JP5981995B2 - L−メチオニンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生合成プロセスと特定の酵素プロセスとを用いてL−メチオニンを製造する方法に関するものである。本発明は特に、メチルメルカプタン(CH3SH)の存在下で酵素転化反応によってL−メチオニン前駆体からL−メチオニンを高収率で製造する方法に関するものである。本発明のL−メチオニン製造方法は公知技術に比べて環境により優しく(environmental-friendly)、各種の工業分野、例えば餌(feed)や食品の添加物、医療用具、医薬原料等として使用可能なL−メチオニンを選択的に製造することができる。
メチオニンは人体の必須アミノ酸の一つで餌(feed)や食品の添加物として広く使われており、さらに、医薬溶液、医療用具の合成原料や、医薬用原料として使用されている。メチオニンはコリン(レシチン)およびクレアチンのような化合物の前駆体として作用すると同時にシステインおよびタウリンの合成原料としても使われる。メチオニンはさらに硫黄を与える材料でもある。
S−アデノシル−L−メチオニンはL−メチオニンから誘導され、人体内でメチル基を提供する役割をし、さらに、脳の各種神経伝達物質の合成にも関与する。L−メチオニン(L-Met)および/またはS−アデノシル−L−メチオニン(SAM)は肝臓内での体脂肪の蓄積を抑制し、脂質新陳代謝を促進する。さらに、脳、心臓および腎臓での血液循環を改善し、炎症、筋肉痛および肝疾患を軽減する抗うつ剤として使われ、特にアルコールに起因する肝疾患に有効である。
メチオニンはさらに、消化、解毒および有害物質や重金属(例えば鉛)の排泄の促進にも使うことができる。また、骨関節疾患の抗炎症効果と関節回復作用を促進し、髪の必須栄養素であり、髪毛の喪失を防ぐ作用がある。
メチオニンが化学的および/または生物学的に合成できるということは既に公知であり、効率、選択性をより良くし、環境により親しい方法を開発することを目的とした多くの実験および研究の対象になっている。
大抵の場合、化学合成ではメチオニンは5−(3−メチルメルカプトエチル)ヒダントインの加水分解で製造されるが、化学合成されたメチオニンはL−型とD−型の混合物しか製造できないという欠点かある。
生合成では、メチオニン合成に関係するタンパクを使用するプロセスでメチオニンが製造される。L−メチオニンは各種遺伝子、例えばmetA、metB、metC、metEおよびmetHで発現される酵素作用によってホモセリンから生合成される。特に、metAはメチオニン生合成に必要な主たる酵素であるホモセリン−O−スクシニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子であり、ホモセリンをO−スクシニル−L−ホモセリンに変換する。metB遺伝子によってコードされるO−スクシニルホモセリン・リアーゼまたはシスタチオニン−γ−シンターゼはO−スクシニル−L−ホモセリンをシスタチオニンへ変換する。
metC遺伝子によってコードされるシスタチオニン−β−リアーゼはシスタチオニンをL−ホモシステインに変換する。MetEはコバラミン−インデペンデントメチオニン合成をコードし、metHはコバラミン−デペンデントメチオニン合成をコードし、どちらもL−ホモシステインをL−メチオニンに変換する。この場合、metFによってコードされる5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼとglyAによってコードされるセリン・ヒドロキシメチルトランスフェラーゼとが一緒になってL−メチオニン合成に必要なメチル基を提供するN(5)−メチルテトラヒドロ葉酸を合成する。上記の酵素により一連の有機反応によってL−メチオニンが合成される。
従来の生物学的プロセスで製造されるメチオニンはL−型である。これは利点であるが、生産量が極めて少ない。その理由はメチオニンの生合成経路が非常にタイトなフィードバック調節システムを有するためであり、一定レベルまでメチオニンが合成されると、メチオニン生合成を開始させる上記の主たるタンパクをコードするmetA遺伝子の転写を最終生成物のメチオニンが抑制する。metA遺伝子は転写段階でメチオニンにより抑制され、翻訳段階で細胞内プロテアーゼによって劣化させられるため、metA遺伝子自体の過剰発現でメチオニンの生産量を増加させることはできない。
