JP5979020B2 - 物体認識装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザレーダ装置による入力情報に基づいて物体を認識する物体認識装置に関する。
従来、例えばアダプティブクルーズコントロール(ACC)やプリクラッシュセーフティシステム(PCS)といった車両制御を実行するために、車両の前方に存在する物体を認識する物体認識装置が知られている。例えば特許文献1には、レーザレーダ装置と撮像装置とを併用した物体認識装置について記載されている。
特開2011−232155号公報
しかしながら、レーザレーダ装置と撮像装置とを併用した構成では、コストが高くなってしまうだけでなく、レーザレーダ装置と撮像装置との位置の校正やデータの取得タイミングの同期などを高精度に行う必要が生じる。レーザレーダ装置は、撮像装置と比較して、夜間においても安定した検出性能が発揮されるという利点があり、撮像装置を併用しない構成とすることも可能ではあるが、入力情報の分解能が低いという問題がある。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、レーザレーダ装置による入力情報の分解能を高くするための技術を提供することを目的としている。
本発明の物体認識装置は、取得手段(S11,51)と、処理手段(S12,51)と、を備える。取得手段は、レーザ光を照射してその反射光を受光することにより物体までの距離を測定するレーザレーダ装置(10)から、複数の測距点についての測距値を示す距離画像を取得する。処理手段は、距離画像に対して処理を行う。ここで、距離画像は、第1の方向及び第1の方向と直交する第2の方向のそれぞれにおいて測距点単位で平面を区分した各区画であるセルと、当該セルが表す測距点での測距値と、が対応付けられた画像である。具体的には、処理手段は、複数の測距値が対応付けられたセルを第1の対象セルとして選択し、第2の方向における一側において第1の対象セルに隣接するセルである隣接セルの測距値に応じて、第1の対象セルに対応付けられた複数の測距値を、第1の対象セルを第2の方向において分割した複数のセルに割り当てる(S24,S28)。
このような構成によれば、複数の測距値が対応付けられたセル(物体の境界を含む可能性が高いセル)を、異なる測距値が対応付けられた複数のセルに分割することができ、レーザレーダ装置による入力情報である距離画像の高分解能化を実現することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、本発明は、前述した物体認識装置の他、物体認識装置を構成要素とする車両制御システム、物体認識装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、物体検出方法など、種々の形態で実現することができる。
車両制御システムの構成を示すブロック図である。 距離画像を示す図である。 物体認識処理のフローチャートである。 (A)は撮像画像を示す図、(B)は距離画像を示す図である。 (A)は距離の異なる複数の物体が含まれたセルに対応する撮像画像の拡大図、(B)はマルチエコーの反射パルスを示す図である。 ビームが照射された範囲に対応する距離画像のファーストエコー及びセカンドエコーを示す図である。 第1の高分解能化処理のフローチャートである。 第1の分割処理を説明するための図である。 下方隣接セルを基準とする第2の分割処理を説明するための図である。 上方隣接セルを基準とする第2の分割処理を説明するための図である。 (A)は高分解能化を説明するための図、(B)はマルチエコーに基づき高分解能化された距離画像の一部を示す図である。 マルチエコーに基づく高分解能化結果の一例を示す図である。 (A)はビームが照射された範囲に対応する距離画像のファーストエコー、セカンドエコー及びパルス幅を示す図、(B)は反射面積に基づき高分解能化された距離画像の一部を示す図である。 第2の高分解能化処理のフローチャートである。 距離条件を説明するための図である。 (A)はパルス幅条件を説明するための図、(B)は測距値の更新処理を説明するための図である。 第2実施形態による高分解能化結果の一例を示す図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す車両制御システム1は、車両に搭載され、自車両(当該車両制御システム1が搭載された車両)の前方に存在する物体を検出し、検出した物体に基づく車両制御を実現するためのシステムである。車両制御システム1は、レーザレーダ装置10と、車両制御ECU50と、を備える。
レーザレーダ装置10は、自車両の前方へレーザ光を照射してその反射光を受光することにより、自車両の前方に存在する物体までの距離を測定するための装置であり、発光部20と、受光部30と、検出回路41と、制御部42と、を備える。
発光部20は、レーザ光によって自車両の前方を走査するための構成要素であり、レーザダイオード(LD)21と、駆動回路22と、発光レンズ23と、スキャナ24と、モータ駆動回路25と、を備える。
LD21は、レーザ光を発生する。駆動回路22は、制御部42からのLD駆動信号に従って、LD21に送信波となるパルス状のレーザ光を発生させる。発光レンズ23は、LD21が発生したレーザ光のビーム幅を絞る。スキャナ24は、発光レンズ23を介して照射されたレーザ光を反射するポリゴンミラーと、そのポリゴンミラーを回転駆動するモータと、を備える。モータ駆動回路25は、制御部42からのモータ駆動信号に従って、スキャナ24を構成するモータを駆動する。これにより、ポリゴンミラーが回転し、レーザ光の照射方向(ポリゴンミラーによる反射方向)が変化するため、あらかじめ設定された角度範囲内でのレーザ光の走査が実現される。
