JP5969285B2 - 軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブーム - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮ブームと、この伸縮ブームの先端ブーム下部にブーム長手方向に沿って可動するトロリー装置とを有するトロリー付伸縮ブームに関する。
この種のトロリー付伸縮ブームは、コラムポストの上部に設けられるとともに複数のブームから構成される入れ子式の伸縮ブームと、その伸縮ブームの先端ブームの下部にブーム長手方向に沿って可動するトロリー装置とを有するものが知られている。トロリー装置は、クレーン旋回中心軸そばの、いわゆるふところ作業性確保のために、伸縮ブームを構成する先端ブームの下部にブーム長手方向に沿って可動するように設けられている(例えば特許文献1参照)。
例えば特許文献1に記載のトロリー付伸縮ブームは、断面が基端ブームよりも細い先端ブームの外側を囲繞するようにトロリーブームを取り付け、このトロリーブームにトロリー装置を垂下している。ホイストウインチ装置はコラムに設けられ、ホイストウインチ装置のドラムから繰り出されるワイヤロープは、トロリー装置のシーブに直接掛け回されている。
特許第2624421号公報(図5)
しかしながら、特許文献1に記載のトロリー付伸縮ブームは、ホイストウインチ装置から繰り出されるワイヤロープがトロリー装置のシーブに直接掛け回されているので、ホイストウインチ装置とトロリー装置間のワイヤロープ長が、トロリー装置の走行位置に応じて変化することになる。つまり、図8にワイヤロープの掛け回し状態の模式図を示すように、トロリー装置(不図示)の走行により、トロリー装置のシーブ30がブーム長手方向に沿って移動すると、フリートアングル(同図の符号θ1、θ2)の急激な増減が生じる。なお、本実施形態で「フリートアングル」とは、ホイストウインチ装置22のドラム22dの中心線CLに対してドラム22dから繰り出されたワイヤロープWがシーブとなす角度(θ1、θ2)である。
フリートアングルθ1、θ2の急激な増減が生じることにより、ホイストウインチ装置での乱巻が発生する原因となる。また、ホイストウインチ装置とトロリー装置間の距離の変化に伴い、ドラムから繰り出されたワイヤロープの長さも変わるため、フックの高さが変わる。そのため、フック高さを一定にするためにはワイヤロープの繰り出し量を別途に制御する必要がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、伸縮ブームと、この伸縮ブームの先端ブーム下部にブーム長手方向に沿って可動するトロリー装置とを有するトロリー付伸縮ブームにおいて、トロリー装置の走行に関わりなく、ホイストウインチ装置のドラムからのフリートアングルを一定にすることができ、また、フックの高さを一定とすることができる軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブームを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るトロリー付伸縮ブームは、鉄道の線路上に載置可能な鉄車輪を有する軌陸車に搭載される軌陸車両搭載型クレーンに用いられる軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブームであって、コラムポストの上部に設けられるとともに、複数のブームから構成されて基端側ブームが細く先端ブームになるにつれ太いブームになるとともに、縮小時に先端ブームが最も外枠とされる入れ子式の伸縮ブームと、前記先端ブームの下部にブーム長手方向に沿って可動するトロリー装置と、前記伸縮ブームの下面よりも低い位置であってワイヤロープを巻回可能に前記コラムポストに設けられるホイストウインチ装置と、前記先端ブームの先端に設けられるワイヤロープ折り返し用のリターンシーブとを備え前記リターンシーブは、その支軸の軸線が、前記ホイストウインチ装置のドラムから前記リターンシーブに向かうワイヤロープの高さが前記リターンシーブから前記トロリー装置のシーブに向かうワイヤロープの高さよりも高く位置するように、前記伸縮ブームの短手方向に向けて傾斜した姿勢に配置され、さらに、前記ホイストウインチ装置のドラムから引き出されるワイヤロープが、前記伸縮ブームの下面よりも低い位置で前記傾斜姿勢のリターンシーブを介してから前記トロリー装置のシーブに掛け回されるとともに、ワイヤロープ端末が前記伸縮ブームの基端部に固定されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るトロリー付伸縮ブームによれば、ホイストウインチ装置のドラムから引き出されるワイヤロープが、先端ブームの先端に設けられるリターンシーブを介してからトロリー装置のシーブに掛け回されるとともに、ワイヤロープ端末が伸縮ブームの基端部に固定されているので、ホイストウインチ装置とブーム先端の距離分のワイヤロープが、トロリー装置の走行に関わりなく、常に一定に確保されるのでワイヤロープ長さが変化しない。そのため、フリートアングルを一定にすることができる。また、このような構成により、ホイストウインチ装置と伸縮ブームの基端のワイヤロープ端末間のワイヤロープ長も、トロリー装置を走行しても長さが変化しないため、トロリー装置の走行中のフックの高さを一定にすることができる。これにより、フリートアングルの急激な増加は発生せず、乱巻の発生も防止または抑制される。そして、トロリー装置の走行中のフック高さを一定にすることができるので、良好な荷台内作業性の確保、操作の容易化が可能となる。
ここで、本発明の一態様に係るトロリー付伸縮ブームにおいて、前記コラムポストには、前記ホイストウインチ装置のドラムの鍔端部の近傍に、前記ワイヤロープのフリートアングルが必要最低角度となる位置を確保するために、前記伸縮ブームの短手方向での前記ワイヤロープの位置を調整可能なローラが設けられていれば、必要最低角度分のフリートアングルを確保する上で好適である。
また、本発明の一態様に係るトロリー付伸縮ブームにおいて、前記伸縮ブームおよび前記トロリー装置を駆動する油圧回路は、前記伸縮ブームを伸縮させるテレシリンダと、前記トロリー装置をブーム長手方向に沿って移動させるトロリーモータとが二つの電磁切換弁に対して並列に設けられており、各電磁切換弁は、前記伸縮ブームの先端部と基端部にそれぞれ設けられた切換器具で油路の切換が行なわれ、ブーム先端部の切換器具は前記トロリー装置との当接によって対応する電磁切換弁の油路が切換えられ、ブーム基端部の切換器具は前記伸縮ブームが縮小したときの当該伸縮ブームとの当接によって対応する電磁切換弁の油路が切換えられるようになっており、ブーム先端の切換器具が未作動のときには、前記二つの電磁切換弁が前記トロリーモータのみを駆動するよう油路をなし、ブーム基端の切換器具が未作動のときには、前記二つの電磁切換弁が前記テレシリンダのみを駆動するよう油路をなすことは好ましい。
このような構成であれば、ひとつの操作によってトロリー装置のブーム長手方向への全長に亘る移動が可能なので、例えば操作レバー1本のみの操作により、クレーン旋回中心軸そばの、いわゆるふところ位置から伸長時のブーム先端までに渡って、吊荷を運搬させることができる。
上述のように、本発明によれば、トロリー装置の走行に関わりなく、ホイストウインチ装置のドラムからのフリートアングルを一定にすることができ、また、フックの高さを一定とすることができる。
本発明の一態様に係るトロリー付伸縮ブームを備える軌陸車両搭載用クレーンの一実施形態の左側面図である。 本発明の要部を説明する図であり、同図(b)は図1の要部拡大図、(a)は同図(b)の平面視において、ワイヤロープの掛け回しの構成のみを示す図である。 本発明の一態様に係る軌陸車両搭載用クレーンの油圧回路の一実施形態を説明するブロック図である。 本発明の一態様に係る軌陸車両搭載用クレーンを軌陸車に搭載した状態の一実施形態の左側面図(路上走行状態を示す図)である。 図4の軌陸車を鉄道の線路上に載置した状態を示す図である。 図5の軌陸車において、トロリー装置を伸縮ブームの基端側からブーム長手方向に沿って先端側まで移動した状態を示す図である。 図6に示す状態から、更に伸縮ブームを伸長した状態を示す図である。 従来のワイヤロープの掛け回しの構成例を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、本発明に係るトロリー付伸縮ブームを、軌陸車両搭載用クレーンに適用した例である。軌陸車両とは、路上走行可能な車両に対し、車体の下に鉄車輪と転車台を追加することで鉄道の線路上を走行可能とした特殊車両である。
