JP5974935B2 - 電子ペン用コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえばコンピュータに所望の情報を入力するための電子ペンの内部に装着される電子ペン用コイル装置に関する。
コンピュータに所望の情報を入力するための電子ペンの内部には、たとえば特許文献1に示すように、フェライトコアなどのコア体の外周にワイヤが巻回してあるコイル装置が内蔵してある場合がある。このようなコイル装置が内蔵してある電子ペンにおいては、ワイヤの自動巻がし易い構造が求められている。
特に最近では、電子ペンの小径化が求められる場合があり、たとえば特許文献1などに示す従来の電子ペン用コイル装置では、ワイヤの自動巻作業が容易ではなく、しかも、コイル装置と回路基板との配線が複雑になり、ペンの小径化を困難にしている。
特開平5−275283号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、ワイヤの自動巻作業が容易であり、電子ペンの小径化を図ることができるコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子ペン用コイル装置は、
電子ペンの内部に配置され、軸方向の反対側にそれぞれ位置する第1コア端と第2コア端とを持つコア体と、
前記コア体の外周に巻回されてコイル部を形成するワイヤとを有する電子ペン用コイル装置であって、
前記コア体の外周で前記第1コア端の近くには、ワイヤガイドが具備してあり、
前記ワイヤガイドは、前記コア体の外周から径方向外方に突出し、周方向に沿って少なくとも1つの凹状のワイヤ通路を有し、
前記コイル部は、一層目の主コイル部と、前記主コイル部の外周に形成してある巻き戻し部とを有する。
本発明に係る電子ペン用コイル装置において、コア体の外周にワイヤを巻き付けてコイル部を形成する方法は、特に限定されないが、たとえば、まず、ワイヤの第1リードを、コア体の第1コア端側に固定する。次に、ワイヤを、ワイヤガイドのワイヤ通路を通して、ワイヤガイドと第2コア端との間に位置するコア体の外周に、第2コア端方向にコイル状に巻回して一層目の主コイル部を形成する。そして、第2コア端の近くの所定位置で、ワイヤガイド方向に巻き戻して、主コイル部の上に巻き戻し部を形成する。その後に、ワイヤの第2リード部を、ワイヤ通路から前記第1コア端の方向に引き出す。なお、第2コア端の近くの所定位置(巻き戻し開始位置)は、たとえばコア体の第2コア端近くを保持するチャッキング治具などで容易に位置決めすることができる。
ワイヤを巻回する際には、ワイヤを巻回する軸方向の長さが、巻き戻し開始位置とワイヤガイドとにより仕切られた所定長さにより決定され、ワイヤを自動巻きしやすいと共に、ワイヤの位置決め精度が向上し、所定のインダクタンス(L)、Q特性および周波数特性などを高精度で実現することが可能になり、電子ペンによる位置検出精度も向上する。
また、主コイル部の外周に巻き戻し部を設け、第1リード部および第2リード部の双方が、ワイヤガイドのワイヤ通路により案内されるために、空中配線が不要となる。さらに、巻き戻し部の巻密度などを調整することで、インダクタンス(L)やQ特性を制御することが容易である。また、コア体の軸方向長さを短くしたり、コイル部の巻幅を短くすることなどで、省スペース化を図ることができる。さらに、主コイル部の外周に巻き戻し部を形成することで、巻崩れを防止することができる。
好ましくは、前記巻き戻し部は、第1巻密度で巻き戻してある第1区画と、前記第1巻密度よりも疎らな第2巻密度で巻き戻してある第2区画と、を有する。第1区画の巻き戻し部では、比較的に密に巻回してあるために、主コイル部に対する補助コイル部として機能し、インダクタンスの向上に寄与する。また、第2区画の巻き戻し部では、比較的に疎らに巻回してあるために、コイル部の電気抵抗Rおよび寄生容量Cを低減することができ、Q特性にも優れている。特に比較的に密に巻回してある第1区画では、コイル部の巻崩れを有効に防止することができる。なお、第2区画においても、巻き戻し部が全くない場合に比較すれば、多少はコイル部の巻崩れ防止機能は期待できる。
