以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る電気機器1の正面図である。図2は、図1の姿勢における電気機器1の側面中央縦断面図である。図3Aおよび図3Bは、電気機器1を構成する個々の部品の正面図である。図4Aおよび図4Bは、電気機器1の分解斜視図である。図5Aおよび図5Bは、図4Aおよび図4Bとは異なる方向から見た場合における電気機器1の分解斜視図である。
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態に係る電気機器1は、たとえば、工場の製造現場等で使用される信号表示灯であり、細長い円筒状をなしている。使用時における電気機器1の姿勢は、使用条件に応じて任意に設定できる。しかし、以下では、便宜上、図1〜図5Bの各図における紙面の上下方向が電気機器1の長手方向と一致するように、縦長に配置されたときの電気機器1を基準として説明する。具体的は、図1〜図5Bの各図において、紙面の上側を電気機器1の上側とし、紙面の下側を電気機器1の下側として説明する。
図3A〜図5Bを参照して、電気機器1は、LED実装基板2と、レンズ3と、ボディ4(下側閉塞部材)と、プレート5と、ブラケット6と、防水リング7と、防水シート8と、防水リング9(下側弾性部材)と、アウターレンズ10(中空部材)と、アウタートップ11(上側閉塞部材、連結部材)と、防水キャップ12(上側弾性部材、シール部材)と、ヘッドカバー13と、防水リング18とを含んでいる。以下では、各部品について個別に説明する。
LED実装基板2は、図4Bおよび図5Bに示すように、上下方向に長手をなす略長方形の薄板状である。LED実装基板2の長手方向(上下方向)に符号Lを付し、LED実装基板2の短手方向に符号Sを付し、LED実装基板2の厚さ方向に符号Tを付すことにする。長手方向LにおけるLED実装基板2の寸法は、電気機器1の長手方向寸法より少し小さい(図2参照)。LED実装基板2は、厚さ方向Tにおける両側面をなす表面2Aおよび裏面2Bを有している。便宜上、図4Bにおいて最も大きく見えている面を表面2Aとし、図5Bにおいて最も大きく見えている面を裏面2Bとする。長手方向Lと短手方向Sとは、表面2Aおよび裏面2Bに平行な同一平面上で直交している。厚さ方向Tは、長手方向Lおよび短手方向Sの両方に対して直交している。なお、厚さ方向Tは、電気機器1の奥行き方向Fでもあり(図2参照)、短手方向Sは、電気機器1の左右方向Gでもある(図1参照)。
表面2Aおよび裏面2Bのそれぞれにおいて、短手方向Sにおける中央位置2Cから一方の端部2D側へ偏った位置に、発光素子であるLED(発光ダイオード)14が実装されている。表面2Aに実装されたLED14と、裏面2Bに実装されたLED14とは、短手方向Sにおいて同じ位置(端部2Dにおける縁2Eから僅かに中央位置2C側の位置)にある(図4Bおよび図5B参照)。
表面2Aおよび裏面2Bのそれぞれにおいて、複数のLED14が、長手方向Lに沿って一列で並んで実装されている。具体的には、長手方向Lに沿って等間隔で並んだ4つのLED14が、1つの組15をなし、5つの組15が、長手方向Lに沿って等間隔で並んでいる。つまり、LED実装基板2では、複数組のLED14を長手方向Lに所定間隔で実装している。なお、各組15内で隣り合うLED14同士の間隔K1は、隣り合う組15同士の間隔K2よりも狭い(図4B参照)。また、個々のLED14は、小片状をなしている。そして、各組15において、表面2AのLED14と裏面2BのLED14とは、長手方向Lで同じ位置に1つずつ配置されている。
当該5つの組15は、表面2Aおよび裏面2Bのそれぞれにおいて、長手方向Lにおける一方側(上側)の略4分の3の領域に配置されている。表面2Aおよび裏面2Bのそれぞれにおいて、5つの組15を、上から順に、第1組15A、第2組15B、第3組15C、第4組15D、第5組15Eというように区別すると、第1組15Aは、表面2Aおよび裏面2Bの上端部に配置されている。
表面2Aおよび裏面2Bにおいて、長手方向Lにおける他方側(下側)の略4分の1の領域には、LED14は配置されておらず、表面2Aの当該領域には、端子16が実装されている。端子16には、制御信号や電力の供給を行うケーブル17が接続される。端子16と各LED14とは、電気的に接続されている。各LED14は、端子16を介してケーブル17から制御信号や電力が供給されることによって、発光する。
次に、レンズ3について説明する。レンズ3の説明に際し、図1〜図5のそれぞれにおいて電気機器1に組み付けられるときのレンズ3の姿勢を基準とする。
図2を参照して、レンズ3は、前述したLED14の組15と同数(つまり5つ)設けられていて、それぞれのレンズ3の形態(形状および大きさ)は同じである。これら5つのレンズ3は、上下方向(LED実装基板2の長手方向L)に連結して使用される。つまり、個々のレンズ3は、自己と同じ形態の他のレンズ3を長手方向Lに連結して使用されるのであり、電気機器1では、複数個(5個)のレンズ3が連設されている。5個のレンズ3を、上から順に、第1レンズ3A、第2レンズ3B、第3レンズ3C、第4レンズ3D、第5レンズ3Eというように区別することがある。各レンズ3は、形態は同じであるが、異なる色で着色されていてもよい。たとえば、第1レンズ3Aを赤色とし、第2レンズ3Bを橙色とし、第3レンズ3Cを緑色とし、第4レンズ3Dを青色とし、第5レンズ3Eを白色としてもよい。または、各レンズ3を同色とする一方で、各レンズ3に向けて発光するLED14の発光色をレンズ3毎に異ならせてもよい。
図6は、レンズ3の斜視図である。図7は、レンズ3の平面図である。図8は、レンズ3の底面図である。図9は、レンズ3の左側面図である。図10は、レンズ3の背面図である。図11は、図7のA−A矢視図である。図12および図13は、一部を断面で示したレンズ3の要部の斜視図である。
以下には、図6〜図13を参照して、個々のレンズ3について説明する。なお、図6〜図13のうち、図7以外の図面では、便宜上、LED実装基板2を図示していない。
レンズ3は、略円筒状である。レンズ3の円中心を通る中心軸(図示せず)延びる方向を、レンズ3の軸方向Xということにする。レンズ3は、軸方向Xに所定長さを有している。図7に示すように、軸方向Xから見たときのレンズ3の外側輪郭3Rは、略円形になっている。以下では、レンズ3の周方向Pおよび径方向Rを用いて説明することがある。
レンズ3全体は、透明(半透明や有色透明も含む、以下同じ)の樹脂を材料としていて、射出成形等により、金型用いて成形されている。レンズ3における各部分(これから述べる)は、一体化されている。ここでの樹脂として、アクリル樹脂が挙げられる。
レンズ3は、導光放射部20と、補助レンズ部21と、支持部22とを主に含んでいる(図7においてドットで塗りつぶした部分を参照)。
導光放射部20は、レンズ3の外側輪郭3Rのほとんどをなす筒状(詳しくは略円筒状)である。そのため、導光放射部20の周方向は、前述した周方向Pと同じであり、導光放射部20の径方向は、前述した径方向Rと同じである。導光放射部20の周上1箇所には、スリット部23が形成されている。スリット部23は、導光放射部20を軸方向Xに切り欠いており、導光放射部20の周上1箇所を軸方向Xに沿って切断している。そのため、軸方向Xと直交する切断面で切断したときの導光放射部20の断面は、厳密には、スリット部23において途切れた略C字状をなしている。導光放射部20には、スリット部23を区画する一対の対向端面が形成されており、これらの対向端面を入射面24と呼ぶことにする。一対の入射面24のうち、一方(図7において右側)を入射面24Aといい、他方(図7において左側)を入射面24Bということにする。これらの入射面24は、スリット部23を挟んで対向配置されている。これらの入射面24は、平行に延びる平坦面であってもよいし、図7に示すように、互いに接近する方向へ略円弧状に膨出していてもよい。
導光放射部20において各入射面24A側の部分(入射部28ということにする)は、レンズ3の外側輪郭3Rより内側(レンズ3の円中心側)に位置しており、外側輪郭3Rを構成していない。導光放射部20の外周面20Aにおいて、各入射部28以外の領域が、外側輪郭3Rのほとんどの部分を構成している。
導光放射部20の内周面20Bには、複数の凸部25が一体的に設けられている。これらの凸部25は、レンズ3の円中心側(径方向Rの内側)へ突出しつつ、軸方向Xに沿って直線状に延びる筋状である。軸方向Xと直交する切断面で切断したときの各凸部25の断面形状は、内周面20Bにおける周方向Pの位置によって異なっている。詳しくは、導光放射部20において、周方向Pでスリット部23から180度ずれた位置を反対位置20Cと呼び、各入射面24から反対位置20Cまでの領域を、入射面24に近い順から、第1領域20D、第2領域20E、第3領域20Fとに3分割する。第1領域20Dにおける凸部25の断面形状は、略三角形状である。第3領域20Fにおける凸部25の断面形状は、略半円形状である。第2領域20Eにおける凸部25の断面形状は、第1領域20Dにおける凸部25と第3領域20Fにおける凸部25とのどちらにも似た形状である。
補助レンズ部21は、スリット部23を径方向Rにおける外方から覆うように設けられている。補助レンズ部21は、径方向Rにおいて扁平であって、軸方向Xへ帯状に延びている(図10参照)。軸方向Xにおける補助レンズ部21の寸法は、軸方向Xにおける導光放射部20の寸法より少し小さい(図9および図10参照)。補助レンズ部21において、径方向Rにおける外側面21Aと、径方向Rにおける内側面21Bとは、互いに離れる方向へ円弧状に膨出している。そのため、軸方向Xと直交する切断面で切断したときの補助レンズ部21の断面は、径方向Rにおける厚さが、周方向Pにおける両外側へ向かうに従って徐々に小さくなっている。補助レンズ部21において周方向Pにおける両側の端面21Cは、外側面21Aおよび内側面21Bのそれぞれに交差しつつ、軸方向Xに沿って延びる平坦面である。外側面21Aは、レンズ3の外側輪郭3Rの一部を構成している。
