JP5961151B2 - 溶液製膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶液製膜方法及び設備に関する。
光透過性を有するポリマーフィルム(以下、フィルムと称する。)は、偏光板の保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、透明導電性フィルムなど光学フィルムとして多岐に利用されている。フィルムには、厚み均一性や光学特性が要求される。光学特性としては、特に、厚み方向のレターデーション値Rthが高いことが要求されている。
フィルムの製造方法としては、溶液製膜方法が用いられる。溶液製膜方法は、例えば、流延ダイによりポリマーを溶剤に溶かした溶液(以下、ドープ、と称する)を支持体の表面上に流延して流延膜を形成し、乾燥させて剥ぎ取ることによってフィルムを得る方法である。溶液製膜方法は、工業的には、連続法で行われる。すなわち、流延膜を形成する流延膜形成工程と、流延膜を乾燥させる流延膜乾燥工程と、流延膜を剥ぎ取る剥取工程とは連続して行われる。
このような連続法では、循環移動させた無端の支持体が用いられる。支持体には、例えば、2つの互いに平行に並べられたドラムに巻き掛けられた環状のバンドが用いられる。そして、剥取工程が行われた後の支持体は、再び流延膜形成工程に送られる。そのため、流延膜形成工程では、その前に行われていた流延膜乾燥工程の影響を受ける。流延膜乾燥工程では流延膜の加熱に伴って支持体が加熱されるので、ドープが流延される支持体の温度が高くなる。これにより、流延直後の流延膜温度が急激に上昇し、流延膜に発泡が生じるおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の溶液製膜方法では、連続法において流延膜に生じる発泡を抑えるために、流延ダイの上流側に配されたドラムの冷却に加えて、支持体の裏面へ揮発性液体を供給し、支持体から揮発性液体の気化熱を奪うことにより、さらに支持体を冷却している。また、特許文献2に記載の溶液製膜方法では、流延ダイの上流に配されたドラムに10℃以下の冷却体を接触させてドラムを急冷することにより、支持体を急冷している。
特開2012−071475号公報 特開2011−183759号公報
特許文献1の方法では、揮発性液体が蒸発して、ドラムと支持体との間に入り込んで結露するおそれがある。そして、結露した揮発性液体により、ドラムの回転による支持体の循環移動が不安定化してしまうおそれがある。また、特許文献2の方法では、支持体が急冷されるので、支持体に熱疲労が生じるおそれがある。また、支持体の移動速度を上げて高速製膜を行う場合には、急冷されるドラムにより支持体が十分に冷却されないおそれがある。一方、支持体が十分に冷却されるようにするために、流延膜を加熱する温度を低温化すると、流延膜の乾燥が不十分となってしまい、剥ぎ取り性が悪くなってしまうおそれがある。つまり、支持体の十分な冷却と流延膜の良好な剥ぎ取り性とは、トレードオフの関係にある。剥ぎ取り性悪化による具体的な現象としては、例えば、剥ぎ取り後の湿潤フィルムに流延方向の厚み変化が発生する剥ぎ段と呼ばれる現象や、剥ぎ取り後に支持体に流延膜の剥げ残りが発生する現象がある。さらに、このような溶液製膜方法では、要求に応じたRthが高いフィルムを安定して製造することが難しかった。
そこで、本発明は、循環移動させた無端の支持体を用いて溶液製膜方法を連続法で行う場合において、流延膜を十分に乾燥させて剥ぎ取り性を保持しつつ、支持体に負担をかけることなく流延前の支持体を十分に冷却して、発泡不良を引き起こすことのなく、従来よりもRthの高いフィルムを製造する溶液製膜方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の溶液製膜方法は、循環走行する無端の支持体の表面にポリマー及び溶剤を含むドープを流延して流延膜を形成し、流延膜を支持体から剥ぎ取って乾燥することによりフィルムとする溶液製膜方法において、流延膜を形成する流延位置から支持体の走行方向に1周循環して流延位置に到達するまでの支持体の走行経路は、上流側から順に第1領域,第2領域,第3領域,第4領域からなり流延膜を加熱することにより乾燥する流延膜乾燥工程と、支持体を冷却する支持体冷却工程とは交互に行われ、流延膜を剥ぎ取る剥取位置は第4領域に設けられており、第1領域を通過している支持体部分に支持された流延膜を加熱することにより流延膜の乾燥を進める第1流延膜乾燥工程と、第2領域を通過している支持体部分を冷却して支持体部分の温度を降下させる第1支持体冷却工程と、第3領域を通過している支持体部分に支持された流延膜を加熱することにより流延膜の乾燥を進める第2流延膜乾燥工程と、第4領域を通過している支持体部分を冷却して支持体部分の温度を降下させる第2支持体冷却工程とを有する。
第1流延膜乾燥工程は、流延膜に低くとも40℃の熱風を吹き付けて流延膜を加熱することが好ましい。支持体の移動速度が100m/分以上150m/分以下の範囲内であることが好ましい。第1及び第2支持体冷却工程では、それぞれ支持体が5℃以上冷却されることが好ましい。また、支持体は、第1及び第2ドラムに掛けられており、第1及び第2支持体冷却工程は、それぞれ第1及び第2ドラムを冷却することにより行われることが好ましい。また、第1及び第2ドラムの内部にはそれぞれ第1及び第2熱媒体が流れる流路が設けられ、第1及び第2ドラムは、それぞれ流路に冷却された第1及び第2熱媒体が注入され、第1及び第2熱媒体がそれぞれ第1及び第2ドラム内の熱を吸収し、熱を吸収した第1及び第2熱媒体が流路から回収されることにより、冷却されることが好ましい。さらに、第1及び第2熱媒体は、第1及び第2ドラム内の熱を吸収することにより、注入された時より5℃以上温度が高くなることが好ましい。第1及び第2熱媒体には、いずれも水が好ましく用いられる。