本実施形態のポリゴンミラーは、略六角錐台形状であり、その6つの側面がミラーを構成している。そして、各側面の底面に対する面倒れ角が異なっていることから、ポリゴンミラーは、自車両の幅方向(水平方向)及び高さ方向(鉛直方向)それぞれの所定角度の範囲で不連続にレーザ光を掃引照射(走査)して出力することができる。
具体的には、自車両の幅方向への走査は、自車両の正面方向を中心として自車両の幅方向の所定角度範囲を走査エリアとし、その走査エリアをレーザ光の規定ビーム幅に等しい間隔で、所定回照射するように設定されている。一方、自車両の高さ方向においては、本実施形態ではポリゴンミラーの6面を用いて6段の走査を行う。つまり、1回のラインスキャン(車幅方向への一次元的な走査)が完了すると、レーザ光の俯角θyを、車高方向に沿って順番に切り替える。このような切替えが繰り返されることで、二次元的なビームスキャンが実現される。
受光部30は、発光部20から照射されたレーザ光を反射した物体からの反射光を受光するための構成要素であり、受光レンズ31と、受光素子32と、増幅器(アンプ)33と、を備える。
受光レンズ31は、レーザ光を反射した物体からの反射光を集光する。受光素子32は、受光レンズ31を介して反射光を受光し、その強度(反射強度)に応じた電圧値を有する受光信号を発生させる。増幅器33は、受光素子32からの受光信号を増幅する。
検出回路41は、制御部42からのLD駆動信号と増幅器33からの出力信号とに基づいて、レーザ光を反射した物体までの往復時間、すなわち、発光部20でレーザ光が照射されてから受光部30で反射光が受光されるまでの時間を計測する。そして、検出回路41は、その計測結果を元に、レーザ光を反射した物体までの距離に換算した距離データRを生成する。
制御部42は、CPU、ROM、RAM等を備え、ROMには、CPUが実行する処理のプログラムなどが記憶されている。制御部42は、LD駆動信号及びモータ駆動信号によって発光部20を駆動して、二次元的なビームスキャンを実現するスキャン処理を、あらかじめ設定されたスキャン周期ごとに実行する。スキャン処理では、LD駆動信号が一定間隔で所定回数だけ出力され、これに同期して、レーダ光の水平方向における照射角度θxが所定角度ずつずれるようにスキャナ24を動作させるモータ駆動信号が出力される。本実施形態では、ポリゴンミラーの6面を用いた6段の走査が行われるため、俯角θyの異なるビームによるラインスキャンが、俯角θyの種類だけ繰り返される。
そして、制御部42は、距離データRと、その距離データRに対応するレーザ光の照射角度θx,θyと、を対応付けたものを測距データ(R,θx,θy)として蓄積する。したがって、測距データは、レーザ光を反射した物体の有無、その物体までの距離及び物体の位置を表すものとなる。また、制御部42は、蓄積した測距データを、車両制御ECU50からの要求に応じて、車両制御ECU50に供給する。
ここで、距離データRに対応づけられた照射角度θx,θy、つまり測距点は、自車両の正面における鉛直面を想定した二次元マップにおける水平方向及び鉛直方向の位置に置き換えることができる。このため、1回のスキャン処理で得られる測距データは、図2に示すような距離画像(Depth Map)として表すことができる。この距離画像は、複数の測距点についての測距値を画像として示すものであり、具体的には、水平方向及び鉛直方向(水平方向と直交する方向)のそれぞれにおいて、測距点単位で平面を区分した各区画であるセルに、当該セルが表す測距点での測距値が対応付けられた画像である。要するに、距離画像とは、セルごとの値(画像の画素値に相当する値)として、測距値が割り当てられた画像を意味する。つまり、ここでいう、セルに測距値が「対応付けられた」とは、各セルと、各測距点を単位とする測距値(複数の場合もあり得る。)と、が1対1の対応関係を持つように紐付けされた状態を意味する。本実施形態では、水平方向のセル数がN(比較的大きい数であり、例えば401。)、鉛直方向のセル数がM(Nと比較して非常に小さい数であり、例えば6。)、のN×Mセルの距離画像が得られる。本実施形態のレーザ光は、図2に示すように、鉛直方向に長い長方形のパターンである。
なお、レーザレーダ装置10は、例えば、車室外のフロントバンパ/グリル周辺や、車室内のルームミラー周辺など、自車両の前端中央付近(自車両の前方に向けてレーザ光を照射可能な位置)に設置される。
車両制御ECU50は、レーザレーダ装置10により生成された測距データ(距離画像)に基づいて自車両の前方に存在する物体を認識し、認識した物体に基づく種々の車両制御を実行するための電子制御装置である。車両制御としては、例えば、物体を回避可能な自車両の進行方向を運転者に報知(警告処理)する報知制御(警告制御)や、物体を回避するように自車両の運動を制御する回避制御などが実行される。
車両制御ECU50は、CPU51、ROM52、RAM53等を備える。CPU51は、ROM52又はRAM53に記憶されたプログラムに従って処理を実行する。ROM52は、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶する。RAM53は、データを一時的に格納する。
[1−2.処理]
次に、車両制御ECU50のCPU51が実行する物体認識処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、この物体認識処理は、レーザレーダ装置10にて1回のスキャン処理が終了するごと、つまり、スキャン周期ごとに起動される。
まずS11で、CPU51は、レーザレーダ装置10から、スキャン処理の処理結果を表す距離画像(図2)を入力する。
続くS12で、CPU51は、距離画像を高分解能化するための処理である高分解能化処理を実行する。なお、高分解能化処理の詳細については後述する。
