JP5159953B2 - 波長分散量算出装置、光信号受信装置、光信号送信装置及び波長分散量算出方法 - Google Patents

波長分散量算出装置、光信号受信装置、光信号送信装置及び波長分散量算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、波長分散量算出装置、光信号受信装置、光信号送信装置及び波長分散量算出方法に関する。特に、本発明は、光通信において、光信号送信装置が特定周波数帯域信号を送信し、光信号受信装置が特定周波数帯域信号を受信し、光ファイバ伝送路中の波長分散量を検出し、波長分散量の算出値に基づいて波長分散補償を行うことで、光ファイバ伝送に伴う波長分散による送信信号の歪みを補償する技術に関する。
本願は、2009年7月17日に日本へ出願された特願2009−169518号、および、2009年10月8日に日本へ出願された特願2009−234360号に基づき優先権を主張し、それらの内容をここに援用する。
光通信の分野において、周波数利用効率を飛躍的に向上する同期検波方式とディジタル信号処理を組み合わせたディジタルコヒーレント通信システムが注目されている。この種の通信システムは、直接検波により構築されていたシステムと比較すると、受信感度を向上することができるだけでなく、送信信号をディジタル信号として受信することで、光ファイバ伝送によって受ける波長分散、偏波モード分散による送信信号の波形歪みを補償することができることが知られている。このため、次世代の光通信技術としてこうした通信システムの導入が検討されている。
非特許文献1および2に代表されるディジタルコヒーレント方式は、準静的な波長分散を固定のタップ数を持つディジタルフィルタ(例えば、28Gbaudの信号に対し、20000ps/nmの分散でタップ数が2048tap)で補償し、変動のある偏波モード分散を、ブラインドアルゴリズムを用いた小さいタップ数(例えば、50psの偏波モード分散で10〜12tap程度)の適応フィルタで補償する方法を採用している。
しかしながら、非特許文献1および2のディジタルコヒーレント方式では、波長分散をあらかじめ別途測定し、波長分割多重(WDM)チャネルの受信機それぞれに、固定ディジタルフィルタのタップ係数を手動で入力する必要がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、光信号を用いた同期検波による通信システムにおいて、光ファイバ伝送において受ける波長分散を補償するために、特定周波数帯域信号を用いて波長分散量の推定を可能にする波長分散量算出装置、光信号受信装置、光信号送信装置及び波長分散量算出方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、光信号送信装置により、送信データ系列から生成される信号に複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号が付加されて送信された光信号の受信光信号から変換された電気のディジタル信号を複数の信号系列に分配する信号分配回路と、前記信号分配回路により分配された前記信号系列から、前記既知信号が含まれる複数の特定周波数成分のそれぞれのみを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路より出力された信号の電力値を算出する複数の電力算出回路と、前記複数の電力算出回路より出力された前記電力値の信号系列それぞれから電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して、検出された時刻を比較する遅延時間算出回路と、前記遅延時間算出回路による時刻の比較結果に基づき波長分散量を算出する波長分散量算出回路と、を備える波長分散量算出装置である。
上記の波長分散量算出装置において、前記各信号系列に対応して設けられ、前記既知信号が到来する周期において得られた電力値の信号系列を平均化する複数の平均化回路をさらに備えるようにしても良い。
また、本発明は、光信号送信装置により、送信データ系列から生成される信号に複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号が付加されて送信された光信号の受信光信号の偏波から変換された電気のディジタル信号を複数の偏波信号系列に分配する信号分配回路と、前記信号分配回路により分配された前記偏波信号系列から、前記既知信号が含まれる複数の特定周波数成分のそれぞれのみを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路の出力信号の電力値を算出する複数の電力算出回路とを前記光信号の偏波に対応して複数備え、さらに、同じ周波数帯域の異なる偏波に対応した複数の前記電力算出回路より出力された電力値の信号系列を合成する複数の合波回路と、前記複数の合波回路より出力された電力値の信号系列から電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して、検出された時刻を比較する遅延時間算出回路と、前記遅延時間算出回路による時刻の比較結果に基づき波長分散量を算出する波長分散量算出回路と、を備える波長分散量算出装置である。
上記の波長分散量算出装置において、前記各偏波信号系列に対応して設けられ、前記既知信号が到来する周期において得られた電力値の信号系列を平均化する複数の平均化回路をさらに備えるようにしても良い。
また、本発明は、送信データ系列から生成される信号に、複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号を付加した光信号の受信光信号を電気信号に変換する光電気変換回路と、前記光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路と、波長分散量を算出する波長分散算出部と、前記波長分散算出部により算出された前記波長分散量に基づき、前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する波長分散補償部と、前記波長分散補償部により波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号を等化する適応等化回路と、前記適応等化回路により等化された前記ディジタル信号を復調する復調回路とを備え、前記波長分散算出部は、上記の波長分散量算出装置であり、前記アナログディジタル変換回路により変換された前記ディジタル信号または前記波長分散補償部から出力される前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する光信号受信装置である。
また、本発明は、送信データ系列から生成される信号に、複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号を付加した光信号の受信光信号を偏波により分配する偏波分配回路と、前記偏波分配回路により分配された光信号の偏波を電気信号に変換する複数の光電気変換回路と、前記複数の光電気変換回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記複数の光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換する複数のアナログディジタル変換回路と、波長分散量を算出する波長分散算出部と、前記複数のアナログディジタル変換回路に対応して設けられ、前記波長分散算出部により算出された前記波長分散量に基づいて、対応する前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する複数の波長分散補償部と、前記複数の波長分散補償部により波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号それぞれを等化する適応等化回路と、前記適応等化回路により等化されたそれぞれの前記ディジタル信号を復調する複数の復調回路とを備え、前記波長分散算出部は、上記の波長分散量算出装置であり、前記複数のアナログディジタル変換回路により変換された前記ディジタル信号または前記複数の波長分散補償部から出力される前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する光信号受信装置である。
また、本発明は、複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重して光信号送信装置より送信された光信号の受信光信号から変換された電気のディジタル信号の偏波を複数の信号系列に分配する信号分配回路と、前記信号分配回路により分配された前記複数の信号系列から、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中した複数の特定周波数成分のそれぞれを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路より出力された前記複数の特定周波数成分のそれぞれの信号系列の電力値を算出する複数の電力算出回路と、同じ特定周波数成分の異なる偏波に対応した複数の前記電力算出回路より出力された前記電力値の信号系列を合成する複数の合波回路と、前記複数の合波回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記合波回路より出力された連続する信号系列を平均化する複数の平均化フィルタ回路と、前記複数の平均化フィルタ回路により平均化された各信号系列について電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して検出された時刻を比較し、比較の結果得られた遅延時間もしくは前記遅延時間から算出される波長分散量を出力する遅延時間算出回路と、を備える波長分散量算出装置である。
上述する波長分散量算出装置において、前記電気のディジタル信号の信号系列において電力がピーク値となる周波数に基づいて周波数オフセットを算出する周波数オフセット算出回路をさらに備え、前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路は、前記周波数オフセット算出回路によって算出された前記周波数オフセットの値により、通過させる周波数帯域の周波数をシフトし、あるいは、前記周波数オフセットの値により、通過させる前記偏波の信号系列に対して周波数オフセットを補償するようにしても良い。
上述する波長分散量算出装置において、前記電気のディジタル信号における前記トレーニング信号系列の挿入位置を検出し、検出した前記挿入位置に基づき前記トレーニング信号系列が含まれる区間およびその前後の区間における信号系列を抽出して前記信号分配回路に出力するトレーニング信号検出回路をさらに備えるようにしても良い。
上述する波長分散量算出装置において、前記トレーニング信号検出回路により抽出された前記信号系列において電力がピーク値となる周波数に基づいて周波数オフセットを算出する周波数オフセット算出回路をさらに備え、前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路は、前記周波数オフセット算出回路によって算出された前記周波数オフセットの値により、通過させる周波数帯域の周波数をシフトし、あるいは、前記周波数オフセットの値により、通過させる前記偏波の信号系列に対して周波数オフセットを補償するようにしても良い。
また、本発明は、複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重した光信号の受信光信号を電気信号に変換する光電気変換回路と、前記光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路と、算出された波長分散量に基づき、前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する波長分散補償部と、前記波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する波長分散量算出部と、前記波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号を等化する適応等化回路と、前記適応等化回路により等化された前記ディジタル信号を復調する復調回路とを備え、前記波長分散量算出部は、上述した波長分散量算出装置である光信号受信装置である。
また、本発明は、複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重した光信号の受信光信号を偏波に分割する偏波分割回路と、前記偏波分割回路により分割された光信号の偏波を電気信号に変換する複数の光電気変換回路と、前記複数の光電気変換回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記複数の光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換する複数のアナログディジタル変換回路と、前記複数のアナログディジタル変換回路それぞれに対応して設けられ、算出された波長分散量に基づき、対応する前記複数のアナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する複数の波長分散補償部と、前記複数の波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する波長分散量算出部と、前記複数の波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号それぞれを等化する適応等化回路と、偏波毎に設けられ、前記適応等化回路により等化された前記ディジタル信号の偏波を復調する複数の復調回路とを備え、前記波長分散量算出部は、上述した波長分散量算出装置である光信号受信装置である。
また、本発明は、複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列と、前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列とを発生させ、前記第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後に前記第二特定周波数帯域信号系列を時間多重したトレーニング信号系列を生成する特定周波数帯域信号発生回路と、送信データ系列に前記特定周波数帯域信号発生回路によって生成された前記トレーニング信号系列を時間多重により挿入した信号系列を生成する信号多重回路と、前記信号多重回路によって生成された前記信号系列を光信号に変換する電気光変換回路と、を備える光信号送信装置である。
上述する光信号送信装置において、前記トレーニング信号系列における前記第二特定周波数帯域信号系列の送信区間はDC成分のみをもつか、あるいは、前記送信区間に信号を送信しないようにしても良い。
上述する光信号送信装置において、前記第二特定周波数帯域信号系列において電力が集中している前記特定周波数帯域と、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中している前記特定周波数帯域との周波数間隔が、所定の値よりも大きい値になるように設定しても良い。
上述する光信号送信装置において、前記所定の値は、設定した周波数オフセットの補償可能な最大値であっても良い。
上述する光信号送信装置において、前記第一特定周波数帯域信号系列と前記第二特定周波数帯域信号系列とは、位相が異なっていても良い。
上述する光信号送信装置において、前記第一特定周波数帯域信号系列の前後で前記第二特定周波数帯域信号系列が異なっていても良い。
上述する光信号送信装置において、複数系列の前記トレーニング信号系列を異なる偏波面で伝送するようにしても良い。
また、本発明は、複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重して光信号送信装置より送信された光信号の受信光信号から変換された電気のディジタル信号の偏波を複数の信号系列に分配する信号分配ステップと、前記信号分配ステップにおいて分配された前記複数の信号系列から、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中した複数の特定周波数成分を分離するフィルタリングステップと、前記フィルタリングステップにおいて分離された前記複数の特定周波数成分の信号系列の電力値を算出する電力算出ステップと、前記電力算出ステップにおいて算出された前記電力値のうち、同じ特定周波数成分の異なる偏波に対応する前記電力値の信号系列を合成する合波ステップと、前記合波ステップにより合成された連続した信号系列を平均化する平均化ステップと、前記平均化ステップにおいて平均化された信号系列について電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して検出された時刻を比較し、比較の結果得られた遅延時間もしくは前記遅延時間から算出される波長分散量を出力する遅延時間算出ステップと、を有する波長分散量算出方法である。
本発明によれば、光信号送信装置は、2つ以上の特定周波数に集中した電力を有する特定周波数帯域信号を発生させ、この発生させた特定周波数帯域信号を含む信号を送信する。光信号受信装置では、受信信号に含まれる特定周波数帯域信号の到来時間差から波長分散量を算出し、この算出された波長分散量を補償することによって受信信号を復号することが可能になる。