好ましくは、前記第1巻密度は、前記主コイル部の巻密度と略同等な巻密度で密着巻にされることが好ましい。「略同等な」とは、第1区画が補助コイルとして機能する限りにおいて、主コイル部の巻密度よりも多少低くとも良いという趣旨である。
好ましくは、前記第1区画が、前記第2コア端近くの前記主コイル部の外周に位置する。このように構成することで、特にコイル部の巻崩れを防止することができると共に、L特性の向上および安定化に寄与する。
前記巻き戻し部は、前記主コイル部の巻密度と略同等な巻密度で巻き戻してある第1区画を有していても良く、第1区画のみで構成しても良い。また、前記巻き戻し部は、前記主コイル部の巻密度よりも疎らな巻密度で巻き戻してある第2区画を有していても良く、第2区画のみで構成しても良い。第1区画および第2区画共に、軸方向に沿って均一な巻密度で巻回してあっても良く、巻密度を軸方向に沿って変化させても良い。
前記ワイヤガイドに前記コイル部を構成するワイヤのリード部が固定してあっても良い。あるいは、前記コイル部の少なくとも一部が、接着固定してあっても良い。このように構成することで、巻崩れをさらに有効に防止することができる。
前記ワイヤガイドは、前記コア体と一体成形してあっても良く、あるいはコア体とは異なる非磁性材料で構成してあってもよい。また、Q特性を向上させるためには、前記第1コア端から前記軸方向に沿って所定距離離れた位置に、前記ワイヤの第1リードと第2リードとが各々接続される端子が具備してあることが好ましいが、第1コア端に接触させて端子を設けても良い。
図1は本発明の一実施形態に係る電子ペン用コイル装置の斜視図である。 図2は図1に示すコイル装置の要部概略断面図である。 図3は図1に示すコア体とワイヤガイドのみの斜視図である。 図4は図1に示すコア体の斜視図である。 図5(A)はワイヤガイドの斜視図、図5(B)は図5(A)と異なる角度から見たワイヤガイドの斜視図である。 図6は図1に示すコア体の第1端と端子との軸方向距離を示す概略図である。 図7は本発明の他の実施形態に係るコイル装置の要部斜視図である。 図8は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の要部斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1に示す本発明の一実施形態に係る電子ペン用コイル装置2は、電子ペンの内部に装着され、電子ペンの位置情報と共に、その使用状態の変化情報、たとえば電子ペンに加わる圧力または変位などに関する情報を、たとえばタブレットなどの入力用表示画面に非接触式に伝達する装置の一部として使用される。
まず、本実施形態において、電子ペンの位置情報と電子ペンの使用状態とを検出する原理を簡単に説明する。
電子ペンが具備する同調回路(図1に示すコイル部20を含む)は、タブレット(図示略)などの入力用表示画面から所定の同調周波数、例えば周波数f0の電波が発信されると、該電波を受けて励振され、図1に示すコイル部20には誘導電圧が誘起される。そして、該電波の発信が停止されると、前記誘導電圧に基づく電流により、コイル部20から所定の周波数の電波が発信される。このコイル部20を含む同調回路から発信された電波をタブレット(図示略)で受信することで、タブレット(図示略)上における電子ペン(コイル装置2を含む)の位置を検知できる。
また、電子ペン用芯体6のペン先6aは、タブレットの表面に押しつけるように操作される。この操作時には、芯体6がコイル部20の内部を軸方向に移動し、図示省略してある押圧部材を感圧素子の一面を押圧する。感圧素子は、本実施形態では、容量可変コンデンサで構成してあり、素子に作用する押圧力(押圧変位)に応じて、静電容量が変化する。
