JP5967012B2 - 電線保護部材、ワイヤーハーネスおよびワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

電線保護部材、ワイヤーハーネスおよびワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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本発明は、電線保護部材、ワイヤーハーネスの製造方法に関する。
例えば車両の内部には、複数の電装品を接続するためのワイヤーハーネスが配索されている。このワイヤーハーネスは複数の電線(電線束)を有しており、これらが適宜に分岐して配索され、複数の電装品を接続する。この電線束には、幹線と分岐線との形状を維持するために、或いは、これらを保護するために、プロテクタが取り付けられる。
例えばプロテクタは、幹線収容部と、分岐線収容部とを備えている。幹線収容部は幹線を収容しており、また、幹線収容部の側壁に設けられた開口孔部を介して分岐線が引き出される。当該分岐線は、例えば幹線収容部の側壁に沿って幹線と平行に延在している。
また、分岐線収容部は当該分岐線を収容しており、幹線収容部に固定されている。即ち、分岐線収容部は、幹線収容部の側壁とともに分岐線を囲うように、構成されている。
また本発明に関連する技術として特許文献1,2が開示されている。
特開平9−117033号公報 実開平5−41328号公報
このようなプロテクタに電線束を収納する際には、プロテクタが所定の治具で支持される。例えば幹線本体部は、当該治具がその両側壁を外側から挟むことで、支持される。しかるに、分岐線は幹線本体部の側壁に平行に延在するので、分岐線と当該治具とが干渉する可能性があった。この場合、分岐線を収容しにくい。
そこで、本発明では、収容しやすい姿勢(延在方向)で分岐線を分岐線本体部に収容できる電線保護部材を提供することを目的とする。
本発明にかかる電線保護部材の第1の態様は、幹線と、前記幹線から分岐する分岐線とを有する電線束を保護する電線保護部材であって、前記幹線を一方から覆う幹線本体部を有し、前記幹線を収容可能な幹線収容部と、前記幹線本体部の側部に設けられた分岐線挿通孔部と、前記分岐線挿通孔部から引き出される前記分岐線を前記一方から覆う分岐線本体部を有し、前記分岐線を収容可能な分岐線収容部と、前記幹線に対してねじれの位置にある回転軸を中心として、前記側部と前記分岐線本体部とを回転可能に固定するヒンジ部と、前記側部に突設されて、前記回転軸に沿う方向において前記分岐線収容部を支持する支持板部とを備える。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第の態様にかかる電線保護部材であって、前記支持板部に設けられ、前記分岐線本体部と係止する係止部を更に備える。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第の態様にかかる電線保護部材であって、前記ヒンジ部を中心とした周方向において前記係止部と異なる位置で、前記支持板部に設けられる第2係止部を更に備え、前記分岐線本体部は前記係止部および前記第2係止部と選択的に係止する。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第または第の態様にかかる電線保護部材であって、前記幹線収容部は、前記幹線本体部に取り付けられる幹線用蓋部を有し、前記分岐線収容部は、前記分岐線本体部に取り付けられる分岐線用蓋部を有し、前記分岐線用蓋部は、前記幹線用蓋部と連結され、前記支持板部とともに前記分岐線本体部を挟む。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第の態様にかかる電線保護部材であって、前記幹線収容部は、前記幹線本体部に取り付けられる幹線用蓋部を有し、前記分岐線収容部は、前記分岐線本体部に取り付けられる分岐線用蓋部を有し、前記分岐線用蓋部は、前記幹線用蓋部と連結され、かつ、前記分岐線本体部が前記係止部と係止した状態において、前記分岐線本体部に取り付けられる形状を有し、前記係止部と前記分岐線本体部との固定力は、前記第2係止部と前記分岐線本体部との間の固定力よりも大きい。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第の態様にかかる電線保護部材であって、前記係止部の突起量は、前記第2係止部の突起量よりも大きい。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様は、第または第の態様にかかる電線保護部材であって、前記ヒンジ部と前記係止部との間の距離は、前記ヒンジ部と前記第2係止部との間の距離よりも長い。
