JP5960304B1 - 歩行補助車 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータ等の駆動機構を備えた歩行補助車の旋回時における安定性を向上させるための、歩行補助車の制御方法を提供する。【解決手段】基体1と、基体の左右に設けられた車輪3、4と、車輪を駆動する駆動部5と、基体の旋回を検出する旋回検出部と、基体の旋回を検出した場合に駆動部を制御して基体を抑速させる移動制御部を備えた歩行補助車101。また、歩行者の作用力および、車輪の回転速度を検出して、回転速度が閾値以上の場合に、基体を抑速させる制御方法。【選択図】図1
Description
本発明は、モータ等の駆動機構を備えた歩行補助車の制御方法に関する。
高齢者等の歩行を補助する器具として、歩行器やシルバーカーといった歩行補助車が存在する。
例えば、特許文献1の歩行補助装置は、歩行者が握るハンドル部を有するフレーム体と、フレーム体の左右両側に設けた複数の車輪と、各車輪をそれぞれ回転駆動させる複数の駆動モータと、駆動モータに生じる逆起電力を検出し、逆起電力に基づいて駆動モータを制御する制御手段とを備える。
特許文献1の歩行補助装置では、例えば、歩行者が左に旋回しようとすると右側の車輪にトルクがかかり駆動モータに逆起電力が発生する。この逆起電力に基づいて右側の車輪を増速させるように制御することで、歩行補助装置を簡単に左に旋回させることができる。
しかしながら、従来技術の制御方法では、斜面における自重変化を考慮しないで旋回制御していたため、下り斜面等では自重が加わり急旋回してしまう虞があり、歩行補助車の制御が不安定になる問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、歩行補助車の旋回時における安定性を向上させることを目的とする。
本発明の歩行補助車は、基体と、基体の左右に設けられた車輪と、車輪を駆動する駆動部と、基体の旋回を検出する旋回検出部と、基体の旋回を検出した場合に駆動部を制御して基体を抑速させる移動制御部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の歩行補助車は、基体の傾斜を検出する傾斜検出部と、検出した傾斜を記憶する記憶部とを備え、移動制御部は、基体が旋回せずに傾斜を移動中には、検出された傾斜を記憶部に記憶し、検出された傾斜に従って基体を抑速させる第1の制御モードと、基体が旋回しながら傾斜を移動中には、記憶部に記憶された旋回前の傾斜に従って基体を抑速させる第2の制御モードを有することを特徴とする。
本発明によれば、歩行補助車の旋回時における安定性を向上させることができる。
本実施の形態に係る歩行補助車について、図面を参照し詳細に説明する。なお、同一の構成要素には、各図において同一の符号を付し、詳細な説明は繰返さない。
(実施形態1)
図1(a)、(b)は、本発明の実施形態1に係る歩行補助車101の側面図と上面図を示している。歩行補助車101は、基体1と、基体1に設けられたグリップ2、前輪3、後輪4を備える。歩行補助車101は、歩行者がグリップ2を押しながら歩行することで、歩行者の歩行を安定させるものである。
図1(a)、(b)は、本発明の実施形態1に係る歩行補助車101の側面図と上面図を示している。歩行補助車101は、基体1と、基体1に設けられたグリップ2、前輪3、後輪4を備える。歩行補助車101は、歩行者がグリップ2を押しながら歩行することで、歩行者の歩行を安定させるものである。
歩行補助車101のグリップ2にはブレーキレバー6が設けられ、歩行者がブレーキレバー6を引くことにより、前輪3や後輪4の車輪にブレーキを掛けて停止できるようになっている。
歩行補助車101の後輪4にはモータ5が設けられ、後輪4を駆動することにより、歩行補助車101による移動を補助できるようになっている。なお、モータ5は、前輪3に設置してもよく、前輪3と後輪4の両方に設置しても良い。
図2は、実施形態1に係る歩行補助車101の構成を示すブロック図である。歩行補助車101は、旋回検出部11、移動制御部12、駆動部13を備えている。
旋回検出部11は、基体1の旋回動作を検出する。旋回動作は、通常、左右の車輪の回転速度の差から検出できるが、基体1にジャイロセンサなどの旋回検出センサを設けても良い。