剥ぎ取る直前の流延膜の残留溶剤量は、80質量%以下であることが好ましい。
本発明の溶液製膜方法では、流延膜乾燥工程の間に支持体を冷却する工程を挿入したため、流延膜を十分に加熱する事により乾燥させて剥ぎ取り性を保持しつつ、支持体に負担をかけることなく流延前の支持体を十分に冷却し、発泡不良の発生を抑えることができる。また、従来の方法によって得られるフィルムと比較して、Rthが5%以上高いフィルムが得られる。
本発明に用いる溶液製膜設備の概略図である。 本発明の第1実施形態に用いる流延室の概略図である。 ドラムに接続される冷却装置の説明図である。 本発明の溶液製膜方法の概略図である。 支持体であるバンド周辺の熱フローの説明図である。
(溶液製膜設備)
図1に示すように、溶液製膜設備10は、製造ラインの上流側から順に、流延室12とクリップテンタ13と乾燥室16と巻取室17とを有する。流延室12では、ポリマーと溶剤とを含むドープ18から、湿潤フィルム19が得られる。ポリマーには、セルロースアセテート系の高分子化合物や、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Poly(methyl methacrylate)、略称PMMA)などが好適に用いられる。流延室12の詳細は、後述する。
流延室12とクリップテンタ13との渡り部21には、湿潤フィルム19に乾燥風を当てる送風機21と、湿潤フィルム19を支持する複数の支持ローラ21bとが設けられている。複数の支持ローラ21bは、湿潤フィルム19の搬送方向へ並べられている。支持ローラ21bは、流延室12から送出された湿潤フィルム19を支持して、クリップテンタ13へ案内する。
クリップテンタ13は、湿潤フィルム19の両側端部をクリップで把持しながら搬送する。クリップテンタ13は、湿潤フィルム19に乾燥や延伸などの所定の処理を施すことにより、フィルム23とする。フィルム23は、クリップテンタ13から耳切装置25へ送出される。耳切装置25では、フィルム23の両端を切断する。フィルム23は、耳切装置25から乾燥室15へ送出される。
乾燥室15には、多数のローラ27が設けられている。乾燥室15内の雰囲気の温度や湿度などは、図示しない空調機により調節されている。フィルム23は、乾燥室15内を多数のローラ27に巻き掛けられて搬送され、乾燥室15内で乾燥処理が施される。乾燥室15には、吸着回収装置28が接続されている。吸着回収装置28は、フィルム23から蒸発した溶剤、すなわち溶剤ガスを吸着剤に吸着して回収する。
冷却室16は、フィルム23の温度が略室温となるまで、フィルム23を冷却する。冷却室16及び巻取室17の間では、上流側から順に、除電バー29、ナーリング付与ローラ30、及び耳切装置31が設けられている。除電バー29は、冷却室から送出され、帯電したフィルム23を除電する。ナーリング付与ローラ30は、フィルム23の幅方向両端に巻取用のナーリングを付与する。耳切装置31は、切断後のフィルム23の幅方向両端にナーリングが残るように、フィルム23の幅方向両端を切断する。
巻取室17には、プレスローラ34と巻き芯35とを有する巻取機36が設けられている。巻取室17に送出されたフィルム23は、プレスローラ34によって押し付けられながら巻き芯35に巻き取られ、ロール状となる。
(流延室)
図2に示すように、流延室12には、流延ダイ41、無端の支持体としてのバンド42、第1ドラムとしてのドラム43b、第2ドラムとしてのドラム43a及び剥取ローラ44が設けられている。
バンド42は、帯状に形成されたバンド体の長手方向の一端と他端とを連結することにより形成され、環状となっている。バンド42は、十分な耐腐食性と強度とを有するステンレス(例えば、SUS316)製のものが好ましく用いられる。軸を中心に回転自在であるドラム43a,43bは、それぞれ軸方向が水平となるように、互いに同じ高さに略平行に並べられる。バンド42は、ドラム43a,43bに巻き掛けられている。図示しないモータの駆動により、ドラム43a,43bのうち少なくとも一方が回転すると、バンド42は所定の方向へ循環移動する。バンド42の移動方向を、以下では、MD方向と称する。つまり、ドラム43a,43bの上側では、バンド42はドラム43aからドラム43bに向かって移動し、ドラム43bに接触している時にはドラム43bに沿ってバンド42は上側から下側へ移動する。また、ドラム43a,43bの下側では、バンド42はドラム43bからドラム43aに向かって移動し、ドラム43aに接触している時にはドラム43aに沿って流延バンド42は下側から上側へ移動する。
流延ダイ41はドラム43aの上方に位置し、バンド42に近接して配されている。流延ダイ41は、循環移動するバンド42上に、連続的にドープ18を流延して、MD方向に長く延びる帯状の流延膜45を形成する。循環移動するバンド42により、流延膜45はMD方向に搬送される。
流延ダイ41よりMD方向下流側であり、ドラム43aからドラム43bへ向かうバンド42の上方近傍には、熱風装置51が設けられている。また、熱風装置51よりMD方向下流側すぐにおいて、バンド42の上方近傍には熱風装置52aが、バンド42の下方近傍には熱風装置52bがそれぞれ設けられている。なお、熱風装置52a,52bは、所定のサイズの熱風器がMD方向に複数並べられることにより形成されていても構わない。熱風装置51,52a,52bは、いずれも、熱風を吹き出す熱風口を備える。熱風装置51,52a,52bは、熱風口から流延膜45及びバンド42に向けて熱風を吹き付けることにより流延膜45を加熱し、流延膜45内の溶剤を蒸発させて、乾燥させる第1乾燥装置として機能する。なお、第1乾燥装置としては、熱風装置の他に、赤外線を照射して流延膜を加熱する赤外線照射装置を用いることができる。
