以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.事務ナビゲーションシステムの概略構成>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムの概略構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムの概略構成を説明する説明図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムは、事務ナビゲーションサーバ1と、事務作業端末3を含み、事務ナビゲーションサーバ1および事務作業端末3は、専用網9により本部端末5および金融機関ホストコンピュータ7と接続されている。
事務ナビゲーションサーバ1は、オペレータに事務作業内容を表示するナビゲーション画面を生成し、また、事務作業端末3に記憶された勘定系画面を呼び出させる。具体的には、事務ナビゲーションサーバ1は、本部端末5からの操作により、設定された事務フロー定義を記憶し、該事務フロー定義に基づいて事務作業内容を提示するナビゲーション画面を生成し、事務作業端末3に表示させる。さらに、事務ナビゲーションサーバ1は、ナビゲーション画面において、金融機関ホストコンピュータ7と通信を行う勘定系画面を使用する場合には、事務作業端末3に記憶された既存の勘定系画面の呼び出しを事務作業端末3に要求する。
ここで、勘定系画面とは、上述したように、金融機関ホストコンピュータ7との通信を伴う勘定系処理を行うための画面である。勘定系処理は、例えば、口座等の顧客情報照会および変更、印鑑等の照合、顧客との取引契約および解約、ならびに振込等の顧客口座からの入出金などの処理である。
事務作業端末3は、営業店に設置されオペレータが事務作業を行う際に使用する情報処理端末である。事務作業端末3は、具体的には、事務ナビゲーションサーバ1が生成したナビゲーション画面を表示し、オペレータに事務作業の手順を提示する。また、事務作業端末3は、事務ナビゲーションサーバ1から既存の勘定系画面の呼び出しを要求された場合は、事務作業端末3内に記憶された勘定系画面の呼び出しを行う。
本部端末5は、事務ナビゲーションサーバ1の管理用の端末である。金融機関のオペレータは本部端末5を操作することによって、事務ナビゲーションサーバ1に新しく事務フロー定義を設定し、また、事務ナビゲーションサーバ1に記憶された事務フロー定義を編集することができる。本部端末5により、金融機関側において、多様な事務作業に対応した事務フロー定義を随時、容易に設定および編集することができる。
金融機関ホストコンピュータ7は、専用網9を介して事務作業端末3と通信を行うことにより、事務作業において発生する各種取引および照会作業を行う。例えば、金融機関ホストコンピュータ7は、事務作業端末3において勘定系画面より指示された顧客との取引の契約および解約、ならびに振込等の顧客口座からの入出金取引等を実行する。また、金融機関ホストコンピュータ7は、事務作業端末3において勘定系画面より照会された顧客情報および印鑑等の照会結果を返信する。また、金融機関ホスト10は、口座番号、暗証番号、氏名、住所、年齢、生年月日、届出印および預金残高等などの顧客情報を口座の元帳として管理する。
専用網9は、金融機関が有する専用ネットワークであり、例えば、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)により構成される。専用網9は、事務ナビゲーションサーバ1、事務作業端末3、本部端末5、および金融機関ホストコンピュータ7を接続し、相互通信を行うことを可能にする。
以上、説明したように本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムは、事務フロー定義に従って、事務作業の手順を提示するナビゲーション画面を生成し、事務作業端末3に表示させることができる。係る構成により、事務作業端末3を操作するオペレータは、事務作業を円滑に処理することができる。
また、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムは、上記のナビゲーション画面において、既存の勘定系画面を使用する際に、事務作業端末3に記憶された該勘定系画面を呼び出すことが可能である。したがって、オペレータは、既存の勘定系画面を用いた事務作業についてもナビゲーション画面上で処理することが可能である。さらに、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムは、呼び出す勘定系画面に修正等を加えずとも適用可能であり、低いコストで導入することが可能である。
さらに、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムは、本部端末5により金融機関側にて事務作業の手順を定義した事務フロー定義を設定および編集することが可能である。したがって、新しく発生した事務作業を金融機関側にて機動的に事務フロー定義に設定することが可能である。また、手順が変更された事務作業についても、金融機関側にて機動的に事務フロー定義を修正することが可能である。
<2.事務ナビゲーションサーバおよび事務作業端末の内部構成>
続いて、図1を参照して概略を説明した、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムを実現する事務ナビゲーションサーバ1および事務作業端末3の内部構成について、図2を参照して説明を行う。図2は、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1および事務作業端末3の内部構成を説明するブロック図である。
[2.1.事務ナビゲーションサーバの内部構成]
