JP5969661B1 - 光送信装置及び光送受信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】既知信号系列が偏波間で異なる場合でも、各偏波の合成偏波を直交状態とすることができ、これにより制御信号を感度良く送信する。【解決手段】光送信装置を、制御信号変調部110、信号多重部及び偏波多重部を備えて構成する。制御信号変調部110は、変調方式に応じた制御ビット情報を差動符号化して信号D(n)を生成する。信号D(n)が各偏波の平行状態を表す場合、各偏波の信号系列Sx,Syをそのまま制御信号106として出力する。信号D(n)が各偏波の直交状態を表す場合、Y偏波の信号系列Syに複素共役を適用した系列(Sy)*をX偏波の信号系列として選択し、X偏波の既知信号系列Sxに複素共役を適用した後に符号を反転させた系列−(Sx)*をY偏波の信号系列Syとして選択し、各選択系列を制御信号106として出力する。出力信号は信号多重部で主信号と時分割多重後に偏波多重部で偏波多重される。【選択図】 図2

Description

本発明は、既知信号系列の偏波間の関係によらず制御信号を安定的に送信する光送信装置及び光送受信システムに関する。
近年、光ファイバ伝送では、光受信装置に局部発振用レーザを備えて、光送信装置から受信した信号光と電界とをミキシングするコヒーレント受信が用いられるようになっている。その光ファイバ伝送では、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)といった多値位相変調を用いて、1シンボル当り2ビットや4ビットの送受信が可能となっている。
光送信装置のレーザと光受信装置の局部発振用レーザとは相対位相がランダムに変化する。このため、コヒーレント受信によって、光送信装置のレーザによる信号光と、光受信装置のレーザによるローカル光とを干渉させることにより、光信号を電気信号として検出する。この検出信号を、AD変換器(アナログデジタル変換器)によってデジタル信号に変換する。更に、その変換されたデジタル信号に対して、デジタル信号処理デバイスを用いてデジタル信号処理を行い、光送信装置のレーザ及び光受信装置のレーザ間の相対位相のランダムな変動を除去し、位相変調信号を抽出する技術が開示されている。
ところで、デジタル信号処理デバイスを用いてデジタル信号処理が簡単に実行できることから、送信すべき主となる情報(送信情報)を示す主信号の伝送を正常に行うための補助的な制御情報(制御信号)を送信して、様々な伝送劣化への対処が可能になっている。
例えば、光ファイバ伝送路の波長分散等の線形な波形歪み及び伝送路の非線形な波形歪み等の補償を、光受信装置側だけでなく、光送信装置でも実行可能になっている。具体的には、波形歪みの中で波長分散について説明すると、光送信装置及び光受信装置それぞれにおいて補償量を最適に調整することによって、光送信装置及び光受信装置の何れか一方のみで補償する場合に比べ、主信号の伝送劣化をより改善できる。この場合、光受信装置は、補償すべき量を検出し、その検出結果を補助情報として光送信装置へ送信し、光送信装置において補償量の算出に役立てることができる。
また、他の例として、光送信装置から光受信装置へ変調方式の情報を制御信号として通知することによって、デジタル信号処理デバイスを用いて伝送劣化の状況に応じて変調方式を切り替え、切り換え後の変調方式で主信号を受信することが可能となっている。この種の技術内容を含む特許文献1には、主信号の復調の状態に依存することなく制御信号を送受信する光送受信システムに関する技術が開示されている。
特開2014−187525号公報
ところで、特許文献1に記載の技術は、制御信号に従って、第1偏波及び第2偏波の既知信号系列の偏波状態を直交偏波状態(直交状態)又は平行偏波状態(平行状態)に変調し、光送受信装置間の通信を実現している。しかし、この変調方法では、既知信号系列が第1偏波と第2偏波間で同一のときのみ、各偏波の合成偏波が直交状態を取る。このため、既知信号系列が第1偏波と第2偏波間で異なる場合は、合成偏波を直交状態とすることができず、制御信号を感度良く送信することができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、既知信号系列が偏波間で異なる場合でも、各偏波の合成偏波を直交状態とすることができ、これにより制御信号を感度良く送信することができる光送信装置及び光送受信システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、予め定められた変調方式で、第1偏波及び第2偏波の送信情報を変調した主信号と、前記変調方式に基づく信号により第1偏波及び第2偏波の信号系列を変調した制御信号とを多重化して光送信する光送信装置であって、第1偏波及び第2偏波の各々において特定周波数に電力が集中する信号系列を生成する既知信号系列生成部と、前記変調方式をビット情報で表した制御ビット情報を差動符号化して差動符号化信号を生成し、当該差動符号化信号が第1偏波及び第2偏波の平行状態を表す場合に、前記既知信号系列生成部で生成された第1偏波及び第2偏波の各信号系列をそのままの状態で前記制御信号として出力し、当該差動符号化信号が第1偏波及び第2偏波の直交状態を表す場合に、当該第2偏波の信号系列に複素共役を適用した系列を第1偏波の信号系列として選択すると共に、当該第1偏波の信号系列に複素共役を適用した後に符号を反転させた系列を第2偏波の信号系列として選択し、各選択された信号系列を、前記制御信号として出力する制御信号変調部と、前記第1偏波に係る前記主信号と、前記制御信号変調部から出力される前記第1偏波の信号系列による前記制御信号とを時分割多重する第1信号多重部と、前記第2偏波に係る前記主信号と、前記制御信号変調部から出力される前記第2偏波の信号系列による前記制御信号とを時分割多重する第2信号多重部と、前記第1信号多重部及び前記第2信号多重部で時分割多重された各出力信号を電気光変換した信号を偏波多重して信号光を生成する偏波多重部と、を備えることを特徴とする光送信装置である。