図1に示すように、この軌陸車両搭載用クレーン1は、アウトリガ2を備えたベース3がクレーン搭載台6上に搭載固定されている。クレーン搭載台6を支持する支持ブラケット7は、図4に示す、軌陸車10の運転室11と荷台12との間のシャーシフレーム13上に固定される。
図1に示すように、ベース3上には旋回機台19が設けられ、旋回機台19上には伸縮可能なコラムポスト4が旋回自在に立設されている。コラムポスト4の上端部には伸縮ブーム5が水平姿勢に固定されている。伸縮ブーム5には、フック21を垂下してなるトロリー装置20が伸縮ブーム5の長手方向に沿って移動可能に設けられている。
この軌陸車両搭載用クレーン1は、コラムポスト4の伸縮によって伸縮ブーム5の高さを調整するように構成されている。コラムポスト4は、筒状の複数の筐体が上下方向に入れ子とされている。この例では上下2つの筐体41,42から構成され、下筐体42の下端がベース3上の旋回機台19に固定され、下筐体42の外側を覆うように上筐体41が下筐体42の上端側から下筐体42の軸方向に沿ってスライド移動可能に嵌合されている。上下2つの筐体41,42相互は、コラムポスト4の背面(伸縮ブーム5側とは反対側の面)に設けた伸縮シリンダ(コラムシリンダ)43で接続されており、伸縮シリンダ43の伸縮に応じて、上筐体41が下筐体42に沿って上下にスライド移動するようになっている。そして、図5に示すように、コラムポスト4の最大伸長時の伸縮ブーム5の上面高さHは、軌陸車を鉄道の線路R上に載置した状態において、架線Lの制限高さ(例えば4m)まで上げることが可能なように設定されている。
この軌陸車両搭載用クレーン1は、伸縮ブーム5が起伏しない構成であり、図1および図7に示すように、テレシリンダ54による水平方向の伸縮作動のみ可能とされている。なお、伸縮ブーム5の側面には、油圧ホース群および伸縮ブーム5の伸縮作動とトロリー装置20の移動作動とを切り替える電磁切換弁(後述する)が搭載されている。
伸縮ブーム5は、複数のブーム(この例では3段)から構成されている。本実施形態では、コラムポスト4の上部に水平に取り付けられた基端側の基端ブーム51と、基端ブーム51を入れ込むように設置され、基端ブーム51に対してその軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられた中間ブーム52と、中間ブーム52を入れ込むように設置され、中間ブーム52に対してその軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられた先端側の先端ブーム53とを備えている。これらブーム51,52,53は、先端になるにつれ太いブームになる三段式の入れ子状に形成される。つまり、ブーム相互は、基端ブーム51が細く、中間ブーム52は基端ブーム51よりも太く、先端ブーム53は中間ブーム52よりも太くなっている。ブーム51,52,53相互は、テレシリンダ54による水平方向の伸縮作動のみ可能とされ、縮小時に先端ブーム53が最も外枠とされている。
トロリー装置20は、図1に示すように、先端ブーム53の下面に沿って走行レール24が直接取付けられ、ブーム先端の内部に駆動用の油圧モータ(不図示)が設置されている。そして、その油圧モータの駆動軸に連結された駆動スプロケット25が先端ブーム側面の先端側に設けられるとともに、基端側に設けられた従動スプロケット26と駆動スプロケット25に駆動チェーン27が架け渡されている。そして、駆動チェーン27の途中部分にトロリー装置20の本体が連結されており、油圧モータが駆動されると駆動チェーン27によってトロリー装置20が牽引され、先端ブーム53の下面の走行レール24に沿ってブーム長手方向にトロリー装置20が走行する。これにより、荷台前方にまで、荷物をフック21に吊下させて移動させることが可能とされている。
ここで、このトロリー装置20は、図2に示すように、自身にはワイヤロープWをフック21に掛け回すためのシーブ30のみが内蔵され、ウインチ装置を搭載していない。そして、この伸縮ブーム5は、先端ブーム53の先端にワイヤロープ折り返し用のリターンシーブ28を有する。ホイストウインチ装置22は、ワイヤロープが巻回されたドラム22dを有し、コラムポスト4に対し、伸縮するコラムポスト4の可動側となる上筐体41の上部に設けられている。そして、このホイストウインチ装置22のドラム22dから引き出されるワイヤロープWは、リターンシーブ28を介してからトロリー装置20のシーブ30に掛け回されるとともに、ワイヤロープWの端末34が伸縮ブーム5の基端部5kに固定されている。また、コラムポスト4には、ホイストウインチ装置22のドラム22dの鍔端部の近傍に、フリートアングルの必要最低角度を確保するために、伸縮ブーム5の短手方向(図2(b)の紙面直交方向)でのワイヤロープWの位置を調整可能なローラ36が設けられている。