図2に示すように、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は、ナビゲーション部101と、勘定系呼出部103と、事務フロー定義設定部105と、事務フロー定義記憶部107と、帳票見本記憶部109と、サーバ接続部111と、を備える。また、図1を参照して説明したように、事務ナビゲーションサーバ1と事務作業端末3、および事務ナビゲーションサーバ1と本部端末5は、専用網9を介して接続されている。
ナビゲーション部101は、事務作業端末3に事務作業の手順を表示するナビゲーション画面を生成する。具体的には、ナビゲーション部101は、該事務作業の手順が定義された事務フロー定義を事務フロー定義記憶部107より取得し、該事務フロー定義に従って、ナビゲーション画面を生成する。また、ナビゲーション部101が生成したナビゲーション画面は、サーバ接続部111により事務作業端末3に送信される。ここで、事務フロー定義にてナビゲーション画面として既存の勘定系画面を使用することが定義されている場合は、ナビゲーション部101は、呼び出す勘定系画面に対応する識別番号を勘定系呼出部103に通知する。
ここで、事務フロー定義に設定された定義内容、および事務フロー定義よりナビゲーション画面を生成する方法については、<3.ナビゲーション画面の生成方法>において、詳細に後述する。
また、ナビゲーション部101は、事務フロー定義においてナビゲーション画面と帳票の入力例である帳票見本とが関連付けられている場合、関連付けられた帳票見本への選択項目を含むナビゲーション画面を生成する。オペレータがナビゲーション画面において該選択項目を選択した場合、ナビゲーション部101は、関連付けられた帳票見本を帳票見本記憶部109より取得し、該帳票見本の表示画面を生成し、事務作業端末3に表示させる。
勘定系呼出部103は、事務作業端末3に対して、事務作業端末3が記憶している既存の勘定系画面の呼び出しを要求する。具体的には、勘定系呼出部103は、ナビゲーション部101より受け取った勘定系画面に対応する識別番号を事務作業端末3に送信し、送信した識別番号に対応する既存の勘定系画面を表示するよう要求する。
事務フロー定義設定部105は、本部端末5からの入力に基づき事務フロー定義を設定し、事務フロー定義記憶部107は、設定された各事務作業に対応する事務フロー定義を記憶する。さらに事務フロー定義設定部105は、事務フロー定義記憶部107に記憶された事務フロー定義を適宜編集する。また、事務フロー定義設定部105は、金融機関側のオペレータが事務フロー定義を設定しやすいような事務フロー定義設定用の画面を生成し、本部端末5に表示させてもよい。
帳票見本記憶部109は、ナビゲーション画面に関連付けられた帳票見本のデータを記憶する。オペレータがナビゲーション画面において帳票見本への選択項目を選択した場合、ナビゲーション部101により、記憶された帳票見本のデータが読み出される。ここで、帳票見本のデータは、画像ファイルとして記憶されてもよいし、テキストファイルとして記憶されてもよく、データの形式に限定されるものではない。
サーバ接続部111は、事務ナビゲーションサーバ1を専用網9に接続する機能を有する。具体的には、サーバ接続部111は、専用網9を介して、ナビゲーション部101が生成したナビゲーション画面、勘定系呼出部からの勘定系画面呼び出し要求等を事務作業端末3に送信する。また、サーバ接続部111は、事務作業端末3から、次のナビゲーション画面生成の要求を受信し、ナビゲーション部101に通知する。サーバ接続部111は、例えば、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN対応通信装置であってもよいし、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
ここで、ナビゲーション部101、勘定系呼出部103および事務フロー定義設定部105は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で実現されてもよい。ROMは、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶し、RAMは、CPUの実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。係る構成により事務ナビゲーションサーバ1は、ナビゲーション部101、勘定系呼出部103および事務フロー定義設定部105を実現することができる。
また、事務フロー定義記憶部107および帳票見本記憶部109は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)装置、SSD(Solid State Drive)装置、フラッシュメモリなどの記録媒体で実現されてもよい。さらに、事務フロー定義記憶部107および帳票見本記憶部109は同一の記憶媒体に記憶されていてもよいし、別々の記憶媒体に記憶されていてもよい。
[2.2.事務作業端末の内部構成]
また、図2に示すように、事務作業端末3は、端末制御部301と、勘定系画面記憶部303と、表示部305と、入力部307と、端末接続部309と、を備える。
端末制御部301は、事務作業端末3の各部の動作を制御する。具体的には、端末制御部301は、事務ナビゲーションサーバ1よりナビゲーション画面を受信した場合、該ナビゲーション画面を表示部305に表示させる。また、端末制御部301は、事務ナビゲーションサーバ1より既存の勘定系画面の呼び出し要求を受信した場合、勘定系画面記憶部303より該勘定系画面を取得し、表示部305に表示させる。さらに、端末制御部301は、事務ナビゲーションサーバ1からの要求で勘定系画面を表示させた場合であって、該勘定系画面の使用が終了した後に、事務ナビゲーションサーバ1に対して次のナビゲーション画面を送信するよう要求する。また、端末制御部301は、ナビゲーション部101等と同様にCPU、ROM、RAM等で実現されてもよい。
勘定系画面記憶部303は、勘定系画面を記憶する。勘定系画面記憶部303は、各勘定系画面を識別番号と対応付けて記憶しており、端末制御部301は、識別番号を用いることで、対応する勘定系画面を迅速に取得している。勘定系画面記憶部303は、例えば、HDD装置、SSD装置、フラッシュメモリなどの記録媒体であってもよい。