この構成によれば、既知信号系列が第1偏波及び第2偏波間で異なる場合でも、直交状態において、第1偏波の信号系列を第2偏波の信号系列で表し、第2偏波の信号系列を第1偏波の信号系列で表すことができる。何故なら、制御信号変調部は、双方が直交状態の場合に、第2偏波の信号系列に複素共役を適用した系列を第1偏波の信号系列として選択すると共に、第1偏波の信号系列に複素共役を適用した後に符号を反転させた系列を第2偏波の信号系列として選択し、各選択された信号系列を、制御信号として出力する処理を行う為である。このように複素共役を取れば、既知信号系列が偏波間で異なり且つ直交状態の時でもIQ平面上でI軸を線分とする線対称として、一方の偏波の信号系列を他方の偏波の信号系列で表すことができる。従って、既知信号系列が偏波間で異なるときでも、各偏波の合成偏波を直交状態とすることができ、これにより制御信号を感度良く送信することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光送信装置と、前記光送信装置から送出された前記信号光を受信し、当該受信した信号光を偏波成分ごとのデジタル受信信号に変換する受信側変換部と、前記特定周波数に基づき、前記第1偏波及び第2偏波の各デジタル受信信号において当該特定周波数に電力が集中する信号系列の位置を特定する既知信号検出部と、前記特定された位置に基づき、前記第1偏波及び第2偏波の各デジタル受信信号において前記特定周波数に電力が集中する信号系列を抽出し、当該抽出した信号系列を差動検波して、前記制御信号を復調する制御信号復調部とを有する光受信装置と、を備えることを特徴とする光送受信システムである。
この構成によれば、光受信装置は、既知信号系列が第1偏波及び第2偏波間で異なる場合でも、光送信装置から送信されてきた信号光の特定周波数に基づき、特定周波数に電力が集中する信号系列の位置を特定することができる。このため、特定された位置に基づき、特定周波数に電力が集中する信号系列を抽出し、その抽出した信号系列を差動検波して、制御信号を復調することができる。従って、光送受信システムは、主信号の復調の状態に依存することなく、制御信号を送受信することができる。
本発明によれば、既知信号系列が偏波間で異なる場合でも、各偏波の合成偏波を直交状態とすることができ、これにより制御信号を感度良く送信することができる光送信装置及び光送受信システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る光送受信システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る光送受信システムの光送信装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る光送受信システムの光送信装置の制御信号変調部の構成を示すブロック図である。 (a)2つ以上の特定周波数に電力が集中することを示す周波数スペクトル図、(b)IQ平面上のBPSK信号−S,Sを示す図である。 送信信号系列の構成を示す図である。 本実施形態に係る光送受信システムの光受信装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る光送受信システムの光受信装置の既知信号系列復調部の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成及び動作>
図1は、本発明の実施形態に係る光送受信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す光送受信システム100は、遠隔地等に離間して配置された各多重装置30が光ファイバ50で接続され、各多重装置30に光送信装置10及び光受信装置20が接続されて構成されている。
図1の左側の光送信装置10はバイナリ系列の送信情報(主信号)を変調して信号光を生成し、この信号光を多重装置30に出力する。この信号光は、多重装置30において図示せぬ他の信号光と多重化され、光ファイバ50を介して、右側の多重装置30へ伝送される。なお、多重装置30は、例えば、波長多重や時分割多重等を実行する機能を有する。右側の多重装置30は、伝送されて来た信号光を多重分離により取り出し、光受信装置20に送信する。光受信装置20は、図示せぬ局部発振用レーザを備えてコヒーレント受信を行い、この受信された信号光から元の送信情報を取得する。
<光送信装置>
光送信装置10は、図2に示すように、主信号を平行又は直交するX偏波(第1偏波)とY偏波(第2偏波)とを利用して並列伝送(もしくはMIMO:Multiple-Input Multiple-Output伝送)を実行する機能を有する。この光送信装置10は、主信号変調部101x,101yと、信号多重部102x,102yと、電気光変換部103x,103yと、偏波多重部104と、制御信号変調部110とを備えて構成されている。なお、本実施形態において、符号にxを付したものはX偏波の処理に係り、符号にyを付したものはY偏波の処理に係ることを表す。