従来のメチオニン生合成方法ではメチオニンを製造するためにシスタチオニン合成代謝経路を使用するため、スルフィド毒性と副産物発生のために酵素反応プロセスの能率が悪い。それに加えて、メチオニン合成経路のフィードバック調整によってメチオニンの大量生産が抑制される。
上記の課題を解決したL−メチオニンの代替製造方式は特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に記載されている。この代替方式は2段階プロセスから成り、発酵でL−メチオニン前駆体を作り、得られたL−メチオニン前駆体を酵素によってL−メチオニンに選択的に変換する。
より正確には、特許文献1に記載のL−メチオニン製造方法は(1)L−メチオニン前駆体産生株を調製し、この株の発酵によってL−メチオニン前駆体を作る段階と、(2)得られたL−メチオニン前駆体を用いた酵素反応によってL−メチオニンと有機酸とを製造する段階から成る。
段階(2)のプロセスは、シスタチオニンシンターゼまたはO−スクシニルホモセリンスルフィドリラーゼ(sulfydrylase)またはO−アセチル・ホモセリンスルフィドリラーゼ)またはO−スクシニルホモセリンまたは上記のL−メチオニン前駆体産生株から製造されるO−スクシニルホモセリンまたはO−アセチル・ホモセリンを使用した酵素活性を含む株の活性を有する酵素と、基質としてのメチルメルカプタンとを使用した酵素反応によってL−メチオニンと有機酸を製造するプロセスを含む。
特許文献1は、メチルメルカプタンの存在下で酵素反応によってL−メチオニン前駆体をL−メチオニンに変換することに本質のある段階(2)に関する一般的情報を提供している。そのL−メチオニンの全収率は満足のゆくものではあるが、L−メチオニンの生合成を改善するニーズが依然として存在する。特に、メチルメルカプタンを用いたL−メチオニン前駆体の酵素変換段階を改善して、L−メチオニンの収率を改良するというニーズがある。
国際公開第WO 2008/013432号公報
本発明の第一の目的は、メチルメルカプタンを用いたL−メチオニン前駆体の酵素変換段階を改良してL−メチオニンの収率をより高くすることにある。
本発明は特に、L−メチオニン前駆体とメチルメルカプタンの酵素反応によってL−メチオニンを製造する方法を提供する。
本発明方法では、L−メチオニン前駆体はメチルメルカプタンを用いた酵素反応によってL−メチオニンに変換可能な公知の任意の前駆体にすることができ、例えば特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に開示のものにすることができる。本発明の好ましい態様では、L−メチオニン前駆体を変換するのに使用する酵素は基質としてホモセリン、O−ホスホホモセリン、O−スクシニルホモセリンまたはO−アセチル・ホモセリンを使用し、シスタチオニン・シンターゼまたはO−スクシニルホモセリンスルフヒドリラーゼ(sulfydrylase)またはO−アセチル・ホモセリンスルフィドリラーゼの中から好ましく選択することができる。
本発明方法で使用するL−メチオニン前駆体はO−スクシニルホモセリン(OSH)およびO−アセチルホモセリン(OAH)から選択するのが好ましく、より好ましいL−メチオニン前駆体はOAHである。
本発明方法では、L−メチオニン前駆体としてO−アセチル・ホモセリンを使用する場合、レプトスピラ(Leptospira)sp.またはクロモバクテリウム(Chromobacterium)sp.またはプソイドモナス(Pseudomonas)sp.由来、特に、レプトスピラメエリ(Leptospira meyeri)、プソイドモナスオロゲノサ(Pseudomonas aurogenosa)、ヒフォモナスネプツニイム(Hyphomonas Neptunium)またはクロモバクテリウムビオラセウム(Chromobacterium Violaceum)由来のシスタチオニン−γ−シンセターゼ(synthase)またはO−スクシニルホモセリンスルフヒドリラーゼまたはO−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ(OAHS)を好ましく使用することができる。
本発明の酵素反応プロセスは下記シエーマで表すことができる:
O−スクシニル−L−ホモセリン+CH3SH <-> L−メチオニン+スクシネート
O−アセチル−L−ホモセリン+CH3SH <-> L−メチオニン+アセテート
この反応は酵素反応であり、特定圧力範囲のメチルメルカプタン(CH3SH)を用いて作動される。
