、7.5μmol、収率4%)を得た。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ(ppm):8.07(d、1H)、7.98(s、1H)、7.44(d、1H)、7.31−7.33(m、3H)、7.22−7.26(m、2H)、7.05(d、2H)、5.54(s、2H)、3.92(s、3H)、3.63(s、2H)、2.68(s、3H)、2.27(s、6H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−((メチルアミノ)メチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(25)
1,2−ジクロロエタン(1.8mL)中の、メチルアミンのテトラヒドロフラン中2M溶液(0.045mL、0.090mmol)および2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ホルミル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.0500g、0.108mmol)を、5分間超音波処理し、その後固体のトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(31.0mg、0.144mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、その後LCMS分析により反応完了が示された。反応物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)の添加によりクエンチし、ジエチルエーテルで抽出し(3x50mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜100%の1:49 トリエチルアミン:酢酸エチル溶液を使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−((メチルアミノ)メチル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(11.6mg、0.024mmol、収率27%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):8.06(d、1H)、8.02(s、1H)、7.60−7.72(m、1H)、7.42(d、1H)、7.22−7.32(m、4H)、7.04(d、2H)、5.53(s、2H)、3.91(s、3H)、3.81(s、2H)、3.21(m、1H)、2.67(s、3H)、2.37(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(11)
テトラヒドロフラン(4.4mL)中の(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)メタノール(126mg、0.440mmol)0℃溶液に、水素化ナトリウムの60%油分散物(21.11mg、0.528mmol)を添加した。最初の発泡が止まった後、ヨードメタン(33μL、0.53mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温め、2時間撹拌し、その後それを60℃まで加熱し、14時間撹拌した。LCMS分析により、約15〜20%の生成物が検出されたため、追加の60%水素化ナトリウム(25mg)を添加し、その後追加のヨードメタン(100μL)を添加し、反応混合物を60℃で継続して撹拌した。この2回目の添加から24時間後、3回目の水素化ナトリウム(25mg)およびヨードメタン(100μL)を添加し、その後反応物を60℃で4日間加熱し、出発材料:生成物の約1:1混合物を得た。反応物を飽和塩化アンモニウム溶液の添加によりクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中15〜50%の酢酸エチルを40分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により精製を実施し、透明無色油状の1−(4−クロロベンジル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−1H−インドール(37.6mg、0.125mmol、収率29%)を得た。出発材料、(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)メタノールを、収率33%で収集した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.53(s、1H)、7.25(d、2H)、7.12−7.25(m、2H)、6.87(d、2H)、6.32(s、1H)、5.26(s、2H)、4.53(s、2H)、3.31(s、3H)、2.35(s、3H)、
1−(4−クロロベンジル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(メトキシメチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率55%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.13−8.17(m、2H)、7.25−7.29(m、3H)、7.23(d、2H)、7.16(dd、1H)、6.95(d、2H)、5.37(s、2H)、4.57(s、2H)、3.97(s、3H)、3.40(s、3H)、2.69(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジエチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(24)
テトラヒドロフラン(9.5mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール(0.200g、0.665mmol)0℃溶液に、テトラヒドロフラン溶液中2Mの水素化アルミニウムリチウム(0.831mL、1.66mmol)をゆっくりと添加した。反応物を1時間かけて室温まで昇温させ、その後LCMS分析により反応完了が示された。反応混合物を、飽和アンモニウム炭酸水素塩溶液(20mL)を注意深く添加することにより、注意深くクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3x100mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜100%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−アミン(0.160g、0.591mmol、収率89%)を得た。
1,2−ジクロロエタン(9.2mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−アミン(0.500g、1.85mmol)溶液に、アセトアルデヒド(0.156mL、2.77mmol)、その後トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.704g、3.32mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後LCMS分析により反応完了が示された。反応混合物を10%水酸化ナトリウム溶液の添加によりクエンチし、エーテルで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜100%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、固体の1−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチル−2−メチル−1H−インドール−5−アミン(0.0630g、0.193mmol、収率10%)を得た。
ジクロロメタン(1.9mL)中の1−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチル−2−メチル−1H−インドール−5−アミン(0.0630g、0.193mmol)溶液に、−78℃で塩化オキサリル(0.0190mL、0.212mmol)を添加すると、反応物は赤色になった。反応混合物を数時間かけてゆっくりと室温まで温め、その後それを乾燥するまで濃縮した。得られた固体をジクロロメタン(2mL)中に再構成し、−78℃まで冷却した。この混合物に、2−メトキシピリジン−4−アミン(0.0240g、0.193mmol)、その後トリエチルアミン(0.054mL、0.39mmol)を添加した。LCMS分析は、カルボン酸種の独占的な存在を示し、その時点で溶媒を除去して、得られた残渣を水中で希釈した。この溶液を酢酸エチルで洗浄し(1x30mL)、その後水層を3M塩酸水溶液(0.097mL)で酸性化し、酢酸エチルで逆抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジエチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸(0.077g、0.193mmol、収率100%)を得た。この材料を、いかなる精製もせずに、次のステップで使用した。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジエチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸から出発し、一般的手順Dを使用して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジエチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率31%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.94(s、1H)、8.13(d、1H)、7.58(d、1H)、7.23−7.29(m、3H)、7.15(d1H)、7.06(d、1H)、6.96−7.00(m、2H)、6.73(dd、1H)、5.29(s、2H)、3.96(s、3H)、3.38(q、4H)、2.66(s、3H)、1.17(t、6H)。
1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテート(1)
DMSO中の2−メチル−5−(メトキシ)−1H−インドール(アルドリッチ社(Aldrich))および4−クロロベンジルクロリド(アルドリッチ社(Aldrich))を使用し、一般的手順Eを使用して、1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(メトキシ)−1H−インドールおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(メトキシ)−1H−インドールの5:1混合物として、1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを、収率69%で合成した。
ジクロロメタン(2.1mL)中の1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(174mg、0.609mmol)室温溶液に、ジクロロメタン溶液中1Mの三臭化ホウ素(2.44mL、2.44mmol)を添加した。反応物は褐色がかった赤色になり、それを室温で1時間撹拌し、その後反応は完了した。次いで反応物を氷上に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し(3x40mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、淡紅色がかった黄褐色の固体、1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−オール(187mgを単離;この反応混合物中の芳香族の不純物を特定したが、それは分離しなかった)を得た。混合物をさらに精製することなく、次のステップで使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):7.19−7.25(m、3H)、6.97−7.03(m、2H)、6.87(d、2H)、6.66(dd、1H)、6.21(s、1H)、5.22(s、2H)、2.33(s、3H)。
ジクロロメタン(10mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−オール(185.3mg、0.682mmol)0℃溶液に、無水酢酸(70.8μl、0.750mmol)およびトリエチルアミン(105μl、0.750mmol)を添加し、その後4−ジメチルアミノピリジン(8.33mg、0.0680mmol)を添加した。30分間後、別の0.3当量の無水酢酸およびトリエチルアミンを添加した。30分後、反応が完了し、その後反応物を水中で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(3x30mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、蝋様ゴム質の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテートおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテートの5:1混合物(186mg、0.593mmol、収率87%)を得た。反応物をいかなる精製もせずに次のステップで使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):7.24−7.26(m、2H)、7.08−7.13(m、2H)、6.89(d、2H)、6.81(dd、1H)、6.21(s、1H)、5.25(s、2H)、2.34(s、3H)、2.31(s、3H)。