移動制御部12は、基体1の旋回動作を検出すると、旋回速度を制御するため、駆動部13の制御条件を決定する。駆動部13は、移動制御部12で決定された制御条件に基づきモータ5を駆動する。
ここでは、駆動部13の制御条件として左右の後輪4を同じように抑速させるが、左右で抑速力を変えても良い。例えば、左に旋回する場合は、左の車輪の抑速力を右の車輪の抑速力より大きくすることで、スムーズに旋回を行うことができる。
図3は、本発明の歩行補助車101の制御方法の一例を示すフロー図である。最初に、歩行者は、歩行補助車101に設けられたスタートボタン等をONし、移動制御部12を機能させる(S101)。
移動制御部12は、旋回検出部11で基体1の旋回動作を検出する(S102)。基体1の旋回動作を検出した場合は、旋回状態を安定させるため、駆動部13でモータ5の回転速度を制御する(S103)。
旋回動作でない場合(直進)は、通常の歩行時の制御を行う(S104)。通常制御では、モータ5を制御せずに車輪をフリーにしても良いし、モータ5を進行方向に回転駆動させて歩行を補助しても良い。
次に、歩行補助車101に設けられた停止スイッチの操作を検出し(S105)、停止スイッチが押されていなければ、再び基体1の旋回動作を検出する。停止スイッチが押された場合は、移動制御部12による制御を停止する(S106)
実施形態1の歩行補助車は、基体1と、基体1を移動させる駆動部13と、基体1の旋回を検出する旋回検出部11と、旋回が検出された場合に基体1を抑速させるように駆動部13を制御する移動制御部12を備える。これにより、歩行者が常にゆっくりと旋回動作することができ、歩行補助車の旋回時の安定性を向上することができる。
実施形態1の歩行補助車は、基体1と、基体1を移動させる駆動部13と、基体1の旋回を検出する旋回検出部11と、旋回が検出された場合に基体1を抑速させるように駆動部13を制御する移動制御部12を備える。これにより、歩行者が常にゆっくりと旋回動作することができ、歩行補助車の旋回時の安定性を向上することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2の歩行補助車102の構成を示すブロック図である。実施形態2の歩行補助車102は、左右のグリップ2に作用力検出部14が設けられている。他の構成は実施形態1と同じであるため説明を省略する。
図4は、実施形態2の歩行補助車102の構成を示すブロック図である。実施形態2の歩行補助車102は、左右のグリップ2に作用力検出部14が設けられている。他の構成は実施形態1と同じであるため説明を省略する。
作用力検出部14は、歩行者が左右のグリップ2から基体1に作用する力を検出するものであり、グリップ2に組み込まれた圧力センサ等で構成されている。
図5は、実施形態2の歩行補助車102の上面図である。旋回検出部11は、作用力検出部14により、歩行者が左右のグリップ2を押す力の差や、左右のグリップ2を押す方向の違いを検出して、基体1の旋回動作を検知することができる。
図5(a)は、左に旋回する場合に、左右のグリップ2に作用する押力の強さを示した図である。作用力検出部14は、歩行者が前進時には左右のグリップ2を押す力を検出し、後退時には引く力を検出する。通常は、歩行者がグリップ2を押す力を検出する。
また、図5(b)は、左に旋回する場合に、左右のグリップ2に作用する力の方向を示した図である。実施形態2では、歩行者が左右のグリップ2に作用する力の方向が異なる場合に、基体1の旋回を検知する。
ここでは、作用力検出部14の検出値のみで旋回を検知しているが、他のセンサと組み合わせて判断することでより精度を向上させることができる。
また、片手での操作時に旋回動作と誤って判断するのを防ぐために、歩行者が左右のグリップ2を握っていることを検知するセンサを設け、片手操作の場合は作用力検出部14による旋回検知を行わず、他のセンサにより旋回を判断しても良い。
特に、狭い範囲内で旋回するなど、回転半径を小さく旋回したい場合は、片方のグリップを押しながら他方を引くことで、小さな回転半径で旋回することができるが、その場合でも旋回動作を検知することができる。
実施形態2の歩行補助車102は、歩行者が基体1に作用する作用力を検出する作用力検出部14を備え、旋回検出部11は、作用力検出部14で検出された歩行者の左右の作用力の差により、歩行者が歩行補助車102を旋回させようとしていることを検出する。これにより、歩行者が意図的に旋回させているかどうか判断することができ、ふらつきなどの意図しない旋回により、むやみに抑速制御が行われることを防止する。