熱風装置52a,52bよりMD方向下流側であり、ドラム43bからドラム43aへ向かうバンド42の下方近傍には熱風装置53aが、バンド42の上方近傍には熱風装置53bがそれぞれ設けられている。熱風装置53a,53bは、熱風装置52a,52bと同様に、所定のサイズの熱風器がMD方向に複数並べられることにより形成されていても構わない。また、熱風装置53a,53bは、いずれも熱風装置51,52a,52bと同様に熱風を吹き出す熱風口を備え、流延膜45及びバンド42に向けて熱風を吹き付けることにより、流延膜45を乾燥させる第2乾燥装置として機能する。なお、第2乾燥装置としては、熱風装置の他に、赤外線を照射して流延膜を加熱する赤外線照射装置を用いることができる。
熱風装置53a,53bよりMD方向下流側であり、流延ダイ41よりMD方向上流側であるドラム43aの近傍には、剥取ローラ44が設けられている。剥取ローラ44は、熱風装置51,52a,52b,53a,53bによって乾燥されて自己支持性を得た流延膜45をバンド42から剥ぎ取る。剥ぎ取られた流延膜45は湿潤フィルム19となって渡り部21へ送出される。流延膜45が剥ぎ取られたバンド42は、流延ダイ41の下方へ移動し、再びドープ18が流延されて支持体として機能する。
流延室12には、排気装置55が設けられている。排気装置55は、流延室12の雰囲気を排気する。流延室12の外に設けられた図示しない凝縮回収装置は、排気された雰囲気に含まれる溶剤を凝縮して、凝縮した溶剤を回収する。凝縮回収装置は、流延室12内の雰囲気に含まれる溶剤の濃度を一定の範囲に保持する。排気装置55は、雰囲気を排気することにより、流延室12内のガスの流れを制御する。
(冷却装置)
第1ドラムであるドラム43bには第1冷却装置としての冷却装置57bが、第2ドラムであるドラム43aには第2冷却装置としての冷却装置57aが、それぞれ接続されている。冷却装置57bは、第1熱媒体の温度を調節する温度調節部を内蔵し、冷却装置57aは、第2熱媒体の温度を調節する温度調節部を内蔵する。
図3に示すように、冷却装置57b,57aは、それぞれ、温度調節部とドラム43b,43a内に設けられる流路との間で、所望の温度に調節された第1,第2熱媒体を循環させる。本実施形態では、第1,第2熱媒体には熱媒体として好適な水を用いているが、これに限ることはなく、熱媒体として一般に知られているフルオロカーボンなどを用いても良い。
冷却装置57a,57bは、それぞれ、熱媒体としての水を温度調節部で冷却して、冷却水58a,58bを得る。冷却装置57a,57bは、それぞれ、冷却水58a,58bを、ドラム43a,43b内に設けられた流路へ供給する。冷却水58a,58bは、それぞれ、ドラム43a,43b内の流路を流れている間にドラム43a,43bから熱を奪い、温水59a,59bとなる。冷却装置57a,57bは、それぞれ、ドラム43a,43bの流路から流れてくる温水59a,59bを回収する。これにより、ドラム43a,43bはそれぞれ冷却される。温水59a,59bは、それぞれ温度調節部にて冷却され、冷却水58a,58bとして再利用される。
ここで、バンド42がドラム43aへの接触を開始する位置を接触位置P1とし、バンドがドラム43aから離脱をする位置を離脱位置P2とする。また、バンド42がドラム43bへの接触を開始する位置を接触位置Q1とし、バンドがドラム43bから離脱をする位置を離脱位置Q2とする。バンド42上のQ1とQ2のちょうど中間位置をQ3とする。このとき、P2からQ1までが第1領域R1であり、Q1からQ2までが第2領域R2であり、Q2からP1までが第3領域R3であり、P1からP2までが第4領域R4である。冷却装置57aはバンド42のうち第4領域を通過中の部分を、冷却装置57bはバンド42のうち第2領域を通過中の部分を、それぞれ冷却する。
(溶液製膜方法)
次に、溶液製膜方法について説明する。図1に示す溶液製膜設備10では、溶液製膜方法が行われる。溶液製膜方法では、図4に示すように、流延膜形成工程61と、第1流延膜乾燥工程62と、第1支持体冷却工程63と、第2流延膜乾燥工程64と、第2支持体冷却工程65とが順次行われる。第2支持体冷却工程65が行われている最中には剥取工程66が行われ、バンド42から流延膜45が剥ぎ取られて湿潤フィルム19となる。一方、流延膜45が剥ぎ取られたバンド42は、残りの第2支持体冷却工程65を経て、再び流延膜形成工程61にて支持体として利用される。剥ぎ取られた湿潤フィルム19には、フィルム乾燥工程67が施されてフィルム23となる。
(流延膜形成工程)
流延膜形成工程61は、バンド42の位置P2付近で行われる。図2に示すように、ドラム43a,43bの回転により、バンド42はMD方向へ循環移動する。バンド42の移動速度V1は、例えば、10m/分以上150m/分以下の範囲内である。速度V1で移動するバンド42の上に、流延ダイ41からドープ18を流延すると、MD方向に長く延びる帯状の流延膜45が形成される。
(第1流延膜乾燥工程)
第1流延膜乾燥工程62は第1領域R1で行われる。流延膜45は、移動するバンド42により搬送される。熱風装置51は、搬送されてきた流延膜45及びバンド42に向けて熱風口から熱風を吹き付ける。これにより流延膜45は加熱され、流延膜45内の溶剤が蒸発して、流延膜45は乾燥される。熱風装置51により熱風が吹きつけられた流延膜45は、移動するバンド42により、熱風装置52a,52bの間を通過する。熱風装置52a,52bは、熱風装置51と同様に、流延膜45及びバンド42に向けて熱風を吹き付けることにより、流延膜45を加熱して、乾燥させる。
(第1支持体冷却工程)
