JP5979538B2 - 膨張弁構造 - Google Patents

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Description

この発明は、膨張弁構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の温度調節を行うための空気調和装置(以下、空調装置という)が設けられている。
この空調装置は、冷媒を循環させるようにしたループ状の冷媒流路を備えており、この冷媒流路の途中には、圧縮機、凝縮器、減圧機構(膨張弁や減圧弁など)、蒸発器が順に備えられ、これらによって、冷媒サイクルが構成される。
このうち、上記した蒸発器は、車室内に設置された空調ユニットの内部に設置されている(例えば、特許文献1参照)。
このような蒸発器には、第1エバポレータと第2エバポレータとを並設して成るエバポレータ本体を備えると共に、エバポレータ本体が、その一側に少なくとも冷媒を供給可能な外部接続部を有し、他側に第1エバポレータと第2エバポレータとを連通可能な連通部を有し、更に、エバポレータ本体の一側から他側へ延びて、第1エバポレータをパイパス可能なバイパス流路を有するものが存在している。
特開2009−85569号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された蒸発器構造には、以下のような問題があった。
即ち、エバポレータ本体の一側に対して上記したような外部接続部が設けられるが、この外部接続部の内奥部に対して上記したバイパス流路への分岐部(オリフィス)などを設けるようにした場合、エバポレータ本体をロウ付けなどによって一体に組立てる時に、ロウ付けに使われるロウ材やフラックスなどのロウ付補助材が外部接続部内奥部の分岐部(オリフィス)へ入って目詰まりを起こす原因となるおそれがある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、第1エバポレータの入口部と、バイパス流路の入口部と、第2エバポレータの出口部とを一体に有する蒸発器外部接続部に対して取付可能な膨張弁本体を有する膨張弁構造であって、前記膨張弁本体が、一方側に、冷媒入口部と、冷媒出口部とを有し、他方側に、前記第1エバポレータの入口部に対する第1用供給口部と、前記バイパス流路の入口部に対するバイパス用供給口部と、前記第2エバポレータの出口部に対する第2用排出口部とを有するものとされると共に、前記膨張弁本体の内部に、前記冷媒入口部から入った冷媒を前記第1用供給口部と前記バイパス用供給口部とに対して分岐可能な分岐用通路部が設けられたことを特徴としている。
請求項2に記載された発明は、第1エバポレータおよびバイパス流路に対して冷媒を分配する流量比を、前記蒸発器外部接続部の前記第1エバポレータの入口部と、前記膨張弁本体の内部に設けられた前記分岐用通路部とによって設定するようにしたことを特徴としている。
請求項3に記載された発明は、前記膨張弁本体の前記第1用供給口部が、前記膨張弁本体の内部に設けられた弁体の下流側の弁出口室に連通され、前記膨張弁本体の前記バイパス用供給口部が、前記弁出口室または前記第1用供給口部に、前記分岐用通路部を介して連通され、前記分岐用通路部の穴径と、前記第1エバポレータの入口部の穴径とによって、前記バイパス流路側と前記第1エバポレータ側の流量比を設定させるようにしたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、分岐用通路部が設けられる膨張弁は、蒸発器とは別の独立した部品として構成されるため、蒸発器の製造時に分岐用通路部が影響を受ける(例えば、蒸発器のロウ付け時に分岐用通路部がロウ材やフラックスなどのロウ付補助材によって閉塞されてしまうなどの不具合が生じる)のをほぼ確実に防止することができる。これにより、蒸発器の製造を容易化することができる。
請求項2の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、第1エバポレータおよびバイパス流路に対して冷媒を分配する流量比を、蒸発器外部接続部の外側面に設けられた第1エバポレータの入口部と、膨張弁本体の内部に設けられた分岐用通路部とによって設定することができる。
請求項3の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、膨張弁本体の第1用供給口部が、膨張弁本体の内部に設けられた弁体の下流側の弁出口室に連通され、膨張弁本体のバイパス用供給口部が、弁出口室または第1用供給口部に、分岐用通路部を介して連通されることによって、蒸発器外部接続部の穴径と、第1エバポレータの入口部の穴径とにより、バイパス流路側と第1エバポレータ側との流量比を設定することができる。