また、本発明によれば、光信号送信装置は、2つ以上の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列と、第一特定周波数帯域信号系列のこれら2つ以上の特定周波数帯域とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列とを発生させ、この発生させた第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後に第二特定周波数帯域信号系列を時間多重した信号系列を含む信号を送信する。光信号受信装置では、この信号に含まれる第一特定周波数帯域信号系列の特定周波数における到来時間差から波長分散量を算出し、この算出された波長分散量を補償することによって受信信号を復号することが可能になる。
本発明の第1の実施形態による光信号送信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による交番信号の周波数スペクトルの例を示す図である。 同実施形態による交番信号の周波数スペクトルの他の例を示す図である。 同実施形態による光信号受信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による波長分散算出部の構成を示すブロック図である。 同実施形態による第1周波数帯域通過フィルタ回路における帯域通過フィルタの例を示す図である。 同実施形態による第2周波数帯域通過フィルタ回路における帯域通過フィルタの例を示す図である。 同実施形態による第1周波数帯域通過フィルタ回路の出力結果を示す図である。 同実施形態による第2周波数帯域通過フィルタ回路の出力結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態による光信号送信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による送信信号フレームフォーマットを示す図である。 同実施形態による光信号受信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による波長分散算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態による光信号受信装置における波長分散算出部の構成を示すブロック図である。 同実施形態による周波数領域フィルタ回路における帯域通過フィルタの例を示す図である。 同実施形態による高域周波数帯域通過フィルタ回路の例を示す図である。 同実施形態による低域周波数帯域通過フィルタ回路の例を示す図である。 同実施形態による高域周波数帯域通過フィルタおよび低域周波数帯域通過フィルタ回路の透過特性を示す図である。 本発明の第1実施形態において、電力算出回路と遅延時間算出回路の間に平均化回路を設けた場合における波長分散算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態において、電力算出回路と合波回路の間に平均化回路を設けた場合における波長分散算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態による光信号受信装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態によるフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部の構成を示す図である。 同実施形態による光信号受信装置の処理を示すフローチャートである。 同実施形態による光信号受信装置の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態において、アナログ/ディジタル変換回路の出力値の代わりに波長分散補償部の出力値を用いて波長分散を算出するようにした場合の光信号受信装置の構成を示したブロック図である。 本発明の第2実施形態において、アナログ/ディジタル変換回路の出力値の代わりに波長分散補償部の出力値を用いて波長分散を算出するようにした場合の光信号受信装置の構成を示したブロック図である。 高域周波数帯域信号と低域周波数帯域信号の到来時間差を示す図である。 波長分散量をパラメータとしたときの本発明の第1〜第4の実施形態の推定精度を示す図である。 波長分散量をパラメータとしたときの本発明の第1〜第4の実施形態の推定精度を示す図である。 波長分散量をパラメータとしたときの本発明の第1〜第4の実施形態の推定精度を示す図である。 波長分散量をパラメータとしたときの本発明の第1〜第4の実施形態の推定精度を示す図である。 波長分散量20000ps/nmのときの本発明の第1〜第4の実施形態の推定精度を示す図である。 本発明の第5の実施形態による光信号送信装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態によるトレーニング信号系列の例を示す図である。 同実施形態による第一特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの例を示す図である。 同実施形態による第二特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの例を示す図である。 同実施形態による光信号受信装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態による波長分散量算出部の構成例を示す図である。 同実施形態による遅延量算出回路の構成例を示す図である。 同実施形態による第1周波数帯域通過フィルタ回路における帯域通過フィルタの例を示す図である。 同実施形態による第2周波数帯域通過フィルタ回路における帯域通過フィルタの例を示す図である。 同実施形態による第1平均化フィルタ回路および第2平均化フィルタ回路の出力結果を示す図である。 本発明の第6の実施形態による光信号送信装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態による送信信号フレームフォーマットを示す図である。 同実施形態による光信号受信装置の構成例を示すブロック図である。 第一特定周波数帯域信号および第二特定周波数帯域信号をトレーニング信号系列として用いたときの波長分散算出値結果を示す図である。 第二特定周波数帯域信号を用いず第一特定周波数帯域信号のみをトレーニング信号系列として用いたときの波長分散算出値結果を示す図である。 第1合波回路の出力信号系列を示す図である。 SMFで長距離伝送を行ったときの波長分散算出値結果を示す図である。 偏波モード分散を付加したときの波長分散算出値結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の実施形態による光信号送信装置および光信号受信装置は、例えば、光信号を用いた同期検波による光ファイバ伝送システムなどのコヒーレント通信システムに用いられる。
〈第1の実施形態〉
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1に本発明の第1の実施形態による光信号送信装置の構成例を示す。同図において、101は送信信号変調回路、102は信号多重回路、103は電気/光変換回路、104は特定周波数帯域信号発生回路である。
送信信号変調回路101は、送信するデータのバイナリ系列を変調し、送信シンボル系列を出力する。特定周波数帯域信号発生回路104は、特定の2つ以上の周波数に信号を有する信号系列を生成し、生成された信号系列を特定周波数帯域信号(既知信号)として出力する。信号多重回路102は、送信信号変調回路101および特定周波数帯域信号発生回路104の出力を入力として、複数の信号を時間領域で多重し、多重した結果を出力する。電気/光変換回路103は、信号多重回路102の出力を入力として、電気/光変換を行い、光信号を出力する。
ここで、特定周波数帯域信号としては、例えば、IQ平面上で点対称となる関係の交番信号を用いることができる。一例として、BPSK(Binary Phase Shift Keying)信号を生成し、−S,S,−S,S,…,−S,Sと2つの信号点を交互に用いたり、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)信号を生成し、(S,S),(−S,−S),(S,S),(−S,−S),…,(S,S),(−S,−S)や(S,−S),(−S,S),(S,−S),(−S,S),…,(S,−S),(−S,S)のようにしたりすることで特定周波数帯域信号を生成できる。ここで、Sは任意の実数を表す。また、(α,β)の表記におけるαおよびβはそれぞれ実部、虚部の信号成分を表し、複素数としてα+jβと表すことができる。jは虚数単位である。
また、−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sのように1つの信号をM回(Mは任意の正数)繰り返した交番信号を用いることもできる。また、複数の繰り返し回数に対応する信号を混合したり、畳み込んだりすることで、4つ以上の周波数帯域にピークを持つ特定周波数帯域信号を生成できる。また、周期の異なる複数の正弦波を生成して足し合わせることによって2つ以上の周波数帯域にピークを持つ特定周波数帯域信号を生成することもできる。また、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いて特定のサブキャリアにのみ信号を送信することで特定周波数帯域信号を生成することもできる。
特定周波数帯域信号を用いることで、それぞれの周波数スペクトル自体の広がりは小さい信号光になるため、波長分散による波形劣化を受けにくい。一方、お互いの周波数スペクトルはある程度広がっているため、波長分散を受けると到来時間差が生じる。このことを利用して、下記に示すような方法を用いて波長分散量を算出することが可能となる。
図2に28Gbaudの送信信号より、QPSK信号の(S,S)と(−S,−S)の交番信号を生成した場合の特定周波数帯域信号の周波数スペクトルを示す。同図によれば、14GHzの高周波側と−14GHzの低周波側に、28GHz間隔の信号が2つ形成されていることが確認できる。なお、周波数領域においてマイナスで表示されている信号は、28〜56GHzの範囲内にある電気信号に対応する信号の折り返し成分であるが、この電気信号が光信号にアップコンバートされると、キャリア周波数よりマイナスの領域に変換されるため、図2ではこのように表記している。
また、図3は上記条件において、(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S),(S,S)・・・,(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S)のように、1つの信号を2回繰り返したときの周波数スペクトルを示す。同図によれば、7GHzの高周波側と−7GHzの低周波側に大きな電力のスペクトルが2つ、21GHzの高周波側と−21GHzの低周波側に小さな電力のスペクトルが2つ、合計4つのスペクトルが形成されていることが確認できる。
このように特定周波数帯域信号発生回路104により生成された特定周波数帯域信号は、信号多重回路102に入力され、信号多重回路102により、送信信号変調回路101から入力された送信信号の中の特定位置に時間領域で多重され、電気/光変換回路103により光信号として送信される。
図4に本発明の第1の実施形態による光信号受信装置の構成例を示す。同図において、1001は光/電気変換回路、1002はアナログ/ディジタル変換回路、1003は波長分散補償部、1004は適応等化回路、1005は復調回路、1006は波長分散算出部である。
光/電気変換回路1001は、光ファイバを伝送して受信された光信号を入力として、電気信号に変換し、その結果をアナログ/ディジタル変換回路1002に出力する。具体的には、光/電気変換回路1001は、局部発振光を用いて、入力された信号光の光電界を直交する成分に分離し、分離された成分を電気のアナログ信号に変換する。アナログ/ディジタル変換回路1002は、光/電気変換回路1001からの電気信号を入力としてアナログ/ディジタル変換を行い、ディジタルに変換された受信信号を出力する。出力されたディジタル受信信号は、波長分散補償部1003および波長分散算出部1006に入力される。波長分散算出部1006は、アナログ/ディジタル変換回路1002の出力結果を入力とし、波長分散量を算出し、その結果を出力値として出力する。波長分散補償部1003は、ディジタルの受信信号を入力とし、波長分散算出部1006により算出された波長分散量に基づいて、波長分散による信号の歪みを補償し、その結果を出力する。適応等化回路1004は、波長分散補償部1003により補償されたディジタル受信信号を入力として、偏波モード分散や送受信時、伝送路中で歪んだ信号を補償し、結果を出力する。復調回路1005は、適応等化回路1004で補償されたディジタル受信信号を入力として、受信信号を復調し、復調結果を出力する。
図5に本発明の第1の実施形態による波長分散算出部1006の構成例を示す。同図において、2001は信号分配回路、2002−n(1≦n≦N、N≧2)は第n周波数帯域通過フィルタ回路、2003−n(1≦n≦N、N≧2)は第n電力算出回路、2004は遅延時間算出回路、2005は波長分散量算出回路を示す。
信号分配回路2001は、アナログ/ディジタル変換回路1002の出力結果を入力としてN個の同じ系列に分岐する。分岐されたN系列はそれぞれ第n(1≦n≦N、N≧2)周波数帯域通過フィルタ回路2002−nに出力される。各第n(1≦n≦N、N≧2)周波数帯域通過フィルタ回路2002−nは、フィルタにより、入力された各系列における特定の周波数受信信号のみを通過させる。第n(1≦n≦N、N≧2)周波数帯域通過フィルタ回路2002−nの各フィルタは、各系列毎に異なる周波数帯域の信号を通過させるものであり、光信号送信装置によって多重された特定周波数帯域信号の一部、もしくは全てを含むように帯域通過フィルタが設定される。第n(1≦n≦N、N≧2)電力算出回路2003−nは、第n(1≦n≦N、N≧2)周波数帯域通過フィルタ回路2002−nの出力系列に対して、サンプルごとに電力値を計算し、サンプルの電力値系列を出力する。遅延時間算出回路2004は、N個の第n電力算出回路2003−n(1≦n≦N、N≧2)より出力された系列から、それぞれの電力の最大値(ピーク値)が得られるときのサンプル時刻Tをそれぞれ検出し、ピーク値間の時間差を算出する。波長分散量算出回路2005は、遅延時間算出回路2004により算出された時間差(遅延時間)から、波長分散量を算出し、その結果を出力する。
ここで、Nは光信号送信装置により送信された特定周波数帯域信号の周波数スペクトルの個数を表す。例えば、図2に示すような2つの特定周波数帯域に信号をもつ場合はN=2として計算することができ、図3に示すような4つの特定周波数帯域に信号をもつ場合はN=4として計算することができる。ただし、Nは2以上で有ればよいため、上記に限ったものではない。
波長分散量Dは第k電力算出回路2003−kのピーク値における時刻Tと第h電力算出回路2003−hのピーク値における時刻Tとの時間差τk−hを用いて以下の(式1)のように算出することができる(1≦h≦N、1≦k≦N、h≠k)。
Figure 0005159953
ここで、cは光の速度、λは送信信号の中心波長、Bk−hは第k周波数帯域通過フィルタ回路2002−kの中心周波数から第h周波数帯域通過フィルタ回路2002−hの中心周波数までの帯域幅である。ただし、第k周波数帯域通過フィルタ回路2002−kよりも第h周波数帯域通過フィルタ回路2002−hの方が高い周波数帯域の通過フィルタであるものとする。
波長分散量算出回路2005は、N個の第n電力算出回路2003−n(1≦n≦N、N≧2)から入力されたN個の系列を用いて、1個から最大N(N−1)/2個の波長分散量を算出することができ、それらの波長分散量の中から選択した値、もしくは、算出したそれらの波長分散量の平均を出力値D’として波長分散補償部1003に出力する。なお、実際には、出力する波長分散量は、(式1)のλが無い値でも(つまりλで除算しなくても)良い。これは、後に説明するように、波長分散補償部1003において用いる各周波数ωの重みW(ω)に波長分散推定値を代入する際、λを乗算するため、(式1)においてはλが打ち消し合ってなくなるからである。つまり、実際にはλに依らず波長分散補償重みを算出できる。
ここで、図5を用い、一例として、図2に示した交番信号が送信信号に時間多重された場合の受信動作を説明する。
同図において、まず、光信号受信装置内の受信機(図示省略)により受信されたディジタル受信信号を信号分配回路2001において2つの系列に分配する。次に、第1周波数帯域通過フィルタ回路2002−1は、高周波側の14GHzの信号を得るため、図6に示すように、(14−W)GHzから(14+W)GHzを通過帯域とする帯域幅2Wの帯域通過フィルタを用いて帯域制限を行い、その結果を出力する。同様に、第2周波数帯域通過フィルタ回路2002−2は、低周波側の−14GHzの信号を得るため、図7に示すように、(−14−W)GHzから(−14+W)GHzを通過帯域とする帯域幅2Wの帯域通過フィルタを用いて帯域制限を行い、その結果を出力する。
