JP5975157B2 - 液圧成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車部品などに使用される中空部材を、ハイドロフォーム加工で代表される液圧成形法によって所定の形状に成形するための方法に関するものである。
液圧成形法は、鋼やステンレス鋼、アルミなどからなる中空な素材を金型の内側の成形用空間(キャビティ)にセットし、素材内に液圧を加えて、素材を金型の内面形状に沿った形状に塑性変形させる加工法である。このような液圧成形法のうち、ハイドロフォーム加工は、成形用素材として、鋼管やステンレス鋼管、あるいはアルミ管などの中空管状の素材(素材管)を用い、その素材管を金型のキャビティにセットし、素材管内に高圧の液圧を加えると同時に、素材管の両端部からその軸線方向に沿って圧縮する(軸押しする)加工法であり、複雑な形状の中空部材を一体に形成することができるため、近年、自動車などの各種部品の製造に適用されるようになっている。
ところで、ハイドロフォーム加工により得るべき成形製品の形状によっては、上方に突出する凸状空間部が形成されたキャビティを有する金型を使用し、かつ素材管としてキャビティ内の凸状空間部に対応して、上方に突出する突出部を有するものを用いることがある。この場合、素材管を金型に挿入する以前の段階で、素材の直管に予備加工を施して、前記突出部を有する素材管に加工しておくことが多い。また場合によっては、素材の直管をそのまま上型と下型との間に挿入して、型締めを行い、その型締め時の圧力により直管を成形用空間(キャビティ)の形状に沿うように変形させて、突出部を有する形状とし、その後に液圧付与と軸押しを行なうこともある。
このように上方に突出する突出部を有する素材管を使用してハイドロフォーム加工を行う場合の状況について、図8を参照して説明する。
図8において、金型1は、上下に分離可能な上型3と下型5によって構成されており、その上型3と下型5との間にキャビティ7が形成されている。キャビティ7の上部、すなわち上型3の内側上部には、上方に突出する凸状空間部9が形成されている。成形素材としては、通常は、前述のように直管状の中空管に予め予備加工を施して、キャビティ7の形状にある程度対応する形状に加工した管状の素材、すなわち突出部11Aを有する形状とした素材管11を用いる。あるいは直管状の素材を用意しておき、前述のように型締め時の圧力によって、キャビティ7の形状にある程度対応する形状、すなわち突出部11Aを有する形状としてもよい。
素材管11の軸方向両端部13A、13Bは、素材管11内の空間を密閉するためのシール部材15A、15Bによってシールされている。これらのシール部材15A、15Bは、単に素材管11を密閉するばかりでなく、素材管11をその軸線方向に沿って圧縮する(軸押しする)ための軸押し部材を兼ねており、その少なくとも一方は、図示しない油圧シリンダなどの軸押し駆動装置に連結されている。またこれらのシール部材15A、15Bのうち、一方のシール部材15Aには、素材管11内に加圧用液体、例えば水を導入して加圧するための導入路17が形成されており、他方のシール部材15Bには、素材管11内の空気を排除するための排出路19が形成されている。
ハイドロフォーム加工を行うにあたっては、上型3と下型5とを離隔させた状態(金型開放状態)で素材管11を上型3と下型5との間に配置し、上型3と下型5を閉じて型締めした後、シール部材15A、15Bを素材管11の軸方向両端部13A、13Bへ駆動してシールし、素材管11の一端側の導入路17から素材管11内に加圧用液体を導入し(黒矢印A)、その加圧用液体により素材管11内の空気を排出路19から追い出し(黒矢印B)ながら、素材管11内を加圧用液体で満たし、引き続き排出路19を閉じ、図示しない増圧装置を用いて、加圧用液体により素材管11内を高圧に加圧し、同時に軸押し部材を兼ねたシール部材によって、素材管11にその軸線方向に沿った荷重(白矢印C,D)を加えて軸押しする。これによって素材管11が塑性変形して、キャビティ7の内面に沿った形状に成形される。
ここで、液圧付与及び軸押し前の段階で素材管11内に存在していた空気は、導入路17から素材管11内に加圧用液体を導入する際に、その加圧用液体に置換されて排出路19から追い出される。しかしながら、図8に示しているように、素材管の中途に上方に突出する突出部11Aが存在すれば、その突出部11Aの内側に空気が残留してしまいやすい(例えば図8において符号12で示すクロスハッチング部分)。