表示部305は、ナビゲーション画面および勘定系画面を表示する。表示部305は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置などの表示装置であってもよい。
入力部307は、オペレータが事務作業端末3に情報を入力するために使用される入力装置である。入力部307は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバー等であってもよい。
端末接続部309は、事務作業端末3を専用網9に接続する機能を有する。具体的には、端末接続部309は、専用網9を介してナビゲーション部101が生成したナビゲーション画面および勘定系呼出部103からの勘定系画面呼び出し要求を事務ナビゲーションサーバ1より受信する。また、端末接続部309は、次のナビゲーション画面生成の要求を事務ナビゲーションサーバ1に送信する。端末接続部309は、例えば、有線LANまたは無線LAN対応通信装置であってもよいし、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
ここで、事務作業端末3には、図示していないが、オペレータが事務作業を行うために必要な通伝プリンタ、ダイレクトスキャナ等が接続されていてもよいことは言うまでもない。
<3.ナビゲーション画面およびナビゲーション画面の生成方法>
引き続き、図3〜図7を参照して、本発明の実施形態に係るナビゲーション部101が生成するナビゲーション画面、および該ナビゲーション画面の生成方法について説明を行う。ここで、事務フロー定義は、フロー定義およびチェックリスト定義の2つより構成される。フロー定義は、事務フローの手順をナビゲーション画面ごとに分けて定義し、さらに事務フローを構成するナビゲーション画面の構成および順序を定義している。また、チェックリスト定義は、生成される各ナビゲーション画面の表示内容を定義している。
以下ではフロー定義およびチェックリスト定義の具体例と、該具体例より生成されるナビゲーション画面とを対応させて、ナビゲーション部101が生成するナビゲーション画面、および該ナビゲーション画面の生成方法について説明を行う。図3は、フロー定義の具体例を示した説明図であり、図4および図5は、チェックリスト定義の具体例を示した説明図である。図6は分岐指定を行うフロー定義の具体例を示した説明図である。さらに、図7は、図3〜図5に示すフロー定義およびチェックリスト定義より生成されるナビゲーション画面の具体例を示した説明図である。
まず、図3を参照してフロー定義の具体例について説明を行う。図3に示すように、フロー定義の上段エリア21には、「事務フロー番号」、「事務フロー名称」および「事務フロー説明」が定義される。「事務フロー番号」は、該フロー定義で定義される事務フローの識別番号であり、事務フロー定義設定部105により自動的に割り当てられる。また、「事務フロー名称」は該フロー定義で定義される事務フローの名称であり、「事務フロー説明」は、該フロー定義で定義される事務フローの簡単な説明である。「事務フロー名称」および「事務フロー説明」は、ナビゲーションを行う事務フローを選択するメニュー画面において該事務フローの表示の際に用いられる。
フロー定義の中段エリア23には、「表示位置」入力欄が含まれる。「表示位置」入力欄は、「1」〜「10」まで形成され、「表示名」を「1行目」および「2行目」に分けて入力できる。図3においては、「1」〜「3」にそれぞれ「取引確認」、「照会」および「変更登録」が入力されている。ここで、ナビゲーション部101は、中段エリア23に入力された情報を基に図7に示すナビゲーション画面のプログレスバー201を生成する。入力を行った「表示名」の箇所がプログレスバー201の矢印としてナビゲーション画面に表示される。また、矢印の中には、「表示名」に入力した内容が表示される。さらに、「表示名」の「1行目」に入力した内容は、プログレスバー201の矢印の1行目に表示され、「表示名」の「2行目」に入力した内容は、プログレスバー201の矢印の1行目に表示される。
フロー定義の下段エリア25には、事務フローを構成する各手続のナビゲーション画面の構成および順序が定義される。「手続番号」は各手続の識別番号であり、ナビゲーション画面の順序を指定する際に用いられる。また、「証跡用手続名」には各手続を識別する名称が入力される。
「プログレスバー表示位置」は、各手続が中段エリア23で定義した「表示位置」の番号を入力することで、各手続がプログレスバー201のいずれに属するのかを定義する。「プログレスバー表示位置」に基づいて、各手続のナビゲーション画面において、プログレスバー201の表示が変更される。具体的には、該手続の属するプログレスバー201の矢印の色等が変更される。また、「プログレスバー表示位置」は、複数の手続に同一の「表示位置」の番号を指定してもよい。係る構成により、オペレータは、ナビゲーション画面においてプログレスバー201の表示を確認することにより、該ナビゲーション画面の事務フローにおける進捗程度を確認することができる。
また、「更新用表示名」は、各手続が終了した後のプログレスバー201の表示を定義する。具体的には、図3の「手続番号」が「102」の手続は、中段エリア23で定義した「表示名」が「照会」であるのに対して「更新用表示名」が「照会済」であるため、該手続終了後に、プログレスバー201の表示名は「照会」から「照会済」に変更される。「手続番号」が「101」および「103」の手続は、「更新用表示名」が中段エリア23で定義した「表示名」と一致しているので、図7のプログレスバー201の表示名は該手続の終了前後で変化しない。