上記反応ではメチルメルカプタンのCH3S-残基がO−スクシニルホモセリンまたはO−アセチルホモセリンのスクシネートまたはアセテート残基で置換されてL−メチオニンが作られる。本発明ではでメチルメルカプタンが以下で説明する正確な圧力範囲で加えられる。
メチルメルカプタンの存在下でのL−メチオニン前駆体のL−メチオニンへの上記転化反応は特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に開示の酵素反応である。
この特許文献1には使用可能な酵素およびメチルメルカプタンの存在下でL−メチオニン前駆体をL−メチオニンに変換するのに適した活性を有する酵素の種類およびその製造方法の詳細が記載されている。この種の酵素は例えばイオテクノロジープロセスに従った遺伝子の発現を使用して調製できる。
上記酵素活性を有する酵素をコードする遺伝子配列は例えばNCBI(USAデータベースおよびDNAデータバンク(KEGG)(日本)から得られるが、これらに限定されるものではない。
生物学的な転化反応の場合、上記で得られた遺伝子配列から遺伝子をクローン化し、それを発現ベクターに導入する。酵素は組換え株から活性型で発現される。上記反応では酵素発現株および発現酵素の両方を直接使用できる。
上記遺伝子から発現された酵素またはこれらの酵素を発現する微生物株を、発酵上澄みまたはL−メチオニン前駆体が蓄積した培養液(ブロス)と直接混合して上記の反応を開始できる。本発明の好ましくは実施例では、発酵溶液中に蓄積されたO−スクシニルホモセリンまたはO−アセチル・ホモセリンを、プソイドモナス(Pseudomonas)sp.またはクロモバクテリウム(Chromobacterium)sp.またレプトスピラ(Leptospira)sp.またはヒフォモナス(Hyphomonas)sp.由来のシスタチオニン−γ−シンターゼまたはO−アセチル・ホモセリンスルフヒドリラーゼまたはO−スクシニルホモセリンスルフヒドリラーゼによってL−メチオニンに変換できる。
より好ましくは、発酵溶液中に蓄積されたO−スクシニルホモセリンを、プソイドモナスオロゲノサ(Pseudomonas aurogenosa)、クロモバクテリウムビオラセウム(Chromobacterium Violaceum)、レプトスピラメエリ(Leptospira meyeri)またはヒフォモナスネプツニイム(Hyphomonas Neptunium)由来のシスタチオニン−γ−シンセターゼ(synthase)またはO−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼまたはO−スクシニルホモセリンスルフヒドリラーゼによってメチオニンに変換する。発酵溶液中に蓄積されたO−アセチルホモセリンはレプトスピラメエリ(Leptospira meyeri)またはヒフォモナスネプツニイム(Hyphomonas Neptunium)またはクロモバクテリウムビオラセウム(Chromobacterium Violaceum)由来のシスタチオニン−γ−シンターゼまたはO−アセチル・ホモセリンスルフヒドリラーゼまたはO−スクシニルホモセリンスルフヒドリラーゼによってメチオニンへ変換される。
各遺伝子はpCL−CJIベクター(CJ Korea)(大腸菌発現ベクー)中で発現され、音波破砕を使用した溶菌で調製された酵素溶液から発現タンパクが得られる。この酵素溶液をO−スクシニルホモセリンまたはO−アセチル・ホモセリン蓄積発酵溶液に加え、それにメチルメルカプタンを加えて反応を開始させる。
反応はDTNB[5,5-ジチオビス(2-ニトロ−安息香酸、シグマ、USA)]を使用して確認できる。反応生成物はHPLCで分析される。本発明方法では、O−スクシニルホモセリンおよびO−アセチルホモセリンの各々とメチルメルカプタンとの反応で、分離工程なしの場合、琥珀酸または酢酸のような副産物ができる。
L−メチオニン前駆体とCH3SHとの酵素反応は下記シエーマで表すことができる:
Figure 0005981995
既に述べたように、L−メチオニン前駆体のこの酵素変換はメチルメルカプタン(CH3SH)の存在下、本発明ではCH3SHの圧力下、より正確には、反応媒体上のCH3SH分圧が上記圧力範囲内となる圧力下で実行される。
特許文献1(国際公開第WO 2008/013432公報)にはメチルメルカプタンの存在下でのL−メチオニン前駆体のL−メチオニンへのこの酵素変換に関する詳細な運転条件は記載がない。特に、メチルメルカプタンの投与方法に関しては指示がない。また、L−メチオニン前駆体の変換速度に関する情報も記載がない。