ここで、Wは0より大きい任意の値である。Wを大きくすることにより、周波数オフセットや位相オフセットなどによって特定の周波数受信信号が中心周波数からずれても動作可能である。逆に、Wを小さくすることにより、特定周波数帯域信号以外の成分、例えば、雑音や干渉成分を低減することができるため、推定精度が向上する。
第1電力算出回路2003−1では、第1周波数帯域通過フィルタ回路2002−1の出力結果の信号系列に対してサンプルごとに電力値を計算し、その結果を遅延時間算出回路2004に出力する。ここで、第1電力算出回路2003−1のmサンプル時刻の入力信号をa(m)とした場合、出力値は|a(m)|となる。ただし、|x|は複素数xの絶対値を示す。
同様に、第2電・BR>ヘ算出回路2003−2では、第2周波数帯域通過フィルタ回路2002−2の出力結果の信号系列に対してサンプルごとに電力値を計算し、その結果を遅延時間算出回路2004に出力する。
遅延時間算出回路2004では、第1電力算出回路2003−1および第2電力算出回路2003−2から出力された系列を入力として、それぞれの系列において最大値となる時のサンプル時刻TおよびTを図8、図9に示すように算出し、それらの間の時間差τ2−1=T−Tを算出し、その結果τ2−1を波長分散量算出回路2005に出力する。
波長分散量算出回路2005では、遅延時間τ2−1を入力値として、以下の(式2)により波長分散量Dを算出する。
Figure 0005159953
波長分散量算出回路2005は、(式2)により波長分散量を算出し、その結果を出力値Dとして出力する。以上のようにして、特定周波数帯域信号を用いて波長分散量を算出することができる。
なお、上述した光信号受信装置では、波長分散量Dを出力値として出力していたが、(式3)により算出される波長分散値を用いることで、波長分散補償部1003において補償するための各周波数ωの重みW(ω)を算出し、その結果を出力値として出力することもできる。
Figure 0005159953
上記に示した第n周波数帯域通過フィルタ回路2002−nの帯域通過フィルタとしては、矩形フィルタ、ナイキストフィルタ、ハニング窓、カイザー窓、ハミング窓など、一般的な帯域通過フィルタを用いることができる。
上記に示した第n電力算出回路2003−nは、入力信号a(m)の電力値|a(m)|を出力していたが、入力値の電力の連続するQ個のサンプルの合計値a’(m’)を出力しても良い。合計値a’(m’)は以下の(式4)で示される。
Figure 0005159953
上記の合計値を出力することで、雑音や干渉成分による推定誤差を軽減することができる。また、その他にも、最大値付近の電力と時刻を用いて期待値を計算することにより、精度を上げることもできる。
上記に示した遅延時間算出回路2004では、電力が最大値となるときのサンプル時刻を用いていたが、任意の閾値を設定し、その閾値を超えた時刻、または、閾値を超えてから閾値を下回ったときの時刻、もしくはその両方を用いることもできる。この場合、ピークに比較してX%となる時刻位置を高周波数成分と低周波数成分で比較し、その時間差を測定する方法がある。
また、帯域通過フィルタを通過する信号成分には、交番信号以外の信号および干渉、雑音成分も含まれる。これは、データ信号にも、帯域通過フィルタの通過帯域の成分があるためと、光雑音にも帯域通過フィルタの通過帯域の成分があるためである。したがって、ピーク値が発生しない領域(データ信号領域)における雑音フロアと、ピークを検出して、雑音フロアを基準として、ピークまでのX%に立ち上がる時間位置およびピークまでのX%に立ち下がる時間位置を、高周波数成分と低周波数成分で比較することで遅延時間を検出することもできる。
また、遅延時間算出回路2004では、最大値の間の遅延時間を算出していたが、特定周波数帯域信号を一定時間間隔(フレーム周期)Tで複数回繰り返して送信する場合、ピーク値が複数回発生してしまう。その結果、他のフレームの最大値を検出してしまい、本来の求めたい遅延時間よりも大きい値を算出してしまう可能性がある。その場合、一定時間T内で最大値となる時刻Tを検出したり、遅延時間差τが任意の時間差Tmaxよりも小さくなるよう条件をつけて算出したりすることで、誤りをなくすことができる。ここで、Tmaxを、例えば算出できる最大波長分散量から計算した最大遅延時間差に設定することもできる。
また、特定周波数帯域信号が含まれる複数の受信信号を用いて、遅延時間算出回路2004において複数の遅延時間を算出し、その平均値を出力値として出力するようにしても良い。そうすることで、雑音や干渉成分を低減することができ、精度が向上する。さらに、電力と時刻の二つの値を用いてピーク値が出現する時刻の期待値を算出することにより、遅延時間を算出することもできる。
〈第2の実施形態〉
図10に本発明の第2の実施形態における光信号送信装置の構成例を示す。同図において、第1の実施形態における光信号送信装置と異なる点は、送信信号変調回路201、信号多重回路202、電気/光変換回路203、特定周波数帯域信号発生回路204および偏波多重回路205が偏波多重のために追加された点である。
送信信号変調回路201、信号多重回路202、電気/光変換回路203、特定周波数帯域信号発生回路204では、それぞれ送信信号変調回路101、信号多重回路102、電気/光変換回路103、特定周波数帯域信号発生回路104と同様の動作を行い、偏波多重するデータ信号系列を用いて光送信信号を生成する。ただし、特定周波数帯域信号発生回路104および204を偏波間で共有することもできる。また、特定周波数帯域信号発生回路104および204は偏波間で異なる信号を生成して送信してもよいし、同一の信号を多重してもよい。同一の特定周波数帯域信号を多重する場合は、特定周波数帯域信号発生回路104と204を備える代わりに、1つの特定周波数帯域信号発生回路を共有化することもできる。共有化することによって、光信号送信装置では、二つの直交する偏波で同一の特定周波数帯域信号を送信することになり、光信号受信装置では、偏波分離を行っていない信号に対しても波長分散量を算出することが可能となる。
一例として、同一の特定周波数帯域信号をデータ信号に対して時間多重して送信するときのフレームフォーマットを図11に示す。同図に示すように、2つの系列それぞれに対して、送信データ信号Rシンボルごとに特定周波数帯域信号(例えば、交番信号)Pシンボルを挿入する。特定周波数帯域信号は、全て同じ系列を用いることもできるし、系列ごとに異なるものとしても良い。
生成された二つの偏波で送信すべき信号は、偏波多重回路205によって偏波多重され、多重された信号を送信信号として送信する。
図12に本発明の第2の実施形態における光信号受信装置の構成例を示す。同図において、第1の実施形態における光信号受信装置と異なる点は、偏波分配回路3000、光/電気変換回路3001、アナログ/ディジタル変換回路3002、波長分散補償部3003、復調回路3005をさらに備え、波長分散算出部1006に代えて波長分散算出部3006を有し、適応等化回路1004に代えて適応等化回路3004を有する点である。
偏波分配回路3000は、受信した光信号に対して光領域で偏波分配を行い、分配された偏波を光/電気変換回路1001および3001に出力する。偏波分配回路3000として、例えば、偏波ダイバシティ90度ハイブリッドカプラと局部発振光源を具備することで、受信した光信号を二つの直交する偏波に分配することができる。ここでは、説明を簡単にするため、直交する二つの偏波をX偏波およびY偏波と呼ぶことにし、X偏波を光/電気変換回路1001に出力し、Y偏波を光/電気変換回路3001に出力するものとする。
光/電気変換回路3001およびアナログ/ディジタル変換回路3002はそれぞれ、光/電気変換回路1001およびアナログ/ディジタル変換回路1002と同様に動作する。つまり、光/電気変換回路3001は光/電気変換を行い、アナログ/ディジタル変換回路3002はアナログ/ディジタル変換を行って、ディジタル受信信号を出力する。波長分散算出部3006は、アナログ/ディジタル変換回路1002および3002の出力結果を入力として波長分散量を算出し、その結果を波長分散補償部1003および3003に出力する。
波長分散補償部1003、3003はそれぞれ、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002の出力信号を入力信号とし、波長分散算出部3006によって算出された波長分散量をもとに波長分散補償を行う。適応等化回路3004は、波長分散補償部1003および3003の出力信号を入力とし、適応等化を行い、偏波モード分散や送受信時、伝送路中で歪んだ信号を補償するとともに、偏波分離を行って送信側で多重された2つの信号系列を分離して結果を出力する。復調回路1005および3005は多重された二つの偏波をそれぞれ復調する。
図13に、第2の実施形態における波長分散算出部3006の構成例を示す。同図において、第1の実施形態における波長分散算出部1006と異なる点は、信号分配回路4001、第n周波数帯域通過フィルタ回路4002−n(1≦n≦N、N≧2)、第n電力算出回路4003−n(1≦n≦N、N≧2)、第n合波回路4004−n(1≦n≦N、N≧2)をさらに有する点である。
信号分配回路2001、4001はそれぞれ、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002のX偏波およびY偏波を入力信号とし、入力信号をN個の系列に分配し、その結果を出力する。第n周波数帯域通過フィルタ回路2002−n(1≦n≦N、N≧2)はX偏波に対して、同様の周波数帯域通過フィルタにより特定周波数の信号を通過させ、その結果を出力する。第n周波数帯域通過フィルタ回路4002−n(1≦n≦N、N≧2)はY偏波に対して、同様の周波数帯域通過フィルタにより特定周波数の信号を通過させ、その結果を出力する。第n電力算出回路2003−n(1≦n≦N、N≧2)はX偏波の系列に対して、サンプルごとに電力値を計算し、その結果を第n合波回路4004−n(1≦n≦N、N≧2)に出力する。第n電力算出回路4003−n(1≦n≦N、N≧2)はY偏波の系列に対して、サンプルごとに電力値を計算し、その結果を第n合波回路4004−n(1≦n≦N、N≧2)に出力する。
第n合波回路4004−nは、第n電力算出回路2003−nおよび4003−nから出力されたX偏波およびY偏波の電力値の信号系列に対して合成を行い、結果を出力する。例えば、第n合波回路4004−nの第m(mは時系列のインデックス)番目の入力がx(m)およびy(m)であった場合、出力はax(m)+by(m)となる。ただし、aおよびbは任意の0より大きい実数であり、雑音や干渉などの情報によってaおよびbを変化させて、第n電力算出回路2003−nおよび4003−nで出力されたX偏波およびY偏波の電力値の合波する割合を変化させることができる。また、伝送路や回路中の影響でX偏波、Y偏波間で遅延差が生じることも考えられるため、q(qは整数)サンプルずらしてから合波することもできる。その場合、出力値はax(m)+by(m−q)となる。qの決定方法としては、別にタイミング検出回路やスキュー調整回路を光信号受信装置に具備し、そこで算出したタイミング差からqを決定することができる。あるいは、第n電力算出回路2003−n、4003−nの出力値において、ある一定区間において、閾値を超える値もしくは最大となる時の値が重なるようにqを調整しても良い。
第n合波回路4004−n(1≦n≦N、N≧2)により合波されたN個の系列は、遅延時間算出回路2004に入力値として入力される。遅延時間算出回路2004は、N個の第n合波回路4004−1〜4004−N(1≦n≦N、N≧2)より出力された系列から、それぞれの電力最大値(ピーク値)が出るときのサンプル時刻Tをそれぞれ検出し、ピーク値間の時間差を算出する。波長分散量算出回路2005は、遅延時間算出回路2004により算出された遅延時間から、波長分散量を算出し、その結果を出力する。
上記第2の実施形態における光信号送信装置、光信号受信装置および波長分散算出部3006は、2つの偏波を多重して送信することを前提としているが、3つ以上の送信信号系列を多重して送信することも可能である。その場合、光信号送信装置に多重する系列分の送信信号変調回路、信号多重回路、電気/光変換回路、特定周波数帯域信号発生回路を具備し、偏波多重回路は3つ以上の光送信信号を多重して送信すればよい。また、光信号受信装置については、偏波分配回路で、受信した光信号を3つ以上の系列に分配し、光/電気変換回路、アナログ/ディジタル変換回路、波長分散補償部および復調回路を分配した系列数に合わせて3つ以上具備し、適応等化回路では、偏波分配回路で分配した系列数分の信号の入力をもとに、光信号送信装置において多重した系列数の信号を出力する適応等化を行う。波長分散算出部では、偏波分配回路で分配した系列数の入力をもとに、波長分散を算出して、その算出結果を各波長分散補償部に出力する。なお、光信号送信装置における送信信号の多重数(もしくは偏波多重回路の多重信号数)と、光信号受信装置における偏波分配回路の分配数は必ずしも等しくなくても良い。
また、上記第2の実施形態における光信号送信装置、光信号受信装置および波長分散算出部3006は、2つの偏波を多重して送信することを前提としているが、偏波多重しないで信号を送信することも可能である。その場合、光信号送信装置に多重する系列分の送信信号変調回路、信号多重回路、電気/光変換回路および特定周波数帯域信号発生回路を具備し、偏波多重回路は具備せずに信号を送信すればよい。また、光信号受信装置については、偏波分配回路で受信した光信号を2つ以上の系列に分配し、光/電気変換回路、アナログ/ディジタル変換回路、波長分散補償部および復調回路を分配した系列数に合わせて2つ以上具備し、適応等化回路では、偏波分配回路で分配した系列数分の波長分散補償部からの入力をもとに適応等化を行う。送信信号は偏波多重されていないため、適応等化回路は1系列のみの信号を復調すればよく、出力は1系列となる。また、波長分散算出部では、偏波分配回路で分配した系列数分のアナログ/ディジタル変換回路からの入力をもとに波長分散を算出し、その算出結果を各系列の波長分散補償部に出力する。
〈第3の実施形態〉
次に、第3の実施形態の光信号受信装置について説明する。第3の実施形態による光信号受信装置は、図12に示す光信号受信装置の波長分散算出部3006を図13に示す構成とする代わりに、図14に示す構成とするものである。
図14に、二偏波で同一の図2で示した交番信号を特定周波数帯域信号とし、時間多重して送信したときの、波長分散算出部3006の構成の一例を示す。図2に示すような交番信号が含まれた信号光がコヒーレント受信され、X偏波およびY偏波それぞれは、図14のオーバーラップFFT(Fast Fourier Transform)演算回路5001−1および5001−2に入力される。オーバーラップFFT演算回路5001−1および5001−2は、FFT窓をオーバーラップさせてFFTを行ってX偏波およびY偏波それぞれを周波数領域に変換し、その結果を出力する。オーバーラップしてFFTを行う方法は、(参考文献1)R. Kudo, T. Kobayashi, K. Ishihara, Y. Takatori, A. Sano, E. Yamada, H. Masuda, Y. Miyamoto, and M. Mizoguchi, “Single carrier transmission with two-stage overlap frequency domain equalisation for long-haul optical systems,” Electronics Letters, vol. 45, issue 3, pp. 180−182, Jan. 2009.に記載されている。
周波数領域フィルタ回路5002−1および5002−2では、それぞれX偏波およびY偏波に対して帯域通過フィルタを用いて特定周波数帯域信号とその周辺の信号のみが通過するようなフィルタを乗算する。図15にその一例を示す。同図に示すように、(−14−W)GHzから(−14+W)GHzと、(14−W)GHzから(14+W)GHzを通過帯域とする帯域通過フィルタを用いて帯域制限を行い、その結果を出力する。このようなフィルタ回路を用いれば、図2の交番信号とその周辺の信号のみを通過させるフィルタを形成でき、それ以外の帯域の干渉、雑音成分を除去することができる。
周波数領域フィルタ回路5002−1および5002−2により帯域制限された信号はそれぞれ、オーバーラップIFFT(Inverse FFT)演算回路5003−1、5003−2に出力される。オーバーラップIFFT演算回路5003−1及び5003−2は、オーバーラップしてIFFTを行い、時間領域の信号系列を得る。
なお、大きな分散量を補償する際には、周波数領域で分散補償する手法が演算量を低減させるメリットがあるため、周波数領域等化を前提とした波長分散補償フィルタを例に用いたが、時間領域等化の波長分散補償フィルタでも同様に、その通過帯域フィルタを設定することが可能である。
また、ディジタル信号処理によって波長分散を補償する場合には、波長分散補償用の等化器を備えるはずである。従って、上記の例では、この等化器を交番信号のみを選択的に通過させるフィルタとして用いている。そのため、波長分散算出部と波長分散補償部の等化器回路を共有することが可能になるため、実際に回路を作成したときに回路規模が小さくでき、消費電力も低減する効果も持ち合わせている。ただし、波長分散推定用の帯域通過フィルタ部分を別途準備するだけの回路的な余裕がある場合には、パラレルに波長分散算出部を持つことで、運用中で波長分散補償回路が動作中の状況でも、分散を算出することもできる。