1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテートおよび1,3−ビス(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテートの5:1混合物(上述の通り)を使用し、一般的手順Gを使用して合成し、金色固体の表題生成物、1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテートを、収率50%で得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.02(br.s、1H)、8.14(d、1H)、7.96(d、1H)、7.25−7.30(m、3H)、7.20(d、1H)、7.15(dd、1H)、6.95−7.00(m、3H)、5.31(s、2H)、3.96(s、3H)、2.67(s、3H)、2.33(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(2)
テトラヒドロフラン(8mL)および水(8.00mL)中の1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルアセテート(76.0mg、0.154mmol)溶液に、固体の水酸化リチウム水和物(21.7mg、0.517mmol)を添加した。1時間後、LCMS分析により、反応の完了が示された。反応物を濃縮してテトラヒドロフランを除去し、3NのHCl水溶液(0.170mL)で酸性化し、ジクロロメタンで抽出し(3x30mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄褐色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを得た。少量のUV不活性の不純物を検出したため、生成物を、ヘキサン中30〜70%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲル(Luknova 40g、20mL/分)上で再精製し、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(40.5mg、0.0900mmol、収率58%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.01(br.s、1H)、8.15(d、1H)、7.69(d、1H)、7.24−7.29(m、4H)、7.09(d、1H)、6.95(d、2H)、6.81(dd、1H)、5.33(s、2H)、3.97(s、3H)、2.68(s、3H)。
1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−N,N,2−トリメチル−1H−インドール−5−カルボキサミド(6)
絶対エタノール(5mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボニトリル(566mg、2.02mmol)のスラリーに、水酸化ナトリウムの3M水溶液(3.36mL、10.1mmol)を添加した。反応混合物を、マイクロ波中、170℃で15分間加熱し、その後反応混合物のLCMS分析は、出発材料の完全な消費を示した。反応混合物を水中で希釈し、酢酸エチルで洗浄し(3x50mL)、水層を3Mの塩酸水溶液で酸性化し、次いで酢酸エチルで逆抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄褐色固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(350mg、1.17mmol、収率58%)を得た。予め酸性化した反応混合物から得た最初の有機洗浄物を濃縮して、オフホワイト固体の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキサミド(282mg、0.849mmol、収率42%)を得た。
1H NMRにより、アミド生成物の約90%の純度が検知され、この材料は、その後のステップのために精製されなかった。1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸:
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.37(s、1H)、7.87(d、1H)、7.24(d、2H)、7.20(d、1H)、6.88(d、2H)、6.45(s、1H)、5.31(s、2H)、2.37(s、3H)。[カルボン酸プロトンは観察されなかった]1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキサミド:
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.07(d、1H)、7.60(dd、1H)、7.24(d、2H)、7.19(d、1H)、6.87(d、2H)、6.42(s、1H)、5.40−6.20(v.br.s、2H)、5.30(s、2H)、2.37(s、3H)。
DMSO(5mL)中の水酸化カリウム(160mg、2.86mmol)溶液に、1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボキサミド(219mg、0.733mmol)、続いてヨードメタン(0.0940mL、1.50mmol)を添加した。反応物を室温で一晩(14時間)撹拌し、その後、氷、続いて飽和塩化ナトリウム溶液の添加により、反応混合物をクエンチした。反応混合物をジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、褐色の残渣を得た。ヘキサン中10〜60%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 40g、20mL/分)により精製を実施し、白色の残渣、1−(4−クロロベンジル)−N,N,2−トリメチル−1H−インドール−5−カルボキサミド(139mg、0.425mmol、収率58%)を得た(その残渣は真空で凝固した)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):7.64(s、1H)、7.13−7.22(m、4H)、6.85(d、2H)、6.35(s、1H)、3.00−3.19(v.br.s、6H)、5.26(s、2H)、2.34(s、3H)。
1−(4−クロロベンジル)−N,N,2−トリメチル−1H−インドール−5−カルボキサミドおよびエチル塩化オキサリルから出発し、一般的手順Fを使用して、白色固体のエチル2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジメチルカルバモイル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートを、収率47%で合成した。
テトラヒドロフラン(3mL)中の2−メトキシピリジン−4−アミン(39.5mg、0.319mmol)溶液に、−30℃で、テトラヒドロフラン溶液中1Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.299mL、0.299mmol)を添加した。反応物を5分間撹拌し、その後この冷陰イオン溶液を、テトラヒドロフラン(5mL)中のエチル2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジメチルカルバモイル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(85.0mg、0.199mmol)溶液に、−30℃で移した。反応混合物を1時間撹拌し、その後追加のリチウム2−メトキシピリジン−4−アミド(3.0当量;テトラヒドロフラン中、1Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液700μLを、3mLのテトラヒドロフラン中、79.0mgの2−メトキシピリジン−4−アミンへ添加することにより生成した)溶液を添加した。反応混合物を−30℃で1時間撹拌し、次いで室温まで温めた。室温に達したら、T3P(酢酸エチル中50%溶液、1.5mL)を添加し、反応混合物を一晩(14時間)撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム溶液の添加によりクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中15〜90%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 25g、20mL/分)を使用して精製し、黄色固体の1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−N,N,2−トリメチル−1H−インドール−5−カルボキサミド(5.7mg、11μmol、収率5%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.00(s、1H)、8.20(s、1H)、8.08(d、1H)、7.19−7.31(m、5H)、7.09(dd、1H)、6.88(d、2H)、5.31(s、2H)、3.90(s、3H)、3.08(s、3H)、3.03(s、3H)、2.63(s、3H)。
2−(5−アセチル−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(5)
2−メチルインドールから出発し、一般的手順Aを使用して、淡紅色固体のメチル2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートを、収率93%で合成した。
ジクロロメタン(16.6mL)中メチル2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(722mg、3.32mmol)溶液に、塩化アセチル(1.65mL、23.4mmol)、その後三塩化アルミニウム(1.33g、9.97mmol)を添加した。3時間後、アセチル化生成物への約40%の変換が観察され(LCMS)、その後反応物を室温で16時間撹拌した。次いで反応混合物を氷上に注ぎ、ジクロロメタン中で希釈し、次いで濾過した。層を分離し、有機層をジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、紫色の固体を得た。初回の精製はヘキサン中10〜90%の酢酸エチルを60分間に渡り使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Luknova 120g、20mL/分)により実施し、メチル2−(5−アセチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートの2.4/1混合物(混合物質量:370mg)を得た。100%酢酸エチルからの再結晶化により、黄色固体の純粋なメチル2−(5−アセチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(233mg、0.638mmol、収率19%)を得た。残りの母液を濃縮し、それは5−アセチル:6−アセチル生成物のおよそ1:2混合物であることが示されたが、さらに調査はしなかった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.94(br.s、1H)、8.70(s、1H)、7.94(d、1H)、7.38(d、1H)、4.02(s、3H)、2.70(s、3H)、2.69(s、3H)。
メチル2−(5−アセチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート、4−クロロベンジルクロリドから出発し、アセトニトリルを溶媒とし、一般的手順Bを使用して、白色固体のメチル2−(5−アセチル−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテートを、収率93%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.66(d、1H)、7.93(dd、1H)、7.28−7.31(m、3H)、6.92(d、2H)、5.38(s、2H)、4.03(s、3H)、2.68(s、3H)、2.64(s、3H)。
メチルtert−ブチルエーテル(1.5mL)およびテトラヒドロフラン(1.5mL)中のメチル2−(5−アセチル−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(32.5mg、0.0850mmol)のスラリーに、水酸化ナトリウムの1M水溶液(0.085mL、0.085mmol)を添加した。2時間後、溶媒を除去し、ケト酸の固体ナトリウム塩を濾過し、この中間体27.8mgを得た。ナトリウム塩(27.8mg)をアセトニトリル(5mL)中に希釈した。トリエチルアミン(0.0590mL、0.423mmol)、2−メトキシピリジン−4−アミン(11.2mg、0.0900mmol)、次いでT3Pの50%酢酸エチル溶液(0.202mL、0.317mmol)を添加した。2時間撹拌した後、追加のトリエチルアミン(59μL)およびT3P溶液(202μL)を添加し、反応物を65℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタンで抽出し(3x30mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、黄色の/褐色の残渣を得た。ヘキサン中20〜80%の酢酸エチルを45分間に渡り使用して、シリカゲル(Luknova 25g、20mL/分)上で精製し、黄色固体の2−(5−アセチル−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(25.8mg、0.0540mmol、収率64%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.38(s、1H)、8.85(d、1H)、8.23(d、1H)、7.92(dd、1H)、7.41(s、1H)、7.23−7.30(m、4H)、6.94(d、1H)、5.40(s、2H)、4.00(s、3H)、2.71(s、3H)、2.68(s、3H)。
