JP5960565B2 - 自動車ヘッドランプ用発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は発光素子からの光を波長変換する蛍光体層を備える自動車ヘッドランプ用発光装置及びその製造方法に関する。
発光装置として、発光素子からの光の一部分を蛍光体層で異なる波長の光に変換し、これと発光素子からの光の他の部分とを混合してたとえば白色光を発生するものがある。
第1の従来の発光装置は、発光素子と、スプレー方式によって形成された蛍光体粒子含有液よりなる蛍光体部と、ガラスバインダ液によって蛍光体粒子間を埋めた含浸部とにより構成されている(参照:特許文献1)。
第2の従来の発光装置は、発光素子と、スプレー方式によって形成された有機溶剤、蛍光体含有液、及び酸化物あるいは水酸化物よりなる微粒子よりなる蛍光体層により構成されている(参照:特許文献2)。
特開2004−88013号公報 特開2003−243727号公報
しかしながら、上述の第1、第2の従来の発光装置においては、スプレー方式によって形成された蛍光体部及び含浸部あるいは蛍光体層の膜厚がほぼ均一であるので、発光装置の輝度に勾配がない。従って、図9に示すように、この発光装置を自動車ヘッドランプ101に適用した場合にあってカットオフラインCLを形成した際に、路面照明領域102のカットオフラインCL側の遠方領域102aの照度が手前領域102bの照度より小さくなる。この結果、視認性が低下してしまうという課題がある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る自動車ヘッドランプ用発光装置は、発光素子と、発光素子上に設けられ、蛍光体粒子及び第1のバインダを含む蛍光体層と、蛍光体層上に設けられ、散乱粒子及び第2のバインダを含む散乱層とを具備し、蛍光体層の厚さ勾配と散乱層の厚さ勾配とは逆の関係を有するものである。これにより、輝度勾配が生じる。
また、本発明に係る第2の自動車ヘッドランプ用発光装置は、発光素子と、発光素子上に設けられ、蛍光体粒子、散乱粒子及びバインダを含む蛍光体/散乱層とを具備し、蛍光体/散乱層の厚さ勾配と散乱粒子の濃度勾配とは逆の関係を有するものである。これにより、輝度勾配が生じる。
さらにまた、上述の第1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法は、発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液を第1の非対称スプレ塗布をして第1の厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて発光素子上に蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、残存せしめた蛍光体粒子上に第1のバインダを含むバインダ含有液を第1の非対称スプレ塗布をして第1の厚さ勾配と同一の傾向の第2の厚さ勾配を有するバインダ含有層を形成し、バインダ含有層の第1のバインダは蛍光体粒子間の隙間に埋められてバインダ含有層は蛍光体粒子及び第1のバインダを含む蛍光体層となる、バインダ含有液塗布工程と、蛍光体層上に、散乱粒子及び第2のバインダを含む散乱粒子/バインダ含有液を第1の非対称スプレ塗布と異なる第2の非対称スプレ塗布をして第1の厚さ勾配と逆の第2の厚さ勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、散乱粒子/バインダ含有層は乾燥して散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程とを具備するものである。尚、第1、第2の非対称スプレ塗布の代わりに、ジェットディスペンサによるドット塗布を用いることもできる。
さらにまた、上述の第2の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法は、発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液を第1の非対称スプレ塗布をして厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて発光素子上に蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、残存せしめた蛍光体粒子上に散乱粒子及びバインダを含む散乱粒子/バインダ含有液を第1の非対称スプレ塗布と異なる第2の非対称スプレ塗布をして厚さ勾配と逆の濃度勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、散乱粒子/バインダ含有層の散乱粒子及びバインダは蛍光体粒子間の隙間に埋められて散乱粒子/バインダ含有層は蛍光体粒子、散乱粒子及びバインダを含む蛍光体/散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程とを具備するものである。尚、第1、第2の非対称スプレ塗布の代わりにジェットディスペンサによるドット塗布を用いることもできる。
本発明によれば、輝度勾配を生じるようにしたので、図9において、カットオフラインCLを形成した際に、路面照明領域102のカットオフラインCL側の遠方領域102aの照度と手前領域102bの照度とを同等にすることができ、この結果、視認性を向上できる。
