JP5962530B2 - 電池 - Google Patents

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Description

本発明は,電池ケースに電極体を収容した電池に関し,詳しくは,電池ケースに対する電極体の配置位置に関する。
近年,リチウムイオン二次電池などの電池は,携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器,ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両等,多岐にわたる分野で利用されている。特にリチウムイオン二次電池は,エネルギー密度が高いため,各種の機器に搭載する上で好適である。
このような電池の構造として,例えば,下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の電池は,扁平な角型の電池ケース(特許文献1のケース20)に電極体を収容した構成となっている。電極体は,正極活物質を含んだ正極活物質層を有する正極板(特許文献1の正極シート82)と,負極活物質を含んだ負極活物質層を有する負極板(特許文献1の負極シート84)と,セパレータとを積層して捲回した扁平形状である。この電極体は,捲回軸方向の一端部が,正極活物質層の形成されていない正極活物質層非形成部(特許文献1の活物質層未形成部分)であり,捲回軸方向の他端部が,負極活物質層の形成されていない負極活物質層非形成部(特許文献1の活物質層未形成部分)である。正極活物質層非形成部には,正極端子が接合されており,負極活物質層非形成部には,負極端子が接合されている。
正極端子は,その一端(内側端)に設けられて,電極体の正極活物質層非形成部に溶接により接続されている「接続部62」と,その他端(外側端)に設けられて,電池ケースの外部に露出している「露出部68」と,電池ケースの長手方向に延びて,接続部62と露出部68とを繋いでいる「リード部64」とからなっている(特許文献1の図1参照)。すなわち,正極端子は,電池ケースの長手方向でみて,接続部62が露出部68よりも電池ケースの端寄りに位置している。負極端子は,正極端子と同一の構造である。正極極端子と負極端子とは,電池ケースの長手方向中央位置を基準として対称に(すなわち,互いが離れる方向に同じ距離離れて),配されている。
特開2008−311014号公報
ところで,製造する電池に要求される性能によっては,電極体の捲回軸方向に沿う長さ寸法が小さくなることがある。特に技術の進歩に伴って,同じ定格容量の電極体であってもより小さく製造できるようになることが考えられる。このように,小さな電極体(捲回軸方向に沿う長さ寸法が小さい電極体)を用いて電池を製造する場合であっても,製造コスト削減の観点からは,電池ケース等の部品はサイズ変更しないで従来から用いているものを使用することが望ましい。そこでこのような場合に,電極体を電池ケースに対してどのように配置するかについては,工夫の余地があった。配置の仕方によっては,コストカットが可能となるからである。しかしながら上記特許文献1には,正極端子と負極端子とを同一形状とし,電池ケースに対してその長手方向中央位置を基準に対称となるように組み付け,電極体を電池ケースに対して片寄りなく配置する構成しか記載されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは,電池ケースに対する電極体の配置を工夫することにより,従来よりも低コストで製造できる電池を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の電池は,正極板及び負極板を,その間にセパレータを介在させて捲回してなる電極体と,内部に電極体を収容する扁平な角型の電池ケースと,電極体の正極端部に接合されているアルミニウム製の正極内部端子と,正極内部端子に対して電気的に接続されているとともに,電池ケースに対して締結されて電池ケースの外部に配置されている正極外部端子と,電極体の負極端部に接合されている銅製の負極内部端子と,負極内部端子に対して電気的に接続されているとともに,電池ケースに対して締結されて電池ケースの外部に配置されている負極外部端子と,を備え,正極外部端子と負極外部端子とが,電池ケースの長手方向に沿う中央位置を基準に対称に配置されている。さらにこの電池は,電極体に対する正極内部端子の接合位置から,電池ケースに対する正極外部端子の締結位置までの電池ケースの長手方向に沿う距離が,電極体に対する負極内部端子の接合位置から,電池ケースに対する負極外部端子の締結位置までの電池ケースの長手方向に沿う距離よりも大きく,電極体の正極端部と電池ケースとの電池ケースの長手方向に沿う離隔距離が,電極体の負極端部と電池ケースとの電池ケースの長手方向に沿う離隔距離よりも小さい。ここで,「アルミニウム製」とは,アルミニウム又はアルミニウムを主体とする合金(アルミニウム合金)から実質的に構成されることを言う。また,「銅製」とは,銅又は銅を主体とする合金(銅合金)から実質的に構成されることを言う。
本発明の電池では,正極外部端子と負極外部端子とは,電池ケースの長手方向中央位置を基準に対称に配置されている。そして,電池ケースの長手方向に沿う,電極体の正極端部と電池ケースとの離隔距離が,電極体の負極端部と電池ケースとの離隔距離よりも小さくなるように,電極体が電池ケース内に収容されている。このような電極体の収容を行うに際して,正極内部端子と負極内部端子の形状を次のように異ならせている。すなわち,電極体に対する正極内部端子の接合位置と,電池ケースに対する正極外部端子の締結位置との,電池ケースの長手方向でみたときのずれ量が,電極体に対する負極内部端子の接合位置と,電池ケースに対する負極外部端子の締結位置との,電池ケースの長手方向でみたときのずれ量よりも大きくなるように構成している。言い換えれば,銅製の負極内部端子に比して,アルミニウム製の正極内部端子の方が,外部端子の締結位置よりも電池ケースの端寄りの位置まで延びている。従って,負極内部端子を正極内部端子と同様の形状に構成するよりも,負極内部端子を形成するために必要な材料の量(銅の量)は,少なくて済む。負極内部端子を構成する銅は,正極内部端子を構成するアルミニウムよりも高コストな材料である。従って本発明によれば,正極内部端子よりも高コストな負極内部端子を製造するのに必要な材料費を削ることができるため,低コストで電池を製造することができる。
