JP5977740B2 - スペクトル掃引型光架橋装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に歯科分野で利用される、充填用、復元(reconstitution)用、印象用、接着用、またはホワイトニング用の材料に含まれる光架橋可能な母材(matrices)を活性化するのに適した光架橋装置または機器に関し、この装置または機器は、光源と、照射されるべき領域に対して、光エネルギーを制御し、調節し、配向し、選択し、伝送するための光学的及び電子的な手段とを有する。
材料の光架橋は、例えば重合中に起こる化学反応であって、材料を構成する高分子同士を永久的に結合させる化学反応である。それは、光放射を与えることによって引き起こされ、この光放射により、材料に含まれる光開始剤が、材料の構造を変える共有結合を生じさせることができ、これにより、材料の硬化や支持体への材料の接着といった、求められる物性を得ることができる。
光架橋の有効性は、第一に、光開始剤と、その光開始剤の、例えばポリマー鎖でのマクロラジカルの生成性能に依存する。それ故、材料中に存在する光開始剤の感光スペクトル内の波長で材料を照射できなければならない。しかし、例えば歯科分野で使用される光架橋可能な材料は、それらの成分に含まれる光開始剤と同様に、絶えず進歩しており、そのため考慮に入れる必要のある感度スペクトルが非常に多様化している。
施術者の必要を満たすためには、光架橋装置が、カンファーキノン(camphoroquinone)(CQ)、フェニルプロパンジオン(PPD)、ルシリン(lucirin)等の様々な光開始剤を含む材料を光架橋するのに適した広範な光スペクトルを発生させる必要がある。カンファーキノン、フェニルプロパンジオン、およびルシリンについて、感度スペクトルに対応する目標波長域は図1に示す通りである。
さらに、使用される材料のほとんどにおいて、この化学反応は、露光された領域の温度上昇を引き起こす発熱反応であり、この温度上昇が、組織自体による光エネルギーの吸収によって引き起こされる温度上昇に加わるため、温度上昇はさらに大きくなる。
歯科に利用可能な装置等の現存する装置は、二種類の光源、すなわち、
‐広範なスペクトルに及ぶ光放射を発して、それにより広範なスペクトルに関する課題に応える光源、または、
‐非常に狭い、さらに言えば単色のスペクトルの放射を発生させ、それにより放出されるエネルギーの量を制限して、露光された組織の加熱を制御する光源、
を利用している。
第1のカテゴリーの光源では、使用される光源は主に、ハロゲン電球、アークランプ(例えば、キセノンランプ)、または放電ランプを含んでいる。
その種類の光源は、非常に広範なスペクトルの光放射を発生させる。しかし、使用される光架橋可能な材料と相互作用するのに有用な放射という観点からは、そのような光源は、購入費と維持費とが高いにもかかわらず、効率が極めて低い。さらに、その種類の光源は、発生した熱を消散させるための能動冷却装置(強制対流)を伴う運転のために、大量のエネルギーを必要とする。従って、この種類の光源を用いて、電池または充電式バッテリーによって電力を供給される携帯機器を製作することは難しい。
さらに、それら広範なスペクトルの光源によって発せられる放射の無視できない部分が赤外線領域に存在し、処置中の組織(例えば、壊死部)に望ましくない熱的効果を与える可能性があり、その効果が、光架橋によって引き起こされる発熱反応の熱的効果に加わる。
結果的に、処置中の組織を赤外線放射に曝して傷つけることがないよう発せられる放射力を制限するために、複雑な光学フィルタシステムを備える必要がある。
第2のカテゴリーには、発光ダイオード(LED)を利用した装置が含まれる。この種類の光源は、(処置用の光架橋可能な材料に対応する範囲で)高効率のスペクトルを放出するという利点を有する、というのも、生成されるエネルギーの全てが開始されるべき化学反応に有用だからである。このような光源を用いた装置はまた、エネルギー消費が低く、従って、電池または充電式バッテリーにより構成された自立型の電源によって電力を供給されるのに適している。それらの容積は小さいので、小型でエルゴノミックな装置を得ることができる。結果的に、発光ダイオードは一般的に最適な透過性を有する透明な材料に封入されるので、この種類の光源とともに使用される光学装置は大幅に簡素化されうる。そのような材料はまた、生成された光エネルギーを集めて導くのに適した一体型光学装置の製作を可能にする形状を有するように成形される。