本発明にかかるワイヤーハーネスの態様は、幹線と分岐線とを有する電線束と、第1から第のいずれか一つの態様にかかる電線保護部材と、を備える。
本発明にかかるワイヤーハーネスの製造方法の態様は、幹線と分岐線とを有する電線束を、第1から第のいずれか一つに記載の電線保護部材に収納して、ワイヤーハーネスを製造する方法であって、前記分岐線本体部が前記幹線本体部に対して所定の回転角度に位置する状態で、前記分岐線を前記分岐線本体部に収容する第1工程と、前記分岐線が収容された前記分岐線本体部を、前記幹線本体部側へと回転させる第2工程とを備える。
本発明にかかる電線保護部材の第1の態様、ワイヤーハーネスの態様およびワイヤーハーネスの製造方法の態様によれば、分岐線を分岐線本体部に収容するときの分岐線の延在方向と、分岐線本体部に収容された分岐線を配索するときの延在方向とを、互いに異ならせることができる。よって、分岐線の配索形態に依らず、収容しやすい姿勢(延在方向)で分岐線を分岐線本体部に収容できる。しかも、分岐線収容部に支持板部側の外力が加えられたときの、ヒンジ部に生じる応力を低減できる。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、分岐線本体部の回転を規制できる。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、いずれも幹線収容部に連結される分岐線蓋部および支持板部によって、分岐線本体部が挟まれる。よって、分岐線蓋部が取り付けられた状態では、分岐線本体部と係止部との係止を解除しにくい。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、異なる回転位置の各々で、分岐線本体部の回転を規制できる。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、分岐線用蓋部は、分岐線本体部が係止部と係止した状態で、分岐線本体部に取り付けられる形状を有している。換言すれば、分岐線は、分岐線本体部が係止部に係止した状態で、分岐線収容部に収容されて、配索形態に維持される。しかも、係止部と分岐線本体部との固定力は、第2係止部と分岐線本体部との間の固定力よりも大きい。したがって、配索形態における分岐線本体部の固定力を向上できる。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、係止部と分岐線本体部との固定力を容易に向上できる。
本発明にかかる電線保護部材の第の態様によれば、係止部と分岐線本体部との固定力を容易に向上できる。
保持部材の概念的な構成の一例を示す斜視図である。 保持部材の概念的な構成の一例を示す斜視図である。 保持部材の概念的な構成の一例を示す平面図である。 保持部材の概念的な構成の一例を示す平面図である。 保持部材の概念的な構成の一例を示す斜視図である。 保持部材の概念的な構成の一例を示す平面図である。 保護部材の一部の概念的な一例を示す断面図である。 係止部に作用する力を説明するための模式的な図である。
以下、実施形態に係る保護部材(以下、プロテクタと呼ぶ)について説明する。図1および図2は、プロテクタ10の概念的な構成の一例を示す斜視図である。図3および図4はプロテクタ10の平面図である。図5は、プロテクタ10の概念的な構成の一例を示す斜視図である。ただし、図1から図4においては、後述する蓋部が取り外された状態が示されており、また、図3および図4においては、電線束100も示されている。このプロテクタ10は、電線束100を外部から保護する部材である。