ここで本発明の電池では,電極体と電池ケースとの間に介在して電極体と電池ケースとを絶縁する絶縁フィルムを備え,電極体における正極端部側の一端面から,該一端面に対向する絶縁フィルムの内面までの距離が,電極体における負極端部側の他端面から,該他端面に対向する絶縁フィルムの内面までの距離よりも小さいことが望ましい。
このように構成すれば,電極体の負極端部と絶縁フィルムとの隙間は,電極体の正極端部と絶縁フィルムとの隙間よりも大きくなる。そのため,電極体の負極端部と絶縁フィルムとの隙間を正極側と同等の大きさで構成した場合に比して,負極内部端子や電極体の負極端部が絶縁フィルムに接するのを抑えることができる。従って,電池が高温にさらされたり経年により劣化したりしても,負極内部端子や電極体の負極端部から絶縁フィルムへ銅イオンが浸入するのを抑えることができる。よって,絶縁フィルムによる絶縁性を維持することができる。
また本発明の電池では,電池ケースには,その長手方向に沿う中心位置よりも正極外部端子側に片寄った位置に,電池ケース内へ電解液を注入するための注液口が設けられていることが望ましい。
このように構成した電池では,注液口が正極外部端子側に片寄って位置しているため,その分,電極体の負極端部や負極内部端子は注液口から遠くなり,電解液が浸透し難くなる。しかし本発明では,電極体の負極端部と電池ケースとの離隔距離が,電極体の正極端部と電池ケースとの離隔距離よりも長い。すなわち,負極端部と電池ケースとの間が,正極側よりも広い。そのため,電池ケース内に注入した電解液が負極端部側に行き渡り易い。従って,電極体の負極端部側にも電解液を十分に浸透させることができる。
本発明によれば,電池ケースに対する電極体の配置を工夫することにより,従来よりも低コストで製造できる電池が提供されている。
実施形態に係る電池を示す断面図である。 同電池が備える電極体の構造を示す図である。 同電池が備える正極端子部材を示す分解斜視図である。 同電池が備える負極端子部材を示す分解斜視図である。 正極端子部材及び負極端子部材が備えるインシュレーターを示す斜視図である。 従来技術に係るインシュレーターを備える正極端子部材を,封口蓋に組み付けた状態を示す斜視図である。 従来技術に係る電池を示す断面図である。 正極活物質層非形成部側から見た電極体を模式的に示す端面図である。
以下,本発明の実施形態について,図面を参照しつつ説明する。本実施形態の電池100は,図1に示すように,扁平な直方体形状(すなわち角型)の電池ケース110と,電池ケース110の内部に収容された電極体150とを備えるリチウムイオン二次電池である。この電池100は,ハイブリッドカーや電気自動車等の車両や,ハンマードリル等の電池使用機器に搭載されるものである。なお,本明細書において,特に断りのない限りは,上下左右は,図1を基準にいうものとし,また,図1中紙面手前側を前方,紙面奥側を後方というものとする。
電極体150は,帯状の正極板151と負極板154とを,帯状のセパレータ157を間に介在させて捲回して扁平形状に押しつぶした捲回型の電極体150である。電極体150は,捲回軸が横倒しとなる姿勢で(すなわち,捲回軸を水平方向に沿わせた状態で),電池ケース110の内部に収容されている。なお,電極体150には,電解液が含浸されている。電解液は,例えば,エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを,体積比でEC:DMC:EM
C=30:40:30に調整した混合有機溶媒に,溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を添加し,リチウムイオン濃度を1mol/lとした非水電解液である。
図2は,電極体150の構造を示す図である。図2に示すように,正極板151は,長手方向DA(図2において上下方向)に沿って延びるアルミニウム箔からなる帯状の正極基材(正極箔)152に,正極活物質層153を配したものである。正極活物質層153は,正極活物質(例えば,コバルト酸リチウム)と,導電材(例えば,アセチレンブラック)と,結着剤(例えば,PVDF)とを含んでいる。
負極板154は,長手方向DA(図2において上下方向)に沿って延びる銅箔からなる帯状の負極基材(負極箔)155に,負極活物質層156を配したものである。負極活物質層156は,負極活物質(例えば,天然黒鉛)と,結着剤(例えば,SBR)と,増粘剤(例えば,CMC)とを含んでいる。セパレータ157は,多孔質ポリオレフィン系樹脂で形成されている。セパレータ157は,正極板151と負極板154との間に介在してこれらを絶縁するものである。
ここで電極体150は,正極板151と負極板154とを幅方向(捲回軸方向)に沿ってずらして,セパレータ157の幅方向の一端から,正極板151の一端がはみ出し,セパレータ157の幅方向の他端から,負極板154の一端がはみ出すように捲回されている。正極板151におけるはみ出し部分は,正極活物質層153が形成されていない正極活物質層非形成部151a(正極端部に相当する)である。正極活物質層非形成部151aは,正極基材152(正極板151)の幅方向DB(図2において左右方向)の端部(図2において左端部)に位置している。また,負極板154におけるはみ出し部分は,負極活物質層156が形成されていない負極活物質層非形成部154a(負極端部に相当する)である。負極活物質層非形成部154aは,負極基材155(負極板154)の幅方向DBの端部(図2において右端部)に位置している。