1つの発光ダイオードの発光スペクトルによってカバーされる波長域が狭いため(50%以上の放射力について20ナノメータ(nm)規模)、1つの発光ダイオードしか備えていない機器は、様々な異なる材料の光架橋を開始するのに十分な広さの発光スペクトルを提供できない。
この欠点を解消するために、既存の解決策は、発光ダイオードに供給されるエネルギー量を従来の公称値より大きくすることにある。それにより、ダイオードによって発せられる放射の強度が、ダイオードの発光スペクトルの限界部分にて高まり、ダイオードの有効発光スペクトルが広くなる。しかし、そのような場合には、放射の全体の強度が高まり、それによって患者にとって許容しがたい組織における温度上昇現象が生じる。
さらに、施術者は、使用している材料にどの光開始剤が含まれているかを常に知っているわけではない。従って、異なる発光スペクトルを有する発光ダイオードを備えた多様な機器を施術者が仮に有していたとしても、施術者はどの機器を使えばいいかわからない。
本発明の目的は、上記欠点を解消して、材料に含まれる光開始剤のスペクトル波長をカバーするのに適した広範な波長域をカバーすることを可能にする光架橋ランプまたは装置を提供し、そしてこのことを、能動冷却手段の使用を必要としない装置でエネルギーの消費を少なくし、かつ露光される組織の加熱を制御するために発せられるエネルギーの量を制限しながら行うことである。
この目的は、光架橋可能な材料の架橋を開始するための光源を備える光架橋装置を用いて達成され、当該装置において、上記光源は、それぞれ所定の波長域の光を発する少なくとも2つの発光ダイオードを備え、当該少なくとも2つの発光ダイオードの波長域は部分的に重なり合って、1つの発光ダイオードの波長域よりも広い連続的な波長域をカバーし、当該光架橋装置は、各発光ダイオードを選択的に、すなわち1つずつ起動するための起動手段をさらに備える。
このように、異なってはいるが重なり合う波長域をカバーする発光スペクトルを有する(複数の)発光ダイオードを用いることにより、広範な波長域全体をカバーすることができ、そして多数の光開始剤の架橋の開始を確実にすることができ、しかも目標波長を知る必要なくそうすることができる。
さらに、本発明の装置におけるそれぞれの発光ダイオードを選択的に起動することにより、例えばハロゲンランプ、アークランプ、または放電ランプを利用した光源と比べて、発せられる放射のパワーと消費されるエネルギーの量とが制限され、それと同時に(複数の)発光ダイオードの発光スペクトルを結合して構成される広範な波長域を完全に掃引する。
このような利点は、(複数の)ダイオードを同時に起動するのでは得られない。そのような場合には、光架橋装置は、全ての発光ダイオードに同時に電力を供給しつつ、発光ダイオードが同時に起動されている間に発生する熱の量を制限するための能動冷却手段にも動力を供給するために、各発光ダイオードに対して電力電子回路を備え、かつ高いエネルギーを供給できるようにしなければならない。
本発明の1つの側面では、光架橋装置は、1つの電源から発光ダイオードのそれぞれに選択的に電力を供給するためのスイッチ手段を備える。
本発明の別の側面では、光架橋装置は、発光ダイオードのそれぞれを所定時間内に少なくとも1回逐次起動するための制御手段を備える。これにより、少なくとも(複数の)発光ダイオードの発光スペクトルを結合して構成される広範な波長域の完全な掃引が確実になり、このことは、発光ダイオードの起動プログラムまたはプロフィールが完了前に中断された場合においても当てはまる。
本発明のまた別の側面では、光架橋装置は、各発光ダイオードを複数回逐次起動し、発光ダイオードに供給される電力を次第に減少させるための制御手段を備える。これにより、患者が感じる熱加重現象が緩和され、架橋対象の材料がさらされる熱ストレスが制限される。