「画面種別」および「画面識別子」は、各手続のナビゲーション画面の構成を定義する。上段の「画面種別」は「NAVI」または「KANJO」のいずれかが入力される。「画面種別」が「NAVI」である場合、該手続がナビゲーション画面を用いる手続であることを表す。係る場合、下段の「画面識別子」の番号は、後述するチェックリスト定義の識別番号であり、指定されたチェックリスト定義により図7に示したナビゲーション画面の概要説明203および手続ガイダンス205の内容が定義される。また、上段の「画面種別」が「KANJO」である場合、該手続が勘定系画面を呼び出す手続であることを表す。係る場合、下段の「画面識別子」の番号は、勘定系呼出部103により事務作業端末3から呼び出される勘定系画面の識別番号である。「対象画面識別子」は各手続のナビゲーション画面において、タイトルの一部として表示される。具体的には「対象画面識別子」は「画面識別子」と同じ値が入力される。
「チェックリスト番号」は、各手続のナビゲーション画面において右側に表示されるチェックリストの内容を定義する。具体的には、指定されたチェックリスト定義により図7の手続チェックリスト209の表示内容とチェックボックスの有無等が定義される。チェックリスト定義の具体的な内容については後述する。
さらに、「リスト挿入」または「リスト追加」の選択項目を選択することで新しい手続を該フロー定義に追加することができる。また、「リスト削除」の選択項目を選択することで該当する手続を削除することも可能である。
さらに、事務フローの進行手順は「デフォルト遷移先」および「デフォルト指定手続」の入力によって定義される。具体的には、上段の「デフォルト遷移先」で「指定手続」を選択し、下段の「デフォルト指定手続」で次に行う手続の「手続番号」を入力することで、次にナビゲーション部101が生成するナビゲーション画面を指定することができる。また、上段の「デフォルト遷移先」にて「事務フロー終了」を選択すると、選択された手続にて事務フローの終了を定義することができる。
例えば、図3のフロー定義において、まず「手続番号」が「101」である「取引確認処理」のナビゲーション画面が生成される。次に「取引確認処理」の「デフォルト指定手続」欄にて「指定手続」として「102」が入力されているので、「手続番号」が「102」の「照会処理」のナビゲーション画面が生成される。さらに、次は「デフォルト指定手続」欄にて「指定手続」として「103」が入力されているので、「手続番号」が「103」である「変更登録処理」のナビゲーション画面が生成される。「手続番号」が「103」である「変更登録処理」の「デフォルト指定手続」は、「事務フロー終了」が選択されているので、ナビゲーション部101は「変更登録処理」の手続にて事務フローを終了させる。
続いて、図4および図5を参照して、チェックリスト定義の具体例について説明を行う。図4に示すように、チェックリスト定義の上部には「事務チェックリスト番号」および「チェックリスト説明」が定義される。「事務チェックリスト番号」は、該チェックリスト定義の識別番号であり、事務フロー定義設定部105により自動的に割り当てられる。また、「事務チェックリスト説明」は、該チェックリスト定義で定義されるチェックリストの簡単な説明である。該チェックリスト定義が図3における「画面識別子」として指定された場合、「事務チェックリスト説明」に入力された内容が、図7に示す概要説明203に表示される。
「項目ID」は、チェックリスト定義を構成する項目の識別番号である。チェックリスト定義の内容は、項目ごとに分けられて表示される、また、チェックボックスも項目ごとに設置することができる。ここで、「入力可否」はチェックボックスの生成を制御する。「入力可否」において「可」が選択された場合、該項目について図7に示す手続ガイダンス205または手続チェックリスト209にチェックボックスが生成される。また、「入力可否」において「不可」が選択された場合、チェックボックスは生成されない。「事務チェックリスト項目内容」には事務フローの手順を説明する文言およびチェックすべき内容が入力される。「事務チェックリスト項目内容」に入力された内容は、図7に示す手続ガイダンス205または手続チェックリスト209に表示される。
「入力必須」は、チェックボックスが生成された場合に、チェックボックスへのチェックの有無に基づいて、ナビゲーション部101による次のナビゲーション画面の生成を制御するために用いられる。具体的には、「入力必須」に「必須」が選択されたすべての項目について、ナビゲーション画面において、該項目のチェックボックスにチェックがされていないと警告メッセージが表示され、次のナビゲーション画面が生成されない。また、「入力必須」に「任意」が選択された項目については、該項目のチェックボックスにチェックがされていなくとも次のナビゲーション画面が生成される。また、「入力可否」に「不可」が選択された項目については、チェックボックスは生成されないため、「入力必須」は「必須」および「任意」のどちらであっても影響を与えない。
「警告メッセージ番号」は、ナビゲーション画面において該項目によりオペレータに注意を促す必要が出た場合のメッセージを識別番号で指定する。例えば、「入力必須」に「必須」が選択された項目について、該項目のチェックボックスにチェックをせずに次のナビゲーション画面に進もうとした場合に、該警告メッセージ番号で指定された警告メッセージが表示される。また、「警告メッセージ番号」が空欄である場合は、汎用のメッセージ(例えば、「次の画面に進むことができません」等)を表示する。
なお、以上で説明した各項目は「項目挿入」を選択することで、新しい項目を任意の位置に追加することができる。
さらに、チェックリスト定義の下部には該チェックリスト定義に関連した帳票等の帳票見本を表示するための「関連規定表示文言」および「関連規定リンクアドレス」の入力欄が含まれる。具体的には、参照すべきデータの保存先を「関連規定リンクアドレス」に入力することで、該チェックリスト定義に基づき生成されたナビゲーション画面に、図7に示す帳票見本項目207が表示される。また、「関連規定表示文言」に、入力した保存先のデータの名称等を入力すると帳票見本項目207に「関連規定表示文言」に入力した語句が表示される。オペレータは該ナビゲーション画面において、表示された帳票見本項目207を選択することで、チェックリスト定義において入力された保存先の参照すべきデータを事務作業端末3に表示させることができる。ここで、関連付けられる帳票等の帳票見本は、画像ファイルであってもよいし、テキストファイルであってもよいし、他の多様なファイル形式であってもよい。