Tert−ブチル(1−(4−クロロベンジル)−3−(2−((2−メトキシピリジン−4−イル)アミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル)(メチル)カルバメート(7)
t−ブタノール(5.6mL)中の1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸(388mg、1.29mmol)、アジドリン酸ジフェニル(0.335mL、1.55mmol)、およびトリエチルアミン(0.397mL、2.85mmol)溶液を、還流まで3時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、酢酸エチル中で希釈し、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、次いで5〜40%の酢酸エチルを60分間に渡り使用して、シリカゲル(Luknova 40g、20mL/分)上で精製した。オフホワイト固体の生成物、tert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルカルバメート(88.4mg、0.238mmol、収率18%)を単離した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.61(br.s、1H)、7.22(d、2H)、6.98−7.06(m、2H)、6.85(d、2H)、6.41(br.s、1H)、6.26(s、1H)、5.23(s、2H)、2.32(s、3H)、1.52(s、9H)。
N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中のtert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イルカルバメート(88.4mg、0.238mmol)0℃溶液に、ヨードメタン(0.0190mL、0.310mmol)、その後水素化ナトリウムの60%分散物(10.5mg、0.262mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温め、一晩撹拌し、その後をれを水中で希釈し、ジクロロメタン(3x50mL)、次いで酢酸エチル(1x50)で抽出し、水で洗浄し(4x100mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、白色の泡を得た。生成物、tert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル(メチル)カルバメート(78.5mg、0.204mmol、収率86%)を、いかなる精製もせずに、その後のステップで使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):7.36(br.s、1H)、7.23(d、2H)、7.08(d、2H)、6.89(d、2H)、6.29(s、1H)、5.24(s、2H)、3.28(s、3H)、2.34(s、3H)、1.43(s、9H)。
tert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル(メチル)カルバメートから出発し、一般的手順Gを使用して、淡黄色固体のtert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル(メチル)カルバメートを、収率51%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.01(s、1H)、8.14(d、1H)、8.06(s、1H)、7.24−7.30(m、3H)、7.14−7.16(m、3H)、6.96(d、2H)、5.32(s、2H)、3.96(s、3H)、3.32(s、3H)、2.69(s、3H)、1.44(s、9H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(メチルアミノ)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(9)
ジクロロメタン(5mL)中のtert−ブチル1−(4−クロロベンジル)−3−(2−(2−メトキシピリジン−4−イルアミノ)−2−オキソアセチル)−2−メチル−1H−インドール−5−イル(メチル)カルバメート(58.0mg、0.103mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.159mL、2.06mmol)溶液を、80℃まで20分間加熱し、その後LCMS分析は、脱保護が完了したことを示した。反応混合物を氷上に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加により中和し、ジクロロメタンで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、橙色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−(メチルアミノ)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(32.0mg、0.0691mmol、67%)を得た。1H NMR分析により95%超純粋であると示されたため、この材料は精製されなかった。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.99(br.s、1H)、8.13(d、1H)、7.48(d、1H)、7.24−7.28(m、3H)、7.15(dd、1H)、7.03(d、2H)、6.95(d、1H)、6.60(dd、1H)、5.29(s、2H)、3.96(s、3H)、3.74(br.s、1H)、2.89(s、3H)、2.65(s、3H)。
2−(1−((6−クロロピリダジン−3−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(86)
J. Med. Chem. 2005, 48, 1367−1383に従って、3−クロロ−6−(クロロメチル)ピリダジンを、49%で合成した。
5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール、3−クロロ−6−(クロロメチル)ピリダジンから出発し、DMSOを溶媒とし、一般的手順Eを使用して、固体の1−((6−クロロピリダジン−3−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドールを、収率50%で合成した。
ジクロロメタン(10mL)中の1−((6−クロロピリダジン−3−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール(300mg、1.04mmol)−78℃溶液に、二塩化オキサリル(0.136mL、1.56mmol)を添加し、その後得られた反応混合物を、−78℃で1時間維持し、次いで室温まで温めた。反応物を乾燥するまで濃縮し、その後ジクロロメタン(10mL)中で再構成し、−78℃まで冷却した。この溶液に2−メトキシピリジン−4−アミン(131mg、1.05mmol)およびトリエチルアミン(0.220mL、1.56mmol)を添加し、その後反応混合物を、−78℃で30分間撹拌し、次いで室温まで温め、その温度で24時間撹拌した。反応混合物のLCMS分析は、所望のケトアミドへの低い変換率を示したが、反応混合物中の、かなりの量の2−(1−((6−クロロピリダジン−3−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸を示した。結果として、所望のケトアミドへの変換を増加させるために、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)、トリエチルアミン(0.730mL、5.21mmol)、2−メトキシピリジン−4−アミン(0.0660mg、0.527mmol)および2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシド(995mg、3.13mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、その後それを水中で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、水で洗浄し(1x50mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(1x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して残渣を得た。ヘキサン中5〜80%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 40g)により精製を実施し、黄色固体の2−(1−((6−クロロピリダジン−3−イル)メチル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(98.0mg、0.210mmol、収率20%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.08(s、1H)、8.18(s、1H)、7.78(s、1H)、7.45(s、1H)、7.26(s、1H、CDCl3と等時性)、7.19(d、2H)、6.84(m、2H)、5.89(s、2H)、4.00(s、3H)、3.90(s、3H)、2.70(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(48)
アセトニトリル(10mL)中のメチル2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソアセテート(670mg、1.80mmol)0℃溶液に、水(4mL)中の水酸化ナトリウム(72.1mg、1.80mmol)溶液を添加した。反応物を0℃で1時間撹拌し、その後LCMS分析により反応完了が示された。反応混合物を、0.5Mの塩酸溶液の添加により、pH3に達するまで中和し、水中で希釈し、酢酸エチルで抽出し(3x10mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x10mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸(610mg、1.70mmol、収率95%)を得た。この材料を、いかなる精製もせずに、その後のステップで使用した。
ジクロロメタン(5mL)中の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸(600mg、1.68mmol)の、窒素でパージした−30℃溶液に、塩化オキサリル(234mg、1.85mmol)を添加した。反応物を−30℃で30分間撹拌し、次いで室温まで昇温させ、その後それを12時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで濃縮し、ジクロロメタン(5mL)中で再構成し、−30℃まで冷却した。この溶液に、トリエチルアミン(0.326mL、2.35mmol)、続いて2−メトキシピリジン−4−アミン(312mg、2.52mmol)を添加し、その後反応混合物を、−30℃で30分間撹拌し、次いで室温まで昇温させ、その後それを12時間撹拌した。反応物を次いで水中で希釈し(20mL)、酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x10mL)、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮して、固体を得た。ヘキサン中20〜80%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 25g)により精製を実施し、褐色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−6−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(78.0mg、0.168mmol、収率10%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.01(br.s、1H)、8.14(d、1H)、8.11(d、1H)、7.29(d、2H)、7.24(s、1H)、7.14(d、1H)、6.97(d、2H)、6.92(d、1H)、6.69(d、1H)、5.31(s、2H)、3.96(s、3H)、3.81(s、3H)、2.67(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)−2−オキソアセトアミド(71)
ジクロロメタン(20mL)中の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)−2−オキソアセトアミド(0.500g、1.07mmol)−78℃溶液に、純三臭化ホウ素(1.00mL、10.6mmol)を添加し、その後反応混合物を、室温まで昇温させ、その温度で1時間撹拌した。次いで反応混合物を0oCまで冷却し、水(2mL)の添加によりクエンチし、0oCで15分間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、ジクロロメタンで抽出し(1x100mL)、濃縮した。ヘキサン中15〜50%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、灰色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(3−クロロフェニル)−2−オキソアセトアミド(0.131g、0.268mmol、収率25%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):7.91(m、1H)、7.58(br.d、1H)、7.49(d、1H)、7.36(t、1H)、7.31(d、2H)、7.23(d、1H)、7.18(br.d、1H)、7.04(d、2H)、6.75(dd、1H)、5.46(s、2H)、2.64(s、3H)。LCMS:[M−H]