本発明のさらに別の側面によれば、光架橋装置は、各発光ダイオードを所定の起動期間において逐次起動する制御手段を備え、最大の放射熱を発する発光ダイオードが起動期間の初めに起動され、最小の放射熱を発する発光ダイオードが起動期間の終わりに起動される。同様に、このような制御により、処置対象の領域への熱の供給がより良好に配分され、それによって患者の快適さが改善され、熱ストレスが制限される。
本発明の具体的な特徴によれば、上記装置は、4つの発光ダイオードを備え、この4つの発光ダイオードの発光スペクトルはそれぞれ、約420nm、440nm、460nm、および480nmに中心があって、少なくとも410nmから490nmに及ぶ連続的な波長域をカバーし、この波長域であれば、カンファーキノン、フェニルプロパンジオン、ルシリン等の光開始剤を含む材料の架橋が開始される。
本発明の別の具体的な特徴によれば、上記装置は、発光ダイオードによって発せられた光放射を、処置対象の領域に導くおよび/または向けるための少なくとも1つの導波路をさらに備える。
本発明の具体的な側面によれば、上記装置は、自立型電源、幹線電源、および歯科ユニットのうちの少なくとも1つの電源から電力を受け取るのに適した接続手段をさらに備える。
本発明のその他の特徴および利点が、添付の図面を参照して、非限定的な例として提示される本発明の具体的な実施形態についての以下の説明から明らかとなる。
図1は、種々の光開始剤の感度スペクトルの例を示すグラフである。 図2は、本発明の1つの実施形態に係る光架橋機器の斜視図である。 図3は、本発明の1つの実施形態に係る光架橋機器の構成部材を示す分解斜視図である。 図4は、図3のAAにおける部分断面図である。 図5は、本発明の1つの実施形態に係る光重合装置のための電子制御回路のブロック図である。 図6は、4つの発光ダイオードの発光スペクトルを結合することによって得られた拡張波長域を示すグラフである。 図7は、本発明の光架橋機器に対して適用できる発光ダイオードを選択的に起動するためのプロフィールまたはプログラムの例を示す図である。 図8は、本発明の光架橋機器に対して適用できる発光ダイオードを選択的に起動するためのプロフィールまたはプログラムの例を示す図である。 図9は、本発明の光架橋機器に対して適用できる発光ダイオードを選択的に起動するためのプロフィールまたはプログラムの例を示す図である。
本発明は、所与の波長域(発光スペクトル)の光放射を光架橋可能な材料に行うための光架橋装置に関する。「光架橋可能な材料」という用語は、所与の波長の光放射を受けて分子構造が変化するあらゆる種類の材料、特には、材料に含まれる光開始剤を活性化し、材料の構造を変える共有結合を生じさせることによって分子構造が変化する材料(硬化、接着等)を意味するために用いられる。非限定的な例としては、光架橋可能な材料は、特に、充填用、復元用、印象用、または接着用材料等の硬化対象である複合材料、または、ホワイトニング剤等の活性化する必要のある材料であり得る。本発明は、特に歯科分野で使用される光架橋可能な材料に適用されるが、それだけには限らない。本発明は、化粧品分野等における表面コーティングを形成するための光架橋可能な材料にも適用される。
以下に詳述するように、光架橋装置は、それぞれ所定の発光ダイオードによって発せられる複数の波長域に対応する拡張波長域またはスペクトル帯を掃引するための手段を備え、1つの所定波長に対応する各ダイオードは単独で、すなわち、拡張スペクトル帯のうちの別の波長に対応する他のダイオードより先に、または後に起動される。
図2は、特に歯科分野で使用される複合物等の、復元用および印象用材料を光架橋するための、本発明の1つの実施形態に係る光架橋装置を示している。この装置は、取り外し可能で殺菌可能な光ガイド1をその先端に有するハンドピース6によって構成される。この装置はまた、電源コネクタを備えており、この電源コネクタは、取り外し可能な充電式バッテリー3、あるいは、幹線電源(alimentation reseau)または歯科用の椅子(fauteuil dentaire)に組み込み可能なモジュールの電源に対応する外部電源に接続され、外部電源の端部4が取り外し可能なバッテリー3の代わりに差し込まれる。オペレータインターフェース5は、予め記録された起動プロフィールまたはプログラムを選択し、表示する機能を果たす。起動は、起動トリガー(gachette de declenchement)2を用いて行われる。充電ベース7は、バッテリー3を充電する機能を果たす。この充電ベースは、発せられる光パワーを管理するための手段を備え、使用者が光学センサ8の挿入口(fenetre d'entree)に光ガイド1の先端部を挿入すると、発せられた光パワーの強度が、例えばディスプレイのスクリーン上に表示されるか、またはインジケータライト9によりアナログスケールで表示される。
