JP5978795B2 - 動力伝達チェーンの組立治具および製造装置 - Google Patents

動力伝達チェーンの組立治具および製造装置 Download PDF

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この発明は、動力伝達チェーンの組立治具および製造装置、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)に好適な動力伝達チェーンの製造時に使用される組立治具およびこの組立治具を備えた製造装置に関する。
自動車用無段変速機に適した動力伝達チェーンとしては、複数のリンクと、複数のリンク同士を屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備えているものが知られている。
特許文献1には、動力伝達チェーンの製造に際し、ピンの下端部を保持する所要数の孔が設けられた組立治具を使用して、ピンをチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持しておき、ピンにリンクを圧入していくことが提案されている。
特開2006−95583号公報
上記従来の動力伝達チェーンの組立治具によると、ピンを保持する孔を放電加工等で精度高く形成する必要があり、加工コストが高く付くという問題があった。
また、製造時の公差によってピンの嵌め入れの程度がゆるい箇所において、組立治具が回転する際にピンが倒れるという問題もあった。
この発明の目的は、動力伝達チェーンの組立治具の加工コストを低減することにある。
また、この発明の他の目的は、組立治具が回転する際にピンが倒れるという問題を解消することにある。
この発明による動力伝達チェーンの組立治具は、複数のリンクと、複数の第1ピンおよび前記第1ピンより長さが短い複数の第2ピンとを備えている動力伝達チェーンを製造する際に使用され、環状に配置された前記複数の第1ピンおよび前記複数の第2ピンを垂直状態で支持する動力伝達チェーンの組立治具において、前記第1ピンに形成されたテーパ状端面を受けるテーパ面が形成された上面を有する下側部材と、前記第1ピンおよび前記第2ピンの各下端部の径方向内側部分を支持する内側部材と、前記第1ピンおよび前記第2ピンの前記下端部の径方向外側部分を支持する外側部材とからなるものである。
この発明による動力伝達チェーンの製造装置は、組立治具と、前記組立治具をリンク圧入位置に順次移動させる駆動装置と、前記組立治具に配置された第1ピンおよび第2ピンにリンクを圧入するリンク圧入装置とを備えている動力伝達チェーンの製造装置において、前記組立治具が上記動力伝達チェーンの組立治具とされるとともに、前記駆動装置は、前記組立治具の前記外側部材を停止させた状態で前記組立治具の前記内側部材を回転させる機能を有しているものである。
この発明の動力伝達チェーンの組立治具によると、第1ピンおよび第2ピンの各下端部を嵌め入れるための孔を形成しなくても、第1ピンおよび第2ピンの各下端部を支持することができる。したがって、ピンを保持する孔を放電加工等で精度高く形成する必要がなくなり、加工コストを下げることができる。
この発明の動力伝達チェーンの製造装置によると、組立治具の外側部材を停止させた状態で組立治具の内側部材を回転させることによって、第1ピンの下端部と第2ピンの下端部とが外側部材および内側部材によって挟持される。第1ピンおよび第2ピンが倒れている場合、第1ピンおよび第2ピンは、下端部同士が強く押し合わされることで、直立状態に起こされる。したがって、組立治具が回転する際にピンが倒れるという問題を解消することができる。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの組立治具および製造装置を使用して製造される動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図3は、動力伝達チェーンの組立治具の第1実施形態を示す斜視図である。 図4は、動力伝達チェーンの組立治具の第1実施形態を示す垂直断面図である。 図5は、動力伝達チェーンの組立治具の第2実施形態を示す斜視図である。 図6は、動力伝達チェーンの組立治具の第2実施形態を示す垂直断面図である。 図7は、この発明による動力伝達チェーンの製造装置の1実施形態を示す斜視図である。 図8は、動力伝達チェーンの製造装置においてピンに作用する力を説明する図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、組立治具における上下すなわち図4および図6の上下をいうものとする。また、径方向は、図3から図6までの組立治具における径方向をいうものとし、動力伝達チェーンにおける径方向は、チェーン径方向というものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの組立治具および製造装置を使用して製造される動力伝達チェーンの一部を示している。