次に、図6および図7を参照して、分岐指定を行った場合のフロー定義について説明を行う。事務作業においては状況により多様な対応をする必要がある。係る場合に対応するために、フロー定義においてチェックボックスのチェック等により事務フローを分岐させる定義を設定することが可能である。事務フローに分岐を定義する場合、フロー定義には図3の内容に加えて、図6に示す分岐定義欄が追加される。
図6に示すように、「分岐条件」はナビゲーション画面のいずれに分岐を形成するチェックボックスを生成するのかを指定する。例えば、「分岐条件」に「ガイダンス状態」が選択された場合、図7に示す手続ガイダンス205を定義するチェックリスト定義のチェックボックスが分岐条件として使用される。また、「分岐条件」に「チェックリスト状態」が選択された場合、図7に示す手続チェックリスト209を定義するチェックリスト定義のチェックボックスが分岐条件として使用される。
「チェックポイントリストID」、「式」および「値」は、分岐のための条件を定義する。「チェックポイントリストID」はチェックリスト定義の「項目ID」に該当し、「分岐条件」で使用するチェックリスト定義の「項目ID」が入力される。例えば、図6に示すように、1列目の分岐条件について「分岐条件」が「ガイダンス状態」において「チェックポイントリストID」の「4」が「=1」であるとは、手続ガイダンス205を定義するチェックリスト定義の「項目ID」が「4」のチェックボックスがチェックされたことを表す。また、「遷移先」および「指定手続」は図3で示した「デフォルト遷移先」および「デフォルト指定手続」と同様に遷移先の手続を指定する。例えば、1列目の分岐条件では、「遷移先」にて「指定手続」が選択され、「指定手続」には「13」が入力されているので、次のナビゲーション画面は該フロー定義の「手続番号」が「13」の手続となる。
したがって、1列目の分岐条件は、「手続ガイダンス205を定義するチェックリスト定義において「項目ID」が「4」のチェックボックスがチェックされた場合、「手続番号」が「13」のナビゲーション画面を生成(または勘定系画面を呼出)する」ということを表している。
また、図6の2列目の分岐条件は、手続ガイダンス205を定義したチェックリスト定義の「項目ID」が「5」のチェックボックスがチェックされた(=1である)場合、次のナビゲーション画面は該フロー定義の「手続番号」が「14」の手続となることを表している。さらに、図6の3列目の分岐条件は、手続ガイダンス205を定義したチェックリスト定義の「項目ID」が「6」のチェックボックスがチェックされた(=1である)場合、係る手続にて事務フローを終了させることを表している。
引き続き、図3〜5および7を参照して、上記で説明した図3のフロー定義、図4および図5のチェックリスト定義で定義されたナビゲーション画面を用いて、ナビゲーション画面について説明する。図7に示すように、図7のナビゲーション画面は「手続番号」が「101」の手続のナビゲーション画面であって、プログレスバー201と、タイトル202と、概要説明203と、手続ガイダンス205と、帳票見本項目207と、手続チェックリスト209と、進行ボタン211と、を含む。
プログレスバー201は、該ナビゲーション画面の事務フローにおける進捗程度を表す。プログレスバー201は、図3に示すフロー定義の中段エリア23の「表示位置」に基づいて生成される。また、下段エリア25の「プログレスバー表示位置」で指定された「表示位置」のプログレスバー201は現ナビゲーション画面の進捗として表示が変更される。具体的には、図3の「表示位置」には、「取引確認」、「照会」および「変更登録」の3つが入力されているため、図7のプログレスバー201にも「取引確認」、「照会」および「変更登録」の3つが表示されている。また、図3の「プログレスバー表示位置」には「1」と入力されているため、「表示位置」が「1」である「取引確認」が図7において表示変更されている。
タイトル202は、該ナビゲーション画面の名称と識別番号が表示される。具体的には、図3に示す「対象画面識別子」および「証跡用手続名」の入力内容が表示される。
概要説明203、手続ガイダンス205および帳票見本項目207は、図3の「画面識別子」で指定されたチェックリスト定義に基づいて生成される。図7に示した例では、図5に示したチェックリスト定義に基づいて生成される。具体的には、概要説明203は、図5に示す「事務チェックリスト説明」に入力された内容が表示される。また、手続ガイダンス205には、図5に示す「事務チェックリスト項目内容」に入力された内容が項目ごとの区切りがわかるように改行して表示される。ここで、図5に示す「入力可否」は「不可」が選択されているので、図7に示す手続ガイダンス205にはチェックボックスが表示されない。帳票見本項目207は、図5に示す「関連規定表示文言」に入力した内容を表示した選択項目として生成される。オペレータが帳票見本項目207を選択した場合、図5の「関連規定リンクアドレス」で入力した帳票見本のファイルが帳票見本画面として表示される。
手続チェックリスト209は、図4の「チェックリスト番号」で指定されたチェックリスト定義に基づいて生成される。図7に示した例では、図4に示したチェックリスト定義に基づいて生成される。具体的には、手続チェックリスト209には、図4で示す「事務チェックリスト項目内容」に入力された内容が項目ごとに表示される。また、図4に示す「入力可否」は「可」が選択されているので、図7の手続チェックリスト209には、チェックボックスが項目ごとに生成されている。ちなみに、図4の「入力必須」は「必須」が選択されているため、オペレータは図7の手続チェックリスト209に表示されたチェックボックスをすべてチェックしないと次のナビゲーション画面に進むことができない。