主信号変調部101xは、予め定められた変調方式(後述)で、X偏波及びY偏波の主信号(バイナリ系列の送信情報)を変調した主信号(送信シンボル系列)105xを出力する機能を有する。変調方式としては、例えば、BPSK(Binary Phase Shift Keying)変調やQPSK変調、QAM変調等が挙げられるが、これ以外の変調方式であっても構わない。主信号変調部101yも、主信号変調部101xと同様の機能を有する。
制御信号変調部110は、図3に示すように、X側既知信号系列生成部111xと、Y側既知信号系列生成部111yと、X側複素共役処理部112xと、Y側複素共役処理部112yと、セレクタ113x,113yと、差動符号化部114とを備えて構成されている。なお、請求項記載の既知信号系列生成部は、X側既知信号系列生成部111x及びY側既知信号系列生成部111yにより構成されている。また、X側複素共役処理部112xと、Y側複素共役処理部112yと、セレクタ113x,113yと、差動符号化部114とを備えて、請求項記載の制御信号変調部が構成されている。
X側既知信号系列生成部111xは、X偏波の既知信号系列(信号系列)Sxを生成し、Y側既知信号系列生成部111yは、Y偏波の既知信号系列(信号系列)Syを生成する。各既知信号系列生成部111x,111yは同じ生成処理を行うので、この生成処理を、X側既知信号系列生成部111xを代表して説明する。
X側既知信号系列生成部111xは、2つ以上の特定周波数に電力が集中する信号系列(特定周波数帯域信号系列ともいう)を、既知信号系列Sxとして生成して出力する。
ここで、2つ以上の特定周波数に電力が集中するとは、図4(a)に示すように、横軸に周波数f、縦軸にパワーPwを取った際に、f軸上の特定周波数f1,f2に棒グラフで示すパワー成分が突出することをいう。パワー成分は、ピーク周波数である。
更に説明すると、例えばBPSK信号の−S,S,−S,S,…を、図4(b)に示すように、I,Qの時間軸上に時間波形(=信号系列)S,−Sで表し、この時間波形S,−SをFFT(高速フーリエ変換)して周波数領域で見ると、上記パワー成分となる。このパワー成分(ピーク周波数)を、「特定周波数に電力が集中する」と表現している。なお、2つ以上の特定周波数は、特定周波数を含む狭帯域であってもよい。
また、既知信号系列Sx,Syの「既知」とは、互いに離間した光送信装置10及び光受信装置20の双方において、特定周波数帯域信号系列の信号系列パターンを共有していることを意味する。また、既知信号系列Sx,Syは、基準として参照されるリファレンス信号、パイロット信号、トレーニング信号等としての目的を果たすことができる情報であってもよい。
従って、既知信号系列Sx,Syとしては、図4(b)に示したように、IQ平面上で原点に対して点対称となる関係の交番信号S,−Sを用いることができる。一例として、BPSK信号を生成するためには、−S,S,−S,S,…,−S,Sのように、2つの信号点を交互に繰り返した交番信号を用いればよい。
また、QPSK信号を生成するためには、信号点を(実部,虚部)として表すと、(S,S),(−S,−S),(S,S),(−S,−S),…,(S,S),(−S,−S)又は(S,−S),(−S,S),(S,−S),(−S,S),…,(S,−S),(−S,S)のように、2つの信号点を交互に繰り返した交番信号を用いればよい。ここで、Sは任意の実数を表す。更に、(実部α,虚部β)は、複素数としてα+jβと表すことができる。但し、jは虚数単位である。この交番信号は、上述したように、2箇所の特定周波数{例えば図4(a)のf1,f2}に集中した電力を発生させることができる。
また、−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sのように1つの信号を2回ずつ繰り返した交番信号を用いたり、M回ずつ(M>0の正数)繰り返した交番信号を用いたりしてもよい。このように、複数の繰り返し回数の交番信号を乗算したり、畳み込んだりすることによって、4箇所以上の特定周波数に電力を集中させることができる。また、周期の異なる複数の正弦波を重畳することによって2つ以上の特定周波数に電力が集中する信号を生成することもできる。また、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いて特定のサブキャリアにのみ信号を重畳することで特定周波数を有する信号を生成することもできる。
図3に示すX側複素共役処理部112xは、X偏波の既知信号系列Sxに複素共役を適用し、この適用後に符号を反転させた系列−(Sx)*をセレクタ113yへ出力する。なお、系列−(Sx)*を、複素共役適用反転系列−(Sx)*ともいう。但し、*は複素共役を示す。
Y側複素共役処理部112yは、Y偏波の既知信号系列Syに複素共役を適用した系列(Sy)*をセレクタ113xへ出力する。なお、系列(Sy)*を、複素共役適用系列(Sy)*ともいう。
差動符号化部114は、例えば、X偏波及びY偏波の変調方式をビット情報「0,1」で示す制御ビット情報を、1ビット毎に差動符号化し、この差動符号化信号D(n)を生成する。n番目の制御ビット情報をC(n){但し、C(n)は「1」又は「0」の2値}とした時、n番目の差動符号化部114の出力(差動符号化信号)D(n)は、次式(1)に示すように、C(n)とD(n−1)との排他的論理和で表すことができる。
Figure 0005969661

但し、D(−1)=1である。
X偏波とY偏波との双方が平行状態の場合は、制御ビット情報は「1,1」又は「0,0」と同符号が続くので、差動符号化信号D(n)=「0」となる。垂直状態の場合は、ビット情報は「0,1」と前後で異なる符号となるので、差動符号化信号D(n)=「1」となる。差動符号化部114は、そのように生成した差動符号化信号D(n)を各セレクタ113x,113yの選択制御端子へ出力する。