もちろん、上記第3の実施形態の光信号受信装置を波長分散の算出のためだけに用いることも可能である。その場合、図14に示す波長分散算出回路を、新たな波長分散算出部に置き換えることにより動作させることが可能である。この新たな波長分散算出部におけるオーバーラップFFT演算回路5001−1、5001−2の入力は、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002の出力となる。また、その場合、受信信号系列において特定周波数帯域信号が存在する時間区間を検出し、その時間区間より大きいFFTウィンドウサイズのFFTおよびIFFTを行うことで上記装置を動作させることができる。この場合、オーバーラップFFT演算回路5001−1、5001−2およびオーバーラップIFFT演算回路5003−1、5003−2は、オーバーラップしてFFTおよびIFFTを動作させる必要は無くなる。そのため、演算量を低減することができる。
続いて、高域周波数帯域通過フィルタ回路5004−1および5004−2は、周波数領域フィルタ回路5002−1、5002−2により帯域制限を行って図15に示すように2つの周波数帯域のみの信号成分のみになった信号系列に対して、周波数が高い成分のみに分離する。同様に、低域周波数帯域通過フィルタ回路5005−1および5005−2を用いて、周波数領域フィルタ回路5002−1、5002−2により帯域制限を行って図15に示すように2つの周波数帯域のみの信号成分のみになった信号系列に対して、周波数が低い成分のみに分離する。
図16に最も簡易な高域周波数帯域通過フィルタ回路5004−1、5004−2の構成例を示す。図17に最も簡易な低域周波数帯域通過フィルタ回路5005−1および5005−2の構成例を示す。
高域周波数帯域通過フィルタ回路5004−1および5004−2と、低域周波数帯域通過フィルタ回路5005−1および5005−2はそれぞれ、図16および図17に示すような2タップの遅延干渉フィルタにより構成することができる。図16に示す高域周波数帯域通過フィルタ回路において、入力信号は、1との乗算を行う乗算器501に出力されるとともに、jとの乗算を行なう乗算器502が後段に備えられた遅延回路503に出力される。そして、入力信号と1の乗算結果、および、遅延回路503から出力された入力信号とjとの乗算結果が加算器504により加算され、その結果が出力される。また、図17に示す低域周波数帯域通過フィルタ回路において、入力信号は、1との乗算を行う乗算器601に出力されるとともに、−jとの乗算を行なう乗算器602が後段に備えられた遅延回路603に出力される。そして、入力信号と1の乗算結果、および、遅延回路603から出力された入力信号と−jとの乗算結果が加算器604により加算され、その結果が出力される。
これらのフィルタによって、図18Aに示すような透過特性が得られるため、高域周波数および低域周波数の信号に分離することができる。この特性と、前段の2つの周波数を選択的に通過させる帯域通過フィルタの特性とを組み合わせることにより、交番信号が生成する2つの細いスペクトル成分を高周波側と低周波側に分離可能である。
ただし、波長分散推定用に帯域通過フィルタを準備できる場合には、このような二段構成でなくとも、高周波側の帯域通過フィルタと低周波側の帯域通過フィルタをそれぞれ用意することで、交番信号の2つの細いスペクトル成分を別々に分離して抽出することが可能である。
平均化回路5006−1および5006−2はそれぞれ、第1合波回路4004−1、第2合波回路4004−2の出力をもとに、交番信号が到来する周期で得られたQ個の連続するサンプルを平均化することにより、干渉および雑音を低減し、電力のピーク値を検出することができる。Qは、交番信号の系列長と同じサンプル数、すなわち、(オーバーサンプリング数)×(特定周波数帯域信号シンボル数)により求められるサンプル数かそれよりも小さいサンプル数であることが望ましい。
本実施形態においては、シンボルレートの2倍以上の整数倍のサンプリングレートによりオーバーサンプルすることを想定している。また、X偏波とY偏波の信号を加算することによって、一方の信号に成分が偏るような状況下でも、正しい値を検出することが可能になる。
上記平均化回路5006−1および5006−2の出力結果を入力値として、遅延時間算出回路2004は、周波数が高いスペクトル成分と周波数が低いスペクトル成分の遅延時間差を算出する。波長分散量算出回路2005は、算出された遅延時間差から分散量を算出することができる。
上記説明では、周波数領域フィルタ回路の後に、オーバーラップIFFT演算回路を具備していた。しかし、高域周波数帯域信号と低域周波数帯域信号の遅延時間差は、周波数領域の位相の傾きで決定することから、ピーク信号の位相を用いて遅延時間差を算出することもできる。その場合、オーバーラップIFFT演算回路が不要となるため、回路規模を小さくすることができる。
また、上記構成を用いるときに、周波数領域フィルタ回路内の信号電力は、特定周波数帯域信号が受信される毎に、その帯域の電力値は大幅に上昇する。そのため、その帯域内の信号の電力値を監視することで、フレームのタイミングを検出し、その周辺の区間で波長分散推定回路(すなわち、波長分散算出部)を動作させることも可能である。
なお、図18Bに波長分散算出部1006Aとして示すように、第1の実施形態による光信号受信装置の第n電力算出回路2003−n(1≦n≦N、N≧2)のそれぞれと遅延時間算出回路2004との間に平均化回路2006−n(1≦n≦N、N≧2)を設け、各平均回路2006−nにおいて、前段の第n電力算出回路2003−nの出力をもとに、交番信号が到来する周期で得られた所定数の連続するサンプルを平均化し、その結果を遅延時間算出回路2004に出力するようにしてもよい。
同様にして、図18Cに波長分散算出部3006Aとして示すように、第2の実施形態による光信号受信装置の第n電力算出回路2003−n(1≦n≦N、N≧2)および4003−n(1≦n≦N、N≧2)のそれぞれと第n合波回路4004−nとの間に平均化回路2006−n(1≦n≦N、N≧2)および4006−n(1≦n≦N、N≧2)を設け、各平均回路2006−nおよび4006−nにおいて、前段の第n電力算出回路2003−nおよび4003−nの出力をもとに、交番信号が到来する周期で得られた所定数の連続するサンプルを平均化し、その結果を第n合波回路4004−nに出力するようにしてもよい。
〈第4の実施形態〉
次に、本発明の第4の実施形態による光信号受信装置について説明する。図19に第4の実施形態における光信号受信装置の構成例を示す。第4の実施形態による光信号受信装置が、図12に示す第2の実施形態における光信号受信装置と異なる点は、波長分散算出部3006に代えて、図20に示すフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000を有する点である。
図20は、図19に示すフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000の構成例を示す。同図において、6000−1および6001−2はメモリ、6002は周波数オフセット算出回路、6003−1および6003−2はフレーム検出用FFT回路、6004は特定周波数帯域信号検出回路を示している。また、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000は、これらの構成部品に加えて、第2の実施形態における波長分散算出部3006を具備する構成になっている。
フレーム検出用FFT回路6003−1及び6003−2は、各偏波の受信信号系列に対してFFTを行なう。特定周波数帯域信号検出回路6004は、フレーム検出用FFT回路6003−1及び6003−2からの出力に基づき、特定周波数帯域信号が存在する周辺周波数の電力を計算する。メモリ6001−1、6001−2はそれぞれ、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002から出力される受信信号系列から、特定周波数帯域信号検出回路6004において検出された特定周波数帯域信号を含む受信信号系列の時間区間およびその前後を含めたLサンプルを抽出して格納する。周波数オフセット算出回路6002は、メモリ6001−1、6001−2から出力されたLサンプルの信号系列から、特定周波数帯域信号を用いて周波数オフセットを算出する。波長分散算出部3006は、メモリ6001−1、6001−2から出力されたLサンプルの信号系列と、周波数オフセット算出回路6002から出力される周波数オフセットに基づいて波長分散量を算出する。
図21Aおよび図21Bは、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000の処理を説明するフローチャートの一例を示す。
以下では、図20に示す構成ならびに図21Aおよび図21Bに示すフローチャートを用いて、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000の処理を説明する。なお、ここでは、特定周波数帯域信号を一定周期ごとに時間多重して送信するものとする。
図21Aにおいて、まず、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000は、処理の繰り返し回数をカウントするために用いる変数g,u,vに1を代入しておく(ステップS10)。
次に、フレーム検出処理、つまり特定周波数帯域信号検出処理について説明する。
フレーム検出用FFT回路6003−1は、アナログ/ディジタル変換回路1002から出力されたX偏波の受信信号系列を入力としてFFT変換を行い、フレーム検出用FFT回路6003−2は、アナログ/ディジタル変換回路3002から出力されたY偏波の受信信号系列を入力として、FFT変換を行う(ステップS15)。FFTは受信信号系列に対してリアルタイムで動作させる。ここで、FFTは、受信信号系列に対してオーバーラップして行うこともできるし、ある任意の間隔をあけて行うこともできる。例えば、特定周波数帯域信号のシンボル数を80、受信側でのオーバーサンプリング数を2、フレーム検出用FFTのポイント数を64とした場合、任意の間隔を96(=80×2−64)サンプルに設定することにより、必ずいずれかのFFTウィンドウに交番信号が含まれ、かつFFTの演算量を低減することができる。
続いて、特定周波数帯域信号検出回路6004は、フレーム検出用FFT回路6003−1および6003−2からの出力結果を用いて、特定周波数帯域信号が存在する周辺周波数の電力を計算する(ステップS20)。例えば、光信号送信装置が、図2に示すような特定周波数帯域信号を送信した場合、図15に示すようなフィルタを用い、そのフィルタ内の総電力値を計算する。これをフレーム周期Tで行い、その周期内における最大値を検出する(ステップS25)。特定周波数帯域信号検出回路6004は、gが繰り返し回数Gに達したかを判断し(ステップS30)、達していない場合にはgに1を加算して(ステップS35)、ステップS15からの処理を行い、達した場合には、繰り返し実行したステップS25において検出した最大値となる位置をメモリ6001−1及び6000−2に出力する(ステップS40)。つまり、特定周波数帯域信号検出回路6004は、ステップS15〜S25の操作をG(G≧1)回異なる受信信号系列に対して行い、Tの周期で最大となる位置、つまり特定周波数帯域信号の位置を検出し、その結果をメモリ6001−1および6001−2に出力する。ただし、上記説明では、フレーム周期T内の最大値を検出していたが、任意の電力閾値を設定し、その電力閾値を超える位置を検出しても良い。
続いて、周波数オフセット算出処理について説明する。
メモリ6001−1、6001−2はそれぞれ、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002から出力される受信信号系列から、特定周波数帯域信号検出回路6004において検出された特定周波数帯域信号を含む時間区間およびその前後を含めたLサンプルを抽出して格納する(ステップS45)。その後、メモリ6001−1、6001−2は、周波数オフセット算出回路6002にそのLサンプルの信号系列を出力し、周波数オフセット算出回路6002は、特定周波数帯域信号を用いて周波数オフセットを算出する(ステップS50)。この算出方法としては、Lサンプルの信号系列に対してFFT変換を行って周波数成分の振幅もしくは電力の最大値となる周波数、あるいは重心位置の周波数を計算した後、さらに、特定周波数帯域信号の中心周波数からのずれを計算し、その値を周波数オフセット算出値として出力する。なお、ここでは、周波数オフセット算出回路6002は、周波数オフセット算出処理において、この操作をU(U≧1)回異なる特定周波数帯域信号を含む区間およびその前後を含めたLサンプルに対して行い、平均などを取って周波数オフセット算出精度を向上させる(ステップS55)。そのため、周波数オフセット算出回路6002は、uが繰り返し回数Uに達したかを判断し(ステップS60)、達していない場合にはuに1を加算して(ステップS65)、ステップS45からの処理を行い、達した場合には、直前に実行したステップS55において平均化した周波数オフセット算出値を波長分散算出部3006に出力する(ステップS70)。
次に、図21Bを参照して、波長分散算出処理について説明する。
まず、ステップS45と同様に、メモリ6001−1、6001−2はそれぞれ、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002から出力される受信信号系列から、特定周波数帯域信号検出回路6004において検出された特定周波数帯域信号を含む時間区間およびその前後を含めたLサンプルを抽出して格納する(ステップS75)。
波長分散算出部3006では、メモリ6001−1および6001−2から出力された、特定周波数帯域信号を含む時間区間およびその前後を含めたLサンプルを入力として、波長分散量の算出を行う。この算出は、上記第2の実施形態で示したように行う。
すなわち、第n周波数帯域通過フィルタ回路2002−n、第n周波数帯域通過フィルタ回路4002−n(1≦n≦N、N≧2)はそれぞれX偏波、Y偏波に対して特定周波数の信号を通過させる(ステップS80)。第n電力算出回路2003−n、第n電力算出回路4003−n(1≦n≦N、N≧2)はそれぞれX偏波、Y偏波の系列に対して、サンプルごとの電力値を計算し、その結果を第n合波回路4004−n(1≦n≦N、N≧2)に出力する(ステップS85)。第n合波回路4004−nは、入力されたX偏波およびY偏波の電力値の信号系列に対して合成を行って遅延時間算出回路2004に出力する(ステップS90)。遅延時間算出回路2004は、入力された系列からそれぞれの電力最大値(ピーク値)が出るときのサンプル時刻Tをそれぞれ検出してピーク値間の時間差を算出する(ステップS95)。波長分散量算出回路2005は、算出された遅延時間から波長分散量を算出する(ステップS100)。
さらに、上記の処理において、周波数オフセット算出回路6002から出力された周波数オフセットの算出値を用いて、波長分散算出部3006を動作させることもできる。その場合、波長分散算出部3006内の信号分配回路2001、4001に周波数オフセットの算出値を入力し、メモリ6001−1、6001−2から出力されるLサンプルの受信信号系列に対して、初めに周波数オフセットを補償してから信号を分配させることもできる。もしくは、第n周波数帯域通過フィルタ回路2002−1〜2002−N、4002−1〜4002−N(1≦n≦N、N≧2)に周波数オフセットの算出値を入力し、周波数オフセットを補償した上で帯域通過フィルタを動作させることもできる。上記により、光信号受信装置において生じた周波数オフセットを補償しながら波長分散を算出することができるため、算出精度が向上する。
波長分散算出部3006は、この処理をV(V≧1)回異なる特定周波数帯域信号を含む区間およびその前後を含めたLサンプルに対して行い、平均などを取って波長分散量の算出精度を向上させる。そのため、波長分散算出部3006は、vが繰り返し回数Vに達したかを判断し(ステップS105)、達していない場合にはvに1を加算して(ステップS110)、ステップS75からの処理を行い、達した場合には、繰り返し行なったステップS100において算出した波長分散量の平均を算出する(ステップS115)。
その後、波長分散算出部3006は、ステップS115において算出した波長分散量が、とりうる値の最大値の絶対値Dmaxよりも小さいかをどうかを判断し(ステップS120)、小さい場合には波長分散算出処理を終了してその結果を波長分散補償部1003、3003に出力し(ステップS125)、大きいか等しい場合には算出に失敗したことを出力する(ステップS130)。
なお、算出に失敗した場合、再度フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000を動作させ、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出を行うことも可能である。