この車両搭載用クレーン1では、図1に示すように、操作レバー31はベース3の側面(伸縮ブーム5側とは反対側の面)に設けられ、その操作レバー31とアクチュエータに必要な圧油を給排するコントロールバルブ33とを連結ロッド32によって接続している。そして、伸縮ブーム5の伸縮作動とトロリー装置20の移動作動は、一つのブーム伸縮レバー31の操作によってトロリー装置20のブーム長手方向への全長に亘る移動が可能とされている。
詳しくは、図3に油圧回路のブロック図を示すように、トロリー装置20の移動作動用のトロリーモータ64と伸縮ブーム5の伸縮作動用のテレシリンダ54とは、1つのコントロールバルブ60を使用し、2つの電磁切換弁61、62を介して油路を並列に接続されている。なお、PTOから動力を得た油圧ポンプ70がコントロールバルブ60へ圧油を供給し、コントロールバルブ60から各アクチュエータに駆動に必要な圧油が分配される。この例では、コントロールバルブ60から、クレーン1本体の各アクチュエータ(54、63、64、66〜69)に必要な圧油が供給されるようになっている。
トロリー装置20と伸縮ブーム5のための2つのアクチュエータ54,64への圧油の切換は、2つの電磁切換弁61、62を用いている。2つの電磁切換弁61、62の油路の切換は、切換器具であるリミットスイッチ81,82からの入力信号に基づいて行う(図1参照)。
つまり、電磁切換弁61を通電させるリミットスイッチ81は、トロリー装置20が伸縮ブーム5のブーム先端に移動した位置であるストップ位置に、トロリー装置20と直接当接するように設けられる。また、電磁切換弁62を通電するリミットスイッチ82は、伸縮ブーム5のブーム基端部のブーム縮小格納位置に、伸縮ブーム5が縮小したときの当該伸縮ブーム5(中間ブーム52の基端部)と直接当接するように設けられている。ここでは便宜上、リミットスイッチ81が動作すると電磁切換弁61は通電されるノーマルオープン、リミットスイッチ82が動作すると電磁切換弁62の通電が遮断されるノーマルクローズになっている。よって、たとえばクレーン作業開始前状態のような、伸縮ブーム5が完全に縮小格納し、かつトロリー装置20がブーム先端まで移動していない状態では、ブーム先端のリミットスイッチ81は未動作なので電磁切換弁61は通電を遮断しており、ブーム基端部のリミットスイッチ82は作動中なので電磁切換弁62も通電を遮断している状態である。電磁切換弁61が通電状態とされると、テレシリンダ54と油路を形成し、非通電状態では、トロリーモータ64と油路を形成する。電磁切換弁62も通電状態とされると、テレシリンダ54と油路を形成し、非通電状態でトロリーモータ64と油路を形成する。トロリー装置20が作動中は、両電磁切換弁61、62とも非通電状態であり、逆にブーム伸長時は両電磁切換弁61、62とも通電される。
ブーム伸縮用の操作レバー31を伸長側に操作すると、コントロールバルブ60から吐出した圧油は電磁切換弁61に流入する。電磁切換弁61が非通電中(即ちトロリー装置20がブーム先端まで移動していないとき)は常にトロリー装置20のみ駆動するようになっている。一方、トロリー装置20の作動中における電磁切換弁62も、伸縮ブーム5が縮小格納状態で、リミットスイッチ82を叩いたままなので、通電しておらず、圧油はコントロールバルブ60を介してタンクに戻る油路を形成する。
ブーム先端まで移動したトロリー装置20は、ブーム先端のリミットスイッチ81をたたき、電磁切換弁61が通電を開始する。これにより、圧油はテレシリンダ54側に流れる。テレシリンダ54の伸長により伸縮ブーム5が伸長を始めると、リミットスイッチ82から中間ブーム52の基端部も外れるので、電磁切換弁62も通電する。
次に伸縮ブーム5が伸長した状態であって、ブーム伸縮用の操作レバー31を縮小側に操作すると、テレシリンダ54は縮小を開始する。電磁切換弁62は通電状態のままなので、このときのコントロールバルブ60から吐出した圧油はテレシリンダ54側にのみ流入する。伸縮ブーム5が完全に縮小すると同時に、伸縮ブーム5の基端位置に設けたリミットスイッチ82を中間ブーム52の基端部が叩く。これにより、電磁切換弁62の通電が遮断されると、トロリーモータ64側に油路が切り換えられ、トロリー装置20がブーム基端側に走行するようになっている。なお、軌陸車両本体側の鉄車輪駆動回路については説明を省略する。