セレクタ113xは、差動符号化信号D(n)=「0」の時に、X側既知信号系列生成部111xから出力されるX偏波の既知信号系列Sxを選択し、これを制御信号106xとして信号多重部102x(図2参照)へ出力する。
セレクタ113yは、差動符号化信号D(n)=「0」の時に、Y側既知信号系列生成部111yから出力されるY偏波の既知信号系列Syを選択し、これを制御信号106yとして信号多重部102y(図2参照)へ出力する。
一方、セレクタ113xは、D(n)=「1」の時に、Y側複素共役処理部112yから出力される複素共役適用系列(Sy)*をX偏波の既知信号系列として選択し、これを制御信号106xとして信号多重部102xへ出力する。
セレクタ113yは、差動符号化信号D(n)=「1」の時に、X側複素共役処理部112xから出力される複素共役適用反転系列−(Sx)*をy偏波の既知信号系列として選択し、これを制御信号106yとして信号多重部102yへ出力する。
このように、D(n)=「1」の時に、複素共役適用系列(Sy)*をX偏波の制御信号106xとすると共に、複素共役適用反転系列−(Sx)*をY偏波の制御信号106yとするのは、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なるときに、各偏波の合成偏波を完全に直交状態とするためである。
既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で同一であれば、X偏波の既知信号系列SxをY偏波の既知信号系列Syで表すことができる。例えば、直交状態では一方の偏波(例えばY偏波)の位相を反転することでSx=−Sy、平行状態ではSx=Syと表すことができる。
しかし、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なる際に各偏波が直交状態の場合、従来技術では、X偏波の既知信号系列SxをY偏波の既知信号系列Syで表すことはできない。
本実施形態では、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なる際に各偏波が直交状態{D(n)=「1」}の場合、X偏波側のSxはSyの複素共役を取れば、Sx=(Sy)*と表すことができ、Y偏波側のSyはSxの複素共役を取って符号を反転させれば、Sy=−(Sx)*と表すことができる。また、平行状態{D(n)=「0」}ではX偏波側はSx=Sx、Y偏波側はSy=Syと表わされる。
この既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なる場合のSx=(Sy)*と、Sy=−(Sx)*とを、後述する光受信装置20で受信し、後述する式(2)に当て嵌め、下式(2a)のように差動復号信号Z(n)として復調すれば、直交状態を適正に得ることができる。
Z(n)=Sx・(Sy)*+Sy・{−(Sx)*} …式(2a)
=Sx・Sy−Sy・Sx
=0(復調側の直交状態)
このように復調側では、直交状態が変調側とは反転しており、差動復号信号Z(n)=「0」で表される。
図2において、信号多重部102xは、図5に示すNt個(Nt≧1、Ntは正数)のX偏波の既知信号系列である制御信号106xを、Ns個(Ns≧1、Nsは正数)の送信シンボル系列である主信号105x毎に挿入(時分割多重)して、信号系列107xを生成する。
図2に戻り、他方の信号多重部102yは、Nt個のY偏波の既知信号系列である制御信号106yを、Ns個の送信シンボル系列である主信号105yごとに挿入(時分割多重)して、信号系列107yを生成する。
電気光変換部103x,103yは、信号系列107x,107yの電気光変換を行い、光信号を出力する。
偏波多重部104は、各電気光変換部103x,103yから出力された光信号を偏波多重して信号光を生成し、この信号光を図1に示す左側の多重装置30(図1)へ出力する。この多重装置30へ出力される信号光による図5に示す送信信号系列130は、Ns個の主信号(送信シンボル系列)105x,105yの間に、Nt個の制御信号106x,106yが時分割多重されて形成される。この送信信号系列130の信号光は、図1に示す左側の多重装置30において図示せぬ他の信号光と多重化され、光ファイバ50を介して右側の多重装置30へ伝送され、光受信装置20で受信される。
<光受信装置>
次に、光受信装置20について図6を参照して説明する。
光受信装置20は、偏波分割部201と、光電気変換部202x,202yと、AD変換部203x,203yと、波長分散補償部204x,204yと、適応等化部205と、復調部206x,206yと、既知信号系列復調部210とを備えて構成されている。なお、偏波分割部201と、光電気変換部202x,202yと、AD変換部203x,203yとを備えて、請求項記載の受信側変換部が構成される。
偏波分割部201は、光送信装置10から光ファイバ50及び各多重装置30を経由してきた信号光(図5に示す送信信号系列130)を受信し、この受信した信号光に対して光領域で偏波分割を行い、2つの直交する偏波(X偏波、Y偏波)に分割し、この分割された各偏波を光電気変換部202x,202yに出力する。例えば、偏波分割部201は、図示せぬ偏波ダイバシティ90度ハイブリッドカプラ及び局部発振用レーザを備えて偏波分割を実行する。X偏波は光電気変換部202xに出力され、Y偏波は光電気変換部202yに出力される。
光電気変換部202xは、偏波分割部201から受信した信号光であるX偏波を電気信号に変換し、この電気信号をAD変換部203xに出力する。例えば、光電気変換部202xは、局部発振用レーザを用いて、コヒーレント受信した信号光の光電界を直交する成分に分離し、電気のアナログ信号に変換する。光電気変換部202yは、Y偏波に対して光電気変換部202xと同様の処理を実行する。
