JP5961790B2 - シート束断裁装置 - Google Patents
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また、断裁刃についても、断裁動作の度に、刃先が刃受け部材に当接し、少しずつ摩耗するので、一定の動作回数に達すると交換する必要が生じる。
また、この構成によれば、刃受け部材の付近に断裁屑が残り易く、それが断裁不良を引き起こすので、断裁屑を除去する手段を設ける必要があった。
あるいは、前記プレス機構は、一端縁に前記固定断裁刃が取り付けられ、シート束の一面側に接する固定ブロックと、前記固定ブロックの前記シート束との接触面に直交する面内において往復運動可能に配置され、前記可動断裁刃が取り付けられた断裁刃保持フレームと、前記断裁刃保持フレームを動かす断裁刃駆動機構と、を有し、前記断裁刃保持フレームが前記断裁刃駆動機構によって往復運動せしめられることで、前記可動断裁刃が前記固定断裁刃に対して交差および離間するようになっており、前記プレス機構は、さらに、前記断裁刃保持フレームに対し、軸方向に沿って、かつ前記固定ブロックの前記接触面に対して近接および離間する向きにスライド運動可能に取り付けられた少なくとも1本のロッドと、前記固定ブロックに対向して配置され、前記ロッドにおける前記固定ブロック側の先端に固定されたプレス板と、前記ロッドにおける前記断裁刃保持フレームおよび前記プレス板の間の部分に嵌め込まれ、前記ロッドを弾性付勢して、前記プレス板が常時前記可動断裁刃の刃先から突出するようにするバネと、を有し、前記断裁刃保持フレームが前記可動断裁刃を前記固定断裁刃に交差させる向きに運動するとき、前記プレス板が前記シート束を前記固定ブロックに対し押しつけて前記定位置に固定した後、前記断裁刃保持フレームがさらに前記交差させる向きに運動することで前記可動断裁刃が前記固定断裁刃と交差し、それによって、前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分が断裁されるようになっていてもよい。
しかも、本発明によれば、簡単な構成の補助断裁ユニットを備えるだけで、可動断裁刃のガイド機構の補強や断裁速度の増大を行う必要がないので、シート束断裁装置の構成を大掛かりでコスト高なものにせずに済む。
断裁刃保持フレーム6は、固定ブロック3の両端において、ガイド部材7を介してフレーム1に取り付けられ、軸方向に沿って上下にスライド可能とされた一対の縦部材6a、6bと、一対の縦部材6a、6bの上端部および下端部をそれぞれ連結する上側横部材6cおよび下側横部材6dとから構成された、矩形枠状を有している。そして、可動断裁刃5が、上側横部材6cおよび一対の縦部材6a、6bの上端部に取り付けられている。
断裁刃駆動機構8は、フレーム1に取り付けられたモータ8aと、モータ8aの回転駆動軸8bに取り付けられた偏心カム8cを有している。
そして、偏心カム8cの端縁に断裁刃保持フレーム6の下側横部材6dの下端面が常時当接しており、偏心カム8cの回転によって断裁刃保持フレーム6が昇降運動する。この場合、偏心カム8cの上死点で可動断裁刃5が待機位置をとり、偏心カム8cの下死点で可動断裁刃5が断裁位置をとる。
プレス機構9は、この実施例では、前述の固定ブロック3、断裁刃保持フレーム6および断裁刃駆動機構6のほか、断裁刃保持フレーム6の上側横部材6cに対し、軸方向に沿って、かつ固定ブロック3のシート束載置面に対して近接および離間する向きにスライド運動可能に取り付けられた少なくとも1本、この実施例では6本のロッド9aと、固定ブロック3に対向して配置され、ロッド9aの下端に固定されたプレス板9bと、ロッド9aにおける上側横部材6cおよびプレス板9bの間の部分に嵌め込まれ、ロッド9aを弾性付勢して、プレス板9bが常時可動断裁刃5の刃先から突出するようにするバネ9cとから構成されている。
図5〜図7を参照して、補助断裁ユニットは、カッターヘッド10と、カッターヘッド10を保持するカッターヘッド保持フレーム11を有している。
この場合、カッターヘッド10を、ヘッド本体と、ヘッド本体に突設された固定刃とから構成することもできる。
旋回ピン11bには、レバー13が一端のまわりに旋回可能に取付けられる。このとき、トーションバネ13bが旋回ピン11bおよびレバー13間に配置されて、レバー13を常時上向きに弾性付勢する。