以上説明した第4の実施形態の光信号受信装置を用いることにより、波長分散算出回路をリアルタイムで動作させる必要が無くなるため、他の実施形態による光信号受信装置に比べ、遅いクロックで動作させることができる。その結果、回路規模の縮小や消費電力の削減を行うことができる。
上記第1から第3の実施形態においては、波長分散算出部の入力値は、アナログ/ディジタル変換回路からの出力値であったが、波長分散補償部からの出力値を入力値として波長分散を算出しても良い。例えば、図4の場合には、図21Cに示したように、波長分散算出部1006には、アナログ/ディジタル変換回路1002の出力値の代わりに波長分散補償部1003の出力値が入力される。また、図12の場合には、図21Dに示したように、波長分散算出部3006には、アナログ/ディジタル変換回路1002の出力値の代わりに波長分散補償部1003の出力値が入力され、アナログ/ディジタル変換回路3002の出力値の代わりに波長分散補償部3003の出力値が入力される。それらの場合には、波長分散補償部の初期値として波長分散値を0ps/nm、つまり波長分散補償部で用いる各周波数ωの重みW(ω)を1として設定することで動作可能となる。また、波長分散補償部からの出力値を波長分散算出部の入力値として波長分散を算出する場合、信号分配回路の入力値は波長分散補償部からの出力値となるが、波長分散算出部は同様の構成で波長分散を算出することが可能である。波長分散補償部の出力値を入力値として波長分散算出回路を動作させることにより、通信システムの運用中に波長分散量が時間変動した場合であっても、ある周期で波長分散の変動の差分を波長分散算出回路で推定することにより、その推定結果を波長分散補償部に入力することができる。
また、上記第4の実施形態においては、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000の入力値は、アナログ/ディジタル変換回路1002、3002からの出力値であったが、波長分散補償部1003、3003からの出力値を入力値として波長分散を算出しても良い。例えば、図19の場合、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000には、アナログ/ディジタル変換回路1002の出力値の代わりに波長分散補償部1003の出力値が入力され、アナログ/ディジタル変換回路3002の出力値の代わりに波長分散補償部3003からの出力値が入力される。その場合には、波長分散補償部1003、3003の初期値として波長分散値を0ps/nm、つまり波長分散補償部1003、3003で用いる各周波数ωの重みW(ω)を1として設定することで動作可能となる。また、波長分散補償部1003、3003からの出力値をフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000の入力値として波長分散を算出する場合、メモリ6000−1、6000−2およびフレーム検出用FFT回路6003−1、6003−2の入力値は、波長分散補償部1003、3003からの出力値となるが、フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000は、同様の構成でフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出を行うことが可能である。波長分散補償部1003、3003の出力値を入力値としてフレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部6000を動作させることにより、通信システムの運用中にフレーム同期がはずれたり、周波数オフセット及び波長分散量が時間変動したりした場合であっても、ある周期でそれらを補償することができる。
以下、本発明の第1〜第4の実施形態による効果を説明する。
図22は、波長分散量を20000ps/nmに設定し、送信シンボルレート28GSymbol/s、光信号受信装置のサンプリング周波数56GHz、フレーム長を32768シンボル、交番信号長を64シンボル、フレーム平均化数を15回に設定した場合の到来時間差をシミュレーションした結果である。高域周波数帯域信号(USB、Upper Sideband)と低域周波数帯域信号(LSB、Lower Sideband)の到来時間に差が生じていることが確認できる。
図23A〜図23Dは、伝送路で受けた波長分散量をゼロから20000ps/nmまで変化させた場合に、観測されるUSBとLSBの遅延量をシンボル数でY軸に示したものである。波長分散量に比例して、USBとLSBの到来時間差が増大していることがわかる。従って、この到来時間差から逆に分散が推定可能である。100GbE(Giga bit Ethernet(登録商標))を転送するOTU(Optical Transport Unit)4のビット数130,560bitを参考に、QPSKおよび偏波多重を考慮すると、1フレームあたり32,640symbolとなるが、シミュレーション評価ではこれに近い値に設定した。4つのグラフでは、帯域通過フィルタの設定透過帯域幅Wを変化させており、バンド幅は、それぞれ±0.16,±0.32,±1.28,±2.56GHzと変化させた。W=±1.28GHzのとき最も誤差が少ない結果となっており、バンド幅はある程度広い方が、検出波長分散の誤差が低減する傾向にある。一方、バンド幅を広くし過ぎると、交番信号以外のさまざまなデータの通過幅が広がることになり、交番信号の選択性が低下して、検出感度が悪くなる。この結果では、±1.28GHz程度がよい。さらに通過帯域を拡大することで、性能向上の可能性がある。
図24は、20000ps/nmの波長分散量、0.8ps/√kmの偏波モード分散があるときの本提案手法の算出精度を示している。同図からわかるように、±200ps/nm程度という高い精度で波長分散量が算出できていることが分かる。また、18μsの受信信号を用いて算出しているので、波長分散の算出速度も非常に速い。
〈第5の実施形態〉
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図25に本発明の第5の実施形態による光信号送信装置の構成例を示す。同図において、7101は送信信号変調回路、7102は信号多重回路、7103は電気/光変換回路、7104はトレーニング信号系列生成回路である。
送信信号変調回路7101は、送信するデータのバイナリ系列を変調し、送信シンボル系列を出力する。変調方式としては、例えば、BPSK(Binary Phase Shift Keying)変調やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などが挙げられるが、それ以外の変調方式でもよい。トレーニング信号系列生成回路7104は、2つ以上の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列と、第一特定周波数帯域信号系列のこれら2つ以上の特定周波数帯域とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列とを発生させ、第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後に第二特定周波数帯域信号系列を時間多重した信号系列をトレーニング信号系列として生成し、生成されたトレーニング信号系列を出力する。なお、トレーニング信号系列生成回路7104は、第一特定周波数帯域信号系列に用いられる特定周波数帯域に信号電力を持たない第二特定周波数帯域信号系列を発生させてもよい。
信号多重回路7102は、送信信号変調回路7101およびトレーニング信号系列生成回路7104の出力を入力とし、送信信号変調回路7101からの出力信号である送信シンボル系列に対して、トレーニング信号系列生成回路7104からの出力であるトレーニング信号系列を任意の信号周期Nsごとに挿入(時間領域で多重)し、その結果得られた信号系列を出力する。電気/光変換回路7103は、信号多重回路7102の出力を入力として、信号系列の電気/光変換を行い、光信号を出力する。
図26は、トレーニング信号系列を示す。同図に示すように、第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後に、第二特定周波数帯域信号系列が時間多重されている。なお、トレーニング信号は、リファレンス信号、パイロット信号、既知信号等と言及されてもよい。
ここで、特定周波数帯域信号系列としては、例えば、IQ平面上で原点に対して点対称となる関係の交番信号を用いることができる。一例として、BPSK信号を生成し、−S,S,−S,S,…,−S,Sと2つの信号点を交互に用いたり、QPSK信号を生成し、(S,S),(−S,−S),(S,S),(−S,−S),…,(S,S),(−S,−S)や(S,−S),(−S,S),(S,−S),(−S,S),…,(S,−S),(−S,S)のようにしたりすることで特定周波数帯域信号系列を生成できる。ここで、Sは任意の実数を表す。また、(α,β)の表記におけるαおよびβはそれぞれ実部、虚部の信号成分を表し、複素数としてα+jβと表すことができる。jは虚数単位である。
また、−S,−S,S,S,−S,−S,S,S,…,−S,−S,S,Sのように1つの信号をM回(Mは任意の正数)繰り返した交番信号を用いることもできる。また、複数の繰り返し回数に対応する信号を混合したり、畳み込んだりすることで、4つ以上の周波数帯域にピークを持つ特定周波数帯域信号を生成できる。また、周期の異なる複数の正弦波を生成して足し合わせることによって2つ以上の周波数帯域にピークを持つ特定周波数帯域信号を生成することもできる。また、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いて特定のサブキャリアにのみ信号を送信することで特定周波数帯域信号を生成することもできる。
以上の方法で第一特定周波数帯域信号系列および第二特定周波数帯域信号系列を生成し、トレーニング信号系列を生成する。
ここでは、一例として、12.5Gbaudの送信信号伝送において、QPSK信号の(S,S)と(−S,−S)の交番信号を第一特定周波数帯域信号系列として、QPSK信号の(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S),(S,S)・・・,(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S)のように、1つの信号を2回繰り返した信号系列を第二特定周波数帯域信号系列としてトレーニング信号系列を生成した場合を考える。
図27に第一特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルを示す。図28に第二特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルを示す。なお、周波数領域においてマイナスで表示されている信号は、12.5〜25GHzの範囲内にある電気信号に対応する信号の折り返し成分であるが、この電気信号が光信号にアップコンバートされると、キャリア周波数よりマイナスの領域に変換されるため、図27および図28ではこのように表記している。
図27に示した第一特定周波数帯域信号系列の場合、6.25GHzの高周波側と−6.25GHzの低周波側に、12.5GHz間隔の信号が2つ形成されていることが確認できる。また、図28に示した第二特定周波数帯域信号系列の場合、3.125GHzの高周波側と−3.125GHzの低周波側に大きな電力のスペクトルが2つ、9.375GHzの高周波側と−9.375GHzの低周波側に小さな電力のスペクトルが2つ、合計4つのスペクトルが形成されていることが確認できる。つまり、第一特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの電力が集中する帯域とは異なる周波数帯域に、第二特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの電力が集中している。
トレーニング信号系列として特定周波数帯域信号を用いることにより、それぞれの周波数スペクトル自体の広がりは小さい信号光になるため、波長分散による波形劣化を受けにくい。また、お互いの周波数スペクトルは離れているため、波長分散を受けると到来時間差が生じる。このことを利用して、下記に示すような方法を用いて波長分散量を算出することが可能となる。
また、第一特定周波数帯域信号系列の前後に、第一特定周波数帯域信号系列の周波数帯域とは異なる周波数帯域に電力が集中する第二特定周波数帯域信号系列を挿入してトレーニング信号系列として送信することにより、第一特定周波数帯域信号系列が使用している周波数帯域へのトレーニング信号の前後の送信シンボル信号系列による干渉を防ぐことができる。そして、下記に示すような方法によって、波長分散量を算出する際、BPF(Bandpass Filter)によって第二特定周波数帯域信号系列が除去されるため、波長分散量の算出精度が向上する。
ここで、第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中する周波数帯域と、第二特定周波数帯域信号系列において電力が集中する周波数帯域との周波数の間隔は、光信号受信装置と光信号送信装置との間で発生しうる周波数オフセット(例えば、光信号受信装置と光信号送信装置で用いるレーザ間の周波数ずれ)の最大値より大きく設定することが望ましい。周波数の間隔を予め想定される周波数オフセットの最大値より大きく設定することにより、第一特定周波数帯域信号系列と第二特定周波数帯域信号系列を受信側で容易に見分けることができる。
このようにトレーニング信号系列生成回路7104により生成された特定周波数帯域信号は、信号多重回路7102に入力され、信号多重回路7102により、送信信号変調回路7101から入力された送信信号の中の特定位置に時間領域で多重され、電気/光変換回路7103により光信号として送信される。
図29に本発明の第5の実施形態による光信号受信装置の構成例を示す。同図において、8001は偏波分割回路、8002−1および8002−2は光/電気変換回路、8003−1および8003−2はアナログ/ディジタル変換回路、8004−1および8004−2は波長分散補償部、8005は適応等化回路、8006は復調回路、8007は波長分散量算出部である。
偏波分割回路8001は、受信した光信号に対して光領域で偏波分割を行い、分割された偏波を光/電気変換回路8002−1および8002−2に出力する。偏波分割回路8001として、例えば、偏波ダイバシティ90度ハイブリッドカプラと局部発振光源を具備することで、受信した光信号を二つの直交する偏波に分割することができる。ここでは、説明を簡単にするため、直交する二つの偏波をX偏波およびY偏波と呼ぶことにし、X偏波を光/電気変換回路8002−1に出力し、Y偏波を光/電気変換回路8002−2に出力するものとする。
光/電気変換回路8002−i(i=1、2)は、光ファイバを伝送して受信された光信号のX偏波またはY偏波を入力として、入力された偏波を電気信号に変換し、その結果をアナログ/ディジタル変換回路8003−iに出力する。具体的には、光/電気変換回路8002−1及び8002−2は、局部発振光を用いて、入力された信号光の光電界を直交する成分に分離し、分離された成分を電気のアナログ信号に変換する。アナログ/ディジタル変換回路8003−i(i=1、2)は、光/電気変換回路8002−iからの電気信号を入力としてアナログ/ディジタル変換を行い、ディジタルに変換された受信信号を出力する。アナログ/ディジタル変換回路8003−i(i=1、2)から出力されたディジタル受信信号は、波長分散補償部8004−iに入力される。波長分散補償部8004−1および8004−2は、ディジタルの受信信号を入力とし、波長分散量算出部8007により算出された波長分散量に基づいて、波長分散による信号の歪みを補償し、その結果を出力する。波長分散量算出部8007は、波長分散補償部8004−1および8004−2の出力結果を入力として波長分散量を算出し、その算出結果を出力値として波長分散補償部8004−1および8004−2に出力する。適応等化回路8005は、波長分散補償部8004−1及び8004−2により補償されたディジタル受信信号を入力として、偏波モード分散や送受信時、伝送路中で歪んだ信号を補償し、結果を出力する。復調回路8006は、適応等化回路8005により補償されたディジタル受信信号を入力として、受信信号を復調し、復調結果を出力する。
ここで、波長分散補償部8004−1および8004−2、ならびに、適応等化回路8005は、下記の参考文献2において示されている方法により動作する。
(参考文献2)R. Kudo, T. Kobayashi, K. Ishihara, Y. Takatori, A. Sano, and Y. Miyamoto, “Coherent optical single carrier transmission using overlap frequency domain equalization for long-haul optical systems,” J. Lightw. Technol., vol. 27, no. 16, pp. 3721-3728, Aug. 2009.