内側面21Bにおいて、周方向Pにおける中央には、軸方向Xに沿って平行に延びる一対のレール部26が一体的に設けられている。軸方向Xにおける各レール部26の寸法は、軸方向Xにおける内側面21Bの寸法より小さい(図11参照)。一対のレール部26の間隔は、LED実装基板2の厚さ(厚さ方向Tにおける寸法)とほぼ同じである。一対のレール部26の間には、移動抑止部27が設けられている。移動抑止部27は、補助レンズ部21の内側面21Bにおいて径方向Rの内側に開放された溝状であって、軸方向Xに延びている。
レンズ3は、導光放射部20と補助レンズ部21とを連結する連結部29を備えている。連結部29は、軸方向Xにおいて薄い板状である(図9参照)。連結部29は、軸方向Xにおける導光放射部20の中央(レンズ3全体の中央でもある)から上側へ少し偏った位置に配置されている(図9および図10参照)。レンズ3において、軸方向Xにおける連結部29の位置は、レンズ3を2つの金型(図示)内で成形するときにおける当該2つの金型の合わせ位置(境界)Yになっている(図10参照)。合わせ位置Yがレンズ3の中央から外れているので、レンズ3の成形後に当該2つの金型を分離させると、レンズ3は、どちらか決まった方の金型に必ず位置するので、成形後のレンズ3の取り扱いの点で便利である。
連結部29は、軸方向Xから見て、周方向Pにおけるスリット部23および移動抑止部27の両外側において、導光放射部20の外周面20Aと、補助レンズ部21の内側面21Bおよび端面21Cのそれぞれとの間に架設されている。径方向Rにおける連結部29の外周面29Aは、レンズ3の外側輪郭3Rの一部を構成していて、導光放射部20の外周面20Aと、補助レンズ部21の外側面21Aとを滑らかにつないでいる。
支持部22は、導光放射部20の内側に収容されている。支持部22は、筒状である。厳密には、支持部22は、導光放射部20よりも小径の略円筒状であり、その中心軸は、軸方向Xに沿って延びている。また、支持部22の中心軸(円中心)は、導光放射部20(厳密には、レンズ3の外側輪郭3R)の中心軸とは一致しておらず、導光放射部20の中心軸から反対位置20C側に少しずれている。軸方向Xにおける支持部22の寸法は、軸方向Xにおける導光放射部20の寸法よりも大きい。そのため、軸方向Xにおける支持部22の一端部(上端部)22Cは、導光放射部20よりも外側(上側)にはみ出しており、軸方向Xにおける支持部22の他端部(下端部)22Dは、導光放射部20よりも外側(下側)にはみ出している(図9および図10参照)。支持部22の上端面を、レンズ3において軸方向Xの一端側に設けられた一端側当接端面22Eといい、支持部22の下端面を、レンズ3において軸方向Xの他端側に設けられた他端側当接端面22Fということにする(図9および図10参照)。一端側当接端面22Eおよび他端側当接端面22Fの両方は、軸方向Xと直交する方向に沿って平坦である。
支持部22の周上1箇所には、スリット部30が形成されている。スリット部30は、支持部22を軸方向Xに切り欠いており、支持部22の周上1箇所を軸方向Xに沿って切断している。そのため、軸方向Xと直交する切断面で切断したときの支持部22の断面は、厳密には、スリット部30において途切れた略C字状をなしている。周方向Pにおいて、スリット部30と、導光放射部20のスリット部23とは同じ位置にある。そのため、スリット部30とスリット部23とは、径方向Rに延びる同一直線(詳しくは、後述する平坦面Mに沿う直線)上に位置している。
支持部22は、外周面22Aと、内周面22Bとを有している。
外周面22Aには、全周に亘って遮光処理が施されている。具体的には、外周面22Aには、軸方向Xに沿って延びる筋状の凸部31が設けられており、多数の凸部31が、外周面22Aの周方向に並ぶように、外周面22Aの周方向全域に亘って配置されている。軸方向Xと直交する切断面で切断したときの各凸部31の断面は、外側へ向けて尖る略三角形状をなしている。なお、外周面22Aにおける遮光処理の別の例として、外周面22Aにシボ加工等を施してもよい。
内周面22Bには、複数(ここでは4つ)の位置決めリブ32が設けられている。4つの位置決めリブ32は、内周面22Bの周方向において等間隔で配置されている。スリット部30に対して最寄の位置決めリブ32は、スリット部30から内周面22Bの周方向において約45度離れた位置にある。各位置決めリブ32は、軸方向Xに細長く延びる四角柱であり、その先端部32Aは、軸方向Xにおけるレンズ3の一端側(前述した一端側当接端面22E)に設けられていて、厳密には、一端側当接端面22Eよりも外側(上側)にはみ出ている(図6参照)。
なお、前述した遮光処理は、外周面22Aでなく、内周面22Bに施されていてもよいし、外周面22Aおよび内周面22Bの両方に施されていてもよい。
レンズ3は、導光放射部20と支持部22とを連結する連結部33を備えている。連結部33は、前述した連結部29と同じ厚さの薄板状であり、軸方向Xにおいて連結部29と同じ位置にある。連結部33は、軸方向Xから見て、導光放射部20のスリット部23側に開放された略U字状をなしている。このような連結部33は、導光放射部20の内周面20B(厳密には、前述した第2領域20Eおよび第3領域20Fにおける内周面20B)と、支持部22の外周面22Aとの間を塞ぐように、内周面20Bと外周面22Aとの間に架設されている。連結部33は、第1領域20Dにおける内周面20Bには接続されていないので、軸方向Xから見て、連結部33と第1領域20Dにおける内周面20Bとの間には、隙間34が区画されている。隙間34は、軸方向Xにおけるレンズ3の両側から外部に露出されている(図7および図8参照)。
また、支持部22の内周面22Bには、軸方向Xから見たときの支持部22の中空部分におけるほとんどの領域を塞ぐ略円形状の閉塞部35が設けられている。閉塞部35は、連結部29および連結部33のそれぞれと同じ厚さの薄板状であり、軸方向Xにおいて連結部29および連結部33のそれぞれと同じ位置にある。閉塞部35の上面に、各位置決めリブ32の根元部分(先端部32Aとは反対側の下端部)が接続されている(図12および図13参照)。
閉塞部35には、支持部22のスリット部30から連続して、支持部22の径方向に沿って直線状に延びる切り欠き溝36が形成されている。切り欠き溝36は、閉塞部35を厚さ方向に貫通しつつ、閉塞部35の円中心よりもスリット部30から離れた位置(閉塞部35の円中心に対してスリット部30よりも反対側の位置)まで延びている。閉塞部35において切り欠き溝36を区画する部分のうち、スリット部23から最も離れた部分(切り欠き溝36の溝底)を、底面36Aということにする。軸方向Xから見て、切り欠き溝36がスリット部30から底面36Aへ向かって延びる方向を、深さ方向Dといい、深さ方向Dと直交する方向を、幅方向Wということにする。底面36Aは、幅方向Wに沿って平坦である。底面36Aは、深さ方向Dにおいて補助レンズ部21とは反対側(導光放射部20の反対位置20C側)に設けられている。スリット部23とスリット部30と切り欠き溝36とは、前述した同一直線(平坦面Mに沿う直線)上に位置している。
図12および図13に示すように、レンズ3は、閉塞部35において、一対の挿入空間形成部材40を含んでいる。なお、図12および図13では、便宜上、断面や端面(断面ではない)に相当する部分をドットで塗り潰している。
一対の挿入空間形成部材40は、軸方向Xに沿って延びるレバー状であって、それぞれの軸方向Xにおける略中央部分が、閉塞部35に連結されている。
図7を参照して、一対の挿入空間形成部材40は、軸方向Xから見て、切り欠き溝36の底面36A側の部分(厳密には閉塞部35の円中心)を幅方向Wから挟むように、幅方向Wにおいて対向配置されている。一対の挿入空間形成部材40は、非接触状態で対向配置されている。閉塞部35および連結部33(支持部22において閉塞部35および連結部33に接続された部分も含む)は、一対の挿入空間形成部材40と導光放射部20とを連結している(図11参照)。軸方向Xから見たときの各挿入空間形成部材40は、深さ方向Dに長手(幅方向Wに扁平)の長方形状をなしている。
一対の挿入空間形成部材40は、互いの対向面40Aの間で、挿入空間41という隙間を区画している。挿入空間41は、軸方向Xにおけるレンズ3の両側から外部に露出されている(図7および図8参照)。軸方向Xから見ると、挿入空間41は、支持部22の内側に形成されている。軸方向Xと直交する切断面で切断したときの挿入空間41の断面は、幅方向Wにおいて扁平になっている。
図9〜図11を参照して、一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの一端部40B(上端部)は、支持部22の上面である一端側当接端面22Eよりも軸方向Xにおける外側(上側)へ突出している。一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの他端部40C(下端部)は、支持部22の下面である他端側当接端面22Fよりも軸方向Xにおける外側(下側)へ僅かに突出している。つまり、一端部40Bは、他端部40Cよりも支持部22の外側へ突出している。
図11を参照して、各挿入空間形成部材40の対向面40Aにおいて他端部40C側の端部には、軸方向Xに傾斜するように延びて当該端部を面取りする傾斜面40Dが形成されている。各挿入空間形成部材40の対向面40Aにおいて一端部40B側の端部には、軸方向Xに沿う平坦面40Eが形成されている。平坦面40Eの上端には、相手側の挿入空間形成部材40へ向けて若干突出した凸部40Fが設けられている。挿入空間41の幅方向Wの寸法は、LED実装基板2の厚さ方向Tの寸法とほぼ同じである(図7参照)。ただし、厳密には、レンズ3が単体で存在する状態(他のレンズ3に連結されていない状態)における挿入空間41の幅方向Wの寸法は、LED実装基板2の厚さ方向Tの寸法より若干大きい。また、挿入空間41の幅方向Wの寸法は、他端部40C側よりも一端部40B側において狭くなっている。各挿入空間形成部材40の一端部40Bにおける外面(対向面40Aとは反対側の面)には、一端部40B(凸部40F側の部分)を階段状に細くする窪み40Gが形成されている。
図8を参照して、各挿入空間形成部材40に関連して、レンズ3は、補強部42を含んでいる。補強部42は、挿入空間形成部材40に対して1つずつ設けられている。各補強部42は、軸方向Xから見たときの挿入空間形成部材40の長手方向(深さ方向D)に薄い板状であって、軸方向Xに延びている(図5A参照)。なお、便宜上、補強部42の図示が省略されている図がある。