説明の便宜上、プロテクタ10の保護対象である電線束100について説明しておく。電線束100(図3および図4参照)は、例えば、車両に配索される複数の電線等が結束されて構成される。そして、電線束100は、所定の配索経路に沿った配索形態に組み立てられ、車両に配索される。また、電線束100は、配索経路によっては、周辺部材等から部分的又は全体的に保護される。なお、ここでは、電線束100とプロテクタ10とを備える部分を、ワイヤーハーネスとする。
<1.プロテクタ10>
<1−1.ヒンジ部>
図1から図5に示すように、プロテクタ10は、幹線収容部20と、分岐線収容部30と、ヒンジ部40とを備えている。
幹線収容部20は、電線束100の幹線12を収容可能に形成されている。図5を参照して、幹線収容部20は、幹線本体部22と、幹線用蓋部24とを有している。幹線本体部22は幹線12を一方から覆うことができる(図1から図4も参照)。例えば幹線本体部22は、凹形状を有しており、底壁部222と、一対の側壁部224,226とを備えている。側壁部224,226はそれぞれ底壁部222の両縁部に突設されている。側壁部224,226は幹線12を介して互いに対面する(図1および図2参照)。
このような幹線本体部22は、幹線12の長手方向に垂直な一方向(図1および図2において紙面上方)に開口し、その開口部を介して幹線12を挿入することができる。幹線本体部22には、幹線12の長手方向の少なくとも一部が収容される。
幹線用蓋部24は、他方から幹線本体部22に取り付けられる。幹線用蓋部24は幹線本体部22の開口を塞ぐように取り付けられており、この状態で、幹線収容部20は筒状形状(ここでは角筒形状)を形成する。幹線12は当該筒形状の中空部を貫通するように配置される。
幹線本体部22の側部(ここでは側壁部224)には、電線束100の幹線12から分岐する分岐線14を挿通可能な分岐線挿通孔部26が形成されている。図1および図2の例示では、分岐線挿通孔部26は矩形に開口している。分岐線挿通孔部26は側壁部224を貫通しつつ、幹線本体部22と同様に、長手方向に垂直な一方向(図1および図2において紙面上方)にも開口する。これにより、その開口部を介して分岐線14を分岐線挿通孔部26に挿入することができる。
ここで、分岐線挿通孔部26を形成する縁部であり、かつ、分岐線14を介して対面する一対の縁部を、開口縁部262,264と呼ぶ。換言すれば、開口縁部262,264は、分岐線14に対して互いに反対側に位置する縁部である。
分岐線収容部30は、分岐線14を収容可能に形成されている。図5を参照して、分岐線収容部30は、分岐線本体部32と、分岐線用蓋部34とを有している。分岐線本体部32は、分岐線挿通孔部26から引き出される分岐線14を一方から覆うことができる(図1から図4も参照)。例えば分岐線本体部32は凹形状を有しており、底壁部322と、一対の側壁部324,326とを有している。側壁部324,326は、それぞれ底壁部322の両縁部に突設されており、分岐線14を介して互いに対面する。
このような分岐線本体部32は、幹線本体部22と同様に、長手方向に垂直な一方向(図1および図2において紙面上方)に開口し、その開口部を介して分岐線14を挿入することができる。分岐線本体部32には、分岐線14の長手方向の少なくとも一部が収容される。
分岐線用蓋部34は、他方から分岐線本体部32に取り付けられる。分岐線用蓋部34は分岐線本体部32の開口を塞ぐように取り付けられている。この状態で、分岐線収容部30は分岐線14の長手方向の少なくとも一部を囲む。
分岐線本体部32は、ヒンジ部40を介して、幹線本体部22の側壁部224に連結されている。ヒンジ部40は、分岐線本体部32を回転可能に側壁部224に連結する。より詳細には、ヒンジ部40は側壁部224に設けられており、幹線12とねじれの位置にある軸(例えば側壁部224に平行な軸、図1から図4の例示では底壁部222に略垂直な軸)を回転軸として、分岐線本体部32を回転させる。これにより、分岐線本体部32における分岐線14の延在方向と、幹線本体部22における幹線12の延在方向との交差角度を変化させることができる。
図1から4の例示では、ヒンジ部40は、分岐線挿通孔部26の開口縁部262と、分岐線本体部32の側壁部324,326のうち、開口縁部262に近い側の側壁部324の端部とを連結している。