(実施形態3)
図6は、実施形態3の歩行補助車103の構成を示すブロック図である。実施形態3の歩行補助車103は、旋回速度を検出するための速度検出部15を備えている。移動制御部12は、基体1の旋回が検出された場合に、速度検出部15で旋回速度を検出し、旋回速度が閾値を超えた場合に抑速制御を行う。あるいは、旋回速度に応じて抑速力を変化させる。
図6は、実施形態3の歩行補助車103の構成を示すブロック図である。実施形態3の歩行補助車103は、旋回速度を検出するための速度検出部15を備えている。移動制御部12は、基体1の旋回が検出された場合に、速度検出部15で旋回速度を検出し、旋回速度が閾値を超えた場合に抑速制御を行う。あるいは、旋回速度に応じて抑速力を変化させる。
図7は、実施形態3の歩行補助車103の制御方法の一例を示すフローチャートである。実施形態3の歩行補助車103では、基体1の旋回動作を検出(S101)すると、速度検出部15で車輪の回転速度を検出し、左右のどちらかの回転速度が閾値以上であるか判定する(S107)。
どちらかの回転速度が閾値以上であると、旋回速度が速すぎると判断し、基体1の抑速制御を行う(S101)。回転速度が閾値以下であれば、通常の制御を行う(S103)。
このように、実施形態3の歩行補助車は、旋回速度を検出する速度検出部を備え、旋回速度が速すぎる場合に抑速制御を行うことを特徴とする。これにより、旋回時に常に抑速制御を行う場合よりも、旋回時の利便性を保ちながら、安定性を向上することができる。
(実施形態4)
図8(a)、(b)は、実施形態4の歩行補助車104の側面図と上面図を示している。実施形態4の歩行補助車104は、基体1の傾斜を検出する傾斜検出部16を備えている。傾斜検出部16は、歩行中に基体1の傾きが検出できる箇所であれば、どの位置に取り付けても良い。
図8(a)、(b)は、実施形態4の歩行補助車104の側面図と上面図を示している。実施形態4の歩行補助車104は、基体1の傾斜を検出する傾斜検出部16を備えている。傾斜検出部16は、歩行中に基体1の傾きが検出できる箇所であれば、どの位置に取り付けても良い。
図9は、実施形態4の歩行補助車104の構成を示すブロック図である。移動制御部12は、傾斜検出部16で旋回が検出され、傾斜検出部16で傾斜が検出された場合に抑速制御を行う。または、傾斜が検出され、下り方向に旋回する場合に抑速制御を行う。
図10は、実施形態4の歩行補助車104の制御方法の一例を示すフロー図である。基体1の旋回動作を検出(S102)すると、続いて、基体1の傾斜状態を検出する(S108)。
基体1の旋回および傾斜が検出された場合、実施形態4の歩行補助車104は以下のように制御する。例えば、右下がりの傾斜を横切っている場合に、右旋回する場合には自重により加速されるため抑速制御を行い、左旋回する場合には時には自重により減速されるため抑速制御を行わないように制御している。
または、右下がりの傾斜を横切っている場合に、左旋回の場合よりも右旋回の場合の抑速力を大きくするように制御してもよい。
実施形態4の歩行補助車は、傾斜を横切りながら旋回するような場合でも、自重の変化に対応して歩行補助車の旋回を安定させることができる。
(実施形態5)
歩行補助車で、上り傾斜から下り傾斜に反転するような場合、傾斜の角度や方向等の傾斜状態が大きく変化するため、検出された傾斜情報に基づいてリアルタイムで抑速制御を行うと、速度変化が大きくなりすぎて、歩行補助車の挙動が不安定になる虞がある。
歩行補助車で、上り傾斜から下り傾斜に反転するような場合、傾斜の角度や方向等の傾斜状態が大きく変化するため、検出された傾斜情報に基づいてリアルタイムで抑速制御を行うと、速度変化が大きくなりすぎて、歩行補助車の挙動が不安定になる虞がある。
実施形態5の歩行補助車105では、上り傾斜から下り傾斜に反転するような場合等、傾斜状態が大きく変化しても急激な抑速制御にならないようにするものである。なお、歩行補助車105の基本的な構成は実施形態1〜4で示した構成と同じであるため、重複する説明は省略する。
図11(a)、(b)は、実施形態5に係る歩行補助車105の側面図および上面図を示す。また、図12は、実施形態5の歩行補助車105の構成を示すブロック図である。