図11を参照して、各補強部42は、対応する挿入空間形成部材40の他端部40C(厳密には、閉塞部35よりも他端部40C側の部分における深さ方向Dの略中央位置であり、図8参照)と閉塞部35との両方に連結される三角形状をなしている。補強部42によって、一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの他端部40Cは、補強されている。そのため、各挿入空間形成部材40の他端部40Cは、閉塞部35との連結位置(支点位置Qということがある)を中心として撓みにくくなっている(揺動しにくくなっている)。一方、一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの一端部40Bは、補強されていないので、支点位置Q(閉塞部35との連結位置)を中心として揺動するように弾性変形可能である。
以上のようなレンズ3は、図7および図8に示すように軸方向Xから見て、スリット部23、スリット部30および切り欠き溝36とレンズ3の円中心とを通る平坦面Mを基準として対称な形状となっている。
レンズ3の組み立ての際、複数個(ここでは5個)のレンズ3は、それぞれの軸方向Xが平行になった状態で、上下方向に沿って並べられる(図3A、図4Aおよび図5A参照)。
隣り合うレンズ3の連結について、図14Aおよび図14Bを参照しながら説明する。
図14Aに示すように隣り合う2つのレンズ3では、一例として、図14Aにおける下側の第2レンズ3Bの支持部22の一端側当接端面22Eが、図14Aにおいて上側にある他のレンズ3(第1レンズ3A)の支持部22の他端側当接端面22Fに対して、軸方向Xから対向している。この状態から、図14Aの白抜き矢印で示すように、第2レンズ3Bを第1レンズ3Aに接近させる。逆に、第1レンズ3Aを第2レンズ3Bに接近させてもよい。
いずれにせよ、第1レンズ3Aと第2レンズ3Bとの接近に伴い、図14Bに示すように、第2レンズ3Bにおける一対の挿入空間形成部材40の一端部40Bが、第1レンズ3Aにおける一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの他端部40Cの間に進入する。これにより、当該一端部40B同士が接近する。そして、図14Bに示すように第2レンズ3Bの支持部22の一端側当接端面22Eが第1レンズ3Aの他端側(支持部22の他端側当接端面22F)と当接(面接触)すると、これらのレンズ3同士の連結が完了する。このとき、第2レンズ3Bの支持部22の内側の各位置決めリブ32の先端部32Aは、連結される第1レンズ3Aの他端側(支持部22の内周面22B)に係合している。同様に第2レンズ3Bと第3レンズCとを連結すると、図14Bに示すように第2レンズ3Bの他端側当接端面22Fが、第3レンズ3C(連結される他のレンズ3)の一端側(一端側当接端面22E)と当接(面接触)する。また、第3レンズ3Cの各位置決めリブ32の先端部32Aが第2レンズ3Bの他端側に係合する。よって、隣り合うレンズ3を、位置決めリブ32の先端部32Aによって、相対位置が一定となった状態で連結することができる。また、平坦な一端側当接端面22Eおよび他端側当接端面22Fが相手側のレンズ3の支持部22(一端側当接端面22Eおよび他端側当接端面22Fのうち対応する方)に当接する。これによって、各レンズ3の支持部22は、連結される他のレンズ3を軸方向Xから支持(位置決め)している。つまり、支持部22によって、隣り合って連結されたレンズ3同士の相対位置を安定させることができる。このとき、隣り合うレンズ3は、同軸状かつ平行になっている。
そして、最終的に、第1レンズ3A〜第5レンズ3Eにおいて隣り合うレンズ3同士を同様の手順で連結し、図2に示すように、5個のレンズ3を数珠繋ぎで一体化する。一体化された5個のレンズ3では、一対の挿入空間形成部材40の間に区画された挿入空間41(5個のレンズ3に応じて5つ存在する)が、軸方向Xに延びる同一直線上に並び、連通している。
この状態で、LED実装基板2が、その長手方向Lが軸方向Xと一致した状態(平行になった状態)で、各レンズ3の挿入空間41に挿入され、LED実装基板2の少なくとも一部が各レンズ3の挿入空間41に内包(収容)される。LED実装基板2と各レンズ3との相対位置が適正であるとき(最終的に定まったとき)、図7に示すように、LED実装基板2は、前述した平坦面Mに沿った姿勢で、スリット部23、スリット部30および切り欠き溝36に挿入されている。このとき、長手方向Lと軸方向Xとが一致しているだけでなく、各レンズ3に内包されたLED実装基板2の短手方向Sと、前述した深さ方向Dとが一致していて、LED実装基板2の厚さ方向Tと、前述した幅方向Wとが一致している。
また、この状態では、図2に示すように、長手方向Lにおいて、LED14の第1組15Aと第1レンズ3Aとが同じ位置にある。また、長手方向Lにおいて、LED14の第2組15Bと第2レンズ3Bとが同じ位置にあり、第3組15Cと第3レンズ3Cとが同じ位置にあり、第4組15Dと第4レンズ3Dとが同じ位置にあり、第5組15Eと第5レンズ3Eとが同じ位置にある。
各組15における全てのLED14は、図7に示すように、対応する(長手方向Lで同じ位置にある)レンズ3における導光放射部20のスリット部23内に配置されている。LED実装基板2において、表面2Aの各LED14は、前述した一対の入射面24における一方(ここでは、入射面24A)に対して、隙間を隔てて対向配置され、裏面2Bの各LED14は、一対の入射面24における他方(ここでは、入射面24B)に対して、隙間を隔てて対向配置されている。
また、この状態では、LED実装基板2においてLED14が位置する側の(短手方向Sにおける)端部2Dは、各レンズ3において、支持部22および導光放射部20からはみ出して、補助レンズ部21の移動抑止部27(一対のレール部26の間の溝)に嵌め込まれ、一対のレール部26によって挟持されている。また、端部2Dは、移動抑止部27内において補助レンズ部21に対して短手方向Sから当接している。これにより、LED実装基板2の短手方向S(厳密には補助レンズ部21側)および厚さ方向Tのそれぞれにおける移動が抑止されている。これにより、各レンズ3と、LED実装基板2において対応する位置にあるLED14との相対位置を安定させることができる。
一方、LED実装基板2において短手方向Sで端部2Dとは反対側の端部2Fは、レンズ3の閉塞部35における切り欠き溝36の底面36Aに対して、短手方向Sから当接している。これにより、短手方向S(厳密には、補助レンズ部21側とは反対側)へのLED実装基板2の移動が抑止されている。よって、各レンズ3と、LED実装基板2において対応する位置にあるLED14との相対位置を一層安定させることができる。なお、LED実装基板2では、短手方向Sにおいて端部2Dよりも端部2F側の部分が支持部22に内包されている。
LED実装基板2の各LED14が発光すると、各LED14から放射された光(LED放射光)は、LED14に対向配置された入射面24からレンズ3の導光放射部20内へ入射される。具体的には、LED実装基板2において、表面2Aの各LED14からの光は、入射面24Aから導光放射部20内へ入射され、裏面2Bの各LED14からの光は、入射面24Bから導光放射部20内へ入射される。各入射面24から導光放射部20内へ入射された光は、周方向Pに沿って導光放射部20内を進行し、その際、導光放射部20の周方向Pの全域において導光放射部20から外方(径方向Rの外側)に放射される。つまり、入射面24から導光放射部20内へ入射された光は、導光放射部20によって導かれ、導光放射部20の周方向全域(周方向Pにおける全域)で外方に放射される。
導光放射部20内での光の動きについて詳しく説明すると、光は、第1領域20Dにおいては、第1領域20Dの凸部25によって、比較的外方へ放射されやすい。第2領域20Eでは、一部の光が導光放射部20の内側に放射されることがあるが、当該一部の光は、第3領域20Fの凸部25によって乱反射され、最終的には、外方へ放射される。
一方、導光放射部20のスリット部23から漏れた光は、補助レンズ部21に受け渡され、補助レンズ部21によって外方へ放射される。また、補助レンズ部21およびその内側面21Bには、LED14の直接照射光のうち、入射面24を介して導光放射部20に入射されなかった光が照射される。補助レンズ部21および内側面21Bは、LED14からの直接照射光を外周面20Aから導光放射部20に入射されるように反射する。また、補助レンズ部21および内側面21Bは、LED14からの直接放射光を自己の外側面21Aおよび端面21Cから放射する。それによって、各レンズ3では、周方向Pの全周において、周方向Pでの視認性に変化が生じにくい信号報知を行うことができる。
以上の結果、各レンズ3では、周方向Pにおける全域においてほぼ均一に光が放射される。
ちなみに、各レンズ3に対して外からの光が入ってくることがある。当該光が導光放射部20を透過して導光放射部20の内側に進行すると、この光は、支持部22において遮光処理が施された外周面22A(凸部31)によって乱反射される。これにより、外からの光が弱められる。また、導光放射部20の内側に漏れた光が支持部22を透過してから導光放射部20に入射されることに起因して導光放射部20での光の放射特性に悪影響が生じることを、当該凸部31によって防止することもできる。これらの結果、導光放射部20から外部に放射される光を際立たせることができる。なお、外周面22Aに遮光処理が施された支持部22は、その内側のLED実装基板2に対する目隠しとして機能することもできる。同様に、補助レンズ部21は、LED実装基板2において導光放射部20のスリット部23から露出された部分(端部2D)を目隠しする役割も果たしている。
また、図14Bを参照して、第1レンズ3A以外の各レンズ3では、前述したように、一対の挿入空間形成部材40における一端部40B同士が、連結される他のレンズ3における一対の挿入空間形成部材40の他端部40Cの間に進入することで、弾性変形により接近している。当該一端部40B同士の間における挿入空間41の(幅方向Wにおける)寸法は、LED実装基板2の厚さ方向Tにおける寸法よりも小さい。そのため、当該一端部40B(特に、前述した平坦面40Eおよび凸部40Fであり、図11参照)同士は、LED実装基板2(LED14を避けた端部2F側の部分)を、所定以上の圧力で厚さ方向Tから挟持している(図7も参照)。