第1支持体冷却工程63は、第2領域R2で行われる。バンド42は、接触位置Q1において、ドラム43bと接触する。冷却装置57bからドラム43bの内部に設けられた流路に、冷却水58bが供給される。熱風装置51,52a,52bによってバンド42に与えられた熱は、ドラム43bへ伝えられ、ドラム43b中の流路を流れる冷却水58bに吸収される。これにより、バンド42は、冷却される。一方、ドラム43b中の流路を流れる冷却水58bはバンド42の熱を吸収して温水59bとなり、冷却装置57bに回収される。バンド42は、接触位置Q1に到達してから離脱位置Q2に到達するまでの間、つまり第2領域R2を通過している間、ドラム43bを介して冷却される。ドラム43bを冷却することにより、第2領域R2を通過している間に、バンド42が5℃以上冷却されることが好ましい。また、ドラム43bを冷却する冷却水58bは、バンド42の熱を吸収することにより、5℃以上温度の高い温水59bとなることが好ましい。
(第2流延膜乾燥工程)
第2流延膜乾燥工程64は第3領域R3で行われる。冷却装置57bによりドラム43bを介して冷却されたバンド42上の流延膜45は、移動するバンド42により、熱風装置53a,53bの間を通過する。熱風装置53a,53bは、熱風装置51,52a,52bと同様に、搬送されてきた流延膜45及びバンド42に向けて熱風を吹き付けることにより、流延膜45を加熱して、乾燥させる。
流延膜45は、第1及び第2流延膜乾燥工程62,64により、残留溶剤量が80質量%以下になるまで乾燥される。残留溶剤量が60質量%以下になるまで乾燥されることが好ましい。なお、本発明では、流延膜45や各フィルム中に残留する溶剤量を乾量基準で示したものを残留溶剤量とする。また、その測定方法は、対象のフィルムからサンプルを採取し、このサンプルの質量をx、サンプルを乾燥した後の質量をyとするとき、{(x−y)/y}×100[単位;質量%]で算出する。
(第2支持体冷却工程)
第2支持体冷却工程65は、第4領域R4で行われる。バンド42は、接触位置P1において、ドラム43aと接触する。冷却装置57aからドラム43aの内部に設けられた流路に、冷却水58aが供給される。熱風装置53a,53bによってバンド42に与えられた熱は、ドラム43aへ伝えられ、ドラム43a中の流路を流れる冷却水58aに吸収される。これにより、バンド42は、冷却される。一方、ドラム43a中の流路を流れる冷却水58aはバンド42の熱を吸収して温水59aとなり、冷却装置57aに回収される。バンド42は、接触位置P1に到達してから離脱位置P2に到達するまでの間、つまり第4領域R4を通過している間、ドラム43aを介して冷却される。ドラム43aを冷却することにより、第4領域を通過している間に、バンド42が5℃以上冷却されることが好ましい。また、ドラム43aを冷却する冷却水58aは、バンド42の熱を吸収することにより、5℃以上温度の高い温水59aとなることが好ましい。
(剥取工程)
剥取工程66は、第4領域内の所定の箇所で行われる。剥取ローラ44は、残留溶剤量が80質量%以下となることにより、好ましくは残留溶剤量が60質量%以下となることにより、自己支持性を得た流延膜45を、バンド42から湿潤フィルム19として剥ぎ取る。剥ぎ取った湿潤フィルム19を、渡り部21を介してクリップテンタ13へ送出する。一方、流延膜45が剥ぎ取られたバンド42は、残りの第2支持体冷却工程65を経て、再び流延膜形成工程61において支持体として利用される。
(フィルム乾燥工程)
クリップテンタ13では、湿潤フィルム19に所定の乾燥風をあてて、湿潤フィルム19から溶剤を蒸発させる。この結果、湿潤フィルム19からフィルム23を得る。
クリップテンタ13から送出されたフィルム23は、耳切装置25による耳切処理が施される。耳切装置25から送出されたフィルム23は、乾燥室15及び冷却室16を順次通過し、各室において所定の処理が施される。冷却室16から送出されたフィルム23は、除電バー29による除電処理、ナーリング付与ローラ30によるナーリング付与処理、耳切装置31による耳切処理が順次施され、巻取室17に送出される。巻取室17に送出されたフィルム23は、プレスローラ34によって押し付けられながら巻き芯35に巻き取られ、ロール状となる。
バンド42は、第1領域R1〜第4領域R4を順次通過し、再びR1に戻ってくるように循環移動する。バンド42及びバンド42上に流延される流延膜45に対し、第1,第3領域R1,R3でそれぞれ第1,第2流延膜乾燥工程62,64を行い、かつ、第2,第4領域R2,R4でそれぞれ第1,第2支持体冷却工程63,65を行う。本発明は、これにより、流延膜45を好適に乾燥しつつ、バンド42の温度を溶液製膜に適した温度に保持するものである。
図5に示すように、バンド42は、1周期の循環移動をする間に温度が変化する。なお、図5においては、第1,第3領域R1,R3の区間を比較的短くして描いているが、この区間が長くてもよい。第1流延膜乾燥工程62が行われる第1領域R1では、バンド42は、流延膜45内の溶剤の蒸発に伴い潜熱が奪われるため、温度が低下してしまう。バンド42の温度が低下しすぎてしまうと、流延膜45内の溶剤の拡散速度が低下してしまい、溶剤の蒸発速度は低下してしまい、好ましくない。そのため、熱風装置から吹き出される熱風により流延膜45とバンド42とを加熱して、流延膜45とバンド42との温度が低下しすぎてしまわないように保持される。また、流延膜45とバンド42とを加熱して、流延膜45とバンド42との温度が低下しないように保持することが好ましい。これにより、バンド42の温度は、第1領域R1を通過している間に、位置P2での温度T(P2)から、位置Q1での温度T(Q1)に変化する。一方、熱風装置51,52a,52bから吹き付けられる熱風は、バンド42に熱を奪われて温風となり、排気装置55によって排気される。