このように空気が残留すれば、高圧に加圧しようとしても、残留した空気の著しい体積変化により増圧機の容量を超えてしまって、高圧を安定して維持できなくなる。そのため素材の塑性変形が不十分となって素材が金型内面に密着せず、結果として金型内面沿った形状に成形できずに、成形不良が発生してしまう。
このような問題を解決するための一つの方策としては、例えば特許文献1に示される方法が提案されている。この特許文献1に示される方法は、液圧付与のために素材管内に導入する液体に脈動を与え、その液体の脈動によって残留空気を追い出すこととしている。
しかしながら特許文献1に記載されているような加圧液体に脈動を与える方法では、突出部内側からの残留空気の排除にある程度の効果は示すが、突出部の高さ(突出部内の空間の上方への突出高さ)が高い場合や、突出部内の空間が狭小である場合、あるいは突出部の形状が複雑な場合などにおいては、残留空気を突出部内の空間から確実には追い出せないことが多い。そのため残留空気による成形不良の発生を確実かつ充分に回避することは困難であった。
また、特許文献2に記載されているような吸引ポンプを用いて素材管内の空気を排出する方法では、前記特許文献1では排出困難な残留空気も排出することが可能であるが、この場合は、ハイドロフォーム装置のほかに吸引ポンプが必要となり、設備コストが上昇するとともに、吸引ポンプの設備保守も必要となるという不利がある。
特開2005−334958号公報 特開2005−125342号公報
本発明は、前記事情を背景としてなされたもので、上方に突出する突出部を有する成形素材を用いてハイドロフォームなどの液圧成形を行なうに当たって、素材内の空間の空気などの気体、特に突出部内の空間に存在する空気などの気体を、吸引ポンプなどの機械設備を用いずに確実に排気し得るようにし、これによって、高コスト化を招くことなく、突出部内の空間に空気などの気体が残留することを確実に防止して、残留気体に起因する成形不良が発生しないようにした液圧成形方法を提供することを課題としている。
本発明者は、上述の課題を解決するため、基本的には、成形用素材の外部から成形用素材内の突出部に、先端が開口した中空の排気用チューブを挿入しておき、加圧用液体を素材内に充填するに伴って、前記突出部の内側空間に存在する気体を、前記排気用チューブを介して金型の外部に排出させることとした。またその場合、排気用チューブの先端に、加圧用液体よりも比重が小さい浮き体(フロート)を取り付けておくことが、加圧用液体の充填時に、排気用チューブの先端を突出部の内側空間に常に位置させるために有効であることを見出した。また排気用チューブに、成形用素材内でチューブの先端を前記突出部の内面に押し付ける方向に弾性力を与える弾性部材を取り付けておくことも、加圧用液体の充填時に、排気用チューブの先端を突出部の内側空間に常に位置させるために有効であることを見出した。
したがって本発明の要旨とするところは、下記の通りである。
(1)金型のキャビティ内に、上方に向けて突出する凸状空間部を有する成形用素材を収容するとともに、前記成形用素材内に加圧用液体を充填し、その成形用素材内の液体を加圧して、素材をキャビティの内面に沿った形状に成形する液圧成形方法において、
加圧用液体を成形用素材内に充填する以前の段階で、成形用素材の外部から成形用素材内の前記突出部の内側に先端が開口する中空な排気用チューブを挿入しておき、かつその排気用チューブとして、可撓性を有するチューブを用い、しかもそのチューブに、成形用素材内でチューブの先端を前記突出部の内面に押し付ける方向に弾性力を与える弾性部材を取り付けておき、加圧用液体を素材内に充填するに伴って、前記突出部の内側の空間に存在する気体を、前記排気用チューブを介して成形用素材の外部に排出させ、その後、加圧用液体により成形用素材の内側空間を加圧して成形することを特徴とする液圧成形方法、
(2)前記成形用素材として管状素材を用い、その管状素材の両端部から軸線方向に沿って荷重を与えて、管状素材を軸線方向に沿って圧縮させながら、管状素材内を前記加圧用液圧によって加圧することを特徴とする(1)に記載の液圧成形方法、
(3)前記チューブを、管状素材の端部をシールするとともに軸方向に加圧するためのシール部材を貫通して、金型外部から管状素材内に挿入することを特徴とする(2)に記載の液圧成形方法、
にある。
本発明によれば、上方に突出する突出部を有する中空な成形用素材を金型内で液圧成形するにあたって、吸引ポンプ等の機械設備を用いなくても、突出部内の空間に空気などの気体が残留することを確実に防止することができ、そのため、残留気体の存在によって成形不良が発生することを確実に防止することができる。したがって本発明によれば、複雑な形状の中空成形品を、低コストで確実かつ安定して製造できるため、自動車・建設機械など、複雑な形状の成形部品が要求される分野でその工業的意義は大きい。