実施形態5の歩行補助車105は、移動制御部12、旋回検出部11、速度検出部15、傾斜検出部16の他に、制動部7、記憶部17を備えている。
制動部7は、車輪に抑速力を伝達する、パウダーブレーキ、電気粘性流体、モータ等であり、車輪の回転速度を制御する。また、記憶部17は、傾斜検出部16で検出した基体1の傾斜情報を記憶する。
移動制御部12は、基体1が旋回せずに傾斜を移動中には、検出した傾斜情報を記憶部17に記憶するとともに、検出した傾斜情報に従って基体1を抑速させる第1の制御モードと、基体1が旋回しながら傾斜を移動中には、記憶部17に記憶された旋回前の傾斜情報に従って基体1を抑速制御する第2の制御モードを有する。
図13(a)、(b)は、上り斜面を旋回する場合(a)と、下り斜面を旋回する場合(b)で、歩行補助車105の走行経路(A〜E)を示した図である。また、図14は、歩行補助車105の制御方法を示したフロー図である。
歩行補助車105の制御を開始(S201)すると、傾斜検出部16で基体1の傾斜状態を検出する(S202)。歩行補助車105が傾斜のない平坦面を移動中であれば通常制御モードに移行する(S210)。
図15は、通常制御モードのフロー図と、通常制御モードで用いるテーブル1を示す。通常制御モードに移行(S211)すると、速度検出部15で速度を検出する(S212)。
検出した速度情報は、一定時間保存し、後述する制御モード1に移行した時、この速度情報に従って制御を行う。速度検出部15は、例えば、左右の車輪のセンサで回転速度を0.025秒毎に取得し、1秒間(40ヶ)のデータを更新保存し、平均値データを旋回前の速度情報とする。
移動制御部12は、速度に対応する抑速率を図15のテーブル1から求め(S213)、制動部7を駆動して歩行補助車105の速度を抑速率で制御する。これにより、平坦面では通常制御モードにより、歩行補助車105の速度制御が行われる。
図14の全体フローに戻り、S202で傾斜が検出されると、旋回検出部11で旋回動作を検出する(S203)。旋回検出部11は、例えば、左右の車輪の回転速度差から旋回動作を検出する。図13の走行経路Aのように、上り傾斜または下り傾斜で旋回していない状態であれば、第1の制御モードである制御モード1に移行する(S220)。
図16は、制御モード1のフロー図と、制御モード1で用いるテーブル2およびテーブル3を示す。制御モード1に移行すると、速度検出部15で速度を検出(S222)するとともに、記憶部17に傾斜情報を記憶する(S223)。
傾斜検出部16は、例えば、傾斜角度を0.025秒毎に取得し、1秒間(40ヶ)のデータを更新保存し、平均値データを旋回前の傾斜情報とする。傾斜情報は、一定時間保存し、後述する第2の制御モード2に移行した時、この傾斜情報を元に制御を行う。
傾斜情報から上り傾斜(図13(a))であるか、下り傾斜(図13(b))であるか判断(S224、S225)する。上り傾斜であれば、通常制御と同様に、速度に対応した抑速率をテーブル1から求める(S226)。
下り傾斜であれば、図16のテーブル2(速度)、テーブル3(傾斜角度)から抑速率を設定する(S227)。下り傾斜のテーブル2、テーブル3には、平坦時よりも大きな抑速率を設定している。なお、下り傾斜の抑速率は、テーブル2とテーブル3から算出した抑速率の大きい方を適用する。
移動制御部12は、制動部7を駆動して歩行補助車105の速度を抑速率で制御する。これにより、下り傾斜では速度が出やすくなるため、平坦時よりも減速するように制御される。
図14の全体フローに戻り、S203で旋回が検出されると、第2の制御モード2に移行する(S230)
図17は、制御モード2のフロー図と、制御モード2で用いるテーブル4およびテーブル5を示す。制御モード2に移行(S231)すると、旋回検出部11で旋回量を検出する(S232)。旋回量に対しては閾値が設定されている。
図17は、制御モード2のフロー図と、制御モード2で用いるテーブル4およびテーブル5を示す。制御モード2に移行(S231)すると、旋回検出部11で旋回量を検出する(S232)。旋回量に対しては閾値が設定されている。
図13の走行経路Bのように、旋回量が閾値以下であれば制御モード1に戻り(S234)、傾斜に応じた速度の制御を行う。これにより、歩行者のふらつき等による多少の旋回に対して、頻繁に制御モードが変わることを防止して、歩行者の違和感を低減する。