第1支持体冷却工程63が行われる第2領域R2では、バンド42は、ドラム43bを介して、冷却装置57bから供給される冷却水58bに熱を奪われて冷却される。これにより、バンド42の温度は、第2領域R2を通過している間に、位置Q1での温度T(Q1)から、位置Q2での温度T(Q2)に降下する。一方、冷却装置57bからドラム43bに供給される冷却水58bは、バンド42の熱を受け取って温水59bとなり、冷却装置57bに回収される。
第2流延膜乾燥工程64が行われる第3領域R3では、バンド42は、流延膜45内の溶剤の蒸発に伴い潜熱が奪われるため、温度が低下してしまう。バンド42の温度が低下しすぎてしまうと、流延膜45内の溶剤の拡散速度が低下してしまい、溶剤の蒸発速度は低下してしまい、好ましくない。そのため、第1流延膜乾燥工程62と同様に、熱風装置から吹き出される熱風により流延膜45とバンド42とを加熱して、流延膜45とバンド42との温度が低下しすぎてしまわないように保持される。また、流延膜45とバンド42とを加熱して、流延膜45とバンド42との温度が低下しないように保持することが好ましい。これにより、バンド42の温度は、第3領域R3を通過している間に、位置Q2での温度T(Q2)から、位置P1での温度T(P1)に変化する。一方、熱風装置53a,53bから吹き付けられる熱風は、バンド42に熱を奪われて温風となり、排気装置55によって排気される。
第2支持体冷却工程65が行われる第4領域R4では、バンド42は、ドラム43aを介して、冷却装置57aから供給される冷却水58aに熱を奪われて冷却される。これにより、バンド42の温度は、第4領域R4を通過している間に、位置P1での温度T(P1)から、位置P2での温度T(P2)に降下する。一方、冷却装置57aからドラム43aに供給される冷却水58aは、バンド42の熱を受け取って温水59aとなり、冷却装置57aに回収される。
本発明では、バンド42が第1領域R1から第4領域R4までの1周期の循環移動をする間に、流延膜乾燥工程と支持体冷却工程とが交互に2回ずつ行われるので、流延膜乾燥工程により加熱されたバンド42が好適に冷却される。そのため、ドラム43aに結露が生じることなく、ドラム43a,43bによるバンド42の駆動が安定したまま、流延膜形成工程61によって形成したばかりの流延膜45に生じる発泡が抑えられる。
また、バンド42がドラム43aにより急冷されないため、バンド42に生じる熱疲労が低減され、バンド42の寿命が延びる。また、熱媒体に高価でかつ環境負荷が大きいフルオロカーボンを用いる必要がなく、安価でかつ環境負荷がほとんどない水が好適に用いられるので、環境への負荷が低減でき、冷却コストが削減できる。
また、第1,第2流延膜乾燥工程62,64の間に第1支持体冷却工程63が行われるので、第1流延膜乾燥工程62においてより高温の熱風を流延膜45にあてて流延膜を乾燥しても、バンド42が溶液製膜にとって好適な温度に保持される。これにより、流延膜45の乾燥に要する時間は短縮され、短時間の乾燥でも流延膜45の残留溶剤量は80質量%以下になる。好ましくは、短時間の乾燥でも流延膜45の残留溶剤量は60質量%以下になる。そのため、バンド42の移動速度V1を早くしても剥ぎ取り時の剥ぎ取り性は従来と比較して十分に保たれる。つまり、剥ぎ段と呼ばれる流延方向の厚み変化が剥ぎ取り後の湿潤フィルムに発生することが抑制され、また、剥ぎ取り後に支持体に流延膜の剥げ残りが発生することが抑制される。そのため、流延膜45の乾燥時間やバンド42の冷却時間に制限を受ける場合に本発明の効果は顕著に現れる。
例えば、バンド42の周長さが約100mであり、ドラム43a,43bの直径がおよそ3.5mであるような形態においては、ドラム43bでの第1支持体冷却工程62がない従来技術を用いる場合には、剥ぎ取り性が十分に保たれるバンド42の移動速度の上限が約80m/分である。一方、ドラム43bでの第1支持体冷却工程42がある本発明を用いる場合には、従来と比較して、剥ぎ取り性が十分に保たれるバンド42の移動速度の上限が約150m/分まで引き上げられる。また、この場合には、移動速度V1が100m/分以上150m/分以下の範囲内でより本発明の効果が顕著に現れる。なお、100m/分以上120m/分以下の範囲内が好ましく用いられる。
バンド42の周長さやドラム43a,43bの直径などの溶液製膜設備の設計サイズを変更すれば、それに応じて、従来技術における剥ぎ取り性が十分に保たれるバンド42の移動速度の上限は変化する。しかし、バンド42の周長さやドラム43a,43bの直径などの溶液製膜設備の設計サイズに依存することなく、ドラム43bでの第1支持体冷却工程42がある本発明は、この移動速度の上限を従来技術に対して大きく引き上げる。このため、本発明は、現存の設備を、よりバンド42の速度を速くして用いることを可能にしている。
また、これに加えて、本発明を用いることにより、同じ材料同じ製法のドープ18を用いて従来の方法により製造されたフィルムに対して、厚み方向のレターデーション値Rthが5%以上高いフィルム23が製造される。バンド42の移動速度V1が40m/分以上のところで好ましくRth上昇の効果が得られる。なお、厚み方向のレターデーション値Rth(単位;nm)は、以下の式で表される。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
ここで、nxはMD方向におけるフィルム23の屈折率であり、nyはフィルム23の幅方向(MD方向に垂直な方向)におけるフィルム23の屈折率であり、nzはフィルム23の厚み方向におけるフィルム23の屈折率であり、dはフィルム23の厚み(単位;nm)である。
なお、本実施形態では、バンド42を冷却する第1,第2支持体冷却工程63,65をそれぞれドラム43b,43aにて行っているが、これに限ることは無く、別の方法によりバンド42を冷却しても構わない。流延膜形成工程61から剥取工程66までの間に行われる一連の流延膜乾燥工程の途中で、バンド42を冷却する工程が少なくとも一度行われれば、本発明の効果を奏するものとなる。
