JP5271164B2 - 床スラブ構造 - Google Patents

床スラブ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5271164B2
JP5271164B2 JP2009140558A JP2009140558A JP5271164B2 JP 5271164 B2 JP5271164 B2 JP 5271164B2 JP 2009140558 A JP2009140558 A JP 2009140558A JP 2009140558 A JP2009140558 A JP 2009140558A JP 5271164 B2 JP5271164 B2 JP 5271164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor slab
column
concrete
steel
concrete floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009140558A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010285804A (ja
Inventor
耕司 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Original Assignee
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Institute of National Colleges of Technologies Japan filed Critical Institute of National Colleges of Technologies Japan
Priority to JP2009140558A priority Critical patent/JP5271164B2/ja
Publication of JP2010285804A publication Critical patent/JP2010285804A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271164B2 publication Critical patent/JP5271164B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、鋼製の梁の上に床スラブを設けた床スラブ構造に関する。
鋼構造建築物の耐震性では、鋼製梁の上下端部の塑性変形によるエネルギー吸収効果が期待されている。図2〜図4に示すように、H型鋼などからなる鋼製の梁1は、上下フランジ部2,3と、これら上下フランジ部2,3を連結するウエブ部4とを有し、柱5,5間に前記梁1を設け、この梁1上にコンクリートを打設してコンクリート床版6を設けた床スラブ構造が知られている。
前記床スラブ構造では、地震などにより梁1に曲げモーメントが加わると、本来、コンクリート床版6がなければ、上下フランジ部2,3が塑性変形すべきであるが、上フランジ2とコンクリート床版6とが一体化しているため、コンクリート床版6の圧縮耐力により床スラブ構造の中立軸Cが上方に移動(図3)し、下フランジ部3の塑性変形が構造設計と異なる挙動を示し、下フランジ部3に大きな応力が発生する。また、コンクリート床版6と一体となった鋼製梁1の降伏曲げ強度が大きくなるため、柱5が先に崩壊する柱降伏型の破壊モードが発生する可能性が高くなる。
尚、各図面に説明のため記載したモーメント図に示すように、上フランジ部2側は圧縮により圧縮応力が発生し、下フランジ部3側は引張により引張応力が発生する。
そして、このような柱と梁の構造に関するものとして、接合金物とボルトを用いた鋼製柱と鋼製梁のボルト接合構造において、接合金物や梁に局部的な強度低下部を作ることにより、大地震や強風による被害を接合金物と梁部材の先端部範囲に止め、鉄骨構造物の決定的な崩壊を抑止可能な鋼製柱と鋼製梁のボルト構造(例えば特許文献1)が提案され、また、柱と梁との接合部が補強部材により補強される柱と梁との接合構造において、上記柱は、柱ウエブ部と、この柱ウエブ部と直交するとともに、柱ウエブ部を挟んで設けられた互いに平行な一対の柱フランジ部を有し、上記補強部材は、補強ウエブ部と、この補強ウエブ部と直交すると共に、補強ウエブ部を挟んで設けられた互いに平行な一対の補強フランジ部を有し、上記梁は、上記柱フランジ部を挟んで上記補強フランジ部に対向する位置に接合された柱と梁との接合構造(例えば特許文献2)が提案されている。
特開2005−264516号公報 特開2004−263366号公報
上記特許文献1の構造では、強度低下部が降伏することにより、柱の崩壊を抑止することができ、また、上記特許文献2の構造では、補強部材により接合構造を補強することができるが、両特許文献とも、構造が複雑になるため、コストアップを招き易く、さらに、いずれも梁上に設けるコンクリート床版の影響について何等考慮されていなかった。
そこで、本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、梁上にコンクリート床版を備えた床スラブ構造において、柱に無理な力が加わることを抑制できる床スラブ構造を提供することを目的とする。
鋼製の柱に鋼製の梁を連結し、この梁上に現場打ちコンクリートによりコンクリート床版を設けた床スラブ構造において、前記梁が上下フランジ部と、これらフランジ部を連結するウエブ部とを有し、前記コンクリート床版の端面と前記柱の外面との間に隙間を設け、この隙間に難燃性を有する緩衝材を配置し、前記コンクリート床版の下面と前記梁の上フランジ部の上面との間に、コンクリート床版と梁の一体化を防止するために縁切り部であるシート材を設けたことを特徴とする。