続くS13で、CPU51は、高分解能化処理後の距離画像に基づいて物体を認識する。例えばHOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量を用いた周知のマッチングアルゴリズムにより、距離画像に基づいて物体の種類(歩行者、車両、電柱など)を判別する。
続くS14で、CPU51は、認識された物体を回避するための回避方向(進路)を判定する。複数の物体が存在し、すべての物体を回避することが困難である場合には、物体の種類に応じて回避の優先度が決定される。例えば、歩行者及び電柱のいずれか一方に衝突することが避けられない場合には、歩行者を回避して電柱に衝突するような回避方向が選択される。
続くS15で、CPU51は、判定した回避方向に基づく車両制御を実行する。具体的には、物体を回避可能な自車両の進行方向を運転者に報知する報知制御と、物体を回避するように自車両の運動(操舵角やブレーキなど)を制御する回避制御と、を実行する。
次に、前述した物体認識処理(図3)のS12で実行される高分解能化処理の概要について説明する。
物体の種類を高精度に認識するためには、物体の種類に応じた詳細な形状情報とのマッチングが必要である。従来、物体認識は撮像装置(カメラ)による撮像画像を用いて行うことが一般的であり、例えば図4(A)に示すように、撮像装置により得られる撮像画像は比較的分解能が高いため(この例では660×90画素)、物体認識に適している。一方、例えば図4(B)に示すように、レーザレーダ装置10により得られる距離画像は、撮像装置による撮像画像と比較して分解能が低い(この例では401×6セル)。具体的には、本実施形態のようにレーザ光を水平方向に走査する構成の場合、水平方向の測距値は比較的細かく得られるが、鉛直方向の測距値が粗くなってしまう。
そこで、本実施形態の車両制御システム1は、距離画像の分解能を向上させる高分解能化処理を実行する。前述したように、レーザレーダ装置10は、鉛直方向に長い長方形のビームを照射して測距を行う。このため、例えば図5(A)に示すように、測距点1つ(1セル)の中に距離(奥行き)の異なる物体が複数含まれることがある。この場合、例えば図5(B)に示すように、1セルにおいて、2つの反射パルス、すなわち、最も近い物体までの距離を表すファーストエコー(1stエコー)と、次に近い物体までの距離を表すセカンドエコー(2ndエコー)と、が得られる。本実施形態の車両制御システム1では、このような場合に、1セルについて複数の測距値を取得することが可能な高精度のレーザレーダ装置10が用いられている。以下、このように1セルについて複数の測距値が得られる測距特性を、マルチエコーと称する。
マルチエコーは、物体の境界付近で得られやすくなる。特に、本実施形態では、鉛直方向に長い長方形のビームを照射するため、図5(A)及び図6に示すように、水平方向の境界付近でマルチエコーが得られる可能性が大きい。なお、図6における上段はビームが照射された範囲を示す撮像画像、中段はファーストエコーを示す距離画像、下段はセカンドエコーを示す距離画像である。本実施形態では、このような特性を利用して、マルチエコーを持つセル(複数の測距値が対応付けられたセル)と、そのセルに隣接するセルと、の情報に基づいて、距離画像の鉛直方向における分解能を信号処理により2倍に向上させる高分解能化処理が行われる。
次に、前述した物体認識処理(図3)のS12で実行される高分解能化処理の詳細な処理手順について、図7のフローチャートを用いて説明する。
高分解能化処理において、CPU51は、距離画像を構成するN×M個のセルのうちの1つを、順に注目セルとして選択し、セルごとに処理を実行する。このため、CPU51は、後述するS21〜S28の処理を、鉛直方向における位置m(1≦m≦M)の値がMから1になるまで繰り返すループ処理(鉛直方向ループ処理)を実行する。さらに、CPU51は、S21〜S28の処理及び鉛直方向ループ処理を、水平方向における位置n(1≦n≦N)の値が1からNになるまで繰り返すループ処理(水平方向ループ処理)を実行する。
具体的には、CPU51は、図2に示すN×M個のセルのうち、水平方向における位置nの値が1で、かつ、鉛直方向における位置mの値がMのセル(左下隅のセル)を、最初の注目セルとして選択する。そして、位置mの値を1つずつ順に減らすことで、鉛直方向のラインを構成するセルのうちの1つを、注目セルとして下方から順に選択する。位置mの値が1(最も上の位置)に到達した後には、位置nの値を1つ増やし、位置mの値を1に戻すことで、注目セルを選択するための鉛直方向のラインを、右隣のラインに移し、同様の手順で注目セルを選択する。このような手順で、N×M個のセルを、注目セルとして順に選択する。
図7に示すように、まずS21で、CPU51は、注目セルにセカンドエコーが存在するか否かを判定する。
CPU51は、S21で注目セルにセカンドエコーが存在しないと判定すると、処理をS22へ移行させ、注目セルに対して第1の分割処理を行う。CPU51は、第1の分割処理を行うことで、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。
第1の分割処理は、図8に示すように、注目セル(m,n)のファーストエコーに基づく測距値D1st m,nを、注目セルを上下に分割した2つのセルのそれぞれの測距値D’up m,n,D’down m,nとして割り当てる処理である。なお、以下の説明では、ファーストエコーに基づく測距値を「第1の測距値」といい、注目セルのセカンドエコーに基づく測距値を「第2の測距値」という。また、高分解能化(第1の分割処理又は後述する第2の分割処理)により上下に分割された2つのセルのうち、上側のセルを「上側分割セル」といい、下側のセルを「下側分割セル」という。
一方、CPU51は、S21で注目セルにセカンドエコーが存在すると判定すると、処理をS23へ移行させ、下方において注目セルに隣接するセル(以下「下方隣接セル」という。)が存在するか否かを判定する。なお、下方隣接セルが存在しない場合とは、注目セルの位置mの値がMの場合である。