本発明の液圧成形方法に対する第1の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 本発明の液圧成形方法に対する参考形態で使用される排気用チューブの例及び本発明の液圧成形方法で使用される排気用チューブの各例を示す部分切欠正面図である。 本発明の液圧成形方法に対する第2の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 本発明の液圧成形方法に対する第3の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 本発明の液圧成形方法に対する第4の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 本発明の液圧成形方法に対する第5の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 本発明の液圧成形方法に対する第6の参考形態を実施している状況を示す模式的な断面図である。 従来法に従って液圧成形を実施している状況の一例を示す模式的な断面図である。
次に本発明の液圧成形方法の実施形態、及び本発明の液圧成形方法に対する参考形態について詳細に説明する。
図1には、本発明に対する第1の参考形態として、管状の成形用素材である素材管11を、その軸線方向に沿って軸押ししながら液圧成形する加工法、すなわちハイドロフォーム加工により成形している状況を示す。なお図1において、図8に示した要素と同一の要素については図8と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図1において、金型1内のキャビティ(成形用空間)7には、上方に突出する凸状空間部9が形成されている。一方、素材管11は、凸状空間部9に対応する突出部11Aを有する形状とされている。このような素材管11は、既に述べたように、金型1への挿入前の段階で、予め予備加工を施すことによって、突出部11Aを有する形状に加工しておくのが通常であるが、場合によっては直管状の素材を金型内に挿入して、金型の型締め時の圧力によって突出部11Aを有する形状としても良い。なお図1では、素材管11が金型1の内面に密着しているように示しているが、液圧付与・軸押し前の段階では、素材管11の外表面と金型1の内面との間に隙間が存在することはもちろんである。
図1において、素材管11の両端に取り付けられた軸押し部材を兼ねたシール部材15A、15Bのうち、一方のシール部材15Aには、液圧付与のための液体を導入する導入路17が形成されており、他方のシール部材15Bに形成された排出路19には、外部から排気用チューブ21が挿入されている。この排気用チューブ21は、可撓性を有する材料、望ましくは可撓性および弾性を有する材料からなる中空なチューブであればよく、例えばゴムや樹脂などの中空なチューブによって構成されている。そして排気用チューブ21は、その素材管11内の側の先端21Aが、素材管11内の空間に開口している。一方、素材管11の外部においては、排気用チューブ21に開閉弁23が介在されて、排出端21Bに導かれている。この排気用チューブ21の具体的な一例を、参考例として、図2(A)に、拡大して示す。
排気用チューブ21における素材管内の先端(開口端)21Aの近傍の個所には、液圧付与のための液体(加圧用液体)よりも比重が小さく、かつ吸水性が低く、しかも液圧による圧縮変形に対して復元性を有する材料、例えば発泡ポリエチレンや硬質発泡ポリウレタンなどからなる浮き体(フロート)25が取り付けられている。図示の例では、この浮き体25は、厚肉な中空円筒状に作られていて、その中空部分に前記排気用チューブ21が挿通されて、接着剤などの適宜の接合手段によって排気用チューブ21に接合されている。
このような装置を用いてハイドロフォーム加工を実施するにあたっては、金型1を開放した状態で素材管11を上型3と下型5との間に挿入し、型締めする。そして、シール部材15A、15Bを素材管11の管端面の位置に駆動してシールし、排気用チューブ21の開閉弁23を開放した状態で、導入路17から素材管11内に加圧用液体を導入する。
なお、ここでは型締め後に管端面のシールと加圧用液体の導入を行なうものとして説明したが、型締めの前に管端面のシールと加圧用液体の導入を行なってもよい。