電池ケース110は,図1に示すように,ケース本体部材(電池ケース本体)111と,封口蓋(電池ケース蓋)113とを有する。電池ケース110は,金属(具体的には純アルミニウム)からなる。ケース本体部材111は,上部に開口部111dを有した有底の矩形箱形状をしている。より詳細には,ケース本体部材111は,封口蓋113に対向する矩形板状のケース底壁部111bと,ケース底壁部111bの周縁から上方へ立設する4つのケース側壁部111cとを備えている。また,ケース本体部材111は,左右方向が長く前後方向が短い扁平形状をしている。
封口蓋113は,ケース本体部材111の開口部111dに適合する矩形板状に形成されている。この封口蓋113は,ケース本体部材111の開口部111dを閉塞した状態で,その全周をケース本体部材111に溶接されている。封口蓋113の長手方向(左右方向)の両端部には,この封口蓋113を貫通する円形状の貫通孔113h,113kが形成されている。貫通孔113hは,後述する正極端子部材10の一部が挿通されている端子引出孔であり,貫通孔113kは,後述する負極端子部材60の一部が挿通されている端子引出孔である。
また,封口蓋113の長手方向の中央部には,安全弁113jが設けられている。この安全弁113jは,封口蓋113と一体的に形成されて,封口蓋113の一部をなしている。安全弁113jは,封口蓋113の他の部分よりも薄く形成されると共に,その上面には溝部113jvが形成されている。これにより,安全弁113jは,電池ケース110内部の内圧が所定圧力に達した際に作動する。即ち,内圧が所定圧力に達したときに溝部113jvが破断して,電池ケース110の内部のガスを外部に放出する。
また,封口蓋113の安全弁113jと貫通孔113hとの間には,電解液を電池ケース110内に注入するための注液口113nが形成されている。この注液口113nは,注液栓113mにより封止されている。
正極活物質層非形成部151aには,正極端子部材10が超音波溶接により接合されている。また,負極活物質層非形成部154aには,負極端子部材60が抵抗溶接により接合されている。正極端子部材10および負極端子部材60は,それぞれ,ケース本体部材111の内部で電極体150に接続すると共に,封口蓋113の貫通孔113h,113kを通じて外部に延出している。
正極端子部材10は,正極内部端子11と,正極外部端子20と,正極締結ボルト30と,ガスケット34と,インシュレーター36とを含んでいる。正極内部端子11は,金属(純アルミニウム)からなり,主として電池ケース110の内部に位置している。また正極内部端子11は,封口蓋113の貫通孔113hを貫通して,正極外部端子20,インシュレーター36及びガスケット34を封口蓋113にかしめている。これにより,正極内部端子11は,正極外部端子20に導通している。
詳細には,正極内部端子11は,図1及び図3に示すように,水平方向に沿う矩形板状の台座部12と,台座部12の上面から突出する円柱形状で,貫通孔113hに挿通されている挿通部13と,挿通部13の上端に連なり,かしめられて(拡径するように変形されて)円盤状をなしているかしめ部14と,台座部12の下面から電池ケース110のケース底壁部111b側に延びて,正極活物質層非形成部151aに溶接されている電極体接続部17と,を備えている。
この電極体接続部17は,鉛直方向に沿って延びる第1リード部17aと,下から上に
かけて右へ傾いて延びて,第1リード部17aの上端と台座部12とを繋ぐ第2リード部17bと,を備えている。第1リード部17aの下部は,正極活物質層非形成部151aに対して超音波溶接により接合される溶接部18となっている。電極体接続部17が第2リード部17bを有しているため,正極端子部材10は,電極体150への溶接部18と,封口蓋113への締結部19(挿通部13の箇所)とが,左右方向(電池ケース110の長手方向)でみて距離xだけ離れている。
なお,かしめ変形前のかしめ部14は,図3に示すように,円筒形状をしている。電池製造時に,挿通部13とともに,ガスケット34,封口蓋113,インシュレーター36,及び正極外部端子20の順にこれらを挿通して,その先端部(かしめ部14になる部位)を正極外部端子20よりも電池ケース110の外側に突出させる。そして,かしめ部14を押し広げるように拡径させて塑性変形させる。これにより,正極外部端子20をインシュレーター36を介して封口蓋113にかしめ固定する。
正極外部端子20は,金属(アルミニウム)からなり,封口蓋113上(電池ケース110の外部)に位置している。正極外部端子20は,前方から見て略Z字形状をしている。正極外部端子20は,かしめ部14により固定される固定部21と,正極締結ボルト30と接続する接続部22と,固定部21と接続部22とを連結する連結部23と,を有している。固定部21には,これを貫通する貫通孔21aが形成されている。この貫通孔21a内には,正極内部端子11の挿通部13が挿通されている。また,接続部22にも,これを貫通する貫通孔22aが形成されている。
正極締結ボルト30は,電池100を複数用いて組電池を構成する場合に,複数の電池100を接続するためのバスバーを,締結するためのものである。詳細には,正極締結ボルト30は,金属製であり,矩形板状の頭部31と,円柱状の軸部32とを有している。軸部32のうち先端側の部位は,ネジ部32aとなっている。正極締結ボルト30の軸部32は,正極外部端子20の貫通孔22aに挿通されている。組電池の製造時には,正極外部端子20に挿通された軸部32にさらに,バスバーを挿通して,ナットを締め付けることにより,正極外部端子20にバスバーを固定することができる。
また,ガスケット34は,電気絶縁性樹脂(例えばPFA)からなり,負極内部端子11と封口蓋113との間に介在し,これらを電気的に絶縁している。また,インシュレーター36は,電気絶縁性樹脂(例えば100%PPS)からなり,負極外部端子20と封口蓋113との間に介在し,これらを電気的に絶縁している。