CPU51は、S23で下方隣接セルが存在すると判定すると、処理をS24へ移行させ、注目セルに対して第2の分割処理を行う。CPU51は、第2の分割処理を行うことで、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。
第2の分割処理は、図9に示すように、下方隣接セルにおける上側分割セルの測距値(以下「下方上側測距値」という。)D’up m+1,nに応じて、注目セルの第1の測距値D1st m,n及び第2の測距値D2nd m,nを、注目セルにおける上側分割セルの測距値(以下「注目上側測距値」という。)D’up m,n及び注目セルにおける下側分割セルの測距値(以下「注目下側測距値」という。)D’down m,nとして割り当てる処理である。
具体的には、CPU51は、下方上側測距値D’up m+1,nと第1の測距値D1st m,nとの差の絶対値が、下方上側測距値D’up m+1,nと第2の測距値D2nd m,nとの差の絶対値よりも大きい場合には、第1の測距値D1st m,nを注目上側測距値D’up m,nとして割り当て、第2の測距値D2nd m,nを注目下側測距値D’down m,nとして割り当てる(図9上段)。一方、CPU51は、下方上側測距値D’up m+1,nと第1の測距値D1st m,nとの差の絶対値が、下方上側測距値D’up m+1,nと第2の測距値D2nd m,nとの差の絶対値以下である場合には、第1の測距値D1st m,nを注目下側測距値D’down m,nとして割り当て、第2の測距値D2nd m,nを注目上側測距値D’up m,nとして割り当てる(図9下段)。つまり、注目セルの第1の測距値D1st m,n及び第2の測距値D2nd m,nのうち、下方上側測距値D’up m+1,nに近い方が注目下側測距値D’down m,nとして割り当てられ、下方上側測距値D’up m+1,nから遠い方が注目上側測距値D’up m,nとして割り当てられる。
一方、CPU51は、S23で下方隣接セルが存在しないと判定すると、処理をS25へ移行させ、位置mの値を1つ減らす(デクリメントする)ことで、注目セルを上方へずらす。続いて、CPU51は、S26で、注目セルにセカンドエコーが存在するか否かを判定する。
CPU51は、S26で注目セルにセカンドエコーが存在すると判定すると、処理をS25へ戻す。つまり、CPU51は、セカンドエコーが存在しなくなるまで、注目セルを上方へずらす処理を繰り返す。
一方、CPU51は、S26で注目セルにセカンドエコーが存在しないと判定すると、処理をS27へ移行させ、注目セルに対して第1の分割処理を行う。なお、S27で行われる第1の分割処理の内容は、前述したS22で行われる第1の分割処理(図8)と同一である。
続いて、CPU51は、S28で、注目セルの下方のセルであって未処理のセル、すなわち、第1の分割処理及び第2の分割処理のいずれも行われていないセル(S25の処理によりスキップされたセル)に対して、上方のセルから順に注目セルとして選択し、第2の分割処理を行う。CPU51は、第2の分割処理を行うことで、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。
S28で行われる第2の分割処理は、基本的には前述したS24で行われる第2の分割処理(図9)と同様であるが、上方において注目セルに隣接するセル(以下「上方隣接セル」という。)が基準とされる点で相違する。すなわち、S28で行われる第2の分割処理は、図10に示すように、上方隣接セルにおける下側分割セルの測距値(以下「上方下側測距値」という。)D’down m-1,nに応じて、注目セルの第1の測距値D1st m,n及び第2の測距値D2nd m,nを、注目上側測距値D’up m,n及び注目下側測距値D’down m,nとして割り当てる処理である。
具体的には、CPU51は、上方下側測距値D’down m-1,nと第1の測距値D1st m,nとの差の絶対値が、上方下側測距値D’down m-1,nと第2の測距値D2nd m,nとの差の絶対値よりも大きい場合には、第1の測距値D1st m,nを注目下側測距値D’down m,nとして割り当て、第2の測距値D2nd m,nを注目上側測距値D’up m,nとして割り当てる(図10上段)。一方、CPU51は、上方下側測距値D’down m-1,nと第1の測距値D1st m,nとの差の絶対値が、上方下側測距値D’down m-1,nと第2の測距値D2nd m,nとの差の絶対値以下である場合には、第1の測距値D1st m,nを注目上側測距値D’up m,nとして割り当て、第2の測距値D2nd m,nを注目下側測距値D’down m,nとして割り当てる(図10下段)。つまり、注目セルの第1の測距値D1st m,n及び第2の測距値D2nd m,nのうち、上方下側測距値D’down m-1,nに近い方が注目上側測距値D’up m,nとして割り当てられ、下方上側測距値D’up m+1,nから遠い方が注目下側測距値D’down m,nとして割り当てられる。
このように、セルの高分解能化方法は、高分解能化の対象となるセルにセカンドエコーが存在する場合と存在しない場合とで異なる。すなわち、セカンドエコーが存在しない場合には、レーザ光が同一物体で反射したと考えられるため、注目上側測距値及び注目下側測距値共に第1の測距値が割り当てられる。一方、セカンドエコーが存在する場合には、図11(A)に示すように、距離の異なる2つの物体でレーザ光が反射したと考えられ、2つの物体の境界(水平方向の境界)がセル内に存在すると考えられる。このため、上方隣接セル又は下方隣接セルの高分解能化結果に基づいて、第1の測距値及び第2の測距値が、注目上側測距値及び注目下側測距値に割り当てられる。このようにして、図11(B)に示すように、距離画像が鉛直方向において2倍に高分解能化される。
