JP5981087B2 - 平角銅線及びその製造方法、並びに太陽電池用平角銅線及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、純銅を焼鈍により耐力を低下させることで銅線を降伏させ熱応力を軽減させる方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法は製造コストを低く抑え、発電効率を高くする効果が見込まれている。
また、特許文献2に記載されている熱処理を施した銅線は、太陽電池を形成しているシリコンウェハをはんだ接続した時の引張負荷が残留した状態で昼間と夜間の熱サイクルを受けるため、ウェハ(セル)の寿命が短くなるという問題があり、太陽電池の寿命をより長く維持できるリード線が求められている。
また、本発明は前記平角銅線でシリコンウェハを接続することにより、太陽電池を形成するシリコンウェハ(セル)に長期間にわたりクラックの発生を防止し、発電効率が改良され、長寿命となる優れた太陽電池を提供することを目的とする。
以下、上記銅素線、または、上記平角銅線は、たとえば、無酸素銅、タフピッチ銅などを意味する。
また、「伸びを付与する」とは「引張り加工」によるものを含み、銅素線、または平角銅線を長手方向に1次元的に加工する工程を意味する。
また、本発明は前記平角銅線で太陽電池を形成するシリコンウェハ(セル)を接続することにより、シリコンウェハに長期間にわたりクラックの発生を防止し、発電効率が改良され、長寿命となる優れた太陽電池を提供することができる。
さらに、本発明の平角銅線は、銅素線に簡単な加工を加えるだけなので低コストで製造し、提供することができる。
本実施形態1において、複数のシリコンウェハ(セル)を接続するリード線(平角銅線)の体積抵抗率は2.5μΩ・cm以下とする。体積抵抗率が2.5μΩ・cmより大きくなると太陽電池の発電効率が低下するため、体積抵抗率は2.5μΩ・cm以下の銅素線を使用する。
本発明においては体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のインゴット又は荒引線に冷間加工を施して銅素線とし、この銅素線に300〜800℃の温度で10秒〜1時間の焼鈍処理を施し、その後5〜15%の加工率で冷間圧延又は冷間伸線加工(以下実施形態において冷間圧延と冷間伸線加工とを特に区別して表現する必要がないときは単に「冷間加工」と云うことがある)を施し、平角銅線とする。
本実施形態2においては、前記実施形態1と同様、体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下の銅素材を使用し、この銅素材に冷間加工を施して銅素線とし、この銅素線に実施形態1と同じ焼鈍処理を施す。次いで焼鈍処理した銅素線に冷間引張加工により0.5〜1%の伸びを与え平角銅線とする。
焼鈍処理した銅素線に伸び率0.5〜1%の冷間引張加工を施すのは平角銅線に熱膨張とは逆方向の残留応力を付与するためで、伸び率0.5%未満の冷間引張り加工では十分な残留応力を付与することができず、伸び率1%を超える冷間引張り加工では塑性域となり好ましくない。
このように平角銅線内に付与された残留応力は、複数のシリコンウェハ(セル)をはんだ接続する時の平角銅線の熱膨張と逆方向の残留応力として働き、シリコンウェハと平角銅線との間の熱膨張の差を緩和し、シリコンウェハにかかる応力を軽減してシリコンウェハの反り量を軽減することができる。従って、シリコンウェハ(セル)の割れを防止することができる優れた平角銅線を提供することができる。
本実施形態3は、体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下の焼鈍処理した銅素線に加工率0〜15%の冷間圧延又は冷間伸線加工を加え、さらに冷間引張加工により0.5〜1%の伸び率を与えた平角銅線である。
本実施形態4は前記平角銅線にはんだ層を設けた太陽電池用平角銅線である。
本実施形態4の平角銅線は上記実施形態1〜3で製造した平角銅線を採用する。はんだ層は平角銅線の全面に施してもよく、シリコンウェハ(セル)と接続する面のみに設けてもよい。
焼鈍処理した銅素線に加工率5〜15%の冷間圧延又は、冷間伸線加工を施して平角銅線とし、この平角銅素線にはんだ層を設ける。このはんだ層付き平角銅線はシリコンウェハの熱膨張率に近い熱膨張率に仕上げた平角銅線にはんだ層を設けているので、平角銅線は、表1に例示した太陽電池を形成するシリコンウェハとの熱膨張率の差に起因する熱膨張の差を緩和してシリコンウェハにかかる応力を低減することができ、はんだ層を介して複数のシリコンウェハ(セル)を接続した場合、セルを経年破損することなく接続することができる優れた効果を有するものである。