また、本実施形態では、支持体であるバンド42は、それぞれ軸方向が水平となるように互いに同じ高さに略平行に並べられた2つのドラムに巻きかけられ、2つのドラムにおいて支持体を冷却しているが、この様態に限ることはない。例えば、それぞれ軸方向が水平となるように互いに略平行に並べた3つ以上のドラムに、支持体である無端のバンドを巻きかけ、任意の2つ以上のドラムにおいて支持体を冷却してもよい。この場合においても、本発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明の効果を確認するための実験の例を示し、本発明を具体的に説明する。ただし、ここに示す例はあくまで本発明に係る一例であり、本発明を限定するものではない。
〔実験1〕
ドープ18の原料としては、下記のポリマー原料及び溶剤原料を用いた。
〔ポリマー原料〕
セルローストリアセテート 100質量部トリフェニルフォスフェート 7質量部ビフェニルジフェニルフォスフェート 5.0質量部
〔溶剤原料〕
メチレンクロライド 92質量部
メタノール 8質量部
ポリマー原料を溶剤原料に溶解して、固形分濃度が19.0質量%のドープ18を調製した。上記のセルローストリアセテートは、置換度2.84、粘度平均重合度306、含水率0.2質量%、ジクロロメタン溶液中の6質量%の粘度315mPa・s、平均粒子径1.5mm、標準偏差0.5mmの粉体である。トリフェニルフォスフェート及びビフェニルジフェニルフォスフェートは可塑剤である。
図1の溶液製膜設備10において、冷却装置57bに代えて温調装置をドラム43bに接続した設備を用いて、膜厚41μmのフィルム23を製造した。図4の流延膜形成工程61と、第1流延膜乾燥工程62とを順次行い、第1支持体冷却工程63に変えて支持体温調工程を行い、その後、第2流延膜乾燥工程64と、第2支持体冷却工程65とを順次行った。ここで、支持体温調工程は、ドラム43bを温調することにより、バンド42がドラム43bに接触している期間中に行われた。第2支持体冷却工程65が行われる最中に剥取工程66を行い、バンド42から流延膜45を剥ぎ取って湿潤フィルム19を得た。湿潤フィルム19には、フィルム乾燥工程67を施してフィルム23を得た。フィルム乾燥工程67では、湿潤フィルム19を延伸倍率1.26倍で延伸した。流延膜45を剥ぎ取った後のバンド42は、第2支持体冷却工程65を経た後に、再び流延膜形成工程61にて支持体として利用した。なお、バンド42の裏面側には、後述する温度測定のために、黒体テープを貼って実験を行った。
バンド42の移動速度V1は、40m/分とした。熱風装置51,52a,52bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度は、それぞれ40℃,38℃,35℃とした。温調装置により、ドラム43bが36℃になるように調節した。熱風装置53a,53bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度は、それぞれ70℃,70℃とした。冷却装置57aにより、ドラム43aが9℃になるように冷却した。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。
位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの流延膜45の膜厚Thを、株式会社キーエンス製の多層膜厚測定器(SI−Tシリーズ)を用いて測定した。この膜厚Th及び流延膜45を完全に乾燥させた時の膜厚Tdから、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを算出した。ここで、残留溶剤量Zの算出には、Z={(Th−Td)/Td}×100[単位;質量%]の式を用いた。算出した残留溶剤量Zを表2の残留溶剤量の「Q3」及び「剥取」欄にそれぞれ示す。
10分以上連続してフィルム23を製造し、流延室12内の温度が安定してから、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド42の温度を、株式会社KEYENCE製の赤外線温度計(IT2−50)を用いて測定した。これらの温度は、流延膜45を形成した流延領域の幅方向略中央部にて、バンド42の裏面側から測定した。また、これらの温度は、いずれも、バンド42の裏側に貼った黒体テープから輻射される赤外線を用いて測定した。これらの温度の測定結果を表1のバンド温度のQ1,Q2,P1,P2の欄にそれぞれ示す。
剥取工程66における流延膜45の剥ぎ取り性を、以下の基準により評価した(剥ぎ取り性評価)。この評価結果を表2の剥取の欄に示す。以下の基準Aが、流延膜45が十分に乾燥されているために問題なく剥取工程66が行われる基準であり、溶液製膜にとって好ましい基準である。
A:剥ぎ段や剥げ残りが発生しなかった
B:剥ぎ段や剥げ残りが発生した
流延膜形成工程61が行われてから、剥取工程66が行われるまでの間に、流延膜45に、発泡が発生したか否かを、以下の基準により評価をした(発泡評価)。この評価結果を表2の発泡の欄に示す。以下の基準Aが、発泡が発生しないほどにバンド42が位置P2において十分に冷却されている基準の一つであり、溶液製膜にとって好ましい基準である。
A:発泡が発生しなかった
B:発泡が発生した
また、ドラム43aの表面に結露が発生したか否かを、以下の基準により評価をした(結露評価)。この評価結果を表2の結露の欄に示す。以下の基準Aが、ドラム43a,43bによるバンド42の駆動を安定させたまま溶液製膜を行うことができる基準であり、溶液製膜にとって好ましい基準である。
A:結露が発生しなかった
B:結露が発生した