また、波長分散補償部8004−1および8004−2は、波長分散量0ps/nmを初期値として設定し、波長分散量算出部8007が算出した波長分散量に基づいてその値を更新するものとする。また、図29に示す構成では、波長分散量算出部8007の入力は、波長分散補償部8004−1および8004−2の出力であるが、アナログ/ディジタル変換回路8003−1および8003−2の出力を入力としても良い。
図30に本発明の第5の実施形態による波長分散量算出部8007の構成例を示す。同図において、8101−1及び8101−2はメモリ、8102はトレーニング信号系列検出回路、8103は周波数オフセット算出回路、8104は遅延量算出回路を示す。
メモリ8101−i(i=1、2)には、波長分散補償部8004−iから出力されたX偏波またはY偏波の信号系列が入力信号として入力され、トレーニング信号系列検出回路8102の出力に基づいて、トレーニング信号系列が含まれる区間およびその前後の区間の信号系列のみをメモリにバッファして、出力する。それ以外の区間の信号系列に関しては削除する。
トレーニング信号系列検出回路8102は、波長分散補償部8004−1及び8004−2から出力されたX、Y偏波の信号系列を入力として、トレーニング信号系列の挿入位置を検出する。ここで、トレーニング信号系列の挿入位置の検出方法としては、例えば、トレーニング信号系列の挿入周期Nsの区間において、第一特定周波数帯域信号系列もしくは第二特定周波数帯域信号系列が存在しうる帯域(周波数オフセットによる影響も考慮した帯域)の信号電力を計算し、ピークもしくはある閾値を超えたときの時刻をトレーニング信号系列の挿入位置として検出する。
トレーニング信号系列検出回路8102は、上記で検出したトレーニング信号系列の挿入位置に基づき、トレーニング信号系列が含まれる区間およびその前後の区間の信号系列のみをメモリにバッファするようメモリ8101−1及び8101−2に制御信号を出力する。
周波数オフセット算出回路8103は、メモリ8101−1及び8101−2からの出力信号系列を入力とし、周波数オフセットを算出し、その周波数オフセット算出結果を遅延量算出回路8104に出力する。ここで、周波数オフセットの算出方法としては、第一特定周波数帯域信号系列もしくは第二特定周波数帯域信号系列の周波数オフセット量を計算することで周波数オフセットを求める方法がある。具体的には、図27のような第一特定周波数帯域信号系列を送信した場合、光信号受信装置では、本来、図27に示すように±6.25GHzに周波数スペクトルの電力のピーク値が存在する信号系列が受信される。しかし、周波数オフセットが存在する場合、±6.25GHz+Δfのところにピーク値が存在するため、検出したピーク値からその差Δfを計算することによって周波数オフセットを算出することができる。
遅延量算出回路8104は、メモリ8101−1及び8101−2、ならびに、周波数オフセット算出回路8103の出力を入力として遅延量を算出する。
図31に、第5の実施形態における遅延量算出回路8104の構成例を示す。同図において、8201−1及び8201−2は信号分配回路、8202−1−nおよび8202−2−n(1≦n≦N、N≧2)は第n周波数帯域通過フィルタ回路、8203−1−nおよび8203−2−n(1≦n≦N、N≧2)は第n電力算出回路、8204−n(1≦n≦N、N≧2)は第n合波回路、8205−n(1≦n≦N、N≧2)は第n平均化フィルタ回路、8206は遅延時間算出回路を示す。
信号分配回路8201−1は、波長分散補償部8004−1のX偏波を入力信号とし、この入力信号をN個の同じ系列に分岐して、その結果を第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−n(1≦n≦N、N≧2)に出力する。信号分配回路8201−2は、波長分散補償部8004−2のY偏波を入力信号とし、この入力信号をN個の同じ系列に分岐して、その結果を第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−2−n(1≦n≦N、N≧2)に出力する。第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−n(1≦n≦N、N≧2)は信号分配回路8201−1からの出力信号であるX偏波に対して、周波数オフセット算出回路8103が算出した周波数オフセットをもとに周波数オフセットを補償した後、同様の周波数帯域通過フィルタにより特定周波数の信号を通過させ、その結果を出力する。第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−2−n(1≦n≦N、N≧2)は信号分配回路8201−2の出力信号であるY偏波に対して、周波数オフセット算出回路8103が算出した周波数オフセットをもとに周波数オフセットを補償した後、同様の周波数帯域通過フィルタにより特定周波数の信号を通過させ、その結果を出力する。あるいは、第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−n、8202−2−n(1≦n≦N、N≧2)は、周波数オフセット算出回路8103が算出した周波数オフセットの値により、周波数帯域通過フィルタの中心周波数をシフトした後、X偏波、Y偏波を通過させ、その結果を出力する。なお、第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−nおよび8202−2−n(1≦n≦N、N≧2)のフィルタ回路は、同一の周波数帯域を通過するフィルタ回路であり、系列n毎に異なる周波数帯域の特定周波数帯域信号の一部、もしくは全てを含むように周波数帯域通過フィルタが設定される。
第n電力算出回路8203−1−n(1≦n≦N、N≧2)は第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−nから出力されたX偏波の系列に対して、サンプルごとに電力値もしくは振幅の絶対値を計算し、その結果を第n合波回路8204−nに出力する。第n電力算出回路8203−2−n(1≦n≦N、N≧2)は第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−2−nから出力されたY偏波の系列に対して、サンプルごとに電力値もしくは振幅の絶対値を計算し、その結果を第n合波回路8204−nに出力する。
第n合波回路8204−n(1≦n≦N、N≧2)は、第n電力算出回路8203−1−nおよび8203−2−nから出力されたX偏波およびY偏波の電力値の信号系列に対して合成を行い、結果を出力する。例えば、第n合波回路8204−nの第m(mは時系列のインデックス)番目の入力がx(m)およびy(m)であった場合、出力はax(m)+by(m)となる。ただし、aおよびbは0より大きい任意の実数であり、雑音や干渉などの情報によってaおよびbを変化させて、第n電力算出回路8203−1−nおよび8203−2−nから出力されたX偏波およびY偏波の電力値を合波する割合を変化させることができる。また、伝送路や回路中の影響でX偏波、Y偏波間で遅延差が生じることも考えられるため、q(qは整数)サンプルずらしてから合波することもできる。その場合、出力値はax(m)+by(m−q)となる。qの決定方法としては、タイミング検出回路やスキュー調整回路をさらに光信号受信装置に具備し、そこで算出したタイミング差からqを決定することができる。あるいは、第n電力算出回路8203−1−n、8203−2−nの出力値に対し、ある一定区間において、閾値を超える値もしくは最大となる時の値が重なるようにqを調整しても良い。
第n合波回路8204−n(1≦n≦N、N≧2)により合波されたN個の系列は、第n平均化フィルタ回路8205−nに入力値として入力され、第n平均化フィルタ回路8205−nそれぞれは、入力された系列ごとに、以下の式のようにQ個の連続する信号を足し合わせて平均化を行う。
Figure 0005159953
ここで、s(m)は時刻mにおける第n合波回路8204−nの出力信号、s’(m’)は第n平均化フィルタ回路8205−n(1≦n≦N、N≧2)の出力信号を示す。平均化フィルタを用いることで、雑音や干渉を低減することができる。また、Qを第一特定周波数帯域信号系列と同じ信号数(オーバーサンプリングをしている場合は、その信号数のオーバーサンプリング数倍)に設定することで、第n合波回路8204−n(1≦n≦N、N≧2)から出力された矩形波を三角波に変換することができ、遅延時間算出回路8206において、ピーク値を検出するのが容易になる。
遅延時間算出回路8206は、N個の第n平均化フィルタ回路8205−n(1≦n≦N、N≧2)より出力された系列から、それぞれの電力最大値(ピーク値)が出るときのサンプル時刻Tをそれぞれ検出し、ピーク値間の時間差もしくはその値から求められる波長分散量を算出して結果を出力する。
ここで、Nは光信号送信装置により送信された第一特定周波数帯域信号の周波数スペクトルの個数を表す。例えば、図27に示すような2つの特定周波数帯域に信号をもつ場合はN=2として計算することができる。ただし、Nは2以上で有ればよいため、上記に限ったものではない。
遅延時間算出回路8206で波長分散量D’を算出する場合、波長分散量D’は第k平均化フィルタ回路8205−kの出力系列のピーク値における時刻Tと第h平均化フィルタ回路8205−hの出力系列のピーク値における時刻Tとの時間差τk−hを用いて以下の(式6)のように算出することができる(1≦h≦N、1≦k≦N、h≠k)。
Figure 0005159953
ここで、cは光の速度、λは送信信号の中心波長、Bk−hは第k周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−k(もしくは8202−2−k)の中心周波数から第h周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−h(もしくは8202−2−h)の中心周波数までの帯域幅である。ただし、第k周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−k(もしくは8202−2−k)よりも第h周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−h(もしくは8202−2−h)の方が高い周波数帯域の通過フィルタであるものとする。
遅延時間算出回路8206は、N個の第n平均化フィルタ回路8205−n(1≦n≦N、N≧2)から入力されたN個の系列を用いて、1個から最大N(N−1)/2個の遅延時間を算出することができ、それらの遅延時間の中から選択した値、もしくは、算出したそれらの遅延時間の平均あるいはその値から計算される波長分散量を出力値として波長分散補償部8004−1及び8004−2に出力する。なお、実際には、出力する波長分散量は、(式6)のλが無い値でも(つまりλで除算しなくても)良い。これは、以下に示すように、波長分散補償部8004−1及び8004−2において用いる各周波数ωの重みW(ω)に波長分散の算出値を代入する際、λを乗算するため、(式6)においてはλが打ち消し合ってなくなるからである。つまり、実際にはλに依らず波長分散補償重みを算出できる。
Figure 0005159953
ここで、D’は波長分散量の算出値を示す。
上記第5の実施形態における光信号受信装置については、偏波分割回路で、受信した光信号をX、Y偏波2つの系列に分割し、光/電気変換回路、アナログ/ディジタル変換回路、波長分散補償部、信号分配回路、第n周波数帯域通過フィルタ回路(1≦n≦N、N≧2)、第n電力算出回路(1≦n≦N、N≧2)を分割した系列数に併せて2つ具備しているが、XもしくはY偏波どちらかのみを用いて信号処理を行っても良い。その場合、上記回路は1つの系列について具備すればよく、第n合波回路(1≦n≦N、N≧2)は不要となる。また、信号分配回路で、入力信号を3つ以上の系列に分配する場合は、分配した系列数分の上記回路を具備し、第n合波回路(1≦n≦N、N≧2)において合波すればよい。
上記第5の実施形態における遅延量算出回路8104では、合波回路の後に平均化フィルタを備えているが、これらの順番を逆にすることも可能である。その場合、第n平均化フィルタ回路を第n電力算出回路8203−1−1〜8203−1−N,8203−2−1〜8203−2−Nに対応させて2N個具備し、第n電力算出回路それぞれの出力に対して平均化フィルタを行い、その後同じ周波数帯域(系列)に対応した第n平均化フィルタ回路の出力を合波回路により合波すればよい。
なお、メモリ8101−1及び8101−2、トレーニング信号系列検出回路8102、周波数オフセット算出回路8103は必ずしも必要ではない。例えば、波長分散量算出部8007の外部の機能でトレーニング信号系列検出および周波数オフセット算出ができる場合はそれらの検出値および算出値を用いることもできるし、予めそれらの値が分かっている場合は、手動で設定することもできる。メモリ8101−1及び8101−2、トレーニング信号系列検出回路8102が備えられていない場合、周波数オフセット算出回路8103は、波長分散補償部8004−1及び8004−2から出力されたX、Y偏波の信号系列を入力として周波数オフセットを算出する。
ここで、図31を用い、一例として、図27および図28に示した第一特定周波数帯域信号系列および第二特定周波数帯域信号系列をトレーニング信号系列として送信信号に時間多重した場合の受信動作を説明する。なお、Nは2とする。
図31において、まず、光信号受信装置内の受信機(図示省略)により受信されたディジタル受信信号を信号分配回路8201−1、8201−2それぞれにおいて2つの系列に分配する。次に、第1周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−1、8202−2−1は、それぞれX偏波、Y偏波において、高周波側の6.25GHzの信号を得るため、図32に示すように、(6.25−W)GHzから(6.25+W)GHzを通過帯域とする帯域幅2Wの帯域通過フィルタを用いて帯域制限を行い、その結果を出力する。同様に、第2周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−2、8202−2−2は、それぞれX偏波、Y偏波において、低周波側の−6.25GHzの信号を得るため、図33に示すように、(−6.25−W)GHzから(−6.25+W)GHzを通過帯域とする帯域幅2Wの帯域通過フィルタを用いて帯域制限を行い、その結果を出力する。
ここで、Wは0より大きい任意の値である。Wを大きくすることにより、周波数オフセットや位相オフセットなどによって特定の周波数受信信号が中心周波数からずれても動作可能である。逆に、Wを小さくすることにより、特定周波数帯域信号以外の成分、例えば、雑音や干渉成分を低減することができるため、推定精度が向上する。また、第二特定周波数帯域信号系列の周波数成分が含まれないようにWを設定することで、第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後の時間信号を除去でき、波長分散量の算出精度が向上する。
第1電力算出回路8203−1−1は、第1周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−1の出力結果の信号系列について、サンプルごとに電力値もしくは振幅の絶対値を計算し、その結果を第1合波回路8204−1に出力する。第1電力算出回路8203−2−1は、第1周波数帯域通過フィルタ回路8202−2−1の出力結果の信号系列について、サンプルごとに電力値もしくは振幅の絶対値を計算し、その結果を第1合波回路8204−1に出力する。ここで、第1電力算出回路8203−1−1、8203−2−1のmサンプル時刻の入力信号をa(m)とした場合、出力値は|a(m)|もしくは|a(m)|となる。ただし、|x|は複素数xの絶対値を示す。
同様に、第2電力算出回路8203−1−2は、第2周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−2の出力結果の信号系列について、サンプルごとに電力値を計算し、その結果を第2合波回路8204−2に出力する。第2電力算出回路8203−2−2は、第2周波数帯域通過フィルタ回路8202−2−2の出力結果の信号系列について、サンプルごとに電力値を計算し、その結果を第2合波回路8204−2に出力する。
第1合波回路8204−1は、第1電力算出回路8203−1−1および8203−2−1から出力された系列を入力として合波を行い、その結果を出力する。同様に、第2合波回路8204−2は、第2電力算出回路8203−1−2および8203−2−2から出力された系列を入力として合波を行い、その結果を出力する。