AD変換部203x,203yは、光電気変換部202x,202yから受信したアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタル受信信号を生成する。
波長分散補償部204x,204yは、AD変換部203x,203yから受信したデジタル受信信号の波長分散による信号歪みを補償し、この補償した信号を適応等化部205へ出力する。
適応等化部205は、その補償された信号から偏波多重信号を分離し、この分離した偏波多重信号において偏波モード分散及び送受信や伝送路中で歪んだ信号を補償し、この補償した信号を各復調部206x,206yへ出力する。
復調部206xは、適応等化部205より入力される信号から、X偏波で送信された送信シンボル系列の主信号を復調し、送信側から送られて来た元の主信号(X偏波による送信情報)を出力する。復調部206yは、適応等化部205より入力される信号から、Y偏波で送信された送信シンボル系列の主信号を復調し、元の主信号(Y偏波による送信情報)を出力する。
なお、波長分散補償部204x,204y及び適応等化部205には、周知の周波数領域等化(FDE:Frequency Domain Equalization)及び時間領域等化(TDE:Time Domain Equalization)の技術を適用することができる。
次に、既知信号系列復調部210は、図7に示すように、バッファ部211x,211yと、BPF(Band Pass Filter)部212x,212yと、差動復号部213と、判定部214と、既知信号検出部215とを備えて構成されている。
なお、バッファ部211x,211yと、差動復号部213と、判定部214とを備えて、請求項記載の制御信号復調部が構成される。
既知信号検出部215は、AD変換部203x,203yから受信したデジタル受信信号に対して、既知信号系列が挿入されている位置を検出し、その位置をタイミング情報(フレーム同期情報)としてバッファ部211x,211yに出力する。
ここで、既知信号系列の挿入位置の検出方法について説明する。例えば、デジタル受信信号の中で特定周波数(又は特定周波数を含む狭帯域)が存在しうる帯域(周波数オフセットによる影響も考慮した帯域)の信号電力を演算する。この演算した信号電力が所定の閾値を超えた時、又は所定の閾値を超えた範囲でピークとなったときの位置を既知信号系列の挿入位置として検出する。
つまり、既知信号検出部215は、特定周波数に基づき、各偏波のデジタル受信信号から特定周波数に電力が集中する信号系列の位置を特定する。この他、既知信号検出部215は、受信側で図示せぬ記憶部に記憶している既知信号系列と、デジタル受信信号系列との相互相関を取り、相互相関のピーク位置を既知信号系列の挿入位置として検出してもよい。
バッファ部211x,211yは、AD変換部203x,203yから出力されるX偏波,Y偏波のデジタル受信信号を一旦バッファに記憶し、既知信号検出部215から受信したタイミング情報に基づき、既知信号系列が含まれる区間を抽出し(切り出し)、この区間の信号を出力する。更に、バッファ部211x(211y)は、切り出した区間以外の系列をバッファから削除する。
なお、バッファ部211x,211yによって切り出された既知信号系列が含まれる時間軸上の区間の長さは、真の既知信号系列の長さより長いことが好ましい。この理由について説明する。
デジタル受信信号内では、光伝送等の送受信過程で種々の歪みの影響を受けることによって、既知信号系列の信号波形が元の既知信号系列の区間外に食み出てしまっているケースがある。このため、既知信号検出部215は、その歪みの影響を受けたデジタル受信信号を用いてタイミング情報を求めるので、解析に必要な十分な長さの区間を切り出すことにより、適正に既知信号系列を得られるようにする。
BPF部212x,212yは、バッファ部211x,211yによって抽出された既知信号系列が含まれる区間を受信し、真の既知信号系列から生成される電力の集中した各特定周波数のスペクトラムを中心として±Δfの帯域幅を通過させる処理を行い、その帯域処理後の信号を出力する。
一例として、−S,S,−S,S,…,−S,Sの交番信号によって生成される2つの特定周波数を有する信号を、30Gbaudで伝送した場合について説明する。
BPF部212x,212yは、15GHz及び−15GHzを中心周波数として、それぞれ±Δfの帯域幅を持つBPFを備えることになる。ここで、Δfの設定値は、例えば、想定しうる最大の周波数オフセット値が5GHzの場合には、Δf=5GHzにすることが望ましい。
又は、Δfの設定値は、所望の特定周波数の信号以外を通過させないような値として、例えば、30Gbaudの1/8に相当する3.75GHz未満(つまり、Δf<3.75GHz)に設定しておくことが望ましい。
又は、Δfの設定値は、周波数オフセット補償がBPF部212x,212yより以前の処理で実行されている場合には、レーザの線幅程度の値として、例えば、Δf=1MHz程度に設定し、既知信号成分を切り出す。
なお、周波数オフセット補償が実行されていない場合には、周波数オフセット推定を行い、周波数オフセット値f0GHzに対して(15+f0)GHz及び(−15+f0)GHzを中心周波数として、それぞれ±Δfの帯域幅を持つBPFを用いることが望ましい。
また、複数の電力の集中した特定周波数のスペクトラムが存在する場合は、全てBPFを通過させる必要はなく、少なくとも1つ以上の特定周波数のスペクトラムをBPFによって通過させればよい。例えば、上記15GHz及び−15GHzにピーク値を持つ既知信号の場合、15GHzあるいは−15GHzのどちらか少なくとも一方をBPFで通過させればよい。