これにより鋼製梁とコンクリート床版とが一体とならず、地震や台風などに対して鋼製梁の塑性変形によりエネルギーを吸収することができる。また、鋼製梁が変形しても、隙間により、コンクリート床版から柱に荷重が加わることがなく、曲げ降伏強度は梁本来の強度となる。
また、このように鋼製梁の上に縁切り部であるシート材を敷設することにより、鋼製梁とコンクリート床版との縁を切ることができる。
さらに、コンクリート床版による鋼製柱への圧縮力を緩衝材により吸収することができる。
また、緩衝材により柱とコンクリート床版間に不燃性を付与することができる。
本発明の床スラブ構造によれば、鋼製梁とコンクリート床版とが一体とならず、地震や台風などに対して鋼製梁の塑性変形によりエネルギーを吸収することができ、また、曲げ降伏強度は梁本来の強度となる。
本発明の実施例1を示す一部を拡大にした床スラブ構造の一部断面にした正面図である。 柱と梁の連結箇所の正面図である。 従来の床スラブ構造の正面図である。 梁の断面図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な床スラブ構造を採用することにより、従来にない床スラブ構造が得られ、その床スラブ構造について記述する。
以下、本発明の実施例を、添付図面を参照して説明する。尚、上記図2〜図4と同一部分に同一符号を付して詳述する。
図1は本発明の実施例1を示し、同図に示すように、H型鋼などからなる鋼製の梁1は、略平行に配置した横方向の上下フランジ部2,3と、これら上下フランジ部2,3の幅方向中央を連結する縦方向のウエブ部4とを有し、鋼製の柱5,5間に前記梁1を設け、この梁1の両端部を前記柱5,5に連結している。この場合、梁1の端部を柱5に溶接により連結したり、ボルトナットなどにより連結したりすることができる。尚、梁1は両端支持梁である。
前記上フランジ部2の上には、現場打ちコンクリートによりコンクリート床版6が形成され、前記上フランジ部2の上面とコンクリート床版6の下面との間には、縁切り部たるシート材11を設け、このシート材11はビニールシートなどからなり、絶縁材となる。この場合、施工において、上フランジ部2の上面にシート材11を敷設した後、コンクリートを打設すればよい。
また、前記コンクリート床版6の端面6Aと柱5の外面5Aとの間には、隙間12を形成し、この隙間12には難燃性を有する緩衝材13が設けられている。この緩衝材13は、圧縮力を受けると収縮するものなどが用いられ、実用の範囲であれば,石膏ボード,ロックウール,ALCなどからなる。
この場合、施工において、コンクリートを打設する前に、柱5の外面5Aに緩衝材13を配置し、この後、コンクリートを打設することにより端面6Aと外面5Aとの間に緩衝材13を設けることができる。
上記のような床スラブ構造においては、シート材11によりコンクリート床版6と梁1の一体化を防止することによって、地震などにより梁1に曲げモーメントが発生しても、コンクリート床版6の影響を除去することができ、梁1が設計通りの挙動を示すことにより、柱5が梁1に先行して崩壊する可能性が無くなる。また、緩衝材13を設けることにより、コンクリート床版6による圧縮力の柱5への伝達を防ぐことができる。
このように本実施例では、鋼製の柱5に鋼製の梁1を連結し、この梁1上に現場打ちコンクリートによりコンクリート床版6を設けた床スラブ構造において、梁1が上下フランジ部2,3と、これらフランジ部2,3を連結するウエブ部4とを有し、コンクリート床版6の端面6Aと柱5の外面5Aとの間に隙間12を設け、この隙間12に難燃性を有する緩衝材13を配置し、コンクリート床版6の下面と梁1の上フランジ部2の上面との間に、コンクリート床版6と梁1の一体化を防止するために縁切り部であるシート材11を設けたから、鋼製梁1とコンクリート床版6とが一体とならず、地震や台風などに対して鋼製梁1の塑性変形によりエネルギーを吸収することができる。また、鋼製梁1が変形しても、隙間12により、コンクリート床版6から柱5に荷重が加わることがなく、曲げ降伏強度は梁1の本来の強度となり、設計により梁1が先に塑性化し、柱の崩壊を防止することができる。
また、鋼製梁1の上にシート材11を敷設することにより、鋼製梁1とコンクリート床版6との縁を切ることができる。
また、コンクリート床版6による鋼製柱5への圧縮力の衝撃を緩衝材13により吸収し、緩和することができる。
また、緩衝材13により柱5とコンクリート床版6間に不燃性を付与することができる。
また、実施例上の効果として、鋼製の柱5に鋼製の梁1を連結し、この梁1の上フランジ部2の上に縁切り部たるシート材11を敷設し、床版6に対応する位置で柱5の外面5Aに緩衝材13を配置した後、上フランジ部2の上にコンクリートを打設する施工方法であるから、縁切り部と緩衝材13の施工を簡便に行うことができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、縁切り部として可撓性を有するシート材を例示したが、上フランジ部の上面と床版の下面の一方又は両方と一体化しないで両者の縁を切れるものであれば、硬質なシート材など各種のものを用いることができる。また、柱間に設けた梁の一方の端部のみに隙間又は緩衝材を設けるようにしても良いし、梁の両方の端部に隙間又は緩衝材を設けるようにしても良い。
1 梁
2 上フランジ部
3 下フランジ部
4 ウエブ部
5 柱
5A 外面
6 コンクリート床版
6A 端面
C 中立軸