また、一対の挿入空間形成部材40の他端部40Cが補強部42によって補強されて撓みにくくなっている。この場合、一端部40Bは、連結される他のレンズ3の一対の挿入空間形成部材40における軸方向Xの他端部40Cの間に進入する際、補強部42によって補強された当該他端部40Cの間を進入する。そのため、当該一端部40B同士は、確実に弾性変形して接近し、LED実装基板2を厚さ方向Tから挟持することができる。
このように、この電気機器1では、複数個のレンズ3を軸方向Xに連結させると、各レンズ3において、一対の挿入空間形成部材40における一端部40BがLED実装基板2を厚さ方向Tから強く挟持する。これにより、各レンズ3と、LED実装基板2において対応する位置(長手方向Lで同じ位置)にあるLED14との相対位置が安定する。また、図7に示す移動抑止部27や切り欠き溝36の底面36Aによって、各レンズ3と、LED実装基板2において対応する位置にあるLED14との相対位置が一層安定する。よって、その結果、電気機器1では、振動があっても、LED14からの光を安定してレンズ3に導いて照射することができる。
また、前述したように、各レンズ3では、導光放射部20のスリット部23に、LED実装基板2の短手方向Sにおける端部2D側へ偏った位置に実装されたLED14が配置される。導光放射部20におけるスリット部23の一対の対向端面が入射面24になっていて、入射面24からレンズ3内へ入射された光は、導光放射部20によって導かれ、その周方向全域で外方に放射される。このような構成であれば、電気機器1において、LED実装基板2とレンズ3とを、互いに極力接近するようにコンパクトにまとめて配置できる。つまり、小型化やシンプル化につながる新規構造の電気機器1を提供することができる。
以下では、図2および図14Bに示すように、連結された複数個(最終的には5個)のレンズ3と、各レンズ3の一対の挿入空間形成部材40における一端部40Bによって挟持されたLED実装基板2とを、内部ユニット100ということにする。なお、以上で説明した内部ユニット100の組み立て手順では、先にレンズ3を連結してから各レンズ3の挿入空間41にLED実装基板2を挿入している。この手順に代えて、非連結状態で並べた複数個のレンズ3の挿入空間41にLED実装基板2を予め挿入してから、隣り合うレンズ3を連結させることで、内部ユニット100を組み立ててもよい。
次に、LED実装基板2およびレンズ3以外の構成について説明する。なお、以下で説明する円形状(円筒状)の部品は、電気機器1に組み込まれた状態ではレンズ3と略同軸上に配置されるので、当該部品における外周面や内周面等の周方向を(レンズ3の)周方向Pとし、当該部品の径方向を(レンズ3の)径方向Rとして各部品について説明することがある。
図4Bおよび図5Bを参照して、ボディ4は、LED実装基板2においてLED14が実装されていない下側部分を収容する中空円筒状であって、その中心軸は、上下方向(長手方向Lおよび軸方向Xと同じ)に延びている。そのため、ボディ4の上端縁4Aおよび下端縁4Bは、いずれも環状である。そして、ボディ4の中空部分は、上下の両方から露出されている。ボディ4の内周面には、上下に延びるボス部50が複数(ここでは2つ)形成されている。これらのボス部50は、ボディ4の内周面の周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。各ボス部50には、上下に延びるねじ穴50Aが形成されている。
ボディ4の外周面4Cは、その上端において上端縁4Aに連続している。外周面4Cは、上端縁4A側(ボディ4の上端部)において一段縮径されていて、外周面4Cにおいて縮径された部分(上端部)の上側領域には、外周面4Cの周方向Pに沿って延びる環状溝4Dが形成されている。また、外周面4Cにおいて縮径された部分の下側領域(環状溝4Dよりも下側)には、外周面4Cから突出しつつ周方向Pに沿って延びるリブ4Eが形成されている。リブ4Eは、複数設けられていて、周方向Pにおいて間隔を隔てて並んでいる。
また、図5Bに示すように、ボディ4の内周面の下端部には、複数の係止溝4Fが設けられている。これらの係止溝4Fは、ボディ4の内周面の周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。各係止溝4Fは、ボディ4の内周面の下端縁4Bから上方へ延びた後に略直角に折れ曲がって周方向Pにおける所定方向(図5Bの場合、下方から見て時計回りの方向)に延びるL字状をなしている。
プレート5は、上下に薄い略円板形状であり、その上面の円中心側の位置には、図4Bに示すように、プレート5を厚さ方向に貫通する挿通孔5Aが形成されている。図5Bに示すように、プレート5において挿通孔5Aを避けた位置には、複数(ここでは2つ)の貫通孔5Bが形成されている。これらの貫通孔5Bは、プレート5を厚さ方向に貫通する丸穴であり、プレート5の周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。挿通孔5Aは、これらの貫通孔5Bに挟まれた位置にある。図4Bに示すように、プレート5の上面において、各貫通孔5Bと一致する位置には、貫通孔5Bを取り囲みつつ上方へ延びる円管状のボス5Cが1つずつ(合計で2つ)設けられている。プレート5の上面において貫通孔5Bを避けた位置には、図3Bに示すように、支持部51が取り付けられている。支持部51は、略直方体のブロック形状である。支持部51では、少なくとも一部が、ゴムやスポンジ等の弾性部材を含んでおり、支持部51は弾性変形可能である。なお、図4Bおよび図5Bでは、説明の便宜上、支持部51の図示を省略している。
プレート5は、自身が水平となり、ボス5Cおよび支持部51が上を向いた状態で、ボディ4内に下から収容されている。図2に示すように、プレート5の各貫通孔5Bおよびボス5Cの中空部分には、ねじ56が下から挿通され、ボディ4内で対応するボス部50のねじ穴50Aに組み付けられている。これにより、プレート5は、ボディ4に固定されている。
図4Bに示すように、ブラケット6は、中空円筒状であって、その中心軸は、上下方向に延びている。ブラケット6の下端には、円板状の底壁6Aが一体的に設けられていて、ブラケット6の中空部分は、底壁6Aによって下から塞がれている。図5Bに示すように、底壁6Aには、複数(ここでは3つ)の貫通孔6Bが形成されている。これらの貫通孔6Bは、底壁6Aを厚さ方向に貫通する丸穴であり、底壁6Aの周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。図4Bに示すように、底壁6Aの上面において各貫通孔6Bと重なる部分には、ナット52が1つずつ固定されている。ナット52の中空部分(ねじが形成された部分)と、その下の貫通孔6Bとは連通している。底壁6Aにおいて貫通孔6Bを避けた位置には、底壁6Aを厚さ方向に貫通する貫通孔6Cが形成されている。貫通孔6Cは、貫通孔6Bよりも大きい略矩形状をなしている(図5B参照)。
また、ブラケット6の外周面は、上端部において一段縮径されていて、当該上端部の外周面の上側領域には、当該外周面の周方向Pに沿って延びる環状溝6Dが形成されている。また、ブラケット6の上端部(縮径された部分)における外周面の下側領域(環状溝6Dよりも下側)には、当該外周面から突出しつつ周方向Pに沿って延びるリブ6Eが形成されている。リブ6Eは、複数(ブラケット6の係止溝4Fと同数)設けられていて、周方向Pにおいて間隔を隔てて並んでいる。
図5Bを参照して、ブラケット6の上側部分をボディ4内に下から嵌め入れて、ボディ4内のプレート5に対して下から対向させ、ブラケット6の各リブ6Eを、ボディ4の内周面の係止溝4Fに一つずつ係止させる。詳しくは、各リブ6Eを、対応する係止溝4Fにおいて上下に延びている部分の上端まで移動させてから、ブラケット6をボディ4に対して相対回転させ(捩じり)、各リブ6Eを、係止溝4Fにおいて周方向Pに延びている部分に係止させる。つまり、リブ6Eと係止溝4Fとを結合させる。これにより、ブラケット6がボディ4に対して固定される。この状態では、リブ6Eが、係止溝4Fにおいて周方向Pに延びている部分に上から引っ掛かっているので、ブラケット6はボディ4から下方へ引き抜けない。しかし、ブラケット6をボディ4に固定するために先ほど説明した手順とは逆の手順を踏むことによって、ブラケット6をボディ4から取り外すことができる。
電気機器1を台座(図示せず)等に固定する場合、台座側のねじ(図示せず)を各貫通孔6Bに通してナット52(図4B参照)に組み付けると、電気機器1全体が台座に対して固定される。
防水リング7は、リング状に形成されたゴムパッキンであり、ブラケット6の外周面の上端部に対して外嵌される。厳密には、防水リング7は、ブラケット6の外周面の上端部における環状溝6Dにセットされる。この実施形態では、防水リング7は、複数本(2本)存在し、上下に並んだ状態で環状溝6Dにセットされている。ブラケット6がボディ4に固定された状態では、各防水リング7は、ブラケット6の上端部とボディ4の内周面の下端部との間を、周方向Pの全域に亘って密封している(図2参照)。これにより、ブラケット6の上端部とボディ4の内周面との間を通ってブラケット6やボディ4内に水が浸入することが防止される。
防水シート8は、ゴム等の弾性体のシートで形成された円板状である。防水シート8には、防水シート8を厚さ方向に貫通する貫通孔8Aおよび貫通孔8Bが形成されている。貫通孔8Bは、略半円形状であり、貫通孔8Aより大きい。防水シート8は、ブラケット6の底壁6Aの下面に取り付けられている。厳密には、底壁6Aの下面には、各貫通孔6Bおよび貫通孔6Cを取り囲みつつ上側へ浅く窪む凹み6Fが形成されており、防水シート8の一部が凹み6Fに収容されつつ、少なくとも下端部が凹み6Fから下側へはみ出している(図1および図2参照)。貫通孔8Aから、ブラケット6の底壁6Aにおける1つの貫通孔6Bが下方に露出され、貫通孔8Bから、残り2つの貫通孔6Bと貫通孔6Cとが下方に露出される。防水シート8は、前述した台座(図示せず)とブラケット6の底壁6Aとの間を密封する役割を果たす。これにより、台座と底壁6Aとの間を通って電気機器1内に水が浸入することが防止される。