本発明者は、L−メチオニン前駆体の変換速度は反応媒体へのメチルメルカプタンの投与法に大きく依存し、特に、この反応で使用する転化反応容器中に存在するCH3SHの分圧に大きく依存するということを発見した。
より正確には、変換速度が有利な圧力から強い抑制作用圧力へシフトする反応温度でのCH3SHのゼロから飽和蒸気圧力までの間に狭いウインドウ(窓)があるというとは明らかである。
従って、メチオニン前駆体(例えばOAHS)のメチオニンへの転化を最大化するのに最適なCH3SHの分圧範囲が存在する。CH3SHの圧力を高くすればする程、可溶化されたCH3SHの量が多くなり、従って、転化反応の速度が速くなり、メチオニンへの転化率が高くなると予想されていた。
しかし、CH3SHの圧力を増加することは上記の転化を損なうということが分かった。特定の理論に縛られるものではないが、この現象の一つの説明は、CH3SHの圧力を余り高くすると反応媒体中に存在するCH3SHの量が過度に多くなるためである。CH3SHの量が過剰になると酵素の活性点がブロックされ、反応が阻止されることになる。そのため、反応速度と酵素の反応部位に対するアクセスとの間に競合が生じる。
本発明方法では反応容器中の反応媒体上のCH3SHの最適分圧は10kPAから180kPAの範囲、好ましくは51kPaから180kPa、より好ましくは51kPaから160kPa、さらに好ましくは約80kPaから約160kPaの範囲であり、有利には約90kPaから約150kPa、例えば反応温度でのCH3SH分圧は約100kPaから150kPaである。
これらの特殊条件を用いることで変換速度を速くできると同時にL−メチオニン前駆体の転化率を高くすることができ、例えば2時間の反応時間後に100%の変換率が得られる。
上記反応は一般にL−メチオニン前駆体をL−メチオニンに酵素変換するのに適した適当な温度、例えば特許文献1(国際公開第WO 2008/013432)に記載の反応温度で実行される。この反応温度20℃から45℃、好ましくは25℃から40℃、より好ましくは30℃から40℃の範囲にするのが有利である。
より正確には、浸漬管を用いてメチルメルカプタンを反応装置中の反応媒体中に入れる。外部メチルメルカプタン容器上に窒素圧を加えることによってメチルメルカプタンを導入する。メチルメルカプタンの流速は窒素圧を変化させ、排気弁を調節して管理する。導入したメチルメルカプタンの一部が反応媒体中に溶け、残りの部分は反応媒体上に気体の形で存在する。
反応でのメチルメルカプタンの可溶性はメチルメルカプタンとジメチル硫酸(DMS)とを適当な比で混合することで増加させることができる。ジメチル硫酸を使用することでL−メチオニンの前駆体からL−メチオニンと有機酸への交換反応速度を改善でき、L−メチオニンの生産収率を上げることができる。
メチルメルカプタンとジメチル硫酸とを混合する場合には、メチルメルカプタン/DMSのモル比を1:0.05から1:1、好ましくは1:0.20から1:1、より好ましくは1:0.25から約1:0.50にするのが好ましい。例えば、ジメチル硫酸をメチルメルカプタンとジメチル硫酸との合計に対して約5%から25%、好ましくは20%〜25%にする。
反応装置中へ所望量のメチルメルカプタンを導入後、液相と気相の間が平衡状態に達する。反応媒体上の分圧を公知の任意の方法、例えばマノメータを用いてチェックしてメチルメルカプタンを追加または除去することができる。反応が完全性終わるまでメチルメルカプタンの分圧を管理する。
本発明の好ましい施例では、メチルメルカプタンの化学量論量を導入した時にその導入を止める。この時以降、反応が完了するまでメチルメルカプタンの分圧は低下を続ける。
酵素転化反応によって酸性の副産物も生じるので、反応のpHを制御して中性またはわずかに酸性の値に維持するのが有利であり、転化反応中、反応媒体のpHはpH6〜7の間に維持するのが好ましい。
pH値を6〜7の間に調節するために反応媒体に一種または複数の塩基性化合物を加えることができる。この塩基性化合物は特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に記載のように水溶液ベースのものであり、例えば水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アンモニア等の中から選択し、例えばアンモニア水溶液にすることができる。