ここで、素材管11内の空間に存在していた空気は、素材管11内の空間に加圧用液体が充填されるに従って、その充填圧力により、排気用チューブ21を介して外部に押し出される。また同時に、浮き体25には浮力が作用するため、素材管11内の空間において加圧用液体の液面が上昇するに伴い、浮き体25が上昇し、それに伴って排気用チューブ21の先端側が上昇し、その開口端21Aが素材管11の突出部11Aの内面(上底面)近くに位置する状態となる。そのため、突出部11A内の空間に存在する空気も、容易に排出させることができる。
このようにして素材管11内の空気を追い出して素材管11内を加圧用液体で充満させた後、開閉弁23を閉じ、図示しない増圧機を用いて加圧用液体に高圧を加えると同時に、軸押し部材を兼ねたシール部材15A、15Bによって素材管11に軸線方向に沿った加圧力を与えて、素材管11を軸押しする。このとき、素材管11の内側には空気が残留していないため、増圧機により十分な高圧を加えることができ、その結果、素材管11が、その外面がキャビティ7の内面に密着するように塑性変形し、成形加工が行われる。
その後は、常法に従って液圧付与を停止させるとともに、軸線方向加圧力を解除し、金型1を開放する。またそれに前後して素材管11内の液体を排出し、成形品を金型1から取り出して、シール部材15A、15Bを素材管11から取り外せば、一連の成形プロセスが終了する。なお排気用チューブ21は、成形品からシール部材15Bを取り外す際に、そのシール部材15Bとともに成形品内から抜き去ることができる。
以上のところにおいて、排気用チューブ21に、金型外部において吸引用のポンプ(図示せず)を接続しておき、素材管11内に加圧用液体を導入する際にそのポンプを作動させ、素材管内の空気を吸引することによって強制的に排気しても良い。
また図1、図2(A)では、中空厚肉円筒状の浮き体25を排気用チューブ21が貫通しているものとしたが、浮き体25の形状、及びチューブ21に対する浮き体25の取り付け構造は、図示の例に限られないことはもちろんであり、要は浮き体25に浮力が作用したときに、その浮力によって排気用チューブ21の先端部を上昇させて、開口端21Aを素材管11の突出部11A内の空間に位置させ得るようになっていればよい。
また図1に示す例では、金型1内のキャビティ7を、上下に蛇行する形状として、素材管11としても管を蛇行させた形状としているが、参考形態として図3に示すように、キャビティ7としてその中央部分が上方に膨出して凸状空間9を有する形状とし、それに合わせて、素材管11も、上方に膨出する突出部11Aを有する形状としてもよく、その場合にも、前記と同様に、浮き体25を備えた排気用チューブ21を用いることによって、突出部11A内の空気を確実に除去することができる。
さらに、素材管11として、突出部11Aがより複雑な形状となっている場合にも適用できる。例えば図4は、素材管11の突出部11Aが、2段階突出形状となっている場合の参考形態を示すが、このような形状の場合にも、排気用チューブ21の先端を突出部11Aの最奥部まで入り込ませて、突出部11A内の空気を確実に排出させることが可能となる。
また素材管11内に挿入する排気用チューブ21の本数は1本に限らず、2本以上でもよい。例えば参考形態として図5に示しているように、キャビティ7の2箇所に凸状空間部9−1、9−2が形成されていて、素材管11としてその長さ方向の異なる2箇所の部分に突出部11A−1、11A−2が形成されている場合、2本の排気用チューブ21−1,21−2を素材管11内に挿入し、一方の排気用チューブ21−1の先端は一方の突出部11A−1内に位置し、他方の排気用チューブ21−2の先端は他方の突出部11A−1内に位置するようにしてもよい。このようにすれば、複数の突出部を有する素材管の場合でも、いずれの突出部からも空気を確実かつ容易に排除することができる。
また一方、排気用チューブ21としては、要は加圧用液体の充填時にチューブ先端が素材管11の突出部11A内の空間に位置すればよいから、金型1のキャビティ形状などによっては、参考例として図2(B)に示すように、浮き体を設けない可撓性材料(望ましくは可撓性および弾性を有する材料)からなるチューブを用いることも可能である。すなわち、例えば参考形態として図6に示すようなキャビティ7を有する金型1を使用して、素材管11としてその蛇行量が大きいものを用いる場合、排気用チューブ21が、素材管11内への挿入時において素材管11の内面の凸形状によってガイドされて、先端が突出部11Aの内側空間上部に届くこともあり、このような場合には、浮き体を省いたチューブを用いることが可能である。