動力伝達チェーン(1)は、複数のリンク(11)と、複数のリンク(11)同士を屈曲可能に連結する複数の第1ピン(14)および複数の第2ピン(15)とを備えている。
リンク(11)は、チェーン進行方向前側に位置する前挿通部(12)と、チェーン進行方向後側に位置する後挿通部(13)とを有している。
動力伝達チェーン(1)は、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列をチェーン進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットをチェーン進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
進行方向後側の一方のリンク(11)の前挿通部(12)と進行方向前側の他方のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられている。各第1ピン(14)および各第2ピン(15)は、チェーン幅方向に重なり合う複数の前挿通部(12)および後挿通部(13)に嵌め合わされている。
上記動力伝達チェーン(1)は、動力伝達装置としての無段変速機(10)で使用される。無段変速機(10)は、図2に示すように、1対のプーリ(図示は一方のプーリだけ)(2)と、両プーリ(2)に巻き掛けられた動力伝達チェーン(1)とを備えている。
プーリ(2)は、プーリ軸(2e)に固定された固定シーブ(2a)と、プーリ軸(2e)上に軸方向移動可能に支持された可動シーブ(2b)とを備えている。固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)は、それぞれ相対向する円錐面状のシーブ面(2c)(2d)を有している。
第1ピン(14)の両端面は、プーリ(2)の相対向する1対のシーブ面(2c)(2d)間に挟持され、第1ピン(14)の両端面と各シーブ面(2c)(2d)との間の力により、動力伝達チェーン(1)とプーリ(2)との間で動力が伝達される。可動シーブ(2b)は、油圧アクチュエータ(図示略)によって、固定シーブ(2a)側に押圧されており、これにより、動力伝達チェーン(1)をクランプするためのクランプ力がプーリ(2)に与えられる。
図2において、実線で示した位置にあるプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近または離隔させると、プーリ(2)における動力伝達チェーン(1)の巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。
1対のプーリ(2)のうち図示省略した他方のプーリでは、その固定シーブが図示した固定シーブ(2a)とは、動力伝達チェーン(1)を間にして、軸方向反対側に配置されている。そして、その可動シーブが図示したプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動する。これにより、無段変速機(10)の変速比が無段階に変化する。
リンク(11)は、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンク(11)の材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンク(11)は、前後挿通部(12)(13)がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部(12)(13)が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。第1ピン(14)および第2ピン(15)の材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
動力伝達チェーン(1)は、所要数の第1ピン(14)および第2ピン(15)を所定ピッチで垂直状に配置してチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持した後、所要数のリンク(11)を順次圧入していくことにより製造される。圧入は、各ピン(14)(15)のチェーン径方向の内側縁部とリンク(11)のチェーン径方向の内側縁部との間および各ピン(14)(15)のチェーン径方向の外側縁部とリンク(11)のチェーン径方向の外側縁部との間において行われている。圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