また、複数の電力の集中した特定周波数のスペクトラムに対して、それぞれの複数の電力の集中した特定周波数のスペクトラムが中心周波数となる複数のBPFを備えてもよい。例えば、上記15GHz及び−15GHzにピーク値を持つ既知信号の場合、15GHz±Δfの帯域幅を持つBPFと−15GHz±Δfの帯域幅を持つBPF、合計2つを備えればよいことになる。
差動復号部213は、BPF部212x,212yの出力信号を入力として差動復号を実行し、差動復号信号を生成する機能を有する。n番目のフレームにおける各BPF部212x,212yの出力信号をRx(n,k)、Ry(n,k)とすると、差動復号信号Z(n)は次式(2)で表される。
Figure 0005969661

…式(2)
但し、*は複素共役を示す。また、Kはバッファ部211x,211yに記憶された時間軸上のデジタル受信信号の長さを表し、K>k≧0である。
なお、上記のように、複数の電力の集中した特定周波数のスペクトラムに対して、それぞれの複数の電力の集中した特定周波数のスペクトラムが中心周波数となる複数のBPFを備える場合は、それぞれのBPF出力結果について、上式(2)の処理を行い、この処理結果、又は、その電力値を合成し、これをZ(n)としてもよい。
判定部214は、差動復号部213から出力される差動復号信号を入力として、元の制御信号系列を復調する。n番目のフレームにおける差動復号信号をZ(n)とすると、判定結果(制御信号系列)P(n)は、後述の送信条件の場合に次式(3)で表される。
Figure 0005969661

…式(3)
但し、Pth(>0)は判定閾値である。
送信条件は、図3に示す差動符号化部114から出力される差動符号化信号D(n)=「0」の場合に、制御信号変調部110が制御信号106xとしてX偏波の既知信号系列Sxを出力すると共に、制御信号106xとしてY偏波の既知信号系列Syを出力した場合である。更に、D(n)=「1」の場合に、制御信号変調部110が制御信号106xとして複素共役適用系列(Sy)*を出力すると共に、制御信号106yとして複素共役適用反転系列−(Sx)*を出力した場合である。
但し、上述した復調方法は変調方式に依存しない。このため、図1に示す光送信装置10から送信される信号光の変調方式が光受信装置20において識別できていない条件下においても、制御信号の送受信が可能となる。これにより、制御信号によって、変調方式を送信側から受信側に通知することが可能になる。また、逆に、制御信号によって、受信側から送信側に変調方式を通知することも可能である。
また、フレーム周期(図5に示すNt+Nsに相当)の情報を制御信号の並走クロックとして送信した場合には、図7に示す既知信号検出部215は、制御信号の検出位置をフレーム周期のクロックとして検出することになる。
<付加説明>
ここで、(1)交番信号の違いとその効果、(2)フレーム長とフレーム同期の精度、(3)BPFの特性、(4)周波数オフセット量の推定方法について、付加説明を行う。
(1)交番信号の違いとその効果
交番信号として−S,S,−S,S,…,−S,Sのように2つの信号点を交互に用いたパターンを使用した場合、周波数領域ではシンボルレートの半分の正側/負側周波数の位置に、スペクトルが発生する。例えば、シンボルレートが32Gbaudの場合には、±16GHzの位置にスペクトルが発生する。また、交番信号として−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sのような交番パターンを用いた場合には、シンボルレートの1/4の正側/負側周波数の位置にスペクトルが発生する。つまり、シンボルレートが32Gbaudの場合には、±8GHzの位置にスペクトルが発生する。
送信側において、サンプリング周波数の半分の周波数とするナイキスト規範の信号を生成する場合、−S,S,−S,S,…,−S,Sのような交番パターンでは、ナイキスト規範信号生成のための信号処理において電力が減衰してしまう。それに対して、−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sのような交番パターンであれば、ナイキスト規範の半分の周波数に輝線を有するため、減衰することがない。
従って、−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sの交番パターンは、−S,S,−S,S,…,−S,Sの交番パターンに比べて、送光受信装置に起因する高周波電力減衰に伴う交番パターン電力減衰及び位相回転による交番パターンの波形歪みの影響を受けにくいというメリットがある。
(2)フレーム長とフレーム同期の精度
図5に示したNt+Nsの長さは、送信信号系列130のフレーム長1つ分と考えることができる。そのフレーム長を、OTU(Optical Transport Unit)フレームに一致させることにより、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告G.709に準拠することができる。つまり、光受信装置20は、特定周波数に電力が集中するパターンの位置を検出することができれば、当該位置付近の信号系列を用いて制御信号を復調することができる。従って、光受信装置20は、フレーム長の一部の短い信号系列だけをデジタル信号処理すればよいことになるので、1つのフレーム全体の処理を実行する場合に比較して、回路規模を削減することが可能である。また、光受信装置20は、主信号のフレーム同期が取れない場合であっても、制御信号の位置に基づきフレーム同期を取ることが可能である。