防水リング9は、ゴム等で形成されたリング状の防水パッキンである。詳しくは、防水リング9は、上下に延びる円環状の本体部9Aと、本体部9Aの上端縁から本体部9Aの円中心側へ環状に張り出した鍔部9Bとを一体的に含んでいる。本体部9Aの下側部分は、上側部分よりも一段縮径されていて、当該下側部分の外周面には、当該外周面から突出しつつ当該外周面の周方向Pに沿って延びる環状をなすリブ9Cが、複数(ここでは2つ)上下に並んで設けられている(図3Bも参照)。これらのリブ9Cは、防水リング9に対して一体的に設けられており、本体部9Aの軸方向(前述した軸方向Xおよび長手方向Lと同じ)における中央部よりも下方に設けられている。
このような防水リング9は、ボディ4の外周面4Cの上端部に対して上から外嵌されている。厳密には、図2に示すように、防水リング9の鍔部9Bが、ボディ4における環状の上端縁4Aの周方向全域(周方向Pにおける全域であり、以下同じ)に対して上から引っ掛かっており、これによって、防水リング9は、ボディ4によって下から支持されている。また、防水リング9の本体部9Aは、その下側部分(縮径された部分)がボディ4の外周面4Cの上端部における環状溝4Dの周方向全域に対して外側から嵌まり込んだ状態で、ボディ4の外周面4Cの上端部の周方向全域を外から覆っている。つまり、防水リング9は、ボディ4の上端縁4Aと、ボディ4において当該上端縁4Aに連続する外側面(外周面4C)とを上端縁4Aの周方向Pに沿って被覆している。
以上で説明したボディ4、プレート5、ブラケット6、防水リング7、防水シート8および防水リング9は、ベース部60を構成している。
図5Aを参照して、アウターレンズ10は、前述した内部ユニット100を収容するための中空部分10Aを有する中空円筒状であって、その中心軸は、上下方向に延びている。アウターレンズ10は、耐衝撃性および透光性を有する透明な樹脂(たとえば、ポリカーボネート)で形成されている。アウターレンズ10の中空部分10Aは、上下の両方から露出されている(つまり上下に開放されている)。
また、アウターレンズ10の上端部10Bは、一段縮径されている。アウターレンズ10の外周面10Cにおいて上端部10Bの周方向全域には、外周面10Cから突出しつつ外周面10Cの周方向Pに沿って延びる環状のリブ10Dが1つ形成されている。また、アウターレンズ10の外周面10Cにおいて上端部10Bに下から隣接する領域には、下方へ延びる切り欠き溝10Eが形成されている。切り欠き溝10Eは、複数(ここでは2つ)形成されていて、周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。また、アウターレンズ10の内周面10Fの下端部には、アウターレンズ10の径方向Rにおける外側へ僅かに窪みつつアウターレンズ10から下方に露出される凹部10Gが形成されている。凹部10Gは、複数(ボディ4のリブ4Eと同数)形成されていて、内周面10Fの周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。各凹部10Gの底面(凹部10Gにおける内周面10F)には、周方向Pに延びる係止溝10Hが1つ形成されている。
図2に示すように完成した電気機器1では、防水リング9が取り付けられたボディ4の上端部が、アウターレンズ10の中空部分10Aに下から嵌め入れられることによって、ボディ4がアウターレンズ10に対して固定されている。このとき、ボディ4の各リブ4E(図5B参照)が、アウターレンズ10において対応する(周方向Pで同じ位置にある)係止溝10H(図5A参照)に嵌まり込んでいる。各リブ4Eは、アウターレンズ10の内周面10Fにおいて係止溝10Hが形成された部分に対して上から引っ掛かっている。そのため、ボディ4は、アウターレンズ10に一旦組み付けられると、アウターレンズ10から下方へ引き抜くことができない。つまり、ボディ4は、アウターレンズ10に対して下から分離不能に(いわゆる嵌め殺し状態で)連結されたことになり、アウターレンズ10の中空部分10Aを下から塞いでいる。ちなみに、ここでの「分離不能に連結」とは、ボディ4が、少なくとも工具を使わなければアウターレンズ10から分離できないように(つまり素手では分離できないように)、アウターレンズ10に連結されていることを意味している(以降で述べるアウタートップ11についても同様)。なお、ボディ4をアウターレンズ10に対して分離不能に連結する構成の別の例として、ねじ(好ましくは専用工具が必要な特殊形状のねじ)を用いてボディ4をアウターレンズ10に対して固定(ねじ止め)する構成等が挙げられる。
以上のように、アウターレンズ10は、ボディ4(つまり、前述したベース部60)によって支持される。
また、ボディ4とアウターレンズ10とが連結された状態では、防水リング9は、アウターレンズ10の中空部分10Aの下端部に位置し、ボディ4とアウターレンズ10の連結部63に設けられている。連結部63は、ボディ4の上端部(上端縁4Aも含む)とアウターレンズ10の下端部とによって構成されている。防水リング9では、本体部9Aが、ボディ4の上端部とアウターレンズ10の下端部とに挟み込まれて支持されていて、各リブ9Cが、ボディ4の上端部とアウターレンズ10の下端部との間を周方向全域に亘って密封している。これにより、ボディ4とアウターレンズ10との間を通ってボディ4やアウターレンズ10内に水が浸入することが防止されている。また、防水リング9の鍔部9Bは、アウターレンズ10の中空部分10Aの下端部において、アウターレンズ10の内周面10Fからアウターレンズ10の円中心側(径方向Rにおける内側)へ突出している。
図4Aを参照して、アウタートップ11は、円板形状の閉塞部11Aと、閉塞部11Aの外周縁を縁取りつつ閉塞部11Aから上下に突出するリング状(円筒状)のフランジ部11Bとを一体的に含んでいる。
閉塞部11Aの上面の略円中心位置には、下方へ窪む凹部11Cが形成されている。凹部11Cは、上方から見て略矩形状をなしている。凹部11Cの底面には、細長く延びるスリット状の露出穴11Dが形成されている。露出穴11Dは、閉塞部11Aを上下に貫通している。なお、閉塞部11Aの上面において露出穴11Dに隣接する位置には、設定ボタン78が設けられている。設定ボタン78は、LED実装基板2(図4B参照)に対して電気的に接続されている。ユーザが設定ボタン78を操作することによって、各LED14の発光パターンを所望のパターンへと設定することができる。
図5Aを参照して、閉塞部11Aの下面の略円中心位置には、下方へ突出する一対の挟持突起53が設けられている。一対の挟持突起53は、各レンズ3における一対の挿入空間形成部材40の他端部40Cとほぼ同じ構成になっている。また、閉塞部11Aの下面には、補強部54が設けられていてもよい。補強部54は、前述した補強部42と同様の構成であり、挟持突起53毎に設けられていて、対応する挟持突起53を補強している。
図4Aを参照して、フランジ部11Bの下端縁には、下方へ凸状に突出する係合部55が一体的に設けられている。係合部55は、複数(アウターレンズ10の切り欠き溝10Eと同数)設けられていて、フランジ部11Bの周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。フランジ部11Bの上側部分は、下側部分よりも一段縮径されている。当該上側部分におけるフランジ部11Bの外周面には、当該外周面から突出しつつ当該外周面の周方向Pに沿って延びるリブ11Eが形成されている。リブ11Eは、複数設けられていて、周方向Pにおいて間隔を隔てて並んでいる。当該上側部分におけるフランジ部11Bの外周面においてリブ11Eより上側の領域には、周方向Pに沿って延びる環状溝11Fが形成されている。
また、図5Aに示すように、フランジ部11Bの内周面の下端部には、フランジ部11Bの内周面の周方向Pに延びる係止溝11Gが1つ形成されている。なお、フランジ部11Bにおいて前述したように一段縮径された上側部分と下側部分との境界部に、符号「11H」を付すことにする。境界部11Hは、閉塞部11Aよりも下側にある(図2も参照)。
完成した電気機器1において、アウタートップ11は、フランジ部11Bがアウターレンズ10の上端部10Bに対して上から外嵌されるように、アウターレンズ10の上端部10Bに組み付けられている。この状態では、図2に示すように、アウタートップ11の閉塞部11Aがアウターレンズ10の中空部分10Aを上から塞いでいて、アウターレンズ10の上端部10Bの外周面に形成されたリブ10Dが、フランジ部11Bの内周面の係止溝11Gに対して周方向全域に亘って引っ掛かっている(図5Aも参照)。リブ10Dは、フランジ部11Bにおいて係止溝11Gが形成された部分に対して上から引っ掛かっている。そのため、アウタートップ11は、アウターレンズ10に一旦組み付けられると、アウターレンズ10から上方へ引き抜くことができない。つまり、アウタートップ11は、アウターレンズ10に対して下から分離不能に(嵌め殺し状態で)連結されている。また、フランジ部11Bの各係合部55が、アウターレンズ10の上端部10Bにおいて対応する(周方向Pで同じ位置にある)切り欠き溝10Eに上から嵌まり込み(図1参照)、アウターレンズ10の上端部10Bに対して周方向Pから引っ掛かっている。そのため、アウタートップ11は、アウターレンズ10に対して周方向Pに相対移動できなくなっている。
以上のように、アウタートップ11は、アウターレンズ10に対して上から分離不能に連結されている。また、この状態のアウタートップ11では、一対の挟持突起53がアウターレンズ10の中空部分10Aに上から進出している。
図5Aを参照して、防水キャップ12は、ゴム等で形成されたリング状の防水パッキンである。詳しくは、防水キャップ12は、環状の内側部分12Aと、内側部分12Aよりも大径の環状をなす外側部分12Bと、内側部分12Aおよび外側部分12Bの上端縁同士をつなぐ連結部12Cとを一体的に含んでいる。そのため、図2に示すように防水キャップ12における周方向Pの任意の1箇所を切断したときの切断面は、下方へ開放された凹状をなしている。
完成した電気機器1において、防水キャップ12は、アウターレンズ10とアウタートップ11との連結部64に設けられている。連結部64は、アウターレンズ10の上端部10B(上端部10Bの先端において環状をなす上端縁10Jも含む)とアウタートップ11のフランジ部11Bの下端部とによって構成されている。詳しくは、防水キャップ12は、アウタートップ11のフランジ部11Bの下端部に対して内嵌されつつ、アウターレンズ10において環状をなす上端縁10Jに対して上から引っ掛かるように取り付けられている。