図3は、例えば図2に示した装置のような、本発明の1つの実施形態に係る光架橋装置100の構成部材を示している。光架橋装置100は、4つの発光ダイオードLED1、LED2、LED3、およびLED4を備えた光源または光学ブロック111を有する前方部110を備え、4つの発光ダイオードはそれぞれ個別の所定の波長域の光を発する。
発光ダイオードLED1〜LED4は、導波路113に連結されており、導波路113は、発光ダイオードLED1〜LED4によって生成された光エネルギーを、活性化すべき光架橋可能な材料に対応する照射領域に向けて、導き、配向し、発する機能を果たす。導波路113と光学ブロック111とは部材114によって連結されており、導波路113は部材114の一端に取り外し可能に装着され、光学ブロック111は支持部材119に支持されて部材114の他端に装着されている。
導波路113は、融合光学ファイバー(fibres optiques fusionnees)、レンズ集合体(ensemble de lintilles)、光学材料製の剛体管、または液体光学ファイバーによって構成されてもよい。
導波路113は、エンドピース(embout)115によって部材114に結合され、案内される。エンドピース115は、図4に示すように、その内部に、発光ダイオードLED1〜LED4によって発せられる放射の発散を低減する機能を果たし、LED1〜LED4を収めるための中央開口116aを有するリフレクタ116を備える。
光架橋装置100は、制御ユニット120に相当し、前方部110のすぐ下に位置する第2の部分を有する。この制御ユニット120は、ボード121を備え、このボード121は一方の面に動作・安全インジケータ1221を有するスクリーン122と制御キー123とを装備し、他方の面に電子制御回路を装備している(図1には示していない)。制御ユニットは、接続手段124を介して電源に接続され、この電源は、特には、充電式バッテリーを備える自立電源、または幹線に接続された外部電源、または、施術者の歯科ユニットで利用可能な局所電源により構成されてもよい。光学ブロック111の発光ダイオードLED1〜LED4と光強度センサ118とは、電子制御回路に電気的に接続されている。
図5は、本発明の光架橋装置の1つの実施形態における電子制御回路300のブロック図であり、この回路は、制御ユニット120の上述したボード121の一方の面に配置されている。
回路300は、重合パラメータの全てを制御するようにプログラムされる中央処理装置(CPU)ボード301(例えば、プログラミング可能なマイクロコントローラ)を備える。このボードは、不揮発性メモリ302(例えば、電気的消去可能読み取り専用メモリ(EEPROM))を備え、この不揮発性メモリ302は、ダウンロードインターフェース306を介して選択可能で任意に変更可能なメニューの形で、適用される光架橋パラメータをメニュー毎に含む。本発明に係る具体的なメニューについては、後述する。
施術者は、液晶ディスプレイ(LCD)のスクリーン122と、制御キー123とを用いて、提示されたメニューのうちの1つを選択し、トリガーまたはトリガーボタン2(図2を参照)を用いて光架橋サイクルを引き起こす。
CPUボード301は、光学ブロック111の発光ダイオードLED1〜LED4の選択的起動を制御し、それらが放出するパワーを制御する。CPUボード301は、パルス幅変調(PWM)直流/直流(DC/DC)コンバータ303のパラメータを設定してコンバータ303を制御し、それにより、ハンドピース内で発生する温度上昇を最小化する。電流レギュレータ304は、発光ダイオードLED1〜LED4に供給されるエネルギーを常時サーボ制御する。