本発明に係る自動車ヘッドランプ用発光装置の第1の実施の形態を示し、(A)は全体断面図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図である。 図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造に用いられるスプレ塗布装置(シリンジディスペンサ型塗布装置)を示し、(A)はその平面図、(B)は塗布された塗布層の上面図、(C)は塗布層の厚さ分布を示すグラフである。 図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法の蛍光体粒子含有液塗布工程を説明するためのものであって、(A)はスプレ塗布装置の正面図、(B)は蛍光体粒子含有層の上面図、(C)は発光素子上の蛍光体粒子含有層の部分断面図である。 図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法の乾燥工程を説明するための発光素子上の蛍光体粒子の部分断面図である。 図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法のバインダ含有液塗布工程を説明するためのものであって、(A)はスプレ塗布装置の正面図、(B)はバインダ含有層の上面図、(C)は発光素子上の蛍光体層の部分断面図である。 図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法の散乱粒子/バインダ含有液塗布工程を説明するためのものであって、(A)はスプレ塗布装置の正面図、(B)は散乱粒子/バインダ含有層の上面図、(C)は発光素子上の蛍光体層及び散乱層の部分断面図である。 本発明に係る自動車ヘッドランプ用発光装置の第2の実施の形態を示し、(A)は全体断面図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図である。 図1、図7の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造に用いられるジェットディスペンサ型塗布装置を示し、(A)その平面図、(B)は塗布された塗布層の上面図、(C)は塗布層の厚さ分布を示すグラフである。 自動車ヘッドランプの路面照明領域の照度分布を説明する図である。
図1は本発明に係る自動車ヘッドランプ用発光装置の第1の実施の形態を示し、(A)は全体断面図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図である。
図1に示すように、発光素子たとえば発光ダイオード(LED)素子1上に、第1の厚さ勾配を有し平均粒径5〜50μmの蛍光体粒子2a及びバインダ2bを含む蛍光体層2を設ける。また、蛍光体層2上に、第1の厚さ勾配と逆の第2の厚さ勾配を有し散乱粒子3a及びバインダ3bを含む散乱層3を設ける。
たとえば、LED素子1を青色LED素子で構成し、蛍光体粒子2aを青色光を黄色光に変換するYAGで構成すれば、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置は白色光を発生する。
散乱粒子3aは、酸化チタン、酸化亜鉛等の反射性フィラよりなる。また、バインダ2b、3bはエチルシリケート化合物等の無機ガラス系化合物、アルコール系、キシレン等の揮発性有機溶媒で低粘度に調整したジメチルシリコーン、フェニルシリコーン等の樹脂、あるいはこれらの2つ以上を混合したものよりなる。
図1の(B)において、矢印L2に示すごとく、LED素子1からの光が蛍光体層2を色変換を受けながら通過すると、光は矢印L31、L32、L33、L34、L35に示すごとく、散乱層3の散乱粒子3aによって散乱される。このとき、蛍光体層2の厚さが大きくかつ散乱層3の厚さが小さいと、光は、たとえば、矢印L31、L32に示すごとく、小さく散乱するので、散乱層3を通過した光の輝度たとえばI1は大きくなる。他方、蛍光体層2の厚さが小さくかつ散乱層3の厚さが大きいと、光は、たとえば、矢印L33、L34、L35に示すごとく、大きく散乱するので、散乱層3を通過した光の輝度たとえばI3は小さくなる。この結果、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の光の輝度I1、I2、I3は勾配を有することになる。つまり、
I1>I2>I3
となる。このような輝度勾配は図9に示す自動車ヘッドランプの路面照明範囲102の照度分布を均一化することができる。
尚、蛍光体層2の厚さ勾配は色度角度依存性の低下を招く。しかし、蛍光体層2の厚さ分布(勾配)と散乱層3の厚さ分布(勾配)とを逆にすることにより、蛍光体層2が厚い領域程、蛍光体励起が多くなって黄色光が増加すると共に、蛍光体層2が薄い領域でも散乱層3の散乱で青色光が蛍光体励起を起こす。従って、色度むらが減少し、この結果、色度角度依存性の低下を抑制できる。
次に、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造に用いられるスプレ塗布装置(シリンジディスペンサ型塗布装置とも言う)を図2を参照して説明する。