なお、ここで説明したフレーム同期は、特定周波数に電力が集中するパターンが含まれる信号をキャプチャできればよいので、シンボル同期程度に高精度の同期は必要なく、ある程度の誤差があっても構わない場合を意味している。また、フレーム同期の方法としては、例えば、国際公開2010/134321号に記載されている方法を用いることが可能である。
また、制御信号によって変調された上記交番信号は、フレーム周期ごとに時間多重されて送信されることから、フレーム周期が制御信号系列のクロックとしても利用可能である。
(3)BPFの特性
光受信装置20は、特定周波数に電力が集中するパターン系列(以降、特殊パターン系列とも称す。)を抽出し、その特定周波数を透過帯域の中心周波数とするBPF(帯域通過フィルタ)を通過させる。BPFを通過後の信号は、特殊パターン系列が大部分の電力を占めることになる。BPFの特性は、カットオフ周波数において急峻に透過率が下がるような切れのよいものを適用することで、特殊パターン系列のみを通過させることができる。このことによって、特殊パターン系列以外の信号からの電力の漏れこみを抑圧することができるので、特殊パターン系列を抽出する際の他の信号による干渉を低減できる。
例えば、BPFの特性として、20dB程度の減衰比となる透過幅が数十MHzから数百MHz程度であれば、特殊パターン系列の抽出に十分な抑圧比を実現することができる。そのためには、数百から数千シンボルにも及ぶ比較的長い時間タップ係数を持つBPFが必要になるが、高速フーリエ変換(FFT)と逆高速フーリエ変換(IFFT)とを用いて周波数領域でBPFを適用することにより回路規模を削減できる。
(4)周波数オフセット量の推定方法
光送受信システム100は、光送信装置10及び光受信装置20に個別のレーザを用いてコヒーレント受信を行っている。このため、コヒーレント受信によって得られる受信電界は、周波数オフセットを有するのが一般的である。この周波数オフセット量は、例えば、OIF(Optical Internetworking Forum)において規定されているレーザの周波数オフセットが2.5GHzであることから、送受信ではその2倍の5GHzの周波数オフセットが最大になるものと考えられる。このため、光受信装置20によって受信された特殊パターン系列は周波数オフセットを有し、BPFの透過帯域の中心周波数が、最大の周波数オフセット量に適応できるように制御される必要がある。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の光送信装置10は、予め定められた変調方式で、X偏波(第1偏波)及びY偏波(第2偏波)の各バイナリ系列の送信情報を変調した主信号105xと、その変調方式に基づく信号によりX偏波及びY偏波の既知信号系列(信号系列)を変調した制御信号とを多重化して光送信するものである。
本実施形態の特徴は、光送信装置10を、既知信号系列生成部としてのX側及びY側の各既知信号系列生成部111x,111yを含む制御信号変調部110と、第1信号多重部としての信号多重部102xと、第2信号多重部としての信号多重部102yと、偏波多重部104とを備える構成とした。
各側既知信号系列生成部111x,111yは、X偏波及びY偏波の各々において特定周波数f1,f2に電力が集中する既知信号系列(信号系列)Sx,Sy信号系列を出力する。
制御信号変調部110は、差動符号化部114で、X偏波及びY偏波の変調方式をビット情報で表した制御ビット情報を差動符号化して差動符号化信号D(n)を生成する。次に、差動符号化信号D(n)が「0」でX偏波及びY偏波の平行状態を表す場合に、各既知信号系列生成部111x,111yで生成されたX偏波及びY偏波の各既知信号系列Sx,Syをそのままの状態で、セレクタ113x,113yから制御信号106x,106yとして出力する。
一方、差動符号化信号D(n)が「1」でX偏波及びY偏波の直交状態を表す場合に、Y側複素共役処理部112yにおいてY偏波の既知信号系列Syに複素共役を適用した系列(Sy)を、セレクタ113xでX偏波の信号系列として選択する。更に、X側複素共役処理部112xにおいてX偏波の既知信号系列Sxに複素共役を適用した後に符号を反転させた系列−(Sx)を、セレクタ113yでY偏波の既知信号系列Syとして選択する。そして、各選択された信号系列を、制御信号106x,106yとして出力する。
信号多重部102xは、X偏波に係る主信号105xと、制御信号変調部110から出力されるX偏波の既知信号系列Sxによる制御信号106xとを時分割多重する。
信号多重部102yは、Y偏波に係る主信号105yと、制御信号変調部110から出力されるY偏波の既知信号系列Syによる制御信号106yとを時分割多重する。
偏波多重部104は、信号多重部102x及び信号多重部102yで時分割多重された各信号系列107x,107yを、電気光変換部103x,103yで電気光変換した信号を、偏波多重して信号光を生成する。
この構成によれば、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なる場合の各偏波の直交状態において、X偏波の既知信号系列SxをY偏波の既知信号系列Syで表し、Y偏波の既知信号系列SyをX偏波の既知信号系列Sxで表すことができる。何故なら、制御信号変調部110は、双方が直交状態の場合に、Y偏波の既知信号系列Syに複素共役を適用した系列(Sy)を、X偏波の既知信号系列Sxとして選択すると共に、X偏波の既知信号系列Sxに複素共役を適用した後に符号を反転させた系列−(Sx)をY偏波の既知信号系列Sx,Syとして選択し、各選択された既知信号系列Sx,Syを、制御信号106x,106yとして出力するようにした為である。
このように複素共役を取れば、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なり且つ直交状態の時でもIQ平面上でI軸を線分とする線対称として、一方の偏波の既知信号系列Sx(又はSy)を他方の偏波の既知信号系列Sy(又はSx)で表すことができる。従って、既知信号系列Sx,Syが偏波間で異なるときでも、各偏波の合成偏波を直交状態とすることができ、これにより制御信号を感度良く送信することができる。
また、本実施形態の光送受信システム100を、上記の光送信装置10と、当該光送信装置10で生成された光信号が光ファイバ50を経由して送信される光受信装置20とを備えて構成した。
光受信装置20は、偏波分割部201、光電気変換部202x,202y及びAD変換部203x,203yによる受信側変換部と、既知信号検出部215と、バッファ部211x,211y、差動復号部213及び判定部214による制御信号復調部とを備えて構成した。
受信側変換部は、光送信装置10から送出された信号光を受信し、当該受信した信号光を偏波成分ごとのデジタル受信信号に変換する。
既知信号検出部215は、前述した特定周波数f1,f2に基づき、X偏波及びY偏波の各デジタル受信信号において当該特定周波数f1,f2に電力が集中する既知信号系列の位置を特定する。
制御信号復調部は、その特定された位置に基づき、X偏波及びY偏波の各デジタル受信信号において特定周波数f1,f2に電力が集中する既知信号系列を抽出し、この抽出した既知信号系列を差動検波して、制御信号を復調する。
この構成によれば、光受信装置20は、既知信号系列Sx,SyがX偏波とY偏波間で異なり且つ各偏波が直交状態の場合でも、光送信装置から送信されてきた信号光の特定周波数f1,f2に基づき、特定周波数f1,f2に電力が集中する既知信号系列の位置を特定することができる。このため、特定された位置に基づき、特定周波数f1,f2に電力が集中する既知信号系列を抽出し、その抽出した既知信号系列を差動検波して、制御信号を復調することができる。従って、光送受信システムは、主信号の復調の状態に依存することなく、制御信号を送受信することができる。
10 光送信装置
20 光受信装置
30 多重装置
50 光ファイバ
100 光送受信システム
101x,101y 主信号変調部
102x,102y 信号多重部
103x,103y 電気光変換部
104 偏波多重部
110 制御信号変調部
111x X側既知信号系列生成部
111y Y側既知信号系列生成部
112x X側複素共役処理部
112y Y側複素共役処理部
113x,113y セレクタ
114 差動符号化部
130 送信信号系列
201 偏波分割部(受信側変換部)
202x,202y 光電気変換部(受信側変換部)
203x,203y AD変換部(受信側変換部)
204x,204y 波長分散補償部
205 適応等化部
206x,206y 復調部
210 既知信号系列復調部
211x,211y バッファ部(制御信号復調部)
212x,212y BPF部
213 差動復号部(制御信号復調部)
214 判定部(制御信号復調部)
215 既知信号検出部

Claims (2)

  1. 予め定められた変調方式で、第1偏波及び第2偏波の送信情報を変調した主信号と、前記変調方式に基づく信号により第1偏波及び第2偏波の信号系列を変調した制御信号とを多重化して光送信する光送信装置であって、
    第1偏波及び第2偏波の各々において特定周波数に電力が集中する信号系列を生成する既知信号系列生成部と、
    前記変調方式をビット情報で表した制御ビット情報を差動符号化して差動符号化信号を生成し、当該差動符号化信号が第1偏波及び第2偏波の平行状態を表す場合に、前記既知信号系列生成部で生成された第1偏波及び第2偏波の各信号系列をそのままの状態で前記制御信号として出力し、当該差動符号化信号が第1偏波及び第2偏波の直交状態を表す場合に、当該第2偏波の信号系列に複素共役を適用した系列を第1偏波の信号系列として選択すると共に、当該第1偏波の信号系列に複素共役を適用した後に符号を反転させた系列を第2偏波の信号系列として選択し、各選択された信号系列を、前記制御信号として出力する制御信号変調部と、
    前記第1偏波に係る前記主信号と、前記制御信号変調部から出力される前記第1偏波の信号系列による前記制御信号とを時分割多重する第1信号多重部と、
    前記第2偏波に係る前記主信号と、前記制御信号変調部から出力される前記第2偏波の信号系列による前記制御信号とを時分割多重する第2信号多重部と、
    前記第1信号多重部及び前記第2信号多重部で時分割多重された各出力信号を電気光変換した信号を偏波多重して信号光を生成する偏波多重部と、
    を備えることを特徴とする光送信装置。
  2. 請求項1に記載の光送信装置と、
    前記光送信装置から送出された前記信号光を受信し、当該受信した信号光を偏波成分ごとのデジタル受信信号に変換する受信側変換部と、前記特定周波数に基づき、前記第1偏波及び第2偏波の各デジタル受信信号において当該特定周波数に電力が集中する信号系列の位置を特定する既知信号検出部と、前記特定された位置に基づき、前記第1偏波及び第2偏波の各デジタル受信信号において前記特定周波数に電力が集中する信号系列を抽出し、当該抽出した信号系列を差動検波して、前記制御信号を復調する制御信号復調部とを有する光受信装置と、
    を備えることを特徴とする光送受信システム。
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