上記の転化反応は公知の補酵素、例えば特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に記載の補酵素の存在下で実施するのが有利である。この補酵素の例はピリドキサル-5'-ホスフェート(pyridoxal-5'-phosphate)(PLP)である。
CH3SHの分圧を上記定義の好ましい値にセットして本発明方法を実行することで、CH3SH分圧を本発明方法の範囲外にした場合に比べてL−メチオニン前駆体の変換率を少なくとも10%〜20%高くすることができる。この特定条件下ではL−メチオニン前駆体の変換率は0.5時間後に80%以上になり、2時間の反応時間後には100%になるということが観測されている。
このような早い完全変換速度によって全てのL−メチオニンが作られる。L−メチオニン前駆体の酵素変換が制限段階ではなくなり、L−メチオニンの全生合成を従来技術で知られていたものより高い収率で行なうことができる。
従って、本発明の第2の観点は下記1)〜3)の段階から成るL−メチオニンの製造方法にある:
1)L−メチオニン前駆体-産生株を調製し、この株の発酵によってL−メチオニン前駆体を製造する段階、
2)上記L−メチオニン前駆体を10kPaから180kPa、好ましくは50kPaから160kPa、より好ましくは約80kPaから約150kPaの分圧のCH3SHの存在下で酵素反応によってL−メチオニンへの変換する段階、
3)得られたL−メチオニンを回収する段階。
L−メチオニンのバイオ-合成の全体プロセスは下記シェーマで表すことができる:
Figure 0005981995
(ここでのL−メチオニン前駆体はグルコースの発酵から遺伝子発現によって調製されたOAHSである)
ステップ1の発酵プロセスは公知の任意の発酵プロセスにすることができ、その例は特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に記載されている。
特に、ステップ1)ではL−メチオニン前駆体産生株が作られ、発酵によって培地にL−メチオニン前駆体が蓄熱される。
本発明のL−メチオニン前駆体はO−アセチルホモセリンまたはO−スクシニルホモセリンであるのが好ましい。ここで「L−メチオニン前駆体産生株」とは本発明方法の操作によってL−メチオニン前駆体を蓄積することが可能な原核生物または真核微生物の株を意味する。
この株は例えばEscherichia sp.、Erwinia sp.、Serraia sp.、Providencia sp.、Corynebacteria sp.、Pseudomonas sp.、Leptospira sp.、Salmonellar sp.、Brevibacteria sp.、Hypomononas sp.、Chromobacterium sp.およびNorcardia sp. 微生物または菌またはイースから成る群の中から選択できる。
O−スクシニルホモセリンを作るにはPseudomonas sp.、Norcardia sp.およびEscherichia sp.の微生物を使用するのが好ましく、O−アセチルホモセリンを作るにはEscherichia sp.、Corynebacteria sp.、Reptospira sp.およびイーストの微生物を使用するのが好ましい。より好ましくはEscherichia sp.の微生物が使用することができ、最も好ましくはEscherichia coli(以下、「E. coli、大腸菌」)を使用することかできる。また、O−スクシニルホモセリンおよびO−アセチルホモセリンを選択的に製造するためにEscherichia sp.微生物に異種遺伝子を入れることもできる。
L−メチオニン前駆体産生株はL−リシン、L−トレオニンまたはL−イソロイシンを製造する株から調製することができる。好ましくはL−トレオニン産生株を使用して調製できる。この株ではホモセリン合成が高く、従ってメチオニン前駆体の生産を増加させることができる。
従って、L−トレオニン産生株を使用してトレオニン生合成経路に関係する遺伝子とmetAまたはmetYまたはMetZ遺伝子を欠失または弱めることでメチオニン前駆体を蓄積させることができる。先ず第1のthrB遺伝子、それからmetB、metYまたはmetZを欠失または弱めてメチオニン前駆体を合成するのがより好ましい。一方、metAまたはmetX遺伝子の発現はメチオニン前駆体合成を増加させる。