この状態の防水キャップ12では、連結部12Cが、アウターレンズ10の上端縁10Jに対して周方向全域に亘って上から当接しつつ、フランジ部11Bの上下方向途中の境界部11Hに対して周方向全域に亘って下から当接している。また、防水キャップ12では、外側部分12Bが、アウタートップ11のフランジ部11Bにおいて境界部11Hより下側の部分に対して圧入されていて、アウターレンズ10の上端部10Bの外周面10Cと、アウタートップ11のフランジ部11Bの内周面との間に挟み込まれている。そのため、防水キャップ12は、アウターレンズ10およびアウタートップ11によって支持(位置決め)されている。そして、防水キャップ12では、内側部分12Aが、アウターレンズ10の上端部10Bの内周面10Fに沿うように、アウターレンズ10の内周面10F側に位置している。
つまり、防水キャップ12は、アウターレンズ10において上端縁10Jに連続する外側面(外周面10C)と、アウターレンズ10において上端縁10Jに連続する内側面(内周面10F)とに上から跨りつつ、アウターレンズ10とアウタートップ11とに挟み込まれて支持されている。この状態で、防水キャップ12では、外側部分12Bが、アウタートップ11のフランジ部11Bとアウターレンズ10の上端部10Bとの間を周方向全域に亘って密封している。これにより、アウタートップ11とアウターレンズ10の上端部10Bとの間を通ってアウターレンズ10やアウタートップ11内に水が浸入することが防止されている。
図5Aを参照して、ヘッドカバー13は、円形のキャップ形状である。ヘッドカバー13は、円板形状の閉塞部13Aと、閉塞部13Aの外周縁を縁取りつつ閉塞部13Aから下方に突出するリング状のフランジ部13Bとを一体的に含んでいる。フランジ部13Bの内周面の下端部には、複数(アウタートップ11のリブ11Eと同数)の係止溝13Cが設けられている。これらの係止溝13Cは、フランジ部13Bの内周面の周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。各係止溝13Cは、フランジ部13Bの内周面の下端縁から上方へ延びた後に略直角に折れ曲がって周方向Pにおける所定方向(図5Aの場合、下方から見て時計回りの方向)に延びるL字状をなしている。
ヘッドカバー13は、アウタートップ11の上面を覆うようにアウタートップ11に対して上から組み付けられる。その際、アウタートップ11の各リブ11Eを、ヘッドカバー13の内周面の係止溝13Cに一つずつ係止させる。詳しくは、各リブ11Eを、対応する係止溝13Cにおいて上下に延びている部分の上端まで移動させてから、ヘッドカバー13をアウタートップ11に対して相対回転させ(捩じり)、各リブ11Eを、係止溝13Cにおいて周方向Pに延びている部分に係止させる。つまり、リブ11Eと係止溝13Cとを結合させる。これにより、ヘッドカバー13がアウタートップ11に対して固定される。この状態では、リブ11Eが、係止溝13Cにおいて周方向Pに延びている部分に上から引っ掛かっているので、ヘッドカバー13はアウタートップ11から上方へ引き抜けない。しかし、ヘッドカバー13をアウタートップ11に固定するために先ほど説明した手順とは逆の手順を踏むことによって、ヘッドカバー13をアウタートップ11から取り外すことができる。
図3Aを参照して、防水リング18は、リング状で形成されたゴムパッキンであり、その外周面には、周方向Pに沿って延びる環状の2本のリブ18Aが、上下に並んで設けられている。防水リング18は、図2に示すように、アウタートップ11の外周面に対して外嵌されている。厳密には、防水リング18は、アウタートップ11の外周面の上端部における環状溝11Fにセットされる。防水リング18における各リブ18Aは、アウタートップ11の上端部とヘッドカバー13のフランジ部13Bの内周面との間を周方向全域に亘って密封している。これにより、アウタートップ11の上端部とフランジ部13Bとの間を通ってアウタートップ11内に水が浸入することが防止される。
前述した内部ユニット100(軸方向Xに連結された5個のレンズ3と、LED実装基板2)は、アウターレンズ10の中空部分10A内に収容される。最上位の第1レンズ3Aでは、一対の挿入空間形成部材40における一端部40B同士が、アウタートップ11における一対の挟持突起53の間に進入することで接近し、LED実装基板2の上端部(長手方向における一端部)2Gを厚さ方向Tから挟持している。このとき、一対の挟持突起53は、当該一端部40Bを介することによって、(他のレンズ3に連結した)第1レンズ3AまたはLED実装基板2の上端部2Gを、直接的または間接的に支持している。
LED実装基板2においてLED14が実装されていない下側部分は、前述したようにボディ4内に収容されていて、ボディ4内のプレート5の支持部51に対して上から接触している。支持部51は、前述したように弾性変形可能であるから、LED実装基板2の下端部2H(長手方向Lにおける他端部)を上向きに付勢するように支持している。これにより、5つのレンズ3とLED実装基板2とが(つまり、内部ユニット100全体が)、アウタートップ11の挟持突起53に対して下側から押し付けられている。そのため、挟持突起53および支持部51によって、LED実装基板2および複数個のレンズ3の全体(つまり内部ユニット100)を、がたが生じないように、弾性保持することができる。
また、前述したようにボディ4によって支持された状態の防水リング9では、鍔部9Bが、内部ユニット100における最下位の第5レンズ3Eの導光放射部20の周方向全域に対して下から当接している。換言すれば、ボディ4における環状の上端縁4Aは、上端縁4Aに取り付けられた防水リング9の鍔部9Bを介して、内部ユニット100(第5レンズ3E)を、上端縁4Aの周方向Pに沿って下から弾性支持している。
また、前述したようにアウタートップ11によって支持された状態の防水キャップ12では、内側部分12Aが、内部ユニット100における最上位の第1レンズ3Aの導光放射部20の周方向全域に対して上から当接している。これにより、内部ユニット100に対して共に当接している防水リング9および防水キャップ12は、互いの間で内部ユニット100(第1レンズ3A〜第5レンズ3Eの全体)を上下から弾性的に挟持している。
以上のように、電気機器1では、中空部分10Aに内部ユニット100を収容したアウターレンズ10に対して、ボディ4が下から分離不能に連結され、アウタートップ11が上から分離不能に連結されている。
アウターレンズ10にボディ4およびアウタートップ11のそれぞれが連結されることによって、電気機器1全体の形状が維持される。また、アウターレンズ10の中空部分10Aがボディ4およびアウタートップ11によって上下から塞がれているので、アウターレンズ10内の内部ユニット100がユーザ等によってアクセスされたり、外部からの衝撃が内部ユニット100に直接作用したりすることを防止できる。
そして、アウターレンズ10とボディ4との連結部63に設けられた防水リング9が、内部ユニット100に下から当接し、アウターレンズ10とアウタートップ11との連結部64に設けられた防水キャップ12が、内部ユニット100に上から当接している。これによって、内部ユニット100が、上下に位置決めされるように、防水キャップ12と防水リング9との間で上下から弾性的に挟持されている。この場合、電気機器1に振動が生じたり衝撃が加わったりしても、防水キャップ12および防水リング9によって、この振動や衝撃を緩和して、振動や衝撃が内部ユニット100に伝達されないようにすることができる。
以上の結果、電気機器1では、収容された内部ユニット100を確実に支持できるとともに、振動や衝撃から保護することができる。
また、防水リング9がボディ4によって支持され、防水キャップ12がアウタートップ11によって支持されているので、電気機器1の組み立ての際に、防水リング9および防水キャップ12のそれぞれの位置がずれることを防止できる。よって、電気機器1の組み立てが容易である。
詳しくは、防水リング9は、ボディ4の上端縁4Aに引っ掛かることで上下に位置決めされている。そのため、電気機器1の製造段階でボディ4がアウターレンズ10に下から取り付けられる際、防水リング9がアウターレンズ10に引っ張られて上下にずれる(詳しくは下方へ落ち込む)ことを防止できる。また、ボディ4における環状の上端縁4Aが、防水リング9を介して、内部ユニット100を周方向Pに沿って支持しているので、内部ユニット100の位置が安定し、内部ユニット100のぐらつきを防止できる。
また、電気機器1の組み立ての際に、防水キャップ12は、アウターレンズ10の上端縁10Jに対して、アウターレンズ10の外周面10Cと内周面10Fとに跨るように上から引っ掛かることで上下に位置決めされていてもよい。その場合、電気機器1の製造段階でアウタートップ11がアウターレンズ10に上から取り付けられる際、防水キャップ12がアウタートップ11に引っ張られて上下にずれる(詳しくは下方へ落ち込む)ことを防止できる。
また、防水リング9および防水キャップ12は、内部ユニット100への振動や衝撃に対する緩衝材としての役割だけでなく、電気機器1の防水性を確保する役割も兼ねるので、電気機器1における部品点数の削減を図ることができる。また、防水リング9がアウターレンズ10とボディ4とに挟み込まれて支持され、防水キャップ12がアウターレンズ10とアウタートップ11とに挟み込まれて支持されることから、電気機器1では、防水リング9および防水キャップ12のそれぞれを確実に支持することができる。
そして、以上の構成の電気機器1では、振動があっても、LED14からの光を一層安定してレンズ3に導いて照射することができる。