− 測定値 452.0。
2−(5−アミノ−4−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(73)
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の2−(5−アミノ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(29mg、0.065mmol)室温溶液に、N−クロロスクシンイミド(20mg、0.15mmol)を何度かに分けて添加した(7時間に渡り、時間当たり1回添加)。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水(3x5mL)、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(3x5mL)で連続して洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中20〜80%の酢酸エチルを20分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、黄色固体の2−(5−アミノ−4−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(17.9mg、0.0370mmol、収率54%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.96(br.s、1H)、8.12(d、1H)、7.27(d、2H)、7.22(d、1H)、7.17(dd、1H)、6.95(d、1H)、6.93(d、2H)、6.70(d、1H)、5.24(s、2H)、3.96(br.s、2H)、3.94(s、3H)、2.76(s、3H)。LCMS:[ES]
+ 測定値 484.0。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(38)
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(2.00g、10.2mmol)溶液に、ナトリウムメトキシドのメタノール中25重量%溶液(46.4mL、203mmol)、その後臭化銅(I)(2.91g、20.3mmol)を添加した。反応混合物を140℃で2.5時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、濃縮してN,N−ジメチルホルムアミドのほとんどを除去した。水(100mL)、続いて飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)を添加した。混合物をEtOAcで抽出し(3x50mL)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルを60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage)により精製を実施し、緑色固体の5−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.680g、4.59mmol、収率45%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.90(br.s、1H)、8.10(m、1H)、7.46(m、1H)、7.33(m、1H)、6.44(m、1H)、3.89(s、3H)。
ジクロロメタン(20mL)中の5−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(670mg、4.52mmol)、および臭化ベンジルトリブチルアンモニウム(70.5mg、0.226mmol)混合物に、粉末状水酸化ナトリウム(561mg、14.0mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、その後4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(991mg、5.20mmol)を何度かに分けて添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで室温まで温め、そこで2時間撹拌し、トルエンで抽出し(2x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。粗成生物をエーテル中で摩砕し、濾過して、固体の化合物5−メトキシ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.21g、4.01mmol、収率89%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.15(s、1H)、8.05(m、2H)、7.66(m、1H)、7.25−7.30(m、3H)、6.51(m、1H)、3.83(s、3H)、2.35(s、3H)。
テトラヒドロフラン(25mL)中の5−メトキシ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.20g、3.97mmol)−60℃溶液に、テトラヒドロフラン/エチルベンゼン/トルエン溶液中2Mのリチウムジイソプロピルアミド(3.97mL、7.94mmol)を添加した。反応混合物を−60℃で30分間撹拌し、その後ヨードメタン(0.298mL、4.76mmol)を添加し、その後反応混合物を、室温まで温めた。温めたら、反応物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、水(3x50mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(3x50mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中0〜50%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage)により精製を実施し、5−メトキシ−2−メチル−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.550g、1.74mmol、収率44%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):8.08(s、1H)、7.96(d、2H)、7.26(m、2H)、7.16(m、1H)、6.20(s、1H)、3.83(s、3H)、2.69(s、3H)、2.35(s、3H)。
メタノール(70mL)および水(70mL)中の5−メトキシ−2−メチル−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.14g、3.60mmol)および水酸化ナトリウム(14.4g、360mmol)溶液を、80℃で30分間加熱し、その後それを室温まで冷却し、氷水中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出し(3x50mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x50mL)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、濃縮して、固体の5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.550g、3.39mmol、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.48(b、1H)、7.97(m,1H)、7.33(m、1H)、6.10(m,、1H)、3.89(s、3H)2.49(s、3H)。この材料を、いかなる精製もせずに、その後のステップで使用した。
1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから出発し、一般的手順Dを使用して、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率55%で合成した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ(ppm):9.13(br.s、1H)、8.108.17(m、3H)、7.25−7.27(m、3H)、7.14(d、1H)、7.06(m、2H)、5.55(s、2H)、3.96(s、3H)、3.93(s、3H)、2.70 (s、3H)。
メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジンから出発し、一般的経路2を使用して、固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ(ppm):8.02(d、1H)、7.69(d、1H)、7.33(m、3H)、7.217.23(m、1H)、7.06(d、2H)、6.56(d、1H)、5.51(s、2H)、3.90(s、3H)、3.52(s、3H)、2.81(s、3H)。
2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(39)
一般的経路2に従って、2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを合成した。但し、中間体のうちの1つは一般的手順Gに従って得た。
5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール、1−(クロロメチル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼンから出発し、DMSOを溶媒とし、一般的手順Eを使用して、固体の5−メトキシ−2−メチル−1−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−1H−インドールを、収率43%で合成した。LCMS:[ES]+ 測定値 330.19。
5−メトキシ−2−メチル−1−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−1H−インドールから出発し、一般的手順Gを使用して、固体の2−(5−メトキシ−2−メチル−1−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ酢酸を、収率82%で合成した。(この中間体に一般的手順Gを適用することにより、生成物としてカルボン酸を得た。この一般的手順から期待されるケトアミド生成物は、微量で観察され、単離はされなかった)。LCMS[ES]+ 測定値 402.16。
2−(5−アミノ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(20)
テトラヒドロフラン(1.9mL)、絶対エタノール(3.8mL)および飽和塩化アンモニウム溶液(1.9mL)中の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.182g、0.380mmol)溶液に、鉄粉(0.127g、2.28mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで2時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、酢酸エチル(150mL)を溶媒として使用して、セライトのパッドで濾過した。濾液を乾燥し(硫酸ナトリウム)、残渣になるまで濃縮した。ヘキサン中0〜80%の酢酸エチルを使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、黄色固体の2−(5−アミノ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミドを、収率49%で得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)δ(ppm):8.04(d、1H)、7.44(d、1H)、7.27−7.30(m、3H)、7.20−7.22(m、1H)、7.14(d、1H)、7.00(d、2H)、6.70−6.73(m、1H)、5.38(s、2H)、3.90(s、3H)、2.57(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(17)