空調装置1の全体構成を示す系統図である。 蒸発器の全体斜視図である。 図2の平面図である。 図2の側面図である。 図2とは反対側から見た蒸発器の斜視図である。 本発明の実施例にかかる膨張弁の断面図である。
以下、本実施の形態を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図6は、この実施例およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の温度調節を行うための空気調和装置(以下、空調装置という)が設けられている。
図1は空調装置1の全体構成を示す系統図であり、この空調装置1は、冷媒2(冷却媒体)を循環させるようにしたループ状の冷媒流路3を備えており、この冷媒流路3の途中には、圧縮機4、凝縮器5、膨張弁6、蒸発器7が順に備えられ、これらによって冷媒サイクルが構成される。
ここで、上記した圧縮機4は、冷媒2を吸引して圧縮するコンプレッサである。
上記した凝縮器5は、圧縮機4で圧縮された冷媒2が持つ熱を放熱して凝縮するコンデンサである。冷媒2の熱は、熱交換によって車両の前部から取入れられる外気8(走行風など)などへ放出される。
凝縮器5には、凝縮器5で凝縮された冷媒2を気液分離する液体タンク5a(レシーバドライヤー)や、この液体タンク5aで液化された冷媒2を更に凝縮する補助凝縮器5b(サブコンデンサ)などが付設される。
上記した膨張弁6は、凝縮器5で凝縮された冷媒2を減圧すると共に流量を調節して蒸発器7の出口温度を制御する減圧機構である(以下、膨張弁には減圧弁も含まれるのとする)。
上記した蒸発器7は、膨張弁6などの減圧機構で減圧された冷媒2を蒸発させるエバポレータである。蒸発器7は、車室に設置された空調ユニット9の内部に配置されて、空調ユニット9内を流れる空調用空気10から蒸発潜熱を奪うことにより、空調用空気10を除湿すると共に冷却する。
そして、図2〜図4は、上記した蒸発器7の具体的な構造を示すものである。
蒸発器7は、第1エバポレータ11と第2エバポレータ12とを備えており、第1エバポレータ11と第2エバポレータ12とは、一体のエバポレータ本体13として構成され、それぞれが、ほぼ同様の構造を備えたものとされる。
即ち、第1エバポレータ11および第2エバポレータ12は、それぞれ上下に隔ててほぼ平行に配設された筒状のアッパタンク11a,12aおよびロワタンク11b,12bと、ほぼ上下方向へ延びてこれらのアッパタンク11a,12aとロワタンク11b,12bとの間をそれぞれ連通する複数本の伝熱チューブ11c,12c(図5参照)とを備えている。これにより、第1エバポレータ11および第2エバポレータ12は、面状または面格子状とされて、空調ユニット9内部の空気通路を覆うように設置することが可能となる。
また、上記した複数本の伝熱チューブ11c,12cは、それぞれ、間を空調用空気10が通過し得るように、(アッパタンク11a,12aおよびロワタンク11b,12bの軸線方向へ)互いに間隔を有してほぼ平行に配設されている。複数本の伝熱チューブ11c,12cの間には、空調用空気10に対する熱交換効率を高めるための冷却フィン11d,12d(図5参照)が取付けられている。
そして、図5は、蒸発器7の蒸発器外部接続部14周辺が分かるように、図2とは反対側から見た蒸発器7の斜視図である。なお、図2〜図4と、この図5とでは、バイパス流路16の位置が異なるものとされている。即ち、図2〜図4では、バイパス流路16が、アッパタンク11a,12a間の上部の位置に配置されているのに対し、図5では、バイパス流路16が、第1エバポレータ11のアッパタンク11aの、外側部の位置に配置されている。これらは、どちらであっても良い。
このような構成に対して、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
図6に示すように、蒸発器7の一側に、第1エバポレータ11の入口部31(第1入口部)と、バイパス流路16の入口部32(バイパス入口部)と、第2エバポレータ12の出口部33(第2出口部)とを一体に有する蒸発器外部接続部14が設けられる。そして、上記した膨張弁6が、この蒸発器外部接続部14に対して取付可能な膨張弁本体34を有するものとされる。
そして、膨張弁本体34が、その一方側に、冷媒入口部36(高圧入口)と、冷媒出口部37とを有するものとされる。また、膨張弁本体34が、その他方側に、第1エバポレータ11の入口部31に対する第1用供給口部41と、バイパス流路16の入口部32に対するバイパス用供給口部42と、第2エバポレータ12の出口部33に対する第2用排出口部43とを有するものとされる。
更に、膨張弁本体34の内部に、冷媒入口部36から入った冷媒2を、上記第1用供給口部41と、上記バイパス用供給口部42とに対して分岐可能な分岐用通路部45が設けられるようにする。
(補足説明1)