また、LED実装基板2の長手方向Lの一端側(当該一端側のレンズ3またはLED実装基板2の一端部(上端部2G))が、アウターレンズ10側の挟持突起53によって支持され、LED実装基板2の長手方向Lにおける他端部(下端部2H)が、ベース部60の支持部51によって支持される。そして、アウターレンズ10がベース部60に連結されることによって、5個のレンズ3全体がアウターレンズ10およびベース部60の両方に固定される。これにより、電気機器1内において、レンズ3およびLED実装基板2のそれぞれを保持することができる。よって、電気機器1では、振動があっても、LED14からの光を一層安定してレンズ3に導いて照射することができる。具体的には、LED14が発光した光は、各レンズ3によって放射され、アウターレンズ10を通って、電気機器1の周方向全域からアウターレンズ10の外部に放射される。
図4Bを参照して、LED実装基板2の端子16に接続されたケーブル17は、プレート5の挿通孔5A、ブラケット6の貫通孔6Cおよび防水シート8の貫通孔8Bを通って電気機器1の外部に引き出され、電源や制御機器などに接続される。
そして、電気機器1には、別の電気機器1(前述した信号表示灯とは限らない)を連結することができる。
以下には、隣り合う電気機器1同士を連結するための連結構造70について説明する。
図15は、連結しようとする複数の電気機器1の斜視図である。図16は、連結された複数の電気機器1の模式的な縦断面図である。図15および図16では、一例として、前述した信号表示灯である電気機器1に対して2つの別の電気機器1が上から積層状態で連結される場合を示している。これら3つの電気機器1を、説明の便宜上、下から順に、電気機器1A、1B、1Cと区別することがある。図15および図16の場合、3つの電気機器1のうち、少なくとも1つの電気機器1(ここでは電気機器1A)は信号表示灯である。もちろん、連結される全ての電気機器1が信号表示灯であってもよい。また、信号表示灯以外の電気機器1として、警告音を発する機器、各種の情報を外部のコンピュータ等へ無線または有線で送信する機器、動作状況等についてのログを記録する機器等が挙げられる。
複数(ここでは3つ)の電気機器1は、上下方向に延びる共通の基準軸71上に並んだ状態で連結される。
また、複数の電気機器1のそれぞれは、開口部72が形成された接続端部73を有している。
図16を参照して、電気機器1Aの場合、前述したアウターレンズ10の中空部分10Aにおいて上方へ露出された部分が、開口部72であって、アウターレンズ10の上端部10Bが、接続端部73である。
電気機器1Bおよび1Cのそれぞれは、基準軸71に沿って延びる筒状(ここでは円筒状)の本体74を有している。本体74内には、前述した内部ユニット100(レンズ3やLED実装基板2とは別の部品で構成されていてもよい)が内蔵されている。
なお、以下で説明する円形状(円筒状)の部品(本体74も含む)は、電気機器1Aと一体化された状態では電気機器1Aのレンズ3と略同軸状をなす。よって、説明の便宜上、当該部品における外周面や内周面等の周方向を(レンズ3の)周方向Pとし、当該部品の径方向を(レンズ3の)径方向Rとして各部品について説明することがある。なお、前述した基準軸71は、当該各部品やレンズ3の円中心を通っている。
本体74の内周面の下端部には、本体74の径方向内側へ張り出した環状の鍔部74Aが一体的に設けられている。本体74内において鍔部74Aに囲まれた空間が、電気機器1Bおよび1Cのそれぞれにおける下側の開口部72(「下側開口部72L」ということにする)である。本体74の下端部(鍔部74Aよりも下側の環状部分)が、電気機器1Bおよび1Cのそれぞれにおける下側の接続端部73(「下側接続端部73L」ということにする)である。
下側接続端部73Lの内周面には、前述したヘッドカバー13の係止溝13C(図5A参照)と同形状(L字状)の係止溝74Bが、係止溝13Cと同数設けられている。また、本体74の中空部分において上方へ露出された部分が、電気機器1Bおよび1Cのそれぞれにおける上側の開口部72(「上側開口部72U」ということにする)であり、本体74の上端部における環状部分が、電気機器1Bおよび1Cのそれぞれにおける上側の接続端部73(「上側接続端部73U」ということにする)である。
電気機器1Bおよび1Cのそれぞれにおける上側接続端部73Uは、電気機器1Aのアウターレンズ10の上端部10Bと同様に、一段縮径されていて、上側接続端部73Uの外周面には、前述したリブ10D(図5A参照)と同形状のリブ73Aが形成されている。リブ73Aは、上側接続端部73Uの外周面から突出しつつ当該外周面の周方向全域に亘って環状に延びている。また、電気機器1Bおよび1Cのそれぞれの本体74の外周面において上側接続端部73Uに下から隣接する領域には、アウターレンズ10の切り欠き溝10Eと同様に下方へ延びる切り欠き74Cが形成されている(図15参照)。切り欠き74Cは、切り欠き溝10Eと同数(ここでは2つ)形成されていて、本体74の周方向Pにおいて間隔を隔てて配置されている。
連結構造70は、前述したアウタートップ11、防水キャップ12および防水リング18と各電気機器1の接続端部73で構成されている。連結構造70は、前述した共通の基準軸71上に並んだ複数の電気機器1のうち、隣り合う一対の電気機器1における接続端部73同士を、アウタートップ11、防水キャップ12および防水リング18を介して連結するためのものである。そのため、連結構造70は、隣り合う一対の電気機器1の間に1つずつ設けられている。なお、以下では、個々の電気機器1は、電気機器1においてアウタートップ11、防水キャップ12および防水リング18を除いた構成を指している。
ここで、連結構造70によって連結される一対の電気機器1のうち、当該連結構造70のアウタートップ11に対して一方側(ここでは下側)にある電気機器1を、一方側電気機器1Xといい、アウタートップ11に対して他方側(ここでは上側)にある電気機器1を、他方側電気機器1Yということにする。図15および図16の電気機器1A〜1Cの場合、電気機器1Aと電気機器1Bとの間の連結構造70のアウタートップ11を基準とすると、電気機器1Aが一方側電気機器1Xとなり、電気機器1Bが他方側電気機器1Yとなる。また、電気機器1Bと電気機器1Cとの間の連結構造70のアウタートップ11を基準とすると、電気機器1Bが一方側電気機器1Xとなり、電気機器1Cが他方側電気機器1Yとなる。
各連結構造70のアウタートップ11のフランジ部11Bでは、係合部55および係止溝11Gが設けられた下側部分が一方側接続部75となっており、リブ11Eおよび環状溝11Fが形成された上側部分が他方側接続部76となっている(図5Aも参照)。アウタートップ11において、一方側接続部75の下端と他方側接続部76の上端との間に、前述した閉塞部11Aが位置している。
図16を参照して、電気機器1A(一方側電気機器1X)と電気機器1B(他方側電気機器1Y)とが連結構造70によって連結された状態では、当該連結構造70のアウタートップ11の一方側接続部75は、電気機器1Aの接続端部73に対して上から外嵌されている。この状態で、電気機器1Aの接続端部73のリブ10Dが一方側接続部75の係止溝11Gに嵌まり込んでいるので、一方側接続部75は、電気機器1Aの接続端部73に対して嵌め殺し状態となっており、接続端部73から上方へ引き抜けなくなっている。また、図15に示すように、一方側接続部75の各係合部55が、電気機器1Aの接続端部73における切り欠き溝10Eに1つずつ上から嵌まり込むことによって、当該接続端部73に係合している。これにより、電気機器1Aの接続端部73に対する一方側接続部75の(基準軸71まわりの)相対回転が規制されている。以上より、一方側接続部75は、電気機器1Aの接続端部73に対して、基準軸71まわりに相対回転不能となるように固定されている。ちなみに、ここでの「相対回転不能となるように固定」とは、一定未満の力では一方側接続部75を接続端部73に対して相対回転させることができず、一定以上の力で一方側接続部75を接続端部73に対して相対回転させようとすると、一方側接続部75および接続端部73の少なくともどちらか(たとえば係合部55)が破壊されるように、一方側接続部75と接続端部73とが結合されていることを意味している。そこで、一方側接続部75を接続端部73に対して相対回転不能となるように固定する手段として、係合部55を切り欠き溝10Eに係合(嵌合)させる構成以外に、ねじを用いて一方側接続部75を接続端部73に固定(ねじ止め)する構成や、接着剤で一方側接続部75を接続端部73に接着する構成も、一例として用いることができる。
一方、電気機器1Aと電気機器1Bとを連結する連結構造70のアウタートップ11における他方側接続部76は、図16に示すように、電気機器1Bの接続端部73(下側接続端部73L)に対して下から内嵌されている。この状態では、他方側接続部76における各リブ11Eが、下側接続端部73Lの係止溝74Bに対して1つずつ嵌まり込んで結合しているので、他方側接続部76は、電気機器1Bの下側接続端部73Lから下方へ引き抜けなくなっている。しかし、係止溝74Bは、前述したヘッドカバー13の係止溝13C(図5A参照)と同じL字形状であって、下側接続端部73Lの内周面の下端縁から上方へ延びた後に略直角に折れ曲がって当該内周面の周方向Pに延びている。そのため、他方側接続部76を電気機器1Bの下側接続端部73Lに対して基準軸71まわりに相対回転させ、各リブ11Eを、係止溝74Bにおいて下側接続端部73Lの内周面の下端縁から上方へ延びている部分に一致させると、各リブ11Eは係止溝74Bから下方へ外れることができる。よって、他方側接続部76を電気機器1Bの下側接続端部73Lから下方へ引き出すことができる。ここでの引き出しとは逆の手順と踏むと、他方側接続部76を電気機器1Bの下側接続端部73Lに再度連結することができる。つまり、他方側接続部76は、電気機器1Bの接続端部73(下側接続端部73L)に対して、基準軸71まわりに相対回転することで着脱可能となるように接続されている。
また、電気機器1Aと電気機器1Bとを連結する連結構造70のアウタートップ11における閉塞部11Aは、電気機器1Aおよび電気機器1Bのそれぞれの開口部72(電気機器1Bの場合は下側開口部72L)を一度に塞いでいる。ただし、閉塞部11Aに形成された(前述した)露出穴11Dを介して、電気機器1Aおよび電気機器1Bのそれぞれの開口部72が互いに連通している。