次に、この軌陸車両搭載用クレーン1、およびトロリー装置20を備える伸縮ブーム5の作用・効果について説明する。
この軌陸車両搭載用クレーン1は、車両の走行時には、図4に示すように、アウトリガ2をクレーン底面よりも上方に格納し、鉄車輪14も収容状態とされる。一方、作業時には、図5に示すように、鉄車輪14を繰り出して鉄道の線路R上に載置するとともに、アウトリガ2を下方に張り出し、コラムポスト4を伸縮、トロリー装置20を先端ブーム53に沿って移動、伸縮ブーム5を伸縮させて使用する。
トロリー装置20は、ブーム伸縮用の操作レバー31を操作することで、上述の油圧回路により、図6に示すように、ふところ作業性確保のために、先端ブーム53の下部を伸縮ブーム5の長手方向に沿って可動する。伸縮ブーム5の作動は、伸長時は、まずトロリー装置20が伸縮ブーム5の基端位置から先端へ向かって走行し(図6参照)、トロリー装置20が完全に先端へ移動し切ると、次いで、図7に示すように、各ブーム51,52,53が基端ブーム51から先端ブーム53の順で伸長作動を開始する。反対に縮小時は、伸縮ブーム5が縮小し切るとトロリー装置20が伸縮ブームの基端位置への走行を開始する。
この軌陸車両搭載用クレーン1によれば、伸縮ブーム5が、複数のブーム51,52,53から構成され、基端側ブーム51が細く先端ブーム53になるにつれて太いブームになる逆順組立とするとともに、伸縮ブーム5の下面にトロリー装置20を設けたので、良好な荷台内作業性を確保することができる。
また、この軌陸車両搭載用クレーン1によれば、トロリー装置20が、ウインチ装置を自身に搭載するもの(例えば特開平5−97391号公報に記載のトロリー付伸縮ブーム)と比べ、装置自体の質量がウインチ装置分だけ軽量とされる。そのため、作業時は、ホイストウインチ装置22の質量が吊荷とともに加算されないので、転倒モーメントがその質量分有利となり、吊荷量を増大させることができる。特に質量当たりのモーメントは作業半径の増加に比例して増大するため、遠方作業ほど、その効果の高さが顕著に表れる。
特に、この軌陸車両搭載用クレーン1によれば、先端ブーム53の先端にワイヤロープ折り返し用のリターンシーブ28を設け、ホイストウインチ装置22のドラム22dから引き出されるワイヤロープWが、リターンシーブ28を介してからトロリー装置20のシーブ30に掛け回されるとともに、ワイヤロープWの端末34が伸縮ブーム5の基端部5kに固定されているので、ホイストウインチ装置22とブーム先端の距離分のワイヤロープWが、伸縮ブーム5の伸縮状態に関わらず常に一定に確保されるのでワイヤロープWの長さが変化しない。そのため、トロリー装置20の走行に影響されることなく、フリートアングル(θ1、θ2)を一定にすることができる。また、このような構成により、ホイストウインチ装置22とブームの基端のワイヤロープ端末34間のワイヤロープ長についても、トロリー装置20を走行しても長さが変化しない。そのため、トロリー装置20の走行中のフック21の高さを一定にすることができる。これにより、フリートアングル(θ1、θ2)の急激な増加は発生せず、乱巻の発生も防止または抑制される。そして、トロリー装置20の走行中のフック21の高さを一定にすることができるので、良好な荷台内作業性の確保、操作の容易化が可能となる。
また、コラムポスト4には、ホイストウインチ装置22のドラム22dの鍔端部の近傍に、フリートアングルの必要最低角度を確保するために、伸縮ブーム5の短手方向でのワイヤロープWの位置を調整可能なローラ36が設けられているので、フリートアングル(θ1、θ2)を、必要最低角度分を確保する上で好適である。
なお、本発明に係るトロリー付伸縮ブームは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
1 軌陸車両搭載用クレーン(クレーン本体)
2 アウトリガ
3 ベース
4 コラムポスト
5 伸縮ブーム(トロリー付伸縮ブーム)
6 クレーン搭載台
7 支持ブラケット
10 軌陸車
13 シャーシフレーム
14 鉄車輪
19 旋回機台
20 トロリー装置
21 フック
22 ホイストウインチ装置