そして、カッターヘッド10の回転刃10aが固定断裁刃4および可動断裁刃5の交差面に平行な面内で回転し、かつ、回転刃10aがシート束2の固定断裁刃4からはみ出す部分に所定の深さ食い込むような配置で、カッターヘッド保持フレーム11が、スライダ12を介してガイドレール10に対しスライド可能に取り付けられる。
そして、タイミングベルト17にカッターヘッド保持フレーム11が固定され、モータ16の回転駆動によって、カッターヘッド保持フレーム11、よってカッターヘッド10が、ガイドレール14に沿って固定断裁刃4の一端側から他端側に向けて移動する。この場合、カッターヘッド保持フレーム11(カッターヘッド10)は、固定断裁刃4の当該一端側および他端側にそれぞれ位置するとき、可動断裁刃5と干渉しないようになっていることは言うまでもない。
次いで、この位置から、プレス板9bおよびロッド9aが制止された状態で、断裁刃保持フレーム6がさらに下降運動し、バネ9cの圧縮によって、プレス板9bがシート束2をさらに強く固定ブロック2に押しつけながら、可動断裁刃5が固定断裁刃4と交差し、それによって、シート束2の固定断裁刃4からはみ出す部分が断裁される(図4参照)。
さらに、本発明によれば、可動断裁刃のガイド機構を補強し、あるいは断裁速度を増大させる必要がなく、簡単な構成の補助断裁ユニットを備えるだけでよいので、シート束断裁装置を大掛かりかつコスト高な構成にせずに済む。
例えば、上述の実施例では、プレス機構9の一部を断裁刃保持フレーム6に取付けて、プレス機構9を可動断裁刃5と一緒に動作させる構成としたが、その代わりに、プレス機構9を可動断裁刃5とは独立に動作させる構成とすることもできる。この場合には、プレス機構は、例えば、一対のクランプ板を有し、かつシート束を挟持した状態で定位置に固定するクランプユニットから構成され、固定断裁刃が、一対のクランプ板のうちの一方のクランプ板の一端縁に設けられる。
2 シート束
3 固定ブロック
4 固定断裁刃
5 可動断裁刃
6 断裁刃保持フレーム
6a、6b 縦部材
6c 上側横部材
6d 下側横部材
7 ガイド部材
8 断裁刃駆動機構
8a モータ
8b 回転駆動軸
8c カム板
9 プレス機構
9a ロッド
9b プレス板
9c バネ
10 カッターヘッド
10a 回転刃
10b モータ
10c ガイドピン
11 カッターヘッド保持フレーム
11a スロット
11b 旋回ピン
12 スライダ
13 レバー
13a 取付穴
13b トーションバネ
14 ガイドレール
15a、15b プーリー
16 モータ
17 タイミングベルト
18 ボールネジのネジ軸
19 ボールネジのナット
20 モータ
Claims (9)
- 固定断裁刃と、前記固定断裁刃に対向して配置された可動断裁刃とを備え、シート束をプレス機構によって定位置に固定した後、前記可動断裁刃を前記固定断裁刃と交差させることによって、前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分を断裁するシート束断裁装置において、
前記シート束を前記定位置に固定した後、前記可動断裁刃を前記固定断裁刃と交差させる前に、前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分の前記固定断裁刃側の面において、前記シート束を形成する少なくとも1枚のシートに、予め前記固定断裁刃と前記可動断裁刃との交差線に沿って切り込みを入れる補助断裁ユニットを備えていることを特徴とするシート束断裁装置。 - 前記補助断裁ユニットは、
カッターヘッドと、
前記固定断裁刃から間隔をあけて前記固定断裁刃に平行にのびるガイドレールと、を備え、前記カッターヘッドが前記ガイドレールに対しスライド可能に取り付けられるとともに、前記カッターヘッドの刃が前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分に所定の深さ食い込むように前記カッターヘッドの高さレベルが調節され、前記補助断裁ユニットは、さらに、