そして、このようなS21〜S28の処理が、鉛直方向ループ処理及び水平方向ループ処理で繰り返されることにより、距離画像を構成するN×M個のセルが、上側分割セル及び下側分割セルにそれぞれ分割され、N×2Mの距離画像が生成される。
[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1A)車両制御ECU50は、複数の測距値が対応付けられたセル(セカンドエコーが存在するセル)を、第2の分割処理の対象とするセル(第1の対象セル)として選択する。そして、車両制御ECU50は、鉛直方向における一側において第1の対象セルに隣接するセルである隣接セル(下方隣接セル又は上方隣接セル)の測距値に応じて、第1の対象セルに対応付けられた2つの測距値(第1の測距値及び第2の測距値)を、第1の対象セルを鉛直方向において分割した2つのセル(上側分割セル及び下側分割セル)に割り当てる(S24,S28)。したがって、第1実施形態によれば、セカンドエコーが存在するセル(物体の境界を含む可能性が高いセル)を、異なる測距値が対応付けられた複数のセルに分割することができ、レーザレーダ装置10による入力情報である距離画像の高分解能化を実現することができる。図12(A)及び(B)は、マルチエコーに基づく高分解能化結果の一例である。高分解能化された距離画像は、ファーストエコーの距離画像と比較して、例えば歩行者の輪郭が鮮明になるなど、物体を認識しやすい画像となる。
(1B)車両制御ECU50は、第1の対象セルを鉛直方向において分割した2つのセルのうち、上記(1A)で述べた一側の隣接セルに隣接しないセルに第1の測距値を割り当て、当該隣接セルに隣接するセルに、第1の測距値と比較して当該隣接セルの測距値に近い第2の測距値を割り当てる。したがって、第1実施形態によれば、第1の対象セルに対応付けられた2つの測距値を、隣接セルの測距値に応じて、分割後の2つのセルに適切に割り当てることができる。
(1C)レーザレーダ装置10は、レーザ光を水平方向へ走査する。このようなレーザレーダ装置10では、水平方向の測距値は比較的細かく得られるが、鉛直方向の測距値が粗くなってしまう。この点、第1実施形態によれば、鉛直方向における距離画像の高分解能化を実現することができ、レーザレーダ装置10による物体の検出性能を飛躍的に高めることができる。
(1D)車両制御ECU50は、距離画像に基づいて物体の種類を判別し(S13)、判別した物体の種類に応じて、物体を回避する進路を決定する(S14)。すなわち、物体を回避する進路を決定するためには、自車両の前方に存在する物体を検出するだけではなく、その物体が何であるか(歩行者、車両、電柱など)の判別を行い、回避すべき優先度に応じた進路(例えば歩行者を回避して電柱に衝突するような進路)を決定することが望まれる。レーザレーダ装置10により得られる距離画像は、撮像装置による撮像画像と比較して、夜間においても安定した検出性能が発揮されるという利点があるものの、分解能が低いという問題がある。かといって、レーザレーダ装置10に加えて撮像装置を用いた構成では、コストが高くなってしまうだけでなく、2つのセンサ(レーザレーダ装置10及び撮像装置)の位置の校正やデータの取得タイミングの同期などを高精度に行う必要が生じる。この点、第1実施形態によれば、距離画像を高分解能化することで、距離画像に基づく物体の種類の判別を可能としているため、例えば本実施形態のように撮像装置を使用しない構成であっても、物体の種類に応じた適切な進路を決定することが可能となる。
なお、車両制御ECU50(CPU51)が物体認識装置の一例に相当する。また、S11が取得手段としての処理の一例に相当し、S12が処理手段としての処理の一例に相当し、S13が判別手段としての処理の一例に相当し、S14が決定手段としての処理の一例に相当する。また、水平方向が第1の方向の一例に相当し、鉛直方向が第2の方向の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
[2−1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
前述した第1実施形態では、物体の境界(水平方向の境界)がセルに含まれているか否かを、マルチエコーに基づいて判定した。しかしながら、例えば図13(A)に示すように、物体の背景が空などのように遠距離の場合、レーザ光の反射光が受光されないため、物体の境界であってもセカンドエコーが得られない場合がある。そこで、第2実施形態では、マルチエコーが得られないセルについては、レーザレーダ装置10により入力可能な情報のうち、物体の反射面積(又は反射面積と相関関係のある反射強度やパルス幅など)を利用して、物体の境界を判定する。図13(A)に示すように、境界を含むセルの反射面積(パルス幅)は小さくなる傾向があるため、図13(B)に示すように、マルチエコーが得られないセルについても、反射面積に基づいて高分解能化を行うことが可能となる。
[2−2.処理]
第2実施形態では、前述した物体認識処理(図3)のS12で実行される高分解能化処理として、前述した図7に示す高分解能化処理(以下「第1の高分解能化処理」という。)の後に、図14に示す第2の高分解能化処理を実行する。
第2の高分解能化処理において、CPU51は、第1の高分解能化処理で高分解能化される前の距離画像を構成するN×M個のセルのうちの1つを、順に注目セルとして選択し、セルごとに処理を実行する。このため、CPU51は、後述するS31〜S34の処理を、鉛直方向における位置m(1≦m≦M)の値がMから1になるまで繰り返すループ処理(鉛直方向ループ処理)を実行する。さらに、CPU51は、S31〜S34の処理及び鉛直方向ループ処理を、水平方向における位置n(1≦n≦N)の値が1からNになるまで繰り返すループ処理(水平方向ループ処理)を実行する。