図2の(A)に示すように、塗布液を貯蔵するシリンジ(図示せず)の下端部に設けられたノズル201から塗布液202が逆円錐状に吐出される。このとき、吐出角が0°より大きくなる程、吐出量が低下するので、吐出円の中心の塗布液202の量が大きく、中心から離れる程、塗布液202の量が小さくなる。この結果、図2の(B)の矢印に示すごとく、ノズル201をたとえばLED素子に対して相対的に1次元的に移動させると、ストライプ状の塗布層203が得られる。この塗布層203の厚さは、図2の(C)に示すごとく、中央で大きく、中央を離れる程小さくなる。つまり、塗布層203が上方に凸状となるように、塗布層203には、中央より図2の左側で左下り厚さ勾配が生じ、中央より図2の右側で右下り厚さ勾配が生じている。従って、このスプレ塗布をLED素子に対して非対称に行うことにより図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の蛍光体層2及び散乱層3に互いに逆の厚さ勾配を実現することができる。尚、塗布層203の勾配は、ノズル201の吐出角が適切なものを適宜選択し、また、吐出量を適切に選択すれば制御できる。勾配は、好ましくはLED素子1の表面とノズル201を動かす方向に垂直な断面から見て扇型か、直線状がよい。
次に、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法を図3、図4、図5、図6を参照して説明する。尚、LED素子1としては、たとえばGaN系のエピ層の発光層をシリコン基板に金属接合したメタルボンディング型である。
始めに、蛍光体粒子含有液塗布工程を図3を参照して説明する。すなわち、図3の(A)に示すように、ノズル201より平均粒径5〜50μmの蛍光体粒子2aをたとえば約10〜80wt%好ましくは50wt%で粘度20〜500mPa・sたとえば100mPa・sの有機溶媒2c内に分散した蛍光体粒子含有液301をスプレ塗布して図3の(B)に示すストライプ状の蛍光体粒子含有層302を形成する。この場合、LED素子1を図3の(B)の蛍光体粒子含有層302の中心より右側にずらして配置して第1の非対称スプレ塗布を行う。この結果、図3の(C)に示すように、LED素子1上の蛍光体粒子含有層302は右下がりの厚さ勾配を有することになる。
次に、乾燥工程を図4を参照して説明する。すなわち、乾燥工程により有機溶媒2cを蒸発させることにより右下がりの厚さ勾配を有する蛍光体粒子2aのみがLED素子1上に残存することになる。
次に、バインダ含有液塗布工程を図5を参照して説明する。すなわち、図5の(A)に示すように、ノズル201よりバインダ2bを含む有機溶媒液であるバインダ含有液501をスプレ塗布すると、図5の(B)に示すストライプ状のバインダ含有層502が形成される。この場合も、LED素子1を図5の(B)の蛍光体層2の中心より右側にずらして配置して第1の非対称スプレ塗布を行う。従って、LED素子1上のバインダ含有層502も右下がりの厚さ勾配を有する。この結果、図5の(C)に示すように、バインダ2bが蛍光体粒子2a間の空隙を埋めることになり、蛍光体粒子2a及びバインダ2bを含む蛍光体層2がLED素子1上に形成されることになる。尚、図5の(C)の蛍光体層2には有機溶媒が含まれるが、この有機溶媒は乾燥工程により蒸発して消滅するものとし、図示省略してある。このようにして、LED素子1上に右下がりの厚さ勾配を有する蛍光体層2が形成される。この場合、蛍光体層2の厚さは、最も厚い領域で40〜60μmであり、最も薄い領域で5〜30μmである。
最後に、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程を図6を参照して説明する。すなわち、図6の(A)に示すように、ノズル201より散乱粒子3a及びバインダ3bを含む有機溶媒液である散乱粒子/バインダ含有液601をスプレ塗布すると、図6の(B)に示すストライプ状の散乱粒子3a及びバインダ3bを含む散乱粒子/バインダ含有層602が形成される。この場合は、LED素子1を図6の(B)の散乱粒子/バインダ含有層602の中心より左側にずらして配置する。従って、蛍光体層2上の散乱粒子/バインダ含有層602は左下がりの厚さ勾配を有する。この結果、散乱粒子/バインダ含有層602の有機溶媒が図示しない乾燥工程で蒸発すると、図6の(C)に示すごとく、蛍光体層2上に左下がりの厚さ勾配を有する散乱粒子3a及びバインダ3bを含む散乱層3が形成されることになる。
これにより、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置は完成する。尚、必要に応じて、図1の自動車ヘッドランプ用発光装置はパッケージ化される。
図7は本発明に係る自動車ヘッドランプ用発光装置の第2の実施の形態を示し、(A)は全体断面図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図である。
図7においては、図1の蛍光体層2及び散乱層3の代りに、厚さ勾配を有する1つの蛍光体/散乱層4を設けてある。蛍光体/散乱層4は図1の蛍光体粒子2a、散乱粒子3a及びバインダ3bを有する。つまり、図1のバインダ2bは存在しない。この場合、散乱粒子3aの濃度勾配は蛍光体/散乱層4の厚さ勾配と逆になっている。つまり、蛍光体/散乱層4の厚さが大きい領域では、散乱粒子3aの濃度が小さく、他方、蛍光体/散乱層4の厚さが小さい領域では、散乱粒子3aの濃度が大きくなっている。