ここで、膨張弁本体34は、蒸発器7の蒸発器外部接続部14の外側面に対して直接嵌合固定可能なものとされる。即ち、膨張弁本体34は、蒸発器外部接続部14に対して一体的に取付可能(後付可能)なものとされる。
そのために、上記した蒸発器外部接続部14は、第1エバポレータ11の入口部31と、バイパス流路16の入口部32と、第2エバポレータ12の出口部33とが、それぞれ外側面から突出した状態とされている(差込口部)。
これに対し、膨張弁本体34は、上記した第1用供給口部41と、バイパス用供給口部42と、第2用排出口部43とが、それぞれ第1エバポレータ11の入口部31と、バイパス流路16の入口部32と、第2エバポレータ12の出口部33との差込口部に対して雄雌嵌合可能な受口部とされている。但し、差込口部と受口部とは、逆であっても良い。
また、膨張弁本体34は、少なくとも上記した冷媒入口部36と、第1用供給口部41およびバイパス用供給口部42とが、同一の平面内で、軸線が平行となるようほぼ対向して配置されるようにしている。
そして、冷媒入口部36と、第1用供給口部41およびバイパス用供給口部42との間の部分には、これらと直交する方向へ向けてネジ穴51が形成されている。このネジ穴51も、上記した平面内に設置されるようにしている。そして、このネジ穴51の奥には、弁開口部52(弁座部)を介して弁出口室53が形成されている。そして、上記したネジ穴51には、弁開口部52を開閉可能な弁体54としてのボール(ボール弁)と、弁体54を、弁ホルダー55を介して弁開口部52へ向けて付勢(閉付勢)する付勢部材56としてのスプリングと、付勢部材56の付勢力を調整するための調整ネジ57とが挿入配置されている。
そして、上記したネジ穴51の側部に対し、連通穴58を介して冷媒入口部36が連通される。また、上記した弁出口室53の側部に第1用供給口部41が配置されると共に、上記した弁出口室53に第1用供給口部41が直接連通され、上記した弁出口室53からバイパス用供給口部42へ向けて斜め方向(図中左斜め下方)へ延びる分岐用通路部45が形成されている。
なお、変形例として、特に図示しないが、上記した弁出口室53の側部にバイパス用供給口部42が配置されると共に、上記した弁出口室53にバイパス用供給口部42が直接連通され、上記した弁出口室53から第1用供給口部41へ向けて斜め方向(図中左斜め上方)へ延びる分岐用通路部45が形成されるようにしても良い。
或いは、別の変形例として、特に図示しないが、上記した弁出口室53が第1用供給口部41とバイパス用供給口部42との図中上下方向の中間位置に配置されると共に、上記した弁出口室53から第1用供給口部41へ向けて斜め方向(図中左斜め上方)へ延びる分岐用通路部45が形成され、また、上記した弁出口室53からバイパス用供給口部42へ向けて斜め方向(図中左斜め下方)へ延びる分岐用通路部45が形成されるようにしても良い。
更に、第1用供給口部41に挿入される蒸発器外部接続部14の入口部31の開口部31aは、入口部31の外径に対して所要の肉厚(入口部32や出口部33などと同様の肉厚)を有する大きさのものとしても良いが、この場合には、第1用供給口部41にオリフィス効果を持たせるために、小径口などとされている。また、上記した分岐用通路部45も、オリフィス効果を持たせるために、小径口などとされている。
また、膨張弁本体34の内部には、上記した弁体54を開閉操作可能なバルブステム61が設けられている。このバルブステム61は、ダイヤフラム62によって昇降されるように構成されている。このダイヤフラム62は、膨張弁本体34の上部に付設されたハウジングの内部に収容されている。このハウジングは、ダイヤフラム62を挟着状態で固定可能なアッパハウジング63aとロワハウジング63bとによって構成される。アッパハウジング63aとダイヤフラム62との間には上部室が形成され、ロワハウジング63bとダイヤフラム62との間には下部室が形成される。上部室は密閉空間とされ、下部室は、冷媒出口部37と連通されるようになっている。そして、アッパハウジング63aの頂部に設けられた開口部には、この開口部を開閉可能なプラグ64が取付けられている。また、ロワハウジング63bには、ダイヤフラム62の動きをバルブステム61に伝えるセンターディスク65と、このセンターディスク65の位置を規制するストッパー66とが設けられている。バルブステム61の外周には、冷媒出口部37内部の冷媒2の温度を感知するための感温棒67が外嵌されている。なお、膨張弁本体34の内部には、各所に、Oリングなどのシール部材68が取付けられている。
(構成2)
そして、第1エバポレータ11およびバイパス流路16に対して冷媒2を分配する流量比を、蒸発器外部接続部14の第1エバポレータ11の入口部31,32と、膨張弁本体34の内部に設けられた分岐用通路部45とによって設定されるようにする。
(構成3)