34 ワイヤロープの端末
36 ローラ
41 上筐体
42 下筐体
43 伸縮シリンダ(コラムシリンダ)
51 基端ブーム
52 中間ブーム
53 先端ブーム
54 テレシリンダ

Claims (4)

  1. 鉄道の線路上に載置可能な鉄車輪を有する軌陸車に搭載される軌陸車両搭載型クレーンに用いられる軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブームであって、
    コラムポストの上部に設けられるとともに、複数のブームから構成されて基端側ブームが細く先端ブームになるにつれ太いブームになるとともに、縮小時に先端ブームが最も外枠とされる入れ子式の伸縮ブームと、前記先端ブームの下部にブーム長手方向に沿って可動するトロリー装置と、前記伸縮ブームの下面よりも低い位置であってワイヤロープを巻回可能に前記コラムポストに設けられるホイストウインチ装置と、前記先端ブームの先端に設けられるワイヤロープ折り返し用のリターンシーブとを備え
    前記リターンシーブは、その支軸の軸線が、前記ホイストウインチ装置のドラムから前記リターンシーブに向かうワイヤロープの高さが前記リターンシーブから前記トロリー装置のシーブに向かうワイヤロープの高さよりも高く位置するように、前記伸縮ブームの短手方向に向けて傾斜した姿勢に配置され、さらに、前記ホイストウインチ装置のドラムから引き出されるワイヤロープが、前記伸縮ブームの下面よりも低い位置で前記傾斜姿勢のリターンシーブを介してから前記トロリー装置のシーブに掛け回されるとともに、ワイヤロープ端末が前記伸縮ブームの基端部に固定されていることを特徴とする軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブーム。
  2. 前記軌陸車両搭載型クレーンは、前記伸縮ブームが、前記コラムポストの上部に水平方向に限って伸縮自在に設けられるとともに、前記コラムポストが上下方向に伸縮可能とされ、さらに、前記コラムポストの最大伸長時の前記伸縮ブームの上面高さが、前記軌陸車を前記鉄道の線路上に載置した状態において、架線の制限高さまでしか上げられないように設定され、
    前記コラムポストは、筒状の2つの筐体が上下方向で入れ子とされ、それら2つの筐体のうち、下筐体は、前記ベース上の旋回機台に下端が固定され、上筐体は、前記下筐体の外側を覆うように前記下筐体の上端側から前記下筐体の長手方向に沿ってスライド移動可能に嵌合されるとともに自身上部に前記ホイストウインチ装置が設けられ、これら2つの筐体相互がコラムポストの背面に設けた伸縮シリンダで上下方向に沿ってスライド移動可能に接続されている請求項1に記載の軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブーム。
  3. 前記コラムポストには、前記ホイストウインチ装置のドラムの鍔端部の近傍に、前記ワイヤロープのフリートアングルが必要最低角度となる位置を確保するために、前記伸縮ブームの短手方向での前記ワイヤロープの位置を調整可能なローラが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブーム。
  4. 前記伸縮ブームおよび前記トロリー装置を駆動する油圧回路は、前記伸縮ブームを伸縮させるテレシリンダと、前記トロリー装置をブーム長手方向に沿って移動させるトロリーモータとが二つの電磁切換弁に対して並列に設けられており、
    各電磁切換弁は、前記伸縮ブームの先端部と基端部にそれぞれ設けられた切換器具で油路の切換が行なわれ、ブーム先端部の切換器具は前記トロリー装置との当接によって対応する電磁切換弁の油路が切換えられ、ブーム基端部の切換器具は前記伸縮ブームが縮小したときの当該伸縮ブームとの当接によって対応する電磁切換弁の油路が切換えられるようになっており、
    ブーム先端の切換器具が未作動のときには、前記二つの電磁切換弁が前記トロリーモータのみを駆動するよう油路をなし、ブーム基端の切換器具が未作動のときには、前記二つの電磁切換弁が前記テレシリンダのみを駆動するよう油路をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の軌陸車両搭載型クレーン用トロリー付伸縮ブーム。
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