また、焼鈍処理した銅素線に伸び率0.5〜1%の冷間引張加工を施し、平角銅線内に残留応力を残した平角銅線にはんだ層を設ける。この平角銅線内に残留応力が残る平角銅線で複数のシリコンウェハ(セル)をはんだ接続すると、残留応力が平角銅線の熱膨張と逆方向の応力として働き、シリコンウェハと平角銅線との間の熱膨張の差を緩和し、シリコンウェハ(セル)の反り量を軽減し、割れを防止することができる優れた効果を有するものである。
更に、焼鈍処理した銅線に0〜15%の加工率で冷間圧延又は冷間伸線加工を加え、さらに冷間引張加工により0.5〜1%の伸びを与えた平角銅線にはんだ層を設ける。この平角銅線は、表1に例示した太陽電池を形成するシリコンウェハとの熱膨張率の差に起因する熱膨張の差を緩和してシリコンウェハにかかる応力を低減することができる。さらに、平角銅線の熱膨張とは逆方向に働く残留応力が付与されているので、はんだ層を介して複数のシリコンウェハ(セル)を接続するとき、シリコンウェハと平角銅線との間の熱膨張の差が緩和され、シリコンウェハの反り量を軽減し、経年ウェハに割れを生じさせない優れた効果を有するものである。
本実施形態5の太陽電池用平角銅線は上記実施形態1で製造した平角銅線にはんだ層を施し、次いで0.5〜1%の伸びを付与した太陽電池用平角銅線である。はんだ層は平角銅線の全面に施してもよく、ウェハと接続する面のみに設けてもよい。
付与する伸び率は、その伸び率が0.5%未満の場合は反りを軽減するのに十分な効果が得られず、また、1%を超える伸び率を付与すると材料の伸びが失われるため好ましくない。
はんだ層を設けた後に引張加工を施すのははんだ層をめっき等で形成するときの熱で平角銅線に反りが発生する場合があるためで、はんだ層形成時に反りが発生しなければ、この工程は省略することができる。
本実施形態6の太陽電池用平角銅線は上記実施形態2で製造した平角銅線にはんだ層を施し、次いで0.5〜1%の伸び率を付与した太陽電池用平角銅線である。はんだ層は平角銅線の全面に施してもよく、ウェハと接続する面のみに設けてもよい。
はんだ層を設けた後に0.5〜1%の伸び率を付与するのは実施形態5と同様はんだ層を設ける際の熱で平角銅線に発生する反りを修正するためである。その伸び率が0.5%未満の場合は反りを修正するのに十分な効果が得られず、また、1%を超える伸び率を付与すると材料の伸びが失われるため好ましくない。
本実施形態7の太陽電池用平角銅線は上記実施形態3で製造した平角銅線にはんだ層を施し、次いで0.5〜1%の伸び率を付与した太陽電池用平角銅線である。はんだ層は平角銅線の全面に施してもよく、ウェハと接続する面のみに設けてもよい。
はんだ層を設けた後に0.5〜1%の伸び率を付与するのは実施形態5と同様はんだ層を設ける際の熱で平角銅線に発生する反りを修正するためである。伸び率が0.5%未満の場合は反りを修正するのに十分な効果が得られず、また、1%を超える伸び率を付与すると材料の伸びが失われるため好ましくない。
本発明で使用する銅(合金を含む)素線は体積抵抗率2.5μΩ・cm以下のものを採用する。体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の材料としては、無酸素銅(OFC)、りん脱酸銅、タフピッチ銅(TPC)、高純度銅(純度99.9999%以上)等の銅素線である。
この荒引線を伸線、圧延し断面平角形状に加工する(圧延方式)。この圧延方式は連続して均一な平角銅線を製造するのに適している。
なお、種々な幅の平角銅線を製造するには、体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の銅素材(インゴット)を条形状の銅板に圧延し、この銅条をスリット加工して平角銅線とする方式を採用することもできる。
平角銅線の形状が決まっている場合は圧延加工或いは伸線加工に変えて伸び(引張り加工)を付与する。冷間引張り加工は例えばレベラーによる方式で行う。
体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の銅素材としてタフピッチ銅を使用し、ベルト&ホイール法で銅荒引線に伸線加工し、次いで通電加熱により、400℃で焼鈍処理した後加工率5〜15%の冷間圧延を施し、幅2.0mm、厚さ0.16mmの平角銅線を得た(以下めっき前平角線という)。このめっき前平角銅線を250℃に保たれたSn−3%Ag−0.5%Cuの浴槽に浸漬し、約40μm厚さのはんだめっき層を平角銅線全体に設け、太陽電池用平角銅線を作成した。
(1)熱収縮量の測定