このインシュレーター36は,詳細には,図5に示すように,正極締結ボルト30の頭部31を保持するボルト保持部37と,負極外部端子20の固定部21を保持する外部端子保持部38とを有する。外部端子保持部38は,負極外部端子20の固定部21が載置され,固定部21の下面と接する座部39と,座部39の周縁から上方に立設する周壁部40とを備える。周壁部40における長手方向の両壁部40a,40bには,それぞれ2つの切欠部42が設けられている。切欠部42は,周壁部40を,内外方向に沿って肉抜きした形状である。切欠部42の底面と座部39の座面は面一である。なお,座部39には,正極内部端子11の挿通軸13を挿通するための貫通孔39aが設けられている。
インシュレーター36に切欠部42が形成されているのは,次の理由による。図6は従来技術に係るインシュレーター36Aを組み付けた封口蓋113である。従来技術に係るインシュレーター36Aは,切欠部42(図5参照)がないものである。図6においてインシュレーター36A以外は,本実施形態の電池100と同様の構成である。正極端子部材10Aを封口蓋113に組み付けるに際しては,正極内部端子11の円筒状のかしめ部14を,ロータリーかしめ機を用いて,拡径するようにかしめる。ロータリーかしめ機は,鉛直方向に沿う回転軸(図6に示す軸n参照)をもつ治具を回転させることにより(図6の矢印m参照),正極内部端子11のかしめ部14を拡径させる。このとき,ロータリーかしめ機によりかしめ部14に加わる回転力(図6に示す軸nを回転軸とするモーメント)が,かしめ部14と接している正極外部端子20にもが加わる。すなわち,正極内部端子11をかしめるにあたり,正極外部端子20に,ロータリーかしめ機の治具の回転方向と同じ向きのモーメントが加わるのである。
ここで,正極外部端子20と封口蓋113との間に配置されているインシュレーター36Aには,正極外部端子20の固定部21を囲う周壁部40Aが設けられている。従って,上述のように正極外部端子20にモーメントが加えられると,周壁部40Aによって正極外部端子20を保持しているインシュレーター36A(周壁部40Aによって正極外部端子20の回転を規制しているインシュレーター36A)に,応力が生じる。その結果,インシュレーター36Aが割れてしまうことがあった。なお,インシュレーター36Aは,正極外部端子20と封口蓋113との間にかしめられるものであるため,一定の剛性が必要な部品である。そのため,回転方向の応力に弱いのである。
この不具合を防止するべく,実施形態ではインシュレーター36に切欠部42(図5参照)を設けている。このような構成によれば,正極内部端子11のかしめ時のモーメントによりインシュレーター36に生じる応力が分散される。よって,インシュレーター36が割れるのを防ぐことができる。なお,実施形態では,切欠部42を4つ設けたが,切欠部42は少なくとも一つあればよい。
また図1及び図4に示すように,負極端子部材60は,負極内部端子61と,負極外部端子70と,負極締結ボルト80と,ガスケット84と,インシュレーター86とを含んでいる。負極外部端子70,負極締結ボルト80,ガスケット84,及び,インシュレーター86については,正極外部端子20,正極締結ボルト30,ガスケット34,及び,インシュレーター36と,概ね同様の構成であるため説明を省略する。但し,負極外部端子70は,アルミニウム製ではなく,銅製である。また,ガスケット84は,負極内部端子61と封口蓋113との間に介在し,これらを電気的に絶縁している。また,インシュレーター86は,負極外部端子70と封口蓋113との間に介在し,これらを電気的に絶縁している。
負極内部端子61は,金属(純銅)からなり,主として電池ケース110の内部に位置している。また負極内部端子61は,封口蓋113の貫通孔113kを貫通して,負極外部端子70,インシュレーター86及びガスケット84を封口蓋113にかしめている。これにより,負極内部端子61は,負極外部端子70に導通している。
詳細には,負極内部端子61は,水平方向に沿う矩形板状の台座部62と,台座部62の上面から突出する円柱形状で,貫通孔113kに挿通されている挿通部63と,挿通部63の上端に連なり,かしめられて(拡径するように変形されて)円盤状をなしているかしめ部64と,台座部62の下面から電池ケース110のケース底壁部111b側に延びて,負極活物質層非形成部154aに溶接されている電極体接続部67と,を備えている。
この電極体接続部67は,台座部62から鉛直方向に沿って垂直に下方へ延びている。電極体接続部67の下部は,負極活物質層非形成部154aに対して溶接される溶接部68となっている。負極端子部材60は,電極体150への溶接部68と,封口蓋113への締結部69(挿通部63の箇所)とが,左右方向(電池ケース110の長手方向)でみてほとんど離れていない(略同じ位置にある)。なお,負極端子部材60における電極体150への溶接部68と,封口蓋113への締結部69(挿通部63の箇所)との離隔距離をyとすれば,本実施形態ではx>yが成り立つように,正極端子部材10及び負極端子部材60が構成されている。
なお,かしめ変形前のかしめ部64は,図4に示すように,円筒形状をしている。電池製造時に,挿通部63とともに,ガスケット84,封口蓋113,インシュレーター86,及び負極外部端子70の順にこれらを挿通して,その先端部(かしめ部64になる部位)を負極外部端子70よりも電池ケース110の外側に突出させる。そして,かしめ部64を押し広げるように拡径させて塑性変形させる。これにより,負極外部端子70をインシュレーター86を介して封口蓋113にかしめ固定する。なおインシュレーター86は,インシュレーター36と同じもの(切欠部を備えるもの)である。そのため,負極内部端子61を封口蓋113にかしめるに際して,従来のインシュレーター36A(図6参照)とは異なり,割れることはない。
本実施形態では,これらの正極端子部材10及び負極端子部材60と,ガスケット34,84と,インシュレーター36,86とを,封口蓋113に組み付けることにより,端子付蓋部材115(図1参照)が構成されている。具体的には,正極端子部材10に設けられたかしめ部14と台座部12との間に,正極外部端子20,インシュレーター36,封口蓋113,及び,ガスケット34を挟んで固定すると共に,負極端子部材60に設けられたかしめ部64と台座部62との間に,負極外部端子70,インシュレーター86,封口蓋113,及び,ガスケット84を挟んで固定することで,これらが一体となった端子付蓋部材115が形成されている。端子付蓋部材115において,正極外部端子20と負極外部端子70とは,封口蓋113の長手方向中央位置O(図1参照)に対して左右対称に配置されている。