より具体的には、上記したように、膨張弁本体34の第1用供給口部41が、膨張弁本体34の内部に設けられた弁体54の下流側の弁出口室53に(直接)連通されるようにする。また、膨張弁本体34のバイパス用供給口部42が、弁出口室53または第1用供給口部41に、分岐用通路部45を介して(間接的に)連通されるようにする。
そして、分岐用通路部45の穴径と、第1エバポレータ11の入口部31の穴径とによって、バイパス流路16側と第1エバポレータ11側の流量比を設定させるようにする。
(補足説明2,3)
上記の場合、第1エバポレータ11およびバイパス流路16に対して冷媒2を分配する流量比は、入口部31の穴径と、分岐用通路部45の穴径との比によって設定される。より具体的には、入口部31の穴径を、分岐用通路部45の穴径よりも大きくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも多くなり、反対に、入口部31の穴径を、分岐用通路部45の穴径よりも小さくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも少なくなる。
或いは、特に図示しないが、以下のようにすることもできる。即ち、上記した変形例のように、膨張弁本体34のバイパス用供給口部42が、膨張弁本体34の内部に設けられた弁出口室53に(直接)連通されるようにする。また、膨張弁本体34の第1用供給口部41が、弁出口室53またはバイパス用供給口部42に、分岐用通路部45を介して(間接的に)連通されるようにする。そして、分岐用通路部45が、蒸発器外部接続部14における、バイパス流路16の入口部32の穴径との関係で、流量比を設定可能な穴径を有するように形成される。
この場合には、例えば、膨張弁本体34を図6の下方に延長して、弁出口室53がバイパス用供給口部42の側部に位置されるようにすると、構造的に無理なく実施することができる。なお、上記構成とすることに伴い、蒸発器外部接続部14の入口部32の開口部32aは小径口にする。但し、蒸発器外部接続部14の入口部31の開口部31aについては、小径口としても、図6の開口部32aと同様の通常径のものとしても良い。
上記の場合、第1エバポレータ11およびバイパス流路16に対して冷媒2を分配する流量比は、分岐用通路部45の穴径と、入口部32の穴径との比によって設定される。より具体的には、分岐用通路部45の穴径を、入口部32の穴径よりも大きくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも多くなり、反対に、分岐用通路部45の穴径を、入口部32の穴径よりも小さくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも少なくなる。
或いは更に、特に図示しないが、以下のようにすることもできる。即ち、上記した別の変形例のように、膨張弁本体34の第1用供給口部41とバイパス用供給口部42とが、共に、膨張弁本体34の内部に設けられた弁出口室53に分岐用通路部45を介して(間接的に)連通されるようにする。そして、両分岐用通路部45が、それぞれ、流量比を設定可能な穴径を有するように形成される。
この場合には、例えば、弁出口室53が第1用供給口部41とバイパス用供給口部42との図中上下方向の中間部に位置されるようにすると、構造的に無理なく実施することができる。なお、上記構成とした場合には、蒸発器外部接続部14の入口部31の開口部31aと、蒸発器外部接続部14の入口部32の開口部32aは小径口にしても、図6の開口部32aと同様の通常径のものとしても良い。
上記の場合、第1エバポレータ11およびバイパス流路16に対して冷媒2を分配する流量比は、それぞれの分岐用通路部45の穴径の比によって設定される。より具体的には、第1エバポレータ11側の分岐用通路部45の穴径を、バイパス流路16側の分岐用通路部45の穴径よりも大きくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも多くなり、反対に、第1エバポレータ11側の分岐用通路部45の穴径を、バイパス流路16側の分岐用通路部45の穴径よりも大きくすると、第1エバポレータ11へ流入する冷媒2の量がバイパス流路16へ流入する冷媒2の量よりも少なくなる。
なお、これらの設定、調整は、シミュレーションなどによって得られた結果などに基づいて行うようにすると共に、更に必要な場合には、トライアンドエラーなどによって微調整することができる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
外部の冷媒流路3(図1参照)を流れる冷媒2は、膨張弁6を通して蒸発器7へ給排される。
そして、膨張弁本体34の内部では、冷媒入口部36から入った冷媒2は、連通穴58、ネジ穴51、弁開口部52、弁出口室53を通って、第1用供給口部41へ送られ、蒸発器外部接続部14の入口部31から第1エバポレータ11内へ供給される。