既に述べたように、本発明の「L−トレオニン産生株」とはL−トレオニンをインビボで製造可能な原核生物または真核微生物の株を意味する。この株には例えばEscherichia sp.、Erwinia sp.、Serratia sp.、Providencia sp.、Corynebacterium sp.およびBrevibacterium sp.に属するL−トレオニン産生株を含むことができる。これらの中でEscherichia sp.微生物が好ましく、大腸菌はがより好ましい。
L−トレオニ産生株は天然微生物だけでなくその突然変異も含む。この突然変異はイソ-ロイシンのためのリーキー(leaky) 条件を有し、その例はL−リシン類似体およびα-アミノ酪酸に耐性のある微生物であり、少なくとも一つの内因性ホスホエノール・ピルビン酸カルボキシラーゼ(ppc)遺伝子の余分なコピーを追加的に導入して突然変異させたもの、L−メチオニンのホスホエノール・ピルビン酸(PEP)への合成中間生成物であるオキザロ酢酸(OAA)の転換プロセスに関係する不活化pckA遺伝子、L−メチオニン生合成に関係するtyrB遺伝子の発現を抑制する不活化tyrR遺伝子、グルコース輸送に関係するgalP遺伝子の発現を抑制する不活化gaIR遺伝子である。
L−リシン類似体とはS−(2−アミノエチル)−L−システインおよびδ−メチル−L−リシンから成る群の中から選択される一種以上の化合物を意味する。本発明の好ましい実施例では、L−トレオニン産生大腸菌突然変異株TF4076(KFCC 10718、韓国特許番号92-8365) の突然変異であるL−トレオニン産生L−メチオニン-インデペンデント株のCJM002を用いた。TF4076はメチオニンに対する必要条件を有し、メチオニン類似体(例えば、α-アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸、AHV)、リシン類似体(例えば、S-(2-アミノエチル)−L− システイン、AEC)およびイソロイシン類似体(例えば、α- アミノ酪酸)に耐性である。
上記のようにして作られたL−メチオニン前駆体産生株の培養は適当な媒地と当業者に公知の条件下で実行できる。培養方法は選択した株に従って簡単に調整できるということは理解できよう。培養法には例えばバッチ法、連続培養法、供給バッチ(fed-batch)法が含まれるが、これらに限定されるものではない、種々の培養方法は例えば下記文献に記載されている。
"Biochemical Engineering" by J. M. Lee, Prentice-Hall International Editions, pp 138-176
媒地は特定株のための培養条件を満たさなければならない。種々の微生物培地は例えば下記文献に記載されている。
、"Manual of Methods for General Bacteriology' by the American Society for Bacteriology, Washington D.C., USA, 1981 これらの媒地は各種の炭素源、窒素源および微量元素を含む。炭素源の例は炭水化物、例えばグルコース、スクロース、ラクトース、フラクトース、マルトース、澱粉、セルロース、脂肪、例えば大豆油、ひまわり油、蓖麻子油およびヤシ油、脂肪酸、例えばパルミチン酸、ステアリン酸およびリノール酸、アルコール、例えばグリセロールおよびエタノールおよび有機酸、例えば酢酸である。
炭素源としてはこれらの化合物の一種またはその混合物を使用できる。窒素源の例はペプトン、酵母エキス、肉汁、麦芽エキス、コーンステープリカ(CSL)および豆細粉等の有機性窒素源、尿素、硫安、塩安、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウムおよび硫安等の無機窒素源である。窒素源としてはこれらの化合物の一種またはその混合物を使用できる。
媒地にはカリウム・二水素リン酸、リン酸カリウムおよび対応するナトリウム塩を燐酸塩源としてさらに含むことができる。媒地はさらに金属塩、例えば硫酸マグネシウムまたは硫酸鉄を含むことができる。また、アミノ酸、ビタミンおよび適当な前駆体をさらに加えることもできる。媒地または前駆体はバッチまたは連続的に培養に加えることができる。
培地のpHは水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アンモニア、燐酸および硫酸等の化合物を培養中に適当な方法で加えて調節することができる。培地を好気性条件に維持するために酸素または酸素含有ガス、例えば空気を培地に注入することができる。培地の温度は一般に20℃〜45℃、好ましくは25℃〜40℃の範囲にする。
培養時間はL−メチオニン前駆体の所望生産レベルに達するまで続けることができ、好ましい培養時間は10時間〜160時間の範囲である。