また図1に示すように,電池100は,電極体150と電池ケース110とを絶縁するための絶縁フィルム170を備えている。絶縁フィルム170は,オレフィン系樹脂からなり,具体的には実施形態ではポリプロピレンからなる。なお,絶縁フィルム170としては,例えば,ポリイミド,芳香族ポリアミド,フェノール樹脂,ポリエチレンテレフタレート,フッ素樹脂,ポリアミド樹脂等の樹脂からなるものや,紙からなるものなどを用いてもよい。
絶縁フィルム170は,電池100の製造工程において,封口蓋113に組み付けた正極端子部材10および負極端子部材60に電極体150を接合したものに対して,電極体150を包むようにして取り付けられる。電極体150を電池ケース110に収納した状態においては,絶縁フィルム170は,電極体150と電池ケース110との間に介在する。この状態の,絶縁フィルム170と電池ケース110との離隔距離は,正極側(図1中左側)も負極側(図1中右側)も略一致している。より具体的には,絶縁フィルム170は,底壁部171と,4つの側壁部172とを有し,上側のみが開口した有底の箱状をなして,電極体150をその上側を除いて全体的に包囲している。
ここで本実施形態では,電極体150は,正極側に片寄って位置している。具体的には,図1に示すように,電極体150の正極側端面150a(捲回軸に直交する端面,「一端面」に相当する)と,正極側端面150aと対向する電池ケース110の左内表面110aとの離隔距離aが,電極体150の負極側端面150b(捲回軸に直交する端面,「他端面」に相当する)と,負極側端面150bと対向する電池ケース110の右内表面110bとの離隔距離bよりも小さくなるように(言い換えれば,a<bとなるように),電極体150が電池ケース110内に配されている。そのため,電極体150の正極側端面150aと,正極側端面150aに対向する絶縁フィルム170の左内表面170aとの離隔距離cは,電極体150の負極側端面150bと,負極側端面150bと対向する絶縁フィルム170の右内表面170bとの離隔距離dよりも小さくなっている(言い換えれば,c<dとなっている)。
このような電極体150の片寄りは,正極内部端子11の電極体150に対する溶接部18が,負極内部端子61の電極体150に対する溶接部68よりも,電池ケース110の長手方向に沿って,電池ケース110の外側寄りの位置に設けられていることで,実現されている。仮に図7に示すように,負極内部端子61Aも,正極内部端子11と同様の構成とし(すなわち,負極端子部材60Aの負極内部端子61Aが,第1リード部17aと同形状の第1リード部67Aaと,第2リード部17bと同形状の第2リード部67Abとを備えている構成とし),電極体150を,電池ケース110に対して片寄らせることなく電池ケース110の中央に配置した場合(すなわちx=yとなるように配置した場合)には,電極体150と電池ケース110との関係は次のようになる。すなわち,図7に示すように,電極体150の正極側端面150aと,正極側端面150aと対向する電池ケース110の左内表面110aとの離隔距離eは,電極体150の負極側端面150bと,負極側端面150bと対向する電池ケース110の右内表面110bとの離隔距離fと同じになる(言い換えれば,e=fになる)。そのため,電極体150の正極側端面150aと,正極側端面150aに対向する絶縁フィルム170の左内表面170aとの離隔距離gも,電極体150の負極側端面150bと,負極側端面150bと対向する絶縁フィルム170の右内表面170bとの離隔距離hと同じになる(言い換えれば,g=hになる)。
この図7に示すように電極体150を配置した場合,本実施形態の電池100(図1参照)よりも,負極内部端子61Aが,電池ケース110の長手方向に沿う外側(電池ケースの端寄り)に位置する。従って,その分,負極内部端子61Aをつくるのに必要な材料の量が多くなる。しかし,本実施形態の電池100では,負極内部端子61は電池ケース110の長手方向に沿う外側に位置していない(図1参照)。すなわち,電極体接続部67が電池ケース110の外側へ湾曲しておらず,台座部62から鉛直方向に沿って真っ直ぐに延びている。従って,実施形態の電池100によれば,図7に示す構成で電池を製造するよりも,少ない銅で負極内部端子61を製造することができる。その結果,低コストで電池100を製造することができる。
また図7に示すように電極体150を配置した場合,本実施形態の電池100(図1参照)よりも,電極体150の負極側端面150bが,絶縁フィルム170の右内表面170bの近くに配置される。このような配置とした場合,電池がその使用に伴って高温状態にさらされたり,経年により劣化したりしたときに,銅製の負極内部端子61Aや負極基材155が絶縁フィルム170に接して,絶縁フィルム170へ銅イオンが浸入することがあった。絶縁フィルム170へ銅イオンが浸入すると,絶縁フィルム170の絶縁性が低下してしまう。特に絶縁フィルム170がオレフィン系樹脂(その中でも特にポリプロピレン)である場合には,銅イオンの浸入により,絶縁性が顕著に低下してしまう。
しかし本実施形態の電池100のように構成すれば,電極体150の負極側端面150bを,絶縁フィルム170の右内表面170bに対して十分に離して配置することができる。そのため,実施形態の電池100では,銅イオンが絶縁フィルム170に浸透し難い。その結果,絶縁フィルム170の絶縁性を維持することができる。すなわち,絶縁フィルム170の絶縁性が低下する不具合の発生を防止することができる。
また実施形態のように,電池ケース110から絶縁フィルム170までの離隔距離を正極側も負極側も同じにした場合において,電極体150の負極側端面150bと絶縁フィルム170の右内表面170bとの離隔距離d(図1参照)は,絶縁フィルム170と電池ケース110との離隔距離の2倍よりも大きいことが望ましい。このように構成すれば,絶縁フィルム170が正極側に移動した場合であっても,電極体150の負極側端面150bに,絶縁フィルム170が接することがないからである。