ジクロロメタン(3mL)中の2−(5−アミノ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.225g、0.501mmol)溶液に、ホルムアルデヒド(0.056mL、0.75mmol)の37%水溶液、続いてトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.191g,0.902mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後追加のトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.106g)を添加した。20分間室温で撹拌した後、LCMS分析は反応完了を示し、その後追加飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)の添加により反応物をクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3x20mL)、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(1x50mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。ジクロロメタン中0〜7%の7:1アセトニトリル:メタノール溶液を60分間に渡り使用する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、淡黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(62.8mg、0.132mmol、収率26%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.00(s、1H)、8.13(d、1H)、7.65(s、1H)、7.24−7.28(m、3H)、7.14(dd、1H)、7.10(d、1H)、6.95(d、2H)、6.81(s、1H)、5.31(s、2H)、3.96(s、3H)、2.98(s、6H)、2.67(s、3H)。
2−(5−アセトアミド−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(22)
ジクロロメタン(1.9mL)中の2−(5−アミノ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.170g、0.379mmol)室温溶液に、塩化アセチル(0.0270mL、0.379mmol)、その後ピリジン(0.0610mL、0.757mmol)を添加した。5分後、LCMS分析は反応完了を示した。次いで反応混合物を濃縮し、ジクロロメタン(5mL)中で再構成し、ヘキサン中0〜100%のトリエチルアミン:酢酸エチル 1:24混合物を使用する、シリカゲルクロマトグラフィーを使用して精製した。固体の生成物、2−(5−アセトアミド−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(115mg、0.235mmol、収率62%)を単離した。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ(ppm):11.18(s、1H)、9.94(s、1H)、8.25(d、1H)、8.08(d、1H)、7.48−7.52(m、2H)、7.37−7.40(m、2H)、7.21−7.22(m、2H)、7.06(d、2H)、5.54(s、2H)、3.83(s、3H)、3.31(s、3H)、2.53(s、3H)。
2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ビニル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(27)
テトラヒドロフラン(0.99mL)および水(0.11mL)中の2−(5−ブロモ−1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.141g、0.275mmol)溶液に、炭酸セシウム(0.269g、0.825mmol)、塩化パラジウム(II)(0.975mg、5.50μmol)、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(0.037g、0.28mmol)、およびトリフェニルホスフィン(4.3mg、0.016mmol)を添加した。反応混合物を窒素でパージし、85℃まで1時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、ジクロロメタン(75mL)を溶媒として使用して、セライトで濾過した。濾液を乾燥し(硫酸ナトリウム)、残渣になるまで濃縮した。ジクロロメタン中0〜20%のメタノールを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製を実施し、黄褐色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−2−メチル−5−ビニル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(0.0700g、0.152mmol、収率55%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.03(s、1H)、8.22(s、1H)、8.15(d、1H)、7.37(dd、1H)、7.24−7.29(m、3H)、7.15−7.19(m、2H)、6.95(d、2H)、6.85(m、1H)、5.75(d、1H)、5.36(s、2H)、5.22(s、1H)、3.96(s、3H)、2.69(s、3H)。
2−(5−アミノ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(65)
テトラヒドロフラン(1.0mL)、絶対エタノール(2.0mL)および飽和塩化アンモニウム溶液(1.0mL)中の2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−5−ニトロ−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(30.0mg、0.0630mmol)溶液に、鉄粉(41.9mg、0.750mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで1時間加熱し、その後それを室温まで冷却し、酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濃縮して、固体の2−(5−アミノ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(25.0mg、0.0561mmol、収率89%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.91(br.s、1H)、8.49(d、1H)、8.08(d、1H)、7.48(d、1H)、7.45(d、1H)、7.20(d、1H)、7.07(d、1H)、6.97(d、1H)、6.61(d、1H)、6.56(d、1H)、5.33(s、2H)、3.89(s、3H)、2.62(s、3H)。
2−(1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−5−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(66)
1,2−ジクロロエタン(3mL)中の2−(5−アミノ−1−((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(25mg、0.056mmol)溶液に、ホルムアルデヒド(6.3μL、0.083mmol)の37%水溶液、続いてトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(21.2mg、0.100mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後追加のトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(12mg)を添加した。20分間室温で撹拌した後、LCMS分析は反応完了を示し、その後飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)の添加により反応物をクエンチし、酢酸エチル(10mL)中で希釈し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(3x10mL)、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。ヘキサン中50〜100%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage、4g)により精製を実施し、黄色固体の2−(1−(4−クロロベンジル)−5−(ジメチルアミノ)−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−N−(2−メトキシピリジン−4−イル)−2−オキソアセトアミド(20.0mg、0.0420mmol、収率75%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ(ppm):9.05(br.s、1H)、8.55(d、1H)、8.13(d、1H)、7.63(d、1H)、7.54(d、1H)、7.24(d、1H)、7.16(d、1H)、7.10(d、1H)、6.81(d、1H)、6.66(d、1H)、5.39(s、2H)、3.96(s、3H)、2.96(s、6H)、2.67(s、3H)。LCMS:1.10分間、[ES]
+ 測定値 477.94。
バイオアッセイ:
実施例5:ラットおよびヒトの脳ホモジネートを用いたFAAH阻害アッセイ:
本明細書に記載の通り、ヒト全細胞ならびにヒトおよびげっ歯類の脳ホモジネートにおいて、化合物がFAAHを阻害する能力を測定した。
A.FAAHラット脳膜(RBM)ホモジネートの調製
成体ラット(チャールズリバーCD系統、雌性、200g)をイソフルランで麻酔し、迅速に斬首した。それぞれの脳を手早く取り出し、氷上のチューブに入れて冷却した(チューブ1本あたり脳3個)。15〜20gの脳に対して、約25mLの「ホモジナイゼーション緩衝液」(20mMのHEPES緩衝液、pH7.0、1mMのMgCl2を含む)を加えた。オムニGLHホモジナイザー(オムニインターナショナル、ジョージア州マリエッタ)を用いて、脳を氷上で1分間ホモジナイズした。次に、ホモジネートを3本の遠心分離管に移し、4℃、36,500gで20分間遠心分離した。上清を廃棄し、各ペレットを25mLのホモジナイゼーション緩衝液中に再懸濁した。再懸濁した物質を再び遠心分離した(4℃、36,500gで20分間)。ペレットを10mLのホモジナイゼーション緩衝液中に再懸濁して合わせ、37℃の水浴中で15分間インキュベートした。次に、管を5分間氷上に置いた後、4℃、36,500gで20分間遠心分離した。上清を廃棄し、次いで膜ペレットを40mLの「再懸濁緩衝液」(1mMのEDTAおよび3mMのMgCl2を含有する50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4)中に再懸濁した。ブラッドフォードタンパク質アッセイを行って、タンパク質濃度を測定した。タンパク質を、それぞれ〜400μLを格納するスクリューキャップ付きクライオチューブに分注し、液体窒素で急速冷凍して、アッセイで使用するまで−80℃で保存した。同様のプロトコルを用いて、マウスから脳膜ホモジネートを取得した。
B.FAAHヒト脳膜(HBM)ホモジネートの調製
3名のヒトドナー(女性2名、男性1名;63〜85歳)からの大脳皮質組織(ABS社)が、あらかじめ死後4時間以内に収集され、液体窒素で急速冷凍された。組織は−80℃で保存された。所定の感染体リストに対して血清学的検査陰性であった。大脳皮質サンプル(3名から同量ずつ取得し計10gとしてプール)を、下記の通りにホモジナイズした。
すべての組織サンプルの取扱いは、バイオセーフティレベル2(BL−2)認定検査室における訓練された要員による生体有害物質の扱いのための、疾病対策センターのBL−2手順に従って行った。脳組織を、20mMの氷冷ホモジナイゼーション緩衝液HEPES(pH7.0)、1mMのMgCl2中で解凍した。組織1グラムにつき、約4mLの緩衝液を使用した。ヒト脳組織を、氷冷された乳鉢に入れた緩衝液中で乳棒を用いてホモジナイズした。ホモジネートを、4℃、36,500xgで20分間遠心分離した。上清を廃棄した。ペレットを再懸濁し、前と同様に、氷冷ホモジナイゼーション緩衝液中でホモジナイズした。チューブのキャップを閉め、37℃の水浴中で15分間垂直に立ててインキュベートし、次いで氷上で5分間インキュベートした。前と同様にチューブを遠心分離した。氷冷再懸濁緩衝液(50mMのTris−HCl緩衝液、pH7.4、1mMのEDTAおよび3mMのMgCl2を含有)を用いて、脳膜ミクロソームペレットを再懸濁した。BioRadプロテインアッセイキット(バイオラッド)を用いて、脳ミクロソーム懸濁液のタンパク質濃度を測定した。タンパク質を分注し、分割量0.2mLとして液体窒素で急速冷凍して、使用時まで−80℃で保存した。
C.FAAH活性の測定
Omeir et al.(1995 Life Sci. 56:1999)およびFowler et al.(1997 J. Pharmacol. Exp. Ther. 283:729)の方法を修正したものを使用し、上記の代表的化合物のいくつかを用いて、本明細書に記載の各ホモジネート(ラット脳、マウス脳、またはヒト脳)におけるFAAH活性を分析した。ラット脳膜(RBM)ホモジネート中のFAAH活性のアッセイに関しては、試験化合物(ビヒクルは最終濃度1%のDMSO)の存在下および不存在下で、RBMホモジネート(最終液量20μLの10mM Tris pH6.5中、タンパク質7μg)を、以下の180μLの混合物:2.0μMの未標識アナンダミド(AEA)、0.03μCiの放射性標識アナンダミド[エタノールアミン1−3H](40〜60Ci/mmol;製品番号ART−626、アメリカンラジオラベルドケミカルズ、ミズーリ州セントルイス)、1mg/mLのウシ血清アルブミン(脂肪酸不含有BSA、電気泳動グレード、シグマ、ミズーリ州セントルイス)、10mMのTris−HCl(pH6.5)、および1mMのEDTAの混合物と混合し、37℃で10分間インキュベートした。サンプルを氷上に置いて反応を終了させた。