本発明に係る、広範なスペクトルを掃引するための発光ダイオードの選択的起動に関しては、CPUボード301がダイオードセレクタ305を介して各発光ダイオードLED1〜LED4の起動を制御する。このダイオードセレクタ305は、CPUボードから受け取る制御信号に応じて、発光ダイオードのいずれか1つを起動する。ここで説明する実施形態では、発光ダイオードの選択的起動は、電流レギュレータ304の出力に接続されたトランジスタ1130〜1133を用いて実行され、トランジスタのON/OFF状態はセレクタ305によって制御される。
回路300は、接続手段124を介して、電源400に接続されるが、電源400は、歯科ユニット由来の電源401であっても、幹線等の外部電源402であっても、または、例えば誘導や接触等によって充電可能なLiイオン型、Ni−Cd型、またはMnAl型バッテリー等のバッテリー403を用いた自立電源であってもよい。
ここで説明する例では、図6に示すように、4つの発光ダイオードLED1〜LED4は、それぞれの発光スペクトルまたは波長域SpA、SpB、SpC、SpDの光を発する。より正確には、LED1の発光スペクトルは波長420nmに中心があり、LED2の発光スペクトルは波長440nmに中心があり、LED3の発光スペクトルは波長460nmに中心があり、LED4の発光スペクトルは波長480nmに中心がある。これにより、400nmから500nm(または、50%以上の放射強度について410nm〜490nm)に及ぶ連続的な波長域がカバーされ、これにより、カンファーキノン(CQ)、フェニルプロパンジオン(PPD)、ルシリンといった光開始剤の目標波長スペクトルが少なくとも部分的にカバーされる。
図6に示すように、隣り合う発光スペクトル(すなわち、SpAとSpB、SpBとSpC、SpCとSpD)は部分的に重なり合って、LED1120によってカバーされる最初の波長からLED1123によってカバーされる最後の波長まで連続的に広がる発光スペクトルまたは波長域全体をカバーする。
発光スペクトルは、好ましくは、各発光ダイオードによって発せられる放射の強度の50%に実質的に対応する波長において重なり合う。これにより、少なくとも最低強度50%を有する放射が、連続的な波長域の全体、ここでは410nmから490nmに及ぶ波長域にわたって確保される。
本発明によれば、発光ダイオードは、1つずつ選択的に起動される、すなわち、電力が供給される。この発光ダイオードの選択的起動は、様々な順番(発光ダイオード選択)で、一定または可変である発光ダイオードの電源パラメータに応じて実行され得る。
光架橋のための起動プログラムまたはプロフィールの例を以下に説明する。これら光架橋プロフィールは、電子制御回路300のメモリ302における、ダウンロードされた、または予め記録されたメニューを用いて選択され得る。それぞれが「起動期間」と称される所定の期間に対応し、この期間において、ダイオードの所定の(周期的または非周期的)起動シークエンスが行われる。
図8は、光架橋プロフィールの第1の例を示しており、この例では、発光ダイオードLED1〜LED4のそれぞれを逐次一定のパワーレベルで所定の時間(ここでは、1秒)内に起動する同一のシークエンスが、起動期間において数回(ここでは、12回)繰り返される。このようなプロフィールによれば、4つの発光ダイオードの発光スペクトルによってカバーされる波長域全体が、1シークエンスごとに掃引される。従って、1シークエンス(ここでは、1秒間)終わっただけでプロフィールが中断された場合でも、連続的で広範な波長域で掃引される。
図7は、光架橋プロフィールの第2の例を示しており、この第2の例は、最後の数シークエンス(ここでは、最後の4シークエンス)中に発光ダイオードに供給される電力を次第に減少させる(発光ダイオードに供給される電源電流を減少させる)という点で、上述した第1の例と異なる。この起動プロフィールでは、発光ダイオードによって発せられる放射の熱を起動プロフィールの終盤に減少させ、これにより、露光された材料において起こる発熱性の架橋反応または重合反応に加えて生じるサイクルの終盤での温度上昇を制限する。例えば歯科分野において、材料を患者に取り付けて架橋させているとき、患者が感じる過度な温度上昇の刺激が低減され、このようにして患者の快適さが改善される。