続いて、図13の走行経路Cのように、旋回量が閾値以上になれば、S235で記憶部17に記憶された傾斜情報に対応する抑速率を図17のテーブル4、または、テーブル5から選択する(S235)。
記憶部17には旋回前の傾斜情報が記憶されており、この傾斜情報を用いることにより、斜面での旋回により傾斜状態が大きく変化しても、抑速率が急変してしまうことが防止される。
さらに、抑速率が急に大きく変化すると危険であるため、抑速率の変化が閾値以内であるか確認し(S236)、抑速率の変化が大きすぎる場合は許容範囲に収まるように調整を行う(S237)。
移動制御部12は、歩行補助車105の速度を抑速率で制御する(S238)。
以上のように、実施形態5の歩行補助車105は、基体と、基体の左右に設けられた車輪と、車輪を制動する制動部と、制動部を制御する移動制御部と、基体の速度を検出する速度検出部と、基体の旋回を検出する旋回検出部と、基体の傾斜角を検出する傾斜検出部と、傾斜角を記憶する記憶部とを備える。
また、移動制御部は、基体の旋回が検出された場合に、記憶部に記憶された旋回前の傾斜角に従って抑速率を決定し、制動部を用いて基体が抑速されるように制御する。
これにより、歩行補助車で斜面を旋回するような場合でも、急激な速度制御を行うことなく、歩行補助車の旋回を安定して行うことができる。
(実施形態6)
図18は、実施形態6の歩行補助車106の構成を示すブロック図である。実施形態6の歩行補助車106は、実施形態5の構成に加えて、角速度センサ、方位センサ等の基体の旋回角を検出するヨー角検出手段18を備える。ヨー角検出手段18の検出値は、旋回検出部11に送られる。
図18は、実施形態6の歩行補助車106の構成を示すブロック図である。実施形態6の歩行補助車106は、実施形態5の構成に加えて、角速度センサ、方位センサ等の基体の旋回角を検出するヨー角検出手段18を備える。ヨー角検出手段18の検出値は、旋回検出部11に送られる。
ヨー角検出手段18の検出値を用いて旋回を検出することにより、左右の車輪の回転速度差から旋回角を算出するよりも、旋回開始を早く検知して余裕をもって速度制御することができ、急激な速度制御による歩行のふらつきなどを防止することができる。
(実施形態7)
図19は、実施形態7の歩行補助車107の構成を示すブロック図である。実施形態7の歩行補助車107は、実施形態5の構成に加えて、左右のグリップ2に圧力センサ等のグリップセンサ19を備える。左右のグリップセンサ19の圧力差や、圧力の方向の違いにより、歩行者の旋回の意図を検出して制御を行うことができる。
図19は、実施形態7の歩行補助車107の構成を示すブロック図である。実施形態7の歩行補助車107は、実施形態5の構成に加えて、左右のグリップ2に圧力センサ等のグリップセンサ19を備える。左右のグリップセンサ19の圧力差や、圧力の方向の違いにより、歩行者の旋回の意図を検出して制御を行うことができる。
(実施形態8)
図20は、実施形態8の歩行補助車108の構成を示すブロック図である。実施形態8の歩行補助車108は、実施形態7の傾斜検出部16に代えて、ピッチ角とロール角の2軸を検出する傾斜検出部20を備えている。
図20は、実施形態8の歩行補助車108の構成を示すブロック図である。実施形態8の歩行補助車108は、実施形態7の傾斜検出部16に代えて、ピッチ角とロール角の2軸を検出する傾斜検出部20を備えている。
図21に示すように、ピッチ角は、基体1の左右方向を軸にする前後への回転角であり、ここでは、前上がりは+の角度で表わし、前下がりは−の角度で表わす。また、ロール角は、基体1の前後方向を軸にする左右への回転角であり、ここでは、右上がりは+の角度で表わし、左上がりは−の角度で表わす。
一軸の傾斜検出部16では、上り傾斜や下り傾斜など、直進方向の傾斜状態しか検出することができないため、図22に示すように、斜面を横断する場合や斜面を斜めに移動する場合等では、傾斜状態に応じて速度制御を行うことが難しかった。
実施形態8の歩行補助車108では、基体1のピッチ角とロール角により傾斜状態を判断し、傾斜状態に応じて抑速率を制御するものである。
図23は、実施形態8の歩行補助車108で傾斜状態に応じて速度制御するための各種テーブル6〜9を示している。なお、本実施形態においても、旋回前に記憶部に記憶された傾斜情報(ピッチ角、ロール角)を用いている。