図7の(B)において、矢印L41、L42、…、L45に示すごとく、LED素子1からの光が蛍光体粒子2aを色変換を受けながら通過すると共に、光は矢印L51、L52、L53、L54、L55に示すごとく、散乱粒子3aによって散乱される。このとき、蛍光体/散乱層4の厚さが大きくかつ散乱粒子3aの濃度が小さいと、光はたとえば、矢印L51、L52に示すごとく、小さく散乱するので、蛍光体/散乱層4を通過した光の輝度たとえばI1’は大きくなる。他方、蛍光体/散乱層4の厚さが小さくかつ散乱粒子3aの濃度が大きいと、光はたとえば、矢印L53、L54、L55に示すごとく、大きく散乱するので、蛍光体/散乱層4を通過した光の輝度たとえばI3’は小さくなる。この結果、図7の自動車ヘッドランプ用発光装置の光の輝度I1’、I2’、I3’は勾配を有することになる。つまり、
I1’>I2’>I3’
となる。このような輝度勾配は図9に示す自動車ヘッドランプの路面照明範囲102の照度分布を均一化することができる。
尚、図7においても、蛍光体/散乱層4の厚さ勾配は色度角度依存性の低下を招く。しかし、蛍光体/散乱層4の厚さ分布(勾配)と散乱粒子3aの濃度分布(勾配)とを逆にすることにより、蛍光体/散乱層4が厚い領域程、蛍光体励起が多くなって黄色光が増加すると共に、蛍光体/散乱層4が薄い領域でも散乱粒子3aの散乱で青色光が蛍光体励起を起こす。従って、色度むらが減少し、この結果、色度角度依存性の低下を抑制できる。
図7の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法は、図3、図4、図5、図6に示す図1の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法において、図5に示すバインダ含有液塗布工程を省略した点を除き、同一である。
すなわち、図4に示す乾燥工程の直後に図6に示す散乱粒子/バインダ含有液塗布工程を行うと、図6の(A)に示すように、ノズル201より散乱粒子3a及びバインダ3bを含む有機溶媒液である散乱粒子/バインダ含有液601がスプレ塗布され、図6の(B)に示すストライプ状の散乱粒子3a及びバインダ3bを含む散乱粒子/バインダ含有層602が形成される。この場合、LED素子を図6の(B)の散乱粒子/バインダ含有層602の中心より左側にずらして配置する。従って、散乱粒子3a及びバインダ3bの量は左下りの勾配を有する。この状態で、散乱粒子3a及びバインダ3bが残存した蛍光体粒子2a間の空隙を埋めることになる。この結果、有機溶媒が図示しない乾燥工程で蒸発すると、図7に示す蛍光体粒子2a、散乱粒子3a及びバインダ3bよりなる蛍光体/散乱層4が形成されることになる。
上述の自動車ヘッドランプ用発光装置の製造にはスプレ塗布装置(シリンジディスペンサ型塗布装置)による非対称スプレ塗布を用いたが、図8に示すジェットディスペンサ型塗布装置によるドット塗布を用いることもできる。
図8の(A)に示すように、ノズル801から微少量の塗布ドット802が高精度に吐出される。従って、図8の(B)に示すごとく、ノズル801をたとえばLED素子1に対して相対的に2次元的に移動させると、LED素子1上のみに塗布層803が形成される。また、図8の(C)に示すごとく、塗布ドット数を計数することにより塗布層803の厚さ勾配を任意の勾配とすることができる。たとえば、直線状勾配、曲線状勾配、右下り勾配、左下り勾配のいずれにもすることができる。尚、ジェットディスペンサー塗布方法で使用する液はスプレー塗布方法と同様の液でなく、より高粘度の蛍光体、散乱剤含有液を使用してもよい。その場合の粘度は0.5〜10Pa・sで、好ましくは2Pa・s以下のものがよい。
上述の実施の形態においては、発光素子としてLED素子を用いたが、本発明はレーザダイオード(LD)素子等の他の発光素子にも適用し得る。
また、本発明は上述の実施の形態の自明の範囲内でのいかなる変更に適用し得る。
1:LED素子
2:蛍光体層
2a:蛍光体粒子
2b:バインダ
2c:有機溶媒
3:散乱層
3a:散乱粒子
3b:バインダ
4:蛍光体/散乱層
101:自動車ヘッドランプ
102:路面照明領域
102a:遠方領域
102b:手前領域
201:ノズル
202:塗布液
203:塗布層
301:蛍光体粒子含有液
302:蛍光体粒子含有層
801:ノズル
802:塗布ドット


Claims (6)

  1. 発光素子と、
    該発光素子上に設けられ、蛍光体粒子及び第1のバインダを含む蛍光体層と、
    該蛍光体層上に設けられ、散乱粒子及び第2のバインダを含む散乱層と
    を具備し、
    前記蛍光体層の厚さ勾配と前記散乱層の厚さ勾配とは逆の関係を有する自動車ヘッドランプ用発光装置。
  2. 発光素子と、
    該発光素子上に設けられ、蛍光体粒子、散乱粒子及びバインダを含む蛍光体/散乱層と
    を具備し、
    前記蛍光体/散乱層の厚さ勾配と前記散乱粒子の濃度勾配とは逆の関係を有する自動車ヘッドランプ用発光装置。
  3. 発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液を第1の非対称スプレ塗布をして第1の厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、