具体的には、CPU51は、第1の高分解能化処理と同様、図2に示すN×M個のセルのうち、水平方向における位置nの値が1で、かつ、鉛直方向における位置mの値がMのセル(左下隅のセル)を、最初の注目セルとして選択する。そして、位置mの値を1つずつ順に減らすことで、鉛直方向のラインを構成するセルのうちの1つを、注目セルとして下方から順に選択する。位置mの値が1に到達した後には、位置nの値を1つ増やし、位置mの値を1に戻すことで、注目セルを選択するための鉛直方向のラインを、右隣のラインに移し、同様の手順で注目セルを選択する。このような手順で、N×M個のセルを、注目セルとして順に選択する。
図14に示すように、まずS31で、CPU51は、注目セルにセカンドエコーが存在するか否かを判定する。CPU51は、S31で注目セルにセカンドエコーが存在すると判定すると、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。
一方、CPU51は、S31で注目セルにセカンドエコーが存在しないと判定すると、処理をS32へ移行させ、注目セルが所定の距離条件を満たすか否かを判定する。距離条件は、第1の高分解能化処理で得られたN×2Mの距離画像に基づく条件である。
具体的には、図15に示すように、注目上側測距値D’up m,nと上方下側測距値D’down m-1,nとの最大値を分母とし、これらの最小値を分子とする値(注目上側測距値D’up m,nと上方下側測距値D’down m-1,nとの類似度)が、第1のしきい値Thupを上回ることが、条件Aとして定められている。また、注目下側測距値D’down m,nと下方上側測距値D’up m+1,nとの最大値を分母とし、これらの最小値を分子とする値(注目下側測距値D’down m,nと下方上側測距値D’up m+1,nとの類似度)が、第2のしきい値Thdownを上回ることが、条件Bとして定められている。なお、第1のしきい値Thup及び第2のしきい値Thdownは、同一の値としてもよく、異なる値としてもよい。
そして、条件A及び条件Bのうちの一方が満たされ、他方が満たされないことが、距離条件(分岐条件)として定められている。つまり、注目セルとその上下のセルとの距離比に基づいて、注目セルにおける上側分割セル又は下側分割セルを更新候補とするかどうかを判定する。距離条件を満たす場合としては、条件Aが満たされず条件Bが満たされる第1の場合と、条件Aが満たされ条件Bが満たされない第2の場合と、の二通りの場合がある。第1の場合には、注目上側測距値D’up m,nを更新候補とし、第2の場合には、注目下側測距値D’down m,nを更新候補とする。なお、上方隣接セル又は下方隣接セルが存在しない場合には、条件A,Bを判定することなく、距離条件を満たす(又は満たさない)と一律に判定してもよい。
CPU51は、S32で注目セルが所定の距離条件を満たさないと判定すると、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。一方、CPU51は、S32で注目セルが所定の距離条件を満たすと判定すると、処理をS33へ移行させ、注目セルが所定のパルス幅条件を満たすか否かを判定する。
パルス幅条件は、注目セルが含まれるように設定された設定領域内の複数のセルで検出されたパルス幅(反射面積大きさを示す測定値)の平均値に対する、注目セルで検出されたパルス幅の値に基づく条件である。ここで、設定領域とは、同一物体を表す領域である。すなわち、CPU51は、第1の高分解能化処理が行われる前のN×Mの距離画像に基づいて、例えばクラスタリングなどの周知の処理により物体を認識し(この段階では物体の種類は認識する必要はない。)、同一の物体を表すセルが同一の領域を構成するように設定領域を定める。具体的には、図16(A)に示すように、設定領域内のパルス幅の平均値Pバーを分母とし、注目セルのパルス幅P1st m,nを分子とする値を、注目セルについての反射面積の大きさを示す指標値とし、この指標値がしきい値Th未満であることがパルス幅条件(分岐条件)として定められている。つまり、注目セルが属する物体のパルス幅の平均値を用いて物体に応じたパルス幅の減衰を求め、その値との比較により、注目セルが物体の境界を含むか否かを判定する。
CPU51は、S33で注目セルが所定のパルス幅条件を満たさないと判定すると、現在の注目セルに対する処理を終了し、次の未処理の(まだ注目セルとして選択されていない)セルを注目セルとして選択する。一方、CPU51は、S33で注目セルが所定のパルス幅条件を満たすと判定すると、処理をS34へ移行させ、注目セルにおける上側分割セル又は下側分割セルの測距値を更新する。具体的には、図16(B)に示すように、注目上側測距値D’up m,nが更新候補である場合には、注目上側測距値D’up m,nを、上方下側測距値D’down m-1,nと同じ値に更新する。一方、注目下側測距値D’down m,nが更新候補である場合には、注目下側測距値D’down m,nを、下方上側測距値D’up m+1,nと同じ値に更新する。ここでいう更新候補は、前述したように、距離条件を判定する際に決定される。更新候補であっても、パルス幅条件を満たさない場合には、更新されない。
このようなS31〜S34の処理が、鉛直方向ループ処理及び水平方向ループ処理で繰り返されることにより、第1の高分解能化処理が行われる前の距離画像を構成するN×M個の各セルを注目セルとした処理が実行される。
[2−3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果が得られる。