長さ150mmのめっき前平角銅線を250℃まで加熱したときの長さとその後室温まで冷却した時の長さ(熱収縮量)を測定し、その差を表2に記載した。
次に種々のはんだめっき平角線を150×150×0.2mmのシリコンウェハにはんだ接続し、室温まで冷却した時のシリコンウェハ2の反り量と割れについて調べた。
反り量は図4に示すようにウェハの両端を水平面に置いた時のシリコンウェハの反りの最大値とし、レーザー変位計等で測定した。結果を表2に記載した。
ウェハの割れの評価は、割れが発生しなかったものを「良」と判定して表に「○」印を付し、割れが発生したものを「不可」と判定して表に「×」印を付した。結果を表2に記載した。
ウェハの寿命は、25℃⇔100℃で10,000サイクルの熱疲労試験によって評価した。
判定は、割れが発生しなかったものを「良」と判定して表に「○」印を付し、割れが発生したもの、又は評価不能のものを「不可」と判定して表に「×」印を付し、ウェハ表面にクラックがはいったものを「不可(クラック発生)」と判定して「△」印を付した。結果を表2に記載した。
体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の銅素材として無酸素銅を使用し、ベルト&ホイール法で銅荒引線に伸線加工し、通電加熱による400℃で熱処理を行って焼鈍した後5〜15%の冷間圧延を施し、幅2.0mm、厚さ0.16mmのめっき前平角銅線を得た。このめっき前平角銅線を浴槽が250℃に保たれたSn−3%Ag−0.5%Cuの浴槽に浸漬し、約40μm厚さのはんだめっき層を平角銅線全体に設け、太陽電池用平角銅線を作成した。
実施例1と同じタフピッチ銅を使用し、冷間圧延加工率を2%、3%、20%、30%とした他は実施例1と同じ工程で平角銅線を作成し、実施例1と同じ条件でめっき層を設け、実施例1と同じ測定、評価を行った。結果を表2に併記した。
実施例4と同じ無酸素銅を使用し、冷間圧延加工率を2%、3%、20%、30%とした他は実施例4と同じ工程で平角銅線を作成し、実施例4と同じ条件でめっき層を設け、実施例4と同じ評価を行った。結果を表2に併記した。
実施例1と同じタフピッチ銅を使用して平角銅線を作成し、焼鈍処理することなく冷間圧延加工率を99%とした平角銅線を作成し、実施例1と同じ条件でめっき層を設け、実施例1と同じ測定、評価を行った。結果を表2に併記した。
実施例1と同じタフピッチ銅を使用して平角銅線を作成し、実施例1と同じ焼鈍処理を施して平角銅線を作成し、実施例1と同じ条件でめっき層を設け、実施例1と同じ測定、評価を行った。結果を表2に併記した。
実施例4と同じ無酸素銅を使用して平角銅線を作成し、焼鈍処理することなく冷間圧延加工率を99%とした平角銅線を作成し、実施例4と同じ条件でめっき層を設け、実施例4と同じ測定、評価を行った。結果を表2に併記した。
実施例4と同じ無酸素銅を使用して平角銅線を作成し、実施例4と同じ焼鈍処理を施して平角銅線を作成し、実施例4と同じ条件でめっき層を設け、実施例4と同じ測定、評価を行った。結果を表2に併記した。
また、これらの平角銅線を使用したはんだめっき被覆平角銅線は、焼鈍処理を行わず、かつ、所定量以上の加工率が付与された従来例15、17に比較してシリコンウェハと接続した際のウェハの反りが小さく、ウェハに割れが発生しなかった。
また、ウェハにかかる負荷も小さいため熱サイクルに対する寿命も良好であった。
体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の銅素材としてタフピッチ銅を使用し、ベルト&ホイール法で銅荒引線に伸線加工し、通電加熱による400℃で熱処理を行って焼鈍した後加工率5〜15%の冷間伸線加工を施し、幅2.0mm、厚さ0.16mmのめっき前平角銅線を得た。このめっき前平角銅線を浴槽が250℃に保たれたSn−3%Ag−0.5%Cuの浴槽に浸漬し、約40μm厚さのはんだめっき層を平角銅線全体に設け、太陽電池用平角銅線を作成した。
体積抵抗率2.5μΩ・cm以下の銅素材として無酸素銅を使用し、ベルト&ホイール法で銅荒引線に伸線加工し、通電加熱による400℃で熱処理を行って焼鈍した後加工率5〜15%の冷間伸線加工を施し、幅2.0mm、厚さ0.16mmのめっき前平角銅線を得た。このめっき前平角銅線を浴槽が250℃に保たれたSn−3%Ag−0.5%Cuの浴槽に浸漬し、約40μm厚さのはんだめっき層を平角銅線全体に設け、太陽電池用平角銅線を作成した。
実施例20と同じタフピッチ銅を使用し、冷間伸線加工率を2%、3%、20%、30%とした他は実施例20と同じ工程で平角銅線を作成し、実施例20と同じ条件でめっき層を設け、実施例20と同じ測定、評価を行った。結果を表3に併記する。
