JP2008185120A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 リンク間の接触を適正な大きさとすることにより、リンクの摩耗の発生を抑え、しかも、リンク間に振動を抑止できる程度の摩擦力を生成することができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 チェーン幅方向に並ぶリンク11の隣り合うもの同士の間に、所定量の隙間Gが設けられており、この隙間Gの大きさは、リンク11の反り量Wを基準として、最大反り量の10〜80%の範囲内に設定されている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよび動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図5に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものが提案されている。
特開2005−233275号公報
特許文献1の動力伝達チェーンでは、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合、リンク間の接触による摩擦力によってリンクが摩耗しやすいため、隙間が設定されていることが好ましいが、このようにすると、チェーンの弦振動が発生した場合の抑止力となる摩擦力が無くなるので、振動および騒音が大きくなるという問題が生じやすい。
この発明の目的は、リンク間の接触を適正な大きさとすることにより、リンクの摩耗の発生を抑え、しかも、リンク間に振動を抑止できる程度の摩擦力を生成することができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に、所定量の隙間が設けられており、この隙間の大きさは、リンクの最大反り量を基準として、その10〜80%の範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
上記において、「隙間」は、リンクに反りがないとした場合の設計時の隙間をいうものとする。リンク間の隙間は、ピンにリンクを固定(圧入)する際のリンク位置を所定位置とすることで設定される。
リンクは、プレス加工、熱処理、表面処理などの工程を経て製作され、この結果、リンクには、反りが生じる。反り量は、リンクによってばらつきがある。従来、隣り合うリンク同士の間に隙間を設定するに際しては、反りが大きいものであっても接触しないような考慮が払われていたが、この発明の動力伝達チェーンでは、隙間の大きさは、最大反り量の10〜80%の範囲内に設定される。最大反り量は、所定数のリンクの反り量を測定することで得ることができる。例えば、最大反り量が50μmであれば、隙間の大きさは、5〜40μmの間の適宜な値、例えば20μmとか30μmとすればよい。隙間の大きさが最大反り量の10%よりも小さいと、摩擦力が大きくなりすぎて、リンクが摩耗しやすくなり、隙間の大きさが最大反り量の80%よりも大きいと、摩擦力が小さすぎて、振動抑制効果が得られにくくなる。隙間の大きさは、振動抑制効果を重視して、最大反り量の10〜50%の範囲内に設定されることがより好ましい。
リンクの反りは、リンクによって異なるが、上記のように隙間を設定した場合、反りが相対的に大きいもの同士が隣り合った場合には、これらが接触し、反りが相対的に小さいもの同士が隣り合った場合には、これらは接触せず、反りが相対的に大きいものと反りが相対的に小さいものとが隣り合った場合には、それらの反りの大きさによって、わずかに接触したり接触しなかったりする。この結果、チェーン全体では、リンク間の摩擦力が存在し、チェーンの弦振動に対しては、この摩擦力が抵抗力となって振動を減衰させることができる。一方、リンク同士を接触させながらも、全面接触ではないため、リンク間に過大な接触圧が発生することはなく、リンクの摩耗を抑えることができ、チェーンの伝達効率を大幅に低下させることもない。こうして、加工時に発生する反りを利用して、適正なリンク間の摩擦力を得ることができる。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記の予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記に記載のものとされる。
このような動力伝達装置では、変速比の変化に伴ってミスアライメント(第1のプーリの幅方向中心線と第2のプーリの幅方向中心線とがプーリの軸線方向にずれること)が生じるが、このミスアライメントは、変速比が1:1のときに最大でアンダードライブのときに0に設定されていることが好ましい。これにより、頻繁に使用される領域での振動および騒音低減効果を大きくすることができる。
この動力伝達装置は、自動車等の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、加工時に発生する反りを利用して、適正なリンク間の摩擦力を得ることができるので、リンクの摩耗の発生を抑え、しかも、リンク間に振動を抑止できる程度の摩擦力を生成することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
この動力伝達チェーン(1)は、図4に示したV型プーリ式CVTで使用されるが、この際、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)と後挿通部(13)との間には、柱部(21)が介在させられており、前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、インボリュート曲線とされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面がインターピース(15)の転がり接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面がピン(14)の転がり接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(18)およびインターピース固定部(17)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
圧入時のリンク(11)の位置決めに際しては、図3(a)に示すように、リンク(11)の厚みをtとして、リンク(11)間には、リンク(11)の厚み方向中心線間の距離DがD=t+Gとなるように、隙間Gが設定されている。
リンク(11)は、プレス加工、熱処理、表面処理などを経て製作されるが、この際、リンク(11)には、反りが生じる。図3(b)に示すように(図では反りを誇張して描いている)、反り量Wが存在すると、リンク(11)間の実質的な隙間(設計上の隙間Gに加工時の反り量Wを含めたもの)gは、小さくなる。このgは、マイナス(反りの弾性力によってリンク(11)同士が接触した状態)となることもある。リンク(11)の反りは、リンク(11)によって異なり、例えば、リンク(11)の厚さを1mmとした場合、反り量Wは、例えば、最小が0、最大が50μm程度で、平均が20〜30μm程度となる。
この動力伝達チェーン(1)では、隙間の大きさGは、リンク(11)の反り量を基準として、所定数のリンク(11)の反り量を測定して得られる最大反り量の10〜80%(より好ましくは10〜50%)の範囲内に設定されている。このように隙間を設定した場合、反りが相対的に大きいリンク(11)同士が隣り合った場合には、これらが接触し、反りが相対的に小さいリンク(11)同士が隣り合った場合には、これらは接触せず、反りが相対的に大きいリンク(11)と反りが相対的に小さいリンク(11)とが隣り合った場合には、それらの反りの大きさによって、わずかに接触したり接触しなかったりすることになり、チェーン(1)全体としてのリンク間の摩擦力は、すべてのリンク(11)が接触するときの摩擦力の数分の1程度になる。したがって、チェーン(1)の弦振動に対しては、この摩擦力が抵抗力となって振動を減衰させることができ、一方、リンク(11)同士を接触させながらも、全面接触ではないため、リンク間に過大な接触圧が発生することはなく、リンク(11)の摩耗を抑えることができ、チェーン(1)の伝達効率を大幅に低下させることはない。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡がインボリュート曲線とされていることにより、ピンおよびインターピースの転がり接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。そして、CVTで使用された場合に、ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクおよびピンの拡大側面図である。 図3は、リンク間の隙間を模式的に示す図である。 図4は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図5は、この発明による動力伝達チェーンが使用される一例の無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)

Claims (2)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、
    チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に、所定量の隙間が設けられており、この隙間の大きさは、リンクの最大反り量を基準として、その10〜80%の範囲内に設定されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1に記載の動力伝達装置。
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