(2A)車両制御ECU50は、第1の高分解能化処理において第1の対象セル(第2の分割処理の対象とするセル)として選択されなかったセル(セカンドエコーが存在しないセル)を、第2の対象セルとして選択する。そして、車両制御ECU50は、レーザ光の反射光に基づき特定される第2の対象セルについての反射面積の大きさを示す指標値が所定値未満(しきい値Th未満)であることを第1の必要条件(パルス幅条件)として、第2の対象セルの測距値と、鉛直方向における一側において第2の対象セルに隣接するセルである隣接セルの測距値と、を第2の対象セルを鉛直方向において分割した2つのセル(上側分割セル及び下側分割セル)に割り当てる(S31,S33,S34)。したがって、第2実施形態によれば、セカンドエコーが存在しないセルであっても、物体の境界を含む可能性が高いセルを、異なる測距値が対応付けられた複数のセルに分割することができ、距離画像の更なる高分解能化を実現することができる。図17は、第2実施形態による高分解能化結果の一例である。図17の例では、セカンドエコーの存在するセルが少ないため、マルチエコーに基づく高分解能化だけでは大きな変化が得られないが、パルス幅に基づく高分解能化により、前方車両のタイヤが確認できるようになるなど、物体を認識しやすい距離画像が得られる。
(2B)車両制御ECU50は、第2の対象セルについての測定値であって反射面積の大きさに応じた値を示す測定値であるパルス幅を、第2の対象セルを含む領域であって同一物体を表す領域内の複数のセルについてのパルス幅の平均値で割った値を、第2の対象セルについての反射面積の大きさを示す指標値とする。したがって、第2実施形態によれば、第2の対象セルが物体の境界を含む可能性の高いセルであるか否かを、比較的高い精度で特定することができる。すなわち、パルス幅は反射面積だけでなく反射強度にも依存するため、同じ反射面積であっても物体の種類などによってパルス幅の値が異なり得る。この点、第2実施形態では、同一物体を表す複数のセルについてのパルス幅の平均値を基準として、第2の対象セルについてのパルス幅を評価する。したがって、第2実施形態によれば、物体ごとの反射強度の違いに影響されにくい形で、第2の対象セルが物体の境界を含む可能性の高いセルであるか否かを判定することができる。
(2C)車両制御ECU50は、鉛直方向における両側から第2の対象セルに隣接する2つのセル(下方隣接セル及び上方隣接セル)のそれぞれの測距値のうち、一方が第2の対象セルの測距値に近い値であり、他方が第2の対象セルの測距値から遠い値であることを第2の必要条件(距離条件)として、第2の対象セルの測距値と前述した一側の隣接セルの測距値とを、第2の対象セルを鉛直方向において分割した2つのセルに割り当てる。したがって、第2実施形態によれば、下方隣接セル及び上方隣接セルの測距値に基づいて、第2の対象セルが物体の境界を含む可能性が低いセルであることを判定することができる。
(2D)車両制御ECU50は、上方(鉛直方向における一側)において第2の対象セルに隣接する上方隣接セルにおける下側分割セルの測距値(上方下側測距値)と、第2の対象セルの測距値と、の類似度を表す第1の類似度を算出する。また、車両制御ECU50は、下方(鉛直方向における他側)において第2の対象セルに隣接する下方隣接セルにおける上側分割セルの測距値(下方上側測距値)と、第2の対象セルの測距値と、の類似度を表す第2の類似度を算出する。そして、車両制御ECU50は、第1の類似度が第1のしきい値を上回りかつ第2の類似度が第2のしきい値を上回らないこと、又は、第1の類似度が第1のしきい値を上回らずにかつ第2の類似度が第2のしきい値を上回ること、を第2の必要条件(距離条件)とする。したがって、本実施形態によれば、下方隣接セル及び上方隣接セルのそれぞれの測距値のうち、一方が第2の対象セルの測距値に近い値であり、他方が第2の対象セルの測距値から遠い値であることを、比較的正確に判定することができる。
[3.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(1)レーザレーダ装置10は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、鉛直方向におけるレーザ光の照射位置(高さ方向への走査ライン数)は、6段以外であってもよい。また、ポリゴンミラーの面数や数も特に限定されず、例えば4面のポリゴンミラーを2つ用いてもよい。また、レーザレーダ装置は、ポリゴンミラーを用いない構成であってもよい。また、レーザ光の走査方向は、水平方向以外であってもよい。また、距離画像は、1回のスキャン処理で生成されることに限定されるものではなく、複数のスキャン処理で生成されたもの(例えば、一次元のスキャンを、自車両の移動に伴い複数回実行して得られる画像)であってもよい。また、レーザ光のパターンは、鉛直方向に長い長方形に限定されるものではなく、例えば水平方向に長い長方形、正方形、円形、楕円形などであってもよい。
(2)上記実施形態では、距離画像における下方のセルから順に注目セルとして選択されて高分解能化処理が行われる構成を例示したが、これに限定されるものではなく、上方のセルから順に高分解能化処理が行われるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、距離画像の鉛直方向における分解能を向上させるようにしているが、これに限定されるものではなく、距離画像の水平方向における分解能を向上させるようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、1セルにおいて2つの反射パルスが含まれる場合を例に挙げて説明したが、1セルにおいて3つ以上の反射パルス(測距値)が含まれる場合にも同様の処理を行うことが可能である。例えば、1つのセルに含まれる3つの測距値を、当該セルを上下に分割した2つのセルに割り当てる場合には、上方又は下方において隣接する隣接セルや反射パルスの反射強度などに基づいて、割り当てるべき2つの測距値(第1の測距値及び第2の測距値)を適宜選択すればよい。