当該ヒンジ部40を中心として、分岐線本体部32を回転させることにより、分岐線本体部32を幹線本体部22に沿わせることができる(図2および図4参照)。また、ここでは、回転軸が底壁部222に垂直である。よって、分岐線本体部32における分岐線14の延在方向と、幹線本体部22における幹線12の延在方向とを略平行とすることができる。
また、分岐線収容部30を回転させることにより、分岐線14の延在方向を幹線12の延在方向と交差させることができる(図1および図3参照)。またその交差角度を調整できる。
したがって、分岐線14の配索形態とは無関係な姿勢で、分岐線14を分岐線本体部32に挿入することができる。例えば分岐線14の配索形態において、分岐線14が幹線12に略平行となるように配索されると仮定する(図4参照)。換言すると、分岐線14が幹線12と略平行になる姿勢で、配索対象(例えば車両)に配索される。しかるに、この状態では、分岐線14を大きく曲げて分岐線本体部32に挿入する必要がある。しかも、幹線本体部22の側壁部224,226を外側から治具で挟んで保持する場合には、当該治具に分岐線14が干渉する可能性がある。
そこで、分岐線本体部32を幹線本体部22に対して回転させる。そして、分岐線14の延在方向と、幹線12の延在方向とが互いに交差する状態(分岐線本体部32が幹線本体部22に対して所定の回転角度に位置する状態)で、分岐線14を挿入する。例えば図3では、これらの延在方向が略直交する状態で、分岐線14を挿入することができる。この場合、分岐線14を比較的小さく曲げて挿入することができ、作業を簡易にできる。また、分岐線14と上記治具との干渉も回避できる。
以上のように、分岐線14を分岐線本体部32に収容するときの分岐線14の延在方向と、分岐線本体部32に収容された分岐線14を配索するときの延在方向とを、互いに異ならせることができる。よって、分岐線14の配索形態に依らず、収容しやすい姿勢(延在方向)で分岐線14を分岐線本体部32に収容できるのである。
しかも、ヒンジ部40が側壁部224に設けられる。ここで、比較のために特許文献1について概説する。特許文献1では、幹線収本体部の側部から突出する第1分岐線収容部と、この第1分岐線収容部に対して回転可能に連結される第2分岐線収容部とが設けられる。一方で、本実施の形態では、ヒンジ部40は、幹線12に沿って延在する側壁部224に設けられている。したがって、特許文献1に比して、プロテクタ10のサイズを低減できる。
<1−1−1.ヒンジ部の具体例>
幹線本体部22と分岐線本体部32とヒンジ部40とは、樹脂成形により一体で形成することができる。この場合、ヒンジ部40は他の部分よりも厚みの薄い薄肉部によって形成される。これによれば、機械的に動作するヒンジ部40を採用する場合に比して、製造コストを低減できる。また、仮に、互いに別体の幹線本体部22と分岐線本体部32とヒンジ部40とを組み立てて、プロテクタ10を形成すれば、部品管理が煩雑となるところ、このような部品管理の煩雑も回避できる。
<1−2.支持板部>
また、図1から図5の例示では、側壁部224には支持板部52が突設されている。図1および図3の例示では、支持板部52は、ヒンジ部40を中心とした扇形の板状形状を有している。この支持板部52は、ヒンジ部40の回転軸に沿う方向において分岐線収容部30と対面する位置に設けられており、分岐線収容部30を支持している。
なお、支持板部52は、常に分岐線収容部30と対面して支持する必要はない。例えば図1および図3の例示では、分岐線収容部30は幹線収容部20に対して略直交しており、このとき、支持板部52は分岐線収容部30とは対面してない。
一方で、少なくとも分岐線本体部32が幹線本体部22と略平行となる状態(図2および図4)では、支持板部52が分岐線収容部30と対面する。この状態では、支持板部52側へと分岐線本体部32に外力が印加されたとしても、この外力はヒンジ部40へと伝わりにくい。よってヒンジ部40に生じる曲げ応力を低減することができる。
<1−3.係止部>
また、図1から図5の例示では、幹線本体部22に固定される係止部54,56が設けられている。これらの係止部54,56は、支持板部52の分岐線収容部30側の面に設けられている。また係止部54,56は、ヒンジ部40を中心とした周方向において、互いに異なる位置に設けられている。ここでは、係止部54は係止部56よりも側壁部224に近い。係止部54,56は例えば突起部である。