ここで、図15に示すように、各電気機器1には、連結される他の電気機器1に電気的に接続される接続端子77が設けられている。信号表示灯である電気機器1Aの場合、接続端子77は、前述したLED実装基板2に対して電気的に接続されていて、閉塞部11Aから上方に露出されている。露出穴11Dは、電気機器1Aの接続端子77を電気機器1B側に露出させている。図16に示すように、電気機器1B内で内部ユニット100につながったケーブル79を当該接続端子77に接続することによって、電気機器1Aと電気機器1Bとを電気的に接続することができる。
また、電気機器1Aと電気機器1Bとを連結する連結構造70における防水キャップ12では、前述した内側部分12Aが、アウターレンズ10の上端縁10J(電気機器1Aの開口部72の周縁)の周辺における内周面10F側に配置され、前述した外側部分12Bが、アウターレンズ10の上端縁10Jの周辺における外周面10Cとアウタートップ11の一方側接続部75との間に介在されている。また、防水キャップ12の連結部12Cは、アウターレンズ10の上端縁10Jとアウタートップ11の一方側接続部75(詳しくは、境界部11H)との間に介在されている。つまり、防水キャップ12は、電気機器1Aの開口部72の周縁に沿って、電気機器1Aと一方側接続部75との間に介在されて、電気機器1Aと一方側接続部75との間を周方向全域に亘って密封している。
また、電気機器1Aと電気機器1Bとを連結する連結構造70における防水リング18は、アウタートップ11の他方側接続部76における環状溝11Fにセットされ、他方側接続部76と電気機器1Bの接続端部73(下側接続端部73L)の内周面との間を周方向全域に亘って密封している。
同様に、電気機器1B(一方側電気機器1Xとなる)と電気機器1C(他方側電気機器1Yとなる)とを連結する連結構造70においても、アウタートップ11の一方側接続部75は、電気機器1Bの接続端部73(上側接続端部73U)に対して、基準軸71まわりに相対回転不能となるように固定されている。また、アウタートップ11の他方側接続部76は、電気機器1Cの接続端部73(下側接続端部73L)に対して、基準軸71まわりに相対回転することで着脱可能となるように接続されている。また、防水キャップ12は、電気機器1Bの開口部72(上側開口部72U)の周縁に沿って電気機器1Bと一方側接続部75との間に介在されて、電気機器1Bと一方側接続部75との間を周方向全域に亘って密封している。また、防水リング18が、アウタートップ11の他方側接続部76における環状溝11Fにセットされ、他方側接続部76と電気機器1Cの接続端部73(下側接続端部73L)の内周面との間を周方向全域に亘って密封している。
一方、電気機器1Cの上側接続端部73Uには、前述したヘッドカバー13が、連結構造70を介して取り付けられている。この連結構造70においても、アウタートップ11の一方側接続部75は、電気機器1Cの上側接続端部73Uに対して、基準軸71まわりに相対回転不能となるように固定されている。アウタートップ11の各リブ11Eは、ヘッドカバー13のフランジ部13Bの内周面の係止溝13C(フランジ部13Bの内周面の周方向に延びている部分)に係止されることで係止溝13Cに結合している。これによって、アウタートップ11の他方側接続部76は、ヘッドカバー13に対して、基準軸71まわりに相対回転することで着脱可能となるように接続されている。また、防水キャップ12は、電気機器1Cの開口部72(上側開口部72U)の周縁に沿って電気機器1Cと一方側接続部75との間に介在されて、電気機器1Cと一方側接続部75との間を周方向全域に亘って密封している。また、防水リング18が、アウタートップ11の他方側接続部76における環状溝11Fにセットされ、他方側接続部76とヘッドカバー13の内周面との間を周方向全域に亘って密封している。
以上のように、各連結構造70のアウタートップ11では、一方側接続部75が、一方側電気機器1Xの接続端部73に対して相対回転不能となるように固定される。特に、一方側接続部75の係合部55によって、アウタートップ11の一方側接続部75を一方側電気機器1Xの接続端部73に対して、確実に相対回転不能となるように固定することができる(図15参照)。このように一方側接続部75が相対回転不能に接続端部73に固定されていることから、アウタートップ11は、一方側電気機器1Xに一体化されている。
また、各連結構造70のアウタートップ11では、他方側接続部76が、他方側電気機器1Yの接続端部73に対して、相対回転することで着脱可能となるように接続される。
以上より、一方側電気機器1Xと他方側電気機器1Yとを相対回転させると、アウタートップ11が一方側電気機器1Xに一体化された状態で、アウタートップ11に対して他方側電気機器1Yを容易に着脱すること(一方側電気機器1Xに他方側電気機器1Yを増設したり、増設を解消したりすること)が可能になる。つまり、電気機器1同士の連結や分離の容易性の向上を図れる。よって、電気機器1に対して別の電気機器1を増設し、電気機器1全体の機能を拡張することが可能となる。また、既に連結された電気機器1を別の電気機器1に組み換えることも可能となる。また、この連結構造70を用いれば、任意の数の電気機器1(機能や種類が同じでも異なっていてもよい)を積層して連結することができる。
また、各連結構造70のアウタートップ11では、閉塞部11Aが、一方側電気機器1Xおよび他方側電気機器1Yのそれぞれの開口部72を塞いでいる。そのため、連結構造70では、一方側電気機器1Xと他方側電気機器1Yとが連結された状態における防水性の向上を図れる。
さらに、連結構造70では、防水キャップ12が一方側電気機器1Xとアウタートップ11の一方側接続部75との間を密封していて、閉塞部11Aでは、一方側電気機器1Xの接続端子77を露出させる露出穴11Dが必要最小限で形成されている(図15参照)。そのため、他方側電気機器1Yが分離された状態の一方側電気機器1X(図15参照)における接続端部73まわりでの防水性の向上を図れる。また、このように閉塞部11Aにおいて露出穴11Dが必要最小限で形成されているとともに、アウタートップ11が一方側電気機器1Xに対して取り外し不能に固定されていることから、ユーザが一方側電気機器1Xの開口部72から一方側電気機器1Xの内部に不意に触れることを防止できる。
以上では、複数の電気機器1を連結する構成において、複数の電気機器1のうち少なくとも1つ(電気機器1A)が信号表示灯である場合(換言すれば、前述した連結構造70によって他の電気機器1と連結された信号表示灯)を説明したが、連結される全ての電気機器1が信号表示灯以外の電気機器であってもよい。たとえば、連結される電気機器1の1つが警告音を発する機器の場合、当該機器の内部ユニット100は、スピーカユニットや電子部品でありうる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、図14Bを参照して、連結された2つのレンズ3(第2レンズ3Bおよび第3レンズ3Cを参照)では、一方のレンズ3(第3レンズ3C)における各位置決めリブ32の先端部32Aが、他方のレンズ3(第2レンズ3B)における支持部22の他端側(他端側当接端面22F側の内周面22B)に係合している。ここで、他方のレンズ3における軸方向Xの他端側に、各位置決めリブ32の先端部32Aを受け入れる凹部90(第2連結ガイド部)が位置決めリブ32と同数(ここでは4つ)設けられているとよい(図13参照)。各凹部90に先端部32Aが一つずつ係合することによって、軸方向Xに沿う回転軸(前述した基準軸71)を中心とする各レンズ3(連結された2つのレンズ3のそれぞれ)の回転(隣り合うレンズ3のねじれ)を抑止することができる。これにより、各レンズ3の挿入空間41に内包されたLED実装基板2に対して当該ねじれによる負荷がかかることを抑制できる。なお、このような凹部90は、図2に示すように、アウタートップ11の閉塞部11Aの下面にも設けられてよい。
また、前述したように内部ユニット100を上下から挟持する防水リング9および防水キャップ12と別に防水パッキンを設けるのであれば、防水リング9および防水キャップ12は、防水性を有しておらず、内部ユニット100を保護して支持するための単なる緩衝材として機能してもよい。
図17は、変形例におけるレンズ3の斜視図である。図18は、変形例におけるレンズ3の平面図である。
図17および図18に示す変形例のレンズ3は、導光放射部20の内側かつ支持部22の外側(つまり、導光放射部20と支持部22との間)に内側照射部80を含んでいる。内側照射部80は、前述した幅方向Wにおける支持部22の両側に配置されるように一対設けられている。各内側照射部80は、周方向Pでスリット部23から約+90度または約−90度ずれた位置に配置されている。各内側照射部80は、連結部33から軸方向Xに沿って延びる柱状である。軸方向Xに直交する平面で切断したときの各内側照射部80の断面は、導光放射部20の反対位置20Cへ向けて細くなる略三角形状をなしている。そのため、各内側照射部80においてスリット部23側の端面80Aは、幅方向Wおよび軸方向Xの両方に沿った平坦面である。なお、各内側照射部80は、導光放射部20と支持部22との間に架設されているが(図18参照)、これに限らず、導光放射部20および支持部22の両方または一方に接続されていなくてもよい。
LED14の発光に伴って導光放射部20の内側に光が漏れた場合、この光の一部は、内側照射部80によって端面80Aからスリット部23側(厳密には、導光放射部20の第1領域20D側であって、図18の場合には端面80Aの真上の領域)に照射される。このように照射された光のうち、第1領域20Dに到達した光は、第1領域20Dにおける導光放射部20から外方に放射される。また、内側照射部80によって照射されてからスリット部23側に到達した光は、スリット部23の補助レンズ部21によって外方に放射される。これにより、電気機器1では、導光放射部20から外方に放射される光の光量の周方向Pにおける均一化を図ることができる。
前述した実施形態では、導光放射部20の内周面20Bにおける凸部25の断面形状が、第1領域20Dと第2領域20Eと第3領域20Fとで異なっていたが(図6〜図8参照)、変形例のように、凸部25の断面形状は、第1領域20D〜第3領域20Fの全域で同一であってもよい。この場合、各凸部25の断面形状は、当初の第2領域20Eにおける凸部25の断面形状(図6〜図8参照)に似た形状となっている。そのため、軸方向Xと直交する切断面で切断したときの各凸部25の基本断面形態は、内周面20Bにおける周方向Pの位置がどこであっても同一になっている。