傾斜検出部20の傾斜情報から、ピッチ角およびロール角が±2度未満の場合は、平坦であると判断し、抑速率を0%に設定して制御する。
ピッチ角が+2度以上でありロール角よりも大きい場合は、上り傾斜であると判断し、上り傾斜に合わせて設定したテーブル6の抑速率に従って制御を行う。上り傾斜のテーブル6では、ピッチ角に応じて抑速率が増加するがやや低めの値が設定されている。
ピッチ角が−2度以上でありロール角よりも大きい場合は、下り傾斜であると判断し、下り傾斜に合わせて設定したテーブル7の抑速率に従って制御を行う。下り傾斜では自重により速度が増加するため、下り傾斜のテーブル7の抑速率は上り傾斜のテーブル6の抑速率よりも大きく設定されている。
実施形態8の歩行補助車108において、図22に示すように、斜面を斜めに移動する場合は以下のように制御する。
ロール角が+2度以上でありピッチ角以上である場合は、図22(a)のように左前下がりの傾斜と判断し、さらに左旋回する場合(実線矢印)、下りの傾斜角が大きくなるため、抑速率を大きく設定したテーブル9に従って制御を行う。
また、図22(a)の状態から、さらに右旋回する場合(破線矢印)、下りの傾斜角が小さくなり上り傾斜に変化するため、抑速率を小さく設定したテーブル8に従って制御を行う。
ロール角が−2度以上でありピッチ角以上である場合は、図22(b)のように右前下がりの傾斜と判断し、さらに左旋回する場合(実線矢印)、下りの傾斜角が小さくなり上り傾斜に変化するため、抑速率を小さく設定したテーブル8に従って制御を行う。
また、図22(b)の状態から、さらに右旋回する場合(破線矢印)、下りの傾斜が大きくなるため、抑速率を大きく設定したテーブル9に従って制御を行う。
実施形態8の歩行補助車108によれば、ピッチ角とロール角の2軸を検出する傾斜検出部20を備えることにより、傾斜を斜めに移動する場合でも検出することができる。また、旋回前に検出した傾斜情報を利用し、傾斜状態に応じた抑速率を設定しているため、傾斜で旋回動作を行うことで傾斜状態が急激に変化する場合でも、抑速率を急変させることなく歩行補助車を安定して旋回させることができる。
本技術は歩行補助車を対象として記載しているが、台車やシルバーカーなどにアシスト機能を搭載した基体においても同様に適応できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基体
2 グリップ
3 前輪
4 後輪
5 モータ
6 ブレーキレバー
7 制動部
11 旋回検出部
12 移動制御部
13 駆動部
14 作用力検出部
15 速度検出部
16、20 傾斜検出部
17 記憶部
18 ヨー角検出手段
19 グリップセンサ
101、102、103、104、105、106、107、108 歩行補助車
2 グリップ
3 前輪
4 後輪
5 モータ
6 ブレーキレバー
7 制動部
11 旋回検出部
12 移動制御部
13 駆動部
14 作用力検出部
15 速度検出部
16、20 傾斜検出部
17 記憶部
18 ヨー角検出手段
19 グリップセンサ
101、102、103、104、105、106、107、108 歩行補助車
Claims (4)
- 基体と、前記基体の左右に設けられた車輪と、前記車輪を駆動する駆動部と、前記基体の旋回を検出する旋回検出部と、前記基体の旋回を検出した場合に前記駆動部を制御して前記基体を抑速させる移動制御部と、前記基体の傾斜を検出する傾斜検出部と、検出した傾斜を記憶する記憶部とを備え、
前記移動制御部は、
前記基体が旋回せずに傾斜を移動中には、検出された傾斜を前記記憶部に記憶し、検出された傾斜に従って前記基体を抑速させる第1の制御モードと、
前記基体が旋回しながら傾斜を移動中には、前記記憶部に記憶された旋回前の傾斜に従って前記基体を抑速させる第2の制御モードとを有することを特徴とする歩行補助車。 - 前記旋回検出部は、前記基体のヨー角を検出するセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の歩行補助車。
- 前記旋回検出部は、前記基体の左右のグリップに設けられた圧力センサであることを特徴とする請求項1に記載の歩行補助車。
- 前記傾斜検出部で検出する傾斜は、前記基体のピッチ角と前記基体のロール角であることを特徴とする請求項1に記載の歩行補助車。
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