一方で、分岐線収容部30には、係止部54,56と選択的に係止する係止部36が設けられている。図1の例示では、係止部36は突起部であり、底壁部322の支持板部52側の面に設けられる。
分岐線本体部32を、図1および図3の状態から幹線本体部22へと近づけるように(以下、この方向を順方向と呼ぶ)回転させると、係止部36がまず係止部56と周方向で当接する。そして、更に分岐線本体部32を回転させることで、係止部36が係止部56を跨いで越える。これは、例えば支持板部52、側壁部224、ヒンジ部40および底壁部322の少なくとも一つが弾性変形することで、実現される。
この状態で分岐線本体部32が逆方向に回転すると、係止部36,56とが周方向で当接して、逆方向の回転を規制する。これにより、分岐線本体部32の回転移動を抑制することができる。
なお、図1および図3の例示では、係止部36が順方向において係止部56を越えやすいように、順方向で当接する係止部36,56の各々の当接面が傾斜している。すなわち、当該当接面は周方向に対して緩やかに傾斜している。一方で、係止部36が逆方向において係止部56を越えにくいように、逆方向で当接する係止部36,56の各々の当接面が設定される。すなわち、当該当接面は、例えば回転軸(ヒンジ部40の回転軸)に沿っている。ただし、当該当接面は、回転軸に対してわずかに傾斜していても構わない。
そして、分岐線本体部32を更に幹線本体部22側へと回転させると、係止部36が係止部54を跨いで越える。これにより、係止部36が側壁部224と係止部54とで挟まれて、分岐線本体部32の回転が規制される。さらにいえば、分岐線本体部32が位置決めされる(後に詳述する図7も参照)。
また係止部36が順方向において係止部54を越えやすく、逆方向において係止部54を越えにくいように、係止部54の当接面が設定される。これは係止部56と同様であるので、繰り返しの説明を避ける。
以上のように、分岐線本体部32が係止部54,56と選択的に係止することで、係止部54,56に対応する回転位置の各々において、分岐線本体部32の回転を規制することができる。
そして、このようなプロテクタ10によれば、たとえば係止部36が係止部56と係止する状態で、分岐線14を分岐線本体部32に挿入することができる。図6は、係止部36が係止部56と係止する状態での、プロテクタ10の概念的な構成の一例を示す平面図である。これにより、分岐線14を分岐線本体部32へと挿入するときの、分岐線本体部32のぐらつきを抑制することができる。また、分岐線14を側壁部326側へと押し当てながら分岐線本体部32に挿入すると、係止部36が係止部56と当接して位置決めされるので、分岐線本体部32のぐらつきを更に抑制できる。これにより、分岐線14を分岐線本体部32へと挿入しやすい。
なお、係止部36,56の何れか一方が他方を周方向で挟むように構成されても構わない。この係止により、分岐線本体部32を周方向で位置決めすることができるので、分岐線14を分岐線本体部32へと挿入するときに、分岐線本体部32のぐらつきを更に抑制できる。
また、この場合、順方向に分岐線本体部32を回転させると係止を解除しやすく、逆方向に分岐線本体部32を回転させると係止を解除しにくいように、係止部36,56を構成することが望ましい。例えば図1の係止部56の2つが周方向で並んで設けられ、この一対の係止部56が係止部36を挟んで位置決めしてもよい。この場合、順方向での係止部56の当接面はゆるやかに傾斜しているので、順方向では係止を解除しやすい。つまり、分岐線14を挿入すれば、分岐線本体部32をさらに回転させることになるので、分岐線本体部32を幹線本体部22側に回転させやすいように構成しているのである。
そして、分岐線14が挿入された状態で、分岐線本体部32を幹線本体部22側へと回転させる。これに伴って、係止部36が係止部54を跨いで越えると、図7に示すように、係止部36が側壁部224と係止部54とで挟まれて、分岐線本体部32が位置決めされる。図7は、幹線12の長手方向に垂直な平面におけるプロテクタ10の一部の概念的な構成の一例を示している。
この係止により、分岐線14が実際に配索されるときの形態(配索形態)で、分岐線本体部32を位置決めすることができる。