進行ボタン211は、選択することによって該ナビゲーション画面の手続が終了したことをナビゲーション部101に通知する。具体的には「次へ」と表示された選択項目である。オペレータにより進行ボタン211が選択された場合、ナビゲーション部101は次のナビゲーション画面を生成する。また、チェックリスト定義の「入力必須」にて「必須」が選択されたチェックボックスがチェックされていない場合等には、図4の「警告メッセージ番号」で指定された警告メッセージ(指定がない場合は汎用の警告メッセージであってもよい)が表示される。
<4.事務ナビゲーションサーバの動作>
上記では、図3〜7を参照して、ナビゲーション画面の生成方法について説明を行った。以下では、係るナビゲーション画面を生成し、事務作業の手順を提示する事務ナビゲーションサーバ1の動作について図8を参照して説明を行う。図8は事務ナビゲーションサーバ1の動作を説明するフローチャート図である。
まず、事務フローが開始されると、ナビゲーション部101は、フロー定義およびチェックリスト定義を含む事務フロー定義に従って、ナビゲーション画面を生成し、事務作業端末3の表示部305に表示させる(S101)。オペレータは該ナビゲーション画面の手続を終了させると、事務作業端末3より事務ナビゲーションサーバ1に次のナビゲーション画面の生成が要求される(S103)。ナビゲーション部101は、フロー定義に基づき、次のナビゲーション画面として勘定系画面を使用するか否かを判断する(S105)。
次のナビゲーション画面として勘定系画面が使用される場合(S105/Yes)、事務ナビゲーションサーバ1の勘定系呼出部103は、事務作業端末3に勘定系画面の呼び出しを要求する(S107)。さらに、勘定系呼出部103は、呼び出した勘定系画面を事務作業端末3に表示させる(S109)。
また、次のナビゲーション画面として勘定系画面が使用されない場合(S105/No)、事務ナビゲーションサーバ1のナビゲーション部101は、次のナビゲーション画面を事務フロー定義に従って、生成し(S111)、事務作業端末3の表示部305に表示させる。また、ナビゲーション部101は、該ナビゲーション画面において、関連付けられた帳票見本の選択項目である帳票見本項目207が選択されたか否かを判断する(S113)。帳票見本項目207が選択された場合(S113/Yes)、ナビゲーション部101は、該関連付けられた帳票見本を帳票見本記憶部109より取得し、事務作業端末3に表示させる(S115)。帳票見本項目207が選択されなかった場合(S113/No)、ナビゲーション部101は、帳票見本の表示を行わない。
ここで、オペレータがS109で表示させた勘定系画面を終了させた場合、またはS111で生成したナビゲーション画面の手続を終了させた場合、次のナビゲーション画面生成が事務ナビゲーションサーバ1へ要求される(S103)。したがって、上記動作はS103にループし、事務フローが終了するまで、再度S103〜S115の動作が繰り返し実行される。
以上、図8を参照して本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1の動作について説明を行った。上記のように、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は事務フロー定義に基づいてナビゲーション画面を生成し、また既存の勘定系画面を使用する場合には事務作業端末3より該勘定系画面を呼び出させて表示させることが可能である。
<5.事務ナビゲーションサーバを用いた事務フローの具体例>
続いて、以下では図9〜13を参照して、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1を用いた事務フローを具体的な一例を挙げて説明する。
図9は、ナビゲーション画面のメニュー画面213の具体例を示した説明図である。図9に示すように、オペレータは該メニュー画面213より事務ナビゲーションを受ける事務作業を選択し、事務ナビゲーションを開始することができる。具体的には、メニュー画面213には、事務フロー定義が設定された事務フローが、図3で示したフロー定義の「事務フロー番号」(例えば、(80001)など)および「事務フロー名称」(例えば、「本人確認記録作成」など)で表示されて列挙される。また、事務ナビゲーションサーバ1は、図3のフロー定義にて「事務フロー説明」に入力した内容を併せて表示させてもよい。オペレータは、表示された「事務フロー番号」および「事務フロー名称」を選択することで、選択した事務フローのナビゲーションを開始させることができる。また、オペレータは、上部にある「取引番号」入力欄に、開始したい事務フローの「事務フロー番号」を入力することで事務フローのナビゲーションを開始させてもよい。
以下では、図9に示す「(80201)クレジット一体型カード紛失・盗難・再発行」の事務フローのナビゲーションを開始した場合について説明を行う。図10〜13は、「(80201)クレジット一体型カード紛失・盗難・再発行」の事務フローの第1〜第4のナビゲーション画面の具体例を示した説明図である。
図10に示すように、第1のナビゲーション画面215では、上部のプログレスバーの「受付」の表示が変化しており、第1のナビゲーション画面215の手続が該事務フロー全体の中で「受付」に含まれることを示している。また、概要説明では、「クレジット一体型カードの喪失又は盗難の届けを受け、再発行依頼を受け付けた場合の手続を行う」と、第1のナビゲーション画面215の概略が説明されており、その下の手続ガイダンスでは、オペレータが行う処理、確認内容が表示されている。
さらに、下部には、第1のナビゲーション画面215と関連付けられた帳票見本である喪失受付記録票の選択項目が表示されている。オペレータが係る帳票見本の選択項目を選択すると、喪失受付記録票の記入例257が表示される。したがってオペレータは表示された喪失受付記録票の記入例257を参照して、事務作業における実際の喪失受付記録票をミスなく記入することができる。