第1平均化フィルタ回路8205−1は、第1合波回路8204−1から出力された系列を入力として平均化を行い、その結果を出力する。同様に、第2平均化フィルタ回路8205−2は、第2合波回路8204−2から出力された系列を入力として平均化を行い、その結果を出力する。
図34は、第1平均化フィルタ回路8205−1および第2平均化フィルタ回路8205−2の出力結果を示す図である。遅延時間算出回路8206は、第1平均化フィルタ回路8205−1および第2平均化フィルタ回路8205−2から出力された系列を入力として、それぞれの系列において電力が最大値となる時のサンプル時刻TおよびTを図34に示すように検出し、その時間差τ2−1=T−Tを算出する。また、上記時間差τ2−1を用いて(式6)に基づいて波長分散量D’を計算することもできる。
以上のようにして、第一特定周波数帯域信号系列を用いて波長分散量を算出することができる。なお、トレーニング信号系列として第一特定周波数帯域信号系列の前後に、第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数のみに電力が集中した第二特定周波数帯域信号系列を挿入することにより、第一特定周波数帯域信号系列が使用している周波数帯域へのトレーニング信号系列の前後の送信信号系列による干渉を防いでいる。このため、図34に示すように電力値のピークが明確に現われ、電力が最大値となる時のサンプル時刻TおよびTを正確に検出することが可能となる。また、第二特定周波数帯域信号系列は上記に述べたように、第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−1及び8202−1−2、ならびに、8202−2−1及び8202−2−2において除去されるため、遅延時間差を算出する際に、第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後の第二特定周波数帯域信号系列の信号が除去されて、第一特定周波数のみ抽出できる。このため、波長分散の推定精度が向上する。
上記に示した第n周波数帯域通過フィルタ回路8202−1−nおよび8202−2−nの帯域通過フィルタとしては、矩形フィルタ、ナイキストフィルタ、ハニング窓、カイザー窓、ハミング窓など、一般的な帯域通過フィルタを用いることができる。また、周波数帯域通過フィルタを用いる際、高速フーリエ変換(FFT)や離散フーリエ変換(DFT)を用いて周波数領域信号に信号系列を変換してから周波数領域で帯域通過フィルタによるフィルタリングを行い、逆高速フーリエ変換(IFFT)や逆離散フーリエ変換(IDFT)を用いて、フィルタリングにより得られた周波数領域の信号を時間領域の信号に変換することで演算の高速化を図ることができる。
上記に示した第n平均化フィルタ回路8205−nは、Q個の連続する信号系列を合計して出力することで、雑音や干渉成分による推定誤差を軽減することができるが、他の方法を用いても良い。例えば、最大値付近の電力と時刻を用いて期待値を計算することにより、精度を上げることもできる。
上記に示した遅延時間算出回路8206では、電力が最大値となるときのサンプル時刻を用いていたが、任意の閾値を設定し、その閾値を超えた時刻、または、閾値を超えてから閾値を下回ったときの時刻、もしくはその両方を用いることもできる。この場合、ピークに比較してX%となる時刻位置を高周波数成分と低周波数成分で比較し、その時間差を測定する方法がある。
また、帯域通過フィルタを通過する信号成分には、交番信号以外の信号および干渉、雑音成分も含まれる。これは、データ信号にも、帯域通過フィルタの通過帯域の成分があるためと、光雑音にも帯域通過フィルタの通過帯域の成分があるためである。したがって、ピーク値が発生しない領域(データ信号領域)における雑音フロアと、ピークを検出して、雑音フロアを基準として、ピークまでのX%に立ち上がる時間位置およびピークまでのX%に立ち下がる時間位置を、高周波数成分と低周波数成分で比較することで遅延時間を検出することもできる。
また、周期Nsごとにトレーニング信号系列が含まれる複数の受信信号を用いて、遅延時間算出回路8206において複数の遅延時間を算出し、その平均値を出力値として出力するようにしてもよい。そうすることで、雑音や干渉成分を低減することができ、精度が向上する。さらに、電力と時刻の二つの値を用いてピーク値が出現する時刻の期待値を算出することにより、遅延時間を算出することもできる。
上記のトレーニング信号系列構成では、第二特定周波数帯域信号系列として、第一特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの電力が集中する帯域とは異なる周波数帯域に、第二特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの電力が集中する信号系列を用いている。しかし、代わりに、第二特定周波数帯域信号系列を挿入する区間に信号を送信しないか、もしくは第一特定周波数帯域信号の信号電力に対して電力が非常に小さい信号を送ることもできる。
また、第一特定周波数帯域信号は、波長分散を推定するために用いるため、2つ以上の特定周波数に集中した電力を有する信号を用いる。これに対して、第二特定周波数帯域信号系列は、必ずしも第一特定周波数帯域信号の周波数とは異なる2つ以上の周波数帯域に電力が集中する信号である必要はないため、DC(直流)成分のみ(周波数0のみの成分)を含む信号系列を第二特定周波数帯域信号として送信しても良い。例えば、(S,S)を連続して送信することでDC成分のみをもつ信号を生成することができる。
さらに、上記のトレーニング信号系列構成では、図26に示すように、第一特定周波数帯域信号系列の直前と直後に同じ系列の第二特定周波数帯域信号系列を挿入していたが、直前と直後で異なる系列を用いても良い。その場合、第一特定周波数帯域信号系列において周波数スペクトルの電力が集中する帯域とは異なる周波数帯域に周波数スペクトルの電力が集中する信号系列を用いさえすれば良い。
例えば、図27に示すようなQPSK信号の(S,S)と(−S,−S)の交番信号を第一特定周波数帯域信号系列として、図28に示すようなQPSK信号の(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S),(S,S)・・・,(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S)のように、1つの信号を2回繰り返した信号系列を第一特定周波数帯域信号系列の直前の信号系列として用いた場合、第一特定周波数帯域信号系列の直後の信号系列としてQPSK信号の(−S,−S),(−S,−S),(S,S),(S,S),(−S,−S)・・・,(−S,−S),(−S,−S),(S,S),(S,S)のように逆位相の信号系列を用いてもよい。そうすることで,第一特定周波数帯域信号系列の直前,直後の信号の周波数スペクトルが周波数領域上で互いに打ち消すように働くため、第一特定周波数帯域信号系列への影響を低減できる。
また、上記第5の実施形態では、一例として、QPSK信号の(S,S)と(−S,−S)の交番信号を第一特定周波数帯域信号系列として、QPSK信号の(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S),(S,S)・・・,(S,S),(S,S),(−S,−S),(−S,−S)のように、1つの信号を2回繰り返した信号系列を第二特定周波数帯域信号系列としてトレーニング信号系列を生成した場合を考えた。しかし、第一特定周波数帯域信号系列と第二特定周波数帯域信号系列の位相をずらすことで、お互いの信号への干渉を低減することができる。例えば、QPSK信号の(S,S)と(−S,−S)の交番信号を第一特定周波数帯域信号系列として用いた場合、第二特定周波数帯域信号系列としてQPSK信号の(S,−S),(S,−S),(−S,S),(−S,S),(S,−S)・・・,(S,−S),(S,−S),(−S,S),(−S,S)というように、第一特定周波数帯域信号系列の交番信号に対して位相がπ/2シフトした交番信号を用いる。
上記第5の実施形態では、第一特定周波数帯域信号系列と第二特定周波数帯域信号系列の周波数間隔に対しての規定は特に示さなかった。しかし、第一特定周波数帯域信号系列の周波数スペクトルの電力が集中する帯域から所定の値F以上離れたところに周波数スペクトルの電力が集中する信号系列を第二特定周波数帯域信号系列として用いてもよい。そうすることで、周波数オフセットの影響などによって第二特定周波数帯域信号系列を第一特定周波数帯域信号系列として誤検出することを防ぐことができる。
なお、上記説明では、トレーニング信号系列生成回路7104として、2つの異なる特定周波数帯域信号系列を生成してそれらをトレーニング信号として用いていたが、3つ以上の異なる特定周波数帯域信号系列を用いることもできる。さらに、2つの異なる特定周波数帯域信号系列の他に既知信号を加えてそれをトレーニング信号として挿入しても良い。
〈第6の実施形態〉
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。ここでは、第5の実施形態との差分を説明する。
図35に本発明の第6の実施形態における光信号送信装置の構成例を示す。同図において、第5の実施形態における光信号送信装置と異なる点は、送信信号変調回路7201、信号多重回路7202、電気/光変換回路7203、トレーニング信号系列生成回路7204および偏波多重回路7205が偏波多重のために追加された点である。
送信信号変調回路7201、信号多重回路7202、電気/光変換回路7203、トレーニング信号系列生成回路7204は、それぞれ送信信号変調回路7101、信号多重回路7102、電気/光変換回路7103、トレーニング信号系列生成回路7104と同様の動作を行い、偏波多重するデータ信号系列を用いて光送信信号を生成する。ただし、トレーニング信号系列生成回路7104および7204を偏波間で共有することもできる。また、トレーニング信号系列生成回路7104および7204はそれらの系列の1部もしくは全部が偏波間で異なる信号を生成して送信してもよいし、同一の信号を生成して多重してもよい。同一のトレーニング信号系列を多重する場合は、トレーニング信号系列生成回路7104及び7204を備える代わりに、1つのトレーニング信号系列生成回路を共有化することもできる。共有化することによって、光信号送信装置では、二つの直交する偏波で同一の特定周波数帯域信号を送信することになり、光信号受信装置では、偏波分離を行っていない信号に対しても波長分散量を算出することが可能となる。
一例として、同一の特定周波数帯域信号をデータ信号に対して時間多重して送信するときのフレームフォーマットを図36に示す。同図に示すように、2つの系列それぞれに対して、送信データ信号Rシンボルごとにトレーニング信号Pシンボルを挿入する。トレーニング信号は、全て同じ系列を用いることもできるし、系列ごとに異なるものとしても良い。また、系列毎に異なる偏波面で信号を送信しても良い。異なる偏波面でトレーニング信号を送信することにより、伝送路中で偏波回転が起こってしまった場合でも、受信側で少なくともどちらかの信号を受信することができる。
電気/光変換回路7103及び7203により生成された二つの偏波で送信すべき信号は、偏波多重回路7205によって偏波多重され、多重された信号は送信信号として送信される。
図37に本発明の第6の実施形態における光信号受信装置の構成例を示す。同図において、第5の実施形態における光信号受信装置と異なる点は、復調回路9006をさらに備え、適応等化回路8005に代えて適応等化回路9005を有する点である。
適応等化回路9005は、偏波多重した信号を分離し、偏波毎の信号系列をそれぞれ復調回路8006、9006に出力する。また2つの復調回路8006および9006は、適応等化回路9005からそれぞれに入力された偏波の信号系列を復調する。
以下、本発明の第5および第6の実施形態による効果を説明する。
図38は、第一特定周波数帯域信号および第二特定周波数帯域信号をトレーニング信号系列として用い、トレーニング信号系列ごとに400回波長分散量を算出してプロットした実験結果である。送信ボーレートを12.5Gbaud、中心波長を1574nmとした。伝送路はシングルモードファイバ(SMF)であり、80km伝送を行った。また、送信フレームフォーマットは、第一特定周波数帯域信号系列を160シンボル、第二特定周波数帯域信号系列を前後それぞれ16シンボルずつとし、トレーニング信号系列長は192シンボル、データシンボル数を1500シンボルとして、これを1フレームとして複数フレーム送信した。
80kmのSMF伝送は、1360ps/nm程度の波長分散量に相当するが、本発明の第5または第6の実施形態を用いることにより、各トレーニング信号系列について1360ps/nmの周辺の値として波長分散量(CD Value)が算出できていることがわかる。また、これら400サンプルを平均化すると、1397ps/nmとなり、ほぼ期待通りの波長分散量を算出できることが分かる。また、比較の為に、第二特定周波数帯域信号を用いず第一特定周波数帯域信号のみをトレーニング信号系列として用いたときの波長分散算出値の実験結果を図39に示す。同図より、第二特定周波数帯域信号系列を用いないと、波長分散の算出精度が著しく劣化する。これは、第二特定周波数帯域信号系列を用いないと、第一特定周波数帯域信号系列の両端に干渉信号が加わってしまうためである。これに対して、第二特定周波数帯域信号系列を用いることで、図40に示すように、第n合波回路8204−Nの出力信号系列において、第二特定周波数帯域信号系列の区間に信号成分が無くなり(もしくは非常に小さくなり)、第一特定周波数帯域信号系列への影響が小さくなるためである。
図41は、横軸をSMFの伝送距離、縦軸を波長分散の算出値としたときの実験結果である。フレームの平均化数を400フレームとした。同図から分かるように、伝送距離に比例して波長分散量も大きくなるが、提案方式を用いることで波長分散量を理想値どおり算出できていることが分かる。
図42は、偏波モード分散(DGD)をエミュレータで加えたときの実験結果である。同図では、実線は実験において算出された波長分散量の測定値を示し、点線は理想的に推定できた場合の波長分散量を示している。フレームの平均化数を400フレームとした。同図から分かるように、偏波モード分散によらず、高い精度で波長分散量が算出できることが分かる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等(構成の付加,省略,置換,およびその他の変更)も含まれる。例えば、上述した実施形態を適宜組み合わせるようにしても良い。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
以上説明した様に、本発明によれば、特定周波数帯域信号の光信号送信装置、光信号受信装置を用いることで、波長分散量推定値の算出を可能にし、波長分散による送信信号の歪みを補償することができる。
101、201…送信信号変調回路
102、202…信号多重回路
103、203…電気/光変換回路
104、204…特定周波数帯域信号発生回路
205…偏波多重回路
1001、3001…光/電気変換回路
1002、3002…アナログ/ディジタル変換回路
1003、3003…波長分散補償部
1004、3004…適応等化回路
1005、3005…復調回路
1006、1006A,3006,3006A…波長分散算出部(波長分散量算出装置)
2001、4001…信号分配回路
2002−1〜2002−N、4002−1〜4002−N…第n周波数帯域通過フィルタ回路(1≦n≦N、N≧2)
2003−1〜2003−N、4003−1〜4003−N…第n電力算出回路(1≦n≦N、N≧2)
2004…遅延時間算出回路
2005…波長分散量算出回路
2006−1〜2006−N…平均化回路
3000…偏波分配回路
4004−1〜4004−N…第n合波回路(1≦n≦N、N≧2)
4006−1〜4006−N…平均化回路
5001−1、5001−2…オーバーラップFFT演算回路
5002−1、5002−2…周波数領域フィルタ回路
5003−1、5003−2…オーバーラップIFFT演算回路
5004−1、5004−2…高域周波数帯域通過フィルタ回路
5005−1、5005−2…低域周波数帯域通過フィルタ回路
5006−1、5006−2…平均化回路
6000…フレーム検出、周波数オフセット算出及び波長分散算出部
6001−1、6000−2…メモリ