実施例23と同じ無酸素銅を使用し、冷間伸線加工率を2%、3%、20%、30%とした他は実施例23と同じ工程で平角銅線を作成し、実施例23と同じ条件でめっき層を設け、実施例23と同じ測定、評価を行った。結果を表3に併記する。
表2に示す従来例15〜18の冷間圧延加工に変えて冷間伸線加工を施した以外は従来例15〜18と同じ加工処理、測定、評価を行った。結果を表3に併記する。
また、これらの平角銅線を使用したはんだめっき被覆平角銅線は、焼鈍処理を行わず、かつ、所定量以上の加工率が付与された従来例34、36に比較してシリコンウェハと接続した際のウェハの反りが小さく、ウェハに割れが発生しなかった。
また、ウェハにかかる負荷も小さいため熱サイクルに対する寿命も良好であった。
タフピッチ銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜15%の冷間圧延加工を施し平角銅線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
無酸素銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜15%の冷間圧延加工を施し平角線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
タフピッチ銅又は無酸素銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜18%の冷間圧延加工を施し平角銅線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に0.5%より小さい伸び率、又は1%より大きい伸び率を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5%より小さい伸び率、又は1%より大きい伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。加工条件は表4に記載した。また、はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
比較例88〜115の条件で製作した太陽電池用平角銅線に実施例1と同じ測定、評価を行い、その結果を表4に併記した。
従来例116〜119は銅素線に従来例15〜18と同じ加工を施し、実施例1と同じ測定、評価を行い、その結果を表4に併記した。
また、これらの平角銅線を使用したはんだめっき被覆平角銅線は、熱処理を行わず、かつ、所定量以上の加工率が付与され、引張加工が施されていない従来例116、118に比較してシリコンウェハと接続した際のウェハの反りが小さく、ウェハに割れが発生しなかった。
また、ウェハにかかる負荷も小さいため熱サイクルに対する寿命も良好であった。
タフピッチ銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜15%の冷間伸線加工を施し平角銅線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に伸び率0.5〜1%を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
無酸素銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜15%の冷間伸線加工を施し平角銅線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5〜1%の伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
タフピッチ銅又は無酸素銅をベルト&ホイール法で製造した銅荒引線を伸線加工し、通電加熱により400℃で熱処理を行って焼鈍した後、加工率0〜18%の冷間伸線加工を施し平角銅線とした。この平角銅線に、はんだめっき前に0.5%より小さい伸び率、又は1%より大きい伸び率を与える引張加工を施して後はんだめっきし、または、はんだめっき後に0.5%より小さい伸び率、又は1%より大きい伸び率を与える引張加工を施し、最終断面形状が幅2.0mm、厚さ0.16mmの太陽電池用平角銅線を製作した。加工条件は表5に記載した。また、はんだ層は250℃に保持したSn−3%Ag−0.5%Cuのはんだ浴槽に浸漬させることで約40μmの厚さに施した。
従来例196〜199は銅素線に従来例34〜37と同じ加工を施し、実施例1と同じ測定、評価を行い、その結果を表5に併記した。