第1のナビゲーション画面215の右側の手続チェックリストには、4つのチェックボックスが形成されている。ここで、該手続チェックリストには、図6を参照して説明した分岐条件が設定されている。具体的には、「口座照会〔3951〕実施」のチェックボックスには、チェックした場合、勘定系画面である口座照会251へ遷移する条件が分岐設定されている。また、「取引内容照会〔4051〕実施」のチェックボックスには、チェックした場合、勘定系画面である取引内容照会253へ遷移する分岐条件が設定されている。さらに、「カナ氏名検索〔4071〕実施」のチェックボックスには、チェックした場合、勘定系画面であるカナ氏名検索画面255へ遷移する分岐条件が設定されている。また、各勘定系画面を呼び出す手続には、該勘定系画面を終了させた場合には、第1のナビゲーション画面215に戻るように遷移条件が設定されている。さらに、「決済口座特定済み(次に進む)」のチェックボックスには、チェックした場合に次の第2のナビゲーション画面217に遷移する条件が設定されている。したがって、オペレータは決済口座特定後に該チェックボックスにチェックを行い、次の第2のナビゲーション画面217に遷移することができる。
図10の第1のナビゲーション画面215では、勘定系画面を用いて顧客の口座を特定する必要である。そこで、次の第2のナビゲーション画面217に遷移する前に、既存の勘定系画面への分岐を形成し、勘定系画面を用いて顧客の口座を特定することを可能にしている。また、確実に顧客の口座を特定できるように、複数の情報により、それぞれ検索または照会が行えるように、複数の勘定系画面への分岐が形成されている。
図11に示すように、第2のナビゲーション画面217では、上部のプログレスバーの「喪失届受理」の表示が変化しており、第2のナビゲーション画面217の手続が該事務フロー全体の中で「喪失届受理」に含まれることを示している。また、手続が終了した「受付」は、終了したことを表すために「喪失届受理」および「カード発行」「申込書送付」と異なる表示に変化している。さらに、概要説明では、「各種必要書類に記入・押印を受ける」と、第2のナビゲーション画面217の概略が説明されており、その下の手続ガイダンスでは、オペレータが行う処理、確認内容が表示されている。
第2のナビゲーション画面217の右側の手続チェックリストには、3つのチェックボックスが形成されている。ここで、該チェックボックスは「入力必須」が「必須」のチェックボックスである。オペレータは、該チェックボックスに表示された内容を確認した上で、3つすべてにチェックを入れないと次の第3のナビゲーション画面219に遷移することはできない。チェックボックスへのチェックがされていない場合、チェックボックスへのチェックがされていない旨を通知する警告メッセージが表示される。
図12に示すように、第3のナビゲーション画面219では、第2のナビゲーション画面217と同様に上部のプログレスバーの「喪失届受理」の表示が変化しており、第3のナビゲーション画面219の手続が該事務フロー全体の中で「喪失届受理」に含まれることを示している。また、手続が終了した「受付」は、終了したことを表すために「喪失届受理」および「カード発行」「申込書送付」と異なる表示に変化している。さらに、概要説明では、「印鑑照合を行う」と、第3のナビゲーション画面219の概略が説明されており、その下の手続ガイダンスでは、オペレータが行う処理、確認内容が表示されている。
第3のナビゲーション画面219の右側の手続チェックリストには、2つのチェックボックスが形成されている。ここで、該手続チェックリストには、図6を参照して説明した分岐条件が設定されている。具体的には、「印鑑照合を実施する」のチェックボックスには、チェックした場合に勘定系画面である印鑑照合画面259へ遷移する条件が設定されている。また、印鑑照合画面259を呼び出す手続には、印鑑照合画面259を終了させた場合には、第3のナビゲーション画面219に戻るように遷移条件が設定されている。これによりオペレータは、既存の印鑑照合画面259を用いて顧客が捺印した印鑑と登録された印鑑とを照合させることができる。また、「すべての印鑑照合を実施済み(次に進む)」のチェックボックスをチェックした場合に次の第4のナビゲーション画面221に遷移する条件が設定されているので、オペレータは印鑑照合後に、該チェックボックスをチェックし、次の第4のナビゲーション画面221に遷移することができる。
図14に示すように、第4のナビゲーション画面221では、上部のプログレスバーの「申込書送付」の表示が変化しており、第4のナビゲーション画面221の手続が該事務フロー全体の中で「申込書送付」に含まれることを示している。また、手続が終了した「受付」、「喪失届受理」、「カード発行」は、終了したことを表すために「申込書送付」と異なる表示に変化している。さらに、概要説明では、「申込書の送付等を行う」と、第4のナビゲーション画面221の概略が説明されており、その下の手続ガイダンスでは、オペレータが行う処理、確認内容が表示されている。
第4のナビゲーション画面221の右側の手続チェックリストには、3つのチェックボックスが形成されている。ここで、該チェックボックスは「入力必須」が「必須」のチェックボックスである。オペレータは、3つすべてのチェックボックスにチェックを入れずに「次へ」ボタンを選択した場合、チェックボックスへのチェックがされていない旨を通知する警告メッセージが表示される。オペレータが3つすべてのチェックボックスにチェックを入れて「次へ」ボタンを選択した場合、「(80201)クレジット一体型カード紛失・盗難・再発行」の事務作業は完了する。
以上にて図9〜図13を参照して説明した事務フローを、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は実現することができる。また、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1によれば、上記にて説明した事務作業だけでなく多様な事務作業の事務フローを金融機関側で設定および編集することが可能である。