本発明方法はL−メチオニンを選択的に生産でき、D−メチオニンとL−メチオニンとが同時に作られる従来の化学合成法より優れており、追加の独立したプロセスなしに、副産物として有機酸、例えば琥珀酸または酢酸が生産される。
以下の実施例は本発明方法の例を示すものであって、本発明の範囲を定義する特許請求の範囲を制限するものではない。以下の実施例は本発明の好ましい具体例を示すためだけのものである。
当業者は本明細書の開示内容から本発明の範囲内で種々の修正および改良ができるということは理解できよう。
実施例1〜4
実施例1〜4は反応媒体上のメチルメルカプタン(CH3SH)分圧を種々変えて実行したものである。以下の実施例の分圧範囲は10kPa〜200kPaである。
全てのテストは5リットルのジャケット付きステンレス鋼製装置で実行した。反応装置はアンカーパドル型攪拌機を備え、タコメータを有する攪拌モーターを有し、ジャケット中にオイルを循環させる温度管理された浴と、スリーブ内の温度計と、pHプローブと、マノメータと、窒素導入口および浸漬管を通したメチルメルカプタンの導入口とを備えている。メチルメルカプタンの流速は質量流量メーターで測定した。
全ての実験は以下の手順で行なった。
3Lの蒸留水に希釈した225gのO−アセチル・ホモセリン(1.4モル、OAHS)を反応装置に導入した。
反応媒体は600回転/分の速度に攪拌しながら33℃(反応温度)に加熱した。
反応温度が33℃に達した時に蒸留水中の28重量%アンモニアを加えてpHを6.5に調節した。
反応装置に3 mlの蒸留水中の10mMピリドキサル-5'-ホスフェート(pyridoxal-5'-phosphate)(PLP)溶液を加える。このPLPは補酵素として使用した。それから反応装置を密封する。
一方、浸漬管を備えた加圧シリンダ中でメチルメルカプタンを液化した。液化したCH3SH上にCH3SHの圧力より高い窒素圧を加えて、液体のCH3SHを主反応装置内の反応媒体中に導入することができる。CH3SHは主反応装置中で自然に蒸発する。
攪拌を続けると、数分から数時間後に反応装置中の液相と気相との間の平衡状態に達する。CH3SH分圧はマノメータに示され、例えば必要な値に弁を用いて制御した。また、メチルメルカプタンは管理された流速で導入した。
メチルメルカプタンの分圧は10kPa(実施例1)、100kPa(実施例2)、150kPa(実施例3)および200kP(実施例4)である。
150ml_蒸留水に溶かした9gの酵素(例えば特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に記載のもの)を中間窒素加圧容器を用いて反応装置中に導入した。
は化学量論量(1.4モル、67.2g)を導入した時にメチルメルカプタン(CH3SH)の導入を止める。CH3SHの分圧はこの時点から反応時間の終わりまでに低下していく。
反応時間中は上記のようにアンモニアを導入してpHを6.2〜6.5の間に維持した。反応の副生成物である酢酸が放出されるため、反応媒体のpHは時間とともに低下する。
1時間毎に反応装置からサンプルを抜き出し、HPLC(High Pressure Liquid Chromatography) で分析して残留するOAHSとL−メチオニン含有量とを決定した。
実施例1〜4の結果は[表1]にまとめて示す。
Figure 0005981995
この結果は、先ず第1に、例えば3時間後の実施例1と実施例2のOAHS変換率を比較することでCH3SH分圧の増加の効果すなわちL−メチオニンの収率の効果を示している。CH3SH分圧をさらに増加させると有害な効果が現れ、例えば3時間後のOAHSの変換率すなわち実施例4のL−メチオニンの収率が低下する。
これら第1の4つの実験は、OAHS変換率、従ってL−メチオニンの最適生産収率は反応装置中のCH3SH分圧が正確な時(上記実施例では10kPa〜150kPの間、好ましくは100kPa〜150kPaの間)に達成できるということを明確に示している。
実施例5〜7
以下の実施例5〜7は30リットルの反応装置で上記実施例で説明したものと同じ手順を用いて実行したが、反応温度は33℃の代わりに37℃にし、最初にPLPを可溶化し、反応装置に導入する前に20分間ゆっくり攪拌した新しい酵素溶液の他のサンプルを使用して実行した。
この酵素/PLP溶液は特許文献1(国際公開第WO 2008/013432号公報)に従って新たに準備した1.2リットルの酵素溶液と、蒸留水中の10mM PLP溶液25mLとを用いて調製した。使用したOAHSの量は18.5リットルの蒸留水に希釈した1480gである。