圧入工程では、動力伝達チェーンの組立治具が使用される。組立治具は、炭素工具鋼や合金工具鋼などを用いて製作され、プレス機等に取り付けられて、垂直軸回りにリンク供給装置に対して相対的に回転可能に支持される。組立治具には、所要数の第1ピン(14)および第2ピン(15)が所定ピッチで配置されてチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持される。組立治具を回転させて所定位置で停止させ、リンク圧入装置によって組立治具に保持された第1ピン(14)および第2ピン(15)にリンク(11)が順次圧入される。
この発明による動力伝達チェーンの組立治具は、上記の圧入工程で使用されるもので、図3および図4は、その第1実施形態を示している。
動力伝達チェーンの組立治具(21)は、第1ピン(14)の下端面を受ける環状の下側部材(22)と、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部の径方向内側部分を支持する環状の内側部材(23)と、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各の下端部の径方向外側部分を支持する環状の外側部材(24)とからなる。下側部材(22)、内側部材(23)および外側部材(24)は、同心状に配置されている。
圧入工程における第1ピン(14)の下端面は、円錐状シーブ面(2c)(2d)に当接する部分であり、テーパ状に形成されており、これに対応して、下側部材(22)の上面には、外周側が低く内周側が高いテーパ面(22a)が形成されている。上面のテーパ面(22a)よりも径方向内側の部分および径方向外側の部分は、テーパ面(22a)よりも低い内側平坦面(22b)および外側平坦面(22c)とされている。
内側部材(23)は、下側部材(22)の内側平坦面(22b)に重ねられる円板状部分(25)を有している。円板状部分(25)の外周縁部の上面に、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部を支持するための第1凹所(26)および第2凹所(27)が設けられている。第1凹所(26)および第2凹所(27)は、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部の径方向内側縁部を嵌め入れるように形成されている。
第1ピン(14)の下端部は、下側部材(22)の上面のテーパ面(22a)で支持されて、かつ、その径方向内側縁部が第1凹所(26)に嵌め入れられている。第1ピン(14)より短い第2ピン(15)の下端部は、下側部材(22)の上面のテーパ面(22a)に当接しない状態で、その径方向内側縁部が第2凹所(27)に嵌め入れられている。
外側部材(24)は、下側部材(22)の外側平坦面(22c)に重ねられる円板状部分(28)を有している。円板状部分(28)の内周面(円周面)によって、第1ピン(14)の下端部の径方向外側縁部が支持されている。第1ピン(14)より短い第2ピン(15)の下端面は、円板状部分(28)の上面よりもわずかに下方あり、円板状部分(28)の外周面(円周面)によって、第2ピン(15)の下端部の径方向外側縁部が支持されている。
第1実施形態の動力伝達チェーンの組立治具(21)によると、下側部材(22)のテーパ面(22a)で第1ピン(14)のテーパ状下端面が受けられる。この状態で、第1ピン(14)の下端部が内側部材(23)によって径方向内側から、外側部材(24)によって径方向外側からそれぞれ支持されることで、第1ピン(14)が垂直状態で支持される。第2ピン(15)は、第1ピン(14)に接触していることで第1ピン(14)によって支持され、さらに、下端部が内側部材(23)によって径方向内側から、外側部材(24)によって径方向外側からそれぞれ支持されることで、垂直状態で支持される。
内側部材(23)に第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部を支持するための第1凹所(26)および第2凹所(27)が設けられているので、第1ピン(14)および第2ピン(15)の位置決めを精度良く行うことができる。第1凹所(26)および第2凹所(27)が設けられていることで、第1ピン(14)および第2ピン(15)がより倒れにくいものとなる。こうして、第1ピン(14)および第2ピン(15)を倒れを防止して支持することができる。従来のものでは、第1ピン(14)および第2ピン(15)の形状に合わせた孔だけで第1ピン(14)および第2ピン(15)を保持しているので、孔の加工精度が重要となり、放電加工等で精度良く形成する必要があり、組立治具のコストが高く付くという問題があった。これに対し、上記の第1凹所(26)および第2凹所(27)は、補助的なものであるので、それほど高い加工精度は必要なく、組立治具(21)のコストを低減することができる。