この素子は、コイル部20と、図示省略してある回路基板に実装してあるコンデンサとから成る同調回路に並列に接続してあり、素子に加わる圧力に応じて、同調回路の同調周波数が変化させる。この場合、タブレット(図示略)から周波数f0の無線信号を発信すると、同調回路の同調周波数が変化しているため、コイル部20に生じる誘導電圧は、非操作時とは位相がずれたものとなる。このため、同調回路からは、タブレット(図示略)から発信された電波とは位相がずれた電波が発信される。このため、タブレット(図示略)から電波を発信して同調回路を励振するとともに、同調回路から発せられる電波における位相差を検知すれば、電子ペンの操作を検知することができる。電子ペンから検出された位相ズレに応じて、電子ペンにより実現しようとしている線の太さ、指定位置あるいは指定領域の色相や濃度(明度)等を検出することが可能である。
このような電子ペンの機能を実現するための本実施形態に係るコイル装置2は、電子ペンの内部に装着可能なコア体4を有する。コア体4は、その長手方向(X軸)に沿って貫通している軸孔4aを有し、中空筒体で構成してある。コア体4は、磁性体で構成してあり、たとえばフェライト材、パーマロイなどの軟磁性材、金属圧粉成形の磁性材などで構成される。
図2に示すように、円筒状のコア体4は、図示省略してある電子ペンの内部に沿ってX軸方向に細長く、軸方向の反対側にそれぞれ位置する第1端としての基端4bと、第2端としての先端4cとを有する。基端4bには、コア体4の外周から径方向に突出する大径部4dが形成してあり、大径部4dの先端4c側には、下述するワイヤガイド10aが、たとえば接着により接合される。
図3〜図5に示すように、本実施形態では、ワイヤガイド10aは、コア体4とは異なる非磁性材料、たとえば合成樹脂で構成してある。ワイヤガイド10aは、大径部4dを含まないコア体4の外周面形状に合わせた内周面18を持つ外周カバー15を有する。外周カバー15のコア側端面15aには、周方向フランジ15bが形成してある。周方向フランジ15bは、外周カバー15の外周面よりも径方向の外側に突出してあり、略同じ突出高さの軸方向凸壁16と連続してある。外周カバー15の外径は、大径部4dの外径と略同一であるが、多少異なっていても良い。
外周カバー15および周方向フランジ15bの円周方向の一箇所には、切り欠き状の共通ワイヤ通路12が形成してある。切り欠き状の共通ワイヤ通路12のX軸方向の隣で大径部4d側には、連結部14が凸壁16の下端を連結するように一体に形成してある。連結部14の内周面は、外周カバー15の内周面に連続した内周面である。
連結部14の径方向途中には、分離用凸部11が一体成形してあり、分離用凸部11の両側と各凸壁16との間に、一対の溝状個別ワイヤ通路12a,12bが形成されるようになっている。一方の個別ワイヤ通路12aには、後述するコイル部20を構成するワイヤ22の第1リード部12aが通されて仮固定可能になっており、他方の個別ワイヤ通路12bには、ワイヤ22の第2リード部12こが通されて仮固定可能になっている。
図1に示すように、ワイヤ22の第1リード部22aおよび第2リード部22bは、それぞれ第1端子30aおよび第2端子30bに接続される。図1に示す実施形態では、これらの端子30a,30bを、コア体4の基端4bに対して所定距離d(図6参照)で離れて配置してあるが、これに限定されず、端子30a,30bの各第1端子片31a,31bをコア体4の基端4bに対して接触させても良い。
図1に示すように、これらの第1端子30aおよび第2端子30bは、本実施形態では、完全に分離された2つの金属端子で構成してあり、金属板から打ち抜き成形された金属片を折り曲げ成形することで形成される。第1端子30aは、円弧片状の第1端子片31aを有する。第1端子片31aは、芯体6の基端のX軸方向の移動を邪魔しないような形状に成形してある。
第1端子片31aのZ軸方向の上部は、X軸方向に沿って端子片31aから離れる方向に折り曲げられて湾曲片33aが形成され、その上部に、第1係止溝32aが間に形成してある一対の第1爪部34aが一体に形成してある。第1係止溝32aは、入口から底部に向けてテーパ状に幅が狭くなっており、ワイヤ22の第1リード22aの端部を入口から底部に向けて挿入するのみで、ワイヤ22の第1リード22aが端子30aに固定されるようになっている。
すなわち、第1係止溝32aの入口幅は、ワイヤ22の外径と同等以上であり、第1係止溝32aの底部幅は、ワイヤ22の外径と同等以下であることが好ましい。好ましくは、第1係止溝32aは、その底部が湾曲片33aの一部まで形成してある。
第1端子片31aのZ軸方向の下方には、X軸方向に延在する第1端子ベース36aが形成してあり、そのベース36aのX軸方向の一端に第1基板接続爪38aが折り曲げ成形などにより一体に形成してある。第1基板接続爪38aは、たとえば図示省略してある回路基板に接続される。回路基板には、コンデンサやその他の回路素子などが装着してあり、第1基板接続爪38aは、回路基板に装着された回路や素子に電気的に接続される。
第2端子30bは、第1端子30aと対にして用いられる。図4に示すように、第2端子30bは、円弧片状の第2端子片31bを有する。第2端子片31bは、芯体6の基端のX軸方向の移動を邪魔しないような形状に成形してある。
第2端子片31bのZ軸方向の上部は、X軸方向に沿って端子片31bから離れる方向に折り曲げられて湾曲片33bが形成され、その上部に、第2係止溝32bが間に形成してある一対の第2爪部34bが一体に形成してある。第2係止溝32bは、第1係止溝32aと同様な構造になっている。
第2端子片31bのZ軸方向の下方には、X軸方向に延在する第2端子ベース36bが形成してあり、そのベース36bのX軸方向の一端に第2基板接続爪38bが折り曲げ成形などにより一体に形成してある。第2基板接続爪38bは、第1期版接続爪38aと同様な機能を有している。
なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、この実施形態では、X軸は、コア体4の長手方向であり、Y軸は、第1係止溝32aと第2係止溝32bとが離間する方向である。
次に、コア体4およびコイル部20について詳細に説明する。前述したように、コア体4の外周で基端4aの近くには、コア体4の外周を覆う外周カバー15を有するワイヤガイド10aが装着してある。ワイヤガイド10aは、コア体4の外周から径方向外方に突出し、周方向に沿って少なくとも1つの凹状のワイヤ通路12aを有する。
本実施形態では、ワイヤガイド10aに形成してある外周カバー15のコア側端面15aと、巻き戻し開始位置10bとの間に位置するコア体4の外周がワイヤを巻回してコイル部20を形成するための空間となる。巻き戻し開始位置10bは、ワイヤを自動巻作業するための装置に設けられたチャッキング治具がワイヤをチャッキングする位置であり、コア体4の基端4bよりも先端4cに近い任意の位置に設定可能である。
図1に示すコイル部20を形成するワイヤ22としては、特に限定されず、たとえばリッツ線、USTC線、ウレタンワイヤなどが用いられる。特に、リッツ線などの撚り線を用いることで、高周波におけるQ特性などが向上し、電子ペン用コイル装置として特に好ましい。
本実施形態において、コア体4の外周にワイヤ22を巻き付けてコイル部20を形成する方法は、特に限定されないが、たとえば、まず、ワイヤの第1リードを、コア体4の基端4b側に装着してあるワイヤガイド10aの個別ワイヤ通路12aに仮固定する。
次に、ワイヤ22を、ワイヤガイド10aの共通ワイヤ通路12を通して、ワイヤガイド10aとコア先端4cとの間に位置するコア体4の外周に、コア先端4c方向にコイル状に密に巻回して一層目の主コイル部20aを形成する。そして、コア先端4cの近くの所定位置10bで、ワイヤガイド10a方向に巻き戻して、主コイル部10aの上(外周)に巻き戻し部20dを形成する。