一方、上記した弁出口室53へ入った冷媒2の一部は、分岐用通路部45を通って、バイパス用供給口部42へ送られ、蒸発器外部接続部14の入口部32からバイパス流路16へと供給される。
そして、第1エバポレータ11へ供給された冷媒2と、バイパス流路16へ供給された冷媒2とは、蒸発器7の内部で合流されて第2エバポレータ12へ入り、第2エバポレータ12を通って蒸発器外部接続部14の出口部33から出ると、膨張弁本体34の第2用排出口部43を介して冷媒流路3へと排出される。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
分岐用通路部45が設けられる膨張弁は、蒸発器7とは別の部品として構成され、後から蒸発器7に一体的に取付けられるものであるため、蒸発器7の製造時に分岐用通路部45が影響を受ける(例えば、蒸発器7のロウ付け時に分岐用通路部45がロウ材やフラックスなどのロウ付補助材によって閉塞されてしまうなどの不具合が生じる)のをほぼ確実に防止することができる。これにより、蒸発器7の製造を容易化することができる。
また、膨張弁本体34の内部に、冷媒入口部36から入った冷媒2を第1用供給口部41とバイパス用供給口部42とに対して分岐可能な分岐用通路部45が設けられたことにより、第1エバポレータ11とバイパス流路16との分岐部を小型化すると共に、分岐用通路部45における冷媒2の分岐性能を安定化させることができる。
更に、分岐用通路部45の穴径を調整することによって、第1用供給口部41やバイパス用供給口部42に対する冷媒2の分配機能や減圧機能などを持たせることができる。
(効果2)
第1エバポレータ11およびバイパス流路16に対して冷媒2を分配する流量比を、蒸発器外部接続部14の外側面に設けられた第1エバポレータの11の入口部31,32と、膨張弁本体34の内部に設けられた分岐用通路部45とによって設定することができる。
(効果3)
膨張弁本体34の第1用供給口部41が、膨張弁本体34の内部に設けられた弁体54の下流側の弁出口室53に連通され、膨張弁本体34のバイパス用供給口部42が、弁出口室53または第1用供給口部41に、分岐用通路部45を介して連通されることによって、蒸発器外部接続部14の穴径と、第1エバポレータ11の入口部31の穴径とにより、バイパス流路側16と第1エバポレータ11側との流量比を設定することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
この発明にかかる蒸発器や膨張弁の構造は、車両用や住宅用やその他の用途に用いられる空調装置に対して広く適用することが可能である。
7 蒸発器
11 第1エバポレータ
12 第2エバポレータ
14 蒸発器外部接続部
16 バイパス流路
31 入口部
32 入口部
33 出口部
34 膨張弁本体
36 冷媒入口部
37 冷媒出口部
41 第1用供給口部
42 バイパス用供給口部
43 第2用排出口部
45 分岐用通路部
53 弁出口室
54 弁体

Claims (3)

  1. 第1エバポレータの入口部と、バイパス流路の入口部と、第2エバポレータの出口部とを一体に有する蒸発器外部接続部に対して取付可能な膨張弁本体を有する膨張弁構造であって、
    前記膨張弁本体が、一方側に、冷媒入口部と、冷媒出口部とを有し、他方側に、前記第1エバポレータの入口部に対する第1用供給口部と、前記バイパス流路の入口部に対するバイパス用供給口部と、前記第2エバポレータの出口部に対する第2用排出口部とを有するものとされると共に、
    前記膨張弁本体の内部に、前記冷媒入口部から入った冷媒を前記第1用供給口部と前記バイパス用供給口部とに対して分岐可能な分岐用通路部が設けられたことを特徴とする膨張弁構造。
  2. 第1エバポレータおよびバイパス流路に対して冷媒を分配する流量比を、前記蒸発器外部接続部の前記第1エバポレータの入口部と、前記膨張弁本体の内部に設けられた前記分岐用通路部とによって設定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の膨張弁構造。
  3. 前記膨張弁本体の前記第1用供給口部が、前記膨張弁本体の内部に設けられた弁体の下流側の弁出口室に連通され、
    前記膨張弁本体の前記バイパス用供給口部が、前記弁出口室または前記第1用供給口部に、前記分岐用通路部を介して連通され、
    前記分岐用通路部の穴径と、前記第1エバポレータの入口部の穴径とによって、前記バイパス流路側と前記第1エバポレータ側の流量比を設定させるようにしたことを特徴とする請求項2記載の膨張弁構造。
JP2012158941A 2012-07-17 2012-07-17 膨張弁構造 Expired - Fee Related JP5979538B2 (ja)

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