<6.事務ナビゲーションシステムの基盤構成>
図14を参照して、上記にて説明した本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムの基盤構成について説明を行う。図14は、事務ナビゲーションシステムの基盤構成を示したブロック図である。
図14に示すように、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は、サーバ業務アプリケーションとして、本人確認業務部131と、端末呼出部132と、ガイダンス画面部133と、事務フロー定義135と、を備え、サーバ機能部145を備える。また、事務ナビゲーションサーバ1は、サーバミドルウェアとして、サーバライブラリにサーバ制御部137を備え、共通コンポーネントに事務フローナビゲータ部139と、メニュー制御部141と、を備え、さらに事務フロー定義ツール部143を備える。
本人確認業務部131は、本人確認業務で使用する画面群および画面毎に行われる本人確認業務を制御する。また、端末呼出部132は、事務作業端末3の端末ミドルウェア341を介して端末アプリケーション部331に勘定系画面を表示させ、ガイダンス画面部133は、事務フロー定義135のデータの基づき、ナビゲーション画面等を生成する。事務フロー定義135は、事務ナビゲーションを行うためのナビゲーション画面および分岐条件等を定義したデータ、およびナビゲーション画面に表示されるチェックリストの文言およびチェックボックスの有無等を定義したデータである。
サーバ制御部137は、ナビゲーション画面に入力されたデータのチェック、サーバのメモリ上の端末ごとの入力情報および固有情報を管理する。また、事務フローナビゲータ部139は、事務ナビゲーションを実行するメインエンジンであって、事務フロー定義に基づいて事務ナビゲーションにおける制御を行う。メニュー制御部141は、事務ナビゲーションの初期画面であるメニュー画面をメニューDB153に登録された情報に基づいて制御する。事務フロー定義ツール部143は、外部からの操作により事務フロー定義を設定および編集する。さらに、サーバ機能部145は、事務ナビゲーションサーバ1のサーバとしての機能を制御し、例えば各種DB(データベース)へのアクセス、ファイル転送、および事務作業端末3などを制御する。
また、本発明の実施形態に係るデータベースサーバ15は、各種情報を記憶し、サーバDB151と、メニューDB153と、事務証跡DB155と、本人確認DB157を記憶する。
サーバDB151は、事務ナビゲーションサーバ1のサーバ機能を実行するための情報を含むデータベースであり、また、メニューDB153は、事務ナビゲーションの初期画面であるメニュー画面に表示する情報および画面情報を含むデータベースである。また、事務証跡DB155は、事務ナビゲーションを実行した際の各種履歴を情報として含むデータベースであり、本人確認DB157は、本人確認業務の情報を含むデータベースである。
さらに、本発明の実施形態に係る事務作業端末3は、端末アプリケーション部331を備え、画面処理部333を備え、クライアントライブラリとして画面制御部337と、サーバ/端末イメージ連携制御部335と、サーバ金融IO/データ連携制御部339と、を備え、端末ミドルウェア341を備える。
端末アプリケーション部331は、既存の勘定系画面および勘定系画面を記憶および制御し、画面処理部333は、事務ナビゲーションサーバ1で生成された画面に対する処理を実行する。また、サーバ/端末イメージ連携制御部335は、事務作業端末3で取得した画像データを事務ナビゲーションサーバ1に送信し、画面制御部337は、標準機能では実現できない、画面の特殊な処理を制御する。さらに、サーバ金融IO/データ連携制御部339は、事務作業端末3に接続された通伝プリンタおよびダイレクトスキャナ等の金融デバイスの制御等を行い、端末ミドルウェア341は、事務作業端末3、金融デバイス、および事務ナビゲーションサーバ1の連携を制御する。
以上説明した本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションシステムの基盤構成のうち、ソフトウェアに係る構成は、例えば、JavaScript(登録商標)およびJava(登録商標)等のコンピュータプログラミング言語にて作成される。よって、本発明をサーバおよびコンピュータ等に実行させるためのプログラムも作成可能であり、本発明の技術的範疇に含まれる。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
<7.まとめ>
以上で本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1について詳細に説明を行った。本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1によれば、正確な事務作業の誘導、事務作業ミスの防止、事務作業チェック漏れ等を防止することが可能である。また、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は金融機関側で容易に新規な事務フロー定義を設定することを可能とし、また、必要に応じて事務フロー定義を編集し改善することも可能とする。
さらに、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1は、既存の勘定系画面を修正および変更することなく事務ナビゲーションサーバ1が実行する事務フロー中に組み込むことが可能である。したがって、本発明の実施形態に係る事務ナビゲーションサーバ1によれば、オペレータは複雑な事務作業や頻度の低い事務作業においてもオペレータの熟練度に関わらず、事務作業することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。