11 シート材(縁切り部)
12 隙間
13 緩衝材

Claims (1)

  1. 鋼製の柱に鋼製の梁を連結し、この梁上に現場打ちコンクリートによりコンクリート床版を設けた床スラブ構造において、前記梁が上下フランジ部と、これらフランジ部を連結するウエブ部とを有し、前記コンクリート床版の端面と前記柱の外面との間に隙間を設け、この隙間に難燃性を有する緩衝材を配置し、前記コンクリート床版の下面と前記梁の上フランジ部の上面との間に、コンクリート床版と梁の一体化を防止するために縁切り部であるシート材を設けたことを特徴とする床スラブ構造。
JP2009140558A 2009-06-11 2009-06-11 床スラブ構造 Expired - Fee Related JP5271164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009140558A JP5271164B2 (ja) 2009-06-11 2009-06-11 床スラブ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009140558A JP5271164B2 (ja) 2009-06-11 2009-06-11 床スラブ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010285804A JP2010285804A (ja) 2010-12-24
JP5271164B2 true JP5271164B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=43541709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009140558A Expired - Fee Related JP5271164B2 (ja) 2009-06-11 2009-06-11 床スラブ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5271164B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5270739B2 (ja) * 2011-10-24 2013-08-21 黒沢建設株式会社 床スラブの免震構造
JP6181000B2 (ja) * 2014-06-11 2017-08-16 メークス株式会社 鉄骨土台を備えた建築物の基礎構造及びその施工方法
CN114934707B (zh) * 2022-06-10 2024-02-27 安徽工业大学 一种梁板柱节点核心区可自由移动并复位的楼板滑移装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6153942A (ja) * 1984-08-21 1986-03-18 株式会社 構建設計研究所 シ−ト仮枠工法
JPS6378942A (ja) * 1986-09-22 1988-04-09 浅野スレ−ト株式会社 間仕切壁及びその施工方法
JPH0311749U (ja) * 1989-06-19 1991-02-06
JPH11210141A (ja) * 1998-01-27 1999-08-03 Ohbayashi Corp 鉄骨梁構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010285804A (ja) 2010-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102859097A (zh) 减振用金属板及建筑构造物
JP5383166B2 (ja) 波形鋼板耐震壁、波形鋼板耐震壁の設計方法、及び建築物
TWI428494B (zh) Hysteresis damping construct
JP2006037628A (ja) 既存建物の耐震補強方法
JP5271164B2 (ja) 床スラブ構造
JP2006336395A (ja) 耐震壁及び同耐震壁の構築方法
JP4070117B2 (ja) 制震装置
JP2009047193A (ja) ダンパー装置および構造物
JP4563872B2 (ja) 耐震壁
JP2010216611A (ja) 制震用金属板
JP4414833B2 (ja) 波形鋼板を用いた耐震壁
JP2009013683A (ja) 建物の制震構造
JP6412684B2 (ja) 制振構造
JP2011064012A (ja) ブレース、耐震構造及び建築物
JP2005155131A (ja) 建物の中間階免震構造
JP2009155870A (ja) 補強構造
JP2005083136A (ja) 複合構造柱
JP6414877B2 (ja) 補強構造及び建物
JP6268998B2 (ja) 鋼製部材の端部構造
JP5431202B2 (ja) 床構造、構造物
JP5116587B2 (ja) ブレース構造による制振装置付門型フレーム
JP2015227588A (ja) 構造物
JP6240420B2 (ja) 耐震補強構造
JP7276568B2 (ja) 木質構造
JP7243037B2 (ja) 木質構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130510

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5271164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees