JP5963679B2 - 後天的な体細胞性再編成に基づく診断方法 - Google Patents

後天的な体細胞性再編成に基づく診断方法 Download PDF

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Description

ヘルスケアの個別化が、今後5〜10年の間の医療の重要な目標である。疾患の負荷量を測定するための高感度かつ特異的なバイオマーカーの開発を含め、多数の進歩が、この目標を達成するのに必要である。
1つの例として、癌の医療の個人化は、診断法が個人化されることに依存する。癌は根本的に体細胞突然変異により推進されることから、詳細なゲノムのスクリーニングが、個体の治療剤の選択を促進するのに中心的役割を果たすと考えられる。癌のための薬物および他の療法の範囲が増加し続けるので、疾患の負荷量の高感度かつ特異的な測定法が、治療レジメンを導くためにますます緊急に求められている。
血液学的悪性腫瘍においては、残存疾患レベルが、再発性のゲノム再編成についてのアッセイを通して常法に従って定量化されている。このことは、白血病が特徴的なゲノム再編成と関連があるという発見により可能になった。これには、ゲノムワイドなスクリーニングも患者に特異的なアッセイの開発も必要とされない。しかし、固形腫瘍においては、疾患の負荷量を定量化するための方法は、感度も特異性もより低い。放射線学的画像法が、患者を段階分けするために常法に従って使用されるが、1cmより大きいサイズの肉眼的病変を検出することができるに過ぎず、これは、すでに数百万個の癌細胞があることを示す。前立腺癌についてのPSA等の血清マーカーが有用であり得るが、多くの腫瘍タイプについて利用可能でなく、非特異性の問題に頻繁に悩まされる。循環している腫瘍細胞の免疫学的検出は、感度が高く、数千個の正常細胞中の1つの癌細胞まで検出するが、血中に存在する細胞のみを検出し、目的のマーカーを発現している非悪性細胞による擬陽性の判定をもたらす可能性がある。
腫瘍細胞は、壊死またはアポトーシスを起こすと、裸のDNAを血漿中に放出し、循環している遊離DNAのレベルが、疾患の負荷量と相関する。このことを使用して、何らかの予後診断における価値を有する、癌遺伝子中の腫瘍に特異的な点突然変異またはエピジェネティックな変化のレベルをモニターすることができる。しかし、腫瘍細胞に由来する循環している裸のDNAの割合は多くの場合0.01%以下であり、単一の突然変異した塩基をこの深度で識別するための現在の方法では不十分である。したがって、血漿DNA中の点突然変異またはエピジェネティックな変化に基づく現存する戦略は、低い感受性および特異性の欠如という問題を有する。
Campbellら、Nature Genetics、Vol 40、number 6、2008年6月、722〜729頁 Cancer Res 2007; 67:(19)、2007年10月1日、9364〜9370頁
本発明は、疾患の検出およびモニタリングの問題に対処して、個人化医療のアプローチをサポートする。
本発明は、疾患をモニターするのに適している方法に関し、この方法は、
a 患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと、
b 当該患者における疾患の進行または重症度についてのマーカーとして、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/またはゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップと
を含む。
また、本発明は、疾患をモニターするのに適している方法にも関し、この方法は、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/またはゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップを含み、ゲノム再編成が、患者における疾患の進行または重症度と関連がある後天的な体細胞性の突然変異であり、再編成の同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されている。
さらなる態様では、本発明は、本発明に従ってモニターするステップと、次いでさらに、ゲノム再編成を含有する核酸の存在またはレベルを指標として、疾患の重症度または進行に応じて、必要ならば患者を適切な療法を用いて治療し、またはその療法を変化させ、またはその療法を止めるステップとを含む医学的治療の方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、患者に特異的なゲノム再編成の、当該患者における疾患の進行についてのバイオマーカーとしての使用に関し、ゲノム再編成が、後天的な体細胞性の突然変異である。
さらなる態様では本発明は、治療の有効性を評価するための方法に関し、この方法は、
i 患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと、
ii 治療に応答した当該患者における疾患の進行または重症度についてのマーカーとして、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターし、それによって、治療の有効性を評価するステップと
を含む。
血漿DNA中のゲノム再編成の定量的検出を例証する図である。 一連の試料の解析を示すグラフである。 一連の試料の解析を示すグラフである。 一連の試料の解析を示すグラフである。
本発明は一般に、患者の疾患状態と関連がある核酸中の再編成の、当該患者の核酸のゲノムワイド解析による検出に関する。現在、利用可能な技術により、組織試料中の多くの核酸の切断点のマッピングがゲノム全体にわたり可能である。患者のために、適切な核酸再編成のバイオマーカーを同定したら、当該患者において、疾患の進行を、前記切断点を含有する核酸のレベルの増加または減少を経時的にモニターすることによって追跡することができる。再編成を有する核酸が、血液または血漿中で検出可能である場合には、血液試料または血漿試料を採取して、疾患の進行を容易にモニターすることができる。疾患の進行が、再編成のバイオマーカーのレベルにより評価した場合に、停止もしくは後退したら、または検出可能でなければ、患者における疾患のための治療を止めることができる。疾患の負荷量が、再編成のバイオマーカーのレベルにより評価した場合、低下しなければ、治療レジメンを変化させるかまたは止めることができる。また、異なる治療の効果、したがって、その適切性を評価することもできる。
また、本発明の方法を使用して、再発が生じているかどうかを決定して、必要であれば、治療を再開させることもできる。
癌の例では、再編成のスクリーニングは潜在的には、診断用試料をゲノムのスクリーニングのために入手することができる全ての腫瘍タイプに適用できる。固形腫瘍を有するほとんどの患者に対しては、療法の過程の間に、癌の生検または完全な外科的切除のいずれかが行われ、このことは、腫瘍DNAを通常入手し得ることを意味する。本発明者らのこれまでの経験では、多種多様な腫瘍タイプにわたり解析された試料の99%超が、少なくとも1つの同定可能な、腫瘍に特異的なゲノム再編成を有している。
したがって、第1の態様では、本発明は、疾患の進行を決定するための方法に関し、この方法は、
a 患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと、
b 当該患者における疾患の進行についてのマーカーとして、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップと
を含む。
疾患は、本明細書の開示に従って、体細胞性再編成と関連がある任意の疾患であり得る。疾患として、例えば、癌、例として、固形腫瘍、発作性夜間ヘモグロビン尿症、神経線維腫症1型および2型、マッキューン-オルブライト、色素失調症、ならびにプロテウス症候群を挙げることができる。
本発明の一態様では、疾患は、癌、例として、固形腫瘍、例えば、乳癌、非小細胞肺癌、結腸癌、膵臓癌、卵巣癌および骨癌である。
一態様では、疾患は、再編成を含む核酸が、体液、例として、血液、血清、血漿、リンパ液、痰、尿、糞便または唾液から得られた試料中で検出可能であることを特徴とする。
本明細書における疾患状態、例として、癌と関連がある再編成は、必ずしも当該疾患の原因とはならないが、疾患の表現型を引き起こすかまたは疾患の表現型に寄与する場合がある。しかし、再編成が疾患と関連があり、したがって、再編成をモニターすることによって、疾患の進行または重症度を追跡することが可能になり得ることのみが必要である。一態様では、本発明は、疾患の原因とならないかまたは単独では疾患の原因とならない再編成を使用してモニターすることに関する。
患者の核酸の、再編成の同定のための解析は、適切には、体内の罹患細胞、例として、腫瘍、例えば、固形腫瘍から得られた核酸に対して実施する。一態様では、ゲノムワイドな核酸解析を、生検したまたは外科的切除した腫瘍組織に対して実施する。再編成のスクリーニングは、適切には、細胞集団に由来する腫瘍の核酸に対して実施する。したがって、一態様では、ゲノムワイド解析のための核酸の供給源は、当該疾患と関連がある突然変異の同定を可能にする、既知の罹患細胞または組織である。
本発明の代替の態様では、核酸を、組織、または液体、例として、血液もしくは血漿もしくは血清から直接取ることができ、そうした組織または液体は、それ自体が罹患していることは分かっていないが、疾患を有することが既知の患者から得られる。また、後天的な体細胞性のゲノム再編成は、そのような場合の疾患のマーカーとしても有用であり、突然変異が疾患状態と関連があることが想定される。
核酸は、培養細胞から得ることもでき、身体組織または体液から直接得ることもできる。
核酸は、DNAまたはRNAであり得る。
本明細書に開示するゲノムワイド解析は、一態様では、個体のゲノムの全てまたは顕著な部分を解析して、個体の罹患組織、例として、腫瘍中に見出される再編成の形態をとる突然変異を同定する。ゲノムワイド解析は、一態様では、疾患と相関する、個体から得られた再編成の突然変異を、当該個体から得られたランダムな核酸の断片または領域を、適切には、当該個体から得られた核酸に特異的であることが既知であるプローブまたはプライマーを使用することなく解析することによって同定する。したがって、ゲノムを完全に網羅することは必要でないが、一態様では、全ゲノムの解析を少なくとも統計学的解析の適用範囲に基づいて可能にする技法が好ましい。
後天的な体細胞性のゲノム再編成は、欠失、反転、トランスロケーションおよび増幅を含むことができる。一態様では、再編成は、患者の正常な(突然変異していない)ゲノムと比較した、その中に突然変異が位置する制限断片の長さの変化により検出可能である。
一態様では、解析を、DNAをシーケンシングすること、例えば、個体のDNAのランダムに生成した断片をシーケンシングすることによって実施する。一態様では、シーケンシングは、400〜500bp等の大きさのDNA断片のライブラリーをシーケンシングする。一態様では、使用する技法は、本明細書に記載し、また、Campbellら、Nature Genetics、Vol 40、number 6、2008年6月、722〜729頁にも記載されている大規模並列シーケンシング法である。
また、適切な大規模並列シーケンシングのプラットフォームは、SOLiDプラットフォーム(Applied Biosystems)、および454 sequencer(Roche)の使用も含む。
一態様では、シーケンシングを、ペアエンドシーケンシングを使用して実施する。適切には、両末端からの読取りを、6千万個程度の断片から生成し、これは一般に、試料中に存在する体細胞性のゲノム再編成の50%超を同定するのに十分である。
ペアエンドシーケンシング法は、例えば、Genome Res. 2009. 19: 521-532に開示されている。
一態様では、ゲノム再編成を優先順位付けする。優先順位付けは、例えば、以下のステップの1つまたは複数を含めることによって行うことができる。
--同じ再編成の範囲を2回以上読み取るステップ、
--両方の末端について高信頼性マッピングを行うステップ、
--同じ染色体上で、<100kb離してマッピングを読み取るステップ、
--セグメンテーションアルゴリズムにより同定したコピー数の変化点から100kbの範囲に対して両方の末端のマッピングを行うステップ。
一態様では、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップは、DNA増幅アッセイ、例として、PCRアッセイ、例えば、ネステッドPCRのアプローチである。本明細書においてPCRに言及する場合一般に、DNA増幅技術を指し、とりわけ、ポリメラーゼ連鎖反応を含む。適切には、核酸再編成を特異的に同定するように設計したプライマーを、増幅プロセスにおいて使用する。
一態様では、PCRプロセスを、血液または血清から得られた核酸試料に対して実施する。
一態様では、最初のPCR産物のサイズは、200bp未満、好ましくは、190bp、180bp、170bp、160bp、150bp未満である。
適切には、特異的な再編成のレベルをモニターするためのアッセイは、好ましくは、実質的に定量的である。
核酸のレベルの変化を、絶対的な測定値または相対的な測定値により示すことができる。例えば、「正常な」ゲノムDNAレベル対突然変異したゲノムDNAレベルの比を使用することができる。あるいは、突然変異したDNAの絶対的な量、例えば、血漿1ml当たりのDNAを測定することもできる。核酸のレベルの変化の測定または核酸のレベルの定量化は、比または絶対的な濃度のいずれかを測定することによって行うことができる。
一態様では、ステップにおいて患者における核酸のレベルの変化をモニターする本発明のアッセイは、アッセイ当たり25pgのDNAのレベルまで直線的に定量化可能である。
一態様では、再編成に関して検出されたDNAの絶対的な量の1ログの増加は、疾患の負荷量の有意な増加であるとみなされ、治療を必要とし得る。
本発明の一態様では、複数のゲノム再編成をモニターして、個体の遺伝子の指紋を得る。
さらなる態様では、本発明は、本発明のモニターするステップを含み、さらに次いで、参考情報としての再編成を含有する核酸のレベルを指標として、疾患の重症度または進行に応じて、必要ならば患者を治療し、または治療が継続している場合には、治療を変化させ、もしくは治療を止めるステップを含む医学的治療の方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、患者に特異的なゲノム再編成の、当該患者における疾患の進行についてのバイオマーカーとしての使用に関する。
疾患の進行を、同定したマーカーの変化を経時的にモニターすることによって追跡することができることが理解されるであろう。疾患の重症度を、その存在または濃度が疾患の重症度の指標であるバイオマーカーを単一の時点で測定することによって評価することができる。例えば、固形腫瘍中で当初は同定された体細胞性のDNA再編成の血中の存在により、特定の疾患状態を超えた癌の進行を示すことができる。
したがって、本発明は、疾患状態を決定するための方法に関し、この方法は、患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップを含み、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施される。適切には、ゲノム再編成を、患者において、組織、または液体、例として、血液もしくは血漿もしくは血清中で同定する。好ましくは、ゲノムワイド解析を実施した原発の罹患組織中以外の部位においてまたは臓器の組織もしくは液体中で、ゲノム再編成を同定する。
例えば、固形腫瘍は、原発の疾患組織であり得、血液または他の体液中の、後天的な体細胞性のゲノム再編成の存在は、癌の特定の疾患の進行の指標であり、治療処置の決定を可能にし得るであろう。
一態様ではまた、本発明は、疾患のための治療レジメンを決定するための方法にも関し、この方法は、好ましくは、原発の罹患組織中以外の組織または液体中の、患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成のレベルを定量化するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと、治療レジメンを前記ゲノム再編成のレベルに基づいて選択するステップとを含む。
さらなる態様では、本発明は、治療の有効性を評価するための方法に関し、この方法は、
i 患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと、
ii 治療に応答した当該患者における疾患の進行についてのマーカーとして、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターし、それによって、治療の有効性を評価するステップと
を含む。
治療は、新規の治療であり得、この場合、本発明の方法は、患者にとって最良の治療をモニターするために使用することができるのみならず、一般に新しい治療レジメンおよび新しい薬物または他の治療処置の有効性を決定するために使用することもできる。適用はヒトに限定されず、また、動物にも適用することができるであろう。したがってまた、本発明は、薬物または治療レジメンの有効性を評価するための方法にも及び、この方法は、薬物または治療レジメンを用いて、それを必要とする個体を治療するステップと、次いで、治療後の疾患の進行または重症度を、疾患についてのバイオマーカーとして、体細胞性再編成を有する核酸のレベルを測定することによってモニターするステップとを含む。
一態様ではまた、本発明は、細胞死滅をモニターするための方法にも関し、薬物または治療レジメンを使用する細胞死滅を、体細胞性再編成を含む核酸の放出によりモニターする。
Cancer Res 2007;67:(19)、2007年10月1日、9364〜9370頁は、動物モデルにおいて細胞死滅をモニターすることを開示している。
患者が、薬物あるいは他の療法、例えば、手術または放射線療法もしくは化学療法を用いて治療されている場合には、当該治療の有効性を、患者における再編成を有する核酸のレベルを探索することによってモニターすることができる。
適切な治療は、手術、化学療法、放射線療法、モノクローナル抗体、ホルモン療法および分子標的療法またはそれらの組合せの使用を含む。
さらに、患者が、疾患のために治療されており、寛解期である場合には、患者の寛解状態の継続をモニターすることもできる。患者が、寛解から脱した(再発した)場合には、治療を再開することができる。したがってまた、疾患の進行をモニターすることは、本明細書で言及する場合、寛解後の疾患の再出現、および場合により、再発後の疾患の治療後の疾患の再出現をモニターすることも包含する。本発明を使用して、寛解または治療の最後のサイクルの後の、例えば、数時間、数日、数週または数ヵ月の期間の後の再発をモニターすることができる。
本発明の好ましい態様では、癌の進行を決定するための方法を提供し、この方法は、
a) 患者の腫瘍試料から得られた核酸中の後天的な体細胞性のゲノム再編成を、ペアエンドシーケンシングによるゲノムワイド解析によって同定するステップと、
b) 後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定および測定するための定量的アッセイを設計するステップと、
c) 患者から、療法のその後の段階の間に、1つまたは複数のさらなる試料を得るステップと、
d) 前記アッセイを使用して、ステップ(a)およびステップ(c)の間に得た試料中の体細胞性再編成を有する核酸のレベルを測定するステップと、場合により、
e) 患者についての疾患の進行および/または重症度を、ステップ(d)で測定した体細胞性再編成を有する核酸のレベルを比較することによって決定するステップと
を含む。
本発明のさらなる態様では、妊婦をスクリーニングして、遺伝性疾患が子に遺伝しているかどうかを決定することができる。父親が後天的な体細胞性のゲノム再編成と関連がある状態を有することが既知である場合、この再編成の存在を、例えば、母親の血液または血清中で評価することができる。したがって、一態様では、本発明は、疾患をモニターするのに適している方法に関し、この方法は、
a 患者における疾患状態と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されるステップと
b 胎児における疾患の進行または重症度についてのマーカーとして、妊娠中の女性において、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/またはゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップと
を含む。
特許出願および認められた特許を含めた、本出願中の全ての参考文献の教示は、本明細書に参照により完全に組み込まれている。本出願が優先権を請求する特許出願はいずれもその全体が、刊行物および参考文献について本明細書に記載する様式で、参照により本明細書に組み込まれている。
本発明者らは、誤解を避けるために、用語「含む(comprising)」、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」はそれぞれ、本明細書では、あらゆる場合に、用語「からなる(consisting of)」、「からなる(consist of)」および「からなる(consists of)」と場合により代用可能であることを意図する。全ての数値における用語「約(about)」(または「およそ(around)」)は、5%の変動を許容する。すなわち、約1.25%の値は、1.19%〜1.31%の間を意味するであろう。
本明細書に記載する特定の実施形態は、例証として示し、本発明を限定するものではないことを理解されたい。本発明の主要な特徴を、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施形態において利用することができる。当業者であれば、本明細書に記載する特定の手順に対する多数の均等物を、認識するか、または常法通りの研究を使用するだけで究明することができる。そのような均等物は、本発明の範囲に属するとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。本明細書で言及する刊行物および特許出願は全て、本発明が関係する、当業者の技能のレベルを示す。刊行物および特許出願は全て、それぞれ個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれていることを具体的かつ個々に示すのと同じ程度で本明細書に参照により組み込まれている。
単語「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は、特許請求の範囲および/または本明細書において、用語「含む(comprising)」と併せて使用する場合、「1つ(one)」を意味する場合があるが、また、「1つまたは複数」、「少なくとも1つ」および「1つまたは2つ以上」の意味とも一致する。用語「または(or)」の使用は、特許請求の範囲においては、選択肢のみを指すかまたは選択肢が相いれないことが明確に示されない限り、「および/または(and/or)」を意味するために使用するが、本開示は、選択肢のみおよび「および/または」を指す定義を支持する。本出願全体を通して、用語「約(about)」は、値が、測定、値を決定するために利用されている方法について内在する誤差の変動、または研究対象の間に存在する変動を包含することを示すために使用する。本明細書および特許請求の範囲において使用する場合、単語「含む(comprising)」(ならびに含む(comprising)の任意の形態、例として、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」)、「有する(having)」(ならびに有する(having)の任意の形態、例として、「有する(have)」および「有する(has)」)、「含む(including)」(ならびに含む(including)の任意の形態、例として、「含む(includes)」および「含む(include)」)、または「含有する(containing)」(および含有する(containing)の任意の形態、例として、「含有する(contains)」および「含有する(contain)」)は、包括的または無制限であり、追加の、記載されていない要素および方法のステップを除外しない。
用語「またはそれらの組合せ(or combinations thereof)」は、本明細書で使用する場合、その用語に先行する列挙された項目の全ての並べ替えおよび組合せを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BCまたはABCのうちの少なくとも1つを含み、また、特定の文脈において、順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BACまたはCABも含むことを意図する。この例に続いて、1つまたは複数の項目または用語の繰り返し、例として、BB、AAA、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等を含有する組合せも明確に含まれる。当業者であれば、文脈からそうでないことが明らかでない限り、典型的には、任意の組合せにおいて、項目または用語の数に対する制限はないことを理解するであろう。
本明細書において開示および請求する組成物および/または方法は全て、本開示に照らして過度の実験をせずとも作製および遂行することができる。本発明の組成物および方法を、好ましい実施形態の観点から記載してきたが、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、変更形態を、本明細書に記載する組成物および/または方法にも方法のステップまたは一連のステップ中にも適用することができることが当業者には明らかであろう。当業者に明らかなそのような類似の置換形態および改変形態は全て、添付の特許請求の範囲により定義する本発明の精神、範囲および概念に属するとみなす。
ここに至り、本発明を、以下の実施例を参照して例示する。それらの実施例により、本発明は限定されない。
方法
本発明のこの実施例では、以下のステップを利用する。
1. 腫瘍に特異的なゲノム再編成を、大規模並列シーケンシング法により同定するステップ。
2. 再編成のマッピングを、塩基対レベルの分解能で行うステップ。
3. 腫瘍の負荷量の、高感度かつ特異的な定量化のために、PCRに基づいたアッセイを設計するステップ。
4. 血清から遊離DNAを抽出し、腫瘍の負荷を適切な対照を用いて定量化するステップ。
腫瘍に特異的な再編成を、大規模並列シーケンシング法により同定するステップ
ゲノムDNAを、腫瘍試料から、フェノール-クロロホルムによる抽出または他の標準的なプロトコールを使用して抽出する。ライブラリーを、腫瘍DNAから、使用しようとする大規模並列シーケンシングプラットフォームの製造元により推奨されているプロトコールに従って調製する。Solexaシーケンシングプラットフォーム(Genome Analyzer、lllumina、San Diego CA)のために、ゲノムDNA(5μg)を、Genome Analyzer計測器と共に供給されたネブライザーを製造元の指示に従って使用してランダムにせん断する。断片化したDNAに、T4 DNAポリメラーゼおよびクレノウポリメラーゼをT4ポリヌクレオチドキナーゼと共に使用して末端修復を行って、5'末端をリン酸化する。3'Aオーバーハングを、3'-5'エキソヌクレアーゼ欠損クレノウ断片を使用して生成させ、lllumina両末端アダプターオリゴヌクレオチドを、こうして生成させた粘着末端にライゲーションする。ライゲーション混合物を、アガロースゲル上で電気泳動し、400〜500塩基対の長さのDNA断片を切り出すことによってサイズ選択する。DNAをゲルから抽出し、断片を、Solexaプライマーを両方の末端に対して用いて、製造元の指示に従って限定的なサイクルのPCR反応により濃縮する。
Genome Analyzerの両末端フローセルを、製造元のプロトコールに従って、供給されたクラスターステーション上に調製する。次いで、PCRコロニーのクラスターを、Genome Analyzerプラットフォーム上で、製造元から推奨されているプロトコールを使用してシーケンシングする。再編成は、より長い読取り長さの、単一の末端の読取りを用いて見出すことができるが、各末端から少なくとも35bpの、ペアエンドシーケンシングにより、再編成を同定するための最適な適用範囲が得られる。計測器から得られた画像を、製造元のソフトウエアを使用して処理して、FASTQ配列ファイルを生成する。
SOLiDプラットフォーム(Applied Biosystems)および454 sequencer(Roche)を含めた、現世代の大規模並列シーケンシングのプラットフォームのうちのほとんどを、ゲノム再編成を同定するために使用することができる。より長い挿入部のサイズが、適用範囲を増加させ、再編成のクラスターの認識のより高い信頼性をもたらす。同じ患者由来の体質性(生殖系列)DNAから得られたシーケンシングのデータが入手可能である場合、これを使用して、生殖系列性再編成と体細胞性再編成とを区別することを援助することができる。
配列データを、いくつかの無料で入手可能なパッケージのうちのいずれかを使用して、参照ヒトゲノムに対して整列させる。本発明者らは、MAQアルゴリズムv0.4.3(http://maq.sourceforge.net maq-man.shtmlにおいて利用可能である)を使用する。2つの末端をゲノムに対して正しい方向性および間隔距離で整列させることができなかった読取りは、SSAHAアルゴリズムを用いてさらにスクリーニングする。
不自然な結果の除去
2つの末端を、相互に500bpの範囲に対してさらにマッピングするが、それら2つの末端のうちの1つが誤った方向性にある読取りは、解析から除外する。これは、それらの読取りが、PCRコロニーの内へのプライマーの誤った付加またはライブラリーの増幅の間に生成した分子内再編成のいずれかに起因する不自然な結果であると考えられるからである。(PCRによる濃縮ステップの間に生成された)相互に正確な二つ組である読取りは、配列の2つの末端が、同一のゲノムの場所にマッピングされるという事実により同定される。すなわち、より高いマッピングの質を有する断片のみが保持される。参照ゲノム中の配列ギャップに由来するDNAの偽のマッピングは、コピー数解析および再編成解析から、セントロメアまたはテロメアの配列ギャップから1Mbの範囲内の領域を除くことによって低下する(現在の配列ギャップのリストについては、例えば、http://genome.ucsc.edu/cgi-bin/hgTablesを参照されたい)。
コピー数アルゴリズム
特有性の変化するレベルについてゲノムにわたり補正するために、両末端の短い読取りのインシリコのシミュレーションを、500bp離れた35塩基の各末端の対をなす配列(または異なるライブラリーが使用されている場合には、同等物)を生み出すことによって実施する。シミュレートした対を、ゲノムに沿って35bp毎に位置させる。これらのシミュレートした読取りを、ゲノムに対して、MAQアルゴリズムを使用してマッピングする。これに基づいて、ゲノムを、非オーバーラップの、不均等な幅のウィンドウであって、一定の数の、高い特有性でマッピングされたインシリコの読取りを含有するウィンドウに分ける。ウィンドウの境界を設定して、各ウィンドウの内の、特有にマッピングされた両末端の読取りの数を数える。これは、当初はゲノムハイブリダイゼーションマイクロアレイのデータのために開発された二変数循環セグメンテーションアルゴリズム(binary circular segmentation algorithm)に対する生のインプットを形成する。Bioconductorプロジェクト(http://www.bioconductor.org/を参照されたい)のDNAcopyライブラリーとしてR中で実行される、このアルゴリズムは、コピー数の変化点を、反復二変数セグメンテーション(iterative binary segmentation)により同定する。本発明者らは、α=0.01を、2の平滑パラメータおよびセグメンテーション後の推定される擬陽性を刈り込むための2標準偏差と一緒に使用するが、モデル化は一般に、異なるパラメータを選択しても、類似の結果をもたらす。
再編成のマッピングを、塩基対レベルの分解能で行うステップ
以下の基準を使用して、誤ってマッピングされた読取りを優先順位付けて、確認スクリーニングを行う。
--同じ再編成の範囲を2回以上読み取る、
--両方の末端について高信頼性マッピングを行う、
--同じ染色体上で、<100kb離してマッピングを読み取る、
--セグメンテーションアルゴリズムにより同定したコピー数の変化点から100kbの範囲に対して両方の末端のマッピングを行う。
1kbの最大の産物サイズについては、両末端の読取りの1kb外側にプライマーを位置させることによって、プライマーは、存在するであろう切断点に及ぶように設計されている。PCR反応を、腫瘍および正常なゲノムDNAに対して、プライマーの各セットについて実施する。バンドをもたらす産物を、従来からあるSangerのキャピラリー法によりシーケンシングし、参照配列と比較して、切断点を同定する。後天的な体細胞性の、腫瘍に特異的な再編成は、正常なDNA中には一致するバンドがない、腫瘍DNA中の説得力のあるバンドをもたらすPCR反応物であって、このバンドは、少なくとも2つの別個の反応物中に見られ、再編成を示唆する、明確にマッピングされた配列データも一緒にもたらすPCR反応物と定義する。
あるいは、再編成を、切断点にわたるde novoアセンブリによりマッピングすることもできる。これは、1つの末端が切断点の場所にマッピングされる両末端の読取りを抽出することによって達成される。これらの読取りを、より長いコンティグに集合させることができ、これらのコンティグを、参照ゲノムに対して整列させ、切断の正確な場所を同定することができる。
腫瘍に特異的な再編成を定量化するために、PCRに基づいたアッセイを設計するステップ
本発明者らは、ネステッドPCRが、腫瘍に特異的なゲノム再編成を増幅するための、高感度かつ特異的な方法であることを見出すに至った。
それぞれの確認された体細胞性の構造的な再編成を、DNAマーカーとしての適切性について評価する。
コピー数変化
大半の腫瘍細胞中に存在するDNAマーカーを選択することが重要である。再編成のスクリーニングを、細胞集団に由来する腫瘍DNAに対して実施する。したがって、シーケンシングの実験のアウトプットは、腫瘍細胞集団の再編成の平均である。本発明者らは、i)シーケンシングのデータ中で優勢であり、ii)明確なコピー数変化を有する再編成を使用することを狙う。これは、これらの再編成が、大半(または全て)の腫瘍細胞中に存在するからである。
周囲のDNAの特有性
各アッセイが、特定の再編成に特異的でなければならない。ゲノムの反復性とは、非特有性の反復配列がゲノムにわたり複数の位置に位置することを意味する。極めて特異的なアッセイを得るために、各切断点の周囲の反復配列を、repeat maskerソフトウエア(www.repeatmasker.org)を使用してマスクする。これにより、一部の後天的な体細胞性の切断点は、さらなる解析から、直近の周囲の反復があることを理由に除外される。いくつかの切断点の接合部については、ヌクレオチドの短いストレッチのみがマスクされ除かれるか、または何も除かれない。こうして、反復配列が回避されるならば、特異的なアッセイを、これらの再編成のために設計することが可能になる。
アッセイの数
本発明者らは、患者1人当たり、腫瘍に特異的な再編成3〜4つに対してプローブを設計することを目指す。患者1人当たり複数のアッセイを有することにより、最終的な結果の信頼性が増加するが、こうした数の適切な再編成を、あらゆる患者において同定することは必ずしも可能ではない。腫瘍に特異的なアッセイを、ゲノムの野生型領域を認識するように設計した、4つの対照アッセイと平行して行う。
アッセイ/オリゴの設計
本発明者らは、ネステッドPCRのアプローチを取って、正常細胞に由来する循環しているDNAの高いバックグラウンドから、癌に特異的な再編成を同定する。プライマーを、primer 3(http://frodo.wi.mit.edu/)を使用して、反復配列を回避し、再編成の切断点に及ぶように設計する。最初のPCR産物のサイズは、最小(<200bp)に保つべきである。これは、循環している腫瘍DNAは、このサイズ範囲において最も豊富である傾向があるからである。第1回のPCRにおいて増幅された配列を鋳型として使用して、二重標識DNAプローブ(「taqman」)スタイルの定量的PCRアッセイを、Beacon Designerソフトウエア(Premier Biosoft International)を使用して設計する。このプログラムにより、プライマーおよび二重標識した[5'FAM、3'BHQ1]DNAプローブが選択される。厳格なサイズの制約に起因して、リアルタイムのプライマーと第1回のプライマーとの間のオーバーラップが時には必要となる。
血漿/血清からDNAを抽出し、腫瘍の負荷量を定量化するステップ
DNAの抽出
患者の血漿または血清から、デブリを、16,000gにおける10分間の遠心分離により除去する。DNAを、2〜20mLの得られた上清から、QIAamp MinElute Virus Vacuum Kit(Qiagen)を使用して抽出する。DNAを、20μlの供給された溶出用緩衝液中に溶出し、全体積を、以下のPCRにおいて鋳型として使用する。
マルチプレックスPCR
2〜20mLの患者の血漿から抽出したDNAの全量(またはこれに由来する10倍段階希釈物)を、第1回のコントロール領域のプライマーと併せた、患者に特異的な第1回のPCRプライマー全てと組み合わせ、マルチプレックスPCRにおいて20サイクルに付す。全てのプライマーを組み合わせることによって確実に、最多の量のDNAが、各プライマーセットに対して利用可能となる。
リアルタイムPCR
10倍希釈物を、ネステッドPCR産物から作製し、5μlを、再編成に特異的なプライマーおよびプローブを使用する個々のリアルタイムPCR反応において、鋳型として使用する。
定量化
患者の腫瘍DNAの、正常なDNA(または水)中の段階希釈物を使用することによって、検量線の生成が可能になる。これは、1反応物当たりの腫瘍DNAの(pgで示す)量が既知であるからである。次いで、標準物質に適用させて最良に適合する曲線を使用することによって、既知の体積の血漿/血清中に存在する腫瘍DNAの量の内挿が可能になる。本発明者らの経験では、ネステッドリアルタイムPCRは、解析した血漿の全体積中に存在する標的の再編成を1コピーまで検出することが可能である。
結果
本発明者らは、2人の転移性乳癌を有する患者を検討した。両末端から読む大規模並列シーケンシング法を使用して、両方の原発性癌のゲノムから、後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定し、PCRアッセイを、各ゲノム由来の複数の再編成にわたり増幅するように設計した(下記の図1を参照されたい)。PCR産物をシーケンシングして、切断点を塩基対レベルの分解能で同定した。次いで、本発明者らは、ネステッドリアルタイムPCRアッセイを、腫瘍DNAの量を増幅および定量化するように設計した。次いで、本発明者らは、癌から得られたDNAに対するPCRの設計の成功を確認した後に、両方の症例における疾患の最初の提示の際に採取した血漿試料を調べた。DNAを、2mLの血漿から抽出し、本発明者らが設計した患者に特異的なリアルタイムアッセイにより解析した。図1は、リアルタイムPCR反応から得られた結果を示す。曲線は、Y軸上に、リアルタイム(taqman)プローブにより発生した蛍光の量を示し、X軸上に、PCRサイクルの数を示す。図1のグラフのそれぞれの中央付近の濃い水平線は、反応が陽性に達するとみなされる蛍光のレベルを印し、したがって、より早期に(より左方向で)曲線が閾値に交差するほど、標的DNAのより多くの量が反応物中にある。図1中、正常な個体から得られた血漿DNA(反応についての陰性対照)に由来する曲線および水中の患者の血漿の10倍段階希釈物を示す曲線を、別個の矢印により特定する。各患者についての左手のグラフは、腫瘍に特異的な再編成についての結果を示す。明らかに、患者の血漿試料は陽性であり、一方、(正常な個体から得られた)陰性対照の血漿は、全体を通して陰性である。各患者についての右手のグラフは、ゲノムの正常な領域(陽性対照)についての結果を示し、これは、予想通り、患者および正常対照の両方において陽性である。
図1:乳癌を有する患者の血漿DNA中のゲノム再編成の定量的検出:後天的な体細胞性のゲノム再編成が、2人の転移性疾患を有する患者の原発性乳癌中で大規模並列シーケンシング法により同定された。2mLの診断時に採取した血漿から抽出したDNAおよび10倍段階希釈物を、ネステッドPCRによりスクリーニングし、最終回のリアルタイムPCTでは、再編成のロバストな検出(各患者について、1つを示し、他の2つは示さない)が、両方の患者において可能であった。希釈系列における腫瘍に特異的な反応と対照の反応との比較から、各患者において、血漿中の腫瘍に特異的なDNA対全DNAの比は1:10であることが示唆され、抽出された血漿DNAの総量は、患者PD3722aについては、患者PD3770aよりも約100倍多かった。
結果は、これらの体細胞性再編成を、血漿DNA中で定量的に検出することができることを示している。特に、アッセイの以下の主要な特徴を、解析から実証することができる。
--アッセイは、極めて感度が高い。これは、解析が、血漿を希釈した場合でさえ陽性であったことによる(第1の患者については、1:10の希釈度、および第2の患者については、1:1000の希釈度。後者は、2mLが開始体積であったので、わずか2μLの血漿から得られたDNA中にシグナルを検出することに相当する)。
--アッセイは、極めて特異的である。これは、正常な血漿DNAが、ネステッドPCRを用いた場合でさえ、シグナルを示さなかったことによる。
--アッセイは、定量的である。血漿の希釈物が、曲線間のロバストな分離を示す、Ctの直線的な増加を示したことによる。
それに続いて、本発明者らは、癌を有する、化学療法を受けている第3の患者から得られた一連の試料を解析するに至った(下記の図2)。本発明者らが、最初の2人の患者について行ったように、ゲノムワイドな再編成のスクリーニングに、大規模並列シーケンシング法を使用して着手して、後天的な体細胞性再編成を同定した。これらの再編成のうちの2つを、アッセイの設計のために選択した。腫瘍DNAの段階希釈物を、正常なDNA中で作製した。
図2Aは、正常なDNA中への腫瘍DNAの希釈系列にわたる二つ組の反応における再編成1および2の解析を示す。Ct≦27の場合、腫瘍DNAの絶対的な量を、最良に適合する直線から推定することができる。Ct>27の場合、疾患を、検出可能または検出不能と分類することのみができる。しかし、アッセイは、反応物中に存在する再編成の単一のコピーを検出することができるように見える。図2Bは、患者の臨床経過における画期的な時点において収集した6つの試料から推定した血清1mL当たりの腫瘍DNAの量を示す。
図2のパネルAは、段階希釈物に対する反復実験におけるアッセイの試験を示す。結果は、アッセイが、ロバストであり、再現性があり、1反応物当たり約25pgのDNAまで直線的に定量化可能であることを実証している。二倍体のヒト細胞は約6.75pgのDNAを含有することを考えると、このことは、1反応物当たり約4つのゲノムに相当する。反応物中により低い量の腫瘍DNAがある場合(1反応物当たり5pgおよび10pg)、本発明者らは、反応が、陽性となる場合も陰性となる場合もあることを見出している(グラフのはるか右側にある点として示す)。このことは、陰性反応においては、再編成のコピーは存在せず、一方、陽性反応においては、1または2つのコピーが存在したことを暗示している。したがって、主要な知見は、ネステッドリアルタイムPCRアッセイは、数ミリリットルの血液中に存在する再編成の単一のコピーを検出することが可能であろうということである。
次に、本発明者らは、患者から化学療法の間の時点において収集した一連の血清試料をスクリーニングした(図2Bおよび2C)。残念なことに、療法を開始する前の試料は入手できなかった。しかし、第一選択の化学療法の中間点から、第二選択の化学療法の終点まで、残存疾患が、アッセイの検出限界で、血清中で検出可能であった。残念なことに、患者は、化学療法の完了から1または2ヵ月以内に臨床的進行を示し、このことは、血清中の検出可能な疾患のレベルの増加と関連があった。救援化学療法を予定した時期までに、疾患のレベルはさらに増加した。
これらの一連の解析は、アッセイは、疾患を、臨床的に最低限の量で存在する場合でさえ検出することが可能であり、疾患の負荷量の定量化は、疾患の進行と相関することを実証している。
今後の研究
目的
本発明者らは、血漿DNA中で定量化した腫瘍に特異的な再編成の予後診断における意義を、
1.非転移性の乳癌を有する、アジュバント療法の状況において治療を受けた患者100人、
2.段階IIIまたは進行段階IIの結腸直腸癌を有する患者100人
について測定することを意図する
非転移性の乳癌
乳癌は、英国では、女性における癌による死亡の16%の原因である。診断時に遠位の転移が判明していない患者については、治療は一般に、治癒を意図して送達するが、再発率は、5年以内に、局所性の結節の関与、原発性腫瘍のサイズおよびエストロゲン受容体の状態に応じて、20〜40%の間に及ぶ。この臨床状況におけるアジュバント療法の最良の使用に関して、多くの疑問が未解決のままであり、疾患の負荷量を定量化するための正確な方法は、治療レジメンの個人化を確立し、治療の強度および持続期間を最適化するために非常に有益であろう。
段階IIIおよび高リスクの段階IIの結腸直腸癌
結腸直腸癌は、英国では、癌による全死亡の10%の原因である。全患者のほとんど半分が、高リスクの段階IIまたは段階IIIの疾患を提示し、この群は、局所の腸および結節の関与の程度に応じて、33%〜75%の5年全生存率を示す。この理由により、患者を、手術後の持続性の疾患に基づいてリスクカテゴリーに正確に階層化するための方法は、臨床管理に特に有用であろう。
調査計画
患者の動員および試料の収集
手術およびアジュバント療法により治療しようとする早期乳癌を有する患者を、治験に登録する。そのような女性は全て、手術前腫瘍外来で検討され、ここで、アプローチされ、同意し、研究に登録される。手術時に、乳癌試料は、研究看護師により採取されて病理学研究室に送られ、そこで、診断用のために必要でない腫瘍の一部は、続くDNAの抽出のために新鮮凍結する。一連の20mLの血漿試料を、患者の癌を治療看護する経過の間の重要な節目、すなわち、手術前、手術後(アジュバント療法計画外来)、化学療法の終点(ER陰性患者の場合)またはホルモン療法の間(ER陽性)、経過観察の間の6ヵ月毎、臨床的再発時において抽出し、凍結する。試料を、手術後および化学療法の終わりに、収集して、循環している腫瘍細胞を免疫学的方法により評価する。正常なDNAは、全血白血球から抽出する。
治癒を意図して原発性腫瘍の切除を受ける、段階IIIおよび高リスクの段階IIの結腸直腸癌を有する患者を、治験に登録する。そのような患者は全て、段階分け/診断の段階、手術、アジュバント療法および治療後の経過観察の全部について、外科医、癌専門医および専門看護師を包含する特定の多くの専門分野にわたるチームにより管理される。患者は、手術前の検討時に、同意し、研究に登録される。手術時に、結腸直腸癌試料は、研究看護師により採取されて病理学研究室に送られ、そこで、診断用のために必要でない腫瘍の一部は、続くDNAの抽出のために新鮮凍結する。一連の20mLの血漿試料を、患者の癌を治療看護する経過の間の重要な節目、すなわち、手術前、手術後(アジュバント療法計画外来)、化学療法の終点、経過観察の間の6ヵ月毎、臨床的再発時において抽出し、凍結する。正常なDNAは、全血白血球から抽出する。
ペアエンドシーケンシング