その後に、ワイヤ22の第2リード部22bを、共通ワイヤ通路12および個別ワイヤ通路12bを通して、コア基端4bの方向に引き出す。なお、コア先端4cの近くの所定位置(巻き戻し開始位置10b)は、たとえばコア体4のコア先端4c近くを保持するチャッキング治具などで容易に位置決めすることができる。
なお、主コイル部20aにおけるワイヤ22の巻方向と、巻き戻し部20dにおけるワイヤ22の巻方向は同一巻方向である。そのため、チャッキング治具などでコア体4のコア先端4cの外周をチャッキングして、コア体4を軸芯回りに同じ方向に回転さればよい。そして、ノズルからワイヤを繰り出し、ノズルをX軸方向に沿って移動させ、ノズルのX軸方向移動速度を変化させるのみで、図1に示すような巻線が可能になり、コイル部20が容易に形成される。
ワイヤ22を巻回する際には、ワイヤ22を巻回する軸方向の長さが、巻き戻し開始位置10bとワイヤガイド10aとにより仕切られた所定長さにより決定され、ワイヤ22を自動巻きしやすいと共に、ワイヤ22の位置決め精度が向上し、所定のインダクタンス(L)、Q特性および周波数特性などを高精度で実現することが可能になり、電子ペンによる位置検出精度も向上する。
また、主コイル部20aの外周に巻き戻し部20dを設け、第1リード部22aおよび第2リード部22bの双方が、ワイヤガイド10aのワイヤ通路12a,12bにより案内されるために、空中配線が不要となる。さらに、巻き戻し部20dの巻密度などを調整することで、インダクタンス(L)やQ特性を制御することが容易である。また、コア体4の軸方向長さを短くしたり、コイル部20の巻幅を短くすることなどで、省スペース化を図ることができる。さらに、主コイル部20aの外周に巻き戻し部2dを形成することで、巻崩れを防止することができる。
しかも本実施形態では、巻き戻し部20dは、第1巻密度で巻き戻してある第1区画20bと、第1巻密度よりも疎らな第2巻密度で巻き戻してある第2区画20cと、を有する。巻き戻し部20dの第1区画20bでは、比較的に密に巻回してあるために、主コイル部20aに対する補助コイル部として機能し、インダクタンスの向上に寄与する。また、第2区画20cでは、比較的に疎らに巻回してあるために、コイル部20の電気抵抗Rおよび寄生容量Cを低減することができ、Q特性にも優れている。特に比較的に密に巻回してある第1区画20bでは、コイル部20の巻崩れを有効に防止することができる。なお、第2区画20cにおいても、巻き戻し部が全くない場合に比較すれば、多少はコイル部20の巻崩れ防止機能は期待できる。
なお、Q特性は、(√(L/C))×1/Rであり、コイル部20の電気抵抗Rおよび寄生容量Cが大きくなると、Q特性は低下し、Lが大きくなるとQ特性は向上する。
第1区画20bにおけるワイヤ22の第1巻密度は、主コイル部20aの巻密度と略同等な巻密度で密着巻にされることが好ましい。「略同等な」とは、第1区画20bが補助コイルとして機能する限りにおいて、主コイル部20aの巻密度よりも多少低くとも良いという趣旨である。たとえば第1巻密度は、主コイル部20aの巻密度に対して1/2〜1倍の巻密度でも良い。また、第2区画20cの第2巻密度は、第1巻密度よりも疎らであれば特に限定されず、たとえば主コイル部20aの巻密度に対して、好ましくは1/30〜1倍、さらに好ましくは1/10〜1倍の巻密度である。
なお、巻密度とは、単位軸方向長さ当たりのワイヤの巻数として定義される。なお、主コイル部20aの巻密度は、いわゆる密着巻(同一層の隣り合うワイヤが接着して巻回される)により実現される巻密度であり、ワイヤ22の外径などにより決定される。
しかも本実施形態では、第1区画20bが、コア先端4c近くの主コイル部20aの外周に位置する。このように構成することで、特にコイル部20の巻崩れを防止することができると共に、L特性の向上および安定化に寄与する。
さらに本実施形態では、ワイヤガイド10aの個別ワイヤ通路12a,12bに、ワイヤ22のリード部22aおよび22bがそれぞれ固定してある。あるいは、コイル部20の少なくとも一部、たとえばワイヤガイド10aのコア側端面15aと、それに接するワイヤ22とが、接着固定してあっても良い。あるいは、巻き戻し開始位置10bの近くに位置するワイヤ22の相互間、またはワイヤ22とコア体4の外周面との間を接着固定してあっても良い。このように構成することで、巻崩れをさらに有効に防止することができる。
さらに本実施形態では、ワイヤガイド10aは、コア体4とは異なる非磁性材料で構成してある。しかも、そのガイド10aは、図6に示すように、コア体4の基端4bからX軸方向に沿って所定距離dで離れた位置に、金属製の端子30a,30bにおける基端4bに最も近い部分(端子片31a,31b)が位置するように、端子30a,30bを保持している。なお、図6では、ワイヤガイド10aの図示を省略している。
本実施形態では、第1端子30aおよび第2端子30bをコア体4の基端4bから所定距離dで離すことで、コイル装置のQ特性が向上する。このことは、本発明者等の実験結果から明らかにされた。すなわち、第1端子30aおよび第2端子30bをコア体4の基端4bから所定距離dで離すことで、コイル装置のQ特性が向上して安定することが本発明者等の実験により明らかとなった。Q値を安定して向上させるためには、端子30a,30bとコア体4の基端4bとの最短距離dは、好ましくは0.5mm以上、さらに好ましくは0.8mm以上、特に好ましくは1mm以上である。ただし、最短距離dが大きすぎても、Q値とは変化しなくなるので、不必要に長くしない観点からは、dは3mm以下、あるいは2mm以下でも良い。
第2実施形態
本実施形態では、図7に示すように、コイル部20における巻き戻し部20d1を、主コイル部20aの巻密度よりも疎らな巻密度で巻き戻してある第2区画20cのみで構成してある。本実施形態に係るコイル装置2aでは、第1実施形態に係るコイル装置2に比較して、L特性の点で劣るが、本実施形態におけるその他の構成および作用効果は、図1〜図6に示す実施形態と同様であり、その他の説明は省略する。
第3実施形態
本実施形態では、図8に示すように、コイル部20における巻き戻し部20d2を、主コイル部20aの巻密度と同等な巻密度で巻き戻してある第1区画20bのみで構成してある。本実施形態に係るコイル装置2bでは、第1実施形態に係るコイル装置2に比較して、Q特性の点で劣るが、本実施形態におけるその他の構成および作用効果は、図1〜図6に示す実施形態と同様であり、その他の説明は省略する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえばワイヤガイド10aにおけるコア体4の外周面からのコア側端面15aの突出高さは、ワイヤ22の線径の2.0〜3.5倍程度であることが好ましい。コイル部20の外周が、ワイヤガイド10aの最大径を超えないようにするためである。ガイド10aの外周は、電子ペンの外装筒体の内周面に接触するように構成しても良く、電子ペンの外径の縮小化に寄与する。
また、前述した実施形態では、コア体4に、その長手方向(X軸)に沿って貫通している軸孔4aを形成し、この軸孔4aに芯体6を通したが、コア体4には必ずしも軸孔を形成しなくても良い。たとえば静電容量を変化させずにインダクタンスを変化させて筆圧などを検知するタイプの電子ペンでは、コア体4には必ずしも軸孔を形成しなくても良い。さらに、コア体4は、円筒以外の多角筒形状、楕円筒形状、あるいはその他の筒形状、あるいは軸孔が無くても良く、円柱以外の角柱形状、あるいはその他の柱形状でも良い。また、コア体4は、X軸方向に沿って断面形状が変化するような形状であっても良い。
また本実施形態では、芯体6の材質は、特に限定されないが、たとえば合成樹脂などの非磁性材料であることが好ましい。芯体6を非磁性材で構成することにより、Q特性の向上を図ることができる。