次に、(1)クロロホルム/メタノール抽出を使用するか、または(2)活性炭を含むガラス繊維フィルターに反応混合物を通すことにより、3H−エタノールアミン生成物と未反応の3H−アナンダミド基質を分離した。0.4mLのクロロホルム/メタノール(1:1 v/v)を添加し、サンプルを激しく混合し、遠心分離により水相と有機相を分離することにより、サンプルをクロロホルム/メタノールで抽出した。水相の一定分量(0.2mL)に見られる放射活性(FAAH触媒による3H−アナンダミドの分解に対応)を、クエンチ補正を伴う液体シンチレーション計数により測定した。Jonsson et al. (2001 Br. J Pharmacol. 133:1263)の説明に従って、IC50値を決定した。別法として、Wilson et al (2003 Anal. Biochem. 318 : 270)が説明している固相抽出法の修正を用いて、反応物を精製した。この修正は次の通りである:反応物を37℃で10分間インキュベートし、氷上で冷却した後、10μLのリン酸ナトリウム溶液[0.5M(pH2.0)]を添加することにより、反応混合物を酸性化した。次に、酸性化した分注量90μLの反応混合物を、ガラス繊維フィルター上部に80μLの水を含有する活性炭(Wilson et al.(上記)の説明に従って事前にメタノールで洗浄済みのもの)を適用し、遠心分離して、Wilson et al.(上記)が以前に説明している方法で、溶出液中の放射活性をカウントした。
Omeir et al 1995 (1)の方法にFowler et al. 1997(上記)の修正を加えた方法に基づいて、ヒトホモジネートを用いたFAAH活性を分析した。3H−生成物と[3H]−エタノールアミン生成物の分離は、Wilson et al. 2003(上記)の修正に基づいて行った。試験化合物の存在下と不存在下で(ビヒクルは最終濃度1%のDMSO)、1ウェルあたり0.2mL(最終液量)の反応緩衝液[10mM Tris(pH7)、1mM EDTA、脂肪酸不含有0.1% BSA(シグマカタログ番号A0281)、0.5μM アナンダミド(ケイマンカタログ番号90050),70,000dpmのアナンダミド−(エタノールアミン−1−[3H])(60Ci/mmol、放射化学的純度>99%、アメリカンラジオラベルドケミカルズ社、カタログ番号ART626)]中で、FAAHアッセイを実施した。12.5μgの脳ミクロソームを加えることにより、反応を開始した。37℃で10分間、反応させた。プレートを氷上で冷却し、20μLの0.5Mリン酸カリウム緩衝液(リン酸でpH2.1に調整)を添加することにより、反応を終了させた。反応混合物を活性炭含有ガラス繊維フィルターに通すことにより、[3H]−エタノールアミン生成物と未反応[3H]−アナンダミド基質を分離し、以前にWilson et al.(上記)に説明されている方法で溶出液中の放射活性をカウントした。
表2に、FAAHラット、マウス、およびヒトの脳ホモジネートアッセイを用いてFAAH阻害について試験した、ある特定の化合物の活性データを示す。このアッセイの対照として、公知のFAAH阻害剤である3’−(アミノカルボニル)ビフェニル−3−イルシクロヘキシルカルバメート(URB597)、[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸(インドメタシン)、および5−ベンゾイル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−カルボン酸(ケトロラク)を使用した。
表2:FAAHの阻害
本発明の化合物の平均活性を、ヒトおよびラットの脳ホモジネートから抽出したFAAHのIC
50(酵素の50%阻害を誘発するのに必要な薬剤の濃度)で表す。A=100nM未満;B=100nM〜1μM;C=1μM〜10μM;D=10μM超。NSは「非有意(Not Significant)」を意味し、陽性対照と比べて30%未満のアゴニスト活性であることを表す。NDは「未判定(Not Determined)」を意味する。
実施例6:全細胞アナンダミド加水分解アッセイ
以前に開示されている方法(Maccarone et al., 1998 J Biol. Chem. 273:32332 and Bisogno et al., 1997 J Biol. Chem. 272:3315)を用いて、全細胞においてFAAH活性を分析した。Maccarone et al.およびBisogno et al.に記載されている細胞株に加えて、MCF7細胞株(ATCC名称HTB−22)およびT84細胞株(ATCC名称CCL−248)も本アッセイで使用した。
A.HeLa細胞へのヒトFAAH−1のトランスフェクション
ヒトFAAH−1用の(pcDNA3ベクター中の)cDNA発現クローン(Genbank受入番号U82535;カリフォルニア州ラホーヤにあるスクリプス研究所のBenjamin Cravattから入手)を、Bg1II(ニュー・イングランド・バイオラボ)を用いた消化により線状化し、リン酸カルシウムによりヒトHeLa細胞(ATCCカタログ番号CCL−2)へとトランスフェクトした。HeLa細胞株を宿主に選択した理由は、FAAHを発現せず、FAAH活性を示すこともないため、後続のすべての活性を、トランスフェクトされた遺伝子に帰することができるからである。トランスフェクションの後、安定なHeLa由来クローン(名称5c5)を単一コロニー精製により単離し、10%ウシ胎仔血清(FBS)、2mMのL−グルタミン、および0.5mg/mLのG−418(シグマカタログ番号G5013)を含有する改変イーグル培地(MEM;VWRカタログ番号45000−300)中で拡大させ、維持した。
B.FAAH全細胞活性アッセイ
クローン5c5(150μL中の細胞数50,000)を96ウェルのプレートに播種し、一晩インキュベートした(5%CO2、37℃)。培地を、15mMのHEPES、pH7.4、および脂肪酸不含有0.1%BSAを含有する180μLのDMEM/F12(VWRカタログ番号45000−350)培地に慎重に入れ替えた。次に、100×所望最終濃度の、本明細書に記載のいくつか代表的な化合物2μLをDMSO中に作製し、細胞の入ったウェルに添加し、37℃で10分間プレートをインキュベートした。次に、8μCiのアナンダミド−(エタノールアミン−1−[3H])(アメリカンラジオラベルドケミカルズ社、カタログ番号ART626)でスパイクした5μMのアナンダミド20μL(ケイマンカタログ番号90050)を細胞に添加し、37℃でさらに15分間、プレートをインキュベートした。プレートを氷上で冷却し、0.5Mのリン酸カリウム緩衝液(リン酸でpH2.1に調整)20μLを添加することにより、反応を終了させた。
酸性化した反応物を、1ウェルあたり25μLのチャコール(中性活性炭、フィッシャーサイエンティフィックカタログC170−500)を含有する96ウェルのフィルタープレート(0.25mL容量/ウェル、1.2ミクロンガラス繊維プレフィルターを充填した孔径0.65ミクロン超のPVDFメンブレン、ミリポアカタログMSFCN6B50)に移した。アッセイの前に、チャコールを測定し、アルミニウム96ウェルカラムローディング装置(ミリポアカタログMACL09625)を用いてプレート上に装填した。遠心整列フレーム(ミリポアカタログMACF09604)を用いて、空の96ウェルプレート(コースター)上にフィルタープレートを組み付け、レシーバープレート内に濾液が回収されるようにした。チャコールガラス繊維フィルタープレートを、650xgの10分間の遠心分離により、メタノールで予洗した。次に、予洗した96ウェルのチャコールフィルタープレートのウェルに80μLの水を加えた。次に、酸性化した90μLの反応混合物を、チャコールプレートウェル内の水に添加した。サンプルを上記のように遠心分離した。基質は依然としてチャコールに結合していたが、形成された[3H]−エタノールアミン生成物はチャコールを通って流れ、シンチレーションカクテルを含有するマイクロプレートに移動し、マイクロプレートシンチレーションカウンター(パーキンエルマーMicrobeta)内で定量化された。細胞が存在しないか、またはDMSO単独で処置した細胞を用いた対照の反応を三重に行い、この対照反応を用いてバックグラウンド(細胞なし)と100%活性(DMSO単独)を定義した。
バックグラウンドの放射活性を減じた後、データを100%活性に対する阻害率で表し、GraphPad Prismソフトウェア(グラフパッドソフトウェア社)を使用して非線形回帰曲線を当てはめた。得られた用量反応曲線から、上限と下限をそれぞれ100%、0%としてIC
50値を算出した。表3にデータを集約する。
表3:全細胞活性表
A=100nM未満;B=100nM〜1μM;C=1μM〜10μM;D=10μM超。NSは「非有意(Not Significant)」を意味し、陽性対照と比べて30%未満のアゴニスト活性であることを表す。NDは「未判定(Not Determined)」を意味する。
実施例7:ヒトCB1カンナビノイド受容体アッセイ
結合アッセイを用いて、本開示の化合物および組成物に対するCB1受容体の潜在的な結合親和性を特徴付けした。
A.CB1クローン
ミズーリ州ローラのUMR cDNAリソースセンターから、ベクターpcDNA3.1+に発現するヒトCB1のcDNA発現クローン(hCB1、Genbank受入番号AY225225)を購入した(hCB1のクローンIDはCNR01L000)。
B.安定した一過性のトランスフェクション
組み換えによりhCB1を発現する、安定的なHEK−293由来細胞株を樹立した。手短に述べると、製造者のプロトコルに従い、Lipofectamine 2000(ギブコカタログ番号11668−019)を使用して、クローンhCB1(CNR1L)をヒト胎児腎臓細胞(HEK−293)にトランスフェクトした。トランスフェクトしたクローンを単一コロニー精製により単離し、全細胞3H−CP 55,940放射性リガンド結合アッセイを用いて、受容体発現についてクローンをスクリーニングした。10%ウシ胎仔血清、2mMのL−グルタミン、および0.5mg/mLのG−418を含有するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)内で、HEK−293安定発現細胞を維持した。
C.ヒトCB1カンナビノイド受容体放射性リガンド結合アッセイ
トランスフェクトした細胞から、次のようにして膜を分離した。培養細胞の単層を、リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄した。細胞をこすり取り、プロテアーゼ阻害剤完全カクテル(ロシェ、カタログ番号11 697 498 001)を含有する20mMのHEPES、pH7.4、10mMのEDTAに入れ、電動メカニカルプローブホモジナイザー(オムニGLH;プローブG7−195S)を用いて、7000rpmで40秒間ホモジナイズした。ホモジネートを4℃、1000xgで10分間遠心分離した。上清を回収し、40,000xgで1時間遠心分離した。次いで上清をデカントし、得られたペレットを、完全カクテルプロテアーゼ阻害剤を含む20mMのHEPES、pH7.4、5mMのMgCl2、1mMのEDTA、10%スクロース中に再懸濁した。膜懸濁液のタンパク質濃度を、標準としてウシ血清アルブミンを用いたブラッドフォードタンパク質アッセイ(バイオラッドカタログ番号500−0006)により測定した。膜懸濁液のタンパク質濃度を最終緩衝液を用いて5〜10mg/mLの範囲に調整し、その後使用するまで−80℃で保存した。
D.カンナビノイド受容体放射性リガンド結合アッセイ
組み換えヒトカンナビノイド受容体CB1を発現するHEK−293細胞から調製した膜(2〜10μgタンパク質)を、0.2mLの結合緩衝液(50mMのTris−HCl、pH7.5、5mMのMgCl
2、2.5mMのEDTA)中の0.5nMのカンナビノイド受容体アゴニスト[
3H]−CP 55,940(パーキンエルマー、カタログ番号NET1051)、および脂肪酸不含有0.1%ウシ血清アルブミン(シグマカタログ番号A0821)と共に、室温で90分間インキュベートすることにより、放射性リガンド結合アッセイを行った。ミリポアFBフィルタープレート(カタログ番号MADVNOB)および真空吸引を用いた濾過装置(ミリポアシステムカタログMAVM0960R)による急速濾過手法を使用して、標識された膜を収集し、すすぎをした(0.2mLの冷却結合緩衝液で8回)。フィルターに結合した放射活性を、シンチレーションカウンター(パーキンエルマーMicrobeta装置)内の0.05mLの液体シンチラント(UltraGold MV、パーキンエルマーカタログ番号6013159)でカウントした。未標識の1μMのCP55,940(シグマアルドリッチ、カタログ番号C1112)の存在下で、非特異的結合を測定した。GraphPad Prism(グラフパッドソフトウェア社、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて、結合データを分析した。表4に、陽性対照の割合として表したデータを集約する。
表4:ヒトCB1カンナビノイド受容体活性表
A=25%未満;B=25%〜50%;C=50%〜75%;D=75%超。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、CB1受容体に対する結合親和性の低下を示す。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他の公知のFAAH阻害剤と比較して、CB1受容体に対する結合親和性の低下を示した。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、類似の構造を有する他の公知のFAAH阻害剤と比較して、CB1受容体に対する結合親和性の低下を示した。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、CB1受容体に対するその結合と比べて、FAAHに対する結合選択性の上昇を示す。
実施例8.非臨床安全性プロファイルの特定