    前記蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて前記発光素子上に前記蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、
    該残存せしめた蛍光体粒子上に第1のバインダを含むバインダ含有液を前記第1の非対称スプレ塗布をして前記第1の厚さ勾配と同一の傾向の第2の厚さ勾配を有するバインダ含有層を形成し、該バインダ含有層の前記第1のバインダは前記蛍光体粒子間の隙間に埋められて前記バインダ含有層は前記蛍光体粒子及び前記第1のバインダを含む蛍光体層となる、バインダ含有液塗布工程と、
    前記蛍光体層上に、散乱粒子及び第2のバインダを含む散乱粒子/バインダ含有液を前記第1の非対称スプレ塗布と異なる第2の非対称スプレ塗布をして前記第1の厚さ勾配と逆の第2の厚さ勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、該散乱粒子/バインダ含有層は乾燥して散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程と
    を具備する自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法。
  4. 発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液を第1の非対称スプレ塗布をして厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、
    前記蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて前記発光素子上に前記蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、
    該残存せしめた蛍光体粒子上に散乱粒子及びバインダを含む散乱粒子/バインダ含有液を前記第1の非対称スプレ塗布と異なる第2の非対称スプレ塗布をして前記厚さ勾配と逆の濃度勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、該散乱粒子/バインダ含有層の前記散乱粒子及び前記バインダは前記蛍光体粒子間の隙間に埋められて前記散乱粒子/バインダ含有層は蛍光体粒子、前記散乱粒子及び前記バインダを含む蛍光体/散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程と
    を具備する自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法。
  5. 発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液をジェットディスペンサによるドット塗布をして第1の厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、
    前記蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて前記発光素子上に前記蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、
    該残存せしめた蛍光体粒子上に第1のバインダを含むバインダ含有液を前記ジェットディスペンサによるドット塗布して前記第1の厚さ勾配と同一の傾向の第2の厚さ勾配を有するバインダ含有層を形成し、該バインダ含有層の前記第1のバインダは前記蛍光体粒子間の隙間に埋められて前記バインダ含有層は前記蛍光体粒子及び前記第1のバインダを含む蛍光体層となる、バインダ含有液塗布工程と、
    前記蛍光体層上に、散乱粒子及び第2のバインダを含む散乱粒子及びバインダ含有液を前記ジェットディスペンサによるドット塗布をして前記第1の厚さ勾配と逆の第2の厚さ勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、該散乱粒子/バインダ含有層は乾燥して散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程と
    を具備する自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法。
  6. 発光素子上に蛍光体粒子を含む蛍光体粒子含有液をジェットディスペンサドット塗布をして厚さ勾配を有する蛍光体粒子含有層を形成する蛍光体粒子含有液塗布工程と、
    前記蛍光体粒子含有層を乾燥せしめて前記発光素子上に前記蛍光体粒子を残存せしめる乾燥工程と、
    該残存せしめた蛍光体粒子上に散乱粒子及びバインダを含む散乱粒子/バインダ含有液を前記ジェットディスペンサによるドット塗布をして前記厚さ勾配と逆の濃度勾配を有する散乱粒子/バインダ含有層を形成し、該散乱粒子/バインダ含有層の前記散乱粒子及び前記バインダは前記蛍光体粒子間の隙間に埋められて前記散乱粒子/バインダ含有層は前記蛍光体粒子、前記散乱粒子及び前記バインダを含む蛍光体/散乱層となる、散乱粒子/バインダ含有液塗布工程と
    を具備する自動車ヘッドランプ用発光装置の製造方法。

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