6002…周波数オフセット算出回路
6003−1、6003−2…フレーム検出用FFT回路
6004…特定周波数帯域信号検出回路
7101、7201…送信信号変調回路
7102、7202…信号多重回路
7103、7203…電気/光変換回路
7104、7204…トレーニング信号系列生成回路(特定周波数帯域信号発生回路)
7205…偏波多重回路
8001…偏波分割回路
8002−1、8002−2…光/電気変換回路
8003−1、8003−2…アナログ/ディジタル変換回路
8004−1、8004−2…波長分散補償部
8005、9005…適応等化回路
8006、9006…復調回路
8007…波長分散量算出部(波長分散量算出装置)
8101−1、8101−2…メモリ
8102…トレーニング信号系列検出回路
8103…周波数オフセット算出回路
8104…遅延量算出回路
8201−1、8201−2…信号分配回路
8202−1−1〜8202−1−N、8202−2−1〜8202−2−N…第n周波数帯域通過フィルタ回路(1≦n≦N、N≧2)
8203−1−1〜8203−1−N、8203−2−1〜8203−2−N…第n電力算出回路(1≦n≦N、N≧2)
8204−1〜8204−N…第n合波回路(1≦n≦N、N≧2)
8205−1〜8205−N…第n平均化フィルタ回路(1≦n≦N、N≧2)
8206…遅延時間算出回路

Claims (20)

  1. 光信号送信装置により、送信データ系列から生成される信号に複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号が付加されて送信された光信号の受信光信号から変換された電気のディジタル信号を複数の信号系列に分配する信号分配回路と、
    前記信号分配回路により分配された前記信号系列から、前記既知信号が含まれる複数の特定周波数成分のそれぞれのみを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、
    前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路より出力された信号の電力値を算出する複数の電力算出回路と、
    前記複数の電力算出回路より出力された前記電力値の信号系列それぞれから電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して、検出された時刻を比較する遅延時間算出回路と、
    前記遅延時間算出回路による時刻の比較結果に基づき波長分散量を算出する波長分散量算出回路と、
    を備える波長分散量算出装置。
  2. 前記各信号系列に対応して設けられ、前記既知信号が到来する周期において得られた電力値の信号系列を平均化する複数の平均化回路をさらに備える請求項1に記載の波長分散量算出装置。
  3. 光信号送信装置により、送信データ系列から生成される信号に複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号が付加されて送信された光信号の各偏波における受信光信号から変換された電気のディジタル信号を複数の偏波信号系列に分配する信号分配回路と、
    前記信号分配回路により分配された前記偏波信号系列から、前記既知信号が含まれる複数の特定周波数成分のそれぞれのみを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、
    前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路の出力信号の電力値を算出する複数の電力算出回路と
    を前記光信号の偏波に対応して複数備え、さらに、
    同じ周波数帯域の異なる偏波に対応した複数の前記電力算出回路より出力された電力値の信号系列を合成する複数の合波回路と、
    前記複数の合波回路より出力された電力値の信号系列から電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して、検出された時刻を比較する遅延時間算出回路と、
    前記遅延時間算出回路による時刻の比較結果に基づき波長分散量を算出する波長分散量算出回路と、
    を備える波長分散量算出装置。
  4. 前記各偏波信号系列に対応して設けられ、前記既知信号が到来する周期において得られた電力値の信号系列を平均化する複数の平均化回路をさらに備える請求項3に記載の波長分散量算出装置。
  5. 送信データ系列から生成される信号に、複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号を付加した光信号の受信光信号を電気信号に変換する光電気変換回路と、
    前記光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路と、
    波長分散量を算出する波長分散算出部と、
    前記波長分散算出部により算出された前記波長分散量に基づき、前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する波長分散補償部と、
    前記波長分散補償部により波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号を等化する適応等化回路と、
    前記適応等化回路により等化された前記ディジタル信号を復調する復調回路とを備え、
    前記波長分散算出部は、請求項1または請求項2に記載の波長分散量算出装置であり、前記アナログディジタル変換回路により変換された前記ディジタル信号または前記波長分散補償部から出力される前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する光信号受信装置。
  6. 送信データ系列から生成される信号に、複数の特定周波数に周波数成分が集中した既知信号を付加した光信号の受信光信号を偏波により分配する偏波分配回路と、
    前記偏波分配回路により分配された各偏波における光信号を電気信号に変換する複数の光電気変換回路と、
    前記複数の光電気変換回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記複数の光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換する複数のアナログディジタル変換回路と、
    波長分散量を算出する波長分散算出部と、
    前記複数のアナログディジタル変換回路に対応して設けられ、前記波長分散算出部により算出された前記波長分散量に基づいて、対応する前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する複数の波長分散補償部と、
    前記複数の波長分散補償部により波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号それぞれを等化する適応等化回路と、
    前記適応等化回路により等化されたそれぞれの前記ディジタル信号を復調する複数の復調回路とを備え、
    前記波長分散算出部は、請求項3または請求項4に記載の波長分散量算出装置であり、前記複数のアナログディジタル変換回路により変換された前記ディジタル信号または前記複数の波長分散補償部から出力される前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する光信号受信装置。
  7. 複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重して光信号送信装置より送信された光信号の各偏波における受信光信号から変換された各偏波における電気のディジタル信号を複数の信号系列に分配する信号分配回路と、
    前記信号分配回路により分配された前記複数の信号系列から、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中した複数の特定周波数成分のそれぞれを分離して通過させる複数の周波数帯域通過フィルタ回路と、
    前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記周波数帯域通過フィルタ回路より出力された前記複数の特定周波数成分のそれぞれの信号系列の電力値を算出する複数の電力算出回路と、
    同じ特定周波数成分の異なる偏波に対応した複数の前記電力算出回路より出力された前記電力値の信号系列を合成する複数の合波回路と、
    前記複数の合波回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記合波回路より出力された連続する信号系列を平均化する複数の平均化フィルタ回路と、
    前記複数の平均化フィルタ回路により平均化された各信号系列について電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して検出された時刻を比較し、比較の結果得られた遅延時間もしくは前記遅延時間から算出される波長分散量を出力する遅延時間算出回路と、
    を備える波長分散量算出装置。
  8. 前記電気のディジタル信号の信号系列において電力がピーク値となる周波数に基づいて周波数オフセットを算出する周波数オフセット算出回路をさらに備え、
    前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路は、前記周波数オフセット算出回路によって算出された前記周波数オフセットの値により、通過させる周波数帯域の周波数をシフトし、あるいは、前記周波数オフセットの値により、通過させる前記偏波の信号系列に対して周波数オフセットを補償する請求項7に記載の波長分散量算出装置。
  9. 前記電気のディジタル信号における前記トレーニング信号系列の挿入位置を検出し、検出した前記挿入位置に基づき前記トレーニング信号系列が含まれる区間およびその前後の区間における信号系列を抽出して前記信号分配回路に出力するトレーニング信号検出回路をさらに備える請求項7に記載の波長分散量算出装置。
  10. 前記トレーニング信号検出回路により抽出された前記信号系列において電力がピーク値となる周波数に基づいて周波数オフセットを算出する周波数オフセット算出回路をさらに備え、
    前記複数の周波数帯域通過フィルタ回路は、前記周波数オフセット算出回路によって算出された前記周波数オフセットの値により、通過させる周波数帯域の周波数をシフトし、あるいは、前記周波数オフセットの値により、通過させる前記偏波の信号系列に対して周波数オフセットを補償する、
    請求項9に記載の波長分散量算出装置。
  11. 複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重した光信号の受信光信号を電気信号に変換する光電気変換回路と、
    前記光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路と、
    算出された波長分散量に基づき、前記アナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する波長分散補償部と、
    前記波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する波長分散量算出部と、
    前記波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号を等化する適応等化回路と、
    前記適応等化回路により等化された前記ディジタル信号を復調する復調回路とを備え、
    前記波長分散量算出部は、請求項7から10のいずれか1項に記載の波長分散量算出装置である光信号受信装置。
  12. 複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重した光信号の受信光信号を偏波に分割する偏波分割回路と、
    前記偏波分割回路により分割された各偏波における光信号を電気信号に変換する複数の光電気変換回路と、
    前記複数の光電気変換回路それぞれに対応して設けられ、対応する前記複数の光電気変換回路により変換された前記電気信号をディジタル信号に変換する複数のアナログディジタル変換回路と、
    前記複数のアナログディジタル変換回路それぞれに対応して設けられ、算出された波長分散量に基づき、対応する前記複数のアナログディジタル変換回路より出力された前記ディジタル信号に対して波長分散による歪みを補償する複数の波長分散補償部と、
    前記複数の波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号から前記波長分散量を算出する波長分散量算出部と、
    前記複数の波長分散補償部により前記波長分散による歪みが補償された前記ディジタル信号それぞれを等化する適応等化回路と、
    偏波毎に設けられ、前記適応等化回路により等化された前記各偏波におけるディジタル信号を復調する複数の復調回路とを備え、
    前記波長分散量算出部は、請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の波長分散量算出装置である光信号受信装置。
  13. 複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列と、前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列とを発生させ、前記第一特定周波数帯域信号系列の直前および直後に前記第二特定周波数帯域信号系列を時間多重したトレーニング信号系列を生成する特定周波数帯域信号発生回路と、
    送信データ系列に前記特定周波数帯域信号発生回路によって生成された前記トレーニング信号系列を時間多重により挿入した信号系列を生成する信号多重回路と、
    前記信号多重回路によって生成された前記信号系列を光信号に変換する電気光変換回路と、
    を備える光信号送信装置。
  14. 前記トレーニング信号系列における前記第二特定周波数帯域信号系列の送信区間はDC成分のみをもつか、あるいは、前記送信区間に信号を送信しない請求項13に記載の光信号送信装置。
  15. 前記第二特定周波数帯域信号系列において電力が集中している前記特定周波数帯域と、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中している前記特定周波数帯域との周波数間隔が、所定の値よりも大きい値になるように設定される請求項13に記載の光信号送信装置。
  16. 前記所定の値は、設定した周波数オフセットの補償可能な最大値である請求項15に記載の光信号送信装置。
  17. 前記第一特定周波数帯域信号系列と前記第二特定周波数帯域信号系列とは、位相が異なる請求項13に記載の光信号送信装置。
  18. 前記第一特定周波数帯域信号系列の前後で前記第二特定周波数帯域信号系列が異なる請求項13に記載の光信号送信装置。
  19. 複数系列の前記トレーニング信号系列を異なる偏波面で伝送する請求項13に記載の光信号送信装置。
  20. 複数の特定周波数帯域に集中した電力を有する第一特定周波数帯域信号系列の前後に前記第一特定周波数帯域信号系列とは異なる特定周波数帯域に集中した電力を有する第二特定周波数帯域信号系列が付加されたトレーニング信号系列を送信データ系列に時間多重して光信号送信装置より送信された光信号の各偏波における受信光信号から変換された各偏波における電気のディジタル信号を複数の信号系列に分配する信号分配ステップと、
    前記信号分配ステップにおいて分配された前記複数の信号系列から、前記第一特定周波数帯域信号系列において電力が集中した複数の特定周波数成分を分離するフィルタリングステップと、
    前記フィルタリングステップにおいて分離された前記複数の特定周波数成分の信号系列の電力値を算出する電力算出ステップと、
    前記電力算出ステップにおいて算出された前記電力値のうち、同じ特定周波数成分の異なる偏波に対応する前記電力値の信号系列を合成する合波ステップと、
    前記合波ステップにより合成された連続した信号系列を平均化する平均化ステップと、
    前記平均化ステップにおいて平均化された信号系列について電力が最大値である時刻もしくは電力が所定の閾値を超える時刻を検出して検出された時刻を比較し、比較の結果得られた遅延時間もしくは前記遅延時間から算出される波長分散量を出力する遅延時間算出ステップと、
    を有する波長分散量算出方法。
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