手短に述べると、上記した標準的なプロトコールに従って、37bpの両末端の読取りを使用してショットガンシーケンシングを行うために、400〜500bpの断片のライブラリーを生成する。これらの断片を使用して、6千万個の断片から両末端からの読取りを生成するために、大規模並列シーケンシング法を行う。これは、本発明者らの経験では、試料中に存在する体細胞性のゲノム再編成の50%超を同定するのに十分である。本発明者らは、確立されたアルゴリズムを使用して、切断点の確認のためのPCRおよびキャピラリーシーケンシング法のために再編成を優先順位付けする。このステップは、再編成が後天的な体細胞性であることを証明するために、患者から得られた正常なDNA試料にわたるPCRを包含する。
血漿DNA中の腫瘍に特異的な再編成の定量化
最初に、腫瘍当たり4つの後天的な体細胞性再編成を採取して、アッセイの設計を進める。これらは、
--大半の腫瘍細胞中に存在すること:このことは、(正常な細胞による汚染を許す)コピー数の内在性の変化の境界を定める再編成を取ることによって最良に推定される;
--切断点に存在する特有のDNA:PCRアンプリコン中に反復が存在しないと、アッセイの特異性が改善する;
--可能であれば、癌遺伝子を関与させること:例えば、CDKN2Aの欠失またはERBB2の増幅における最初の再編成は、最終的には再発する細胞を含めて、全ての細胞中に存在する可能性が高い;
に基づいて選ぶ。
アッセイは、最初は、(循環している腫瘍DNA断片の小さなサイズに起因する)200bp以下の産物を増幅するように設計したプライマーを用いる第1回の20サイクルのPCRに基づき、これに、Taqmanプローブを用いる第2回のネステッドリアルタイムPCRが続く。腫瘍DNAおよび対照のアンプリコンの希釈系列を使用して、腫瘍細胞に由来する血漿DNAの相対的な割合および総量を推定する(例として、図を参照されたい)。本発明者らは、このアプローチが、正確な、再現性のある、直線的な定量化をもたらすことを見出している。
DNAを、凍結血漿試料から、確立されたプロトコールを使用して、いくつかに分けて抽出し、上記の定量用標準物質を用いて、いくつかに分けて解析する。ゲノム由来の正常な対照領域の増幅を使用して、血漿中に存在する裸のDNAの総量を推定する。本発明者らは、腫瘍DNAの定量化を裸の血漿DNAの総量の割合として表現するが、循環している腫瘍DNAを絶対的な濃度として定量化することが可能な場合があると考えられる。
臨床転帰と出力計算との相関性
統計学的解析は、3つ疑問、すなわち、画期的な時点(提示、手術後、療法の完了時)における個々の測定値の予後診断における意義;薬物誘発性の細胞死滅を、腫瘍に特異的な血漿DNAの一過性の増加およびそれに続く低下を評価することによって定量化する能力;ならびに差し迫った再発を、臨床的合併症が発症する前に上昇するレベルを同定することを通して予測することの実現可能性に重点を置く。出力計算は、ctDNAの推定に関して階層化した25人の患者の2つの群を比較した場合、(より不良の予後の群における30ヵ月の無病生存期間の中央値を有する60ヵ月の研究に基づくと)2.2のハザード比は、80%の出力で検出され得るであろうことを示している。データセットを用いれば、追加の予後診断の解析、例として、全体的なゲノムの不安定性のマーカーと転帰との相関性、およびゲノム再編成の特定のパターンと生存期間との関連性が可能となるであろう。

Claims (11)

  1. 乳癌である疾患をモニターするのに適している方法であって、
    a 患者における乳癌と関連がある後天的な体細胞性のゲノム再編成を同定するステップであって、前記同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施され、
    前記ゲノムワイド解析が、患者からのDNAに特異的であることが既知であるプローブまたはプライマーを使用することのない、ゲノムの全てまたは顕著な部分からのランダムなDNA断片または領域の解析を含む、ステップと、
    b 当該患者における乳癌の進行または重症度についてのマーカーとして、前記ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/または前記ゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップと
    を含み、前記モニターおよび/または定量化するステップが、血漿または血清である体液由来の核酸に対して実施されるネステッドPCRアッセイである、方法。
  2. (a)の前記核酸解析が、生検したまたは外科的切除した腫瘍組織に対して実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ゲノムワイド解析が、DNAをシーケンシングすることによって実施される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ゲノムワイド解析が大規模並列シーケンシング法である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記シーケンシングが、ペアエンドシーケンシングを使用して実施される、請求項3または請求項4に記載の方法。
  6. 薬物または他の治療処置の有効性の評価における、請求項1に記載のモニターする方法の使用。
  7. 癌組織の外科的切除の有効性の評価における、請求項6に記載のモニターする方法の使用。
  8. 乳癌をモニターするための方法であって、ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/またはゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップを含み、前記ゲノム再編成が、患者における乳癌の進行または重症度と関連がある後天的な体細胞性の突然変異であり、前記再編成の同定が、当該患者の核酸のゲノムワイド解析により実施されており、前記モニターおよび/または定量化するステップが、血漿または血清である体液由来の核酸に対して実施されるネステッドPCRアッセイである方法。
  9. 前記ゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化をモニターするステップおよび/または前記ゲノム再編成を含有する核酸のレベルを定量化するステップが、寛解期の患者由来の試料に対して実施される、請求項1または8に記載の方法。
  10. 複数の後天的な体細胞性のゲノム再編成がモニターされる、請求項1から9のいずれかに記載の方法または使用。
  11. 患者を適切な治療を用いて治療し、またはその治療を変化させ、またはその治療を止める指標としての、患者のゲノム再編成を含有する核酸のレベルの変化を同定するための、請求項1から10のいずれかに記載の方法または使用。
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