また、これらの平角銅線を使用したはんだめっき被覆平角銅線は、焼鈍処理を行わず、かつ、所定量以上の加工率が付与され、伸線加工が施されていない従来例196、198に比較してシリコンウェハと接続した際のウェハの反りが小さく、ウェハに割れが発生しなかった。
また、ウェハにかかる負荷も小さいため熱サイクルに対する寿命も良好であった。
また、熱処理した導体をそのまま使用した場合(試料120〜125、144〜149)と導体に冷間圧延若しくは冷間伸線加工を施した場合(試料126〜143、150〜167)を比較すると、冷間圧延若しくは冷間伸線加工を加えた方が反り量は低減する傾向にある。
また、本発明は前記平角銅線でシリコンウェハを接続することにより、長期間にわたりシリコンウェハにクラックを発生させず、発電効率が良好で、長寿命となる優れた太陽電池を提供することができる。
さらに、銅線に簡単な加工を加えるだけなので低コストで製造することができる。
2.シリコンウェハ
3.太陽電池用平角導体(平角線)
4.はんだめっき層
Claims (10)
- 太陽電池を形成するシリコンウェハをはんだ接続するのに用いる太陽電池用平角銅線であって、タフピッチ銅または無酸素銅から成り、体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下で、前記シリコンウェハの熱膨張率3.5×10 -6 /Kに対応し前記平角銅線の熱膨張と逆方向の残留応力を有し、少なくとも当該太陽電池用平角銅線の一表面の最表面がSn系はんだ層である、
太陽電池用平角銅線。 - 前記Sn系はんだ層は、Pb、In、Bi、Ag、Cuのいずれかを0.1質量%以上含む、
請求項1に記載の太陽電池用平角銅線。 - 前記Sn系はんだ層は、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu、Sn−Ag−Inのいずれである、
請求項2に記載の太陽電池用平角銅線。 - 体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のタフピッチ銅または無酸素銅の銅素線を300〜800℃で焼鈍処理し、この焼鈍した銅素線に冷間加工により0.5〜1%の伸び率を付与して製造された状態の平角銅線の少なくともその一表面にはんだ合金融点+50℃以下のはんだ浴槽温度においてはんだ層が設けられた太陽電池用平角銅線の製造方法。
- 体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のタフピッチ銅または無酸素銅の銅素線を300〜800℃で焼鈍処理し、この焼鈍した銅素線に0〜15%加工率の冷間圧延又は冷間伸線加工を施し、冷間圧延又は冷間伸線加工が施された銅素線に冷間加工により0.5〜1%の伸び率を付与して製造された平角銅線の少なくともその一表面にはんだ層を施す太陽電池用平角銅線の製造方法。
- 前記太陽電池はシリコンで形成されている、
請求項4または5に記載の太陽電池用平角銅線の製造方法。 - 体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のタフピッチ銅または無酸素銅の銅素線を300〜800℃で焼鈍処理し、この焼鈍した銅素線に0〜15%の加工率の冷間圧延又は冷間伸線加工を施し、この冷間圧延又は冷間伸線加工を施した状態の平角銅線の少なくともその一表面にはんだ合金融点+50℃以下のはんだ浴槽温度においてはんだ層が設けられた平角銅線に冷間加工により0.5〜1%の伸び率を付与する太陽電池用平角銅線の製造方法。
- 体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のタフピッチ銅または無酸素銅の銅素線を300〜800℃で焼鈍処理し、この焼鈍した銅素線に冷間加工により0.5〜1%の伸び率を付与した状態の平角銅線とし、この平角銅線の少なくとも一表面にはんだ層を施し、当該はんだ層が施された平角銅線に0.5〜1%の伸び率を付与する太陽電池用平角銅線の製造方法。
- 体積抵抗率が2.5μΩ・cm以下のタフピッチ銅または無酸素銅の銅素線を300〜800℃で焼鈍処理し、この焼鈍した銅素線に0〜15%の加工率の冷間圧延又は冷間伸線加工を施し、この冷間圧延又は冷間伸線加工を施した状態の銅素線に冷間加工により0.5〜1%の伸び率を付与した平角銅線とし、この平角銅線の少なくとも一表面にはんだ層を施し、当該はんだ層を施した平角銅線に0.5〜1%の伸び率を付与する太陽電池用平角銅線の製造方法。
- 前記太陽電池はシリコンで形成されている、
請求項7〜9のいずれかに記載の太陽電池用平角銅線の製造方法。
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