本化合物の安全性プロファイルは、げっ歯類および非げっ歯類の非臨床毒性試験において評価することができる。雄性および雌性の動物に対し、例えば連続した14日間または28日間、適切な経路で(例えば、経口、筋肉内、静脈内)、ビヒクル中の試験化合物を1日1回投与する。別の動物群にはビヒクルのみを与え、ビヒクル対象群とする。本試験の生存中期間の各動物において、臨床症状、体重と餌消費量の変化、眼部および臨床病理(血液、臨床化学、凝固)パラメーターを評価する。げっ歯類においては、試験化合物の用量レベルごとに、個々の動物群に対して全身曝露判定のための毒物動態評価を行う。非げっ歯類においては、毒性評価で使用するのと同じ動物に対して毒物動態評価を行う。さらなる動物群を含めて、何らかの発見事項からの回復を評価することができる。投薬および回復期間の終わりに解剖検査を実施し、臓器重量の評価、巨視的評価、および微視的評価を行う。適宜、統計的分析を用いて、結果をビヒクル対照値と比較する。結果を使用して、試験種における無毒性量(NOAEL)および毒性プロファイルを特定する。
実施例9.hERG関連の化合物毒性
ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)イオンチャネルは、心臓内の内向き整流性電位開口型カリウムチャネルをコードし、心筋活動電位の再分極時の主要な役割を有する。このイオンチャネルを遮断すると、潜在的に致死性の不整脈をもたらし得ることが十分に立証されている。ある特定の組成物の毒性プロファイルを解明する際、監督機関はhERG前臨床安全性データを使用することが多い。表1の開示化合物に対して、hERGイオンチャネルを阻害する能力を試験した。
hERG試験方法
a.hERG−CHO培養条件
培地の構成要素には、GlutaMAX
TMを含むF12栄養素混合物(Ham)(インビトロジェン、カタログ番号31765)、ウシ胎仔血清、認定済み(インビトロジェン、カタログ番号16000−044−加熱活性化されていないもの)、およびGeneticin(登録商標)選択的抗生物質(インビトロジェン、カタログ番号10131−027)が含まれる。
凍結細胞1バイアル、1.62×10
6個の細胞を、予め温めた40mLの完全培地を含むT150フラスコ(BDファルコン355001)に入れて解凍した。細胞を37℃、5% CO
2で4時間培養した後、静かに培地を交換した。この時点で、細胞の99%は付着しているようであった。
解凍の24時間後にフラスコの培地を交換し、細胞を撮像し、培地を交換して、インキュベーターに戻した。この時点で、細胞は健全であり、フラスコ内で約25%がコンフルエントであるように見えた。細胞は、下記の間隔および密度に従って、概して、解凍から24〜48時間後に継代する。アッセイの前に、細胞を30℃で48時間インキュベートする。
b.hERG電圧試験条件
自動化されたパッチクランプ装置(IonWorksHT)を使用して、−80mVの保持電位から+40mMに2秒間ステッピングすることにより3パルスプロトコルを適用して、hERGチャネルを活性化した。次に、膜電圧を2秒間−50mVにステップダウンしてテール電流を誘起してから、1秒間、保持電位に戻した。このシーケンスをさらに2回繰り返した。この電圧プロトコルを、薬剤の存在前(プレ化合物)と、600秒後の薬剤の存在下(ポスト化合物)で適用した。
−50mVの第3パルスへのステッピング時の最大電流(すなわち外向きhERGテール電流のピーク)と、hERG電流活性化直前に測定された電流の差を測定することにより、hERGテール電流の振幅を算出した。薬剤中での600秒のインキュベーションの前(プレテール電流振幅)と後(ポストテール電流振幅)に、このパラメーターを評価した。試験化合物により生成されるブロックの量を評価するため、IonWorks(商標)ソフトウェアを用いて最初にデータをフィルタリングして、シール抵抗が50MOhm未満のデータを排除した。次に、残りのデータをエクセル互換データファイルにエクスポートし、テール電流が250pAを超える電流のみを分析した。第3パルスに対するプレ/ポストテール電流振幅の比率を薬剤および対照ごとに算出し、阻害率として提示した。表5に、陽性対照の割合として表したデータを集約する。
表5:hERGチャネル阻害率
A=25%未満;B=25%〜50%;C=50%〜75%;D=75%超;NDは「未判定(Not Determined)」を意味する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、hERGチャネルの阻害の低下を示した。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他の公知のFAAH阻害剤と比較して、hERGチャネルの阻害の低下を示した。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、類似の構造を有する他の公知のFAAH阻害剤と比較して、hERGチャネルの阻害の低下を示した。
実施例10.薬物動態試験
薬物動態試験を実施し、ラットに経口投与した開示化合物の吸収および分布プロファイルを特定した。
a.化合物投与および血液調製
化合物を、1%DMA/99%ビタミンE TPGSビヒクル中で製剤化した。調製した化合物を、強制経口投与(PO)により投与した。2時間の適切な前処置時間の後、ラットをイソフルランガスで麻酔した。眼窩後眼採血により、EDTAの入ったチューブに血液を収集した。全血を微量遠心機に入れて、室温で5分間、約13,000rpmで回転させた。続いて、分離した血漿をエッペンドルフチューブに分注した。分析用に調製するときまで、サンプルを−80℃で保存した。
b.FAAH血漿サンプルの調製(KS法)
血漿サンプルを解凍し、標準、ブランク、および希釈物用に必要量の血漿を調製した。プレーティングの前に希釈物を調製した。分解溶液(crash solution)の調製物には、低温アセトニトリル+0.1%ギ酸、および内部標準として使用する25ng/mLのFAAH阻害剤が含まれていた。試験するFAAH阻害剤の溶媒標準を、DMSO中10、30、100、300、1000、3000、10000、30000、100000、および300000ng/mLで調製した。次に、溶媒標準から血漿標準曲線を生成した(血漿中の標準物質の最終濃度は、0.1、0.3、1、3、10、30、100、300、1000、3000ng/mLであった)。希釈物、標準、またはブランクの各血漿サンプル50μLを、96ウェルのプレートに移した。各ウェルに、200μLの低温分解溶液を加えた。プレートにカバーをして、穏やかにボルテックスした。プレートを4℃、3500rpmで10分間遠心分離した。各200μLの上清を新しいプレートに移した。プレートを、55℃のTurboVap内で窒素下で乾燥させた。各ウェル内のサンプルを100μLの30%アセトニトリルで再懸濁し、カバーをして、穏やかにボルテックスした。ウェルの溶液を、下記のLC/MS/MS条件および規定値により分析した。
c.LC/MS/MS条件
HPLCカラムは、20μLの注入を使用するBasic 8ガードカラムを備えたClipeus C8、2.1×30mm、5μmであった。使用した移動相は、移動相A:0.1%ギ酸水溶液、および移動相B:85:10:5のACN:IPA:H
2O中0.1%ギ酸であった。測定のための流速は0.5mL/分であり、4分の総測定時間の勾配は、0.0分 35% B;0.5分 35% B;1.5分 95% B;2.3分 95% B;および2.4分 35% Bであった。
表6:ラット内2時間の血漿PKレベル
A=10nM未満;B=10nM〜100nM;C=100nM〜1000nM;D=1000nM超;ND=未判定。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、血漿曝露(すなわち吸収および分布)の増加を示した。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、他の公知のFAAH阻害剤と比較して、血漿曝露の増加を示した。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、類似の構造を有する他の公知のFAAH阻害剤と比較して、血漿曝露の増加を示した。
実施例11.多発性硬化症のマウスモデルにおける痙縮の低減
化合物の鎮痙効果は、以前にBaker et al, 1990 J. Neuroimmunol. 28: 261; Baker et al. 2000 Nature 404: 84;および Baker et al., 2001 FASEB J. 15: 300に説明されているように、多発性硬化症のマウス慢性再発型実験的自己免疫性脳脊髄炎(CREAE)モデルで評価することができる。0日目と7日目にフロイント完全アジュバント中の同系脊髄ホモジネートを皮下注射することにより、Biozzi ABHマウスにCREAEを誘発する。接種から60〜80日後に、接種されたマウスの一定割合(約50〜60%)が後肢痙縮を発症する。痙縮と判定するには、個々の後肢を完全に屈曲するのに必要な力をひずみゲージで測定する。化合物が痙縮に与える効果を評価するには、選定された用量を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)で痙性CREAEマウスに投与する。化合物の投与前および投与後の様々な時期(例えば、投与後1、2、4、および24時間)に痙縮を測定する。適切な統計的検定(例えば、分散分析またはペアT検定)を用いて、投与後の各時点の後肢屈曲抵抗力の平均値を、投与前の抵抗力の平均値と比較する。この動物疾患モデルにおいて、FAAH阻害剤とその内在性カンナビノイドの上昇が痙縮を制御するものと予想される。例えばBaker et al. 2001(上記)およびLigresti et al. 2006 Br. J. Pharmacol. 147(1): 83を参照のこと。
実施例12.多発性硬化症のマウスモデルにおける神経保護
Baker et al. 1990 supra; Pryce et al. 2003 Brain 126:2191;およびAl-Izki et al. 2011 J. Mult. Scler. Epub. 1 Apr.に説明されているように、薬剤が神経変性を阻害する能力を、多発性硬化症のマウス慢性再発型実験的自己免疫性脳脊髄炎(CREAE)モデルで試験することができる。0日目と7日目にフロイント完全アジュバント中の同系脊髄ホモジネートを皮下注射することにより、Biozzi ABHマウスにCREAEを誘発する。急性寛解期後の28日目に脊髄ホモジネートを追加注入して、麻痺再発を誘発する。その結果、神経障害が蓄積される。28日目頃から、選定された用量の試験薬剤または陰性対照薬剤(例えばビヒクル対照)を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)で投与開始し、その後の適切な期間(例えば14または28日間)継続する。毎日(例えば11日目から開始)臨床症状と神経症状をスコア化でき、ロータロッド試験を用いて運動協調性を評価することができる。薬剤投与期間の終わりに動物を屠殺し、脊髄を迅速に除去する。例えば神経フィラメント酵素結合免疫吸着アッセイを用いて、脊髄の神経含有量を測定する(上記Pryce et al. 2003)。試験薬剤で処置した動物の結果を、陰性対照薬剤で処置した動物の結果と比較する。以前の調査に基づき、この動物モデルにおいて、FAAH阻害剤が神経変性を阻害することが予想される(上記Pryce et al. 2003)。
実施例13.線維筋痛症の動物モデルにおける疼痛および抑うつの低減
線維筋痛症の推測動物モデルにおいて、化合物が疼痛および抑うつを阻害する能力を試験することができる(Nagakura et al. 2009 Pain 146:26)。1日に1回、3日連続してラットにレセルピン(1mg/kg)を皮下注射し、生体アミンを枯渇させる。処置されたラットに、疼痛と抑うつの症状が現れる。引き込み反応(withdrawal response)を誘発するまで、後肢筋への圧力を上昇させることにより、筋痛を評価することができる。徐々にウェイトが増加するVon Freyフィラメントを後肢の足底面に取り付けた後、後肢引き込みの閾値を測定することにより、接触性アロディニアを評価することができる。抑うつは、強制水泳試験での静止時間により評価することができる。モデルにおける試験化合物の効果を評価するには、レセルピン処置の約5日後に、選定された用量を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)でラットに投与する。化合物投与後の適切な時期(例えば、投与から0.5、1、2、および4時間後)に、筋肉圧力の閾値、触覚応答の閾値、および強制水泳試験での静止時間を測定する。適切な統計的検定を用いて、結果を投与前の値と比較する。
実施例14:MPTP障害マーモセットにおける、FAAH阻害剤単独またはL−ドパ併用による行動への影響
L−ドパに誘発された安定的MPTP障害マーモセットにおいて、FAAH阻害剤が活動過多またはジスキネジアを低減する能力を試験することができる。L−ドパ(ドーパミン前駆体3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン;レボドバ)は、ジスキネジアと活動過多を有する安定したマーモセットモデルを誘導することが以前に実証されている。例えば、Gomez−Ramirez et al. (2006) Mov. Disord. 21:839−846; Visanji et al. (2008) Mov. Disord. 23:1922−1925;およびVisanji et al (2009) Neurobiol Dis. 35: 184−192)を参照のこと。L−ドパに誘発された安定したジスキネジアと活動過多を有するMPTP障害マーモセット群の行動応答をモニターすることにより、FAAH阻害剤が運動活性、パーキンソン病様障害、ジスキネジア、および精神病に及ぼす効果を評価することができる。