また本実施形態では,封口蓋113に設けられた注液口113nの位置は,図1に示すように,捲回電極体150における捲回軸方向(左右方向)に沿う中央位置よりも,正極端子部材10の溶接部18側に片寄っている。言い換えれば,正極端子部材10の溶接部18は,負極端子部材60の溶接部68よりも注液口113nに近く,負極端子部材60の溶接部68は,正極端子部材10の溶接部18よりも注液口113nから遠くに位置している。
このように,注液口113nの位置が正極端子部材10の溶接部18に片寄っている場合,正極活物質層非形成部151aへは電解液が含浸しやすくなり,負極活物質層非形成部154aへは電解液が含浸しにくくなる。しかし本実施形態では,注液口113nから遠い負極側の方が,注液口113nに近い正極側よりも,電極体150と電池ケース110との離隔距離が大きくなっている(a<b)。すなわち,電極体150の負極側端面150bは,電池ケース110の中央位置に左右対称に電極体150を配した場合(図7参照)よりも,注液口113nの近くに位置している。そのため,電極体150の負極活物質層非形成部154aへの電解液の含浸性が向上している。よって,電極体150に電解液を十分に含侵させることができる。
また実施形態では,注液口113nに近い正極活物質層非形成部151aは,アルミニウム箔である正極基材152を捲回したものであり,注液口113nから遠い負極活物質層非形成部154aは,銅箔である負極基材155を捲回したものである。ここでアルミニウムと銅では,銅の方が導電性が高い。そのため,銅箔である負極基材155は,アルミニウム箔である正極基材152よりも薄く製造することが可能である。このように,負極基材155を正極基材152よりも薄く製造した場合,電極体150の正極活物質層非形成部151aは,正極基材152が厚い分,正極内部端子11の溶接後の隙間(図8参照)が負極活物質層非形成部154aよりも密になる。一方,電極体150の負極活物質層非形成部154aは,負極基材155が薄い分,負極内部端子61の溶接後の隙間(図8参照)が正極活物質層非形成部151aよりも疎になる。密になっている正極活物質層非形成部151aは,負極活物質層非形成部154aよりも電解液の含浸性が低い。しかし本実施形態の電池100では,注液口113nが正極活物質層非形成部151aの側に片寄って位置しているため,正極活物質層非形成部151aへの電解液の含浸性を向上させることができる。よって,電極体150に電解液を十分に含侵させることができる。なお,図8は,正極活物質層非形成部151a側から見た電極体150を模式的に示す端面図であるが,かっこを付して負極側の構成要素も示している。
次に,本形態の電池100の製造工程について簡単に説明する。まず,上述のように構成した電極体150,ケース本体部材111,及び,端子付蓋部材115を用意(作製)する。
次に,図1に示すように,正極端子部材10を,電極体150の正極活物質層非形成部151aに超音波溶接により接合する。さらに,負極端子部材60を,電極体150の負極活物質層非形成部154aに抵抗溶接により接合する。これにより,端子付蓋部材115と電極体150とを一体とする。
続いて,電極体150の周囲を覆うように絶縁フィルム170を組み付ける。そして,ケース本体部材111の内部に電極体150を絶縁フィルム170とともに収容するとともに,封口蓋113によりケース本体部材111を閉塞する。このとき,電極体150と,絶縁フィルム170と,電池ケース110の位置関係は,図1に示す通りとなる。すなわち,電極体150は電池ケース110内において,正極側に片寄って配置される。その後,封口蓋113とケース本体部材111を,レーザー溶接により接合する。
レーザー溶接により封口蓋113とケース本体部材111を接合した後は,注液口113nを通じて,電解液をケース本体部材111の内部に注入して,電極体150に含侵させる。そして,注液口113nに注液栓113mを挿入することにより,注液口113nを封止する。その後,所定の処理を行うことで,本形態の電池100(図1参照)が完成する。
なお実施形態の電池100は,この電池100による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する車両に搭載することができる。「車両」としては,例えば,電気自動車,ハイブリッド自動車,プラグインハイブリッド自動車,ハイブリッド鉄道車両,フォークリフト,電気車いす,電動アシスト自転車,電動スクーターなどが挙げられる。
以上説明したように,本実施形態の電池100は,正極板151及び負極板154を,その間にセパレータ157を介在させて捲回してなる電極体150と,内部に電極体150を収容する扁平な角型の電池ケース110と,電極体150の正極活物質層非形成部151a(正極端部)に接合されているアルミニウム製の正極内部端子11と,正極内部端子11に対して電気的に接続されているとともに,電池ケース110に対して締結されて電池ケース110の外部に配置されている正極外部端子20と,電極体150の負極活物質層非形成部154a(負極端部)に接合されている銅製の負極内部端子61と,負極内部端子61に対して電気的に接続されているとともに,電池ケース110に対して締結されて電池ケース110の外部に配置されている負極外部端子70と,を備え,正極外部端子20と負極外部端子70とが,電池ケース110の長手方向に沿う中央位置O(図1参照)を基準に対称に配置されている。さらにこの電池100は,電極体150に対する正極内部端子11の接合位置(溶接部18の位置)から,電池ケース110に対する正極外部端子20の締結位置(締結部19の位置)までの電池ケース110の長手方向に沿う距離xが,電極体150に対する負極内部端子61の接合位置(溶接部68の位置)から,電池ケース110に対する負極外部端子70の締結位置(締結部69の位置)までの電池ケース110の長手方向に沿う距離yよりも大きく,電極体150の正極活物質層非形成部151aと電池ケース110との電池ケース110の長手方向に沿う離隔距離aが,電極体150の負極活物質層非形成部154aと電池ケース110との電池ケース110の長手方向に沿う離隔距離bよりも小さい。