前記カッターヘッドを前記ガイドレールに沿って前記固定断裁刃の一端側から他端側に向けて移動させるカッターヘッド移動機構を備え、前記プレス機構が前記シート束を前記定位置に固定したとき、前記カッターヘッドが前記固定断裁刃の一端側から他端側に移動せしめられることを特徴とする請求項1に記載のシート束断裁装置。 - 前記カッターヘッドは、
円盤状の回転刃と、
前記回転刃を回転させるモータと、を有し、前記回転刃が、前記固定断裁刃および前記可動断裁刃の交差面に平行な面内で回転することを特徴とする請求項2に記載のシート束断裁装置。 - 前記カッターヘッドは、
ヘッド本体と、
前記ヘッド本体に突設された固定刃と、を有し、前記固定刃が、前記固定断裁刃に平行に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシート束断裁装置。 - 前記補助断裁ユニットは、前記ガイドレールにスライド可能に取付けられたカッターヘッド保持フレームを有し、前記カッターヘッドは、前記カッターヘッドの刃が前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分に押しつけられるように弾性付勢された状態で前記カッターヘッド保持フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のシート束断裁装置。
- 前記カッターヘッド移動機構は、前記固定断裁刃の一端側および他端側に配置された一対のプーリーと、
前記一対のプーリー間に張設され前記ガイドレールに平行にのびるタイミングベルトと、
前記一対のプーリーのうちの一方のプーリーを回転させるモータと、を有し、前記タイミングベルトに前記カッターヘッドが固定されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のシート束断裁装置。 - 前記カッターヘッド移動機構は、
前記ガイドレールに平行にのび、軸まわりに回転可能に支持されたボールネジのネジ軸と、
前記ネジ軸を回転させるモータと、
前記カッターヘッドに備えられ、前記ボールネジの前記ネジ軸と対をなすナットと、を有し、前記カッターヘッドが前記ナットを通じて前記ネジ軸に螺合することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のシート束断裁装置。 - 前記プレス機構は、一対のクランプ板を有し、かつ前記シート束を挟持した状態で前記定位置に固定するクランプユニットからなり、前記固定断裁刃が、前記一対のクランプ板のうちの一方のクランプ板の一端縁に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のシート束断裁装置。
- 前記プレス機構は、
一端縁に前記固定断裁刃が取り付けられ、シート束の一面側に接する固定ブロックと、
前記固定ブロックの前記シート束との接触面に直交する面内において往復運動可能に配置され、前記可動断裁刃が取り付けられた断裁刃保持フレームと、
前記断裁刃保持フレームを動かす断裁刃駆動機構と、を有し、前記断裁刃保持フレームが前記断裁刃駆動機構によって往復運動せしめられることで、前記可動断裁刃が前記固定断裁刃に対して交差および離間するようになっており、
前記プレス機構は、さらに、
前記断裁刃保持フレームに対し、軸方向に沿って、かつ前記固定ブロックの前記接触面に対して近接および離間する向きにスライド運動可能に取り付けられた少なくとも1本のロッドと、
前記固定ブロックに対向して配置され、前記ロッドにおける前記固定ブロック側の先端に固定されたプレス板と、
前記ロッドにおける前記断裁刃保持フレームおよび前記プレス板の間の部分に嵌め込まれ、前記ロッドを弾性付勢して、前記プレス板が常時前記可動断裁刃の刃先から突出するようにするバネと、を有し、
前記断裁刃保持フレームが前記可動断裁刃を前記固定断裁刃に交差させる向きに運動するとき、前記プレス板が前記シート束を前記固定ブロックに対し押しつけて前記定位置に固定した後、前記断裁刃保持フレームがさらに前記交差させる向きに運動することで前記可動断裁刃が前記固定断裁刃と交差し、それによって、前記シート束の前記固定断裁刃からはみ出す部分が断裁されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のシート束断裁装置。
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