第1凹所(26)および第2凹所(27)は、省略することも可能であり、この場合には、さらに、組立治具(21)のコストを低減することができる。
図5および図6は、第2実施形態の動力伝達チェーンの組立治具(31)を示している。同図に示すように、この実施形態の動力伝達チェーンの組立治具(31)は、環状の下側部材(32)と、環状の内側部材(33)と、環状の外側部材(34)とからなる。下側部材(32)、内側部材(33)および外側部材(34)は、同心状に配置されている。ここで、下側部材(32)および内側部材(33)は、第1実施形態と同じ構成とされており、外側部材(34)は、第1実施形態と異なる構成とされている。
下側部材(32)の上面には、外周側が低く内周側が高いテーパ面(32a)が形成されている。上面のテーパ面(32a)よりも径方向内側の部分および径方向外側の部分は、テーパ面(32a)よりも低い内側平坦面(32b)および外側平坦面(32c)とされている。
内側部材(33)は、下側部材(32)の内側平坦面(32b)に重ねられる円板状部分(35)を有している。円板状部分(35)の外周縁部の上面に、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部を支持するための第1凹所(36)および第2凹所(37)が設けられている。第1凹所(36)および第2凹所(37)は、第1ピン(14)および第2ピン(15)の各下端部の径方向内側縁部を嵌め入れるように形成されている。
第1ピン(14)の下端部は、下側部材(32)の上面のテーパ面(32a)で支持されて、かつ、その径方向内側縁部が第1凹所(36)に嵌め入れられている。第1ピン(14)より短い第2ピン(15)の下端部は、下側部材(32)の上面のテーパ面(32a)に当接しない状態で、その径方向内側縁部が第2凹所(37)に嵌め入れられている。
外側部材(34)は、下側部材(32)の外側平坦面(32c)に重ねられる円板状部分(38)を有している。円板状部分(38)の内周面は、段付き状に形成されており、上側円周面(39)とこれよりも径が小さい下側円周面(40)とを有している。第1ピン(14)と第2ピン(15)とを比べた場合、長さ(組立治具(31)に配置される際の上下方向寸法)は、第2ピン(15)が短くなっており、高さ(組立治具(31)に配置される際の径方向寸法)は、第2ピン(15)が高くなっている。第2実施形態の外側部材(34)は、第1実施形態の外側部材(24)に上側円周面(39)が付加されたような形状になっていて、上側円周面(39)によって第2ピン(15)の径方向外側縁部が支持され、下側円周面(40)によって第1ピン(14)の径方向外側縁部が支持されている。
第2実施形態の動力伝達チェーンの組立治具(31)によると、外側部材(34)による第2ピン(15)の支持が確実なものとなっている。第1実施形態のものでは、第2ピン(15)の下端面と円板状部分(28)の上面とは面一に近いので、第2ピン(15)の長さのばらつきによっては、外側部材(24)によって第2ピン(15)を確実に保持することができない可能性がある。これに対し、第2実施形態では、外側部材(34)によって第2ピン(15)を確実に保持することができ、より一層、第1ピン(14)および第2ピン(15)の位置決め精度を上げることができ、また、第1ピン(14)および第2ピン(15)を倒れにくくすることができる。
上記の組立治具(21)(31)は、従来と同様に、全体を一体で回転させながら、公知のリンク圧入装置を使用して順次リンク(11)を圧入するようにできる。また、各実施形態の組立治具(21)(31)がそれぞれ下側部材(22)(32)、内側部材(23)(33)および外側部材(24)(34)の3つの部材からなる構成とされていることを利用して、次のような動力伝達チェーンの製造装置を構成するようにしてもよい。
図7に示す動力伝達チェーンの製造装置は、組立治具(21)と、組立治具(21)を載置する載置台(41)と、組立治具(21)を移動させる駆動装置(42)と、リンク圧入装置(図示略)とを備えている。