なお本実施形態の電極体150は,箔状の正極基材152の表面に正極活物質層153が形成された正極板151,箔状の負極基材155の表面に負極活物質層156が形成された負極板154,および,正極板151と負極板154とを絶縁するセパレータ157を捲回してなるものである。また電極体150は,正極板151における正極活物質層153の形成されていない部分が負極板154からはみ出た状態で捲回されてなる正極活物質層非形成部151aを,捲回軸方向の一端側に有するとともに,負極板154における負極活物質層156の形成されていない部分が正極板151からはみ出た状態で捲回されてなる負極活物質層非形成部154aを,捲回軸方向の他端側に有するものである。
本実施形態の電池100では,正極外部端子20と負極外部端子70とは,電池ケース110の長手方向中央位置を基準に対称に配置されている。そして,電池ケース110の長手方向に沿う,電極体150の正極活物質層非形成部151aと電池ケース110との離隔距離aが,電極体150の負極活物質層非形成部154aと電池ケース110との離隔距離bよりも小さくなるように,電極体150が電池ケース110内に収容されている。このような電極体150の収容を行うに際して,正極内部端子11と負極内部端子61の形状を次のように異ならせている。すなわち,電極体150に対する正極内部端子11の接合位置(溶接部18の位置)と,電池ケース110に対する正極外部端子20の締結位置(締結部19の位置)との,電池ケース110の長手方向でみたときのずれ量xが,電極体150に対する負極内部端子61の接合位置(溶接部68の位置)と,電池ケース110に対する負極外部端子70の締結位置(締結部69の位置)との,電池ケース110の長手方向でみたときのずれ量yよりも大きくなるように構成している。言い換えれば,電池ケース110の長手方向に沿う中央位置Oから正極側の溶接部18までの距離が,電池ケース110の長手方向に沿う中央位置Oから負極側の溶接部68までの距離よりも長くなるように構成している。すなわち,銅製の負極内部端子61に比して,アルミニウム製の正極内部端子11の方が,外部端子の締結位置から電池ケース110の端寄りの位置まで延びている。
従って,負極内部端子61を正極内部端子11と同様の形状に構成するよりも,負極内部端子61を形成するために必要な材料の量(銅の量)は,少なくて済む。負極内部端子61を構成する銅は,正極内部端子11を構成するアルミニウムよりも高コストな材料である。よって本実施形態によれば,正極内部端子11よりも高コストな負極内部端子61を製造するのに必要な材料費を削ることができるため,低コストで電池100を製造することができる。しかも,電池ケース110の大きさや正極外部端子20及び負極外部端子70の電池ケース110に対する配置位置は,従来品から変更する必要がない。すなわち本実施形態によれば,従来よりも小さなサイズで従来と同じ容量の電極体を形成可能となった場合であっても,電池ケース110の大きさや正極外部端子20及び負極外部端子70の電池ケース110に対する配置位置を変更する必要がないため,これらの部品の設計変更を行う場合と比べてコストを抑えて電池を製造することができる。
なお,正極内部端子11を負極内部端子61のようなストレート形状に形成しても,図1に示すような湾曲形状とするよりは,アルミニウムの材料の量を減らすことができる。但し銅の方がアルミニウムよりも高コストな材料であるため,電極体のサイズを小さくすることが可能となって,正極内部端子11又は負極内部端子61のいずれか一方をストレート形状にする場合は,負極内部端子61をストレート形状とすることがコスト削減の観点からは望ましい。
また本実施形態の電池100では,電極体150と電池ケース110との間に介在して電極体150と電池ケース110とを絶縁する絶縁フィルム170を備え,電極体150における正極活物質層非形成部151a(正極端部)側の正極側端面150a(一端面)から,正極側端面150aに対向する絶縁フィルム170の左内表面170aまでの距離cが,電極体150における負極活物質層非形成部154a(負極端部)側の負極側端面150b(他端面)から,負極側端面150bに対向する絶縁フィルム170の右内表面170bまでの距離dよりも小さい。
従って,電極体150の負極活物質層非形成部154aと絶縁フィルム170との隙間は,電極体150の正極活物質層非形成部151aと絶縁フィルム170との隙間よりも大きくなる。そのため,電極体150の負極活物質層非形成部154aと絶縁フィルム170との隙間を正極側と同等の大きさで構成した場合に比して,負極内部端子61や電極体150の負極活物質層非形成部154aが絶縁フィルム170に接するのを抑えることができる。ここで,電池100が高温にさらされたり経年により劣化したりした場合に,負極内部端子61や電極体150の負極活物質層非形成部154aが絶縁フィルム170に接してしまうと,絶縁フィルム170へ銅イオンが浸入して,絶縁不良を招くことがある。特に実施形態のように絶縁フィルム170がオレフィン系樹脂である場合には,絶縁不良は顕著に起こり得る。しかし本実施形態では,上述のように,負極内部端子61や電極体150の負極活物質層非形成部154aが絶縁フィルム170に接するのを抑えることができるため,絶縁フィルム170への銅イオンの浸入を抑えることができる。よって,絶縁フィルム170による絶縁性を維持することができる。
また本実施形態の電池100では,絶縁フィルム170は,電極体150における正極活物質層非形成部151a(正極端部)側の正極側端面150a(一端面)に対向する電池ケース110の左内表面110aからも,電極体150における負極活物質層非形成部154a(負極端部)側の負極側端面150b(他端面)に対向する電池ケース110の右内表面110bからも同じ距離離れて,電池ケース110内に配されており,電極体150の負極側端面150bから,負極側端面150bに対向する電池ケース110の右内表面110bまでの距離b(図1参照)は,上記した電池ケース110から絶縁フィルム170までの距離の2倍よりも大きい。