なお、係止部54が設けられていれば、係止部56の存否とは関係なく、分岐線14が実際に配索されるときの形態で、分岐線本体部32を固定することができる。よって、この観点では係止部56は必須要件ではない。一方で、係止部56が設けられていれば、係止部54の存否とは関係なく、分岐線14を挿入するときの分岐線本体部32のぐらつきを抑制することができる。よって、この観点では係止部54は必須要件ではない。
また、係止部36と、係止部54,56とが突起部で形成されているものの、一方を凹部で形成してもよい。
<1−4.蓋部>
図5の例示では、幹線用蓋部24と分岐線用蓋部34とは、互いに連結されている。例えば幹線用蓋部24は、幹線本体部22の開口を塞ぐとともに、例えば外側から側壁部224,226に沿って延在する側部を有している。そして、この側部が分岐線用蓋部34と連結する。分岐線用蓋部34は、当該側部から延在して、分岐線本体部32の開口を塞ぐ。
また分岐線用蓋部34は、分岐線本体部32(係止部36)が係止部54と係止する状態(図2および図4の状態)で、分岐線本体部32に取り付けられる形状を有している。
これによれば、図7に例示するように、分岐線本体部32は、いずれも幹線収容部20に固定される分岐線用蓋部34と支持板部52とによって挟まれる。したがって、分岐線本体部32は回転軸に沿う方向(図7において紙面上下方向)に移動しにくく、係止部36,54の係止を解除しにくい。換言すれば、分岐線本体部32の固定力を向上することができる。
また図7の例示では、係止部36は、支持板部52によって支持され、かつ、底壁部322のうち側壁部324側の領域に設けられている。これにより、係止部36は支持板部52の基端側(幹線収容部20側)で支持される。よって、係止部36が支持板部52の先端側(幹線収容部20とは反対側)で支持される構造に比して、分岐線本体部32をより強固に支持することができる。これは、基端側ほど支持板部52のたわみ量が小さいからである。
また支持板部52が突起部たる係止部36を支持する場合には、支持板部52は、図1および図3に示すように、ヒンジ部40を中心とした扇形の形状を有していると良い。ただし、支持板部52の外周縁部は、係止部36よりも径方向外側まで延在していることが望ましい。これにより、支持板部52が係止部36を支持しつつも、例えば支持板部52が長方形を有する場合に比べて、支持板部52の必要体積を低減できる。これにより、プロテクタ10を形成する材料(例えば樹脂)の必要量を低減できる。
<1−5.係止部の固定力>
ここでは、分岐線用蓋部34は、幹線用蓋部24と連結されており、また図2および図4の状態で、分岐線本体部32に取り付けられる形状を有している。つまり、係止部36,54が互いに係止する状態での分岐線収容部30に、分岐線14が収容される。そしてこの状態で、分岐線14が配索対象(例えば車両)内で配索される。
このとき、係止部36,54の間の固定力は、係止部36,56の間の固定力よりも大きくてもよい。これにより、実際に分岐線14が配索される形態を採るときの分岐線本体部32の固定力を向上することができる。
このような固定力の大小関係は、例えば次のように実現できる。すなわち、係止部54の突出量が係止部56の突出量よりも大きくなるように、係止部54,56構成してもよい。これにより、係止部36,54の間の固定力を容易に向上できる。
あるいは、次のように係止部54,56を設けても良い。即ち、係止部54とヒンジ部40との間の距離が、係止部56とヒンジ部40との間の距離よりも長くなるように、係止部54,56を設けても良い。図8は、係止部36と係止部54,56との位置関係を模式的に示した図である。このとき、係止部36は径方向外側で係止部54に当接し、係止部36は径方向内側で係止部56に当接する。
これによれば、分岐線本体部32の外側部分(ヒンジ部40を中心とした径方向外側の部分)を力Fで逆方向に回転させる場合に、係止部56に比して係止部54の係止を解除しにくい。なぜなら、図8に示すように、力Fで分岐線本体部32の外側部を押したときには、てこの原理により、係止部56には係止部54に比して大きなモーメントが生じるからである。よって、係止部36,56の係止を解除しやすいのである。換言すれば、係止部36,54の係止は解除しにくい。よって、この場合であっても、係止部36,54の間の固定力を容易に向上できる。