駆動装置(42)は、組立治具(21)を回転させるモータ(図示略)と、外側部材(24)の外周面に設けられた突起(43)と、載置台(41)に設けられたストッパ(44)とを有している。突起(43)は、第1ピン(14)および第2ピン(15)の配置ピッチと同じピッチで設けられている。ストッパ(44)は、載置台(41)の上面に対して突出・退入可能で突出時に外側部材(24)の突起(43)に係合する。
組立治具(21)は、下側部材(22)がモータによって駆動され、内側部材(23)および外側部材(24)が下側部材(22)に押圧されて従動するようになされている。外側部材(24)は、下側部材(22)にばねを介して押圧されている。したがって、外側部材(24)の突起(43)にストッパ(44)が係合した場合、外側部材(24)は停止するが、内側部材(23)は、下側部材(22)がばねを変形させながらさらに回転を続けることで、下側部材(22)と一体で回転する。
上記駆動装置(42)によると、第1ピン(14)および第2ピン(15)の配置ピッチと同じピッチずつ組立治具(21)が回転させられて停止状態とされ、リンク圧入装置によってリンク(11)が順次圧入されていく。停止状態においては、載置台(41)に設けられたストッパ(44)が組立治具(21)の突起(43)に係合することで位置決めが行われる。ここで、組立治具(21)の内側部材(23)は、外側部材(24)と一体で停止させられるのではなく、ストッパ(44)が組立治具(21)の突起(43)に係合した後、内側部材(23)だけがさらに若干回転させられる。
外側部材(24)を停止させた状態で組立治具(21)の内側部材(23)を回転させることにより、第1ピン(14)の下端部と第2ピン(15)の下端部とが外側部材(24)および内側部材(23)によって挟持される。この際、図8に示すように、傾いた状態となっている第1ピン(14)から第2ピン(15)に径方向外向きに荷重が加わり、第1ピン(14)および第2ピン(15)は、下端部同士が強く押し合わされることで、直立状態に起こされる。したがって、組立治具(21)が回転する際に第1ピン(14)および/または第2ピン(15)が倒れるという問題を解消することができる。
なお、上記の動力伝達チェーンの組立治具(21)(31)は、リンク、第1ピンおよび第2ピンの形状に限定されることはなく、種々の動力伝達チェーンに適用することができる。
(1):動力伝達チェーン、(11):リンク、(12)(13):前後挿通部、(14):第1ピン、(15):第2ピン、(21):組立治具、(22):下側部材、(22a):テーパ面、(23):内側部材、(24):外側部材、(26):第1凹所、(27):第2凹所、(31):組立治具、(32):下側部材、(32a):テーパ面、(33):内側部材、(34):外側部材、(36):第1凹所、(37):第2凹所、(39):上側円周面、(40):下側円周面

Claims (3)

  1. 複数のリンクと、複数の第1ピンおよび前記第1ピンより長さが短い複数の第2ピンとを備えている動力伝達チェーンを製造する際に使用され、環状に配置された前記複数の第1ピンおよび前記複数の第2ピンを垂直状態で支持する動力伝達チェーンの組立治具において、
    前記第1ピンに形成されたテーパ状端面を受けるテーパ面が形成された上面を有する下側部材と、前記第1ピンおよび前記第2ピンの各下端部の径方向内側部分を支持する内側部材と、前記第1ピンおよび前記第2ピンの前記下端部の径方向外側部分を支持する外側部材とからなり、
    前記内側部材に、前記第1ピンの前記下端部の径方向内側縁部が嵌め入れられる第1凹所および前記第2ピンの前記下端部の径方向内側縁部が嵌め入れられる第2凹所が形成されている動力伝達チェーンの組立治具。
  2. 前記外側部材の内周面は、上側円周面と前記上側円周面よりも径が小さい下側円周面とを有しており、前記上側円周面によって前記第1ピンおよび前記第2ピンのうちの径方向寸法が大きい方のピンの径方向外側縁部が支持され、前記下側円周面によって前記第1ピンおよび前記第2ピンのうちの径方向寸法が小さい方のピンの径方向外側縁部が支持されている請求項1の動力伝達チェーンの組立治具。
  3. 組立治具と、前記組立治具をリンク圧入位置に順次移動させる駆動装置と、前記組立治具に配置された第1ピンおよび第2ピンにリンクを圧入するリンク圧入装置とを備えている動力伝達チェーンの製造装置において、前記組立治具が請求項1または2のいずれかに記載の動力伝達チェーンの組立治具とされるとともに、前記駆動装置は、前記組立治具の前記外側部材を停止させた状態で前記組立治具の前記内側部材を回転させる機能を有している動力伝達チェーンの製造装置。
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