JP5966751B2 - 免震建物 - Google Patents
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Description
このような免震建物によれば、壁の破壊を防止して、上部構造と下部構造の相対変位を抑制することが可能である。
このような免震建物によれば、上部構造との当接により発生した力を、壁の下部と、底部とにそれぞれ伝えることが可能である。
このような免震建物によれば、上部構造の荷重が変位と逆方向に働くので上部構造の水平方向の変位の抑制を図ることができる。また、免震層に作用する圧縮力を抑制することができ、上部構造を安定して支持することが可能である。
このような免震建物によれば、上部構造の水平方向への変位をより抑制することが可能である。
このような免震建物によれば、免震構造の設計を容易にすることが可能である。
このような免震建物によれば、上部構造が壁に当接した際に、壁に生じるせん断力の発生を抑えることができる。これにより、壁の破壊を防止することが可能である。
このような免震建物によれば、壁の破壊をさらに防止することが可能である。
<免震建物の構成について>
図1は本実施形態にかかる免震建物10の平面図である。また、図2は図1のA−A断面図であり、図3は免震建物10の一部の構成を示す斜視図である。以下の説明において「上下方向(鉛直方向)」「左右方向(水平方向(横))」「前後方向(水平方向(縦))」を言う場合は、図に矢印で示した方向を基準とする。なお、図2では、A−A断面を前から見た図を示している。
図に示すように、本実施形態の免震建物10は、上部構造20と、積層ゴム30と、下部構造40を備えている。
床梁24は、床22の下部において、水平方向(縦方向及び横方向)に沿って格子状に設けられている。
増設部材26は、図2、図3に示すように床梁24の下面に設けられている。本実施形態の増設部材26は、断面が三角形の棒状(三角柱)の部材である。また、増設部材26の三角柱の各側面のうち、下面は、鉛直方向及び水平方向に対してそれぞれ傾いた傾斜面となっている。なお、この増設部材26の傾斜面は、後述する補強部材46の上面(当接面に相当する)と対向するように設けられている。
降伏部材28は、増設部材26の傾斜面の一部又は全面に設けられている。この降伏部材28は、増設部材26の傾斜面の法線方向の荷重に対抗し、当該荷重が所定値に達すると降伏(塑性変形)する部材である。
降伏部材28は、板状部材282と板状部材284とハニカム構造部材286とを有して構成されている。
板状部材284は、降伏部材28の他端側に形成された板状の部材である。本実施形態では、板状部材284は、増設部材26の下面(傾斜面)に固設されている。
ハニカム構造部材286は、正六角柱形状の筒状部材が隙間無く配列されて形成されたものであり、板状部材282と板状部材284との間に挟まれている。そして、ハニカム構造部材286は、板状部材282の面の法線方向の荷重が所定値に達すると降伏(塑性変形)する。なお、本実施形態のハニカム構造部材286はアルミで形成されているが、これには限られず、アルミ以外の材料(例えば鉄)で形成されていてもよい。
さらに、下部構造40には、補強部材46と縁切り材48が設けられている。
まず、本実施形態について説明する前に比較例について説明する。
図5は、比較例の免震建物10´において上部構造20´と下部構造40´が水平方向に相対変位した場合の説明図である。なお、図5において、図2と同一構成の部分には同一符号を付し、説明を省略する。
板状部材282と、補強部材46の面46aとが当接した状態で変位がさらに進むと、降伏部材28は補強部材46の面46aの上を摺動する。そして、降伏部材28は、法線方向の力F1が所定値になると降伏(塑性変形)する。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、免震装置(免震層)は積層ゴム30であったが、これには限られない。例えば、転がり支承タイプのものであってもよい。
前述の実施形態では、降伏部材28は増設部材26の傾斜面に設けられていたが、これには限らない。例えば、増設部材26の傾斜面と対向する補強部材46の面46a(当接面)の側に降伏部材28を設けていてもよい。
前述の実施形態では、補強部材46と擁壁42とを縁切り材48で縁切りしていたが、縁切りを行わなくてもよい。すなわち、補強部材46と擁壁42が水平方向に相対変位不可となっていてもよい。ただし、この場合、前述したように、上部構造20が擁壁42と衝突した際に擁壁42が破壊するおそれが高くなるので、縁切り材48によって補強部材46と擁壁42とを縁切りすることが望ましい。
20 上部構造
22 床
24 床梁
26 増設部材
28 降伏部材
30 積層ゴム
40 下部構造
42 擁壁
44 底部
46 補強部材
48 縁切り材
282 板状部材
284 板状部材
286 ハニカム構造部材
Claims (7)
- 免震層と、
前記免震層の上に配置された上部構造と、
前記免震層の下に配置された下部構造であって、
前記免震層の外周に形成された壁と、
前記壁の下端と水平方向に連続し、前記免震層を支持する底部と、
を有する下部構造と、
を備えた免震建物であって、
前記上部構造との当接面を有する補強部材を前記壁の内周側に備え、
前記補強部材は、前記上部構造と前記下部構造が前記水平方向に相対変位した際に、前記上部構造が前記壁と当接するよりも前、もしくは、前記上部構造が前記壁と当接するのと同時に、前記当接面で前記上部構造と当接し、当該当接により発生した力を前記壁の下部と、前記底部とに伝える
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項1に記載の免震建物であって、
前記当接面は、前記水平方向及び鉛直方向に対してそれぞれ傾いている
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項2に記載の免震建物であって、
前記上部構造は、前記当接面と対向する傾斜面を有し、
前記上部構造と前記下部構造が前記水平方向に相対変位することによって、前記当接面と前記傾斜面が当接する、
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項3に記載の免震建物であって、
前記傾斜面と前記当接面が当接したときの摩擦力を用いて、前記上部構造の前記水平方向への変位を抑制する、
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項3または請求項4に記載の免震建物であって、
前記傾斜面または前記当接面の何れか一方に、各面の法線方向の荷重に対抗し、前記荷重が所定値に達すると降伏する降伏部材、または、所定の弾性係数を有する弾性部材を配置した、
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の免震建物であって、
前記壁と前記補強部材とは、前記水平方向に相対変位可能である、
ことを特徴とする免震建物。 - 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の免震建物であって、
前記壁は、前記鉛直方向の下端に近づくにつれて前記水平方向の幅が大きくなっている。
ことを特徴とする免震建物。
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JPH09126270A (ja) * | 1995-10-30 | 1997-05-13 | Fujikura Ltd | 免震支持構造 |
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-
2012
- 2012-08-08 JP JP2012176295A patent/JP5966751B2/ja active Active
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JP2014034800A (ja) | 2014-02-24 |
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