また、次のようにして、得られたフィルム23の厚み方向レターデーションRthの測定を行った。得られたフィルム23を温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、王子計測株式会社製の自動複屈折率計(KOBRA21ADH)を用いて、589.3nmにおける垂直方向から測定した値と、フィルムの面を傾けながら同様に測定したレターデーション値の外挿値とから下記式に従い算出した。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
〔実験2〕
バンド42の移動速度V1を60m/分とし、そのほかの条件は実験1と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。
〔実験3〕
バンド42の移動速度V1を80m/分とし、そのほかの条件は実験1と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。
〔実験4〕
バンド42の移動速度V1を100m/分とし、そのほかの条件は実験1と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。
〔実験5〕
熱風装置53a,53bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度を、それぞれ90℃,90℃とし、そのほかの条件は実験4と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。
〔実験6〕
冷却装置57aに用いる熱媒体を水に代えてパーフルオロカーボンを主成分とするフルオリナート(登録商標)としてドラム43aを−5.0℃になるように冷却し、そのほかの条件は実験5と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。
〔実験7〕
熱風装置52a,52bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度を、それぞれ50℃,50℃とし、そのほかの条件は実験6と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。
〔実験8〕
図1の溶液製膜設備10を用いて、膜厚41μmのフィルム23を製造した。図4の流延膜形成工程61と、第1流延膜乾燥工程62と、第1支持体冷却工程63と、第2流延膜乾燥工程64と、第2支持体冷却工程65とを順次行った。第2支持体冷却工程65が行われる最中に剥取工程66を行い、バンド42から流延膜45を剥ぎ取って湿潤フィルム19を得た。湿潤フィルム19には、フィルム乾燥工程67を施してフィルム23を得た。フィルム乾燥工程67では、湿潤フィルム19を延伸倍率1.26倍で延伸した。流延膜45を剥ぎ取った後のバンド42は、第2支持体冷却工程65を経た後に、再び流延膜形成工程61にて支持体として利用した。なお、バンド42の裏面側には、後述する温度測定のために、黒体テープを貼って実験を行った。
バンド42の移動速度V1は、40m/分とした。熱風装置51,52a,52bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度は、それぞれ40℃,65℃,85℃とした。冷却装置57bにより、ドラム43bを20℃になるように冷却した。熱風装置53a,53bから流延膜45に向けて当てた熱風の温度は、それぞれ70℃,70℃とした。冷却装置57aにより、ドラム43aを9℃になるように冷却した。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。
実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。本発明の実験8によって得られたフィルムのRthは、比較例となる実験1で得られたフィルムのRthよりも6.9%高い値となった。
〔実験9〕
バンド42の移動速度V1を60m/分とし、そのほかの条件は実験8と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。本発明の実験9によって得られたフィルムのRthは、比較例となる実験2で得られたフィルムのRthよりも7.0%高い値となった。
〔実験10〕
バンド42の移動速度V1を80m/分とし、そのほかの条件は実験8と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。本発明の実験10によって得られたフィルムのRthは、比較例となる実験3で得られたフィルムのRthよりも8.2%高い値となった。
〔実験11〕
バンド42の移動速度V1を100m/分とし、そのほかの条件は実験8と同じにして、溶液製膜をおこなった。これらの溶液製膜条件を、表1のそれぞれの欄に示す。また、実験1と同様に、位置Q3,剥ぎ取る直前におけるそれぞれの残留溶剤量Zを求め、位置Q1,位置Q2,位置P1,位置P2におけるバンド温度を測定し、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価を行った。これらの結果を、実験1と同様に、表2のそれぞれの欄に示す。また、得られたフィルムのRthを実験1と同様に算出した。本発明の実験11によって得られたフィルムのRthは、比較例となる実験4で得られたフィルムのRthよりも7.4%高い値となった。
Figure 0005961151
Figure 0005961151
実験1〜4は、それぞれ、従来の方法において、バンド42の移動速度V1を40m/分,60m/分,80m/分,100m/分と変化させて、溶液製膜を行ったものである。いずれの実験においても、発泡評価及び結露評価では良好な結果が得られた。一方、V1が80m/分以下の範囲内(実験1〜3)では、剥ぎ取り性が良好であったが、V1が100m/分(実験4)となると、剥ぎ取り性が悪化したことがわかった。