上記実施例で説明したように、反応媒体のpHはアンモニアを用いて6.2に調節し、攪拌速度は300回転/分にセットした。
実施例5〜7の結果は下記[表2]にまとめて示す。
Figure 0005981995
これらの実施例はメチルメルカプタン分圧の効果に関して上記と同じ現象を示している。この反応の場合、ベスト性能が得られる圧力には最適条件が存在することが明らかである。この場合の最適CH3SH分圧は10kPa〜200kPa以下の間にあることがここでも観察される。

Claims (13)

  1. メチルメルカプタンを用いてO−スクシニルホモセリン(OSHS)およびO−アセチルホモセリン(OAHS)の中から選択されるL−メチオニン前駆体を酵素変換してL−メチオニンを製造する方法において、反応容器中の反応媒体の上部のメチルメルカプタンの分圧を反応温度で10kPaから180kPaとし、このメチルメルカプタンの分圧を反応を通じてチェックし、制御し、酵素をシスタチオニン−γ−シンターゼまたはO−アセチル・ホモセリンスルフヒドリラーゼまたはO−スクシニル・ホモセリンスルフヒドリラーゼの中から選択することを特徴とする方法。
  2. 反応容器中の反応媒体の上のメチルメルカプタンの分圧を反応温度で80kPaから160kPaにする請求項1に記載の方法。
  3. 反応容器中の反応媒体の上部のメチルメルカプタンの分圧を反応温度で100kPaから150kPaにする請求項2に記載の方法。
  4. 反応温度が、20℃から45℃の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載に記載の方法。
  5. 反応温度が、30℃から40℃の範囲である請求項4に記載の方法。
  6. L−メチオニン前駆体をO−アセチルホモセリン(OAHS)にする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 上記の酵素変換に使用する酵素をバイオテクノロジープロセスに従った遺伝子の発現を使用して調製する請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 上記の酵素変換に使用する酵素をプソイドモナス(Pseudomonas)sp.、クロモバクテリウム(Chromobacterium)sp.、レプトスピラ(Leptospira)sp.またはヒフォモナス(Hyphomonas)sp.の中から選択する請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応媒体のpHを6〜7の間に維持する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 補酵素を加え、この補酵素ピリドキサール−5'−燐酸エステルである請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 下記(1)〜(3)の段階から成るL−メチオニンの製造方法:
    (1)L−メチオニン前駆体-産生株を調製し、この株の発酵によってL−メチオニン前駆体を製造し、
    (2)請求項1〜10のいずれか一項に記載の酵素変換方法に従って上記L−メチオニン前駆体をL−メチオニンへ変換し、
    (3)得られたL−メチオニンを回収する。
  12. 上記L−メチオニン前駆体-産生株がL−メチオニン前駆体を蓄積可能な原核生物または真核生物の株である請求項11に記載の方法。
  13. 上記の株をエシェリヒア属(Escherichia sp.)、エルウィニア属(Erwinia sp.)、セラチア属(Serratia sp.)、プロビデンシア属(Providencia sp.)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、レプトスピラ属(Leptospira sp.)、サルモネラ属(Salmonella sp.)、ブレヴィオバクテリウム属(Brevibacterium sp.)、ヒフォモナス属(Hyphomonas sp.)、クロモバクテリウム属(Chromobacterium sp.)およびノカルジア属(Nocardia sp.)の微生物または菌またはイーストから成る群の中から選択する請求項12に記載の方法。
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