これらの動物における以前の投与量決定試験に基づき、L−ドパ(20mg/kg)/ベンセラジド(5mg/kg)の投与量を用いて、連続的なL−ドパ投与に対して安定的で再現性のある活動過多、ジスキネジア、および精神病を誘発することができる。FAAH単独の効果、およびL−ドパ応答に対する効果を評価できる。行動観察の場合、L−ドパを、ベンセラジド(シグマ、カナダ)と組み合わせたL−ドパメチルエステル(シグマ、カナダ)として、1ml/kgの投与量で皮下投与することができる。FAAH阻害剤がMPTP障害マーモセットのAEA、PEA、およびOEAの血漿中濃度を最大限に上昇できる能力に基づき、すべての行動観察に対して投与量10mg/kgのFAAH阻害剤を使用してよく、5ml/kgの投与量で経口投与してよい。
処置
行動評価前は、毎日、動物に通常の餌を与え、午前9時に維持量のL−ドパを経口で与える。午後4時に、動物にビヒクル(経口)またはFAAH阻害剤(10mg/kg、経口)を投与する。行動評価時は、毎日、午前7時〜7時30分に通常の餌を与え、その後は、すべての食物をケージから除去する。水は自由に摂取させる。午前9時頃、各動物にビヒクル(経口)またはFAAH阻害剤(経口)を与える。その2時間後の午前11時頃、動物群にビヒクルまたはL−ドパ(皮下)処置を与える。この第2の処置の直後に、以下に述べる行動評価を開始する。
事前の経口FAAH阻害剤を用いた処置と混同した影響がビヒクル処置応答の評価に現れるのを防止するため、個々の動物ごとに、これらの処置の順序をランダム化する。同じ動物に対して、行動評価と次の行動評価の間を少なくとも48時間空ける。
マーモセット行動の行動評価
最終処置(L−ドパ、皮下)を行った直後、食物、水、および止まり木を格納した観察ケージ(0.8×0.8×0.7m)に動物を移し、6時間の実験中は妨害しない状態にしてよい。行動のモニタリングは、DVDに記録された場面を通じて実施でき、分析は、処置を知らされていない運動障害神経科医により事後に行うことができる。行動評価の方法は、本質的に、以前にFox et al. 2006 Arch. Neurol. 63:134;およびGomez−Ramirez et al. 2006 Mov Disord. 21:839に説明されている通りである。L−ドパに誘発されたジスキネジアと精神病は、L−ドパ注入から2〜4時間後に別個に評価できる。この間の10分ごとの期間について、ジスキネジアと精神病を以下の0〜4で等級付けることができる:0=無し;1=観察期間の30%未満で、軽度、一過性、希なジスキネジアまたは精神病が存在する;2=観察期間の30%超で、中程度の、正常活動を妨害しないジスキネジアまたは精神病が存在する;3=観察期間の70%未満で、顕著な、時には正常活動を妨害するジスキネジアまたは精神病が存在する;4=観察期間の70%超で、重篤、連続的な、正常活動に取って代わるジスキネジアまたは精神病が存在する。ジスキネジアの場合、舞踏病と筋緊張症を別々に等級付けし、舞踏病か筋緊張症かによらず、任意の10分間の評価中に観察された最も障害の大きいジスキネジアを表すスコアを与えることができる。精神病、多動に関しては、明白でない刺激に対する応答(幻覚的行動)、毛づくろいの繰り返し、および常同症を別々に等級付けしてよい。この測定では、割り当てたスコアは、任意の10分の評価時間中において、観察した4つのすべての下位スコアレベルのうち最も障害の大きいものを表した。
加えて、コンピューター操作による受動的赤外センサーを使用して、マーモセットの活動を定量的に評価することもでき、これについては、本質的に、以前にMaccarrone et al. 2003 J. Neurochem. 85:1018;およびVisanji et al. 2009 J Pharm Exp Ther 328: 276で説明されている通りである。半球センサーを格納した単一センサー(ガードオール、カナダオンタリオ州ミシサガ)を、各観察ケージの約1.5m上に取り付ける。下方のケージ全体での運動を検出できるように、センサーを位置決めする。RS−232入力を介してコンピューターに信号を送る。所有権のある運動検出ソフトウェア(リサーチエレクトロニクス、カナダオンタリオ州トロント、トロントウェスタン病院)を利用し、Microsoft Excel(マイクロソフト、ワシントン州レドモンド)内に表示した。6時間の実験時間全体を通して行動カウントを1分単位で記録し、2〜4時間の最高投与量時の行動カウントを累積した。
MPTP投与前(すなわち正常状態時)に取得した、同一動物の1分あたりの平均行動カウントを定量化することにより、マーモセットの活動過多がさらに経時的に評価される。2〜4時間の同一時間中の行動を算出し、これを用いて、高活動度時間(分単位)(MPTP前の当該動物の1分あたりの平均を超える活動時間)を特定する。高活動度カウント数(高活動度時間(分単位)に取得したトータルカウント数)を累積する。高活動度時間(分単位の高活動度時間)も算出する。
実施例15:ラットにおけるコルタギン誘発性内臓過敏にFAAH阻害剤が与える効果
化合物が内臓痛に与える効果を調査する目的で、コルタギン(cortagine)誘発性内臓過敏げっ歯類モデルが開発された。この実験の場合、雄性のSprague Dawley(SD)ラット(250〜275g、ハーランラボラトリーズ、インディアナ州インディアナポリス)を、標準の湿気および温度条件、ならびに12時間明暗サイクル(午前6時に点灯)下で維持する。複数匹をグループとして収容し、食物は自由に摂取させてよい。試験開始前に、動物を取扱いおよび処置剤投与(経口注射器による摂食および皮下注射)に順化させる。実験の終わりに、認可済みの適切な動物プロトコルを用いて、動物をCO2ガス吸入により屠殺してから開胸するか、イソフルラン麻酔の後に斬首する。
A.げっ歯類モデル
実験日に、0.8ml/kgのDMSO/クレモフォール/等張食塩水(1:1:8 v:v:v)中のコルタギン(10μg/kg)をラットに腹腔内(IP)注射する。選択的副腎皮質刺激ホルモン放出因子受容体1(CRF1)アゴニストであるコルタギンは、以前に説明されているように調製され(Rivier et al. 2007 J. Med. Chem. 50:1668)、−80℃で粉末形状で保存でき、使用直前に滅菌水(12.5μg/ml)中に調製できる。この用量でラットにおいて排便が有意に増加し、下痢が誘発され、結腸運動、透過性、および内臓痛が増加することが、以前に立証されている(Larauche et al. 2009 Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 297:G215)。
B.試験化合物
FAAH阻害剤は、DMSO/クレモフォール/等張食塩水(1:1:8 v:v:v)中の懸濁液として製剤化できる。FAAH阻害剤化合物懸濁液の濃度は、30mg/kg用量に対して6mg/ml;10mg/kg用量に対して2mg/ml;または3mg/kg用量に対して1.5mg/mlであり得る。ビヒクル処置物は、5ml/kgの用量でラットに経口(PO)投与してよい。FAAH阻害剤処置物は、2ml/kgの用量で皮下(SC)経路でラットに投与してよい。経口経路用のビヒクルは、DMSO/クレモフォール/等張食塩水(1:1:8 v:v:v)であった。非絶食ラットを手で拘束して、試験薬剤を投与することができる。FAAH阻害剤の投与計画には、コルタギン腹腔内注射の120分前に、1回の送達(経口または皮下)実施を含めることができる。
C.内臓痛の測定
内臓痛を評価するには、以前に説明されているように(Larauche et al. 2009 supra; Ness et al. 1988 Brain Res. 450:153)、「センサーバルーン」と称される非侵襲性の圧力トランスデューサーシステムを使用する。成体非絶食SDラットに、短時間のイソフルラン麻酔下で、外科潤滑剤(Surgilube、Fougera社、メルビル)で潤滑した4〜5cmの「センサーバルーン」を肛門内に挿入する。「センサーバルーン」は、その遠位端が肛門縁に対して1cm近位になるように位置付け、バルーンカテーテルを尾部にタッピングすることにより適所に固定できる。個々のラットをBoolmanのケージに入れ、麻酔および馴化から回復させる。結腸直腸手技は、Distender Series Ilirデュアルバロスタット(G&Jエレクトロニクス社、オンタリオ州トロント)を用いて実施できる。結腸直腸膨張(「CRD」)プロトコルの構成は、60mmHgでのCRD2回によるバルーン展開、次いで、10、20、40、および60mmHg、20秒間、刺激間隔4分間のCRD2セットからなる。CRDの前、間、および終了後の20秒間、管腔内結腸圧(ICP)を記録できる。非膨張ICP(CRD前)に対するCRD時のICPのAUCは、VRM(内臓運動応答、上記Larauche et al. 2009を参照)として記録できる。圧力−応答間の関係を調べ、シグナルの個体間変動を調整するには、各ラットについて、ICP振幅を、1セット目CRDにおける最大圧力(60mmHg)に対するVRM応答のパーセント値として正規化することができる。処置前の1セット目のCRDに対するVRMは、様々な膨張圧時のベースラインVRMとなり、ラット群ごとに平均をとる。ラットに他の行動応答がないかを目視観察してもよい。
D.実験プロトコル
すべての実験は、意識のある雄性の非絶食SDラットで実施でき、加えて、午前中に実施することにより、日内変動が実験結果に影響することを回避できる。
処置前の連続した3日間、ラットを強制経口投与(1日1回)およびBollmanのケージ(1日4時間)に慣れさせる。実験日の48時間前にラットを静かなラットルームに入れ、訓練/強制投与セッション以外は妨害しない。実験日の午前6時30分に、動物に膨張バルーンを設置し、Bollmanのケージに入れた後、実験室に運び、ここで20分留置して麻酔から回復させることができる。20分間の回復期間の終了後、40分間のベースラインCRD(CRD番号1)を10、20、40、60mmHgで実施し、内臓運動応答(VMR)を評価する。1回目のCRDの終了直後に、ビヒクル(DMSO/クレモフォール/等張食塩水(1:1:8 v:v:v)、1.5ml)、またはビヒクル中FAAH阻害剤を強制経口投与する。2時間後、コルタギン(ビヒクル中10μ/kg、腹腔内)を注射してよい。コルタギン注射から15分後に、40分間の2回目のCRD(CRD番号2)を実施してよい。膨張の終了後、バルーンを取り出してから、ラットを元のホームケージに戻す(〜15分)。
コルタギンを腹腔内注射されたSDラットは、結腸直腸膨張に対して内臓過敏を経験し、ベースラインより高い応答を通じて内臓痛を示すことが予想される。効果的なFAAH阻害剤であれば、コルタギンの腹腔内注射により誘発される内臓過敏を防止または低減すると考えられる。
実施例16:急性アレルギー反応のマウスモデルにおける引っ掻き行動の低減
急性アレルギー反応のマウスモデルを使用して、そう痒症(かゆみ)に対する開示化合物の効果を評価することができる(Sugimoto et al. 1998 Eur J Pharmacol. 351: 1−5; Schlosburg et al. 2009 J Pharmacol Exp Ther. 329:314)。マウス群(例えば、体重約20〜25gのC57Bl6/J系統)に対し、選定された用量の試験化合物またはビヒクル対照剤を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)で投与することにより前処置する。次に、患部に短時間の引っ掻き行動を誘発するため、各マウスの頭部真下背部の最背部にある首筋下に化合物48/80(マスト細胞脱顆粒化合物)を注入する。次に、行動を記録し、分析する。注入部位および周辺領域の後肢の引っ掻き行動として、引っ掻き反応を追跡する。不動をモニターしてもよい。観察時間全体における特定の行動(例えば後肢の引っ掻き)の総秒数をスコア化し、各群の平均値および標準誤差を算出する。適切な統計的検定(例えば、分散分析またはペアT検定)を用いて、平均値の差を分析することができる。
実施例17:マウスビー玉埋めアッセイにおける不安様行動の低減
マウスビー玉埋めアッセイを用いて、本明細書に記載の化合物が強迫性の不安様行動に及ぼす効果を評価することができ、このアッセイは、強迫性障害の一モデルとみなされる(Deacon 2006 Nat Protoc. 1: 122; Kinsey et al. 2011 Pharmacol Biochem Behav. 98: 21)。マウス群(例えば、体重約20〜25gのC57Bl6/J系統)に対し、選定された用量の試験化合物またはビヒクル対照剤を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)で投与することにより前処置する。ビー玉埋め行動を評価するには、ケージに約5cm深さの床敷きを詰め、床敷きの表面全体に約20個のビー玉(直径約10mm)を格子状に配置し、このケージに各マウスを入れる。適切な時間(例えば約20分)が経過した後、マウスを慎重にケージから取り出し、埋められたビー玉の数を特定する。各マウス群の平均値および標準誤差を算出する。適切な統計的検定(例えば、分散分析またはペアT検定)を用いて、平均値の差を分析することができる。
実施例18:過活動膀胱のラットモデルにおける膀胱過敏症の低減
ラットにおける酢酸誘導性の膀胱過敏症モデルを用いて、開示化合物が膀胱過敏症に及ぼす効果を評価することができる。雌性ラット群(例えば、体重約200〜250グラムのSprague−Dawleyラット)に対し、選定された用量の試験化合物またはビヒクル対照剤を適切な経路(例えば経口、腹腔内、または静脈内)で投与することにより前処置する。反復的排尿を誘発するための食塩水または希酢酸の膀胱内注入中(例えば、流量0.1ml/分で60分)、持続麻酔下で膀胱内圧を測定する。ベースライン時および化合物処置後に測定された膀胱内圧測定図から、排尿反射の頻度、振幅等の泌尿器パラメーターを特定できる。各群の平均値および標準誤差を算出する。適切な統計的検定(例えば、分散分析またはペアT検定)を用いて、各群の平均値の差を分析することができる。
他の実施形態
本発明はその詳細な記述と共に記載されているが、上記記述は説明を目的としており、本発明の範囲を限定するものではないこと、そして本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものであることを理解されたい。他の態様、利点および修正は、以下の請求項の範囲内である。