なお本実施の形態では、分岐線挿通孔部26に対して一つの分岐線本体部32が設けられている。しかるにこれに限らず、分岐線挿通孔部26の開口縁部264と回転可能に連結される分岐線本体部32が設けられても良い。この場合、分岐線挿通孔部26から2つの分岐線14が引き出されて、それぞれ分岐線本体部32に収容される。そして、これらの分岐線本体部32は互いに反対方向に回転する。また側壁部226にも分岐線挿通孔部26を設け、側壁部226と可能に連結する分岐線本体部32を設けても良い。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
12 幹線
14 分岐線
20 幹線収容部
22 幹線本体部
24 幹線用蓋部
26 分岐線挿通孔部
30 分岐線収容部
32 分岐線本体部
34 分岐線用蓋部
40 ヒンジ部
52 支持板部
54,56 係止部
100 電線束

Claims (9)

  1. 幹線と、前記幹線から分岐する分岐線とを有する電線束を保護する電線保護部材であって、
    前記幹線を一方から覆う幹線本体部を有し、前記幹線を収容可能な幹線収容部と、
    前記幹線本体部の側部に設けられた分岐線挿通孔部と、
    前記分岐線挿通孔部から引き出される前記分岐線を前記一方から覆う分岐線本体部を有し、前記分岐線を収容可能な分岐線収容部と、
    前記幹線に対してねじれの位置にある回転軸を中心として、前記側部と前記分岐線本体部とを回転可能に固定するヒンジ部と
    前記側部に突設されて、前記回転軸に沿う方向において前記分岐線収容部を支持する支持板部と
    を備える、電線保護部材。
  2. 請求項1に記載の電線保護部材であって、
    前記支持板部に設けられ、前記分岐線本体部と係止する係止部を更に備える、電線保護部材。
  3. 請求項2に記載の電線保護部材であって、
    前記ヒンジ部を中心とした周方向において前記係止部と異なる位置で、前記支持板部に設けられる第2係止部を更に備え、
    前記分岐線本体部は前記係止部および前記第2係止部と選択的に係止する、電線保護部材。
  4. 請求項2または3に記載の電線保護部材であって、
    前記幹線収容部は、前記幹線本体部に取り付けられる幹線用蓋部を有し、
    前記分岐線収容部は、前記分岐線本体部に取り付けられる分岐線用蓋部を有し、
    前記分岐線用蓋部は、前記幹線用蓋部と連結され、前記支持板部とともに前記分岐線本体部を挟む、電線保護部材。
  5. 請求項3に記載の電線保護部材であって、
    前記幹線収容部は、前記幹線本体部に取り付けられる幹線用蓋部を有し、
    前記分岐線収容部は、前記分岐線本体部に取り付けられる分岐線用蓋部を有し、
    前記分岐線用蓋部は、前記幹線用蓋部と連結され、かつ、前記分岐線本体部が前記係止部と係止した状態において、前記分岐線本体部に取り付けられる形状を有し、
    前記係止部と前記分岐線本体部との固定力は、前記第2係止部と前記分岐線本体部との間の固定力よりも大きい、電線保護部材。
  6. 請求項に記載の電線保護部材であって、
    前記係止部の突起量は、前記第2係止部の突起量よりも大きい、電線保護部材。
  7. 請求項5または6に記載の電線保護部材であって、
    前記ヒンジ部と前記係止部との間の距離は、前記ヒンジ部と前記第2係止部との間の距離よりも長い、電線保護部材。
  8. 幹線と分岐線とを有する電線束と、
    請求項1から7のいずれか一つに記載の電線保護部材と、
    を備える、ワイヤーハーネス
  9. 幹線と分岐線とを有する電線束を、請求項1から7のいずれか一つに記載の電線保護部材に収納して、ワイヤーハーネスを製造する方法であって、
    前記分岐線本体部が前記幹線本体部に対して所定の回転角度に位置する状態で、前記分岐線を前記分岐線本体部に収容する第1工程と、
    前記分岐線が収容された前記分岐線本体部を、前記幹線本体部側へと回転させる第2工程と
    を備える、ワイヤーハーネスの製造方法
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