図9は、光架橋プロフィールの第3の例を示しており、この例は、各シークエンスにおいて1つの発光ダイオードのみが起動される4つのシークエンスを含み、シークエンスの順番が、起動期間の初めに最も大量の放射熱を発するダイオードを起動し、起動期間の終わりに最も少量の放射熱を発するダイオードを起動するように定められている。これにより、露光された材料の発熱性の架橋反応または重合反応によって発生する熱に加えて生じるサイクルの終盤での過度な温度上昇が回避される。こうして、患者の快適さが改善される。
光架橋装置は、上述した実施形態に限定されない。特に、例えば一体型レンズを備えるモジュールに封入された発光ダイオードを使用する場合には、導波路の使用は必須ではない。
さらに、本発明の光架橋装置は、歯科分野で使用されるハンドピース等の可動機器に限定されない。特に、光架橋装置は、例えば爪用のコーティング等の光架橋の対象となる材料が配置される固定露光領域を形成している卓型装置(appareil de table)の形態であってもよい。

Claims (6)

  1. 光架橋可能な材料の架橋を開始するための光源(111)を備える光架橋装置(100)であって、
    前記光源(111)は、それぞれ所定の波長域の光を発する少なくとも2つの発光ダイオード(LED1〜LED4)を備え、前記少なくとも2つの発光ダイオードの前記波長域は、部分的に重なり合って、前記発光ダイオードのそれぞれの波長域よりも広い連続的な波長域をカバーし、
    前記光架橋装置は、各発光ダイオードを選択的に起動するための起動手段(300)をさらに備え、
    各発光ダイオードを複数回逐次起動し、前記発光ダイオードに供給される電力を次第に減少させるための制御手段を備えることを特徴とする、光架橋装置。
  2. 光架橋可能な材料の架橋を開始するための光源(111)を備える光架橋装置(100)であって、
    前記光源(111)は、それぞれ所定の波長域の光を発する少なくとも2つの発光ダイオード(LED1〜LED4)を備え、前記少なくとも2つの発光ダイオードの前記波長域は、部分的に重なり合って、前記発光ダイオードのそれぞれの波長域よりも広い連続的な波長域をカバーし、
    前記光架橋装置は、各発光ダイオードを選択的に起動するための起動手段(300)をさらに備え、
    各発光ダイオードを所定の起動期間において逐次起動する制御手段を備え、最大の放射熱を発する発光ダイオードが前記起動期間の初めに起動され、最小の放射熱を発する発光ダイオードが前記起動期間の終わりに起動されることを特徴とする、光架橋装置。
  3. 前記光源(111)は、それぞれ所定の波長域の光を発する少なくとも4つの発光ダイオード(LED1〜LED4)を備え、前記少なくとも4つの発光ダイオードの前記波長域は、部分的に重なり合って、前記発光ダイオードのそれぞれの波長域よりも広い連続的な波長域をカバーし、
    前記少なくとも4つの発光ダイオードの発光スペクトルはそれぞれ、約420nm、440nm、460nm、および480nmに中心があって、少なくとも410nmから490nmに及ぶ連続的な波長域をカバーすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光架橋装置。
  4. 1つの電源(400)から前記発光ダイオード(LED1〜LED4)のそれぞれに選択的に電力を供給するためのスイッチ手段(1130〜1133)を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の光架橋装置。
  5. 前記発光ダイオード(LED1〜LED4)によって発せられた光放射を、処置対象の領域に導くおよび/または向けるための少なくとも1つの導波路(113)を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の光架橋装置。
  6. 自立型電源(403)、幹線電源(402)、および歯科ユニット(401)のうちの少なくとも1つの電源から電力を受け取るのに適した接続手段(124)を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の光架橋装置。
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