実験5は、実験4において悪化した剥ぎ取り性を改善するために、第2流延膜乾燥工程における熱風の温度を上げて、より流延膜45を早く乾燥させようとしたものである。剥ぎ取り性は改善されたものの、ドラム43aによるバンド42の冷却があまりにも不十分であり、位置P2におけるバンド42の温度が高温となりすぎたために、発泡が生じてしまうことがわかった。
実験6は、実験5において発生してしまう発泡を抑制するために、ドラム43aを急冷することによりバンド42を急冷したものである。発泡は抑制されたものの、剥ぎ取り性が悪化してしまい、かつ、ドラム43aに結露が生じてしまうことがわかった。
実験7は、実験6において悪化した剥ぎ取り性を改善するために、第1流延膜乾燥工程における熱風の温度を上げて、より流延膜45を早く乾燥させようとしたものである。しかし、実験6において生じていた結露の問題が解消されないことがわかった。
一方、実験8〜11は、それぞれ、本発明の方法において、バンド42の移動速度V1を40m/分,60m/分,80m/分,100m/分と変化させて、溶液製膜を行ったものである。いずれの実験においても、剥ぎ取り性評価,発泡評価,結露評価で良好な結果が得られた。これらの結果から、本発明を用いることにより、V1が80m/分を超えても、剥ぎ取り性が悪化しなくなったことがわかった。つまり、従来技術を用いるのと比較して、V1の上限が高くなった。また、いずれのバンド42の移動速度V1に対する実験においても、本発明によって得られるフィルム23は、従来の方法により得られるフィルム23と比較してRthが5%以上高くなることがわかった。
また、実験8〜11は、熱風装置51,52a,52bから流延膜45に当てられた熱風の温度が実験1〜4と比較してとても高温であったにもかかわらず、バンド42の冷却が十分に行われていることがわかった。これにより、ドラム43a,43bの両方でバンド42を冷却することは、実験6,7にようにドラム43aにおいて急冷することよりも好ましいことがわかった。
10 溶液製膜設備
12 流延室
42 バンド
43a,43b ドラム
45 流延膜
51,52a,52b,53a,53b 熱風装置
55 排気装置
57a,57b 冷却装置
58a,58b 冷却水
59a,59b 温水
R1,R2,R3,R4 第1,第2,第3,第4領域

Claims (9)

  1. 循環走行する無端の支持体の表面にポリマー及び溶剤を含むドープを流延して流延膜を形成し、前記流延膜を前記支持体から剥ぎ取って乾燥することによりフィルムとする溶液製膜方法において、
    前記流延膜を形成する流延位置から前記支持体の走行方向に1周循環して前記流延位置に到達するまでの前記支持体の走行経路は、上流側から順に第1領域,第2領域,第3領域,第4領域からなり
    流延膜を加熱することにより乾燥する流延膜乾燥工程と、支持体を冷却する支持体冷却工程とは交互に行われ、
    前記流延膜を剥ぎ取る剥取位置は前記第4領域に設けられており、
    前記第1領域を通過している支持体部分に支持された前記流延膜を加熱することにより前記流延膜の乾燥を進める第1流延膜乾燥工程と、
    前記第2領域を通過している支持体部分を冷却して前記支持体部分の温度を降下させる第1支持体冷却工程と、
    前記第3領域を通過している支持体部分に支持された前記流延膜を加熱することにより前記流延膜の乾燥を進める第2流延膜乾燥工程と、
    前記第4領域を通過している支持体部分を冷却して前記支持体部分の温度を降下させる第2支持体冷却工程とを有することを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 前記第1流延膜乾燥工程は、前記流延膜に低くとも40℃の熱風を吹き付けて前記流延膜を加熱することを特徴とする請求項1に記載の溶液製膜方法。
  3. 前記支持体の移動速度が100m/分以上150m/分以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶液製膜方法。
  4. 前記第1及び第2支持体冷却工程では、それぞれ前記支持体が5℃以上冷却されることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
  5. 前記支持体は、第1及び第2ドラムに掛けられており、
    前記第1及び第2支持体冷却工程は、それぞれ前記第1及び第2ドラムを冷却することにより行われることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
  6. 前記第1及び第2ドラムの内部にはそれぞれ第1及び第2熱媒体が流れる流路が設けられ、
    前記第1及び第2ドラムは、それぞれ前記流路に冷却された第1及び第2熱媒体が注入され、前記第1及び第2熱媒体がそれぞれ前記第1及び第2ドラム内の熱を吸収し、熱を吸収した前記第1及び第2熱媒体が前記流路から回収されることにより、冷却されることを特徴とする請求項5記載の溶液製膜方法。
  7. 前記第1及び第2熱媒体は、前記第1及び第2ドラム内の熱を吸収することにより、注入された時より5℃以上温度が高くなることを特徴とする請求項6記載の溶液製膜方法。
  8. 前記第1及び前記第2熱媒体は、いずれも水であることを特徴とする請求項6又は7記載の溶液製膜方法。
  9. 剥ぎ取る直前の前記流延膜の残留溶剤量は、80質量%以下であることを特徴とする請求項1ないし8のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
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