また排気用チューブ21として、可撓性および弾性を有するとともに、外力を加えていない無負荷状態(定常状態)で、参考形態として図1や図5、図6に示すような曲げ形状を有するチューブ、すなわち予め曲げ癖が付与されているチューブを用い、その排気用チューブ21を素材管11内に挿入した時に、チューブ自身の弾性復元力によってその先端が突出部11Aの内側空間上部に届くようにしてもよい。この場合も、浮き体を省くことができる。
さらに、浮き体を用いない排気用チューブ21の参考例として、図2(C)に示すような構成のものを用いることができる。この例では、弾性材からなる複数本(図示の例では4本)の排気用チューブ21が、相対的に大径の案内筒27内を、その軸方向に沿って移動可能に挿通している。しかもこれら複数本の排気用チューブ21は、案内筒27よりも先端21Aの側の部分で、先端が相互に離間する方向に弾性力が付与されている。このような排気用チューブは、例えば参考形態として図7に示すように、案内筒27の部分でシール部材15Bの排出路19に挿着させておき、案内筒27に対して複数本の排気用チューブ21を相対的に進出させる(矢印E)ことによって、素材管11の内側空間において各チューブ21の先端を相互に離間させることができ、そのため、複数本の排気用チューブ21のうちのいずれかの先端部を、素材管11の突出部11A内の空間に到達させることができる。したがって既に述べたような浮き体を使用した場合と同様に、突出部11A内の空間に空気が残留してしまうことを防止できる。
また本発明の一実施形態として、図2(D)に示すような、浮き体を用いない排気用チューブ21使用することができる。この例では、排気用チューブ21として、可撓性を有するチューブ、望ましくは可撓性および弾性を有するチューブを用い、その排気用チューブ21の先端を、適宜の結合部材28を介して板ばねやワイヤばねなどの復元性を有する弾性部材26に結合しておき、排気用チューブ21を素材管11内に挿入したときに、前記弾性部材26によって、排気用チューブ21の先端を素材管11の突出部11Aの内面(上底面)に接触させる方向への弾性力が与えられるように構成している。このような構成では、加圧用液体の液面に依らず、排気用チューブ21の先端が常に素材管11の突出部11A内の空間に位置するため、効率良く残留気体を排気することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態及び参考形態を説明したが、本発明はこれらの形態に限定されないことはもちろんである。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明の液圧成形方法は、自動車などに使用される中空部品として、複雑な形状を有する部品の成形に適している。
1 金型
7 キャビティ(成形用空間)
9 凸状空間部
11 素材管(成形用素材としての管状素材)
11A 突出部
15A、15B シール部材
21 排気用チューブ
21A 先端部(開口部)
26 弾性部材

Claims (3)

  1. 金型のキャビティ内に、上方に向けて突出する凸状空間部を有する成形用素材を収容するとともに、前記成形用素材内に加圧用液体を充填し、その成形用素材内の液体を加圧して、素材をキャビティの内面に沿った形状に成形する液圧成形方法において、
    加圧用液体を成形用素材内に充填する以前の段階で、成形用素材の外部から成形用素材内の前記突出部の内側に先端が開口する中空な排気用チューブを挿入しておき、かつその排気用チューブとして、可撓性を有するチューブを用い、しかもそのチューブに、成形用素材内でチューブの先端を前記突出部の内面に押し付ける方向に弾性力を与える弾性部材を取り付けておき、加圧用液体を素材内に充填するに伴って、前記突出部の内側の空間に存在する気体を、前記排気用チューブを介して成形用素材の外部に排出させ、その後、加圧用液体により成形用素材の内側空間を加圧して成形することを特徴とする液圧成形方法。
  2. 前記成形用素材として管状素材を用い、その管状素材の両端部から軸線方向に沿って荷重を与えて、管状素材を軸線方向に沿って圧縮させながら、管状素材内を前記加圧用液圧によって加圧することを特徴とする請求項1に記載の液圧成形方法。
  3. 前記排気用チューブを、管状素材の端部をシールするとともに軸方向に加圧するためのシール部材を貫通して、管状素材の外部から管状素材内に挿入することを特徴とする請求項2に記載の液圧成形方法。
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