(5)上記実施形態では、1セルを2つに均等に分割するようにしているが、これに限定されるものではなく、割合を変えて分割してもよく、また、3つ以上に分割してもよい。例えば、セルに物体の境界が含まれると判定した場合には、物体を示す反射面積が大きいほど、物体を示す分割後のセルの割合が大きくなるようにセルを分割してもよい。このようにすれば、2倍以上の高分解能化が可能となる。
(6)上記第2実施形態では、物体の反射面積を表す情報としてパルス幅を用いたが、これに限定されるものではなく、反射面積と相関関係のある他の値を用いてもよい。
(7)上記第2実施形態では、距離条件を満たすセルを対象としてパルス幅条件を満たすか否かを判定したが、これに代えて、パルス幅条件を満たすセルを対象として距離条件を満たすか否かを判定してもよい。つまり、距離条件の判定処理(S32)とパルス幅条件の判定処理(S33)とは、処理順序が逆であってもよい。
(8)本発明の各構成要素は概念的なものであり、上記実施形態に限定されない。例えば、1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1…車両制御システム、10…レーザレーダ装置、20…発光部、30…受光部、41…検出回路、42…制御部、50…車両制御ECU、51…CPU、52…ROM、53…RAM。

Claims (8)

  1. レーザ光を照射してその反射光を受光することにより物体までの距離を測定するレーザレーダ装置(10)から、複数の測距点についての測距値を示す距離画像を取得する取得手段(S11,51)と、
    前記距離画像に対して処理を行う処理手段(S12,51)と、
    を備え、
    前記距離画像は、第1の方向及び前記第1の方向と直交する第2の方向のそれぞれにおいて前記測距点単位で平面を区分した各区画であるセルと、当該セルが表す前記測距点での測距値と、が対応付けられた画像であり、
    前記処理手段は、複数の測距値が対応付けられたセルを第1の対象セルとして選択し、前記第2の方向における一側において前記第1の対象セルに隣接するセルである隣接セルの測距値に応じて、前記第1の対象セルに対応付けられた前記複数の測距値を、前記第1の対象セルを前記第2の方向において分割した複数のセルに割り当てる(S24,S28)
    ことを特徴とする物体認識装置。
  2. 請求項1に記載の物体認識装置であって、
    前記処理手段は、前記第1の対象セルを前記第2の方向において分割した複数のセルのうち、前記隣接セルに隣接しないセルに第1の測距値を割り当て、前記隣接セルに隣接するセルに、前記第1の測距値と比較して前記隣接セルの測距値に近い第2の測距値を割り当てる
    ことを特徴とする物体認識装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の物体認識装置であって、
    前記処理手段は、前記第1の対象セルとして選択されなかったセルを第2の対象セルとして選択し、前記反射光に基づき特定される前記第2の対象セルについての反射面積の大きさを示す指標値が所定値未満であることを第1の必要条件として、前記第2の対象セルの測距値と、前記第2の方向における一側において前記第2の対象セルに隣接するセルである隣接セルの測距値と、を前記第2の対象セルを前記第2の方向において分割した複数のセルに割り当てる(S31,S33,S34)
    ことを特徴とする物体認識装置。
  4. 請求項3に記載の物体認識装置であって、
    前記処理手段は、前記第2の対象セルについての測定値であって反射面積の大きさに応じた値を示す測定値を、前記第2の対象セルを含む領域であって同一物体を表す領域内の複数のセルについての当該測定値の平均値で割った値を、前記指標値とする
    ことを特徴とする物体認識装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の物体認識装置であって、
    前記処理手段は、前記第2の方向における両側から前記第2の対象セルに隣接する2つのセルのそれぞれの測距値のうち、一方が前記第2の対象セルの測距値に近い値であり、他方が前記第2の対象セルの測距値から遠い値であることを第2の必要条件として、前記第2の対象セルの測距値と前記隣接セルの測距値とを、前記第2の対象セルを前記第2の方向において分割した複数のセルに割り当てる
    ことを特徴とする物体認識装置。
  6. 請求項5に記載の物体認識装置であって、
    前記処理手段は、
    前記第2の方向における一側において前記第2の対象セルに隣接する第1の隣接セルの測距値と、前記第2の対象セルの測距値と、の類似度を表す第1の類似度と、前記第2の方向における他側において前記第2の対象セルに隣接する第2の隣接セルの測距値と、前記第2の対象セルの測距値と、の類似度を表す第2の類似度と、を算出し、
    前記第1の類似度が第1のしきい値を上回りかつ前記第2の類似度が第2のしきい値を上回らないこと、又は、前記第1の類似度が第1のしきい値を上回らずにかつ前記第2の類似度が第2のしきい値を上回ること、を前記第2の必要条件とする
    ことを特徴とする物体認識装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の物体認識装置であって、
    前記レーザレーダ装置は、前記レーザ光を前記第1の方向へ走査する
    ことを特徴とする物体認識装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の物体認識装置であって、
    前記距離画像に基づいて物体の種類を判別する判別手段(S13,51)と、
    前記判別手段により判別された物体の種類に応じて、物体を回避する進路を決定する決定手段(S14,51)と、
    を更に備えることを特徴とする物体認識装置。
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