さらに本発明の別の実施形態では、ワイヤガイド10aは、コア体15と一体成形してあっても良い。また、本発明のさらに別の実施形態では、第1区画20bおよび第2区画20c共に、軸方向に沿って均一な巻密度で巻回してあっても良く、巻密度を軸方向に沿って変化させても良い。さらに、本発明のさらに別の実施形態では、主コイル部20aの上に、第1区画20bおよび第2区画20c以外の区画を有していても良い。
さらに上述した実施形態では、ワイヤ保持部として、係止溝32a,32bを各端子30a,30bに形成したが、ワイヤ保持部としては、係止溝ではなく、係止凸部であっても良く、各係止凸部には、それぞれ第1リード22aおよび第2リード22bが絡められて固定可能に構成しても良い。
2,2a,2b… 電子ペン用コイル装置
4… コア体
4a… 軸孔
4b… 基端(第1コア端)
4c… 先端(第2コア端)
4d… 大径部
6… 芯体
6a… ペン先
10a… ワイヤガイド
10b… 巻き戻し開始位置
11… 分離用凸部
12… 切り欠き状の共通ワイヤ通路
12a,12b… 個別ワイヤ通路
14… 連結部
15… 外周カバー
15a… コア側端面
15b… 周方向フランジ
16… 凸壁
20… コイル部
20a… 主コイル部
20b… 第1区画
20c… 第2区画
20d,20d1,20d2… 巻き戻し部
22… ワイヤ
22a… 第1リード
22b… 第2リード
30a… 第1端子
30b… 第2端子
31a… 第1端子片
31b… 第2端子片
32a… 第1係止溝
32b… 第2係止溝
34a… 第1爪部
34b… 第2爪部
36a… 第1端子ベース
36b… 第2端子ベース

Claims (8)

  1. 電子ペンの内部に配置され、軸方向の反対側にそれぞれ位置する第1コア端と第2コア端とを持つコア体と、
    前記コア体の外周に巻回されてコイル部を形成するワイヤとを有する電子ペン用コイル装置であって、
    前記コア体の外周で前記第1コア端の近くには、ワイヤガイドが具備してあり、
    前記ワイヤガイドは、前記コア体の外周から径方向外方に突出し、周方向に沿って少なくとも1つの凹状のワイヤ通路を有し、
    前記コイル部は、一層目の主コイル部と、前記主コイル部の外周に形成してある巻き戻し部とを有し、
    前記巻き戻し部は、第1巻密度で巻き戻してある第1区画と、前記第1巻密度よりも疎らな第2巻密度で巻き戻してある第2区画と、を有する電子ペン用コイル装置。
  2. 前記ワイヤは、前記ワイヤ通路を通して、前記ワイヤガイドと前記第2コア端との間に位置する前記コア体の外周に、前記第2コア端方向にコイル状に巻回されて一層目の前記主コイル部が形成され、
    前記第2コア端の近くの所定位置で、前記ワイヤガイド方向に巻き戻されて、前記主コイル部の外周に前記巻き戻し部が形成されている請求項1に記載の電子ペン用コイル装置。
  3. 前記第1巻密度は、前記主コイル部の巻密度と略同等な巻密度である請求項1または2に記載の電子ペン用コイル装置。
  4. 前記第1区画が、前記第2コア端近くの前記主コイル部の外周に位置する請求項1〜3のいずれかに記載の電子ペン用コイル装置。
  5. 前記第1区画は、前記主コイル部の巻密度と略同等な巻密度で巻き戻してある請求項1〜4のいずれかに記載の電子ペン用コイル装置。
  6. 前記第2区画は、前記主コイル部の巻密度よりも疎らな巻密度で巻き戻してある請求項1〜5のいずれかに記載の電子ペン用コイル装置。
  7. 前記ワイヤガイドに前記コイル部を構成するワイヤのリード部が固定してある請求項1〜6のいずれかに記載の電子ペン用コイル装置。
  8. 前記コイル部の少なくとも一部が、接着固定してある請求項1〜7のいずれかに記載の電子ペン用コイル装置。
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