従って,絶縁フィルム170が電極体150の負極活物質層非形成部154aに近づくように移動した場合であっても,絶縁フィルム170と電極体150の負極活物質層非形成部154aとが接することがない。従って,電極体150の負極活物質層非形成部154aから絶縁フィルム170へ銅イオンが浸入するのを防ぐことができる。
また本実施形態の電池100では,電池ケース110には,その長手方向に沿う中心位置O(図1参照)よりも正極外部端子20側に片寄った位置に,電池ケース110内へ電解液を注入するための注液口113nが設けられている。
このような構成の電池100では,注液口113nが正極外部端子20側に片寄って位置しているため,その分,電極体150の負極活物質層非形成部154aや負極内部端子61は,注液口113nを電池ケース110の長手方向の中央位置Oに設けた場合に比して注液口113nから遠くなり,電解液が浸透し難くなる。しかし本実施形態では,電極体150の負極活物質層非形成部154aと電池ケース110との離隔距離bが,電極体150の正極活物質層非形成部151aと電池ケース110との離隔距離aよりも長い。すなわち,負極活物質層非形成部154aと電池ケース110との間が,正極側よりも広い。そのため,電池ケース110内に注入した電解液が負極活物質層非形成部154a側に行き渡り易い。従って,電極体150の負極活物質層非形成部154a側にも電解液を十分に浸透させることができる。
また本実施形態の電池100では,インシュレーター36,86は,切欠部42(図5参照)を備えている。そのため,正極内部端子11のかしめ部14や,負極内部端子61のかしめ部64をかしめるに際して,インシュレーター36,86が受けるモーメントによって生じる応力は分散される。従って,インシュレーター36,86の割れを防ぐことができる。
以上,本発明を実施形態に即して説明したが,本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で,適宜変更して適用できることは言うまでもない。例えば,上記実施形態では,電池として,リチウム二次電池を例示したが,他の種類の電池にも,本発明の技術的思想を適用できる。
また上記実施形態では,正極内部端子11及び正極外部端子20をアルミニウムにより構成したが,アルミニウムを主体とする合金(アルミニウム合金)により構成してもよい。また,負極内部端子61及び負極外部端子70を銅により構成したが,銅を主体とする合金(銅合金)により構成してもよい。
また上記実施形態では,正極内部端子11と正極外部端子20とを別体で構成したが,一体で構成してもよい。また,負極内部端子61と負極外部端子70とを別体で構成したが,一体で構成してもよい。
10…正極端子部材
11…正極内部端子
20…正極外部端子
60…負極端子部材
61…負極内部端子
70…負極外部端子
100…電池
110…電池ケース
110a…電池ケースの左内表面(内面)
110b…電池ケースの右内表面(内面)
113n…注液口
150…電極体
150a…正極側端面(一端面)
150b…負極側端面(他端面)
151…正極板
151a…正極活物質層非形成部(正極端部)
154…負極板
154a…負極活物質層非形成部(負極端部)
157…セパレータ
170…絶縁フィルム
170a…絶縁フィルムの左内表面(内面)
170b…絶縁フィルムの右内表面(内面)

Claims (3)

  1. 正極板及び負極板を,その間にセパレータを介在させて捲回してなる電極体と,
    内部に前記電極体を収容する扁平な角型の電池ケースと,
    前記電極体の正極端部に接合されているアルミニウム製の正極内部端子と,
    前記正極内部端子に対して電気的に接続されているとともに,前記電池ケースに対して締結されて前記電池ケースの外部に配置されている正極外部端子と,
    前記電極体の負極端部に接合されている銅製の負極内部端子と,
    前記負極内部端子に対して電気的に接続されているとともに,前記電池ケースに対して締結されて前記電池ケースの外部に配置されている負極外部端子と,を備え,
    前記正極外部端子と前記負極外部端子とが,前記電池ケースの長手方向に沿う中央位置を基準に対称に配置されている電池であって,
    前記電極体に対する前記正極内部端子の接合位置から,前記電池ケースに対する前記正極外部端子の締結位置までの前記電池ケースの長手方向に沿う距離が,前記電極体に対する前記負極内部端子の接合位置から,前記電池ケースに対する前記負極外部端子の締結位置までの前記電池ケースの長手方向に沿う距離よりも大きく,
    前記電極体の正極端部と前記電池ケースとの前記電池ケースの長手方向に沿う離隔距離が,前記電極体の負極端部と前記電池ケースとの前記電池ケースの長手方向に沿う離隔距離よりも小さいことを特徴とする電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって,
    前記電極体と前記電池ケースとの間に介在して前記電極体と前記電池ケースとを絶縁する絶縁フィルムを備え,
    前記電極体における正極端部側の一端面から,該一端面に対向する前記絶縁フィルムの内面までの距離が,前記電極体における前記負極端部側の他端面から,該他端面に対向する前記絶縁フィルムの内面までの距離よりも小さいことを特徴とする電池。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電池であって,
    前記電池ケースには,その長手方向に沿う中心位置よりも前記正極外部端子側に片寄った位置に,前記電池ケース内へ電解液を注入するための注液口が設けられていることを特徴とする電池。
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